JP7716211B2 - 情報処理方法、反応温度算出装置、反応温度算出プログラム、及びコンピュータの非一時的可読記録媒体 - Google Patents
情報処理方法、反応温度算出装置、反応温度算出プログラム、及びコンピュータの非一時的可読記録媒体Info
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Description
[1] 常圧蒸留残渣油を減圧蒸留して得られる減圧蒸留軽油を含む原料油の水素化処理反応に関して、反応を開始してから所定時間経過した際の原料油に関する情報、生成油に関する情報、及び運転条件に関する情報を取得する情報取得ステップと、取得した前記原料油に関する情報、前記生成油に関する情報、及び前記運転条件に関する情報に基づき、劣化関数により、触媒の劣化度を算出する劣化度算出ステップと、前記触媒の劣化度に基づき、前記原料油に関する情報、前記生成油に関する情報、及び前記運転条件を満たすために必要な反応温度を算出する反応温度算出ステップと、を含む、情報処理方法。
[2] 前記劣化関数は、コークの堆積による触媒の劣化に関するコーク劣化関数であり、触媒の易失活活性種の劣化に関する易失活活性種劣化関数と、触媒の難失活活性種の劣化に関する難失活活性種劣化関数から構成される、[1]に記載の情報処理方法。
[3] 前記原料油に関する情報は、原料油中の硫黄濃度に関する情報を含み、前記生成油に関する情報は、生成油中の硫黄濃度に関する情報を含む、[1]又は[2]に記載の情報処理方法。
[4] 前記運転条件に関する情報は、水素分圧に関する情報、触媒充填量に関する情報、及び原料油の供給量に関する情報を含む、[1]~[3]のいずれか一項に記載の情報処理方法。
[5] 常圧蒸留残渣油を減圧蒸留して得られる減圧蒸留軽油を含む原料油の水素化処理反応に関して、反応を開始してから所定時間経過した際の原料油に関する情報、生成油に関する情報、及び運転条件に関する情報を取得する取得部と、前記取得部で取得した前記原料油に関する情報、前記生成油に関する情報、及び前記運転条件に関する情報に基づき、劣化関数により、触媒の劣化度を算出し、算出した前記触媒の劣化度に基づき、前記原料油に関する情報、前記生成油に関する情報、及び前記運転条件を満たすために必要な反応温度を算出する演算部と、を含む、反応温度算出装置。
[6] 前記劣化関数は、コークの堆積による触媒の劣化に関するコーク劣化関数であり、触媒の易失活活性種の劣化に関する易失活活性種劣化関数と、触媒の難失活活性種の劣化に関する難失活活性種劣化関数から構成される、[5]に記載の反応温度算出装置。
[7] 前記原料油に関する情報は、原料油中の硫黄濃度に関する情報を含み、前記生成油に関する情報は、生成油中の硫黄濃度に関する情報を含む、[5]又は[6]に記載の反応温度算出装置。
[8] 前記運転条件に関する情報は、水素分圧に関する情報、触媒充填量に関する情報、及び原料油の供給量に関する情報を含む、[5]~[7]のいずれか一項に記載の反応温度算出装置。
[9] コンピュータを、[5]~[8]のいずれか一項に記載の反応温度算出装置として機能させるための反応温度算出プログラム。
[10] [9]に記載のプログラムを記憶したコンピュータの非一時的可読記録媒体。
本実施形態の情報処理方法は、常圧蒸留残渣油を減圧蒸留して得られる減圧蒸留軽油を含む原料油の水素化処理反応に関して、反応を開始してから所定時間経過した際の原料油に関する情報、生成油に関する情報、及び運転条件に関する情報を取得する情報取得ステップ(図1のS1)と、取得した前記原料油に関する情報、前記生成油に関する情報、及び前記運転条件に関する情報に基づき、劣化関数により、触媒の劣化度を算出する劣化度算出ステップ(図1のS2)と、前記触媒の劣化度に基づき、前記原料油に関する情報、前記生成油に関する情報、及び前記運転条件を満たすために必要な反応温度を算出する反応温度算出ステップ(図1のS3)と、を含む。以下、各ステップについて説明を行う。なお、以下に示す各ステップは、例えば、本実施形態の反応温度算出装置1によって実行される。例えば、S1は取得部11によって実行され、S2及びS3は計算機本体12における演算部13によって実行される。
本実施形態の情報取得ステップは、反応を開始してから所定時間経過した際の原料油に関する情報、生成油に関する情報、及び運転条件に関する情報を取得するステップである。反応を開始してから所定時間経過した際とは、例えば反応を開始してから任意のt日経過時である。tは整数でも小数でもよく、例えばtが0.5の場合、反応を開始してから12時間経過時を意味する。また、t日経過時は、本実施形態の情報処理方法を実施する時からみて過去でも、現在でも、未来でもよい。例えば、本実施形態の情報処理方法を実施する時が、反応を開始してから2日経過時であり、tが4の場合、2日後(未来)における反応温度を推定することとなる。
原料油に関する情報としては、原料油の組成に関する情報が例として挙げられる。原料油の組成に関する情報としては、原料油中の硫黄濃度に関する情報が例として挙げられる。
生成油に関する情報としては、生成油の組成に関する情報が例として挙げられる。生成油の組成に関する情報としては、生成油中の硫黄濃度に関する情報が例として挙げられる。
運転条件に関する情報としては、水素分圧に関する情報、触媒充填量に関する情報、原料油の供給量に関する情報、及び水素の供給量に関する情報が例として挙げられる。例えば、運転条件に関する情報は、水素分圧に関する情報、触媒充填量に関する情報、原料油の供給量に関する情報、及び水素の供給量に関する情報の少なくとも何れかである。中でも、運転条件に関する情報は、水素分圧に関する情報、触媒充填量に関する情報、及び原料油の供給量に関する情報を含むことが好ましく、水素分圧に関する情報、触媒充填量に関する情報、原料油の供給量に関する情報、及び水素の供給量に関する情報の全てを含むことがより好ましい。また、運転条件には、反応を開始してから任意のt日経過時等の時間の情報も含まれる。
本実施形態の劣化度算出ステップは、取得した前記原料油に関する情報、前記生成油に関する情報、及び前記運転条件に関する情報に基づき、劣化関数により、触媒の劣化度を算出するステップである。
劣化度は下式1で表される。
Φ=kt/k0 式1
前記式1中、k0は反応0日経過時(すなわち、反応開始時)の触媒の反応速度定数であり、ktは任意の反応t日経過時の触媒の反応速度定数である。なお、k0、ktは後述の温度TSORにおける反応速度定数である。
劣化関数は、触媒の劣化度を算出する関数である。本実施形態においては、劣化関数は、コークの堆積による触媒の劣化に関するコーク劣化関数であることが好ましい。コーク劣化関数としては、触媒のコーク劣化に関する劣化度合いを算出可能な関数であれば、特に限定されないが、例えば下式2で表される劣化関数1が例として挙げられる。
前記式2中、Dは触媒の活性種の劣化係数であり、tは反応経過日数(日)である。
前記式3中、α、PB、a、Ec、TB、TSORは定数である。以下、これらのパラメータを総称して「基本劣化パラメータ1」という。基本劣化パラメータ1は使用する触媒に応じて定められるパラメータであり、実機で反応を行いながら求めてもよいし、実機運転条件に基づいてベンチスケールにおいて事前に求めてもよい。本実施形態においては、実機運転条件に基づいてベンチスケールにおいて事前に求めることが好ましい。
以下、基本劣化パラメータPB、a、Ec、TBの求め方について例を示す。上述の実機での反応、又は実機運転条件に基づいてベンチスケールでの反応で得られたデータから解析される触媒の劣化挙動(反応速度定数の変化)から求める方法(PB、a、Ec、TBの求め方)である。また、α、TSORの求め方については2例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。1例目は、上述の実機での反応、又は実機運転条件に基づいてベンチスケールでの反応で得られたデータから解析される触媒の劣化挙動(反応速度定数の変化)から求める方法(α及びTSORの求め方1)であり、2例目は、上述の実機での反応、又は実機運転条件に基づいてベンチスケールでの反応で得られたデータから解析される反応温度プロファイルから求める方法(α及びTSORの求め方2)である。
本実施形態の基本劣化パラメータの求め方は、上述の実機での反応、又は実機運転条件に基づいてベンチスケールでの反応で得られたデータから解析される触媒の劣化挙動に基づく。この触媒の劣化挙動(劣化度)は、前記式1と同じ考え方となり、下式4で表すことができる。
Φ’=kt’/k0’ 式4
前記式4中、k0’は反応0日経過時(すなわち、反応開始時)の触媒の反応速度定数であり、kt’は任意の反応t日経過時の触媒の反応速度定数である。なお、k0’、kt’は後述の温度TSOR’における反応速度定数である。
LHSV、水素分圧、水素/原料油比、原料油中の硫黄濃度を一定の条件とし、生成油中の硫黄濃度を一定の値SPnになるように、一定期間反応を行う。触媒は反応により劣化するため、生成油中の硫黄濃度をSPnとするために、反応温度を上げながら運転を行う。反応時間を横軸に、実測の反応温度を縦軸にプロットし、回帰直線を引くと、y=anx+bn(0<anである。)で表される直線が得られる。an及びbnは触媒の劣化挙動を反映した値である。この直線におけるbnが前記式6におけるTSOR’となる。前記式6において、TSOR’にbnを代入し、Tt’に実測の反応温度を代入すると、任意の反応t日経過時における劣化度Φ’が得られる。なお、脱硫の活性化エネルギーEaは、後述の方法により求められた値を使用することができる。反応時間を横軸に、Φ’の対数を縦軸にプロットし、回帰直線を引くと、y=-an ’x(|-an ’|=an ’である。)で表される直線が得られる。an ’は、触媒の劣化速度を表している。
このようにして得られたn個のan ’及びbnを下式7にそれぞれ代入する。下式7は、コークの活性化エネルギー、及び基準反応温度を算出可能な式であり、本願の発明者らが、実機の運転結果等を基に初めて見出した式である。
前記式7中、Aは頻度因子であり、Ecはコーク劣化の活性化エネルギー(kJ/mol)であり、Rは気体定数:0.00831(kJ/(mol・K))である。
そのようなLHSVとしては、例えば0.5~2.5h-1であり、水素分圧としては、例えば3~7MPaであり、水素/原料油比としては、例えば100~400[Nm3/kL]であり、原料油中の硫黄濃度としては、例えば0.5~3.0質量%である。
n種類の硫黄濃度SPnも同様に実機運転条件に即した条件とすることが好ましい。このようなSPnとしては、例えば0.3質量%以下である。
反応期間としては、例えば100~1500日である。
LHSV、水素/原料油比、原料油中の硫黄濃度、生成油中の硫黄濃度を一定の条件とし、水素分圧Pmの条件で、一定期間反応を行う。触媒は反応により劣化するため、生成油中の硫黄濃度を一定の値とするために、反応温度を上げながら運転を行う。反応時間を横軸に、実測の反応温度を縦軸にプロットし、回帰直線を引くと、y=amx+bm(0<amである。)で表される直線が得られる。この直線におけるbmが前記式6におけるTSOR’となる。前記式6において、TSOR’にbmを代入し、Tt’に実測の反応温度を代入すると、任意の反応t日経過時における劣化度Φ’が得られる。反応時間を横軸に、Φ’の対数を縦軸にプロットし、回帰直線を引くと、y=-am ’x(|―am ’|=am ’である。)で表される直線が得られる。am ’は、触媒の劣化速度を表している。
このようにして得られたm個のam’及びPmを下式8にそれぞれ代入する。下式8は、水素分圧係数、及び基準水素分圧を算出可能な式であり、本願の発明者らが、実機の運転結果等を基に初めて見出した式である。
前記式8中、B1は0とすることができる。
そのようなLHSVとしては、例えば0.5~2.5h-1であり、水素/原料油比としては、例えば100~400[Nm3/kL]であり、原料油中の硫黄濃度としては、例えば0.5~3.0質量%であり、生成油中の硫黄濃度としては、例えば0.3質量%以下である。
m種類の水素分圧Pmも同様に実機運転条件に即した条件とすることが好ましい。このようなPmとしては、例えば3~7MPaである。反応期間としては、例えば50~600日である。
実機又はベンチスケールにおいて、想定する実機運転条件のLHSV、水素分圧、水素/原料油比、原料油中の硫黄濃度、生成油中の硫黄濃度となるように、一定期間反応を行う。触媒は反応により劣化するため、反応温度を上げながら運転を行う。想定する実機運転条件とは、(Ec及びTBの求め方)、(PB及びaの求め方)で説明した運転条件が例として挙げられる。反応時間を横軸に、実測の反応温度を縦軸にプロットし、回帰直線を引くと、y=aαx+bαで表される直線が得られる。この直線におけるaαが前記式3におけるαに相関した値であり、bαが前記式3におけるTSORとなる。前記式6において、TSOR’にbαを代入し、Tt’に実測の反応温度を代入すると、任意の反応t日経過時における劣化度Φ’が得られる。反応時間を横軸に、Φ’の対数を縦軸にプロットし、回帰直線を引くと、y=-aα ’x(|-aα ’|=aα ’とする。)で表される直線が得られる。aα ’は、触媒の劣化速度を表している。
(α及びTSORの求め方1)と同様の反応を行い、y=aαx+bαで表される直線を得、bαを前記式3におけるTSORとする。運転条件であるSP、SF、LHSV、P、及び前記の方法で求めたPB、a、Ec、TB、TSOR(すなわち、bα)を前記式3に代入してDを求める。求められたDを前記式2に代入するとΦが得られる。この場合、Φはαの関数となる。得られたΦを前記式6のΦ’に、TSOR(すなわち、bα)を前記式6のTSOR ’に代入して、Tt’について整理すると、Tt’はαの関数となる。実測の反応温度Tobsに対するTt’の比(Tt’/Tobs)が1となるときのαを前記式3におけるαとすることができる。同様にN個の反応温度Tobsに対するTt’の比(Tt’/Tobs)を計算し、これらの平均が最も1に近づくときのαを前記式3におけるαとすることが好ましい。Nは10以上整数であり、10~500であることが好ましく、50~200であることがより好ましい。
劣化関数1の変形例を以下に説明する。劣化関数1としては下式9で表される劣化関数1-1を使用してもよい。
前記式9中、D’は触媒の活性種の劣化係数であり、tは反応経過日数(日)である。
本実施形態の基本劣化パラメータの求め方は、上述の実機での反応、又は実機運転条件に基づいてベンチスケールでの反応で得られたデータから解析される触媒の劣化挙動に基づく。
このようにして得られたh個のah’及びGhを下式11にそれぞれ代入する。下式11は、水素/原料油比係数、及び基準水素/原料油比を算出可能な式であり、本願の発明者らが、実機の運転結果等を基に初めて見出した式である。
前記式11中、B3は0とすることができる。
そのようなLHSVとしては、例えば0.5~2.5h-1であり、水素分圧としては、例えば3~7MPaであり、原料油中の硫黄濃度としては、例えば0.5~3.0質量%であり、生成油中の硫黄濃度としては、例えば0.3質量%以下である。
h種類の水素/原料油比Ghも同様に実機運転条件に即した条件とすることが好ましい。このようなGhとしては、例えば100~400[Nm3/kL]である。反応期間としては、例えば50~600日である。
本実施形態においては、コークの堆積による触媒の劣化に関するコーク劣化関数は、触媒の易失活活性種の劣化に関する易失活活性種劣化関数と、触媒の難失活活性種の劣化に関する難失活活性種劣化関数から構成される下式12で表される劣化関数2が好ましい。
前記式12中、k1は触媒の易失活活性種の活性点係数であり、k2は触媒の難失活活性種の活性点係数であり、活性点係数は両活性種の相対反応速度定数を表している。D1は触媒の易失活活性種の劣化係数であり、D2は触媒の難失活活性種の劣化係数であり、tは反応経過日数(日)であり、k1+k2=1である。
前記式13中、α1は易失活活性点の触媒定数(触媒の劣化速度を表す定数)であり、前記式14中、α2は難失活活性点の触媒定数(触媒の劣化速度を表す定数)である。
前記式13及び前記式14中、α1、α2、PB、a、Ec、TB、TSORは前記式3と同様、定数であり、これらのパラメータを総称して「基本劣化パラメータ2」という。基本劣化パラメータ2は使用する触媒に応じて定められるパラメータであり、実機で反応を行いながら求めてもよいし、実機運転条件に基づいてベンチスケールにおいて事前に求めてもよい。本実施形態においては、実機運転条件に基づいてベンチスケールにおいて事前に求めることが好ましい。前記式13及び前記式14中、PB、a、Ec、TBは前記式3と同じ方法により求めることができる。
一方、α1、α2、TSORは例えば以下の2種類の方法により求めることができる。また、前記式12における触媒の易失活活性種の活性点数係数k1、触媒の難失活活性種の活性点数係数k2も同時に以下のように求めることができる。
実機又はベンチスケールにおいて、想定する実機運転条件のLHSV、水素分圧、水素/原料油比、原料油中の硫黄濃度、生成油中の硫黄濃度となるように、一定期間反応を行う。触媒は反応により劣化するため、反応温度を上げながら運転を行う。反応時間を横軸に、反応温度を縦軸にプロットする。これらのプロットの回帰直線を引く場合、上述した通り、反応開始初期(x1~xn)の、急激な反応温度の上昇に相関するy=a1x+b1で表される直線と、反応中期以降(xn+1~xm)の、緩やかな反応温度の上昇に相関するy=a2x+b2で表される2本の直線が得られる。前記式において、a1>a2>0であり、b1<b2であり、x1<xn<xn+1<xmである。xn、xmは反応開始からのn(m)番目のプロットに相関した反応時間を意味する。
k2=exp(-b2 ’) 式15
次に、上述の方法で得られたα1とα2の関数であるΦに、得られたα1を代入し、α2を0<α2になるように変えてxip~xmまでの回帰直線を引くと、y=-aα2 ”x-bα2 “(|-aα2 ”|=aα2 “である。)で表される複数の直線がα2の値ごとに得られる。各直線におけるaα2 ” と、上述のa2 ’が等しい値となるときのα2を前記式14におけるα2とすることができる。
(α1、α2、TSOR、k1、及びk2の求め方1)と同様の反応を行い、TSOR(b1)を得る。運転条件であるSP、SF、LHSV、P、及び前記の方法で求めたPB、a、Ec、TB、TSOR(b1)を前記式13及び前記式14に代入してD1及びD2を得る。求められたD1、D2を前記式12に代入するとΦが得られる。この場合、Φはα1、α2、k1、k2の関数となる。得られたΦを前記式6のΦ’に、TSOR(すなわち、b1)を前記式6のTSOR ’に代入して、Tt ’について整理すると、Tt ’はα1、α2、k1、k2の関数となる。α2を0とし、k2=1-k1とするとTt ’はα1、k1の関数となる。x1~xipにおける実測の反応温度Tobsに対するTt ’の比(Tt ’/Tobs)が1となるときのα1、k1の組み合わせを求め、このα1を前記式13におけるα1とすることができる。なお、この時のk1は仮値である。同様にM個の反応温度Tobsに対するTt ’の比(Tt ’/Tobs)を計算し、これらの平均が最も1に近づくときのα1を前記式13におけるα1とすることが好ましい。Mは10以上整数であり、10~500であることが好ましく、50~200であることがより好ましい。
得られたα1を使用し、k1=1-k2とするとTt ’はα2、k2の関数となる。xip~xmにおける実測の反応温度Tobsに対するTt ’の比(Tt ’/Tobs)が1となるときのα2、k2の組み合わせを求め、このα2、k2を前記式14におけるα2、k2とすることができる。得られたk2をk1=1-k2に代入することによりk1を求め、このk1を前記式13におけるk1とすることができる。同様にL個の反応温度Tobsに対するTt ’の比(Tt ’/Tobs)を計算し、これらの平均が最も1に近づくときのα2、k2を前記式14におけるα2、k2とすることが好ましい。また、得られたk2から求められたk1を前記式13におけるk1とすることが好ましい。Lは10以上整数であり、10~500であることが好ましく、50~200であることがより好ましい。
劣化関数2の変形例を以下に説明する。劣化関数1としては下式16で表される劣化関数2-1を使用してもよい。
前記式16中、k1、k2、tは前記式12と同じであり、D1’は触媒の易失活活性種の劣化係数であり、D2’は触媒の難失活活性種の劣化係数である。
本実施形態の反応温度算出ステップは、前記触媒の劣化度に基づき、前記原料油に関する情報、前記生成油に関する情報、及び前記運転条件を満たすために必要な反応温度を算出するステップである。反応温度は、アレニウスの式に基づいた劣化速度式により算出することが好ましい。
劣化速度式は前記式5で表されるアレニウスの式に基づいた式である。前記式6の算出方法と同様に、前記式1及び前記式5より下式19が、導かれる。
前記式19を整理すると下式20が得られる。
脱硫反応の活性化エネルギーは、前記式5で表されるアレニウスの式に基づいて、本分野で公知の方法により求めることができる。以下、一例を説明する。
そのような反応温度としては、例えば300~420℃であり、水素分圧は3~7MPaであり、水素/原料油比は100~400[Nm3/kL]であり、原料油中の硫黄濃度は0.5~3.0質量%である。
x種類のLHSV(x)も同様に実機運転条件に即した条件とすることが好ましい。このようなLHSV(x)としては、0.5~2.5h-1である。
そのような水素分圧としては、例えば3~7MPaであり、水素/原料油比は100~400[Nm3/kL]であり、LHSVは0.5~2.5h-1であり、原料油中の硫黄濃度は0.5~3.0質量%である。
y種類の反応温度T(y)も同様に実機運転条件に即した条件とすることが好ましい。このようなT(y)としては、300~420℃である。
このようにして得られた前記反応温度を示す情報を出力する情報出力ステップ(図1のS4)をさらに有してもよい。例えば、S4は出力部14によって実行される。
減圧蒸留軽油を含む原料油の水素化処理反応について概要を説明する。
減圧蒸留軽油は、常圧蒸留残渣油を減圧蒸留して得られる、沸点範囲が200~550℃の留分である。減圧蒸留軽油の密度は0.91~0.95g/mLである。原料油中の減圧蒸留軽油の含有量としては、例えば30体積%以上であってもよく、50体積%以上等であってもよい。
なお、原料油に含まれる減圧蒸留軽油以外の油種としては、原油を常圧蒸留装置で常圧蒸留して得られる常圧重油、水素化分解重油等潤滑油基油の溶剤抽出により抽出除去される油分の中で特に重質な油分である重質エキストラクト、常圧蒸留残渣、流動接触分解残油、脱礫油等が挙げられる。
水素化処理触媒は、特に限定されるものではなく、本分野において公知の水素化処理触媒を使用することができる。触媒の担体として、種々のものが使用でき、例えばシリカ、アルミナ、ボリア、マグネシア、チタニア、シリカ-アルミナ、シリカ-マグネシア、シリカ-ジルコニア、シリカ-トリア、シリカ-ベリリア、シリカ-チタニア、シリカ-ボリア、アルミナ-ジルコニア、アルミナ-チタニア、アルミナ-ボリア、アルミナ-クロミア、チタニア-ジルコニア、シリカ-アルミナ-トリア、シリカ-アルミナ-ジルコニア、シリカ-アルミナ-マグネシア、シリカ-マグネシア-ジルコニアなど、又はこれらの2種以上の混合物が挙げられる。これらの無機酸化物のうち、好ましいものとしては、アルミナ、シリカ-アルミナ、アルミナ-チタニア、アルミナ-ボリア、アルミナ-ジルコニアが挙げられ、特に好ましくは、アルミナが挙げられ、アルミナの中でもγアルミナが特に好ましい。これらの無機酸化物は、1種単体で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本実施形態の反応温度算出装置は、常圧蒸留残渣油を減圧蒸留して得られる減圧蒸留軽油を含む原料油の水素化処理反応に関して、反応を開始してから所定時間経過した際の原料油に関する情報、生成油に関する情報、及び運転条件に関する情報を取得する取得部と、前記取得部で取得した前記原料油に関する情報、前記生成油に関する情報、及び前記運転条件に関する情報に基づき、劣化関数により、触媒の劣化度を算出し、算出した前記触媒の劣化度に基づき、前記原料油に関する情報、前記生成油に関する情報、及び前記運転条件を満たすために必要な反応温度を算出する演算部と、を含む。本実施形態の反応温度算出装置は、算出された反応温度を示す情報を出力する出力部を有していてもよい。
本実施形態の情報処理方法及び反応温度算出装置によると、減圧蒸留軽油を含む原料油の水素化処理反応に関して、所定の反応条件を達成するために必要な反応温度を推定することができる。本実施形態の情報処理方法及び反応温度算出装置によると、反応温度の推定値の経時的なプロットを得ることができる。前記プロットと、機器使用最高温度等との関係から、以下のような活用法が考えられる。
ベンチスケールで、減圧蒸留軽油を70体積%含む原料油を水素化処理触媒に接触処理させることにより水素化処理反応を行った。得られた結果を基に、劣化関数を算出した。なお、本実施例では、前記式12で表される劣化関数2を使用した。前記式12~14におけるパラメータを上述の方法により求めた所、k1=0.9、k2=0.1、α1=0.001、α2=0.0005、PB=4.9(MPa)、a=0.6、Ec=150(kJ/mol)、TB=673(K)、TSOR=630(K)、n=1.5であった。
また、事前に上述の方法で、脱硫の活性化エネルギーを求めた所、Ea=125(kJ/mol)であった。
これらの基本劣化パラメータ及び反応条件を前記式13、14に代入し、任意の反応t日経過時のD1、D2を得た。得られたD1、D2及び反応経過日数tを前記式12に代入しΦを得た。得られたΦ、Ea、TSORを前記式20に代入して、任意の反応t日経過時の要求温度Ttを求めた。表1にt=251日、514日、1164日の反応温度の実測値、及び上記方法で求めた要求温度Tt、及び要求温度Tt/反応温度の実測値の割合を示す。
11・・・取得部
12・・・計算機本体
13・・・演算部
14・・・出力部
Claims (10)
- 常圧蒸留残渣油を減圧蒸留して得られる減圧蒸留軽油を含む原料油の水素化処理反応に関して、反応を開始してから所定時間経過した際の原料油に関する情報、生成油に関する情報、及び運転条件に関する情報を取得する情報取得ステップと、
取得した前記原料油に関する情報、前記生成油に関する情報、及び前記運転条件に関する情報に基づき、劣化関数により、触媒の劣化度を算出する劣化度算出ステップと、
前記触媒の劣化度に基づき、前記原料油に関する情報、前記生成油に関する情報、及び前記運転条件を満たすために必要な反応温度を算出する反応温度算出ステップと、を含む、情報処理方法であって、
前記原料油に関する情報は、原料油中の硫黄濃度に関する情報であり、前記生成油に関する情報は、生成油中の硫黄濃度に関する情報であり、前記運転条件に関する情報は、水素分圧に関する情報、触媒充填量に関する情報、及び原料油の供給量に関する情報であり、
前記劣化関数は、下式2で表される関数である、情報処理方法。
Φ=exp(-Dt) 式2
前記式2中、Φは触媒の劣化度であり、Dは触媒の活性種の劣化係数であり下式3から算出され、tは反応経過日数(日)である。
前記式3中、αは触媒定数(触媒の劣化速度を表す定数)であり、S F は任意の反応t日経過時の原料油中の硫黄濃度(質量%)であり、S P は任意の反応t日経過時の生成油中の硫黄濃度(質量%)であり、nは、減圧蒸留軽油を含む原料油の水素化処理反応の反応次数であり、LHSVは任意の反応t日経過時の液空間速度(h -1 )であり、P B は基準水素分圧(MPa)であり、Pは任意の反応t日経過時の水素分圧(MPa)であり、aは水素分圧係数であり、Ecはコーク劣化の活性化エネルギー(kJ/mol)であり、Rは気体定数:0.00831(kJ/(mol・K))であり、T B は基準反応温度(K)であり、T SOR は0日目の要求温度(K)である。α、P B 、a、Ec、T B 、T SOR は使用する触媒に応じて定められる定数である。前記定数は、実機で反応を行いながら求められる、又は実機運転条件に基づいてベンチスケールにおいて事前に求められる。 - 常圧蒸留残渣油を減圧蒸留して得られる減圧蒸留軽油を含む原料油の水素化処理反応に関して、反応を開始してから所定時間経過した際の原料油に関する情報、生成油に関する情報、及び運転条件に関する情報を取得する情報取得ステップと、
取得した前記原料油に関する情報、前記生成油に関する情報、及び前記運転条件に関する情報に基づき、劣化関数により、触媒の劣化度を算出する劣化度算出ステップと、
前記触媒の劣化度に基づき、前記原料油に関する情報、前記生成油に関する情報、及び前記運転条件を満たすために必要な反応温度を算出する反応温度算出ステップと、を含む、情報処理方法であって、
前記原料油に関する情報は、原料油中の硫黄濃度に関する情報であり、前記生成油に関する情報は、生成油中の硫黄濃度に関する情報であり、前記運転条件に関する情報は、水素分圧に関する情報、触媒充填量に関する情報、原料油の供給量に関する情報、及び水素の供給量に関する情報であり、
前記劣化関数は、下式9で表される関数である、情報処理方法。
Φ=exp(-D’t) 式9
前記式9中、Φは触媒の劣化度であり、D’は触媒の活性種の劣化係数であり下式10から算出され、tは反応経過日数(日)である。
前記式10中、α’は触媒定数(触媒の劣化速度を表す定数)であり、S F は任意の反応t日経過時の原料油中の硫黄濃度(質量%)であり、S P は任意の反応t日経過時の生成油中の硫黄濃度(質量%)であり、nは、減圧蒸留軽油を含む原料油の水素化処理反応の反応次数であり、LHSVは任意の反応t日経過時の液空間速度(h -1 )であり、P B は基準水素分圧(MPa)であり、Pは任意の反応t日経過時の水素分圧(MPa)であり、aは水素分圧係数であり、G B は基準水素/原料油比(Nm 3 /kL)であり、Gは任意の反応t日経過時の水素/原料油比(Nm 3 /kL)であり、bは水素/原料油比係数であり、Ecはコーク劣化の活性化エネルギー(kJ/mol)であり、Rは気体定数:0.00831(kJ/(mol・K))であり、T B は基準反応温度(K)であり、T SOR は0日目の要求温度(K)である。α’、P B 、a、G B 、b、Ec、T B 、T SOR は使用する触媒に応じて定められる定数である。前記定数は、実機で反応を行いながら求められる、又は実機運転条件に基づいてベンチスケールにおいて事前に求められる。 - 常圧蒸留残渣油を減圧蒸留して得られる減圧蒸留軽油を含む原料油の水素化処理反応に関して、反応を開始してから所定時間経過した際の原料油に関する情報、生成油に関する情報、及び運転条件に関する情報を取得する情報取得ステップと、
取得した前記原料油に関する情報、前記生成油に関する情報、及び前記運転条件に関する情報に基づき、劣化関数により、触媒の劣化度を算出する劣化度算出ステップと、
前記触媒の劣化度に基づき、前記原料油に関する情報、前記生成油に関する情報、及び前記運転条件を満たすために必要な反応温度を算出する反応温度算出ステップと、を含む、情報処理方法であって、
前記原料油に関する情報は、原料油中の硫黄濃度に関する情報であり、前記生成油に関する情報は、生成油中の硫黄濃度に関する情報であり、前記運転条件に関する情報は、水素分圧に関する情報、触媒充填量に関する情報、及び原料油の供給量に関する情報であり、
前記劣化関数は、下式12で表される関数である、情報処理方法。
Φ=k 1 ×exp(-D 1 t)+k 2 ×exp(-D 2 t) 式12
前記式12中、k 1 は触媒の易失活活性種の活性点係数であり、k 2 は触媒の難失活活性種の活性点係数であり、活性点係数は両活性種の相対反応速度定数を表す。D 1 は触媒の易失活活性種の劣化係数であり下式13から算出され、D 2 は触媒の難失活活性種の劣化係数であり下式14から算出され、tは反応経過日数(日)であり、k 1 +k 2 =1であり、k 1 及びk 2 は、実機で反応を行いながら求められる、又は実機運転条件に基づいてベンチスケールにおいて事前に求められる。
前記式13及び前記式14中、S F は任意の反応t日経過時の原料油中の硫黄濃度(質量%)であり、S P は任意の反応t日経過時の生成油中の硫黄濃度(質量%)であり、nは、減圧蒸留軽油を含む原料油の水素化処理反応の反応次数であり、LHSVは任意の反応t日経過時の液空間速度(h -1 )であり、P B は基準水素分圧(MPa)であり、Pは任意の反応t日経過時の水素分圧(MPa)であり、aは水素分圧係数であり、Ecはコーク劣化の活性化エネルギー(kJ/mol)であり、Rは気体定数:0.00831(kJ/(mol・K))であり、T B は基準反応温度(K)であり、T SOR は0日目の要求温度(K)である。前記式13中、α 1 は易失活活性点の触媒定数(触媒の劣化速度を表す定数)であり、前記式14中、α 2 は難失活活性点の触媒定数(触媒の劣化速度を表す定数)である。α 1 、α 2 、P B 、a、Ec、T B 、T SOR は使用する触媒に応じて定められる定数である。上記定数は、実機で反応を行いながら求められる、又は実機運転条件に基づいてベンチスケールにおいて事前に求められる。 - 常圧蒸留残渣油を減圧蒸留して得られる減圧蒸留軽油を含む原料油の水素化処理反応に関して、反応を開始してから所定時間経過した際の原料油に関する情報、生成油に関する情報、及び運転条件に関する情報を取得する情報取得ステップと、
取得した前記原料油に関する情報、前記生成油に関する情報、及び前記運転条件に関する情報に基づき、劣化関数により、触媒の劣化度を算出する劣化度算出ステップと、
前記触媒の劣化度に基づき、前記原料油に関する情報、前記生成油に関する情報、及び前記運転条件を満たすために必要な反応温度を算出する反応温度算出ステップと、を含む、情報処理方法であって、
前記原料油に関する情報は、原料油中の硫黄濃度に関する情報であり、前記生成油に関する情報は、生成油中の硫黄濃度に関する情報であり、前記運転条件に関する情報は、水素分圧に関する情報、触媒充填量に関する情報、原料油の供給量に関する情報、及び水素の供給量に関する情報であり、
前記劣化関数は、下式16で表される関数である、情報処理方法。
Φ=k 1 ×exp(-D 1 ’t)+k 2 ×exp(-D 2 ’t) 式16
前記式16中、k 1 は触媒の易失活活性種の活性点係数であり、k 2 は触媒の難失活活性種の活性点係数であり、活性点係数は両活性種の相対反応速度定数を表す。D 1 ’は触媒の易失活活性種の劣化係数であり下式17から算出され、D 2 ’は触媒の難失活活性種の劣化係数であり下式18から算出され、tは反応経過日数(日)であり、k 1 +k 2 =1であり、k 1 及びk 2 は、実機で反応を行いながら求められる、又は実機運転条件に基づいてベンチスケールにおいて事前に求められる。
前記式17及び前記式18中、S F は任意の反応t日経過時の原料油中の硫黄濃度(質量%)であり、S P は任意の反応t日経過時の生成油中の硫黄濃度(質量%)であり、nは、減圧蒸留軽油を含む原料油の水素化処理反応の反応次数であり、LHSVは任意の反応t日経過時の液空間速度(h -1 )であり、P B は基準水素分圧(MPa)であり、Pは任意の反応t日経過時の水素分圧(MPa)であり、aは水素分圧係数であり、G B は基準水素/原料油比(Nm 3 /kL)であり、Gは任意の反応t日経過時の水素/原料油比(Nm 3 /kL)であり、bは水素/原料油比係数であり、Ecはコーク劣化の活性化エネルギー(kJ/mol)であり、Rは気体定数:0.00831(kJ/(mol・K))であり、T B は基準反応温度(K)であり、T SOR は0日目の要求温度(K)である。前記式17中、α 1 ’は易失活活性点の触媒定数(触媒の劣化速度を表す定数)であり、前記式18中、α 2 ’は難失活活性点の触媒定数(触媒の劣化速度を表す定数)である。α 1 ’、α 2 ’、P B 、a、G B 、b、Ec、T B 、T SOR は使用する触媒に応じて定められる定数である。上記定数は、実機で反応を行いながら求められる、又は実機運転条件に基づいてベンチスケールにおいて事前に求められる。 - 常圧蒸留残渣油を減圧蒸留して得られる減圧蒸留軽油を含む原料油の水素化処理反応に関して、反応を開始してから所定時間経過した際の原料油に関する情報、生成油に関する情報、及び運転条件に関する情報を取得する取得部と、
前記取得部で取得した前記原料油に関する情報、前記生成油に関する情報、及び前記運転条件に関する情報に基づき、劣化関数により、触媒の劣化度を算出し、算出した前記触媒の劣化度に基づき、前記原料油に関する情報、前記生成油に関する情報、及び前記運転条件を満たすために必要な反応温度を算出する演算部と、を含む、反応温度算出装置であって、
前記原料油に関する情報は、原料油中の硫黄濃度に関する情報であり、前記生成油に関する情報は、生成油中の硫黄濃度に関する情報であり、前記運転条件に関する情報は、水素分圧に関する情報、触媒充填量に関する情報、及び原料油の供給量に関する情報であり、
前記劣化関数は、下式2で表される関数である、反応温度算出装置。
Φ=exp(-Dt) 式2
前記式2中、Φは触媒の劣化度であり、Dは触媒の活性種の劣化係数であり下式3から算出され、tは反応経過日数(日)である。
前記式3中、αは触媒定数(触媒の劣化速度を表す定数)であり、S F は任意の反応t日経過時の原料油中の硫黄濃度(質量%)であり、S P は任意の反応t日経過時の生成油中の硫黄濃度(質量%)であり、nは、減圧蒸留軽油を含む原料油の水素化処理反応の反応次数であり、LHSVは任意の反応t日経過時の液空間速度(h -1 )であり、P B は基準水素分圧(MPa)であり、Pは任意の反応t日経過時の水素分圧(MPa)であり、aは水素分圧係数であり、Ecはコーク劣化の活性化エネルギー(kJ/mol)であり、Rは気体定数:0.00831(kJ/(mol・K))であり、T B は基準反応温度(K)であり、T SOR は0日目の要求温度(K)である。α、P B 、a、Ec、T B 、T SOR は使用する触媒に応じて定められる定数である。前記定数は、実機で反応を行いながら求められる、又は実機運転条件に基づいてベンチスケールにおいて事前に求められる。 - 常圧蒸留残渣油を減圧蒸留して得られる減圧蒸留軽油を含む原料油の水素化処理反応に関して、反応を開始してから所定時間経過した際の原料油に関する情報、生成油に関する情報、及び運転条件に関する情報を取得する取得部と、
前記取得部で取得した前記原料油に関する情報、前記生成油に関する情報、及び前記運転条件に関する情報に基づき、劣化関数により、触媒の劣化度を算出し、算出した前記触媒の劣化度に基づき、前記原料油に関する情報、前記生成油に関する情報、及び前記運転条件を満たすために必要な反応温度を算出する演算部と、を含む、反応温度算出装置であって、
前記原料油に関する情報は、原料油中の硫黄濃度に関する情報であり、前記生成油に関する情報は、生成油中の硫黄濃度に関する情報であり、前記運転条件に関する情報は、水素分圧に関する情報、触媒充填量に関する情報、原料油の供給量に関する情報、及び水素の供給量に関する情報であり、
前記劣化関数は、下式9で表される関数である、反応温度算出装置。
Φ=exp(-D’t) 式9
前記式9中、Φは触媒の劣化度であり、D’は触媒の活性種の劣化係数であり下式10から算出され、tは反応経過日数(日)である。
前記式10中、α’は触媒定数(触媒の劣化速度を表す定数)であり、S F は任意の反応t日経過時の原料油中の硫黄濃度(質量%)であり、S P は任意の反応t日経過時の生成油中の硫黄濃度(質量%)であり、nは、減圧蒸留軽油を含む原料油の水素化処理反応の反応次数であり、LHSVは任意の反応t日経過時の液空間速度(h -1 )であり、P B は基準水素分圧(MPa)であり、Pは任意の反応t日経過時の水素分圧(MPa)であり、aは水素分圧係数であり、G B は基準水素/原料油比(Nm 3 /kL)であり、Gは任意の反応t日経過時の水素/原料油比(Nm 3 /kL)であり、bは水素/原料油比係数であり、Ecはコーク劣化の活性化エネルギー(kJ/mol)であり、Rは気体定数:0.00831(kJ/(mol・K))であり、T B は基準反応温度(K)であり、T SOR は0日目の要求温度(K)である。α’、P B 、a、G B 、b、Ec、T B 、T SOR は使用する触媒に応じて定められる定数である。前記定数は、実機で反応を行いながら求められる、又は実機運転条件に基づいてベンチスケールにおいて事前に求められる。 - 常圧蒸留残渣油を減圧蒸留して得られる減圧蒸留軽油を含む原料油の水素化処理反応に関して、反応を開始してから所定時間経過した際の原料油に関する情報、生成油に関する情報、及び運転条件に関する情報を取得する取得部と、
前記取得部で取得した前記原料油に関する情報、前記生成油に関する情報、及び前記運転条件に関する情報に基づき、劣化関数により、触媒の劣化度を算出し、算出した前記触媒の劣化度に基づき、前記原料油に関する情報、前記生成油に関する情報、及び前記運転条件を満たすために必要な反応温度を算出する演算部と、を含む、反応温度算出装置であって、
前記原料油に関する情報は、原料油中の硫黄濃度に関する情報であり、前記生成油に関する情報は、生成油中の硫黄濃度に関する情報であり、前記運転条件に関する情報は、水素分圧に関する情報、触媒充填量に関する情報、及び原料油の供給量に関する情報であり、
前記劣化関数は、下式12で表される関数である、反応温度算出装置。
Φ=k 1 ×exp(-D 1 t)+k 2 ×exp(-D 2 t) 式12
前記式12中、k 1 は触媒の易失活活性種の活性点係数であり、k 2 は触媒の難失活活性種の活性点係数であり、活性点係数は両活性種の相対反応速度定数を表す。D 1 は触媒の易失活活性種の劣化係数であり下式13から算出され、D 2 は触媒の難失活活性種の劣化係数であり下式14から算出され、tは反応経過日数(日)であり、k 1 +k 2 =1であり、k 1 及びk 2 は、実機で反応を行いながら求められる、又は実機運転条件に基づいてベンチスケールにおいて事前に求められる。
前記式13及び前記式14中、S F は任意の反応t日経過時の原料油中の硫黄濃度(質量%)であり、S P は任意の反応t日経過時の生成油中の硫黄濃度(質量%)であり、nは、減圧蒸留軽油を含む原料油の水素化処理反応の反応次数であり、LHSVは任意の反応t日経過時の液空間速度(h -1 )であり、P B は基準水素分圧(MPa)であり、Pは任意の反応t日経過時の水素分圧(MPa)であり、aは水素分圧係数であり、Ecはコーク劣化の活性化エネルギー(kJ/mol)であり、Rは気体定数:0.00831(kJ/(mol・K))であり、T B は基準反応温度(K)であり、T SOR は0日目の要求温度(K)である。前記式13中、α 1 は易失活活性点の触媒定数(触媒の劣化速度を表す定数)であり、前記式14中、α 2 は難失活活性点の触媒定数(触媒の劣化速度を表す定数)である。α 1 、α 2 、P B 、a、Ec、T B 、T SOR は使用する触媒に応じて定められる定数である。上記定数は、実機で反応を行いながら求められる、又は実機運転条件に基づいてベンチスケールにおいて事前に求められる。 - 常圧蒸留残渣油を減圧蒸留して得られる減圧蒸留軽油を含む原料油の水素化処理反応に関して、反応を開始してから所定時間経過した際の原料油に関する情報、生成油に関する情報、及び運転条件に関する情報を取得する取得部と、
前記取得部で取得した前記原料油に関する情報、前記生成油に関する情報、及び前記運転条件に関する情報に基づき、劣化関数により、触媒の劣化度を算出し、算出した前記触媒の劣化度に基づき、前記原料油に関する情報、前記生成油に関する情報、及び前記運転条件を満たすために必要な反応温度を算出する演算部と、を含む、反応温度算出装置であって、
前記原料油に関する情報は、原料油中の硫黄濃度に関する情報であり、前記生成油に関する情報は、生成油中の硫黄濃度に関する情報であり、前記運転条件に関する情報は、水素分圧に関する情報、触媒充填量に関する情報、原料油の供給量に関する情報、及び水素の供給量に関する情報であり、
前記劣化関数は、下式16で表される関数である、反応温度算出装置。
Φ=k 1 ×exp(-D 1 ’t)+k 2 ×exp(-D 2 ’t) 式16
前記式16中、k 1 は触媒の易失活活性種の活性点係数であり、k 2 は触媒の難失活活性種の活性点係数であり、活性点係数は両活性種の相対反応速度定数を表す。D 1 ’は触媒の易失活活性種の劣化係数であり下式17から算出され、D 2 ’は触媒の難失活活性種の劣化係数であり下式18から算出され、tは反応経過日数(日)であり、k 1 +k 2 =1であり、k 1 及びk 2 は、実機で反応を行いながら求められる、又は実機運転条件に基づいてベンチスケールにおいて事前に求められる。
前記式17及び前記式18中、S F は任意の反応t日経過時の原料油中の硫黄濃度(質量%)であり、S P は任意の反応t日経過時の生成油中の硫黄濃度(質量%)であり、nは、減圧蒸留軽油を含む原料油の水素化処理反応の反応次数であり、LHSVは任意の反応t日経過時の液空間速度(h -1 )であり、P B は基準水素分圧(MPa)であり、Pは任意の反応t日経過時の水素分圧(MPa)であり、aは水素分圧係数であり、G B は基準水素/原料油比(Nm 3 /kL)であり、Gは任意の反応t日経過時の水素/原料油比(Nm 3 /kL)であり、bは水素/原料油比係数であり、Ecはコーク劣化の活性化エネルギー(kJ/mol)であり、Rは気体定数:0.00831(kJ/(mol・K))であり、T B は基準反応温度(K)であり、T SOR は0日目の要求温度(K)である。前記式17中、α 1 ’は易失活活性点の触媒定数(触媒の劣化速度を表す定数)であり、前記式18中、α 2 ’は難失活活性点の触媒定数(触媒の劣化速度を表す定数)である。α 1 ’、α 2 ’、P B 、a、G B 、b、Ec、T B 、T SOR は使用する触媒に応じて定められる定数である。上記定数は、実機で反応を行いながら求められる、又は実機運転条件に基づいてベンチスケールにおいて事前に求められる。 - コンピュータを、請求項5~8のいずれか一項に記載の反応温度算出装置として機能させるための反応温度算出プログラム。
- 請求項9に記載のプログラムを記憶したコンピュータの非一時的可読記録媒体。
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