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JP7715513B2 - 運土計画管理装置、運土計画管理方法および運土計画管理プログラム - Google Patents
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JP7715513B2 - 運土計画管理装置、運土計画管理方法および運土計画管理プログラム - Google Patents

運土計画管理装置、運土計画管理方法および運土計画管理プログラム

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JP7715513B2 JP2021050895A JP2021050895A JP7715513B2 JP 7715513 B2 JP7715513 B2 JP 7715513B2 JP 2021050895 A JP2021050895 A JP 2021050895A JP 2021050895 A JP2021050895 A JP 2021050895A JP 7715513 B2 JP7715513 B2 JP 7715513B2
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Description

本発明は、運土計画管理装置、運土計画管理方法および運土計画管理プログラムに関する。
近年、例えば、橋梁やトンネル、ダム、土工、河川等の土木公共工事の分野では、各種の建設物を建設する際に、2次元図面から3次元モデルへの移行による業務変革や、或いは初期の工程(フロント)において負荷をかけて事前に集中的に検討し、後工程で生じそうな手戻りを未然に防いで、品質の向上や工期の短縮化を図ることを可能にするフロントローディングにより、合意形成の迅速化、業務の効率化、品質の向上、ひいては生産性の向上等を図ることを目的として、国土交通省では、CIM(Construction Information Modeling/Management)を円滑に導入できるように、ガイドラインを整備して、体系的な推進を試みている。このため、3次元のCIMモデルを作成するための種々の三次元モデル解析プログラムやソフトウェアが開発されている。
また、2次元の図面を作成してから3次元の形状を組み立て、CGでシミュレーションするといった従来の3DCADとは異なり、当初から3次元で設計して3次元モデルを作成することが可能な、BIM(Building Information Modeling)によって作成されるBIMモデルが開発されている。BIMモデルでは、3次元オブジェクトの集合体であることから、これらのオブジェクトにコストや仕上げ、管理情報などの属性データを追加することが可能であり、建築物の設計、施工から維持管理に至るまでの、建築物のライフサイクルの全体で、モデルに蓄積された情報を活用することが可能になる。BIMモデルを作成可能なBIMツールとして、「ArchiCAD」や「Revit」等の、種々の3次元CADソフトが知られている。
さらに、定められた工期内に工事が完了するように、例えば、公共工事における工程の計画と実施を管理するための種々の工程管理ソフトが知られており、特に制約条件の理論であるTOC(Theory of Constraints)の考えに基づいて、全体最適の視点で開発されたクリティカルチェーン・プロジェクトマネジメント(CCPM)を採用した工程管理ソフトも開発されている。ここで、クリティカルチェーンは、プロジェクトにおいて各タスクの実行順序を考えたときに、作業工程上の従属関係を考慮するクリティカルパス法による従来の手法に加えて、必要リソースが限られているために発生する従属関係をも考慮する手法であり、プロジェクトマネジメントは、要員の人間心理や行動特性、及び社会的・組織的問題も考慮して、工期の短縮、納期の順守を目的としてプロジエクト管理を行う実践的手法であり、各々のタスクから除去した安全余裕を、「バッファ」に集約して管理するようになっている。
丘陵地や山間地などにおける造成工事の場合、切土施工により発生した土砂を盛土施工の土砂として利用したり、あるいは、切土施工により発生する土砂を残土として運搬する運搬先を設定したり、また、土砂を運搬するダンプトラックの配車などに関する運土計画を策定する必要がある。また、大規模な造成工事の場合、地形が日々大幅に変動するため、運土計画を策定したとしても、施工上の問題等を事前に把握するのは困難であった。
ここで、運土計画の策定においては、測量により得られた各種測量データから、現況地形モデルを生成し、当該現況地形モデルを用いて、例えば、運土計画策定装置において、工事施工後の地形を示す設計地形モデルを生成することが行われている。この場合、施工の途中でどのような地形となるかを確認したり、施工が進んだ段階で、施工前の地形がどのような地形であったかを確認したりすることが行われる。
一方、上記技術分野において、特許文献1には、ドローンによるカメラ撮影により取得した現況地形データと施工現場の設計地形を示す設計地形データとの差分および作業機械の条件を示す原単位データに基づいて、施工計画データを算出して出力する技術が開示されている(同文献段落[0082]~[0092]等)。
国際公開第2016/208276号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の技術では、施工途中の現況地形を再現するためには、その都度ドローンによるカメラ撮影等が必要となるため、簡易な手法により任意時点の地形を推定して表示することができなかった。
上記目的を達成するため、本発明に係る運土計画管理装置は、
施工対象領域の2次元平面図において、前記施工対象領域を、複数の施工エリアに区分した施工エリアデータを取得する施工エリアデータ取得部と、
複数の前記施工エリアのそれぞれの面積と第1時点における地盤高とを含む施工エリア情報を取得する施工エリア情報取得部と、
少なくとも施工時期、切土施工が行われる施工エリア、盛土施工が行われる施工エリアおよび運土量を含む運土データを取得する運土データ取得部と、
取得した前記運土データを用いて、前記第1時点と前記第1時点の前後の少なくともいずれかの時点である第2時点との間の前記施工エリアのそれぞれの土量変化を導出し、導出した前記土量変化、取得した前記施工エリアのそれぞれの前記面積および前記第1時点における地盤高に基づいて、前記施工エリアのそれぞれの前記第2時点における地盤高を推定する地盤高推定部と、
を備えた。
また、上記目的を達成するため、本発明に係る運土計画管理方法は、
施工対象領域の2次元平面図において、前記施工対象領域を、複数の施工エリアに区分した施工エリアデータを取得する施工エリアデータ取得ステップと、
複数の前記施工エリアのそれぞれの面積と第1時点における地盤高とを含む施工エリア情報を取得する施工エリア情報取得ステップと、
少なくとも施工時期、切土施工が行われる施工エリア、盛土施工が行われる施工エリアおよび運土量を含む運土データを取得する運土データ取得ステップと、
取得した前記運土データを用いて、前記第1時点と前記第1時点の前後の少なくともいずれかの時点である第2時点との間の前記施工エリアのそれぞれの土量変化を導出し、導出した前記土量変化、取得した前記施工エリアのそれぞれの前記面積および前記第1時点における地盤高に基づいて、前記施工エリアのそれぞれの前記第2時点における地盤高を推定する地盤高推定ステップと、
を含む。
さらに、上記目的を達成するため、本発明に係る運土計画管理プログラムは、
施工対象領域の2次元平面図において、前記施工対象領域を、複数の施工エリアに区分した施工エリアデータを取得する施工エリアデータ取得ステップと、
複数の前記施工エリアのそれぞれの面積と第1時点における地盤高とを含む施工エリア情報を取得する施工エリア情報取得ステップと、
少なくとも施工時期、切土施工が行われる施工エリア、盛土施工が行われる施工エリアおよび運土量を含む運土データを取得する運土データ取得ステップと、
取得した前記運土データを用いて、前記第1時点と前記第1時点の前後の少なくともいずれかの時点である第2時点との間の前記施工エリアのそれぞれの土量変化を導出し、導出した前記土量変化、取得した前記施工エリアのそれぞれの前記面積および前記第1時点における地盤高に基づいて、前記施工エリアのそれぞれの前記第2時点における地盤高を推定する地盤高推定ステップと、
をコンピュータに実行させる。
本発明によれば、簡易な手法により任意時点の地形を推定して表示することができる。また、施工途中の地形に適合させた運土計画の策定も可能になる。
本発明の第1実施形態に係る運土計画管理装置の動作の概要を説明するための図である。 本発明の第1実施形態に係る運土計画管理装置の動作の概要を説明するための他の図である。 本発明の第1実施形態に係る運土計画管理装置の動作の概要を説明するためのさらに他の図である。 本発明の第1実施形態に係る運土計画管理装置の構成を説明するためのブロック図である。 本発明の第1実施形態に係る運土計画管理装置が有する運土データテーブルの一例を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る運土計画管理装置が有する施工エリアテーブルの一例を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る運土計画管理装置のハードウェア構成を説明するための図である。 本発明の第1実施形態に係る運土計画管理装置の処理手順を説明するためのフローチャートである。 本発明の第1実施形態に係る運土計画管理装置の施工エリア情報取得処理の手順を説明するためのフローチャートである。 本発明の第1実施形態に係る運土計画管理装置の第1時点の地盤高取得処理の手順を説明するフローチャートである。 本発明の第1実施形態に係る運土計画管理装置の第2時点の地盤高推定処理の手順を説明するフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る運土計画管理装置の構成を説明するためのブロック図である。 本発明の第2実施形態に係る運土計画管理装置が有する進捗度テーブルの一例を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る運土計画管理装置のハードウェア構成を説明するための図である。 本発明の第2実施形態に係る運土計画管理装置の処理手順を説明するためのフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る運土計画管理装置の進捗度算出処理の手順を説明するフローチャートである。
以下に、本発明を実施するための形態について、図面を参照して、例示的に詳しく説明する。ただし、以下の実施形態に記載されている、構成、数値、処理の流れ、機能要素などは一例に過ぎず、その変形や変更は自由であって、本発明の技術範囲を以下の記載に限定する趣旨のものではない。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態としての運土計画管理装置100について、図1A~図5Dを用いて説明する。運土計画管理装置100は、丘陵地や山間地などにおける造成工事を行う際に、施工対象領域の任意時点における地盤高を推定するための装置である。まず、図1A~図1Cを参照して、運土計画管理装置100の動作の概要を説明する。
運土計画管理装置100は、施工対象領域を複数の領域に区分して生成された施工エリア130のそれぞれについて、現況の地形に対して施工を実施して、目標とする地形を造成する場合の運土計画を管理する装置である(図1A参照)。つまり、運土計画管理装置100は、現況の地形を示す現況地形モデル110と造成後の施工対象領域の形状を示す設計地形モデル120とに基づいて策定された、切土施工や盛土施工などの順序や運搬等に関する運土計画を取得する(図1B参照)。図1Bに示したように、運土計画とは、切土施工を行う施工エリア130であるどの切土エリア140から、盛土施工を行う施工エリア130であるどの盛土エリア150に、何時、どれだけの量の土砂を運搬するかの運土量からなる運土データが設定されている。施工エリア毎に運土データを積算して積算運土量を算出することで土量変化が導出され、算出された積算運土量に対して、施工エリアの面積で除することにより施工エリアの高さ(地盤高)の変動値の概算が算出できる。その変動値を、現況の地形を示す現況地形モデル110に基づいた施工エリアの当初の地盤高に加算または減算すると、施工後の地盤高が算出される。また、全ての運土データの中から任意時点までの運土データを抽出し、それらの運土量を積算することで、任意時点までの地盤高の変動値が算出できるので、施工中の任意時点の地形(地盤高)が推定できる。
このように、運土計画管理装置100を用いて、施工対象領域における運土計画を取得した場合、図1Cの矢印に示すように、現況地形モデル110に、どこの土をどこに運ぶという運土計画の情報を反映させると、ユーザは、例えば、施工開始から1週間経過後や1か月経過後などの任意時点の施工対象領域全体の地形や施工対象領域内の施工エリア130のそれぞれの地盤高などを確認することができる(図1C参照)。なお、図1A~図1Cに示した例では、施工エリア130のそれぞれが、同じ面積を有していたり、平面形状が正方形を表していたりするが、施工エリア130のそれぞれの面積や平面形状は、異なっていてもよい。
また、運土計画において、施工エリア130のそれぞれの面積が同じであっても、異なっていても、切土エリア140と盛土エリア150とは、一対一に対応している必要はなく、例えば、一つの切土エリア140からの土砂が、複数の盛土エリア150へ運搬されてもよい。また、同様に、複数の切土エリア140からの土砂が一つの盛土エリア150へ運搬されてもよい。
次に、図2を参照して、運土計画管理装置100の構成について説明する。運土計画管理装置100は、施工エリアデータ取得部201、施工エリア情報取得部202、3次元地形データ取得部205、現況地盤高取得部208、運土データ取得部203、地盤高推定部204、推定3次元地形データ生成部206および出力制御部207を備える。
施工エリアデータ取得部201は、施工対象領域の2次元平面図上において、施工対象領域を、複数の施工エリア130に区分した施工エリアデータを取得する。施工エリア130への区分は、例えば、施工対象領域の2次元平面図において、施工エリア130のそれぞれの面積が等しくなるようにメッシュ状に区分されていてもよいし、任意のポリゴン(多角形)形状に区分されていてもよい。また、施工対象領域中の道路や河川の形状、高低差等に合わせて区分されてもよい。さらに、施工エリア130のそれぞれは、切土エリア140と盛土エリア150とに区分されていることが好適である。
施工エリア情報取得部202は、複数の施工エリア130のそれぞれの面積と第1時点における地盤高とを含む施工エリア情報を取得する。第1時点は、各施工エリアの現況地盤高または設計地盤高が把握できる時点である。施工エリア情報は、例えば、所定のデータベース等にアクセスして取得しても、施工エリアデータや施工前に実施した測量等で得られたデータから取得してもよい。地盤高(m)は、例えば、任意で設定した標準面からの地表面の高さ(標高)であっても、地表面の海抜であってもよい。また、施工エリア130の面積は、GIS(Geographic Information System)機能を用いて施工エリアデータの座標情報から取得してもよい。なお、第1時点における地盤高は、施工エリア130の施工開始前のものであっても、施工中のものであっても、施工後のものであってもよく、また、施工前に設計された設計地形モデル120に基づいた設計地盤高であっても、施工前後にかかわらず実際の測量データから生成された現況地形モデル110に基づいた現況地盤高であってもよい。
3次元地形データ取得部205は、施工対象領域の第1時点における3次元地形を示す3次元地形データを取得する。3次元地形データは、施工開始前や施工途中に取得された平面座標に高さ情報が付与された複数の3次元座標からなる3次元データから生成された現況地形モデル110である。3次元地形データは、例えば、ドローンなどの無人航空機による空撮映像等から解析した3次元データや、現地測量により取得した3次元データなどから生成されるが、これらには限定されない。また、第1時点が竣工時であれば、3次元地形データは設計地形モデル120であってもよい。
現況地盤高取得部208は、取得した3次元地形データと施工対象領域の施工エリアデータとを重ね合わせることで、施工エリア130のそれぞれの第1時点における地盤高を取得する。つまり、現況地盤高取得部208は、得られた3次元の立体データと2次元の平面データとを重ね合わせることにより、2次元の平面データの各施工エリア領域内における高さデータを、同一領域内の3次元の立体データである3次元地形データが持つ高さの情報を取得して、施工エリア130のそれぞれの地盤高とする。ここで、施工エリア内の地形の起伏が大きく、地盤高が一定でない場合は、施工エリア130における、最高地点と最低地点との中間(例えば、1/2)の高さを地盤高としてもよい。また、施工エリア130における複数の点の地盤高の平均値をその施工エリアの地盤高としてもよい。なお、施工エリア内における高低差が大きい場合は、施工エリアをさらに分割することが望ましい。
運土データ取得部203は、少なくとも施工時期、切土施工が行われる施工エリア(切土エリア140)の識別情報、盛土施工が行われる施工エリア(盛土エリア150)の識別情報および運土量を含む運土データを取得する。計画運土データまたは実績運土データは、外部からデータとして取得してもよいし、オペレータが、運土計画管理装置100の画面上でキーボード等により入力してもよい。
ここで、運土データには、施工対象領域の全部または一部の施工前に計画された計画運土データと、施工対象領域の全部または一部に対して実際に施工が行われた実績運土データとの少なくともいずれかが含まれている。
計画運土データは、造成工事開始前の測量データと、設計段階での竣工時の地形データとを比較して算定した計算上の運土データである。すなわち、いつ(施工時期)、何mの土砂(運土量)を、どの施工エリア(切土エリア140)から、どの施工エリア(盛土エリア150)まで、運搬するのかについての施工計画を立てた際のデータである。このように、土砂の運搬についての計画情報を取得することで、任意時点の地盤高(地形)を推定する際に利用できる。
また、実績運土データは、所定の時間が経過するごとにダンプトラック等により実際に運搬した土砂についての土量データを取得して積算した運土データである。すなわち、いつ(施工時期)、何mの土砂(運土量)を、どの施工エリア(切土エリア140)から、どの施工エリア(盛土エリア150)まで、運搬したのかについての情報を集約したデータである。このように、土砂の運搬についての情報を集約することで、任意時点の出来形の地盤高(地形)を再現する際に利用できる。
また、切土エリア140は、運土データにより切土エリアと指定された切土施工を行う施工エリア130であり、盛土エリア150は、運土データにより盛土エリアと指定された盛土施工を行う施工エリア130である。
地盤高推定部204は、取得した運土データを用いて、施工エリアのそれぞれの第2時点における地盤高を推定する。第1時点と当該第1時点の前後の少なくともいずれかの時点である第2時点との間の施工エリア130のそれぞれの運土量を積算した積算運土量を算出することで土量変化を導出し、導出した土量変化である積算運土量、取得した施工エリア130のそれぞれの面積および第1時点における地盤高に基づいて、施工エリア130のそれぞれの第2時点における地盤高を推定する。第2時点は、推定地形をシミュレーションしたい任意の時点であって、第1時点の後であっても前であってもよく、複数の時点を指定してもよい。複数の時点を指定した場合は、複数の第2時点毎の地盤高を推定でき、施工の進捗に合わせた地形の変遷を確認できる。第2時点は、例えば、オペレータが、運土計画管理装置100の画面上でキーボード等により入力して指定する。
運土データには、どの時期(施工時期)に、どれだけの量の土砂(運土量)を、どの施工エリア(切土エリア140)から、どの施工エリア(盛土エリア150)に運搬するかのデータが含まれている。そのため、地盤高推定部204は、施工時期が第1時点と第2時点との間の運土データを抽出し、各施工エリアに対して、当該施工エリアが切土施工エリアに該当する場合はマイナスの運土量を、盛土施工エリアに該当する場合はプラスの運土量を、それぞれ積算することで施工エリア130のそれぞれの第1時点と第2時点との間の土量変化を示す積算運土量[m]を導出する。
そして、導出された積算運土量[m]と当該施工エリア130の面積より、以下の計算式を用いることで、第1時点と第2時点との間の地盤高の差分データである地盤高変動値が得られる。つまり、着目する施工エリア130に対して、積算運土量[m]/面積[m]=地盤高変動値[m]を用いると、地盤高に関する差分データが得られる。このように、地盤高推定部204は、この地盤高変動値を、施工エリア130の第1時点における地盤高に加算することで、第2時点における地盤高を推定する。
<土量変化率について>
ここで、土量変化率について説明する。上述の説明では、切土施工をした土量である切土量と盛土施工をした土量である盛土量とが、運搬する土量である運土量と等しいものとして計算を行っていたが、より正確な運土計画を策定する場合には、土量変化率を考慮しなければならない。切土領域にある施工エリア130における施工前(掘削前)の状態の土砂は、締め固められているため密度が大きいが、掘削後、運搬車等に積載される際には、土砂がほぐされて密度が小さくなり、体積は大きくなる。また、盛土領域にある施工エリア130に運搬後、盛土され、その後締固められると土砂の密度は再び大きくなり、体積は小さくなる。このように、同一の土砂(運土)であっても体積が異なることがあり、土砂の状態に合わせて体積を補正する必要がある。
「地山土量」は、掘削(切土)前の状態の土量(切土量)であり、もともとの地盤の体積をいう。「ほぐし土量」は、掘削(切土)した後の状態の運搬中の土量(運土量)であり、ほぐされた状態の土砂の体積をいう。「締固め土量」は、盛土した後に転圧され締め固まった状態の土量(盛土量)であり、再び締め固められた状態の土砂の体積をいう。ここで、土量変化率であるほぐし率L、締固め率Cは、地山土量を基準として以下のように表される。
ほぐし率 L=ほぐし土量[m]/地山土量[m](ほぐした土量を地山土量で除したもの)
締固め率 C=締固め土量[m]/地山土量[m](締め固めた土量を地山土量で除したもの)
そして、ほぐし率Lおよび締固め率Cは、運土計画策定の際に土量変化率として利用される。
次に、土量変化率の計算例について説明する。例えば、地山土量(切土量)が100[m]の土砂のほぐし率および締固め率をそれぞれ、ほぐし率L=1.20、締固め率C=0.90とする。この場合の(A)ほぐし土量(運土量)、(B)締固め土量(盛土量)は以下のように計算できる。
(A)運土量=100[m]×1.20=120[m
(B)盛土量=100[m]×0.90=90[m
そして、運土計画管理装置100においては、土量変化率を考慮に入れて、切土量や盛土量、運土量を計算することができるので、より正確な土量変化を導出でき、第2時点における地盤高をより正確に推定できる。土量変化率を考慮に入れると、切土エリア140および盛土エリア150における第2時点の地盤高は、次の計算式で推定できる。
切土エリアの第2時点の地盤高[m]=切土エリアの第1時点の地盤高[m]+積算運土量[m]/ほぐし率/面積[m
盛土エリアの第2時点の地盤高[m]=盛土エリアの第1時点の地盤高[m]+積算運土量[m]/ほぐし率×締固め率/面積[m
なお、ほぐし率、締固め率は、施工エリアの土砂の性質によって変わるため、例えば、切土領域の施工エリア毎のほぐし率、締固め率を、予めオペレータがキーボード等により入力しておく。このように、地盤高推定部204は、土量変化率を加味することで、より正確な第2時点の地盤高の推定が可能となる。
推定3次元地形データ生成部206は、地盤高推定部204により推定された施工エリア130のそれぞれの第2時点の地盤高を用いて、第2時点における施工対象領域の全部または一部の推定3次元地形データを生成する。すなわち、推定3次元地形データ生成部206は、2次元の平面データで構成されている施工エリアデータの各領域に対して、推定された第2時点の地盤高のデータを高さデータとして付与し、第2時点における地形を復元するための3次元の立体データである推定3次元地形データを生成する。
出力制御部207は、生成された推定3次元地形データの出力を制御する。出力制御部207は、例えば、生成された推定3次元地形データから第2時点における施工対象領域の立体モデルを生成し、ディスプレイなどの表示装置へ出力し表示させる。これにより、ユーザは、視覚的に地形を把握することが可能となる。また、第1時点の現況地形モデル110を表示させることも可能なため、第1時点の現況地形モデル110と第2時点の推定の立体モデルとを並べて表示させたり、両者を透過して重ね合わせて表示させたりすることも可能となる。さらに、例えば、時系列に複数の第2時点における立体モデルを生成することで、施工の進捗に合わせた施工対象領域における地形の変遷を確認することもできる。その他、第2時点における施工エリア毎の積算運土量や推定地盤高等を記載した施工管理表として出力してもよい。
<第1時点と第2時点の順番について>
ここで、運土計画管理装置100において、第1時点の地盤高に対して、運土データに基づいて地盤高を推定する第2時点は、第1時点よりも前の時点であっても、後の時点であってもよい。すなわち、導出された地盤高変動値から第2時点の地盤高を推定する際に、第1時点が、第2時点より前の場合は、地盤高変動値を施工エリア130の第1時点における地盤高に加算し、第1時点が、第2時点より後の場合は、地盤高変動値を第1時点における地盤高に減算する。
<第1時点→第2時点のパターンの具体例について>
次に、第1時点から第2時点における地盤高の推定の具体例について説明する。まず初めに、第1時点(現在)から第2時点(未来)を推定する例について説明する((1)~(4))。
(1)施工前(第1時点)→施工中(第2時点):計画運土データ
運土データ取得部203において、計画運土データを取得することにより、地盤高推定部204において、施工中の任意時点における地盤高を推定できるので、施工中の任意時点における地形を推定することができる。このように、施工の中間地点での地盤高から地形を推定できるので、例えば、施工中に使用する施工用道路の設置計画への活用が可能となる。また、施工期間中における施工エリア隣接間での高低差を事前に確認することができるので、作業員の安全を確保するために、安全対策を事前に実行することができるようになる。
(2)施工前(第1時点)→施工中(第2時点):実績運土データ
運土データ取得部203において、実績運土データを取得することにより、地盤高推定部204において、施工中の任意時点における実際の地盤高を算出できる。このように、施工中の任意時点における実際の地盤高を算出できるので、任意時点における実際の地形を、例えば、ディスプレイ上に再現できる。そのため、実績運土データを取得することにより、任意時点における工事の出来形を確認できる。また、その都度、現地での測量やドローン等による撮影、モデル化が不要となり、任意時点での概略地形を容易に確認できるようになり、進捗管理や、事前の安全管理、工事の変更計画等に活用できる。
(3)施工中(第1時点)→施工中(第2時点):計画運土データ
例えば、施工対象領域の施工中に現地測量やドローン等による空中写真による測量により計測された地形に基づいて、それ以後の計画運土データを用いて、地盤高推定部204において、任意時点の地盤高を推定することにより、任意時点の地形を推定することができる。このように、中間時点において計測された地形に基づいて、それ以後の地形を推定することで、当初計画の見直し等が可能となる。
(4)施工中(第1時点)→施工中(第2時点):実績運土データ
(2)と同様に、運土データ取得部203において、実績運土データを取得することにより、地盤高推定部204において、施工中の任意時点における実際の地盤高を算出できる。その際、施工中の第1時点の地盤高は、(3)と同様に、施工対象領域の施工中に現地測量やドローン等による空中写真による測量により計測された地形に基づいて取得することができるし、施工前の地形に基づいて第1時点までの実績運土データから算出した地盤高に基づいて取得することもできる。このように、施工中の任意時点における実際の地盤高を算出できるので、任意時点における実際の地形を、例えば、ディスプレイ上に再現できる。そのため、実績運土データを取得することにより、任意時点における工事の出来形を確認できる。また、任意時点での概略地形を容易に確認できるようになり、進捗管理や、事前の安全管理、工事の変更計画等に活用できる。
次に、現在(第1時点)から過去(第2時点)を推定する例について説明する((5)~(6))。
(5)竣工時の設計地形(第1時点)→施工中(第2時点):計画運土データ(遡り)
竣工時の地形から従前の地形に復元していく地形変異のシミュレーションが可能となる。つまり、現時点から過去のある時点(施工中の任意時点)における地盤高を再現できるので、同時点における施工対象領域の地形を復元できる。このように、工期の完了に近い時点においては、竣工後の設計地形から施工中の任意時点における地盤高を逆算した方が、運土計画管理装置100における処理や計算の負荷が軽減されるため有利となり得る。運土計画の策定において、例えば、竣工時点から施工開始前に向けて遡る観点に基づいて、計画を策定することも可能になるので、制約条件がある場合の運土計画策定方法のバリエーションを増やすことができる。さらに、例えば、竣工後に供用開始となる道路を施工用道路として有効活用する場合、竣工後を基準として、逆方向(盛土→切土)の運土計画を策定し、中間の地盤高や地形を推定することができるようになる。
(6)竣工時の出来形地形(第1時点)→施工中(第2時点):実績運土データ(遡り)
竣工時の出来形地形から施工中の任意時点における地形の復元が可能となる。このように、工期の完了に近い時点においては、竣工後の出来形から施工中の任意時点における地盤高を逆算した方が、運土計画管理装置100における処理や計算の負荷が軽減されるため有利となる。また、竣工時の地形から従前の地形へと復元していく地形変異を再現できたり、施工中の任意時点における出来形を確認できたりする。施工期間中に問題が発生していた場合、当該時点における地形を再現できるので、問題解決のための情報を提供できる。
次に図3Aを参照して運土データテーブル301の一例について説明する。運土データテーブル301は、運土が発生する年月日等の施工時期311、切土施工エリアID312、盛土施工エリアID313および運土量314を記憶する。切土施工エリアID312は、切土施工を行う施工エリアを識別するための識別子、盛土施工エリアID313は、盛土施工を行う施工エリアを識別するための識別子である。施工時期、切土施工エリアID、盛土施工エリアIDのいずれかが異なる毎に、順次レコードが追加される。
次に、図3Bを参照して施工エリアテーブル302の一例について説明する。施工エリアテーブル302は、施工エリアID321に関連付けて施工エリア情報322、積算運土量323および推定地盤高324を記憶する。施工エリアID321は、施工エリアを識別するための識別子で、施工エリアデータ上の施工エリアの各領域と関連付けられている。施工エリア情報322は、施工エリアのそれぞれについての面積[m]および第1時点の地盤高[m]である。地盤高は、標高や海抜で表される地表面の高さである。
積算運土量323([m])は、第1時点から第2時点までの施工エリアのそれぞれに対する運土量を積算したデータであり、当該期間における運土量[m]の合計である。運土データテーブル301から、施工時期311が第1時点と第2時点との間の運土データを抽出し、各施工エリアに対して、施工エリアID321が切土施工エリアID312に該当する場合は、マイナスの運土量を、盛土施工エリアID313に該当する場合は、プラスの運土量を、施工エリアテーブル302の積算運土量323に加算する。従って、各施工エリアの積算運土量323([m])は、当該施工エリアから土砂が運び出される切土エリアの場合には、マイナスの値で示され、当該施工エリアに土砂が運び込まれる盛土エリアの場合には、プラスの値で示される。
推定地盤高324([m])は、施工エリアのそれぞれの積算運土量323と施工エリア情報322から導出された、第2時点における地盤高である。推定地盤高324は、施工エリアテーブル302において、各施工エリアの積算運土量323([m])を施工エリア情報322の面積[m]で除することにより、第1時点から第2時点までの間の各施工エリアの地盤高の変動量を導出し、第1時点の地盤高である施工エリア情報322の地盤高に加算することで、第2時点における地盤高を推定する。
図4を参照して、運土計画管理装置100のハードウェア構成について説明する。CPU(Central Processing Unit)410は、演算制御用のプロセッサであり、プログラムを実行することで図2の運土計画管理装置100の各機能構成を実現する。CPU410は複数のプロセッサを有し、異なるプログラムやモジュール、タスク、スレッドなどを並行して実行してもよい。ROM(Read Only Memory)420は、初期データおよびプログラムなどの固定データおよびその他のプログラムを記憶する。また、ネットワークインタフェース430は、ネットワークを介して他の装置などと通信する。なお、CPU410は1つに限定されず、複数のCPUであっても、あるいは画像処理用のGPU(Graphics Processing Unit)を含んでもよい。また、ネットワークインタフェース430は、CPU410とは独立したCPUを有して、RAM(Random Access Memory)440の領域に送受信データを書き込みあるいは読み出しするのが望ましい。また、RAM440とストレージ450との間でデータを転送するDMAC(Direct Memory Access Controller)を設けるのが望ましい(図示なし)。さらに、CPU410は、RAM440にデータが受信あるいは転送されたことを認識してデータを処理する。また、CPU410は、処理結果をRAM440に準備し、後の送信あるいは転送はネットワークインタフェース430やDMACに任せる。
RAM440は、CPU410が一時記憶のワークエリアとして使用するランダムアクセスメモリである。RAM440には、本実施形態の実現に必要なデータを記憶する記憶領域が確保されている。施工エリアデータ441は、施工対象領域を複数の小エリアに区分したエリアのそれぞれの識別データや座標データなどである。施工エリア情報442は、施工エリアの面積や地盤高に関するデータである。積算運土データ443は、第1時点から第2時点までの間の運土量に関するデータである。推定地盤高データ444は、各施工エリアの第2時点における地盤高の推定値のデータである。地盤高データ445は、任意時点の施工対象領域の全部または一部の地盤高を表すデータである。3次元地形データ446は、第1時点における3次元地形を示すデータである。
送受信データ447は、ネットワークインタフェース430を介して送受信されるデータである。また、RAM440は、各種アプリケーションモジュールを実行するためのアプリケーション実行領域448を有する。
ストレージ450には、データベースや各種パラメータ、あるいは本実施形態の実現に必要な以下のデータまたはプログラムが記憶されている。ストレージ450は、運土データテーブル301、施工エリアテーブル302を格納する。運土データテーブル301は、図3Aに示した、施工時期311と切土施工エリアID312、盛土施工エリアID313などとの関係を管理するテーブルである。施工エリアテーブル302は、図3Bに示した、施工エリアID321と施工エリア情報322などとの関係を管理するテーブルである。
ストレージ450は、さらに、施工エリアデータ取得モジュール451、施工エリア情報取得モジュール452、運土データ取得モジュール453および地盤高推定モジュール454を格納する。施工エリアデータ取得モジュール451は、施工対象領域を複数の施工エリアに区分した施工エリアデータを取得するモジュールである。施工エリア情報取得モジュール452は、施工エリアのそれぞれの面積と、第1時点における地盤高とを含む施工エリア情報を取得するモジュールである。運土データ取得モジュール453は、施工時期、切土施工が行われる施工エリア、盛土施工が行われる施工エリアおよび運土量を含む運土データを取得するモジュールである。地盤高推定モジュール454は、施工エリアのそれぞれの第2時点における地盤高を推定するモジュールである。
ストレージ450は、さらに、推定3次元地形データ生成モジュール455および出力制御モジュール456を格納する。推定3次元地形データ生成モジュール455は、任意時点(第2時点)における施工対象領域の全部または一部の推定3次元地形データを生成するモジュールである。出力制御モジュール456は、生成された推定3次元地形データの出力を制御するモジュールである。
ストレージ450は、さらに、3次元地形データ取得モジュール457および現況地盤高取得モジュール458を格納してもよい。3次元地形データ取得モジュール457は、3次元地形データを取得するモジュールである。現況地盤高取得モジュール458は、3次元地形データと施工エリアデータとを重ね合わせることにより、施工エリア130のそれぞれの第1時点における地盤高を取得するモジュールである。
これらのモジュール451~458は、CPU410によりRAM440のアプリケーション実行領域448に読み出され、実行される。さらに、ストレージ450は制御プログラム459を格納しており、制御プログラム459は、運土計画管理装置100の全体を制御するためのプログラムである。
入出力インタフェース460は、入出力機器との入出力データをインタフェースする。入出力インタフェース460には、表示部461、操作部462、が接続される。また、入出力インタフェース460には、さらに、記憶媒体464が接続されてもよい。さらに、音声出力部であるスピーカ463や、音声入力部であるマイク(図示せず)、あるいは、GPS位置判定部(図示せず)が接続されてもよい。なお、図4に示したRAM440やストレージ450には、運土計画管理装置100が有する汎用の機能や他の実現可能な機能に関するプログラムやデータは図示されていない。
図5A~図5Dに示したフローチャートを参照して、運土計画管理装置100の処理手順について説明する。これらのフローチャートは、図4のCPU410がRAM440を使用して実行し、図2の運土計画管理装置100の各機能構成を実現することを示す。
まず、図5Aを参照して、運土計画管理装置100による全体の処理について説明する。
ステップS501において、運土計画管理装置100は、施工エリア情報を取得する。2次元平面図上において設定されている施工エリアデータ(図形データ)を取得するとともに、施工エリアIDに関連付けて、施工エリアの面積、施工エリアの第1時点の地盤高を取得し、施工エリアテーブル302として格納する。詳細は後述する。
ステップS503において、運土計画管理装置100は、計画運土データまたは実績運土データを取得して、運土データテーブル301として格納する。計画運土データまたは実績運土データは、外部からデータとして取得してもよいし、オペレータが、運土計画管理装置100の画面上でキーボード等により入力したものを取得してもよい。
ステップS505において、運土計画管理装置100は、推定地形をシミュレーションしたい第2時点を指定する。時間軸に応じた地形の変動を確認したい場合は、確認したい最初の時間(例えば、施工開始時等)を指定する。第2時点は、第1時点と同じであってもよい。この場合の推定地形は、第1時点の現況(または設計)3次元データと同一となる。第2時点は、例えば、オペレータが、運土計画管理装置100の画面上でキーボード等により入力して指定する。
ステップS507において、運土計画管理装置100は、第2時点における、各施工エリアの第2時点の地盤高を推定し、推定地盤高として施工エリアテーブル302に格納する。詳細は後述する。
ステップS509において、運土計画管理装置100は、次の第2時点が指定されたか否かを判定する。次の第2時点が指定された場合(ステップS509のYES)、運土計画管理装置100は、ステップS505へ戻る。連続した地形の変化状況を確認したい場合は、次の第2時点に移動する。例えば、1日毎や1週間毎等で、一定の変化を確認する場合は、第2時点を等間隔で移動させ、それぞれの時点における各施工エリアの推定地盤高を算出する。複数の第2時点を設定する場合は、例えば、施工エリアテーブル302を異なる第2時点毎に作成する。
次の第2時点が指定されなかった場合(ステップS509のNO)、運土計画管理装置100は、ステップS511へ進む。ステップS511において、施工エリアのそれぞれにおいて算出された第2時点の推定地盤高から、施工対象領域の第2時点における推定3次元地形データを生成し、ディスプレイなどの表示装置へ出力することで、第2時点における立体モデルとして画面表示したり、施工エリア毎の積算運土量や推定地盤高等の施工管理表として出力したりしてもよい。複数の第2時点を指定した場合は、複数の第2時点毎の推定3次元地形データから生成した立体モデルを、施工の進捗に合わせて画面に表示することで、地形の変遷を確認できる。
次に図5Bを参照して、ステップS501の施工エリア情報を取得する処理の詳細について説明する。
ステップS521において、運土計画管理装置100は、施工対象領域を複数の施工エリアに区分した、2次元平面図上の施工エリアデータ(図形データ)を取得する。
ステップS523において、運土計画管理装置100は、各施工エリアの面積を取得し、施工エリアテーブル302に格納する。各施工エリアの面積は、施工エリアデータの各施工エリアの領域を示す2次元座標からGIS機能を用いて導出しても、施工エリアデータ(図形データ)の属性情報として取得してもよい。
ステップS525において、運土計画管理装置100は、各施工エリアの現況地盤高または設計地盤高が把握できる第1時点を指定し、第1時点における各施工エリアの地盤高を取得して施工エリアテーブル302に格納する。第1時点は、例えば、オペレータが、運土計画管理装置100の画面上でキーボード等により入力して指定する。各施工エリアの第1時点における地盤高は、外部からデータとして取得しても、施工エリアデータの属性情報として取得してもよい。あるいは、第1時点における現況地形モデル110または設計地形モデル120を取得して、これらの地盤高を導出してもよい。詳細は後述する。
次に図5Cを参照して、ステップS525の第1時点における各施工エリアの地盤高を取得する処理の詳細について説明する。
ステップS531において、運土計画管理装置100は、施工対象領域の第1時点における3次元地形を示す3次元地形データを取得する。3次元地形データは、現況地形モデル110または設計地形モデル120のいずれかである。
ステップS533において、運土計画管理装置100は、取得した第1時点における3次元地形データと施工エリアデータとを重ね合わせる。両者の座標系が異なる場合は、いずれかの平面座標に合わせて重なるように調整する。
ステップS535において、運土計画管理装置100は、各施工エリアの第1時点の地盤高を、当該施工エリアの領域内に含まれる第1時点の3次元地形データの標高値から導出する。施工エリア内の地形が平坦の場合は、領域内の標高値をそのまま地盤高とし、平坦でない場合は、領域内における標高値の中庸値や平均値等の代表値を当該施工エリアの地盤高として設定する。全ての施工エリアの地盤高が導出されたら、それぞれ施工エリアテーブル302に格納する。
次に図5Dを参照してステップS507の各施工エリアの第2時点における地盤高を推定する処理の詳細について説明する。
ステップS541において、運土計画管理装置100は、ステップS503において取得した計画運土データまたは実績運土データから、第1時点と第2時点との間に発生した運土データを抽出する。
ステップS543において、運土計画管理装置100は、施工エリアのそれぞれについて、ステップS541で抽出した第1時点と第2時点との間に発生した運土データから、当該施工エリアが切土エリアまたは盛土エリアのいずれかであるものを抽出し、各施工エリアの積算運土量に対して、抽出された運土データから、切土対象の施工エリアではマイナスの運土量と、盛土対象の施工エリアではプラスの運土量をそれぞれ加算し、施工エリアテーブルの積算運土量の値を更新する。これらの処理を第1時点と第2時点との間に発生した全ての運土データにより、全ての施工エリアに対して行う。
ステップS545において、運土計画管理装置100は、算出された各施工エリアの積算運土量を各施工エリアの面積で除して、必要に応じて土量変化率により補正して地盤高変動値を算出する。算出された地盤高変動値を第1時点の地盤高に加算(減算)することより、第2時点の地盤高を推定し、推定地盤高として施工エリアテーブルに格納する。全ての施工エリアの第2時点における推定地盤高を算出したら、運土計画管理装置100は、ステップS545の処理を終了する。
本実施形態によれば、運土データから各施工エリアの地盤高を推定するので、簡易な手法により任意時点の地形を推定することができる。また、運土計画を策定する際には、計画した運土データの進行に従った、地形の変化を確認できるので、施工の進捗に合わせた効率的な運土計画の策定が可能になる。また、任意時点における推定3次元地形データを生成するので、任意時点における3次元地形を視覚的に確認することができる。
[第2実施形態]
次に本発明の第2実施形態に係る運土計画管理装置600について、図6~図9を参照して説明する。本実施形態に係る運土計画管理装置600は、上記第1実施形態と比べると、進捗度算出部を有している点で異なる。その他の構成および動作は第1実施形態と同様であるため、同じ構成および動作については同じ符号を付してその詳しい説明を省略する。
図6に示したように、運土計画管理装置600は、進捗度算出部601を備える。進捗度算出部601は、施工エリア130のそれぞれにおける、第1時点と第2時点との間の計画運土データの積算運土量である計画積算運土量と実績運土データの積算運土量である実績積算運土量とを比較して、施工の進捗度を算出する。
すなわち、進捗度算出部601は、計画運土データを用いて地盤高推定部204により導出された土量変化を所定時間間隔で積算して、計画運土データに基づいた第1時点から第2時点の間の土量変化である計画積算運土量データを算出する。同様に、実績運土データを用いて地盤高推定部204により導出された土量変化を所定時間間隔で積算して、実績運土データに基づいた第1時点から第2時点の間の土量変化である実績積算運土量データを算出する。進捗度算出部601は、第1時点から第2時点における実績積算運土量データと計画積算運土量データとを比較して、工事の進捗度を算出する。進捗度は、例えば、進捗度[%]=実績積算運土量[m]/計画積算運土量[m]で算出し、工事に遅れが発生せず、計画通りに進んでいる場合を100%として、工事の遅れに応じて、90%、80%・・・と数字が減っていくように表してもよい。また、計画以上に工事が進んでいる場合には、工事の進み具合に応じて、110%、120%・・・と数字が増えていくように表してもよい。
図7は、運土計画管理装置600が有する進捗度テーブル701の一例を示す図である。進捗度テーブル701は、施工エリアのそれぞれにおいて、施工エリアID321に関連付けて第1時点から第2時点の計画運土データを積算して算出された計画積算運土量711、実績運土データを積算して算出された実績積算運土量712および進捗度713を記憶する。計画運土データは、施工対象領域の全域または一部の領域の施工前に計画された運土計画に関するデータである。また、実績運土データは、施工対象領域の全域または一部の領域に対して実際に施工が行われた運土実績に関するデータである。そして、運土計画管理装置600は、実績積算運土量712を計画積算運土量711により除することで、第2時点における各施工エリアの進捗度を算出する。
図8を参照して、運土計画管理装置600のハードウェア構成について説明する。RAM840は、CPU410が一時記憶のワークエリアとして使用するランダムアクセスメモリである。RAM840には、本実施形態の実現に必要なデータを記憶する記憶領域が確保されている。計画積算運土量データ841は、第1時点から第2時点の間の計画運土データを積算したものであり、実績積算運土量データ842は、第1時点から第2時点の間で実際に実施された実績運土データを積算したものである。
ストレージ850には、データベースや各種パラメータ、あるいは本実施形態の実現に必要な以下のデータまたはプログラムが記憶されている。ストレージ850は、進捗度テーブル701を格納する。進捗度テーブル701は、図7に示した、施工エリアID321と計画積算運土量711、実績積算運土量712および進捗度713との関係を管理するテーブルである。
ストレージ850は、さらに、進捗度算出モジュール851を格納する。進捗度算出モジュール851は、第1時点と第2時点との間の計画運土データを積算して算出された計画積算運土量711と、第1時点と第2時点との間の実績運土データを積算して算出された実績積算運土量712とを比較して、施工の進捗度713を算出するモジュールである。
図9Aおよび図9Bは、運土計画管理装置600の処理手順を説明するフローチャートである。このフローチャートは、図8のCPU410がRAM840を使用して実行し、図6の運土計画管理装置600の各機能構成を実現することを示す。
まず、図9Aを参照して、運土計画管理装置600による全体の処理について説明する。
ステップS501において、運土計画管理装置100は、上記第1実施形態と同様に施工エリア情報を取得する。
ステップS901において、運土計画管理装置600は、計画運土データおよび実績運土データを取得する。計画運土データまたは実績運土データは、外部からデータとして取得しても、オペレータが運土計画管理装置600の画面上でキーボード等により入力したものを取得してもよい。
ステップS505において、運土計画管理装置600は、進捗度を算出したい第2時点を指定する。時間軸に応じた進捗度の推移を確認したい場合は、確認したい最初の時間(例えば、施工開始時等)を指定する。第2時点は、第1時点より後の時点を指定する。第2時点の指定は、例えば、オペレータが、運土計画管理装置600の画面上でキーボード等により入力して行う。
ステップS903において、運土計画管理装置600は、第2時点における、各施工エリアの進捗度を算出し、進捗度テーブル701に格納する。詳細は後述する。
ステップS509において、運土計画管理装置600は、次の第2時点が指定されたか否かを判定する。次の第2時点が指定された場合(ステップS509のYES)、運土計画管理装置600は、ステップS505へ戻る。連続した進捗度の推移状況を確認したい場合は、次の第2時点に移動する。例えば、1日毎や1週間毎等で、一定の推移を確認する場合は、第2時点を等間隔で移動させ、それぞれの時点における各施工エリアの進捗度を算出する。複数の第2時点を設定する場合は、例えば、進捗度テーブル701を異なる第2時点毎に作成する。
次の第2時点が指定されなかった場合(ステップS509のNO)、運土計画管理装置600は、ステップS905へ進む。ステップS905において、運土計画管理装置600は、第2時点における進捗度が算出されたら、算出結果を出力し、施工エリア毎の計画積算運土量および実績積算運土量や進捗度の施工管理表として出力してもよい。
次に図9Bを参照して、ステップS903の各施工エリアの進捗度を算出する処理の詳細について説明する。
ステップS911において、運土計画管理装置600は、ステップS901において取得した計画運土データおよび実績運土データから、第1時点と第2時点との間に発生した運土データをそれぞれ抽出する。
ステップS913において、運土計画管理装置600は、各施工エリアの計画積算運土量および実績積算運土量を算出する。まず、ステップS911において抽出されたそれぞれの運土データから、当該施工エリアが切土エリアまたは盛土エリアのいずれかであるものを抽出する。各施工エリアの計画積算運土量および実績積算運土量に対して、抽出されたそれぞれの運土データから、切土対象の施工エリアではマイナスの運土量を、盛土対象の施工エリアではプラスの運土量をそれぞれ加算する。これらの処理を第1時点と第2時点との間に発生した全ての運土データにより、全ての施工エリアに対して行う。
ステップS915において、運土計画管理装置600は、算出された各施工エリアの第2時点における実績積算運土量を計画積算運土量で除して、第2時点における進捗度を算出して、進捗度テーブル701に格納する。全ての施工エリアの第2時点における進捗度が算出されたら、運土計画管理装置600は、ステップS915の処理を終了する。
本実施形態によれば、計画運土データおよび実績運土データを取得して積算することで、施工エリア毎の施工の進捗度を算出できるので、容易に施工現場全体の詳細な進捗状況の把握が可能となり、施工に遅れがある場合の運土計画の見直しを行うことができる。また、運土計画管理装置100においては、現況の地形から過去の地形や地盤高を再現することも可能である。これにより、工事の変遷やシミュレーションと工事実績とに齟齬がある場合に、どの時点で齟齬が発生したのかを容易に確認することが可能となり、運土計画を再度策定し直すことも可能となる。
[他の実施形態]
以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。また、それぞれの実施形態に含まれる別々の特徴を如何様に組み合わせたシステムまたは装置も、本発明の範疇に含まれる。
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用されてもよいし、単体の装置に適用されてもよい。さらに、本発明は、実施形態の機能を実現する情報処理プログラムが、システムあるいは装置に直接あるいは遠隔から供給される場合にも適用可能である。したがって、本発明の機能をコンピュータで実現するために、コンピュータにインストールされるプログラム、あるいはそのプログラムを格納した媒体、そのプログラムをダウンロードさせるWWW(World Wide Web)サーバも、本発明の範疇に含まれる。特に、少なくとも、上述した実施形態に含まれる処理ステップをコンピュータに実行させるプログラムを格納した非一時的コンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)は本発明の範疇に含まれる。

Claims (7)

  1. 施工対象領域の2次元平面図において、前記施工対象領域を、複数の施工エリアに区分した施工エリアデータを取得する施工エリアデータ取得部と、
    複数の前記施工エリアのそれぞれの面積と第1時点における地盤高とを含む施工エリア情報を取得する施工エリア情報取得部と、
    少なくとも、前記施工対象領域の施工における複数の施工時期、切土施工が行われる施工エリア、盛土施工が行われる施工エリアおよび前記施工時期に前記切土施工が行われる施工エリアから前記盛土施工が行われる施工エリアに運搬される運土量を前記施工時期と前記施工エリアとのいずれかが異なる毎に示した運土データを取得する運土データ取得部と、
    取得した前記運土データを用いて、前記第1時点と前記第1時点の前後の少なくともいずれかの時点である第2時点との間の前記施工エリアのそれぞれの前記運土量を積算して土量変化を導出し、導出した前記施工エリアのそれぞれの前記土量変化を取得した前記施工エリアのそれぞれの前記面積で除した値および前記第1時点における地盤高に基づいて、前記施工エリアのそれぞれの前記第2時点における地盤高を推定する地盤高推定部と、
    を備え、
    前記切土施工が行われる施工エリアと、前記盛土施工が行われる施工エリアとは、メッシュ状に前記施工エリアを区分した領域である運土計画管理装置。
  2. 前記運土データは、前記施工対象領域の全部または一部の施工前に計画された計画運土データ、および、前記施工対象領域の全部または一部に対して実際に施工が行われた実績運土データの少なくともいずれかを含み、
    前記地盤高推定部は、
    前記計画運土データを用いて、前記第2時点における計画地盤高を推定し、
    前記実績運土データを用いて、前記第2時点における実績地盤高を推定する、請求項1に記載の運土計画管理装置。
  3. 前記施工エリアのそれぞれにおける、前記第1時点と前記第2時点との間の前記土量変化の積算結果を、前記計画運土データから導出される積算結果と前記実績運土データから導出される積算結果とを比較して、施工の進捗度を算出する進捗度算出部をさらに備えた請求項2に記載の運土計画管理装置。
  4. 前記地盤高推定部により推定された前記施工エリアのそれぞれの前記地盤高を用いて、前記第2時点における前記施工対象領域の全部または一部の推定3次元地形データを生成する推定3次元地形データ生成部と、
    生成された前記推定3次元地形データの出力を制御する出力制御部と、
    をさらに備えた請求項1~3のいずれか1項に記載の運土計画管理装置。
  5. 前記施工対象領域の前記第1時点における3次元地形を示す3次元地形データを取得する3次元地形データ取得部と、
    取得した前記3次元地形データと前記施工対象領域の前記施工エリアデータとを重ね合わせることで、前記施工エリアのそれぞれの前記第1時点における地盤高を導出する地盤高導出部と、
    をさらに備えた請求項1~4のいずれか1項に記載の運土計画管理装置。
  6. 施工エリアデータ取得部が、施工対象領域の2次元平面図において、前記施工対象領域を、複数の施工エリアに区分した施工エリアデータを取得する施工エリアデータ取得ステップと、
    施工エリア情報取得部が、複数の前記施工エリアのそれぞれの面積と第1時点における地盤高とを含む施工エリア情報を取得する施工エリア情報取得ステップと、
    運土データ取得部が、少なくとも、前記施工対象領域の施工における複数の施工時期、切土施工が行われる施工エリア、盛土施工が行われる施工エリアおよび前記施工時期に前記切土施工が行われる施工エリアから前記盛土施工が行われる施工エリアに運搬される運土量を前記施工時期と前記施工エリアとのいずれかが異なる毎に示した運土データを取得する運土データ取得ステップと、
    地盤高推定部が、取得した前記運土データを用いて、前記第1時点と前記第1時点の前後の少なくともいずれかの時点である第2時点との間の前記施工エリアのそれぞれの前記運土量を積算して土量変化を導出し、導出した前記施工エリアのそれぞれの前記土量変化を取得した前記施工エリアのそれぞれの前記面積で除した値および前記第1時点における地盤高に基づいて、前記施工エリアのそれぞれの前記第2時点における地盤高を推定する地盤高推定ステップと、
    を含み、
    前記切土施工が行われる施工エリアと、前記盛土施工が行われる施工エリアとは、メッシュ状に前記施工エリアを区分した領域である運土計画管理方法。
  7. 施工対象領域の2次元平面図において、前記施工対象領域を、複数の施工エリアに区分した施工エリアデータを取得する施工エリアデータ取得ステップと、
    複数の前記施工エリアのそれぞれの面積と第1時点における地盤高とを含む施工エリア情報を取得する施工エリア情報取得ステップと、
    少なくとも、前記施工対象領域の施工における複数の施工時期、切土施工が行われる施工エリア、盛土施工が行われる施工エリアおよび前記施工時期に前記切土施工が行われる施工エリアから前記盛土施工が行われる施工エリアに運搬される運土量を前記施工時期と前記施工エリアとのいずれかが異なる毎に示した運土データを取得する運土データ取得ステップと、
    取得した前記運土データを用いて、前記第1時点と前記第1時点の前後の少なくともいずれかの時点である第2時点との間の前記施工エリアのそれぞれの前記運土量を積算して土量変化を導出し、導出した前記施工エリアのそれぞれの前記土量変化を取得した前記施工エリアのそれぞれの前記面積で除した値および前記第1時点における地盤高に基づいて、前記施工エリアのそれぞれの前記第2時点における地盤高を推定する地盤高推定ステップと、
    をコンピュータに実行させ、
    前記切土施工が行われる施工エリアと、前記盛土施工が行われる施工エリアとは、メッシュ状に前記施工エリアを区分した領域である運土計画管理プログラム。
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