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JP7699352B2 - 化粧料用シート - Google Patents
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JP7699352B2 - 化粧料用シート - Google Patents

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本発明は、セルロースナノファイバーを含有する化粧料用シートに関する。
化粧料用シートとして、保湿性を向上させる目的で、多価アルコールが配合されたゲル状シートが知られている。このようなゲル状シートのゲル化剤として、植物由来のセルロース材料を構成する繊維を細分化させたセルロースナノファイバー(以下、「CNF」と略記する場合がある。)と呼ばれる新たな材料が注目されている。
例えば、CNF、多価金属イオン、及び多価アルコールを含有するシート状物があった(例えば、特許文献1を参照)。特許文献1のシート状物は、保湿性が高く、長時間使用できるとされている。
また、CNF、及び水を含有するシート状物があった(例えば、特許文献2を参照)。化粧料としては、透明な外観を有するものが消費者に好まれるが、CNFの繊維径が大きかったり、CNF同士が凝集したりすると、CNFによる光の散乱が増大して、シート状物としたときの透明性が低下する。そこで、特許文献2のシート状物は、シートの透明性を向上させるために、CNFの繊維径を1000nm以下としている。
ところで、CNFを製造するには、原材料となるセルロース材料を細かく解繊する必要がある。セルロース材料をそのまま解繊しようとしても、繊維同士が強固な水素結合で結び付いた材料であるため、解繊には多大なエネルギーを必要とし、適切なサイズのCNFを得ることは難しい。
そこで、特許文献1及び2では、セルロースにカルボキシル基又は亜リン酸基を導入することで、セルロースの繊維同士を電気的に反発させて解繊を容易なものにし、そうして得られたCNFをシート状物としている。
特開2018-2668号公報 特許第6575700号明細書
カルボキシル基や亜リン酸基を有するCNFは、微細化して透明性を向上させることは容易であるが、セルロースを変性してイオン性が付与されたものであるため、化粧料としたときに経時的に変色し易く、また様々な添加剤と共存すると物性が変化するおそれがある。
一旦、カルボキシル基や亜リン酸基が導入されたCNFから官能基を脱離させて非イオン性のものに戻すことは困難である。特許文献1のシート状物はカルボキシル基を有するCNFを含有し、特許文献2のシート状物は亜リン酸基を有するCNFを含有するものであり、何れも化粧料として適したものではなかった。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、耐水性、透明性、有害物質のトラップ等による肌の保護効果に優れ、顔等への使用に好適な化粧料用シートを提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明に係る化粧料用シートの構成の特徴は、
平均繊維径が2~30nmである非イオン性のセルロースナノファイバーと、多価アルコールと、水とを含有することにある。
本構成の化粧料用シートによれば、平均繊維径が2~30nmのセルロースナノファイバーがシート中に均一に分散していることで、光の散乱が抑えられて高い光透過性が得られ、顔等への使用時に求められる透明感を向上させることができる。また、非イオン性のセルロースナノファイバーは化学的に安定で、化粧料用シートとしたときに耐水性が高く、経時的な変色が少なく、様々な添加剤と共存してもそれらと反応することがないため、顔等への使用に好適な製品となる。
本発明に係る化粧料用シートにおいて、
前記多価アルコールは、1,3-ブチレングリコール、グリセリン、ペンチレングリコール、プロピレングリコール、及びジプロピレングリコールからなる群から選択される少なくとも一つであることが好ましい。
本構成の化粧料用シートによれば、多価アルコールが、1,3-ブチレングリコール、グリセリン、ペンチレングリコール、プロピレングリコール、及びジプロピレングリコールからなる群から選択される少なくとも一つであることにより、適度な柔軟性及び光透過性を有した化粧料用シートとなる。
本発明に係る化粧料用シートにおいて、
前記セルロースナノファイバーの含有率が3.5~25質量%であり、
前記多価アルコールの含有率が50~71.5質量%であり、
前記セルロースナノファイバーの含有量(A)と、前記多価アルコールの含有量(B)との質量比率(A:B)が、1:2~1:20であり、
含水率が25%以下であることが好ましい。
本構成の化粧料用シートによれば、セルロースナノファイバーの含有率が3.5~25質量%であり、多価アルコールの含有率が50~71.5質量%であり、上記の質量比率(A:B)が、1:2~1:20であり、含水率が25%以下であることにより、光透過性や強度、柔軟性が優れたものとなるため、顔等に用いる化粧料に好適な製品となる。
本発明に係る化粧料用シートにおいて、
厚みが、100μm以上、2000μm以下であることが好ましい。
本構成の化粧料用シートによれば、厚みが100μm以上、2000μm以下であることにより、皮膜の強度を維持したまま柔軟性のある使い勝手のよい製品となる。
本発明に係る化粧料用シートにおいて、
厚みを100μmとしたときの全光線透過率が、92%以上であることが好ましい。
本構成の化粧料用シートによれば、高い光透過性を有することにより、顔等への使用時に求められる透明感を向上させることができる。
以下、本発明の化粧料用シートについて、詳細に説明する。ただし、本発明は、以下に説明する実施形態及び実施例に限定されることを意図するものではない。
〔化粧料用シート〕
本発明の化粧料用シートは、CNFと、多価アルコールと、水とを含有するものである。
<CNF>
CNFは、本発明の化粧料用シートにおいてゲル化剤となる主要な材料である。CNFは、平均繊維径が2~30nmである非イオン性のものを用いる。天然セルロースの構成単位であるミクロフィブリルの繊維径が高等植物で2~3nmであることから、CNFの平均繊維径を2nm未満とするためには、多大なエネルギーをかけてそれより微細化する必要があり、製造コストが高価になる。一方、CNFの平均繊維径を30nmより大きくすると、光の散乱が増大し、透明性が低下するおそれがある。化粧料用シートの透明性が低下すると、顔等に用いる化粧料に適用する場合に、くすみ等が発生して外観を損ねるおそれがある。セルロースの結晶型は、I型及びII型の何れでも構わないが、I型であれば、水等の溶媒中で安定しており、化粧品等に配合した際に、より優れた保形性を付与できる。非イオン性のCNFは、天然セルロースを水に懸濁させ、物理的な手段で微細化して製造することができる。また、セルロース材料をそのまま解繊するよりも、化学変性によりイオン性の官能基を導入することで繊維同士の静電的な反発により容易にナノファイバーの状態にし易いことから、一旦化学変性を施した後に、導入された官能基を脱離させて再生することが好ましい。このような化学変性したセルロースとしては、例えばアルカリ処理したセルロースに二硫化炭素を加えてザンテート基(-OCSS)を導入したザンテート化セルロースが挙げられる。
ザンテート化セルロースは、酸処理又は加熱処理等の再生処理によりザンテート基を脱離させて水酸基に戻すことが容易である。ザンテート化セルロースとして再生等の工程を経ることで、CNF中の不純物を少なくすることができる。本発明の化粧料用シートにおいて用いるCNFは、化学変性で導入されたザンテート基の全てが水酸基に戻されたものであることが望ましいが、化粧料用シートの製造や利用の際に差し支えない限り、一部のザンテート基が残存していてもよい。ザンテート化セルロースにおけるザンテート基の含有率は、セルロースのグルコース単位当たりのザンテート基で置換された水酸基の平均個数である平均ザンテート置換度によって評価される。本発明の化粧料用シートにおいては、CNFは、平均ザンテート置換度が0.01以下であることが好ましく、0.005以下であることがより好ましい。平均ザンテート置換度が0.01以下であれば、未変性のものと同じ反応性を示し、非イオン性のCNFとして顔等に用いる化粧料に好適に使用することができる。
化粧料用シートにおけるCNFの含有率は、3.5~25質量%であることが好ましい。化粧料用シートにおけるCNFの含有率が上記の範囲にあれば、十分な強度を有し、柔軟性に優れた化粧料用シートを製造することができる。
<多価アルコール>
多価アルコールとしては、1,3-ブチレングリコール、ペンチレングリコール、プロピレングリコール、及びジプロピレングリコール等の分子内に水酸基を2個以上有するジオールや、グリセリン等が挙げられる。これら多価アルコールは、単独で用いてもよいし、二種以上の混合物であってもよい。
化粧料用シートにおける多価アルコールの含有率は、50~71.5質量%であることが好ましい。化粧料用シートにおける多価アルコールの含有率が上記の範囲にあれば、シート中でCNFの均一な分散状態を維持でき、保湿性と柔軟性に優れた化粧料用シートが得られる。また、化粧料用シートにおけるCNFの含有量(A)と、多価アルコールの含有量(B)との質量比率(A:B)は、質量比で、1:2~1:20の範囲にあることが好ましい。化粧料用シートにおける質量比率(A:B)が上記の範囲にあれば、化粧料用シートの光透過性や強度、柔軟性が優れたものとなるため、顔等に用いる化粧料に好適な化粧料用シートとすることができる。
〔化粧料用シートの厚み〕
化粧料用シートは、肌の動きに追従するときに破れることのない強度を有することが求められる。本発明の化粧料用シートの厚みは、100μm以上であることが好ましい。厚みが100μm以上であれば、肌の動きに柔軟に追従可能でありながら、皮膜の強度が向上し、使い勝手のよい製品となる。なお、化粧料用シートの厚みの上限は2000μm以下とすることが好ましい。厚みが2000μmを超過すると、肌の動きに追従しにくく密着性が低下し、シートを肌に装着することが困難になる。
〔光の透過性〕
化粧料用シートは、優れた透明感を得るために、高い光透過性を有することが望まれる。本発明の化粧料用シートは、厚みを100μmとしたとき、全光線透過率が92%以上であることが好ましい。全光線透過率が92%以上であれば、適切な光透過性を有することにより、顔等への使用時に求められる透明感を向上させることができる。化粧料用シートの全光線透過率は、例えば、ヘーズメーター(HM-150N、株式会社村上色材技術研究所製)を用いて測定することができる。
〔CNFの製造〕
本発明の化粧料用シートに用いるCNFとして好適なザンテート化セルロース由来のCNFは、下記(I)~(V)の工程を順に実施することで製造することができる。
(I)セルロース材料のアルカリ処理
セルロース材料としては、例えば、クラフトパルプやサルファイトパルプなどの木材パルプ、木粉、稲わらなどのバイオマス由来の材料、古紙、ろ紙、紙粉などの紙由来の材料、粉末セルロースや、マイクロメートルサイズの微結晶セルロースなどの結晶性を保持したセルロース加工物などが挙げられる。ただし、これらの例に限定されるものではない。これらのセルロース材料の中でも、入手し易く、安価な点から木材パルプを用いることが好ましい。
セルロース材料のアルカリ処理では、セルロース材料を水酸化ナトリウムや水酸化カリウムなどの水酸化アルカリ金属水溶液で処理してアルカリセルロースを得る。水酸化アルカリ金属水溶液の濃度は4質量%以上であることが好ましい。水酸化アルカリ金属水溶液の濃度が4質量%未満であると、セルロースのマーセル化が十分に進行せず、その後のザンテート化の際に生じる副生成物の量が無視できなくなり、収率が小さくなる。
(II)ザンテート化処理
ザンテート化処理では、アルカリセルロースに二硫化炭素(CS)を反応させることにより、(-O)基を(-OCSS)基にしてザンテート化セルロースを得る。ザンテート化セルロースにおけるザンテート基の含有率は、平均ザンテート置換度によって評価される。平均ザンテート置換度は、Bredee法を用いて求めることができる。Bredee法の手順は、ザンテート化セルロースを固形分として1.5g秤量し、飽和塩化アンモニウム溶液(5℃)を40mL添加する。ガラス棒でよく混合した後、ろ過して、飽和塩化アンモニウム溶液で十分に洗浄する。次いで、0.5mol/L水酸化ナトリウム溶液(5℃)を50mL添加して撹拌した後、1.5mol/L酢酸で中和する。その後にイオン交換水を250mL添加してよく撹拌し、1.5mol/L酢酸10mLと、0.05mol/Lヨウ素溶液10mLとを添加する。この溶液を、1質量%澱粉水溶液を指示薬として0.05mol/Lチオ硫酸ナトリウム溶液で滴定する。以上の手順におけるチオ硫酸ナトリウムの滴定量、及びサンプルのセルロース量を用いて、以下の式(1):
平均ザンテート置換度 = (0.05×10×2 - 0.05×チオ硫酸ナトリウム滴定量(mL)) / {1000 × (サンプル中セルロース量(g)/162.1)} ・・・(1)
により平均ザンテート置換度を算出する。なお、ザンテート化セルロース中のセルロース含有率は、以下のように測定する。まず、ザンテート化セルロースを水中に分散させ、塩酸を添加して再生処理を行う。次に、再生処理後のセルロースをろ過し、十分に洗浄後、絶乾してセルロースのみの質量を測定し、ザンテート化セルロース中のセルロース含有率を算出する。
本発明の化粧料用シートに用いるCNFを製造するにあたっては、ザンテート化処理において、平均ザンテート置換度を、0.1以上、0.4以下とすることが好ましい。平均ザンテート置換度が0.1未満であると、この後に行う解繊処理を十分に行えないおそれがある。平均ザンテート置換度が0.4を超過すると、親水性が大きくなり過ぎるため、解繊処理の際に溶解するおそれがある。
(III)解繊処理
解繊処理は、ザンテート化セルロースを水中へ分散させた上で行うことが好ましい。解繊処理の手法としては、一般的な手法を用いることができる。例えば、回転式ホモジナイザー、ビーズミル、超音波分散機、高圧ホモジナイザー、及びディスクリファイナー等を用いて解繊させる方法が挙げられる。
セルロース材料は、そのままでは解繊させるのに多大なエネルギーが必要であるが、ザンテート化セルロースでは、ザンテート基による繊維同士の静電的な反発によって分散性が向上するため、解繊に必要とするエネルギーが極めて小さく、比較的穏和な条件で解繊させることができる。
(IV)再生処理
ザンテート化CNFを再生処理することで、再生CNFを得ることができる。この再生処理では、ザンテート基(-OCSS)を脱離させて、水酸基(-OH)へ変化させることにより、ザンテート化セルロースをセルロースに再生させる。
再生処理としては、酸を用いて処理する手法が挙げられる。酸によって、容易にザンテート基を離脱させて水酸基に変化させる反応を進行させることができる。ここで用いる酸としては、鉱酸、及び有機酸が挙げられ、特に、塩酸、硫酸、及び硝酸等の鉱酸が好ましい。
他の再生処理の手法として、ザンテート化CNFを加熱することによっても、ザンテート化CNFの分子から二硫化炭素を解離させてセルロースに再生させ、CNFを得ることができる。
(V)再分散処理
再生処理後のCNFは、再生前のザンテート化CNFと比べるとザンテート基が脱離しているため、繊維同士の水素結合や絡まりにより一部が凝集した状態にある。そこで、再生処理後のCNFの水分散液に対して、改めて分散処理を行うことで、CNF分散体を得る。以下、再生処理後に行うこの分散処理を「再分散処理」と称する。再分散処理には、回転式ホモジナイザー、高圧ホモジナイザー、及び超音波分散機等の分散処理に用いる一般的な装置及び手法を用いることができる。
以上のように、(I)~(V)の工程を順に実施することで、得られるザンテート化セルロース由来のCNFの平均繊維径を2nm以上、30nm以下に調整することができる。なお、CNFの平均繊維径は、以下の手順で測定する。得られたCNFにイオン交換水を添加して固形分濃度0.1質量%の水分散液とし、遠心分離機(ベックマンコールター社製、Avanti J-251)を用いて遠心分離(12000G、10分間)して未解繊物を沈降させる。上清をさらにイオン交換水で希釈後に支持膜上に塗布して酢酸ウラニルで染色を施し、支持膜上で乾燥して乾燥検体とする。それを透過型電子顕微鏡(TEM:日本電子株式会社製、JEM-1400)を使用し、加速電圧120kVで観察を行い、50,000倍の画像よりナノファイバー50本を選択し、それぞれの繊維径を計測して平均値を求め、それを平均繊維径とする。
〔化粧料用シートの製造〕
本発明の化粧料用シートは、(i)平均繊維径が2~30nmである非イオン性のCNFの水分散液に多価アルコールを添加してゲル状組成物とする工程、(ii)該ゲル状組成物をシート状に成型する工程、及び(iii)シート状のゲル状組成物を乾燥させる工程を順に実施することで製造される。(ii)の工程において、ゲル状組成物をシート状に成型する方法としては、例えばゲル状組成物の形状を保持できる容器に入れる方法、平滑な基板上にゲル状組成物を塗工又は流延させる方法が挙げられる。また、(iii)の工程において、シート状のゲル状組成物を乾燥させる方法としては、特に限定されないが、風乾、加熱乾燥、及び真空乾燥、並びにこれらを組み合わせる方法が挙げられる。
〔非イオン性のCNFの製造例1〕
針葉樹の漂白クラフトパルプ(NBKP)をパルプ固形分が100gとなるように秤量し、8.5質量%水酸化ナトリウム水溶液を2500g加え、室温にて3時間撹拌してアルカリ処理を行った。このアルカリ処理後のパルプを固液分離してアルカリセルロースの脱水物を得た。
上記で作製したアルカリセルロースの脱水物をパルプ固形分が100gとなるように秤量し、二硫化炭素を35g(対パルプ固形分35質量%)加え、硫化反応を進行させてザンテート化処理を行い、ザンテート化セルロースを得た。
上記のザンテート化セルロースをパルプ固形分が10gとなるように秤量し、イオン交換水を添加して分散させ、固液分離を行いイオン交換水で十分に洗浄した。洗浄後のザンテート化セルロースをすべて回収し、イオン交換水を添加してセルロース濃度が0.5質量%の水懸濁液2kgとした。この水懸濁液を、高圧ホモジナイザーを用いて、圧力80MPaで3回パスさせて解繊処理し、ザンテート化CNFを得た。得られたザンテート化CNFの平均ザンテート置換度は0.263であり、繊維径は3.0~7.4nmであり、平均繊維径は6.1nmであった。
以上の手順で得られたザンテート化CNFの水懸濁液1.5kg(セルロース濃度0.5質量%)に、1mol/L硫酸を33mL添加し、再生処理を行った。処理終了後、1mol/L水酸化ナトリウム溶液にてpH7まで中和して、再生CNFの水懸濁液を得た。平均ザンテート置換度を測定したところ、測定下限である0.001未満であったので、酸処理によりザンテート基がほぼ完全に脱離して水酸基に戻っていることが確認された。
上記で得られた再生CNFの水懸濁液を、遠心脱水機により遠心脱水しながら、イオン交換水を添加して十分に洗浄した。洗浄後の再生CNFをすべて回収し、イオン交換水を添加してCNFの固形分濃度1.0質量%の水分散液1kgとし、高圧ホモジナイザーを用いて、圧力80MPaで再分散処理し、製造例1となる非イオン性のCNFを得た。再分散処理後、再生CNFの再分散体の平均繊維径を算出したところ、繊維径は3.0~7.4nmであり、平均繊維径は6.0nmであった。
〔非イオン性のCNFの製造例2〕
上記の製造例1で得られた再生CNF(平均繊維径:6.0nm)の再分散体を固形分濃度0.5質量%に希釈し、遠心分離機(ベックマンコールター社製、Avanti J-251)を用いて遠心分離(75000G、10分間)し、遠心上清を回収し、エバポレーターを用いて固形分濃度1.0質量%まで濃縮した。遠心上清中の再生CNFの平均繊維径を算出したところ、繊維径は2.0~3.1nmであり、平均繊維径は2.6nmであった。
〔非イオン性のCNFの製造例3〕
製造例1のザンテート化セルロースの水懸濁液を高圧ホモジナイザーにパスする回数を2回にして解繊処理した以外は同様にして、平均ザンテート置換度が0.264、繊維径が2.0~51.4nm、平均繊維径が28.1nmのザンテート化CNFを得た。
このザンテート化CNFを製造例1と同様にして処理し、繊維径が2.0~50.7nm、平均繊維径が28.0nmの非イオン性のCNFの再分散体を得た。
<化粧料用シートの作製、及び評価>
本発明の化粧料用シート(実施例1~4)を作製し、硬さの測定、並びに保形性及び耐水性の評価を行った。また、比較のため、本発明の範囲外となる化粧料用シート(比較例1~3)を作製し、同様の測定及び評価を行った。
〔実施例1〕
製造例1のCNF(平均繊維径6.0nm)の水分散液にイオン交換水、及び多価アルコールとして1,3-ブチレングリコール(BG)を加え、終濃度でCNFの含有率が0.5質量%、1,3-ブチレングリコールの含有率が5質量%となるように調整した後、ホモミキサー(ホモミクサーMARKII2.5型、プライミクス株式会社製)を用いて3,000rpmで5分間撹拌し、ゲル状組成物を得た。このゲル状組成物をセルロース量が28.5g/mとなるようにプラスチックシャーレに移し、50℃の送風乾燥機で15時間、水分を蒸発させて乾燥し、CNFの含有率が6.8質量%であり、1,3-ブチレングリコールの含有率が68.2質量%であり、CNFの含有量(A)と1,3-ブチレングリコールの含有量(B)との質量比率(A:B)が1:10であり、含水率が25%である実施例1の化粧料用シートを得た。
〔実施例2〕
実施例1において、ゲル状組成物におけるCNFを製造例2のCNF(平均繊維径2.6nm)に変更した。それ以外は実施例1と同様の方法で、CNFの含有率が6.8質量%であり、1,3-ブチレングリコールの含有率が68.2質量%であり、CNFの含有量(A)と1,3-ブチレングリコールの含有量(B)との質量比率(A:B)が1:10であり、含水率が25%である実施例2の化粧料用シートを得た。
〔実施例3〕
実施例1において、ゲル状組成物におけるCNFを製造例3のCNF(平均繊維径28.0nm)に変更した。それ以外は実施例1と同様の方法で、CNFの含有率が6.8質量%であり、1,3-ブチレングリコールの含有率が68.2質量%であり、CNFの含有量(A)と1,3-ブチレングリコールの含有量(B)との質量比率(A:B)が1:10であり、含水率が25%である実施例3の化粧料用シートを得た。
〔実施例4〕
実施例1において、ゲル状組成物における1,3-ブチレングリコールの含有率が10質量%となるように調整した。それ以外は実施例1と同様の方法で、CNFの含有率が3.5質量%であり、1,3-ブチレングリコールの含有率が71.5質量%であり、CNFの含有量(A)と1,3-ブチレングリコールの含有量(B)との質量比率(A:B)が1:20であり、含水率が25%である実施例4の化粧料用シートを得た。
〔比較例1〕
実施例1において、ゲル状組成物が1,3-ブチレングリコールを含まず、CNFの含有率が0.5質量%となるように調整した。それ以外は実施例1と同様の方法で含水率25%である比較例1の化粧料用シートを得た。
〔比較例2〕
実施例1において、CNFに代えて、キサンタンガム(KELTROL CG-T、三晶株式会社製)を用いた。それ以外は実施例1と同様の方法で、キサンタンガムの含有率が6.8質量%であり、1,3-ブチレングリコールの含有率が68.2質量%であり、キサンタンガムの含有量(A)と1,3-ブチレングリコールの含有量(B)との質量比率(A:B)が1:10であり、含水率25%である比較例2の化粧料用シートを得た。
〔比較例3〕
機械解繊CNF(株式会社スギノマシン製:BiNFi-sWMa―10002、繊維径24.1~53.2nm、平均繊維径31nm)の水分散液にイオン交換水、及び多価アルコールとして1,3-ブチレングリコール(BG)を加え、終濃度でCNFの含有率が0.5質量%、1,3-ブチレングリコールの含有率が5質量%となるように調製した後、ホモミキサー(ホモミクサーMARKII 2.5型、プライミクス株式会社製)を用いて3,000rpmで5分間撹拌し、ゲル状組成物を得た。このゲル状組成物をセルロース量が28.5g/mとなるようにプラスチックシャーレに移し、50℃の送風乾燥機で15時間、水分を蒸発させて乾燥し、CNFの含有率が6.8質量%であり、1,3-ブチレングリコールの含有率が68.2質量%であり、CNFの含有量(A)と1,3-ブチレングリコールの含有量(B)との質量比率(A:B)が1:10であり、含水率が25%である比較例3の化粧料用シートを得た。
<硬さ>
ゴム・プラスチック硬度計(デュロメータ GS―701N、TECLOCK製)を用いて化粧料用シートの硬さを測定した。ゴム・プラスチック硬度計による測定値が20未満である場合、化粧料用シートは、柔らかすぎ、取り扱いにくいものとなる。測定値が20以上40未満である場合、化粧料用シートは、柔らかすぎず硬すぎず、取り扱いやすいものとなる。測定値が40以上である場合、化粧料用シートは、取り扱いやすいが、硬すぎて肌に密着しないものとなる。
<保形性>
化粧料用シートを指で摘まんだときの形状の変化と、曲げ変形に対する復元性の有無とを観察し、化粧料用シートの保形性を評価した。なお、曲げ変形に対する復元性は、化粧料用シートを180°折り曲げたときに切れなかったものを復元性があるとした。保形性の評価基準は以下とした。
〇:指で摘まんでもシート形状を維持でき、曲げ変形に対して復元性がある。
△:指で摘まんでもシート形態を維持できるが、曲げ変形に対して復元性がない。
×:粘稠性又は流動性のあるゲルであり、指で摘まむとシート形状を維持できない。
<耐水性>
化粧料用シートの質量を計測し、その後にイオン交換水に浸漬して50℃、20時間静置した。浸漬から20時間後に、化粧料用シートが溶解するかを観察した。溶解しなかった場合は、化粧料用シートを取り出して質量を計測し、以下の式(2):
質量変化率(%) = (浸漬後の質量(g)/浸漬前の質量(g)) × 100 ・・・(2)
により質量変化率を算出した。
<厚み>
化粧料用シートの厚みは、カッターで切り取ったシートの断面をデジタルマイクロスコープ(VHX-100、KEYENCE製)で観察して測定を行った。
実施例1~4、及び比較例1~3の化粧料用シートの製造条件、硬さ、保形性、耐水性、及び厚みを表1に示す。
Figure 0007699352000001
実施例1~4の化粧料用シートは、何れもゲル状組成物の乾燥後に1,3-ブチレングリコールが分離することなく均一な被膜となり、ゴム・プラスチック硬度計による測定値が20以上40未満である適度な硬度(柔らかさ)、及び保形性を有していた。また、実施例1~4の化粧料用シートは、イオン交換水への浸漬から20時間後にも溶解せず、高い耐水性を有することが確認された。浸漬から20時間後の重量変化率は100~129%であった。
一方、多価アルコールを含有していない比較例1の化粧料用シートは、乾燥後に不均一な被膜となり、硬く曲げ変形に対して全く復元性を持たず、被膜が割れてしまった。CNFを含有していない比較例2の化粧料用シートは、ゲル状組成物の乾燥後に1,3-ブチレングリコールが分離した。また、比較例2の化粧料用シートは、イオン交換水への浸漬により溶解し、耐水性を有していないことが確認された。機械解繊CNFを用いた比較例3の化粧料用シートは、耐水性及び保形性は良好であるものの、柔らかさに欠け、乾燥後に均一な被膜にならなかった。
次に、本発明の化粧料用シート(実施例5~11)を作製し、光透過性を評価した。また、比較のため、本発明の範囲外となる化粧料用シート(比較例4及び5)を作製し、同様の評価を実施した。
〔実施例5-1、5-2、及び5-3〕
製造例1のCNF(平均繊維径6.0nm)の水分散液にイオン交換水、及び多価アルコールとして1,3-ブチレングリコール(BG)を加え、終濃度でCNFの含有率が0.5質量%、1,3-ブチレングリコールの含有率が1質量%、5質量%、及び10質量%となるように調整した後、夫々をホモミキサー(ホモミクサーMARKII2.5型、プライミクス株式会社製)を用いて3,000rpmで5分間撹拌し、3種のゲル状組成物を得た。夫々のゲル状組成物をセルロース量が28.5g/mとなるようにプラスチックシャーレに移し、50℃の送風乾燥機で15時間、水分を蒸発させて乾燥し、CNFの含有率が25質量%であり、1,3-ブチレングリコールの含有率が50質量%であり、CNFの含有量(A)と1,3-ブチレングリコールの含有量(B)との質量比率(A:B)が1:2であり、含水率が25%である実施例5-1の化粧料用シート、CNFの含有率が6.8質量%であり、1,3-ブチレングリコールの含有率が68.2質量%であり、CNFの含有量(A)と1,3-ブチレングリコールの含有量(B)との質量比率(A:B)が1:10であり、含水率が25%である実施例5-2の化粧料用シート、並びにCNFの含有率が3.6質量%であり、1,3-ブチレングリコールの含有率が71.5質量%であり、CNFの含有量(A)と1,3-ブチレングリコールの含有量(B)との質量比率(A:B)が1:20であり、含水率が25%である実施例5-3の化粧料用シートを得た。
〔実施例6〕
製造例1のCNF(平均繊維径6.0nm)の水分散液にイオン交換水、及び多価アルコールとしてプロピレングリコール(PG)を加え、終濃度でCNFの含有率が0.5質量%、プロピレングリコールの含有率が10質量%となるように調整した後、ホモミキサー(ホモミクサーMARKII2.5型、プライミクス株式会社製)を用いて3,000rpmで5分間撹拌し、ゲル状組成物を得た。このゲル状組成物をセルロース量が28.5g/mとなるようにプラスチックシャーレに移し、50℃の送風乾燥機で15時間、水分を蒸発させて乾燥し、CNFの含有率が3.6質量%であり、プロピレングリコールの含有率が71.5質量%であり、CNFの含有量(A)とプロピレングリコールの含有量(B)との質量比率(A:B)が1:20であり、含水率が25%である実施例6の化粧料用シートを得た。
〔実施例7〕
多価アルコールとして、プロピレングリコールに代えて、ペンチレングリコール(PeG)を用いた。それ以外は実施例6と同様の方法で、CNFの含有率が3.6質量%であり、ペンチレングリコールの含有率が71.5質量%であり、CNFの含有量(A)とペンチレングリコールの含有量(B)との質量比率(A:B)が1:20であり、含水率が25%である実施例7の化粧料用シートを得た。
〔実施例8〕
多価アルコールとして、プロピレングリコールに代えて、グリセリン(GLY)を用いた。それ以外は実施例6と同様の方法で、CNFの含有率が3.6質量%であり、グリセリンの含有率が71.5質量%であり、CNFの含有量(A)とグリセリンの含有量(B)との質量比率(A:B)が1:20であり、含水率が25%である実施例8の化粧料用シートを得た。
〔実施例9〕
多価アルコールとして、プロピレングリコールに代えて、1,3-ブチレングリコール(BG)とグリセリン(GLY)との1:1の混合物を用いた。それ以外は実施例6と同様の方法で、CNFの含有率が3.6質量%であり、1,3-ブチレングリコール及びグリセリンの混合物の含有率が71.5質量%であり、CNFの含有量(A)と1,3-ブチレングリコール及びグリセリンの混合物の含有量(B)との質量比率(A:B)が1:20であり、含水率が25%である実施例9の化粧料用シートを得た。
〔実施例10〕
実施例5-3において、ゲル状組成物におけるCNFを製造例2のCNF(平均繊維径2.6nm)に変更した。それ以外は実施例5-3と同様の方法で、CNFの含有率が3.6質量%であり、1,3-ブチレングリコールの含有率が71.5質量%であり、CNFの含有量(A)と1,3-ブチレングリコールの含有量(B)との質量比率(A:B)が1:20であり、含水率が25%である実施例10の化粧料用シートを得た。
〔実施例11〕
実施例5-3において、ゲル状組成物におけるCNFを製造例3のCNF(平均繊維径28.0nm)に変更した。それ以外は実施例5-3と同様の方法で、CNFの含有率が3.6質量%であり、1,3-ブチレングリコールの含有率が71.5質量%であり、CNFの含有量(A)と1,3-ブチレングリコールの含有量(B)との質量比率(A:B)が1:20であり、含水率が25%である実施例11の化粧料用シートを得た。
〔比較例4〕
機械解繊CNF(株式会社スギノマシン製:BiNFi-sWMa―10002、平均繊維径31nm)の水分散液にイオン交換水、及び多価アルコールとして1,3-ブチレングリコール(BG)を加え、終濃度でCNFの含有率が0.5質量%、1,3-ブチレングリコールの含有率が5質量%となるように調整した後、ホモミキサー(ホモミクサーMARKII2.5型、プライミクス株式会社製)を用いて3,000rpmで5分間撹拌し、ゲル状組成物を得た。このゲル状組成物をセルロース量が28.5g/mとなるようにプラスチックシャーレに移し、50℃の送風乾燥機で15時間、水分を蒸発させて乾燥し、CNFの含有率が6.8質量%であり、1,3-ブチレングリコールの含有率が68.2質量%であり、CNFの含有量(A)と1,3-ブチレングリコールの含有量(B)との質量比率(A:B)が1:10であり、含水率が25%である比較例4の化粧料用シートを得た。
〔比較例5〕
実施例6において、多価アルコールであるプロピレングリコールに代えて一価のアルコールであるエタノール(EtOH)を用いた。それ以外は実施例6と同様の方法で、CNFの含有率が3.6質量%であり、エタノールの含有率が71.5質量%であり、CNFの含有量(A)とエタノールの含有量(B)との質量比率(A:B)が1:20であり、含水率が25%である比較例5の化粧料用シートを得た。
<光透過性>
本発明の化粧料用シート(実施例5~11)の光透過性は、化粧料用シートをガラス板で挟み、ヘーズメーター(HM-150N、株式会社村上色材技術研究所)で可視光全波長を照射したときの全透過光の割合(全光線透過率)を指標とした。また、本発明の範囲外となる化粧料用シート(比較例4及び5)についても同様に全光線透過率を求めた。
<厚み>
化粧料用シートの厚みは、カッターで切り取ったシートの断面をデジタルマイクロスコープ(VHX-100、KEYENCE製)で観察して測定を行った。
実施例5~11、比較例4及び5の化粧料用シートの全光線透過率及び厚みを表2に示す。なお、表2では、実施例5-1、5-2、及び5-3の化粧料用シートを、実施例5としてまとめて示している。また、表2には、多価アルコールの含有率が0質量%である化粧料用シートの全光線透過率及び厚みを併せて示している。
Figure 0007699352000002
表2に示すように、実施例5~11の化粧料用シートでは、化粧料用シートにおける多価アルコールの含有率が50質量%以上であれば、厚みが100μm以上となり、全光線透過率が92%以上となった。また、実施例5-1、5-2、及び5-3の化粧料用シートでは、1,3-ブチレングリコールの含有率が大きいほど皮膜の厚みが大きくなるが、光透過性は向上する傾向が見られた。一方、比較例4の化粧料用シートでは、実施例5-2、及び6と比較して、厚みは同程度であるが、全光線透過率は大幅に低下した。比較例5の化粧料用シートでは、多価アルコールの含有率が0質量%の化粧料用シートと同様に被膜が不均一なものとなり、またシート自体が硬く、曲げ変形に対して全く復元性を持たなかった。
<有害物質トラップ効果>
本発明の化粧料用シート(実施例12)を作製し、有害物質としてタバコの煙の透過試験を行った。透過の指標には、タバコの煙に含まれるアルデヒド化合物を用いた。透過試験では、調製した化粧料用シートを穴の開いたアルミプレートとシリコーンパッキンとで挟み、1mLの純水を入れた24穴プレートのウェルの上に化粧料用シートを挟んだプレートを設置した。この24穴プレートをタバコ2本分の煙を導入した密閉容器に入れ、1時間静置後のウェル内の純水中のアルデヒド化合物を検出した。アルデヒド化合物は、0.5質量%トリフルオロ酢酸の存在下、暗所で30分間、25μM NBD-ヒドラジンと反応させて、マイクロプレートリーダー(Spectra Max Gemini、Molecular Devices社製)で蛍光強度(Ex:360nm/Em:450nm)を測定した。この蛍光強度のブランクとの比が化粧料用シートに吸着されたアルデヒド化合物の量に相当し、それから化粧料用シートを透過したアルデヒド化合物の透過率を計算して、有害物質トラップ効果の指標とした。
〔実施例12-1、12-2、及び12-3〕
製造例1のCNF(平均繊維径6.0nm)の水分散液にイオン交換水、及び多価アルコールとして1,3-ブチレングリコール(BG)を加え、終濃度でCNFの含有率が0.5質量%、1,3-ブチレングリコールの含有率が1質量%、5質量%、及び10質量%となるように調整した後、夫々をホモミキサー(ホモミクサーMARKII2.5型、プライミクス株式会社製)を用いて3,000rpmで5分間撹拌し、3種のゲル状組成物を得た。メンブレンフィルター(10μmJH、メルクミリポア社製)上に夫々のゲル状組成物1mLを滴下し、50℃の送風乾燥機で15時間、水分を蒸発させて乾燥し、CNFの含有率が25質量%であり、1,3-ブチレングリコールの含有率が50質量%であり、CNFの含有量(A)と1,3-ブチレングリコールの含有量(B)との質量比率(A:B)が1:2であり、含水率が25%である実施例12-1の化粧料用シート、CNFの含有率が6.8質量%であり、1,3-ブチレングリコールの含有率が68.2質量%であり、CNFの含有量(A)と1,3-ブチレングリコールの含有量(B)との質量比率(A:B)が1:10であり、含水率が25%である実施例12-2の化粧料用シート、並びにCNFの含有率が3.6質量%であり、1,3-ブチレングリコールの含有率が71.5質量%であり、CNFの含有量(A)と1,3-ブチレングリコールの含有量(B)との質量比率(A:B)が1:20であり、含水率が25%である実施例12-3の化粧料用シートを得た。
実施例12-1、12-2、及び12-3の化粧料用シートのアルデヒド化合物の透過率を表3に示す。表3では、シートをメンブレンフィルター上に形成させない「シートなし」を100%とした百分率で表している。比較として多価アルコールの含有率が0質量%である化粧料用シートのアルデヒド化合物の透過率を併せて示している。
Figure 0007699352000003
表3に示すように、実施例12-1、12-2、及び12-3の化粧料用シートでは、化粧料用シートにおける1,3-ブチレングリコールの含有率が50質量%以上であれば、アルデヒド化合物の透過率が66%以下となった。特に1,3-ブチレングリコールの含有率が71.5質量%である実施例12-3の化粧料用シートでは、アルデヒド化合物の透過率が30%以下となり、優れた有害物質トラップ効果を有することが確認された。
本発明の化粧料用シートは、耐水性、透明性と有害物質のトラップ等による肌の保護効果に優れ、顔等への化粧用途、傷等を被覆する医療用途等に利用可能である。

Claims (3)

  1. 平均繊維径が2~30nmである非イオン性のセルロースナノファイバーと、多価アルコールと、水とを含有し、
    厚みが、100μm以上、2000μm以下であり、
    厚みを100μmとしたときの全光線透過率が、92%以上である化粧料用シート。
  2. 前記多価アルコールは、1,3-ブチレングリコール、グリセリン、ペンチレングリコール、プロピレングリコール、及びジプロピレングリコールからなる群から選択される少なくとも一つである請求項1に記載の化粧料用シート。
  3. 前記セルロースナノファイバーの含有率が3.5~25質量%であり、
    前記多価アルコールの含有率が50~71.5質量%であり、
    前記セルロースナノファイバーの含有量(A)と前記多価アルコールの含有量(B)との質量比率(A:B)が、1:2~1:20であり、
    含水率が25%以下である請求項1又は2に記載の化粧料用シート。
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