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JP7700566B2 - タイヤ - Google Patents
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Description

本開示は、タイヤに関する。
下記特許文献1には、ブロックに一対のサイピングを設けた空気入りタイヤが記載されている。前記各サイピングは、タイヤ半径方向内方にのびる等幅部と、前記等幅部のタイヤ半径方向内方にのびるとともにサイプ幅が漸増する拡幅部とを有している。このような拡幅部を有するサイピングは、サイピング底部での応力集中を緩和してクラックを抑制するとされている。
特開2013-95196号公報
しかしながら、上述のタイヤは、氷雪上性能の向上については、さらなる改善の余地があった。また、氷上性能の向上のために、ブロック当たりのサイピング本数を増やすと、ブロックの剛性の大きな低下を招き、サイプ底の欠けの発生、又は、加硫金型から抜けにくくなるという問題があった。
本開示は、以上のような問題に鑑み案出されたもので、氷雪上性能を向上し、かつ、耐欠け性能及び金型の抜け性能を高く維持し得るタイヤを提供することを主たる目的としている。
本開示は、トレッド部を有するタイヤであって、前記トレッド部には、複数のブロックが設けられ、前記複数のブロックの少なくとも1つには、複数のサイプが設けられ、前記複数のサイプは、隣接するサイプの間隔が、他の隣接するサイプの間隔と比べて小さくなるように形成されたサイプ対を2つ以上有し、前記サイプ対の少なくとも1つにおいて、前記サイプのそれぞれが、本体部と、前記本体部よりもタイヤ半径方向の内側に配され、かつ、前記本体部よりも大きな幅の拡幅部とを含み、前記拡幅部のそれぞれは、互いに離隔する向きにのみ拡幅している、タイヤである。
本開示のタイヤは、上記の構成を採用することで、氷雪上性能を向上し、かつ、耐欠け性能及び金型の抜け性能を高く維持することができる。
本開示の一実施形態のトレッド部を概念的に説明する拡大平面図である。 図1のA-A線断面図である。 トレッド部の一実施形態の平面図である。 図3のB-B線断面図である。 図3の第1ミドルブロックの平面図である。 図5のC-C線断面図である。
以下、本開示の実施の一形態が図面に基づき説明される。
図1は、本開示のタイヤ1のトレッド部2の一部を概念的に説明する拡大平面図である。本開示は、例えば、冬期にも走行可能な重荷重用の空気入りタイヤに適用される。但し、本開示は、例えば、乗用車用やライトトラック用のタイヤ1に適用されていても良い。
本実施形態のトレッド部2には、複数のブロック3が設けられている。複数のブロック3は、本実施形態では、タイヤ周方向及びタイヤ周方向に並べられている。
複数のブロック3の少なくとも1つには、複数のサイプ4が設けられている。サイプ4は、氷雪路面に対して引っ掻き力を与え、氷雪上性能を高める。また、複数のサイプ4は、隣接するサイプ4、4からなるサイプ対5を2つ以上有している。これにより、氷雪上性能が向上する。このようなサイプ4は、例えば、周知構造の加硫金型に設けられた薄刃状のナイフブレードによって形成される(図示省略)。
図2は、図1のA-A線断面図である。図2に示されるように、サイプ対5の少なくとも1つにおいて、サイプ4のそれぞれが、本体部6と、本体部6よりもタイヤ半径方向の内側に配され、かつ、本体部6よりも大きな幅の拡幅部7とを含んでいる。拡幅部7は、サイプ4の底側での応力集中を抑制し、欠けやクラック(以下、「欠け等」という。)の発生を防ぐ。この実施形態では、2つのサイプ対5のサイプ4のそれぞれが、本体部6と拡幅部7とを含むように形成されている。
サイプ対5の拡幅部7のそれぞれは、互いに離隔する向きにのみ拡幅している。これにより、サイプ対5の各サイプ4に挟まれた相対的にブロック剛性の小さな部分では、加硫金型の引き抜きによるせん断力が小さくなるので、耐欠け性能や金型の抜け性能が高く維持される。
サイプ対5のサイプ4は、隣接するサイプ4の間隔Laが、他の隣接するサイプ4の間隔Lbと比べて小さくなるように形成されている。これにより、サイプ対5のサイプ4と他のサイプ4との間では、ブロック剛性が相対的に大きくなる。このため、サイプ対5のサイプ4と他のサイプ4との間においても、耐欠け性能や金型の抜け性能が高く維持される。特に限定されるものではないが、サイプ対5の隣接するサイプ4の間隔Laは、3.5mm以上が望ましく、4mm以上がさらに望ましく、7mm以下が望ましく、6mm以下がさらに望ましい。
本明細書において、サイプは、サイプ幅が2.5mm未満の切込み状の凹み部のことをいい、幅が2.5mm以上の主溝や横溝を含む溝とは明瞭に区別される。
図3は、本実施形態のトレッド部2の全体の平面図である。図3に示されるように、トレッド部2は、本実施形態では、タイヤ赤道Cを挟んで配される一対のクラウン主溝21、21と、そのタイヤ軸方向の外側に配される一対のショルダー主溝22、22とを含んでいる。これにより、トレッド部2は、本実施形態では、クラウン陸部25と、一対のミドル陸部26、26と、一対のショルダー陸部27、27とに区分される。本実施形態のクラウン陸部25は、一対のクラウン主溝21、21の間に配される。本実施形態のミドル陸部26は、クラウン主溝21とショルダー主溝22との間に配される。本実施形態のショルダー陸部27は、ショルダー主溝22とトレッド端Teとの間に配される。
「トレッド端Te」は、正規リムにリム組みされかつ正規内圧が充填された無負荷である正規状態のタイヤ1に、正規荷重を負荷してキャンバー角0度で平面に接地させたときの最もタイヤ軸方向外側の接地位置である。特に断りがない場合、タイヤの各部の寸法等は、正規状態で測定された値である。
「正規リム」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めるリムであり、例えばJATMAであれば "標準リム" 、TRAであれば "Design Rim" 、ETRTOであれば"Measuring Rim" である。
「正規内圧」は、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば "最高空気圧" 、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "INFLATION PRESSURE" である。
「正規荷重」は、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている荷重であり、JATMAであれば "最大負荷能力" 、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "LOAD CAPACITY" である。
本実施形態のクラウン陸部25は、タイヤ周方向に延びるクラウン縦サイプ30と、タイヤ周方向に並べられるクラウン横溝31とを含んでいる。クラウン縦サイプ30は、クラウン陸部25のタイヤ軸方向の中間位置に配される。クラウン横溝31は、クラウン主溝21からクラウン縦サイプ30まで延びている。これによりクラウン陸部25は、クラウン主溝21とクラウン縦サイプ30とタイヤ周方向に隣接するクラウン横溝31とで画定される複数のクラウンブロック33が形成される。クラウンブロック33は、例えば、タイヤ周方向に並べられるとともに、タイヤ軸方向にも並べられる。
本実施形態のミドル陸部26は、タイヤ周方向に延びるミドル縦サイプ35と、タイヤ周方向に並べられる第1ミドル横溝36と、タイヤ周方向に並べられる第2ミドル横溝37とを含んでいる。ミドル縦サイプ35は、例えば、ミドル陸部26のタイヤ軸方向の中間位置に配されている。第1ミドル横溝36は、例えば、クラウン主溝21からミドル縦サイプ35まで延びている。第2ミドル横溝37は、例えば、ショルダー主溝22からミドル縦サイプ35まで延びている。これによりミドル陸部26は、複数の第1ミドルブロック40及び複数の第2ミドルブロック41が形成される。本実施形態の第1ミドルブロック40は、クラウン主溝21とミドル縦サイプ35とタイヤ周方向に隣接する第1ミドル横溝36とで画定され、かつ、タイヤ周方向に並べられている。本実施形態の第2ミドルブロック41は、ショルダー主溝22とミドル縦サイプ35とタイヤ周方向に隣接する第2ミドル横溝37とで画定され、かつ、タイヤ周方向に並べられている。
本実施形態のショルダー陸部27は、タイヤ周方向に延びるショルダー縦サイプ44と、タイヤ周方向に並べられる第1ショルダー横溝45と、タイヤ周方向に並べられる第2ショルダー横溝46とを含んでいる。ショルダー縦サイプ44は、例えば、ショルダー陸部27のタイヤ軸方向の中間位置に配されている。第1ショルダー横溝45は、例えば、ショルダー主溝22からショルダー縦サイプ44まで延びている。第2ショルダー横溝46は、例えば、トレッド端Teからショルダー縦サイプ44まで延びている。これによりショルダー陸部27は、複数の第1ショルダーブロック48及び複数の第2ショルダーブロック49が形成される。第1ショルダーブロック48は、例えば、ショルダー主溝22とショルダー縦サイプ44とタイヤ周方向に隣接する第1ショルダー横溝45とで画定され、かつ、タイヤ周方向に並べられている。第2ショルダーブロック49は、例えば、トレッド端Teとショルダー縦サイプ44とタイヤ周方向に隣接する第2ショルダー横溝46とで画定され、かつ、タイヤ周方向に並べられている。なお、トレッド部2の形状は、このような態様に限定されるものではなく、種々の形状を採用し得る。
クラウンブロック33、第1ミドルブロック40及び第2ミドルブロック41には、本実施形態では、それぞれ、3つのサイプ対5が設けられている。本実施形態の第1ショルダーブロック48には、2つのサイプ対5と、2つのサイプ対5のタイヤ周方向の両側に、それぞれ1つのサイプ4とが設けられている。また、本実施形態の第2ショルダーブロック49は、2つのサイプ対5と、2つのサイプ対5の間に挟まれる1つのサイプ4とが設けられている。
以下、第1ミドルブロック40に配されたサイプ対5が、詳細に説明される。また、第1ミドルブロック40以外のブロック3に配されるサイプ対5については、第1ミドルブロック40に配されたサイプ対5と異なる部分が説明される。
図4は、図3のB-B線断面図であり、サイプ4のサイプ幅方向の縦断面を示している。図4に示されるように、サイプ対5の各サイプ4は、第1ミドルブロック40の踏面40tからタイヤ半径方向の内側に延びる一対の壁面8、8を有している。
一対の壁面8、8は、サイプ対5のサイプ4同士で隣接する側の第1壁面8Aと、第1壁面8Aとは逆側の第2壁面8Bとを含んでいる。第1壁面8Aと第2壁面8Bとは、底部9で連なっている。底部9は、本実施形態では、サイプ4の最もタイヤ半径方向の内端4iである。なお、底部9は、サイプ4の最もタイヤ半径方向の内側をサイプ幅方向に延びる平面であっても良い(図示省略)。
第1壁面8Aは、本実施形態では、底部9からタイヤ半径方向の外側に円弧状に延びる第1円弧部10を含んでいる。第1壁面8Aは、例えば、第1円弧部10と、第1円弧部10に連なって直線状に延びる第1直線状部12とを含んでいる。本実施形態の第1円弧部10は、サイプ4の外側へ向かって凸で形成されている。このような第1円弧部10は、応力集中を効果的に緩和する。第1円弧部10は、例えば、曲率半径が同じ単一の円弧で形成されている。なお、第1円弧部10は、曲率半径が異なる複数の円弧で形成されても良い。第1円弧部10は、例えば、第1直線状部12よりも隣接するサイプ対5のサイプ4側に延びることなく形成されている。第1直線状部12は、例えば、第1円弧部10と滑らかに連なって踏面40tまで延びている。
第2壁面8Bは、底部9からタイヤ半径方向の外側に円弧状に延びる第2円弧部11を含んでいる。本実施形態の第2円弧部11は、サイプ4の外側へ向かって凸で形成されている。このような第2円弧部11は、応力集中をより効果的に緩和する。第2壁面8Bは、例えば、第2円弧部11と内向円弧部13と第2直線状部14と膨出部15とを含んでいる。内向円弧部13は、例えば、第2円弧部11に連なりサイプ4の内側へ向かって凹の円弧状である。第2直線状部14は、例えば、内向円弧部13に連なりタイヤ半径方向の外側へ直線状に延びている。膨出部15は、例えば、第2直線状部14と踏面40tとを継いで、サイプ幅を広げる向き、この実施形態では、拡幅部7と同じ向きに膨出するように延びている。
第1円弧部10の曲率半径r1は、0.3~0.5mmであるのが望ましい。また、第2円弧部11の曲率半径r2は、0.5~0.8mmであるのが望ましい。これにより、耐欠け性と金型の抜け性能とが向上する。曲率半径r1及びr2は、第1円弧部10又は第2円弧部11が複数の曲率半径で形成されている場合、それぞれ、最小の曲率半径と最大の曲率半径の平均で規定される。
拡幅部7は、本体部6の幅中心6cからの最大半幅Waを有している。底側の欠け等を抑制しつつ、金型の抜け性能を高めるために、最大半幅Waは、本体部6の半幅Wbの1.5倍以上が望ましく、2.0倍以上がさらに望ましく、4.0倍以下が望ましく、3.5倍以下がさらに望ましい。特に限定されるものではないが、半幅Wbは、0.1mm以上が望ましく、0.2mm以上がさらに望ましく、0.5mm以下が望ましく、0.4mm以下がさらに望ましい。
膨出部15は、本体部6の幅中心6cからの半幅Wcが拡幅部7の最大半幅Waよりも大きく形成されている。このような膨出部15は、とりわけ、雪上性能を高める。膨出部15の半幅Wcは、最大半幅Waの1.2倍以上が望ましく、1.3倍以上がさらに望ましく、1.4倍以上が一層望ましく、2.0倍以下が望ましく、1.9倍以下がさらに望ましく、1.8倍以下が一層望ましい。
図5は、図3の第1ミドルブロック40の平面図である。図5に示されるように、第1ミドルブロック40は、本実施形態では、一対の第1ブロック縁40a、40aと、一対の第1ブロック縁40a、40aの両端をそれぞれ継ぐ一対の第2ブロック縁40b、40bとを含んでいる。各第1ブロック縁40aのそれぞれは、サイプ対5のサイプ4とサイプ幅方向に離隔している。各第2ブロック縁40bのそれぞれは、サイプ4の長手方向に離隔している。一対の第2ブロック縁40bの一方は、例えば、ミドル縦サイプ35と接している。一対の第2ブロック縁40bの他方は、例えば、クラウン主溝21と接している。
サイプ対5の隣接するサイプ4、4の間隔Laは、他のサイプ4の間隔Lbの0.3倍以上が望ましく、0.4倍以上がさらに望ましく、0.8倍以下が望ましく、0.7倍以下がさらに望ましい。サイプ4、4の間隔Laが他のサイプ4の間隔Lbの0.3倍以上であるので、サイプ4、4の間のブロック剛性の低下を抑制することができる。サイプ4、4の間隔Laが他のサイプ4の間隔Lbの0.8倍以下であるので、拡幅部7が拡幅する側のブロック剛性を高く維持することができ、サイプ4の大きな開きが抑制されて、耐欠け性能が向上する。
同様の観点より、サイプ対5のサイプ4、4の間隔Laは、第1ブロック縁40aに最も隣接するサイプ4と第1ブロック縁40aとの間隔Lcの0.3倍以上が望ましく、0.4倍以上がさらに望ましく、0.8倍以下が望ましく、0.7倍以下がさらに望ましい。間隔Lb及び間隔Lcは、本明細書では、サイプ4の長手方向に亘る最大長さである。
サイプ対5のサイプ4は、それぞれ、タイヤ軸方向に対して40度以下の角度αで延びている。このようなサイプ4は、タイヤ周方向の引っ掻き力を高めて、氷雪上性能を高める。角度αは、本明細書では、サイプ4の両端4e、4eを直線で結んだ仮想直線4nで特定される。
図6は、図5のC-C線断面図である。図6に示されるように、第1ミドルブロック40のサイプ4の深さd1は、ミドル縦サイプ35の深さd2以下である。これにより、第1ミドルブロック40のタイヤ周方向の剛性が高く維持されるので、氷上性能が向上する。なお、本実施形態のサイプ4の深さd1は、ミドル縦サイプ35の深さd2と同じである。また、第2ミドルブロック41内の各サイプ4の深さ(図示省略)は、ミドル縦サイプ35の深さd2以下が望ましい。本実施形態では、第2ミドルブロック41内の各サイプ4の深さは、ミドル縦サイプ35の深さd2と同じである。
さらに、クラウンブロック33内の各サイプ4の深さ(図示省略)は、クラウン縦サイプ30の深さ以下が望ましい。本実施形態では、クラウンブロック33内の各サイプ4の深さは、クラウン縦サイプ30の深さと同じである。また、ショルダー陸部27内の各サイプ4の深さは、ショルダー縦サイプ44の深さ以下が望ましい。本実施形態では、第1ショルダーブロック48内の各サイプ4の深さは、ショルダー縦サイプ44の深さと同じである。本実施形態では、第2ショルダーブロック49内の各サイプ4の深さは、ショルダー縦サイプ44の深さよりも小さく形成されている。
以上、本開示の一実施形態のタイヤが詳細に説明されたが、本開示は、上記の具体的な実施形態に限定されることなく、種々の態様に変更して実施され得る。
図3の基本パターンを有するサイズ11R22.5の重荷重用の空気入りタイヤが、表1の仕様に基づき試作された。そして、各テストタイヤの雪上性能、氷上性能、耐欠け性能及び金型の抜け性能がテストされた。各テストタイヤの共通仕様やテスト方法は、以下の通りである。
<雪上性能・氷上性能>
下記テスト車両で、曲率半径30mのカーブが連続する雪上路面及び氷上路面のテストコースをそれぞれ、200m走行するのに必要な時間が計測された。結果は、それぞれ、実施例1の走行時間の逆数を100とする指数で示される。数値が大きい程、雪上性能及び氷上性能が優れていることを示す。
装着リム:7.50×22.5
タイヤ内圧:800kPa
テスト車両:10tトラック(2-D車)で5t積載状態
タイヤ装着位置:全輪
表1の「A」は、サイプ対の各拡幅部が、互いに離隔する向きにのみ拡幅している態様、
同「B」は、各拡幅部が、互いに向き合う向きにのみ拡幅している態様、
同「C」は、各拡幅部が、互いに向き合う向き及び離隔する向きの両方に拡幅している態様である。
<耐欠け性能>
上記テスト車両でブロックが40%摩耗した時点における、サイプを起点とした欠け等の数が目視で計測され、下記のように4段階で評価された。数値が大きい方が耐欠け性能が良好である。
100:欠け等が発生していない。
95:欠け等が1~5箇所である。
90:欠け等が6~10箇所である。
85:欠け等が11箇所以上である。
<金型の抜け性能>
各テストタイヤが加硫成形された後の加硫金型のナイフブレード間の状態が確認された。結果は、試験官の目視による官能によって評価され、実施例1を100とする評点で示される。数値の大きい方が、ナイフブレード間にゴムの残存が少なく、良好であることを示す。
テストの結果が表1に示される。なお、各テストにおいて、いずれか1つでも95未満の例は、不合格であり、各テストの全てで95以上の例は合格である。
Figure 0007700566000001
テストの結果、実施例のタイヤは、優れた氷雪上性能を発揮していることが確認できた。また、実施例のタイヤは、欠け等が発生し難く、金型の抜け性能にも優れていることが確認された。
[付記]
本開示は以下の態様を含む。
[本開示1]
トレッド部を有するタイヤであって、
前記トレッド部には、複数のブロックが設けられ、
前記複数のブロックの少なくとも1つには、複数のサイプが設けられ、
前記複数のサイプは、隣接するサイプの間隔が、他の隣接するサイプの間隔と比べて小さくなるように形成されたサイプ対を2つ以上有し、
前記サイプ対の少なくとも1つにおいて、前記サイプのそれぞれが、本体部と、前記本体部よりもタイヤ半径方向の内側に配され、かつ、前記本体部よりも大きな幅の拡幅部とを含み、
前記拡幅部のそれぞれは、互いに離隔する向きにのみ拡幅している、
タイヤ。
[本開示2]
前記各サイプは、前記ブロックの踏面からタイヤ半径方向の内側に延びる一対の壁面を有し、
前記一対の壁面は、前記サイプ対の前記サイプ同士で隣接する側の第1壁面と、前記第1壁面とは逆側の第2壁面とを含み、
前記第1壁面と前記第2壁面とは、底部で連なり、
サイプ幅方向の縦断面において、前記第1壁面は、前記底部からタイヤ半径方向の外側に円弧状に延びる第1円弧部を含み、
前記第1円弧部の曲率半径は、0.3~0.5mmである、本開示1に記載のタイヤ。
[本開示3]
サイプ幅方向の縦断面において、前記第2壁面は、前記底部からタイヤ半径方向の外側に円弧状に延びる第2円弧部を含み、
前記第2円弧部の曲率半径は、0.5~0.8mmである、本開示2に記載のタイヤ。
[本開示4]
前記各サイプのそれぞれは、タイヤ軸方向に対して40度以下の角度で延びている、本開示1ないし3のいずれかに記載のタイヤ。
[本開示5]
前記拡幅部は、前記本体部の幅中心からの最大半幅を有し、
前記最大半幅は、前記本体部の半幅の1.5~4.0倍である、本開示1ないし4のいずれかに記載のタイヤ。
[本開示6]
前記最大半幅は、前記本体部の半幅の2.0~3.5倍である、本開示5に記載のタイヤ。
[本開示7]
前記サイプ対の前記隣接するサイプの間隔は、他の隣接するサイプの間隔の0.3~0.8倍である、本開示1ないし6のいずれかに記載のタイヤ。
[本開示8]
前記ブロックは、前記サイプ対の前記サイプとサイプ幅方向に離隔するブロック縁を含み、
前記サイプ対の前記隣接するサイプの間隔は、前記ブロック縁に最も隣接するサイプと前記ブロック縁との間隔の0.3~0.8倍である、本開示1ないし7のいずれかに記載のタイヤ。
[本開示9]
前記ブロックは、前記各サイプ対の各サイプが連なる連通サイプによって画定され、
前記各サイプの深さは、前記連通サイプの深さ以下である、本開示1ないし8のいずれかに記載のタイヤ。
[本開示10]
前記サイプ対は、前記ブロックに3つ以上設けられる、本開示1ないし9のいずれかに記載のタイヤ。
1 タイヤ
4 サイプ
6 本体部
7 拡幅部

Claims (10)

  1. トレッド部を有するタイヤであって、
    前記トレッド部には、複数のブロックが設けられ、
    前記複数のブロックの少なくとも1つには、複数のサイプが設けられ、
    前記複数のサイプは、隣接するサイプの間隔が、他の隣接するサイプの間隔と比べて小さくなるように形成されたサイプ対を2つ以上有し、
    前記サイプ対の少なくとも1つにおいて、前記サイプのそれぞれが、本体部と、前記本体部よりもタイヤ半径方向の内側に配され、かつ、前記本体部よりも大きな幅の拡幅部とを含み、
    前記拡幅部のそれぞれは、互いに離隔する向きにのみ拡幅しており、
    前記拡幅部は、前記本体部の幅中心からの最大半幅を有し、
    前記サイプ対を構成する各サイプは、前記ブロックの踏面からタイヤ半径方向の内側に延びる一対の壁面を有し、
    前記一対の壁面は、前記サイプ対の前記サイプ同士で隣接する側の第1壁面と、前記第1壁面とは逆側の第2壁面とを含み、
    前記第1壁面と前記第2壁面とは、前記サイプの最もタイヤ半径方向の内端である底部で連なり、
    サイプ幅方向の縦断面において、前記第1壁面は、前記底部からタイヤ半径方向の外側に円弧状に連続して延びる第1円弧部と、前記第1円弧部に連なって直線状に延びる第1直線状部とを含み、
    前記第1直線状部は、前記底部から前記サイプ対の他方のサイプ側に前記本体部の幅中心から最も離隔した位置に配されており、
    前記第2壁面は、前記底部からタイヤ半径方向の外側に円弧状に連続して前記最大半幅となる位置まで延びる第2円弧部を含み、
    前記底部は、前記本体部の前記幅中心に位置する、
    タイヤ。
  2. 記第1円弧部の曲率半径は、0.3~0.5mmである、請求項1に記載のタイヤ。
  3. 記第2円弧部の曲率半径は、0.5~0.8mmである、請求項2に記載のタイヤ。
  4. 前記各サイプのそれぞれは、タイヤ軸方向に対して40度以下の角度で延びている、請求項1ないし3のいずれか1項に記載のタイヤ。
  5. 前記拡幅部は、前記本体部の幅中心からの最大半幅を有し、
    前記最大半幅は、前記本体部の半幅の1.5~4.0倍である、請求項1ないし4のいずれか1項に記載のタイヤ。
  6. 前記最大半幅は、前記本体部の半幅の2.0~3.5倍である、請求項5に記載のタイヤ。
  7. 前記サイプ対の前記隣接するサイプの間隔は、他の隣接するサイプの間隔の0.3~0.8倍である、請求項1ないし6のいずれか1項に記載のタイヤ。
  8. 前記ブロックは、前記サイプ対の前記サイプとサイプ幅方向に離隔するブロック縁を含み、
    前記サイプ対の前記隣接するサイプの間隔は、前記ブロック縁に最も隣接するサイプと前記ブロック縁との間隔の0.3~0.8倍である、請求項1ないし7のいずれか1項に記載のタイヤ。
  9. 前記ブロックは、前記各サイプ対の各サイプが連なる連通サイプによって画定され、
    前記各サイプの深さは、前記連通サイプの深さ以下である、請求項1ないし8のいずれか1項に記載のタイヤ。
  10. 前記第2壁面は、前記踏面に繋がる膨出部をさらに含み、
    前記膨出部は、前記本体部の幅中心からの半幅を含み、
    前記膨出部の前記半幅は、前記最大半幅の1.2~1.9倍である、請求項1ないし9のいずれか1項に記載のタイヤ。
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