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JP7705033B2 - フラックス、及びそれを用いたはんだペースト - Google Patents
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JP7705033B2 - フラックス、及びそれを用いたはんだペースト - Google Patents

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Description

本発明は、フラックス、及びそれを用いたはんだペーストに関する。
従来、プリント基板への電子部品の実装といった、電子機器における電子部品の固定と電気的接続は一般にはんだ付けにより行われている。はんだ付けにおいては、プリント基板及び電子部品にはんだが付着し易くなるようにする補助剤であるフラックスが使用され、これまで、はんだ付け用のフラックスについて様々な開発がなされてきた。
一方で、かかるはんだ付け用フラックスは、はんだ付けの際、高温状態となるため、含まれる溶剤成分が突沸する等して溶融したフラックスが飛散する場合があった。そこで、かかるフラックスの飛散を抑制する技術として、例えば、特許文献1に記載の技術が知られている。特許文献1には、ベース樹脂、溶剤、活性剤、チクソ剤、および重量平均分子量が2,000Mw以上1,000,000Mw以下のポリアルキレンオキサイド重合体を所定量含むフラックスが開示されている(特許文献1の請求項1)。
特開2020-157310号公報
しかしながら、本発明者が検討した結果、上記特許文献1に記載のフラックスであっても、リフロー時のフラックスの飛散抑制の点で改善の余地があることが判明した。また、フラックスをはんだペーストに適用した場合、はんだペーストの保管・保存中にフラックス成分が浸み出し、フラックスとはんだ粉とが分離する場合があった。そのため、フラックスとはんだ粉との分離を抑制してはんだペーストの保管性を向上させることが要求される。
本発明者はさらに検討したところ、フラックスに新たに側鎖にアリル基および/またはフェニル基を有するアルキレンオキサイド共重合体を用いることで、意外にもリフロー時のフラックスの飛散をより効果的に抑制しつつ、はんだペーストの保管性を向上できることを見出した。
本発明によれば、
チキソ剤を含むフラックスであって、
前記チキソ剤が、側鎖にアリル基および/またはフェニル基を有するアルキレンオキサイド共重合体(A)を含む、フラックスが提供される。
また本発明によれば、
上記のフラックス、および金属粉を含む、はんだペーストが提供される。
本発明によれば、リフロー時のフラックスの飛散をより効果的に抑制しつつ、はんだペーストの保管性を向上できるフラックス、及びそれを用いたはんだペーストが提供される。
以下、本発明の実施形態について、詳細に説明する。なお、本明細書中、「略」という用語は、特に明示的な説明の無い限りは、製造上の公差や組立て上のばらつき等を考慮した範囲を含むことを表す。本明細書中、数値範囲の説明における「a~b」との表記は、特に断らない限り、a以上b以下のことを表す。例えば、「1~5質量%」とは「1質量%以上5質量%以下」を意味する。
<フラックス>
本実施形態のフラックスは、チキソ剤を含むフラックスであって、チキソ剤が、側鎖にアリル基および/またはフェニル基を有するアルキレンオキサイド共重合体(A)を含む。これにより、リフロー時のフラックスの飛散をより効果的に抑制しつつ、はんだペーストの保管性を向上できる。
以下、フラックスに含まれる各成分について、説明する。
[チキソ剤]
チキソ剤は、フラックスおよびはんだペーストにチキソ性を付与するために用いられる。
本実施形態のチキソ剤は、少なくとも、側鎖にアリル基および/またはフェニル基を有するアルキレンオキサイド共重合体(A)を含む。すなわち、アルキレンオキサイド共重合体(A)が側鎖にアリル基および/またはフェニル基といった嵩高い疎水基を有することで、界面活性効果が得られ、これによりはんだ粉の分散性を良好にし、フラックス成分とはんだ粉との分離を抑制しやすくできるとともに、えい糸性が向上することで小さな塊のフラックス成分が飛び散ることを抑制できると考えられる。また、ポリアルキレンオキサイドを主骨格とすることで良好な粘度が得られ、リフローによる高温下でも適度な粘度が保持されフラックス成分の飛散を抑制しやすくなり、また、フラックスの保管時においては、粘度およびチキソ性の向上によるはんだ粉の沈降を抑制しフラックス成分との分離を生じにくくできる。なお、本実施形態において、リフロー時にはんだ粉とフラックス成分が分離することは問題ない。
(アルキレンオキサイド共重合体(A))
アルキレンオキサイド共重合体(A)は、ポリアルキレンオキサイドと、側鎖にアリル基および/またはフェニル基を有するグリシジルエーテルとの共重合体であることが好ましい。アルキレンオキサイド共重合体(A)における側鎖のアリル基および/またはフェニル基の含有量は、1~12質量%であることが好ましい。
ポリアルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、1,4-ブチレンオキサイド(テトラヒドロフラン)などが挙げられる。なかでもエチレンオキサイド、プロピレンオキサイドが好ましく、エチレンオキサイドおよびプロピレンオキサイドをともに有するものがより好ましい。
アルキレンオキサイド共重合体(A)として具体的には、例えば、エチレンオキサイド・プロピレンオキサイド・アリルグリシジルエーテルの3元共重合体(a1)、およびエチレンオキサイド・プロピレンオキサイド・フェニルグリシジルエーテルの3元共重合体(a2)の中から選ばれる1種または2種が挙げられる。
エチレンオキサイド・プロピレンオキサイド・アリルグリシジルエーテルの3元共重合体(a1)中のエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、アリルグリシジルエーテルの共重合比率をn,m,l(mol%)としたとき、n:m:l=96~93:1~6:3~1であることが好ましい。
エチレンオキサイド・プロピレンオキサイド・フェニルグリシジルエーテルの3元共重合体(a2)中のエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、フェニルグリシジルエーテルの共重合比率をx,y,z(mol%)としたとき、x:y:z=98~97:1:1~2であることが好ましい。
また、アルキレンオキサイド共重合体(A)は、エチレンオキサイド・プロピレンオキサイド・フェニルまたはアリルグリシジルエーテルを繰り返し単位に含む、ランダム共重合体である。
アルキレンオキサイド共重合体(A)の重量平均分子量は、好ましくは5万~80万であり、より好ましくは6万~60万であり、さらに好ましくは7万~50万であり、ことさらに好ましくは8万~20万であり、特に好ましくは9万~15万である。これにより、はんだ粉とフラックス成分との比重の差を小さくし、保管性を良好にできる。
また、アルキレンオキサイド共重合体(A)の水溶液粘度(濃度10質量%)は、50~3000mPa・sであることが好ましく、100~2000mPa・sであることがより好ましい。
アルキレンオキサイド共重合体(A)の含有量は、チキソ剤全量に対し、50質量%以上が好ましく、60質量%以上がより好ましく、80質量%以上がさらに好ましく、90質量%以上がことさらに好ましく、98質量%以上が特に好ましく、100質量%であってもよい。
また、本実施形態のチキソ剤は、上記のアルキレンオキサイド共重合体(A)以外のチキソ剤をさらに含んでもよい。他のチキソ剤としては、特に限定されず公知のものを用いることができるが、例えば、アミド化合物、エステル化合物、ソルビトール系チキソ剤、カルナバワックス、および蜜ろう等のワックス系チキソ剤等が挙げられる。
上記のチキソ剤であるアミド化合物としては、モノアミド、ビスアミド、ポリアミドが挙げられる。より具体的には、例えば、かかるアミド化合物は、ラウリン酸アミド、パルミチン酸アミド、ステアリン酸アミド、ベヘン酸アミド、ヒドロキシステアリン酸アミド、飽和脂肪酸アミド、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、不飽和脂肪酸アミド、p-トルアミド、p-トルエンメタンアミド、芳香族アミド、ヘキサメチレンヒドロキシステアリン酸アミド、置換アミド、メチロールステアリン酸アミド、メチロールアミド、脂肪酸エステルアミド等のモノアミド;メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、エチレンビスヒドロキシ脂肪酸(脂肪酸の炭素数6~24)アミド、エチレンビスヒドロキシステアリン酸アミド、飽和脂肪酸ビスアミド、メチレンビスオレイン酸アミド、不飽和脂肪酸ビスアミド、m-キシリレンビスステアリン酸アミド、芳香族ビスアミド等のビスアミド;飽和脂肪酸ポリアミド、不飽和脂肪酸ポリアミド、芳香族ポリアミド、1,2,3-プロパントリカルボン酸トリス(2-メチルシクロヘキシルアミド)、環状アミドオリゴマー、非環状アミドオリゴマー等のポリアミドが挙げられる。
上記のチキソ剤であるエステル化合物としては、例えば、ヒマシ硬化油等が挙げられる。
上記のソルビトール系チキソ剤としては、例えば、ジベンジリデンソルビトール、ビス(4-メチルベンジリデン)ソルビトール、(D-)ソルビトール、モノベンジリデン(-D-)ソルビトール、モノ(4-メチルベンジリデン)-(D-)ソルビトール等が挙げられる。
本実施形態のチキソ剤の含有量は、当該フラックスの全重量に対して、0.1~20質量%が好ましく、2~15質量%がより好ましく、8~12質量%がさらに好ましい。
チキソ剤の含有量を、上記上限値以下とすることにより飛散抑制しやすくなる。一方、チキソ剤の含有量を、上記下限値以上とすることにより保存性と飛散抑制のバランスを向上できる。
本実施形態のチキソ剤の重量平均分子量は、好ましくは5万~80万であり、より好ましくは6万~60万であり、さらに好ましくは7万~50万であり、ことさらに好ましくは8万~20万であり、特に好ましくは9万~15万である。また、本実施形態のフラックスは、異なる重量平均分子量の複数種のチキソ剤を含むものであってもよい。
重量平均分子量の測定方法としては、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)の測定結果を、標準ポリエチレングリコールの検量線を用いて換算する手法が一般に知られている。
例えば、以下の条件で測定することができる。
測定装置:Agilent製 1260 Infinity
使用カラム:東ソー製 TSKguardcolumn SWXL (ガードカラム)、東ソー製 TSKgel G5000PWXL-CP、東ソー製 TSKgel G3000PWXL-CP
移動相:0.1M硝酸ナトリウム水溶液
標準物質:ポリエチレングリコール
検出器:RI検出器、Pol(+)
注入量:20μl
検量線:ポリエチレングリコール基準
[活性剤]
本実施形態のフラックスは活性剤を含むことが好ましい。
活性剤とは、金属酸化物を除去する特性を有するものであり、はんだ接合プロセス時のはんだ濡れ性を高めることが可能である。
すなわち、一般的に、はんだ接合プロセスについて、ギ酸ガスなどの還元ガス雰囲気下で行う場合と、還元ガスを実質的に含まない、窒素ガスやアルゴンガスなどを含む不活性ガス雰囲気下あるいは減圧雰囲気下で行う場合、大気圧環境下で行う場合が知られている。そこで、フラックスが活性剤を含むことで、還元ガスを実質的に含まない不活性ガス雰囲気または減圧雰囲気のはんだ接合プロセスに用いることが可能となる。
活性剤としては、有機酸、アミン類、ハロゲン系活性剤、およびリン系活性剤の中から選ばれる1種または2種以上が挙げられる。これらの活性剤は、詳細なメカニズムは定かではないが、金属酸化物と塩又はキレートを形成することによって、はんだ及びはんだ付け対象の金属表面の金属酸化膜を除去できると考えられる。
有機酸としては、モノカルボン酸、ジカルボン酸、ジカルボン酸の無水物、オキシ酸等が挙げられる。これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。この中でも、ヒドロキシ基及びカルボキシ基の少なくとも一方を分子中に2個以上有する多価の有機酸を用いてもよい。
有機酸の具体例の一例としては、例えば、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、エイコサン二酸、クエン酸、グリコール酸、コハク酸、サリチル酸、ジグリコール酸、ジピコリン酸、ジブチルアニリンジグリコール酸、スベリン酸、セバシン酸、チオグリコール酸、テレフタル酸、ドデカン二酸、パラヒドロキシフェニル酢酸、ピコリン酸、フェニルコハク酸、フタル酸、フマル酸、マレイン酸、マロン酸、ラウリン酸、安息香酸、酒石酸、イソシアヌル酸トリス(2-カルボキシエチル)、グリシン、1,3-シクロヘキサンジカルボン酸、2,2-ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸、2,2-ビス(ヒドロキシメチル)ブタン酸、2,3-ジヒドロキシ安息香酸、2,4-ジエチルグルタル酸、2-キノリンカルボン酸、3-ヒドロキシ安息香酸、リンゴ酸、p-アニス酸、ステアリン酸、12-ヒドロキシステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、およびリノレン酸等が挙げられる。
この中でも、低残渣性の観点から、有機酸は、炭素数が11以下の有機酸を含んでもよい。
炭素数が11以下の有機酸としては、例えば、グリコール酸(炭素数2)、チオグリコール酸(炭素数2)、グリシン(炭素数2)、マロン酸(炭素数3)、フマル酸(炭素数4)、マレイン酸(炭素数4)、コハク酸(炭素数4)、ジグリコール酸(炭素数4)、酒石酸(炭素数4)、リンゴ酸(炭素数4)、グルタル酸(炭素数5)、2,2-ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸(炭素数5)、アジピン酸(炭素数6)、クエン酸(炭素数6)、ピコリン酸(炭素数6)、安息香酸(炭素数7)、2,2-ビス(ヒドロキシメチル)ブタン酸(炭素数6)、サリチル酸(炭素数7)、ジピコリン酸(炭素数7)、2,3-ジヒドロキシ安息香酸(炭素数7)、3-ヒドロキシ安息香酸(炭素数7)、スベリン酸(炭素数8)、フタル酸(炭素数8)、イソフタル酸(炭素数8)、テレフタル酸(炭素数8)、パラヒドロキシフェニル酢酸(炭素数8)、1,3-シクロヘキサンジカルボン酸(炭素数8)、p-アニス酸(炭素数8)、アゼライン酸(炭素数9)、2,4-ジエチルグルタル酸(炭素数9)、セバシン酸(炭素数10)、フェニルコハク酸(炭素数10)、2-キノリンカルボン酸(炭素数10)、4-tert-ブチル安息香酸(炭素数11)等が挙げられる。
また、有機酸としては、例えば、ダイマー酸、トリマー酸、ダイマー酸に水素を添加した水添物である水添ダイマー酸、トリマー酸に水素を添加した水添物である水添トリマー酸が挙げられる。
フラックス中の有機酸の含有量は、例えば、0~15質量%であってもよいし、1~10質量%であってもよい。
アミン類としては、例えば、モノエタノールアミン、ジフェニルグアニジン、エチルアミン、トリエチルアミン、エチレンジアミン、トリエチレンテトラミン、2-メチルイミダゾール、2-ウンデシルイミダゾール、2-ヘプタデシルイミダゾール、1,2-ジメチルイミダゾール、2-エチル-4-メチルイミダゾール、2-フェニルイミダゾール、2-フェニル-4-メチルイミダゾール、1-ベンジル-2-メチルイミダゾール、1-ベンジル-2-フェニルイミダゾール、1-シアノエチル-2-メチルイミダゾール、1-シアノエチル-2-ウンデシルイミダゾール、1-シアノエチル-2-エチル-4-メチルイミダゾール、1-シアノエチル-2-フェニルイミダゾール、1-シアノエチル-2-ウンデシルイミダゾリウムトリメリテイト、1-シアノエチル-2-フェニルイミダゾリウムトリメリテイト、2,4-ジアミノ-6-[2’-メチルイミダゾリル-(1’)]-エチル-s-トリアジン、2,4-ジアミノ-6-[2’-ウンデシルイミダゾリル-(1’)]-エチル-s-トリアジン、2,4-ジアミノ-6-[2’-エチル-4’-メチルイミダゾリル-(1’)]-エチル-s-トリアジン、2,4-ジアミノ-6-[2’-メチルイミダゾリル-(1’)]-エチル-s-トリアジンイソシアヌル酸付加物、2-フェニルイミダゾールイソシアヌル酸付加物、2-フェニル-4,5-ジヒドロキシメチルイミダゾール、2-フェニル-4-メチル-5-ヒドロキシメチルイミダゾール、2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[1,2-a]ベンズイミダゾール、1-ドデシル-2-メチル-3-ベンジルイミダゾリウムクロライド、2-メチルイミダゾリン、2-フェニルイミダゾリン、2,4-ジアミノ-6-ビニル-s-トリアジン、2,4-ジアミノ-6-ビニル-s-トリアジンイソシアヌル酸付加物、2,4-ジアミノ-6-メタクリロイルオキシエチル-s-トリアジン、エポキシ-イミダゾールアダクト、2-メチルベンゾイミダゾール、2-オクチルベンゾイミダゾール、2-ペンチルベンゾイミダゾール、2-(1-エチルペンチル)ベンゾイミダゾール、2-ノニルベンゾイミダゾール、2-(4-チアゾリル)ベンゾイミダゾール、ベンゾイミダゾール、2-(2’-ヒドロキシ-5’-メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2’-ヒドロキシ-3’-tert-ブチル-5’-メチルフェニル)-5-クロロベンゾトリアゾール、2-(2’-ヒドロキシ-3’,5’-ジ-tert-アミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2’-ヒドロキシ-5’-tert-オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2,2’-メチレンビス[6-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-4-tert-オクチルフェノール]、6-(2-ベンゾトリアゾリル)-4-tert-オクチル-6’-tert-ブチル-4’-メチル-2,2’-メチレンビスフェノール、1,2,3-ベンゾトリアゾール、1-[N,N-ビス(2-エチルヘキシル)アミノメチル]ベンゾトリアゾール、カルボキシベンゾトリアゾール、1-[N,N-ビス(2-エチルヘキシル)アミノメチル]メチルベンゾトリアゾール、2,2’-[[(メチル-1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)メチル]イミノ]ビスエタノール、1-(1’,2’-ジカルボキシエチル)ベンゾトリアゾール、1-(2,3-ジカルボキシプロピル)ベンゾトリアゾール、1-[(2-エチルヘキシルアミノ)メチル]ベンゾトリアゾール、2,6-ビス[(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)メチル]-4-メチルフェノール、5-メチルベンゾトリアゾール、および5-フェニルテトラゾール等が挙げられる。
フラックス中のアミン類の含有量は、例えば、0~15質量%であってもよいし、0.5~5質量%であってもよい。
ハロゲン系活性剤としては、有機ハロゲン化合物類またはアミンハロゲン化水素酸塩類等が挙げられる。
有機ハロゲン化合物としては、例えば、trans-2,3-ジブロモ-1,4-ブテンジオール、トリアリルイソシアヌレート6臭化物、1-ブロモ-2-ブタノール、1-ブロモ-2-プロパノール、3-ブロモ-1-プロパノール、3-ブロモ-1,2-プロパンジオール、1,4-ジブロモ-2-ブタノール、1,3-ジブロモ-2-プロパノール、2,3-ジブロモ-1-プロパノール、2,3-ジブロモ-1,4-ブタンジオール、2,3-ジブロモ-2-ブテン-1,4-ジオール等が挙げられる。
その他の有機ハロゲン化合物としては、例えば、有機クロロ化合物であるクロロアルカン、塩素化脂肪酸エステル、ヘット酸、ヘット酸無水物等が挙げられる。さらに有機フルオロ化合物であるフッ素系界面活性剤、パーフルオロアルキル基を有する界面活性剤、ポリテトラフルオロエチレン等が挙げられる。
アミンハロゲン化水素酸塩としては、例えば、ヨウ化水素酸(HI)、臭化水素酸(HBr)、塩化水素酸(HCl)、フッ化水素酸(HF)等のハロゲン化水素酸と、アニリン、ジフェニルグアニジン、ジエチルアミン、イソプロピルアミン等のアミン化合物とを組合せた塩が挙げられる。また、アミンハロゲン化水素酸塩類同等物として、テトラフルオロホウ酸(HBF4)と、アミン化合物とを組合せた塩も用いることができる。
フラックス中のハロゲン系活性剤の含有量は、例えば、0~10質量%であってもよいし、0.5~5質量%であってもよい。
フラックス中の有機ハロゲン化合物の含有量は、例えば、0~5質量%であってもよい。
フラックス中のアミンハロゲン化水素酸塩の含有量は、例えば、0~1質量%であってもよい。
リン系活性剤としては、例えば、ホスホン酸エステル、フェニル置換ホスフィン酸ホスホン酸類、燐酸エステル類等が挙げられる。
ホスホン酸エステルとしては、例えば、2-エチルヘキシル(2-エチルヘキシル)ホスホネート、n-オクチル(n-オクチル)ホスホネート、n-デシル(n-デシル)ホスホネート、及びn-ブチル(n-ブチル)ホスホネートが挙げられる。
フェニル置換ホスフィン酸としては、例えば、フェニルホスフィン酸、及びジフェニルホスフィン酸が挙げられる。
フラックス中のリン系活性剤の含有量は、例えば、0~10質量%であってもよいし、1~5質量%であってもよい。
活性剤の含有量は、フラックス全量に対して、0~30質量%であってもよいし、1~20質量%であってもよく、5~15質量%であってもよい。
[溶剤]
本実施形態のフラックスは溶剤を含む。溶剤としては、特に限定されないが、例えば、固形溶剤、液状溶剤が挙げられる。これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
固形溶剤は、25℃で固形の溶剤であればよく、融点の下限が、例えば、30℃以上でもよく、40℃以上でもよく、50℃以上でもよい。融点の上限は、例えば、280℃以下としてもよい。
固形溶剤としては、例えば、アルコール系固形溶剤やフェノール系固形溶剤等が用いられる。
上記のアルコール系固形溶剤は、分子内に1個または2個以上のヒドロキシ基を有する固形溶剤であればよく、2個または3個以上の複数のヒドロキシ基を有する多価アルコール系固形溶剤が好ましい。多価アルコール系固形溶剤の具体例としては、例えば、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、2,5-ジメチル-2,5-ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール等が挙げられる。
上記のフェノール系固形溶剤は、分子内に1個または2個以上のフェノール基を有する固形溶剤であればよく、フェノール基のベンゼン環には、1または2個以上のヒドロキシ基が結合してもよい。
フラックス中の固形溶剤の含有量は、例えば、0~40質量%でもよく、1~30質量%でもよい。
液状溶剤とは、25℃で液状の溶剤であり、アルコール系溶剤、グリコールエーテル系溶剤、テルピネオール類、炭化水素類、エステル類、水等などが用いられる。これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。この中でも、液状溶剤として、アルコール系溶剤及びグリコールエーテル系溶剤の少なくとも一方を用いてもよい。
上記のアルコール系溶剤としては、例えば、イソプロピルアルコール、1,2-ブタンジオール、イソボルニルシクロヘキサノール、2,4-ジエチル-1,5-ペンタンジオール、2,2-ジメチル-1,3-プロパンジオール、2,5-ジメチル-2,5-ヘキサンジオール、2,5-ジメチル-3-ヘキシン-2,5-ジオール、2,3-ジメチル-2,3-ブタンジオール、1,1,1-トリス(ヒドロキシメチル)エタン、2-エチル-2-ヒドロキシメチル-1,3-プロパンジオール、2,2’-オキシビス(メチレン)ビス(2-エチル-1,3-プロパンジオール)、2,2-ビス(ヒドロキシメチル)-1,3-プロパンジオール、1,2,6-トリヒドロキシヘキサン、ビス[2,2,2-トリス(ヒドロキシメチル)エチル]エーテル、1-エチニル-1-シクロヘキサノール、1,4-シクロヘキサンジオール、1,4-シクロヘキサンジメタノール、エリトリトール、トレイトール、グアヤコールグリセロールエーテル、3,6-ジメチル-4-オクチン-3,6-ジオール、2,4,7,9-テトラメチル-5-デシン-4,7-ジオール等が挙げられる。
上記のグリコールエーテル系溶剤としては、例えば、ジエチレングリコールモノ-2-エチルヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、2-メチルペンタン-2,4-ジオール、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル等が挙げられる。
フラックス中の液状溶剤の含有量は、例えば、0~50質量%でもよく、1~45質量%でもよい。
[ベース樹脂]
フラックスは、ベース樹脂を含んでもよい。
ベース樹脂としては、例えば、ロジン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、フェノキシ樹脂、ビニルエーテル系樹脂、テルペン樹脂、変性テルペン樹脂(例えば、芳香族変性テルペン樹脂、水添テルペン樹脂、水添芳香族変性テルペン樹脂等)、テルペンフェノール樹脂、変性テルペンフェノール樹脂(例えば、水添テルペンフェノール樹脂等)、スチレン樹脂、変性スチレン樹脂(例えば、スチレンアクリル樹脂、スチレンマレイン樹脂等)、キシレン樹脂、変性キシレン樹脂(例えば、フェノール変性キシレン樹脂、アルキルフェノール変性キシレン樹脂、フェノール変性レゾール型キシレン樹脂、ポリオール変性キシレン樹脂、ポリオキシエチレン付加キシレン樹脂等)等が挙げられる。これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
なお、本明細書中、「(メタ)アクリル系樹脂」とは、メタクリル系樹脂及びアクリル系樹脂を包含する概念をいう。
これらの中でも、ベース樹脂は、ロジン系樹脂を含むことが好ましい。
ロジン系樹脂としては、例えば、ガムロジン、ウッドロジン、トール油ロジン等の原料ロジン、原料ロジンから得られる誘導体が挙げられる。誘導体としては、例えば、精製ロジン、水添ロジン、不均化ロジン、重合ロジン及びα,β不飽和カルボン酸変性物(アクリル化ロジン)、マレイン化ロジン、フマル化ロジン等)、並びに重合ロジンの精製物、水素化物及び不均化物、並びにα,β不飽和カルボン酸変性物の精製物、水素化物、不均化物等が挙げられる。これらのロジン系樹脂は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて用いられる。
フラックス中のベース樹脂の含有量は、例えば、10~70質量%であってもよく、20~50質量%であってもよい。ベース樹脂の含有量は、フラックス中の他の成分に応じて適宜調整される。
[添加剤]
フラックスは、本発明の効果を損なわない限り、フラックスに通常添加される添加剤を含んでもよい。
添加剤としては、例えば、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、およびリン系酸化防止剤等の酸化防止剤、防錆剤、消泡剤、つや消し剤、界面活性剤、ならびに着色剤等が挙げられる。これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
[用途]
本実施形態のフラックスは、例えば、金属粉と混合してはんだペーストとして使用したり、ボールアタッチ用、或いはチップアタッチ用のフラックスとして使用することができる。
<はんだペースト>
本実施形態のはんだペーストは、上記のフラックスと、金属粉を含む。
金属粉は、Sn単体、または、Sn-Ag系、Sn-Cu系、Sn-Ag-Cu系、Sn-Bi系、Sn-In系等、あるいは、これらの合金にPb、Sb、Bi、In、Cu、Zn、As、Ag、Cd、Fe、Ni、Co、Au、Ge、P等を添加したはんだ粉体で構成されてもよい。
はんだ合金は、As:25~300重量ppm、並びにSb:0重量ppm超え3000重量ppm以下、Bi:0重量ppm超え10000重量ppm以下、およびPb:0重量ppm超え5100重量ppm以下の少なくとも1種、並びに残部がSnからなる合金組成を有することが好ましい。はんだ合金は、Ag:0~4質量%およびCu:0~0.9質量%の少なくとも1種を更に含有していてもよい。
はんだペースト中の金属粉及びフラックスの含有量に限定はなく、例えば、金属粉を5~95質量%、フラックスを5~95質量%とすることができる。
フラックス及びはんだペーストの製造方法に限定はなく、原料を同時に又は順次、任意の方法で混合することにより製造することができる。
例えば、フラックスの製造方法は、最終的にフラックスの全成分が混合されればよく、溶剤に他の成分を順次混合してもよいし、他の成分を混合したものを溶剤に添加してもよいし、溶剤と他の全成分を同時に混合してもよい。
また、はんだペーストの製造方法は、必ずしも、フラックスを予め調製して、これを金属粉と混合する必要はなく、最終的にフラックスの全成分、金属粉及び必要に応じてはんだペーストに添加される添加剤とが混合されるのであれば混合の順番は問わず、フラックスの成分の一部と金属粉とを混合した後、フラックスの残りの成分を添加するなどしてもよい。
本実施形態のフラックスやはんだペーストは、一例として、半導体装置の製造方法に用いることができる。
半導体装置の製造方法は、フラックスやはんだペーストを電極に塗布する工程と、その電極にはんだボールを載せ、例えば、リードフレームやプリント配線基板などの基板と半導体素子とを加熱処理して、溶融したはんだボールを介してこれらを接合する工程とを含んでもよい。
加熱処理は、窒素雰囲気下または減圧雰囲気下で行ってもよく、昇温速度が例えば3℃/sec以上の条件で行ってもよい。
半導体装置の製造方法は、接合する工程の後、フラックスやはんだペーストを洗浄する工程を含まないように構成されてもよい。
以上、本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することができる。また、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれる。
以下、本発明について実施例を参照して詳細に説明するが、本発明は、これらの実施例の記載に何ら限定されるものではない。
1.フラックスの調製
表1、2に示す配合割合で、以下に示す各原料を公知の方法で混合することにより、フラックスを得た。
(ベース樹脂)
・ベース樹脂1:アクリル酸変性水添ロジン
・ベース樹脂2:水添ロジン
・ベース樹脂3:ロジンエステル
・ベース樹脂4:重合ロジン
(溶剤)
・溶剤1:ヘキシルジグリコール(ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル)
・溶剤2:へキシレングリコール(2-メチルペンタン-2,4-ジオール)
(活性剤)
・有機酸1:グルタル酸
・有機酸2:アジピン酸
・アミン類:2-エチルイミダゾール
・ハロゲン系活性剤:2,3-ジブロモ-1,4-ブタンジオール
(チキソ剤)
・チキソ剤1:硬化ヒマシ油
・チキソ剤2:ポリアマイド系チキソ剤
・チキソ剤3:ポリエチレンオキサイド(「アルコックスL-11」明成化学工業社製、重量平均分子量11万(カタログ値))
・アルキレンオキサイド共重合体(A)1:チキソ剤エチレンオキサイド・プロピレンオキサイド・アリルグリシジルエーテルランダム共重合体(「アルコックス CP-A1H」明和化学工業社製、重量平均分子量10万(カタログ値))
・アルキレンオキサイド共重合体(A)2:エチレンオキサイド・プロピレンオキサイド・フェニルグリシジルエーテルランダム共重合体(「アルコックス CP-B1」明和化学工業社製、重量平均分子量10万(カタログ値))
2.はんだペーストの調製
得られたフラックスと、金属粉を、フラックス13質量%:金属粉87質量%の比率で混合してはんだペーストを得た。金属粉としては、Agが3.0質量%、Cuが0.5質量%、残部がSnであるSn-Ag-Cu系のはんだ合金(金属粉の粒径の平均はφ20μm)を用いた。
なお、金属粉の粒径は、JIS Z 3284-1:2014の表2(粉末サイズの分類)において記号6に分類されるものを使用した。
3.評価
得られたはんだペーストを用いて、以下の評価項目について評価を行った。
<飛散性>
FR-4(Flame Retardant Type4)の基板上に、メタルマスク(マスク厚0.15mm、開口サイズ1.6mm×1.6m)を用いて、得られた各はんだペーストを印刷した。
つぎに、印刷部分にサイズ3.2mm×1.6mmのチップコンデンサを30個搭載し、リフロー炉で実装した。リフロー温度プロファイルは以下(i)~(iv)の通りとした。
(i)150℃まで2℃/秒で昇温
(ii)150~180℃まで80秒間で昇温
(iii)180~240℃まで2℃/秒で昇温
(iv)220℃以上で40秒間保持
30個のチップコンデンサ搭載箇所の外側(周囲)に飛散したフラックス残渣の数をそれぞれ計測し、30箇所分の計測値を合計し、以下の基準にしたがい評価した。なお、フラックス残渣の数は、そのサイズによらず、一塊を一つとした。
・基準
○:0~5個
△:6~15個
×:16個以上
<保存性(保管性)>
ペースト容器(内径58mm円柱状)に各はんだペーストを100g投入し、ソフナー(シンキー社ARV-930TWIN)で回転数200rpmを2分間撹拌した。つづけて、蓋をして密閉し、その状態で室温(25±3℃、60%RH以下)に放置した。
その後、24時間ごとに蓋を開けてペースト容器を傾け、はんだペーストからフラックス成分が流れ出す(または染み出す)か否かを目視で確認し、流れ出た時間について、以下の基準にしたがい評価した。
・基準
○:168時間以上たっても流れ出なかった。
△:72時間以上168時間未満で流れ出た。
×:72時間未満で流れ出た。
Figure 0007705033000001
Figure 0007705033000002

Claims (10)

  1. チキソ剤を含むフラックスであって、
    前記チキソ剤が、側鎖にアリル基および/またはフェニル基を有するアルキレンオキサイド共重合体(A)を含む、フラックス。
  2. 請求項1に記載のフラックスであって、
    前記チキソ剤の重量平均分子量が5万~80万である、フラックス。
  3. 請求項1または2に記載のフラックスであって、
    前記チキソ剤の含有量が当該フラックスの全重量に対して、0.1~20質量%である、フラックス。
  4. 請求項1乃至3いずれか一項に記載のフラックスであって、
    前記アルキレンオキサイド共重合体(A)は、ポリアルキレンオキサイドと、側鎖にアリル基および/またはフェニル基を有するグリシジルエーテルとの共重合体である、フラックス。
  5. 請求項1乃至4いずれか一項に記載のフラックスであって、
    前記アルキレンオキサイド共重合体(A)は、エチレンオキサイド・プロピレンオキサイド・アリルグリシジルエーテルランダム共重合体、およびエチレンオキサイド・プロピレンオキサイド・フェニルグリシジルエーテルランダム共重合体の中から選ばれる1種または2種である、フラックス。
  6. 請求項1乃至5いずれか一項に記載のフラックスであって、
    前記アルキレンオキサイド共重合体(A)は、ランダム共重合体である、フラックス。
  7. 請求項1乃至6いずれか一項に記載のフラックスであって、
    さらにロジンを含む、フラックス。
  8. 請求項1乃至7いずれか一項に記載のフラックスであって、
    さらに有機酸、アミン類、ハロゲン系活性剤、およびリン系活性剤の中から選ばれる1種または2種以上の活性剤を含む、フラックス。
  9. 請求項8に記載のフラックスであって、
    前記活性剤が、炭素数11以下の有機酸を含む、フラックス。
  10. 請求項1乃至9のいずれか一項に記載のフラックス、および金属粉を含む、はんだペースト。
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