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JP7717738B2 - 薬物送達デバイスの認識 - Google Patents
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JP7717738B2 - 薬物送達デバイスの認識 - Google Patents

薬物送達デバイスの認識

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Description

本開示は、薬物送達デバイスの認識、ならびに薬物送達デバイスの認識に使用されるデバイスおよびシステムに関する。
ペン型の薬物送達デバイスの用途として、使用者(患者)自身による定期的な注射が行われる場合が挙げられる。これは糖尿病患者の間でますます一般的になっており、自己治療により、そのような患者が自身の糖尿病の効果的な管理を行うことが有効になる。
薬物送達デバイスは、たとえば充填済みの使い捨てインスリンペンとすることができる。別法として、再利用可能なペンを使用することもできる。再利用可能なペンでは、空の薬物カートリッジを新しいものに交換することが可能になる。どちらのペンにも1組の針が付属し、針は毎回使用前に交換される。次いで、たとえばインスリンペンにおいて、投与量ダイヤルを回し、インスリンペンの投与量窓から実際の用量を観察することによって、注射予定のインスリン用量を手動で選択することができる。次いで、針を好適な皮膚部位に挿入し、インスリンペンの注射ボタンを押下することによって、用量が注射される。
薬物送達デバイスの使用に関して追加のまたは継続した支援を使用者に提供することが望ましいことがある。たとえば、使用者は、2つ以上の薬物送達デバイスの使用を必要とすることがあり、どちらのデバイスをいつ使用するかを認識または記憶するのに苦労することもある。
また、恒久的または一時的(たとえば、使用者がデバイスにまだ慣れていないとき)にデバイスの状態および/または使用者によるデバイスの正しい使用を監視することも有利でありうる。
特定の状況では、デバイスを検証し、デバイスが本物である(すなわち、たとえば偽造デバイスではない)ことを確認することが有利でありうる。
第1の態様によれば、薬物送達デバイス、使用者デバイス、および使用者デバイスのためのケースからなるシステムが提供され、ケースは、使用者デバイスを受け入れるように構成された空間を画成する第1の壁、第2の壁、および少なくとも2つの側壁を含み、ケースは、薬物送達デバイスを受け入れるように適用されたスロットをさらに含み;使用者デバイスは、少なくとも1つのカメラを含み;使用者デバイスおよび薬物送達デバイスがケース内へ挿入されるとき、ケースは、所定の距離および/または向きから薬物送達デバイスの少なくとも1つの構成の画像をカメラが取り込むことが可能になるように使用者デバイスのカメラおよび薬物送達デバイスを位置合わせするように構成されている。
第2の態様では、使用者デバイスのためのケースが提供され、ケースは、使用者デバイスを受け入れるように構成された空間を画成する第1の壁、第2の壁、および少なくとも2つの側壁と;
薬物送達デバイスを受け入れるように適用されたスロットとを含み;使用者デバイスおよび薬物送達デバイスがケース内へ挿入されるとき、ケースは、所定の距離および/または向きから薬物送達デバイスの少なくとも1つの構成の画像をカメラが取り込むことが可能になるように使用者デバイスのカメラおよび薬物送達デバイスを位置合わせするように適用されている。
第3の態様では、薬物送達デバイスを認識する方法が提供され、薬物送達デバイスは、少なくとも1つの特徴的な構成を含み、この方法は:薬物送達デバイスをケース内へ挿入することと;使用者デバイスをケース内へ挿入することとを含み;ケースは、所定の距離および/または向きから薬物送達デバイスの画像をカメラが取り込むことが可能になるように使用者デバイスのカメラおよび薬物送達デバイスを位置合わせするように構成され;この方法は:使用者デバイスのカメラを使用して、薬物送達デバイスの画像を取り込むことと;取り込まれた画像に基づいて、使用者デバイスのプロセッサを使用して、薬物送達デバイスの1つまたはそれ以上の特徴的な構成を識別することと;使用者デバイスのプロセッサを使用して、識別された特徴的な構成を、使用者デバイスのメモリ内に記憶された所定の特徴的な構成と比較することと;比較に基づいて、薬物送達デバイスを識別することと;使用者デバイスの画面を使用して、識別の結果を出力することとをさらに含む。
第4の態様では、薬物送達デバイスによって投与された薬剤の用量を計算する方法が提供され、薬物送達デバイスは、薬剤のための容器を含み、容器は、薬剤を変位させるための栓を含み、この方法は:薬物送達デバイスをケース内へ挿入することと;使用者デバイスをケース内へ挿入することとを含み;ケースは、所定の距離および/または向きから薬物送達デバイスの画像をカメラが取り込むことが可能になるように使用者デバイスのカメラおよび薬物送達デバイスを位置合わせするように構成され;この方法は:使用者デバイスのカメラを使用して、容器の第1の画像を取り込むことと;第1の画像から、使用者デバイスのプロセッサを使用して、薬剤の用量が投与される前の栓の位置に対応する栓の第1の位置を判定することと;使用者デバイスのカメラを使用して、容器の第2の画像を取り込むことと;第2の画像から、使用者デバイスのプロセッサを使用して、薬剤の用量が投与された後の栓の位置に対応する栓の第2の位置を判定することと;第1および第2の位置に基づいて、投与された用量を判定することとをさらに含む。
第1、第2、第3、および第4の態様の実施形態は、従属請求項および詳細な説明に提供される。
本発明の特有の実施形態について、例示のみを目的として、添付の図面を参照して次に説明する。
薬物送達デバイス、使用者デバイス、および使用者デバイスのためのケースのシステムの概略図である。 薬物送達デバイスの斜視図である。 例示的な特徴的な構成を有する薬物送達デバイスを示す図である。 例示的な特徴的な構成を有する薬物送達デバイスを示す図である。 栓を有する薬物容器の一例を示す図である。 栓を有する薬物容器の一例を示す図である。 薬物送達デバイスの薬物窓を通して見える栓を有する容器の一例を示す図である。 使用者デバイスの概略図である。 デバイスを認識する方法を示す流れ図である。 投与された用量を認識する方法を示す流れ図である。 使用者デバイスケースの斜視図である。 使用者デバイスケースの正面図である。 使用者デバイスケースの正面図である。
本発明による例示的なシステムは、図1に見られるように、薬物送達デバイス1と、使用者デバイス2と、使用者デバイス2および薬物送達デバイス1を収容するためのケース5とを含む。
薬物送達デバイス1は、たとえばインスリンペンとすることができる。薬物送達デバイスは、任意の他のペン型の注射デバイスとすることができる。使用者デバイス2は、たとえば移動電話2またはタブレットとすることができる。使用者デバイス2は、使用者デバイス2に付属するカメラ21およびディスプレイ23を有する。使用者デバイス2はまた、少なくとも1つの背面カメラ(図示せず)を有する。使用者デバイス2は、少なくとも1つの背面カメラの近く(たとえば、隣)に位置するフラッシュライト(図示せず)をさらに含むことができる。
図2は、例示的な薬物送達デバイス1の図である。そのようなデバイスの一例は、SanofiのSolostar(商標)インスリン注射ペンである。薬物送達デバイス1は、任意の好適なペン型または自動注射器型の薬物送達デバイスとすることができる。
薬物送達デバイス1は、ハウジング10を含む。概して、ハウジング10は、注射機構、たとえば注射ボタン11、投与量ダイヤル12、投与量窓13、および容器領域14を備える。容器領域14に針(図示せず)を取り付けることができる。ハウジングはキャップ18をさらに備えており、キャップ18は、デバイス1が使用されていないとき(および針が取り付けられていないとき)に容器領域14を覆う。針がハウジング10に取り付けられるまで、針は内側ニードルキャップ(図示せず)および外側ニードルキャップ(図示せず)によって保護される。
ハウジング10は、針を取り付けることができる容器領域14を備える。容器領域14は容器を収容する。容器は、注射予定の薬物を収容する。薬物は、たとえばインスリンとすることができる。容器は、たとえばインスリン容器とすることができる。
容器領域14は、薬物窓14aを含むことができる。薬物窓14aは、たとえば、ガラス、透明プラスチック、または他の透明な材料(使用者が容器および/または容器の内容物を見ることができる)で覆われた開口部である。
投与量ダイヤル12を回すことによって、薬物の適当な用量を選択することができる。投与量ダイヤル12を回すことで、投与量ダイヤル12を薬物送達デバイス1の本体10から離れる方へ本体10の長手方向軸に沿って螺旋状に延ばすことができる。延長は、ダイヤル設定された用量に対応することができる(後述)。
投与量ダイヤル12を回すことで、機械クリッカにより、触覚および音響フィードバックを使用者に提供することができる。投与量窓13内に表示される数字は、印刷によってスリーブ上に存在しており、スリーブはハウジング10内に収容され、容器領域14内に位置するインスリン容器内のピストンと機械的に相互作用する。針が患者の皮膚部位に刺されて、次いで注射ボタン11が押されたとき、投与量窓13内に表示されたインスリン用量が注射デバイス1から排出される。注射ボタン11が押された後、注射デバイス1の針が皮膚部位に特定の時間にわたって留まると、用量の大部分が患者の体内へ注射される。インスリン用量の排出もまた、機械クリック音を引き起こすが、この音は投与量ダイヤル12を使用するときに生じる音とは異なる。
選択された用量、たとえばインスリン用量いわゆる国際単位(IU)の倍数が、投与量窓13を介して表示され、1IUは約45.5マイクログラムの純結晶インスリン(1/22mg)と生物学的に同等である。投与量窓13内に表示される選択された用量の一例は、図1~図4に示すように、たとえば30IUとすることができる。
使用者デバイス2は、薬物送達デバイス1の取扱いに関して使用者を支援する好適なソフトウェア(たとえば、好適なアプリケーション)を含むことができる。たとえば、使用者デバイス2は、特定の薬物送達デバイス1を認識し、次いで薬物送達デバイス1の認識に基づいて使用者に支援を提供することが可能な好適なソフトウェアを収容することができる。薬物送達デバイス1の認識について、以下に説明する。別法または追加として、ソフトウェアは、投与された用量に関係する構成(後述)を認識し、薬剤の投与に関するフィードバックの提供、投与された用量のロギングなどに関して使用者を支援することが可能である。
たとえば、使用者デバイス2は:使用者が正しい薬物送達デバイス1を選択したかどうかを使用者に示す機能;薬物送達デバイス1の状態に関して使用者に助言する(たとえば、薬物送達デバイス1の構成要素が機能していない、または完全には機能していない場合に使用者に助言する)機能;薬物送達デバイス1内に装填された薬物の状態に関して使用者に助言する機能(たとえば、薬物の有効期日が過ぎている、または過ぎていると考えられる場合、透明であるべきときに薬物が濁っている場合など);薬物送達デバイス1が本物である(すなわち、偽造デバイスではない)かどうかを示す機能;薬物送達デバイス1によって投与された用量を検証する機能;などのうちの1つまたはそれ以上を提供しまたは有効にすることが可能である。
薬物送達デバイス1は、1つまたはそれ以上の特徴的な構成を有する。使用者デバイス2は、使用者デバイス2が特徴的な構成を識別し、これらを特定のデバイスに関連付けられた1組の所定の特徴的な構成と比較することを有効にする好適なソフトウェアを記憶する。したがって使用者デバイス2は、薬物送達デバイス1の認識を有効にする。特徴的な構成は、使用者デバイス2が薬物送達デバイス1の状態を識別することを有効にすることができる。
使用者デバイス2は、所与の薬物送達デバイス1の2つ以上の特徴的な構成を記憶することができる。使用者デバイス2が所与の薬物送達デバイス1の2つ以上の特徴的な構成を記憶する場合、薬物送達デバイス1を使用者デバイス2によってより正確に識別することができる。使用者デバイス2が所与の薬物送達デバイス1の2つ以上の特徴的な構成を記憶する場合、薬物送達デバイス1の位置、使用者デバイス2に対する薬物送達デバイス1の向き、使用者デバイス2から薬物送達デバイス1の距離などのうちの1つまたはそれ以上を認識することを可能にすることができる。別法または追加として、使用者が静止画ではなく映像を取り込むために使用者デバイス2を使用する場合、薬物送達デバイス1の動き、使用者デバイス2からのその位置、向き、距離の変化などを識別することを可能にすることができる。
特徴的な構成として働くことができる例示的な特徴的な構成を図3に示す。たとえば、特徴的な構成として以下を挙げることができる:
- 容器領域14の本体10(すなわち、キャップ18は取り外されている)の外形101c、101d;
- 薬物送達デバイス1の本体10の色;
- 投与量窓13の形状および/または色105;
- 投与量ダイヤル12の形状および/または色106;
- 薬物窓14aの形状および/または色108;
- 投与量ダイヤル12と薬物送達デバイス1の本体10との間の距離L6;
- 投与量ダイヤル12上のノッチ112の数および/または位置;
- 薬物送達デバイス1の本体10の直径D1(図3参照);
- 注射ボタン11の直径D2;
- 投与量ダイヤル12の直径D3(図4参照);
- 長さL6および直径D1~D3のいずれかの組合せの比(概して、比Dx/DyまたはL6/Dyのいずれか、ここでx、yはそれぞれの長さまたは直径の数値を表す);
- 上記に挙げた特徴的な構成のうちのいずれか2つの間の距離(図示せず)、および/またはこれらの距離のうちのいずれか2つの比。
特徴的な構成は、単独または組合せで使用することができる。使用者デバイス2は、所与の薬物送達デバイス1内の特徴的な構成のうちの1つまたはそれ以上を認識することができる。上記に挙げた特徴的な構成のうちのいずれか1つを、特徴的な構成のうちのいずれか別の1つと組み合わせて、薬物送達デバイスの認識に使用することができる。使用者デバイス2は、特徴的な構成のすべてを含めて、上記に挙げた特徴的な構成のうちのいずれか一部を記憶することができる。使用者デバイス2による上記に挙げた特徴的な構成のいずれかの認識を、使用者デバイス2による特徴的な構成のうちのいずれか別の1つの認識と組み合わせることができる。薬物送達デバイス1は、特徴的な構成のすべてを含めて、上記に挙げた特徴的な構成のうちのいずれか一部を含むことができる。薬物送達デバイス1は、上記に挙げた特徴的な構成のうちのいずれか1つを、特徴的な構成のうちのいずれか別の1つと組み合わせて含むことができる。
使用者デバイス2は、所与の薬物送達デバイス1の所定の特徴的な構成(上記に挙げた特徴的な構成のうちのいずれか1つ、特徴的な構成のうちの一部、または上記に挙げた特徴的な構成のすべてなど)を記憶する。使用者デバイス2は、カメラ21によって取り込まれた画像または映像から測定された特徴的な構成を、使用者デバイス2のメモリ25内に記憶された所定の特徴的な構成と比較して、どの薬物送達デバイス1がカメラ21に提示されているかを識別することが可能である。
たとえば、使用者は、2つの異なる薬物送達デバイスを所有することがある。これらの薬物送達デバイスの各々が、1組の特徴的な構成を有する。第1の薬物送達デバイスの第1の組の特徴的な構成は、これらの特徴的な構成のうちの少なくとも1つ、好ましくは2つ以上の特徴的な構成に関して、第2の薬物送達デバイスの第2の組の特徴的な構成とは異なる。使用者デバイス2は、それぞれ第1および第2の薬物送達デバイスの第1の組および第2の組の特徴的な構成を記憶する。使用者が薬物送達デバイスのうちの一方を使用者デバイス2のカメラ(前面カメラ21または背面カメラ)に提示したとき、使用者デバイス2は、カメラに提示された薬物送達デバイスの画像を取り込む。特徴的な構成に基づいて、使用者デバイス2は、取り込まれた画像を使用して、カメラ21に示された薬物送達デバイス1の特徴的な構成を導出する。薬物送達デバイス1は、画像から導出された特徴的な構成を、記憶されている第1および第2の組の特徴的な構成と比較する。次いで使用者デバイス2は、第1および第2の組のうちのどちらが画像から導出された特徴的な構成に一致するかを識別し、使用者が所有する薬物送達デバイスのうちのどちらがカメラに提示されたかを判定する。
薬物送達デバイス1の本体10の直径D1は、薬物送達デバイス1の最も広い点で測定することができる。別法として、直径D1は、所定の場所で、たとえば本体10とキャップ18との間の接触線に沿って、投与量ダイヤル12が位置する線に沿って、または任意の他の好適な場所で測定することができる。
注射ボタン11の直径D2は、注射ボタン11の最も外側の領域で測定することができる。別法として、直径D2は、注射ボタン11の最も広い点で測定することができる。
投与量ダイヤル12の直径D3は、投与量ダイヤル12の端部(最も外側の領域)のうちの1つで測定することができる。直径D3は、カラー109aに沿って測定することができる。別法として、直径D2は、投与量ダイヤル12の最も広い点で測定することができる。
様々な他の構成(たとえば、投与量窓13、投与量ダイヤル12、注射ボタン11、または薬物窓14a)の形状の認識に基づく薬物送達デバイス1の認識は、使用者デバイス2のカメラから薬物送達デバイス1の距離に依存することができる。
薬物送達デバイス1の部材の寸法(長さL6および直径D1~D3など)の認識に基づく薬物送達デバイス1の認識は、使用者デバイス2から薬物送達デバイス1の距離に依存することができる。
図5、図6は、薬物送達デバイス1とともに使用することができる容器113の一例を示す。容器113は、任意の好適な代替物に置き換えることができることが理解されよう。たとえば、一度だけ使用できるペン型の薬物送達デバイスは、図5、図6に示す容器ではなく、一体化された容器を使用することができる。容器113は、薬物送達デバイス1内で交換可能とすることができる。
使用される容器のタイプにかかわらず、容器113は、栓114および閉鎖具115を含むことができる。閉鎖具は、ニードルインターフェース(図示せず)を介して針に係合する。栓114は、容器113の第1の端部または遠位端を閉じる。閉鎖具115は、容器113の第2の端部または近位端を閉じる。
栓114は、容器113内を可動である。栓114の動きにより、容器113内に収容されている薬剤が押し出されて針に入り、薬物送達デバイス1から出る。図5は、用量が投与される前の容器113の例示的な構成を示す。図6は、用量が投与された後の容器113の例示的な構成を示す。図5、図6は、用量が投与された後、容器113の遠位端により近い第1の位置から、遠位端から離れて容器113の近位端により近い第2の位置へ、栓114が動かされることを示す。
薬物送達デバイス1の使用中、容器は容器領域14内に収容される。薬物窓14aを通して、容器113および栓114を観察することができる。薬物窓14aを通して、栓114の位置および/または栓114の位置の変化を観察することができる。
使用者デバイス2と薬物送達デバイス1との間の既知の距離および使用者デバイス2に対する薬物送達デバイス1の既知の向きを確立する1つの方法は、特別に設計されたケース5を使用することである(図11~図13に詳細に示す)。ケース5は、第1の壁502、第2の壁504、および少なくとも2つの側壁503を有する。第1の壁502、第2の壁504、および側壁503は、使用者デバイス2を収容するための空間501を画成する。ケース5の第2の壁504は、スロット505を含む。スロット505は、たとえば、図11および図12に示すようにチューブとすることができるが、他の形状も可能である。スロット505は、薬物送達デバイス1を収容するように適用された内側空間506を有する。スロット505は、延長507をさらに含むことができる。延長507は、ニードルマウント14bを収容するように適用することができる。延長507は、投与量ダイヤル12およびボタン11を収容するように適用することができる。
ケース5の第2の壁504は、レンズシステム508を含む。レンズシステム508は、使用者デバイス2のカメラと位置合わせされるように位置する。レンズシステム508は、薬物送達デバイス1の構成の測定を強化することができる。好ましくは、レンズシステムは、薬物送達デバイス1がケース5のスロット505内に位置するとき、カメラと薬物送達デバイス1との間の短い距離を補償する。
一実施形態では、レンズシステム508はまた、ライトガイド(図示せず)を含む。好ましくは、ライトガイドは、フラッシュライトからの光を薬物送達デバイス1へ誘導するように構成され、したがって取り込まれた画像の分解能および/または特徴的な構成の認識を改善する。一実施形態では、ライトガイドは、栓114および/またはその位置の認識を助けることができる。したがって、ライトガイドは、投与された用量の認識の精度を改善することができる。
一実施形態では、ケース5は、使用者デバイス2が第1の壁502の方を向いてケース5内に位置することができるように構成することができる。前壁502は、使用者が使用者デバイス2の画面23(たとえば、タッチ画面)を観察および/または操作することを可能にするように適用することができる。この場合、レンズシステム508は、使用者デバイス2の背面カメラと位置合わせされるように位置する。
一実施形態では、使用者デバイス2は、第2の壁504の方を向いてケース5内に位置することができる。この場合、レンズシステム508は、使用者デバイス2の前面カメラ21と位置合わせされるように位置する。使用者デバイス2は、使用者デバイス2がケース5内へ挿入されたとき、使用者がディスプレイ21にアクセスできないように収納することができる。別法として、ケース5は、蓋(図示せず)を含むことができる。このときスロット505は、蓋の上または中に位置することができる。蓋は、開閉されるように適用することができる。蓋が開いているとき、使用者は使用者デバイス2の表示画面23にアクセス可能である。蓋が閉じているとき、スロット505は使用者デバイスの前面カメラ21と位置合わせされる。薬物送達デバイス1がスロット505内に収納された後、薬物送達デバイス1はまた、使用者デバイス2の前面カメラ21と位置合わせされる。
スロット505は、レンズシステム508、薬物窓14a、栓114、および使用者デバイス2のカメラを位置合わせするように位置することができる。
薬物送達デバイス1がスロット505の内側空間506内へ挿入されたとき、薬物送達デバイス1は、使用者デバイス2に対して特有の位置および向きで位置する。特に、スロット505は、使用者デバイス2の前面カメラ21または背面カメラに対して特有の位置(距離、向き)で薬物送達デバイス1を位置付ける。次いでこれにより、使用者デバイス2が既知の距離および角度から薬物送達デバイス1の画像を取り込むことが可能になる。
使用者デバイス2に対する薬物送達デバイス1の既知の距離および向きを使用して、使用者デバイス2は、取り込まれた画像を処理し、上述した特徴的な構成を測定することができる。別法または追加として、使用者デバイス2に対する薬物送達デバイス1の既知の距離および向きを使用して、使用者デバイス2は、取り込まれた画像を処理し、用量が投与される前後の栓114の位置をそれぞれ測定し、この測定から投与された用量を導出することができる。
ポーチ5を使用することで、使用者デバイス2のカメラからの薬物送達デバイス1の既知の位置(距離、向き)により、特徴的な構成および/または投与された用量の測定をより精密とすることができる。
使用者デバイス2(図8に概略的に示す)は、プロセッサ24、メモリ25、少なくとも1つのカメラ21、ディスプレイ23、および電源26を含む。メモリ25は、上述したように、薬物送達デバイス1の認識のための好適なソフトウェア(たとえば、ソフトウェアアプリケーション)を記憶する。プロセッサ24は、上述した内容に従って、ソフトウェアを実行する。
使用の際、使用者は、使用者デバイス2のカメラ21を使用して、薬物送達デバイス1の画像を取り込む(図9、工程S1)。次いで、取り込まれた画像は使用者デバイス2によって処理され、取り込まれた画像内で1つまたはそれ以上の特徴的な構成が識別される(工程S2)。識別された特徴的な構成は、使用者デバイス2内に記憶されている特徴的な構成と比較される(工程S3)。次いで、薬物送達デバイスが識別され(工程S4)、結果が出力される(工程S5)。
たとえば図10に示す方法において、上述したデバイスおよび方法を用いることができる(後述)。
薬物送達デバイス1はまず、ケース5のスロット505内に位置する。使用者デバイス2はまた、ケース5内の空間501に位置する。好ましくは、使用者デバイス2は、薬物送達デバイス1の1組のパラメータをそのメモリ内に記憶する。
使用者デバイス2および薬物送達デバイス1がケース5内に位置した後、使用者デバイス2は、薬物送達デバイス1の容器113の第1の写真を取り込むことができる(工程S10)。
薬物送達デバイス1の第1の写真および/または容器113の第1の写真から、栓114の第1の位置を判定することができる(工程S11)。栓114の第1の位置は、典型的には、用量が投与される前の栓114の位置に対応する。
使用者デバイス2は、第1の栓位置を記憶する(工程S12)。
使用者デバイス2は、用量を注射するように使用者に指示することができる(工程S13)。使用者デバイス2は、場合により、用量が注射されたという使用者からの確認を必要とすることができる。
使用者デバイス2は、容器113の第2の写真を取り込むことができる(工程S14)。
薬物送達デバイス1の第2の写真および/または容器113の第2の写真から、栓114の第2の位置を判定することができる(工程S15)。
栓114の第2の位置は、典型的には、用量が投与された後の栓114の位置に対応する。カートリッジ113の既知の(事前に記憶された)パラメータ、ならびに栓114の既知の第1および第2の位置から、投与された用量を計算することができる(工程S16)。
場合により、投与された用量を使用者デバイス2のディスプレイ23上に表示することができる(工程S17)。別法または追加として、正しい用量が投与されたかどうかに関する情報を表示することができる。たとえば、用量が(事前に記憶または事前に選択された)使用者の推奨用量に対応することを判定された場合、正しい用量が投与されたという確認を表示することができる。
栓位置の認識を助けるために、容器113および/または栓114および/または薬物窓14aは、少なくとも1つの対比機能を含むことができる。たとえば、栓114の内面を対比色で設けることおよび/または対照をなす裏張りを設けることができる。同様に、薬物窓14aの境界116(図7に示す)のうちの少なくとも1つを対比色で設けることができる。
類似の対比機能を容器(たとえば、近位端に近接する位置、容器領域内への容器の挿入後に薬物窓14aを通してこの対比機能が見えるような位置)に設けることができることが、当業者には明らかである。この文脈で、対比色とは、他の機能および/または容器内に収容されている薬物に対して見える色である。たとえば、容器領域14は、暗色(黒色、灰色、暗緑色、または茶色など)で設けることができ、栓114もまた、暗色(容器領域14の色と同じまたは異なる)で設けることができ、対比機能は、透明色(黄色、橙色)または明色(白色、ベージュ色、黄色、または赤色など)で設けることができる。
上述したように、ケース5により、図10の方法の途中に使用者デバイス2によって取り込まれた画像が、使用者デバイス2に対する薬物送達デバイス1の既知の位置に関連付けられる。したがって、薬物送達デバイス1の識別および/または投与された用量の測定は、使用者デバイスに対して薬物送達デバイス1を位置付けて使用者デバイスに対する薬物送達デバイス1の精密な位置(距離および向き)を導出する追加の工程を必要としない。したがって、それぞれの方法が簡略化される。加えて、薬物送達デバイス1の識別および/または投与された用量の測定を、ケース5がない場合より精密とすることができる。
「薬物」または「薬剤」という用語は、本明細書では同義的に用いられ、1つもしくはそれ以上の活性医薬成分またはそれらの薬学的に許容可能な塩もしくは溶媒和物と、場合により薬学的に許容可能な担体と、を含む医薬製剤を記述する。活性医薬成分(「API」)とは、最広義には、ヒトまたは動物に対して生物学的効果を有する化学構造体のことである。薬理学では、薬剤または医薬は、疾患の治療、治癒、予防、または診断に使用されるか、さもなければ身体的または精神的なウェルビーイングを向上させるために使用される。薬物または薬剤は、限定された継続期間で、または慢性障害では定期的に使用可能である。
以下に記載されるように、薬物または薬剤は、1つもしくはそれ以上の疾患の治療のために各種タイプの製剤中に少なくとも1つのAPIまたはその組合せを含みうる。APIの例としては、500Da以下の分子量を有する低分子、ポリペプチド、ペプチド、およびタンパク質(たとえば、ホルモン、成長因子、抗体、抗体フラグメント、および酵素)、炭水化物および多糖、ならびに核酸、二本鎖または一本鎖DNA(ネイキッドおよびcDNAを含む)、RNA、アンチセンス核酸たとえばアンチセンスDNAおよびRNA、低分子干渉RNA(siRNA)、リボザイム、遺伝子、およびオリゴヌクレオチドが挙げられうる。核酸は、ベクター、プラスミド、またはリポソームなどの分子送達システムに取り込み可能である。1つまたはそれ以上の薬物の混合物も企図される。
薬物または薬剤は、薬物送達デバイスでの使用に適合化された一次パッケージまたは「薬物容器」に包含可能である。薬物容器は、たとえば、1つもしくはそれ以上の薬物の収納(たとえば、短期または長期の収納)に好適なチャンバを提供するように構成されたカートリッジ、シリンジ、リザーバ、または他の硬性もしくは可撓性のベッセルでありうる。たとえば、いくつかの場合には、チャンバは、少なくとも1日間(たとえば、1日間~少なくとも30日間)にわたり薬物を収納するように設計可能である。いくつかの場合には、チャンバは、約1カ月~約2年間にわたり薬物を収納するように設計可能である。収納は、室温(たとえば、約20℃)または冷蔵温度(たとえば、約-4℃~約4℃)で行うことが可能である。いくつかの場合には、薬物容器は、投与される医薬製剤の2つ以上の成分(たとえば、APIと希釈剤、または2つの異なる薬物)を各チャンバに1つずつ個別に収納するように構成されたデュアルチャンバカートリッジでありうるか、またはそれを含みうる。かかる場合には、デュアルチャンバカートリッジの2つのチャンバは、人体もしくは動物体への投薬前および/または投薬中に2つ以上の成分間の混合が可能になるように構成可能である。たとえば、2つのチャンバは、互いに流体連通するように(たとえば、2つのチャンバ間の導管を介して)かつ所望により投薬前にユーザによる2つの成分の混合が可能になるように構成可能である。代替的または追加的に、2つのチャンバは、人体または動物体への成分の投薬時に混合が可能になるように構成可能である。
本明細書に記載の薬物送達デバイスに含まれる薬物または薬剤は、多くの異なるタイプの医学的障害の治療および/または予防のために使用可能である。障害の例としては、たとえば、糖尿病または糖尿病に伴う合併症たとえば糖尿病性網膜症、血栓塞栓障害たとえば深部静脈血栓塞栓症または肺血栓塞栓症が挙げられる。障害のさらなる例は、急性冠症候群(ACS)、アンギナ、心筋梗塞、癌、黄斑変性、炎症、枯草熱、アテローム硬化症および/または関節リウマチである。APIおよび薬物の例は、ローテリステ2014年(Rote Liste 2014)(たとえば、限定されるものではないがメイングループ12(抗糖尿病薬剤)または86(オンコロジー薬剤))やメルク・インデックス第15版(Merck Index,15th edition)などのハンドブックに記載されているものである。
1型もしくは2型糖尿病または1型もしくは2型糖尿病に伴う合併症の治療および/または予防のためのAPIの例としては、インスリン、たとえば、ヒトインスリン、もしくはヒトインスリンアナログもしくは誘導体、グルカゴン様ペプチド(GLP-1)、GLP-1アナログもしくはGLP-1レセプターアゴニスト、はそのアナログもしくは誘導体、ジペプチジルペプチダーゼ-4(DPP4)阻害剤、またはそれらの薬学的に許容可能な塩もしくは溶媒和物、またはそれらのいずれかの混合物が挙げられる。本明細書で用いられる場合、「アナログ」および「誘導体」という用語は、天然に存在するペプチドに存在する少なくとも1つのアミノ酸残基の欠失および/または交換によりおよび/または少なくとも1つのアミノ酸残基の付加により天然に存在するペプチドの構造たとえばヒトインスリンの構造から形式的に誘導可能な分子構造を有するポリペプチドを指す。付加および/または交換アミノ酸残基は、コード可能アミノ酸残基または他の天然に存在する残基または純合成アミノ酸残基のどれかでありうる。インスリンアナログは、「インスリンレセプターリガンド」とも呼ばれる。特に、「誘導体」という用語は、天然に存在するペプチドの構造から形式的に誘導可能な分子構造、たとえば、1つまたはそれ以上の有機置換基(たとえば脂肪酸)がアミノ酸の1つまたはそれ以上に結合したヒトインスリンの分子構造を有するポリペプチドを指す。場合により、天然に存在するペプチドに存在する1つまたはそれ以上のアミノ酸が、欠失し、および/または非コード可能アミノ酸を含めて他のアミノ酸によって置き換えられ、または天然に存在するペプチドに非コード可能なものを含めてアミノ酸が付加される。
インスリンアナログの例は、Gly(A21)、Arg(B31)、Arg(B32)ヒトインスリン(インスリングラルギン);Lys(B3)、Glu(B29)ヒトインスリン(インスリングルリジン);Lys(B28)、Pro(B29)ヒトインスリン(インスリンリスプロ);Asp(B28)ヒトインスリン(インスリンアスパルト);位置B28のプロリンがAsp、Lys、Leu、ValまたはAlaに置き換えられたうえに位置B29のLysがProに置き換えられていてもよいヒトインスリン;Ala(B26)ヒトインスリン;Des(B28~B30)ヒトインスリン;Des(B27)ヒトインスリンおよびDes(B30)ヒトインスリンである。
インスリン誘導体の例は、たとえば、B29-N-ミリストイル-des(B30)ヒトインスリン、Lys(B29)(N-テトラデカノイル)-des(B30)ヒトインスリン(インスリンデテミル、レベミル(Levemir)(登録商標));B29-N-パルミトイル-des(B30)ヒトインスリン;B29-N-ミリストイルヒトインスリン;B29-N-パルミトイルヒトインスリン;B28-N-ミリストイルLysB28ProB29ヒトインスリン;B28-N-パルミトイル-LysB28ProB29ヒトインスリン;B30-N-ミリストイル-ThrB29LysB30ヒトインスリン;B30-N-パルミトイル-ThrB29LysB30ヒトインスリン;B29-N-(N-パルミトイル-ガンマ-グルタミル)-des(B30)ヒトインスリン、B29-N-オメガ-カルボキシペンタデカノイル-ガンマ-L-グルタミル-des(B30)ヒトインスリン(インスリンデグルデク、トレシーバ(Tresiba)(登録商標));B29-N-(N-リトコリル-ガンマ-グルタミル)-des(B30)ヒトインスリン;B29-N-(ω-カルボキシヘプタデカノイル)-des(B30)ヒトインスリンおよびB29-N-(ω-カルボキシヘプタデカノイル)ヒトインスリンである。
GLP-1、GLP-1アナログおよびGLP-1レセプターアゴニストの例は、たとえば、リキシセナチド(リキスミア(Lyxumia)(登録商標))、エキセナチド(エキセンジン-4、バイエッタ(Byetta)(登録商標)、ビデュリオン(Bydureon)(登録商標)、ヒラモンスターの唾液腺により産生される39アミノ酸ペプチド)、リラグルチド(ビクトーザ(Victoza)(登録商標))、セマグルチド、タスポグルチド、アルビグルチド(シンクリア(Syncria)(登録商標))、デュラグルチド(トルリシティ(Trulicity)(登録商標))、rエキセンジン-4、CJC-1134-PC、PB-1023、TTP-054、ラングレナチド/HM-11260C(エフペグレナチド)、HM-15211、CM-3、GLP-1エリゲン、ORMD-0901、NN-9423、NN-9709、NN-9924、NN-9926、NN-9927、ノデキセン、ビアドール-GLP-1、CVX-096、ZYOG-1、ZYD-1、GSK-2374697、DA-3091、MAR-701、MAR709、ZP-2929、ZP-3022、ZP-DI-70、TT-401(ペガパモドチド(Pegapamodtide))、BHM-034、MOD-6030、CAM-2036、DA-15864、ARI-2651、ARI-2255、チルゼパチド(LY3298176)、バマドゥチド(Bamadutide)(SAR425899)、エキセナチド-XTENおよびグルカゴン-Xtenである。
オリゴヌクレオチドの例は、たとえば、家族性高コレステロール血症の治療のためのコレステロール低下アンチセンス治療剤ミポメルセンナトリウム(キナムロ(Kynamro)(登録商標))、またはアルポート症候群の治療のためのRG012である。
DPP4阻害剤の例は、リナグリプチン、ビダグリプチン、シタグリプチン、デナグリプチン、サキサグリプチン、ベルベリンである。
ホルモンの例としては、脳下垂体ホルモンもしくは視床下部ホルモンまたはレギュラトリー活性ペプチドおよびそれらのアンタゴニスト、たとえば、ゴナドトロピン(フォリトロピン、ルトロピン、コリオンゴナドトロピン、メノトロピン)、ソマトロピン(Somatropine)(ソマトロピン(Somatropin))、デスモプレシン、テルリプレシン、ゴナドレリン、トリプトレリン、リュープロレリン、ブセレリン、ナファレリン、およびゴセレリンが挙げられる。
多糖の例としては、グルコサミノグリカン、ヒアルロン酸、ヘパリン、低分子量ヘパリンもしくは超低分子量ヘパリンもしくはそれらの誘導体、もしくは硫酸化多糖たとえばポリ硫酸化形の上述した多糖、および/またはそれらの薬学的に許容可能な塩が挙げられる。ポリ硫酸化低分子量ヘパリンの薬学的に許容可能な塩の例は、エノキサパリンナトリウムである。ヒアルロン酸誘導体の例は、ハイランG-F20(シンビスク(Synvisc)(登録商標))、ヒアルロン酸ナトリウムである。
本明細書で用いられる「抗体」という用語は、イムノグロブリン分子またはその抗原結合部分を指す。イムノグロブリン分子の抗原結合部分の例としては、抗原への結合能を保持するF(ab)およびF(ab’)2フラグメントが挙げられる。抗体は、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、組換え抗体、キメラ抗体、脱免疫化もしくはヒト化抗体、完全ヒト抗体、非ヒト(たとえばネズミ)抗体、または一本鎖抗体でありうる。いくつかの実施形態では、抗体は、エフェクター機能を有するとともに補体を固定可能である。いくつかの実施形態では、抗体は、Fcレセプターへの結合能が低減されているか、または結合能がない。たとえば、抗体は、Fcレセプターへの結合を支援しない、たとえば、Fcレセプター結合領域の突然変異もしくは欠失を有するアイソタイプもしくはサブタイプ、抗体フラグメントまたは突然変異体でありうる。抗体という用語は、4価二重特異的タンデムイムノグロブリン(TBTI)および/またはクロスオーバー結合領域配向を有する二重可変領域抗体様結合タンパク質(CODV)に基づく抗原結合分子も含む。
「フラグメント」または「抗体フラグメント」という用語は、完全長抗体ポリペプチドを含まないが依然として抗原に結合可能な完全長抗体ポリペプチドの少なくとも一部分を含む抗体ポリペプチド分子由来のポリペプチド(たとえば、抗体重鎖および/または軽鎖ポリペプチド)を指す。抗体フラグメントは、完全長抗体ポリペプチドの切断部分を含みうるが、この用語は、かかる切断フラグメントに限定されるものではない。本発明に有用な抗体フラグメントとしては、たとえば、Fabフラグメント、F(ab’)2フラグメント、scFv(一本鎖Fv)フラグメント、線状抗体、単一特異的または多重特異的な抗体フラグメント、たとえば、二重特異的、三重特異的、四重特異的および多重特異的抗体(たとえば、ダイアボディ、トリアボディ、テトラボディ)、1価または多価抗体フラグメント、たとえば、2価、3価、4価および多価の抗体、ミニボディ、キレート化組換え抗体、トリボディまたはビボディ、イントラボディ、ナノボディ、小モジュール免疫医薬(SMIP)、結合ドメインイムノグロブリン融合タンパク質、ラクダ化抗体、およびVHH含有抗体が挙げられる。抗原結合抗体フラグメントの追加の例は当技術分野で公知である。
「相補性決定領域」または「CDR」という用語は、特異的抗原認識を媒介する役割を主に担う、重鎖および軽鎖の両方のポリペプチドの可変領域内の短いポリペプチド配列を指す。「フレームワーク領域」という用語は、CDR配列でないかつ抗原結合が可能になるようにCDR配列の適正配置を維持する役割を主に担う、重鎖および軽鎖の両方のポリペプチドの可変領域内のアミノ酸配列を指す。フレームワーク領域自体は、典型的には抗原結合に直接関与しないが、当技術分野で公知のように、ある特定の抗体のフレームワーク領域内のある特定の残基は、抗原結合に直接関与しうるか、またはCDR内の1つもしくはそれ以上のアミノ酸と抗原との相互作用能に影響を及ぼしうる。
抗体の例は、抗PCSK-9 mAb(たとえば、アリロクマブ)、抗IL-6 mAb(たとえば、サリルマブ)、および抗IL-4 mAb(たとえば、デュピルマブ)である。
本明細書に記載のいずれのAPIの薬学的に許容可能な塩も、薬物送達デバイスで薬物または薬剤に使用することが企図される。薬学的に許容可能な塩は、たとえば、酸付加塩および塩基性塩である。
本発明の完全な範囲および精神から逸脱することなく、本明細書に記載するAPI、製法、装置、方法、システム、および実施形態の様々な構成要素に修正(追加および/または削除)を加えることができ、本発明は、そのような修正およびそのあらゆる均等物を包含することが、当業者には理解されよう。
例示的な薬物送達デバイスは、ISO11608-1:2014(E)の第5.2章の表1に記載されている針ベースの注射システムを伴うことができる。ISO11608-1:2014(E)に記載されているように、針ベースの注射システムは、複数用量容器システムおよび単一用量(部分または全排出)容器システムに大まかに区別することができる。容器は、交換可能な容器であっても、一体化された交換不能な容器であってもよい。
ISO11608-1:2014(E)にさらに記載されているように、複数用量容器システムは、交換可能な容器を有する針ベースの注射デバイスを伴うことができる。そのようなシステムでは、各容器が複数の用量を保持し、用量のサイズは固定されても可変(使用者によって事前に設定される)でもよい。別の複数用量容器システムは、一体化された交換不能な容器を有する針ベースの注射デバイスを伴うことができる。そのようなシステムでは、各容器が複数の用量を保持し、用量のサイズは固定されても可変(使用者によって事前に設定される)でもよい。
ISO11608-1:2014(E)にさらに記載されているように、単一用量容器システムは、交換可能な容器を有する針ベースの注射デバイスを伴うことができる。そのようなシステムに対する一例では、各容器が単一の用量を保持し、それによって送達可能な体積全体が排出される(全排出)。さらなる例では、各容器が単一の用量を保持し、それによって送達可能な体積の一部分が排出される(部分排出)。ISO11608-1:2014(E)にまた記載されているように、単一用量容器システムは、一体化された交換不能な容器を有する針ベースの注射デバイスを伴うことができる。そのようなシステムに対する一例では、各容器が単一の用量を保持し、それによって送達可能な体積全体が排出される(全排出)。さらなる例では、各容器が単一の用量を保持し、それによって送達可能な体積の一部分が排出される(部分排出)。

Claims (13)

  1. 薬物送達デバイス(1)、使用者デバイス(2)、および該使用者デバイスのためのケース(5)からなるシステムであって、
    ケースは、使用者デバイス(2)を取り外し可能なようにケース内に受け入れるように構成された空間(501)を画成する第1の壁(502)、第2の壁(504)、および少なくとも2つの側壁(503)を含み、ケースは、薬物送達デバイス(1)を取り外し可能なようにケース内に受け入れるように適用されたスロット(505)をさらに含み;
    使用者デバイスは、少なくとも1つのカメラを含み;
    使用者デバイスおよび薬物送達デバイスがともに取り外し可能なようにケース内に受け入れられるとき、ケースは、所定の距離および/または向きから薬物送達デバイスの少なくとも1つの構成の画像をカメラが取り込むことが可能になるように使用者デバイスのカメラおよび薬物送達デバイスを位置合わせするように構成されている、前記システム。
  2. ケースは、使用者デバイスおよび薬物送達デバイスがケース内へ挿入されるときカメラと薬物送達デバイスとの間に位置するレンズシステム(508)をさらに含む、請求項1に記載のシステム。
  3. 使用者デバイスは、フラッシュライトをさらに含み、ケースは、ライトガイドをさらに含み、該ライトガイドは、フラッシュライトからの光を薬物送達デバイスの方へ案内するように構成されている、請求項1または2に記載のシステム。
  4. 薬物送達デバイスは、薬剤を収容するための容器を含み、該容器は、薬剤を変位させるための栓を含み、ケースは、栓の少なくとも1つの画像を取り込むための位置にカメラがくるように使用者デバイスのカメラおよび薬物送達デバイスの容器を位置合わせするように構成されている、請求項1~3のいずれか1項に記載のシステム。
  5. 使用者デバイスは:
    カメラを使用して、容器の第1の画像を取り込み;
    第1の画像から、プロセッサを使用して、薬剤の用量が投与される前の栓の位置に対応する栓の第1の位置を判定し;
    カメラを使用して、容器の第2の画像を取り込み;
    第2の画像から、プロセッサを使用して、薬剤の用量が投与された後の栓の位置に対応する栓の第2の位置を判定し;
    第1および第2の位置に基づいて、投与された用量を判定するように構成されている、請求項4に記載のシステム。
  6. 使用者デバイスは、背面カメラを含み、ケースは、所定の距離および/または向きから薬物送達デバイスの少なくとも1つの構成の画像をカメラが取り込むことが可能になるように使用者デバイスの背面カメラおよび薬物送達デバイスを位置合わせするように構成されている、請求項1~5のいずれか1項に記載のシステム。
  7. 使用者デバイスは、前面カメラを含み、ケースは、所定の距離および/または向きから薬物送達デバイスの少なくとも1つの構成の画像をカメラが取り込むことが可能になるように使用者デバイスの前面カメラおよび薬物送達デバイスを位置合わせするように構成されている、請求項1~6のいずれか1項に記載のシステム。
  8. ケースは蓋を含み、スロットは該蓋に設けられている、請求項1~7のいずれか1項に記載のシステム。
  9. 使用者デバイス(2)のためのケース(5)であって、
    使用者デバイス(2)を取り外し可能なようにケース内に受け入れるように構成された空間(501)を画成する第1の壁(502)、第2の壁(504)、および少なくとも2つの側壁(503)と;
    薬物送達デバイスを取り外し可能なようにケース内に受け入れるように適用されたスロット(505)とを含み;
    使用者デバイスおよび薬物送達デバイスがともに取り外し可能なようにケース内に受け入れられるとき、ケースは、所定の距離および/または向きから薬物送達デバイスの少なくとも1つの構成の画像をカメラが取り込むことが可能になるように使用者デバイスのカメラおよび薬物送達デバイスを位置合わせするように適用されている、前記ケース。
  10. 使用者デバイスおよび薬物送達デバイスがケース内へ挿入されるとき使用者デバイスのカメラと薬物送達デバイスとの間に位置するレンズシステム(508)をさらに含む、請求項9に記載のケース。
  11. 使用者デバイスおよび薬物送達デバイスがケース内へ挿入されるとき使用者デバイスのフラッシュライトからの光を薬物送達デバイスの方へ案内するように構成されているライトガイドをさらに含む、請求項9または10に記載のケース。
  12. 薬剤を変位させるように構成された栓の少なくとも1つの画像を取り込むための位置にカメラがくるように、使用者デバイスのカメラおよび薬剤を収容するための容器を位置合わせするように構成されている、請求項9~11のいずれか1項に記載のケース。
  13. 薬物送達デバイスを認識する方法であって、薬物送達デバイスは、少なくとも1つの特徴的な構成を含み、該方法は:
    薬物送達デバイスを取り外し可能なようにケース内へ挿入することと;
    使用者デバイスを取り外し可能なようにケース内へ挿入することとを含み;
    ケースは、所定の距離および/または向きから薬物送達デバイスの画像をカメラが取り込むことが可能になるように使用者デバイスのカメラおよび薬物送達デバイスを位置合わせするように構成され;
    該方法は:
    使用者デバイスのカメラを使用して、薬物送達デバイスの画像を取り込むことと;
    取り込まれた画像に基づいて、使用者デバイスのプロセッサを使用して、薬物送達デバイスの1つまたはそれ以上の特徴的な構成を識別することと;
    使用者デバイスのプロセッサを使用して、識別された特徴的な構成を、使用者デバイスのメモリ内に記憶された所定の特徴的な構成と比較することと;
    比較に基づいて、薬物送達デバイスを識別することと;
    使用者デバイスの画面を使用して、識別の結果を出力することとをさらに含む、前記方法。
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