JP7692286B2 - 免震装置設置構造 - Google Patents
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Description
ところで、この免震装置がすべり支承を含んでいると、支承を滑らせるために広い面積のすべり板が必要となり、支承を受ける側の仕口が大きくなってしまう。それに合わせて免震装置を下方で支持する柱の柱断面も大きくなり、柱の鋼管が大断面のビルドボックス(4枚の厚板を溶接して作る溶接四面ボックス)になってしまうなどコストへの影響が大きい。したがって、免震装置を支持する柱をCFTとする中間層免震では、すべり支承の採用が難しい状況であった。
図1には、本実施形態に係る免震装置設置構造10が適用された免震構造物12の地下1階部分が示されている。
免震構造物12は、鉄筋コンクリート造の基礎梁14と、基礎梁14上に立てられた複数のSRC造の柱16を備えている。本実施形態の免震構造物は、建物の中間階に免震装置60を設けた所謂中間層免震建物である。
柱16は、コンクリート24の内部に、鉄骨材26、柱主筋28、及び帯筋30が埋設されている。本実施形態の鉄骨材26には、一例としてクロスH鋼が用いられているが、他の鉄骨材を用いることもできる。
鋼管仕口部材18は、下方へ向けて水平断面積が減少するように構成された側面視で逆台形状とされた鋼製のボックス32を備えている。
ボックス32は、4枚の下側板34、及び4枚の上側板36で管状部分が形成され、該管状部分の上側開口が、鋼管仕口部材18の上部としてのベースプレート38で塞がれ、該管状部分の下側が、鋼管仕口部材18の下部としての底板40で塞がれた構成とされている。
ボックス32のベースプレート38には、免震装置60が搭載されている。
図3に示すように、本実施形態の免震装置60は、すべり支承62と円柱状の積層ゴム64とを含んで構成されており、積層ゴム64とすべり支承62とが上下方向に直列配置された構成となっている。積層ゴム64は、薄肉補強鋼板64Aとゴム層64Bとが交互に積層して形成されている。
積層ゴム64の上部には、上部構造体68が支持されている。上部構造体68は、一例として免震装置60上に建てられる複数の内柱(図示省略)と、隣り合う内柱の柱脚部間に架設される梁(図示省略)等を有した建物である。内柱の柱脚部は、柱梁仕口部とされており、梁の端部が接合されている。
次に、本実施形態の免震構造物12の施工手順を説明する。
図4に示すように、地盤Gの上に基礎梁14の下層部分下地となるコンクリート78を打設した後、コンクリート杭22の上側に鉄骨材26を建てる。その後、鉄骨材26の上部にボックス32を取り付け、ボックス32の側部に梁20を取り付ける。なお、図4、及びその他の図面において、コンクリート78の内部の鉄筋は図示を省略している。
次に、図5に示すように、底板40の接続鉄筋貫通孔50(図2(C)参照))に、ボックス32の上から接続鉄筋52を落とし込み、接続鉄筋52の下端を底板40から下方へ突出させる。なお、接続鉄筋52は、治具(図示せず)を用いてボックス32に仮保持する。
図6に示すように、ボックス32のコンクリート打設孔44、またはコンクリート打設孔46からボックス32の内部にコンクリート58を打設する。本実施形態では、コンクリート58の上面とベースプレート38の下面との間に隙間状の空間S1が形成されるようにコンクリート58を打設する。なお、接続鉄筋貫通孔50と接続鉄筋52との間の隙間からコンクリート58が漏れ出ないように、予め該隙間を充填剤などで埋めておくことが好ましい。
コンクリート58が硬化した後、図7に示すように、コンクリート58の上面とベースプレート38の下面との間に形成された空間S1を埋めるように無収縮のグラウト剤76を充填し、グラウト剤76をベースプレート38の下面に接触させる。グラウト剤76を硬化させればCFT造の鋼管仕口部材18が完成する。
グラウト剤76が硬化した後、図8に示すように免震装置60をベースプレート38の上に搭載し、すべり板70をベースプレート38に固定する。なお、ベースプレート38の上面をグラインダーがけしてもよい。
免震装置60を設置した後は、免震装置60の上に上部構造体68の鉄骨を建てることが可能となる。
免震装置60の設置完了後、図9に示すように、鉄骨材26に沿って柱主筋28を配置し、柱主筋28の上端部分と鋼管仕口部材18の接続鉄筋52の下端部分とを機械式継手54で接続する。その後、鉄骨材26周りの帯筋30の配筋、及びコンクリート78の上に基礎梁14の鉄筋14Aの配筋、及びコンクリート14Bの打設を行う。
基礎梁14のコンクリート14Bが硬化した後、図10に示すように、鉄骨材26の周囲に型枠80を設け、型枠80に設けた孔(図示せず)から枠内部にコンクリート24を圧入する。なお、本実施形態では、コンクリート24と鋼管仕口部材18の底板40との間に隙間状の空間S2が形成されるようにコンクリート24の圧入を行う。
コンクリート24が硬化した後、図11に示すようにコンクリート24の上面と底板40の下面との間に形成された空間S2を埋めるように無収縮のグラウト剤82を充填し、グラウト剤82を底板40の下面に接触させる。なお、グラウト剤82は、一例として、型枠80の側面に形成された充填孔(図示せず)から充填する。
グラウト剤82が硬化した後、型枠80を外してSRC造の柱16が完成する(図1参照)。
本実施形態の免震構造物12は、鋼管仕口部材18をCFT造としており、柱16をSRC造としていることが特徴である。そのため、柱16の完成前の鉄骨材26の上部にボックス32を接合し、そのボックス32の内部にコンクリート58を打設し、グラウト剤76を充填して硬化させた後に免震装置60を設置できる。したがって、免震装置60を早期に据え付けて免震装置60の上部の鉄骨の建方を、下部の柱16の配筋やコンクリートの打設などを待たずに行うことができる。また、免震装置60の上部の鉄骨の建て方と、鉄骨鉄筋コンクリート造の柱16の配筋作業・型枠コンクリート打設作業とを併行して進めることができ、これにより、工期を短縮できる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記に限定されるものでなく、上記以外にも、その主旨を逸脱しない範囲内において種々変形して実施可能であることは勿論である。
16 柱
18 鋼管仕口部材
26 鉄骨材
28 柱主筋
38 ベースプレート
52 接続鉄筋
54 機械式継手
58 鋼管仕口部材のコンクリート
60 免震装置
62 すべり支承
64 積層ゴム
Claims (3)
- 鉄骨鉄筋コンクリート造の柱と、
前記柱の鉄骨材の上部に接合され内部にコンクリートが充填された鋼管仕口部材と、
前記鋼管仕口部材の上部に設けられたベースプレート上に設置された免震装置と、
を備え、
前記鋼管仕口部材のコンクリートに上部が埋設され下部が前記鋼管仕口部材の下面から突出した接続鉄筋と前記柱の柱主筋とが接続されており、
建方が行われた前記鉄骨材の上部が前記鋼管仕口部材の内部に充填されたコンクリートに埋設された状態で、前記免震装置が前記ベースプレート上に設置可能なように、前記ベースプレートには、コンクリート打設孔が形成され、前記鋼管仕口部材の下部は底板で塞がれている、
免震装置設置構造。 - 前記免震装置は、積層ゴムと、前記積層ゴムと前記ベースプレートの間に設けられたすべり支承と、を含んで構成されている、
請求項1に記載の免震装置設置構造。 - 前記鋼管仕口部材は、前記ベースプレートが取付けられた上部の断面積が、前記柱の鉄骨材に接合された下部の断面積より大きくされている、
請求項2に記載の免震装置設置構造。
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