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JP7717432B2 - 熱伝導性シリコーン組成物 - Google Patents
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JP7717432B2 - 熱伝導性シリコーン組成物 - Google Patents

熱伝導性シリコーン組成物

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JP7717432B2 JP2024073852A JP2024073852A JP7717432B2 JP 7717432 B2 JP7717432 B2 JP 7717432B2 JP 2024073852 A JP2024073852 A JP 2024073852A JP 2024073852 A JP2024073852 A JP 2024073852A JP 7717432 B2 JP7717432 B2 JP 7717432B2
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Description

本発明は、熱伝導性シリコーン組成物に関する。
昨今、パワーモジュールやCPUに代表される電子部品の高性能・小型化に伴い、サーマルマネージメントが求められている。このサーマルマネージメントに、熱伝導性グリースや放熱シートが用いられている。熱伝導性グリースは、発熱素子および熱交換部の熱膨張と収縮により、熱伝導性グリースが塗布部より押し出される、いわゆるポンピングアウトが発生する問題やフィラーとオイルが経時変化で分離する問題を抱えており、信頼性と機能面で現在においても発展途上である。一方で、放熱シートは成型物であるため上記のような問題はないものの、放熱シート自身の厚みが厚くなることにより生じる熱抵抗や接触抵抗の観点から放熱性に懸念がある。
この課題に対し、熱伝導性のフィラーとシリコーンとを含む組成物において、熱伝導率を高くするために、大粒径の無機フィラー又は複数種類の無機フィラーを使う技術が提案されている。例えば、特許文献1には、粒度分布のピークを少なくとも2つ有する炭化ケイ素を用いた、熱伝導性ポリシロキサン組成物が開示されている。
特開2017-88685号公報
放熱材において、熱抵抗を考慮すると薄く塗布することが重要な要素となっている。どれだけ薄く塗布できるかの指標として、BLT(Bond-Line-Thickness)がある。放熱材の薄さは、放熱性に大きく影響し、薄くすることで熱抵抗の低減に寄与することから高放熱材料には、BLT特性が重要となってくる。
また、発明者らの知見によれば、特許文献1に記載されたような熱伝導性ポリシロキサン組成物において、電気絶縁特性、BLT特性、吐出性及び放熱性の点で、改善の余地があることが見いだされた。
本発明は、電気絶縁性、吐出性及び放熱性に優れ、かつ、BLTが低い、熱伝導性シリコーン組成物を提供することを目的とする。
本発明は、以下の[1]~[6]に関する。
[1](A)ケイ素原子に結合したアルケニル基を有するポリオルガノシロキサン;
(B)ケイ素原子に結合した水素原子を有するポリオルガノハイドロジェンシロキサン;
(C)白金系触媒;
(D)下記一般式(1):

〔式中、
:炭素原子数1~4のアルコキシシリル基を有する基
:下記一般式(2):

(式中、Rは、それぞれ独立して炭素原子数1~12の1価の炭化水素基であり、Yは、R及び脂肪族不飽和基からなる群より選択される基であり、dは2~60の整数である)で示される直鎖状オルガノシロキシ基
X:それぞれ独立して炭素原子数2~10の2価の炭化水素基
a及びb:それぞれ独立して1以上の整数
c:0以上の整数
a+b+c:4以上の整数
:それぞれ独立して、炭素原子数1~6の1価の炭化水素基又は水素原子である〕
で示されるシロキサン化合物、及び
(E)熱伝導性フィラー、
を含む、熱伝導性シリコーン組成物であって、
(A)成分は、(A-1)ケイ素原子に結合したアルケニル基を、分子中に2個以上有するポリオルガノシロキサンを含み、
(B)成分は、(B-1)ケイ素原子に結合した水素原子を、分子中に2個以上有するポリオルガノハイドロジェンシロキサンを含み、
(E)成分は、
(E-1)10μm以上40μm以下の範囲に粒度分布のピークを有する、炭化ケイ素、
(E-2)熱伝導率が10W/mK~300W/mKであり、0.1μm以上1.0μm以下の範囲に粒度分布のピークを有する、第1の熱伝導性フィラー、
(E-3)熱伝導率が10W/mK~300W/mKであり、1.0μm超10μm未満の範囲に粒度分布のピークを有する、第2の熱伝導性フィラー、及び
(E-4)熱伝導率が60W/mK~300W/mKであり、10μm以上40μm以下の範囲に粒度分布のピークを有する、第3の熱伝導性フィラー(但し、炭化ケイ素を除く)を含み、
(E)成分の100質量部に対して、(A)成分~(D)成分の合計の含有量は、1.0~10.0質量部であり、並びに、
(E)成分の100質量部に対して、(E-2)成分の含有量は、28.0質量部以下である、熱伝導性シリコーン組成物。
[2](E-2)成分が、アルミナ、窒化アルミニウム、水酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、結晶性シリカ、アルミニウム、窒化ホウ素及び黒鉛化炭素からなる群より選択される1種以上であり、
(E-3)成分が、アルミナ、窒化アルミニウム、水酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、結晶性シリカ、アルミニウム、窒化ホウ素及び黒鉛化炭素からなる群より選択される1種以上であり、並びに、
(E-4)成分が、窒化アルミニウム、窒化ホウ素及び黒鉛化炭素からなる群より選択される1種以上である、[1]に記載の熱伝導性シリコーン組成物。
[3]さらに、(A-2)ケイ素原子に結合したアルケニル基を、分子中に1個有するポリオルガノシロキサン、及び、(B-2)ケイ素原子に結合した水素原子を、分子中に1個有するポリオルガノハイドロジェンシロキサンからなる群より選択される1種以上を含む、[1]又は[2]に記載の熱伝導性シリコーン組成物。
[4](E)成分の100質量部に対して、
(E-1)成分の含有量は、5.0~30.0質量部であり、
(E-2)成分の含有量は、10.0~28.0質量部であり、
(E-3)成分の含有量は、15.0~40.0質量部であり、及び
(E-4)成分の含有量は、5.0~40.0質量部である、
[1]~[3]のいずれかに記載の熱伝導性シリコーン組成物。
[5][1]~[4]のいずれかに記載の熱伝導性シリコーン組成物を硬化した、硬化物。
[6][1]~[4]のいずれかに記載の熱伝導性シリコーン組成物を含む、電子部品。
本発明によって、電気絶縁性、吐出性及び放熱性に優れ、かつ、BLTが低い、熱伝導性シリコーン組成物が提供される。
[用語の定義]
シロキサン化合物の構造単位を、以下のような略号によって記載することがある(以下、これらの構造単位をそれぞれ「M単位」「D単位」等ということがある)。
:Si(CH1/2
:SiH(CH1/2
Vi:(CH=CH)(CHSiO1/2
:Si(CH2/2
:SiH(CH)O2/2
本明細書において、基の具体例は以下のとおりである。
1価の炭化水素基としては、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基及びアルケニル基が挙げられる。脂肪族不飽和結合を有しない1価の炭化水素基としては、アルケニル基以外の前記1価の炭化水素基が挙げられる。
アルケニル基は、炭素原子数2~6の直鎖又は分岐状の基であり、ビニル基、アリル基、3-ブテニル基及び5-ヘキセニル基等が挙げられる。
アルキル基は、炭素原子数1~18の直鎖又は分岐状の基であり、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、ヘキサデシル基及びオクタデシル基等が挙げられる。
シクロアルキル基は、炭素原子数3~20の単環又は多環の基であり、シクロペンチル基及びシクロヘキシル基等が挙げられる。
アリール基は、炭素原子数6~20の単環又は多環の基を含む芳香族基であり、フェニル基、ナフチル基等が挙げられる。
アラルキル基は、アリール基で置換されたアルキル基であり、2-フェニルエチル基、2-フェニルプロピル基等が挙げられる。
アルキレン基は、炭素原子数1~18の直鎖又は分岐状の基であり、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、2-メチルエチレン基、テトラメチレン基等が挙げられる。
アルケニル基、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基及びアルキレン基は、塩素、フッ素、臭素等のハロゲン;シアノ基等で置換されていてもよい。ハロゲンで置換された基としては、クロロメチル基、クロロフェニル基、3,3,3-トリフルオロプロピル基等が挙げられ、シアノ基で置換された基としては2-シアノエチル基等が挙げられる。
本明細書において、「(A)ケイ素原子に結合したアルケニル基を有するポリオルガノシロキサン」を「(A)成分」ともいう。「(C)白金系触媒」等についても同様である。
[熱伝導性シリコーン組成物]
熱伝導性シリコーン組成物(以下、単に「組成物」ともいう。)は、以下:
(A)ケイ素原子に結合したアルケニル基を有するポリオルガノシロキサン;
(B)ケイ素原子に結合した水素原子を有するポリオルガノハイドロジェンシロキサン;
(C)白金系触媒;
(D)下記一般式(1):

〔式中、
:炭素原子数1~4のアルコキシシリル基を有する基
:下記一般式(2):

(式中、Rは、それぞれ独立して炭素原子数1~12の1価の炭化水素基であり、Yは、R及び脂肪族不飽和基からなる群より選択される基であり、dは2~60の整数である)で示される直鎖状オルガノシロキシ基
X:それぞれ独立して炭素原子数2~10の2価の炭化水素基
a及びb:それぞれ独立して1以上の整数
c:0以上の整数
a+b+c:4以上の整数
:それぞれ独立して、炭素原子数1~6の1価の炭化水素基又は水素原子である〕
で示されるシロキサン化合物、及び
(E)熱伝導性フィラー、
を含む、熱伝導性シリコーン組成物であって、
(A)成分は、(A-1)ケイ素原子に結合したアルケニル基を、分子中に2個以上有するポリオルガノシロキサンを含み、
(B)成分は、(B-1)ケイ素原子に結合した水素原子を、分子中に2個以上有するポリオルガノハイドロジェンシロキサンを含み、
(E)成分は、
(E-1)10μm以上40μm以下の範囲に粒度分布のピークを有する、炭化ケイ素、
(E-2)熱伝導率が10W/mK~300W/mKであり、0.1μm以上1.0μm以下の範囲に粒度分布のピークを有する、第1の熱伝導性フィラー、
(E-3)熱伝導率が10W/mK~300W/mKであり、1.0μm超10μm未満の範囲に粒度分布のピークを有する、第2の熱伝導性フィラー、及び
(E-4)熱伝導率が60W/mK~300W/mKであり、10μm以上40μm以下の範囲に粒度分布のピークを有する、第3の熱伝導性フィラー(但し、炭化ケイ素を除く)を含み、
(E)成分の100質量部に対して、(A)成分~(D)成分の合計の含有量は、1.0~10.0質量部であり、並びに、
(E)成分の100質量部に対して、(E-2)成分の含有量は、28.0質量部以下である。
<(A)ケイ素原子に結合したアルケニル基を有するポリオルガノシロキサン>
(A)ケイ素原子に結合したアルケニル基を有するポリオルガノシロキサンは、組成物において、ベースポリマーとなる成分である。(A)成分は、(A-1)ケイ素原子に結合したアルケニル基を、分子中に2個以上有するポリオルガノシロキサンを含む。
≪(A-1)ケイ素原子に結合したアルケニル基を、分子中に2個以上有するポリオルガノシロキサン≫
(A-1)成分は、ケイ素原子に結合したアルケニル基を、分子中に2個以上有するポリオルガノシロキサンである。(A-1)成分のアルケニル基と(B-1)成分のヒドロシリル基(Si-H基)との付加反応により、組成物の硬化物において、網状構造が形成される。
(A-1)成分は、(B-1)成分と一緒に、前記網状構造を形成することができるものであれば、特に限定されない。(A-1)成分は、代表的には、一般式(I):
(R11a1(R12b1SiO(4-a1-b1)/2 (I)
(式中、
11は、アルケニル基であり;
12は、脂肪族不飽和結合を有しない1価の炭化水素基であり;
a1は、1~3の整数であり;
b1は、0~2の整数であり、ただし、a1+b1は1~3である)
で示されるアルケニル基含有シロキサン単位を、分子中に2個以上有する。(A-1)成分におけるケイ素原子に結合したアルケニル基の数は、分子中に、2~100個であることが好ましく、2~50個であることがより好ましい。
11は、合成が容易であり、また硬化前の組成物の流動性や、硬化後の組成物の耐熱性を損ねないという点から、ビニル基であることが好ましい。aは、合成が容易である点から、1であることが好ましい。R12は、合成が容易であって、機械的強度及び硬化前の流動性などの特性のバランスが優れているという点から、メチル基又はフェニル基であることが好ましく、メチル基であることが特に好ましい。
(A-1)成分中の他のシロキサン単位のケイ素原子に結合した有機基としては、脂肪族不飽和結合を有しない1価の炭化水素基が挙げられる。前記有機基は、R12と同様の理由から、メチル基又はフェニル基であることが好ましく、メチル基であることが特に好ましい。
11は、(A-1)成分の分子鎖の末端又は途中のいずれに存在してもよく、その両方に存在してもよい。
(A-1)成分のシロキサン骨格は、直鎖状又は分岐状であることができる。即ち、(A-1)成分は、(A-1-1)直鎖状のポリオルガノシロキサン又は(A-1-2)分岐状のポリオルガノシロキサンであることができる。
(A-1-1)直鎖状のポリオルガノシロキサンとしては、両末端がRSiO1/2単位で封鎖され、中間単位がR SiO2/2単位のみからなる直鎖状ポリオルガノシロキサン(ここで、RはR11又はR12であり、R11は、アルケニル基であり、R12は、脂肪族不飽和結合を有しない1価の炭化水素基であり、分子中に2個以上のR11を含有する)が挙げられる。(A1-1)成分におけるRSiO1/2単位は、R1112 SiO1/2単位、R11 12SiO1/2単位又はR11 SiO1/2単位であることが好ましく、R1112 SiO1/2単位であることが特に好ましい。
(A-1)成分は、両末端がR1112 SiO1/2単位で封鎖され、中間単位がR12 SiO2/2単位のみからなる直鎖状ポリオルガノシロキサンであることがより好ましい。(A1-1)成分は、Mviviで示される直鎖状のポリオルガノシロキサン(即ち、両末端がMvi単位(ジメチルビニルシロキサン単位)で閉塞され、中間単位がD単位(ジメチルシロキサン単位)のみからなる直鎖状のポリオルガノシロキサン)であることが特に好ましい。本明細書において、「D」は、中間単位がD単位のみからなることを意味し、ここで、「n」はD単位の重合度を意味し、対象とするポリオルガノシロキサンの粘度に応じて変化する値である。
(A-1-2)分岐状のポリオルガノシロキサンとしては、必須の単位としてSiO4/2単位とRSiO1/2単位を含み、並びに任意の単位としてRSiO2/2単位及び/又はRSiO3/2単位を含む、分岐状のポリオルガノシロキサンが挙げられる。ここで、RはR11又はR12であるが、R中、1分子あたり2個以上がR11である。硬化反応において架橋点となるように、R中、1分子あたり少なくとも3個のRがR11であり、残余がR12であることが好ましい。組成物の硬化物が、優れた機械的強度を有する観点から、RSiO1/2単位とSiO4/2単位の比率は、モル比として、1:0.8~1:3の範囲の、常温で固体ないし粘稠な半固体の樹脂状のものが好ましい。
(A-1-2)成分において、R11は、RSiO1/2単位のRとして存在してもよく、RSiO単位又はRSiO3/2単位のRとして存在してもよい。室温で速い硬化が得られる観点から、RSiO1/2単位の一部又は全部が、R1112 SiO1/2単位であることが好ましい。
≪(A-1)成分以外の(A)成分≫
(A)成分は、(A-1)成分以外の(A)成分(以下、(A-2)成分ともいう。)を含むことができる。(A-2)成分としては、ケイ素原子に結合したアルケニル基を、分子中に1個有するポリオルガノシロキサンが挙げられる。(A-2)成分のシロキサン骨格は、好ましい態様を含め、(A-1)成分において前記したとおりである。
(A-2)成分は、ケイ素原子に結合したアルケニル基を、分子中に1個有する直鎖状のポリオルガノシロキサンであることが好ましい。(A-2)成分は、一方の末端がR1112 SiO1/2単位で封鎖され、もう一方の末端がR12 SiO1/2単位で封鎖され、中間単位がR12 SiO2/2単位のみからなる直鎖状ポリオルガノシロキサンであることがより好ましい。また、(A-2)成分は、MviMで示される直鎖状のポリオルガノシロキサンであることが特に好ましい。
≪(A)成分の好ましい態様≫
(A)成分の粘度は、23℃において、0.01~500Pa・sであることが好ましく、0.05~300Pa・sであることがより好ましく、0.1~100Pa・sであることが特に好ましい。(A)成分の粘度が前記の範囲であると、製造工程で、フィラーとポリマーを混練しやすく、最終製品の電気絶縁特性、BLT特性、吐出性及び放熱性が優れる組成物となりうる。また、(A)成分の粘度が、23℃において、0.01Pa・s以上である場合、製造工程で低分子成分の揮発が抑えられ、熱伝導性シリコーン組成物の特性を効率的に満足できる。一方、(A)成分の粘度が、23℃において、500Pa・s以下である場合、(E)成分とポリマー成分((A)成分及び(B)成分)とが纏まりやすくなる。ここで、(A)成分が、2種以上の組合せである場合、(A)成分の粘度とは、混合されたアルケニル基含有ポリオルガノシロキサンの粘度を意味する。本明細書において、粘度は、JIS K 6249に準拠して、回転粘度計を用いて、スピンドル番号及び回転数を適宜設定し、23℃の条件で測定した値である。
(A)成分は、1種の成分又は2種以上の組合せの成分であってもよい。例えば、(A)成分は、2種以上の(A-1)成分のみからなってもよく、1種以上の(A-1)成分と1種以上の(A-2)成分との混合物であってもよい。
<(B)ケイ素原子に結合した水素原子を有するポリオルガノハイドロジェンシロキサン>
(B)ケイ素原子に結合した水素原子を有するポリオルガノハイドロジェンシロキサンは、(B-1)ケイ素原子に結合した水素原子を、分子中に2個以上有するポリオルガノハイドロジェンシロキサンを含む。(B)成分は、(A)成分と一緒に、前記した網状構造を形成することができるものであれば、特に限定されない。
≪(B-1)ケイ素原子に結合した水素原子を、分子中に2個以上有するポリオルガノハイドロジェンシロキサン≫
(B-1)成分は、(A)成分の架橋剤として機能するものである。(B-1)成分は、代表的には、一般式(II):
(R13SiO(4-c1-d1)/2 (II)
(式中、
13は、脂肪族不飽和結合を有しない1価の炭化水素基を表し;
c1は、0~2の整数であり;
d1は、1~3の整数であり、ただし、c1+d1は1~3の整数である)
で示される単位を分子中に2個以上有する。
13は、合成が容易である点から、メチル基であることが好ましい。また、d1は、合成が容易である点から、1であることが好ましい。
合成が容易である点から、(B-1)成分は、3個以上のシロキサン単位を有することが好ましい。また、硬化温度に加熱しても揮発せず、かつ流動性に優れて(A)成分と混合しやすい点から、(B-1)成分のシロキサン単位の数は、6~200個であることが好ましく、10~150個であることが特に好ましい。(B-1)成分は、効率的に(A)成分の架橋剤として機能する観点から、一般式(II)で示される単位を分子中に3個以上有することが好ましい。
(B-1)成分におけるシロキサン骨格は、直鎖状、分岐状又は環状のいずれであってもよく、直鎖状が好ましい。(B-1)成分の場合において、ケイ素原子に結合する水素原子は、末端に存在していても、中間単位に存在していてもよいが、中間単位に存在することが好ましい。
(B-1)成分は、(B-1-1)両末端が、それぞれ独立して、R14 SiO1/2単位で閉塞され、中間単位がR14 SiO2/2単位のみからなる、直鎖状ポリオルガノハイドロジェンシロキサン、及び、(B-1-2)R14 SiO1/2単位とSiO4/2単位のみからなる、ポリオルガノハイドロジェンシロキサン(上記各式中、R14は、それぞれ独立して、水素原子又は脂肪族不飽和結合を有しない1価の炭化水素基であるが、ただし、R14のうち、少なくとも3つは水素原子である)であることが好ましい。
(B-1-1)成分及び(B-1-2)成分の場合において、R14 SiO1/2単位としては、HR15 SiO1/2単位及びR15 SiO1/2単位が挙げられ、R14 SiO2/2単位としては、HR15SiO2/2単位及びR15 SiO2/2単位(上記各式中、R15は、脂肪族不飽和結合を有しない1価の炭化水素基である)が挙げられる。
(B-1)成分は、両末端がM単位(ジメチルハイドロジェンシロキサン単位)で閉塞され、中間単位がD単位(ジメチルシロキサン単位)及びD単位(ジメチルシロキサン単位)のみからなる直鎖状のポリオルガノハイドロジェンシロキサン、及び、両末端がM単位(ジメチルハイドロジェンシロキサン単位)で閉塞され、中間単位がD単位(ジメチルシロキサン単位)のみからなる直鎖状のポリオルガノハイドロジェンシロキサンであることが特に好ましい。
≪(B-1)成分以外のポリオルガノハイドロジェンシロキサン≫
(B)成分は、(B-1)成分以外の(B)成分(以下、(B-2)成分ともいう。)を含むことができる。(B-2)成分としては、ケイ素原子に結合した水素原子を、分子中に1個有するポリオルガノハイドロジェンシロキサンが挙げられる。(B-2)成分におけるシロキサン骨格は、直鎖状、分岐状又は環状のいずれであってもよく、直鎖状が好ましい。また、(B-2)成分において、ケイ素原子に結合する水素原子は、末端に存在していても、中間単位に存在していてもよい。
(B-2)成分は、MMで示される直鎖状のポリオルガノハイドロジェンシロキサンであることが特に好ましい。
≪(B)成分の好ましい態様≫
(B)成分の粘度は、23℃において、0.01~500mPa・sであることが好ましく、1~300mPa・sであることがより好ましく、5~100mPa・sであることが特に好ましい。(B)成分の粘度が前記の範囲である場合、製造工程で、(E)成分とポリマー成分((A)成分及び(B)成分)とを混練しやすく、電気絶縁特性、BLT特性、吐出性及び放熱性がより優れる組成物となり得る。なお、粘度については、(A)成分において前記したとおりである。
(B)成分は、1種の成分又は2種以上の組合せの成分であってもよい。例えば、(B)成分は、2種以上の(B-1)成分のみからなってもよく、1種以上の(B-1)成分と1種以上の(B-2)成分との混合物であってもよい。
<(A)成分及び(B)成分の好ましい態様>
熱伝導性シリコーン組成物は、硬化性及び耐熱性の観点、並びに、材料の硬さを制御する観点から、さらに、(A-2)ケイ素原子に結合したアルケニル基を、分子中に1個有するポリオルガノシロキサン、及び、(B-2)ケイ素原子に結合した水素原子を、分子中に1個有するポリオルガノハイドロジェンシロキサンからなる群より選択される1種以上を含むことが好ましい。
<(C)白金系触媒>
(C)白金系触媒は、(A)成分中のアルケニル基と(B)成分中のヒドロシリル基との間の付加反応を促進させるための触媒である。
(C)成分としては、塩化白金酸、塩化白金酸とアルコールの反応生成物、白金-オレフィン錯体、白金-ビニルシロキサン錯体、白金-ケトン錯体、白金-ホスフィン錯体のような白金化合物等が挙げられる。これらのうち、触媒活性が良好な点から、白金-ビニルシロキサン錯体が好ましく、室温において短時間に硬化することから、カールステッド錯体、白金-1,1,3,3-テトラメチル-1,3-ジビニルジシロキサン錯体(白金-メチルビニルシロキサンダイマー錯体)、アシュリー錯体、白金-2,4,6,8-テトラメチル-2,4,6,8-テトラビニルシクロテトラシロキサン錯体(白金-メチルビニルシロキサンテトラマー錯体)が特に好ましい。
(C)成分は、1種の成分又は2種以上の組合せの成分であってもよい。
<(D)一般式(1)で示されるシロキサン化合物>
(D)成分は、下記一般式(1):

〔式中、
:炭素原子数1~4のアルコキシシリル基を有する基
:下記一般式(2):

(式中、Rは、それぞれ独立して炭素原子数1~12の1価の炭化水素基であり、Yは、R及び脂肪族不飽和基からなる群より選択される基であり、dは2~60の整数である)で示される直鎖状オルガノシロキシ基
X:それぞれ独立して炭素原子数2~10の2価の炭化水素基
a及びb:それぞれ独立して1以上の整数
c:0以上の整数
a+b+c:4以上の整数
:それぞれ独立して、炭素原子数1~6の1価の炭化水素基又は水素原子である〕
で示される。
(D)成分において、Rを含む単位、Rを含む単位、SiR Oで表される単位が上記一般式(1)で示されるとおりに配列している必要はなく、例えばRを含む単位とRを含む単位との間にSiR Oで表される単位が存在していてもよい。
一般式(1)で示される環状構造を有するシロキサン化合物は、加水分解性基を環状構造中に多く導入することができ、更にそれが位置的に集中しているため、(E)成分の処理効率が高くなり、より高充填化を可能にすると考えられる。加えて、上記シロキサン化合物自体の耐熱性が高いため、熱伝導性シリコーン組成物に高い耐熱性を与えることができる。また、一般式(1)で示されるシロキサン化合物は、例えば、水素基が含有された環状シロキサンと、片末端にビニル基を有するシロキサン、ビニル基と加水分解性基を含有したシラン化合物とを付加反応させることで容易に得ることができるという利点がある。
は、炭素原子数1~4のアルコキシシリル基を有する基であり、加水分解性の官能基である。Rは、ケイ素で直接Xと結合していてもよいが、エステル結合等の連結基により結合していてもよい。Rは、以下の構造を有する基が好ましい。
は、熱伝導性充填剤の処理効率がより向上する傾向にある点から、アルコキシシリル基を2つ以上、特に3つ有する構造の基であることが好ましい。また、原料を得ることが容易である点から、Rは、メトキシシリル基を含有することが好ましい。
は、一般式(2)で示される直鎖状オルガノシロキシ基である。一般式(2)において、dの数は2~60の整数である。dの数が2~60であることで、流動性に対する効果を高め、高配合を可能とし、シロキサン化合物自体の粘度を抑えることができる。Rは、それぞれ独立して、炭素原子数1~12の1価の炭化水素基であり、直鎖状又は分岐鎖状のC1-12アルキル基、フェニルやナフチル等のアリール基が挙げられる。また、前記炭化水素基は、塩素、フッ素、臭素等のハロゲンで置換されていてもよく、そのような基として、トリフルオロメチル基等のパーフルオロアルキル基が例示される。合成が容易であることから、Rはメチル基であることが好ましい。Yは、R、R及び脂肪族不飽和基からなる群より選択される基である。脂肪族不飽和基は、炭素原子数が2~10であることが好ましく、2~6であることがより好ましい。また、脂肪族不飽和基は、硬化反応が起こりやすくなることから、末端に二重結合を有していることが好ましい。合成が容易であることから、Yはメチル基又はビニル基であることが好ましい。
及びRは、基Xを介し、一般式(1)で示されるシロキサンの環状シロキサン部分と結合される。基Xは、炭素原子数2~10の2価の炭化水素基であり、-CHCH-、-CHCHCH-、-CHCHCHCHCHCH-、-CHCH(CH)-、-CHCH(CH)CH-等のアルキレン基が例示される。合成が容易となる点から、Xは-CHCH-又は-CHCH(CH)-であることが好ましい。
は、それぞれ独立して、炭素原子数1~6の1価の炭化水素基又は水素原子である。各々のRは同一でも異なっていてもよい。合成が容易であることから、Rはメチル基又は水素原子であることが好ましい。
aは1以上の整数であり、好ましくは1である。bは1以上の整数であり、1又は2であることが好ましい。cは0以上の整数、好ましくは0~2である。また、a+b+cの和は、4以上の整数であるが、合成が容易であることから4であることが好ましい。
シロキサン化合物の具体例としては、下記の構造式で示される化合物が挙げられる。
(D)成分は、1種の成分又は2種以上の組合せの成分であってもよい。
<(E)熱伝導性フィラー>
(E)熱伝導性フィラーは、以下:
(E-1)10μm以上40μm以下の範囲に粒度分布のピークを有する、炭化ケイ素、
(E-2)熱伝導率が10W/mK~300W/mKであり、0.1μm以上1.0μm以下の範囲に粒度分布のピークを有する、第1の熱伝導性フィラー、
(E-3)熱伝導率が10W/mK~300W/mKであり、1.0μm超10μm未満の範囲に粒度分布のピークを有する、第2の熱伝導性フィラー、及び
(E-4)熱伝導率が60W/mK~300W/mKであり、10μm以上40μm以下の範囲に粒度分布のピークを有する、第3の熱伝導性フィラー(但し、炭化ケイ素を除く)を含む。
≪(E-1)10μm以上40μm以下の範囲に粒度分布のピークを有する、炭化ケイ素≫
(E-1)成分は、10μm以上40μm以下の範囲に粒度分布のピークを有する、炭化ケイ素である。炭化ケイ素は、熱伝導性フィラーとして利用可能なグレードのものであれば特に制限されず、市販のものを用いることができる。炭化ケイ素の市販品として、太平洋ランダム社製黒色炭化ケイ素又は緑色炭化ケイ素等が挙げられる。また、これら炭化ケイ素を超微粉化したものも用いることができる。
(E-1)成分は、単分散の粒度分布を有する場合、炭化ケイ素の粒度分布のピークと平均粒子径とは同義となる。平均粒子径は、例えば、レーザー光回折法等による粒度分布測定装置を用いて、重量平均値(又はメジアン径)等として求めることができる。
(E-1)成分は、単分散の粒度分布を有することが好ましい。また、熱伝導性(E-1)成分は、15μm以上35μm以下の範囲に粒度分布のピークを有することが好ましく、20μm以上30μm以下の範囲に粒度分布のピークを有することが特に好ましい。また、電気絶縁特性、BLT特性、吐出性及び放熱性の観点から、(E-1)成分のBET比表面積は、0.01~5.0m/gであることが好ましく、0.5~3.0m/gであることが特に好ましい。(E-1)成分は、1種の成分又は2種以上の組合せの成分であってもよい。
なお、炭化ケイ素は、後述する(E-2)成分及び/又は(E-3)成分として用いられ得る。(E-2)成分及び/又は(E-3)成分として、炭化ケイ素が用いられる場合、組成物に含まれる炭化ケイ素は、粒度分布のピークを少なくとも2つ有する、すなわち多分散の粒度分布を有し得る。即ち、熱伝導性シリコーン組成物は、(E-1)成分として、10μm以上40μm以下の範囲に粒度分布のピークを有する炭化ケイ素を含み、並びに、(E-2)成分として、0.1μm以上1.0μm以下の範囲に粒度分布のピークを有する炭化ケイ素を含む、及び/又は、(E-3)成分として、1.0μm超10μm未満の範囲に粒度分布のピークを有する炭化ケイ素を含むことができる。
≪(E-2)熱伝導率が10W/mK~300W/mKであり、0.1μm以上1.0μm以下の範囲に粒度分布のピークを有する、第1の熱伝導性フィラー≫
(E-2)成分において、熱伝導率は、レーザーフラッシュ法で測定した値である。また、粒度分布のピークは、(E-1)成分において前記したとおりである。
(E-2)成分は、特に限定されず、公知の成分から適宜選択することができる。(E-2)成分は、アルミナ(熱伝導率:30W/mK)、窒化アルミニウム(熱伝導率:180W/mK)、水酸化アルミニウム(熱伝導率:11W/mK)、酸化マグネシウム(熱伝導率:60W/mK)、酸化亜鉛(熱伝導率:25W/mK)、結晶性シリカ(熱伝導率:10W/mK)、アルミニウム(熱伝導率:250W/mK)、窒化ホウ素(熱伝導率:60~200W/mK)及び黒鉛化炭素(熱伝導率:100~250W/mK)であることが好ましい。
また、電気絶縁特性、BLT特性、吐出性及び放熱性の観点から、(E-2)成分のBET比表面積は、0.01~5m/gであることが好ましく、0.1~1m/gであることが特に好ましい。
(E-2)成分は、1種の成分又は2種以上の組合せの成分であってもよい。
≪(E-3)熱伝導率が10W/mK~300W/mKであり、1.0μm超10μm未満の範囲に粒度分布のピークを有する、第2の熱伝導性フィラー≫
(E-3)成分において、熱伝導率は、(E-2)成分において前記したとおりである。また、粒度分布のピークは、(E-1)成分において前記したとおりである。
(E-3)成分は、特に限定されず、公知の成分から適宜選択することができる。(E-3)成分は、アルミナ、窒化アルミニウム、水酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、結晶性シリカ、アルミニウム、窒化ホウ素及び黒鉛化炭素であることが好ましい。
また、電気絶縁特性、BLT特性、吐出性及び放熱性の観点から、(E-3)成分のBET比表面積は、0.1~3.0m/gであることが好ましく、0.5~2.0m/gであることが特に好ましい。
(E-3)成分は、1種の成分又は2種以上の組合せの成分であってもよい。
≪(E-4)熱伝導率が60W/mK~300W/mKであり、10μm以上40μm以下の範囲に粒度分布のピークを有する、第3の熱伝導性フィラー(但し、炭化ケイ素を除く)≫
(E-4)成分において、熱伝導率は、(E-2)成分において前記したとおりである。また、粒度分布のピークは、(E-1)成分において前記したとおりである。
(E-4)成分は、特に限定されず、公知の成分から適宜選択することができる。(E-4)成分は、窒化アルミニウム、窒化ホウ素及び黒鉛化炭素であることが好ましい。
また、電気絶縁特性、BLT特性、吐出性及び放熱性の観点から、(E-4)成分のBET比表面積は、0.01~1.0m/gであることが好ましく、0.1~0.5m/gであることが特に好ましい。
(E-4)成分は、1種の成分又は2種以上の組合せの成分であってもよい。
≪(E-5)その他の熱伝導性フィラー≫
(E)成分は、(E-1)成分~(E-4)成分以外に、(E-5)その他の熱伝導性フィラーを含むことができる。
(E-5)成分としては、例えば、熱伝導率が10W/mK~300W/mKであり、40μm超の範囲に粒度分布のピークを有する熱伝導性フィラー(例えば、炭化ケイ素、窒化アルミニウム);及び、熱伝導率が10W/mK以上60W/mK未満であり、10μm以上40μm以下の範囲に粒度分布のピークを有する熱伝導性フィラー等が挙げられる。電気絶縁特性、BLT特性、吐出性及び放熱性の観点から、(E-5)成分のBET比表面積は、0.1~3.0m/gであることが好ましく、0.5~2.0m/gであることが特に好ましい。
(E-5)成分は、1種又は2種以上の組合せであってもよい。
<(F)更なる成分>
組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、反応抑制剤、有機溶媒、接着性付与剤、無機顔料、有機顔料、チクソトロピー性付与剤、粘度調整剤、紫外線防止剤、防かび剤、耐熱性向上剤、難燃化剤等の(F)更なる成分を含むことができる。(F)成分は、それぞれ、1種又は2種以上の組合せであってもよい。
<<反応抑制剤>>
反応抑制剤としては、マレイン酸ジアリル等の分子中に極性基を有する有機化合物;及び、アセチレンアルコール類やその誘導体等の不飽和結合を有する有機化合物等が挙げられる。反応抑制剤は、組成物の硬化反応速度を抑制して、取扱いの作業性、及び接着性の発現と硬化速度とのバランスの向上にも寄与する。
<<有機溶媒>>
有機溶媒は、組成物に含まれる成分を、溶解ないし分散させることができる成分である。有機溶媒としては、トルエン、キシレン等の芳香族系の有機溶媒が挙げられる。
<<その他の(F)更なる成分>>
反応抑制剤及び有機溶媒以外の(F)成分は、熱伝導性シリコーン組成物において用いられる成分から適宜選択することができる。
[含有量]
熱伝導性シリコーン組成物中の各成分の含有量は以下のとおりである。
(E)成分の100質量部に対して、(A)成分~(D)成分の合計の含有量は、1.0~10.0質量部である。(E)成分の100質量部に対して、(A)成分~(D)成分の合計の含有量が1.0質量部未満である場合、熱伝導率は高い傾向を示すが、(E)成分に対してポリマーの量が極めて小さくペースト状に纏まらないことが懸念される。(E)成分の100質量部に対して、(A)成分~(D)成分の合計の含有量が10.0質量部を超える場合、吐出性は良好となるが熱伝導率が低くなる。(E)成分の100質量部に対して、(A)成分~(D)成分の合計の含有量は、2.0~8.0質量部であることが好ましく、3.0~7.0質量部であることが特に好ましい。また、(E)成分の100質量部に対して、(A)成分~(D)成分の合計の含有量は、6.0~8.0質量部であってもよい。
(E)成分の100質量部に対して、(E-2)成分の含有量は、28.0質量部以下である。(E)成分の100質量部に対して、(E-2)成分の含有量が28.0質量部を超える場合、組成物としてまとまらない。電気絶縁特性、BLT特性、吐出性及び放熱性の観点から、(E)成分の100質量部に対して、(E-2)成分の含有量は、10.0~28.0質量部であることが好ましく、15.0~25.0質量部であることが特に好ましい。
〔好ましい含有量〕
熱伝導性シリコーン組成物中の各成分の含有量は以下のとおりであることが好ましい。
電気絶縁特性、BLT特性、吐出性及び放熱性の観点から、(E)成分の100質量部に対して、(E-1)成分の含有量は、5.0~30.0質量部であることが好ましく、10.0~30.0質量部であることがより好ましく、10.0~25.0質量部であることが特に好ましい。
電気絶縁特性、BLT特性、吐出性及び放熱性の観点から、(E)成分の100質量部に対して、(E-3)成分の含有量は、15.0~40.0質量部であることが好ましく、20.0~35.0質量部であることが特に好ましい。
電気絶縁特性、BLT特性、吐出性及び放熱性の観点から、(E)成分の100質量部に対して、(E-4)成分の含有量は、5.0~40.0質量部であることが好ましく、20.0~35.0質量部であることが特に好ましい。
よって、(E)成分の100質量部に対して、(E-1)成分の含有量は、5.0~30.0質量部であり、(E-2)成分の含有量は、10.0~28.0質量部であり、(E-3)成分の含有量は、15.0~40.0質量部であり、及び(E-4)成分の含有量は、5.0~40.0質量部であることが好ましい。
(A)成分の含有量は、吐出性と硬化特性の観点から、(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分及び(F)成分の合計100質量部に対し、55.0~95.0質量部であることが好ましく、60.0~90.0質量部であることがより好ましく、65.0~85.0質量部であることが特に好ましい。
(B)成分の含有量は、熱伝導性シリコーン組成物の硬化物において、網状構造が形成されるような量であれば、特に限定されない。(A)成分のアルケニル基の個数Viに対する、(B)成分のケイ素原子に結合した水素原子の個数Hの比(H/Vi)が、0.1以上3.5未満であるような量が好ましく、0.2~2.5であるような量がより好ましく、0.3~2.0であるような量が特に好ましい。
(C)成分の含有量は、熱伝導性シリコーン組成物の全量に対して、触媒量である。具体的には、硬化性の観点から、(C)成分の含有量は、(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分及び(F)成分の合計100質量部に対して、白金金属原子換算で0.1~1,000重量ppmであることが好ましく、0.5~200重量ppmであることが特に好ましい。
(F)成分の含有量は、熱伝導性シリコーン組成物の使用目的を損なわないかぎり特に限定されない。
(熱伝導性シリコーン組成物の製造方法)
熱伝導性シリコーン組成物は、必須成分である(A)成分~(E)成分及び任意成分である(F)成分を、万能混練機、ニーダーなどの混合手段によって均一に混練して製造することができる。
(硬化物)
熱伝導性シリコーン組成物を硬化した硬化物は、熱伝導性シリコーン組成物を硬化させることにより得ることができる。硬化条件(即ち、加熱温度及び加熱時間)は、熱伝導性シリコーン組成物が適用される部材の耐熱温度に合わせて適宜調整することができる。加熱温度は、部材の耐熱性や操作性の観点から、20~150℃であることが好ましく、23℃超100℃以下であることが特に好ましい。加熱時間は、硬化させる材料の使用量や硬化設備の加熱出力に依存するが、硬化工程の簡便さの観点から、15分~3時間であることが好ましく、30分~2時間であることが特に好ましい。
(用途)
熱伝導性シリコーン組成物を硬化した硬化物は、電子機器、集積回路素子等の電子部品の放熱部材として使用することができる。よって、熱伝導性シリコーン組成物を含む、電子部品も本発明の対象である。
以下、実施例及び比較例によって、本発明をさらに詳細に説明する。これらの例において、部は質量部を示し、粘度は23℃における粘度を示す。本発明は、これらの実施例によって限定されるものではない。
(使用成分)
実施例及び比較例にて用いた成分は、以下のとおりである。
(A)ケイ素原子に結合したアルケニル基を有するポリオルガノシロキサン
(A-1):両末端ビニルジメチルポリシロキサン:Mviviで示され、粘度が0.5Pa・sである、直鎖状のビニルジメチルポリシロキサン
(A-2):片末端ビニルジメチルポリシロキサン:MviMで示され、粘度が0.03Pa・sである、直鎖状のビニルジメチルポリシロキサン
(B)ケイ素原子に結合した水素原子を有するポリオルガノハイドロジェンシロキサン
(B-1):片末端ハイドロジェンポリシロキサン:MMで示される、直鎖状のポリメチルハイドロジェンシロキサン(有効水素量0.04mmol/g、粘度0.02mPa・s)
(B-2):両末端ハイドロジェンポリシロキサン:Mで示される、直鎖状のポリメチルハイドロジェンシロキサン(有効水素量1.2mmol/g、粘度10mPa・s)
(B-3):両末端側鎖ハイドロジェンポリシロキサン:両末端がM単位で閉塞され、中間単位がD単位及びD単位のみからなる、直鎖状ポリメチルハイドロジェンシロキサン(有効水素量2.6mmol/g、粘度20mPa・s)
(C)白金触媒
(C-1):カールステッド触媒(白金(0)-1,3-ジビニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン錯体、白金原子換算2.0質量%)
(D)シロキサン化合物
(D-1):

で示される環状シロキサン化合物の混合物(n=10~50)
(E)熱伝導性フィラー
実施例で用いた熱伝導性フィラーは単分散であるため、実施例で用いた熱伝導性フィラーにおける粒度分布のピーク径は、「平均粒子径」と同義である。また、表における「粒径」は、「粒度分布のピーク径」を示す。
(E-1)10μm以上40μm以下の範囲に粒度分布のピークを有する、炭化ケイ素
(E-1-1):炭化ケイ素(20μmに粒度分布のピークを有する、熱伝導率200W/mK、BET比表面積0.2m/g、供給会社名 信濃電気製錬株式会社)
(E-1-2):炭化ケイ素(25μmに粒度分布のピークを有する、熱伝導率200W/mK、BET比表面積0.1m/g、供給会社名 信濃電気製錬株式会社)
(E-1-3):炭化ケイ素(30μmに粒度分布のピークを有する、熱伝導率200W/mK、BET比表面積0.1m/g、供給会社名 信濃電気製錬株式会社)
(E-2):第1の熱伝導性フィラー
(E-2-1):酸化亜鉛(0.1μmに粒度分布のピークを有する、熱伝導率25W/mK、BET比表面積9.0m/g、供給会社名 Zochem LLC)
(E-2-2):窒化アルミニウム(0.1μmに粒度分布のピークを有する、熱伝導率180W/mK、BET比表面積2.8m/g、供給会社名 株式会社トクヤマ)
(E-2-3):アルミナ(0.5μmに粒度分布のピークを有する、熱伝導率30W/mK、BET比表面積4.6m/g、供給会社名 住友化学株式会社)
(E-2-4):炭化ケイ素(0.5μmに粒度分布のピークを有する、熱伝導率200W/mK、BET比表面積5.0m/g、供給会社名 信濃電気精錬株式会社)
(E-2-5):アルミナ(0.3μmに粒度分布のピークを有する、熱伝導率30W/mK、BET比表面積7.2m/g、供給会社名 住友化学株式会社)
(E-2-6):アルミナ(0.8μmに粒度分布のピークを有する、熱伝導率30W/mK、BET比表面積2.1m/g、供給会社名 住友化学株式会社)
(E-3):第2の熱伝導性フィラー
(E-3-1):アルミナ(3.0μmに粒度分布のピークを有する、熱伝導率30W/mK、BET比表面積0.6m/g、供給会社名 住友化学株式会社)
(E-3-2):アルミナ(5.0μmに粒度分布のピークを有する、熱伝導率30W/mK、BET比表面積0.3m/g、供給会社名 住友化学株式会社)
(E-3-3):炭化ケイ素(5.0μmに粒度分布のピークを有する、熱伝導率200W/mK、BET比表面積1.5m/g、供給会社名 信濃電気精錬株式会社)
(E-3-4):アルミナ(2.0μmに粒度分布のピークを有する、熱伝導率30W/mK、BET比表面積1.0m/g、供給会社名 住友化学株式会社)
(E-3-5):アルミナ(7.0μmに粒度分布のピークを有する、熱伝導率30W/mK、BET比表面積0.4m/g、供給会社名 住友化学株式会社)
(E-4):第3の熱伝導性フィラー
(E-4-1):窒化アルミニウム(25μmに粒度分布のピークを有する、熱伝導率180W/mK、BET比表面積0.2m/g、供給会社名 東洋アルミニウム株式会社)
(E-5):その他の熱伝導性フィラー
(E-5-1):炭化ケイ素(60μmに粒度分布のピークを有する、熱伝導率200W/mK、BET比表面積0.2m/g、供給会社名 信濃電気精錬株式会社)
(E-5-2):アルミナ(25μmに粒度分布のピークを有する、熱伝導率30W/mK、BET比表面積0.1m/g、供給会社名 住友化学株式会社)
(E-5-3):窒化アルミニウム(60μmに粒度分布のピークを有する、熱伝導率180W/mK、BET比表面積0.1m/g、供給会社名 東洋アルミニウム株式会社)
(F)その他の成分
(F-1)反応抑制剤
ジメチルビス(1,1-ジメチル-2-プロピニルオキシ)シラン(供給会社名 モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社)
(1)ベースポリマー(1)(フィラーを除くシリコーン組成物1)の調製
実施例および比較例で配合するベースポリマーを表1に示す組成で、プラネタリーミキサーを使用して混練を行って、ベースポリマー(1)を調製した。
(2)ベースポリマー(2)(フィラーを除くシリコーン組成物2)の調製
表2に示す組成で、ベースポリマー(1)と同様の方法によって、ベースポリマー(2)を調製した。
(3)熱伝導性シリコーン組成物の調製
実施例1~20、比較例1~13
表3~表13に示す組成で、各成分の熱伝導性フィラーとベースポリマーを配合し、プラネタリーミキサーを使用して混練を行って、熱伝導性シリコーン組成物を調製した。
(評価方法)
1.熱伝導率
熱伝導率計(TPS 1500)(京都電子工業製)を使用して、内径30mm深さ10mmのプラスチック製の容器に、組成物を充填して、70℃で1時間放置して、組成物を硬化させて、サンプルを製造した。得られた2個のサンプルで熱伝導率計のセンサーを挟み、熱伝導率を測定した。放熱性を以下の基準で判定した。熱伝導率が7.0W/(m・K)以上である場合に、放熱性に優れると判断した。
2.フローレート(吐出性)
組成物のフローレート(g/min)を以下のとおり測定し、吐出性の評価に用いた。
(1)ノードソン株式会社製の30ccのEFDシリンジに組成物を充填した。
(2)ディスペンサーとして武蔵エンジニアリング株式会社製の補正機能付 高精度ディスペンサー SuperΣxIII使用し、0.625MPaで1分間、組成物を吐出した。
(3)吐出された量を計量し、組成物のフローレート(g/min)を求めた。
フローレートが20g/min以上である場合に、吐出性に優れると判断した。
3.BLT
BLT、すなわち、放熱材料の潰し膜厚(Bond Line Thickness)の測定を以下のように行った。10mm×10mmのシリコンチップを2枚用意し、あらかじめ厚みを測定した。厚み測定後のシリコンチップに、組成物を0.01ml塗布した後、シリコンチップで挟みこみ、100Nの荷重をかけた後、70℃1時間放置した。マイクロメータを用いて、厚みの測定を行った。BLTの厚みは、厚み測定後の厚みからシリコンチップ2枚分の厚みを引いて算出した。
BLTが60μm以下である場合に、組成物のBLTが低いと判断した。
4.絶縁破壊電圧
絶縁破壊電圧測定は、JIS K 6249に準拠して測定した。電気絶縁油破壊電圧試験装置ポルタテスト A-2(総研電気株式会社製)を使用して、絶縁破壊電圧の測定を行った。組成物を70℃、1時間で硬化させて、厚さ1mmに調整した試験片に、昇圧2kV/secで印加していき、試験片が導通して電気絶縁性が失われた時の電圧を絶縁破壊電圧とした。絶縁破壊電圧が1.0kV/mm以上である場合に、組成物の電気絶縁性が優れると判断した。
5.体積抵抗率
体積抵抗率測定は、JIS K 6249に準拠して測定した。具体的には、アドバンテスト R8340デジタル超高抵抗/微少電流計(株式会社アドバンテスト)を使用して、体積抵抗の測定を行った。組成物を70℃、1時間で硬化させて、厚さ1mmに調整した試験片に、電圧500Vを印加して、その応答値として得られる電流値から体積抵抗率を算出した。体積抵抗率が1.00×1012Ω・cm以上である場合に、組成物の電気絶縁性が優れると判断した。
表から明らかなように、実施例の熱伝導性シリコーン組成物は、BLTが低く、かつ、電気絶縁性、吐出性及び放熱性に優れていた。すなわち、(A)成分~(D)成分の合計の含有量に対する(E)成分の含有量、及び、(E)成分の含有量に対する(E-2)成分の含有量を所定の範囲とすることによって、BLTの特性を維持しつつ、熱伝導率と吐出性を調整することができた。
特に、実施例1と実施例10とを比較すると、「フィラーを除くシリコーン組成物」の量が多い場合(即ち、(E)成分の100質量部に対して、(A)成分~(D)成分の合計の含有量が6.0質量部以上である場合)に、BLTがより低く、かつ、吐出性及び放熱性により優れていた。
実施例1~3を比較すると、(E-1)成分の量が多い場合、放熱性により優れていた。
実施例1及び2を比較すると、(E-1)成分の量が少ない場合、電気絶縁性により優れていた。また、実施例3に対して、実施例1~2は、BLTがより低く、かつ、吐出性により優れていた。
実施例1、4及び7を比較すると、(E-1)成分の粒子径が大きい場合、熱伝導性により優れていた。実施例1~9の中でも、実施例1、4及び7は、BLTがより低く、かつ、吐出性により優れていた。
比較例1の組成物は、(E-4)成分を含まない。そのため、比較例1の組成物は、実施例1~3の組成物に対して、吐出性及び電気絶縁性が劣っていた。
比較例2の組成物は、(E-4)成分を含まない。そして、比較例2の組成物は、(E-4)成分に比べて、大きな粒度分布のピークを有する熱伝導性フィラーを含む。そのため、比較例2の組成物は、実施例1の組成物に対して、吐出性が劣っていた。
実施例4~6と比較例3の関係、及び、実施例7~9と比較例5の関係は、実施例1~3と比較例1の関係と同様である。また、実施例4と比較例4の関係、及び、実施例7と比較例6の関係は、実施例1と比較例2の関係と同様である。
比較例7の組成物は、(E-1)成分及び(E-4)成分を含まない。そのため、比較例7の組成物は、組成物としてまとまらなかった。
比較例8の組成物は、(E-1)成分及び(E-4)成分を含まない。そして、比較例4の組成物は、(E-1)成分に比べて、大きな粒度分布のピークを有する炭化ケイ素を含む。そのため、比較例8の組成物は、実施例1の組成物に対して、吐出性及び電気絶縁性が劣っていた。
比較例9の組成物は、(E-4)成分に比べて、熱伝導率が低い熱伝導性フィラーを含む。そのため、比較例9の組成物は、熱伝導率が劣っていた。
比較例10の組成物は、(E-4)成分を含まない。そのため、比較例10の組成物は、実施例10の組成物に対して、吐出性及び電気絶縁性が劣っていた。
比較例11の組成物は、(E-4)成分を含まない。そのため、比較例11の組成物は、実施例11の組成物に対して、吐出性及び電気絶縁性が劣っていた。
比較例12及び13の組成物は、熱伝導性フィラーの100質量部に対して、(E-2)成分の含有量が28.0質量部を超える。そのため、比較例12及び13の組成物は、組成物としてまとまらなかった。

Claims (10)

  1. (A)ケイ素原子に結合したアルケニル基を有するポリオルガノシロキサン;
    (B)ケイ素原子に結合した水素原子を有するポリオルガノハイドロジェンシロキサン;
    (C)白金系触媒;
    (D)下記一般式(1):

    〔式中、
    下記の基からなる群より選択される

    :下記一般式(2):

    (式中、Rは、それぞれ独立して、炭素原子数1~12のアルキル基、炭素原子数3~12のシクロアルキル基、炭素原子数6~12のアリール基又は炭素原子数7~12のアラルキル基であり、ここで、前記アルキル基、前記シクロアルキル基、前記アリール基及び前記アラルキル基は、非置換又はハロゲン若しくはシアノ基で置換されており、Yは、Rであり、dは2~60の整数である)で示される直鎖状オルガノシロキシ基
    X:それぞれ独立して、-CH CH -、-CH CH CH -、-CH CH CH CH CH CH -、-CH CH(CH )-又は-CH CH(CH )CH
    a及びb:それぞれ独立して1以上の整数
    c:0以上の整数
    a+b+c:4以上の整数
    :それぞれ独立して、炭素原子数1~6のアルキル基、炭素原子数3~6のシクロアルキル基又は炭素原子数6のアリール基であり、ここで、前記アルキル基、前記シクロアルキル基及び前記アリール基は、非置換又はハロゲン若しくはシアノ基で置換されている
    で示されるシロキサン化合物、及び
    (E)熱伝導性フィラー、
    を含む、熱伝導性シリコーン組成物であって、
    (A)成分は、(A-1)ケイ素原子に結合したアルケニル基を、分子中に2個以上有するポリオルガノシロキサンを含み、
    (B)成分は、(B-1)ケイ素原子に結合した水素原子を、分子中に2個以上有するポリオルガノハイドロジェンシロキサンを含み、
    (E)成分は、
    (E-1)10μm以上40μm以下の範囲に粒度分布のピークを有する、炭化ケイ素、
    (E-2)熱伝導率が10W/mK~300W/mKであり、0.1μm以上1.0μm以下の範囲に粒度分布のピークを有する、第1の熱伝導性フィラー、
    (E-3)熱伝導率が10W/mK~300W/mKであり、1.0μm超10μm未満の範囲に粒度分布のピークを有する、第2の熱伝導性フィラー、及び
    (E-4)熱伝導率が60W/mK~300W/mKであり、10μm以上40μm以下の範囲に粒度分布のピークを有する、第3の熱伝導性フィラー(但し、炭化ケイ素を除く)を含み、
    (E)成分の100質量部に対して、(A)成分~(D)成分の合計の含有量は、1.0~10.0質量部であり、並びに、
    (E)成分の100質量部に対して、(E-2)成分の含有量は、28.0質量部以下である、熱伝導性シリコーン組成物。
  2. (E-2)成分が、アルミナ、窒化アルミニウム、水酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、結晶性シリカ、アルミニウム、窒化ホウ素及び黒鉛化炭素からなる群より選択される1種以上であり、
    (E-3)成分が、アルミナ、窒化アルミニウム、水酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、結晶性シリカ、アルミニウム、窒化ホウ素及び黒鉛化炭素からなる群より選択される1種以上であり、並びに、
    (E-4)成分が、窒化アルミニウム、窒化ホウ素及び黒鉛化炭素からなる群より選択される1種以上である、請求項1に記載の熱伝導性シリコーン組成物。
  3. さらに、(A-2)ケイ素原子に結合したアルケニル基を、分子中に1個有するポリオルガノシロキサン、及び、(B-2)ケイ素原子に結合した水素原子を、分子中に1個有するポリオルガノハイドロジェンシロキサンからなる群より選択される1種以上を含む、請求項1に記載の熱伝導性シリコーン組成物。
  4. さらに、(A-2)ケイ素原子に結合したアルケニル基を、分子中に1個有するポリオルガノシロキサン、及び、(B-2)ケイ素原子に結合した水素原子を、分子中に1個有するポリオルガノハイドロジェンシロキサンからなる群より選択される1種以上を含む、請求項2に記載の熱伝導性シリコーン組成物。
  5. (E)成分の100質量部に対して、
    (E-1)成分の含有量は、5.0~30.0質量部であり、
    (E-2)成分の含有量は、10.0~28.0質量部であり、
    (E-3)成分の含有量は、15.0~40.0質量部であり、及び
    (E-4)成分の含有量は、5.0~40.0質量部である、
    請求項1に記載の熱伝導性シリコーン組成物。
  6. (E)成分の100質量部に対して、
    (E-1)成分の含有量は、5.0~30.0質量部であり、
    (E-2)成分の含有量は、10.0~28.0質量部であり、
    (E-3)成分の含有量は、15.0~40.0質量部であり、及び
    (E-4)成分の含有量は、5.0~40.0質量部である、
    請求項2に記載の熱伝導性シリコーン組成物。
  7. (E)成分の100質量部に対して、
    (E-1)成分の含有量は、5.0~30.0質量部であり、
    (E-2)成分の含有量は、10.0~28.0質量部であり、
    (E-3)成分の含有量は、15.0~40.0質量部であり、及び
    (E-4)成分の含有量は、5.0~40.0質量部である、
    請求項3に記載の熱伝導性シリコーン組成物。
  8. (E)成分の100質量部に対して、
    (E-1)成分の含有量は、5.0~30.0質量部であり、
    (E-2)成分の含有量は、10.0~28.0質量部であり、
    (E-3)成分の含有量は、15.0~40.0質量部であり、及び
    (E-4)成分の含有量は、5.0~40.0質量部である、
    請求項4に記載の熱伝導性シリコーン組成物。
  9. 請求項1~8のいずれか1項に記載の熱伝導性シリコーン組成物を硬化した、硬化物。
  10. 請求項1~8のいずれか1項に記載の熱伝導性シリコーン組成物を含む、電子部品。
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