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JP7694192B2 - 包装方法 - Google Patents
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JP7694192B2 - 包装方法 - Google Patents

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本発明は、包装方法に関する。
従来、内容物の酸化による変質、好気性菌の繁殖による品質低下などを防止して、長期保存を可能にするために、包装容器内の空気を窒素などの不活性ガスに置き換えながら内容物を充填密封する、いわゆる、ガス置換包装が知られている。ガス置換包装について、JIS Z 0108:2012には、「内容物の充填時に容器から空気を吸引排気し、代わりに窒素及び二酸化炭素のような不活性ガスで置換して密封し、又は不活性ガスで強制的に容器内空気を置換して密封し、物品の変質などを防止することを目的とする包装。容器には、ガスバリア性の優れた包装材料を用いる。」と記載されている(番号:1079)。
また、このようなガス置換包装において、容器内酸素を完全に除去するのは困難であることから、例えば、特許文献1には、酸素バリア層とともに、酸素吸収機能を有する樹脂層を設けた積層体からなる包装容器に、内容物をガス置換包装することが提案されている。
特開平8-133345号公報
しかしながら、本発明者らの検討によれば、酸素吸収機能が付与された包装容器に内容物をガス置換包装した場合であっても、ガス置換包装後に容器内の酸素濃度が上昇する現象が観察され、この点に着目して鋭意検討を重ねたところ、内容物に含まれていた酸素が影響していることを見出した。そこで、本発明者らは、従来は全く考慮されていなかった内容物に含まれる酸素を可及的に除去することにより、ガス置換包装後に容器内に残存する酸素を低減させるべく、さらなる鋭意検討を重ねた結果、本発明を完成するに至った。
本発明に係る包装方法は、内容物を包装容器にガス置換包装するにあたり、前記内容物を減圧チャンバー内に収容して密封し、前記減圧チャンバー内を排気して、前記減圧チャンバー内を一次減圧度まで減圧した後、排気を継続させながら、前記減圧チャンバー内に不活性ガスを流入させ、しかる後に、排気を継続させながら、前記減圧チャンバー内への不活性ガスの流入を停止し、前記減圧チャンバー内を更に二次減圧度まで減圧し、次いで、前記減圧チャンバー内の排気を停止し、前記減圧チャンバー内に再び不活性ガスを流入させ、前記減圧チャンバー内の圧力を大気圧と同等とした後、前記減圧チャンバーから前記内容物を取り出して、ガス置換包装する方法である。
本発明によれば、内容物を包装容器にガス置換包装するに先立って、内容物に含まれる酸素を効率よく除去しておくことにより、ガス置換包装後に容器内に残存する酸素をより低減させることができる。
以下、本発明に係る包装方法について、その実施形態を示しつつ説明する。
本発明の実施形態として示す包装方法は、内容物を包装容器にガス置換包装するに先立って、内容物に含まれる酸素を効率よく除去しておくことにより、ガス置換包装後の容器内に残存する酸素をより低減させて、内容物をより長期にわたって保存可能とするための包装方法である。
本実施形態において包装対象となる内容物は、例えば、饅頭、ロールパン、蒸しパン、最中、せんべい等の食品類を代表的な内容物として例示できるが、これらに限定されない。容器内に残存する酸素が保存に悪影響を及ぼし得る非食品類をも包装対象とすることができる。
本実施形態にあっては、まず、真空ポンプに接続された減圧チャンバーに大気圧下で包装対象の内容物を収容する。包装対象の内容物を減圧チャンバーに収容する際は、当該内容物の大きさや、減圧チャンバーの容積などに応じて、当該内容物を複数まとめて収容してもよく、一つずつ個別に収容してもよい。
次いで、減圧チャンバーを閉じ、内容物を減圧チャンバー内に密封し、真空ポンプを作動させて減圧チャンバー内を排気する。そして、減圧チャンバー内が、一次減圧度になるまで減圧された時点で、排気を継続させながら、減圧チャンバー内に不活性ガスを流入させる。
なお、不活性ガスは、内容物に対して化学的に不活性なものであれば特に限定されないが、例えば、窒素、二酸化炭素、アルゴン及びヘリウムからなる群から選択される少なくとも一種の不活性ガスを用いることができる。
このようにして、減圧チャンバー内に不活性ガスを流入させることにより、内容物の周囲が不活性ガスにガス置換され、内容物の内部と内容物の外周部で、酸素ガスの分圧に差が生じる。その結果、内容物の内部に含まれている酸素が、相対的に酸素ガス分圧の低い内容物の外周部雰囲気中に、効果的に拡散、放出されることになる。しかも、チャンバー内部はガスの排気が継続されているため、内容物の外周部に拡散、放出された酸素は、効果的に減圧チャンバー外に排出されるようになっている。
減圧チャンバーに接続された真空ポンプを作動させ、減圧チャンバー内を排気するにあたり、真空ポンプの排気速度は、一般に、減圧チャンバー内の減圧度が低い段階では排気速度が速く、減圧チャンバー内の減圧度が高くになるにつれて排気速度が徐々に遅くなっていく。このため、減圧度が低い段階で、内容物の外周部を不活性ガスでガス置換しようとすると、不活性ガスの流入量を多くする必要があり、減圧チャンバー内の減圧度が大きく変動しないようにしながら、真空ポンプの排気速度に見合った量の不活性ガスを減圧チャンバー内に流入させるには、その流量調整が煩雑になるだけでなく、不活性ガスを必要以上に流入させることにもなりコスト的にも不利である。
一方、高い減圧度でガス置換する場合は、内容物に含まれている酸素の除去効率が低下する傾向がある。これは、内容物の内部に含まれている酸素が、周囲の不活性ガス雰囲気中に拡散、放出されるよりも先に、流入不活性ガスの減圧チャンバー外への排出が優先されてしまうためと考えている。さらに、高い減圧度で内容物の外周部のガス置換を継続させると、内容物に本来備わっている水分やフレーバー成分などの内容物の風味などや品質に関わる成分の除去も促進されてしまい、内容物の品質低下を招く虞もある。
これらのことを考慮すると、内容物の内部に残留している酸素を選択的に除去する条件として、一次減圧度は、絶対圧で、20kPa~80kPaであるのが好ましく、30kPa~70kPaであるのがより好ましい。
また、減圧チャンバー内を排気する排気速度V1[L/min]は、真空ポンプの性能(標準大気圧下の排気速度、到達真空度)や減圧チャンバーの容積で変動し、減圧チャンバー内に不活性ガスを流入させる流入速度V2[L/min]も、減圧チャンバー内を排気する排気速度V1との関係で定められる。
本実施形態にあっては、減圧チャンバー内を一次減圧度まで減圧した後に、排気を継続させながら、減圧チャンバー内に不活性ガスを流入させるに際し、減圧チャンバー内の減圧度(絶対圧)を真空計で計測し、その変動をモニタリングしながら、不活性ガスの流入速度(一次減圧度下の不活性ガス流入速度)V2を調整することができる。その際、V1=V2であれば、減圧チャンバー内の減圧度は一定の値で推移する。V1>V2であれば、減圧チャンバー内の減圧度は上昇し、V1<V2であれば、減圧チャンバー内の減圧度は低下する。いずれにしても、減圧チャンバー内の減圧度の変動が、一次減圧度について規定する前述の範囲内、すなわち、絶対圧で、好ましくは20kPa~80kPa、より好ましくは30kPa~70kPaの範囲内に収まるように、一次減圧度下の不活性ガス流入速度V2を調整するのが好ましい。
また、減圧チャンバー内に不活性ガスを流入させるにあたり、その流入時間(一次減圧度下の不活性ガス流入時間)は、5秒~1200秒であるのが好ましく、10秒~600秒であるのがより好ましい。一次減圧度下の不活性ガス流入時間が、5秒未満の短い時間では、内容物の周囲を不活性ガスで十分にガス置換できずに、内容物に含まれている酸素の除去効率が低下する虞がある。一方、一次減圧度下の不活性ガス流入時間が、1200秒よりも長い場合には、内容物の水分やフレーバー成分などの除去が促進されてしまい、内容物の品質低下を招く虞がある。
このようにして、減圧チャンバー内を適度に減圧するとともに、内容物の外周部を不活性ガスでガス置換することによって、内容物の風味を損ねたりすることなく、内容物に含まれる酸素を選択的に除去することが可能になるが、金属で構成された減圧チャンバーの装置内壁部にも酸素は吸着、又は、収着されているため、減圧チャンバー装置の内壁に吸着または収着した酸素の除去も行う必要もある。なぜなら、その後の工程で、減圧チャンバー内壁部に吸着、又は、収着されていた酸素が放出され、内容物に移行してしまう虞もあるからである。
本実施形態にあっては、このような不具合を有効に回避するために、一次減圧度で減圧チャンバー内への不活性ガス流入停止後、減圧チャンバー内の減圧度を更に真空度の高い二次減圧度になるまで、減圧チャンバー内の排気を継続している。この排気により、減圧チャンバー内の減圧度をさらに高真空度にすることで、減圧チャンバー内壁部に吸着又は収着されいた酸素も、減圧装置内壁部からの放出、除去も促進されることになる。その結果、減圧チャンバーの内壁部に吸着又は収着されている酸素を減圧チャンバー外に排出でき、これによって、内容物への移行が考えられる酸素の除去が促進されることになる。
このときの二次減圧度は、内容物の外観を損ねてしまったり、内容物の水分やフレーバー成分などの除去が促進されてしまったりしない範囲で、真空ポンプの性能に応じて適宜設定することができる。二次減圧度は、例えば、絶対圧で、0.1kPa~10kPaであるのが好ましく、1kPa~8kPaであるのがより好ましい。
減圧チャンバー内の減圧度が二次減圧度に達した後、減圧チャンバー内の排気を停止し、減圧チャンバー内に不活性ガスを再び流入させることにより、減圧チャンバー内の圧力を大気圧と同等に回復させる。この際、減圧チャンバー内への不活性ガスの流入速度は、減圧チャンバー内の内容物が、不活性ガスが流入することによって変形、崩壊、飛散するなどして、内容物の外観や品質に支障が生じない限り、特に限定されることはない。また、不活性ガス雰囲気下で減圧チャンバーを開放することによって、減圧チャンバー内の圧力を大気圧に戻す手段であっても良い。
また、減圧チャンバー内の圧力を大気圧と同等とした後、さらに、減圧チャンバー内に不活性ガスを流入させて、減圧チャンバー内の圧力を大気圧以上に高めることもできる。この場合には、内容物に残存する酸素が不活性ガスで更に置換され、内容物からより多くの酸素を除去することが期待できるが、内容物の取り出し前は、減圧チャンバー内圧力を大気圧と同等となるように減圧させるのはいうまでもない。
その後、減圧チャンバーから内容物を取り出して、ガス置換包装する。ガス置換包装に用いる包装容器としては、容器内に残存する酸素を吸収できるように、酸素吸収機能が付与された公知の包装容器を用いるのが好ましいが、そのような包装容器を用いずに、公知の酸素吸収剤を同封して容器内に残存する酸素が吸収されるようにしてもよい。
以上のような本実施形態によれば、内容物を包装容器にガス置換包装するに先立って、内容物に含まれる酸素を効率よく除去しておくことによって、特に、包装対象の内容物が嵩高く、より多くの酸素が含まれているような場合であっても、内容物から放出されて容器内に残存する酸素を低減せしめ、包装容器に付与された酸素吸収機能や、容器内に同封された酸素吸収材によって十分に吸収できるようにして、内容物をより長期にわたって保存可能とすることができる。
以下、具体的な実施例を挙げて、本発明をより詳細に説明する。
[実施例1~7、比較例1~7]
容積70Lの減圧チャンバーに、標準大気圧下の排気速度200L/min、到達真空度0.067Paの真空ポンプを接続した。かかる減圧チャンバーに、重量50gの饅頭を1個収容し、減圧チャンバーを密封した後に、減圧チャンバー内を排気した。
減圧チャンバー内の圧力が一次減圧度に減圧された時点で、排気を継続させながら、流入速度V2、流入時間Tで、減圧チャンバー内に窒素ガスを流入させた。
このときの一次減圧度、流入速度V2、流入時間Tとともに、一次減圧度下の不活性ガスの流入が安定して行えたか、不安定であったかを表1及び表2に示した。
その後、減圧チャンバー内の圧力が二次減圧度に減圧されるまで排気を継続し、排気を停止した後に、減圧チャンバー内に、一次減圧下の不活性ガスの流入速度と同流入速度で窒素ガスを流入させて、減圧チャンバー内の圧力を大気圧と同等になるまで回復させた。
このときの二次減圧度を表1及び表2に示す。
なお、比較例7では、二次減圧度まで減圧することなく、減圧チャンバー内の圧力を大気圧と同等になるまで回復させた。
減圧チャンバー内を窒素ガスで大気圧に回復させた後に、窒素ガス雰囲気下で減圧チャンバーから饅頭を取りだして、窒素ガスによりガス置換包装(酸素吸収性フィルム(東洋製罐株式会社製:オキシデック(登録商標))を用いたピロー包装)した。
なお、比較例1は、窒素ガスによるガス置換包装のみとし、内容物に含まれる酸素を除去する操作は不実施とした。
ガス置換包装後の容器内のヘッドスペースは82mLであった。ガス置換包装直後の容器内の酸素濃度、5℃で24時間保管した後の容器内の酸素濃度を表1及び表2に示す。
なお、酸素濃度の測定には、東レエンジニアリング製の酸素濃度計(LC-750F)を用いた。
また、ガス置換包装後の内容物の外観、5℃で24時間保管した後の内容物の風味について、次の評価基準で評価した。
[評価基準]
◎:5人の評価者の全員が合格と評価した。
〇:5人の評価者のうち3人以上が合格と評価した。
×:5人の評価者のうち合格と評価したのが2人以下であった。
評価結果を表1及び表2に示す。
以上、本発明について、好ましい実施形態を示して説明したが、本発明は、上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることは言うまでもない。

Claims (7)

  1. 内容物を包装容器にガス置換包装するにあたり、
    前記内容物を減圧チャンバー内に収容して密封し、
    前記減圧チャンバー内を排気して、前記減圧チャンバー内を一次減圧度まで減圧した後、排気を継続させながら、前記減圧チャンバー内に不活性ガスを流入させ、
    しかる後に、排気を継続させながら、前記減圧チャンバー内への不活性ガスの流入を停止し、前記減圧チャンバー内を更に二次減圧度まで減圧し、
    次いで、前記減圧チャンバー内の排気を停止し、前記減圧チャンバー内に再び不活性ガスを流入させ、前記減圧チャンバー内の圧力を大気圧と同等とした後、前記減圧チャンバーから前記内容物を取り出して、ガス置換包装することを特徴とする包装方法。
  2. 前記一次減圧度が、絶対圧で20kPa~80kPaである請求項1に記載の包装方法。
  3. 前記減圧チャンバー内を前記一次減圧度まで減圧した後に、排気を継続させながら、前記減圧チャンバー内に不活性ガスを流入させるに際し、前記減圧チャンバー内の減圧度の変動が、絶対圧で20kPa~80kPaの範囲内に収まるように、不活性ガスの流入速度を調整する請求項2に記載の包装方法。
  4. 前記減圧チャンバー内を前記一次減圧度まで減圧した後に、排気を継続させながら、前記減圧チャンバー内に不活性ガスを流入させるに際し、当該不活性ガスの流入時間が、5秒~1200秒である請求項1~3のいずれか一項に記載の包装方法。
  5. 前記二次減圧度が、絶対圧で0.1kPa~10kPaである請求項1~4のいずれか一項に記載の包装方法。
  6. 前記二次減圧度が、絶対圧で1kPa~8kPaである請求項1~4のいずれか一項に記載の包装方法。
  7. 前記不活性ガスが、窒素、二酸化炭素、アルゴン及びヘリウムからなる群から選択さる少なくとも一種である請求項1~6のいずれか一項に記載の包装方法。
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