JP7694464B2 - 2ストローク機関 - Google Patents
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Description
特許文献1に記載の2ストローク機関は、クランクケースに接続される吸気通路と、同吸気通路に設けられたリードバルブとを有している。リードバルブは、機関運転時におけるクランクケース内圧の低下に伴い開弁する。このとき、吸気通路およびリードバルブを介して、クランクケース内にガス(空気または混合気)が吸入される。リードバルブは、その後におけるクランクケース内圧の上昇に伴い閉弁する。これにより、クランクケースから吸気通路へのガス(燃料を含む)の逆流が防止される。
上記構成によれば、リードバルブの弁体を閉弁方向に付勢する付勢部が設けられているとはいえ、機関運転時においては付勢部の付勢力が弁体に作用しないようにすることができる。そのため、吸気効率の低下を好適に抑えることができる。
上記構成によれば、水素を燃料とする2ストローク機関において、吸気効率の低下を抑えつつ、水素を含むガスがクランクケース内から漏れることを抑えることができる。
以下、2ストローク機関の第1実施形態について、図1~図6を参照しつつ説明する。
図1および図2に示すように、2ストローク機関(以下、内燃機関20)はシリンダボア21を有する。シリンダボア21の内周面は円筒状をなしている。シリンダボア21の内部には、同シリンダボア21の軸線方向において往復移動可能な態様で、ピストン22が設けられている。内燃機関20の内部には、シリンダボア21の内周面とピストン22の頂面とシリンダヘッド23の下面とによって燃焼室24が区画形成されている。燃焼室24には点火プラグ25が設けられている。
吸気圧縮工程において、ピストン22が上死点に向かって上昇すると、燃焼室24内において混合気が圧縮される。また、ピストン22の上昇に伴いクランクケース26の内部が減圧されて、同クランクケース26の内圧が低くなる。これにより、リードバルブ40が開弁する。このときには、リードバルブ40および吸気通路29を介して、クランクケース26内に前記混合ガスが吸入されるようになる。
以下、リードバルブ40の構造について説明する。
図3および図4に示すように、リードバルブ40は、バルブ本体41と、2つの弁体43と、2つのストッパ部材44とを備える。
バルブ本体41は、金属材料(例えば、アルミニウム合金)によって形成されている。バルブ本体41は、吸気通路29(図1参照)の流路に直交する断面が略二等辺三角形状をなしている。バルブ本体41は、二等辺三角形の頂部が吸気通路29の下流側(図1の左下側)に突出する態様で、同吸気通路29に取り付けられている。バルブ本体41の内部は、前記混合ガスが通過するガス通路411になっている。ガス通路411の上流側の端部は、バルブ本体41における上記二等辺三角形の底辺にあたる部分において開口している。バルブ本体41における上記二等辺三角形の斜辺にあたる2つの側壁45には、それぞれ3つの弁口451と3つの弁座452とが設けられている。
2つの弁体43の各々は、金属材料(例えば、鉄系材料)によって薄板状に形成されている。各弁体43は、バルブ本体41の側壁45に沿って延びる態様で、同側壁45に設けられている。弁体43は、対向する側壁45に設けられた3つの弁口451を塞ぐ態様で、同側壁45に固定されている。弁体43は、一端(以下、基端部431)がバルブ本体41に固定された片持ち構造になっている。
2つのストッパ部材44の各々は、金属材料(例えば、アルミニウム合金)によって板状に形成されている。ストッパ部材44は、バルブ本体41の2つの側壁45に各別に設けられている。各ストッパ部材44は、バルブ本体41の側壁45との間に弁体43を挟む位置に設けられる。ストッパ部材44は、一端(以下、基端部441)がバルブ本体41に支持された片持ち構造になっている。各ストッパ部材44は、3つの貫通孔442を有している。ストッパ部材44は、基本的に、弁体43の最大開度を規制するためのものである。ストッパ部材44は、弁体43との接触を通じて、弁体43のそれ以上の変形を抑える。
図5および図6に示すように、本実施形態の内燃機関20は、リードバルブ40の弁体43を閉弁方向に付勢する付勢部としての付勢装置50を有している。以下、付勢装置50について説明する。
(位置変更部)
位置変更部51は、2つの回転軸511と連結機構512とを有している。
図5および図6に示すように、リードバルブ40は、回転軸511を回転させることで、同回転軸511の軸線を回転中心にストッパ部材44を回動させることが可能になっている。具体的には、図6中に矢印Aで示すように、回転軸511を一方に回転させることで、ストッパ部材44の回動位置は、弁体43を間に挟む態様でバルブ本体41に押し付けられる位置(以下、閉位置)になる。また、図5中に矢印Bで示すように、回転軸511を他方に回転させることで、ストッパ部材44の回動位置は、同ストッパ部材44が弁体43から離れる位置(以下、開位置)になる。
制御部52は、上記アクチュエータ521と、制御装置522とを有している。
アクチュエータ521は連結機構512の入力軸に連結されている。本実施形態では、アクチュエータ521として、回転機が採用されている。本実施形態では、アクチュエータ521の作動制御を通じて、位置変更部51の作動を制御することで、リードバルブ40の2つのストッパ部材44の位置を「閉位置」および「開位置」のいずれかに切り替え可能になっている。
本実施形態では、以下のようにして、機関停止時にストッパ部材44が閉位置に制御される。すなわち、内燃機関20の運転が停止されると、ストッパ部材44の位置を「閉位置」にする態様(図6に示す態様)で、アクチュエータ521の作動制御が実行される。これにより、ストッパ部材44の位置が「閉位置」になる。なお本実施形態では、内燃機関20の運転が停止されたことは、運転スイッチ53がオフ操作されたことをもって判断される。このように、本実施形態では、内燃機関20の運転が停止されている期間、いわゆる機関停止時において、ストッパ部材44の位置が閉位置になる。
本実施形態では、以下のようにして、機関運転時にストッパ部材44を開位置にする。すなわち、内燃機関20の運転が開始されると、ストッパ部材44の位置を「開位置」にする態様(図5に示す態様)で、アクチュエータ521の作動制御が実行される。これにより、ストッパ部材44の位置が「閉位置」になる。なお本実施形態では、内燃機関20の運転が開始されたことは、運転スイッチ53がオン操作されたことをもって判断される。このように、本実施形態では、内燃機関20が運転されている期間、いわゆる機関運転時において、ストッパ部材44の位置が開位置になる。
(1)機関停止時においては、ストッパ部材44の位置を、同ストッパ部材44が弁体43を間に挟む態様でバルブ本体41に押し付けられる閉位置にするようにした。機関運転時においては、ストッパ部材44の位置を、同ストッパ部材44が弁体43から離れる開位置にするようにした。そのため、機関運転時における吸気効率の低下を抑えつつ、機関停止時におけるクランクケース26内から内燃機関20の外部への混合ガスの漏れを抑えることができる。
以下、2ストローク機関の第2実施形態について、第1実施形態との相違点を中心に、図7~図9を参照しつつ説明する。
(ストッパ部材)
2つのストッパ部材64の各々は、金属材料(例えば、アルミニウム合金)によって板状に形成されている。ストッパ部材64は、バルブ本体61の2つの側壁45に各別に設けられている。各ストッパ部材64は、バルブ本体61の側壁45との間に弁体43を挟む位置に設けられる。ストッパ部材64は、一端(基端部641)がバルブ本体61に固定されている。ストッパ部材64は、基端部641が支持された片持ち構造になっている。ストッパ部材64は、基端部641から同基端部641と反対側の部分である先端部分に向かうに連れて弁体43から離れる態様で延びている。ストッパ部材64は、弁体43との接触を通じて、弁体43のそれ以上の変形を抑えるためのものである。
電磁石70は、バルブ本体61の2つの側壁45に各別に設けられている。
具体的には、バルブ本体61の各側壁45には、取付溝453が設けられている。この取付溝453は、3つの周囲部66と、2つの連結部67とを有する。各周囲部66は、側壁45の弁口451の内縁に沿って延びる環状をなしている。各連結部67は、隣り合う周囲部66同士を繋ぐ態様で延びている。
内燃機関20は、制御部としての制御装置73を有している。制御装置73は、センサ類の出力信号をもとに各種の演算を行い、その演算結果をもとに、電磁石70の作動制御(通電制御)を実行する。
本実施形態では、以下のようにして、機関停止時に電磁石70が「オン」される。すなわち、内燃機関20の運転が停止されると、電磁石70が「オン」される。なお本実施形態では、内燃機関20の運転が停止されたことは、運転スイッチ53がオフ操作されたことをもって判断される。このように、本実施形態では、内燃機関20の運転が停止されている期間、いわゆる機関停止時において、電磁石70が「オン」される。
本実施形態では、以下のようにして、機関運転時に電磁石70が「オフ」される。すなわち、内燃機関20の運転が開始されると、電磁石70が「オフ」される。なお本実施形態では、内燃機関20の運転が開始されたことは、運転スイッチ53がオン操作されたことをもって判断される。このように、本実施形態では、内燃機関20が運転されている期間、いわゆる機関運転時において、電磁石70が「オフ」される。
(3)弁体43を吸引する磁力を発生する電磁石70をバルブ本体61に設けるようにした。機関停止時においては電磁石70に磁力を発生させるとともに、機関運転時には電磁石70に磁力を発生させない態様で、電磁石70への通電を制御するようにした。そのため、機関運転時における吸気効率の低下を抑えつつ、機関停止時におけるクランクケース26内から内燃機関20の外部への混合ガスの漏れを抑えることができる。
以下、2ストローク機関の第3実施形態について、第1実施形態および第2実施形態との相違点を中心に、図10および図11を参照しつつ説明する。
図10および図11に示すように、本実施形態のリードバルブ80は、2つのストッパ部材84を有している。2つのストッパ部材84の各々は、バイメタルによって板状に形成されている。バイメタルは、熱膨張率が互いに異なる2枚の金属をはり合わせて形成されたものである。ストッパ部材84は、バルブ本体81の2つの側壁45に各別に設けられている。各ストッパ部材84は、バルブ本体81の側壁45との間に弁体43を挟む位置に設けられる。ストッパ部材84は、一端(基端部841)がバルブ本体81に固定されている。ストッパ部材84は、基端部841が支持された片持ち構造になっている。
図10に示すように、ストッパ部材84は、低温時においては、弁体43を間に挟む態様でバルブ本体81の側壁45に押し付けられる形状になる。機関停止時においては、内燃機関20の温度が低くなるため、リードバルブ40のストッパ部材44の温度も低くなる。本実施形態によれば、そうした機関停止時において、バイメタルによって構成されたストッパ部材44の変形を利用して、同ストッパ部材44を弁体43ともどもバルブ本体81の弁座452に押し付けることができる。このときには、リードバルブ40が閉弁状態で保持される。これにより、リードバルブ40を閉弁状態で保持することができる。そのため、クランクケース26内の混合ガスが、リードバルブ80の弁体43と弁座452との隙間を介して、内燃機関20の外部に漏れることを抑えることができる。
図11に示すように、ストッパ部材84は、高温時においては、弁体43から離間する方向に曲がった形状になる。これにより、機関運転時においてストッパ部材84の温度がある程度高くなったとき、且つリードバルブ40の閉弁時においては、同ストッパ部材84による付勢力が弁体43に作用しないようにすることができる。
(5)ストッパ部材84を、バイメタルによって構成するようにした。ストッパ部材84は、低温時には弁体43を間に挟む態様でバルブ本体81に押し付けられる形状になる。ストッパ部材84は、高温時には弁体43から離間する方向に曲がった形状になる。そのため、機関運転時における吸気効率の低下を抑えつつ、機関停止時におけるクランクケース26内から内燃機関20の外部への混合ガスの漏れを抑えることができる。
なお、上記各実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記各実施形態および以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
29 吸気通路
40,60,80 リードバルブ
41,61,81 バルブ本体
43 弁体
44,64,84 ストッパ部材
451 弁口
452 弁座
50 付勢装置
51 位置変更部
511 回転軸
52 制御部
521 アクチュエータ
522 制御装置
53 運転スイッチ
70 電磁石
73 制御装置
Claims (4)
- クランクケースに接続された吸気通路と、前記吸気通路に設けられて機関運転時における前記クランクケースの内圧の低下に伴い開弁するリードバルブとを有する2ストローク機関において、
前記リードバルブの弁体を閉弁方向に付勢する付勢部を有し、
前記付勢部は、機関停止時における付勢力が機関運転時における付勢力よりも大きくなる態様で、前記弁体を付勢するものであり、且つ、機関運転時における付勢力を「0」にするものである2ストローク機関。 - クランクケースに接続された吸気通路と、前記吸気通路に設けられて機関運転時における前記クランクケースの内圧の低下に伴い開弁するリードバルブとを有する2ストローク機関において、
前記リードバルブは、弁口および弁座を有するバルブ本体と、前記弁口を開閉する弁体と、前記バルブ本体との間に前記弁体を挟む位置に設けられるストッパ部材と、を備えており、
前記リードバルブの前記弁体を閉弁方向に付勢する付勢部を有し、
前記付勢部は、前記ストッパ部材の位置を変更する位置変更部と、前記位置変更部の作動を制御する制御部と、を備えており、
前記位置変更部は、前記ストッパ部材の位置を、前記ストッパ部材が前記弁体を間に挟む態様で前記バルブ本体に押し付けられる閉位置、および、前記ストッパ部材が前記弁体から離れる開位置のいずれかに切り替える態様で作動するものであり、
前記制御部が、機関停止時において前記ストッパ部材を前記閉位置にするとともに、機関運転時において前記ストッパ部材を前記開位置にすることで、機関停止時における前記付勢部の付勢力が機関運転時における前記付勢部の付勢力よりも大きくなる2ストローク機関。 - クランクケースに接続された吸気通路と、前記吸気通路に設けられて機関運転時における前記クランクケースの内圧の低下に伴い開弁するリードバルブとを有する2ストローク機関において、
前記リードバルブは、弁口および弁座を有するバルブ本体と、前記弁口を開閉する弁体と、を備えており、
前記リードバルブの前記弁体を閉弁方向に付勢する付勢部を有し、
前記付勢部は、
前記バルブ本体に設けられて前記弁体を吸引する磁力を発生する電磁石と、
機関停止時には前記電磁石に磁力を発生させるとともに、機関運転時には前記電磁石に磁力を発生させない態様で、前記電磁石への通電を制御することで、機関停止時における前記付勢部の付勢力を機関運転時における前記付勢部の付勢力よりも大きくする制御部と、を備える2ストローク機関。 - 前記2ストローク機関は、水素を燃料とする内燃機関である
請求項1~3のいずれか一項に記載の2ストローク機関。
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| JP2022090721A JP7694464B2 (ja) | 2022-06-03 | 2022-06-03 | 2ストローク機関 |
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