JP7719430B2 - 自律走行装置および自律走行方法 - Google Patents
自律走行装置および自律走行方法Info
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Description
したがって本発明の目的は、以上のような従来技術の課題を解決し、決まった経路を容易かつ短時間で移動可能であるとともに、経路の途中で立往生するリスクを減らすことができる自律走行装置および自律走行方法を提供することにある。
[1]走行用の駆動装置(2)を備えた移動台車(1)を指定領域(A)内で複数の経由点(p)を経由させながら自律走行させる自律走行装置であって、
移動台車(1)の自己位置を推定するとともに、予め記憶されている指定領域(A)内の障害物位置情報a1と指定領域情報a2と最終目標点情報a3とから経由点情報bを生成し、前記推定された自己位置と生成された経由点情報bに基づいて移動台車(1)を移動させる経由点(pi)までの走行経路を算出し、移動台車(1)がその走行経路にしたがって経由点(pi)まで移動するように駆動装置(2)を制御する演算制御装置(4)を備え、
演算制御装置(4)は、経由点(pi)に向けて移動中の移動台車(1)が経由点(pi)に辿り着けないスタック状態であるか否かを判定し、スタック状態であると判定した場合に、移動台車(1)を移動させるべき経由点(p)を変更し、その変更先の経由点(p)に移動台車(1)を移動させるよう駆動装置(2)を制御することを特徴とする自律走行装置。
演算制御装置(4)は、予め記憶されている指定領域(A)内の障害物位置情報a1と、測域装置(3)で取得された障害物情報aとを比較することで移動台車(1)の自己位置を推定することを特徴とする自律走行装置。
[3]上記[2]の自律走行装置において、演算制御装置(4)は、測域装置(3)で取得された障害物情報aに基づき、移動台車(1)が移動すべき経由点(pi)までの走行経路が生成できるか否かを判定し、生成できないと判定した場合に、移動台車(1)を移動させるべき経由点(p)を変更し、その変更先の経由点(p)に移動台車(1)を移動させるよう駆動装置(2)を制御することを特徴とする自律走行装置。
経由点情報bは、移動台車(1)の台車位置、移動台車(1)の台車姿勢、およびアクチュエータ(6)の動作指令の情報を含むことを特徴とする自律走行装置。
[5]上記[4]の自律走行装置において、作業ツール(5)は、指定領域(A)内の堆積物をかき集めて清掃する清掃用スクレーパ(5a)であり、
アクチュエータ(6)は、清掃用スクレーパ(5a)が上下方向に移動して路面に接地しまたは路面から離れるように清掃用スクレーパ(5a)を駆動するものであることを特徴とする自律走行装置。
[7]上記[2]~[6]のいずれかの自律走行装置において、駆動装置(2)の動作量から移動台車(1)の移動量を検出する移動量検出装置(7)をさらに備え、
演算制御装置(4)は、予め記憶されている指定領域(A)内の障害物位置情報a1と、測域装置(3)で取得された障害物情報aとを比較することに加えて、移動量検出装置(7)で検出された移動台車(1)の移動量を用いて、SLAMアルゴリズムに基づくパーティクルフィルタにより移動台車(1)の自己位置を推定することを特徴とする自律走行装置。
予め記憶されている指定領域(A)内の障害物位置情報a1と指定領域情報a2と最終目標点情報a3とから経由点情報bを生成する工程(ア)と、
移動台車(1)の自己位置を推定する工程(イ)と、
前記推定された自己位置と生成された経由点情報bとに基づいて移動台車(1)を移動させる経由点(pi)までの走行経路を算出し、移動台車(1)がその走行経路にしたがって経由点(pi)まで移動するように駆動装置(2)を制御する工程(ウ)と、
経由点(pi)に向けて移動中の移動台車(1)が経由点(pi)に辿り着けないスタック状態であるか否かを判定し、スタック状態であると判定した場合に、移動台車(1)を移動させるべき経由点(p)を変更し、その変更先の経由点(p)に移動台車(1)を移動させるよう駆動装置(2)を制御する工程(エ)を備えることを特徴とする自律走行方法。
[10]上記[9]の自律走行方法において、さらに、測域装置(3)で取得された障害物情報aに基づき、移動台車(1)が移動すべき経由点(pi)までの走行経路が生成できるか否かを判定し、生成できないと判定した場合に、移動台車(1)を移動させるべき経由点(p)を変更し、その変更先の経由点(p)に移動台車(1)を移動させるよう駆動装置(2)を制御する工程(オ)を備えることを特徴とする自律走行方法。
指定領域(A)内で移動台車(1)を走行させながら作業ツール(5)で作業を行うことを特徴とする自律走行方法。
[12]上記[11]の自律走行方法において、作業ツール(5)は、指定領域(A)内の地面の堆積物をかき集めて清掃する清掃用スクレーパ(5a)であり、
アクチュエータ(6)は、清掃用スクレーパ(5a)が上下方向に移動して路面に接地しまたは路面から離れるように清掃用スクレーパ(5a)を駆動するものであり、
指定領域(A)内で移動台車(1)を走行させ、アクチュエータ(6)により清掃用スクレーパ(5a)を駆動させつつ、清掃用スクレーパ(5a)で堆積物をかき集め、かき集めた前記堆積物を所定の場所まで移動させて集積することを特徴とする自律走行方法。
以上のことから本発明の自律走行装置および方法は、石炭粉(落粉)が堆積するコークス炉の炉頂部の清掃装置などとして好適であり、堆積物の清掃除去作業を効率的かつ適切に実施することができる。
また、移動台車1の自己位置の推定は、例えば、自律走行装置に測域装置3を設け、この測域装置3によって移動台車1の周囲環境を測定して障害物情報aを取得し、予め記憶されている指定領域A内の障害物位置情報a1と、測域装置3で取得された障害物情報aとを演算制御装置4によって比較することによって行われる。
測域装置3は、移動台車1の周囲の障害物情報aをリアルタイムで取得するものであればよく、例えば、カメラやレーザー距離計などで移動台車1の周囲環境を測定することで障害物情報aを取得するものが用いられる。
なお、測域装置3で取得される障害物情報aを用いる以外に、GPSなどの衛星測位システムによる位置情報に基づいて移動台車1の自己位置を推定するようにしてもよい。
障害物位置情報a1は、指定領域A内で移動台車1の移動の障害となり得る物体の位置情報(例えば、平面位置座標)であり、通常、構造物、建物の構造部、設備類などの位置情報であるが、これらに限定されない。
指定領域情報a2は、自律走行装置が所定の作業を行うために自律走行して移動する指定領域Aの位置情報(例えば、指定領域Aの外縁(外周)の平面位置座標)であり、例えば、自律走行装置が清掃装置である場合には、指定領域Aである清掃領域についての位置情報(清掃領域情報a2)などが挙げられる。
最終目標点情報a3は、自律走行装置が所定の作業を終えるために最終的に到達する地点の位置情報(例えば、平面位置座標)であり、例えば、自律走行装置が清掃装置である場合には、かき集めた堆積物を最終的に集積する地点についての位置情報(堆積物の集積箇所情報a3)などが挙げられる。
障害物位置情報a1と指定領域情報a2と最終目標点情報a3は、予め記憶手段(記憶装置)に記憶されている。
移動台車1が自律走行中にスタック状態となって立往生するケースとしては、例えば、自律走行しながら指定領域A内の堆積物を清掃用スクレーパでかき集めて清掃する自律走行装置(清掃装置)に適用した場合に、清掃用スクレーパで大量の堆積物を押し切れなくなってスタック状態となるようなケースが挙げられるが、これに限定されない。
移動台車1が備える作業ツール5に特別な制限はないが、本発明の自律走行装置は、自律走行しながら指定領域A内の堆積物をかき集めて清掃する清掃装置に好適であり、この場合の作業ツール5は、指定領域A内の堆積物をかき集めて清掃する清掃用スクレーパ5aである。
また、移動台車1は、上記の清掃用スクレーパ5aに限らず、指定領域A内で所定の作業を行うための種々の作業ツール5を備えることができる。例えば、洗浄用の液体(水など)を撒く散水装置、指定領域A内の物体(石炭投入口の蓋など)を持ち上げるアームなどが挙げられる。その場合、アクチュエータ6は、散水装置やアーム等の作業ツール5を使用位置と非使用位置との間で移動するように駆動する。
なお、移動台車1は、必ずしも作業ツール5を備える必要はない。
自律走行装置は、移動台車1を備えており、この移動台車1は、走行用の駆動装置2として、車輪20と、車輪20の駆動源(モータなど)と、車輪20の操舵機構などを備えており、この駆動装置2により移動台車1は任意の方向に走行(前進・後進)可能である。
なお、この自律走行装置(以下、「清掃装置」という場合がある)は、路面を走行することに伴って清掃用スクレーパ5aが路面上の堆積物(堆積粉)をかき集めることにより路面を清掃するものであり、したがって、堆積物の吸引機構や吸引した堆積物の貯留機構などは備えていない。
移動量検出装置7は、例えば車輪エンコーダなどで構成され、駆動装置2を構成する車輪20の動作量から移動台車1の移動量を検出(推定)する。
本実施形態において、障害物位置情報a1とは、指定領域A内に存在する障害物(構造物など)の平面位置座標の情報であり、清掃領域情報a2とは、清掃領域である指定領域Aの外縁(外周)の平面位置座標の情報であり、堆積物の集積箇所情報a3とは、移動台車1の移動の最終目標位置である堆積物の集積位置(箇所)の平面位置座標の情報である。障害物位置情報a1、清掃領域情報a2、および堆積物の集積箇所情報a3は、マップ(障害物マップ)などで予め与えられている情報であってもよいし、測域装置3で予め測定して記憶しておいた情報や、測域装置3以外の装置を用いて予め測定して記憶しておいた情報等であってもよい。
また、SLAMアルゴリズムによる自己位置推定の際には、障害物位置情報a1および上記の測域装置3による測定で取得された障害物情報aに加えて、車輪エンコーダなどの移動量検出装置7によるオドメトリを組み合わせることで、計算負荷を軽減しつつ高い精度で移動台車1の自己位置を推定することができる。また、移動量検出装置7によるオドメトリに代えて、GPSによる測位やIMU出力などの情報を組み合わせることもでき、これによっても同様の効果が期待できる。
ここで、経由点情報bには、各経由点pにおける移動台車1の台車位置(x座標、y座標)、移動台車1の台車姿勢(台車の姿勢角θ)、アクチュエータ6の動作指令mなどの情報が含まれる。各経由点pで移動台車1がとるべき台車位置(x座標、y座標)、台車姿勢(台車の姿勢角θ)、アクチュエータ動作(上げ、下げ動作)を指定するアクチュエータ動作指令mを与えることで、移動台車1を所望の位置に移動させることができ、所望の領域の堆積物をかき集めて所望の位置に集積することができる。
経由点情報bは、台車位置x座標、台車位置y座標、台車姿勢角θ、アクチュエータ動作指令mが、移動台車1が巡回する経由点p1~経由点pjの順番にj個並んで記載されたデータとなっており、i番目の経由点pに到達したらi+1番目の経由点情報bの経由点を次の経由点pとして自律走行を行うことを繰り返し、最後のj番目の経由点pに到達するまで自律走行を行う。
また、演算制御装置4は、「移動台車1がi番目の経由点pに向かって移動している間」または/および「i番目の経由点pに到着した後」に、i番目の経由点情報bにあるアクチュエータ動作指令mに基づいてアクチュエータ6を制御し、清掃用スクレーパ5aが上下方向に移動して路面に接地しまたは路面から離れるように清掃用スクレーパ5aを駆動する。
さきに説明したように、移動台車1が自律走行中にスタック状態となって立往生するケースとしては、例えば、清掃用スクレーパ5aで大量の堆積物を押し切れなくなってスタック状態となるようなケースが挙げられるが、これに限定されない。
ここで、目標走破時間Tは、例えば、i番目の経由点pに到達してi+1番目の経由点pを次の経由点として設定する際に、i番目とi+1番目の経由点p間の距離ΔLと姿勢角変化量Δθ(台車の姿勢角θの変化)を用いて算出を行う。目標走破時間Tは、移動台車の並進速度、旋回速度を加味して決定した係数α、β、γを用いて、以下の(1)式で算出することが好ましいが、さらに移動台車1の並進加減速度、旋回加減速度等を加味して他の式で導出してもよい。
T=αΔL+βΔθ+γ …(1)
移動台車1を経由点pi(i番目の経由点p)まで移動させるに当たり、自己位置推定部40は、記憶装置8に格納されている障害物位置情報a1と、測域装置3による周囲環境の測定により取得された障害物情報aを取り込み、両情報を比較(照合)することにより移動台車1の自己位置を推定する。ここでSLAMアルゴリズムによる自己位置推定を行う場合には、移動量検出装置7(車輪エンコーダなど)で検出される移動台車1の移動量を取り込み、移動量検出装置7によるオドメトリを組み合わせることで、自己位置推定を行うことができる。
経由点情報生成部41は、記憶装置8に格納されている障害物位置情報a1と指定領域情報a2と最終目標点情報a3を取り込み、これらの情報a1~a3に基づき経由点情報bを生成する。
また、経路生成部42は、経由点piに関する経由点情報bに基づくアクチュエータ6の動作指令を制御部43に出力し、その指令に基づき、制御部43はアクチュエータ6を制御する。
アクチュエータ6は、清掃用スクレーパ5aが上下方向に移動して路面に接地しまたは路面から離れるように、支持アーム9を介して清掃用スクレーパ5aを駆動する。また、清掃用スクレーパ5aが路面に接地した状態で、その下端部が地面(清掃面)に密着するように、清掃用スクレーパ5aはアクチュエータ6で常時地面に押し付けられるようにすることが好ましい。なお、清掃の対象が石炭粉の場合は押し付け力まで制御する必要はないが、堆積物の粒径や密度によっては押し付け力の制御などが行えるようにしてもよい。
清掃用スクレーパ5aは、移動台車1の幅方向に沿った板状本体部50(ドーザー本体部)と、かき集めた堆積物を囲い込んで(せき止めて)移動台車幅方向の外側に逃さないようにするために、この板状本体部50の両端に連成された側板部51(サイドドーザー部)からなっている。すなわち、清掃用スクレーパ5aは、板状本体部50とその両端に連成された側板部51によって平面コ字状に構成されている。
以上のような清掃用スクレーパ5aとアクチュエータ6を備える清掃装置は、アクチュエータ6によって清掃用スクレーパ5aの下端部を路面に密着させた状態で走行することで、路面上の堆積物を確実かつ効率的にかき集めることができ、かき集めた堆積物を所定の場所まで移動させて集積することができる。また、清掃スクレーパ5aは上下動可能であるので、清掃を行わない場合には、清掃スクレーパ5aの下端部を路面から離した状態で移動台車1を走行させることができる。
自律走行(清掃)を開始(スタート)する際、予め記憶されている障害物位置情報a1と清掃領域情報a2と堆積物の集積箇所情報a3とから演算制御装置4によって経由点情報bを生成し、この経由点情報bは記憶装置8に記憶しておく。移動台車1は初期位置からスタートするが、ステップS1でこれから向かう経由点番号i=1(経由点pi=p1)と設定する。そして、ステップS2で経由点番号1(経由点p1)の経由点情報bを読み込むとともに、ステップS3で経由点番号1までの目標走破時間Tを算出する。また、ステップS4で移動台車1の自己位置を推定し、ステップS5で走行経路を生成する。
ここで、ステップS11で目標点(経由点番号1)に到達したかどうかは、自己位置の推定に基づき判定される。すなわち、目標点に達するまでの間、一定の時間間隔で自己位置を推定し、推定された自己位置に基づいて目標点までの走行経路を生成し、その走行経路に沿って走行する。この手順を繰り返し実施しながら目標点を目指して走行し、逐次推定される自己位置と目標点(経由点番号1)との距離が一定の値以下になった場合に到達したと判定される。
経由点情報bは、指定領域A内の障害物位置情報a1、清掃領域情報a2、および堆積物の集積箇所情報a3から生成される。図6および図7に模式的に示す指定領域A(清掃領域)では、障害物位置情報a1はマップの領域全体にある障害物の位置情報であり、清掃領域情報a2は清掃領域の座標(a≦x≦b,c≦y≦d)、集積箇所情報a3は最終的な堆積物集積位置の座標(xc,yc)である。
さらに、図7に示すように、清掃領域(a≦x≦b,c≦y≦d)のx軸方向に沿って右端(x=b)から集積位置(x=xc)までの堆積物を「始点(b,d-s)→終点(xc,d-s)」のようにかき集め、集積位置(x=xc)に仮置き集積させる清掃経路を設定し、このような清掃経路を、上記と同様にn+1本設定し、これに伴い(n+1)×2=2n+2個の経由点情報b(清掃経路の始点、終点となる経由点の情報)を生成する。
この自律走行方法は、以上述べたような装置構成を用いて移動台車1を自律走行させる方法である。したがって、走行用の駆動装置2を備えた移動台車1を指定領域A内で複数の経由点pを経由させながら自律走行させる自律走行方法であり、予め記憶されている指定領域A内の障害物位置情報a1と指定領域情報a2と最終目標点情報a3とから経由点情報bを生成する工程(ア)と、移動台車1の自己位置を推定する工程(イ)と、前記推定された自己位置と前記生成された経由点情報bとに基づいて移動台車1を移動させる経由点pi(i番目の経由点p)までの走行経路を算出し、移動台車1がその走行経路にしたがって経由点piまで移動するように駆動装置2を制御する工程(ウ)と、経由点piに向けて移動中の移動台車1が経由点piに辿り着けないスタック状態であるか否かを判定し、スタック状態であると判定した場合に、移動台車1を移動させるべき経由点pを変更し、その変更先の経由点pに移動台車1を移動させるよう駆動装置2を制御する工程(エ)を備える。
(i)工程(イ)では、測域装置3により移動台車1の周囲環境を測定して障害物情報aを取得し、予め記憶されている指定領域A内の障害物位置情報a1と、測域装置3で取得された障害物情報aとを比較することで移動台車1の自己位置を推定する。
(ii)さらに、測域装置3で取得された障害物情報aに基づき、移動台車1が移動すべき経由点piまでの走行経路が生成できるか否かを判定し、生成できないと判定した場合に、移動台車1を移動させるべき経由点pを変更し、その変更先の経由点pに移動台車1を移動させるよう駆動装置2を制御する工程(オ)を備える。
(iv)上記(iii)の場合において、作業ツール5は、指定領域A内の地面の堆積物をかき集めて清掃する清掃用スクレーパ5aであり、アクチュエータ6は、清掃用スクレーパ5aが上下方向に移動して路面に接地しまたは路面から離れるように清掃用スクレーパ5aを駆動するものであり、指定領域A内で移動台車1を走行させ、アクチュエータ6により清掃用スクレーパ5aを駆動させつつ、清掃用スクレーパ5aで堆積物をかき集め、かき集めた前記堆積物を所定の場所まで移動させて集積する。
本発明の自律走行装置および方法は、石炭粉(落粉)が堆積するコークス炉の炉頂部の清掃装置などとして好適であり、堆積物の清掃除去作業を効率的且つ適切に実施することができる。
清掃装置が備える清掃用スクレーパ5aは、幅0.4mであり、下端部が平板状のブラシで構成されている。
図11~図18は、試験を実施した建屋内を座標系で表したものであり、清掃領域(石炭粉の散布領域)、清掃装置の初期位置(清掃装置の移動の出発点および終点)、シュート(最終的に石炭粉を集積させて回収する位置)、周囲の壁の一部などを表してある。
図11に示すような建屋内の領域において、長方形の清掃領域(0≦x≦5,1≦y≦4)に清掃対象となる石炭粉を約1kg/m2でほぼ均一な厚さとなるよう散布(散布量:約15kg)した。清掃装置の初期位置を清掃用スクレーパ5aの中心位置が原点(0,0)となる位置に設定するとともに、図6~図8に模式的に示すような清掃経路を設定し、座標(2,2)に設けられたシュートに石炭粉を集めて落下させるようにする清掃を行った。この際に生成された経由点情報bを表1に示す。この表1に示す経由点情報bは、左側から台車位置のx座標、同じくy座標、台車の姿勢角θ(その経由点に到着した時点で台車がどの方向を向いているかを示す)、アクチュエータ動作指令m(その経由点に行くまでの間に清掃用スクレーパ5aをどのように動作させるのかを示す)であり、清掃装置は1行目から順番に経由点として読み込んで自律走行を行う。アクチュエータ動作指令mは、“1”が清掃用スクレーパ5aを路面に下ろして押し付ける動作であり、“0”が清掃用スクレーパ5aを持ち上げて路面から離す動作である。
図13に示すような建屋内の領域において、座標(5,3)の位置に元々の障害物マップに存在しない障害物(障害物位置情報a1には無かった予期しない障害物)を設置して物理的に通行できないようにしたうえで、実施例1と同様に、清掃領域に清掃対象となる石炭粉を約1kg/m2でほぼ均一な厚さとなるよう散布し(散布量:約15kg)、実施例1と同様の試験を実施した。ここで、演算制御装置4は、測域装置3で取得された障害物情報aに基づき、清掃装置が移動すべきi番目の経由点pまでの走行経路が生成できるか否かを判定し、生成できないと判定した場合に、清掃装置を移動させるべき経由点をi+1番目の経由点pに変更するように設定されている。
比較のために、一般のSLAM技術で清掃装置を自律走行させた場合の移動軌跡を図15に示す。この場合には、障害物により21番目の経由点が完全に塞がれているため走行の継続が不可能になり、清掃装置は立往生した。
図16に示すような建屋内の領域において、実施例1と同様に、清掃領域に清掃対象となる石炭粉を約1kg/m2でほぼ均一な厚さとなるよう散布し(散布量:約15kg)、さらに、追加で領域Gに対して10kgの石炭粉を散布して、実施例1と同様の試験を実施した。ここで、演算制御装置4は、清掃装置がi番目の経由点pに移動する際に、当該経由点pまでの目標走破時間Tを算出し、清掃装置の移動開始からの経過時間実績値tと目標走破時間Tとを比較することで清掃装置がスタック状態であるか否かを判定し、スタック状態であると判定した場合に、清掃装置を移動させるべき経由点をi+1番目の経由点pに変更するように設定されている。目標走破時間Tは上記(1)式で求め、係数α、β、γはそれぞれ0.4、0.4、10とした。
比較のために、一般のSLAM技術で清掃装置を自律走行させた場合の移動軌跡を図18に示す。この場合には、21番目の経由点から22番目の経由点である座標(2,3)に向かう途中で石炭粉を押し切れなくなるので、走行の継続が不可能になり清掃装置は立往生した。
2 駆動装置
3 測域装置
4 演算制御装置
5 作業ツール
5a 清掃用スクレーパ
6 アクチュエータ
7 移動量検出装置
8 記憶装置
9 支持アーム
10 3D形状測定装置
20 車輪
40 自己位置推定部
41 経路点情報生成部
42 経路生成部
43 制御部
44 スタック判定部
45 経路生成判定部
50 板状本体部
51 側板部
A 指定領域
G 領域
p,pi 経由点
Claims (11)
- 走行用の駆動装置(2)を備えた移動台車(1)を指定領域(A)内で複数の経由点(p)を経由させながら自律走行させる自律走行装置であって、
移動台車(1)の自己位置を推定するとともに、予め記憶されている指定領域(A)内の障害物位置情報a1と指定領域情報a2と最終目標点情報a3とから経由点情報bを生成し、前記推定された自己位置と生成された経由点情報bに基づいて移動台車(1)を移動させる経由点(pi)までの走行経路を算出し、移動台車(1)がその走行経路にしたがって経由点(pi)まで移動するように駆動装置(2)を制御する演算制御装置(4)を備え、
演算制御装置(4)は、経由点(pi)に向けて移動中の移動台車(1)が経由点(pi)に辿り着けないスタック状態であるか否かを判定し、スタック状態であると判定した場合に、移動台車(1)を移動させるべき経由点(p)を、予め変更先として決められた経由点(p)に変更し、その変更先の経由点(p)に移動台車(1)を移動させるよう駆動装置(2)を制御し、
移動台車(1)は、指定領域(A)内で所定の作業を行うための作業ツール(5)と、該作業ツール(5)を駆動するためのアクチュエータ(6)を備え、
経由点情報bは、移動台車(1)の台車位置、移動台車(1)の台車姿勢、およびアクチュエータ(6)の動作指令の情報を含むことを特徴とする自律走行装置。 - 移動台車(1)の周囲環境を測定して障害物情報aを取得する測域装置(3)をさらに備え、
演算制御装置(4)は、予め記憶されている指定領域(A)内の障害物位置情報a1と、測域装置(3)で取得された障害物情報aとを比較することで移動台車(1)の自己位置を推定することを特徴とする請求項1に記載の自律走行装置。 - 演算制御装置(4)は、測域装置(3)で取得された障害物情報aに基づき、移動台車(1)が移動すべき経由点(pi)までの走行経路が生成できるか否かを判定し、生成できないと判定した場合に、移動台車(1)を移動させるべき経由点(p)を、予め変更先として決められた経由点(p)に変更し、その変更先の経由点(p)に移動台車(1)を移動させるよう駆動装置(2)を制御することを特徴とする請求項2に記載の自律走行装置。
- 作業ツール(5)は、指定領域(A)内の堆積物をかき集めて清掃する清掃用スクレーパ(5a)であり、
アクチュエータ(6)は、清掃用スクレーパ(5a)が上下方向に移動して路面に接地しまたは路面から離れるように清掃用スクレーパ(5a)を駆動するものであることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の自律走行装置。 - 演算制御装置(4)は、移動台車(1)が経由点(pi)に移動する際に、当該経由点(pi)までの移動距離ΔLと姿勢角変化量Δθから経由点(pi)までの目標走破時間Tを算出し、移動台車(1)の移動開始からの経過時間実績値tと目標走破時間Tとを比較することで移動台車(1)がスタック状態であるか否か判定することを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の自律走行装置。
- 駆動装置(2)の動作量から移動台車(1)の移動量を検出する移動量検出装置(7)をさらに備え、
演算制御装置(4)は、予め記憶されている指定領域(A)内の障害物位置情報a1と、測域装置(3)で取得された障害物情報aとを比較することに加えて、移動量検出装置(7)で検出された移動台車(1)の移動量を用いて、SLAMアルゴリズムに基づくパーティクルフィルタにより移動台車(1)の自己位置を推定することを特徴とする請求項2または3に記載の自律走行装置。 - 走行用の駆動装置(2)を備えた移動台車(1)を指定領域(A)内で複数の経由点(p)を経由させながら自律走行させる自律走行方法であって、
予め記憶されている指定領域(A)内の障害物位置情報a1と指定領域情報a2と最終目標点情報a3とから経由点情報bを生成する工程(ア)と、
移動台車(1)の自己位置を推定する工程(イ)と、
前記推定された自己位置と生成された経由点情報bとに基づいて移動台車(1)を移動させる経由点(pi)までの走行経路を算出し、移動台車(1)がその走行経路にしたがって経由点(pi)まで移動するように駆動装置(2)を制御する工程(ウ)と、
経由点(pi)に向けて移動中の移動台車(1)が経由点(pi)に辿り着けないスタック状態であるか否かを判定し、スタック状態であると判定した場合に、移動台車(1)を移動させるべき経由点(p)を、予め変更先として決められた経由点(p)に変更し、その変更先の経由点(p)に移動台車(1)を移動させるよう駆動装置(2)を制御する工程(エ)を備え、
移動台車(1)は、指定領域(A)内で所定の作業を行うための作業ツール(5)と、該作業ツール(5)を駆動するためのアクチュエータ(6)を備え、
経由点情報bは、移動台車(1)の台車位置、移動台車(1)の台車姿勢、およびアクチュエータ(6)の動作指令の情報を含むことを特徴とする自律走行方法。 - 工程(イ)では、測域装置(3)により移動台車(1)の周囲環境を測定して障害物情報aを取得し、予め記憶されている指定領域(A)内の障害物位置情報a1と、測域装置(3)で取得された障害物情報aとを比較することで移動台車(1)の自己位置を推定することを特徴とする請求項7に記載の自律走行方法。
- さらに、測域装置(3)で取得された障害物情報aに基づき、移動台車(1)が移動すべき経由点(pi)までの走行経路が生成できるか否かを判定し、生成できないと判定した場合に、移動台車(1)を移動させるべき経由点(p)を、予め変更先として決められた経由点(p)に変更し、その変更先の経由点(p)に移動台車(1)を移動させるよう駆動装置(2)を制御する工程(オ)を備えることを特徴とする請求項8に記載の自律走行方法。
- 指定領域(A)内で移動台車(1)を走行させながら作業ツール(5)で作業を行うことを特徴とする請求項7~9のいずれかに記載の自律走行方法。
- 作業ツール(5)は、指定領域(A)内の地面の堆積物をかき集めて清掃する清掃用スクレーパ(5a)であり、
アクチュエータ(6)は、清掃用スクレーパ(5a)が上下方向に移動して路面に接地しまたは路面から離れるように清掃用スクレーパ(5a)を駆動するものであり、
指定領域(A)内で移動台車(1)を走行させ、アクチュエータ(6)により清掃用スクレーパ(5a)を駆動させつつ、清掃用スクレーパ(5a)で堆積物をかき集め、かき集めた前記堆積物を所定の場所まで移動させて集積することを特徴とする請求項10に記載の自律走行方法。
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