別途定義されない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語および科学用語は、本明細書の主題が属する技術分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。本明細書および添付の特許請求の範囲で使用される場合、それとは反対のことが指定されない限り、以下の用語は、本発明の理解を容易にするために示された意味を有する。
説明および添付の特許請求の範囲で使用される場合、単数形「a」、「an」および「the」は、文脈上別途明確に指示されない限り、複数の指示対象を含む。したがって、例えば、「組成物(a composition)」への言及は、2つ以上のそのような組成物の混合物を含み、「阻害剤(an inhibitor)」への言及は、2つ以上のそのような阻害剤の混合物などを含む。
別途記載されていない限り、用語「約」は、用語「約」によって修飾された特定の値の10%以内(例えば、5%、2%または1%以内)を意味する。
「含む(including)」、「含む(containing)」または「によって特徴付けられる(characterized by)」と同義である移行用語「含む(comprising)」は、包括的またはオープンエンドであり、追加の列挙されていない要素または方法工程を除外するものではない。対照的に、移行句「からなる(consisting of)」は、特許請求の範囲で指定されていないあらゆる要素、工程または成分を除外する。移行句「から本質的になる(consisting essentially of)」は、明記される材料または工程と、特許請求された発明の「基本的および新規の特性に実質的に影響を及ぼさないもの」とに特許請求の範囲を限定する。
本発明の化合物に関して、およびそれらをさらに説明するために以下の用語が本明細書で使用される範囲まで、以下の定義が適用される。
本明細書で使用される場合、用語「脂肪族」は、非環式炭化水素基を指し、分岐および非分岐、アルキル基、アルケニル基またはアルキニル基を含む。
本明細書で使用される場合、用語「アルキル」は、飽和した直鎖または分岐鎖の一価炭化水素ラジカルを指す。一実施形態では、アルキルラジカルはC1~C18基である。他の実施形態では、アルキルラジカルは、C0~C6基、C0~C5基、C0~C3基、C1~C12基、C1~C8基、C1~C6基、C1~C5基、C1~C4基またはC1~C3基である(ここで、C0アルキルは結合を指す)。アルキル基の例には、メチル、エチル、1-プロピル、2-プロピル、i-プロピル、1-ブチル、2-メチル-1-プロピル、2-ブチル、2-メチル-2-プロピル、1-ペンチル、n-ペンチル、2-ペンチル、3-ペンチル、2-メチル-2-ブチル、3-メチル-2-ブチル、3-メチル-1-ブチル、2-メチル-1-ブチル、1-ヘキシル、2-ヘキシル、3-ヘキシル、2-メチル-2-ペンチル、3-メチル-2-ペンチル、4-メチル-2-ペンチル、3-メチル-3-ペンチル、2-メチル-3-ペンチル、2,3-ジメチル-2-ブチル、3,3-ジメチル-2-ブチル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシルおよびドデシルが挙げられる。いくつかの実施形態では、アルキル基は、C1~C3アルキル基である。いくつかの実施形態では、アルキル基は、C1~C2アルキル基である。
本明細書で使用される場合、用語「アルキレン」は、炭素および水素のみからなり、不飽和を含まず、1~12個の炭素原子を有するラジカル基、例えば、メチレン、エチレン、プロピレン、n-ブチレンなどに分子の残部を連結する直鎖状または分岐状の二価炭化水素鎖を指す。アルキレン鎖は、単結合を介して分子の残部に結合し、単結合を介してラジカル基に結合し得る。いくつかの実施形態では、アルキレン基は、1~8個の炭素原子を含む(C1~C8アルキレン)。他の実施形態では、アルキレン基は、1~5個の炭素原子を含む(C1~C5アルキレン)。他の実施形態では、アルキレン基は、1~4個の炭素原子を含む(C1~C4アルキレン)。他の実施形態では、アルキレンは、1~3個の炭素原子を含む(C1~C3アルキレン)。他の実施形態では、アルキレン基は、1~2個の炭素原子を含む(C1~C2アルキレン)。他の実施形態では、アルキレン基は、1つの炭素原子を含む(C1アルキレン)。
本明細書で使用される場合、用語「ハロアルキル」は、1つ以上(例えば、1、2、3または4)のハロ基により置換されている、本明細書で定義されるアルキル基を指す。
本明細書で使用される場合、用語「アルケニル」は、少なくとも1つの炭素-炭素二重結合を有する直鎖または分岐鎖の一価炭化水素ラジカルを指す。アルケニルには、「シス」および「トランス」配向、あるいは「E」および「Z」配向を有するラジカルが含まれる。一例では、アルケニルラジカルはC2~C18基である。他の実施形態では、アルケニルラジカルは、C2~C12基、C2~C10基、C2~C8基、C2~C6基またはC2~C3基である。例には、エテニルまたはビニル、プロパ-1-エニル、プロパ-2-エニル、2-メチルプロパ-1-エニル、ブタ-1-エニル、ブタ-2-エニル、ブタ-3-エニル、ブタ-1,3-ジエニル、2-メチルブタ-1,3-ジエン、へクス-1-エニル、へクス-2-エニル、へクス-3-エニル、へクス-4-エニルおよびヘキサ-1,3-ジエニルが挙げられる。
本明細書で使用される場合、用語「アルキニル」は、少なくとも1つの炭素-炭素三重結合を有する直鎖状または分岐状の一価炭化水素ラジカルを指す。一例では、アルキニルラジカルはC2~C18基である。他の例では、アルキニルラジカルは、C2~C12、C2~C10、C2~C8、C2~C6またはC2~C3である。例には、エチニルプロパ-1-イニル、プロパ-2-イニル、ブタ-1-イニル、ブタ-2-イニルおよびブタ-3-イニルが挙げられる。
本明細書で使用される場合、用語「アルデヒド」は、式-C(O)Hによって表される。用語「C(O)」およびC=Oは、本明細書では区別なく使用される。
本明細書で使用される用語「アルコキシル」または「アルコキシ」は、それに結合した酸素ラジカルを有する、上で定義されたアルキル基を指す。代表的なアルコキシル基には、メトキシ、エトキシ、プロピルオキシ、tert-ブトキシなどが含まれる。「エーテル」は、酸素によって共有結合した2つの炭化水素である。したがって、そのアルキルをエーテルにするアルキルの置換基は、-O-アルキル、-O-アルケニルおよび-O-アルキニルのうちの1つによって表され得るようなアルコキシルであるか、それに類似している。
本明細書で使用される場合、用語「ハロゲン」(または「ハロ」または「ハロゲン化物」)は、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素を指す。
本明細書で使用される場合、用語「カルボン酸」は、式-C(O)OHによって表され、「カルボキシレート」は、式-C(O)O-によって表される。
本明細書で使用される場合、用語「エステル」は、式-OC(O)Z1または-C(O)OZ1によって表され、式中、Z1は、いずれも本明細書に記載のアルキル基、ハロゲン化アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、ヘテロシクロアルキル基またはヘテロシクロアルケニル基であり得る。
本明細書で使用される場合、用語「エーテル」は、式Z1OZ2によって表され、式中、Z1およびZ2は、独立して、いずれも本明細書に記載のアルキル基、ハロゲン化アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、ヘテロシクロアルキル基またはヘテロシクロアルケニル基であり得る。
本明細書で使用される場合、用語「ケトン」は、式Z1C(O)Z2によって表され、式中、A1およびA2は、独立して、いずれも本明細書に記載のアルキル基、ハロゲン化アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、ヘテロシクロアルキル基またはヘテロシクロアルケニル基であり得る。
本明細書で使用される場合、用語「スルホニル」は、式--S(O)2Z1によって表されるスルホ-オキソ基を指し、式中、Z1は、水素、いずれも本明細書に記載のアルキル基、ハロゲン化アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、ヘテロシクロアルキル基またはヘテロシクロアルケニル基であり得る。
本明細書で使用される場合、用語「スルホニルアミノ」(または「スルホンアミド」)は、式--S(O)2NH2によって表される。
本明細書で使用される場合、用語「チオール」は、式--SHによって表される。
本明細書で使用される場合、用語「環式基」は、単独で、またはさらに大きな部分の一部として使用される任意の基を広く指し、飽和環系、部分飽和環系または芳香環系、例えば、炭素環基(シクロアルキル、シクロアルケニル)、複素環基(ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルケニル)、アリール基およびヘテロアリール基を含む。環式基は、1つ以上の(例えば、融合した)環系を有し得る。したがって、例えば、環式基は、1つ以上の炭素環基、複素環基、アリール基またはヘテロアリール基を含むことができる。
本明細書で使用される場合、用語「炭素環式」(同じく「カルボシクリル」)は、単独で、またはさらに大きな部分の一部として使用される基を指し、単独であるか、さらに大きな部分の一部である、3~20個の炭素原子を有する飽和環系、部分不飽和環系または芳香環系を含む(例えば、アルク炭素環基(alkcarbocyclic group))。カルボシクリルという用語には、モノ-環系、ビ-環系、トリ-環系、縮合環系、架橋環系およびスピロ-環系ならびにそれらの組合せが含まれる。一実施形態では、カルボシクリルは、3~15個の炭素原子(C3~C15)を含む。一実施形態では、カルボシクリルは、3~12個の炭素原子(C3~C12)を含む。別の実施形態では、カルボシクリルは、C3~C8、C3~C10またはC5~C10を含む。別の実施形態では、単環としてのカルボシクリルは、C3~C8、C3~C6またはC5~C6を含む。いくつかの実施形態では、二環としてのカルボシクリルは、C7~C12を含む。別の実施形態では、スピロ系としてのカルボシクリルは、C5~C12を含む。単環式カルボシクリルの代表的な例には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、1-シクロペント-1-エニル、1-シクロペント-2-エニル、1-シクロペント-3-エニル、シクロヘキシル、ペルジューテリオシクロヘキシル(perdeuteriocyclohexyl)、1-シクロへクス-1-エニル、1-シクロへクス-2-エニル、1-シクロへクス-3-エニル、シクロヘキサジエニル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロデシル、シクロウンデシル、フェニルおよびシクロドデシルが含まれる。7~12個の環原子を有する二環式カルボシクリルには、[4,3]、[4,4]、[4,5]、[5,5]、[5,6]または[6,6]環系、例えば、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、ビシクロ[2.2.2]オクタン、ナフタレンおよびビシクロ[3.2.2]ノナンなどが含まれる。スピロカルボシクリルの代表的な例には、スピロ[2.2]ペンタン、スピロ[2.3]ヘキサン、スピロ[2.4]ヘプタン、スピロ[2.5]オクタンおよびスピロ[4.5]デカンが挙げられる。カルボシクリルという用語には、本明細書で定義されるアリール環系が含まれる。カルボシクリルという用語には、シクロアルキル環(例えば、飽和または部分不飽和のモノ-炭素環、ビ-炭素環またはスピロ-炭素環)も含まれる。炭素環基という用語にはまた、1つ以上(例えば、1、2または3)の異なる環式基(例えば、アリール環または複素環)に融合した炭素環が含まれ、ここで、ラジカルまたは結合点は炭素環上にある。
したがって、炭素環式という用語は、本明細書で使用される場合、Rcがアルキレン鎖である式--Rc-カルボシクリルの基を指すカルボシクリルアルキル基も包含する。炭素環式という用語はまた、本明細書で使用される場合、Rcがアルキレン鎖である式--O--Rc-カルボシクリルの酸素原子を介して結合した基を指すカルボシクリルアルコキシ基を包含する。
本明細書で使用される場合、用語「ヘテロシクリル」は、単独で、またはさらに大きな部分の一部として使用される「カルボシクリル」を指し、1つ以上(例えば、1、2、3または4)の炭素原子がヘテロ原子(例えば、O、N、N(O)、S、S(O)またはS(O)2)に置換されている飽和環系、部分不飽和環系または芳香環系を含む。ヘテロシクリルという用語には、モノ-環系、ビ-環系、トリ-環系、縮合環系、架橋環系およびスピロ-環系ならびにそれらの組合せが含まれる。いくつかの実施形態では、ヘテロシクリルとは、3~15員のヘテロシクリル環系を指す。いくつかの実施形態では、ヘテロシクリルとは、3~12員のヘテロシクリル環系を指す。いくつかの実施形態では、ヘテロシクリルとは、3~12員の飽和ヘテロシクリル環系などの飽和環系を指す。いくつかの実施形態では、ヘテロシクリルとは、5~14員のヘテロアリール環系などのヘテロアリール環系を指す。ヘテロシクリルという用語には、3~8個の炭素と1つ以上(1、2、3または4)のヘテロ原子とを含む飽和または部分不飽和のモノ-環系、ビ-環系またはスピロ-環系であるC3~C8ヘテロシクロアルキルも含まれる。
いくつかの実施形態では、ヘテロシクリル基は、3~12個の環原子を含み、単環、二環、三環およびスピロ環系を含み、ここで、環原子は炭素であり、1~5個の環原子は、窒素、硫黄または酸素などのヘテロ原子である。いくつかの実施形態では、ヘテロシクリルは、窒素、硫黄または酸素から選択される1つ以上のヘテロ原子を有する3~7員の単環を含む。いくつかの実施形態では、ヘテロシクリルは、窒素、硫黄または酸素から選択される1つ以上のヘテロ原子を有する4~6員の単環を含む。いくつかの実施形態では、ヘテロシクリルは3員の単環を含む。いくつかの実施形態では、ヘテロシクリルは4員の単環を含む。いくつかの実施形態では、ヘテロシクリルは5~6員の単環を含む。いくつかの実施形態では、ヘテロシクリル基は、0~3個の二重結合を含む。前述の実施形態のいずれでも、ヘテロシクリルは、1、2、3または4個のヘテロ原子を含む。任意の窒素ヘテロ原子または硫黄ヘテロ原子が場合により酸化されていてもよく(例えば、NO、SO、SO2)、任意の窒素ヘテロ原子が場合により四級化されていてもよい(例えば、[NR4]+Cl-、[NR4]+OH-)。ヘテロシクリルの代表的な例には、オキシラニル、アジリジニル、チイラニル、アゼチジニル、オキセタニル、チエタニル、1,2-ジチエタニル、1,3-ジチエタニル、ピロリジニル、ジヒドロ-1H-ピロリル、ジヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、ジヒドロチエニル、テトラヒドロチエニル、イミダゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、1,1-ジオキソ-チオモルホリニル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロピラニル、ヘキサヒドロチオピラニル、ヘキサヒドロピリミジニル、オキサジナニル、チアジナニル、チオキサニル、ホモピペラジニル、ホモピペリジニル、アゼパニル、オキセパニル、チエパニル、オキサゼピニル、オキサゼパニル、ジアゼパニル、1,4-ジアゼパニル、ジアゼピニル、チアゼピニル、チアゼパニル、テトラヒドロチオピラニル、オキサゾリジニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニル、1,1-ジオキソイソチアゾリジノニル、オキサゾリジノニル、イミダゾリジノニル、4,5,6,7-テトラヒドロ[2H]インダゾリル、テトラヒドロベンゾイミダゾリル、4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[d]イミダゾリル、1,6-ジヒドロイミダゾール[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジニル、チアジニル、チオフェニル、オキサジニル、チアジアジニル、オキサジアジニル、ジチアジニル、ジオキサジニル、オキサチアジニル、チアトリアジニル、オキサトリアジニル、ジチアジアジニル、イミダゾリニル、ジヒドロピリミジル、テトラヒドロピリミジル、1-ピロリニル、2-ピロリニル、3-ピロリニル、インドリニル、チアピラニル、2H-ピラニル、4H-ピラニル、ジオキサニル、1,3-ジオキソラニル、ピラゾリニル、ピラゾリジニル、ジチアニル、ジチオラニル、ピリミジノニル、ピリミジンジオニル、ピリミジン-2,4-ジオニル、ピペラジノニル、ピペラジンジオニル、ピラゾリジニルイミダゾリニル、3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサニル、3,6-ジアザビシクロ[3.1.1]ヘプタニル、6-アザビシクロ[3.1.1]ヘプタニル、3-アザビシクロ[3.1.1]ヘプタニル、3-アザビシクロ[4.1.0]ヘプタニル、アザビシクロ[2.2.2]ヘキサニル、2-アザビシクロ[3.2.1]オクタニル、8-アザビシクロ[3.2.1]オクタニル、2-アザビシクロ[2.2.2]オクタニル、8-アザビシクロ[2.2.2]オクタニル、7-オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン、アザスピロ[3.5]ノナニル、アザスピロ[2.5]オクタニル、アザスピロ[4.5]デカニル、1-アザスピロ[4.5]デカン-2-オニル、アザスピロ[5.5]ウンデカニル、テトラヒドロインドリル、オクタヒドロインドリル、テトラヒドロイソインドリル、テトラヒドロインダゾリル、1,1-ジオキソヘキサヒドロチオピラニルが挙げられる。硫黄原子または酸素原子と、1~3個の窒素原子とを含む5員ヘテロシクリルの例には、チアゾール-2-イルおよびチアゾール-2-イルN-オキシドを含むチアゾリル、1,3,4-チアジアゾール-5-イルおよび1,2,4-チアジアゾール-5-イルを含むチアジアゾリル、オキサゾリル、例えばオキサゾール-2-イル、ならびにオキサジアゾリル、例えば1,3,4-オキサジアゾール-5-イルおよび1,2,4-オキサジアゾール-5-イルがある。2~4個の窒素原子を含む例示的な5員環ヘテロシクリルには、イミダゾリル、例えば、イミダゾール-2-イル;トリアゾリル、例えば、1,3,4-トリアゾール-5-イル;1,2,3-トリアゾール-5-イル、1,2,4-トリアゾール-5-イル、およびテトラゾリル、例えば、1H-テトラゾール-5-イルが含まれる。ベンゾ縮合5員ヘテロシクリルの代表的な例には、ベンゾオキサゾール-2-イル、ベンゾチアゾール-2-イルおよびベンゾイミダゾール-2-イルがある。例示的な6員ヘテロシクリルは、1~3個の窒素原子と、場合により硫黄原子または酸素原子、例えば、ピリジル、例えば、ピリド-2-イル、ピリド-3-イルおよびピリド-4-イル;ピリミジル、例えば、ピリミド-2-イルおよびピリミド-4-イル;トリアジニル、例えば、1,3,4-トリアジン-2-イルおよび1,3,5-トリアジン-4-イル;ピリダジニル、特にピリダジン-3-イル、ならびにピラジニルとを含む。ピリジンN-オキシドおよびピリダジンN-オキシドならびにピリジル基、ピリミド-2-イル基、ピリミド-4-イル基、ピリダジニル基および1,3,4-トリアジン-2-イル基は、ヘテロシクリル基のさらに他の例である。いくつかの実施形態では、複素環基は、1つ以上(例えば、1、2または3)の異なる環式基(例えば、炭素環または複素環)に融合した複素環を含み、ここで、ラジカルまたは結合点は、複素環上にあり、いくつかの実施形態では、結合点は、複素環に含まれるヘテロ原子である。
したがって、複素環式という用語は、本明細書で使用される場合、少なくとも1つの窒素を含むヘテロシクリル基を指すN-ヘテロシクリル基を包含し、ここで、分子の残部へのヘテロシクリル基の結合点は、ヘテロシクリル基の窒素原子を介する。N-ヘテロシクリル基の代表的な例には、1-モルホリニル、1-ピペリジニル、1-ピペラジニル、1-ピロリジニル、ピラゾリジニル、イミダゾリニルおよびイミダゾリジニルが挙げられる。複素環式という用語はまた、本明細書で使用される場合、少なくとも1つのヘテロ原子を含むヘテロシクリル基を指すC-ヘテロシクリル基を包含し、ここで、分子の残部へのヘテロシクリル基の結合点は、ヘテロシクリル基の炭素原子を介する。C-ヘテロシクリルラジカルの代表的な例には、2-モルホリニル、2-または3-または4-ピペリジニル、2-ピペラジニル、および2-または3-ピロリジニルが挙げられる。複素環式という用語はまた、上に開示されるように、Rcがアルキレン鎖である式--Rc-ヘテロシクリルの基を指すヘテロシクリルアルキル基を包含する。複素環式という用語はまた、本明細書で使用される場合、Rcがアルキレン鎖である式--O--Rc-ヘテロシクリルの酸素原子を介して結合したラジカルを指すヘテロシクリルアルコキシ基を包含する。
本明細書で使用される場合、単独で、またはさらに大きな部分(例えば、アルキル基上の末端炭素原子が、結合点、例えば、ベンジル基である「アラルキル」)、酸素原子が結合点である「アラルコキシ」、または結合点がアリール基上にある「アロキシアルキル」)の一部として使用される用語「アリール」は、縮合環を含む単環式、二環式または三環式の炭素環系を含む基を指し、ここで、系内の少なくとも1つの環は芳香族である。いくつかの実施形態では、アラルコキシ基はベンゾキシ基である。用語「アリール」は、用語「アリール環」と区別なく使用され得る。一実施形態では、アリールは、6~18個の炭素原子を有する基を含む。別の実施形態では、アリールは、6~10個の炭素原子を有する基を含む。アリール基の例には、本明細書に記載の1つ以上の置換基によって置換されていてもよいか、独立して置換されていてもよいフェニル、ナフチル、アントラシル、ビフェニル、フェナントレニル、ナフタセニル、1,2,3,4-テトラヒドロナフタレニル、1H-インデニル、2,3-ジヒドロ-1H-インデニル、ナフチリジニルなどが挙げられる。特定のアリールはフェニルである。いくつかの実施形態では、アリール基は、1つ以上(例えば、1、2または3)の異なる環式基(例えば、炭素環または複素環)に融合したアリール環を含み、ここで、ラジカルまたは結合点はアリール環上にある。
したがって、アリールという用語は、上に開示されるように、Rcがメチレンまたはエチレンなどのアルキレン鎖である式--Rc-アリールの基を指すアラルキル基(例えば、ベンジル)を包含する。いくつかの実施形態では、アラルキル基は、置換されていてもよいベンジル基である。アリールという用語はまた、本明細書で使用される場合、Rcがメチレンまたはエチレンなどのアルキレン鎖である式--O-Rc--アリールの酸素原子を介して結合した基を指すアラルコキシ基を包含する。
本明細書で使用される場合、単独で、またはさらに大きな部分(例えば、「ヘテロアリールアルキル」(同じく「ヘテロアラルキル」)、または「ヘテロアリールアルコキシ」(同じく「ヘテロアラルコキシ」)の一部として使用される用語「ヘテロアリール」は、5~14個の環原子を有する単環式、二環式または三環式の環系を指し、ここで、少なくとも1つの環は、芳香族であり、少なくとも1つのヘテロ原子を含む。一実施形態では、ヘテロアリールは、1つ以上の環原子が、独立して置換されていてもよい窒素、硫黄または酸素である5~6員の単環式芳香族基を含む。別の実施形態では、ヘテロアリールは、1つ以上の環原子が窒素、硫黄または酸素である5~6員の単環式芳香族基を含む。ヘテロアリール基の代表的な例には、チエニル、フリル、イミダゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、トリアゾリル、チアジアゾリル、オキサジアゾリル、テトラゾリル、チアトリアゾリル、オキサトリアゾリル、ピリジル、ピリミジル、イミダゾピリジル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアジニル、テトラジニル、テトラゾロ[1,5-b]ピリダジニル、プリニル、デアザプリニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾフリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチアジアゾリル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾイミダゾリル、インドリル、1,3-チアゾール-2-イル、1,3,4-トリアゾール-5-イル、1,3-オキサゾール-2-イル、1,3,4-オキサジアゾール-5-イル、1,2,4-オキサジアゾール-5-イル、1,3,4-チアジアゾール-5-イル、1H-テトラゾール-5-イル、1,2,3-トリアゾール-5-イルおよびピリド-2-イルN-オキシドが挙げられる。用語「ヘテロアリール」はまた、ヘテロアリールが1つ以上の環式(例えば、カルボシクリルまたはヘテロシクリル)環に融合している基を含み、ここで、ラジカルまたは結合点はヘテロアリール環上にある。非限定的な例には、インドリル、インドリジニル、イソインドリル、ベンゾチエニル、ベンゾチオフェニル、メチレンジオキシフェニル、ベンゾフラニル、ジベンゾフラニル、インダゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾジオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、キノリル、イソキノリル、シンノリニル、フタラジニル、キナゾリニル、キノキサリニル、4H-キノリジニル、カルバゾリル、アクリジニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサジニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニルおよびピリド[2,3-b]-1,4-オキサジン-3(4H)-オンが挙げられる。ヘテロアリール基は、単環式、二環式または三環式であり得る。いくつかの実施形態では、ヘテロアリール基は、1つ以上(例えば、1、2または3)の異なる環式基(例えば、炭素環または複素環)に融合したヘテロアリール環を含み、ここで、ラジカルまたは結合点は、ヘテロアリール環上にあり、いくつかの実施形態では、結合点は、複素環に含まれるヘテロ原子である。
したがって、ヘテロアリールという用語は、本明細書で使用される場合、少なくとも1つの窒素を含む、上で定義されたヘテロアリール基を指すN-ヘテロアリール基を包含し、ここで、分子の残部へのヘテロアリール基の結合点は、ヘテロアリール基の窒素原子を介する。ヘテロアリールという用語はまた、本明細書で使用される場合、上で定義されたヘテロアリール基を指すC-ヘテロアリール基を包含し、ここで、分子の残部へのヘテロアリール基の結合点は、ヘテロアリール基の炭素原子を介する。ヘテロアリールという用語はまた、上に開示されるように、Rcが上で定義されるアルキレン鎖である式--Rc-ヘテロアリールの基を指すヘテロアリールアルキル基を包含する。ヘテロアリールという用語はまた、本明細書で使用される場合、Rcが上で定義されるアルキレン基である式--O--Rc-ヘテロアリールの酸素原子を介して結合した基を指すヘテロアラルコキシ(またはヘテロアリールアルコキシ)基を包含する。
本明細書に記載の基のいずれも、置換されていてもよいか、非置換であってもよい。本明細書で使用される場合、用語「置換されている」は、そのような置換が、置換されている原子、および置換基の許容される原子価に従っており、置換が、安定な化合物、すなわち、例えば、転位、環化、脱離などによって自発的に変換を受けない化合物を生じるという暗黙の条件を伴って、あらゆる許容される置換基を広く指す。代表的な置換基には、ハロゲン、ヒドロキシル基、および任意の数の炭素原子、例えば、1~14個の炭素原子を含み、1つ以上(例えば、1 2 3、または4)のヘテロ原子、例えば、直鎖状、分岐状または環式構造形式でグループ化された酸素、硫黄および窒素を含み得る任意の他の有機基(organic grouping)が挙げられる。
したがって、置換基の代表的な例には、アルキル基、置換アルキル基(例えば、C1~C6、C1~5、C1~4、C1~3、C1~2、C1)、アルコキシ基(例えば、C1~C6、C1~5、C1~4、C1~3、C1~2、C1)、置換アルコキシ基(例えば、C1~C6、C1~5、C1~4、C1~3、C1~2、C1)、ハロアルキル基(例えば、CF3)、アルケニル基(例えば、C2~C6、C2~5、C2~4、C2~3、C2)、置換アルケニル基(例えば、C2~C6、C2~5、C2~4、C2~3、C2)、アルキニル基(例えば、C2~C6、C2~5、C2~4、C2~3、C2)、置換アルキニル基(例えば、C2~C6、C2~5、C2~4、C2~3、C2)、環式基(例えば、C3~C12、C5~C6)、置換環式基(例えば、C3~C12、C5~C6)、炭素環基(例えば、C3~C12、C5~C6)、置換炭素環基(例えば、C3~C12、C5~C6)、複素環基(例えば、C3~C12、C5~C6)、置換複素環基(例えば、C3~C12、C5~C6)、アリール基(例えば、ベンジルおよびフェニル)、置換アリール基(例えば、置換ベンジルまたは置換フェニル)、ヘテロアリール基(例えば、ピリジルまたはピリミジル)、置換ヘテロアリール基(例えば、置換ピリジルまたは置換ピリミジル)、アラルキル基(例えば、ベンジル)、置換アラルキル基(例えば、置換ベンジル)、ハロ基、ヒドロキシル基、アリールオキシ基(例えば、C6~C12、C6)、置換アリールオキシ基(例えば、C6~C12、C6)、アルキルチオ基(例えば、C1~C6)、置換アルキルチオ基(例えば、C1~C6)、アリールチオ基(例えば、C6~C12、C6)、置換アリールチオ基(例えば、C6~C12、C6)、シアノ基、カルボニル基、置換カルボニル基、カルボキシル基、置換カルボキシル基、アミノ基、置換アミノ基、アミド基、置換アミド基、チオ基、置換チオ基、スルフィニル基、置換スルフィニル基、スルホニル基、置換スルホニル基、スルフィンアミド基、置換スルフィンアミド基、スルホンアミド基、置換スルホンアミド基、尿素基、置換尿素基、カルバメート基、置換カルバメート基、アミノ酸基およびペプチド基が挙げられ得る。
ターゲティングリガンドと、本発明ではEP300およびその変異型(総称して「EP300」)である標的タンパク質との間の相互作用に関連する用語「結合」は、典型的には、細胞に存在する他のタンパク質性実体、例えばCBPとのターゲティングリガンドの結合が機能的に重要でないという点で優先的または実質的に特異的(本明細書では「選択的」とも呼ばれる)であり得る分子間相互作用を指す。本発明の二官能性化合物は、標的分解のために、その変異型を含むEP300に優先的に結合し、それらを動員し得る。
デグロンとE3ユビキチンリガーゼとの間の相互作用に関連する用語「結合」は、典型的には、ターゲティングリガンドと標的タンパク質との間の親和性に等しいかそれを超える親和性レベルを示す場合も示さない場合もある分子間相互作用を指すが、それでもなお、親和性は、標的分解、および標的タンパク質の選択的分解へのリガーゼの動員を達成するのに十分である。
概して、本発明の一態様の二官能性化合物は、式Iによって表される構造:
(式中、ターゲティングリガンドは、ヒストンアセチルトランスフェラーゼ(HAT)p300(EP300)に結合する部分を表し、デグロンは、E3ユビキチンリガーゼに結合する部分を表し、リンカーは、デグロンおよびターゲティングリガンドを共有結合させる部分を表す)、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体を有する。
ターゲティングリガンド
いくつかの実施形態では、EP300ターゲティングリガンドは、A-485またはその類似体である。A-485は、構造TL-1によって表される:
A-485は、N-[(4-フルオロフェニル)メチル]-2-{(1R)-5-[(メチルカルバモイル)アミノ]-2’,4’-ジオキソ-2,3-ジヒドロ-3’H-スピロ[インデン-1,5’-[1,3]オキサゾリジン]-3’-イル}-N-[(2S)-1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル]アセトアミドとしても知られており、そのスピロ環類似体は、米国特許出願公開第2016/0235716号明細書およびMichaelides,et al.,ACS Med.Chem.Lett.9:28-33(2018)に記載されている。
したがって、いくつかの実施形態では、式(I)の二官能性化合物は、構造I-1:
またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体によって表される。
いくつかの実施形態では、EP300ターゲティングリガンドは、A-485類似体であり、構造TL-1aによって表され:
式中、Aは、CH2、NHまたはOであり;
Bは、CH2またはCOであり;
Rは、H、ハロ(例えば、ClまたはF)、CN、CF3、アルキルまたはアルコキシである。
したがって、いくつかの実施形態では、式(I)の二官能性化合物は、構造I-1a:
(式中、Aは、CH2、NHまたはOであり;
Bは、CH2またはCOであり;
Rは、ハロ(例えば、ClまたはF)、CN、CF3、アルキルまたはアルコキシである)、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体によって表される。
いくつかの実施形態では、EP300ターゲティングリガンドは、A-485類似体であり、構造TL-1bによって表され:
式中、Aは、CH2、NHまたはOであり;
Bは、CH2またはCOであり;
Rは、H、ハロ(例えば、ClまたはF)、CN、CF3、アルキルまたはアルコキシであり;
R1は、C3~C5炭素環基もしくはアルク炭素環基、または3~5員のN-複素環基もしくはアルクN-複素環基(alkN-heterocyclic group)(Nはアルキル基に結合している)であり、アルキル基は、C1~C10アルキル(例えば、C1~C3)アルキル基である。
いくつかの実施形態では、R1は、
である。
したがって、いくつかの実施形態では、式(I)の二官能性化合物は、構造I-1b:
(式中、Aは、CH2、NHまたはOであり;
Bは、CH2またはCOであり;
Rは、ハロ(例えば、ClまたはF)、CN、CF3、アルキルまたはアルコキシであり;
R1は、C3~C5炭素環基もしくはアルク炭素環基、または3~5員のN-複素環基もしくはアルクN-複素環基であり、アルキル基は、C1~C10アルキル(例えば、C1~C3)アルキル基である)、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体によって表される。
いくつかの実施形態では、EP300ターゲティングリガンドは、構造TL-1c:
によって表され、式中、Qは、CH2、O、N、CO、C(O)O、C(O)N、CH2N、CH2C(O)、CH2C(O)O、CH2C(O)NまたはCH2CH2Nであり;
R2は、
C3~C5炭素環基もしくはアルク炭素環基、または3~5員のN-複素環基もしくはアルクN-複素環基であり、アルキル基は、C1~C10アルキル(例えば、C1~C3)アルキル基である。
したがって、いくつかの実施形態では、式(I)の二官能性化合物は、構造I~c:
またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体によって表される。
いくつかの実施形態では、ターゲティングリガンドは、構造TL-1dによって表される:
したがって、いくつかの実施形態では、式(I)の二官能性化合物は、構造I-1d:
またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体によって表される。
いくつかの実施形態では、EP300ターゲティングリガンドは、構造TL-1eによって表される:
したがって、いくつかの実施形態では、式(I)の二官能性化合物は、構造I-1e:
またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体によって表される。
いくつかの実施形態では、EP300ターゲティングリガンドは、構造TL-1fによって表される:
したがって、いくつかの実施形態では、式(I)の二官能性化合物は、構造I-1f:
またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体によって表される。
リンカー
リンカー(「L」)は、ターゲティングリガンドおよびデグロンの共有結合を提供する。リンカーの構造は、ターゲティングリガンドまたはデグロンの活性を実質的に妨げない限り、重要ではない場合がある。いくつかの実施形態では、リンカーは、アルキレン鎖(例えば、2~20のアルキレン単位を有する)である。他の実施形態では、リンカーは、アルキレン鎖または二価アルキレン鎖であり得、これらのいずれかは、-O-、-S-、-N(R’)-、-C≡C-、-C(O)-、-C(O)O-、-OC(O)-、-OC(O)O-、-C(NOR’)-、-C(O)N(R’)-、-C(O)N(R’)C(O)-、-C(O)N(R’)C(O)N(R’)-、-N(R’)C(O)-、-N(R’)C(O)N(R’)-、-N(R’)C(O)O-、-OC(O)N(R’)-、-C(NR’)-、-N(R’)C(NR’)-、-C(NR’)N(R’)-、-N(R’)C(NR’)N(R’)-、-OB(Me)O-、-S(O)2-、-OS(O)-、-S(O)O-、-S(O)-、-OS(O)2-、-S(O)2O-、-N(R’)S(O)2-、-S(O)2N(R’)-、-N(R’)S(O)-、-S(O)N(R’)-、-N(R’)S(O)2N(R’)-、-N(R’)S(O)N(R’)-、C3~C12カルボシクレン(carbocyclene)、3~12員のヘテロシクレン(heterocyclene)、5~12員のヘテロアリーレンまたはそれらの任意の組合せのうちの少なくとも1つによって中断され、および/またはそれらのうちの少なくとも1つを(一方または両方の末端で)終端させ得、式中、R’は、HまたはC1~C6アルキルであり、中断基(interrupting group)、および一方または両方の終了基(terminating group)は、同じであっても異なっていてもよい。
他の実施形態では、リンカーは、ポリエチレングリコール鎖であり得る。他の実施形態では、リンカーは、ポリエチレングリコール鎖または二価アルキレン鎖であり得、これらのいずれかは、-S-、-N(R’)-、-C≡C-、-C(O)-、-C(O)O-、-OC(O)-、-OC(O)O-、-C(NOR’)-、-C(O)N(R’)-、-C(O)N(R’)C(O)-、-C(O)N(R’)C(O)N(R’)-、-N(R’)C(O)-、-N(R’)C(O)N(R’)-、-N(R’)C(O)O-、-OC(O)N(R’)-、-C(NR’)-、-N(R’)C(NR’)-、-C(NR’)N(R’)-、-N(R’)C(NR’)N(R’)-、-OB(Me)O-、-S(O)2-、-OS(O)-、-S(O)O-、-S(O)-、-OS(O)2-、-S(O)2O-、-N(R’)S(O)2-、-S(O)2N(R’)-、-N(R’)S(O)-、-S(O)N(R’)-、-N(R’)S(O)2N(R’)-、-N(R’)S(O)N(R’)-、C3~12カルボシクレン、3~12員のヘテロシクレン、5~12員のヘテロアリーレンまたはそれらの任意の組合せのうちの少なくとも1つによって中断され、および/またはそれらのうちの少なくとも1つを(一方または両方の末端で)終端させ得、式中、R’は、HまたはC1~C6アルキルであり、一方または両方の終了基は同じであっても異なっていてもよい。
いくつかの実施形態では、リンカーは、窒素もデグロンに結合している、NH基で終端するC1~C10アルキレン鎖であり得る。
特定の実施形態では、リンカーは、1~10個のアルキレン単位を有し、
によって中断されるか
で終端するアルキレン鎖である。
他の実施形態では、リンカーは、1~8個のPEG単位を有し、
で終端するポリエチレングリコール鎖である。
「カルボシクレン」は、置換されていてもよい二価の炭素環ラジカルを指す。
「ヘテロシクレン」は、場合により置換されていてもよい二価のヘテロシクリルラジカルを指す。
「ヘテロアリーレン」は、場合により置換されていてもよい二価のヘテロアリールラジカルを指す。
本発明で使用するのに好適であり得るリンカーの代表的な例には、アルキレン鎖、例えば、以下が挙げられる:
(式中、nは、1から10まで(「から(from)」は包括的を意味する)の整数、例えば、1~9、1~8、1~7、1~6、1~5、1~4、1~3、1~2、2~10、2~9、2~8、2~7、2~6、2~5、2~4、2~3、3~10、3~9、3~8、3~7、3~6、3~5、3~4、4~10、4~9、4~8、4~7、4~6、4~5、5~10、5~9、5~8、5~7、5~6、6~10、6~9、6~8、6~7、7~10、7~9、7~8、8~10、8~9、9~10ならびに1、2、3、4、5、6、7、8、9および10であり、その例には以下が挙げられる):
(上記のように)様々な官能基で終端するアルキレン鎖であって、その例は以下の通りであるアルキレン鎖:
(上記のように)様々な官能基によって中断されるアルキレン鎖であって、その例は以下の通りであるアルキレン鎖:
ヘテロシクレン基によって中断されるか終端するアルキレン鎖、例えば、
(式中、mおよびnは、独立して0から10までの整数である)であって、その例には以下が挙げられるアルキレン鎖:
アミド基、ヘテロシクレン基および/またはアリール基によって中断されるアルキレン鎖であって、その例には以下が挙げられるアルキレン鎖:
ヘテロシクレン基およびアリール基、およびヘテロ原子によって中断されるアルキレン鎖であって、その例には以下が挙げられるアルキレン鎖:
ならびに
N、OまたはBなどのヘテロ原子によって中断されるか、それらで終端するアルキレン鎖、例えば、
(式中、各nは、独立して1から10までの整数、例えば、1~9、1~8、1~7、1~6、1~5、1~4、1~3、1~2、2~10、2~9、2~8、2~7、2~6、2~5、2~4、2~3、3~10、3~9、3~8、3~7、3~6、3~5、3~4、4~10、4~9、4~8、4~7、4~6、4~5、5~10、5~9、5~8、5~7、5~6、6~10、6~9、6~8、6~7、7~10、7~9、7~8、8~10、8~9、9~10ならびに1、2、3、4、5、6、7、8、9および10であり、Rは、HまたはC1~C4アルキルである)であって、その例は以下の通りであるアルキレン鎖
いくつかの実施形態では、リンカーはポリエチレングリコール鎖であり、その例には以下が挙げられ:
式中、nは1から10までの整数であり、その例には以下が挙げられる:
いくつかの実施形態では、ポリエチレングリコール鎖は、官能基で終端し得、その例は以下の通りである:
いくつかの実施形態では、式(I)の二官能性化合物は、構造L10によって表されるリンカーを含み:
式中、Xは、CH2、NH、NMe、NEtまたはOであり、nは0から11までの整数である。
いくつかの実施形態では、リンカーは、構造L11~L26のいずれか1つによって表される:
したがって、いくつかの実施形態では、本発明の二官能性化合物は、構造I-2~I-12のいずれか1つ:
ターゲティングリガンド
デグロン
またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体によって表される。
いくつかの実施形態では、本発明の二官能性化合物は、以下からなる群から選択される構造:
またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体によって表される。
デグロン
デグロン(「D」)は、E3ユビキチンリガーゼに結合する官能性部分である。いくつかの実施形態では、デグロンは、セレブロン(CRBRN)に結合する。いくつかの実施形態では、デグロンは、フォンヒッペルリンダウ(VHL)腫瘍抑制因子に結合する。
いくつかの実施形態では、式(I)の二官能性化合物は、セレブロンに結合するデグロンを含む。セレブロンに結合するデグロンの代表的な例は、米国特許出願公開第2018/0015085号明細書に記載されている(例えば、その中の式IAおよびIA’に包含されるイソインドリノンおよびイソインドリン-1,3-ジオンなどのインドリノン、ならびにその中の式IBおよびIB’に包含される架橋シクロアルキル化合物)。
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、セレブロンに結合し、構造D1によって表されるデグロンを含み:
式中、Yは、CH2またはCOであり;
Zは、NH、OまたはOCH2COであり、波線(
)は、リンカーおよびEP300ターゲティング部分に対する結合点を表す。
いくつかの実施形態では、デグロンは、構造D1-aによって表される:
いくつかの実施形態では、デグロンはVHLに結合する。VHLに結合するデグロンの代表的な例は、以下の通りである:
(式中、Y’は、結合、N、OまたはCである);
(式中、Zは、環式基、例えば、C5~C6炭素環基またはC5~C6複素環基である);および
VHLに結合し、本発明で使用するのに好適であり得るさらに他のデグロンは、米国特許出願公開第2017/0121321 A1号明細書に開示されている。
したがって、いくつかの実施形態では、式(I)の二官能性化合物は、構造TL-1、TL-1a、TL-1b、TL-1cおよびL1-L11と、D1、D1aおよびD2-a~D2-eを含む、本明細書に記載のデグロンの構造との組合せによって生成される任意の構造、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体によって表される。
いくつかの実施形態では、本発明の化合物は、以下からなる群から選択される構造:
ならびにその薬学的に許容される塩および立体異性体によって表される。
ビオチン化化合物
本発明の別の態様は、式IIによって表される構造を有する二官能性化合物に関し:
式中、ターゲティングリガンドは、ヒストンアセチルトランスフェラーゼp300(本明細書ではEP300とも呼ばれる)に結合する部分を表し、リンカー(上に開示される)は、ビオチンおよびターゲティングリガンドを共有結合させる部分を表す。
したがって、いくつかの実施形態では、式(II)の二官能性化合物は、以下からなる群から選択される構造:
またはその塩もしくは立体異性体によって表される。
式(I)および式(II)の二官能性化合物は、遊離酸もしくは遊離塩基または薬学的に許容される塩の形態であり得る。本明細書で使用される場合、塩の文脈では、用語「薬学的に許容される」は、化合物の生物学的活性または特性を無効にせず、比較的毒性がない化合物を指し、すなわち、塩形態の化合物は、望ましくない生物学的効果(めまいまたは胃の不調など)を引き起こしたり、それが含有される組成物の他の成分のいずれかと有害な方法で相互作用したりすることなく、対象に投与され得る。用語「薬学的に許容される塩」は、本発明の化合物と好適な酸または塩基との反応によって得られる生成物を指す。本発明の化合物の薬学的に許容される塩の例には、好適な無機塩基に由来するもの、例えば、Li塩、Na塩、K塩、Ca塩、Mg塩、Fe塩、Cu塩、Al塩、Zn塩およびMn塩が挙げられる。薬学的に許容される非毒性の酸付加塩の例には、無機酸により形成されるアミノ基の塩、例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硝酸塩、硫酸塩、重硫酸塩、リン酸塩、イソニコチン酸塩、酢酸塩、乳酸塩、サリチル酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、パントテン酸塩、酒石酸水素塩、アスコルビン酸塩、コハク酸塩、マレイン酸塩、ゲンチシン酸塩、フマル酸塩、グルコン酸塩、グルクロン酸塩(glucaronate)、糖酸塩、ギ酸塩、安息香酸塩、グルタミン酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、4-メチルベンゼンスルホン酸塩またはp-トルエンスルホン酸塩などがある。本発明の特定の化合物は、リシン、アルギニン、グアニジン、ジエタノールアミンまたはメトホルミンなどの様々な有機塩基と薬学的に許容される塩を形成することができる。
本発明の二官能性化合物は、少なくとも1つのキラル中心を有し得、したがって、本明細書で使用される場合、空間内のそれらの原子の配向のみが異なる、個々の化合物のあらゆる異性体を包含する立体異性体の形態であり得る。立体異性体という用語には、鏡像異性体(化合物の(R-)または(S-)配置を含むエナンチオマー)、化合物の鏡像異性体の混合物(エナンチオマーの物理的混合物、およびラセミ体またはラセミ混合物)、化合物の幾何(シス/トランスまたはE/Z、R/S)異性体、および互いに鏡像でない複数のキラル中心を有する化合物の異性体(ジアステレオ異性体)が含まれる。化合物のキラル中心は、インビボでエピマー化を受け得る。したがって、これらの化合物について、その(R-)形態での化合物の投与は、その(S-)形態での化合物の投与と同等であると考えられる。したがって、本発明の化合物は、個々の異性体の形態で、かつ他の異性体を実質的に含まず、または様々な異性体の混合物、例えば、立体異性体のラセミ混合物の形態で、作製および使用され得る。
いくつかの実施形態では、式(I)または式(II)の二官能性化合物は、同位体の天然存在量を超える量、すなわち濃縮された量で、原子の少なくとも1つの所望の同位体置換を有するという点で同位体誘導体である。一実施形態では、化合物は、重水素または複数の重水素原子を含む。重水素、すなわち、2Hなどの比較的重い同位体による置換は、比較的大きな代謝安定性、例えば、インビボ半減期の増加または必要な投与量の減少から生じる特定の治療上の利点をもたらし得るため、状況によっては有利である可能性がある。
さらに、式(I)の化合物は、N-オキシド、結晶形態(多形としても知られる)、同じタイプの活性を有する化合物の活性代謝物、互変異性体、ならびに化合物の、水、エタノールなどの薬学的に許容される溶媒を用いた非溶媒和形態および溶媒和形態の使用を包含する。本明細書に提示されるコンジュゲートの溶媒和形態もまた、本明細書に開示されると考えられる。
合成方法
別の態様では、本発明は、本発明の二官能性化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体を作製するための方法に関する。概して、本発明の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体は、化学的に関連する化合物の調製に適用可能であることが知られている任意のプロセスによって調製され得る。本発明の化合物は、様々な実施例に記載され、かつ本発明の化合物を調製することができる非限定的な方法を示す合成スキームに関連して、さらによく理解されるであろう。
医薬組成物
本発明の別の態様は、式(I)の二官能性化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体の治療有効量と、薬学的に許容される担体とを含む医薬組成物に関する。当技術分野で公知の用語「薬学的に許容される担体」は、本発明の化合物を哺乳動物に投与するのに好適な薬学的に許容される材料、組成物またはビヒクルを指す。好適な担体には、例えば、液体(水性および非水性の両方の類似物、ならびにそれらの組合せ)、固体、封入材料、ガス、およびそれらの組合せ(例えば、半固体)、ならびに1つの器官、または身体の一部から、別の器官、または身体の一部に化合物を運搬または輸送するように機能するガスが含まれ得る。担体は、製剤の他の成分に対して生理学的に不活性であり、それと適合性があり、対象または患者に有害でないという意味で「許容される」。組成物はまた、製剤のタイプに応じて、1つ以上の薬学的に許容される賦形剤を含み得る。
概して、式(I)の二官能性化合物ならびにそれらの薬学的に許容される塩および立体異性体は、従来の薬学的実践、例えば、従来の混合、溶解、造粒、糖衣錠製造、水簸、乳化、カプセル化、捕捉および圧縮プロセスに従って、所与のタイプの組成物に製剤化され得る(例えば、Remington:The Science and Practice of Pharmacy(20th ed.),ed.A.R.Gennaro,Lippincott Williams&Wilkins,2000およびEncyclopedia of Pharmaceutical Technology,eds.J.Swarbrick and J.C.Boylan,1988-1999,Marcel Dekker,New Yorkを参照)。製剤のタイプは、経腸(例えば、経口、頬側、舌下および直腸)、非経口(例えば、皮下(s.c.)、静脈内(i.v.)、筋肉内(i.m.)および胸骨内注射または注入技術、眼内、動脈内、髄内、髄腔内、脳室内、経皮、皮内、膣内、腹腔内、粘膜、経鼻、気管内注入、気管支注入、ならびに吸入)および局所(例えば、経皮)を含み得る投与様式に依存する。一般に、最も適切な投与経路は、例えば、薬剤の性質(例えば、消化管の環境でのその安定性)および/または対象の状態(例えば、対象が経口投与に耐えられるかどうか)を含む様々な因子に依存する。例えば、非経口(例えば、静脈内)投与はまた、化合物が、単回投与治療および/または急性状態の場合のように、比較的迅速に投与され得るという点で有利であり得る。
いくつかの実施形態では、式(I)の二官能性化合物は、経口投与または静脈内投与(例えば、全身静脈内注射)のために製剤化される。
したがって、式(I)の二官能性化合物は、固体組成物(例えば、粉末、錠剤、分散性顆粒、カプセル、カシェおよび坐剤)、液体組成物(例えば、化合物が溶解される溶液、化合物の固体粒子が分散される懸濁液、エマルジョン、ならびにリポソーム、ミセルまたはナノ粒子、シロップおよびエリキシルを含有する溶液);半固体組成物(例えば、ゲル、懸濁液およびクリーム);およびガス(例えば、エアロゾル組成物用の推進剤)に製剤化され得る。化合物はまた、迅速放出、中間放出または持続放出のために製剤化され得る。
経口投与用の固形剤形には、カプセル、錠剤、丸薬、粉末および顆粒が含まれる。そのような固形剤形では、活性化合物は、担体、例えば、クエン酸ナトリウムまたはリン酸二カルシウム、ならびに追加の担体または賦形剤、例えば、a)充填剤または増量剤、例えば、デンプン、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトールおよびケイ酸、b)結合剤、例えば、メチルセルロース、微結晶セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、アルジネート、ゼラチン、ポリビニルピロリジノン、スクロースおよびアカシアなど、c)保湿剤、例えば、グリセロール、d)崩壊剤、例えば、架橋ポリマー(例えば、架橋ポリビニルピロリドン(クロスポビドン)、架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム(クロスカルメロースナトリウム)、デンプングリコレートナトリウム、寒天、炭酸カルシウム、ジャガイモデンプンまたはタピオカデンプン、アルギン酸、特定のシリケート、および炭酸ナトリウム、e)溶解遅延剤(solution retarding agent)、例えば、パラフィン、f)吸収促進剤、例えば、第四級アンモニウム化合物、g)湿潤剤、例えば、セチルアルコールおよびグリセロールモノステアレートなど、h)吸収剤、例えば、カオリンおよびベントナイト粘土、およびi)潤滑剤、例えば、タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム、およびそれらの混合物と混合される。カプセル、錠剤および丸薬の場合、剤形はまた、緩衝剤を含み得る。同様のタイプの固体組成物が、ラクトースまたは乳糖および高分子量ポリエチレングリコールなどの賦形剤を使用して、軟質および硬質充填ゼラチンカプセル剤中の充填剤として使用されてもよい。錠剤、糖衣錠、カプセル、丸薬および顆粒の固形剤形は、腸溶コーティングおよび他のコーティングなどのコーティングおよびシェルを用いて調製され得る。それらは、乳白剤をさらに含有し得る。
いくつかの実施形態では、式(I)の二官能性化合物は、軟質および硬質ゼラチンカプセルに製剤化され得る。使用され得る代表的な賦形剤には、アルファ化デンプン、ステアリン酸マグネシウム、マンニトール、フマル酸ステアリルナトリウム、無水ラクトース、微結晶セルロースおよびクロスカルメロースナトリウムが含まれる。ゼラチンシェルは、ゼラチン、二酸化チタン、酸化鉄および着色剤を含み得る。
経口投与用の液体剤形には、溶液、懸濁液、エマルジョン、マイクロエマルジョン、シロップおよびエリキシルが含まれる。液体剤形は、化合物に加えて、当技術分野で一般的に使用される水性または非水性担体(化合物の溶解度に応じて)、例えば、水または他の溶媒、可溶化剤および乳化剤など、例えば、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、エチルカーボネート、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、ジメチルホルムアミド、油(特に綿実油、落花生油、トウモロコシ油、胚芽油、オリーブ油、ヒマシ油およびゴマ油)、グリセロール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ポリエチレングリコール、およびソルビタンの脂肪酸エステル、ならびにそれらの混合物を含有し得る。経口組成物はまた、賦形剤、例えば、湿潤剤、懸濁剤、着色料、甘味料、香味剤および芳香剤を含み得る。
注射用調製物は、滅菌水溶液または油性懸濁液を含み得る。それらは、好適な分散剤または湿潤剤および懸濁剤を使用する標準的な技術に従って製剤化され得る。無菌注射用調製物はまた、例えば、1,3-ブタンジオールの溶液として、非毒性の非経口的に許容される希釈剤または溶媒中の無菌の注射可能な溶液、懸濁液またはエマルジョンであり得る。使用され得る許容可能なビヒクルおよび溶媒の中には、水、リンゲル液、U.S.P.および等張食塩液がある。さらに、溶媒または懸濁媒体として、無菌の固定油が従来使用されている。この目的のために、合成モノグリセリドまたは合成ジグリセリドを含む任意の刺激の少ない固定油が使用され得る。さらに、オレイン酸などの脂肪酸が注射剤の調製に使用される。注射用製剤は、例えば、細菌保持フィルターを通して濾過することによって、または使用前に滅菌水もしくは他の滅菌注射用媒体に溶解もしくは分散することができる滅菌固体組成物の形態で滅菌剤を組み込むことによって、滅菌され得る。化合物の効果は、その吸収を遅くすることによって延長させてもよく、これは、水溶性の低い液体懸濁液または結晶性材料もしくはアモルファス材料を使用することによって達成され得る。非経口的に投与された製剤からの化合物の長期吸収はまた、油性ビヒクルに化合物を懸濁することによって達成され得る。
特定の実施形態では、本発明の式(I)の化合物は、例えば、多くの場合デポー調製物または徐放性製剤では、器官へのコンジュゲートの直接注射を介して、全身的ではなく局所的に投与され得る。特定の実施形態では、長時間作用型製剤は、移植(例えば、皮下または筋肉内)または筋肉内注射によって投与される。注射用デポー形態は、生分解性ポリマー、例えば、ポリラクチド-ポリグリコリド、ポリ(オルトエステル)およびポリ(無水物)中で化合物のマイクロカプセルマトリックスを形成することによって作製される。化合物の放出速度は、化合物とポリマーとの比、および使用される特定のポリマーの性質を変化させることによって制御され得る。デポー注射用製剤はまた、体組織と適合性のあるリポソームまたはマイクロエマルジョンに化合物を捕捉することによって調製される。さらに、他の実施形態では、化合物は、標的化された薬物送達システム、例えば、器官特異的抗体によってコーティングされたリポソームで送達される。そのような実施形態では、リポソームは、器官を標的とし、器官によって選択的に取り込まれる。
式(I)の二官能性化合物は、頬側または舌下投与のために製剤化され得、その例には、錠剤、トローチ剤およびゲルが挙げられる。
二官能性化合物は、吸入による投与のために製剤化され得る。吸入による投与に適した様々な形態には、エアロゾル、ミストまたは粉末が含まれる。医薬組成物は、好適な推進剤(例えば、ジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、二酸化炭素または他の好適なガス)を使用して、加圧パックまたはネブライザーからのエアロゾルスプレー提示の形態で送達され得る。いくつかの実施形態では、加圧エアロゾルの投薬単位は、計量された量を送達するための弁を設けることによって決定され得る。いくつかの実施形態では、例えば、吸入器または注入器に使用するために、化合物とラクトースまたはデンプンなどの好適な粉末基剤との粉末混合物を含有する、ゼラチンを含むカプセルおよびカートリッジが製剤化され得る。
式(I)の二官能性化合物は、本明細書で使用される場合、表皮に製剤を適用することによる皮内投与を指す局所投与のために製剤化され得る。これらのタイプの組成物は、典型的には、軟膏、ペースト、クリーム、ローション、ゲル、溶液およびスプレーの形態である。
局所適用のための組成物を製剤化するのに有用な担体の代表的な例には、溶媒(例えば、アルコール、多価アルコール、水)、クリーム、ローション、軟膏、油、プラスター、リポソーム、粉末、エマルジョン、マイクロエマルジョンおよび緩衝液(例えば、低張食塩水または緩衝食塩水)が挙げられる。例えば、クリームは、飽和または不飽和脂肪酸、例えば、ステアリン酸、パルミチン酸、オレイン酸、パルミトオレイン酸(palmito-oleic acid)、セチルアルコールまたはオレイルアルコールを使用して製剤化され得る。クリームはまた、非イオン性界面活性剤、例えば、ポリオキシ-40-ステアレートを含有し得る。
いくつかの実施形態では、局所製剤はまた、賦形剤を含み得、その例は、浸透増強剤である。これらの薬剤は、好ましくは全身吸収をほとんどまたは全く伴わずに、角質層を通して表皮または真皮に、薬理学的に活性な化合物を輸送することができる。皮膚を通る薬物の浸透速度を高める点でのそれらの効果に関して、多種多様な化合物が評価されてきた。例えば、様々な皮膚浸透促進剤の使用および試験を調査するPercutaneous Penetration Enhancers,Maibach H.I.and Smith H.E.(eds.),CRC Press,Inc.,Boca Raton,Fla.(1995)、およびBuyuktimkin et al.,Chemical Means of Transdermal Drug Permeation Enhancement in Transdermal and Topical Drug Delivery Systems,Gosh T.K.,Pfister W.R.,Yum S.I.(Eds.),Interpharm Press Inc.,Buffalo Grove,Ill.(1997)を参照されたい。浸透増強剤の代表的な例には、トリグリセリド(例えば、大豆油)、アロエ組成物(例えば、アロエベラゲル)、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、オクトリフェニルポリエチレン(octolyphenylpolyethylene)グリコール、オレイン酸、ポリエチレングリコール400、プロピレングリコール、N-デシルメチルスルホキシド、脂肪酸エステル(例えば、ミリスチン酸イソプロピル、ラウリン酸メチル、モノオレイン酸グリセロールおよびモノオレイン酸プロピレングリコール)およびN-メチルピロリドンが挙げられる。
局所および他のタイプの製剤に含まれ得る(それらが適合性のある範囲で)さらに他の賦形剤の代表的な例には、防腐剤、抗酸化剤、保湿剤、皮膚軟化剤、緩衝剤、可溶化剤、皮膚保護剤および界面活性剤が挙げられる。好適な防腐剤には、アルコール、第四級アミン、有機酸、パラベンおよびフェノールが含まれる。好適な抗酸化剤には、アスコルビン酸およびそのエステル、亜硫酸水素ナトリウム、ブチル化ヒドロキシトルエン、ブチル化ヒドロキシアニソール、トコフェロール、ならびにEDTAおよびクエン酸などのキレート剤が含まれる。好適な保湿剤には、グリセリン、ソルビトール、ポリエチレングリコール、尿素およびプロピレングリコールが含まれる。好適な緩衝剤には、クエン酸緩衝液、塩酸緩衝液および乳酸緩衝液が含まれる。好適な可溶化剤には、第四級アンモニウムクロリド、シクロデキストリン、安息香酸ベンジル、レシチンおよびポリソルベートが含まれる。好適な皮膚保護剤には、ビタミンE油、アラトイン、ジメチコン、グリセリン、ワセリンおよび酸化亜鉛が含まれる。
経皮製剤は、典型的には、化合物が親油性エマルジョンまたは緩衝水溶液に製剤化され、ポリマーまたは接着剤に溶解および/または分散される経皮送達デバイスおよび経皮送達パッチを使用する。パッチは、医薬品の連続的な送達、脈動的な送達、またはオンデマンドの送達のために構築され得る。化合物の経皮送達は、イオントフォレーシスパッチによって達成され得る。経皮パッチは、速度制御膜を使用することによって、またはポリマーマトリックスもしくはゲル内に化合物を捕捉することによって吸収速度を遅らせる、化合物の制御された送達を提供し得る。吸収促進剤を使用して吸収を増加させてもよく、その例には、皮膚の通過を助ける吸収性の薬学的に許容される溶媒が含まれる。
眼科製剤には点眼薬が含まれる。
直腸投与用の製剤には、浣腸、直腸ゲル、直腸発泡剤、直腸エアロゾルおよび保持浣腸が含まれ、これらは、従来の坐剤基剤、例えば、カカオバターまたは他のグリセリド、および合成ポリマー、例えば、ポリビニルピロリドン、PEGなどを含有し得る。また、直腸投与または膣内投与用の組成物は、化合物と、いずれも周囲温度では固体であるが、体温では液体であるため、直腸または膣腔で融解し、化合物を放出する好適な非刺激性担体および賦形剤、例えば、カカオバター、脂肪酸グリセリドの混合物、ポリエチレングリコール、坐剤ワックスおよびそれらの組合せとを混合することによって調製され得る坐剤として製剤化され得る。
投薬量
本明細書で使用される場合、用語「治療有効量」は、異常なEP300活性による疾患または障害に罹患している特定の患者に対して所望の治療反応をもたらすのに有効な、式(I)の二官能性化合物もしくはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体;または式(I)の二官能性化合物もしくはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体を含む組成物の量を指す。したがって、用語「治療有効量」には、投与された際に、(例えば、EP300を選択的に阻害/分解するために)治療される疾患または障害に正の改変を誘導するか、疾患または障害の発症または進行を予防するのに十分であるか、対象の治療される疾患または障害の症状のうちの1つ以上をある程度まで緩和するか、疾患(例えば、神経芽腫)細胞を単に死滅させるか阻害するか、疾患細胞内のEP300の量を減少させる、本発明の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体の量が含まれる。
式(I)の二官能性化合物の1日総投薬量、およびその使用法は、標準的な医療行為に従って、例えば、主治医が穏当な医学的判断を使用することによって決定され得る。任意の特定の対象に対する特定の治療上有効な用量は、治療される疾患または障害およびその重症度(例えば、その現在の状態);対象の年齢、体重、一般的な健康状態、性別および食餌;使用される特定の化合物の投与時間、投与経路および排泄速度;治療期間;使用される特定の化合物と組み合わせてまたは同時に使用される薬物;ならびに医学分野で周知の同様の因子を含む様々な因子に依存し得る(例えば、Goodman and Gilman’s The Pharmacological Basis of Therapeutics,10th Edition,A.Gilman,J.Hardman and L.Limbird,eds.,McGraw-Hill Press,155-173,2001を参照)。
式(I)の二官能性化合物ならびにそれらの薬学的に許容される塩および立体異性体は、広い投薬量範囲にわたって有効であり得る。いくつかの実施形態では、1日総投薬量(例えば、成人の場合)は、約0.001~約1600mg、0.01~約1600mg、0.01~約500mg、約0.01~約100mg、約0.5~約100mg、1~約100~400mg/日、約1~約50mg/日、および約5~約40mg/日の範囲であり得、さらに他の実施形態では、約10~約30mg/日の範囲であり得る。個々の投薬量は、化合物が1日当たりに投与される回数に応じて、所望の投薬量を含むように製剤化され得る。例として、カプセルは、約1~約200mgの化合物(例えば、1、2、2.5、3、4、5、10、15、20、25、50、100、150および200mg)を含むように製剤化され得る。
いくつかの実施形態では、投与される式(I)の二官能性化合物の量は、治療される患者、障害の重症度、投与速度、化合物の性質、および処方する医師の裁量に依存する。投薬量は、単回用量または分割用量では、約0.001~約100mg/kg体重/日、好ましくは約1~約35mg/kg/日の範囲である。70kgのヒトの場合、これは、約0.05~約7g/日、好ましくは約0.1~約2.5g/日に相当する。場合によっては、前述の範囲の下限を下回る投薬量レベルが十分すぎる可能性があり、他の場合には、有害な副作用を引き起こすことなく、さらに多い投薬量が使用され得る。
使用方法
いくつかの態様では、本発明は、それを必要とする対象に、式(I)の二重特異性化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体の治療有効量を投与することを伴う、異常な(例えば、機能不全または調節不全の)EP300活性を伴う疾患または障害を治療する方法に関する。
疾患または障害は、異常なEP300活性またはMYC活性(例えば、非病的状態と比較して、EP300のレベルの上昇、またはそうでなければ機能的に異常なEP300)によって特徴付けられるか、媒介されると言われ得る。「疾患」は、一般に、対象が恒常性を維持することができず、かつ疾患が改善されない場合、対象の健康が悪化し続ける、対象の健康状態と考えられる。対照的に、対象の「障害」は、対象が恒常性を維持することができるが、対象の健康状態が、障害がない場合よりも不利である健康状態である。治療せずに放置しても、障害が動物の健康状態をさらに低下させるとは限らない。
いくつかの実施形態では、本出願の化合物は、細胞増殖性疾患および障害(例えば、癌または良性新生物)の治療に有用であり得る。本明細書で使用される場合、用語「細胞増殖性疾患または障害」は、非癌性状態、例えば、新生物、前癌状態、良性腫瘍および癌を含め、脱調節性もしくは異常な細胞増殖またはその両方を特徴とする状態を指す。
本明細書で使用される用語「対象」(または「患者」)は、示された疾患または障害を起こしやすいか、示された疾患または障害に罹患している、動物界のあらゆる成員を含む。いくつかの実施形態では、対象は、哺乳動物、例えば、ヒトまたは非ヒト哺乳動物である。該方法は、伴侶動物、例えば、イヌおよびネコ、ならびに家畜、例えば、ウシ、ウマ、ヒツジ、ヤギ、ブタ、および他の飼育動物および野生動物にも適用可能である。本発明による治療「を必要とする」対象は、確実に診断されてい得る特定の疾患または障害に「罹患しているか、罹患している疑いがある」可能性があるか、そうでなければ、医学専門家がその対象がその疾患または障害に罹患したことを診断するか疑うことができるように、十分な数の危険因子、または十分な数もしくは組合せの徴候もしくは症状を呈し得る。したがって、特定の疾患または障害に罹患している、および罹患している疑いがある対象は、必ずしも2つの別個の群であるとは限らない。
本発明の化合物による治療に適している可能性のある非癌性(例えば、細胞増殖性)疾患または障害の例示的なタイプには、炎症性疾患および炎症性状態、自己免疫疾患、神経変性疾患、心疾患、ウイルス性疾患、慢性および急性の腎疾患または腎傷害、代謝性疾患、ならびにアレルギー性疾患および遺伝性疾患が含まれる。
特定の非癌性疾患および障害の代表的な例には、関節リウマチ、円形脱毛症、リンパ増殖性状態、自己免疫血液障害(例えば、溶血性貧血、再生不良性貧血、無汗性外胚葉形成異常症、真正赤血球性貧血および特発性血小板減少症)、胆嚢炎、リウマチ性脊椎炎、骨関節炎、痛風、強皮症、敗血症、敗血症性ショック、涙腺炎、クリオピリン関連周期性症候群(CAPS)、内毒素ショック、子宮内膜炎、グラム陰性敗血症、乾性角結膜炎、毒素性ショック症候群、喘息、成人呼吸促迫症候群、慢性閉塞性肺疾患、慢性肺炎症、慢性移植拒否反応、化膿性汗腺炎、炎症性腸疾患、クローン病、ベーチェット症候群、全身性エリテマトーデス、糸球体腎炎、多発性硬化症、若年型糖尿病、自己免疫性網膜ぶどう膜炎、自己免疫性血管炎、甲状腺炎、アディソン病、扁平苔癬、虫垂炎、水疱性天疱瘡、尋常性天疱瘡、落葉状天疱瘡、腫瘍随伴性天疱瘡、重症筋無力症、免疫グロブリンA腎症、橋本病、シェーグレン症候群、白斑、ウェゲナー肉芽腫症、精巣肉様腫、自己免疫性卵巣炎、サルコイドーシス、リウマチ性心炎、強直性脊椎炎、グレーヴス病、自己免疫性血小板減少性紫斑病、乾癬、乾癬性関節炎、湿疹、ヘルペス状皮膚炎、潰瘍性大腸炎、膵線維症、肝炎、肝線維症、CD14媒介性敗血症(CD14 mediated sepsis)、非CD14媒介性敗血症、急性腎疾患および慢性腎疾患、過敏性腸症候群、発熱(pyresis)、再狭窄、子宮頸管炎、脳卒中および虚血性損傷、神経外傷、急性疼痛および慢性疼痛、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、慢性心不全、うっ血性心不全、急性冠動脈症候群、悪液質、マラリア、らい病、リーシュマニア症、ライム病、ライター症候群、急性滑膜炎、筋変性、滑液包炎、腱炎、腱鞘炎、脱出した、破裂したまたは脱した椎間円板症候群(herniated,ruptured,or prolapsed intervertebral disk syndrome)、骨粗鬆症、副鼻腔炎、血栓症、ケイ肺症、肺サルコーシス(pulmonary sarcosis)、骨吸収疾患、例えば、骨粗鬆症、線維筋痛、AIDSおよび他のウイルス性疾患、例えば、帯状疱疹、I型単純疱疹またはII型単純疱疹、インフルエンザウイルスおよびサイトメガロウイルス、I型糖尿病およびII型糖尿病、肥満、インスリン抵抗性網膜症および糖尿病性網膜症、22q11.2欠失症候群、アンジェルマン症候群、カナバン病、セリアック病、シャルコー・マリー・トゥース病、色盲、ネコ鳴き症候群、ダウン症候群、嚢胞性線維症、デュシェンヌ型筋ジストロフィー、血友病、クラインフェルター症候群、神経線維腫症、フェニルケトン尿症、プラダー・ウィリー症候群、鎌状赤血球症、テイ・サックス病、ターナー症候群、尿素サイクル異常症、サラセミア、耳炎、膵炎、耳下腺炎、心膜炎、胸膜炎、咽頭炎、胸膜炎、静脈炎、肺炎、ブドウ膜炎、多発性筋炎、直腸炎、間質性肺線維症、皮膚筋炎、アテローム性動脈硬化症、動脈硬化症、筋萎縮性側索硬化症、反社会性(asociality)、静脈瘤、膣炎、うつ病ならびに乳児突然死症候群が挙げられる。
他の実施形態では、該方法は、癌を有する対象を治療することに関する。概して、本発明の化合物は、癌腫(原発性および転移性腫瘍の両方を含む固形腫瘍)、肉腫、黒色腫、ならびに血液癌(リンパ球、骨髄および/またはリンパ節を含む血液に影響を与える癌)、例えば、白血病、リンパ腫および多発性骨髄腫を治療するのに有効であり得る。成人の腫瘍/癌および小児の腫瘍/癌が含まれる。癌は、血管新生化されているか、未だ実質的に血管新生化されていないか、血管新生化されていない腫瘍であり得る。
癌の代表的な例には、副腎皮質癌、AIDS関連癌(例えば、カポジのリンパ腫、およびAIDS関連リンパ腫)、虫垂癌、小児癌(例えば、小児小脳星細胞腫、小児大脳星細胞腫)、基底細胞癌、皮膚癌(非黒色腫)、胆道癌、肝外胆管癌、肝内胆管癌、膀胱癌(bladder cancer)、膀胱癌(urinary bladder cancer)、脳癌(例えば、神経膠腫および神経膠芽腫、例えば、脳幹神経膠腫、妊娠性絨毛腫瘍神経膠腫(gestational trophoblastic tumor glioma)、小脳星細胞腫、大脳星細胞腫/悪性神経膠腫、上衣腫、髄芽腫、テント上原始神経外胚葉性腫瘍(supratentorial primitive neuroectodeimal tumor)、視覚路および視床下部神経膠腫(visual pathway and hypothalamic glioma))、乳癌、気管支腺腫/カルチノイド、カルチノイド腫瘍、神経系癌(例えば、中枢神経系癌、中枢神経系リンパ腫)、子宮頸癌、慢性骨髄増殖性疾患、結腸直腸癌(例えば、結腸癌、直腸癌)、リンパ系新生物、菌状息肉腫、セザリー症候群、子宮内膜癌、食道癌、頭蓋外胚細胞腫瘍、性腺外胚細胞腫瘍、肝外胆管癌、眼の癌、眼内黒色腫、網膜芽細胞腫、胆嚢癌、胃腸癌(例えば、胃癌、小腸癌、消化管カルチノイド腫瘍、消化管間質腫瘍(GIST))、胆管細胞癌、胚細胞腫瘍、卵巣胚細胞腫瘍、頭頸部癌、神経内分泌腫瘍、ホジキンリンパ腫、Ann Arbor stage IIIおよびstage IV小児非ホジキンリンパ腫、ROS1陽性難治性非ホジキンリンパ腫、白血病、リンパ腫、多発性骨髄腫、下咽頭癌、眼内黒色腫、眼球癌(ocular cancer)、膵島細胞腫瘍(膵内分泌部)、腎癌(例えば、ウィルムス腫瘍、腎細胞癌)、肝癌、肺癌(例えば、非小細胞肺癌および小細胞肺癌)、ALK陽性未分化大細胞リンパ腫、ALK陽性進行性悪性固形新生物、ワルデンストレーム高ガンマグロブリン血症、黒色腫、眼内(眼)黒色腫、メルケル細胞癌、中皮腫、潜在性原発性を有する転移性扁平頸部癌、多発性内分泌腫瘍症(MEN)、骨髄異形成症候群、骨髄異形成/骨髄増殖性疾患、鼻咽頭癌、神経芽腫、口腔癌(oral cancer)(例えば、口腔癌(mouth cancer)、口唇癌、口腔癌(oral cavity cancer)、舌癌、中咽頭癌、咽頭癌(throat cancer)、喉頭癌)、卵巣癌(例えば、卵巣上皮癌、卵巣胚細胞腫瘍、卵巣低悪性度腫瘍)、膵癌、膵島細胞癌(islet cell pancreatic cancer)、副鼻腔癌および鼻腔癌、副甲状腺癌、陰茎癌、咽頭癌(pharyngeal cancer)、褐色細胞腫、松果体芽細胞腫、転移性甲状腺未分化癌、未分化甲状腺癌、乳頭様甲状腺癌、下垂体腫瘍、形質細胞新生物/多発性骨髄腫、胸膜肺芽腫、前立腺癌、網膜芽腫、横紋筋肉腫、唾液腺癌、子宮癌(例えば、子宮内膜子宮癌(endometrial uterine cancer)、子宮肉腫、子宮体癌)、扁平上皮癌、精巣癌、胸腺腫、胸腺癌、甲状腺癌、若年性黄色肉芽腫、腎盂および尿管および他の泌尿器の移行細胞癌、尿道癌、妊娠性絨毛腫瘍、膣癌、外陰癌、肝芽腫、ラブドイド腫瘍、ならびにウィルムス腫瘍が挙げられる。
本発明の二官能性化合物を用いて治療可能であり得る肉腫には、同様に軟部組織癌および骨癌の両方が含まれ、その代表的な例には、骨肉腫または骨原性肉腫(骨)(例えば、ユーイング肉腫)、軟骨肉腫(軟骨)、平滑筋肉腫(平滑筋)、横紋筋肉腫(骨格筋)、中皮肉腫または中皮腫(体腔の膜内)、線維肉腫(線維性組織)、血管肉腫または血管内皮腫(血管)、脂肪肉腫(脂肪組織)、神経膠腫または星細胞腫(脳内に見られる神経結合組織)、粘液肉腫(原発性胚性結合組織(primitive embryonic connective tissue))、間葉系または中胚葉混合性腫瘍(mesenchymous or mixed mesodermal tumor)(混合結合組織タイプ)、および組織球性肉腫(免疫癌)が挙げられる。
いくつかの実施形態では、本発明の方法は、血液系、肝臓、脳、肺、結腸、膵臓、前立腺、卵巣、乳房、皮膚および子宮内膜の細胞増殖性疾患または障害を有する対象の治療を伴う。
本明細書で使用される場合、「血液系の細胞増殖性疾患または障害」には、リンパ腫、白血病、骨髄性新生物、マスト細胞新生物、脊髄形成異常症、良性単クローン免疫グロブリン症、リンパ腫様丘疹症、真性多血症、慢性骨髄性白血病、原発性骨髄線維症および本態性血小板血症が含まれる。したがって、血液癌の代表的な例には、多発性骨髄腫、リンパ腫(T細胞リンパ腫、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫(びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、濾胞性リンパ腫(FL)、マントル細胞リンパ腫(MCL)およびALK+未分化大細胞リンパ腫(例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、胚中心B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫または活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫から選択されるB細胞非ホジキンリンパ腫を含む)、バーキットリンパ腫/白血病、マントル細胞リンパ腫、縦隔(胸腺)大細胞型B細胞リンパ腫、濾胞性リンパ腫、辺縁帯リンパ腫、リンパ形質細胞性リンパ腫/ワルデンストレーム高ガンマグロブリン血症、転移性膵臓腺癌、難治性B細胞非ホジキンリンパ腫、および再発したB細胞非ホジキンリンパ腫、小児リンパ腫、およびリンパ球性および皮膚起源のリンパ腫、例えば、小リンパ球性リンパ腫、小児白血病を含む白血病、有毛細胞白血病、急性リンパ性白血病、急性骨髄性白血病(acute myelocytic leukemia)、急性骨髄性白血病(acute myeloid leukemia)(例えば、急性単球性白血病)、慢性リンパ性白血病、小リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病(chronic myelocytic leukemia)、慢性骨髄性白血病(chronic myelogenous leukemia)、ならびにマスト細胞白血病、骨髄性新生物およびマスト細胞新生物が挙げられ得る。
本明細書で使用される場合、「肝臓の細胞増殖性疾患または障害」には、肝臓に影響を与えるあらゆる形態の細胞増殖性障害が含まれる。肝臓の細胞増殖性障害には、肝癌(例えば、肝細胞癌、肝内胆管癌および肝芽腫)、肝臓の前癌または前癌状態、肝臓の良性の増殖または病変、および肝臓の悪性の増殖または病変、ならびに肝臓以外の体内の組織および器官内の転移巣が含まれ得る。肝臓の細胞増殖性障害には、肝臓の過形成、異形成および形成異常が含まれ得る。
本明細書で使用される場合、「脳の細胞増殖性疾患または障害」には、脳に影響を与えるあらゆる形態の細胞増殖性障害が含まれる。脳の細胞増殖性障害には、脳腫瘍(例えば、神経膠腫、神経膠芽腫、髄膜腫、下垂体腺腫、前庭神経鞘腫および原始神経外胚葉性腫瘍(髄芽腫))、脳の前癌または前癌状態、脳の良性の増殖または病変、および脳の悪性の増殖または病変、ならびに脳以外の体内の組織および器官内の転移巣が含まれ得る。脳の細胞増殖性障害には、脳の過形成、異形成および形成異常が含まれ得る。
本明細書で使用される場合、「肺の細胞増殖性疾患または障害」には、肺細胞に影響を与えるあらゆる形態の細胞増殖性障害が含まれる。肺の細胞増殖性障害には、肺癌、肺の前癌および前癌状態、肺の良性の増殖または病変、肺の過形成、異形成および形成異常、ならびに肺以外の体内の組織および器官内の転移巣が含まれる。肺癌には、肺のあらゆる形態の癌、例えば、悪性肺新生物、上皮内癌、典型的なカルチノイド腫瘍および非典型的なカルチノイド腫瘍が含まれる。肺癌には、小細胞肺癌(「SLCL」)、非小細胞肺癌(「NSCLC」)、腺癌、小細胞癌、大細胞癌、扁平上皮癌および中皮腫が含まれる。肺癌には、「瘢痕癌」、気管支肺胞上皮癌、巨細胞癌、紡錘細胞癌および大細胞神経内分泌癌が含まれ得る。肺癌には、組織学的および超微細構造的な不均質性を有する肺新生物(例えば、混合細胞型)も含まれる。いくつかの実施形態では、本発明の化合物は、非転移性または転移性の肺癌(例えば、NSCLC、ALK陽性NSCLC、ROS1再配列を有するNSCLC、肺腺癌、および肺扁平上皮癌)を治療するために使用され得る。
本明細書で使用される場合、「結腸の細胞増殖性疾患または障害」には、結腸癌、結腸の前癌または前癌状態、結腸の腺腫性ポリープおよび結腸の異時性病変を含め、結腸細胞に影響を与えるあらゆる形態の細胞増殖性障害が含まれる。結腸癌には、孤発性および遺伝性の結腸癌、悪性結腸新生物、上皮内癌、典型的なカルチノイド腫瘍および非典型的なカルチノイド腫瘍、腺癌、扁平上皮癌ならびに扁平上皮癌が含まれる。結腸癌は、遺伝性の症候群、例えば、遺伝性の非ポリープ性結腸直腸癌、家族性大腸ポリポーシス、MYH関連ポリポーシス、ガードナー症候群、ポイツ・ジェガーズ症候群、ターコット症候群および若年性ポリポーシスと関連し得る。結腸の細胞増殖性障害はまた、結腸の過形成、異形成または形成異常を特徴とし得る。
本明細書で使用される場合、「膵臓の細胞増殖性疾患または障害」には、膵臓細胞に影響を与えるあらゆる形態の細胞増殖性障害が含まれる。膵臓の細胞増殖性障害には、膵癌、膵臓の前癌または前癌状態、膵臓の過形成、膵臓の形成異常、膵臓の良性の増殖または病変、および膵臓の悪性の増殖または病変、ならびに膵臓以外の体内の組織および器官内の転移巣が含まれ得る。膵癌には、管状腺癌、腺扁平上皮癌、多形性巨細胞癌、粘液性腺癌、破骨細胞様巨細胞癌、粘液性嚢胞腺癌、腺房癌、分類不能大細胞癌、小細胞癌、膵芽腫、乳頭状新生物、粘液性嚢胞腺腫、乳頭状嚢胞性新生物および漿液性嚢胞腺腫、ならびに組織学的および超微細構造的な不均質性を有する膵臓新生物(例えば、混合細胞)を含め、膵臓のあらゆる形態の癌が含まれる。
本明細書で使用される場合、「前立腺の細胞増殖性疾患または障害」には、前立腺に影響を与えるあらゆる形態の細胞増殖性障害が含まれる。前立腺の細胞増殖性障害には、前立腺癌、前立腺の前癌または前癌状態、前立腺の良性の増殖または病変、および前立腺の悪性の増殖または病変、ならびに前立腺以外の体内の組織および器官内の転移巣が含まれ得る。前立腺の細胞増殖性障害には、前立腺の過形成、異形成および形成異常が含まれ得る。
本明細書で使用される場合、「卵巣の細胞増殖性疾患または障害」には、卵巣の細胞に影響を与えるあらゆる形態の細胞増殖性障害が含まれる。卵巣の細胞増殖性障害には、卵巣の前癌または前癌状態、卵巣の良性の増殖または病変、卵巣癌、ならびに卵巣以外の体内の組織および器官内の転移巣が含まれ得る。卵巣の細胞増殖性障害には、卵巣の過形成、異形成および形成異常が含まれ得る。
本明細書で使用される場合、「乳房の細胞増殖性疾患または障害」には、乳房細胞に影響を与えるあらゆる形態の細胞増殖性障害が含まれる。乳房の細胞増殖性障害には、乳癌、乳房の前癌または前癌状態、乳房の良性の増殖または病変、ならびに乳房以外の体内の組織および器官内の転移巣が含まれ得る。乳房の細胞増殖性障害には、乳房の過形成、異形成および形成異常が含まれ得る。
本明細書で使用される場合、「皮膚の細胞増殖性疾患または障害」には、皮膚細胞に影響を与えるあらゆる形態の細胞増殖性障害が含まれる。皮膚の細胞増殖性障害には、皮膚の前癌もしくは前癌状態、皮膚の良性の増殖もしくは病変、黒色腫、悪性黒色腫、または皮膚の他の悪性の増殖もしくは病変、ならびに皮膚以外の体内の組織および器官内の転移巣が含まれ得る。皮膚の細胞増殖性障害には、皮膚の過形成、異形成および形成異常が含まれ得る。
本明細書で使用される場合、「子宮内膜の細胞増殖性疾患または障害」には、子宮内膜の細胞に影響を与えるあらゆる形態の細胞増殖性障害が含まれる。子宮内膜の細胞増殖性障害には、子宮内膜の前癌または前癌状態、子宮内膜の良性の増殖または病変、子宮内膜癌、ならびに子宮内膜以外の体内の組織および器官内の転移巣が含まれ得る。子宮内膜の細胞増殖性障害には、子宮内膜の過形成、異形成および形成異常が含まれ得る。
いくつかの実施形態では、本発明の化合物または薬学的に許容される塩もしくは立体異性体は疾患であるか、障害は高リスク神経芽腫(NB)である。
いくつかの実施形態では、疾患または障害は、急性骨髄性白血病(AML)、多発性骨髄腫(MM)、黒色腫、横紋筋肉腫またはびまん性大細胞型B細胞リンパ腫である。他の実施形態では、疾患または障害は小さな固形腫瘍である。他の実施形態では、疾患または障害は、結腸癌、直腸癌、胃癌、乳癌または膵癌である。
式(I)の二官能性化合物は、単剤療法として、または併用療法によって、患者、例えば、癌患者に投与され得る。治療は、すなわち、単独で、または他の治療と組み合わせて、以前に抗癌治療レジメンを受けていない患者に対する初期治療としての「フロントライン/第一選択」であるか、単独で、または他の治療と組み合わせて、以前に抗癌治療レジメンを受けている患者に対する治療としての「第二選択」であるか、単独で、または他の治療と組み合わせて、「第三選択」、「第四選択」などの治療としてのものであり得る。部分的に成功した以前の治療を受けたが、特定の治療に不耐性になった患者にも治療が行われ得る。治療はまた、アジュバント治療として、すなわち、現在検出可能な疾患を有しない患者に対して、または腫瘍の外科的切除後に、癌の再発を防ぐために行われ得る。したがって、いくつかの実施形態では、二官能性化合物は、別の療法、例えば、化学療法、放射免疫療法、外科療法、免疫療法、放射線療法、標的療法またはそれらの任意の組合せを受けた患者に投与され得る。
本発明の方法は、単回投与または複数回投与(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、10、15、20回またはそれ以上の投与)で、式(I)の二官能性化合物またはその医薬組成物を患者に投与することを伴い得る。例えば、投与の頻度は、1日1回から8週間に約1回までの範囲であり得る。いくつかの実施形態では、投与の頻度は、1、2、3、4、5または6週間にわたり約1日1回の範囲であり、他の実施形態では、3週間(21日間)の連日投与と7日間の「オフ」期間とを含む28日サイクルを伴う。他の実施形態では、二官能性化合物は、2日半にわたり1日2回(BID)(合計5回の投与)、または2日にわたり1日1回(QD)(合計2回の投与)投与され得る。他の実施形態では、二官能性化合物は、5日間にわたり1日1回(QD)投与され得る。
いくつかの態様では、本発明は、EP300またはCPBのためのプローブとして式(II)の二官能性化合物を使用する方法に関する。例えば、式IIの二官能性化合物は、標的タンパク質の同定、単離、取扱いおよびプルダウンのためにストレプトアビジンとともに、ならびに標的同定のための関連タンパク質(IP)とともに、またはChem-seqとともに使用され得る(Anders et al.,Nat.Biotechnol.32(1):92-6(2014))。例えば、任意のビオチン化分子を直接単離するためのアビジン-ビオチン相互作用を利用するために、Dynabeads(登録商標)M-270ストレプトアビジン(Thermo Fisher Scientific;カタログ番号65305)を使用してもよい。このプローブ分子は、アッセイ開発に使用することができる(実施例26に記載されているAlphaScreen(商標)アッセイを参照)。
併用療法
式(I)の二官能性化合物は、疾患および障害を治療する際に、少なくとも1つの他の活性剤、例えば、抗癌剤または抗癌レジメンと組み合わせて、またはそれらと同時に使用され得る。この文脈では、用語「組み合わせて」および「同時には、薬剤が同時投与されることを意味し、これは、同じもしくは別個の剤形によって、および同じもしくは異なる投与様式によって、または連続して、例えば、同じ治療レジメンの一部として、もしくは連続した治療レジメンとして、実質的に同時の投与を含む。したがって、連続して投与された場合、第2の化合物の投与の開始時に、2つの化合物のうちの第1のものは、場合によっては、治療部位で有効濃度で依然として検出可能である。順序および時間間隔は、それらが一緒に作用することができるように決定され得る(例えば、それらが他の方法で投与された場合よりも増加した利益を提供するように相乗的に)。例えば、治療薬は、異なる時点で同時に、または任意の順序で連続して投与され得る。ただし、同時に投与されない場合、それらは、所望の治療効果を提供するために時間的に十分に接近して投与され得、これは、相乗的な様式であり得る。したがって、これらの用語は、正確に同時に活性剤を投与することに限定されない。
いくつかの実施形態では、治療レジメンは、疾患または状態(例えば、癌)の治療に使用することが知られている1つ以上の追加の治療薬と組み合わせて、本発明の式(I)の化合物を投与することを含み得る。追加の抗癌治療薬の投薬量は、公知の用量または推奨される用量と同じであるか、それよりも低くてもよい。Hardman et al.,eds.,Goodman&Gilman’s The Pharmacological Basis Of Basis Of Therapeutics,10th ed.,McGraw-Hill,New York,2001;Physician’s Desk Reference,60th ed.,2006を参照されたい。例えば、本発明の化合物と組み合わせて使用され得る抗癌剤は、当技術分野で公知である。例えば、米国特許第9,101,622号明細書(そのセクション5.2)および米国特許第9,345,705 B2号明細書(その12~18段)を参照されたい。追加の活性剤および治療レジメンの代表的な例には、放射線療法、化学療法剤(例えば、有糸分裂阻害剤、血管新生阻害剤、抗ホルモン剤、オートファジー阻害剤、アルキル化剤、挿入性抗生物質、成長因子阻害剤、抗アンドロゲン、シグナル伝達経路阻害剤、微小管阻害剤、白金配位複合体、HDAC阻害剤、プロテアソーム阻害剤およびトポイソメラーゼ阻害剤)、免疫調節剤、治療用抗体(例えば、単一特異性抗体および二重特異性抗体)およびCAR-T療法が挙げられる。
いくつかの実施形態では、本発明の式(I)の化合物、および追加の抗癌治療薬は、5分未満間隔、30分未満間隔、1時間未満間隔、約1時間間隔、約1~約2時間間隔、約2時間~約3時間間隔、約3時間~約4時間間隔、約4時間~約5時間間隔、約5時間~約6時間間隔、約6時間~約7時間間隔、約7時間~約8時間間隔、約8時間~約9時間間隔、約9時間~約10時間間隔、約10時間~約11時間間隔、約11時間~約12時間間隔、約12時間~18時間間隔、18時間~24時間間隔、24時間~36時間間隔、36時間~48時間間隔、48時間~52時間間隔、52時間~60時間間隔、60時間~72時間間隔、72時間~84時間間隔、84時間~96時間間隔または96時間~120時間間隔で投与され得る。2つ以上の抗癌治療薬は、同じ患者の診察の中で投与され得る。
癌治療を含むいくつかの実施形態では、式(I)の二官能性化合物、および追加の抗癌剤または治療薬が周期的に投与される。サイクリング療法は、ある期間にわたって1つの抗癌治療薬を投与し、続いて、ある期間にわたって第2の抗癌治療薬を投与し、この連続投与、すなわちサイクルを繰り返して、抗癌治療薬の一方または両方に対する耐性の発生を低減し、抗癌治療薬の一方または両方の副作用を回避または軽減し、および/または療法の効果を向上させることを含む。一例では、サイクリング療法は、ある期間にわたって第1の抗癌治療薬を投与し、続いて、ある期間にわたって第2の抗癌治療薬を投与し、場合により、続いて、ある期間にわたって第3の抗癌治療薬を投与するなどし、この連続投与、すなわちサイクルを繰り返して、抗癌治療薬の一方または両方に対する耐性の発生を低減し、抗癌治療薬の一方の副作用を回避または軽減し、および/または抗癌治療薬の効果を向上させることを含む。
いくつかの実施形態では、式(I)の二官能性化合物は、他の抗NB剤または抗癌剤と組み合わせて使用され得、その例には、ジヌツキシマブ(例えば、NBの場合)、シクロホスファミド(例えば、神経芽腫)、ブスルファン+メルファラン塩酸塩、カルボプラチン+リン酸エトポシドおよびメルファラン塩酸塩(塩酸ドキソルビシン、ユニツキシン(ジヌツキシマブ)、硫酸ビンクリスチン、(エヌトレクチニブ(例えば、脳癌、中枢神経系(CNS)癌の場合)、Hu3F8+提供されたナチュラルキラー細胞(例えば、持続性または再発性神経芽腫の場合)、Hu3F8+顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF)(例えば、再発/難治性神経芽腫の場合)、Hu3F8/GM-CSF免疫療法+イソトレチノイン(例えば、NB患者の最初の寛解の強化の場合)、ベネトクラクス(例えば、白血病および非ホジキンリンパ腫を含む持続性または再発性の癌の場合)、経口β-グルカンと組み合わせた免疫学的アジュバントOPT-821を伴う二価ワクチン(例えば、NBの場合)、トラメチニブ(例えば、胚細胞腫瘍、肝癌、腎癌、神経芽腫、小児脳腫瘍、骨肉腫、ユーイング肉腫、横紋筋肉腫、軟部肉腫、ウィルムス腫瘍の場合)、コビメチニブ(例えば、黒色腫、小児脳腫瘍および軟部肉腫の場合)、ならびに131I-8H9を使用した髄腔内放射免疫療法(例えば、脳腫瘍、原発性、脳癌、およびCNS癌の場合)が挙げられる。
医薬品キット
本組成物は、キットまたは医薬品システムに組み立てられ得る。本発明のこの態様によるキットまたは医薬品システムは、本発明の式(I)の二官能性化合物または医薬組成物を収容する1つ以上の容器、例えば、バイアル、チューブ、アンプルまたはボトルをその中に密に閉じ込めている箱、カートン、チューブなどのような担体またはパッケージを含む。本発明のキットまたは医薬品システムはまた、化合物および組成物を使用するための印刷された説明書を含み得る。
いくつかの実施形態では、EP300のためのプローブとして式(II)の二官能性化合物を使用する方法は、EP300を含有することが疑われる溶解細胞と、式(II)の化合物、および担体(例えば、磁性ビーズなどのビーズ)に固定化されたストレプトアビジンとを接触させること、ビオチン-ストレプトアビジン結合を介した分子およびタンパク質結合によって形成された複合体を単離すること、ならびに当技術分野で標準的な技術(例えば、免疫ブロッティング)を介して、複合体中のEP300の存在を確認することを含む。
本発明のこれらおよび他の態様は、本発明の特定の実施形態を説明することを意図しているが、特許請求の範囲によって定義されるその範囲を限定することを意図していない以下の実施例を考慮してさらに理解されるであろう。
実施例1:12-((2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1,3-ジオキソイソインドリン-5-イル)アミノ)-N-((R)-3’-(2-((4-フルオロベンジル)((S)-1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アミノ)-2-オキソエチル)-2’,4’-ジオキソ-2,3-ジヒドロスピロ[インデン-1,5’-オキサゾリジン]-5-イル)ドデカンアミド(化合物(CPD)1)の合成。
化合物A(18.5g、163.5mmol)および1-(ブロモメチル)-4-フルオロベンゼン(37.2g、196.5mmol)のDMF(200mL)溶液に、K2CO3(67.5g、490mmol)を加えた。反応混合物を室温(rt)で一晩撹拌し、次いで水を用いてクエンチした。混合物をEtOAcを用いて抽出し、水およびブラインを用いて洗浄した。有機抽出物をNa2SO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(メタノール:CH2Cl2、1:20)により粗生成物を精製して、化合物A-1(15g、41.5%)を得た。
乾燥CH2Cl2(300mL)中の化合物A-1(15g、67.8mmol)の撹拌溶液に、2-ブロモアセチルブロミド(27.4g、135.6mmol)を加えた。得られた混合物を室温で2時間撹拌し、次いでNaHCO3を用いてクエンチした。CH2Cl2を用いて反応物を抽出した。有機抽出物をNa2SO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル、1:1)により粗生成物を精製して、中間体SM-2(15.3g、66%)を油として得た。
1:1のトルエンとMeCNとの混合物(800mL)中のSM-1(31g、164mmol)の撹拌溶液に、ZnI2(5.2g、16.4mmol)およびトリメチルシリルシアニド(TMSCN)(33g、328mmol)を加えた。混合物を1時間にわたり還流状態で加熱した。反応物を冷却し、溶媒を減圧下で除去した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル、勾配)により残渣を精製して、中間体int-1(28g、60%)を得た。
Int-1(28g、97.2mmol)をエタノール(400ml)に取り、4℃に冷却した。温度を20℃未満に保つような速度で、添加漏斗を介して、塩化アセチル(280ml、3.9mol)を滴下した。反応物を48時間撹拌し、その時点で反応物を減圧下で濃縮して、淡黄色の固体を得た。淡黄色の固体を酢酸エチルとNaHCO3水溶液との間で分配した。有機抽出物を乾燥させ、濃縮し、石油エーテルと酢酸エチルの1:1混合物とともに摩砕した。後続の工程で粗生成物int-2(15g)を直接使用した。
粗生成物int-2(15g)のTHF(300mL)およびトリエチルアミン(12g、116mmol)溶液を5℃に冷却し、温度を10℃未満に維持するように、トリホスゲン(8.6 g、29 mmol)の40ml THF溶液を用いて注意深く処理した。混合物を1時間撹拌し、pH2になるまで6N HClを用いて処理し、得られた混合物を5℃でさらに30分間撹拌した。反応混合物からの溶媒の約半分の体積を減圧下で除去し、残りの混合物を水と酢酸エチルとの間で分配した。有機抽出物をNa2SO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル、勾配)により残渣を精製して、中間体int-4(8g)を黄色の固体として得た。
2-((R)-5-アミノ-2’,4’-ジオキソ-2,3-ジヒドロスピロ[インデン-1,5’-オキサゾリジン]-3’-イル)-N-(4-フルオロベンジル)-N-((S)-1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アセトアミド(int-6)
メタノール(80mL)中のint-4(8g、30.6mmol)の撹拌懸濁液に、濃HCl水溶液(20mL、12M)を加えた。混合物を3時間加熱還流した。得られた沈殿物を濾過し、乾燥させて、中間体int-5(4g、60%)を黄色の固体として得た。
int-5(4g、18mmol)およびSM-2(6.2g、18mmol)のDMF(40mL)溶液に、K2CO3(7.4g、54mmol)を加えた。次いで、反応混合物を室温で2時間撹拌し、水を用いてクエンチし、EtOAcを用いて抽出し、水およびブラインを用いて洗浄し、乾燥させ、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(メタノール:CH2Cl2、1:20)により精製して、白色の固体として中間体int-6(6g、69.5%)を得た。
2-((R)-5-アセトアミド-2’,4’-ジオキソ-2,3-ジヒドロスピロ[インデン-1,5’-オキサゾリジン]-3’-イル)-N-((S)-1-アミノプロパン-2-イル)-N-(4-フルオロベンジル)アセトアミド(Int-7)
Michaelides et al.,ACS Med.Chem.Lett.2018,9:28-33(2018)に従って、Int-7を合成した。
4-(((R)-3’-(2-((4-フルオロベンジル)((S)-1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アミノ)-2-オキソエチル)-2’,4’-ジオキソ-2,3-ジヒドロスピロ[インデン-1,5’-オキサゾリジン]-5-イル)アミノ)-4-オキソブタン酸(int-8)
Michaelides et al.,ACS Med.Chem.Lett.2018,9:28-33(2018)に従って、Int-8を合成した。
DMF(1mL)中のint-6(6mg、0.01mmol)および化合物SM-3(6mg、0.01mmol)の撹拌溶液に、DIPEA(35μL、0.1mmol)、続いて1-[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]-1H-1,2,3-トリアゾロ[4,5-b]ピリジニウム3-オキシドヘキサフルオロホスフェート(HATU)(12mg、0.02mmol)を室温で一度に加えた。反応混合物を室温で30分間撹拌した。薄層クロマトグラフィー(TLC)によってモニターされた出発物質の消費後、反応混合物を水およびEtOAcにより希釈した。合わせた有機抽出物を無水Na2SO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮して粗生成物を得、これを1:1 EtOAc/石油エーテルを用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、CPD1(6.2mg、45%)を黄色の固体として得た。
実施例2:1-((2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1,3-ジオキソイソインドリン-4-イル)アミノ)-N-((R)-3’-(2-((4-フルオロベンジル)((S)-1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アミノ)-2-オキソエチル)-2’,4’-ジオキソ-2,3-ジヒドロスピロ[インデン-1,5’-オキサゾリジン]-5-イル)-3,6,9,12,15,18-ヘキサオキサヘニコサン-21-アミド(CPD2)の合成。
DMF(1mL)中のint-6(6mg、0.01mmol)および化合物SM-4(6mg、0.01mmol)の撹拌溶液に、DIPEA(17μL、0.05mmol)、続いてHATU(11.4mg、0.025)を室温で一度に加えた(発熱反応)。反応混合物を室温で30分間撹拌した。(TLCによる)出発物質の消費後、反応混合物を水およびEtOAcにより希釈した。合わせた有機抽出物を無水Na2SO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮して粗生成物を得、これを1:1 EtOAc/石油エーテルを用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、CPD2(6mg、40%)を黄色の固体として得た。
実施例3:8-((2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1,3-ジオキソイソインドリン-4-イル)アミノ)-N-((R)-3’-(2-((4-フルオロベンジル)((S)-1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アミノ)-2-オキソエチル)-2’,4’-ジオキソ-2,3-ジヒドロスピロ[インデン-1,5’-オキサゾリジン]-5-イル)オクタンアミド(CPD3)の合成。
実施例2のCPD2と同様の方法で、int-6および適切なIMiD中間体からCPD3を調製した。ISCOクロマトグラフィー(MeOH/DCM、0~10%)により粗生成物を精製して、CPD3を黄色の粉末として得た(53%収率)。
実施例4:10-((2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1,3-ジオキソイソインドリン-5-イル)アミノ)-N-((R)-3’-(2-((4-フルオロベンジル)((S)-1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アミノ)-2-オキソエチル)-2’,4’-ジオキソ-2,3-ジヒドロスピロ[インデン-1,5’-オキサゾリジン]-5-イル)デカンアミド(CPD4)の合成。
実施例2のCPD2と同様の方法で、int-6および適切なIMiD中間体からCPD4を調製した。ISCOクロマトグラフィー(MeOH/DCM、0~10%)により粗生成物を精製して、CPD4を黄色の粉末として得た(15mg、40%収率)。
C46H48F4N6O9のMS(ESI)計算値:904.34;実測値:[M+1]905.54、906.53。
実施例5:2-((1R)-5-(3-(8-((2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1,3-ジオキソイソインドリン-5-イル)アミノ)オクチル)ウレイド)-2’,4’-ジオキソ-2,3-ジヒドロスピロ[インデン-1,5’-オキサゾリジン]-3’-イル)-N-(4-フルオロベンジル)-N-((S)-1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アセトアミド(CPD5)の合成。
実施例2のCPD2と同様の方法で、int-6および適切なIMiD中間体からCPD5を調製した。ISCOクロマトグラフィー(MeOH/DCM、0~10%)により粗生成物を精製して、CPD5を黄色の粉末として得た(2mg、12%収率)。
C45H47F4N7O9のMS(ESI)計算値:905.34;実測値:[M+1]906.60、907.29。
実施例6:12-((2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1,3-ジオキソイソインドリン-4-イル)アミノ)-N-((R)-3’-(2-((4-フルオロベンジル)((S)-1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アミノ)-2-オキソエチル)-2’,4’-ジオキソ-2,3-ジヒドロスピロ[インデン-1,5’-オキサゾリジン]-5-イル)ドデカンアミド(CPD6)の合成。
実施例2のCPD2と同様の方法で、int-6および適切なIMiD中間体からCPD6を調製した。ISCOクロマトグラフィー(MeOH/DCM、0~10%)により粗生成物を精製して、CPD6を黄色の粉末として得た(7mg、72%収率)。
1H NMR(500 MHz、アセトン-d6)δ 9.90(d,J=4.0 Hz,1H),9.26(d,J=5.1 Hz,1H),7.90(d,J=7.7 Hz,1H),7.59(td,J=7.8,2.7 Hz,1H),7.49(d,J=9.7 Hz,3H),7.36-7.31(m,1H),7.22(t,J=8.6 Hz,2H),7.13-7.00(m,3H),6.42(d,J=5.9 Hz,1H),5.51(p,J=7.8 Hz,1H),5.07(ddd,J=12.1,7.6,4.2 Hz,2H),4.97-4.81(m,1H),4.67(dd,J=71.1,16.7 Hz,1H),4.43(dd,J=90.6,16.6 Hz,1H),3.38(q,J=6.3 Hz,2H),3.28-3.04(m,2H),3.03-2.85(m,3H),2.85-2.70(m,4H),2.56(dddd,J=14.5,12.1,8.6,4.2 Hz,1H),2.39(t,J=7.2 Hz,2H),2.27-2.17(m,1H),2.07(p,J=2.2 Hz,2H),1.73-1.67(m,4H),1.39(dd,J=38.4,5.3 Hz,12H).
C48H52F4N6O9のMS(ESI)計算値:932.37;実測値:[M+1]933.36、934.38。
実施例7:12-((2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1,3-ジオキソイソインドリン-4-イル)アミノ)-N-((R)-3’-(2-((4-フルオロベンジル)((S)-1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アミノ)-2-オキソエチル)-2’,4’-ジオキソ-2,3-ジヒドロスピロ[インデン-1,5’-オキサゾリジン]-5-イル)ドデカンアミド(CPD7)の合成。
実施例2のCPD2と同様の方法で、int-6および適切なIMiD中間体からCPD7を調製した。ISCOクロマトグラフィー(MeOH/DCM、0~10%)により粗生成物を精製して、CPD7を黄色の粉末として得た(14mg、72%収率)。
1H NMR(500 MHz、アセトン-d6)δ 9.91(s,1H),9.31(s,1H),7.85(s,1H),7.60-7.56(m,1H),7.52-7.47(m,3H),7.34(dd,J=8.3,5.3 Hz,1H),7.22(t,J=8.8 Hz,2H),7.12-7.00(m,3H),6.60(t,J=5.9 Hz,1H),5.51(p,J=7.7 Hz,1H),5.12-5.04(m,2H),4.96-4.84(m,1H),4.67(dd,J=69.9,16.7 Hz,1H),4.43(dd,J=91.2,16.6 Hz,1H),3.80(t,J=5.9 Hz,2H),3.71(t,J=5.1 Hz,2H),3.51-3.47(m,2H),3.22(dt,J=15.3,7.3 Hz,1H),3.09(ddd,J=15.2,8.8,4.0 Hz,1H),3.00-2.95(m,2H),2.84(d,J=16.7 Hz,4H),2.78-2.75(m,2H),2.63-2.50(m,4H),2.22(ddt,J=12.8,5.4,2.5 Hz,1H),2.07(t,J=2.2 Hz,2H),1.50(d,J=6.8 Hz,1H),1.43(d,J=7.2 Hz,2H).
C45H46F4N6O12のMS(ESI)計算値:938.31;実測値:[M+1]939.40、940.50。
実施例8:3-(2-(2-(2-((2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1,3-ジオキソイソインドリン-4-イル)アミノ)エトキシ)エトキシ)エトキシ)-N-((R)-3’-(2-((4-フルオロベンジル)((S)-1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アミノ)-2-オキソエチル)-2’,4’-ジオキソ-2,3-ジヒドロスピロ[インデン-1,5’-オキサゾリジン]-5-イル)プロパンアミド(CPD8)の合成。
実施例2のCPD2と同様の方法で、int-6および適切なIMiD中間体からCPD8を調製した。ISCOクロマトグラフィー(MeOH/DCM、0~10%)により粗生成物を精製して、CPD8を黄色の粉末として得た(10.8mg、66%収率)。
1H NMR(500 MHz、アセトン-d6)δ 9.88(s,1H),9.65(d,J=7.3 Hz,1H),7.87(s,1H),7.59-7.49(m,4H),7.32(dt,J=22.6,5.7 Hz,2H),7.21(d,J=8.8 Hz,1H),7.01(d,J=2.1 Hz,1H),6.93(dd,J=8.3,2.2 Hz,1H),6.32(t,J=5.5 Hz,1H),5.51(p,J=7.7 Hz,1H),5.06(dd,J=12.6,5.4 Hz,2H),4.96-4.84(m,1H),4.67(dd,J=70.8,16.7 Hz,1H),4.43(dd,J=88.2,16.6 Hz,1H),3.99(h,J=6.6 Hz,2H),3.48(q,J=7.4 Hz,2H),3.25(dq,J=36.5,7.5,6.9 Hz,6H),3.09(ddd,J=16.3,8.8,3.9 Hz,2H),3.01-2.91(m,2H),2.82-2.73(m,4H),2.55(ddd,J=14.4,8.2,3.9 Hz,1H),2.40(t,J=7.0 Hz,2H),2.22-2.14(m,4H),2.07(p,J=2.2 Hz,2H),1.89-1.83(m,2H),1.68(p,J=7.2 Hz,2H),1.62-1.57(m,2H),1.48-1.41(m,7H).
C52H59F4N7O10のMS(ESI)計算値:1017.43;実測値:[M+1]1018.67、1019.62。
実施例9:12-(2-((2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1,3-ジオキソイソインドリン-4-イル)オキシ)アセトアミド)-N-((R)-3’-(2-((4-フルオロベンジル)((S)-1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アミノ)-2-オキソエチル)-2’,4’-ジオキソ-2,3-ジヒドロスピロ[インデン-1,5’-オキサゾリジン]-5-イル)ドデカンアミド(CPD9)の合成。
実施例2のCPD2と同様の方法で、int-6および適切なIMiD中間体からCPD9を調製した。ISCOクロマトグラフィー(MeOH/DCM、0~10%)により粗生成物を精製して、CPD9を白色の粉末として得た(2mg、20%収率)。
1H NMR(500 MHz、アセトン-d6)δ 9.96(s,1H),9.28(s,1H),7.98(s,1H),7.90-7.85(m,3H),7.53(d,J=2.0 Hz,2H),7.49(d,J=3.0 Hz,2H),7.22(t,J=8.7 Hz,2H),5.51(p,J=7.8 Hz,1H),5.20-5.13(m,2H),5.10-5.00(m,2H),4.96-4.83(m,2H),4.56(dd,J=42.2,16.6 Hz,2H),4.33(d,J=16.8 Hz,1H),3.37-3.19(m,6H),3.14-2.97(m,4H),2.78-2.71(m,2H),2.54(ddd,J=14.5,8.3,3.8 Hz,2H),2.38(t,J=7.4 Hz,2H),2.29-2.24(m,2H),1.69(t,J=7.3 Hz,3H),1.59-1.47(m,7H),1.43(d,J=7.3 Hz,4H).
C50H54F4N6O11のMS(ESI)計算値:990.38;実測値:[M+1]991.57、992.37。
実施例10:6-((2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1,3-ジオキソイソインドリン-5-イル)アミノ)-N-(4-(((R)-3’-(2-((4-フルオロベンジル)((R)-1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アミノ)-2-オキソエチル)-2’,4’-ジオキソ-2,3-ジヒドロスピロ[インデン-1,5’-オキサゾリジン]-5-イル)アミノ)-4-オキソブチル)ヘキサンアミド(CPD10)の合成。
実施例2のCPD2と同様の方法で、int-6および適切なIMiD中間体からCPD10を調製した。ISCOクロマトグラフィー(MeOH/DCM、0~10%)により粗生成物を精製して、CPD10を黄色の粉末として得た(12mg、71%収率)。
1H NMR(500 MHz、アセトン-d6)δ 9.87(s,1H),9.62(d,J=5.5 Hz,1H),7.87(d,J=5.6 Hz,1H),7.58-7.43(m,6H),7.22(t,J=8.7 Hz,2H),7.01(d,J=2.2 Hz,1H),6.92(dd,J=8.4,2.2 Hz,1H),6.35(t,J=5.5 Hz,1H),5.51(p,J=7.8 Hz,1H),5.06(dt,J=10.7,3.3 Hz,2H),4.96-4.84(m,1H),4.67(dd,J=70.1,16.7 Hz,1H),4.43(dd,J=90.3,16.6 Hz,1H),3.25(dq,J=39.8,7.6,7.0 Hz,6H),3.10(ddt,J=16.1,8.7,3.9 Hz,2H),3.01-2.92(m,2H),2.80-2.71(m,4H),2.54(ddd,J=14.4,8.3,3.9 Hz,1H),2.40(t,J=7.0 Hz,2H),2.25-2.13(m,4H),1.84(q,J=6.9 Hz,2H),1.70-1.64(m,4H).
実施例11:4-(3-(2-(2-(2-((2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1,3-ジオキソイソインドリン-4-イル)アミノ)エトキシ)エトキシ)エトキシ)プロパンアミド)-N-((R)-3’-(2-((4-フルオロベンジル)((R)-1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アミノ)-2-オキソエチル)-2’,4’-ジオキソ-2,3-ジヒドロスピロ[インデン-1,5’-オキサゾリジン]-5-イル)ブタンアミド(CPD11)の合成。
実施例2のCPD2と同様の方法で、int-6および適切なIMiD中間体からCPD11を調製した。ISCOクロマトグラフィー(MeOH/DCM、0~10%)により粗生成物を精製して、CPD11を黄色の粉末として得た(10mg、56%収率)。
1H NMR(500 MHz、アセトン-d6)δ 9.98(s,1H),9.57(s,1H),7.87(s,1H),7.62-7.57(m,1H),7.51-7.45(m,3H),7.25(dt,J=31.7,7.3 Hz,3H),7.13-7.01(m,3H),6.62(q,J=5.9Hz,1H),5.51(p,J=7.8 Hz,1H),5.13-4.86(m,4H),4.67(dd,J=69.4,16.7 Hz,1H),4.43(dd,J=92.2,16.6 Hz,1H),3.73(tt,J=13.1,6.0 Hz,6H),3.60-3.48(m,6H),3.33-3.18(m,4H),3.10(ddd,J=20.1,9.9,5.5 Hz,2H),3.05-2.92(m,2H),2.75(ddd,J=16.4,7.2,4.7 Hz,4H),2.59-2.51(m,1H),2.40(q,J=7.4,6.8 Hz,4H),2.23(dtd,J=10.4,5.5,2.8 Hz,1H),1.84(t,J=6.8 Hz,2H).
C49H53F4N7O13のMS(ESI)計算値:1023.36;実測値:[M+1]1024.67、1025.62。
実施例12:6-((2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1,3-ジオキソイソインドリン-5-イル)アミノ)-N-(4-(3-(((R)-3’-(2-((4-フルオロベンジル)((S)-1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アミノ)-2-オキソエチル)-2’,4’-ジオキソ-2,3-ジヒドロスピロ[インデン-1,5’-オキサゾリジン]-5-イル)アミノ)-3-オキソプロピル)フェニル)ヘキサンアミド(CPD12)の合成。
実施例2のCPD2と同様の方法で、int-6および適切なIMiD中間体からCPD12を調製した。ISCOクロマトグラフィー(MeOH/DCM、0~10%)により粗生成物を精製して、CPD12を黄色の粉末として得た(12.5mg、79%収率)。
1H NMR(500 MHz、アセトン-d6)δ 9.86(s,1H),9.30(d,J=4.8 Hz,1H),9.03(s,1H),7.98(s,1H),7.86(s,1H),7.56(d,J=8.1 Hz,4H),7.47(s,2H),7.21(d,J=10.9 Hz,3H),7.06-6.91(m,3H),6.35(t,J=5.6 Hz,1H),5.51(p,J=7.9 Hz,1H),5.11-5.01(m,3H),4.88(t,J=13.7 Hz,1H),4.67(dd,J=70.4,16.8 Hz,1H),4.53-4.31(m,1H),3.32-3.18(m,4H),3.14-3.04(m,2H),2.54(ddd,J=13.3,8.1,3.7 Hz,2H),2.38(t,J=7.4 Hz,2H),2.18(dt,J=11.2,5.4 Hz,2H),1.73(q,J=8.0 Hz,6H),1.51(d,J=6.8 Hz,6H).
C51H49F4N7O10のMS(ESI)計算値:995.35;実測値:[M+1]996.70、997.73。
実施例13:12-((2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1,3-ジオキソイソインドリン-5-イル)アミノ)-N-(4-(3-(((R)-3’-(2-((4-フルオロベンジル)((S)-1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アミノ)-2-オキソエチル)-2’,4’-ジオキソ-2,3-ジヒドロスピロ[インデン-1,5’-オキサゾリジン]-5-イル)アミノ)-3-オキソプロピル)フェニル)ドデカンアミド(CPD13)の合成。
実施例2のCPD2と同様の方法で、int-6および適切なIMiD中間体からCPD13を調製した。ISCOクロマトグラフィー(MeOH/DCM、0~10%)により粗生成物を精製して、CPD13を黄色の粉末として得た(15mg、88%収率)。
1H NMR(500 MHz、アセトン-d6)δ 9.86(s,1H),9.30(d,J=4.8 Hz,1H),9.01(s,1H),8.73(d,J=4.4 Hz,1H),8.42(d,J=8.3 Hz,1H),7.98(s,1H),7.86(s,1H),7.57(d,J=8.2 Hz,2H),7.52-7.48(m,2H),7.22-7.17(m,3H),7.09-6.90(m,3H),6.32(t,J=5.6 Hz,1H),5.51(p,J=7.7 Hz,1H),5.11-5.01(m,3H),4.88(t,J=13.9 Hz,1H),4.67(dd,J=70.0,16.7 Hz,1H),4.42(dd,J=91.7,16.6 Hz,1H),3.25(dq,J=43.4,7.4,6.9 Hz,4H),3.09(ddd,J=16.3,8.6,3.8 Hz,2H),2.96(s,4H),2.79(s,4H),2.68(t,J=7.4 Hz,3H),2.54(ddd,J=14.1,8.1,3.7 Hz,2H),2.34(t,J=7.4 Hz,3H),2.18(t,J=3.7 Hz,1H),1.68(q,J=7.5 Hz,5H),1.50-1.41(m,9H).
C57H61F4N7O10のMS(ESI)計算値:1079.44、実測値:[M+1]1080.65、1081.48。
実施例14:3-(2-(2-(2-((2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1,3-ジオキソイソインドリン-4-イル)アミノ)エトキシ)エトキシ)エトキシ)-N-(4-(3-(((R)-3’-(2-((4-フルオロベンジル)((S)-1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アミノ)-2-オキソエチル)-2’,4’-ジオキソ-2,3-ジヒドロスピロ[インデン-1,5’-オキサゾリジン]-5-イル)アミノ)-3-オキソプロピル)フェニル)プロペンアミド(CPD14)の合成。
実施例2のCPD2と同様の方法で、int-6および適切なIMiD中間体からCPD14を調製した。ISCOクロマトグラフィー(MeOH/DCM、0~10%)により粗生成物を精製して、CPD14を黄色の粉末として得た(12mg、70%収率)。
1H NMR(500 MHz、アセトン-d6)δ 9.93(s,1H),9.28(d,J=4.7 Hz,1H),9.06(s,1H),7.86(s,1H),7.57(dd,J=7.7,3.7 Hz,3H),7.49(ddd,J=8.6,4.6,1.7 Hz,3H),7.24-7.15(m,4H),7.07(dd,J=29.3,7.8 Hz,3H),6.60(t,J=5.7 Hz,1H),5.51(p,J=7.8 Hz,1H),5.13-5.01(m,3H),4.96-4.86(m,1H),4.67(dd,J=70.3,16.7 Hz,1H),4.42(dd,J=91.8,16.6 Hz,1H),3.78(t,J=6.0 Hz,2H),3.70(t,J=5.3 Hz,2H),3.61-3.53(m,2H),3.49(q,J=5.0 Hz,3H),3.24-3.19(m,1H),3.12-3.06(m,1H),2.97-2.92(m,4H),2.79(p,J=1.9 Hz,2H),2.76(dd,J=6.5,4.1 Hz,2H),2.67(t,J=7.5 Hz,2H),2.56(t,J=6.0 Hz,3H),2.22(ddt,J=9.5,5.2,2.6 Hz,1H),1.50(d,J=6.6 Hz,4H),1.43(d,J=7.3 Hz,2H).
実施例15:N-((R)-2-(2-((R)-5-アセトアミド-2’,4’-ジオキソ-2,3-ジヒドロスピロ[インデン-1,5’-オキサゾリジン]-3’-イル)-N-(4-フルオロベンジル)アセトアミド)プロピル)-12-((2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1,3-ジオキソイソインドリン-5-イル)アミノ)ドデカンアミド(CPD15)の合成。
実施例2のCPD2と同様の方法で、int-7の(R,R)-異性体および適切なIMiD中間体からCPD15を調製した。ISCOクロマトグラフィー(MeOH/DCM、0~10%)により粗生成物を精製して、CPD15を黄色の粉末として得た(10mg、69%収率)。
1H NMR(500 MHz、アセトン-d6)δ 9.86(s,1H),9.32(s,1H),7.86(s,1H),7.57(dd,J=8.3,1.4 Hz,1H),7.52-7.40(m,4H),7.36-7.31(m,2H),7.25-7.16(m,2H),7.08-7.01(m,3H),6.93(ddd,J=8.3,3.3,2.1 Hz,2H),6.32(q,J=6.1 Hz,1H),5.06(dd,J=12.6,5.4 Hz,1H),4.84(d,J=16.0 Hz,1H),4.77(d,J=16.5 Hz,1H),4.72(d,J=7.3 Hz,1H),4.65(d,J=16.5 Hz,1H),4.52(d,J=16.5 Hz,1H),4.44(d,J=16.0 Hz,1H),4.37(dt,J=8.4,6.3 Hz,1H),4.27(d,J=16.4 Hz,1H),4.00(p,J=6.6 Hz,1H),3.52-3.39(m,3H),3.28(dt,J=10.2,4.1 Hz,5H),3.25-3.18(m,2H),3.10(ddd,J=16.4,8.7,4.1 Hz,2H),3.01-2.92(m,2H),2.82-2.74(m,6H),2.57(dddd,J=17.6,14.2,8.2,3.7 Hz,2H),2.28-2.14(m,4H),1.68(td,J=7.4,4.2 Hz,3H),1.61-1.53(m,3H).
C50H58FN7O10のMS(ESI)計算値:935.42;実測値:[M+1]936.74、937.65。
実施例16:N-((S)-2-(2-((R)-5-アセトアミド-2’,4’-ジオキソ-2,3-ジヒドロスピロ[インデン-1,5’-オキサゾリジン]-3’-イル)-N-(4-フルオロベンジル)アセトアミド)プロピル)-12-((2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1,3-ジオキソイソインドリン-5-イル)アミノ)ドデカンアミド(CPD16)の合成。
実施例2のCPD2と同様の方法で、int-7および適切なIMiD中間体からCPD16を調製した。ISCOクロマトグラフィー(MeOH/DCM、0~10%)により粗生成物を精製して、CPD16を黄色の粉末として得た(9.6mg、68%収率)。
1H NMR(500 MHz、アセトン-d6)δ 9.86(s,1H),9.33(d,J=4.0 Hz,1H),7.87(s,1H),7.55(dd,J=18.0,8.4 Hz,3H),7.51-7.45(m,2H),7.42(dd,J=8.4,2.0 Hz,1H),7.38-7.32(m,2H),7.28(s,1H),7.19(t,J=8.8 Hz,1H),7.11-7.03(m,2H),7.02(d,J=2.2 Hz,2H),6.93(dt,J=8.4,1.6 Hz,1H),6.33(d,J=5.7 Hz,1H),5.06(dd,J=12.6,5.4 Hz,1H),4.88(d,J=16.1 Hz,1H),4.79(d,J=16.6 Hz,1H),4.72(d,J=6.3 Hz,1H),4.61(d,J=16.6 Hz,1H),4.48(d,J=16.5 Hz,1H),4.40(d,J=16.0 Hz,1H),4.30(d,J=16.5 Hz,1H),4.01(p,J=6.6 Hz,1H),3.53-3.39(m,2H),3.32-3.19(m,6H),3.10(ddt,J=17.0,8.7,4.3 Hz,2H),3.01-2.93(m,2H),2.83-2.72(m,6H),2.57(dddd,J=18.5,14.4,8.2,3.7 Hz,2H),2.29-2.13(m,4H),1.68(p,J=7.2 Hz,3H),1.58(p,J=7.3 Hz,3H).
C50H58FN7O10のMS(ESI)計算値:935.42;実測値:[M+1]936.74、937.65。
実施例17:N-((S)-2-(2-((R)-5-アセトアミド-2’,4’-ジオキソ-2,3-ジヒドロスピロ[インデン-1,5’-オキサゾリジン]-3’-イル)-N-(4-フルオロベンジル)アセトアミド)プロピル)-3-(2-(2-(2-((2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1,3-ジオキソイソインドリン)-5-イル)アミノ)エトキシ)エトキシ)エトキシ)プロパンアミド(CPD17)の合成。
実施例2のCPD2と同様の方法で、int-7および適切なIMiD中間体からCPD17を調製した。ISCOクロマトグラフィー(MeOH/DCM、0~10%)により粗生成物を精製して、CPD17を黄色の粉末として得た(8.4mg、86%収率)。
1H NMR(500 MHz、アセトン-d6)δ 9.96(s,1H),9.31(s,1H),7.85(d,J=15.6 Hz,1H),7.61-7.57(m,1H),7.53(d,J=8.3 Hz,1H),7.47(dt,J=8.5,4.2 Hz,1H),7.43-7.38(m,1H),7.36-7.30(m,1H),7.21-6.99(m,5H),6.62(t,J=5.8 Hz,1H),5.09(ddd,J=12.8,5.5,1.7 Hz,1H),4.89(d,J=16.0 Hz,1H),4.80(d,J=16.5 Hz,1H),4.70(d,J=9.4 Hz,1H),4.61(d,J=16.5 Hz,1H),4.42-4.35(m,1H),3.76-3.73(m,2H),3.70(td,J=6.2,1.4 Hz,3H),3.65-3.62(m,4H),3.59-3.57(m,2H),3.56-3.51(m,4H),3.48-3.37(m,2H),3.25(dtt,J=18.2,9.8,4.1 Hz,2H),3.10(ddt,J=12.6,8.8,3.9 Hz,1H),3.02-2.91(m,2H),2.80-2.75(m,4H),2.61-2.37(m,4H),2.22(ddt,J=13.0,5.7,2.1 Hz,2H).
C47H52FN7O13のMS(ESI)計算値:941.36;実測値:[M+1]942.67、943.65。
実施例18:N-((S)-2-(2-((R)-5-アセトアミド-2’,4’-ジオキソ-2,3-ジヒドロスピロ[インデン-1,5’-オキサゾリジン]-3’-イル)-N-(4-フルオロベンジル)アセトアミド)プロピル)-8-((2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1,3-ジオキソイソインドリン-5-イル)アミノ)オクタンアミド(CPD18)の合成。
実施例1のCPD1と同様の方法で、int-7および適切なIMiD中間体からCPD18を調製した。ISCOクロマトグラフィー(MeOH/DCM、0~10%)により粗生成物を精製して、CPD18を黄色の粉末として得た(7.2mg、82%収率)。
1H NMR(500 MHz、アセトン-d6)δ 9.87(s,1H),9.28(d,J=4.3 Hz,1H),7.81(d,J=2.9 Hz,1H),7.53-7.48(m,3H),7.35-7.32(m,2H),7.18(t,J=8.8 Hz,1H),7.07(t,J=8.8 Hz,2H),6.95(t,J=2.6 Hz,1H),6.85(dt,J=8.3,1.8 Hz,1H),6.31-6.17(m,1H),5.06(dd,J=12.6,5.4 Hz,1H),4.92(d,J=16.1 Hz,1H),4.80(d,J=16.5 Hz,1H),4.72(d,J=4.1 Hz,1H),4.62(d,J=16.6 Hz,1H),4.49(d,J=16.5 Hz,1H),4.43-4.34(m,2H),4.28(dd,J=16.5,1.4 Hz,1H),3.51(ddq,J=9.3,4.6,2.2 Hz,1H),3.28-3.21(m,4H),3.10(dt,J=8.3,4.0 Hz,1H),2.98-2.92(m,1H),2.80-2.71(m,4H),2.56(ddt,J=9.9,7.6,4.2 Hz,1H),2.28-2.16(m,4H),1.67-1.62(m,4H),1.48-1.37(m,4H).
C44H46FN7O10のMS(ESI)計算値:851.33;実測値:[M+1]852.53、853.44。
実施例19:N1-((R)-3’-(2-((4-フルオロベンジル)((S)-1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アミノ)-2-オキソエチル)-2’,4’-ジオキソ-2,3-ジヒドロスピロ[インデン-1,5’-オキサゾリジン]-5-イル)-N4-(6-(((S)-1-((2S,4R)-4-ヒドロキシ-2-((4-(4-メチルチアゾール-5-イル)ベンジル)カルバモイル)ピロリジン-1-イル)-3,3-ジメチル-1-オキソブタン-2-イル)アミノ)-6-オキソヘキシル)スクシンイミド(CPD19)の合成。
実施例2のCPD2と同様の方法で、int-8および適切なVHL-N2中間体からCPD19を調製した。ISCOクロマトグラフィー(MeOH/DCM、0~15%)により粗生成物を精製して、CPD19を白色の粉末として得た(11mg、58収率)。
C55H64F4N8O10SのMS(ESI)計算値:1104.44;実測値:[M+1]1105.73、1106.72。
実施例20:N1-((S)-3’-(2-((4-フルオロベンジル)((R)-1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アミノ)-2-オキソエチル)-2’,4’-ジオキソ-2,3-ジヒドロスピロ[インデン-1,5’-オキサゾリジン]-5-イル)-N4-((S)-13-((2S,4R)-4-ヒドロキシ-2-((4-(4-メチルチアゾール-5-イル)ベンジル)カルバモイル)ピロリジン-1-カルボニル)-14,14-ジメチル-11-オキソ-3,6,9-トリオキサ-12-アザペンタデシル)スクシナム(succinam)(CPD20)の合成。
実施例2のCPD2と同様の方法で、int-8および適切なVHL-N2中間体からCPD20を調製した。ISCOクロマトグラフィー(MeOH/DCM、0~15%)により粗生成物を精製して、CPD20を黄色の粉末として得た(12mg、59収率)。
C57H68F4N8O13SのMS(ESI)計算値:1180.46;実測値:[M+1]1181.77、1182.68。
実施例21:N1-((S)-3’-(2-((4-フルオロベンジル)((R)-1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アミノ)-2-オキソエチル)-2’,4’-ジオキソ-2,3-ジヒドロスピロ[インデン-1,5’-オキサゾリジン]-5-イル)-N4-((S)-13-((2S,4R)-4-ヒドロキシ-2-((4-(4-メチルチアゾール-5-イル)ベンジル)カルバモイル)ピロリジン-1-カルボニル)-14,14-ジメチル-11-オキソ-3,6,9-トリオキサ-12-アザペンタデシル)スクシンアミド(CPD21)の合成。
実施例2のCPD2と同様の方法で、int-8および適切なVHL-N2中間体からCPD21を調製した。
実施例22:N1-((R)-3’-(2-((4-フルオロベンジル)((S)-1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アミノ)-2-オキソエチル)-2’,4’-ジオキソ-2,3-ジヒドロスピロ[インデン-1,5’-オキサゾリジン]-5-イル)-N4-(4-(((S)-1-((2S,4R)-4-ヒドロキシ-2-((4-(4-メチルチアゾール-5-イル)ベンジル)カルバモイル)ピロリジン-1-イル)-3,3-ジメチル-1-オキソブタン-2-イル)カルバモイル)ベンジル)スクシンアミド(CPD22)の合成。
実施例2のCPD2と同様の方法で、int-8および適切なVHL-N2中間体からCPD22を調製した。
実施例23:N1-((R)-3’-(2-((4-フルオロベンジル)((S)-1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アミノ)-2-オキソエチル)-2’,4’-ジオキソ-2,3-ジヒドロスピロ[インデン-1,5’-オキサゾリジン]-5-イル)-N5-(15-オキソ-19-((3aS,4S,6aR)-2-オキソヘキサヒドロ-1H-チエノ[3,4-d]イミダゾール-4-イル)-4,7,10-トリオキサ-14-アザノナデシル)グルタルアミド(CPD23)の合成。
化合物1および2と同様の方法で、int-6(30mg、0.06mmol)およびビオチン-PEG3-20原子-酸(47.5mg、0.08mmol)から化合物3(30mg、LCMSにより>95%収率)を得た。
実施例24:Kelly高リスク神経芽腫(NB)細胞におけるp300/CBPの細胞分解。
EP300およびCBPは、キナーゼ誘導性ドメイン(KID)相互作用ドメイン(KIX)、ブロモ-、ジンクフィンガー、およびアセチルトランスフェラーゼ(HAT)ドメインを含むマルチドメインタンパク質である。コードされたエピジェネティック修飾ドメインにより、EP300およびCBPの両方が、転写因子認識をクロマチンリモデリングに結合し、遺伝子発現を決定的に媒介することが可能になる。EP300/CBPを標的とする小分子の開発に関する試験は、ブロモドメイン、KIXドメインおよびHATドメインに焦点を合わせている(図2A)。
Kelly NB細胞に対して、いくつかのEP300/CBP阻害剤、C646、CBP30およびA485の効果を試験した。(図2B)。結果は、汎HAT阻害剤A485が、μM以下のレベルでNBの細胞モデルに対して増殖変化を促進する点で、他の公知のEP300/CBP阻害剤よりも優れていたことを示している(図2C、図2D)。CellTiter-Glo(登録商標)増殖アッセイにおいて漸増用量のA485を用いて処理されたKelly NB細胞は、増殖阻害(図2E)と、アポトーシスの誘導(図2F)とを示した。
細胞分解アッセイ
1,000,000細胞/ウェルで6ウェルプレートにKelly神経芽腫細胞を播種し、24~72時間にわたり用量依存的に処理した。氷冷溶解緩衝液[300mM NaCl、50mM Tris-HCl、pH7.5、0.5%Triton X-100、1%SDS、1mMジチオスレイトール(DTT)、Roche(登録商標)プロテアーゼ阻害剤カクテル(1:000)、25単位/mLのベンゾナーゼ]を使用して全細胞溶解物を回収し、20μgのタンパク質濃度でブロットした。EpiQuik(商標)Total Histone Extraction Kit(OP-0006-100、Epigentek)を使用してヒストン抽出を行い、4μgのタンパク質濃度でブロットした。
標準プロトコルを使用して、ATPlite(商標)アッセイ(ATPlite(商標)1000アッセイキット、PerkinElmer(登録商標)、USA)を介して、化合物CPD1~CPD22を試験した。化合物を用いてKelly細胞株を72時間にわたり処理し、ATPlite(商標)アッセイキットを使用して細胞増殖阻害を測定した。シグナルはDMSO処理細胞に対して正規化されている。
図15A~図15Gに示す結果は、本発明の化合物がKelly NB細胞阻害を引き起こしたことを示している。CPD1(図15A)、CPD8(図15C)およびCPD16(図15E)は、陽性対照A485を上回った。細胞透過性でないCPD2(陰性対照)は、細胞増殖を阻害しなかった(図15A)。
ブロッティング
NuPAGE(登録商標)3~8%Tris-アセテートポリアクリルアミドゲル(EA03785BOX、Invitrogen(商標))中で全細胞溶解物を分離し、Bolt 4~12%Bis-Trisポリアクリルアミドゲル(NW04125BOX、Invitrogen(商標))中でヒストン抽出溶解物を分離した。その後、ニトロセルロースメンブレン(LC2001、Invitrogen(商標))にゲルを転写した。使用した一次抗体および二次抗体には、1:500希釈の抗p300(ab10485、Abcam(登録商標))、1:1000希釈の抗CBP(ab2832、Abcam(登録商標))、1:5000希釈の抗アクチン(3700S、Cell Signaling Technology)、1:1000希釈の抗H3(4499S、Cell Signaling Technology(登録商標))、1:1000希釈の抗H3K27ac(ab4729、Abcam(登録商標))、1:5000希釈のIRDye(登録商標)800ヤギ抗ウサギ(926-32211、LiCor(登録商標)Biosciences)および1:5000希釈のIRDye(登録商標)680ヤギ抗マウス(926-68070、LiCor(登録商標))を含めた。Odyssey赤外線イメージングシステム(LiCor(登録商標)Biosciences)を用いて視覚化を行った(図3B、図4Fおよび図4G)。
実施例25:NB細胞内のEP300依存。
スクリーニングおよび低スループットデータは、CBPではなくEP300がNB細胞増殖に選択的に必要であることを示唆している。コロニー形成アッセイの実験方法は、Durbin et al.,Nat Genet.50(9):1240-60(2018)に記載されている通りである。結果を図3Aに示す。
実施例26:AlphaLISA(登録商標)およびAlphaScreen(商標)アッセイ。
EP300ブロモドメインおよびCRBNのためのプローブとしてビオチン化タグ付き小分子をそれぞれ使用する、EP300触媒機能のためのAlphaLISA(登録商標)アッセイ(図3B)ならびにEP300ブロモドメインおよびセレブロン(CRBN)のためのAlphaScreen(商標)アッセイを開発した(図3C)。
白色AlphaPlate(PerkinElmer(登録商標)、USA)を使用して384ウェルプレート形式でAlphaScreen(商標)アッセイを行い、Janus Workstation(PerkinElmer(登録商標)、USA)を使用して、事前に希釈した化合物(100nL)の転写を行った。後続の工程はいずれも、アッセイ緩衝液(50mM 4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジンエタンスルホン酸(HEPES)、pH7.5、0.1%(wt/vol)ウシ血清アルブミン(BSA)および0.01%(vol/vol)Tween-20)中で行った。要約すると、酵素を含有する10μLのアッセイ緩衝液(2nM最終)を、化合物の希釈液とともに15分間プレインキュベートした。アセチルCo-A 2-OG(5μM最終)からなる基質(5μL)を加えることによって、酵素反応を開始させた。
FASの最終濃度は10μMであった。ヒストン尾部-GGKビオチンの最終濃度は100nM最終であった。酵素反応を30分間進行させ、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)(40mM)およびNaCl(1200mM)を含有する5μLのアッセイ緩衝液を加えることによって停止させた。ジメチルスルホキシド(DMSO)の最終濃度は1%であった。メチルマーク(300ng/mL最終)に対する抗体とともに、ストレプトアビジンドナービーズ(0.08mg/mL)およびプロテインAコンジュゲートアクセプタービーズ(0.08mg/mL)を1時間プレインキュベートし、プレインキュベートしたAlphaScreen(商標)ビーズ(5μL)を使用して、ヒストンH3産物アセチル化マークの存在を検出した。検出を室温で2時間進行させ、Envision(商標)2104プレートリーダーを用いてアッセイプレートを読み取った。(酵素なし)対照に対してデータを正規化し、GraphPad Prismを使用した非線形回帰曲線適合によってIC50値を決定した(図4E~図4H)。
アッセイから生成された、CDP1~CPD22のIC
50値を表1に示す。
表1.Kelly細胞におけるIC
50値。
本発明の分解誘導薬CPD1、CPD8、CPD10、CPD13、CPD15およびCPD16では細胞増殖阻害が観察された。残りの化合物では、細胞増殖阻害は検出または決定されなかった。
EP300は、NB癌細胞の生存に重要である(図3A)。本発明の化合物CPD1は、CBPに影響を与えることなく、標的タンパク質(EP300)をE3リガーゼ(CRBN)に選択的に二量体化した。CPD1は、NB癌細胞内でEP300の選択的分解を誘導し、阻害剤単独と比較してはるかに高い効力でNB細胞を死滅させる。
実施例27:推定上のEP300分解誘導薬のアダプター機能の評価。
推定上のEP300分解誘導薬のアダプター機能を実験的に評価するために、BRD4/CRBN-DDB1について以前に報告されたように、ヒト組換えEP300およびCRBN-DDB1タンパク質のための蛍光近接アッセイ(luminescence proximity assay)(AlphaScreen(商標)、PerkinElmer(登録商標))を使用する(図5E)(Winter,et al.Science 348(6241):1376-81(2015))。
実施例28:4日間のATPlite(商標)アッセイを使用した、CPD1、CPD2およびA-485による細胞増殖阻害。
水を用いて希釈系列を調製するために、ATP標準溶液(ATPlite(商標)1000アッセイキット、PerkinElmer(登録商標)、USA)のアリコートを使用した。プレートのウェルに、一連の100μLの完全培地を細胞を含めずピペットで移した。各ウェルに50μLの哺乳動物細胞溶解溶液を加え、オービタルシェーカーでプレートを700rpmで5分間振盪した。ウェルに10μLのATP希釈系列を加え、オービタルシェーカーでプレートを700rpmで5分間振盪した。50μLの基質溶液を加え、オービタルシェーカーでプレートを700rpmで5分間振盪した。発光を測定して標準曲線を作成する前に、プレートを10分間暗順応させた。結果は図7A~図7Cに要約されている。MM.1SおよびU266細胞では、本発明の化合物CPD1は阻害剤A485を上回った。
実施例29:6日間の3-(4,5-ジメチルチアゾール-2-イル)-2,5-ジフェニルテトラゾリウムブロミド(MTT)アッセイを使用した、CPD1、CPD2およびA-485による細胞増殖阻害。
細胞培養からの培地を廃棄した。付着細胞については、培地を注意深く吸引した。浮遊細胞については、マイクロプレート対応の遠心分離機で1,000 x g、4°Cで96ウェルプレートを5分間遠心させ、培地を注意深く吸引した。既存の培地の量は、各試料について同じである必要がある。50μLの無血清培地と50μLのMTT溶液とを各ウェルに加えた。プレートを37℃で3時間インキュベートした。
インキュベーション後、150μLのMTT溶媒を各ウェルに加えた。プレートをホイルで包み、オービタルシェーカー上で15分間振盪した。OD=590nmで吸光度を読み取った。読み取りは1時間以内に行った。結果は図8A~図8Cに要約されている。MM.1SおよびU266細胞では、本発明の化合物CPD1は阻害剤A485を上回った。
実施例30:CPD1によるEP300の選択的分解。
実験プロトコルは実施例24と同じである。EP300抗体、CBP抗体またはH3K27ac抗体を使用した免疫ブロットによってタンパク質レベルを決定した。ローディング対照として総H3を使用した。用量依存的方法または時間依存的方法のいずれかでタンパク質レベルを測定した。
図9A~図9Dに示す結果は、最初の36時間に、CBPレベルへの影響を伴わず、EP300の明らかな分解を示し、これにより、CBPを上回るEP300に対するCPD1の選択性が確認された。48時間後にCBPの分解が観察された(図9B)。
プロテオミクス試験では、EP300が本発明の分解誘導薬CPD1によって選択的かつ有意に分解されることが示された(図9C)。CBPレベルの変化は観察されなかった。図9Dの結果は、コロニー形成アッセイを使用して、CPD1が10日間で用量依存的にKelly細胞増殖を阻害したことを示した。
実施例31:CPD1および異性体(S,S)-CPD1の生物学的活性評価。
図10A~図10Dに示す結果は、CPD1(R,S)のターゲティングリガンドのキラル中心が化合物の効力に重要な役割を果たすことを示している。(S,S)異性体ではEP300の細胞分解は観察されなかった。
実施例32:本発明の化合物について基質特異性を定義する。
AlphaScreen(商標)アッセイを使用して、CRBNドメインおよびHATドメインの両方に対する本発明の分解誘導薬化合物の結合を決定した。実験プロトコルは実施例26と同じである。
図11A~図11Cに示す結果は、本発明の分解誘導薬CPD1が、CRBN(図11C)およびHATドメイン(図11B)の両方に結合したことを示している。
実施例33:CPD1は、CRBN依存性分解誘導薬分子である。
CRBNノックアウト(k/o)Kelly細胞株に対してCPD1を試験した。実験プロトコルは実施例24と同じである。
図12A~図12Dに示す結果は、CRBN k/o株(CRBN-1およびCRBN-3)ではCPD1がEP300またはCBPを分解しなかったことを示し、これにより、本発明の化合物によるEP300分解がCRBN依存性であることが確認された。図12Cおよび図12Dの細胞増殖阻害曲線は、CPD1がCRBN k/o細胞株に影響を与えなかったことを示した。
実施例34:CPD1を用いた、CD1マウスに対するインビボ試験。
最大耐用量(MTD)について、マウスを対象にCPD1を試験した(図6A)。10mg/kg(mpk)、20mpkおよび40mpkを用いて、各群4匹のマウスを処置した。ヒトCRBNノックインマウスに対してもこの化合物を試験し、21日間の処置後に血液試料を採取した。試験した血液試料はいずれも正常であった。
図13A~図13Cに示す結果は、マウスに体重減少が観察されなかったことを示し、これにより、CPD1がインビボ試験で良好な耐容性を示したことが示された。また、ヒト化CRBNI391Vマウスでは毒性は観察されなかった(図13C)。
40mpkの腹腔内注射(IP)により連日処置されたマウスから、14日後に血液試料を採取した。結果は表2に要約されている。血液試料測定は、CPD1がマウスに対して毒性でないことを示した。
表2:インビボ試験の血液分析
MTD試験から肝臓を検査するために、免疫組織化学(IHC)染色を使用した。染色は、40mpkを用いた正常なマウスでは、14日間の処置によって肝臓組織がEP300ノックアウトを有したことを示した(図13C)。P300レベルの低下がインビボで観察された。CBPレベルおよびH3K27Acレベルの変化は観察されなかった。
実施例35:CPD1はインビボで抗腫瘍活性を有する。
Kelly細胞株の異種移植モデルを使用して、インビボでの効果を評価した。Kelly細胞を2Mで動物に移植した。10日目に40mpk IPで処置を開始した。
図14A~図14Bに示す結果は、CPD1が腫瘍の進行を減少させ、動物の生存期間を延ばしたことを示している。
実施例36:EP300分解誘導薬の細胞効力およびオンターゲット効果の評価。
オンターゲットタンパク質分解を報告するために、ハイスループットフローサイトメトリーに基づく分解アッセイを使用して、細胞内のEP300分解を評価する。EGFPレポーター系にEP300をクローニングする。FRT/Flp組換えを使用して、EGFP融合体としてEP300を発現させ、続いて、P2A部位、ならびにEP300-EGFP融合タンパク質およびRFPレポーターを同等かつ安定なレベルで発現させるための正規化マーカーとしてmCherryまたはmCardinalを発現させる。
96ウェルフローサイトメトリー設定を使用して、EGFPからRFPへのシグナルの喪失として単一細胞解像度で標的タンパク質分解を測定する(Lu et al.,Chem.Biol.22(6):755-63(2015);Winter et al.,Science 348(6241):1376-81(2015);Zengerle et al.,ACS Chem.Biol.10(8):1770-7(2015);Winter et al.,Mol.Cell.67(1):5-18(2017))。このアッセイは、他の方法と比較して増加した感度および堅牢性を示し、96ウェルフローサイトメトリー設定は、多数の分子について完全なIC50プロファイリングを可能にする。並行して、同様のIKZF1レポーティング細胞株を開発して、IKZF1分解をモニタリングして、推定上のEP300分解誘導薬の特異性を評価する(Kronke et al.,Science 343(6168):301-5(2014);Lu et al.,Science 343(6168):305-9(2014)。
細胞内でのEP300分解に対するCRBNの要件を実証するために、同質遺伝子NB株である、CRISPR/Cas9技術によるCRBNの遺伝子改変ノックアウトを有するKelly細胞を作製する(Winter et al.,Science 348(6241):1376-81(2015);Winter et al.,Mol.Cell.67(1):5-18(2017))。漸増濃度のEP300分解誘導薬とともにWT Kelly細胞およびKelly CRBN-/-細胞をインキュベートし、免疫ブロッティングによってEP300タンパク質分解を視覚化する。この細胞株では、増殖および生存率もスコアリングして、細胞増殖を妨げる可能性のあるオフターゲット毒性があるかどうかを決定する。処理された細胞株におけるEP300、CBPおよびIKZFの免疫ブロッティングとともに、この細胞系を使用して、追加の強力かつ選択的なEP300分解誘導薬を特定する。
実施例37:NBの細胞モデルにおけるEP300分解誘導薬機能の評価。
NB細胞株の一団に対して、最も有望な生化学的活性およびオンターゲット細胞活性を有する追加のEP300分解誘導薬(「強力かつ選択的な化合物/分子」)をプロファイリングする。適切な不活性対照(A-485、CBP30およびレナリドマイド)と対比した免疫ブロット分析によって、用量範囲試験および時間範囲試験でNB株(Kelly)におけるEP300の分解を試験する。この場合もA-485と比較して、MLL-r白血病細胞株(CellTiter-Glo(登録商標);Promega(商標))の一団に対して、生存率に対する効果を評価する。免疫ブロットによって、H3K27の全体的なアセチル化に対する影響を評価する。以下に説明する細胞特性評価法では、リード分子を使用する。
分解誘導薬によって誘導されたEP300分解の機構を厳密に評価するために、陰性対照としてA-485およびフタルイミドのみを用いて、NB細胞におけるCP300分解を最初に試験する。NBのCRBNレベルも評価する。次に、説明されているように、競合化合物および遺伝子編集戦略を使用して、プロテアソーム機能の分解、EP300結合、およびCRBN結合の要件を行う(Winter et al.,Science 348(6241):1376-81(2015))。効果的なEP300分解のためのCRBN結合、E3複合体活性化およびプロテアソーム機能の細胞要件を裏付けるために、推定上のEP300分解誘導薬を用いた処理前に、カルフィルゾミブ(プロテアソーム阻害剤)、MLN4924(Nedd8活性化酵素阻害剤)またはレナリドマイド(CRBN結合剤)を用いて、Kelly細胞およびBEC2細胞を別個に前処理する。
NB細胞株におけるタンパク質安定性に対するリードEP300分解誘導薬処理の細胞結果を評価するために、偏りのない、プロテオーム全体のアプローチを使用する。多重化定量質量分析に基づくプロテオミクスを使用して、NB細胞におけるEP300分解誘導薬処理の特異性および結果を評価する(McAlister et al.,Anal.Chem.84(17):7469-78(2012);McAlister et al.,Anal.Chem.86(14)7150-8(2014))。推定上のEP300分解誘導薬、またはDMSOを用いて、Kelly細胞およびBEC2細胞を24時間にわたり処理する。小分子作用の主要な即時の結果を捉え、EP300標的遺伝子の抑制されたトランス活性化に対する予測される交絡効果を軽減するために、24時間のインキュベーションを選択した。EP300分解の特異性は、オフターゲット効果と相まって効力よりも優先される(例えば、degradation of CRBN neo-substrate IKZF1 Kronke et al.,Science 343(6168):301-5(2014);Lu et al.,Science 343(6168):305-9(2014))。インビボ試験の候補を確定するために、これらの評価をいずれも使用する。
実施例38:インビボ試験のためのEP300分解誘導薬のPK特性の最適化。
インビボでのEP300分解誘導薬の翻訳の可能性を正確に評価するために、リードEP300分解誘導薬のPK特性を最適化する。例えば、半減期および最大耐用量(MTD)などのそのPK特性について、CPD1を評価した(図6A、実施例34を参照)。A-485足場を利用して、優れた効力および選択性を有する新規EP300分解誘導薬を生成する。インビボPKおよび有効性試験のために、リード化合物を大量に生成する。
実施例39:EP300阻害剤と比較した、遺伝子発現、クロマチン占有率、ヒストン修飾に対するEP300分解の影響の特性評価。
RNA-seqによる転写プロファイリングと、ChIP-seqおよびATAC-seqによるクロマチン評価とを使用して、NB細胞に対するEP300分解の影響の包括的分子評価を達成する。RNA-seqによる転写プロファイリングと、ChIP-seqによるエピゲノムプロファイリングとを使用して、クロマチンに対するこれらの化合物の影響の包括的分子評価を行う。具体的には、抵抗性株に対して、A485またはリードEP300分解誘導薬を用いて処理した細胞の0、6および24時間の時点での転写応答の速度論的試験を行う。ChIP-seqおよびChem-seqによって、処理後0時間、6時間および24時間の時点で、EP300/CBPタンパク質の局在、エンハンサー活性(H3K27ac)、およびプロモーターの完全性(H3K4me3)に対する影響を試験する。ATAC-seqによる薬物反応の前後に、アクセス可能なクロマチン、および潜在的なシス調節因子エレメント(cis-regulator element)を決定する。これらのデータセットの統合により、EP300の分解がその酵素活性を阻害するだけでなく、先にEP300阻害剤に曝露されていないEP300駆動遺伝子発現プログラムの崩壊につながるその非酵素的機能をも無効にするという仮説を試験する。
実施例40:インビトロでのEP300阻害剤と比較したEP300分解誘導薬の抗腫瘍効果の評価。
新たに開発されたEP300分解誘導薬を使用して、NBにおいて酵素阻害と対比してEP300分解をインビトロで詳細に検討する。直接比較におけるA-485およびEP300分解誘導薬を用いた用量反応形式での一団のヒトNB細胞(CellTiter-Glo(登録商標))。さらに、免疫ブロッティング、およびフローサイトメトリー分析による細胞周期/細胞死によって、経時的な細胞増殖、EP300タンパク質分解、およびH3K79メチル化レベルを評価する。
実施例41:NBにおける併用アプローチとして、標準治療剤または他の阻害剤と組み合わせたEP300分解の評価。
標準的なアプローチ(CellTiter-Glo(登録商標))による細胞増殖の評価を通じて、NB細胞に対するインビトロでの相乗効果を決定する。培養細胞のプレートに対してそれぞれの複数の濃度で2つの異なる化合物を滴定することを可能にするロボットピンニングシステム(robotic pinning system)を使用する。48~72時間のインキュベーション後、マルチラベルプレートリーダーを用いて、ATP含有量(CellTiter-Glo(登録商標))によって細胞生存率を決定する。Chou et al.,Adv.Enzyme Regul.22:27-55(198)に記載されている方法に従って、CompuSynパッケージに結果をプロットして、薬剤の相加効果または相乗効果があるかどうかを決定する。相乗効果があると思われる併用用量で、Annexin V染色と、DNA含有量の評価とを介して、アポトーシスと対比して細胞周期停止を決定する。いずれの実験でも、免疫ブロッティングによってEP300タンパク質レベルを評価して、タンパク質分解を確実にする。
実施例42:ゼブラフィッシュおよびマウスを対象としたEP300分解誘導薬および阻害剤の毒性の評価。
ゼブラフィッシュ胚を用いて、各候補の最大耐量(MTD)を決定した。3日齢のゼブラフィッシュ胚を様々な薬物濃度に曝露し、健康への有害影響をモニタリングした。次いで、形態学的有害影響および行動への有害影響をもたらさなかった最高濃度を決定することにより、治療用量を選択した。リードEP300分解誘導薬のMTD評価の追加のデザインの指針として化合物CPD1を用いて、実験を最初に行った(図6B)。同様の方法で、マウスに対する分解誘導薬のMTDも決定する。要約すると、マウスに試験化合物を投与し、投与後特定の間隔(0.083、0.25、0.5、1、2、4、8、12および24時間)で血液と血漿とを分離し、LC/MS/MSによって試験物質の存在を定量した(n=マウス5匹/化合物)。インビボマウスPK実験を使用して、これらのパラメーターを決定し、EP300分解誘導薬の最適化のための医薬品化学の反復ラウンドを通知した(図6A)。分解誘導薬は比較的大きな分子量を有するため、インビボ試験のために分解誘導薬の溶解性と安定性とを高めるために適切な処方を検討する。併せて、確立されたMTDを含むこれらのパラメーターを使用して、以下の実験のための投与方法、投与量およびスケジュールなどのインビボ試験デザインを導く。また、得られた情報を使用して、実施例36で実施された分解誘導薬の最適化を導いた。
実施例43:ゼブラフィッシュモデルおよびマウスPDXモデルを対象とした化合物の評価。
NBのゼブラフィッシュ異種移植モデルでは、A-485および分解誘導薬CPD1のインビボでの効果を比較する。まず、可視化のために、ヒトNB細胞にEGFPを安定にトランスフェクトする。次いで、先に説明されているように卵黄および静脈内注射を用いて、2日齢のゼブラフィッシュ胚にこれらの細胞を移植する。(Haldi et al.,Angiogenesis 9(3):139-51(2016);He et al.,J.Pathology 227(4):431-45(2012);Tulotta et al.,Methods Mol.Biol.1451:155-69(2016))。1日後、蛍光ヒトNB細胞を移植したゼブラフィッシュ胚を24ウェルプレートに並べ、試験薬を用いて処理する。MTDで魚の水に加えた個々の分解誘導薬および阻害剤、ならびにDMSO対照に、12匹のレシピエント魚を曝露する。処理の5日後、蛍光を使用してインビボ細胞増殖、細胞増殖および浸潤を分析し(Tulotta et al.,Methods Mol.Biol.1451:155-69(2016))、群間で比較する。ウェルチのt検定を使用して、分散の不均一性に対処する。顕著な腫瘍抑制を示す薬物を様々な濃度でさらに分析する。活性薬物または薬物併用による腫瘍抑制の根底にある細胞機序を解明するために、細胞増殖(PCNAおよびリン酸化ヒストンH3に対する免疫組織化学による)、細胞生存率およびアポトーシス(TUNELおよび抗カスパーゼ3染色による)、老化(β-ガラクトシダーゼ染色による)、ならびにオートファジー(リソソーム染色による)について、処理されたNB細胞を分析する。0、1、2、3、4および5日間の処理後に、分離したゼブラフィッシュ胚から単離されたNB細胞に対して、qRT-PCRによって、EP300タンパク質レベル、H3K27アセチル化、MYCNレベルおよび遺伝子発現に対するPD効果を行う。
次に、NB(Kelly)異種移植モデルでは、それぞれ1x106個の細胞を6~8週齢のNOD-SCID-IL2Rnull(NSG)マウス30匹に注射することによって、A-485およびリードEP300分解誘導薬のインビボでの効果を比較する。これらのマウスは、移植後2~3週間で臨床症状を呈し始める。生着を確認した後、動物を有効性コホートまたは薬力学(PD)コホートのいずれかに分ける(PD試験では3匹/群、有効性試験では5匹/群)。両コホートに、MTD/日でA485または分解誘導薬を連日腹腔内(IP)注射により投与する。対照群には、実施例10の製剤化試験で決定されたビヒクルを腹腔内注射する。毒性を評価するために全動物の体重を測定し、腫瘍サイズを3日ごとに測定する。21日間の薬物処置とそれに続く7日間の休薬日の後に、有効性(生存率)を決定する。PDについて評価された動物については14日間投与し、注入の完了後に安楽死させる。試験の完了時に、動物を安楽死させ、組織を採取する。組織学的検査のために、大腿骨、脾臓の一部、肝臓の一部、およびいずれかの拡大したリンパ節を10%ホルマリンに固定する。qRT-PCRによって、EP300タンパク質レベル、H3K27アセチル化および遺伝子発現に対するPD効果を行う。異種移植試験で良好に機能したEP300分解誘導薬を使用して、NB PDXモデルで同様の実験を行う。6~8週齢のNSGマウス30匹に、1x106個のヒトPDX細胞を注射する(二次移植)。上記のように、腫瘍の生着についてマウスをモニタリングする。また、ビヒクル、EP300分解誘導薬またはA-485(上記のように投与される)を用いて処置される治療コホート(PD試験では3匹/群、有効性試験では5匹/群)に、移植されたマウスを分ける。分析はいずれも上記のように行う。合計3~5つの異なるPDXに対してこれらの試験を行う。
実施例44:PDXモデルに対する、NB治療のためのEP300分解誘導薬の組合せの評価。
PDXモデルを使用して、特定されたEP300分解誘導薬とのEP300阻害剤の組合せ効果を評価する。動物がそれぞれマウス8匹の4つの治療コホート(PD試験では3/群、有効性試験では5/群):ビヒクル、EP300分解誘導薬、第2の阻害剤、または分解誘導薬/阻害剤に無作為化されることを除いて、実施例42に記載されたものと同様に、これらの実験を行う。
すべての特許刊行物および非特許刊行物は、本発明が関係する当業者の技能のレベルを示すものである。これらのすべての刊行物は、各個々の刊行物が参照により組み込まれるものとして具体的かつ個別に示されている場合と同程度に、参照により本明細書に組み込まれる。
本明細書の本発明は、特定の実施形態を参照して説明されてきたが、これらの実施形態は、本発明の原理および用途の単なる例示であることを理解されたい。したがって、例示的な実施形態に多数の修正が加えられてもよく、添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、他の構成が考案され得ることを理解されたい。