以下に、本発明の望ましい実施の形態を、家庭のキッチンなどの蛇口に取り付けられる浄水器を例にとり、図を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施形態例に係る浄水器の正面図である。本発明の浄水器は、その内部に流路切換弁を内蔵した本体部2と、図6に示した、ろ材を収納したろ過カ-トリッジ3などから構成されている。本体部2にはレバー5が設けられ、レバー5を操作することにより、蛇口4から原水流入口を通って流入した原水をそのままシャワー水として吐出するか(原水シャワー)、そのままストレ-ト水として吐出するか(原水ストレ-ト)、ろ過カ-トリッジ3に供給するか、を選択して切り換える。ろ過カ-トリッジ3に供給された原水は、活性炭などの吸着剤や中空糸膜等によってろ過され、浄水流出口から浄水として吐出される。
まず、本体部2について説明する。図2は、本発明の一実施形態例に係る浄水器の上面図である。図3は、本発明の一実施形態例に係る浄水器の右側面図である。図4は、図2中のA-A縦断面であり、図5は、図2中のB-B縦断面である。
本体部2は、図2~5に示すように、3個の弁体11a、11b、11cと弁軸12とを備えた流路切換弁本体13、原水シャワー口14と、原水ストレ-ト口15と、浄水流出口19とを備えた下部ボディ16、流路切換弁本体13が上面に突出する開口部を備えた上部ボディ17、切換操作を行うレバー5、ろ過カ-トリッジ3を固定するカ-トリッジキャップ91、流量を積算して、その結果を表示する電装部などから構成されている。
流路切換弁本体13には、リング状のパッキン36が装着され、蛇口4の先端に取り付けられたアダプタ37を介して、取付ナット38を流路切換弁本体13に螺合させ、本体部2を蛇口4に取り付けるようになっている。
流路切換弁本体13の内部は、3個の通水路21a、21b、21cを開設した区画板22によって、上部室23と下部室24とに区画されている。上部室23には、3個の弁体11a、11b、11cが、3個の通水路21a、21b、21cに対応するように配置されている。
図7は、本発明の一実施形態例に係る浄水器に用いる弁体の斜視図である。図7に示すように弁体11a、11b、11cは、それぞれバルブ58a、58b、58cと、バルブシール57a、57b、57cとから構成されている。弁体11aのバルブシール57aが区画板22に押し当てられることで通水路21aが閉じた状態になる。弁体11b、11cについても同様である。
弁軸12は、その回動に対応して、弁体11a、11b、11cが上下するように挿着される。下部室24に、通水路21aからろ過カ-トリッジ3に原水を供給する原水供給口26(図9参照)へ通じる流路31aと、通水路21bから原水ストレ-ト口15へ通じる流路31bと、通水路21cから原水シャワー口14へ通じる流路31cとが設けられている。
図4に示すように、弁軸12には、通水路21a、21b、21cに対向する位置に、弁軸カム部27a、27b、27cが設けられている。これら弁軸カム部27a、27b、27cは、弁軸12の周方向に例えば60゜ずつずらして設けられており、弁軸12を60゜ずつ回動することにより選択的に上方を向き、バルブ58a、58b、58cに設けたバルブカム部47a、47b、47cのいずれか1つを押し上げて通水路を開くことができるようになっている。押し上げられない弁体2つは、対応する弁軸カム部に押し下げられ、通水路を閉じるようになっている。
すなわち、後述の弁操作部18により弁軸12を所定角度回動することで、通水路21a、21b、21cのいずれかを開放し、蛇口4から流入した原水をそのままシャワー水として吐出するか、そのままストレ-ト水として吐出するか、ろ過カ-トリッジ3に供給するか、を選択できる。
図9は、図2中のC-C断面である。図9に示すように、流路切換弁本体13の側部後方には、ろ過カ-トリッジ3に原水を供給する原水供給口26と、ろ過カ-トリッジ3から浄水を受け入れる浄水受入口29とが設けられている。原水供給口26は原水管路20を介して流路31aに連通しており、浄水受入口29は浄水管路30を介して浄水流出口19と連通している。浄水管路30には、後述する流量検出部102の水車122と下流支持部材123が設けられ、浄水の通水により水車122が回転するようになっている。流量検出部102の磁気スイッチホルダ125は、浄水管路30の近傍に配置される。
次に、ろ過カ-トリッジ3について簡単に説明する。図6は、本発明の一実施形態例に係る浄水器に装着するろ過カートリッジ3の横断面図である。ろ過カ-トリッジ3は、容器61の底部に、原水供給口26から原水を受け入れる原水受入口62と、浄水受入口29に浄水を供給する浄水供給口63が設けられている。原水受入口62と浄水供給口63には、それぞれOリング73、74が設けられ、原水供給口26と浄水受入口29に接続した際に外部に水が漏れるのを防止している。容器61の内部底面には円筒状突起61aが形成されており、円筒状突起61aに、中空糸膜モジュールの円筒体64の下端がOリング65を介して嵌入立設されている。そして、この円筒体64の外周上下部には、円筒体64の外周面と容器61の内壁面との間を通過する原水の処理を行う吸着剤層70を保持するために、リング状フィルタ66、67が固定されている。
円筒体64の内部には、複数本の中空糸膜を束ねて逆U字状に折り曲げた中空糸膜束68が収納されている。中空糸膜の両端部は、円筒体64の下部にて各中空糸間および中空糸と円筒体64との間に充填された硬化性樹脂69(封止剤)により封止固定(ポッティング)されている。各中空糸膜は、容器61へ嵌入する前にポッティング部が一部切断除去されているので、末端が浄水供給口63に向かって開口している。
そして、円筒体64の外周面と容器61の内壁面との間には、活性炭、ゼオライト、イオン交換樹脂、キレ-ト樹脂などからなる吸着剤層70が配備されている。
容器61の上部は、中空糸膜束68と吸着剤を容易に充填できるよう開口されており、内部の汚れを確認できるように透明キャップ71が嵌入され、超音波溶着されている。
上記のように構成されたろ過カートリッジ3は、図8に示したように、本体部2内に装填される。カ-トリッジキャップ91が、ろ過カ-トリッジ3に覆い被さる位置で下部ボディ16と上部ボディ17とに固定され、ろ過カ-トリッジ3を所定位置に固定する役目を果たしている。
続いて、図3と図8を用いて、弁軸12を回動操作する弁操作部18について説明する。図8は、図2中のE-E縦断面図である。
弁操作部18は、レバー5の軸端に設けられた凸部と、弁軸12の軸端に設けられた凸部とを、レバー接続部8を介して連結し、レバー5の操作に応じて弁軸12が回動するようになっている。レバ-接続部8に設けられた溝部が、上部ボディ17と下部ボディ16に挟みこまれ、弁軸12の軸に対して回動可能になる。
弁軸12には、レバー接続部8と弁軸12が当接する近傍の円筒側面に設けられた穴にバネ7と鋼球6a、6bが、鋼球6bの一部が穴部9から出る状態で挿入される。
図13は、本発明の一実施形態例を示す浄水器の流路切換弁本体13の右側面図である。鋼球6bは、流路切換弁本体13の弁軸12が挿入される箇所に備えられた3つの凹部10に収まる。レバー5の回動操作によって、鋼球6bは流路切換弁本体13の3つの凹部10のうち隣り合う凹部に移動する際、鋼球6bがバネ7の弾性力によって凹部10に弾かれることでクリック感をもたらし、使用者に切換操作が行われたことを知らせる。鋼球の個数は1つでも良い。また、圧縮バネを用いているがクリック感を再現するために板バネ機構を用いてもよい。
図15は、本発明の一実施形態例を示す浄水器の切換状態を示す「浄水」「原水ストレ-ト」「原水シャワー」のイラストである。上部ボディ17には、図15のような切換状態を示す「浄水」イラスト171a、「原水ストレ-ト」イラスト171b、「原水シャワー」イラスト171cが印刷されている。切換状態を示す表示は、文字だけでも、文字とイラストの両方でもよい。
次に、流量を積算して、その結果を表示する電装部について説明する。電装部は、図4に示す電源部101と、図9に示す流量検出部102、制御部104、リセット部153などから構成されている。
図10は、本発明の一実施形態例に係る浄水器に用いる電源部101の分解斜視図である。電源部101は、上部ボディ17と下部ボディ16に挟み込む電池ホルダ115と、コイン形二酸化マンガンリチウム電池111(以下、電池111)と、陽極金具113および陰極金具114と、電池を水 密に固定する脱着自在な電池カバ-112から構成されている。
電池カバ-112は、筒状の電池装着部116を有するとともに、その外周にOリング117を有し、電池カバ-112がバヨネット機構により電池ホルダ115に装着したときに、電池装着部116に水が浸入するのを防ぐようになっている。筒状の電池装着部116には切り欠き118が設けられているので、指を引っかけて容易に電池を取り外すことができる。また、電池カバ-112の表面には、硬貨を挿入して回すための凹部119が設けられ、その周囲に、電池の規格と開閉のための回転方向を示す文字やイラストが刻印されている。したがって、使用者は、電池の規格と電池カバ-112の回転方向を確認した上で、コインを使って電池カバ-112を電池ホルダ115から取り外し、電池を交換することができる。
電池ホルダ115内に設けられた陽極金具113および陰極金具114は、それぞれリ-ド線で図9に示す制御部104に結線されており、電池111による電力が制御部104に供給される。リ-ド線と電池ホルダ115がシリコーンゴムによって封止されており、水がリ-ド線をつたって陽極金具113、陰極金具114さらには電池装着部116内に浸入するのを防止している。陽極金具113と陰極金具114とリード線の露出した心線を防水することができれば、シリコーンゴムではなく、ウレタン樹脂によるポッティングでも、ゴムキャップによるシールでもよい。
電池は、一次電池でも二次電池であってもよく、比較的高い電圧で、長期間安定して電力を供給できる二酸化マンガンリチウム電池などのリチウム電池のほか、アルカリ乾電池、マンガン乾電池、酸化銀電池、空気亜鉛電池などでもよい。また、形状は、軽量で大きな設置スペ-スを必要としないボタン形、コイン形などの小形電池が好ましい。小形電池の場合、本体部が著しく大型化したり、著しく重量増加したりすることはなく、また、大幅なコストアップにもならない。
図11は、図9中の102部の拡大図である。図12は、本発明の一実施形態例に係る浄水器に用いる流量検出部102の分解斜視図である。図11と図12に示すように、流量検出部102は、磁石121を内包した水車122と、水車122と磁石の回転に応じて通電する磁気スイッチ124と、磁気スイッチ124を支持固定する磁気スイッチホルダ125とから構成されている。水車122は、上流側で上流支持部材133に回転可能に支持され、下流側で下流支持部材123に回転可能に支持されている。
図9と図11に示すように、上流側支持部材133は浄水管路30と一体になっている。上流支持部材133を管路と一体に成形することによって、管路と別部材を用意する必要がなくなり、部材製作費の節約ができ、組立性も向上する。図11と図12に示すように、下流支持部材123は浄水管路30に嵌入されて固定されている。
図11と図12に示すように、水車122は、樹脂製で円柱形の筒部131の外周に複数の樹脂製の羽根132が形成されており、筒部131と同軸上に磁石121と金属製の水車軸126が固定されている。磁石121は接水しないように筒部131に内包されるように一体成形されている。磁石121の脱落および発錆を防止するためには、磁石121を水車の成形品に設けた磁石取付穴に挿入した後、磁石取付穴の開口部を樹脂製の蓋で溶着することや硬化性樹脂(封止材)で封止する構成も好ましい。硬化性樹脂としては、より安全性の高いポリウレタン樹脂が好ましいが、エポキシ樹脂や、その他の封止材、接着剤を用いてもよい。磁石121の錆を防止するためには、磁石そのものをコ-ティングすることも好ましい。また、磁石121には、磁力が強い希土類磁石のほか、フェライト磁石などを使用してもよい。水車122は、水車軸126の筒部131よりも上流側に突出している部分で、上流支持部材133に回転可能に支持され、水車軸126の筒部131よりも下流側に突出している部分で、下流支持部材123に回転可能に支持されている。水車軸126を金属製にすることで、樹脂製と比べて上流支持部材133および下流支持部材123との摺動性がよくなり、水車122の良好な回動が可能になる。
図11に示すように、水車122の金属製の軸126が下流支持部材123の有底穴128に挿入され、水車122が下流側にずれないようになっている。図17に示すように、下流支持部材123の外周面には軸方向に延びる複数のリブ127が設けられていて、下流支持部材123を浄水管路30に挿入したときにリブ127が若干変形することで、下流支持部材123が浄水管路30にしっかりと固定されるようになっている。
図11に示すように、磁気スイッチ124は、磁気スイッチホルダ125に挿入され、硬化性樹脂137(封止材)により封止固定されている。磁気スイッチ124はリ-ド線により制御部104と結線されており、磁気スイッチ124で発生したパルス信号が制御部104に伝達される。磁気スイッチ124を収容した磁気スイッチホルダ125は、浄水管路30の外周上方側面に当接し、かつ水車122の近傍に位置するように固定されている。
図18は、原水管路20と浄水管路30を浄水管路30の下流側から見た図である。本実施形態では、上流支持部材133が浄水管路30と一体で成形されているので、浄水管路30の中には上流支持部材133も見えている。
図19は、水車軸126が上流支持部材133で支持されている状態を浄水管路の上流側から観察した図である。図中の角度a、bはそれぞれ、水車軸126を流路の上流側から観察したとき、水車軸126の円弧のうち上流側支持部材133で支持されていない部分の円弧に対応する中心角である(以下、単に円弧の中心角と称する)。本実施形態では円弧の中心角a、bがどちらも120度以下となっている。円弧の中心角a、bがどちらも120度以下であるので、水車軸126は上流支持部材133から外れることがない。理屈上は円弧の中心角が180度未満であれば、水車軸126は上流支持部材133からは外れないが、120度以下にすることで、より安定して支持される。水車122は、下流支持部材123と合わせて、水車軸126が上流側と下流側とで支持されるので、振動が防止され、安定した回動が可能になる。
上流支持部材133は、水車122が回転しているときには、水車122の羽根132と筒部131に干渉することなく水車軸126を支えているので、水車122の回転を妨げることは無い。水車122が回転していないときに、水車122が上流側に動いても、上流支持部材133が水車122の動きを規制して脱落することを防ぐことができる。
図19に示す実施形態では、浄水管路30の中心軸に対して対称に上流支持部材133を一対設けているが、上流支持部材133は、水車122に流入する浄水を整流する効果もあるので、流量が低下しない範囲で浄水管路30の中心軸に対して上流支持部材133を放射状に複数配置してもよい。
図20は、本発明の別の実施形態において、上流支持部材133を浄水管路30の下流側から観察した図である。(A)の実勢形態では、3つの上流支持部材133が放射状に配置され、それぞれの上流支持部材133の先端に水車軸126を支持する円弧状の凹みが形成されている。これら3つの上流側支持部材133で水車軸126を支持すると、上流支持部材133で支持されない部分の円弧の中心角a、b、cはいずれも120度以下になる。上流支持部材133を浄水管路30の中心軸に対して放射状に設けることで、整流効果により水車122がより安定して回動する。また(B)の実施形態では、上流支持部材133が浄水管路30を横断して設けられ、中央部に水車軸126が挿入される穴が形成されている。(C)の実施形態では、上流支持部材133が浄水管路30の1箇所から立設し、先端部に水車軸が挿入される穴が形成されている。(B)と(C)の上流支持部材133で水車軸126を支持すると、水車軸126の周囲が全て支持されるので、上流支持部材133で支持されない部分の円弧の中心角は0度になる。(D)の実施形態では、2つの上流支持部材133が平行に配置され、それぞれの上流支持部材133の先端に水車軸126を支持する円弧状の凹みが形成されている。これら2つの上流支持部材133で水車軸126を支持しても、上流支持部材133で支持されない部分の円弧の中心角a、bはいずれも120度以下になる。(A)~(D)のいずれの実施形態においても、上流支持部材133で支持されない水車軸126の円弧の中心角がいずれも120度以下になるので、水車軸126は上流支持部材133から外れることはない。
また、複数の上流支持部材133で水車軸126を支持する場合、それぞれの上流支持部材133の流路流れ方向の位置は同じ位置である必要はなく、水車軸126が外れることなく支持できるのであれば位置が異なっていてもよい。ただし、それぞれの上流支持部材133の流路流れ方向の位置は同じ位置である方が、水車軸126を安定して支持できるので好ましい。
上記のように構成された流量検出部102は、浄水が流れることにより水車122が回転し、水車122と一体の磁石121が回転し、それに応じて磁界が変化する。磁石121が1回転することにより磁気スイッチ124が2周期分のパルス信号を発信し、それが制御部104に伝達される。磁気スイッチとしては、リードスイッチを用いても良いし、ホールセンサを用いても良い。
上記の実施形態では、流路検出部102はろ過カートリッジ3の下流側の浄水管路30に配設さている。流量検出部102が浄水管路30に配設されていることで、水車122の複数の羽根132に鉄さびが引っ掛かって回転しなくなることがないため、浄水の流量を精度よく計測して積算し、ろ過カートリッジ3の交換時期を表示することができる。しかし、水質がきれいな環境で羽根132に鉄さびなどが引っ掛かることがない場合、流路検出部102をろ過カートリッジ3の上流側の原水管路20に配置しても良い。
次に、制御部104と液晶表示器105について説明する。図16は、図2に示す浄水器のD-D断面図の制御部104の拡大図である。
制御部104は、CPUが設けられた回路基板151と、回路基板151を収納する透明の基板ホルダ152とから構成されている。CPUは、電源部101から電力供給を受け、流量検出部102からのパルス信号からの信号に基づいて演算を行い、液晶表示器105に出力信号を送るようになっている。
この液晶表示器105は、回路基板から離れた位置に配置しリ-ド線等で結線することも可能だが、回路基板151に直接、支持固定したほうが信号を確実に伝達できる。
また、外部から水が浸入して回路基板151が誤作動するのを防止するため、基板ホルダ152に、その開口部から回路基板151と液晶表示器105とを固定した状態で、開口部を硬化性樹脂155(封止材)で封止して防水加工をすることが好ましい。また、蓋を用いて、基板ホルダ152に溶着して固定して防水加工してもよい。このように防水加工を施すことにより、各部品に対して個別に防水加工を施す必要がなく、製造工程の簡略化、製造コストの低減が可能になる。硬化性樹脂としては、2液混合型のポリウレタン樹脂やエポキシ樹脂などを用いればよい。
液晶表示器105は、回路基板151に支持固定された状態で、本体部2の前方上部に位置している。
図14は、本発明の一実施形態例を示す浄水器の制御部104の正面図である。液晶表示器105には、23個のセグメントから4桁の数字を表すろ過カ-トリッジ交換表示素子161と、電池交換表示素子162を点灯・点滅・消灯することができ、さらに、2か所に設けた3色LED168でバックライトを点灯・点滅・消灯することができ、そのバックライトの色を変化させることもできるようになっている。使用者は、4桁の数字が瞬時に読み取れなくても、バックライトの点灯・点滅状態や色を見て、ろ過カートリッジ交換の時期を知ることができる。
リセット部153は、リセットボタン154と、リセットボタンへの水の侵入を防ぐためのリセットボタンケース155とから構成されている。図2に示すように、浄水器1の側面後方上面にリセットボタン154の先端を突出させ、使用者がリセットボタン154を押すことで積算流量のデ-タをリセットできる。さらに、使用するろ過カートリッジ3の種類に応じて、ろ過カ-トリッジを交換しなければならない積算流量を選択できるようになっている。リセットボタンケース155をエラストマーで構成したが、ABS樹脂を用いたり、ポリウレタン樹脂で封止したりしても良い。
続いて、以上のように構成された浄水器1の作用について説明する。
図4は、原水が原水シャワー口14から吐出される状態を示している。蛇口を開くと、原水は、原水流入口28から流入し、水流緩和部材39でその勢いが緩和された後、弁軸カム部27cが弁体11cを押し上げて開放している通水路21cを通過して、原水シャワー口14から吐出される。このとき、レバー5は、上部ボディ17に記された「原水シャワー」イラスト71cを示す位置にくる。
ここで、レバー5を回動操作して、弁軸12に備えられた鋼球6bがバネ7によって流路切換弁本体13に設けられた凹部に収まるまで回動させると、弁軸12の弁軸カム27cに替わり弁軸カム27bが上方を向き、通水路21cが閉じて通水路21bが開く。その結果、原水は通水路21cを通過して原水ストレ-ト口15から吐出される。このとき、レバー5は上部ボディ17に記された「原水ストレ-ト」イラスト71bを示す位置にくる。
レバー5を原水ストレートの反対方向に回動操作すると、同様に弁軸12が回動し、通水路21bが閉じて通水路21aが開く。この結果、原水は通水路21aを通過して原水供給口26に流れる。そして、ろ過カ-トリッジ3の原水受入口62から流入し、活性炭などの吸着剤と中空糸膜によってろ過される。ろ過された水は、浄水供給口63から浄水受入口29に流れ、浄水管路30を通過して浄水流出口19から吐出される。このとき、レバー5は上部ボディ17に記された「浄水」イラスト71aを示す位置にくる。
浄水管路30に流れる浄水により水車122が回転し、流量検出部102によって制御部104にパルス信号が送られ、そのパルス信号の周期が浄水の流量として積算される。この浄水の積算流量に応じて、ろ過カートリッジの残存寿命を液晶表示器105に表示する。ろ過カ-トリッジ交換表示素子161により、毎回の浄水使用開始時に、ろ過カートリッジ使用開始時に選択した流量から浄水の積算量を減じた値を表示するようになっている。同時にバックライトを初期点灯・点滅条件で所定時間点灯する。例えば青色を7秒連続で点灯する。
浄水の積算流量に対応するパルスの積算カウント数が、予め設定した第1の設定値に達したら、毎回の浄水使用開始時に点灯するバックライトを第1点灯・点滅条件に変更する。例えば黄色か緑色を7秒連続で点灯する。浄水通過量をろ過カートリッジ使用開始時に選択した流量から減じた値を表示することは変わらない。
さらに第2の設定値に達したら、毎回の浄水使用開始時に点灯するバックライトを第2点灯・点滅条件に変更する。例えば赤色やピンク色を7秒連続で点灯させる。それを見た使用者は、ろ過カートリッジをそろそろ交換しなければならないと認識して、新しいろ過カートリッジを準備する。浄水通過量をろ過カートリッジ使用開始時に選択した流量から減じた値を表示することは変わらない。
ろ過カートリッジ使用開始時に選択した流量から浄水の積算量を減じた値がゼロになり、ろ過カ-トリッジを交換しなければならなくなったとき、第3点灯・点滅条件に変更する。例えば浄水使用時であってもバックライトを消灯する。それを見た使用者はろ過カ-トリッジが使用できなくなったことを強く感じ、ろ過カートリッジを交換する。
上記の実施形態では、バックライトが青色、黄色(または緑色)、赤色(またはピンク色)の3色を点灯できる形態での表示方法を示したが、バックライトが単色や2色しか点灯できない実施形態であっても、第1点灯・点滅条件、第2点灯・点滅条件、第3点灯・点滅条件の表示を分けることができる。
例えば、バックライトが青色と赤色の2色のみ点灯できる実施形態であれば、次のような表示をすればよい。使用開始時は青色で点灯として、第1点灯・点滅条件は青色で2秒間隔の点滅とする。第2点灯・点滅条件は赤色で2秒間隔の点滅として、第3点灯・点滅条件は赤色で連続点灯にする。バックライトの色が青色の点灯から点滅に変わり、赤色の連続点灯に至ることで、使用者はろ過カートリッジを交換しなければならないことを感じるようになる。
また、バックライトが白色のみ点灯できる実施形態であれば、次のような表示をすればよい。使用開始時は白色で2秒間隔の点滅とする。第1点灯・点滅条件は白色で1.5秒間隔の点滅として、第2点灯・点滅条件は白色で1秒間隔の点滅とする。第3点灯・点滅条件は白色で連続点灯にする。点滅の間隔が短くなり、最後に連続点灯となることで、使用者はろ過カートリッジを交換しなければならないことを感じるようになる。
上記のようにバックライトが単色のみ点灯できれば、使用者はろ過カートリッジの使用状況を確認することができる。ただし、単色であると使用者への印象が薄くなりがちなので、バックライトが2色以上点灯できるのが好ましい。
使用者が、新しいろ過カ-トリッジに交換してリセットボタン154を長押しすると、積算流量に対応するパルスの積算カウント数がゼロに戻り、ろ過カ-トリッジ交換表示素子161も初期表示に戻る。
液晶表示器105は、電池の電圧が予め設定した値以下に低下した時点で、電池交換表示素子162を点滅し、使用者に電池の交換を促すようになっている。3色LEDによる色調整状態が変化する電圧を下回った時点で電池交換表示素子162を点滅させれば、本来の色から変化したために生じる誤認識を防ぐことができる。使用者は電池の使用開始時期と説明書等に記載されている電池寿命をわざわざ記憶しておく必要がない。そのため、電池寿命を忘れたために電池の交換ができずろ過カ-トリッジ使用中に積算流量のデ-タが消滅してしまうこともなく、適切な時期に電池交換が行える。なお、電池交換表示素子162は、電池使用開始時には消灯し、電池の寿命に近づいたときに点滅するというように構成しているが、前述のろ過カ-トリッジ交換表示と同様に段階的に表示してもよい。
そして、この液晶表示器105は、浄水を使用しない場合には消灯する。すなわち、回路基板151のCPUが、浄水の通水が停止して流量検出部102からのパルス信号が停止したことを検知してスリープモードに切り替わり、液晶表示器105を消灯し、バックライトも消灯する。レバー5を原水シャワーの反対方向に回動操作し、浄水が浄水用管路30を通過して浄水流出口19から吐出され、液晶表示器105とバックライトが点灯、その3秒後に蛇口を操作して止水したときには、直ちに液晶表示器105とバックライトが消灯するようになっている。この切り替えによって電池の電力消費が大幅に抑えられ、電池を長期間使用できる。なお、電池交換直後とリセットボタン操作直後には一定時間だけスリープモードを解除し、液晶表示器105を点灯させる。これは、使用者が、正しく電池を装着できたことや、正しくデ-タをリセットできたことを確認するためである。
[実施例1]
流路切換弁本体の側部後方に、ろ過カートリッジに原水を供給する原水供給口と流路切換弁本体の原水流路をつなぐ原水流路を設けた。ろ過カートリッジから浄水を受け入れる浄水受入口と浄水流出口をつなぐ浄水流路を設けた。
浄水管路には、流量検出部の水車と水車軸を支持する上流支持部材と下流支持部材を設け、浄水の通水により水車が安定的に回転するようにした。その結果、浄水の流量を正しく計測して積算し、ろ過カートリッジの交換時期を表示することができた。また、水車が管路壁に干渉することがなく異音を発生しなくなった。水車の回動に伴う音量は平均で約40dBと周囲の環境によっても気にならないレベルになり、使用者は快適に浄水器を使用することができる。水車軸を支持する上流側の部材を管路に一体的に設けられる上流支持部材で代用することで部材製作費を抑えることができ、上流支持部材を放射状に設けることで整流された水が水車に流れ安定回動するようになった。
毎回の浄水使用開始時に、液晶表示器に、ろ過カートリッジの残存寿命を表示させ、同時にバックライトを7秒間点灯させた。寿命600Lのろ過カートリッジでは、残存寿命300~600Lでは青色のバックライト、残存寿命150~300Lでは緑色のバックライト、残存寿命0~150Lではピンク色のバックライトを点灯させた。ピンク色のバックライトを見た使用者は、ろ過カートリッジをそろそろ交換しなければならないと認識できた。
[比較例1]
流路切換弁本体の後方に、ろ過カートリッジから浄水流出口をつなぐ浄水流路を設けた、その浄水管路に、流量検出部の水車と水車支持部材を設けた。
水車の回動を水車支持部材で下流側のみで支持し片持ちの水車となった。浄水の通水により水車が回転するようにした。浄水の流量は計測できたが、片持ちの水車のため、回転軸の振動が発生して、流量精度が落ち、管路壁と干渉して異音が発生するようになった。水車の回動に伴う音量は平均で約60dBと周囲の環境によっては気になるレベルとなり、敏感な使用者は使用中にたびたび不快に感じながら使用することになった。