以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明を省略する。
図1は、実施形態によるモバイルNWシステム10の構成を示す図である。モバイルNWシステム10、伝送システムの一例である。モバイルNWシステム10は、例えば、第5世代移動通信システム(以下「5G」という。)である。モバイルNWシステム10は、端末11と、アンテナ局12と、分散局13と、集約局14と、転送装置15と、切替制御装置16とを有する。アンテナ局12と、分散局13と、集約局14とは、階層化された伝送装置の一例である。モバイルNWシステム10は、上位NW20と接続される。M台(Mは1以上の整数)の分散局13をそれぞれ、分散局13-1~13-Mと記載する。分散局13-m(mは1以上M以下の整数)の配下のKm台(Kmは1以上の整数)のアンテナ局12をアンテナ局12-mと記載する。また、N台(Nは2以上の整数)の集約局14をそれぞれ、集約局14-1~14-Nと記載する。端末11から上位NW20への方向を上りと記載し、上位NW20から端末11への方向を下りと記載する。
端末11は、例えば、5GのUE(User Equipment)である。端末11は、分散局13から割り当てられた無線リソースを用いて、アンテナ局12と無線信号を送受信する。割り当てられる無線リソースには、無線信号の送信及び受信のそれぞれが許可される時間区間の開始タイミング及び終了タイミングが含まれる。開始タイミング及び終了タイミングは、例えば、無線フレームにおけるデータ送受信のスケジューリング単位であるスロットにより表される。割り当てられる無線リソースには、符号化率及び変調方式がさらに含まれ得る。
アンテナ局12は、例えば、5GのRU(Radio Unit)である。アンテナ局12は、端末11から無線信号により上りデータを受信する。アンテナ局12-mは、受信した上りデータを上り信号に設定し、有線インタフェースにより上り信号を分散局13-mに送信する。また、アンテナ局12-mは、分散局13-mから有線インタフェースにより下り信号を受信する。アンテナ局12は、受信した下り信号に設定されている端末11宛ての下りデータを、無線信号により端末11に送信する。
分散局13は、例えば、5GのDU(Distributed unit)である。分散局13-mは、Km台のアンテナ局12-mそれぞれから上り信号を受信する。分散局13-mが受信する上り信号は、アンテナ局12-mが配下の端末11から受信した上りデータを含む。分散局13は、上りデータを集約した上り信号を生成し、生成された上り信号を自局の接続先の集約局14に送信する。また、分散局13は、自局の接続先の集約局14から、配下の端末11宛ての下りデータが設定された下り信号を受信する。分散局13-mは、受信した下り信号を、各アンテナ局12-mから送信する無線信号に対応した下り信号に変換する。分散局13-mは、変換された下り信号を、その下り信号に対応するアンテナ局12-mに送信する。
集約局14は、例えば、5GのCU(Central unit)である。集約局14は、配下の分散局13から受信した上り信号を集約して上位NW20に転送する。また、集約局14は、上位NW20から端末11宛ての下りデータが設定された下り信号を受信し、受信した下り信号を宛先の端末11と接続されている分散局13に転送する。
転送装置15は、分散局13、集約局14及び切替制御装置16と接続される。転送装置15は、分散局13から受信した上り信号を、転送経路に従って宛先の集約局14に転送する。また、転送装置15は、集約局14から受信した下り信号を、転送経路に従って宛先の分散局13に転送する。転送装置15における信号の転送経路は、切替制御装置16から指示される。
切替制御装置16は、分散局13と、集約局14と、転送装置15とに接続される。切替制御装置16は、5Gの基地局コントローラの機能を有する。さらに、切替制御装置16は、分散局13と集約局14と間の接続の切替を制御する機能を有する。切替制御装置16は、集約局14における輻輳状況又は負荷の状況に従って、基地局負荷を分散するように分散局13の接続先の集約局14を切替える。具体的には、切替制御装置16は、切替前の接続先(以下、「切替元」と記載)の集約局14に分散局13との接続の解放を指示し、切替後の接続先(以下、「切替先」)の集約局14にその分散局13との接続を指示する。さらに、切替制御装置16は、接続先切替後の経路により信号転送を行うよう、転送装置15に転送経路の切替を指示する。以下では、分散局の接続先の集約局を変更することを「経路切替」と記載する。
上記のように、モバイルNWシステム10においては、分散局13と集約局14との間に転送装置15及び切替制御装置16とが配備される。切替制御装置16は、転送装置15に接続している各集約局14の信号処理能力の情報と、集約局14に接続される各分散局13にこれから発生するトラフィック量の情報を得る。なお、本実施形態のモバイルNWシステム10は、上りのトラフィックに基づいて経路切替を行うため、トラフィックは、上り信号のトラフィックを意味するものとする。
切替制御装置16は、集約局14の信号処理能力の情報として、最大の処理可能帯域の情報を予め受信する。最大の処理可能帯域は、集約局14の最大バッファ量などで表される。さらに、切替制御装置16は、各分散局13から上り信号の次の送信期間におけるトラフィック量を取得可能な情報を受信する。以下では、上り信号の送信期間を、単に「送信期間」と記載する。切替制御装置16は、受信したこれらの情報に基づいて、次の又はその次の送信期間において集約局14に帯域逼迫又は処理の過負荷が発生すると予測した場合に、経路切替によるロードバランサ(負荷分散)を行う。切替制御装置16は、いずれの集約局14にも帯域逼迫及び過負荷が発生しないように、分散局13の接続切替先の集約局14を決定する。切替制御装置16は、この決定に従って、帯域逼迫又は処理の過負荷が発生すると予測される送信期間より前に経路切替を行う。
集約局14が仮想化されている場合、切替制御装置16は、集約局14から最大処理可能帯域の情報を受信する代わりに、図示しないリソース割当装置から、集約局14に割り当てられているリソースの情報を受信する。リソースの情報は、例えば、CPUのコア数を示す。切替制御装置16は、コア数の情報を基に、集約局14の最大の処理可能帯域の情報を得る。処理可能帯域は、例えば、リソースブロック数で表すこともできる。リソースブロックは、端末11へ無線リソースを割り当てる単位である。
切替制御装置16は、経路切替を行う場合、集約局14と分散局13との間の接続を変更してから、転送装置15の転送経路の切替を行う。これにより、全ての集約局14における帯域逼迫や処理の過負荷に対応し、かつ、常に逼迫の起こりにくい低遅延な切替が可能になる。
モバイルNWシステム10は、分散局13と集約局14との間の接続を切替えるが、端末11が接続先のアンテナ局12を変更するハンドオーバを行う必要がない。そのため、輻輳を回避しながら、低遅延通信が実現可能である。さらには、大容量・低遅延通信や様々なサービスにモバイルNWシステム10を活用する中で、高効率な集約局リソースの利用が可能になる。
以下に詳細な実施形態を説明する。
[第1の実施形態]
第1の実施形態では、分散局は、5Gの下りリンク制御情報(DCI:Downlink Control Information)を用いて、切替制御装置にトラフィック量を通知する。DCIは、端末が上りデータを送信するために必要なスケジューリング情報、データ変調、チャネル符号化率などを含む。スケジューリング情報は、リソースブロックにより表される。リソースブロックは、チャネルと、そのチャネルを用いた送信開始タイミング及び送信終了タイミングにより表される。送信開始タイミング及び送信終了タイミングは、例えば、5Gにおけるデータの送受信のスケジュール単位であるスロットにより表される。この場合、送信終了タイミングは、送信開始タイミングからの経過時間に相当するスロットの数により表されてもよい。
図2は、第1の実施形態のモバイルNWシステム100の構成を示す図である。モバイルNWシステム100は、端末11と、アンテナ局120と、分散局130と、集約局140と、転送装置150と、切替制御装置160と、リソース管理装置170とを有する。アンテナ局120と、分散局130と、集約局140と、転送装置150と、切替制御装置160とはそれぞれ、図1のアンテナ局12と、分散局13と、集約局14と、転送装置15と、切替制御装置16とに相当する。アンテナ局120、分散局130、集約局140、転送装置150、切替制御装置160及びリソース管理装置170は、モバイルNWを構成する。集約局140は、転送装置200を介してコアネットワーク201及びインターネット202と接続される。転送装置200、コアネットワーク201及びインターネット202は、図1の上位NW20に相当する。
M台(Mは1以上の整数)の分散局130をそれぞれ、分散局130-1~130-Mと記載する。分散局130-m(mは1以上M以下の整数)の配下のKm台(Kmは1以上の整数)のアンテナ局120をアンテナ局120-mと記載する。また、N台(Nは2以上の整数)の集約局140をそれぞれ、集約局140-1~140-Nと記載する。図2は、M=4、かつ、K1、K2、K3、K4、N=2の例である。
集約局140-1~140-Nの一部は、転送装置150a及び切替制御装置160aと接続されてもよい。転送装置150a及び切替制御装置160aは、転送装置150及び切替制御装置160と同じ機能を有する。転送装置150a及び切替制御装置160aは、図2に図示していない分散局130及び集約局140と接続される。リソース管理装置170は、集約局140のリソースを管理する。
端末11、アンテナ局120、分散局130及び集約局140はそれぞれ、5GのUE、RU、DU及びCUの機能を有する。端末11は、アンテナ局120、分散局130、転送装置150、集約局140、転送装置200及びコアネットワーク201を介して、インターネット202と接続される。本実施形態において、アンテナ局120と分散局130間のベアラ信号、分散局130と集約局140間のベアラ信号、及び、集約局140と転送装置200間の信号は光信号である。ベアラ信号は、端末11が送信又は受信するユーザデータが設定される信号である。コアネットワーク201は、例えば、光ネットワークである。
転送装置150は、分散局130から受信した上り信号を、宛先の集約局140に転送し、集約局140から受信した下り信号を、宛先の分散局130に転送する。分散局130と集約局140間のベアラ信号が光信号の場合、転送装置150は、光GW(ゲートウェイ)である。光GWは、複数の第一ポート(図示せず)及び複数の第二ポート(図示せず)を有する。第一ポートは、分散局130との間の伝送路と接続され、第二ポートは、集約局140との間の伝送路と接続される。光GWは、いずれかの第一ポートから入力した所定の波長の光信号を予め設定された経路に応じていずれかの第二ポートへ出力し、いずれかの第二ポートから入力した所定の波長の光信号を予め設定された経路に応じていずれかの第一ポートへ出力する。各第一ポート及び各第二ポートに対応する波長と、第一ポート及び第二ポート間の経路とは、切替制御装置160からの指示に従って設定される。
切替制御装置160は、分散局130からDCI情報を受信する。切替制御装置160は、DCI情報に基づいて、次の送信期間に各集約局140へ送信される合計のトラフィック量を予測する。なお、集約局140が、切替制御装置160に次の送信期間における合計トラフィック量の情報を送信してもよい。さらに、切替制御装置160は、集約局140から現時点でバッファリングしているバッファ量の情報と、ベアラ情報を受信する。ベアラ情報は、集約局140が接続している分散局130を示す。集約局140のリソース量が固定の場合、切替制御装置160は、予め集約局140のCPUのコア数から計算した集約局140の最大処理可能帯域の情報を記憶している。集約局140のリソース量が変化する場合、リソース管理装置170は、集約局140に割り当てられているリソース量を示す集約局リソース情報を、定期的に又はリソース量が変化した場合に切替制御装置160に送信する。切替制御装置160は、集約局140のリソース量を用いて現在の最大処理可能帯域を算出する。
切替制御装置160は、集約局140-n(nは1以上N以下の整数)のトラフィックの逼迫具合又は処理の過負荷状態を、集約局140-nに送信される予測の合計トラフィック量と、集約局140-nの現在のバッファ量及び最大処理可能帯域とを用いて判断する。すなわち、切替制御装置160は、集約局140-nに送信される予測の合計トラフィック量を用いて、集約局140-nの必要帯域を算出する。必要帯域は、上りトラフィックの処理のために必要な帯域である。換言すれば、必要帯域は、需要トラフィック量を表す。切替制御装置160は、必要帯域と現在のバッファ量との合計が、最大処理可能帯域よりも所定以上大きい場合は、帯域が逼迫する、又は、処理が過負荷状態になるために、輻輳が発生すると判断する。なお、帯域の逼迫はトラフィックの増加により発生し、処理の過負荷状態は集約局140のリソースの不足、すなわち、最大処理可能帯域の不足により発生する。切替制御装置160は、集約局140-nにおいて輻輳が発生すると判断した場合、集約局140-nが接続先の少なくとも一部の分散局130のトラフィックを、輻輳の発生が予測されていない他の集約局140にロードバランスする。
分散局130が、接続先の集約局140を切替える際に、端末11に対して接続の設定及び削除を行うと、端末接続に時間がかかってしまい、低遅延制御が困難になる。そこで、集約局140は端末11との接続情報を持ち続ける。また、同様に、集約局140も基地局の接続情報を持つ。
転送装置200は、集約局140との間の伝送路から入力した上り信号をコアネットワーク201に出力し、コアネットワーク201から入力した下り信号を宛先の集約局140との間の伝送路に出力する。集約局140と転送装置200間の信号は光信号である場合、転送装置200は、光GW又は光SW(スイッチ)である。
なお、アンテナ局120と分散局130間のベアラ信号、分散局130と集約局140間のベアラ信号、及び、集約局140と転送装置200間の信号の一部又は全てが光信号でなくてもよい。例えば、分散局130と集約局140間のベアラ信号が電気信号の場合、転送装置150は、レイヤ2スイッチや、ルータである。同様に、集約局140と転送装置200間の信号が電気信号の場合、転送装置200は、ルータである。
図3は、分散局130の構成例を示す機能ブロック図である。図3では本実施形態に関係する機能ブロックのみを抽出して示してある。分散局130は、ユーザデータ送受信部131と、通信部132と、制御部133とを有する。ユーザデータ送受信部131は、U-Planeのベアラ信号を送受信する。ユーザデータ送受信部131は、第一分離部1311と、第一光電気変換部1312と、上り信号生成部1313と、第一電気光変換部1314と、第二分離部1315と、第二光電気変換部1316と、下り信号生成部1317と、第二電気光変換部1318とを有する。
第一分離部1311は、波長により上り信号と下り信号とを分離する。第一分離部1311は、アンテナ局120との間の伝送路から入力した上り信号を第一光電気変換部1312に出力し、第二電気光変換部1318から入力した下り信号をアンテナ局120との間の伝送路に出力する。第一光電気変換部1312は、上り信号を光信号から電気信号に変換する。上り信号生成部1313は、電気信号に変換された上り信号にプロトコル処理やヘッダの付け替えなどを行うことにより、上りデータが設定された集約局140宛ての上り信号を生成する。第一電気光変換部1314は、集約局140宛ての上り信号を電気信号から光信号に変換して出力する。
第二分離部1315は、波長により上り信号と下り信号とを分離する。第二分離部1315は、第一電気光変換部1314が生成した上り信号を転送装置150との間の伝送路に出力し、転送装置150との間の伝送路から入力した下り信号を第二光電気変換部1316に出力する。第二光電気変換部1316は、第二分離部1315から入力された下り信号を光信号から電気信号に変換する。下り信号生成部1317は、電気信号に変換された下り信号にプロトコル処理やヘッダの付け替えなどを行うことにより、受信した下り信号から取得した下りデータが設定された各アンテナ局120宛ての下り信号を生成する。第二電気光変換部1318は、下り信号生成部1317が生成した各アンテナ局120宛ての下り信号を、電気信号から光信号に変換した後、第一分離部1311に出力する。
通信部132は、アンテナ局120、集約局140、切替制御装置160などの他の装置と制御信号を送受信する。制御信号には、C-planeの制御信号も含まれる。制御部133は、通信部132を介して送受信した制御信号に従い、分散局130全体の制御を行う。例えば、制御部133は、受信した制御信号に従って、接続先の集約局140を切り替える。また、制御部133は、端末11とモバイルNWシステム100との間の下位レイヤの接続を管理する。制御部133は、分散局130の下位のアンテナ局120に接続している端末11や、分散局130の接続先の集約局140に応じて、ユーザデータ送受信部131におけるプロトコル処理やヘッダの付け替え処理などを制御する。制御部133は、制御信号を光信号により送信してもよい。制御信号を上りの光信号により送信する場合、上り信号生成部1313は、制御部133が出力した制御信号を上り信号に設定する。制御信号を下りの光信号により送信する場合、下り信号生成部1317は、制御部133が出力した制御信号を上り信号に設定する。制御信号は、ベアラ信号を送信する光信号に重畳されてもよく、ベアラ信号とは異なる光信号により送信されてもよい。例えば、制御部133は、端末11に対する制御信号を、下り信号に設定する。この制御信号により、制御部133は、端末11に割り当てるリソースを示すDCIを送信する。
図4は、集約局140の構成例を示す機能ブロック図である。図4では本実施形態に関係する機能ブロックのみを抽出して示してある。集約局140は、ユーザデータ送受信部141と、通信部142と、制御部143とを有する。ユーザデータ送受信部141は、U-Planeのベアラ信号を送受信する。ユーザデータ送受信部141は、第一分離部1411と、第一光電気変換部1412と、バッファ1413と、上り信号生成部1414と、第一電気光変換部1415と、第二分離部1416と、第二光電気変換部1417と、下り信号生成部1418と、第二電気光変換部1419とを有する。
第一分離部1411は、波長により上り信号と下り信号とを分離する。第一分離部1411は、転送装置150との間の伝送路から入力した上り信号を第一光電気変換部1412に出力し、第二電気光変換部1419から入力した下り信号を転送装置150との間の伝送路に出力する。第一光電気変換部1412は、上り信号を光信号から電気信号に変換する。バッファ1413は、第一光電気変換部1412が電気信号に変換した上り信号を一時的に記憶する。上り信号生成部1414は、バッファ1413から上り信号を読み出し、プロトコル処理やヘッダの付け替えなどを行うことにより、上位NW宛ての上り信号を生成する。第一電気光変換部1415は、上り信号生成部1414が生成した上り信号を電気信号から光信号に変換して第二分離部1416に出力する。
第二分離部1416は、波長により上り信号と下り信号とを分離する。第二分離部1416は、第一電気光変換部1415から入力した上り信号を転送装置200との間の伝送路に送信し、転送装置200との間の伝送路から受信した下り信号を第二光電気変換部1417に出力する。第二光電気変換部1417は、第二分離部1416から入力した下り信号を光信号から電気信号に変換する。下り信号生成部1418は、電気信号に変換された下り信号にプロトコル処理やヘッダの付け替えなどを行うことにより、受信した下り信号から取得した下りデータが設定された各分散局130宛ての下り信号を生成する。第二電気光変換部1419は、下り信号生成部1418が生成した各分散局130宛ての下り信号を、電気信号から光信号に変換した後、第一分離部1411に出力する。
通信部142は、分散局130、他の集約局140、切替制御装置160、転送装置200などの他の装置と制御信号を送受信する。制御信号には、C-planeの制御信号も含まれる。制御部143は、通信部142を介して送受信した制御信号に従い、集約局140全体の制御を行う。例えば、制御部143は、受信した制御信号に従って、接続先の分散局130を切り替える。また、制御部143は、制御信号に応じてユーザデータ送受信部141が送信する上り信号の宛先及び下り信号の宛先を制御する。制御部143は、バッファ1413の最大処理可能帯域と現在のバッファ量とを制御信号により、切替制御装置160に通知する。なお、上り信号生成部1414の後段にバッファが設けられる場合、制御部143は、上り信号生成部1414の後段のバッファの最大処理可能帯域と現在のバッファ量とを切替制御装置160に通知してもよい。制御部143は、制御信号を光信号により送信してもよい。制御信号を上りの光信号により送信する場合、上り信号生成部1414は、制御部143が出力した制御信号を上り信号に設定する。制御信号を下りの光信号により送信する場合、下り信号生成部1418は、制御部143が出力した制御信号を上り信号に設定する。制御信号は、ベアラ信号を送信する光信号に重畳されてもよく、ベアラ信号とは異なる光信号により送信されてもよい。
図5は、切替制御装置160の構成を示すブロック図である。切替制御装置160は、トラフィック量計算部161と、将来トラフィック量予測部162と、必要帯域計算部163と、判断部164と、切替決定部165と、切替指示部166と、記憶部167とを備える。
トラフィック量計算部161は、各分散局130から受信したDCI情報を用いて、各分散局130の次送信期間の予測トラフィック量を計算する。DCI情報は、端末11に送信されたDCIでもよく、DCIに設定されているデータのうち次送信期間の上りのトラフィック量の算出に用いられる一部のデータでもよい。次送信期間の予測トラフィック量は、現在の上り信号の送信期間の次の送信期間において、分散局130が集約局140に送信することが予測されるトラフィック量である。トラフィック量計算部161は、端末11に送信された次送信期間についてのDCI情報を用いて、次送信期間の予測トラフィック量を算出する。将来トラフィック量予測部162は、分散局130の将来トラフィック量を予測する。将来トラフィック量は、次送信期間の次の送信期間における予測のトラフィック量である。
必要帯域計算部163は、集約局140からベアラ情報を受信する。ベアラ情報は、集約局140が接続している配下の分散局130の情報を含む。必要帯域計算部163は、各分散局130の予測トラフィック量とベアラ情報とを用いて、各集約局140の必要帯域を計算する。モバイルNWシステム100における経路切替が次送信期間までに終了すると予想される場合、必要帯域の計算に使用される予測トラフィック量は、トラフィック量計算部161が算出した次送信期間の予測トラフィック量である。経路切替が次送信期間までに終了しないと予想される場合、必要帯域の計算に使用される予測トラフィック量は、将来トラフィック量予測部162が算出した将来トラフィック量である。
判断部164は、必要帯域計算部163が計算した集約局140の必要帯域と、集約局140から受信したバッファ量及び最大処理可能帯域の情報とを用いて、各集約局140の輻輳量を計算する。なお、判断部164は、リソース管理装置170から受信した集約局リソース情報に基づいて最大処理可能帯域を算出してもよい。輻輳量として、バッファに保存されることが予想されるデータ量を用いることができる。具体的には、輻輳量は、必要帯域と現在のバッファ量との合計から、最大処理可能帯域を減算して算出される。判断部164は、輻輳量が閾値を超える場合は輻輳が予測されると判断する。
切替決定部165は、判断部164が輻輳を予測した場合、各集約局140の必要帯域及び輻輳量と、各分散局130の予測トラフィック量とに基づいて、全ての集約局140における輻輳量が所定以下となるように、接続先を切替える分散局130と、その切替先の集約局140とを決定する。
切替指示部166は、輻輳が予測された送信期間の開始までに、接続先を切替える対象となった分散局130からの上り信号が、切替先の集約局140へ転送されるように、各装置へ経路切替を指示する。記憶部167は、各部の処理に用いられる各種データを記憶する。
図6は、モバイルNWシステム100の経路切替手順を示すシーケンス図である。集約局140-1及び140-2それぞれの制御部143は、自局が接続している分散局130を示すベアラ情報と、自局における最大の処理可能帯域を示す最大処理可能帯域情報とを切替制御装置160に通知する(ステップS1001、S1002)。なお、リソース管理装置170が、集約局140-1及び140-2のベアラ情報を切替制御装置160に送信してもよい。また、集約局140が仮想化されている場合、集約局140が最大処理可能帯域情報を送信する代わりに、リソース管理装置170が各集約局140の集約局リソース情報を送信する。
各分散局130の制御部133は、上り信号のスケジューリング結果として端末11に送信したDCIの情報を、切替制御装置160に送信する(ステップS1003)。分散局130は、DCIを端末11に送信する都度、切替制御装置160にDCI情報を通知する。DCI情報の通知頻度はTTI(Transmission Time Interval)に相当するが、5GにおいてTTIは可変とすることができる。一方、集約局140-1及び140-2それぞれの制御部143は、自局のバッファ量を示すバッファ情報を切替制御装置160に通知する(ステップS1004、S1005)。
切替制御装置160は、受信したDCI情報に基づいて、各分散局130における予測トラフィック量を算出する。切替制御装置160は、集約局140ごとに、集約局140と接続されている分散局130の予測トラフィック量を合計することにより、各集約局140の必要帯域を算出する(ステップS1006)。
切替制御装置160は、各集約局140の最大処理可能帯域及び現在のバッファ量と、ステップS1006において算出した各集約局140の必要帯域とに基づいて、各集約局140の輻輳量を算出する。切替制御装置160は、輻輳量を用いて各集約局140の帯域不足の有無を推定する(ステップS1007)。切替制御装置160は、集約局140-1の帯域が不足すると推定する。
切替制御装置160は、帯域不足ではないと推定された集約局140-2をオフロード先として選択する。切替制御装置160は、集約局140-1と接続している一部又は全ての分散局130のうち、接続先を集約局140-2に変更する分散局130を選択する。選択された分散局130を、切替対象分散局130と記載する。切替制御装置160は、切替対象分散局130のトラフィックをオフロードするため、オフロード先(切替先)の集約局140-2に経路追加指示を送信し(ステップS1008)、オフロード元(切替元)の集約局140-1に経路削除指示を通知する(ステップS1009)。経路追加指示は、オフロード先の集約局140-2の空き帯域を、切替対象分散局130からのトラフィックを受信するために使用するよう指示する。経路削除指示は、オフロード元の集約局140-1の過負荷帯域から、切替対象分散局130からのトラフィックを受信するための帯域を削除するよう指示する。経路追加指示及び経路削除指示には、ベアラ変更指示のBEARER CONTEXT MODIFICATION REQUESTが用いられる。経路追加指示及び経路削除指示を行う際、切替制御装置160は、アンテナ局120と分散局130との間のF1 UE contextを常に確立された状態にしておく。
集約局140-2の制御部143は、経路追加指示に従って、切替対象分散局130からのトラフィックを受信するための帯域を第一分離部1411に追加すると、ベアラ応答を切替対象分散局130、切替制御装置160、及び、集約局140-1に送信する(ステップS1010、ステップS1011、ステップS1012)。一方、集約局140-1の制御部143は、経路削除指示に従って、切替対象分散局130からのトラフィックを受信するための帯域を第一分離部1411から削除すると、ベアラ応答を切替制御装置160、及び、集約局140-2に送信する(ステップS1013、ステップS1014)。ベアラ応答には、BEARER CONTEXT MODIFICATION RESPONSEが用いられる。
集約局140-2は、集約局140-1からのベアラ応答の受信を契機に、コアネットワーク201に、信号転送経路の切替指示を送信する(ステップS1015)。コアネットワーク201は、集約局140-2から受信した切替指示に従って、信号転送経路の切替を行う。コアネットワーク201は、切替対象分散局130の配下の端末11からの上りデータが設定された上り信号の転送元を集約局140-1から集約局140-2に変更する転送経路の切替を行う。また、コアネットワーク201は、切替対象分散局130の配下の端末11への下りデータが設定された下り信号の転送先を集約局140-2に変更する転送経路の切替を行う。コアネットワーク201は、集約局140-2に切替完了通知を送信する(ステップS1016)。
切替制御装置160は、集約局140-1からのベアラ応答情報の受信を契機に、転送装置150に転送経路の切替指示を送信する(ステップS1017)。この切替指示は、切替対象分散局130との間の伝送路が接続される第一ポートから入力した光信号を、集約局140-2との間の伝送路が接続される第二ポートへ出力するよう転送経路を変更する指示である。転送装置150は、受信した切替指示に従って転送経路を切替える(ステップS1018)。切替後、転送装置150は、切替対象分散局130が出力した上り信号のトラフィックを集約局140-2に出力する(ステップS1019)。
上記のように、本実施形態では、切替制御装置160から、集約局140に経路追加指示としてのベアラ変更指示及び経路削除指示としてのベアラ変更指示を送信する(ステップS1008、ステップS1009)。ベアラ変更指示を受信した集約局140は、指示に従ってベアラの設定変更を行う。切替先の集約局140は、さらに、上位装置へ光パスの切替指示を送信する(ステップS1015)。切替先の集約局140は、この切替指示を、切替元の集約局140からベアラの設定変更が完了したことを通知するベアラ応答(ステップS1014)を受信して直ちに送信する。これにより、End to Endで見たときの切替時間の短縮を図ることができる。さらに、分散局130と集約局140の間の経路切替の処理中に、上位装置における切り替えが完了する可能性もある。
また、上記の手順では、切替元の集約局140が経路削除指示(ステップS1009)に従ってベアラ変更手続を行うと同時に、切替先の集約局140が経路追加指示(ステップS1008)に従ってベアラ設定手続を行う。そして、切替元の集約局140から切替先の集約局140へベアラの応答情報(ステップS1014)を送信し、切替先の集約局140から切替元の集約局140へベアラの応答情報を送信する(ステップS1012)。これにより、ベアラのデータ転送情報の交換も可能かつ、図39に示す従来の切替と比較して高速な切替が可能になる。
また、切替制御装置160は、切替先の集約局140及び切替元の集約局140それぞれのベアラ応答を受信してから、転送装置150に切替指示を送信する(ステップS1017)。これにより、データ転送情報の受け取りが完了していないといった問題も生じない。
また、切替先の集約局140から分散局130にもベアラ応答を送信することで(ステップS1010)、分散局130と集約局140間の設定も迅速に変更可能である。なお、分散局130は、近隣の集約局140との接続情報(F1 UE context)を、切替元の集約局140への接続時に事前に取得済みであることを前提とする。
続いて、図7~図11を用いて切替制御装置160の処理を説明する。
図7は、切替制御装置160の帯域計算処理を示すフロー図である。分散局130の制御部133は、時刻t(i-1)において、次送信期間のDCI(i)を端末11に通知し、さらに、DCI(i)を設定したDCI情報を切替制御装置160に通知する(iは整数)。DCI(i)は、時刻t(i)から時刻t(i+1)の送信期間U(i)において端末11に割り当てる無線リソースと、端末11が使用する符号化率及び変調方式とを示すDCIである。
切替制御装置160は、時刻t(i-1)において、分散局130からDCI(i)が設定されたDCI情報を受信する。トラフィック量計算部161は、DCI(i)に含まれる情報に基づいて、各分散局130における送信期間U(i)における分散局130の予測トラフィック量DU(i)を算出する(ステップS1101)。さらに、トラフィック量計算部161は、時刻t(i)と時刻t(i+1)との差分から割当時間間隔T(i)を算出する(ステップS1102)。あるいは、トラフィック量計算部161は、分散局130から割当時間間隔T(i)を受信してもよい。トラフィック量計算部161は、各分散局130の予測トラフィック量DU(i)と割当時間間隔T(i)を記憶部167に記憶する。
必要帯域計算部163は、集約局140又はリソース管理装置170からベアラ情報を受信し、記憶部167に記憶している。必要帯域計算部163は、ベアラ情報を記憶部167から読み出す(ステップS1103)。トラフィック量計算部161は、将来トラフィック量の予測が必要か否か判断する(ステップS1104)。将来トラフィック量は、時刻t(i+1)から時刻t(i+2)の送信期間U(i+1)の予測トラフィック量である。モバイルNWシステム100において切替制御装置160が経路切替を指示してから切替を完了するまでに要する時間を切替時間Tc(例えば、2msec)とする。切替時間Tcが割当時間間隔T(i)以下の場合(Tc≦T(i))、時刻t(i)までに経路切替を完了可能である。そのため、トラフィック量計算部161は、将来トラフィック量の予測が不要と判断する(ステップS1104:NO)。
必要帯域計算部163は、ベアラ情報に基づいて、各集約局140の配下の分散局130を特定する(ステップS1105)。必要帯域計算部163は、集約局140ごとに、配下の各分散局130の予測トラフィック量DU(i)を合計して、送信期間U(i)における集約局必要帯域CU(i)を算出する(ステップS1106)。必要帯域計算部163は、各集約局140の集約局必要帯域CU(i)を記憶部167に記憶し、判断部164を起動する(ステップS1107)。
一方、将来トラフィック量予測部162は、ステップS1104の処理と並行してトラフィック量予測モデルを作成する(ステップS1108)。トラフィック量予測モデルは、時系列の送信期間のトラフィック量を入力データとし、それら入力データの次の送信期間のトラフィック量を予測するモデルである。トラフィック量予測モデルの作成の詳細は、図8を用いて後述する。
ステップS1104において、トラフィック量計算部161は、切替時間Tcが割当時間間隔T(i)よりも長い場合(Tc>T(i))、将来トラフィック量の予測が必要と判断する(ステップS1104:YES)。これは、時刻t(i)までに経路切替を完了できないと予測されるためである。トラフィック量計算部161は、将来トラフィック量予測部162に将来トラフィック量の予測を指示する。
将来トラフィック量予測部162は、ステップS1108において作成されたトラフィック量予測モデルを用いて、時刻t(i+1)から時刻t(i+2)の送信期間U(i+1)における各分散局130の将来トラフィック量DU(i+1)を予測する(ステップS1109)。予測の処理の詳細は、図9を用いて後述する。
必要帯域計算部163は、集約局140ごとに、配下の分散局130の将来トラフィック量DU(i+1)を合計して、送信期間U(i+1)における集約局必要帯域CU(i+1)を算出する。必要帯域計算部163は、各集約局140の集約局必要帯域CU(i+1)を記憶部167に記憶し、判断部164を起動する(ステップS1107)。
図8は、将来トラフィック量予測部162のトラフィック量予測モデル作成処理を示すフロー図である。図8は、図7のステップS1108における詳細な処理を示す。
記憶部167は、予め処理対象のK個の時間区間T_1、T_2、…、T_k-1、T_reqを記憶している。時間区間T_1~T_k-1は、端末11にリソースブロックを割り当てる際に使用可能なTTIである。例えば、T_1~T_k-1は、125us、250us、500us、1msである。割当時間間隔T(i)は、時間区間T_1~T_k-1のいずれかと同じ値である。時間区間T_reqは、アプリケーションなどで要求される値である。時間区間T_reqは、T_1~T_k-1よりも大きな値である。将来トラフィック量予測部162は、時間区間T_reqの値を端末11又は上位NWに接続される装置などの他の装置から受信し、記憶部167に記憶してもよい。将来トラフィック量予測部162は、時間区間T_1~T_reqの中から未選択の一つを選択し、T_xに設定する(ステップS1201)。
将来トラフィック量予測部162は、割当時間間隔T(i)が時間区間T_x以上であるか否かを判断する(ステップS1202)。将来トラフィック量予測部162は、割当時間間隔T(i)が時間区間T_x以上であると判断した場合(ステップS1202:YES)、分散局130の予測トラフィック量DU(i)を、時間区間T_xごとの予測トラフィック量に変換する(ステップS1203)。つまり、将来トラフィック量予測部162は、時刻t(i)~時刻t(i+1)の間に、時間区間T_xごとに、予測トラフィック量DU(i)×(時間区間T_x/割当時間間隔T(i))の予測トラフィック量DU_T_xが発生すると計算する。
例えば、割当時間間隔T(i)が250usであり、時間区間T_xが125usであるとする。将来トラフィック量予測部162は、時刻t(i)から時刻t(i)+125usの間、及び、時刻t(i)+125usから時刻t(i+1)の間のそれぞれに、DU_125us=DU(i)/2のトラフィック量が発生すると予測する。また、時間区間T_xが250usの場合、将来トラフィック量予測部162は、時刻t(i)から時刻t(i+1)の間に、DU_250us=DU(i)のトラフィック量が発生すると予測する。
将来トラフィック量予測部162は、分散局130ごとに、時間区間T_xについて過去に算出した時系列の予測トラフィック量に、ステップS1203において算出した予測トラフィック量を追加して記憶部167に記憶する(ステップS1204)。将来トラフィック量予測部162は、記憶部167に記憶されている時間区間T_xの分散局130の時系列の予測トラフィック量を用いて、時間区間T_xのトラフィック量予測モデルを学習する(ステップS1205)。
例えば、時間区間T_xの分散局130の時系列の予測トラフィック量を時刻が新しい順にDU_T_x(P)、DU_T_x(P-1)、DU_T_x(P-2)、…、DU_T_x(1)とする(Pは2以上の整数)。将来トラフィック量予測部162は、分散局130ごとに、DU_T_x(p)を正解の出力データとし、DU_T_x(p-1)~DU_T_x(p-q)を入力データとする学習データを、pの値をPから順に1ずつ減算しながら生成する(qは1以上の整数)。将来トラフィック量予測部162は、生成したこれらの学習データを用いて、入力データと出力データの対応を表わすトラフィック量予測モデルを学習する。なお、将来トラフィック量予測部162は、全ての分散局130の学習データを用いて一つのトラフィック量予測モデルを学習してもよく、分散局130-mの学習データを用いて分散局130-mのトラフィック量予測モデルを学習してもよい。
一方、ステップS1202において、将来トラフィック量予測部162は、割当時間間隔T(i)が時間区間T_xより小さいと判断した場合(ステップS1202:NO)、ステップS1206の処理を行う。将来トラフィック量予測部162は、分散局130-mの予測トラフィック量DU(i)を将来トラフィック量予測部162又は記憶部167内の分散局130-m及び時間区間T_xに対応したバッファに記録する(ステップS1206)。将来トラフィック量予測部162は、各分散局130及び時間区間T_xに対応したバッファに、時間区間T_x分の予測トラフィック量が記録されたか否かを判断する(ステップS1207)。
例えば、割当時間間隔T(i)が250usであり、時間区間T_xが500usであるとする。将来トラフィック量予測部162は、T_x/T(i)=2個分の予測トラフィック量が500usに対応したバッファに記録されたかを判断する。また、時間区間T_xがT_reqの5msであるとする。将来トラフィック量予測部162は、T_req/T(i)=5000/250=20個分の予測トラフィック量が5msに対応したバッファに記録されたかを判断する。将来トラフィック量予測部162は、時間区間T_x分の予測トラフィック量が時間区間T_xに対応したバッファに記録されていないと判断した場合(ステップS1207:NO)、ステップS1208からの処理を行う。
将来トラフィック量予測部162は、各分散局130について、時間区間T_x分の予測トラフィック量が時間区間T_xに対応したバッファに記録されたと判断した場合(ステップS1207:YES)、ステップS1204の処理を行う。すなわち、将来トラフィック量予測部162は、分散局130ごとに、予測トラフィック量DU(i-T_x/T(i)+1)から予測トラフィック量DU(i)までを時間区間T_xに対応したバッファから読み出して合計し、DU_T_x(P)とする。
例えば、割当時間間隔T(i)が250usであり、時間区間T_xが500usであるとする。将来トラフィック量予測部162は、予測トラフィック量DU(i-1)と予測トラフィック量DU(i)を合計し、DU_500us(P)を算出する。また、時間区間T_xがT_reqの5msであるとする。将来トラフィック量予測部162は、予測トラフィック量DU(i-19)から予測トラフィック量DU(i)までを合計し、DU_5ms(P)を算出する。
記憶部167には、時間区間T_xについて過去に算出された各分散局130の時系列の予測トラフィック量DU_T_x(1)~DU_T_x(P-1)が記憶されている。将来トラフィック量予測部162は、分散局130ごとに、これらの予測トラフィック量DU_T_x(1)~DU_T_x(P-1)に、新たに算出した予測トラフィック量DU_T_x(P)を追加して記憶部167に記憶する(ステップS1204)。将来トラフィック量予測部162は、ステップS1205の処理を行い、時間区間T_xの時系列の予測トラフィック量を用いてトラフィック量予測モデルを学習する。
将来トラフィック量予測部162は、ステップS1205の処理の後、又は、ステップS1207においてNOと判断した場合、処理対象のK個の時間区間T_1~T_reqを全て選択したか否かを判断する(ステップS1208)。将来トラフィック量予測部162は、未選択の時間区間がある場合には(ステップS1208:NO)、ステップS1201に戻って、新たに選択した時間区間をT_xに設定する。
そして、将来トラフィック量予測部162は、処理対象のK個の時間区間を全て選択したと判断した場合(ステップS1208:YES)、K個の時間区間T_1~T_reqそれぞれに対応したトラフィック量予測モデルと、そのトラフィック量予測モデルに入力データを入力してから出力データが出力されるまでの時間である予測時間を記憶部167に記憶する(ステップS1209)。
なお、将来トラフィック量予測部162は、K個の時間区間T_1~T_reqそれぞれについてステップS1202~ステップS1207の処理を、並行して実行してもよい。
図9は、将来トラフィック量予測部162の将来トラフィック量予測処理を示すフロー図である。図9は、図7のステップS1109における詳細な処理を示す。将来トラフィック量予測部162は、ベアラ情報に基づいて、各集約局140に接続している分散局130を特定する(ステップS1301)。将来トラフィック量予測部162は、次送信期間U(i)が終了する時刻t(i+1)までに将来トラフィック量の予測が可能か否かを判断する(ステップS1302)。具体的には、将来トラフィック量予測部162は、割当時間間隔T(i)と切替時間Tcとの和が、割当時間間隔T(i)のトラフィック量予測モデルの予測時間よりも長いか否かを判断する。
将来トラフィック量予測部162は、割当時間間隔T(i)+切替時間Tcが予測時間よりも長い場合(T(i)+Tc>予測時間)、次送信期間U(i)の終了までに将来トラフィック量の予測が可能と判断する(ステップS1302:YES)。将来トラフィック量予測部162は、分散局130ごとに、割当時間間隔T(i)について作成されたトラフィック量予測モデルに、割当時間間隔T(i)の最も新しいものからp個の時系列の予測トラフィック量DU(P)~DU(P-p+1)を入力する。将来トラフィック量予測部162は、時刻t(i+1)から時刻t(i+2)の送信期間U(i+1)における各分散局130の将来トラフィック量DU(i+1)を算出する(ステップS1303)。なお、t(i+2)=t(i+1)+T(i)である。将来トラフィック量予測部162は、算出した各分散局130の将来トラフィック量DU(i+1)を記憶部167に書き込む。
将来トラフィック量予測部162は、予測時間が割当時間T(i)+切替時間Tc以上の場合(T(i)+Tc≦予測時間)、次送信期間U(i)の終了までに将来トラフィック量の予測が不可と判断する(ステップS1302:NO)。将来トラフィック量予測部162は、時刻t(i+1)からサービス要求遅延を満たす時間区間T_req(例えば、5ms)先までの予測を行う。将来トラフィック量予測部162は、分散局130ごとに、割当時間間隔T(i)の時系列の予測トラフィック量を新しいものから順にT_req/T(i)個ずつ合計して、時間区間T_reqの時系列の予測トラフィック量を算出する。将来トラフィック量予測部162は、分散局130ごとに、時間区間T_reqについて作成されたトラフィック量予測モデルに、時間区間T_reqの最も新しいものからq個の時系列の予測トラフィック量を入力する。これにより、将来トラフィック量予測部162は、時刻t(i+1)から時刻t(i+2)の送信期間U(i+1)における各分散局130の将来トラフィック量DUreq(i+1)を算出する(ステップS1304)。なお、t(i+2)=t(i+1)+T_reqである。将来トラフィック量予測部162は、算出した各分散局130の将来トラフィック量DUreq(i+1)を記憶部167に書き込む。
必要帯域計算部163は、集約局140ごとに、配下の各分散局130についてステップS1303で算出された将来トラフィック量DU(i+1)又はステップS1304で算出された将来トラフィック量DUreq(i+1)を合計して、送信期間U(i+1)における集約局必要帯域CU(i+1)を算出する(ステップS1305)。図7のステップS1107において、必要帯域計算部163は、各集約局140の集約局必要帯域CU(i+1)を記憶部167に記憶する。
なお、トラフィック量計算部161は、分散局130の予測のトラフィック量を算出できない場合、以下の(1)~(3)のいずれかの処理により推定する。
(1)トラフィック量計算部161は、分散局130から集約局140に送信されたDCIを取得し、取得したDCIを分散局130から受信したDCI情報の代わりに用いて予測トラフィック量を算出する。
(2)集約局140の配下の一部の分散局130の予測トラフィック量を算出できた場合、算出できた分散局130の予測トラフィック量の平均を、予測トラフィック量を算出できなかった分散局130の予測トラフィック量とする。
(3)トラフィック量計算部161は、過去に(1)によって算出した予測のトラフィックをトラフィック量予測モデルに入力して、予測トラフィック量を推定する。
図10は、判断部164の輻輳判断処理を示すフロー図である。判断部164は、各集約局140の処理可能帯域を取得する(ステップS1401)。判断部164は、予め集約局140の最大処理可能帯域の情報を受信していた場合、その最大処理可能帯域を記憶部167から読み出して、処理可能帯域X_resourceとする。判断部164は、リソース管理装置170から集約局リソース情報を受信して記憶部167に記憶していた場合、その集約局リソース情報から集約局140の割り当てリソースの情報を読み出す。割り当てリソースは、集約局140のコア数、コアの占有率、又は、周波数方向のリソースブロックである。CPUのコア数が多いほど、CPUの占有率が高いほど、あるいは、周波数方向のリソースブロックが多いほど、処理可能帯域は増加する。判断部164は、予め記憶していた割り当てリソース量と処理可能帯域との関係に基づいて、読み出した割り当てリソース量から集約局140の処理可能帯域X_resourceを算出する。
判断部164は、集約局140から取得して記憶部167に記憶していたバッファ量X_bufferの情報を読み出す。また、判断部164は、必要帯域計算部163が図7のステップS1107において記憶部167に記憶した集約局140の集約局必要帯域CU(i)又はCU(i+1)を読み出して、必要帯域X_trafficとする。判断部164は、集約局140ごとに、以下の式(1)により輻輳量X_bufを算出する(ステップS1402)。
X_buf=X_traffic+X_buffer-X_resource …(1)
判断部164は、各集約局140の輻輳量X_bufの算出を並列に行ってもよく、逐次行ってもよい。判断部164は、いずれかの集約局140の輻輳量X_bufが閾値TH1を超えているか否かを判断する(ステップS1403)。
例えば、バッファにデータがたまっていない状態を、輻輳なしと判断する場合、TH1=0とする。あるいは、許容遅延を満たす輻輳量をTH1としてもよい。許容遅延を満たす輻輳量X_tol_bufは、以下の式(2)のように算出される。
X_tol_buf=X_resource/T1×T2 …(2)
T1は、切替制御装置160がDCI情報を受信してから、分散局130が実際の上りトラフィックを送信するまでの時間である。T1として、切替時間Tcを用いてもよい。T2は、許容遅延から、伝送遅延や処理遅延及び切替遅延を減算した許容輻輳遅延である。
判断部164は、全ての切替制御装置160の輻輳量X_bufが閾値TH1以下である場合、輻輳が発生しないと判断し、処理を終了する(ステップS1403:NO)。すなわち、切替制御装置160は、経路切替を実行しない。一方、判断部164は、いずれかの切替制御装置160の輻輳量X_bufが閾値TH1を超えている場合、輻輳が発生すると判断する(ステップS1403:YES)。判断部164は、経路切替処理の開始を切替決定部165に指示する(ステップS1404)。
図11は、切替制御装置160の経路切替制御処理を示すフロー図である。切替決定部165は、図10のステップS1404において判断部164から経路切替の実行が切替制御装置された場合、図11の処理を開始する。
切替決定部165は、記憶部167に記憶されているオフロード情報を初期化する(ステップS1501)。切替決定部165は、集約局140と、その集約局140の輻輳量、配下の分散局130、及び、配下の分散局130の予測トラフィック量とを対応づけた負荷情報を生成する。切替決定部165は、輻輳量の順に負荷情報を並べて記憶部167に書き込む(ステップS1502)。予測トラフィック量は、ステップS1106において集約局必要帯域CU(i)を算出したときに用いられた予測トラフィック量DU(i)、ステップS1303において算出された予測トラフィック量DU(i+1)、又は、ステップS1304において算出された予測トラフィック量DUreq(i)である。
切替決定部165は、閾値TH2を超える輻輳量が設定されている負荷情報があるか否かを判断する(ステップS1503)。閾値TH2は、0でもよく、図10のステップS1403において閾値TH1として用いられた輻輳量X_tol_buf以下の正の値でもよい。
切替決定部165は、閾値TH2を超える輻輳量があると判断した場合(ステップS1503:YES)、ステップS1504の処理を実行する。すなわち、切替決定部165は、負荷情報を参照して、最も輻輳量が大きい集約局140-n1(n1は1以上N以下のいずれかの整数)と、最も輻輳量が小さい集約局140-n2(n2は1以上N以下のいずれかの整数、n1≠n2)とを特定する。切替決定部165は、集約局140-n1の配下の分散局130のうち、最も予測トラフィックが多い分散局130を切替対象分散局130として選択する。切替決定部165は、切替対象分散局130を、集約局140-n1の配下から、集約局140-n2の配下に変更する(ステップS1504)。
切替決定部165は、集約局140-n1を示す切替元集約局情報と、集約局140-n2を示す切替先集約局情報と、切替対象分散局130を示す切替対象分散局情報とを対応づけてオフロード情報に設定する(ステップS1505)。切替決定部165は、ステップS1502からの処理を繰り返す。ステップS1502において、切替決定部165は、集約局140-n1の負荷情報から、切替対象分散局130及び切替対象分散局130の予測トラフィック量を削除する。切替決定部165は、集約局140-n1の負荷情報に設定されている輻輳度を、切替対象分散局130の予測トラフィック量を減算した値に更新する。さらに、切替決定部165は、集約局140-n2の負荷情報に、切替対象分散局130及び切替対象分散局130の予測トラフィック量を追加する。切替決定部165は、集約局140-n2の負荷情報に設定されている輻輳度を、切替対象分散局130の予測トラフィック量を加算した値に更新する。切替決定部165は、各集約局140負荷情報を輻輳度に従って並べ替える。
そして、切替決定部165は、いずれの負荷情報にも閾値TH2を超える輻輳量がないと判断した場合(ステップS1503:NO)、オフロード情報の生成を終了し、切替指示部166に切替開始を指示する(ステップS1506)。
切替指示部166は、オフロード情報から切替元集約局情報と、切替先集約局情報と、切替対象分散局情報とを読み出す。切替指示部166は、切替先集約局情報が示す集約局140に、切替対象分散局情報が示す分散局130のトラフィックを追加するための経路追加指示を送信する(ステップS1507、図6のステップS1008)。さらに、切替指示部166は、切替元集約局情報が示す集約局140に、切替対象分散局情報が示す分散局130のトラフィックを削除するための経路削除指示を送信する(ステップS1508、図6のステップS1009)。切替指示部166は、経路追加指示に対するベアラ応答と、経路削除指示に対するベアラ応答を受信する(ステップS1509、図6のステップS1011~ステップS1012)。切替指示部166は、転送装置150に転送経路の切替指示を送信する(ステップS1510、図6のステップS1017)。
なお、上記において、判断部164は、輻輳の発生の有無の判断に帯域を用いていたが、集約局140のユーザデータ送受信部141が出力する上り信号のビットレートを用いてもよい。ビットレートは、トラフィック量/必要帯域により算出される。必要帯域計算部163は、ビットレートが1を超える場合は輻輳が発生すると判断し、1以下の場合は輻輳が発生しないと判断する。
また、切替制御装置160は、次送信期間までに経路切替が完了できるか否かを判断しなくてもよい。この場合、切替制御装置160は、将来トラフィック量予測部162を有さなくてもよい。切替制御装置160は、図7のステップS1104、ステップS1108及びステップS1109の処理と、図8及び図9の処理とを実行しない。
[第2の実施形態]
第2の実施形態では、切替制御装置は、集約局から必要帯域を取得する。第2の実施形態を、第1の実施形態との差分を中心に説明する。
第2の実施形態のモバイルNWシステムの構成は、図2に示す第1の実施形態のモバイルNWシステム100と同様である。ただし、モバイルNWシステム100は、図5に示す切替制御装置160に代えて、図12に示す切替制御装置160aを備える。
図12は、切替制御装置160aの構成を示すブロック図である。図12に示す切替制御装置160aが、図5に示す第1の実施形態の切替制御装置160と異なる点は、必要帯域計算部163を有していない点である。判断部164は、各集約局140から必要帯域を示す必要帯域情報を受信する。
図13は、本実施形態のモバイルNWシステム100の経路切替手順を示すシーケンス図である。図13に示す経路切替手順が、図6に示す第1の実施形態の経路切替手順と異なる点は、モバイルNWシステム100が、ステップS1004~S1006の処理に代えて、ステップS2001及びステップS2002の処理を行う点である。すなわち、集約局140-1、140-2のそれぞれは、バッファ情報に加えて、自局の必要帯域を示す必要帯域情報を切替制御装置160aに送信する(ステップS2001、ステップS2002)。
続いて、切替制御装置160aの処理を説明する。図14は、切替制御装置160aの帯域計算処理を示すフロー図である。切替制御装置160aは、図7の処理に代えて、図14に示す処理を行う。図14において、図7に示す第1の実施形態による帯域計算処理と同一の部分には同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
切替制御装置160aのトラフィック量計算部161は、図7のステップS1101~ステップS1102と同様の処理を行って、各分散局130の予測トラフィック量DU(i)と割当時間間隔T(i)を得る。トラフィック量計算部161は、予測トラフィック量DU(i)と割当時間間隔T(i)を記憶部167に記憶する。トラフィック量計算部161は、将来トラフィック量の予測が不要と判断した場合に(ステップS1104:NO)、判断部164の輻輳判断処理を起動する(ステップS2101)。
一方、将来トラフィック量予測部162は、ステップS1104の処理と並行してトラフィック量予測モデルを作成する(ステップS1108)。トラフィック量計算部161が、将来トラフィック量の予測が必要と判断した場合(ステップS1104:YES)、将来トラフィック量予測部162は、将来トラフィック量予測処理を行う(ステップS2102)。ステップS2102において、将来トラフィック量予測部162は、図9に示すステップS1301~ステップS1304の処理を行う。
ステップS2102の処理の後、将来トラフィック量予測部162は、判断部164の輻輳判断処理を起動する(ステップS2101)。この場合、判断部164に受け渡される各分散局130の予測トラフィック量は、将来トラフィック量予測部162が図9のステップS1303において算出した各分散局130の将来トラフィック量DU(i+1)又はステップS1304において算出した各分散局130の将来トラフィック量DUreq(i+1)である。
切替制御装置160aの判断部164は、図10に示す第1の実施形態の輻輳判断処理と同様の処理を行う。ただし、判断部164は、ステップS1402において、判断部164は各集約局140から受信して記憶部167に記憶していた必要帯域情報が示す集約局必要帯域を必要帯域X_trafficとして読み出す。判断部164は、図14のステップS1104において将来トラフィック量の予測が不要と判断されたため、将来トラフィック量予測部162が図9に示す処理を行わなかった場合は、送信期間U(i)における集約局必要帯域CU(i)を読み出す。一方、判断部164は、将来トラフィック量予測部162が図9のステップS1303の処理を行った場合には、時刻t(i+1)から割当時間間隔T(i)が経過するまでの送信期間U(i+1)における集約局必要帯域CU(i+1)を読み出し、将来トラフィック量予測部162が図9のステップS1304の処理を行った場合には、時刻t(i+1)から時間区間T_reqが経過するまでの送信期間U(i+1)における集約局必要帯域CU(i+1)を読み出す。
切替制御装置160aの切替決定部165及び切替指示部166は、図11に示す第1の実施形態の経路切替指示処理と同様の処理を行う。なおステップS1502において切替決定部165が負荷情報に書き込む分散局130の予測トラフィック量は、図14のステップS1104において将来トラフィック量の予測が不要と判断された場合は、予測トラフィック量DU(i)であり、必要と判断された場合は、将来トラフィック量DU(i+1)又は将来トラフィック量DUreq(i+1)である。
なお、切替制御装置160aは、第1の実施形態の必要帯域計算部163を備えてもよい。一部の集約局140が必要帯域情報を送信できない場合、切替制御装置160aは、その集約局140の必要帯域を第1の実施形態と同様に算出する。
切替制御装置160aは、図13のステップS2001及びS2002において受信した必要帯域情報と、図13のステップS1003において受信したDCI情報を用いてトラフィック量計算部161が計算した分散局130の予測のトラフィック量とに基づく帯域不足の推定~転送経路切替までの処理(図13のステップS1008~ステップS1018)がトラフィック送信までに完了する場合、次送信期間までに経路切替が完了できるか否かを判断しなくてもよい。この場合、切替制御装置160aは、将来トラフィック量予測部162を有さなくてもよい。切替制御装置160aは、図14のステップS1104、ステップS1108及びステップS2102の処理を実行しない。
切替制御装置が、集約局140に接続する分散局130の予測トラフィック量の一部を算出できない場合、第1の実施形態では、集約局140の要求帯域を把握することができない。そこで、本実施形態では、集約局140が要求帯域を切替制御装置160aに通知する。切替制御装置160aの切替決定部165は、図11のステップS1504の処理を行う際には、予測トラフィック量又は将来トラフィック量が算出された分散局130から切替対象を選択する。
[第3の実施形態]
本実施形態において、切替制御装置は、集約局から分散局130から現在の上り信号の帯域を示す帯域情報を受信する。切替制御装置は、時系列の帯域情報を用いて集約局の必要帯域を予測する。第3の実施形態を、第1の実施形態との差分を中心に説明する。
第3の実施形態のモバイルNWシステムの構成は、図2に示す第1の実施形態のモバイルNWシステム100と同様である。ただし、モバイルNWシステム100は、図5に示す切替制御装置160に代えて、図15に示す切替制御装置160bを備える。
図15は、切替制御装置160bの構成を示すブロック図である。図15に示す切替制御装置160bが、図5に示す第1の実施形態の切替制御装置160と異なる点は、必要帯域計算部163に代えて、必要帯域予測部168を有する点である。必要帯域予測部168は、各集約局140から帯域情報を受信する。帯域情報は、現在の割当時間間隔と、現在の割当時間間隔における上りトラフィックの帯域を示す。割当時間間隔は、例えば、スロットにより表されるが、開始時刻と終了時刻とにより表されてもよい。必要帯域予測部168は、帯域情報を用いて各集約局140の必要帯域を予測する。
図16は、本実施形態のモバイルNWシステム100の経路切替手順を示すシーケンス図である。図16に示す経路切替手順が、図6に示す第1の実施形態の経路切替手順と異なる点は、モバイルNWシステム100が、ステップS1004~ステップS1006の処理に代えて、ステップS3001~ステップS3003の処理を行う点である。すなわち、集約局140-1、140-2の制御部143は、端末11へのリソースの割当時間間隔ごとに、バッファ情報に加えて、自局の帯域情報を切替制御装置160bに送信する(ステップS3001、ステップS3002)。帯域情報は、現在の割当時間間隔と、その割当時間間隔における自局の上りトラフィックの帯域とを示す。切替制御装置160bは、集約局140-1から受信した帯域情報に基づいて集約局140-1の必要帯域を予測し、集約局140-2から受信した帯域情報に基づいて集約局140-2の必要帯域を予測する(ステップS3003)。
続いて、切替制御装置160bの処理を説明する。図17は、切替制御装置160bの帯域計算処理を示すフロー図である。切替制御装置160bは、図7の処理に代えて、図17に示す処理を行う。図17において、図7に示す第1の実施形態による帯域計算処理と同一の部分には同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
切替制御装置160bのトラフィック量計算部161は、図7のステップS1101~ステップS1102と同様の処理を行って、各分散局130の予測トラフィック量DU(i)と割当時間間隔T(i)を得る。トラフィック量計算部161は、予測トラフィック量DU(i)と割当時間間隔T(i)を記憶部167に記憶する。
トラフィック量計算部161は、将来トラフィック量の予測が不要と判断した場合(ステップS1104:NO)、必要帯域予測部168に必要帯域の予測を指示する。必要帯域予測部168は、後述する図18の処理を行って、各集約局140の割当時間間隔T(i)における必要帯域を予測する(ステップS3101)。必要帯域予測部168は、各集約局140の予測の必要帯域を記憶部167に記憶し、判断部164を起動する(ステップS3102)。
一方、将来トラフィック量予測部162は、ステップS1104の処理と並行してトラフィック量予測モデルを作成する(ステップS1108)。トラフィック量計算部161が、将来トラフィック量の予測が必要と判断した場合(ステップS1104:YES)、将来トラフィック量予測部162は、将来トラフィック量予測処理を行う(ステップS2101)。将来トラフィック量予測部162は、ステップS2101において、図9に示すステップS1301~ステップS1304の処理を行う。
必要帯域予測部168は、将来トラフィック量予測部162の指示を受け、t(i+1)から割当時間間隔T(i)が経過するまでの送信期間U(i+1)、又は、t(i+1)から時間区間T_reqが経過するまでの送信期間U(i+1)における各集約局140の必要帯域を予測する(ステップS3101)。必要帯域予測部168は、各集約局140の予測の必要帯域を記憶部167に記憶し、判断部164を起動する(ステップS3102)。
図18は、必要帯域予測部168の必要帯域予測処理を示すフロー図である。図18は、図17のステップS3101の詳細な処理を示す。必要帯域予測部168は、各集約局140の時系列の上りトラフィックの帯域を示す時系列データを作成する(ステップS3201)。時系列データの作成の詳細は、図19を用いて後述する。必要帯域予測部168は、時系列データを用いて、必要帯域予測モデルを作成する(ステップS3202)。必要帯域予測モデルの作成は、図20を用いて後述する。必要帯域予測部168は、ステップS3202で生成された必要帯域予測モデルを用いて、各集約局140の必要帯域を予測する(ステップS3203)。必要帯域予測部168は、各集約局140の予測の必要帯域を記憶部167に記憶し、判断部164を起動する(ステップS3204)。
図19は、必要帯域予測部168の時系列データ作成処理を示すフロー図である。図19は、図18におけるステップS3201の詳細な処理を示す。必要帯域予測部168は、集約局140ごとに、図19に示す処理を行う。必要帯域予測部168は、集約局140から帯域情報を受信して、記憶部167に書き込んでいる。
必要帯域予測部168は、記憶部167に記憶されているK個の時間区間T_1、T_2、…、T_k-1、T_reqの中から未選択の一つを選択し、T_xに設定する(ステップS3301)。必要帯域予測部168は、新たに受信した帯域情報を記憶部167から読み出す。必要帯域予測部168は、読み出した帯域情報から割当時間間隔T(i-1)と、帯域B(i-1)を読み出す。帯域B(i-1)は、時刻t(i-1)から時刻t(i)までの上りトラフィックの帯域である。割当時間間隔T(i-1)=時刻t(i)-時刻t(i-1)である。必要帯域予測部168は、割当時間間隔T(i-1)が時間区間T_x以下であるか否かを判断する(ステップS3302)。
必要帯域予測部168は、割当時間間隔T(i-1)が時間区間T_x以下であると判断した場合、帯域B(i-1)を、時間区間T_xごとの帯域に変換する(ステップS3303)。つまり、必要帯域予測部168は、時間区間T_xごとの帯域を、帯域B(i-1)×(時間区間T_x/割当時間間隔T(i-1))と計算する。
例えば、割当時間間隔T(i-1)が250usであり、時間区間T_xが125usであるとする。必要帯域予測部168は、時刻t(i-1)から時刻t(i-1)+125usの間、及び、時刻t(i-1)+125usから時刻t(i)の間のそれぞれの帯域は、帯域B(i-1)/2であると算出する。また、時間区間T_xが250usの場合、必要帯域予測部168は、時刻t(i-1)から時刻t(i)の間の帯域は、帯域B(i-1)とする。
必要帯域予測部168は、時間区間T_xについて過去に取得した時系列の帯域に、ステップS3303において算出した帯域を追加して記憶部167に記憶する(ステップS3304)。
一方、ステップS3302において、必要帯域予測部168は、割当時間間隔T(i-1)が時間区間T_xより小さいと判断した場合、帯域B(i-1)を必要帯域予測部168又は記憶部167内のバッファに記録する(ステップS3305)。必要帯域予測部168は、時間区間T_x分の帯域が時間区間T_xに対応したバッファに記録されたかを判断する(ステップS3306)。
例えば、計測時間T(i-1)が250usであり、時間区間T_xが500usであるとする。必要帯域予測部168は、T_x/T(i-1)=2個分の計測帯域が250usに対応したバッファに記録されたかを判断する。また、時間区間T_xがT_reqの5msであるとする。必要帯域予測部168は、T_req/T(i-1)=5000/250=20個分の計測帯域が5msに対応したバッファに記録されたかを判断する。必要帯域予測部168は、時間区間T_x分の帯域が時間区間T_xに対応したバッファに記録されていないと判断した場合(ステップS3306:NO)、ステップS3307の処理を行う。
必要帯域予測部168は、時間区間T_x分の予測トラフィック量がT_xに対応したバッファに記録されたと判断した場合(ステップS3306:YES)、ステップS3304の処理を行う。すなわち、必要帯域予測部168は、T_xに対応したバッファから(T_x/T(i-1))個の帯域を読み出して合計する。必要帯域予測部168は、時間区間T_xについて過去に取得した時系列の帯域に、算出した合計の帯域を追加して記憶部167に記憶する。
必要帯域予測部168は、ステップS3304の処理の後、又は、ステップS3306においてNOと判断した場合、処理対象のK個の全ての時間区間を選択したか否かを判断する(ステップS3307)。必要帯域予測部168は、未選択の時間区間がある場合には(ステップS3307:NO)、ステップS3301に戻って、新たに選択した時間区間をT_xに設定する。そして、必要帯域予測部168は、処理対象のK個の時間区間全て選択したと判断した場合(ステップS3307:YES)、図19の処理を終了する。
なお、必要帯域予測部168は、K個の時間区間T_1~T_reqそれぞれについてステップS3302~ステップS3306の処理を、並行して実行してもよい。
図20は、必要帯域予測部168の必要帯域予測モデル作成処理を示すフロー図である。図20は、図18におけるステップS3202の詳細な処理を示す。
必要帯域予測部168は、記憶部167に記憶されているK個の時間区間T_1~、T_2、…、T_k-1、T_reqの中から未選択の一つを選択し、T_xに設定する(ステップS3401)。必要帯域予測部168は、割当時間間隔T(i)と一致する時間区間と、T_reqを優先して選択する。
必要帯域予測部168は、記憶部167に記憶されているT_xの時系列の帯域を用いて、必要帯域予測モデルを学習する(ステップS3402)。例えば、時間区間T_xの時系列の帯域を時刻が新しい順にB_T_x(P)、B_T_x(P-1)、B_T_x(P-2)、…、B_T_x(1)とする(Pは2以上の整数)。必要帯域予測部168は、B_T_x(p)を正解の出力データ、B_T_x(p-1)~B_T_x(p-q)を入力データとする学習データを、pの値をPから順に1ずつ減算しながら生成する(qは1以上の整数)。必要帯域予測部168は、これらの学習データを用いて、入力データと出力データの対応を表わす必要帯域予測モデルを学習する。なお、必要帯域予測部168は、全ての集約局140の学習データを用いて一つの必要帯域予測モデルを学習してもよく、集約局140-nの学習データを用いて集約局140-nの必要帯域予測モデルを学習してもよい。
必要帯域予測部168は、処理対象のK個の時間区間を全て選択したか否かを判断する(ステップS3403)。必要帯域予測部168は、未選択の時間区間がある場合には(ステップS3403:NO)、ステップS3401に戻って、新たに選択した時間区間をT_xに設定する。そして、必要帯域予測部168は、処理対象のK個の時間区間全て選択したと判断した場合(ステップS3403:YES)、K個の時間区間それぞれに対応した必要帯域予測モデルと、その必要帯域予測モデルに入力データを入力してから出力データが出力されるまでの時間である予測時間を記憶部167に記憶する(ステップS3404)。
図21は、必要帯域予測部168の必要帯域予測処理を示すフロー図である。図20は、図18におけるステップS3203の詳細な処理を示す。必要帯域予測部168は、図20の必要帯域予測モデル作成処理において作成された必要帯域予測モデルを用いて、時刻t(i)~時刻t(i+1)の送信期間U(i)における各分散局130の必要帯域を予測する(ステップS3501)。具体的には、必要帯域予測部168は、集約局140ごとに、割当時間間隔T(i)について作成された必要帯域予測モデルに、割当時間間隔T(i)の最も新しいものからp個の時系列の帯域B_T_x(P)~B_T_x(P-p+1)を入力する。B_T_x(P)は、時刻t(i)-T(i)から時刻t(i)の送信期間U(i-1)における集約局140の帯域である。これにより、必要帯域予測部168は、時刻t(i)から時刻t(i+1)の次送信期間U(i)における集約局140の必要帯域B_T_x(P+1)を算出する。
必要帯域予測部168は、将来必要帯域の予測が必要か否か判断する(ステップS3502)。将来必要帯域は、時刻t(i+1)以降の必要帯域である。必要帯域予測部168は、切替時間Tc(例えば、2msec)が割当時間間隔T(i)以下の場合(Tc<T(i))、将来必要帯域の予測が不要と判断し、図21の処理を終了する(ステップS3502:NO)。
必要帯域予測部168は、切替時間Tcが割当時間間隔T(i)よりも長い場合(Tc>T(i))、将来必要帯域の予測が必要と判断する(ステップS3502:YES)。必要帯域予測部168は、次送信期間U(i)が終了する時刻t(i+1)までに将来必要帯域の予測が可能か否かを判断する(ステップS3503)。具体的には、必要帯域予測部168は、割当時間間隔T(i)と切替時間Tcとの和が、割当時間間隔T(i)の必要帯域予測モデルの予測時間よりも長いか否かを判断する。
必要帯域予測部168は、割当時間間隔T(i)+切替時間Tcが予測時間よりも長い場合(T(i)+Tc>予測時間)、次送信期間U(i)の終了までに必要帯域の予測が可能と判断する(ステップS3503:YES)。必要帯域予測部168は、集約局140ごとに、割当時間間隔T(i)について作成された必要帯域予測モデルに、p個の時系列の帯域B_T_x(P+1)~B_T_x(P-p+2)を入力する。これにより、必要帯域予測部168は、時刻t(i+1)から時刻t(i+2)の送信期間U(i+1)における集約局140の将来必要帯域を算出する(ステップS3504)。なお、B_T_x(P+1)は、ステップS3501において算出された集約局140の帯域である。必要帯域予測部168は、ステップS3504において算出した将来必要帯域を、図17のステップS3102において集約局140の予測の必要帯域として記憶部167に記憶する。
必要帯域予測部168は、予測時間が割当時間T(i)+切替時間Tc以上の場合(T(i)+Tc≦予測時間)、次送信期間U(i)の終了までに必要帯域の予測が不可と判断する(ステップS3503:NO)。必要帯域予測部168は、時刻t(i+1)からサービス要求遅延を満たす時間区間T_req(例えば、5ms)先までの予測を行う。必要帯域予測部168は、集約局140ごとに、割当時間間隔T(i)の時系列の帯域B_T_x(P+1)、B_T_x(P)、B_T_x(P-1)、…を、新しいものから順にT_req/T(i)個ずつ合計して、時間区間T_reqの時系列の帯域を算出する。必要帯域予測部168は、時間区間T_reqについて作成された必要帯域予測モデルに、時間区間T_reqの最も新しいものからq個の時系列の帯域を、入力する。これにより、必要帯域予測部168は、時刻t(i+1)から時刻t(i+2)の送信期間U(i+1)における各集約局140の将来必要帯域を算出する(ステップS3505)。なお、t(i+2)=t(i+1)+T_reqである。必要帯域予測部168は、ステップS3505において算出した将来必要帯域を、図17のステップS3102において集約局140の予測の必要帯域として記憶部167に記憶する。
[第4の実施形態]
第4の実施形態のモバイルNWシステム100は、上述した実施形態において分散局130から切替制御装置160へ送信する情報、及び、集約局140から切替制御装置160へ送信する情報を、転送装置150を介して切替制御装置160に送信する。第4の実施形態を、上述した第1~第3の実施形態との差分を中心に説明する。第4の実施形態のモバイルNWシステムの構成は、図2に示す第1の実施形態のモバイルNWシステム100と同様である。
図22は、第4の実施形態のモバイルNWシステム100の経路切替手順を示すシーケンス図である。図21に示す経路切替手順が、図6に示す第1の実施形態の経路切替手順と異なる点は、モバイルNWシステム100が、ステップS1001~ステップS1005の処理に代えて、ステップS4001~ステップS4010の処理を行う点である。
すなわち、集約局140-1の制御部143は、ベアラ情報及び最大処理可能帯域情報が設定された光信号を転送装置150に送信する(ステップS4001)。転送装置150は、集約局140-1からベアラ情報及び最大処理可能帯域情報が設定された光信号を受信し、受信した光信号を切替制御装置160に出力する(ステップS4002)。同様に、集約局140-2の制御部143は、ベアラ情報及び最大処理可能帯域情報が設定された光信号を転送装置150に送信する(ステップS4003)。転送装置150は、集約局140-2からベアラ情報及び最大処理可能帯域情報が設定された光信号を受信し、受信した光信号を切替制御装置160に送信する(ステップS4004)。
各分散局130は、DCI情報が設定された光信号を転送装置150に送信する(ステップS4005)。転送装置150は、分散局130からDCI情報が設定された光信号を受信し、受信した光信号を切替制御装置160に送信する(ステップS4006)。集約局140-1の制御部143は、バッファ情報が設定された光信号を転送装置150に送信する(ステップS4007)。転送装置150は、集約局140-1からバッファ情報が設定された光信号を受信し、受信した光信号を切替制御装置160に送信する(ステップS4008)。同様に、集約局140-2の制御部143は、バッファ情報が設定された光信号を転送装置150に送信する(ステップS4009)。転送装置150は、集約局140-2からバッファ情報が設定された光信号を受信し、受信した光信号を切替制御装置160に送信する(ステップS4010)。
図23は、モバイルNWシステム100が、必要帯域実施形態の切替制御装置160aを備える場合の経路切替手順を示すシーケンス図である。モバイルNWシステム100は、図22に示すステップS4007~ステップS1006の処理に代えて以下の処理を行う。すなわち、集約局140-1は、バッファ情報及び必要帯域情報が設定された光信号を転送装置150に送信する(ステップS4011)。転送装置150は、集約局140-1からバッファ情報及び必要帯域情報が設定された光信号を受信し、受信した光信号を切替制御装置160aに送信する(ステップS4012)。同様に、集約局140-2は、バッファ情報及び必要帯域情報が設定された光信号を転送装置150に送信する(ステップS4013)。転送装置150は、集約局140-2からバッファ情報及び必要帯域情報が設定された光信号を受信し、受信した光信号を切替制御装置160aに送信する(ステップS4014)。
図24は、モバイルNWシステム100が、第3の実施形態の切替制御装置160bを備える場合の経路切替手順を示すシーケンス図である。モバイルNWシステム100は、図22に示すステップS4007~ステップS1006の処理に代えて以下の処理を行う。すなわち、集約局140-1は、バッファ情報及び帯域情報が設定された光信号を転送装置150に送信する(ステップS4021)。転送装置150は、集約局140-1からバッファ情報及び帯域情報が設定された光信号を受信し、受信した光信号を切替制御装置160bに送信する(ステップS4022)。同様に、集約局140-2は、バッファ情報及び帯域情報が設定された光信号を転送装置150に送信する(ステップS4023)。転送装置150は、集約局140-2からバッファ情報及び帯域情報が設定された光信号を受信し、受信した光信号を切替制御装置160bに送信する(ステップS4024)。切替制御装置160bは、図16のステップS3003の処理を行って、各集約局140の必要帯域を予測する。
[第5の実施形態]
第5の実施形態では、上述した実施形態において分散局及び集約局のそれぞれから切替制御装置に送信された情報を、無線制御情報取得装置が取得する。本実施形態を、上述した実施形態との差分を中心に説明する。
図25は、本実施形態のモバイルNWシステム101の構成例を示す図である。図25に示すモバイルNWシステム101が、図2に示す第1の実施形態のモバイルNWシステム100と異なる点は、切替制御装置160に代えて、無線制御情報取得装置181及び切替制御装置182を備える点である。
モバイルNWシステム101は、ステップS1001~ステップS1005の処理に代えて以下の処理を行う点を除いて、図6に示す第1の実施形態のモバイルNWシステム100と同様に動作する。すなわち、各分散局130は、DCI情報を無線制御情報取得装置181に送信する。また、各集約局140は、ベアラ情報、最大処理可能帯域情報、及び、バッファ情報を無線制御情報取得装置181に送信する。また、リソース管理装置170は、集約局リソース情報を無線制御情報取得装置181に送信する。無線制御情報取得装置181は、各分散局130から受信したDCI情報と、各集約局140から受信したベアラ情報、最大処理可能帯域情報、及び、バッファ情報と、リソース管理装置170から受信した集約局リソース情報とを集約し、切替制御装置182に通知する。切替制御装置182は、無線制御情報取得装置181から受信した情報を用いて、第1の実施形態の切替制御装置160と同様の処理を行う。
あるいは、モバイルNWシステム101は、ステップS1001~ステップS2002の処理に代えて以下の処理を行う点を除いて、図13に示す第2の実施形態のモバイルNWシステム100と同様に動作する。すなわち、各分散局130は、DCI情報を無線制御情報取得装置181に送信する。また、各集約局140は、ベアラ情報、最大処理可能帯域情報、バッファ情報及び必要帯域情報を無線制御情報取得装置181に送信する。また、リソース管理装置170は、集約局リソース情報を無線制御情報取得装置181に送信する。無線制御情報取得装置181は、各分散局130から受信したDCI情報と、各集約局140から受信したベアラ情報、最大処理可能帯域情報、バッファ情報及び必要帯域情報と、リソース管理装置170から受信した集約局リソース情報とを集約し、切替制御装置182に通知する。切替制御装置182は、無線制御情報取得装置181から受信した情報を用いて、第2の実施形態の切替制御装置160aと同様の処理を行う。
またあるいは、モバイルNWシステム101は、ステップS1001~ステップS2002の処理に代えて以下の処理を行う点を除いて、図16に示す第3の実施形態のモバイルNWシステム100と同様に動作する。すなわち、各分散局130は、DCI情報を無線制御情報取得装置181に送信する。また、各集約局140は、ベアラ情報、最大処理可能帯域情報、バッファ情報及び帯域情報を無線制御情報取得装置181に送信する。また、リソース管理装置170は、集約局リソース情報を無線制御情報取得装置181に送信する。無線制御情報取得装置181は、各分散局130から受信したDCI情報と、各集約局140から受信したベアラ情報、最大処理可能帯域情報、バッファ情報及び帯域情報と、リソース管理装置170から受信した集約局リソース情報とを集約し、切替制御装置182に通知する。切替制御装置182は、無線制御情報取得装置181から受信した情報を用いて、第3の実施形態の切替制御装置160bと同様の処理を行う。
[第6の実施形態]
第6の実施形態では、統合制御装置が、複数の切替制御装置を制御する。本実施形態を、上述した実施形態との差分を中心に説明する。
図26は、本実施形態のモバイルNWシステム102の構成例を示す図である。図26に示すモバイルNWシステム102が、図2に示す第1の実施形態のモバイルNWシステム100と異なる点は、切替制御装置160に代えて、統合制御装置191及び切替制御装置192を備える点である。統合制御装置191は、1台以上の切替制御装置192と接続される。統合制御装置191は、切替指示部166の機能を除いて、上述した切替制御装置160、160a、又は、160bと同様の機能を有する。
分散局130、集約局140及びリソース管理装置170は、上述した実施形態において切替制御装置160、160a、又は、160bに通知していた各種情報を、統合制御装置191に通知する。統合制御装置191は、切替制御装置192ごとに、切替指示部166が実行する処理を除いて、上述した切替制御装置160、160a、又は、160bと同様の処理を行う。統合制御装置191は、切替決定部165と同様に生成したオフロード情報を、切替制御装置192に通知する。切替制御装置192は、統合制御装置191から受信したオフロード情報を用いて切替指示部166と同様の処理を行う。
[第7の実施形態]
上述した実施形態では、モバイルNWシステムのミッドホール(MH)に転送装置及び切替制御装置を設けている。第7の実施形態では、モバイルNWシステムのフロントホール(FH)に転送装置及び切替制御装置を設ける。
図27は、第7の実施形態のモバイルNWシステム300の構成を示す図である。モバイルNWシステム300は、端末11と、アンテナ局310と、基地局320と、転送装置330と、切替制御装置340と、リソース管理装置350とを有する。アンテナ局310、基地局320、転送装置330及び切替制御装置340は、モバイルNWを構成する。基地局320は、後述する図30に示す分散局323及び集約局325である。基地局320は、転送装置200を介してコアネットワーク201及びインターネット202と接続される。以下では、J台のアンテナ局310をそれぞれアンテナ局310-1~310-Jと記載し、M台(Mは2以上の整数)の基地局320をそれぞれ、基地局320-1~320-Mと記載する。図27は、J=4、M=2の例である。本実施形態において、アンテナ局310と基地局320間のベアラ信号、及び、基地局320と転送装置200間の信号は光信号である。転送装置330は、光GWである。転送装置330の第一ポート(図示せず)は、アンテナ局310との間の伝送路と接続され、第二ポート(図示せず)は、分散局323との間の伝送路と接続される。
モバイルNWシステム300が、分散局323の帯域逼迫や処理の過負荷に応じてアンテナ局310と分散局323との間の切り替えを行う際には、切替制御装置340の上位においてスケジューリングが行われる。そこで、アンテナ局310は、データを切替先の分散局323及び切替元の分散局323の両方に送信することが考えられる。この際に、アンテナ局310は、切替元の分散局323には上りデータを設定したPUSCH(Physical Uplink Shared CHannel)を送信し、切替先の分散局323には次のスケジューリングを決定するために使用する回線品質信号や、端末の要求量(MAC層C-Plane)の情報を送信する。
図28は、アンテナ局310と端末11との間の無線信号のスロットの一部を示す図である。5Gでは、端末がスケジューリング要求(SR:Scheduling Request)を送信し、分散局がDCIを返送して端末に上りの無線リソースを割り当てる手順がある。5Gの別の手順では、予め端末に上りデータを送信するための物理チャネルであるPUSCHを割り当てておく。端末は、上りデータが発生した場合、スケジューリング要求を送信せずに、PUSCHにより上りデータを送信する。PUSCHよりも前に送信される下り制御チャネル(PDCCH)には、PUSCHの周波数リソースと時間リソースの割り当てが設定される。
本実施形態では、上述した実施形態のDCIに代えてBSR(Buffer Status Report)及びCQI(Channel Quality Indicator)を用い、上述した実施形態のベアラ情報に代えてF1 UE context情報を用い、集約局140の帯域に代えてDCIを用い、分散局130に代えてアンテナ局310を用い、集約局140に代えて分散局323を用いることを除いて、上述した実施形態と同様に動作する。BSRは、端末11における上りデータのバッファ量を示す。CQIは、端末11が測定した受信品質を示す。
分散局323の構成は、図3に示す分散局130と同様の構成である。ただし、第一分離部1411は、転送装置330との間の伝送路と接続され、第二分離部1416は、集約局325との間の伝送路と接続される。
図29は、切替制御装置340の構成を示すブロック図である。切替制御装置340は、トラフィック量計算部341と、将来トラフィック量予測部342と、必要帯域計算部343と、判断部344と、切替決定部345と、切替指示部346と、記憶部347とを備える。
トラフィック量計算部341は、各アンテナ局310から取得したBSR及びCQIを用いて各端末11の次送信期間の予測トラフィック量を計算する。トラフィック量計算部341は、アンテナ局310ごとに配下の端末11の予測トラフィック量を合計して、次送信期間にける予測トラフィック量を計算する。将来トラフィック量予測部342は、アンテナ局310の将来トラフィック量を予測する。
必要帯域計算部343は、分散局323からF1 UE context情報を受信する。F1 UE context情報は、分散局323が接続している配下のアンテナ局310の情報を含む。必要帯域計算部343は、各アンテナ局310の予測トラフィック量と、F1 UE context情報などの接続情報とを用いて、各分散局323の必要帯域を計算する。モバイルNWシステム300における経路切替が次送信期間までに終了すると予想される場合、必要帯域の計算に使用される予測トラフィック量は、トラフィック量計算部341が算出した次送信期間の予測トラフィック量である。経路切替が次送信期間までに終了しないと予想される場合、必要帯域の計算に使用される予測トラフィック量は、将来トラフィック量予測部342が算出した将来トラフィック量である。
判断部344は、分散局323の配下のアンテナ局310の予測のトラフィック量を合計して、各分散局323の必要帯域を計算する。判断部344は、分散局323から受信したDCIに基づいて、分散局323の必要帯域を計算してもよい。さらに、判断部344は、リソース管理装置350から受信した分散局リソース情報が示す各分散局323の割り当てリソースに基づいて、分散局323の処理可能帯域の情報を取得する。判断部344は、必要帯域計算部343が計算した分散局323の必要帯域及び処理可能帯域を用いて、各分散局323の輻輳量を計算する。輻輳量は、分散局323の必要帯域から、処理可能帯域を減算して算出される。判断部344は、輻輳量が所定条件を超える場合は輻輳が予測されると判断する。
切替決定部345は、判断部344が輻輳を予測した場合、各分散局323の必要帯域及び輻輳量と、各アンテナ局310の予測トラフィック量とに基づいて、全ての分散局323における輻輳量が所定以下となるように、接続先を切替えるアンテナ局310と、その切替先の分散局323とを決定する。切替指示部346は、接続先を切替える対象となったアンテナ局310からの上り信号が、切替先の分散局323へ転送されるように転送経路の切替を各装置に指示する。記憶部347は、各部の処理に用いられるデータを記憶する。
図30は、モバイルNWシステム300の経路切替手順を示すシーケンス図である。同図において、2台の分散局323を、分散局323-1、323-2と記載している。また、アンテナ局310から分散局323-1への光信号は、波長λ1を用いている。
リソース管理装置350は、分散局リソース情報を切替制御装置340に送信する(ステップS5001)。分散局リソース情報は、分散局323-1及び分散局323-2に割り当てられたリソースを示す。リソース管理装置350は、分散局323への割り当てリソースが変化した場合、変化があるたびに分散局リソース情報を切替制御装置340に送信する。切替制御装置340は、分散局323ごとに最大処理可能帯域を、分散局323-2に割り当てられたリソースから算出する。
各アンテナ局310は、端末11から受信したBSR及びCQIを切替制御装置340に送信する(ステップS5002)。分散局323-1及び323-2はそれぞれ、自局が接続しているアンテナ局310を示すF1 UE context情報と、配下の端末11に送信したDCIとを切替制御装置340に通知する(ステップS5003、ステップS5004)。BSR及びCQIの送信頻度と、DCIの送信頻度とは、TTIに相当する。
切替制御装置340は、受信したBSR及びCQIに基づいて、各アンテナ局310における予測トラフィック量を算出する。切替制御装置340は、分散局323ごとに、分散局323と接続されているアンテナ局310の予測トラフィック量を合計することにより、各分散局323の必要帯域を算出する(ステップS5005)。あるいは、切替制御装置340は、DCIに基づいて、各分散局323の必要帯域を算出する。
切替制御装置340は、分散局リソース情報に基づいて各分散局323の処理可能帯域を算出する。切替制御装置340は、各分散局323の処理可能帯域と、ステップS5005において算出した各分散局323の必要帯域とに基づいて、各分散局323の輻輳量を算出する。切替制御装置340は、算出した輻輳量を用いて分散局323-1の帯域不足を推定する(ステップS5006)。
切替制御装置340は、帯域が不足しないと推定された分散局323-2をオフロード先として選択する。切替制御装置340は、分散局323-1と接続している一部又は全てのアンテナ局310のうち、接続先を分散局323-2に変更するアンテナ局310を選択する。選択されたアンテナ局310を、切替対象アンテナ局310と記載する。切替制御装置340は、オフロード先の分散局323-2にリンクアップ要求を送信する(ステップS5007)。リンクアップ要求は、オフロード先の分散局323-2に、切替対象アンテナ局310からの波長λ2の光信号を用いたトラフィックを受信するためのリンクの確立を要求する。このリンクアップ要求には、RRCreconfig追加指示が用いられる。
オフロード先の分散局323-2は、リンクアップ要求に従って、切替対象アンテナ局310からの波長λ2の光信号を用いたトラフィックを受信するためリンクを確立すると、切替対象アンテナ局310、切替制御装置340及び分散局323-1に波長λ2のリンクアップ許可を送信する(ステップS5008、ステップS5009、ステップS5010)。リンクアップ許可は、RRCreconfig追加完了通知である。
一方で、分散局323-2は、ステップS5007におけるリンクアップ要求の受信を契機に、分散局323-2の接続先の集約局325に経路追加指示を送信する(ステップS5011)。集約局325は、経路追加指示に従って、分散局323-2との間のリンクを確立し、さらに、コアネットワーク201への経路を追加する。集約局325は、経路追加完了を分散局323-2に返送する(ステップS5012)。
切替制御装置340は、分散局323-2から受信したリンクアップ許可に設定されているRRCreconfig情報に基づいて、経路追加指示を転送装置330に送信する(ステップS5013)。この経路追加指示は、切替対象アンテナ局310との間の伝送路が接続される第一ポートから入力した波長λ2の光信号を、分散局323-2との間の伝送路が接続される第二ポートへ出力する経路を追加する指示である。転送装置330は、受信した経路追加指示に従って転送経路を追加する(ステップS5014)。
切替対象アンテナ局310は、波長λ1の光信号を用いたデータトラフィックと、波長λ2の光信号を用いた制御信号とを送信する(ステップS5015、ステップS5016)。データトラフィックは、U-Planeの信号であり、制御信号はC-Planeの信号である。転送装置330は、データトラフィックを分散局323-1に転送し、制御信号を分散局323-2に転送する。
切替制御装置340は、分散局323-1に経路削除要求を送信する(ステップS5017)。この経路削除要求は、分散局323-1と、切替対象アンテナ局310との間の経路の削除を要求する。分散局323-1は、受信した経路削除要求に従って切替対象アンテナ局310との間の経路を削除する。分散局323-1は、経路削除完了をアンテナ局310及び切替制御装置340に送信する(ステップS5018、ステップS5019)。
分散局323-1は、さらに、ステップS5017において切替制御装置340が送信した経路削除要求の受信を契機に、集約局325に切替対象アンテナ局310からの経路削除指示を送信する(ステップS5020)。分散局323-1の接続先の集約局325は、経路削除指示に従って分散局323-1との間の経路を削除する。集約局325は、経路削除完了を分散局323-1に返送する(ステップS5021)。
一方で、切替制御装置340は、分散局323-1からの経路削除完了の受信を契機に、転送装置330に経路削除指示を送信する(ステップS5022)。この経路削除指示は、切替対象アンテナ局310との間の伝送路が接続される第一ポートから入力した光信号を、分散局323-1との間の伝送路が接続される第二ポートへ出力する経路を削除する指示である。転送装置330は、受信した経路削除指示に従って分散局323-1への経路を削除する(ステップS5023)。
切替対象アンテナ局310は、波長λ2の光信号を用いたデータトラフィック及び制御信号を送信する(ステップS5024、ステップS5025)。転送装置330は、データトラフィック及び制御信号を分散局323-2に転送する。上記では、データトラフィック及び制御信号が同じ波長の光信号を用いる場合を説明したが、異なる波長を用いてもよい。
続いて、図31~図35を用いて切替制御装置340の処理を説明する。
図31は、切替制御装置340の帯域計算処理を示すフロー図である。各アンテナ局310は、端末11から受信したBSR及びCQIを切替制御装置340へ送信する。トラフィック量計算部341は、受信したBSR及びCQIに基づいて、時刻t(i)からt(i+1)の次送信期間U(i)における各アンテナ局310の予測トラフィック量RU(i)を算出する(ステップS5101)。さらに、トラフィック量計算部341は、時刻t(i)と時刻t(i+1)の差分から割当時間間隔T(i)を算出する(ステップS5102)。トラフィック量計算部341は、各アンテナ局310予測トラフィック量RU(i)と割当時間間隔T(i)を記憶部347に記憶する。
必要帯域計算部343は、分散局323からF1 UE context情報を受信し、記憶部347に記憶している。必要帯域計算部343は、F1 UE context情報を記憶部347から読み出す(ステップS5103)。トラフィック量計算部341は、将来トラフィック量の予測が必要か否か判断する(ステップS5104)。モバイルNWシステム300において切替制御装置340が経路切替を指示してから切替を完了するまでに要する時間を切替時間Tdとする。切替時間Tdは、図30のステップS5007からステップS5023までの処理である。切替時間Tdが割当時間間隔T(i)以下の場合(Td≦T(i))、トラフィック量計算部341は、将来トラフィック量の予測が不要と判断する(ステップS5104:NO)。
必要帯域計算部343は、F1 UE context情報から、各分散局323に接続しているアンテナ局310を特定する(ステップS5105)。必要帯域計算部343は、分散局323ごとに、配下の各アンテナ局310の予測トラフィック量RU(i)を合計して、送信期間U(i)における分散局必要帯域DUr(i)を算出する(ステップS5106)。必要帯域計算部343は、各分散局323の分散局必要帯域DUr(i)を記憶部347に記憶し、判断部344を起動する(ステップS5107)。
一方、将来トラフィック量予測部342は、ステップS5104の処理と並行してトラフィック量予測モデルを作成する(ステップS5108)。トラフィック量予測モデルの作成の詳細は、図32を用いて後述する。
ステップS5104において、トラフィック量計算部341は、切替時間Tdが割当時間間隔T(i)よりも長い場合(Td>T(i))、将来トラフィック量の予測が必要と判断する(ステップS5104:YES)。トラフィック量計算部341は、将来トラフィック量予測部342に将来トラフィック量の予測を指示する。
将来トラフィック量予測部342は、ステップS5108において作成されたトラフィック量予測モデルを用いて、時刻t(i+1)から時刻t(i+2)の送信期間U(i+1)における各アンテナ局310の将来トラフィック量RU(i+1)を予測する(ステップS5109)。予測の処理の詳細は、図33を用いて後述する。
必要帯域計算部343は、分散局323ごとに、配下のアンテナ局310の将来トラフィック量RU(i+1)を合計して、送信期間U(i+1)における分散局必要帯域DUr(i+1)を算出する。必要帯域計算部343は、各分散局323の分散局必要帯域DUr(i+1)を記憶部347に記憶し、判断部344を起動する(ステップS5107)。
なお、必要帯域計算部343は、ステップS5105~ステップS5106の処理に代えて、分散局323から受信したDCIを用いて分散局必要帯域DUr(i)を算出してもよい。この場合、切替制御装置340は、図31のステップS5104、ステップS5018及びステップS5108の処理と、後述する図32及び図33の処理とを実行しない。
図32は、将来トラフィック量予測部342のトラフィック量予測モデル作成処理を示すフロー図である。図32は、図31のステップS5108における詳細な処理を示す。図32において、図8に示す第1の実施形態のトラフィック量予測モデル作成処理と同一の処理には同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
記憶部347は、予め処理対象のK個の時間区間T_1、T_2、…、T_k-1、T_reqを記憶している。将来トラフィック量予測部342は、時間区間T_1~T_reqの中から未選択の一つを選択し、T_xに設定する(ステップS1201)。将来トラフィック量予測部342は、割当時間間隔T(i)が時間区間T_x以上であるか否かを判断する(ステップS1202)。
将来トラフィック量予測部342は、割当時間間隔T(i)が時間区間T_x以上であると判断した場合(ステップS1202:YES)、アンテナ局310の予測トラフィック量RU(i)を、図8のステップS1203と同様の処理により、時間区間T_xごとの予測トラフィック量に変換する(ステップS5203)。つまり、将来トラフィック量予測部342は、時刻t(i)~時刻t(i+1)の間に、時間区間T_xごとに、予測トラフィック量RU(i)×(時間区間T_x/割当時間間隔T(i))の予測トラフィック量RU_T_xが発生すると計算する。
将来トラフィック量予測部342は、アンテナ局310ごとに、時間区間T_xについて過去に算出した時系列の予測トラフィック量に、ステップS5203において算出した予測トラフィック量を追加して記憶部347に記憶する(ステップS5204)。将来トラフィック量予測部342は、図8のステップS1205と同様の処理により、記憶部347に記憶されている時間区間T_xのアンテナ局310の時系列の予測トラフィック量を用いて、時間区間T_xのトラフィック量予測モデルを学習する(ステップS5205)。
例えば、時間区間T_xのアンテナ局310の時系列の予測トラフィック量を時刻が新しい順にRU_T_x(P)、RU_T_x(P-1)、RU_T_x(P-2)、…、RU_T_x(1)とする(Pは2以上の整数)。将来トラフィック量予測部342は、RU_T_x(p)を正解の出力データとし、RU_T_x(p-1)~RU_T_x(p-q)を入力データとする学習データを、pの値をPから順に1ずつ減算しながら生成する(qは1以上の整数)。将来トラフィック量予測部342は、生成したこれらの学習データを用いて、入力データと出力データの対応を表わすトラフィック量予測モデルを学習する。
一方、ステップS1202において、将来トラフィック量予測部342は、割当時間間隔T(i)が時間区間T_xより小さいと判断した場合(ステップS1202:NO)、ステップS5206の処理を行う。将来トラフィック量予測部342は、アンテナ局310-j(jは1以上J以下の整数)の予測トラフィック量RU(i)を将来トラフィック量予測部342又は記憶部347内のアンテナ局310-j及び時間区間T_xに対応したバッファに記録する(ステップS5206)。将来トラフィック量予測部342は、時間区間T_x分の予測トラフィック量が時間区間T_xに対応したバッファに記録されたかを判断する(ステップS5207)。将来トラフィック量予測部342は、各アンテナ局310及びに対応したバッファに、時間区間T_x分の予測トラフィック量が記録されたかを否かを判断する(ステップS5207)。
将来トラフィック量予測部162は、時間区間T_x分の予測トラフィック量が時間区間T_xに対応したバッファに記録されていないと判断した場合(ステップS5207:NO)、ステップS1208からの処理を行う。将来トラフィック量予測部342は、各アンテナ局310について、時間区間T_x分の予測トラフィック量が時間区間T_xに対応したバッファに記録されたと判断した場合(ステップS5207:YES)、ステップS5204の処理を行う。すなわち、将来トラフィック量予測部342は、予測トラフィック量RU(i-T_x/T(i)+1)から予測トラフィック量RU(i)までを時間区間T_xに対応したバッファから読み出して合計し、RU_T_x(P)とする。
記憶部347には、時間区間T_xについて過去に算出された時系列の予測トラフィック量RU_T_x(1)~RU_T_x(P-1)が記憶されている。将来トラフィック量予測部342は、アンテナ局310ごとに、これらの予測トラフィック量RU_T_x(1)~RU_T_x(P-1)に、新たに算出した予測トラフィック量RU_T_x(P)を追加して記憶部347に記憶する(ステップS5204)。将来トラフィック量予測部342は、ステップS5205の処理を行い、時間区間T_xの時系列の予測トラフィック量を用いてトラフィック量予測モデルを学習する。
将来トラフィック量予測部342は、ステップS5205の処理の後、又は、ステップS5207においてNOと判断した場合、処理対象のK個の時間区間を全て選択したか否かを判断する(ステップS1208)。将来トラフィック量予測部342は、未選択の時間区間がある場合には(ステップS5208:NO)、ステップS1201からの処理を繰り返す。そして、将来トラフィック量予測部342は、K個の時間区間全て選択したと判断した場合(ステップS1208:YES)、K個の時間区間それぞれに対応したトラフィック量予測モデルと、そのトラフィック量予測モデルの予測時間を記憶部347に記憶する(ステップS5209)。
なお、将来トラフィック量予測部342は、K個の時間区間それぞれについてステップS1202~ステップS5207の処理を、並行して実行してもよい。
図33は、将来トラフィック量予測部342の将来トラフィック量予測処理を示すフロー図である。図33は、図31のステップS5109における詳細な処理を示す。将来トラフィック量予測部342は、F1 UE context情報に基づいて、各分散局323に接続しているアンテナ局310を特定する(ステップS5301)。将来トラフィック量予測部342は、図9のステップS1302と同様の処理により、次送信期間U(i)が終了する時刻t(i+1)までに将来トラフィック量の予測が可能か否かを判断する(ステップS5302)。
将来トラフィック量予測部342は、次送信期間U(i)の終了までに将来トラフィック量の予測が可能と判断した場合(ステップS5302:YES)、ステップS5303の処理を行う。将来トラフィック量予測部342は、アンテナ局310ごとに、割当時間間隔T(i)について作成されたトラフィック量予測モデルに、割当時間間隔T(i)の最も新しいものからp個の時系列の予測トラフィック量RU(P)~RU(P-p+1)を入力する。将来トラフィック量予測部342は、時刻t(i+1)から時刻t(i+2)の送信期間U(i+1)における各アンテナ局310の将来トラフィック量RU(i+1)を算出する(ステップS5303)。なお、t(i+2)=t(i+1)+T(i)である。将来トラフィック量予測部342は、算出した各アンテナ局310の将来トラフィック量RU(i+1)を記憶部367に書き込む。
将来トラフィック量予測部342は、次送信期間U(i)の終了までに将来トラフィック量の予測が不可と判断した場合(ステップS5302:NO)、ステップS5304の処理を行う。将来トラフィック量予測部342は、アンテナ局310ごとに、割当時間間隔T(i)の時系列の予測トラフィック量を新しいものから順にT_req/T(i)個ずつ合計して、時間区間T_req(例えば、5ms)の時系列の予測トラフィック量を算出する。将来トラフィック量予測部342は、アンテナ局310ごとに、時間区間T_reqについて作成されたトラフィック量予測モデルに、時間区間T_reqの最も新しいものからq個の時系列の予測トラフィック量を入力する。これにより、将来トラフィック量予測部162は、時刻t(i+1)から時刻t(i+2)の送信期間U(i+1)における各アンテナ局310の将来トラフィック量RUreq(i+1)を算出する(ステップS5304)。なお、t(i+2)=t(i+1)+T_reqである。将来トラフィック量予測部342は、算出した各アンテナ局310の将来トラフィック量DUreq(i+1)を記憶部347に書き込む。
必要帯域計算部343は、分散局323ごとに、配下の各アンテナ局310についてステップS5303で算出された将来トラフィック量RU(i+1)又はステップS5304で算出された将来トラフィック量RUreq(i+1)を合計して、送信期間U(i+1)における分散局必要帯域DUr(i+1)を算出する(ステップS5305)。図31のステップS5107において、将来トラフィック量予測部342は、各分散局323の分散局必要帯域DUr(i+1)を記憶部347に記憶する。
図34は、判断部344の輻輳判断処理を示すフロー図である。判断部344は、各分散局323の処理可能帯域を取得する(ステップS5401)。具体的には、判断部344は、リソース管理装置350から受信した分散局リソース情報から、分散局323の割り当てリソースの情報を取得する。割り当てリソースは、分散局323のコア数、コアの占有率、又は、周波数方向のリソースブロックである。判断部344は、予め記憶していた割り当てリソース量と処理可能帯域との関係に基づいて、分散局リソース情報が示す割り当てリソース量から処理可能帯域Y_resourceを算出する。
判断部344は、将来トラフィック量予測部342が図31のステップS5107において記憶部367に記憶した分散局323の分散局必要帯域DUr(i)又はDUr(i+1)を読み出して、必要帯域Y_trafficとする。判断部344は、分散局323ごとに、以下の式(3)により輻輳量Y_bufを算出する(ステップS5402)。
Y_buf=Y_traffic-Y_resource …(3)
判断部344は、各分散局323の輻輳量Y_bufの算出を並列に行ってもよく、逐次行ってもよい。判断部344は、いずれかの分散局323の輻輳量Y_bufが閾値TH3(TH3≧0)を超えているか否かを判断する(ステップS5403)。判断部344は、輻輳量Y_bufが閾値TH3以下である場合、輻輳が発生しないと判断し、処理を終了する(ステップS5403:NO)。すなわち、切替制御装置340は、経路切替を実行しない。一方、判断部344は、輻輳量Y_bufが閾値TH3を超えている場合、輻輳が発生すると判断し(ステップS5403:YES)、経路切替の実行を切替決定部345に指示する(ステップS5404)。
図35は、切替制御装置340の経路切替制御処理を示すフロー図である。切替決定部345は、図34のステップS5404において判断部344から経路切替の実行が切替制御装置された場合、図35の処理を開始する。
切替決定部345は、記憶部347に記憶されているオフロード情報を初期化する(ステップS5501)。切替決定部345は、分散局323と、その分散局323の輻輳量、配下のアンテナ局310、及び、配下のアンテナ局310の予測トラフィック量とを対応づけた負荷情報を生成する。切替決定部345は、輻輳量の順に負荷情報を並べて記憶部347に書き込む(ステップS5502)。予測トラフィック量は、ステップS5106において分散局必要帯域DUr(i)を算出したときに用いられた予測トラフィック量RU(i)、ステップS5303において算出された予測トラフィック量RU(i+1)、又は、ステップS5304において算出された予測トラフィック量RUreq(i+1)である。
切替決定部345は、閾値TH4(TH4≧0)を超える輻輳量が設定されている負荷情報があるか否かを判断する(ステップS5503)。閾値TH4は、図34のステップS5403において用いられた閾値TH3と同じでもよい。切替決定部345は、閾値TH4を超える輻輳量があると判断した場合(ステップS5503:YES)、ステップS5504の処理を実行する。すなわち、切替決定部345は、負荷情報を参照して、最も輻輳量が大きい分散局323-n1(m1は1以上M以下のいずれかの整数)と、最も輻輳量が小さい分散局323-n2(m2は1以上M以下のいずれかの整数、m1≠m2)とを特定する。切替決定部345は、分散局323-n1の配下のアンテナ局310のうち、最も予測トラフィックが多いアンテナ局310を切替対象アンテナ局310として選択する。切替決定部345は、切替対象アンテナ局310を、分散局323-n1の配下から、分散局323-n2の配下に変更する(ステップS5504)。
切替決定部345は、分散局323-n1を示す切替元分散局情報と、分散局323-n2を示す切替先分散局情報と、切替対象アンテナ局310を示す切替対象アンテナ局情報とを対応づけてオフロード情報に設定する(ステップS5505)。切替決定部345は、ステップS5502からの処理を繰り返す。ステップS5502において、切替決定部345は、分散局323-n1の負荷情報から、切替対象アンテナ局310及び切替対象アンテナ局310の予測トラフィック量を削除する。切替決定部345は、分散局323-n1の負荷情報に設定されている輻輳度を、切替対象アンテナ局310の予測トラフィック量を減算した値に更新する。さらに、切替決定部345は、分散局323-n2の負荷情報に、切替対象アンテナ局310及び切替対象アンテナ局310の予測トラフィック量を追加する。切替決定部345は、分散局323-n2の負荷情報に設定されている輻輳度を、切替対象アンテナ局310の予測トラフィック量を加算した場合の値に更新する。切替決定部345は、分散局323-n1の負荷情報及び分散局323-n2の更新後の負荷情報を輻輳度に従って並べ替える。
そして、切替決定部345は、閾値TH4を超える輻輳量がないと判断した場合(ステップS5504:NO)、オフロード情報の生成を終了し、切替指示部346に切替開始を指示する(ステップS5506)。
切替指示部346は、オフロード情報から切替元分散局情報と、切替先分散局情報と、切替対象アンテナ局情報を読み出す。切替指示部346は、切替先分散局情報が示す分散局323に、切替対象アンテナ局310からのトラフィックを受信するためのリンクの確立を要求するリンクアップ要求を送信する(ステップS5507、図30のステップS5007)。切替指示部346は、切替先の分散局323からリンクアップ要求に対応する応答として、リンクアップ許可を受信する(ステップS5508、図30のステップS5009)。切替指示部346は転送装置330に、切替対象アンテナ局310から切替先の分散局323への経路追加指示を送信する(ステップS5509、図30のステップS5013)。
切替指示部346は、切替元の分散局323に、切替対象アンテナ局310との経路を削除するための経路削除要求を送信する(ステップS5510、図30のステップS5017)。切替指示部346は、切替元の分散局323から、経路削除要求に対する応答として経路削除完了を受信する(ステップS5511、図30のステップS5018)。切替制御装置340は、転送装置330に切替対象アンテナ局310と切替元の分散局323との間の転送経路を削除するための経路削除指示を送信する(ステップS5512、図30のステップS5022)。
切替制御装置160、160a、160b、160c、340のハードウェア構成例を説明する。図36は、切替制御装置160、160a、160b、160c、340のハードウェア構成例を示す装置構成図である。切替制御装置160、160a、160b、160c、340は、プロセッサ71と、記憶部72と、通信インタフェース73と、ユーザインタフェース74とを備える。
プロセッサ71は、演算や制御を行う中央演算装置である。プロセッサ71は、例えば、CPUである。プロセッサ71は、記憶部72からプログラムを読み出して実行する。切替制御装置160、160a、160b、160c、340の機能の一部は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やPLD(Programmable Logic Device)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアを用いて実現されてもよい。記憶部72は、さらに、プロセッサ71が各種プログラムを実行する際のワークエリアなどを有する。通信インタフェース73は、他装置と通信可能に接続するものである。ユーザインタフェース74は、キーボード、ポインティングデバイス(マウス、タブレット等)、ボタン、タッチパネル等の入力装置や、ディスプレイなどの表示装置である。ユーザインタフェース74により、人為的な操作が入力される。例えば、ユーザインタフェース74により、上限の階層の情報及び下限の階層の情報が入力される。
切替制御装置160、160a、160b、160c、340のそれぞれを、ネットワークに接続される複数のコンピュータ装置により実現してもよい。この場合、切替制御装置160、160a、160b、160c、340の各機能部を、これら複数のコンピュータ装置のいずれにより実現するかは任意とすることができる。また、同一の機能部を複数のコンピュータ装置により実現してもよい。
上述した実施形態によれば、伝送システムは、複数の伝送装置と、転送装置と、切替制御装置とを備える。伝送システムは、例えば、実施形態のモバイルNWシステム10、100、101、102、300である。複数の伝送装置は、複数の階層に階層化された通信網を構成する。各伝送装置は、受信した信号を一つ上の階層に転送する。伝送装置は、例えば、アンテナ局12、120、310、分散局13、130、323、集約局14、140、325である。通信網は、例えば、モバイルNWである。転送装置は、複数の階層のうち所定の階層の伝送装置である第一伝送装置から送信された信号を、所定の階層よりも一つ上の階層の伝送装置である複数の第二伝送装置のうち、第一伝送装置の接続先の第二伝送装置に転送する。転送装置は、例えば、実施形態の転送装置15、150、330である。切替制御装置は、第一伝送装置の接続先の第二伝送装置を切替える。切替制御装置は、例えば、実施形態の切替制御装置16、160、160a、160b、160c、340である。
切替制御装置は、トラフィック量計算部と、必要帯域計算部と、判断部と、切替決定部と、切替指示部とを有する。トラフィック量計算部は、最下層の伝送装置に無線により信号を送信する端末への無線リソースの割り当てに基づいて、第一伝送装置それぞれが所定期間に所定の階層よりも下層の伝送装置を介して受信する信号のトラフィック量を計算する。必要帯域計算部は、第二伝送装置ごとに、第二伝送装置を接続先としている第一伝送装置におけるトラフィック量に基づいて、第二伝送装置において必要と予測される処理能力を計算する。判断部は、予測された処理能力に基づいて第二伝送装置に輻輳が発生するか否かを判断する。切替決定部は、輻輳が発生すると判断された第二伝送装置を接続先としている第一伝送装置のうち少なくとも一部の第一伝送装置の接続先を、輻輳が発生しないと判断された第二伝送装置へ切替えると決定する。このとき、切替決定部は、第一伝送装置のトラフィック量に基づいて、いずれの第二伝送装置においても輻輳が発生しないように、第一伝送装置の接続先を切替える。切替指示部は、切替決定部の決定に基づいて、接続先を切替えると決定された第一伝送装置である切替対象伝送装置から送信された信号を、切替対象伝送装置の切替後の接続先の第二伝送装置へ転送するよう転送装置に指示する。
切替指示部は、切替対象伝送装置の切替後の接続先の第二伝送装置である切替先第二伝送装置へ切替対象伝送装置からの信号の受信指示を送信する処理と、切替対象伝送装置の切替前の接続先の第二伝送装置である切替元第二伝送装置へ切替対象伝送装置からの信号の受信停止指示を送信する処理とを行う。例えば、受信指示は、実施形態のステップS1008において送信される経路追加指示であり、受信停止時は、実施形態のステップS1009において送信される経路削除指示である。切替先第二伝送装置は、受信指示に基づいて切替対象伝送装置からの信号の受信を可能とした場合に、切替対象伝送装置、切替制御装置、及び、切替元第二伝送装置に受信指示応答を送信する。例えば、受信指示応答は、実施形態のステップS1010~ステップS1012において送信されるベアラ応答である。切替元第二伝送装置は、受信停止指示に基づいて切替対象伝送装置からの信号の受信を停止とした場合に、切替制御装置、及び、切替先第二伝送装置に受信停止応答を送信する。例えば、受信停止応答は、実施形態のステップS1013、ステップS1014において送信されるベアラ応答である。切替先第二伝送装置は、切替指示部が送信した切替対象伝送装置からの信号の受信指示に加えて、切替元第二伝送装置から受信停止応答を受信した場合に、伝送システムの上位のネットワークへ接続の切り替えを指示する。切替制御装置の切替指示部は、受信停止応答を受信した場合に、切替対象伝送装置から送信された信号を切替先第二伝送装置へ転送するよう前記転送装置へ指示する。
複数の伝送装置は、端末から受信した無線信号を有線の信号に変換し、変換された信号を送信するアンテナ局と、配下の1以上のアンテナ局から信号を受信し、受信した信号を集約して転送する1以上の分散局と、配下の1以上の分散局から信号を受信し、受信した信号を上位ネットワークに転送する集約局とを含んでもよい。第一伝送装置は、分散局であり、第二伝送装置は、集約局である。あるいは、第一伝送装置は、アンテナ局であり、第二伝送装置は、分散局である。
第一伝送装置は、光信号により第二伝送装置に信号を送信してもよい。また、端末に無線リソースが割り当てる度にその無線リソースの割り当てが切替制御装置に通知されてもよい。
判断部は、第二伝送装置が有する処理能力と、第二伝送装置における処理量と、第二伝送装置について予測された処理能力とを用いて、第二伝送装置に輻輳が発生するか否かを判断してもよい。第二伝送装置における処理量は、例えば、第二伝送装置にバッファされている信号の帯域である。
判断部は、第二伝送装置に割り当てられたリソースの量に基づいて第二伝送装置が有する処理能力を算出してもよい。
切替制御装置は、将来トラフィック量計算部をさらに備えてもよい。将来トラフィック量計算部は、所定期間のトラフィック量に基づいて、その次の期間における第一伝送装置のトラフィック量である将来トラフィック量を計算する。必要帯域計算部は、第二伝送装置ごとに、第二伝送装置を接続先としている第一伝送装置における将来トラフィック量に基づいて、第二伝送装置において必要と予測される処理能力を計算する。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。