JP7719966B2 - ユニット - Google Patents
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Description
本発明はユニットに関する。
特許文献1には発熱体と接する収容体内に金属繊維シートを収容し、発熱体から金属繊維シートに伝導した熱を収容体内に導入した冷媒で奪い取る冷却部材が開示されている。金属繊維シートは熱伝導性の高い銅繊維やアルミニウム繊維で構成されることで、冷媒によって効率的に冷却される。
本発明者らは鋭意検討の結果、冷却液が繊維を通過すると乱流が発生し、その乱流効果により冷却が促進されることを見出した。さらに、繊維の表面に冷却液を通過させることにより、繊維表面の乱れに起因して乱流が発生し、その乱流効果によっても冷却が促進されることを見出した。
このことは、繊維体の材料を問わず冷却性を高めることができることを意味し、特許文献1に記載の技術的思想、つまり金属繊維シートの熱伝導性を利用して冷却を行うこととは全く異なる技術的思想で繊維体が冷却に利用可能になることを意味する。このため、乱流効果を利用して冷却を行うという技術的思想に基づく繊維体の利用形態を反映した新しい構造のユニットの提供が望まれる。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたもので、乱流効果を利用して冷却を行うという技術的思想に基づく繊維体の利用形態が反映された構造を提供することを目的とする。
本発明のある態様のユニットは冷却液と、電気回路ユニットと、導熱繊維体とを有する。前記導熱繊維体は前記電気回路ユニットに接触する接触部と、折り曲げられた折曲部とを有する。前記折曲部は前記冷却液の液流経路内に配置される。
この態様によれば、折曲部を液流経路内に配置することで乱流が発生する結果、折曲部自身の冷却が促進される。また、折曲部は接触部を介して電気回路ユニットに熱的に接続されている。このため、電気回路ユニットから折曲部を介して冷却液に熱を逃がすことで、乱流効果を利用した電気回路ユニットの冷却を行うことができ、これにより電気回路ユニットの冷却効率を向上させることができる。また、このような導熱繊維体の構造は長さや柔軟性が適宜調節可能な構造なので、冷却流路をどのような場所に形成してもよい構造であることを意味し、ユニット全体としてのレイアウト自由度の向上にも資する。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
図1は本実施形態にかかるユニット100の概略構成図である。図2はインバータ10の要部を示す断面図である。図3は折曲部13bを部分通路53aとともに拡大して示す断面図である。図4は図3に示すA-A断面で液流方向Fに対する折曲部13bの折り曲げ方向を説明する図である。図1では回転電機20及び減速機30につき、回転電機20のロータ及びステータや減速機30の減速ギア機構等については図示省略し、回転電機20のオイル溜まり部21b及び減速機30のオイル溜まり部31bを断面で模式的に示す。
ユニット100は例えば回転電機20を駆動源とする電動車両に搭載される。ユニット100はインバータ10と回転電機20と減速機30と冷却装置50とを有する。インバータ10は電気回路ユニットであり、ケース11と電気回路12とを有する。ケース11は収容体であり、電気回路12を収容する。ケース11は例えばアルミ合金製とされる。ケース11は例えば樹脂で構成された部分を有してもよい。ケース11は箱状部111と板状部112とを有する。箱状部111は一面が開口した箱状の形状を有し、板状部112は箱状部111の開口を塞ぐ。ケース11は板状部112が重力方向の下面を形成するように設けられる。
電気回路12はケース11内に設けられる。電気回路12は基板121と回路部122とを有する。図2では回路部122を二点破線で囲んで示す。基板121はプリント基板であり、ケース11の底壁に配置される。回路部122は基板121に実装される。回路部122は基板121の回路パターンに接続することで基板121と電気的に接続する。
回路部122は半導体素子122aとワイヤ122bとリードフレーム122cと接合部材122dと放熱部材122eとモールド樹脂122fとを有する。半導体素子122aは例えばパワー素子であり、IGBTやパワーMOSFET等のスイッチング素子とされる。半導体素子122aは複数設けることができ、例えば図2の奥手前方向(図2の紙面に直交する方向)に沿って配列される。半導体素子122aはワイヤ122bを介してリードフレーム122cと電気的に接続する。
接合部材122dは半導体素子122aと放熱部材122eとを接合し、放熱部材122eは半導体素子122aの放熱に用いられる。接合部材122dと放熱部材122eとはともに導熱部材であり、半導体素子122aの熱は接合部材122dを介して放熱部材122eに伝わる。接合部材122dと放熱部材122eとは例えばモールド樹脂122fより高い熱伝導率を有する部材とされる。
半導体素子122aはモールド樹脂122f内に設けられ、モールド樹脂122fにより封止される。半導体素子122aからの放熱は例えばモールド樹脂122fを介して行われる。その一方で、リードフレーム122cはモールド樹脂122fから突出し、放熱部材122eはモールド樹脂122fから露出する。このため、半導体素子122aからの放熱はリードフレーム122cや放熱部材122eを介して促進することもできる。リードフレーム122c及び放熱部材122eはともに半導体素子122aからモールド樹脂122f外への放熱を促進する放熱促進部を構成する。
回転電機20はインバータ10により制御され動力を発生する。回転電機20が発生する動力は減速機30を介して車両の駆動輪に伝達される。回転電機20はケース21を有する。ケース21は導入口21aとオイル溜まり部21bとを有し、回転電機20のロータやステータを収容する。ケース21には外側からインバータ10が設けられる。インバータ10はケース21に横方向から設けられる。
導入口21aはケース21の上壁を貫通し、ケース21の内外を連通する。ケース21内には導入口21aを介して冷却液であるオイルOLが導入される。導入されたオイルOLは重力の作用により落下し、ロータの潤滑やステータの冷却を行った後にオイル溜まり部21bに貯留される。オイル溜まり部21bにはステータの一部を配置でき、これによりオイル溜まり部21bに貯留されたオイルOLをステータの冷却に用いることもできる。
減速機30は回転電機20からの入力回転を減速して出力する。減速機30はケース31を有する。ケース31は排出口31aとオイル溜まり部31bとを有し、減速ギア機構を収容する。ケース31は例えばボルト締結によりケース21と一体とされ、ケース21とともに回転電機20及び減速機30のハウジング40を構成する。
ハウジング40は連通口41を有し、連通口41はケース21内のオイル溜まり部21bとケース31内のオイル溜まり部31bとを連通する。このため、オイルOLは連通口41を介してオイル溜まり部21bからオイル溜まり部31bに導入可能になっている。連通口41が設けられる壁は例えばケース21の一部により構成される。
オイル溜まり部31bはオイル溜まり部21bから導入されたオイルOLを貯留する。オイル溜まり部31bに貯留されたオイルOLはギア等の回転部材により掻き上げられ、減速ギア機構の潤滑に用いられる。ケース31内からはオイル溜まり部31bから排出口31aを介してオイルOLが排出される。減速機30は動力伝達機構に相当する。
冷却装置50はオイルポンプ51とオイルクーラ52と接続通路53とを有する。オイルポンプ51は吸入口51aと吐出口51bとを有し、オイルOLを圧送する。吐出口51bにはオイルクーラ52が接続され、オイルクーラ52はオイルポンプ51により圧送されたオイルOLを冷却する。
接続通路53はオイルポンプ51の吐出口51bからオイルクーラ52を介してインバータ10と回転電機20とに分岐して接続する。分岐した接続通路53の一方は回転電機20の導入口21aに接続する。分岐した接続通路53の他方は部分通路53aの一端部に接続する。
部分通路53aはケース11内に設けられた部分の接続通路53であり、ケース11を貫通する両端部を有する。部分通路53aの一端部は図1、図2における手前側でケース11を貫通し、他端部は図1、図2における奥側でケース11を貫通する。接続通路53はさらに、部分通路53aの他端部と減速機30の排出口31aとを合流させた上でオイルポンプ51の吸入口51aに接続する。
これにより、ユニット100には第1循環経路C1と第2循環経路C2とが形成される。第1循環経路C1はオイルOLがオイルポンプ51からオイルクーラ52及びインバータ10をこの順に通過してオイルポンプ51に戻る循環経路である。第2循環経路C2はオイルOLがオイルポンプ51からオイルクーラ52、回転電機20及び減速機30をこの順に通過してオイルポンプ51に戻る循環経路である。第1循環経路C1は液流経路に相当し、部分通路53a内には第1循環経路C1に組み込まれたオイルポンプ51を冷却液供給源としてオイルOLが流通する。
図2に示すように、インバータ10は繊維体13をさらに有する。繊維体13は導熱繊維体であり、合金を含む金属やカーボン等の導熱性を有する材料で生成された繊維体とされる。繊維体13は例えばモールド樹脂122fより熱伝導率が高い材料で生成された導熱繊維体とされる。繊維体13はケース11内に設けられ、板状或いは帯状の延伸形状を有する。繊維体13は接触部13aと折曲部13bとを有する。
接触部13aは繊維体13の一端に設けられ、放熱部材122eに接触する。接触部13aは放熱部材122eと基板121との間に配置され、板状或いは帯状の形状における面で放熱部材122eの面と面接触する。接触部13aと放熱部材122eとは例えばビーム溶接や超音波溶着などにより接合できる。接触部13aは放熱部材122eに接触することで、半導体素子122aと熱的に接続される。
折曲部13bは繊維体13の他端に設けられる。折曲部13bは折り曲げられた部分の繊維体13により構成され、接触部13aとは別に設けられる。折曲部13bは部分通路53a内に配置されることで、第1循環経路C1内つまり第1循環経路C1のオイルOLの流れ(液流)内に配置される。
オイルOLが折曲部13bの表面を流れると乱流が発生する。結果、折曲部13b自身の冷却が促進される。また、折曲部13bは接触部13aを介して半導体素子122aに熱的に接続されている。このため、半導体素子122aから折曲部13bを介してオイルOLに熱を逃がすことで、乱流効果を利用した半導体素子122aの冷却が行われる。結果、半導体素子122aの冷却が促進されるので、半導体素子122aの冷却効率が向上する。また、繊維体13は長さや柔軟性が適宜調節可能な構造になっている。このため、部分通路53aをどのような場所に形成してもよいといったレイアウトに対する自由度も高く、ユニット100全体としてのレイアウト自由度の向上にも資する。
折曲部13bは複数個所折れ曲がっている。このため、折り曲げられていない場合と比べて部分通路53a内における折曲部13bの表面積が増え、折曲部13bの表面を流れるオイルOLによってより多くの乱流が引き起こされる。結果、半導体素子122aの冷却がさらに促進される。本実施形態では折曲部13bは繊維体13の延伸方向に沿って繊維体13を丸めるようにして折り曲げることで渦状に折り曲げられる。このため、渦状の形状の最も外側の部分だけでなく当該部分より内側の部分でも折曲部13bの表面積が増加される。
部分通路53a内における折曲部13bの配置は、折曲部13bの折り曲げ方向が折曲部13bを通過するオイルOLの液流方向Fと交差する配置とされる。このため、折り曲げ方向を液流方向Fと平行にした場合と比べて液流抵抗の減少も図られる。本実施形態では折曲部13bの折り曲げ方向は液流方向Fと概ね直交する。結果、液流抵抗が極力低減される。液流方向Fは部分通路53aの延伸方向とされる。
部分通路53aは複数の半導体素子122aの配列方向(例えば図2の奥手前方向)に沿って設けることができる。このため、ユニット100では複数の半導体素子122aそれぞれに対して繊維体13を設けることで、複数の半導体素子122aそれぞれの冷却効率向上を図ることができる。
オイルOLは絶縁性を有する。このため、折曲部13bを部分通路53a内に配置しても、オイルOLそのものによっては電気回路12の絶縁状態は特段悪化しない。さらに、部分通路53aは例えば樹脂により構成できるので、これにより電気回路12の絶縁性も確保される。電気回路12の絶縁性は例えば部分通路53aの一部を樹脂で構成することで確保されてもよい。部分通路53a以外の部分の接続通路53は金属など適宜の材料で構成できる。
回転電機20及び減速機30内ではベアリングやギアから金属片や金属粉などの金属系のコンタミネーションが発生し、金属系のコンタミネーションはオイルOLの絶縁性を低下させる要因となる。これに対し、ユニット100は例えば減速機30の下流部分の接続通路53にコンタミネーションを補足するフィルタを備えることができる。これにより、インバータ10と回転電機20及び減速機30とでオイルOLを共用しても、オイルOLに混入した金属系のコンタミネーションに起因して電気回路12の絶縁状態が悪化することも抑制される。
次に本実施形態の主な作用効果について説明する。
(1)ユニット100はオイルOLとインバータ10と繊維体13とを有する。繊維体13はインバータ10の半導体素子122aに接触する接触部13aと、折り曲げられた折曲部13bとを有する。折曲部13bはオイルOLの第1循環経路C1内に配置される。
上記において、半導体素子122aに接触する接触部13aは、放熱部材122eに直接接触することで、他の導熱部材(ここでは接合部材122d及び放熱部材122e)を介して半導体素子122aに間接的に接触する。つまり、接触部13aが接触するということは、他の導熱部材を介して間接的に接触することを含む。他の導熱部材はモールド樹脂122fより高い熱伝導率を有する部材とすることができる。
このような構成によれば、折曲部13bを第1循環経路C1内に配置することで乱流が発生する結果、折曲部13b自身の冷却が促進される。また、繊維体13は導熱繊維体であり、折曲部13bは接触部13aを介して半導体素子122aに熱的に接続されている。このため、半導体素子122aから折曲部13bを介してオイルOLに熱を逃がすことで、乱流効果を利用した半導体素子122aの冷却を行うことができ、これにより半導体素子122a冷却効率を向上させることができる。
また、このような繊維体13の構造は長さや柔軟性が適宜調節可能な構造なので、部分通路53aで例示される冷却流路をどのような場所に形成してもよい構造であることを意味する。このためこのような構成によれば、ユニット100全体としてのレイアウト自由度の向上にも資する。ユニット100は半導体素子122aの冷却を通じてインバータ10の冷却効率を向上させることができる。
(2)ユニット100では接触部13aが繊維体13の一端で半導体素子122aに接触し、折曲部13bが繊維体13の他端で折り曲げられる。このような構成によれば、繊維体13を必要以上に長くせずに済み、且つ折曲部13bの形成も容易である。
(3)ユニット100では折曲部13bが複数個所折れ曲がっている。このような構成によれば、折れ曲がっていない場合と比べて部分通路53a内における折曲部13bの表面積を増やすことができるので、より多くの乱流を発生させることができ、これにより冷却効率を高めることができる。
(4)ユニット100では折曲部13bの折り曲げ方向は折曲部13bを通過する液流の方向と交差する。このような構成によれば、折り曲げ方向を液流方向Fと平行にした場合と比べて液流抵抗の減少を図ることもできる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
例えば、接触部13aはケース11に接触するように構成されてもよい。この場合でも、ケース11から繊維体13を介してオイルOLに熱を逃がすことで、乱流効果を利用したインバータ10の冷却を行うことができる。またこの場合も、例えば部分通路53aをケース11内に設けなくてもよいなどレイアウトに対する自由度が高く、ユニット100全体としてのレイアウト自由度の向上に資する。
冷却液は必ずしもオイルOLでなくてもよく、例えばオイルOL以外の絶縁性を有する液体が冷却液として用いられてもよい。
ユニット100は回転電機20及び/又は減速機30、つまり回転電機20と減速機30の少なくともいずれかを有する構成とされてもよい。この場合、ユニット100は例えばモータユニット(少なくともモータを有するユニット)や、動力伝達装置(少なくとも動力伝達機構を有する装置)とも称することができる。モータは電動機機能及び/又は発電機機能(電動機機能及び発電機機能のうち少なくともいずれか)を有する回転電機である。動力伝達機構は例えば歯車機構及び/又は差動歯車機構である。モータ及び動力伝達機構を有する装置(ユニット)はモータユニット及び動力伝達装置の双方の概念に含まれる。これに対し、インバータ10により例示される電気回路ユニットは上記のようなユニット100の一構成要素とすることができ、電気回路と当該電気回路を収容する収容体とを有する構成とされる。
10 インバータ(電気回路ユニット)
11 ケース
12 電気回路
121 基板
122 回路部
122a 半導体素子(電気回路ユニットの一部)
13 繊維体(導熱繊維体)
13a 接触部
13b 折曲部
20 回転電機
30 減速機
50 冷却装置
53 接続通路
53a 部分通路
100 ユニット
C1 第1循環経路(液流経路)
OL オイル(冷却液)
11 ケース
12 電気回路
121 基板
122 回路部
122a 半導体素子(電気回路ユニットの一部)
13 繊維体(導熱繊維体)
13a 接触部
13b 折曲部
20 回転電機
30 減速機
50 冷却装置
53 接続通路
53a 部分通路
100 ユニット
C1 第1循環経路(液流経路)
OL オイル(冷却液)
Claims (4)
- 冷却液と、電気回路ユニットと、導熱繊維体とを有し、
前記導熱繊維体は前記電気回路ユニットに接触する接触部と、折り曲げられた折曲部とを有し、
前記折曲部は前記冷却液の液流経路内に配置される、
ユニット。 - 請求項1に記載のユニットであって、
前記接触部は前記導熱繊維体の一端で前記電気回路ユニットに接触し、
前記折曲部は前記導熱繊維体の他端で折り曲げられる、
ユニット。 - 請求項1に記載のユニットであって、
前記折曲部は複数個所折れ曲がっている、
ユニット。 - 請求項1又は3に記載のユニットであって、
前記折曲部の折り曲げ方向は、前記折曲部を通過する液流の方向と交差する、
ユニット。
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|---|---|---|---|
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| JP2022103296 | 2022-06-28 | ||
| PCT/JP2023/019452 WO2024004457A1 (ja) | 2022-06-28 | 2023-05-25 | ユニット |
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|---|---|---|---|
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