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JP7695368B2 - 診断装置、及びプログラムを記録した記録媒体 - Google Patents
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JP7695368B2 - 診断装置、及びプログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

診断装置、及びプログラムを記録した記録媒体 Download PDF

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Description

本発明は、診断装置、及びプログラムを記録した記録媒体に関する。
工場等の製造現場では、製造ラインに設置されるロボットや工作機械等の産業機械の動作状態を監視し、製造ラインが停止しないように、また、製造ラインが停止した場合には速やかに復旧できるように、産業機械の動作状態を診断する装置が導入されている。
産業機械の動作状態を診断する装置は、例えばネットワークを介してそれぞれの産業機械で検出されたモータの位置、速度、トルクなどのデータや、産業機械に取り付けられたセンサで検出された音や画像などのデータ、温度や湿度、外部からの振動等の産業機械の動作環境に係るデータなどを監視し、そのデータに所定の状態を示す傾向がある場合に、産業機械が所定の状態になったと診断する。例えば、特許文献1,2などには、産業機械の状態を診断する装置が開示される。
産業機械の状態を診断する場合において、診断処理にリアルタイム性が求められないことがある。例えば産業機械を構成する部品には、その劣化が急激には進まないものがある。そのような劣化に係る故障状態の診断処理は、劣化状態が進んでいない時期はそれほど優先度が高いわけではない。
特開2018-081523号公報 特開2018-151317号公報
産業機械の状態を診断する機能は、他の機能を並列して実行する汎用的な装置上に構築される場合がある。そのような場合に、上記した優先度が高くない診断項目については、その実行優先順位も低く設定されることが多い。しかしながら、診断項目の優先順位を常に低くしておくと問題が生じる場合がある。例えば部品の劣化の進行度合いが進んだ状態では、当該部品の劣化に基づく故障がいつ発生してもおかしくない。そのため、このような故障を診断する計算は、劣化の進行度合いが進んだ状況では優先順位をある程度高く設定する必要がある。また、産業機械の動作が、所定の状態変化を起こしにくい動作をしている場合には、そのような状態の変化を診断する計算の優先順位は低く設定していても問題ない。一方で、所定の状態変化を起こしやすい動作をしている場合、その状態の変化を診断する計算の優先順位は高く設定する必要がある。このように、診断する状態の種類や状態変化の進行度合い、機械の動作状況によって、診断項目の優先順位は異なってくる。
そこで、状況に応じて産業機器の状態を診断する診断項目の優先順位を動的に変更する技術が望まれている。
本開示による診断装置、プログラムを記録した記録媒体は、産業機械の動作に係る情報に基づいて、次の診断における計算の優先順位を調整することにより、上記課題を解決する。産業機械の動作に係る情報としては、これまでに診断してきた産業機械の状態の診断結果や、産業機械の動作状況、産業機械が動作する外部の環境、産業機械の機械構成などが例示される。
そして、本開示の一態様は、産業機械の診断を行う診断装置であって、前記産業機械の動作に係るデータを取得するデータ取得部と、所定の診断項目に関する診断処理を現時点で実行するかどうかの判定を、該診断項目の優先順位に基づいて行う処理要否判定部と、 前記処理要否判定部が前記診断処理を現時点で実行すると判定した場合、前記データ取得部が取得したデータをもとに前記産業機械の状態を診断する診断部と、前記診断部が診断した診断結果を保存する診断結果保存部と、前記処理要否判定部が前記診断処理を現時点で実行しない判定した場合、保留された前記診断処理に用いる前記データを保管するデータ保管部と、を備えた診断装置である。
本開示の他の態様は、産業機械の診断を行う診断装置を動作させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、前記産業機械の動作に係るデータを取得するステップと、所定の診断項目に関する診断処理を現時点で実行するかどうかの判定を、該診断項目の優先順位に基づいて行うステップと、前記診断処理を現時点で実行すると判定した場合、前記取得するステップで取得したデータをもとに前記産業機械の状態を診断するステップと、前記診断するステップで診断された診断結果を保存するステップと、前記診断処理を現時点で実行しない判定した場合、保留された前記診断処理に用いる前記データを保管するステップと、を前記診断装置に実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
本開示の一態様により、診断する状態の種類や状態変化の進行度合い、機械の動作状況に合わせて診断項目の優先順位を調整することができるので、効率よく計算資源を配分することができるようになる。
本発明の一実施形態による制御装置の概略的なハードウェア構成図である。 本発明の第1実施形態による制御装置の概略的な機能を示すブロック図である。 優先順位決定ルールの例を示す図である。 優先順位決定ルールの他の例を示す図である。 処理要否判定における条件の例を示す図である。 優先順位決定ルールの他の例を示す図である。 処理要否判定における条件の他の例を示す図である。 診断項目の優先度、及び診断処理の要否判定の表示例である。 本発明の他の実施形態による制御装置の概略的な機能を示すブロック図である。
以下、本発明の実施形態を図面と共に説明する。
図1は本発明の一実施形態による診断装置の要部を示す概略的なハードウェア構成図である。本発明の診断装置1は、例えば制御用プログラムに基づいて産業機械を制御する制御装置として実装することができる。また、本発明の診断装置1は、制御用プログラムに基づいて産業機械を制御する制御装置に併設されたパソコンや、有線/無線のネットワークを介して制御装置と接続されたパソコン、セルコンピュータ、フォグコンピュータ6、クラウドサーバ7の上に実装することができる。本実施形態では、診断装置1を、制御用プログラムに基づいて産業機械を制御する制御装置として実装した例を示す。
本実施形態による診断装置1が備えるCPU11は、診断装置1を全体的に制御するプロセッサである。CPU11は、バス22を介してROM12に格納されたシステム・プログラムを読み出し、該システム・プログラムに従って診断装置1全体を制御する。RAM13には一時的な計算データや表示データ、及び外部から入力された各種データ等が一時的に格納される。
不揮発性メモリ14は、例えば図示しないバッテリでバックアップされたメモリやSSD(Solid State Drive)等で構成され、診断装置1の電源がオフされても記憶状態が保持される。不揮発性メモリ14には、産業機械2から取得されたデータ、インタフェース15を介して外部機器72から読み込まれた制御用プログラムやデータ、入力装置71を介して入力された制御用プログラムやデータ、ネットワーク5を介して他の装置から取得された制御用プログラムやデータ等が記憶される。不揮発性メモリ14に記憶された制御用プログラムやデータは、実行時/利用時にはRAM13に展開されても良い。また、ROM12には、公知の解析プログラムなどの各種システム・プログラムがあらかじめ書き込まれている。
インタフェース15は、診断装置1のCPU11とUSB装置等の外部機器72と接続するためのインタフェースである。外部機器72側からは、例えば産業機械2の制御に用いられる制御用プログラムや設定データ等が読み込まれる。また、診断装置1内で編集した制御用プログラムや設定データ等は、外部機器72を介して外部記憶手段に記憶させることができる。PMC(プログラマブル・マシン・コントローラ)16は、ラダープログラムを実行して産業機械2及び産業機械2の周辺装置(例えば、工具交換装置や、ロボット等のアクチュエータ、産業機械2に取付けられている温度センサや湿度センサ等の複数のセンサ3)にI/Oユニット19を介して信号を出力し制御する。また、産業機械2の本体に配備された操作盤の各種スイッチや周辺装置等の信号を受け、必要な信号処理をした後、CPU11に渡す。
インタフェース20は、診断装置1のCPUと有線乃至無線のネットワーク5とを接続するためのインタフェースである。ネットワーク5には、工作機械や放電加工機などの他の産業機械4やフォグコンピュータ6、クラウドサーバ7等が接続され、診断装置1との間で相互にデータのやり取りを行っている。
表示装置70には、メモリ上に読み込まれた各データ、プログラム等が実行された結果として得られたデータ等がインタフェース17を介して出力されて表示される。また、キーボードやポインティングデバイス等から構成される入力装置71は、オペレータによる操作に基づく指令,データ等をインタフェース18を介してCPU11に渡す。
産業機械2が備える軸を制御するための軸制御回路30はCPU11からの軸の移動指令量を受けて、軸の指令をサーボアンプ40に出力する。サーボアンプ40はこの指令を受けて、工作機械が備える軸を移動させるサーボモータ50を駆動する。軸のサーボモータ50は位置・速度検出器を内蔵し、この位置・速度検出器からの位置・速度フィードバック信号を軸制御回路30にフィードバックし、位置・速度のフィードバック制御を行う。なお、図1のハードウェア構成図では軸制御回路30、サーボアンプ40、サーボモータ50は1つずつしか示されていないが、実際には制御対象となる産業機械2に備えられた軸の数だけ用意される。
図2は、本発明の第1実施形態による診断装置1が備える機能を概略的なブロック図として示したものである。本実施形態による診断装置1が備える各機能は、図1に示した診断装置1が備えるCPU11がシステム・プログラムを実行し、診断装置1の各部の動作を制御することにより実現される。
本実施形態の診断装置1は、制御部110、データ取得部120、優先順位決定部130、処理要否判定部140、診断部150を備える。診断装置1のRAM13乃至不揮発性メモリ14には、予め産業機械2が備えるサーボモータ50などを制御するための制御用プログラム200が記憶されており、また、データ取得部120が取得したデータを保管するための領域としてのデータ保管部210、診断処理の結果を記憶するための領域としての診断結果記憶部220、診断項目の優先順位を決定するルールが予め記憶されている優先順位決定ルール記憶部230が予め用意されている。
制御部110は、図1に示した診断装置1が備えるCPU11がROM12から読み出したシステム・プログラムを実行し、主としてCPU11によるRAM13、不揮発性メモリ14を用いた演算処理と、軸制御回路30、PMC16を用いた産業機械2の各部の制御処理、インタフェース18を介した入出力処理が行われることで実現される。制御部110は、制御用プログラム200のブロックを解析し、その解析結果に基づいて産業機械2の各部を制御する。制御部110は、例えば制御用プログラム200のブロックが産業機械2の各軸を駆動させるように指令している場合には、ブロックによる指令に従って移動指令データを生成してサーボモータ50に対して出力する。また、制御部110は、例えば制御用プログラム200のブロックが産業機械2に取り付けられた周辺装置を動作させるように指令している場合には、該周辺装置を動作させる所定の信号を生成してPMC16に出力する。その他にも、制御部110は、産業機械2の制御に必要な指令を産業機械2に対して出力することができる。一方で、制御部110は、サーボモータ50の位置フィードバック、速度フィードバック、電流フィードバックや、温度センサや湿度センサ、振動センサなどのセンサ3が検出したデータを取得し、データ取得部120へと出力する。
データ取得部120は、産業機械2の動作時においてサーボモータ50から取得される位置フィードバック、速度フィードバック、電流フィードバックなどのフィードバックデータや、センサ3が検出したデータを取得する。データ取得部120が取得するデータは、所定のタイミングで取得されるデータ値であってよいし、所定の期間において取得されるデータの系列である時系列データであってよい。なお、データ取得部120は、オペレータが入力装置71から入力したデータや、外部機器72を介して入力されたデータを取得するようにしてもよい。
優先順位決定部130は、所定の診断項目について、産業機械2の動作に係る情報に基づいて優先順位を計算する。優先順位決定部130は、例えば産業機械2から取得されたデータに基づいて判断される産業機械2の動作状況に基づいて所定の診断項目の優先順位を計算してもよい。また、例えばモータの種類や工具、工具径などの産業機械2の構成や、産業機械2が動作する外部の環境に係る情報、過去に診断部150が行った診断結果の履歴などに基づいて、所定の診断項目の優先順位を決定してもよい。本実施形態による優先順位決定部130は、一例として、所定の診断項目に関する優先順位の決定に係るルールである優先順位決定ルールが予め記憶された優先順位決定ルール記憶部230があらかじめ用意されている。優先順位決定部130は、優先順位決定ルール記憶部230に記憶される優先順位決定ルールに従って所定の診断項目に関する優先順位を決定するようにしてよい。
処理要否判定部140は、所定の診断項目に関する診断処理を現時点で実行するかどうかの判定を、該診断項目の優先順位に基づいて行う。処理要否判定部140は、例えば優先順位決定部130が計算した診断項目の優先順位と、現在診断装置1の上で実行されている他の実行プロセス(例えば、制御用プログラムの解析処理、補間処理、表示処理など)の優先順位とを比較する。そして、診断項目の優先順位が上回る場合に、当該診断処理を実行すると判定してよい。また、処理要否判定部140は、例えば診断装置1のCPU11の現在の負荷状態を取得し、該付加状態の範囲に対応付けて予め設定されている許容優先順位と、優先順位決定部130が計算した診断項目の優先順位とを比較し、その比較結果に応じて当該診断処理を実行すると判定してよい。更に、処理要否判定部140は、例えば予め日時や曜日、時間帯などのスケジュールに対して設定された許容優先順位と、優先順位決定部130が計算した診断項目の優先順位とを比較し、その比較結果に応じて当該診断処理を実行すると判定してよい。
処理要否判定部140は、所定の診断項目に関する診断処理を現時点で実行すると判定した場合、その診断処理に必要なデータを診断部150に対して出力する。一方、所定の診断項目に関する診断処理を現時点で実行しないと判定した場合、現時点では当該診断処理の実行を保留した上で、診断処理に必要なデータをデータ保管部210に保管する。
処理要否判定部140は、保留にした診断項目について、所定の周期で診断処理を実行するか否かの判定を行うようにしてよい。また、処理要否判定部140は、保留にした診断項目について、診断装置1の上での処理の実行状況やCPU11の負荷状況、日時や曜日、時間帯の変化が起きたタイミングで診断処理を実行するか否かの判定を行うようにしてよい。この場合、処理要否判定部140は、該診断処理に関する優先順位を決定するように優先順位決定部130に指令し、その結果、決定された該診断項目の優先順位に基づいて、診断処理を実行するか否かの判定を行う。その結果、所定の診断項目に関する診断処理を実行すると判定した場合、その診断処理に必要なデータをデータ保管部210から取り出して診断部150に対して出力する。
診断部150は、処理要否判定部140から入力されたデータをもとに産業機械2の状態を診断する。診断部150が行う所定の診断項目に関する診断処理は、入力されたデータに基づいて、産業機械2が所定の状態にあることが診断できる手法であればどのようなものであってよい。例えば回帰分析、決定木、k平均法などの統計的な解析手法や、ニューラルネットワーク、サポートベクターマシンなどの公知の処理が例示される。診断部150が診断した結果は、表示装置70に表示出力してもよい。また、外部機器72を介して外部の記憶装置に記憶するようにしてもよいし、ネットワーク5を介してフォグコンピュータ6やクラウドサーバ7に送信出力してもよい。また、診断部150が診断した所定の診断処理の結果は、診断結果記憶部220に記憶される。
本実施形態による診断装置1の一実施例について説明する。本実施例では、産業機械2を駆動するモータのベアリングの故障状態を診断する診断処理を行う場合を考える。ベアリングの故障診断の優先順位は、産業機械2に取り付けられた振動センサが検出する振動加速度に基づいて決定されるものとする。また、優先順位決定ルール記憶部230には、予め図3に例示される優先順位決定ルールが記憶されているものとする。図3の例では、産業機械の種類と、該産業機械を駆動するモータの種類ごとに、振動センサが検出する振動加速度の範囲に対して、ベアリングの故障診断の優先順位が関連付けられている。図3の例における優先順位は、1で最も優先順位が高くなり、数値が大きくなるにつれて優先順位が低くなるものとする。また、診断装置1上で動作している制御用プログラムの解析処理、補間処理、表示処理などの他の実行プロセスにも、その優先度に応じた優先順位がつけられているものとする。このような状態で、モータAが組み込まれた工作機械Aを診断装置1が制御しているとする。そして、所定周期ごとにベアリングの故障診断を行うそれぞれのタイミングにおいて、工作機械Aの振動の状態を検出するセンサ3が振動加速度A1(0以上a1未満)を検出したとする。この時、優先順位決定部130は、図3の優先順位決定ルールに従って、ベアリングの故障診断の優先順位を10に決定する。そして、そのタイミングにおいて優先順位が10より大きい(優先順位が1~9)実行プロセスが実行されていない場合、処理要否判定部140はベアリングの故障診断処理を現時点で実行すると判定する。診断部150は、この決定に従って、データ取得部120が取得したデータに基づいてベアリングの故障診断処理を実行する。一方、そのタイミングにおいて優先順位が10より大きい(優先順位が1~9)実行プロセスが実行されている場合には、処理要否判定部140はベアリングの故障診断処理を現時点で実行しないと判定する。そして、処理要否判定部140は、ベアリングの故障診断処理に用いるデータをデータ保管部210に保管して、ベアリングの故障診断処理の実行を保留する。保留したベアリングの故障診断処理は、その後の処理要否判定部140が実行をすると判定した所定のタイミングで行われる。
上記以外にも、例えば診断するタイミングにおけるモータの回転数に応じて優先順位を決定したり、所定以上の回転数で回転していた時間に応じて優先順位を決定したりするようにしてもよい。また、駆動部位で検出される共振周波数などのデータを用いてもよい。このように、診断項目に影響するデータ(例えば、ベアリングの故障は回転数や連続運転時間などの影響を受ける)に基づいて該診断項目の優先順位を決定すると好適である。
本実施形態による診断装置1の他の実施例について説明する。本実施例では、産業機械2の熱変位状態を診断する診断処理を行う場合を考える。熱変位状態の診断項目の優先順位は、産業機械2の連続運転時間と環境温度に基づいて決定されるものとする。また、優先順位決定ルール記憶部230には、予め図4に例示される優先順位決定ルールが記憶されているものとする。図4の例では、産業機械の種類ごとに、前回熱変位状態の診断処理が実行されてからの連続運転時間と、環境温度の範囲に対して、熱変位状態の診断項目の優先順位が関連付けられている。図4の例における優先順位は、1で最も優先順位が高くなり、数値が大きくなるにつれて優先順位が低くなるものとする。また、処理要否判定部140は、図5に例示するように、所定のCPUの負荷状態の範囲に対して、実行すると判定する診断項目の優先順位が定められているものとする。このような状態で、工作機械Aを診断装置1が制御しているとする。そして、所定周期ごとに熱変位の診断処理を行うあるタイミングにおいて、前回熱変位診断処理を行ってからの工作機械Aの連続運転時間が1時間10分、環境温度が25℃を検出したとする。この時、優先順位決定部130は、図4の優先順位決定ルールに従って、熱変位状態の診断項目の優先順位を5に決定する。そして、そのタイミングにおいてCPUの負荷状態が15%である場合(実行できる診断項目の優先順位が6以上)、処理要否判定部140は熱変位状態の診断処理を現時点で実行すると判定する。診断部150は、この決定に従って、データ取得部120が取得したデータに基づいて熱変位状態の診断処理を実行する。一方、そのタイミングにおいてCPUの負荷状態が65%である場合(実行できる診断項目の優先順位が2以上)、処理要否判定部140は熱変位状態の診断処理を現時点で実行しないと判定する。そして、処理要否判定部140は、熱変位状態の診断処理に用いるデータをデータ保管部210に保管して、熱変位状態の診断処理の実行を保留する。保留した熱変位状態の診断処理は、その後の処理要否判定部140が実行をすると判定した所定のタイミングで行われる。
本実施形態による診断装置1の他の実施例について説明する。本実施例では、産業機械2を駆動するモータのベアリングの故障状態を診断する診断処理を行う場合を考える。ベアリングの故障診断の優先順位は、前回行われたベアリングの故障診断処理の結果として得られた異常度に基づいて決定されるものとする。この異常度は、ベアリングの劣化の進行度合いを示す指標である。また、優先順位決定ルール記憶部230には、予め図6に例示される優先順位決定ルールが記憶されているものとする。図6の例では、産業機械の種類と、該産業機械を駆動するモータの種類ごとに、前回のベアリング故障診断処理の結果として得られた異常度(0~1の値を取る)の範囲に対して、ベアリングの故障診断の優先順位が関連付けられている。図6の例における優先順位は、1で最も優先順位が高くなり、数値が大きくなるにつれて優先順位が低くなるものとする。また、処理要否判定部140は、図7に例示するように、所定の時間帯の範囲に対して、実行すると判定する診断項目の優先順位が定められているものとする。これは、例えば始業直後や昼休み直後など、オペレータが何らかの操作を行う可能性が高い時間は実行できる診断項目の優先順位を高く設定しておき、その他の時間帯は実行できる診断項目の優先順位を低く設定したものである。このような状態で、モータAが組み込まれた工作機械Aを診断装置1が制御しているとする。そして、所定周期ごとにベアリングの故障診断を行うそれぞれのタイミングにおいて、前回のベアリングの故障診断の結果として異常度0.4を検出したとする。この時、優先順位決定部130は、図6の優先順位決定ルールに従って、ベアリングの故障診断項目の優先順位を7に決定する。そして、そのタイミングにおいて時刻が11時である場合(実行できる診断項目の優先順位が10以上)、処理要否判定部140はベアリングの故障診断処理を現時点で実行すると判定する。診断部150は、この決定に従って、データ取得部120が取得したデータに基づいてベアリングの故障診断処理を実行する。一方、そのタイミングにおいて時刻が13時30分である場合(実行できる診断項目の優先順位が1)、処理要否判定部140はベアリングの故障診断処理を現時点で実行しないと判定する。そして、処理要否判定部140は、ベアリングの故障診断処理に用いるデータをデータ保管部210に保管して、ベアリングの故障診断処理の実行を保留する。保留したベアリングの故障診断処理は、その後の処理要否判定部140が実行をすると判定した所定のタイミングで行われる。
なお、この実施例では、診断項目の優先順位の決定に前回の診断処理の結果を用いているが、該診断項目についてこれまでに行われた診断処理の結果の履歴を用いて診断項目の優先順位を決定してもよい。例えば、診断結果の値が一定以上になっている回数や期間の割合や、持続回数、持続期間の長さに基づいて優先順位を決定してもよい。また、診断結果の値の変化率の大きさに基づいて優先順位を決定してもよい。
上記構成を備えた診断装置1は、診断する状態の種類や状態変化の進行度合い、機械の動作状況に合わせて診断項目の優先順位を調整することができるので、効率よく計算資源を配分することができるようになる。診断装置1の上での処理の実行状況やCPU11の負荷状況、日時や曜日、時間帯の変化が起きたタイミングで診断処理を実行するか否かの判定を行うようにすることで、診断項目優先順位だけでなく、現在の診断処理の実行環境を考慮した、柔軟な診断処理の要否判定を行うことが可能となる。
本実施形態による診断装置1の一変形例として、データ取得部120は、所定の診断項目の優先順位に応じて、該診断項目の診断処理に用いるデータの取得頻度を変化させるようにしてもよい。例えば、所定の診断項目の優先順位が高くなるにつれて、該診断項目の診断処理に用いるデータの取得頻度を高く変化させたり、所定の診断項目の優先順位が低くなるにつれて、該診断項目の診断処理に用いるデータの取得頻度を低く変化させたりしてよい。これに伴い、処理要否判定部140による所定の診断項目の診断処理を実行するかどうかを判定する頻度も変化する。データを取得する頻度を優先順位に応じて変化させることで、無駄なデータ取得処理を抑え、診断装置1の動作に係る負荷を下げることができる。
本実施形態による診断装置1の他の変形例として、処理要否判定部140は、診断項目の優先順位や、診断処理を実行したか否かの表示を表示装置70に対して行うようにしてもよい。図8は、診断項目の優先順位及び診断処理の実行要否の表示例である。図8に例示するように、行われるべき各診断項目の優先順位をリストとして表示するようにしてもよい。また、所定の診断項目について、診断処理が実行されているか否か、実行されていない場合にはその理由などを表示して、オペレータに判断を促すようにしてもよい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施の形態の例のみに限定されることなく、適宜の変更を加えることにより様々な態様で実施することができる。
例えば、上記した実施形態では、処理要否判定部140は、所定の診断項目に関する診断処理を現時点で実行しないと判定した場合、該診断項目の診断処理に必要なデータをデータ保管部210に保管している。しかしながら、例えば該診断項目の優先順位が予め定めた所定の閾値以下である場合、処理要否判定部140は、該診断項目の診断処理は行わないこととして、該診断項目の診断処理に必要なデータをデータ保管部210に保管せずに削除するようにしてもよい。
また、上記した実施形態では、診断装置1を産業機械2を制御する制御装置上に実装した例を示しているが、例えばフォグコンピュータ6やクラウドサーバ7の上に実装し、ネットワーク5を介して産業機械4からデータを取得し、取得したデータに基づいて診断処理を行うようにしてもよい。また、例えば図9に例示するように、フォグコンピュータ6などの上位コンピュータに高性能な診断部610と診断結果記憶部620を設けておき、処理要否判定部140において、診断項目の優先順位、ローカルの診断装置1の処理状況や、上位のフォグコンピュータ6の処理状況に応じて、診断項目の診断処理の実行要否に加えて、更にローカルの診断装置1の診断部150で診断するか、または、上位コンピュータの診断部610で実行するかを判定するようにしてもよい。このように構成することで、例えば診断項目の優先度が高い場合、診断精度が高い上位コンピュータの診断部610に診断を依頼する、といった柔軟な運用をすることも可能である。また、上位コンピュータが複数の現場装置から診断を依頼される場合であっても、上位コンピュータの処理の混雑具合に応じて、適宜診断処理の振り分けを行うことも可能となる。
1 診断装置
2 産業機械
3 センサ
4 産業機械
5 ネットワーク
6 フォグコンピュータ
7 クラウドサーバ
11 CPU
12 ROM
13 RAM
14 不揮発性メモリ
15,17,18,20 インタフェース
22 バス
70 表示装置
71 入力装置
72 外部機器
110 制御部
120 データ取得部
130 優先順位決定部
140 処理要否判定部
150 診断部
200 制御用プログラム
210 データ保管部
220 診断結果記憶部
230 優先順位決定ルール記憶部
610 診断部
620 診断結果記憶部

Claims (6)

  1. 産業機械の診断を行う診断装置であって、
    前記産業機械の動作に係るデータを取得するデータ取得部と、
    所定の診断項目に関する診断処理を現時点で実行するかどうかの判定を、該診断項目の優先順位に基づいて行う処理要否判定部と、
    前記処理要否判定部が前記診断処理を現時点で実行すると判定した場合、前記データ取得部が取得したデータをもとに前記産業機械の状態を診断する診断部と、
    前記診断部が診断した診断結果を保存する診断結果保存部と、
    前記処理要否判定部が前記診断処理を現時点で実行しない判定した場合、保留された前記診断処理に用いる前記データを保管するデータ保管部と、
    を備えた診断装置。
  2. 前記産業機械の動作状況、前記産業機械の構成、前記産業機械が動作する外部環境、過去に行った診断の結果の少なくともいずれかに基づいて、所定の診断項目の優先順位を決定する優先順位決定部をさらに備え、
    前記処理要否判定部は、前記優先順位決定部により決定された前記診断項目の優先順位に基づいて、該診断項目に関する診断処理を現時点で実行するかどうかの判定を行う
    請求項1に記載の診断装置。
  3. 前記処理要否判定部は、前記診断項目の優先順位と、現在実行されている実行プロセスの優先順位とに基づいて、該診断項目を現時点で実行するかどうかの判定を行う、
    請求項1に記載の診断装置。
  4. 前記処理要否判定部は、前記診断項目の優先順位と、CPUの負荷状態とに基づいて、該診断項目を現時点で実行するかどうかの判定を行う、
    請求項1に記載の診断装置。
  5. 前記処理要否判定部は、前記診断項目の優先順位と、所定の時間範囲に対して実行可能な診断項目の優先順位が予め定められたスケジュール情報とに基づいて、該診断項目を現時点で実行するかどうかの判定を行う、
    請求項1に記載の診断装置。
  6. 産業機械の診断を行う診断装置を動作させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
    前記産業機械の動作に係るデータを取得するステップと、
    所定の診断項目に関する診断処理を現時点で実行するかどうかの判定を、該診断項目の優先順位に基づいて行うステップと、
    前記診断処理を現時点で実行すると判定した場合、前記取得するステップで取得したデータをもとに前記産業機械の状態を診断するステップと、
    前記診断するステップで診断された診断結果を保存するステップと、
    前記診断処理を現時点で実行しない判定した場合、保留された前記診断処理に用いる前記データを保管するステップと、
    を前記診断装置に実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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