JP7714489B2 - 発泡性スチレン系樹脂粒子、予備発泡スチレン系樹脂粒子、および、スチレン系樹脂発泡成形体 - Google Patents
発泡性スチレン系樹脂粒子、予備発泡スチレン系樹脂粒子、および、スチレン系樹脂発泡成形体Info
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Description
発泡性スチレン系樹脂粒子本体の表面が粉体添加剤と液体添加剤によって被覆された発泡性スチレン系樹脂粒子であって、
該粉体添加剤の平均粒子径が1μm~50μmの範囲内にある。
上記発泡性スチレン系樹脂粒子を予備発泡させてなる予備発泡スチレン系樹脂粒子であって、
該予備発泡の嵩発泡倍率が2倍~150倍である。
本発明の実施形態による発泡性スチレン系樹脂粒子は、発泡性スチレン系樹脂粒子本体の表面が粉体添加剤と液体添加剤によって被覆されたものである。
発泡性スチレン系樹脂粒子本体は、スチレン系樹脂と発泡剤を含む。
スチレン系樹脂は、該スチレン系樹脂を構成する単量体成分としてスチレン系単量体を含む高分子化合物である。スチレン系単量体は、スチレンまたはスチレン誘導体を含む。スチレン誘導体としては、例えば、α-メチルスチレン、ビニルトルエン、クロロスチレン、エチルスチレン、i-プロピルスチレン、ジメチルスチレン、ブロモスチレンなどが挙げられる。スチレン系単量体は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。スチレン系単量体は、好ましくは、少なくともスチレンを含有する。スチレン系単量体の全量に対するスチレンの含有割合は、好ましくは50重量%以上であり、より好ましくは70重量%以上であり、さらに好ましくは90重量%以上であり、特に好ましくは95重量%以上である。
発泡剤は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。
発泡性スチレン系樹脂粒子本体は、発泡剤とともに発泡助剤を含んでいてもよい。発泡助剤としては、例えば、アジピン酸ジイソブチル、トルエン、シクロヘキサン、エチルベンゼン、流動パラフィン、ヤシ油などが挙げられる。発泡助剤は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。
発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法の一つの実施形態としては、発泡性スチレン系樹脂粒子本体を製造する工程(I)と、発泡性スチレン系樹脂粒子本体に粉体添加剤および液体添加剤を添加する工程(II)と、を含む。
発泡性スチレン系樹脂粒子本体を製造する工程(I)は、代表的には、スチレン系単量体を重合させる工程と、重合と同時または重合後に発泡剤を含浸させる工程と、を含む。
発泡性スチレン系樹脂粒子本体に粉体添加剤および液体添加剤を添加する工程(II)においては、代表的には、工程(I)で製造した発泡性スチレン系樹脂粒子本体と、粉体添加剤と、液体添加剤とを、レディゲミキサー、タンブラー、リボンブレンダー、ナウターミキサーなどの混合機や撹拌機を使用して、混合する。
予備発泡スチレン系樹脂粒子は、発泡性スチレン系樹脂粒子を予備発泡させてなる。
嵩発泡倍数(倍=cm3/g)=測定試料の体積(V)/測定試料の重量(W)
嵩密度(g/cm3)=測定試料の重量(W)/測定試料の体積(V)
本発明の一つの実施形態によるスチレン系樹脂発泡成形体は、発泡性スチレン系樹脂粒子から成形されるスチレン系樹脂発泡成形体である。本発明の別の一つの実施形態によるスチレン系樹脂発泡成形体は、発泡性スチレン系樹脂粒子を予備発泡させてなる予備発泡スチレン系樹脂粒子から成形されるスチレン系樹脂発泡成形体である。
粉体添加剤の平均粒子径は、次のようにして行った。スライドガラス上に粉体添加剤0.001gと0.6%直鎖ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム溶液を1滴滴下して予備分散させカバーガラスをかぶせた。その後、キーエンス社製のデジタルマイクロスコープVHX-6000を使用し、倍率1000倍で粉体添加剤をランダムに20粒粒子径を測定し、20粒の粒子径の平均を粉体添加剤の平均粒子径とした。また測定する平均粒子径は発泡スチレン系樹脂粒子に被膜するすべて粉体添加物の平均粒子径を種類ごとに測定した。
エムエルエンジニアリング社製の吸引輸送装置ML-5500CBを使用し、発泡性スチレン系樹脂粒子の配管付着量を測定した。
図1はエムエルエンジニアリング社製の吸引輸送装置ML-5500CBを示す概略図である。図1において、1はホッパー、2はその上部に設けられた吸引部である。ホッパー1には放出管11が、吸引部2には内径46mmの導入管21が設けられている。5は吸引部2から吸引エアにて吸引管3を通ってバグフィルター4を介して吸引するブロアである。6は放出管11の真下に設けられたタンクである。タンク6には内径46mmの吸引管61が設けられている。7は地面と垂直に配置された内径46mm、長さ1.4mの金属配管である。金属配管7の両端に内径50mm、長さ1mの樹脂ホース8が取り付けられ、樹脂ホース8の他方はそれぞれ導入管21と吸引管61に取り付けられる。この状態で、タンク6内に発泡性スチレン系樹脂粒子Aを10kg投入し、流速200g/秒で30秒間吸引した。15秒間吸引停止の間に、ホッパー1に充填された発泡性スチレン系樹脂粒子Aを8m落下させて、タンク6に受けた。この吸引循環を1時間繰り返した後、樹脂ホース8を取り外して重量を測定し、評価前後の重量差から樹脂ホース付着量を求めた。配管付着量の評価としては以下の通りとした。
配管付着量0.50g未満:◎
配管付着量0.50g以上0.75g未満:〇
配管付着量0.75g以上:×
予備発泡スチレン系樹脂粒子の製造の際に、樹脂粒子同士が集塊した、いわゆるブロッキング粒子を目開き10mmの篩を用いて分離し、重量を測定して、投入した全量の重量で除して、ブロッキング発生率として求めた。ブロッキング発生率の評価は以下の通りとした。
ブロッキング発生率0.03%未満:◎
ブロッキング発生率0.03%以上0.05%未満:○
ブロッキング発生率0.05%以上:×
幅300mm、長さ400mm、厚み30mmの平板形状のスチレン系樹脂発泡成形体の表面に、一対の長辺の中心同士を結ぶ直線に沿ってカッターナイフで深さ約2mmの切り込み線を入れた後、この切り込み線に沿って該スチレン系樹脂発泡成形体を手で二分割し、その破断面における発泡粒子について、100~150個の任意の範囲について粒子内で破断している粒子の数(a)と粒子同士の界面で破断している粒子の数(b)とを数え、式[(a)/((a)十(b))]×100に代入して得られた値を融着率(%)とした。融着率の評価は以下の通りとした。
融着率70%以上:〇
融着率70%未満:×
下記の粉体添加剤を用いた。
A1:ステアリン酸亜鉛を篩分けして平均粒子径9μmとしたもの。
A2:ステアリン酸亜鉛を篩分けして平均粒子径51μmとしたもの。
B1:12-ヒドロキシステアリン酸トリグリセライドを篩分けして平均粒子径22μmとしたもの。
B2:12-ヒドロキシステアリン酸トリグリセライドを篩分けして平均粒子径78μmとしたもの。
C1:脂肪酸トリグリセライドを篩分けして平均粒子径18μmとしたもの。
C2:脂肪酸トリグリセライドを篩分けして平均粒子径60μmとしたもの。
D1:ステアリン酸モノグリセライドを篩分けして平均粒子径17μmとしたもの。
D2:ステアリン酸モノグリセライドを篩分けして平均粒子径96μmとしたもの。
E1:炭酸カルシウムを篩分けして平均粒子径8μmとしたもの。
E2:炭酸カルシウムを篩分けして平均粒子径60μmとしたもの。
F1:ステアリン酸マグネシウムを篩分けして平均粒子径10μmとしたもの。
F2:ステアリン酸マグネシウムを篩分けして平均粒子径55μmとしたもの。
G1:N-ヒドロキシエチル-N-(2-ヒドロキシアルキル)アミンを篩分けして平均粒子径27μmとしたもの。
G2:N-ヒドロキシエチル-N-(2-ヒドロキシアルキル)アミンを篩分けして平均粒子径90μmとしたもの。
H:ポリエチレングリコール
I:ジメチルポリシロキサン
J:モノオレイン酸ポリエチレングリコール
(スチレン系重合体種粒子の製造)
内容量100リットルの攪拌機付き重合容器に、水40000g、懸濁安定剤としてリン酸三カルシウム141g、およびアニオン界面活性剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム2.8gを供給し、攪拌しながら、スチレン40000g、重合開始剤としてベンゾイルパーオキサイド101g、およびt-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキシルモノカーボネート20gを添加し、90℃に昇温して重合した。そして、この温度で6時間保持し、さらに、125℃に昇温してから2時間後に冷却し、スチレン系重合体粒子を得た。得られたスチレン系重合体粒子を篩分けし、粒子径0.5mm~0.71mmのスチレン系重合体種粒子(平均粒子径0.63mm)を得た。なお、撹拌の回転数については上記粒子径が得られるように調整した。
(発泡性スチレン系樹脂粒子本体の製造)
内容積100リットルの撹拌機付き重合容器に、上記で得られたスチレン系重合体種粒子10800g、蒸留水42000g、ピロリン酸マグネシウム169g、およびドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム4gを供給し、撹拌しつつ72℃に加熱して、分散液を作製した。続いて、ベンゾイルパーオキサイド155gおよびt-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキシルモノカーボネート24gを、スチレン3950gおよびアクリル酸ブチル690gの単量体混合物に溶解させた溶液を、全て、上記分散液中に撹拌しつつ供給した。そして分散液中に上記溶液を供給し終えてから、72℃で60分間維持した。
次いで、87℃まで1時間で昇温させながら、スチレン12240gを一定供給し、次いで、87℃で1時間30分保持しながら、スチレン18310gにジビニルベンゼン11g溶解した単量体混合物を一定供給し、さらに30分保持した。
次いで、125℃まで昇温し、且つ30分保持することで、未反応の単量体を反応させた。次いで、100℃まで冷却し、重合容器内にシクロヘキサン460g、アジピン酸ジイソブチル391g、混合ブタン2852gを圧入して2時間に亘って保持した後、重合容器内を25℃に冷却して、発泡性スチレン系樹脂粒子本体を得た。
(発泡性スチレン系樹脂粒子の製造)
製造例1で得られた発泡性スチレン系樹脂粒子本体10kgを松坂貿易社製レディゲミキサーM20型(内容量20リットル)に投入した。次いで、表1に示すように、発泡性スチレン系樹脂粒子本体100重量%に対して、粉体添加剤A1を0.130重量%の量、粉体添加剤B1を0.050重量%の量、粉体添加剤C1を0.030重量%の量、粉体添加剤D1を0.050重量%の量を順次投入し、230rpmで5分間攪拌した。次いで、発泡性スチレン系樹脂粒子本体100重量%に対して、液体添加剤Hを0.070重量%の量、液体添加剤Iを0.020重量%の量を投入し、230rpmで5分間攪拌し、発泡性スチレン系樹脂粒子本体の表面が粉体添加剤および液体添加剤によって被覆された発泡性スチレン系樹脂粒子(1)を得た。
(予備発泡スチレン系樹脂粒子の製造)
得られた発泡性スチレン系樹脂粒子(1)を円筒型バッチ式予備発泡機に供給して、吹き込み圧0.07MPaの水蒸気により加熱し、予備発泡スチレン系樹脂粒子(1)を得た。得られた予備発泡スチレン系樹脂粒子(1)は、嵩密度0.017g/cm3(嵩発泡倍数60倍)であった。
(スチレン系樹脂発泡成形体の製造)
得られた予備発泡スチレン系樹脂粒子(1)を、室温雰囲気下、24時間に亘って放置した後、長さ400mm×幅300mm×高さ30mmの長方形状のキャビティを有する成形型内に充填し、成形スチーム圧0.06MPa(ゲージ圧力)、加熱26秒、水冷5秒、設定取出面圧0.03MPaの条件で成形を行った。得られたスチレン系樹脂発泡成形体(1)は、密度0.017g/cm3(発泡倍数60倍)であった。
(各種測定・評価)
このようにして得られた発泡性スチレン系樹脂粒子(1)、予備発泡スチレン系樹脂粒子(1)、および、スチレン系樹脂発泡成形体(1)について、各種測定・評価を行った。結果を表2に示した。
粉体添加剤および液体添加剤の種類および添加量を表1に示すように変更した以外は、実施例1と同様に行い、発泡性スチレン系樹脂粒子(2)~(8)、予備発泡スチレン系樹脂粒子(2)~(8)、および、スチレン系樹脂発泡成形体(2)~(8)を得た。結果を表2に示した。
粉体添加剤および液体添加剤の種類および添加量を表1に示すように変更した以外は、実施例1と同様に行い、発泡性スチレン系樹脂粒子(C1)~(C4)、予備発泡スチレン系樹脂粒子(C1)~(C4)、および、スチレン系樹脂発泡成形体(C1)~(C4)を得た。結果を表2に示した。
11 放出管
2 吸引部
3 吸引管
4 バグフィルター
5 ブロア
6 タンク
7 金属配管
8 樹脂ホース
Claims (8)
- 発泡性スチレン系樹脂粒子本体の表面が粉体添加剤と液体添加剤によって被覆された発泡性スチレン系樹脂粒子であって、
該液体添加剤が、ポリエーテル、多価アルコール、流動パラフィン、液体の脂肪酸エステル、および液体のポリシロキサンから選ばれる少なくとも1種であり、
該粉体添加剤の平均粒子径が1μm~50μmの範囲内にある、
発泡性スチレン系樹脂粒子。 - 前記粉体添加剤の重量が前記液体添加剤の重量に対して1.0倍~30.0倍である、請求項1に記載の発泡性スチレン系樹脂粒子。
- 前記発泡性スチレン系樹脂粒子本体100重量部に対する前記粉体添加剤の割合が0.050重量部~1.500重量部である、請求項1または2に記載の発泡性スチレン系樹脂粒子。
- 前記発泡性スチレン系樹脂粒子本体100重量部に対する前記液体添加剤の割合が0.005重量部~0.250重量部である、請求項1から3までのいずれかに記載の発泡性スチレン系樹脂粒子。
- 前記粉体添加剤が、脂肪酸金属塩、固体の脂肪酸エステル、硬化油、炭酸塩、脂肪酸アマイド、およびアミン化合物から選ばれる少なくとも1種である、請求項1から4までのいずれかに記載の発泡性スチレン系樹脂粒子。
- 請求項1から5までのいずれかに記載の発泡性スチレン系樹脂粒子を予備発泡させてなる予備発泡スチレン系樹脂粒子であって、
該予備発泡の嵩発泡倍率が2倍~150倍である、
予備発泡スチレン系樹脂粒子。 - 請求項1から5までのいずれかに記載の発泡性スチレン系樹脂粒子から成形される、スチレン系樹脂発泡成形体。
- 請求項6に記載の予備発泡スチレン系樹脂粒子から成形される、スチレン系樹脂発泡成形体。
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