JP7700549B2 - 車両用挟み込み検知装置 - Google Patents
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Description
1.可動部材と、前記可動部材を変位させるためのモータと、を備えた車両に適用され、前記可動部材は、前記車両の開口部を開閉する開閉体、およびシートの可動部の2つのうちのいずれか1つであり、指示取得処理と、変位処理と、挟み込み検知処理と、を実行し、前記指示取得処理は、前記可動部材を変位させる指示を取得する処理であり、前記変位処理は、前記指示取得処理によって前記指示が取得される場合、前記モータを駆動して前記可動部材を変位させる処理であって且つ、印加電圧上昇処理を含み、前記印加電圧上昇処理は、前記モータの駆動によって前記可動部材が変位しているときに前記モータの端子に対する印加電圧を上昇させる処理であり、前記挟み込み検知処理は、前記モータに流れる電流の検出値の大きさに基づき、前記可動部材の変位によって挟み込みが生じたことを検知する処理であって且つ、前記挟み込みと判定しない前記検出値の上限値を前記印加電圧の上昇前よりも上昇後に大きくする処理を含む車両用挟み込み検知装置である。
5.前記判定処理は、互いに異なるタイミングでサンプリングされた一対の前記検出値のそれぞれに応じた第1電流値および第2電流値の差が閾値を超える場合に、前記挟み込みが生じたと判定する処理であり、前記第1電流値および前記第2電流値は、互いに異なるタイミングにおける前記検出値に基づき算出された前記判定用電流値であり、前記第1電流値および前記第2電流値のうちの小さい方に前記閾値を加算した値が前記判定値である上記2~4のいずれか1項に記載の車両用挟み込み検知装置である。
図1に、車両内のシートおよび制御装置の構成を示す。
図1に示すリアシート10rは、車両の後部座席に用いられるものである。リアシート10rは、シートクッション12r、シートバック14r、およびヘッドレスト16rを備えている。ヘッドレスト16rは、シートバック14rの上端に設けられている。車両の床部30には、車両の前後方向に延びる二本のロアレール20rが並列に設けられている。ロアレール20rには、それぞれロアレール20r上を車両の前後方向に相対移動可能なアッパレール22rが装着されている。シートクッション12rは、各アッパレール22r上に支持されている。そして、シートクッション12rは、アッパレール22rと一体にロアレール20r上を車両の前後方向に相対移動可能となっている。
リアシート10rには、スライドアクチュエータ40rおよびリクライニングアクチュエータ50rが設けられている。スライドアクチュエータ40rは、モータ42rの動力によって、シートクッション12rを車両の前後方向にスライド動作させる。リクライニングアクチュエータ50rは、モータ52rの動力によって、シートバック14rの傾斜角度を変化させる。詳しくは、リクライニングアクチュエータ50rは、シートバック14rのうちのシートクッション12r側に設けられた軸を中心に、シートバック14rの上端側を回転変位させる。
フロントシート10fには、スライドアクチュエータ40fおよびリクライニングアクチュエータ50fが設けられている。スライドアクチュエータ40fは、モータ42f、および駆動回路44fを備えている。また、リクライニングアクチュエータ50fは、モータ52f、および駆動回路54fを備えている。
図3に、フロントECU60fが実行する処理の手順を示す。図3に示す処理は、ROM64fに記憶されたプログラムをCPU62fがたとえば所定周期で繰り返し実行することにより実現される。なお、以下では、先頭に「S」が付与された数字によって、各処理のステップ番号を表現する。
また、CPU62rは、たたみ込みフラグF2が「1」であると判定する場合(S31:YES)、総回転数Ntot2が目標回転数Ntot2*となったか否かを判定する(S52)。目標回転数Ntot2*は、シートバック14rが図2に示した状態となるときの総回転数Ntot2に設定されている。CPU62rは、目標回転数Ntot2*に達していないと判定する場合(S52:NO)、S36の処理に移行する。これに対しCPU62rは、達したと判定する場合(S52:YES)、たたみ込みフラグF2に「0」を代入する(S54)。CPU62rは、S54の処理を完了する場合と、S38の処理において否定判定する場合と、には、モータ52rを停止させる(S56)。
(たたみ込み処理に伴う挟み込み検知処理の前処理)
図6に、上記前処理の手順を示す。図6に示す処理は、ROM64rに記憶されたプログラムをCPU62rがたとえば所定周期で繰り返し実行することにより実現される。
(挟み込み検知処理)
図7に、挟み込み検知処理の手順を示す。図7に示す処理は、ROM64rに記憶されたプログラムをCPU62rがたとえば所定周期で繰り返し実行することにより実現される。
なお、CPU62rは、S92の処理を完了する場合と、S84,S88の処理において否定判定する場合とには、図7に示した一連の処理を一旦終了する。
図8に、判定用電流値ifil1の推移を例示する。図8に示すように、時刻t1に時比率Dが第1時比率DLから第2時比率DHに切り替わると、CPU62rは、その直前における判定用電流値ifil1を基準値ifillastに代入する。
以上説明した本実施形態によれば、さらに以下に記載する作用および効果が得られる。
上記実施形態における事項と、上記「課題を解決するための手段」の欄に記載した事項との対応関係は、次の通りである。以下では、「課題を解決するための手段」の欄に記載した解決手段の番号毎に、対応関係を示している。[1]車両用挟み込み検知装置は、リアECU60rに対応する。シートの可動部は、シートバック14rに対応する。指示取得処理は、S32の処理に対応する。変位処理は、S40,S42,S50の処理に対応する。挟み込み検知処理は、S60~S72,S80~S90の処理に対応する。印加電圧上昇処理は、S50の処理に対応する。[2]判定用電流値算出処理は、S60~S72の処理に対応する。判定処理は、S82,S88の処理に対応する。判定値は、最小値ifilminに閾値Δth1を加算した値と、S88の処理における判定用電流値ifil1および周期前電流値ifilrのうちの小さい方に閾値Δth2を加算した値と、に対応する。[3,4]置換処理は、S66~S72の処理に対応する。所定期間は、図8の時刻t1~t2までの期間に対応する。[5]第1電流値は、S82の処理における最小値ifilminと、S88の処理における判定用電流値ifil1および周期前電流値ifilrのうちのいずれかと、に対応する。第2電流値は、S82の処理における判定用電流値ifil1と、S88の処理における判定用電流値ifil1および周期前電流値ifilrのうちのいずれかと、に対応する。閾値は、S82の処理における閾値Δth1と、S88の処理における閾値Δth2と、に対応する。[6]スイッチング素子は、スイッチング素子SW1~SW4に対応する。[7]最小値更新処理は、S80の処理に対応する。[8]第1電流値および第2電流値は、S88の処理における判定用電流値ifil1および周期前電流値ifilrに対応する。規定期間は、脈動周期ΔNtot2に対応する。
なお、本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態および以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・上記実施形態では、フィルタ後電流ifil0に、「100/D」を乗算した値を判定用電流値ifil1としたが、これに限らない。たとえば検出値iに「100/D」を乗算した値を判定用電流値ifil1としてもよい。
・判定用電流値ifil1としては、検出値iまたはフィルタ後電流ifil0に係数を乗算した値に限らない。たとえば、マップデータを用いてCPU62rによって判定用電流値ifil1をマップ演算してもよい。ここで、マップデータとしては、検出値iまたはフィルタ後電流ifil0と、印加電圧を示す変数の値と、を入力変数とし、判定用電流値ifil1を出力変数とするデータを採用すればよい。
・最小値ifilminとしては、モータ52rの駆動開始時からの判定用電流値ifil1の最小値に限らない。たとえば、シートバック14rの位置に応じてシートバック14rを変位させる際の負荷が変化する場合には、負荷がほぼ一定の区間ごとに最小値ifilminを更新してもよい。
・S82,S88の処理において閾値Δth1,Δth2を固定値とすることは必須ではない。たとえば、閾値Δth1,Δth2との比較対象を構成する一対の判定用電流値ifil1の一方が第1時比率DLのときの値であって他方が第2時比率DHのときの値の場合に、小さくしてもよい。これは、簡易的には、閾値Δth1,Δth2を「DL/100」倍した値に補正することで実現できる。
「置換処理について」
・判定用電流値ifil1を算出するための係数を、「100/DL」から「100/DH」に切り替えるタイミングとしては、図6に例示したタイミングに限らない。換言すれば、印加電圧を上昇させてから所定期間が経過したタイミングとしては、図6に例示したタイミングに限らない。たとえば、フィルタ後電流ifil0の今回値が前回値を下回ったタイミングとしてもよい。
「挟み込みに対する対処処理について」
・挟み込みが検知される事態に対処するための処理としては、S92の処理に限らない。たとえばモータ52rを反転させる処理であってもよい。なお、モータ52rを反転させるためには、モータ52rの回転速度を一度ゼロとする必要があることから、これはモータ52rを停止させる処理を含むとみなせる。
・モータ52rに対する印加電圧を上昇させる処理の目的としては、フロントシート10fのヘッドレスト16fとリアシート10rのヘッドレスト16rとの干渉を回避する目的に限らない。たとえば、シートバック14f,14rが変位を始めることをユーザが感知するのに要する期間においては、印加電圧を小さくし、その後、印加電圧を上昇させてもよい。
・挟み込み検知の対象とされる可動部材であって且つ、シートを構成する部材としては、シートバック14f,14rに限らない。たとえばシートクッション12f,12rであってもよい。すなわち、ロアレール20f,20rに対してアッパレール22f,22rを相対的に変位させる際に挟み込みを検知してもよい。
・挟み込み検知装置としては、CPUとROMとを備えて、ソフトウェア処理を実行するものに限らない。たとえば、上記実施形態においてソフトウェア処理されたものの少なくとも一部を、ハードウェア処理するたとえばASIC等の専用のハードウェア回路を備えてもよい。すなわち、挟み込み検知装置は、以下の(a)~(c)のいずれかの構成であればよい。(a)上記処理の全てを、プログラムに従って実行する処理装置と、プログラムを記憶するROM等のプログラム格納装置とを備える。(b)上記処理の一部をプログラムに従って実行する処理装置およびプログラム格納装置と、残りの処理を実行する専用のハードウェア回路とを備える。(c)上記処理の全てを実行する専用のハードウェア回路を備える。ここで、処理装置およびプログラム格納装置を備えたソフトウェア実行装置や、専用のハードウェア回路は複数であってもよい。
・モータの駆動回路としては、Hブリッジ回路に限らない。たとえば、モータをブラシレスモータとして且つ、駆動回路をインバータとしてもよい。その場合、たとえばモータが3相ブラシレスモータであるなら、インバータを120°通電方式にて通電すればよい。そして、スイッチング素子を120°の期間にわたってオンとする場合を時比率Dが100%とすればよい。その場合、同期間においてPWM周期を定めて、スイッチング素子をオン・オフ操作することにより、時比率Dを「100%」未満の値とすることができる。なお、モータに印加される電圧としては矩形波状の電圧に限らない。たとえば、インバータの時比率を正弦波形状に変化させることによってモータの端子に対する印加電圧を正弦波形状に変化させてもよい。その場合、印加電圧を上昇させることは、正弦波形状の電圧の振幅を上昇させることを意味する。
・図1において、フロントECU60fとリアECU60rとを一体化してもよい。
・図1において、たとえば車両にシートを3列並べてもよい。その場合、図1におけるリアシート10rを最後部のシートとしてもよく、また中央のシートとしてもよい。
10r…リアシート
12f,12r…シートクッション
14f,14r…シートバック
16f,16r…ヘッドレスト
50f,50r…リクライニングアクチュエータ
52f,52r…モータ
54f,54r…駆動回路
60f…フロントECU
60r…リアECU
Claims (7)
- 可動部材と、前記可動部材を変位させるためのモータと、を備えた車両に適用され、
前記可動部材は、シートの可動部、および前記車両の開口部を開閉する開閉体の2つのうちのいずれか1つであり、
指示取得処理と、変位処理と、挟み込み検知処理と、を実行し、
前記指示取得処理は、前記可動部材を変位させる指示を取得する処理であり、
前記変位処理は、前記指示取得処理によって前記指示が取得される場合、前記モータを駆動して前記可動部材を変位させる処理であって且つ、印加電圧上昇処理を含み、
前記印加電圧上昇処理は、前記モータの駆動によって前記可動部材が変位しているときに前記モータの端子に対する印加電圧を上昇させる処理であり、
前記挟み込み検知処理は、前記モータに流れる電流の検出値の大きさに基づき、前記可動部材の変位によって挟み込みが生じたことを検知する処理であって且つ、前記挟み込みと判定しない前記検出値の上限値を前記印加電圧の上昇前よりも上昇後に大きくする処理を含み、
前記挟み込み検知処理は、判定用電流値算出処理、および判定処理を含み、
前記判定用電流値算出処理は、前記検出値に基づき、前記挟み込みの判定に用いる電流値である判定用電流値を算出する処理であり、
前記判定用電流値は、前記印加電圧が大きい場合に小さい場合よりも前記検出値の大きさの割に小さい値とされるものであり、
前記判定処理は、前記判定用電流値と判定値との大小比較に基づき、前記挟み込みが生じたか否かを判定する処理である車両用挟み込み検知装置。 - 前記判定用電流値算出処理は、置換処理を含み、
前記置換処理は、前記印加電圧を上昇させてから所定期間においては、前記挟み込み検知の判定に用いる都度の前記判定用電流値を、上昇させる前における前記印加電圧に応じた値に置換する処理である請求項1記載の車両用挟み込み検知装置。 - 前記所定期間は、上昇した前記印加電圧に基づき算出された前記判定用電流値が前記印加電圧を上昇させる前の前記判定用電流値を下回る期間である請求項2記載の車両用挟み込み検知装置。
- 前記判定処理は、互いに異なるタイミングでサンプリングされた一対の前記検出値のそれぞれに応じた第1電流値および第2電流値の差が閾値を超える場合に、前記挟み込みが生じたと判定する処理であり、
前記第1電流値および前記第2電流値は、互いに異なるタイミングにおける前記検出値に基づき算出された前記判定用電流値であり、
前記第1電流値および前記第2電流値のうちの小さい方に前記閾値を加算した値が前記判定値である請求項1~3のいずれか1項に記載の車両用挟み込み検知装置。 - 前記モータには、スイッチング素子を介して直流電圧源の電圧が印加されており、
前記変位処理は、前記スイッチング素子の操作によって前記モータを駆動するものであり、
前記印加電圧上昇処理は、前記スイッチング素子のオン・オフ操作の周期に対するオン時間の時比率を第1時比率から第2時比率に上昇させる処理である請求項4記載の車両用挟み込み検知装置。 - 前記挟み込み検知処理は、最小値更新処理を含み、
前記最小値更新処理は、現在の前記検出値に応じた値が前記第1電流値よりも小さい場合に前記第1電流値を前記現在の前記検出値に応じた値に更新する処理であり、
前記第2電流値は、都度サンプリングされる前記検出値に応じた値である請求項4または5記載の車両用挟み込み検知装置。 - 前記第1電流値と前記第2電流値とは、規定期間だけ離間した一対のタイミングのそれぞれにおいてサンプリングされた一対の前記検出値のそれぞれに応じた値であり、
前記規定期間は、前記モータが予め定められた角度だけ回転する期間である請求項4または5記載の車両用挟み込み検知装置。
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