JP7694501B2 - 情報管理システムおよび情報管理方法 - Google Patents
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Description
本開示は、分散型台帳技術を用いて情報を管理する情報管理システムおよび情報管理方法に関する。
特開2009-70257号公報(特許文献1)には、完成品メーカおよび当該完成品メーカに部品を供給するサプライヤを含むサプライチェーンにおいて取引される部品の含有化学物質の情報を管理する情報管理システムが開示されている。この情報管理システムは、上記サプライヤが利用するサプライヤ端末、および、他のサプライヤが利用する他のサプライヤ端末とネットワークで接続されている。他のサプライヤは、上記サプライヤに、上記サプライヤが完成品メーカに納品する部品を構成する子部品を供給する。サプライヤは、上記部品が含有する化学物質の情報を完成品メーカに報告するために、子部品が含有する化学物質の情報の開示を他のサプライヤに要求する。
サプライチェーンにおいては、上流の企業から下流の企業へ、流通製品に含まれている化学物質、特に法規制等によって規制対象となっている化学物質の情報が開示されることがある。しかしながら、企業にとっては、自社製品に含まれている化学物質の情報は重要な情報であり、極力開示したくないというニーズが存在する。そのため、上流の企業は、法規制等によって規制対象となっている化学物質の情報を流通製品の組成データとして下流の企業に開示する一方で、規制対象となっていない化学物質の情報を下流の企業に対して秘匿することがある。
そのため、法規制等の改正によって規制対象に新たな化学物質が追加された場合、たとえば、下流の企業は、上流の企業から開示された流通製品の組成データに、上記新たな化学物質が含まれているかを確認する処理を行なったり、流通製品の組成データに上記新たな化学物質が含まれていない場合、上流の企業に対して、流通製品に上記新たな化学物質が含まれているか問い合わせをしたりする処理を実行する。上記の処理は、各処理の担当者等による人的な作業を含むことが通常であり、多くのコストおよび工数が必要となっている。サプライチェーンにおいて、作業工数を抑制するための仕組みの構築が望まれている。
本開示は、上記課題を解決するためになされたものであり、本開示の目的は、サプライチェーンにおいて、作業工数を抑制するための仕組みを提供することである。
(1)本開示のある局面に係る情報管理システムは、サプライチェーンで流通する製品に含有されている化学物質の情報を分散型台帳技術を用いて管理する情報管理システムである。情報管理システムは、第1製品を製造する第1企業に帰属し、第1分散型台帳を有する第1装置と、第1製品に含まれる第2製品を第1企業に供給する第2企業に帰属し、第2分散型台帳を有する第2装置と、情報管理システムを管理し、第3分散型台帳を有する管理装置とを備える。第1分散型台帳、第2分散型台帳および第3分散型台帳は、情報管理システムで管理される化学物質を示すリストを含む。第1装置は、第2装置から開示されている第2製品の組成データである公開データを含む第1製品の組成データを記憶している。第2装置は、少なくとも、第2製品および第2分散型台帳のリストの両方に含まれている化学物質の情報を公開データに含めている。管理装置は、情報管理システムで管理する新たな化学物質を指定する場合、当該新たな化学物質を追加して第3分散型台帳のリストを更新し、新たな化学物質を追加して第1分散型台帳のリストおよび第2分散型台帳のリストを更新することを提案するトランザクションデータを第1装置および第2装置のそれぞれに送信する。第1装置および第2装置は、管理装置からのトランザクションデータに基づいて、第1分散型台帳のリストおよび第2分散型台帳のリストをそれぞれ更新する。第1装置は、第2製品に新たな化学物質が含まれている可能性があると推定する場合、新たな化学物質の開示要求を含むトランザクションデータを第2装置に送信する。
上記構成によれば、第1装置は、第2製品に新たな化学物質が含まれている可能性があると推定する場合、新たな化学物質の開示要求を含むトランザクションデータを第2装置に送信する。新たな化学物質をリストに追加してから、新たな化学物質の開示要求を含むトランザクションデータを第2装置に送信するまでの処理を自動化することができる。したがって、問い合わせや確認等のための各処理における担当者の人的な作業を削減することが可能となる。一例では、第1装置は、新たな化学物質が第2製品に含まれている可能性があると推定した場合、第1製品について新たな化学物質に関する対応を要することを示すアラートを出力してよい。当該アラートの出力に応じて、第1装置は、少なくとも部分的な人手による開示要求に関する処理を実行させてよい。一方、新たな化学物質が第2製品に含まれている可能性がないと推定した場合、第1装置は、アラートの出力および開示要求に関する処理を省略してよい。これにより、人手による作業を削減することができる。
(2)ある実施の形態においては、第2装置は開示要求に対して、第2製品に新たな化学物質が含まれていない場合には、その旨を示す情報を含むトランザクションデータを第1装置に送信し、第2製品に新たな化学物質が含まれてる場合には、新たな化学物質の情報を含めた公開データを含むトランザクションデータを後に開示する旨を示す情報を含むトランザクションデータを第1装置に送信する。
新たな化学物質を開示するためには、通常、企業内の承認処理等を実行するための一定の時間を要する。したがって、第2製品に新たな化学物質が含まれてる場合には、第1企業は、開示要求に対する回答を得るまでに比較的長い時間を要することがある。上記構成によれば、第2製品に新たな化学物質が含まれてる場合であっても、後に開示する旨を示す情報がまず送信されるので、第2製品に新たな化学物質が含まれているか否かを第1企業に早期に認識させることができる。
(3)ある実施の形態においては、第2装置は、第2企業に関連する複数の部署にそれぞれ帰属する複数の端末装置と通信可能に構成されている。第2装置は、複数の端末装置のうちの、新たな化学物質の情報を開示することに対する権限を有する部署に帰属する端末装置から、新たな化学物質の情報を開示することの承認を取得し、新たな化学物質の情報を含めた公開データを含むトランザクションデータを第1装置に送信する。
自社製品に含まれている化学物質の情報は、企業にとって非常に重要な情報である。上記構成によれば、新たな化学物質の情報を開示することに対する承認を適切な部署から取得し、承認の取得後に新たな化学物質の情報が開示される。したがって、新たな化学物質の情報を適切に開示することができる。
(4)ある実施の形態においては、第1装置は、公開データに新たな化学物質の情報が含まれていない場合、第2製品に新たな化学物質が含まれている可能性があると推定する。
上記構成によれば、公開データに新たな化学物質の情報が含まれていない場合に、第2製品に新たな化学物質が含まれている可能性があると推定して、新たな化学物質の開示要求を含むトランザクションデータを第2装置に送信することができる。
(5)ある実施の形態においては、第2装置は、公開データに含めていない第2製品の組成データがある場合には、公開データと、非公開情報があることを示す情報とを含むトランザクションデータを第1装置に送信する。第1装置は、第2装置から非公開情報があることを示すデータを含むトランザクションデータを受信している場合、第2製品に新たな化学物質が含まれている可能性があると推定する。
上記構成によれば、公開データに含めていない第2製品の組成データがある場合には、非公開情報があることを示す情報が第2装置から第1装置に送信される。第1装置は、非公開情報があることを示す情報を受信しているか否かに基づいて、第2製品に新たな化学物質が含まれている可能性があることを精度よく推定することができる。
(6)ある実施の形態においては、公開データには、第2製品を構成する製品毎の含有率の情報が含まれている。第1装置は、公開データに含まれる含有率の総和が100%でない場合、第2製品に新たな化学物質が含まれている可能性があると推定する。
上記構成によれば、第1装置は、公開データに含まれる含有率の総和に基づいて、第2製品に新たな化学物質が含まれている可能性があることを精度よく推定することができる。
(7)ある実施の形態においては、第2装置は、第2分散型台帳のリストに追加された新たな化学物質を第2製品が含んでおり、かつ、新たな化学物質を公開データに含めていない場合、開示すべき情報があることを示す情報を含むトランザクションデータを第1装置に送信する。第1装置は、第2装置から開示すべき情報があることを示す情報を受信している場合、第2製品に新たな化学物質が含まれている可能性があると推定する。
上記構成によれば、リストに追加された新たな化学物質を第2製品が含んでおり、かつ、新たな化学物質を公開データに含めていない場合には、開示すべき情報があることを示す情報が第2装置から第1装置に送信される。第1装置は、開示すべき情報があることを示す情報を受信しているか否かに基づいて、第2製品に新たな化学物質が含まれている可能性があることを精度よく推定することができる。
(8)本開示の他の局面に係る情報管理方法は、サプライチェーンで流通する製品に含有されている化学物質の情報を分散型台帳技術を用いて管理する情報管理システムのための情報管理方法である。情報管理システムは、第1製品を製造する第1企業に帰属し、第1分散型台帳を有する第1装置と、第1製品に含まれる第2製品を第1企業に供給する第2企業に帰属し、第2分散型台帳を有する第2装置と、情報管理システムを管理し、第3分散型台帳を有する管理装置とを備える。第1分散型台帳、第2分散型台帳および第3分散型台帳は、情報管理システムで管理される化学物質を示すリストを含む。第1装置は、第2装置から開示されている第2製品の組成データである公開データを含む第1製品の組成データを記憶している。第2装置は、少なくとも、第2製品および第2分散型台帳のリストの両方に含まれている化学物質の情報を前記公開データに含めている。情報管理方法は、管理装置が、情報管理システムで管理する新たな化学物質を指定する場合に、当該新たな化学物質を追加して第3分散型台帳のリストを更新するステップと、管理装置が、新たな化学物質を追加して第1分散型台帳のリストおよび第2分散型台帳のリストを更新することを提案するトランザクションデータを第1装置および第2装置のそれぞれに送信するステップと、第1装置および第2装置が、管理装置からのトランザクションデータに基づいて、第1分散型台帳のリストおよび第2分散型台帳のリストをそれぞれ更新するステップと、第1装置が、第2製品に新たな化学物質が含まれている可能性があると推定する場合、新たな化学物質の開示要求を含むトランザクションデータを第2装置に送信するステップとを含む。
本開示によれば、サプライチェーンにおいて、作業工数を抑制するための仕組みを提供することができる。
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
<情報管理システムの全体構成>
図1は、本実施の形態に係る情報管理システム1の概略的な構成を示す図である。本実施の形態に係る情報管理システム1は、複数の企業を含んで構成されたサプライチェーンにおいて、サプライチェーンで流通する製品(部品、原材料等を含む)に含有されている特定の化学物質(以下「対象物質」とも称する)の情報を、分散型台帳技術を用いて管理するためのシステムである。本実施の形態においては、一例として、4つの企業(たとえば、A企業、B企業、C企業およびD企業)を含むサプライチェーンを想定する。対象物質は、情報管理システム1において、サプライチェーンにおける下流の企業への報告対象となる化学物質である。対象物質には、たとえば、REACH(Registration, Evaluation, Authorization and Restriction of Chemicals)規則において有害性の高い物質としてSVHC(Substance of Very High Concern)に指定されている化学物質、および/または、世界共通で管理される化学物質リストであるGADSL(Global Automotive Declarable Substance List)で指定されている化学物質が含まれる。以下では、SVHCに指定されている化学物質、および/または、GADSLで指定されている化学物質を「規制物質」とも称する。なお、規制物質には、他の法規制によって指定される化学物質等が含まれてもよい。さらに、情報管理システム1に参加する企業は、任意の化学物質を対象物質に含めることも可能である。すなわち、情報管理システム1で管理される対象物質には、規制物質および参加企業が任意に指定した化学物質を含み得る。規制物質については、各企業は、下流の企業への情報伝達(報告)の義務を負う。一方、参加企業が任意に指定した化学物質については、各企業は、下流の企業への情報伝達の義務を負わない。情報管理システム1では、後述する規制リストにより規制物質が管理されている。すなわち、上流の企業は、下流の企業からの対象物質の開示要求に対して、開示要求のあった対象物質が規制物質以外の化学物質(すなわち、規制リストに登録されていない化学物質)である場合には、当該開示要求を拒否することが可能である。
図1は、本実施の形態に係る情報管理システム1の概略的な構成を示す図である。本実施の形態に係る情報管理システム1は、複数の企業を含んで構成されたサプライチェーンにおいて、サプライチェーンで流通する製品(部品、原材料等を含む)に含有されている特定の化学物質(以下「対象物質」とも称する)の情報を、分散型台帳技術を用いて管理するためのシステムである。本実施の形態においては、一例として、4つの企業(たとえば、A企業、B企業、C企業およびD企業)を含むサプライチェーンを想定する。対象物質は、情報管理システム1において、サプライチェーンにおける下流の企業への報告対象となる化学物質である。対象物質には、たとえば、REACH(Registration, Evaluation, Authorization and Restriction of Chemicals)規則において有害性の高い物質としてSVHC(Substance of Very High Concern)に指定されている化学物質、および/または、世界共通で管理される化学物質リストであるGADSL(Global Automotive Declarable Substance List)で指定されている化学物質が含まれる。以下では、SVHCに指定されている化学物質、および/または、GADSLで指定されている化学物質を「規制物質」とも称する。なお、規制物質には、他の法規制によって指定される化学物質等が含まれてもよい。さらに、情報管理システム1に参加する企業は、任意の化学物質を対象物質に含めることも可能である。すなわち、情報管理システム1で管理される対象物質には、規制物質および参加企業が任意に指定した化学物質を含み得る。規制物質については、各企業は、下流の企業への情報伝達(報告)の義務を負う。一方、参加企業が任意に指定した化学物質については、各企業は、下流の企業への情報伝達の義務を負わない。情報管理システム1では、後述する規制リストにより規制物質が管理されている。すなわち、上流の企業は、下流の企業からの対象物質の開示要求に対して、開示要求のあった対象物質が規制物質以外の化学物質(すなわち、規制リストに登録されていない化学物質)である場合には、当該開示要求を拒否することが可能である。
情報管理システム1は、A企業に帰属する情報管理装置10-1と、B企業に帰属する情報管理装置10-2と、C企業に帰属する情報管理装置10-3と、D企業に帰属する情報管理装置10-4と、プラットフォームプロバイダ30とを備える。本実施の形態において、A企業は、完成品メーカであり、サプライチェーンにおける所謂「川下企業」に相当する。本実施の形態において、B企業は、部品メーカであり、サプライチェーンにおける所謂「川中企業」に相当する。本実施の形態において、C企業およびD企業は、材料メーカであり、サプライチェーンにおける所謂「川上企業」に相当する。
図2は、サプライチェーンにおける企業間の取引関係を説明するための図である。C企業は、自社製品であるC製品をB企業に供給している。D企業は、自社製品であるD製品をB企業に供給している。B企業は、C企業から購入した(供給を受けた)C製品およびD企業から購入したD製品を用いて自社製品であるB製品を製造し、当該B製品をA企業に供給している。A企業は、B企業から購入した製品を用いて自社製品であるA製品を製造し、A製品をエンドユーザに販売している。A企業は、たとえば自動車メーカであってもよい。
なお、川中企業には商社が含まれてもよい。たとえば、A企業とB企業の間、B企業とC企業の間、および/またはB企業とD企業の間には、商社が介在してもよい。
各企業には、自社が販売する製品に含有されている化学物質の情報を管理することが求められる。各企業は、サプライチェーンにおける上流の企業から、購入製品に含有されている対象物質の情報の開示を受け、自社が販売する製品に含有されている化学物質の情報を管理する。たとえば、A企業は、B企業からB製品に含有されている対象物質の情報を受けて、当該情報を用いてA製品に含有されている化学物質の情報を管理する。
本実施の形態に係る情報管理システム1では、直接の取引関係がある企業間でのみ情報の伝達が行なわれる。たとえば、製品の需給関係がある川下企業(A企業)と川中企業(B企業)とは直接の取引関係がある。製品の需給関係がある川中企業(B企業)と川上企業(C企業,D企業)とは直接の取引関係がある。一方、川下企業(A企業)と川上企業(C企業,D企業)とは直接の取引関係がない。すなわち、川下企業(A企業)と川中企業(B企業)との間、および、川中企業(B企業)と川上企業(C企業,D企業)との間では情報の伝達が行なわれる一方で、川下企業(A企業)と川上企業(C企業,D企業)との間では情報の伝達は行なわれない。なお、たとえば、A企業とB企業との間に商社であるE企業が介在する場合には、A企業とE企業との間、および、E企業とB企業との間で情報の伝達が行なわれ、A企業とB企業との間では情報の伝達が行なわれない。
たとえば、B企業とC企業との間でC製品の取引が開始されると、C製品に含有されている対象物質のうちの少なくとも規制物質の情報がC企業からB企業に提供される。具体的には、C製品に含有されている対象物質のうちの規制物質の情報は、C企業から自発的にB企業に提供されたり、B企業からの要求に応じてC企業からB企業に提供されたりする。一方、C製品に含有されている対象物質のうちの規制物質以外の化学物質の情報は、C企業が自発的にB企業に提供する場合、または、B企業からの要求にC企業が応じる場合に、C企業からB企業に提供される。すなわち、C製品に含有されている対象物質のうちの規制物質以外の化学物質の情報については、C企業からB企業に提供されないこともあり得る。これは、A企業とB企業との間、B企業とD企業との間においても同様である。B企業とD企業との間でD製品の取引が開始されると、D製品に含有されている対象物質のうちの少なくとも規制物質の情報がD企業からB企業に提供される。A企業とB企業との間でB製品の取引が開始されると、B製品に含有されている対象物質のうちの少なくとも規制物質の情報がB企業からA企業に提供される。このように、各企業は、直接の取引関係がある上流の企業から購入製品に含有されている対象物質のうちの少なくとも規制物質の情報の提供を受けて、当該購入製品を含む自社製品に含有されている化学物質の情報を管理する。各企業間での情報の伝達は、情報管理装置10-1~10-4およびプラットフォームプロバイダ30を含んで形成された分散型台帳ネットワーク2(図1)において行なわれる。
再び図1を参照して、情報管理装置10-1~10-4の各々には、分散型台帳基盤のソフトウェアが導入されている。分散型台帳基盤は、トランザクションデータの共有範囲を当事者間に限定することを可能にするスマートコントラクトを含んで構成されている。それゆえに、情報管理装置10-1~10-4がそれぞれ有する分散型台帳161-1~161-4は、互いに異なるトランザクションデータを保持する。分散型台帳基盤としては、たとえばCORDA(登録商標)を採用してもよい。なお、分散型台帳161-1~161-4を特に区別しない場合には、「分散型台帳161-N」と記載する場合がある。
導入された分散型台帳基盤のソフトウェアが機能することにより、情報管理装置10-1~10-4に含まれる制御装置110-1~110-4(後述の図5)が、それぞれノード111-1~111~4として機能する。ノード111-1~111-4がネットワークNWを介して相互に通信することにより、分散型台帳ネットワーク2が形成されている。なお、情報管理装置10-1~10-4は、基本的には同様の構成を有する。そのため、情報管理装置10-1~10-4を特に区別しない場合には、「情報管理装置10-N」と記載する場合がある。ノード111-1~111-4についても、ノード111-1~111-4を特に区別しない場合には、「ノード111-N」と記載する場合がある。
図3は、分散型台帳161-Nを説明するための概念図である。図3には、情報管理装置10-1~10-4にそれぞれ記憶されている分散型台帳161-1~161-4の互いの関係が概略的に示されている。
分散型台帳161-1と分散型台帳161-2とは、A企業の情報管理装置10-1(ノード111-1)とB企業の情報管理装置10-2(ノード111-2)との間で送受信されたトランザクションデータを共有している(領域D1)。領域D1には、たとえば、ノード111-1,111-2間で送受信された、B製品に含有されている対象物質の情報を含むトランザクションデータが含まれている。なお、領域D1には、たとえば、ノード111-1,111-2間で送受信された、B製品に含有されている対象物質を問い合わせるためのトランザクションデータ、および、問い合わせに対する回答のトランザクションデータ、等も含まれている。
分散型台帳161-2と分散型台帳161-3とは、B企業の情報管理装置10-2(ノード111-2)とC企業の情報管理装置10-3(ノード111-3)との間で送受信されたトランザクションデータを共有している(領域D2)。領域D2には、たとえば、ノード111-2,111-3間で送受信された、C製品に含有されている対象物質の情報を含むトランザクションデータが含まれている。なお、領域D2には、たとえば、ノード111-2,111-3間で送受信された、C製品に含有されている対象物質を問い合わせるためのトランザクションデータ、および、問い合わせに対する回答のトランザクションデータ、等も含まれている。
分散型台帳161-2と分散型台帳161-4とは、B企業の情報管理装置10-2(ノード111-2)とD企業の情報管理装置10-4(ノード111-4)との間で送受信されたトランザクションデータを共有している(領域D3)。領域D3には、たとえば、ノード111-2,111-4間で送受信された、D製品に含有されている対象物質の情報を含むトランザクションデータが含まれている。なお、領域D3には、たとえば、ノード111-2,111-4間で送受信された、D製品に含有されている対象物質を問い合わせるためのトランザクションデータ、および、問い合わせに対する回答のトランザクションデータ、等も含まれている。
たとえば、サプライチェーンにおける川中企業であるB企業からすると、B製品に含まれているC製品およびD製品を、どの企業から仕入れているかの情報をA企業に知られたくない場合がある。トランザクションデータには送信元および送信先のノードの情報等が含まれている。そのため、たとえば、分散型台帳ネットワーク2を形成する全てのノードにトランザクションデータがブロードキャストされると、A企業にC製品およびD製品の仕入れ先を知られ得る。本実施の形態に係る情報管理システム1では、トランザクションデータの共有範囲が当事者間に限定されることで、直接の取引関係がある企業間以外に取引先の情報(企業名等)が開示されることを抑制することができる。
再び図1を参照して、情報管理システム1における分散型台帳ネットワーク2は、コンソーシアム/プライベート型のネットワークである。プラットフォームプロバイダ30は、情報管理システム1の管理者として機能する。プラットフォームプロバイダ30は、その機能として、運用機能40と基盤機能50とを有する。運用機能40は、ノード41、リスト管理部42(図4)および分散型台帳43を含み、分散型台帳ネットワーク2において、後述する規制リストを登録、更新するノード機能として機能する。運用機能40についての詳細は後述する。なお、プラットフォームプロバイダ30は、本開示に係る「管理装置」の一例に相当する。
基盤機能50は、ドアマンノード51、ネットワークマップノード53およびノータリノード55を含み、分散型台帳ネットワーク2を管理するプラットフォーマーとして機能する。
ドアマンノード51は、分散型台帳ネットワーク2への参加を希望するノード111-Nおよびノード41からの参加申請の承認を行なう。また、ドアマンノード51は、ノード111-Nおよびノード41への証明書の発行を行なう。分散型台帳ネットワーク2に参加するノード111-Nおよびノード41は、参加時(たとえば、初回起動時)に秘密鍵および公開鍵のペアを作成し、証明書付与の要求をドアマンノード51に送信する。ドアマンノード51は、予め定められた所定の条件を検証し、証明書付与の要求があったノード111-Nおよびノード41に対して証明書を発行する。
ネットワークマップノード53は、ドアマンノード51によって証明書が発行された(すなわち、分散型台帳ネットワーク2への参加が許可された)ノード111-Nおよびノード41の情報(たとえばIPアドレス)を記憶する。ネットワークマップノード53は、分散型台帳ネットワーク2において、DNS(Domain Name System)として機能する。分散型台帳ネットワーク2を形成するノード111-1~111-4およびノード41は、たとえば、ネットワークマップノード53から提供された情報に基づいて、トランザクションデータの送信先を認識する。
ノータリノード55は、トランザクションデータにファイナリティを与える。ノード111-Nおよびノード41は、トランザクションデータを生成した際に、トランザクションデータのハッシュ値(トランザクションID)およびトランザクションデータのアウトプットのインデックスを含むトランザクションデータをノータリノード55に送る。このトランザクションデータには、トランザクションデータの送信元のノード(たとえばB企業のノード111-2)とトランザクションデータの送信先のノード(たとえばA企業のノード111-1)との署名を含んでいる。ノータリノード55は、トランザクションIDおよびアウトプットのインデックスに基づいてトランザクションデータを検証した後、トランザクションデータに署名を付加し、当該トランザクションデータを返送する。ノータリノード55は、署名したトランザクションデータを順番に保持することで、トランザクションデータの順番を保証する。たとえば、ノータリノード55は、トランザクションIDおよびアウトプットのインデックスをキーとし、かつ、トランザクションID、入力のインデックスおよびピア(ノード)情報をバリューとしたマップを保持してもよい。たとえば、ノータリノード55は、マップの中に一致するキーがなければ、当該トランザクションデータをマップに追加して、トランザクションデータに署名を付加するように構成されてもよい。ノータリノード55は、マップの中に一致するキーがあれば、エラーを返すように構成されてもよい。
ノード111-Nおよびノード41は、トランザクションデータを生成する。上述のとおり、分散型台帳基盤のソフトウェアが機能することにより、情報管理装置10-Nに含まれる制御装置110-N(図5)がノード111-Nとして機能する。また、分散型台帳基盤のソフトウェアが機能することにより、プラットフォームプロバイダ30に含まれる制御装置31(図4)がノード41として機能する。
情報管理システム1では、プラットフォームプロバイダ30(運用機能40)が法規制等の改正(すなわち、規制物質の更新)を監視する。具体的には、プラットフォームプロバイダ30は、たとえば、SVHCの更新、および/または、GADSLの更新を監視する。これらの更新を検知した場合、すなわち、SVHCに新たな化学物質が指定された場合、および/または、GADSLで新たな化学物質が指定された場合に、プラットフォームプロバイダ30は規制物質の追加を検知する。規制物質の追加を検知すると、プラットフォームプロバイダ30のノード41は、規制物質の追加(規制リストの更新)を提案するトランザクションデータを全てのノード111-1~111-4に送信する。
情報管理装置10-Nは、自社製品に関する製品組成データ(図5の151-N,164-N)を記憶している。各企業にとって、製品組成データは重要な情報であり、製品組成データを極力開示したくないというニーズが存在する。本実施の形態では、各企業において、製品組成データは下流の企業に公開するものと非公開にするものとに選別されている。たとえば、各企業は、規制物質の情報を下流の企業に公開する一方で、規制対象となっていない対象物質の情報を下流の企業に対して秘匿することがある。
法規制等の改正により、新たな化学物質が規制物質として追加された場合、自社製品が当該新たな規制物質を含んでいれば、当該新たな規制物質の情報を含めた製品組成データ(更新された製品組成データ)を下流の企業へ開示する必要がある。たとえば、川中企業であるB企業は、川下企業であるA企業に供給しているB製品に、新たな規制物質が含まれている場合には、更新された製品組成データをA企業に開示する義務がある。ここで、C企業およびD企業からそれぞれ開示されているC製品およびD製品の製品組成データには、秘匿されている化学物質の情報が存在し得る。そのため、B企業は、B製品に新たな規制物質が含まれているのか否かを適切に判断できない。そこで、各企業は、まず、上流の企業から開示された製品組成データに、新たな規制物質が含まれているかを確認する。そして、各企業は、上流の企業から開示された製品組成データに規制物質が含まれていない場合、上流の企業に対して、規制物質の含有有無を問い合わせたり、情報の開示を要求したりする処理を実行する。これらの処理は、各処理の担当者等による人的な作業を含むことが通常である。たとえば、上記の処理は、規制物質の含有有無を問い合わせる資料を作成したり、上記資料をPDF化したり、EメールあるいはFAXを送信するにあたり、宛先および担当者を確認したりする人的な処理を含み、多くのコストおよび工数が必要となっている。
詳細は後述するが、本実施の形態では、法規制等の改正により、新たな化学物質が規制物質として追加されたことを契機として、情報管理装置10-Nは、上流の企業から供給されている製品に新たな規制物質が含まれている可能性があるかを自動的に判断(推定)する。そして、情報管理装置10-Nは、上流の企業から供給されている製品に新たな規制物質が含まれている可能性があると推定した場合に、上流の企業の情報管理装置に対して、新たな規制物質の開示要求を含むトランザクションデータを送信する。
<ハードウェア構成>
図4は、プラットフォームプロバイダ30のハードウェア構成を概略的に示す図である。プラットフォームプロバイダ30は、制御装置31と、ROM(Read Only Memory)32と、RAM(Random Access Memory)33と、通信装置34と、記憶装置35と、入力装置36と、表示装置37とを含む。制御装置31、ROM32、RAM33、通信装置34、記憶装置35、入力装置36、および、表示装置37は、バス39に接続されている。
図4は、プラットフォームプロバイダ30のハードウェア構成を概略的に示す図である。プラットフォームプロバイダ30は、制御装置31と、ROM(Read Only Memory)32と、RAM(Random Access Memory)33と、通信装置34と、記憶装置35と、入力装置36と、表示装置37とを含む。制御装置31、ROM32、RAM33、通信装置34、記憶装置35、入力装置36、および、表示装置37は、バス39に接続されている。
制御装置31は、たとえば、CPU(Central Processing Unit)を含む集積回路によって構成される。制御装置31は、ROM32に格納されている各種プログラムをRAM33に展開して実行する。各種プログラムには、たとえば、分散型台帳基盤のソフトウェアが含まれる。RAM33は、ワーキングメモリとして機能し、各種プログラムの実行に必要な各種データを一時的に格納する。制御装置31は、ROM32に記憶されたプログラムを実行することにより、各種の処理を実行する。
通信装置34は、外部の機器との通信が可能に構成される。外部の機器は、たとえば、分散型台帳ネットワーク2に含まれる情報管理装置10-Nを含む。通信装置34と外部の機器との通信は、インターネット等を用いて行なわれる。また、外部の機器には、たとえば、インターネット上に規制物質を公表する外部団体のサーバ装置等が含まれる。
入力装置36は、入力デバイスを含む。入力デバイスは、たとえば、マウス、キーボード、タッチパネル、および/または、ユーザの操作を受け付けることが可能なその他の装置である。
表示装置37は、ディスプレイを含む。表示装置37は、制御装置31からの制御信号に従って、ディスプレイに各種の画像を表示させる。ディスプレイは、たとえば、液晶ディスプレイ、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ、または、その他の表示機器である。
記憶装置35は、たとえば、ハードディスクまたはフラッシュメモリ等の記憶媒体を含んで構成される。記憶装置35は、分散型台帳43を記憶する。分散型台帳43および情報管理装置10-Nの分散型台帳161-Nは、たとえば、DAG(Directed Acyclic Graph)構造を有する分散型台帳である。分散型台帳43および分散型台帳161-Nに含まれるトランザクションデータは、半順序型のデータモデルを形成する。本実施の形態では、たとえば、1つのトランザクションデータが1つのブロックを形成する。
分散型台帳43は、規制リスト350を含む。規制リスト350は、規制物質(たとえば、SVHCに指定されている化学物質、および/または、GADSLで指定されている化学物質)を示す情報である。規制リスト350には、1つ以上の規制物質の情報が含まれている。規制物質の情報には、たとえば、CAS(Chemical Abstracts Service)番号、物質名称、規制更新日、および、報告閾値が含まれる。CAS番号は、米国化学会のCASにおける化学物質登録システムで付与される化学物質に固有の識別番号である。物質名称は、化学物質の名称である。規制更新日は、化学物質が規制リスト350に追加された日(下流の企業への報告対象となった日)、あるいは、法規制等によって規制された日(たとえばSVHCに指定された日)である。報告閾値は、製品の単位量あたりに含まれる化学物質の割合(含有率)の閾値である。含有率が報告閾値以上である場合、その製品についての化学物質の情報が下流の企業への報告対象となる。含有率が報告閾値未満である場合、化学物質の情報は報告対象とならない。「規制リストに新たな規制物質が追加される」とは、規制リストに上記の規制物質の情報が追加されることをいう。
また、記憶装置35は、制御装置31のノード41により生成される秘密鍵を記憶してもよい。
制御装置31は、運用機能40に関するプログラムを実行することにより、ノード41およびリスト管理部42として機能する。
ノード41は、初回起動時には、所定の規格に準拠した秘密鍵および公開鍵を生成する。公開鍵は、たとえば、基盤機能50のネットワークマップノード53に送られる。また、ノード41は、トランザクションデータを生成する機能を有する。ノード41は、秘密鍵を用いて電子署名を生成し、トランザクションデータに付加する。秘密鍵は、たとえば、記憶装置35、あるいは、図示しない他の記憶装置に記憶されている。また、ノード41は、他のノードが提案したトランザクションデータを承認する機能を有する。ノード41は、他のノードが提案したトランザクションデータを検証し、検証結果に問題がなければ当該トランザクションデータに電子署名を付して、当該トランザクションデータを他のノードに返信する。
リスト管理部42は、規制リスト350を管理する。リスト管理部42は、通信装置34を介して、所定の周期で外部と通信し、法規制等の改正(規制物質の追加)を監視している。具体的には、リスト管理部42は、通信装置34を介して、所定の周期で外部団体のサーバ装置と通信することにより、SVHCに新たな規制物質が指定されていないか、あるいは、GADSLで新たな化学物質が指定されていないかを監視する。リスト管理部42は、たとえば、法規制等の改正によりSVHCに新たな化学物質が追加されたこと(規制物質が追加されたこと)を検知すると、当該規制物質を規制リスト350に追加することをノード41に要求する。
ノード41は、リスト管理部42から規制リスト350の更新要求を受けると、新たに指定された規制物質を規制リスト350に追加するトランザクションデータを生成し、当該トランザクションデータに署名する。これにより、新たに指定された規制物質が規制リスト350に追加されて、規制リスト350が更新される。なお、詳細には、ノード41は、当該トランザクションデータをノータリノード55に送信し、ノータリノード55から署名済みのトランザクションデータを受けることによって、トランザクションデータをコミットする(トランザクションを確定させる)。ノード41は、分散型台帳ネットワーク2に参加する全てのノード111-1~111-4に対して、署名済みの上記トランザクションデータを送信する。換言すれば、ノード41は、分散型台帳ネットワーク2に参加する全てのノード111-1~111-4に対して、新たに指定された規制物質を、情報管理装置10-Nの規制リスト165-N(図5)に含めることを提案するトランザクションデータを送信する。このトランザクションデータを受信したノード111-Nが、当該トランザクションデータを承認することにより、トランザクションデータがノード111-Nの分散型台帳161-Nに追加され、情報管理装置10-Nの規制リスト165-Nが更新される。なお、詳細には、ノード111-Nから返送されたトランザクションデータをノード41がノータリノード55に送信し、ノータリノード55から署名済みのトランザクションデータを受けることによって、ノード41およびノード111-Nがトランザクションデータをコミットする。ノータリノード55の署名済みのトランザクションデータは、たとえば、ノード41からノード111-Nに送信される。なお、以下では、トランザクションデータを処理する過程において、ノータリノード55が関わる処理についての記載を基本的に省略している。
制御装置31は、基盤機能50に関するプログラムを実行することにより、ドアマンノード51、ネットワークマップノード53、および、ノータリノード55として機能する。これらの機能については上述のとおりであるので、繰り返し説明しない。
図5は、情報管理装置10-Nのハードウェア構成を概略的に示す図である。情報管理装置10-Nは、制御装置110-Nと、ROM120-Nと、RAM130-Nと、通信装置140-Nと、記憶装置150-Nと、記憶装置160-Nと、入力装置170-Nと、表示装置180-Nとを含む。制御装置110-N、ROM120-N、RAM130-N、通信装置140-N、記憶装置150-N、記憶装置160-N、入力装置170-N、および、表示装置180-Nは、バス190-Nに接続されている。
制御装置110-Nは、たとえば、CPUを含む集積回路によって構成される。制御装置110-Nは、ROM120-Nに格納されている各種プログラムをRAM130-Nに展開して実行する。各種プログラムには、たとえば、分散型台帳基盤のソフトウェアが含まれる。RAM130-Nは、ワーキングメモリとして機能し、各種プログラムの実行に必要な各種データを一時的に格納する。制御装置110-Nは、ROM120-Nに記憶されたプログラムを実行することにより、各種の処理を実行する。
制御装置110-Nは、ROM120-Nに記憶されたプログラムを実行することにより、ノード111-N、管理機能部112-N、および、ワークフロー機能部113-Nとして機能する。
ノード111-Nは、初回起動時には、所定の規格に準拠した秘密鍵153-Nおよび公開鍵を生成する。秘密鍵153-Nは、記憶装置150-Nに記憶される。公開鍵は、たとえば、プラットフォームプロバイダ30のネットワークマップノード53に送られる。また、ノード111-Nは、トランザクションデータを生成する機能を有する。ノード111-Nは、秘密鍵153-Nを用いて電子署名を生成し、トランザクションデータに付加する。また、ノード111-Nは、他のノードが提案したトランザクションデータを承認する機能を有する。ノード111-Nは、他のノードが提案したトランザクションデータを検証し、検証結果に問題がなければ当該トランザクションデータに電子署名を付して、当該トランザクションデータを他のノードに返信する。各部の詳細については後述する。
通信装置140-Nは、外部の機器との通信が可能に構成される。外部の機器は、たとえば、分散型台帳ネットワーク2に含まれる他の情報管理装置およびプラットフォームプロバイダ30等を含む。通信装置140-Nと外部の機器との通信は、たとえば、インターネット等を用いて行なわれる。
入力装置170-Nは、入力デバイスを含む。入力デバイスは、たとえば、マウス、キーボード、タッチパネル、および/または、ユーザの操作を受け付けることが可能なその他の装置である。
表示装置180-Nは、ディスプレイを含む。表示装置180-Nは、制御装置110-Nからの制御信号に従って、ディスプレイに各種の画像を表示させる。ディスプレイは、たとえば、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、または、その他の表示機器である。
記憶装置150-Nは、たとえば、ハードディスクまたはフラッシュメモリ等の記憶媒体を含んで構成される。記憶装置150-Nに記憶される情報は、オフチェーン(分散型台帳ネットワーク2の外部)で管理される。記憶装置150-Nは、自社製品の製品組成データ151-N、顧客リスト152-N、および、秘密鍵153-Nを記憶する。たとえば、A企業の情報管理装置10-1であれば、製品組成データ151-1には、A製品の組成データが含まれる。たとえば、B企業の情報管理装置10-2であれば、製品組成データ151-2には、B製品の組成データが含まれる。たとえば、C企業の情報管理装置10-3であれば、製品組成データ151-3には、C製品の組成データが含まれる。たとえば、D企業の情報管理装置10-4であれば、製品組成データ151-4には、D製品の組成データが含まれる。製品組成データ151-Nの詳細は、後述の製品組成データ164-Nの詳細とともに後に説明する。
顧客リスト152-Nは、情報の開示を許可する企業の情報を含む。具体的には、顧客リスト152-Nには、サプライチェーンにおいて直接の取引のある下流の企業が登録されている。たとえば、A企業の情報管理装置10-1であれば、顧客リスト152-1には、いずれの企業も登録されていない。たとえば、B企業の情報管理装置10-2であれば、顧客リスト152-2には、A企業が登録されている。たとえば、C企業の情報管理装置10-3であれば、顧客リスト152-3には、B企業が登録されている。たとえば、D企業の情報管理装置10-4であれば、顧客リスト152-4には、B企業が登録されている。顧客リスト152-Nに登録されていない企業からの問い合わせに対しては、回答が行なわれない。なお、情報管理装置10-1の記憶装置150-1には、顧客リスト152-1が記憶されていなくてもよい。
また、記憶装置150-Nは、制御装置110-Nにより生成された秘密鍵153-Nおよび公開鍵(図示せず)を記憶する。また、記憶装置150-Nは、プラットフォームプロバイダ30のドアマンノード51から発行された証明書(図示せず)を記憶する。
記憶装置160-Nは、たとえば、ハードディスクまたはフラッシュメモリ等の記憶媒体を含んで構成される。記憶装置160-Nに記憶される情報は、オンチェーン(分散型台帳ネットワーク2の内部)で管理される。記憶装置160-Nは、分散型台帳161-Nを記憶する。
分散型台帳161-Nは、秘匿領域162-Nと、公開領域163-Nとを有する。秘匿領域162-Nは、他のいずれのノードとも共有されないトランザクションデータが記憶される領域、すなわち、オンチェーンにおいて自身のみが保有するトランザクションデータが記憶される領域である。公開領域163-Nは、オンチェーンにおいて、少なくとも1つの他のノードと共有されるトランザクションデータが記憶される領域である。
秘匿領域162-Nは、製品組成データ164-Nを記憶する。製品組成データ164-Nは、記憶装置150-Nに記憶されている製品組成データ151-Nと同様のものである。制御装置110-Nは、オンチェーンの秘匿領域162-N(分散型台帳161-Nの秘匿領域162-N)にも製品組成データ151-Nと同じ内容の製品組成データ164-Nを記憶させる。制御装置110-Nは、製品組成データ151-Nおよび製品組成データ164-Nの一方を更新すると、他方も同様に更新する。オンチェーンの秘匿領域162-Nにも製品組成データ151-Nと同じ内容の製品組成データ164-Nを記憶させるのは、オンチェーンにおいて、ノード111-N(詳細には、本実施の形態では、ノード111-Nおよび管理機能部112-N)の処理によって、新たに規制リスト165-Nに追加された化学物質(規制物質)の情報を製品組成データ164-Nから自動的に抜き出せるようにするためである。たとえば、ノード111-Nは、オフチェーンに記憶されている製品組成データ151-Nから新たに指定された規制物質の情報を抽出することはできない。オフチェーンに記憶されている製品組成データ151-Nから新たに指定された規制物質の情報を抽出するためには、たとえば、抽出するための構成を別途追加したり、人的な処理の介入が必要となる。オンチェーンに製品組成データ164-Nを記憶させることにより、ノード111-Nは、製品組成データ164-Nから新たに指定された規制物質の情報を抽出することができる。これによって、情報管理システム1において、プラットフォームプロバイダ30による規制リスト350の更新から、規制リスト350の更新に応じて規制リスト165-Nを更新し、規制リスト165-Nに基づいて製品組成データ164-Nから新たに指定された規制物質の情報を抽出するまでの一連の処理を自動化することが可能となる。
公開領域163-Nは、規制リスト165-Nおよび公開データ166-Nを記憶する。規制リスト165-Nは、プラットフォームプロバイダ30による規制リスト350の更新に伴って更新される。プラットフォームプロバイダ30のノード41は、法規制等の改正により新たに指定された規制物質を規制リスト350に追加して規制リスト350を更新すると、上記新たに指定された規制物質を規制リスト165-Nに追加して規制リスト165-Nを更新することを提案するトランザクションデータを情報管理装置10-Nのノード111-Nに送信する。ノード111-Nが当該トランザクションデータを承認することにより、当該トランザクションデータが分散型台帳161-Nに追加されて、規制リスト165-Nが更新される。なお、詳細には、ノータリノード55がトランザクションデータに署名する過程を経て、トランザクションデータがコミットされる。
公開データ166-Nは、製品組成データ164-Nから規制リスト165-Nに含まれている規制物質の情報を抜き出して作成される。すなわち、公開データ166-Nは、製品組成データ164-Nに含まれており、かつ、規制リスト165-Nに含まれている化学物質の情報である。ただし、各企業において、製品組成データは重要な情報である。たとえば、システム上のエラー等により、開示する必要のなかった製品組成データが他企業に開示されてしまうことも考えられ得る。本実施の形態では、製品組成データに含まれる所定のデータ単位に秘匿要否を決定することができる。秘匿しておきたいデータは秘匿要に決定しておき、開示してもよいデータは秘匿不要に決定しておくことができる。秘匿要に決定されている化学物質が規制物質となった場合には、後述のワークフロー機能を活用して企業内で承認を得られた後に、当該化学物質の情報が開示されることになる。したがって、公開データ166-Nは、より詳細には、(1)製品組成データ164-Nに含まれており、かつ、(2)規制リスト165-Nに含まれており、かつ、(3)秘匿不要に決定されている、あるいは、公開することが承認された化学物質の情報である。なお、公開データ166-Nには、たとえば、自主的に、あるいは、下流の企業からの開示要求に応じて、企業内の承認を得ることを条件として、規制物質以外の化学物質の情報を含めてもよい。
図6は、C企業のC製品についての製品組成データ151-3,164-3の一例を模式的に示す図である。なお、上述のとおり、製品組成データ151-3と製品組成データ164-3とは同じデータであるので、以下では、製品組成データ164-3を例にして説明する。
製品組成データ164-3は、品名、品番、組成品番、含有率、秘匿要否の項目情報を含む。品名はC製品であり、その品番はC001である。C製品は、その組成として組成品番CA001~CA004の製品(化学物質)を含んで構成されている。図6に示す例では、C製品に占める、組成品番CA001の含有率はX1%であり、組成品番CA002の含有率はX2%であり、組成品番CA003の含有率はX3%であり、組成品番CA004の含有率はX4%である。含有率X1%~X4%の総和は100%となる。たとえば、さらに、組成品番CA001が組成品番CB001,CB002の製品を含んで構成されるような場合には、組成品番の項目情報は、組成品番CA001~CA004を示す第1階層と、第1階層の組成品番毎に、第1階層の組成品番の製品を構成する組成品番を示す第2階層とを含んでもよい。本実施の形態に係る製品組成データ164-3では、組成品番の項目情報は、第1階層のみ有している。
秘匿要否の項目情報は、「公開」または「非公開」を示し、組成品番単位(第1階層の組成品番単位)に決定されている。すなわち、製品組成データ164-3における上述の所定のデータ単位は、第1階層の組成品番単位である。「公開」は、その化学物質の組成データ(組成品番、含有率を少なくとも含む)が、製品組成データ164-3から抽出されて公開データ166-Nに含まれており、公開領域163-Nに格納されていることを示す。「非公開」は、その化学物質の組成データが公開データ166-Nに含まれておらず、秘匿領域162-Nに留められていることを示す。図6に示す例では、組成品番CA001,CA002は公開に決定されており、組成品番CA003,CA004は非公開に決定されている。なお、ここでは、組成品番CA001,CA002により特定される化学物質は規制物質であり、組成品番CA003,CA004により特定される化学物質は規制物質でないことを想定している。
C企業の情報管理装置10-3(ノード111-3)から、B企業の情報管理装置10-2(ノード111-2)に対して開示されているC製品の製品組成データ(公開データ166-3)には、組成品番CA001,CA002の組成データが含まれているが、組成品番CA003,CA004の組成データは含まれていない。
図7は、B製品についての製品組成データ151-2,164-2の一例を模式的に示す図である。上述のとおり、製品組成データ151-2と製品組成データ164-2とは同じであるので、図7および後述の図10では、製品組成データ164-2を例にして説明する。
図7を参照して、製品組成データ164-2は、品名、品番、組成品番、含有率、秘匿要否の項目情報を含む。品名はB製品であり、その品番はB001である。B製品は、C製品とD製品とを含んで構成されている。組成品番の第1階層には、C製品とその品番C001、ならびに、D製品とその品番D001とが含まれている。B製品における、C製品の含有率はZ1%であり、D製品の含有率はZ2%である。含有率Z1%と含有率Z2%との和は100%となる。
組成品番の第2階層には、C企業から開示されたC製品の組成データ、および、D企業から開示されたD製品の組成データとが含まれている。具体的には、組成品番の第2階層には、C企業が公開データ166-3に含めている組成品番CA001,CA002と、D企業が公開データ166-4に含めている組成品番DA001,DA002,DA003とが含まれている。C製品において、組成品番CA001の含有率はX1%であり、組成品番CA002の含有率はX2%である。D製品において、組成品番DA001の含有率はY1%であり、組成品番DA002の含有率はY2%であり、組成品番DA003の含有率はY3%である。たとえば、C企業がC製品のすべての組成を開示していない場合には、含有率X1%と含有率X2%との和は100%にならない。本実施の形態では、C企業は、組成品番CA003,CA004による特定される化学物質の情報を開示していないので、含有率X1%と含有率X2%との和は100%にならない。
秘匿要否の項目情報は、第1階層の組成品番単位に決定されている。図7の例では、C製品については公開が決定されており、D製品については非公開が決定されている。すなわち、B企業の情報管理装置10-2(ノード111-2)からA企業の情報管理装置10-1(ノード111-1)に開示された製品組成データ(公開データ166-2)には、C製品の組成データが含まれているが、D製品の組成データは含まれていない。換言すれば、公開データ166-2には、C製品の組成データが含まれているが、D製品の組成データは含まれていない。ただし、非公開に決定されていたとしても、組成品番により特定される化学物質が規制物質である場合には、これらの情報は、承認処理により公開することの承認を得た後に、公開データ166-2に含められる。具体的には、仮に組成品番DA002により特定される化学物質が規制物質であるとすると、承認処理を経て、組成品番DA002により特定される化学物質が公開データ166-2に含められる。これによって、規制物質である組成品番DA002により特定される化学物質の情報がA企業に適切に開示される。
製品組成データ164-2における上述の所定のデータ単位は、第1階層の組成品番単位である。なお、秘匿要否の項目情報は、第2階層の組成品番単位に決定する構成を採用することも可能である。すなわち、所定のデータ単位を第2階層の組成品番単位とすることも可能である。
再び図5を参照して、プラットフォームプロバイダ30のノード41から、法規制等の改正により新たに指定された規制物質を規制リスト165-Nに含めることを提案するトランザクションデータを受信すると、ノード111-Nは、トランザクションデータの検証の後、当該トランザクションデータを承認する。そして、ノード111-Nは、当該トランザクションデータを分散型台帳161-Nに格納する。これによって、新たに指定された規制物質が規制リスト165-Nに追加されて、規制リスト165-Nが更新される。
ノード111-Nは、規制リスト165-Nが更新されると、更新によって規制リスト165-Nに追加された規制物質の情報を下流の企業に開示する必要がある否かを確認するための処理(確認処理)を実行する。具体的には、ノード111-Nは、規制リスト165-Nに追加された規制物質を製品組成データ164-Nに照会させ、自社製品における上記追加された規制物質の含有率が報告閾値以上であるか否かを確認する。ノード111-Nは、製品組成データ164-Nの上記規制物質の含有率が報告閾値以上である場合には、上記規制物質の情報を下流の企業に開示する必要があると判断する。ノード111-Nは、製品組成データ164-Nの上記規制物質の含有率が報告閾値未満である場合には、上記規制物質の情報を下流の企業に開示する必要がないと判断する。規制リスト165-Nの更新が自身に影響を与えることを確認した場合には、ノード111-Nは、その旨を管理機能部112-Nに通知する。なお、確認処理を実行する機能を、管理機能部112-Nにもたせることも可能である。この場合には、たとえば、管理機能部112-Nは、ノード111-Nによる規制リスト165-Nの更新を検知すると、製品組成データ151-Nを用いて、確認処理を実行する。
ただし、上流の企業は、製品組成データの全てを下流の企業に開示しているわけではない。上流の企業が秘匿している組成データの中に、今回追加された新たな規制物質が含まれている可能性がある。したがって、確認処理を正確に実行するためには、上流の企業が秘匿している組成データがあるか否か、そして、上流の企業が秘匿している組成データがある場合には、秘匿している組成データの中に新たな規制物質が含まれているか否かを確認することが求められる。詳細については後述する。
ノード111-Nは、自社製品を製造するために上流の企業から製品の供給を受けている場合には、確認処理において、上流の企業から供給されている製品(供給製品)に新たな規制物質が含まれている可能性があると推定する。ノード111-Nは、上流の企業のノードに対して、新たな規制物質の情報の開示要求を含むトランザクションデータを送信する。ノード111-Nは、上流の企業のノードから、供給製品に新たな規制物質が含まれていることを示す情報を取得すると、アラートの出力要求を管理機能部112-Nに出力する。アラートは、新たな規制物質の追加に伴って、企業内での承認処理が発生することを各部署あるいは担当者等に知らせるためのものである。
ノード111-Nは、新たな規制物質の情報を含む公開データを含むトランザクションデータを上流の企業のノードから取得すると、新たな規制物質の情報を用いて製品組成データ164-Nを更新する。
また、ノード111-Nは、下流の企業から新たな規制物質の開示要求を含むトランザクションデータを受信した場合には、製品組成データ164-Nに基づいて、当該下流の企業に供給している自社製品に新たな規制物質が含まれているか(詳細には、新たな規制物質の含有率が報告閾値以上であるか)を判断する。ノード111-Nは、下流の企業に供給している自社製品に新たな規制物質が含まれている場合、まず、自社製品に新たな規制物質が含まれていることを示す(開示する情報があることを示す)情報を含むトランザクションデータを下流の企業のノードに送信する。そして、ノード111-Nは、アラートの出力要求を出して、新たな規制物質の情報を開示するための承認処理が行なわれるようにし、承認処理により開示承認が得られると、新たな規制物質の情報を含めて更新した公開データ166-Nを含むトランザクションデータを下流の企業のノードに送信する。
管理機能部112-Nは、ノード111-Nの出力要求に応じて、アラートを出力する。アラートの出力によって(アラートをワークフロー機能部113-2が検知することによって)、後述するワークフロー機能がアクティブとなる(開始される)。ワークフロー機能がアクティブになることにより、承認処理が実行可能となる。
また、管理機能部112-Nは、承認処理により新たな規制物質の情報を開示することに対して承認が得られると、下流の企業の情報(顧客情報)を記憶装置150-Nから読み出す処理(読み出し処理)を実行する。具体的には、管理機能部112-Nは、記憶装置150-Nに記憶された顧客リスト152-Nを参照することにより顧客情報を読み出す。なお、管理機能部112-Nの読み出し処理を実行する機能を、ノード111-Nにもたせることも可能である。この場合には、たとえば、顧客リスト152-Nと同様の情報を記憶装置160-Nに記憶されている分散型台帳161-Nの秘匿領域162-Nにも記憶させておく。すなわち、顧客リスト152-Nと同様の情報をオンチェーンにも記憶しておく。これにより、ノード111-Nは、分散型台帳161-Nから顧客情報を読み出すことができる。
ワークフロー機能部113-Nは、クライアント装置群(後述の図8)にワークフロー機能の開始および終了を通知する。ワークフロー機能は、企業(関連企業を含む)内において、規制物質の情報開示の承認を得るためのプロセスを自動化するための機能である。ワークフロー機能部113-Nは、ワークフロー機能によって承認部署のクライアント装置12-Nから規制リスト165-Nに追加された規制物質の情報を開示することの承認が得られると、その旨を管理機能部112-Nに通知する。なお、ワークフロー機能は、規制物質以外の化学物質の情報開示にも適用することが可能である。
管理機能部112-Nは、ワークフロー機能部113-Nから承認通知を受けると、ノード111-Nに、公開データ166-Nの更新を要求する。
ノード111-Nは、公開データ166-Nの更新要求を受けると、承認が得られた規制物質の情報を追加して公開データ166-Nを更新する。そして、ノード111-Nは、公開データ166-Nを含むトランザクションデータを生成し、当該トランザクションデータを対象の下流の企業のノードに送信する。当該トランザクションデータを下流の企業のノードが承認することによって、下流の企業に公開データ166-Nが開示される。すなわち、追加された規制物質の情報が下流の企業に報告される。これにより、上流の企業から下流の企業に化学物質(本実施の形態では規制物質)の情報が開示される。なお、ノード111-Nは、承認が得られた規制物質の情報を含むトランザクションデータを生成し、当該トランザクションデータを対象の下流の企業のノードに送信してもよい。
ワークフロー機能部113-Nは、承認部署のクライアント装置12-Nにより承認が行なわれたことを検知すると、クライアント装置群(複数のクライアント装置12-N)にワークフローの終了を通知する。これによってワークフロー機能が終了する。
図8は、ワークフロー機能を説明するための図である。図8を参照して、情報管理装置10-Nには、複数のクライアント装置12-Nが無線通信可能に、あるいは有線通信可能に接続されている。情報管理装置10-Nと、有線通信が可能なクライアント装置12-Nとは、バス11-Nに接続されている。
複数のクライアント装置12-Nの各々は、情報管理装置10-Nを管理する企業と同一の、あるいは関連する企業に帰属する端末装置である。複数のクライアント装置12-Nの各々は、たとえば、互いに異なる部署に帰属している。具体的に、B企業の情報管理装置10-2を例に説明すると、複数のクライアント装置12-2の各々は、たとえばB企業内の互いに異なる部署に帰属している。
法規制等の改正により、新たな規制物質が指定された場合、当該新たな規制物質の情報を外部(下流の企業)に開示することについて、企業内で承認を得る必要がある。化学物質の情報を開示することを承認する権限を有する部署は、化学物質毎に異なり得る。
情報管理装置10-Nは、WEBアプリケーションソフトウェア(以下、単に「WEBアプリ」とも称する)を実装している。複数のクライアント装置12-Nの各々は、WEBブラウザを用いて、WEBアプリを利用する。本実施の形態におけるワークフロー機能は、WEBアプリを利用することにより実現される。情報管理装置10-N(ワークフロー機能部113-N)は、ワークフロー機能を開始する場合、クライアント装置群(複数のクライアント装置12-N)にワークフローの開始を通知する。
製品の組成に含まれる化学物質毎に、承認権限を有する部署(承認部署)のクライアント装置12-Nが予め設定されている。複数のクライアント装置12-Nの各々は、ワークフローの開始通知を受けた後、ワークフローの終了通知を受けるまで、所定周期毎にWEBアプリを参照する。情報管理装置10-Nは、新たに指定された規制物質の情報を、WEBアプリにより複数のクライアント装置12-Nに開示する。複数のクライアント装置12-Nの各々は、新たに指定された規制物質の情報開示の承認を行なう承認部署が自部門であるか否かを判断する。承認部署であるクライアント装置12-Nは、自身が承認者である規制物質が新たに指定された場合、承認処理の実施後、自社の製品が含有する上記規制物質の情報を下流の企業に開示することを承認する。承認処理は、たとえば、自社製品の規制物質の含有量が報告閾値以上であるかを確認する処理を含んでもよい。報告閾値は、製品の単位量あたりに含まれる対象物質の割合(含有率)の閾値である。たとえば、法規制等により所定値が定められており、上流の企業は、製品の規制物質の含有量が所定値以上である場合に、下流の企業に当該規制物質の情報を開示する義務が生じる。報告閾値は、上記の所定値とすることができる。承認処理は、クライアント装置12-Nに実装されたプログラムによって自動で、あるいは、クライアント装置12-Nの管理部署の管理者(従業員)によって手動で実行されてもよい。
情報管理装置10-N(ワークフロー機能部113-N)は、承認部署のクライアント装置12-Nにより承認が行なわれたことを検知すると、クライアント装置群(複数のクライアント装置12-N)にワークフローの終了を通知する。これによってワークフロー機能が終了する。
情報管理装置10-N(ノード111-N)は、承認が得られた規制物質の情報を含む製品組成データ(公開データ166-N)を報告するトランザクションデータを生成し、当該トランザクションデータを下流の企業のノードに送信する。これによって、規制物質の情報が下流の企業に報告される。なお、新たに規制物質が指定された場合、上流の企業から下流の企業へは、当該規制物質の情報のみが報告されてもよいし、当該規制物質の情報を追加した製品組成データ(公開データ166-N)が報告されてもよい。
図9は、新たな規制物質が指定された際の、情報管理システム1における処理の流れを模式的に示す図である。図9では、理解の容易化のためにA~C企業における処理を例にして説明する。
(1)プラットフォームプロバイダ30が新たな規制物質の追加を検知し、当該新たな規制物質を規制リスト165-Nに追加することを提案するトランザクションデータを情報管理装置10-1~10-3に送信する。情報管理装置10-1~10-3の各々は、トランザクションデータを承認して、規制リスト165-1~165-3を更新する。
(2)B企業の情報管理装置10-2は、C企業から供給を受けているC製品に、新たな規制物質が含まれている可能性があると推定する。情報管理装置10-2は、C製品に新たな規制物質が含まれているかを問い合わせるトランザクションデータを生成し、当該トランザクションデータを情報管理装置10-3に送信する。なお、図9では、D企業を省略しているが、情報管理装置10-2は、同様に、D製品に新たな規制物質が含まれているかを問い合わせるトランザクションデータを情報管理装置10-4に送信する。
(3)C企業の情報管理装置10-3は、B企業に対して開示が必要な情報があるか否かを回答するトランザクションデータを生成し、当該トランザクションデータを情報管理装置10-2に送信する。情報管理装置10-3は、たとえば、更新された規制リスト165-Nと製品組成データ164-3とに基づいて、C製品に新たな規制物質が含まれているか否かを判断する。情報管理装置10-3は、C製品に規制物質が含まれていない場合、開示する情報がないことを示すトランザクションデータを情報管理装置10-2に送信する。この場合には、情報管理装置10-2は、新たな規制物質の追加に伴うさらなる処理が不要であるため、処理を終える。
情報管理装置10-3は、C製品に規制物質が含まれている場合、開示する情報があることを示すトランザクションデータを情報管理装置10-2に送信する。情報管理装置10-3は、規制リスト165-Nの更新(新たな規制物質の追加)に応じて、あるいは、上記(2)の問い合わせに応じて、後述のワークフロー機能をアクティブにし、新たな規制物質の情報を含めたC製品の製品組成データを開示するための準備を進める。(3)では、製品組成データまでは開示されず、開示する情報があるという旨がB企業に通知される。
(4)B企業の情報管理装置10-2は、アラート出力の要否判断を行なう。アラートは、新たな規制物質の追加に伴って、企業内での承認処理が発生することを各部署あるいは担当者等に知らせるためのものである。情報管理装置10-2は、C企業の情報管理装置10-3からの回答(トランザクションデータ)が開示する情報がないことを示すものである場合、新たな規制物質の追加に伴うA企業への報告が不要であるため、処理を終える。なお、情報管理装置10-2は、A企業の情報管理装置10-1から上記(2)の処理に相当する問い合わせを受けた場合には、開示する情報がないことを示すトランザクションデータを情報管理装置10-1に送信することになる。
(5)B企業の情報管理装置10-2は、C企業の情報管理装置10-3からの回答(トランザクションデータ)が開示する情報があることを示すものである場合、アラートを出力する。アラートの出力によって、後述するワークフロー機能がアクティブとなる(開始される)。
(6)C企業では、新たな規制物質の情報を含めたC製品の製品組成データを開示する準備が整い、公開データ166-3が更新される。すなわち、情報管理装置10-3から更新された公開データ166-3を含むトランザクションデータが情報管理装置10-2に送信される。ここで、図6における組成品番CA003により特定される化学物質が規制物質として規制リスト350,165-Nに追加されたことを想定して、詳細に説明する。組成品番CA003により特定される化学物質は、秘匿要否の項目の情報が非公開に決定されているので、規制リスト165-3に追加されたとしても自動で下流の企業に開示されず、企業内で開示の承認を得る必要がある。上述のとおり、情報管理装置10-3(情報管理装置10-N)は、規制物質の情報開示の承認を得るためのプロセスを自動化するためのワークフロー機能を備えている。
情報管理装置10-3は、承認部署のクライアント装置12-3により承認が行なわれたことを検知すると、組成品番CA003により特定される化学物質の秘匿要否の項目情報を非公開から公開にすることを決定する。情報管理装置10-3のノード111-3は、製品組成データ164-3から組成品番CA003により特定される化学物質(規制物質)の組成データを抽出し、組成品番CA003により特定される化学物質の組成データを公開データ166-3に含める。情報管理装置10-3のノード111-3は、公開データ166-3(承認が得られた規制物質の情報を含む製品組成データ)を報告するトランザクションデータを生成し、当該トランザクションデータを下流の企業のノード(B企業のノード111-2)に送信する。これによって、新たに追加された規制物質である、組成品番CA003により特定される化学物質の情報が下流の企業に報告される。
(7)B企業の情報管理装置10-2は、トランザクションデータを承認し、更新されたC製品の組成データを取得する。B企業の情報管理装置10-2は、B製品の製品組成データ151-2,164-2を更新する。
図10は、B製品についての更新された製品組成データ151-2,164-2の一例を模式的に示す図である。図9および図10を参照しながら説明する。
図10に示されるように、製品組成データ151-2,164-2には、C製品について、組成品番CA003の組成データが追加されている。具体的には、製品組成データ164-2には、C製品について、組成品番CA003およびその含有率X3%が追加されている。ここで、C製品の秘匿要否の項目情報は公開に決定されている。換言すれば、C製品の組成データは、公開データ166-2に含まれている。そのため、(8)ノード111-2は、製品組成データ164-2から組成品番CA003の組成データを抽出して公開データ166-2に含める。ノード111-2は、組成品番CA003の組成データが追加された公開データ166-2を開示するトランザクションデータをA企業のノード111-1に送信する。当該トランザクションデータをノード111-1が承認することにより、当該トランザクションデータが分散型台帳161-1に追加されて、組成品番CA003の組成データがノード111-1に開示される。(9)ノード111-1は、組成品番CA003の組成データを追加して製品組成データ164-1を更新する。さらに管理機能部112-1は、製品組成データ164-1の更新に伴って、製品組成データ151-1を更新する。このように、上流の企業であるC企業から、C製品についての組成品番CA003により特定される化学物質の組成データの開示があった場合において、C製品の秘匿要否の項目情報が予め公開に決定されているときには、ノード111-2は自動的に組成品番CA003の組成データを下流の企業であるA企業のノード111-1に開示する。換言すれば、C企業のノード111-3から、組成品番CA003の組成データが追加された公開データ166-3を開示するトランザクションデータを受信する前に、C製品の秘匿要否の項目情報が公開に決定されているときには、ノード111-2は自動的に組成品番CA003の組成データをA企業のノード111-1に開示する。「自動的」とは、ノード111-2が、C企業のノード111-3からの上記トランザクションデータの受信に応じて、組成品番CA003の組成データが追加された公開データ166-2を開示するトランザクションデータをA企業のノード111-1に送信することを意味する。すなわち、ノード111-2は、承認処理を経ずに、組成品番CA003の組成データが追加された公開データ166-2を開示するトランザクションデータをA企業のノード111-1に送信する。
一方、仮にC製品の秘匿要否の項目情報が非公開に決定されていたとすると、上流の企業であるC企業から、C製品についての組成品番CA003により特定される化学物質の組成データの開示があった場合、ノード111-2は自動的に組成品番CA003の組成データを下流の企業であるA企業のノード111-1に開示しない。この場合には、ノード111-2は、ワークフロー機能により、C製品の組成データを公開することの承認が得られるのを待つ(すなわち、承認処理が実行される)。承認処理により、C製品の組成データを公開することの承認が得られれば、ノード111-2は、C製品の組成データをA企業のノード111-1に開示する。
<シーケンス図>
図11および図12は、新たな規制物質が追加された際に実行される一連の処理の流れを示すシーケンス図である。図11,12に示す処理は、プラットフォームプロバイダ30のノード41から送信された規制リスト165-Nの更新を提案するトランザクションデータを受信した際に開始される。図11,12では、B企業の情報管理装置10-2を例にして説明する。
図11および図12は、新たな規制物質が追加された際に実行される一連の処理の流れを示すシーケンス図である。図11,12に示す処理は、プラットフォームプロバイダ30のノード41から送信された規制リスト165-Nの更新を提案するトランザクションデータを受信した際に開始される。図11,12では、B企業の情報管理装置10-2を例にして説明する。
S1において、情報管理装置10-2のノード111-2は、プラットフォームプロバイダ30のノード41から受けたトランザクションデータを承認し、規制リスト165-2を更新する。
S2において、情報管理装置10-2のノード111-2は、確認処理を開始する。まず、ノード111-2は、C企業から供給を受けているC製品に、新たな規制物質が含まれている可能性があるか否かを判断(推定)する。本実施の形態では、ノード111-2は、各企業が製品の組成データ全てを開示せず、少なくとも製品組成データの一部を秘匿している可能性が高いことに基づいて、C製品に新たな規制物質が含まれている可能性があると推定する。すなわち、本実施の形態では、ノード111-2は、規制リスト165-2が更新されると、当該更新により規制リスト165-2に追加された規制物質が、上流の企業からの供給製品(C製品,D製品)に含まれている可能性があると推定する。換言すれば、ノード111-2は、規制リスト165-2が更新されると、自社のB製品が新たな規制物質を含んでいる可能性があると推定する。
S3において、ノード111-2は、C製品に新たな規制物質が含まれているかを問い合わせるトランザクションデータ(新たな規制物質の情報の開示を要求するトランザクションデータ)を生成し、当該トランザクションデータを情報管理装置10-3のノード111-3に送信する。なお、ノード111-2は、情報管理装置10-4のノード111-4に対しても、同様にして、D製品に新たな規制物質が含まれているかを問い合わせるトランザクションデータを送信する。
S4において、情報管理装置10-3のノード111-3は、B企業のノード111-2からの問い合わせに応じて、今回の規制リスト165-3の更新によって、B企業に対して開示しなければならない化学物質の情報があるか否かを判断する。具体的には、ノード111-3は、問い合わせを受けた規制物質を製品組成データ164-3に照会させ、C製品における上記追加された規制物質の含有率が報告閾値以上であるか否かを確認する。ノード111-3は、製品組成データ164-3において上記規制物質の含有率が報告閾値以上である場合には、上記規制物質の情報をB企業に開示する必要があると判断する。ノード111-3は、製品組成データ164-3における上記規制物質の含有率が報告閾値未満である場合には、上記規制物質の情報を下流の企業に開示する必要がないと判断する。
S5において、ノード111-3は、C製品に報告閾値以上の含有率で規制物質が含まれていない場合、開示する情報がないことを示すトランザクションデータをノード111-2に送信する。この場合には、ノード111-3は、新たな規制物質の追加に伴うさらなる処理が不要であるため、処理を終える。ノード111-3は、C製品に報告閾値以上の含有率で規制物質が含まれている場合、開示する情報があることを示す(後に新たな規制物質の情報を開示する旨を示す)トランザクションデータをノード111-2に送信する。この場合には、C企業の情報管理装置10-3は、後述の図13の情報を開示するための処理を実行する。
なお、たとえば、C企業が、C製品を構成する材料等をさらに上流の企業から購入している場合には、ノード111-3は、S2~S13と同様の処理を経て更新された製品組成データ164-Nに基づいて、S4,5の処理を実行すればよい。
S6において、情報管理装置10-2のノード111-2は、アラート出力の要否判断を行なう。ノード111-2は、C企業の情報管理装置10-3からの回答(トランザクションデータ)が開示する情報がないことを示すものである場合、アラート出力は不要であると判断する。ノード111-2は、C企業の情報管理装置10-3からの回答(トランザクションデータ)が開示する情報があることを示すものである場合、アラート出力は要であると判断する。
S7において、ノード111-2は、アラート出力の要否判断の結果を示す信号を管理機能部112-2に出力する。
なお、ノード111-3においても、自身の規制リスト165-3を更新した際に、確認処理およびアラートの要否判断を行なっている場合には、ノード111-3は、S4において、アラート要否結果を流用して開示要否を判断し、S5の回答をしてもよい。
S8において、管理機能部112-2は、アラート出力が不要であることを示す信号を受信した場合には、新たな規制物質の追加に伴うA企業への報告が不要であるため、処理を終える。管理機能部112-2は、アラート出力が要であることを示す信号を受信した場合には、アラートを出力する。管理機能部112-2は、たとえば、アラートを示すフラグを設定する(この場合、アラートは、フラグと読み替えてよい)。
S9において、ワークフロー機能部113-2は、アラート出力を検知する。ワークフロー機能部113-2は、たとえば、所定周期毎に、アラートの有無を監視している。
S10において、ワークフロー機能部113-2は、ワークフローの開始をクライアント装置群に通知する。クライアント装置群に含まれる複数のクライアント装置12-2の各々は、開始通知を受けると所定周期毎にWEBアプリを参照する。なお、この時点では、承認処理となる対象の情報がWEBアプリで未だ開示されていない。クライアント装置12-2の各々は、対象の情報がWEBアプリで開示されるのを待つ。
S11において、情報管理装置10-3のノード111-3は、新たな規制物質の情報を含めたC製品の製品組成データ164-3を開示することに対する承認を得る。
S12において、ノード111-3は、C製品の製品組成データ164-3から新たな規制物質の情報を抽出して公開データ166-3に含め、公開データ166-3を更新する。
S13において、ノード111-3は、更新された公開データ166-3を含むトランザクションデータを情報管理装置10-2のノード111-2に送信する。なお、S11およびS12の処理の詳細は、図13を用いて後に説明する。
S14において、情報管理装置10-2のノード111-2は、トランザクションデータを承認し、公開データ166-3を取得し、これを用いて、製品組成データ164-2を更新する。
S15において、情報管理装置10-2の管理機能部112-2は、製品組成データ164-2の更新に伴って、製品組成データ151-2を更新する。
S16において、管理機能部112-2は、下流の企業に報告する規制物質の情報(対象の情報)をワークフロー機能部113-2に通知する。
S17において、ワークフロー機能部113-2は、S16で通知された規制物質(すなわち、法規制等の改正により新たに指定された規制物質)の情報を、WEBアプリで開示する。
S18において、ワークフロー機能部113-2は、クライアント装置群のうちの、追加された規制物質の承認部署のクライアント装置12-2から、WEBアプリで開示されている上記規制物質の情報を下流の企業に開示(公開)することの承認を得る。
S19において、ワークフロー機能部113-2は、新たな規制物質の情報を開示することの承認が得られたことを示す通知を管理機能部112-2に送信する。
S20において、ワークフロー機能部113-2は、ワークフローの終了をクライアント装置群に通知する。クライアント装置群に含まれる複数のクライアント装置12-Nの各々は、終了通知を受けるとWEBアプリの参照を終了する。
S21において、管理機能部112-2は、ノード111-2に公開データ166-2の更新を要求する。
S22において、ノード111-2は、承認が得られた規制物質の情報を追加して公開データ166-2を更新する。そして、ノード111-2は、公開データ166-2を含むトランザクションデータを生成し、当該トランザクションデータをA企業のノード111-1に送信する。当該トランザクションデータをA企業のノード111-1が承認することによって、A企業に公開データ166-2が開示される。すなわち、追加された規制物質の情報がA企業に開示される。なお、S22において、ノード111-2は、承認が得られた規制物質の情報を含むトランザクションデータを生成し、当該トランザクションデータをA企業のノード111-1に送信してもよい。また、本実施形態において、S1~S10までの処理は自動的に実行されてよく、S11以降の処理は少なくとも部分的に手動で実行されてよい。
図13は、図12におけるS11およびS12の処理の詳細を説明するための図である。
S30において、ノード111-3は、開示要否の判断結果(図11におけるS4における結果)を管理機能部112-3に出力する。
S31において、管理機能部112-3は、開示要であることを示す信号を受信した場合には、アラートを出力する。なお、管理機能部112-3は、開示不要であることを示す信号を受信した場合には、B企業への報告が不要であるため、処理を終える。
S32において、ワークフロー機能部113-3は、アラート出力を検知する。ワークフロー機能部113-3は、たとえば、所定周期毎に、アラートの有無を監視している。
S33において、ワークフロー機能部113-3は、ワークフローの開始をクライアント装置群に通知する。クライアント装置群に含まれる複数のクライアント装置12-3の各々は、開始通知を受けると所定周期毎にWEBアプリを参照する。
S34~S40の処理は、図12のS16~S22の処理とそれぞれ同等の処理であるため、ここでは繰り返し説明しない。
以上のように、本実施の形態に係る情報管理システム1では、情報管理装置10-Nは、プラットフォームプロバイダ30によって規制リスト350が更新され、プラットフォームプロバイダ30から規制リスト165-Nの更新を提案するトランザクションデータを受信すると、規制リスト165-Nに新たな規制物質を追加する。そして、情報管理装置10-Nは、自社製品に新たな規制物質が含まれている可能性があるか否かを推定する。本実施の形態では、各企業において特に重要な化学物質の情報は秘匿される、という概念に基づき、情報管理装置10-Nは、規制リスト165-Nに新たな規制物質が追加された場合には、自社製品を構成する、上流の企業から購入している製品に、新たな規制物質が含まれている可能性があると推定して、自社製品に新たな規制物質が含まれている可能性があることを推定する。情報管理装置10-Nは、上流の企業に対して、製品に含まれている、新たな規制物質の情報の開示要求を含むトランザクションデータを送信する。従来、規制リスト165-Nに新たな規制物質が追加されると、上流の企業に対して、規制物質の含有有無を問い合わせたり、情報の開示を要求したり、担当者に多くの処理が発生していた。規制リスト165-Nへの新たな規制物質の追加から、少なくともアラートを出力するまでの処理を自動化させることにより、問い合わせや確認等のための各処理における担当者の人的な作業を削減することが可能となる。また、新たな規制物質が自社製品に含まれている可能性がない場合にアラートを出力しないことでも、人的な作業を削減することが可能となる。サプライチェーンに本実施の形態に係る情報管理システム1を適用することにより、作業工数を抑制することが可能となる。
上流の企業においては、新たな規制物質を下流の企業に開示するまでには、承認処理等を実行するための一定の時間を要する。開示要求を含むトランザクションデータを受けた上流の企業の情報管理装置10-Nは、まず、開示する情報があるか否かを示す情報(開示する情報があることを示す情報、または、開示する情報がないことを示す情報)を下流の企業に送信する。これにより、下流の企業は、自社製品に新たな規制物質が含まれているか否かを早期に認識することができる。
また、情報管理装置10-Nは、上流の企業から、開示する情報があることを示すトランザクションデータを回答として受信した場合には、アラートを出力する。アラートを出力することにより、企業内の各部署あるいは各担当者に、化学物質の情報開示に関して、対応が必要な処理(承認処理)が発生することを認識させることができる。
[変形例1]
実施の形態では、各企業において特に重要な化学物質の情報は秘匿される、という概念に基づき、情報管理装置10-Nは、規制リスト165-Nに新たな規制物質が追加された場合には、自社製品を構成する、上流の企業から購入している製品に、新たな規制物質が含まれている可能性があると推定した。よって、情報管理装置10-Nは、規制リスト165-Nに新たな規制物質が追加された場合には、自社製品に新たな規制物質が含まれている可能性があると推定し、上流の企業に新たな規制物質の情報の開示要求を含むトランザクションデータを送信した。変形例1に係る情報管理システム1では、情報管理装置10-Nは、上流の企業から予め送信されている、非公開情報の有無を示す情報に基づいて、自社製品に新たな規制物質が含まれている可能性があるか否かを推定する。
実施の形態では、各企業において特に重要な化学物質の情報は秘匿される、という概念に基づき、情報管理装置10-Nは、規制リスト165-Nに新たな規制物質が追加された場合には、自社製品を構成する、上流の企業から購入している製品に、新たな規制物質が含まれている可能性があると推定した。よって、情報管理装置10-Nは、規制リスト165-Nに新たな規制物質が追加された場合には、自社製品に新たな規制物質が含まれている可能性があると推定し、上流の企業に新たな規制物質の情報の開示要求を含むトランザクションデータを送信した。変形例1に係る情報管理システム1では、情報管理装置10-Nは、上流の企業から予め送信されている、非公開情報の有無を示す情報に基づいて、自社製品に新たな規制物質が含まれている可能性があるか否かを推定する。
情報管理装置10-N(ノード111-N)は、下流の企業に対して秘匿する化学物質の情報がある場合には、公開データ166-Nに、非公開情報があることを示す情報を含める。情報管理装置10-Nは、下流の企業に対して秘匿する化学物質の情報がない場合には、公開データ166-Nに、非公開情報があることを示す情報を含めない。あるいは、情報管理装置10-Nは、下流の企業に対して秘匿する化学物質の情報がない場合には、公開データ166-Nに、非公開情報がないことを示す情報を含めてもよい。
たとえば、図6に示した例を用いて説明すると、情報管理装置10-3は、組成品番CA003,CA004により特定される化学物質の情報を、B企業に対して秘匿している。この場合、情報管理装置10-3は、組成品番CA001,CA002により特定される化学物質の情報を含めたC製品の製品組成データとともに、当該製品組成データには非公開情報があることを示す情報を公開データ166-3に含める。
情報管理装置10-3は、たとえば、組成品番CA003,CA004により特定される化学物質の情報を両方ともB企業に開示した場合には、組成品番CA001~CA004により特定される化学物質の情報を含めたC製品の製品組成データとともに、当該製品組成データには非公開情報がないことを示す情報を公開データ166-3に含める。
下流の企業の情報管理装置10-Nは、プラットフォームプロバイダ30からの提案により規制リスト165-Nに新たな規制物質を追加すると、変形例1に係る確認処理を実行する。確認処理では、上流の企業から非公開情報があることを示す情報が開示されているか否かを判断する。下流の企業の情報管理装置10-Nは、上流の企業から非公開情報があることを示す情報が開示されている場合には、自社製品に新たな規制物質が含まれている可能性があることを推定する。一方、下流の企業の情報管理装置10-Nは、上流の企業から非公開情報があることを示す情報が開示されていない場合(非公開情報がないことを示す情報が開示されている場合)には、自社製品に新たな規制物質が含まれている可能性がないことを推定する。なお、下流の企業の情報管理装置10-Nは、上流の企業の情報管理装置10-Nから、非公開情報の有無を示す情報が開示された場合には、これを製品組成データ164-Nに紐付けて記憶装置160-Nに記憶させればよい。
たとえば、B企業の情報管理装置10-2(ノード111-2)を例にすると、情報管理装置10-2(ノード111-2)は、C企業の情報管理装置10-3(ノード111-3)およびD企業の情報管理装置10-4(ノード111-4)の両方から非公開情報がないことを示す情報が開示されている場合には、B製品に新たな規制物質が含まれている可能性がないことを推定する。
情報管理装置10-2(ノード111-2)は、C企業の情報管理装置10-3(ノード111-3)およびD企業の情報管理装置10-4(ノード111-4)の少なくとも一方から非公開情報があることを示す情報が開示されている場合には、B製品に新たな規制物質が含まれている可能性があることを推定する。この場合には、情報管理装置10-2(ノード111-2)は、非公開情報があることを示す情報を開示したノードに対して、新たな規制物質の情報に開示を要求するトランザクションデータ(新たな規制物質が含まれているかを問い合わせるトランザクションデータ)を送信する。
図14は、変形例1に係る確認処理を説明するためのシーケンス図である。図14に示すシーケンス図は、図11のシーケンス図に対して、S2をS50に代えたものである。S50の処理以外の処理は、図11のシーケンス図における処理と同様であるため、同じステップ番号を付して、その説明は繰り返さない。
S50において、情報管理装置10-2のノード111-2は、S1で規制リスト165-2が更新されると、変形例1に係る確認処理を開始する。ノード111-2は、製品組成データ164-2を参照し、情報管理装置10-3のノード111-3から、非公開情報があることを示す情報が開示されているか否かを判断する。ノード111-2は、ノード111-3から、非公開情報があることを示す情報が開示されていない場合には、処理を終了させる。ノード111-2は、ノード111-3から、非公開情報があることを示す情報が開示されている場合には、C製品に新たな規制物質が含まれている可能性があると推定し、S3において、C製品に新たな規制物質が含まれているかを問い合わせるトランザクションデータを生成し、当該トランザクションデータを情報管理装置10-3のノード111-3に送信する。
なお、ノード111-2は、同様に、製品組成データ164-2を参照し、情報管理装置10-4のノード111-4から、非公開情報があることを示す情報が開示されているか否かを判断する。ノード111-2は、この判断結果に基づいて、ノード111-3に対する上述の処理と同様の処理を実行する。
以上のように、変形例1に係る情報管理システム1では、上流の企業から下流の企業に非公開情報の有無を示す情報が予め開示されている。下流の企業の情報管理装置10-Nは、非公開情報の有無を示す情報に基づいて、上流の企業からの供給製品に新たな規制物質が含まれているか否かを推定することができる。上流の企業からの供給製品に新たな規制物質が含まれていないと推定した場合には、上流の企業への開示要求(問い合わせ)が省略されるので、実施の形態に係る情報管理システム1に対して、不要な情報処理を削減することができる。
[変形例2]
変形例1では、上流の企業から開示された非公開情報の有無を示す情報に基づいて、上流の企業からの供給製品に新たな規制物質が含まれているか否かを推定した。しかしながら、たとえば、製品組成データ164-Nに含まれる含有率に基づいて、上流の企業からの供給製品に新たな規制物質が含まれているか否かを推定してもよい。
変形例1では、上流の企業から開示された非公開情報の有無を示す情報に基づいて、上流の企業からの供給製品に新たな規制物質が含まれているか否かを推定した。しかしながら、たとえば、製品組成データ164-Nに含まれる含有率に基づいて、上流の企業からの供給製品に新たな規制物質が含まれているか否かを推定してもよい。
情報管理装置10-Nのノード111-Nは、製品組成データ164-Nを参照し、自社製品を構成する上流の企業からの供給製品毎に、組成品番の含有率の総和を演算する。たとえば、図7を例にすると、情報管理装置10-2のノード111-2は、組成品番CA001の含有率X1%と組成品番CA002の含有率X2%とを加算して、C製品に対する含有率の総和Xsumを演算する。情報管理装置10-2のノード111-2は、組成品番DA001の含有率Y1%と組成品番DA002の含有率Y2%と組成品番DA003の含有率X3%とを加算して、D製品に対する含有率の総和Ysumを演算する。ノード111-2は、総和Xsumが100%に満たない場合、C製品に非公開情報があると判断し、C製品を含むB製品に新たな規制物質が含まれている可能性があると推定する。同様に、ノード111-2は、総和Ysumが100%に満たない場合、D製品に非公開情報があると判断し、D製品を含むB製品に新たな規制物質が含まれている可能性があると推定する。
図15は、変形例2に係る確認処理を説明するためのシーケンス図である。図15に示すシーケンス図は、図14のシーケンス図に対して、S50をS51に代えたものである。S51の処理以外の処理は、図14のシーケンス図における処理と同様であるため、同じステップ番号を付して、その説明は繰り返さない。
S51において、情報管理装置10-2のノード111-2は、S1で規制リスト165-2が更新されると、変形例2に係る確認処理を開始する。ノード111-2は、製品組成データ164-2を参照し、C製品に対する含有率の総和Xsumを演算し、総和Xsumが100%であるか否かを判断する。ノード111-2は、総和Xsumが100%に満たない場合、B製品に新たな規制物質が含まれている可能性があると推定する。同様に、ノード111-2は、製品組成データ164-2を参照し、D製品に対する含有率の総和Ysumを演算し、総和Ysumが100%であるか否かを判断する。ノード111-2は、総和Ysumが100%に満たない場合、B製品に新たな規制物質が含まれている可能性があると推定する。ノード111-2は、総和Xsumおよび総和Ysumがともに100%である場合、B製品に新たな規制物質が含まれている可能性がないと推定する。
以上のように、変形例2に係る情報管理システム1においても、変形例1に係る情報管理システム1と同様の効果を奏することができる。
[変形例3]
実施の形態および変形例1,2では、プラットフォームプロバイダ30から新たな規制物質を規制リスト165-Nに追加することを提案するトランザクションデータが送信された場合において、下流の企業(たとえばB企業)から上流の企業(たとえばC企業)に開示要求がなされた。しかしながら、プラットフォームプロバイダ30から新たな規制物質を規制リスト165-Nに追加することを提案するトランザクションデータが送信された場合において、上流の企業から、自主的に、新たな化学物質の情報を開示する処理が開始されてもよい。
実施の形態および変形例1,2では、プラットフォームプロバイダ30から新たな規制物質を規制リスト165-Nに追加することを提案するトランザクションデータが送信された場合において、下流の企業(たとえばB企業)から上流の企業(たとえばC企業)に開示要求がなされた。しかしながら、プラットフォームプロバイダ30から新たな規制物質を規制リスト165-Nに追加することを提案するトランザクションデータが送信された場合において、上流の企業から、自主的に、新たな化学物質の情報を開示する処理が開始されてもよい。
図16は、変形例3に係る確認処理を説明するためのシーケンス図である。図16に示すシーケンス図は、図11のシーケンス図に対して、S2からS5の処理を削除し、S61からS65の処理を追加したものである。その他の処理は、図11のシーケンス図における処理と同様であるため、同じステップ番号を付して、その説明は繰り返さない。なお、図16では、ノード111-4の記載を省略しているが、ノード111-4もノード111-3と同様の処理を実行する。
S1において、情報管理装置10-2のノード111-2は、プラットフォームプロバイダ30のノード41から受けたトランザクションデータを承認し、規制リスト165-2を更新する。ノード111-2は、規制リスト165-2を更新すると、次ぐS64の確認処理を実行する前に、予め定められた規定時間を経過するまで待機する。
S61において、情報管理装置10-3のノード111-3は、プラットフォームプロバイダ30のノード41から受けたトランザクションデータを承認し、規制リスト165-3を更新する。
S62において、ノード111-3は、アラート要否判断を実行する。この処理は、基本的には、S6の処理と同様の処理である。なお、ノード111-3のように、自身よりも上流の企業がいない場合には、ノード111-3は、製品組成データ164-3を参照し、C製品が新たな規制物質を含んでいるか否かを判断する。ノード111-3は、C製品が新たな規制物質を含んでいる場合には、アラート要と判断する。ノード111-3は、C製品が新たな規制物質を含んでいない場合には、アラート不要と判断する。なお、情報管理装置10-3は、アラート要と判断された場合には、ワークフローを開始させる。
S63において、ノード111-3は、S62の結果に基づく対応情報を生成し、対応情報を含むトランザクションデータをノード111-2に送信する。ノード111-3は、S62でアラート要と判断した場合には、新たな規制物質の情報を開示するための対応を開始していることを示す情報(対応中情報)を含む対応情報を生成する。ノード111-3は、S62でアラート不要と判断した場合には、新たな規制物質が規制リスト165-3に追加されたことに伴う情報開示がないことを示す情報(対応不要情報)を含む対応情報を生成する。なお、新たな規制物質の情報を開示するための対応を開始していることを示す情報(対応中情報)は、本開示に係る「開示すべき情報があることを示す情報」の一例に相当する。
S64において、ノード111-2は、S1の実行から規定時間が経過すると、確認処理を実行する。具体的には、ノード111-2は、ノード111-3,111-4から対応情報を受信したか否かを判断する。ノード111-2は、ノード111-3,111-4の両方から対応情報を受信している場合には、処理をS6に進める。ノード111-2は、ノード111-3,111-4の少なくともいずれか一方から対応情報を受信していない場合には、S65において、対応情報を受信していないノードに対して、開示要求を送信する。
S6において、ノード111-2は、対応中情報を受信している場合、アラート出力は要であると判断する。ノード111-2は、対応不要情報を受信している場合、アラート出力は不要であると判断する。
以上のように、変形例3に係る情報管理システム1においても、規制リスト165-Nへの新たな規制物質の追加から、少なくともアラートを出力するまでの処理を自動化させることができるので、問い合わせや確認等のための各処理における担当者の人的な作業を削減することが可能となる。
[変形例4]
上流の企業は、下流の企業に対して秘匿したい化学物質の情報については、当該情報をハッシュ関数を用いてハッシュ化し、その値を公開するようにしてもよい。以下においては、ハッシュ関数を用いてハッシュ化した値を「ハッシュ値」とも称する。
上流の企業は、下流の企業に対して秘匿したい化学物質の情報については、当該情報をハッシュ関数を用いてハッシュ化し、その値を公開するようにしてもよい。以下においては、ハッシュ関数を用いてハッシュ化した値を「ハッシュ値」とも称する。
情報管理装置10-Nのノード111-Nは、秘匿要否の項目情報が非公開に決定されている化学物質については、そのハッシュ値を組成データとして公開データ166-Nに含める。たとえば、図6を再び参照すると、情報管理装置10-3のノード111-3は、組成品番CA003,CA004により特定される化学物質の情報を非公開に決定している。ノード111-3は、組成品番CA003,CA004およびこれらの含有率をそれぞれハッシュ化し、これらのハッシュ値を公開データ166-3に含める。
図17は、変形例4に係るB製品についての製品組成データ151-2,164-2の一例を模式的に示す図である。組成品番CA003のハッシュ値はHA001であり、組成品番CA004のハッシュ値はHA002であり、含有率X3%のハッシュ値はHAxx1であり、含有率X4%のハッシュ値はHAxx2である。
情報管理装置10-2のノード111-2は、組成品番がハッシュ値である化学物質に関しては、その組成の詳細はわからないが、C製品が何らかの秘匿された化学物質を含んでいることを認識することができる。
図18は、変形例4に係る確認処理を説明するためのシーケンス図である。図18に示すシーケンス図は、図11のシーケンス図に対して、S2をS70に代えたものである。S70の処理以外の処理は、図11のシーケンス図における処理と同様であるため、同じステップ番号を付して、その説明は繰り返さない。
S70において、情報管理装置10-2のノード111-2は、S1で規制リスト165-2が更新されると、変形例4に係る確認処理を開始する。ノード111-2は、製品組成データ164-2を参照し、組成データとしてハッシュ値が公開されているものがあるか否かを判断する。ノード111-2は、たとえば、C製品の製品組成データの中に、組成データとしてハッシュ値が公開されているものがある場合には、C製品に新たな規制物質が含まれている可能性があると推定する。そして、ノード111-2は、S3において、C製品に新たな規制物質が含まれているかを問い合わせるトランザクションデータを生成し、当該トランザクションデータを情報管理装置10-3のノード111-3に送信する。ノード111-2は、C製品およびD製品のいずれの製品組成データの中にも、組成データとしてハッシュ値が公開されているものがない場合には、B製品に新たな規制物質が含まれている可能性がないと推定する。
なお、ハッシュ値を生成するにあたり、単一のデータをハッシュ化するのではなく、ハッシュ関数を用いて複数のデータを纏めてハッシュ化してもよい。たとえば、組成品番CA003と、データの作成日時とを纏めてハッシュ化した値(ハッシュ値HA111)を生成し、これをハッシュ値HA001に代えて使用してもよい。また、たとえば、含有率X3%と、データの作成日時とを纏めてハッシュ化した値(ハッシュ値HA222)を生成し、これをハッシュ値HAxx1に代えて使用してもよい。複数のデータを纏めてハッシュ化することにより、単一のデータをハッシュ化する場合に比べ、セキュリティを向上させることができる。特に、データの作成日時のようなC企業しか知り得ないデータを含めてハッシュ化することにより、セキュリティをより向上させることができる。
以上のように、変形例4に係る情報管理システム1においても、変形例1に係る情報管理システム1と同様の効果を奏することができる。
なお、上述のS70の確認処理において、ノード111-2は、製品組成データ164-2を参照し、組成データとしてハッシュ値が公開されているものがある場合、S1で追加された新たな規制物質の情報をハッシュ化して生成されたハッシュ値(以下「対象ハッシュ値」とも称する)を、上流の企業のノードからさらに取得し、対象ハッシュ値を製品組成データ164-2に照合させてもよい。たとえば、図17に示すように、C製品の組成データがハッシュ値を含んでいる場合を想定する。ノード111-2は、C企業のノード111-3から対象ハッシュ値をさらに取得し、対象ハッシュ値を製品組成データ164-2に照合させる。ノード111-2は、対象ハッシュ値と一致するハッシュ値が製品組成データ164-2に含まれている場合、C製品に新たな規制物質が含まれている可能性があると推定する。このようにして、ノード111-2は、C製品に新たな規制物質が含まれている可能性があることを推定し、ノード111-3にS3の開示要求を送信してもよい。
対象ハッシュ値は、C企業の規制リスト165-3が更新された際に、ノード111-3から自発的にノード111-2に送信されてもよいし、ノード111-2からの求めに応じてノード111-3からノード111-2に送信されてもよい。ノード111-2は、規制リスト165-2が更新された際に、製品組成データ164-2を参照し、組成データとしてハッシュ値が公開されているものがある場合に、新たな規制物質についてのハッシュ値(対象ハッシュ値)の送信をノード111-3に求めてもよい。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 情報管理システム、2 分散型台帳ネットワーク、10 情報管理装置、11 バス、12 クライアント装置、30 プラットフォームプロバイダ、31 制御装置、32 ROM、33 RAM、34 通信装置、35 記憶装置、36 入力装置、37 表示装置、39 バス、40 運用機能、41 ノード、42 リスト管理部、43 分散型台帳、50 基盤機能、51 ドアマンノード、53 ネットワークマップノード、55 ノータリノード、110 制御装置、111 ノード、112 管理機能部、113 ワークフロー機能部、120 ROM、130 RAM、140 通信装置、150 記憶装置、151 製品組成データ、152 顧客リスト、153 秘密鍵、160 記憶装置、161 分散型台帳、162 秘匿領域、163 公開領域、164 製品組成データ、165 規制リスト、166 公開データ、170 入力装置、180 表示装置、190 バス、350 規制リスト、NW ネットワーク。
Claims (8)
- サプライチェーンで流通する製品に含有されている化学物質の情報を分散型台帳技術を用いて管理する情報管理システムであって、
第1製品を製造する第1企業に帰属し、第1分散型台帳を有する第1装置と、
前記第1製品に含まれる第2製品を前記第1企業に供給する第2企業に帰属し、第2分散型台帳を有する第2装置と、
前記情報管理システムを管理し、第3分散型台帳を有する管理装置とを備え、
前記第1分散型台帳、前記第2分散型台帳および前記第3分散型台帳は、前記情報管理システムで管理される化学物質を示すリストを含み、
前記第1装置は、前記第2装置から開示されている前記第2製品の組成データである公開データを含む第1製品の組成データを記憶しており、
前記第2装置は、少なくとも、前記第2製品および前記第2分散型台帳のリストの両方に含まれている化学物質の情報を前記公開データに含めており、
前記管理装置は、
前記情報管理システムで管理する新たな化学物質を指定する場合、当該新たな化学物質を追加して前記第3分散型台帳のリストを更新し、
前記新たな化学物質を追加して前記第1分散型台帳のリストおよび前記第2分散型台帳のリストを更新することを提案するトランザクションデータを前記第1装置および前記第2装置のそれぞれに送信し、
前記第1装置および前記第2装置は、前記管理装置からの前記トランザクションデータに基づいて、前記第1分散型台帳のリストおよび前記第2分散型台帳のリストをそれぞれ更新し、
前記第1装置は、前記第2製品に前記新たな化学物質が含まれている可能性があると推定する場合、前記新たな化学物質の開示要求を含むトランザクションデータを前記第2装置に送信する、情報管理システム。 - 前記第2装置は前記開示要求に対して、
前記第2製品に前記新たな化学物質が含まれていない場合には、その旨を示す情報を含むトランザクションデータを前記第1装置に送信し、
前記第2製品に前記新たな化学物質が含まれてる場合には、前記新たな化学物質の情報を含めた前記公開データを含むトランザクションデータを後に開示する旨を示す情報を含むトランザクションデータを前記第1装置に送信する、請求項1に記載の情報管理システム。 - 前記第2装置は、
前記第2企業に関連する複数の部署にそれぞれ帰属する複数の端末装置と通信可能に構成されており、
前記複数の端末装置のうちの、前記新たな化学物質の情報を開示することに対する権限を有する部署に帰属する端末装置から、前記新たな化学物質の情報を開示することの承認を取得し、
前記新たな化学物質の情報を含めた前記公開データを含むトランザクションデータを前記第1装置に送信する、請求項2に記載の情報管理システム。 - 前記第1装置は、前記公開データに前記新たな化学物質の情報が含まれていない場合、前記第2製品に前記新たな化学物質が含まれている可能性があると推定する、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の情報管理システム。
- 前記第2装置は、前記公開データに含めていない前記第2製品の組成データがある場合には、前記公開データと、非公開情報があることを示す情報とを含むトランザクションデータを前記第1装置に送信し、
前記第1装置は、前記第2装置から前記非公開情報があることを示す情報を含むトランザクションデータを受信している場合、前記第2製品に前記新たな化学物質が含まれている可能性があると推定する、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の情報管理システム。 - 前記公開データには、前記第2製品を構成する製品毎の含有率の情報が含まれており、
前記第1装置は、前記公開データに含まれる前記含有率の総和が100%でない場合、前記第2製品に前記新たな化学物質が含まれている可能性があると推定する、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の情報管理システム。 - 前記第2装置は、前記第2分散型台帳のリストに追加された前記新たな化学物質を前記第2製品が含んでおり、かつ、前記新たな化学物質を前記公開データに含めていない場合、開示すべき情報があることを示す情報を含むトランザクションデータを前記第1装置に送信し、
前記第1装置は、前記第2装置から前記開示すべき情報があることを示す情報を受信している場合、前記第2製品に前記新たな化学物質が含まれている可能性があると推定する、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の情報管理システム。 - サプライチェーンで流通する製品に含有されている化学物質の情報を分散型台帳技術を用いて管理する情報管理システムのための情報管理方法であって、
前記情報管理システムは、
第1製品を製造する第1企業に帰属し、第1分散型台帳を有する第1装置と、
前記第1製品に含まれる第2製品を前記第1企業に供給する第2企業に帰属し、第2分散型台帳を有する第2装置と、
前記情報管理システムを管理し、第3分散型台帳を有する管理装置とを備え、
前記第1分散型台帳、前記第2分散型台帳および前記第3分散型台帳は、前記情報管理システムで管理される化学物質を示すリストを含み、
前記第1装置は、前記第2装置から開示されている前記第2製品の組成データである公開データを含む第1製品の組成データを記憶しており、
前記第2装置は、少なくとも、前記第2製品および前記第2分散型台帳のリストの両方に含まれている化学物質の情報を前記公開データに含めており、
前記情報管理方法は、
前記管理装置が、前記情報管理システムで管理する新たな化学物質を指定する場合に、当該新たな化学物質を追加して前記第3分散型台帳のリストを更新するステップと、
前記管理装置が、前記新たな化学物質を追加して前記第1分散型台帳のリストおよび前記第2分散型台帳のリストを更新することを提案するトランザクションデータを前記第1装置および前記第2装置のそれぞれに送信するステップと、
前記第1装置および前記第2装置が、前記管理装置からの前記トランザクションデータに基づいて、前記第1分散型台帳のリストおよび前記第2分散型台帳のリストをそれぞれ更新するステップと、
前記第1装置が、前記第2製品に前記新たな化学物質が含まれている可能性があると推定する場合、前記新たな化学物質の開示要求を含むトランザクションデータを前記第2装置に送信するステップとを含む、情報管理方法。
Priority Applications (3)
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