以下、本発明の実施例について図面を参照して具体的に説明する。なお、図面において同一の構成要素については同一の符号を付け、重複する構成要素の説明は省略する。
本発明の実施例1の発光装置10は、支持体11上に搭載された発光素子15と、発光素子15上に接着層34を介して接合された波長変換体17と、波長変換体17上に搭載された光学部材23とを備える。
図1~3を用いて実施例1に係る発光装置10の構成について説明する。図1は、発光装置10の斜視図である。図1において、図示の煩雑化を避けるために周壁部13及び第2の反射部材27を仮想線として一点鎖線で示している。
支持体11は、上面形状が矩形の平板状の基板12と、当該基板12の上面の外縁に沿って設けられた開口13Oを有する周壁部13とから構成される絶縁性部材である。言い換えれば、支持体11は、周壁部13に囲まれた凹部を有する部材である。
基板12は、上面形状が矩形で、上面に発光素子15を実装する部材である。本実施例において、基板12は、窒化アルミ(AlN)や酸化アルミニウム(Al2O3)、窒化ケイ素(Si3N4)等の絶縁性基板と、当該基板上に形成された、発光素子15へ給電する配線パターン(図示せず)から構成されている。
発光素子15は、基板12上に配されており、上面に光の出射領域を有し、上面形状が矩形の発光素子である。本実施例において、発光素子15は、波長範囲が約450nmの青色光を出射する発光ダイオード(LED)である。
波長変換体17は、発光素子15上に配されており、発光素子15から出射された光の波長変換を行う蛍光体を含有した波長変換部材である。本実施例において、波長変換体17は、イットリウム・アルミニウム・ガーネット(YAG)蛍光体及びAl2O3を高温焼成することにより形成されるセラミックプレート(セラミック焼結体)からなる。波長変換体17としては、セラミック焼結体に限らず、蛍光体粒子を分散した樹脂成形体を用いることもできる。
波長変換体17は、平板状の第1の部分18と当該第1の部分18から上方に向かって柱状に伸長している複数の第2の部分19とから構成される。言い換えれば、波長変換体17は、上面に上方に向かって伸長している複数の突出部を有する。波長変換体17は、第1の部分18と第2の部分19とが連続して形成され、一連一体に構成されている。
第1の反射部材21は、波長変換体17の第1の部分18上において、複数の第2の部分19の各々の間に充填されている反射部材である。第1の反射部材21は、光散乱粒子を分散した透光性部材から構成される。本実施例において、第1の反射部材21は、シリコーン樹脂に酸化チタン(TiO2)粒子を含有させた樹脂材からなる。第1の反射部材21が設けられていることにより、波長変換体17から第1の反射部材21へ入射した光は、波長変換体17と第1の反射部材21との界面および界面近傍にて全反射および散乱反射する。その結果、第1の反射部材21が設けられていることにより、波長変換体17から出射される光は、第2の部分19の各々の上面に確定される。
光学部材23は、波長変換体17上に配されている光透過性を有する部材から構成され、波長変換体17からの出射光を入射して配光を制御する部材である。光学部材23は、例えばシリコーン樹脂などの樹脂、ガラスなどの光透過性材料から構成することができる。光学部材23は、波長変換体17上に配されている平板状の基部24と当該基部24から上方に突出しているドーム形状を有する複数のレンズ部25とから構成される。
レンズ部25は、発光素子15から出射されて当該波長変換体17によって波長変換された光と、発光素子15から出射されて波長変換体17をそのまま通過した光との混合光を導光および屈折させて、当該レンズ部25の外方へ透光させる。言い換えれば、光学部材23の上面が発光装置10の光出射面となっている。
複数のレンズ部25の各々は、波長変換体17の複数の第2の部分19の各々に対応してそれぞれ配置されている。本実施例において、複数のレンズ部25の各々の中心と、これらに対応する複数の第2の部分19の各々の中心は、図中上下方向に重なるように配置されている。
レンズ部25は、例えば、平凸球面レンズ、平凸非球面レンズ、シリンドリカルレンズなどを用いることができる。本実施例においては、レンズ部25は、半球状の凸レンズからなり、波長変換体17から入射した光をレンズ部25の各々の光軸に向けて屈折させて出射する。
第2の反射部材27は、基板12上において、上記した発光素子15と第1の反射部材21と波長変換体17と光学部材23との各々の外側面を覆うように連続的に延在している反射部材である。第2の反射部材27は、第1の反射部材21と同様に、光散乱性粒子を含有した透光性部材から構成することができる。本実施例において、第2の反射部材27は、シリコーン樹脂に酸化チタン(TiO2)粒子を含有させた樹脂材からなる。
図2は、発光装置10の上面図である。波長変換体17は、支持体11の周壁部13の開口13Oの略中央に配され、上面形状が矩形の第1の部分18と当該第1の部分18上に設けられている上面形状が矩形の複数の第2の部分19とを有する。
本実施例において、第2の部分19は、第1の部分18上に複数列にて配置されている。具体的には、第2の部分19は、図2に示すように3×3列で配置されている。本実施例において、第2の部分19は、図中上下方向及び左右方向に隣り合う第2の部分19が互いに等しい間隔となるように配置されている。
光学部材23は、上面形状が矩形の基部24と当該基部24上に配置されている複数のレンズ部25とを有する。本実施例において、波長変換体17の第1の部分18と光学部材23の基部24とは、形状及び大きさが略同一である。
本実施例において、レンズ部25は、上記した第2の部分19と同様に、基部24上に複数列にて配置されている。具体的には、レンズ部25は、図2に示すように3×3列で配置されている。本実施例において、レンズ部25は、図中上下方向及び左右方向に隣り合うレンズ部25が互いに等しい間隔となるように配置されている。
複数のレンズ部25の各々は、上面視において、波長変換体17の第2の部分19の各々の位置と同じ位置に配置されており、第2の部分19の各々の上面19Tを囲むようにそれぞれ配されている。
第2の反射部材27は、上面外形形状が矩形の枠形状をしており、開口13O内において、第1の部分18及び基部24を囲むように当該第1の部分18の外縁及び基部24の外縁に沿って連続的に延在している。言い換えれば、第2の反射部材27は、当該第2の反射部材27の外縁に沿って支持体11の周壁部13によって囲まれている。第2の反射部材27は、周壁部13と発光素子15との間、及び周壁部13と波長変換体17との間に充填されている。
図3は、図2における発光装置10の上面図の3-3線に沿った断面図である。上記したように、支持体11は、平板状の基板12と当該基板12の上面の外縁に沿って連続的に配されている周壁部13とから構成される。基板12は、上面にLED等の発光素子を実装させることが可能な実装面を備えている。
本実施例において、基板12及び周壁部13は、一体的に形成されている。例えば、支持体11は、基板12となる平板状のセラミックグリーンシート上に、周壁部13となる枠状のセラミックグリーンシートを積層して焼成することによって形成され得る。
発光素子15は、基板12の上面中央に実装されており、支持基板31及び当該支持基板31上に配された半導体層32を含んで構成される。
支持基板31は、基板12の上面に配された上面形状が矩形の平板状の基板である。支持基板31は、例えば、シリコン(Si)、またはシリコンカーバイド(SiC)等の半導体材料からなる。
半導体層32は、支持基板31の上面に形成された上面形状が矩形の平板状の半導体層である。半導体層32は、例えば、窒化ガリウム(GaN)等の窒化物系半導体からなり、支持基板31上にp型半導体層、発光層(活性層)及びn型半導体層がこの順で積層されている。本実施例において、半導体層32の発光層から約450nmの波長を有する青色光が出射される。
半導体層32は、例えば、導電性金属からなる接合層(図示せず)を介して支持基板31に貼り合わせられており、上面が光出射面となっている。すなわち、発光素子15は、上面に光出射面を有する発光素子である。なお、発光素子15は、支持基板31上に直接エピタキシャル成長した半導体層32を備えた構成とすることもできる。
本実施例において、半導体層32は、支持基板31の外縁にまで達しないように形成されている。従って、支持基板31の上面は、半導体層32の上面より一回り大きく形成されている。言い換えれば、上方から見た際に、支持基板31の上面が半導体層32の外縁を囲むように露出している。
発光素子15には、例えば、n型半導体層又はp型半導体層にそれぞれ電気的に接続された金(Au)等の導電性金属からなる複数の素子電極(図示せず)が形成されており、当該素子電極は、基板12上に形成された導電性金属からなる配線(図示せず)に電気的に接続されている。
また、当該基板12上の配線は、例えば、基板12を上下方向に貫通する導電性の貫通ビア等を介して、外部電源の端子(図示せず)に接続されている。すなわち、発光装置10は、発光素子15に対して発光装置10の外部から電源が供給可能に構成されている。
接着層34は、半導体層32の上面及び側面を覆い、且つ半導体層32の外側において露出している支持基板31の上面を覆うように形成されている樹脂接着層である。本実施例において、接着層34は、発光素子15から出射された光に対して透光性を有する透明なシリコーン樹脂からなる。
波長変換体17は、接着層34を介して発光素子15上に接合されている平板状の底部である第1の部分18と、当該第1の部分18から上方に伸長している複数の第2の部分19とを有している。本実施例において、第1の部分18及び第2の部分19は、一体的に形成されている。
第1の部分18は、発光素子15の半導体層32と対向し、当該半導体層32の上面全体を覆っている底面18Bを有する。すなわち、第1の部分18の底面18Bは、発光素子15の上面の光出射面と対向しており、当該発光素子15から出射された光が入射する光入射面となっている。本実施例において、底面18Bと支持基板31の上面とは、形状および大きさが略同一である。
第2の部分19は、第1の部分18の上面18Tから上方に伸長している突出部である。第2の部分19は、当該第2の部分19の下端から上方に向かって窄んだ形状を有する四角錐台状の窄み部分35を有する。言い換えれば、第2の部分19は、上方に向かって内方に傾いている側面35Sを有する。
このように、第2の部分19は窄み部分35を有することが好ましい。これは、第2の部分19が窄み部分35を有すること、すなわち傾斜側面を備えることにより、当該第2の部分19が傾斜側面を有していない場合と比較して、発光素子15からの入射光を第2の部分19の上面19Tへ効率よく導光させることができるためである。第2の部分19の側面35Sは、平面でも曲面でもよいが、曲面である場合は、第2の部分19の各々の内方に凸の傾斜曲面であることが好ましい。
第2の部分19は、窄み部分35の上面に対して垂直かつ上方に伸長する四角柱形状の柱状部36を有する。言い換えれば、第2の部分19は、窄み部分35の上面に対して垂直な側面36Sを有する。柱状部36の底面は、窄み部分35の上面と形状及び大きさが略同一である。
波長変換体17のうちの第1の部分18は、発光素子15から出射された光をその底面より入射して、第2の部分19へ導光する。第2の部分19へ導光した光は、第2の部分19の上面まで導光され、第2の部分19の上面から出射する。このとき、第2の部分19の側面35Sに進行した光は、側面35Sにおいて内方かつ上方へ反射される。具体的には、例えば、側面35Sに進行した光は、当該側面35Sで反射されて第2の部分19の上面19Tに向けて進行する。
本実施例において、第2の部分19の上面19Tは、第1の部分18の底面18Bから入射した光が出射される光出射面となっている。第2の部分19の上面19Tから出射された光は、第2の部分19上に配されている光学部材23に入射される。すなわち、発光素子15から出射された光は、波長変換体17の複数の第2の部分19の各々の上面19Tを経由して光学部材23へと入射される。
上記したように、本実施例において、波長変換体17にはYAG蛍光体が含まれており、発光素子15から出射された青色光によって当該YAG蛍光体が励起されることで黄色蛍光が生じる。発光素子15から出射されて波長変換体17に入射した青色光は、一部がYAG蛍光体を励起し、一部がYAG蛍光体を励起せずに上方へと進行する。
第2の部分19の上面19Tからは、波長変換体17を通過した青色光と、YAG蛍光体が励起されることで生じた黄色蛍光が出射される。すなわち、上面19Tからは、青色光と黄色蛍光とが混合された白色光が出射される。
本実施例において、第2の部分19の側面35S及び36Sと第1の部分18の上面18Tとは、第2の部分19の上面19Tに比べて平滑である。言い換えれば、第2の部分19の上面19Tは、側面35S及び36Sと第1の部分18の上面18Tとに比べて大きい表面粗さを有する。
具体的には、第2の部分19の上面19Tは、セラミック焼結体の焼成後のままの表面粗さを有し、例えば高さ約1~3μm程度の凹凸を有しており、断面積(対象面が凹凸の無い面であるとしたときの面積)に対する表面積の比が1.2~1.3である。これに対し、第2の部分19の側面35S及び36Sと第1の部分18の上面18Tとは、断面積に対する表面積の比が1.0~1.1であり、第2の部分19の上面19Tと比較して小さい値となっている。
上記した平滑化は、例えば、第2の部分19の側面35S及び36Sと第1の部分18の上面18Tとに対して鏡面加工装置を用いて鏡面加工処理を施すことで成される。すなわち、本実施例において、側面35S及び36Sと上面18Tとは、鏡面に近い状態に加工されている。
本実施例において、第2の部分19の側面35S及び36Sと第1の部分18の上面18Tとは、平滑であることによって、側面35S、36S及び上面18Tの各々と第1の反射部材21との界面において光の全反射成分を増加させることができる。これは、側面35S、36S及び上面18Tの各々と、第1の反射部材21を構成する透光性部材との間で界面が形成されるためである。
特に、第2の部分19において窄み部分35を有する場合、その傾斜した側面35Sにより、当該側面が傾斜していない場合と比較して、第1の反射部材21との界面における光の全反射成分を多く上面19Tへ向かわせることができる。
例えば、波長変換体17に入射されて第2の部分19の側面35Sに進行した光の一部は、当該側面35Sと第1の反射部材21を構成する透光性部材との界面で全反射され、第2の部分19の上面19Tに向けて進行する。そのため、当該界面における光の全反射成分の増加により、上面19Tへ向かう光を増加させることができる。
第2の部分19の上面19Tは、上記したように、側面35S及び36Sと第1の部分18の上面18Tとに比べて大きい表面粗さを有する。上面19Tは、表面粗さが大きいことにより、その表面において全反射が起こりにくくなっている。そのため、上面19Tに進行した光は、当該上面19Tで発光素子15側へ反射されにくくなり、上面19T上に接合されている光学部材23に入射される。
本実施例において、第2の部分19の下端の角部Cは、丸みを帯びた形状を有している。言い換えれば、第1の部分18の上面18Tから第2の部分19が立ち上がる部分は、丸みを帯びていてもよい。
例えば、角部Cが直角に構成されている場合、発光装置10が外力等を受けた際に波長変換体17内に応力が発生することによって、当該角部Cに応力が集中してクラックや割れが生じ得る。本実施例によれば、角部Cが丸みを帯びた形状を有することにより、当該角部Cに応力が集中しにくくなり、クラックや割れの発生を防ぐことができる。
第1の反射部材21は、上記したように、波長変換体17の複数の第2の部分19の各々の間に充填されている。すなわち、第1の反射部材21の底面は、波長変換体17の第1の部分18の上面18Tに接している。
第1の反射部材21は、その上面が第2の部分19の上面19Tと一致している。また、第1の反射部材21は、その外縁が第1の部分18の外縁と一致している。すなわち、第1の反射部材21が充填されている波長変換体17は、断面が長方形である。
第1の反射部材21は、発光素子15から出射されて波長変換体17に入射した光のうち、例えば、第2の部分19の側面35S及び36Sに進行した光を、当該側面35S及び36Sと第1の反射部材21との界面において内方かつ上方へ反射させる。すなわち、第1の反射部材21は、波長変換体17から自身に向かう光を入射させずに当該波長変換体17に向けて反射させる。
光学部材23は、上記したように、波長変換体17上に配されている平板状の基部24と当該基部24から上方に突出している半球状の複数のレンズ部25とを有する。
基部24は、透光性を有する光学部材用接着層(図示せず)を介して波長変換体17の第2の部分19の上面19T及び第1の反射部材21の上面に亘って連続して延在している底面24Bを有する。言い換えれば、基部24は、第2の部分19の上面19T及び第1の反射部材21の上面に亘って連続して延在している連続部である。
基部24は、第2の部分19の上面19Tから出射された光を伝播させる。具体的には、基部24は、第2の部分19の上面19Tから出射された光を図中左右方向へと伝播させ、隣り合うレンズ部25の各々の間、すなわち基部24の上面24Tまで広げつつ、当該光をレンズ部25へと集光させる。
レンズ部25は、その各々が第2の部分19の上面19Tの各々の直上に配されており、第2の部分19の上面19Tから出射されて基部24を経てレンズ部25へ進行した光を外方へと透光させる。すなわち、レンズ部25の表面は、発光装置10の光取り出し面である。本実施例において、発光装置10からは上記した白色光が取り出される。
第2の反射部材27は、上記したように、支持体11の基板12上において周壁部13に囲まれた部分に充填されている。具体的には、第2の反射部材27の内側面は、接着層34を含む発光素子15の側面と、第1の反射部材21を含む波長変換体17の側面と、光学部材23の基部24の側面とを被覆しながら、基板12から上方に向かって延在している。
第2の反射部材27の基板12の上面から上面27Tまでの高さ(以下、上面27Tの高さと称する)は、光学部材23の基部24の底面24Bよりも高く形成されている。本実施例において、上面27Tの高さは、光学部材23の基部24の高さ、すなわち、レンズ部25の底面の高さと略同一に形成されている。
例えば、第2の反射部材27の上面27Tの高さが基部24の底面24Bの高さと同一である場合、発光素子15から光が出射された際に、当該基部24の下端から漏れ光が発生してしまう恐れがある。そのため、上面27Tの高さは、基部24の底面24Bよりも高いことが好ましい。
第2の反射部材27は、発光素子15から出射されて波長変換体17に入射した光のうち、例えば、第1の部分18の側面18Sに進行した光を、当該側面18Sと第2の反射部材27との界面において内方かつ上方へと反射させる。
また、第2の反射部材27は、例えば、波長変換体17を介して第1の反射部材21へ入射した後に波長変換体17へ入射せずに第2の反射部材27の内側面へ進行した光を、第1の反射部材21と第2の反射部材27との界面において内方かつ上方へ反射させる。
本実施例の発光装置10において、発光素子15、波長変換体17及び光学部材23の各々は、上面寸法が約1mm角である。波長変換体17は、第1の部分18の厚みが0.05mm、第2の部分の厚みが0.17mm、第2の部分の各々の上面寸法が0.18mm角である。光学部材23は、基部24の厚みが0.165mm、レンズ部25の高さが0.33mm、レンズ部25の直径が0.33mmである。
[発光装置からの出射光の狭角化]
ここで、図4を用いて発光装置10における出射光の狭角化について説明する。図4は、図3における発光装置10の断面の拡大図である。図4において、矢印で示している光ELは、発光素子15から出射されて波長変換体17に入射された光である。
本実施例において、波長変換体17の第2の部分19は、上記したように、四角錐台状の窄み部分35を有している。言い換えれば、波長変換体17の第2の部分19は、内方へと傾く側面35Sを有している。本実施例によれば、第2の部分19に光ELが入射された際に、当該光ELが側面35Sで上方に反射されることで、上面19Tに光が集められる。
すなわち、本実施例によれば、発光素子15から出射されて波長変換体17に入射した光は、出射範囲が絞られた状態で波長変換体17から出射されて光学部材23の基部24に入射される。言い換えれば、光学部材23の基部24には、波長変換体17の上面の一部の領域から出射された光のみが入射される。
また、本実施例において、波長変換体17の第2の部分19の側面35S及び36Sと第1の部分18の上面18Tとは、上記したように、上面19Tよりも平滑である。これにより、第2の部分19の側面35S及び36Sと第1の部分18の上面18Tとに入射した光は、波長変換体17の外方へ出射される成分が減り、第1の部分18又は第2の部分19へと反射される成分が増える。
特に、第2の部分19の側面35Sで反射された光は、上面19Tに向かって進行する。すなわち、第2の部分19に光ELが入射された際に、当該光ELが側面35Sで上方に反射されることで、上面19Tに光が集められる。よって、発光素子15から出射されて波長変換体17に入射した光は、出射範囲が絞られた状態で波長変換体17から出射されて光学部材23の基部24に入射される。
このように、本実施例によれば、波長変換体17の第2の部分19が窄み部分35を有することによって、又は第2の部分19の側面35S及び36Sが上面19Tに比べて平滑化されていることによって、発光素子15から出射された光を上面19Tに集光させて光学部材23に入射させることができる。
例えば、第2の部分19を有する波長変換体17の代わりに単なる平板状の波長変換体を用いた比較例の発光装置の場合、当該比較例の発光装置から取り出される光は、後述の図8に示すように、広い配光角度を有していた。具体的には、上記の場合に出射される光はランバーシアン配光に近い特性を示すことを確認した。
これに対し、本実施例によれば、波長変換体17が上記した構成を有することにより、後述の図7に示すように、発光装置10からランバーシアン配光よりも狭角化された光を取り出すことができることを確認した。言い換えれば、発光装置10から出射される光の配光角度を制御することができる。
なお、波長変換体17の第2の部分19の図中上下方向における厚みは、波長変換体17の全体の厚みに対して20%以上かつ70%以下であることが好ましい。これは、第2の部分19の厚みが波長変換体17の全体の厚みに対して20%未満である場合、十分な出射光の狭角性能を得ることができなくなり、また、70%を超える場合、第1の部分18の厚みが極めて小さくなることで第1の部分18から第2の部分19へ光を十分に伝播させることができなくなるためである。
なお、図4において、第2の部分19の上面19Tの幅W1は、レンズ部25の底面の幅W2に対して80%以下であることが好ましく、特に、50%~60%であることが好ましい。これは、上面19Tの幅W1がレンズ部25の底面の幅W2に対して80%を超えた場合、十分な出射光の狭角性能を得ることができなくなり、また、50%未満の場合、光の出射範囲が必要以上に絞られることで光取り出し効率が低下するためである。
なお、第1の反射部材21及び第2の反射部材27に含有されているTiO2粒子の濃度は、十分な光散乱を成すために25wt%以上であることが好ましく、特に、高い光散乱を成すためには60wt%以上であることが好ましい。
[出射光の投影時における暗線解消]
次に、発光装置10からの出射光の投影時における暗線解消について説明する。図4において、第2の部分19の上面19Tの中心とレンズ部25の底面の両端とによってなされる角度を角度θとする。角度θは、基部24の図中上下方向における厚みが大きいほど小さくなる。
発光装置10からの出射光の投影時において、角度θが小さくなるほど、すなわち基部24の厚みが大きくなるほど基部24全体に光が広がり、出射光の投影時における暗線が解消される。しかしながら、角度θが小さくなると基部24内を伝播する光が必要以上に増加し、第2の部分19の上面19Tに向かって進行する光が増加する。
基部24側から上面19Tに向かって進行する光が必要以上に増加した場合、当該光によって波長変換体17内のYAG蛍光体が励起され、黄色味を帯びた光が多く出射されてしまう恐れがある。すなわち、角度θが小さくなると出射光の色温度が低下してしまう恐れがある。また、角度θが小さくなると基部24の端面方向へ伝播する光が増加し、当該基部24の端部からの漏れ光発生の要因となり得る。
そのため、角度θは、発光装置10からの出射光の投影時における暗線の発生を低減しつつ、色温度にも影響を与えない範囲として、80°~130°の範囲であることが好ましく、特に90°~120°の範囲であることが好ましい。
本実施例によれば、波長変換体17及び光学部材23を上記した構成とすることにより、発光装置10からの出射光の狭角化を達成しつつ、当該出射光の投影時における暗線を低減することができる。
なお、本実施例において、波長変換体17の第2の部分19は、第1の部分18から上方に向かって窄む窄み部分35を有するとしたが、当該窄み部分35の形成位置はこれに限られない。例えば、柱状部36上に窄み部分35が形成されている構成としてもよい。
本実施例において、第2の部分19の側面35S及び36Sと第1の部分18の上面とは、第2の部分19の上面19Tよりも平滑であるとしたが、当該上面19Tに対して粗さが大きくなる処理を施してもよい。例えば、上面19Tに機械処理や化学処理を施すことで、当該上面19Tから光出射がされやすくなる構造としてもよい。
また、本実施例において、第2の部分19の下端の角部Cは、丸みを帯びた形状であるとしたが、必ずしも当該角部Cには丸みが付与されていなくてもよい。
本実施例において、波長変換体17は、上記した構成によって第2の部分19の上面19Tに光を集めることが可能であればよく、第2の部分19の各々の間には第1の反射部材21が充填されていなくてもよい。例えば、第2の部分19の各々の間には第1の反射部材21の代わりに大気などの気体が充填された構成とすることもできる。また、例えば、第1の反射部材21の代わりに、TiO2を含んでいない透光性充填部材を配置することもできる。
本実施例において、光学部材23の複数のレンズ部25の各々は、基部24の上面24Tによって互いに離隔している構成としたが、これに限られない。すなわち、レンズ部25は、基部24上において互いに接するように配されていてもよい。
本変形例において、波長変換体17の第2の部分19及び光学部材23のレンズ部25は、3×3列の態様で配置されているとしたが、当該配置の態様はこれに限られない。例えば、第2の部分19及びレンズ部25は、隣り合う列同士で千鳥状に配置されていてもよい。また、例えば、第2の部分19及びレンズ部25は、1列のみの態様で配置されていてもよい。
なお、発光装置10の各寸法は、上記した狭角効果及び暗線解消等の効果のいずれかが得られるのであれば上記寸法に限定されるものではない。
[検証実験]
以下に、本発明の発光装置10に対して行った種々の検証実験について、比較例としての発光装置との比較や構成部材のパラメータを変化させた際の検証結果等を交えて詳細に説明する。
[出射光の指向特性について]
本発明の発光装置10からの出射光の指向特性について、実施例1の発光装置10と比較例としての発光装置とを比較しつつ以下に説明する。
図5は、発光装置10の比較例としての発光装置50(比較例1)の断面図である。発光装置50は、光学部材23を有していない点において発光装置10と異なっており、それ以外の点で発光装置10と同様の構成を有する。
図6は、発光装置10の比較例としての発光装置60(比較例2)の断面図である。発光装置60は、波長変換体17の代わりに単なる平板状の波長変換体38を用いた点において発光装置10と異なっており、それ以外の点で発光装置10と同様の構成を有する。
図7は、本発明の発光装置10から出射された光のx方向(図3中の左右方向)及びy方向(図3中の奥行き方向)における指向特性(以下、単に指向特性と称する)を示す図である。図7より、発光装置10から出射された光は、半値角(中心軸0°の光束を100%とした場合に対して当該光束が相対的に50%となる角度)が82°を示し、±30°以内の光束割合が約36%であった。
図8は、比較例1の発光装置50から出射された光の指向特性を示す図である。図8より、発光装置50から出射された光は、半値角が約120°のランバーシアン配光に近い特性を示した。また、発光装置50から出射された光の±30°以内の光束割合は、約26%であった。
図9は、比較例2の発光装置60から出射された光の指向特性を示す図である。図8より、発光装置60から出射された光は、発光装置50と同様に、半値角が約120°のランバーシアン配光に近い特性を示した。また、発光装置60から出射された光の±30°以内の光束割合は、発光装置50と同様に、約26%であった。
上記実験結果より、本発明の発光装置10からの出射光は、比較例1の発光装置50及び比較例2の発光装置60において確認されたランバーシアン配光に近い配光ではなく、より高い指向性を有することがわかった。また、本発明の発光装置10によれば、比較例1の発光装置50及び比較例2の発光装置60に比べて、出射光において、中心軸0°に対して光束が相対的に50%となる角度範囲を狭くすることができる。言い換えれば、出射光の狭角化を達成することができる。
[光出射面の輝度分布について]
次に、本発明の発光装置10からの出射光の光出射面となる光学部材23の表面の輝度分布について、上記した比較例1の発光装置50及び比較例2の発光装置60と比較をしつつ以下に説明する。
ここでは、上面視における発光装置10、発光装置50及び発光装置60の各々の中心、又は光出射面の中心における輝度を原点、すなわち最高輝度(100%)とした場合において、当該原点から水平方向(図3中の左右方向)に移動した際の輝度を測定した。具体的には、原点は、光出射面の中央におけるレンズ部25の上面の中心とした。
図14及び図15は、本発明の発光装置10から出射された光の輝度分布を示す図である。図14及び図15において、輝度が落ち込んでいる領域(図中破線)は、光学部材23の基部24の上面24Tに対応する領域、すなわちレンズ部25の各々の間の領域(以下、レンズ間領域と称する)である。発光装置10から出射された光のレンズ間領域における輝度は、最高輝度に対して20%以上を得ることができた。
図10は、比較例1の発光装置50から出射された光の輝度分布を示す図である。図10より、発光装置50から出射された光の隣接する上面19Tの間の領域における輝度は、最高輝度に対して約5%であった。
図11は、比較例2の発光装置60から出射された光の輝度分布を示す図である。図11より、発光装置60から出射された光のレンズ間領域における輝度は、最高輝度に対しして約18%であった。
上記実験結果より、本発明の発光装置10の光出射面は、比較例1の発光装置50及び比較例2の発光装置60における輝度分布よりもレンズ間領域において高い輝度分布を有することがわかった。すなわち、発光装置10は、出射光の投影時における暗線の発生を低減させることができる。
また、光学部材23の周囲の非発光部分、すなわち第2の反射部材27から放出される漏れ光(以下、グレアと称する)についても評価した。
その結果、図10及び図11に示すように、比較例1の発光装置50及び比較例2の発光装置60においては、所定のグレア評価位置における輝度は、最高輝度に対して、1%以上確認されていた。これに対し、図14及び図15に示すように、本発明の発光装置10によれば、所定のグレア評価位置における輝度は、最高輝度に対して、0.5%以下とすることができた。
すなわち、本発明の発光装置10によれば、比較例1の発光装置50及び比較例2の発光装置60と比較して、第2の反射部材への迷光を抑制できることが確認できた。
[光学部材の基部の厚みを変えた際の出射光の指向特性について]
光学部材23の基部24の厚みを変えた際において、本発明の発光装置10からの出射光の指向特性について以下に説明する。
本検証において、厚みが80μmの基部24を有する光学部材23と、厚みが160μmの基部24を有する光学部材23とを用いた。なお、本検証で用いる光学部材23の基部24の厚みを上記した角度θ(図4参照)で表すと、基部24の厚みが80μmのとき、角度θは128.3°であり、基部24の厚みが160μmのとき、角度θは91.8°である。
図12は、基部24の厚みが80μmのときの発光装置10から出射された光の指向特性を示す図である。図12より、発光装置10から出射される光は、半値角が約70°を示した。
図13は、基部24の厚みが160μmのときの発光装置10から出射された光の指向特性を示す図である。図13より、発光装置10から出射される光は、半値角が約50°を示した。
上記実験結果より、本発明の発光装置10によれば、基部24の厚みが160μmであるときの方が、基部24の厚みが80μmであるときに比べて、出射光において、中心軸0°に対して光束が相対的に50%となる角度範囲を狭くすることができた。すなわち、発光装置10は、基部24の厚みが160μmであるときに出射光の狭角化をより達成することができる。
[光学部材の基部の厚みを変えた際の光出射面の輝度分布について]
次に、光学部材23の基部24の厚みを変えた際において、本発明の発光装置10からの出射光の光出射面となる光学部材23の表面の輝度分布について説明する。
本実験においても、上面視における発光装置10及び発光装置50の各々の中心、又は光出射面の中心における輝度を原点、すなわち最高輝度とした場合において、当該原点から水平方向に移動した際の輝度を測定した。
図14は、基部24の厚みが80μmのときの発光装置10から出射された光の輝度分布を示す図である。図14より、発光装置10から出射された光のレンズ間領域における輝度は、最高輝度に対して約20%であった。
図15は、基部24の厚みが160μmのときの発光装置10から出射された光の輝度分布を示す図である。図15より、発光装置10から出射された光のレンズ間領域における輝度は、最高輝度に対して約27%であった。
上記実験結果より、本発明の発光装置10の光出射面は、基部24の厚みが160μmであるときの方が、基部24の厚みが80μmであるときに比べて、レンズ間領域において高い輝度分布を有することがわかった。すなわち、発光装置10は、基部24の厚みが160μmであるときに出射光の投影時における暗線の発生をより低減させることができる。言い換えれば、上記した角度θが小さくなるほど、レンズ間領域における光の輝度が高められることがわかった。
[角度θを変えた際の出射光の指向特性における半値角について]
光学部材23の基部24の厚みを上記した角度θ(図4参照)で表した場合に、当該角度θを変えた際の発光装置10からの出射光の指向特性における半値角について説明する。
図16は、角度θと発光装置10からの出射光の指向特性における半値角との相関を示すグラフである。当該グラフより、半値角は、例えば、角度θが約180°のときに約120°を示し、角度θが約80°のときに約60°を示した。
上記結果より、発光装置10において、半値角は、角度θが小さくなるほど小さい値を示し、狭角性能が高くなることがわかった。また、出射光の指向特性は、当該角度θが大きくなるほど、ランバーシアン配光に近い特性を示すことがわかった。
[角度θを変えた際の出射光の指向特性における光束割合について]
続いて、光学部材23の基部24の厚みを上記した角度θで表した場合に、当該角度θを変えた際の発光装置10からの出射光の指向特性における±30°以内の光束割合について説明する。
図17は、角度θと発光装置10からの出射光の指向特性における±30°以内の光束割合との相関を示すグラフである。当該グラフより、±30°以内の光束割合は、角度θが約180°のときに約26%を示し、角度θが約80°から150°の範囲にあるときに33~37%を示した。
上記結果より、発光装置10において、角度θが約80°から150°の範囲における±30°以内の光束割合は、角度θが約180°のときの±30°以内の光束割合よりも高くなることがわかった。
[角度θを変えた際の出射光の色度について]
続いて、光学部材23の基部24の厚みを上記した角度θで表した場合に、当該角度θを変えた際の出射光の色度について説明する。
図18は、角度θと出射光の色度との相関を示すグラフである。当該グラフにおいて、色度値Cx及び色度値Cyが共に0.33(図中破線)に近いほど、出射光が白色であることを示している。
図18より、色度値Cx及び色度値Cyは、角度θが約180°であるときにそれぞれ約0.3を示した。また、色度値Cxは、角度θが約80°から120°の範囲にあるときに約0.31~0.335を示した。また、色度値Cyは、角度θが約80°から120°の範囲にあるときに約0.31~0.325を示した。
上記結果より、発光装置10において、角度θが約80°から120°の範囲における色度は、角度θが約180°であるときの色度よりも高くなることがわかった。すなわち、発光装置10において、角度θが約80°から120°の範囲における出射光は、角度θが約180°であるときの出射光よりも白色に近いことがわかった。
[波長変換体の表面粗さを変えた際の出射光の出力について]
波長変換体17の第2の部分19の側面35S及び36Sと第1の部分18の上面18Tとにおいて表面粗さを変えた際の、発光装置10からの出射光の出力について説明する。
図19は、波長変換体17の第2の部分19の側面35S及び36Sと第1の部分18の上面18Tとにおいて、断面積に対する表面積の比を変化させた際の発光装置10から出射光の出力(白色光の最大輝度の出力/発光素子からの青色光の出力)を示すグラフである。
当該グラフより、出射光の出力は、断面積に対する表面積の比が約1.10である場合に、当該比が約1.18である場合と比較して約2.6%向上した。また、出射光の出力は、断面積に対する表面積の比が約1.07である場合に、当該比が約1.18である場合と比較して約4.0%向上した。
上記結果より、発光装置10において、出射光の出力は、上記した断面積に対する表面積の比が小さくなるほど大きくなることがわかった。すなわち、発光装置10からの出射光の出力は、第2の部分19の側面35S及び36Sと第1の部分18の上面18Tとにおける表面粗さを小さくすることによって向上させることができる。
[発光装置の作製方法]
以下に、本実施例における発光装置10の作製方法について説明する。
まず、YAG蛍光体及びAl2O3を高温焼成して形成されるセラミックプレート(波長変換体17に相当)に対してダイシング加工を行い、上記した第1の部分18上に複数の第2の部分19を形成させる(工程1)。このとき、窄み形状及び柱形状を有するダイシングブレードを用いることで、窄み部分35と柱状部36とを有する第2の部分19を形成することができる。
次に、第2の部分19の側面35S及び36Sと第1の部分18の上面とに対して平滑化処理を実施する(工程2)。具体的には、例えば、第2の部分19の側面35S及び36Sと第1の部分18の上面とに対して鏡面加工装置を用いて研磨材を吹き付けることで、当該面を滑らかな鏡面に加工する。
次に、ディスペンサー等を用いて、シリコーン樹脂にTiO2を分散させた樹脂材(第1の反射部材21に相当)を複数の第2の部分19の間の領域に充填して硬化させる(工程3)。このとき、樹脂材の上面と第2の部分19の上面とが一致するように当該樹脂材を平坦化させる。樹脂材を硬化させた後に、ダイシングブレードによって個片化することで、第1の反射部材21が充填された波長変換体17を得ることができる。
次に、支持体11の基板12上に金錫(AuSn)ペーストを介して実装された発光素子15を準備する。そして、発光素子15の上面に工程3で作製した第1の反射部材21が充填された波長変換体17をシリコーン樹脂等の接着材を用いて接合する(工程4)。
次に、第1の反射部材21が充填された波長変換体17上に光学部材23をシリコーン樹脂等の接着材を用いて接合する(工程5)。具体的には、光学部材23のレンズ部25の各々が、波長変換体17の第2の部分19の各々の直上に位置するように光学部材23を接合する。
最後に、シリコーン樹脂にTiO2を分散させた樹脂材(第2の反射部材27に相当)を発光素子15の下端から上方に充填していく(工程6)。具体的には、樹脂材の高さが光学部材23の基部24の上面と一致するまで当該樹脂材を充填し、硬化させる。
以上の工程により、上記した発光素子15と、波長変換体17と、第1の反射部材21と、光学部材23と、第2の反射部材27とを備える発光装置10を作製することができる。
[実施例1の変形例1]
以下に、図20~24を用いて実施例1の変形例について説明する。
図20は、変形例1に係る発光装置110の断面図である。発光装置110は、波長変換体の形状が発光装置10と異なっており、それ以外の点で発光装置10と同様の構成を有する。
発光装置110は、上記した発光装置10と同様に、支持体11の周壁部13によって形成された開口13Oの略中央に配された発光素子15と、当該発光素子15に接合されている波長変換体41と、当該波長変換体41上に配されている光学部材23とを含む構成となっている。
本変形例において、波長変換体41は、第1の部分18と当該第1の部分18から上方に伸長している複数の第2の部分42とを有する。第2の部分42は、上方に向かって窄んだ形状を有する四角錐台状の部分である。すなわち、第2の部分42は、内方へと傾く側面42Sを有している。
第2の部分42は、実施例1の発光装置10における第2の部分19の窄み部分35に相当する部分である。すなわち、波長変換体41は、発光素子15から入射されて波長変換体41内を進行する光を第2の部分42の側面42Sで反射させることで、当該第2の部分42の上面42Tへ集光させることができる。
本変形例において、第2の部分42は、内方へと傾く側面42Sのみを有する。すなわち、実施例1における第2の部分19は側面が全て内方へと傾いているため、発光装置10と比べて、より光を反射させやすい構成となり、第2の部分42の上面42Tに光を集めることができる。
このように、波長変換体41の第2の部分42の形状を変化させた場合においても、発光装置110からの出射光の狭角化及び当該出射光の投影時による暗線の発生を低減することができる。
[第2の部分の傾斜角度を変えた際の出射光の出力について]
ここで、図20を用いて、波長変換体41の第2の部分42の傾斜角度に対する出射光の光出力について説明する。図20において、第1の部分18の上面18Tに対する第2の部分42の傾斜角度を角度αとして示す。
発光装置10からの出射光の出力は、上記した角度αが小さくなるほど高くなることが確認できた。具体的には、角度αが90°、すなわち第2の部分42が上面18Tに対して垂直に形成されている発光装置と比較して、角度αが75°の場合は光出力が約0.9%向上し、角度αが60°の場合は光出力が約1.4%向上し、角度αが45°の場合は光出力が約1.9%向上した。
なお、角度αを有する第2の部分を形成する構成は、実施例1においても適用可能である。すなわち、実施例1において、第1の部分18の上面18Tに対する発光装置10の第2の部分19の傾斜角度を小さくすることにより、出射光の出力の向上効果を得ることができる。
[実施例1の変形例2]
図21は、変形例2に係る発光装置120の断面図である。発光装置120は、波長変換体の形状が発光装置10と異なっており、それ以外の点で発光装置10と同様の構成を有する。
発光装置120は、上記した発光装置10と同様に、支持体11の周壁部13によって形成された開口13Oの略中央に配された発光素子15と、当該発光素子15に接合されている波長変換体44と、当該波長変換体44上に配されている光学部材23とを含む構成となっている。
本変形例において、波長変換体44は、第1の部分18と当該第1の部分18から上方に伸長している複数の第2の部分45とを有する。第2の部分45は、上方に向かって窄んだ形状を有する窄み部分46及び当該窄み部分46の上面に対して垂直かつ上方に伸長する四角柱形状の柱状部47を有する。
本変形例において、第2の部分45の窄み部分46は、下端から上端にかけて曲面を有する。すなわち、第2の部分45は、断面が曲面の側面46Sを有する。本変形例において、隣り合う第2の部分45は、互いの側面46Sが対向することで断面がU字を描くように構成される。
本変形例によれば、側面46Sが曲面を有することにより、上面18Tが平坦な形状を有する場合に比べて、波長変換体44に入射した光を上方へ反射させやすくなっている。すなわち、波長変換体44は、発光素子15から入射されて波長変換体44内を進行する光を第2の部分45の側面46Sで反射させることで、実施例1に比べて当該第2の部分45の上面45Tへより集光させることができる。
また、発光装置120は、第2の部分45の側面46Sが曲面形状を有することにより、実施例1に示した角部Cの形状による効果と同様の効果を得ることができる。すなわち、本変形例によれば、発光装置120が外力等を受けた際に、第1の部分18の上面18Tから第2の部分45が立ち上がる部分に応力が集中してクラックや割れが生じることを防ぐことができる。
このように、波長変換体44の第2の部分45の形状を変化させた場合においても、発光装置120からの出射光の狭角化及び当該出射光の投影時による暗線の発生を低減することができる。
[実施例1の変形例3]
図22は、変形例3に係る発光装置130の断面図である。発光装置130は、波長変換体の形状が発光装置10と異なっており、それ以外の点で発光装置10と同様の構成を有する。
発光装置130は、上記した発光装置10と同様に、支持体11の周壁部13によって形成された開口13Oの略中央に配された発光素子15と、当該発光素子15に接合されている波長変換体48と、当該波長変換体48上に配されている光学部材23とを含む構成となっている。
本変形例において、波長変換体48は、第1の部分18と当該第1の部分18から上方に伸長している複数の第2の部分49とを有する。第2の部分49は、第1の部分18に垂直に伸長している柱状の部分である。すなわち、第2の部分42は、第1の部分18に垂直な側面49Sを有している。
本変形例において、第2の部分49の下端の角部Cは、実施例1と同様に、丸みを帯びた形状を有している。言い換えれば、第1の部分18の上面18Tから第2の部分49が立ち上がる部分は、曲面形状を有している。当該構成により、例えば、実施例1と同様に、発光装置10が外力等を受けた際に角部Cに応力が集中してクラックや割れが生じることを防ぐことができる。
本変形例においても、波長変換体48は、発光素子15から入射されて波長変換体48内を進行する光を第2の部分49の側面49Sで反射させることで、当該第2の部分49の上面49Tへ集光させることができる。
このように、波長変換体48の第2の部分49の形状を変化させた場合においても、発光装置130からの出射光の狭角化及び当該出射光の投影時による暗線の発生を低減することができる。
[実施例1の変形例4]
図23は、変形例4に係る発光装置140の上面図である。発光装置140は、当該発光装置140を構成する部材の形状が発光装置10と異なっており、それ以外の点で発光装置10と同様の構成を有する。
具体的には、発光装置140の波長変換体17は、図23に示すように、上面形状が長方形の第1の部分18及び当該第1の部分上に配されている上面形状が長方形の複数の第2の部分19を有する。また、発光装置140の光学部材23は、波長変換体17上において上面形状が長方形の基部24及び当該基部上に配されている上面形状が長円状のレンズ部25を有する。
このように、発光装置140を構成する部材の形状を変化させた場合においても、発光装置140からの出射光の狭角化及び当該出射光の投影時による暗線の発生を低減することができる。すなわち、本変形例によれば、発光装置の形状に左右されずに出射光の狭角化を達成しつつ当該出射光による暗線の発生を低減することができる。
[実施例1の変形例5]
図24は、変形例5に係る発光装置150の斜視図である。発光装置150は、光学部材の形状が発光装置10と異なっており、それ以外の点で発光装置10と同様の構成を有する。図24において、実施例1と同様に、図示の煩雑化を避けるために周壁部13及び第2の反射部材27を仮想線として一点鎖線で示している。
発光装置150は、支持体11の周壁部13によって形成された開口13Oの略中央に配された発光素子15と、当該発光素子15に接合されている波長変換体17と、当該波長変換体17上に配されている光学部材51とを含む構成となっている。
本変形例において、光学部材51は、基部52及び当該基部52上において上方に突出し、且つ3つの列の各々の列に沿ってそれぞれ延在している複数のレンズ部53を有している。言い換えれば、複数のレンズ部53は、その各々が蒲鉾形状を有している。
このように、光学部材51のレンズ部53の構成を変化させた場合においても、実施例1と同様に、発光装置150からの出射光の狭角化を達成しつつ、当該出射光の投影時における暗線を低減することができる。
また、本変形例によれば、光学部材51は、蒲鉾形状を有する複数のレンズ部53を有することにより、実施例1における光学部材23と比べて、波長変換体17上に当該光学部材51を接合する際の位置合わせが容易となる。
本発明に係る発光装置における各部分の形状又は寸法は、上述した実施例及び変形例に限られるものではなく、用途等に応じて適宜変更可能である。