本開示は、特定の植物ロジン材料及び香料などの1種以上の有益剤を含む処理組成物に関する。名称にて示されるように、植物ロジン材料は植物、典型的にはマツの木に由来している。このことによって、後に変性又は誘導される場合であったとしても、天然材料又は持続可能な材料としてこれらは魅力的である。
特定の化学物質及び/又は物理的特性を有する特定の植物ロジン材料を選択することで、有益剤の性能は特定のタッチポイントにて改善されることが見出された。理論に束縛されるものではないが、特定の種類のロジンは、香料分子などの特定の有益剤との強力な分子相互作用の構築と同時に、十分な加工性及び製品の安定性の確保との良好なバランスを可能にすることから好ましいと考えられている。
例えば強力な分子相互作用は、有益剤の送達効率を良好なものへと促進させる上で重要であると考えられている。分子相互作用は、植物ロジン自体の中に存在するテルペン構造に基づいている。したがって、好ましい樹脂は、ロジンと有益剤とを結合させる分子相互作用に有利な構造を有する(又はこうした構造を有するように化学的に修飾される)。ただし、有益剤との分子相互作用は、例えば植物ロジンの粘度や最終製品内での分散性の低さといったことを理由として、レベルが高いことで製品の製造プロセスに困難が生じる可能性があるため、ある特定の閾値を超えるべきではないとも更に考えられている。
したがって、好ましい樹脂は、送達有益剤と良好な分子相互作用を構築可能でありながら、同時に例えば、最終製品配合物中での良好な分散特性を可能とするものである。例えば、良好な分散特性を呈する傾向があると考えられていることから、ロジン酸の含有量が低い樹脂(比較的低い酸価で証明される)が好ましい場合がある。追加的には、それらの三次元構造によって有益剤と結合する能力が良好なものに促進されると考えられていることから、ロジンエステルが好ましい場合がある。更には、酸化に対して耐性を呈する傾向があることから、水素添加樹脂もまた好ましい場合がある。
本開示の構成要素、組成物、及びプロセスについて、以下により詳細に記載する。
本明細書で使用するとき、特許請求の範囲で使用される場合の「a」及び「an」という冠詞は、特許請求又は記載されているもののうちの1つ以上を意味すると理解される。本明細書で使用するとき、「含む(include)」、「含む(includes)」、及び「含んでいる(including)」という用語とは、非限定的であることを意味する。本開示の組成物は、本開示の構成要素を含み得る、それらから本質的になり得る、又はそれらからなり得る。
本明細書では、「実質的に含まない(substantially free of)」又は「実質的に含まない(substantially free from)」という用語を使用してもよい。これは、指示される材料が最小限の量であり、組成物の一部を形成するように意図的にその組成物に添加されたものでないこと、又は好ましくは、分析的に検出可能なレベルで存在しないことを意味する。それは、指示される材料が、意図的に含まれるその他の材料のうちの1つの中に不純物としてのみ存在する、組成物を含むことを意味する。指示される材料は、存在したとしても、組成物の1重量%未満、又は0.1重量%未満、又は0.01重量%未満、又は更には0重量%のレベルで存在してもよい。
本明細書で使用される場合、「消費者製品」は、販売されている形態での使用又は消費が意図され、後続する商業的製造又は変更が意図されていない、ベビーケア、ビューティケア、布地及びホームケア、ファミリーケア、女性用ケア、ヘルスケア製品又はデバイスを意味する。かかる製品としては、おむつ、よだれ掛け、ワイプ;ヒトの毛髪を処理するための製品及び/又は脱色、着色、染色、コンディショニング、シャンプー、スタイリングを含む処理に関連する方法;デオドラント及び制汗剤;パーソナルクレンジング;消費者による使用を目的としたクリーム、ローション及び局所的に適用される他の製品の適用を含むスキンケア;並びにシェービング製品、布地、硬質表面及び布地やホームケア分野の任意の他の表面を処理するための製品及び/又はそれに関連する方法(空気ケア、自動車ケア、食器洗浄、布地コンディショニング(柔軟化を含む)、洗濯洗剤、洗濯及びすすぎ用添加剤及び/又はケア、硬質表面洗浄及び/又は処理、及び消費者又は事業者使用のための他の洗浄を含む);トイレットペーパー、ティッシュ、紙製ハンカチ、及び/又はペーパータオルに関連する製品及び/又は方法;タンポン、女性用ナプキン;成人失禁用製品;口腔ケアに関連する製品及び/又は方法であって、練り歯磨き、歯磨きジェル、口腔すすぎ剤、入れ歯粘着剤、歯ホワイトニング剤を含むもの;咳及び風邪の治療を含む、処方箋不要のヘルスケア;有害生物防除製品、並びに水の精製が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書で使用するとき、「布地ケア組成物」という語句とは、布地を処理するために設計された組成物及び配合物を含む。このような組成物としては、洗濯洗浄組成物及び洗剤、布地軟化組成物、布地増強組成物、布地消臭組成物、洗濯前洗浄剤、洗濯前処理剤、洗濯添加剤、スプレー製品、ドライクリーニング剤又は組成物、洗濯すすぎ添加剤、洗浄添加剤、すすぎ後布地処理剤、アイロン助剤、単位用量配合物、遅延送達配合物、多孔質基材又は不織布シート上又は中に含まれる洗剤、並びに本明細書の教示を考慮して当業者に明らかであり得る他の好適な形態が挙げられるが、これらに限定されない。このような組成物は、洗濯前処理剤、洗濯後処理剤として使用することができ、又は洗濯操作のすすぎ若しくは洗浄サイクル中に添加することができる。
別途注記がない限り、全ての構成要素又は組成物のレベルは、その構成要素又は組成物の活性部分に関するものであり、このような構成要素又は組成物の市販の供給源に存在し得る不純物、例えば、残留溶媒又は副生成物は除外される。
本明細書における全ての温度は、別途指示がない限り、摂氏(℃)である。別途記載のない限り、本明細書における全ての測定は、20℃及び大気圧下で実施される。
本開示の全ての実施形態では、全てのパーセンテージは、特に記載のない限り、全組成物の重量に対するものである。特に記載されない限り、全ての比率は重量比である。
本明細書の全体を通して与えられる全ての最大数値制限は、全てのより低い数値制限を、あたかもこのようなより低い数値制限が本明細書に明示的に記載されているかのよう含むことが理解されるべきである。本明細書の全体を通して示されている全ての最小数極限値は、それよりも高い全ての数値限定を、このようなより高い数値限定があたかも本明細書に明示的に記載されているかごとく含む。本明細書の全体を通して与えられる全ての数値範囲は、このような広い数値範囲内に入るあらゆる狭い数値範囲を含み、あたかもこのような狭い数値範囲が全て本明細書に明示的に記載されているかのようである。
処理組成物
本開示は、ある特定の植物ロジン材料及び1種以上の有益剤を含む処理組成物に関する。処理組成物は、布地、硬質表面、毛髪及び/又は皮膚などの表面を処理するために有用であり得る。
処理組成物は、消費者製品組成物であってもよい。消費者製品組成物は、布地ケア組成物、硬質表面洗浄組成物、食器ケア組成物、ヘアケア組成物、ボディクレンジング組成物、又はこれらの混合物であってもよい。消費者製品組成物は、液体柔軟剤組成物又はヘアコンディショナー組成物といったコンディショニング組成物であってもよい。
本開示の処理組成物は、布地ケア組成物であってもよい。このような組成物は、洗濯前処理剤、洗濯後処理剤として使用することができ、又は洗濯操作のすすぎ若しくは洗浄サイクル中に添加することができる。布地ケア組成物は、布地洗剤組成物、布地コンディショニング組成物又はそれらの混合物、好ましくは布地コンディショニング組成物であってもよい。布地コンディショニング組成物としては、液体布地柔軟剤及び液体布地柔軟剤組成物が挙げられ得る。
処理組成物は、例えば、液体組成物、顆粒組成物、親水コロイド、単区画パウチ、多区画パウチ、溶解可能なシート、芳香錠又はビーズ、繊維状物品、錠剤、スティック、バー、フレーク、泡/ムース、不織布又はそれらの混合物の形態といった任意の好適な形態であってもよく、好ましくは液体であってもよい。
処理組成物は、液体の形態であってもよい。液体組成物は、組成物の約30重量%から、又は約40重量%から、又は約50重量%から、約99重量%まで、又は約95重量%まで、又は約90重量%まで、又は約75重量%まで、又は約70重量%まで、又は約60重量%までの水を含んでもよい。液体組成物は、液体洗濯洗剤、液体布地コンディショナー、液体食器洗剤、ヘアシャンプー、ヘアコンディショナー又はそれらの混合物であってもよい。
処理組成物は固体の形態であってもよい。固体組成物は、粉末組成物又は顆粒組成物であってもよい。かかる組成物は、凝集又は噴霧乾燥されてもよい。かかる組成物は、複数の顆粒又は粒子を含んでもよく、そうした顆粒又は粒子を含む少なくともその一部は異なる組成物を含む。組成物は、粉末洗浄組成物又は顆粒洗浄組成物であってもよく、これらは漂白剤を含んでもよい。組成物は、ビーズ又は芳香錠の形態であってもよく、これらは液体融解物から芳香錠化されてもよい。組成物は押出成形された製品であってもよい。
処理組成物は、錠剤、パウチ、シート又は繊維状物品などの単位用量物品の形態であってもよい。パウチ形態の単位用量物品は、典型的には、組成物を少なくとも部分的に封入する水溶性フィルム、例えば、ポリビニルアルコール水溶性フィルムを含む。好適なフィルムは、MonoSol,LLC(Indiana,USA)から入手可能である。組成物は、単区画パウチ又は多区画パウチに封入することができる。多区画パウチは、少なくとも2つ、少なくとも3つ、又は少なくとも4つの区画を有してもよい。多区画パウチは、並べて及び/又は重ねて配置された区画を含んでもよい。パウチ又はその区画に含有される組成物は、液体、固体(粉末など)又はそれらの組合せであってもよい。パウチ組成物は、例えば洗剤組成物の約20重量%未満、又は約15重量%未満、又は約12重量%未満、又は約10重量%未満、又は約8重量%未満の水といった比較的低量の水を有してもよい。
処理組成物はスプレーの形態であってもよく、例えばトリガー式噴霧器及び/又は弁を備えたエアロゾル容器を介してボトルから分配されてもよい。
処理組成物が液体であるときには、組成物は粘度を特徴としてもよい。組成物は、20s-1かつ21℃では約1~約1500センチポアズ(約1~1500mPa*s)、又は約50~約1000センチポアズ(約50~1000mPa*s)、又は約100~500センチポアズ(約100~500mPa*s)、又は約100~約200センチポアズ(約100~200mPa*s)の粘度を有してもよいことが開示されている。比較的低い粘度によって添加が改善され、かつ/又はディスペンサ引き出し部分の残留物を少なくすることが可能となる。粘度は、以下の試験方法の節に提供された方法に従って決定される。
本開示の処理組成物は、約2~約12、又は約2~約8.5、又は約2~約7、又は約2~約5のpHを特徴としてもよい。本開示の処理組成物は、好ましくは水性液体の形態で、約2~約4のpH、好ましくは約2~約3.7のpH、より好ましくは約2~約3.5のpHを有してもよい。かかるpHレベルは、コンディショニング活性などのある特定の補助剤(例えば、エステルクワット)の安定性を促進させると考えられている。組成物のpHは、組成物を脱イオン水中に溶解/分散させて、約20℃で10%濃度の溶液を形成することによって測定される。
植物ロジン材料と1種以上の有益剤とは、約5:95~約95:5、好ましくは約20:80~約80:20、より好ましくは約30:70~約70:30、より好ましくは約40:60~約60:40の重量比で存在してもよい。
植物ロジン材料
本明細書に説明される処理組成物及びプロセスは、植物ロジン材料を含有する。特定の特性(例えば、ある特定の範囲内での軟化点及び/又は酸価)、特定の化学物質(例えば、ロジンエステル)又はそれらの組合せを特徴とするものなど、特定の植物ロジン材料を選択することで、処理組成物の性能は改善され得ると考えられている。
本明細書で使用される場合、「植物ロジン材料」は、植物ロジン(樹脂酸を含む)、植物ロジンの誘導体又はそれらの混合物を含んでもよい。本組成物及びプロセスの植物ロジン材料は、例えば堆積の改善及び/又は有益剤の安定性を促進させることによって性能上の利点を提供し得る。かかる材料は、天然供給源及び/又は持続可能な供給源に由来することから、本明細書に開示される組成物及びプロセスの公知の代替物の方が更に好ましい場合がある。
以下により詳細に説明されるように、植物ロジンは、針葉樹(綱:マツ綱)、通常はマツの木(属:マツ属)に典型的には由来している。「松脂」とも呼ばれる植物ロジンは、液体樹脂を加熱して揮発性液体であるテルペン成分を気化させることで生み出される固体材料である。植物ロジンは、アビエチン酸などの樹脂酸と関連する化合物から典型的には構成される。植物ロジンは、例えばエステル化及び/又は水素添加によって更に誘導されてもよい。
本開示の組成物は、組成物の約0.01重量%~約10重量%の植物ロジン材料を含んでもよい。組成物は、組成物の約0.01重量%~約5重量%、又は約0.05重量%~約3重量%、又は約0.1重量%~約1重量%の植物ロジン材料を含んでもよい。
植物ロジン材料は軟化点を特徴とし得る。植物ロジン材料は、典型的には室温で固体であるが、軟化点はこれらの材料に関連するガラス転移温度の尺度である。植物ロジン材料の軟化点は、以下の試験方法の節に提供された方法に従って決定される。
植物ロジン材料は、約50℃~約175℃、又は約60℃~約150℃、又は約75℃~約125℃の軟化点を特徴とし得る。好ましい植物ロジン材料は、約50℃~約120℃、好ましくは約60℃~約100℃の軟化点を特徴とし得る。ロジンは、消費者製品に導入するために加熱によって軟化される必要があり得る。したがって、加工の容易さ及び/又はエネルギーの節約のため、比較的低い軟化点(例えば、125℃未満)を有する植物ロジン材料は、本開示の組成物及びプロセスにとって好ましい場合がある。より低い軟化点はまた、植物ロジン材料の堆積補助性能の改善に効果があり得る。
植物ロジン材料は、酸価(「酸価(acid value)」と呼ばれることがある)を特徴とし得る。植物ロジン材料の酸価は、これらの製品の遊離酸の総含有量に関連する。植物ロジン材料の酸価は、以下の試験方法の節に提供された方法に従って決定される。
植物ロジン材料は、例えば約0~約175といった約175未満の酸価を特徴とし得る。本開示の組成物及びプロセスについては、処理組成物の最終pHへの影響が最小限であるように、約125未満、好ましくは約100未満、より好ましくは約75未満、更により好ましくは約50未満、より好ましくは約25未満といった比較的低い酸価を有する植物ロジン材料を使用することが好ましい場合がある。好ましい植物ロジン材料は、約0~約100、好ましくは約0~約80、より好ましくは約0~約60、より好ましくは約0~約40、更により好ましくは約0~約20の酸価を特徴とし得る。理論に束縛されるものではないが、比較的低い酸価を有する植物ロジン材料は、本開示の処理組成物中で更に容易に分散可能でもあると考えられている。
とは言え、特に植物ロジン材料が比較的低い軟化点(例えば、約100℃未満、好ましくは約80℃未満)も有し、更にはこの材料が少なくとも部分的に水素添加もされているような場合であればなおさら、比較的高い酸価(例えば、約125~約175、好ましくは約150~約175)を有する植物ロジン材料は有用であり得る。
植物ロジン材料の色は、1~18の範囲のガードナー色標準数に基づいて等級付けされ得る。処理組成物の最終的な色への影響を最小限にするため、本開示の植物ロジン材料は好ましくは、約1~約10、好ましくは約1~約8、好ましくは約1~約6の色等級を有してもよい。植物ロジン材料の色等級は、以下の試験方法の節に提供された方法に従って決定される。
最も好ましい植物ロジン材料は、上記の特性の組合せを特徴とする傾向がある。例えば、植物ロジン材料は、以下の特性:(a)約50℃~約120℃、好ましくは約60℃~約100℃の軟化点、(b)約0~約100、好ましくは約0~約80、より好ましくは約0~約60の酸価、(c)ガードナー色標準数で等級付けされたときに、約1~約10、好ましくは約1~約8、より好ましくは約1~約6の色等級、のうちの少なくとも1つ、好ましくは少なくとも2つ、好ましくは3つ全てを特徴とし得る。特に、植物ロジン材料は、約60℃~約100℃の軟化点と、約0~約80の酸価、より好ましくは約0~約60の酸価を特徴とし得る。これらの特性を有する植物ロジン材料は、香料などの関連する有益剤の性能の改善に特に効果的であることが見出されている。
植物ロジン材料は臭気を有する場合がある。天然由来の樹脂は、多量のテルペン化合物を有する。本開示の組成物及びプロセスについては、天然由来の樹脂は全体的な知覚を阻害しないように、比較的少量のテルペン構造及び/又は臭気を有する化合物を選択することが好ましい場合がある。一方、マツの木のような芳香性が望まれる場合には、テルペン構造の存在が好ましい場合がある。
例えば、トール油ロジンは臭気に悪影響を与える硫黄汚染物質を含み得ることから、ガムロジンがトール油ロジンよりも好ましい場合がある。一方、ロジン材料に関連する「マツのような(piney)」香りは特定の製品組成物では通常又は望ましい場合があるため、植物ロジン材料が検出可能な臭気を有することが望ましい場合がある。
植物ロジン材料は典型的には、水に比較的不溶性である。例えば、本開示の植物樹脂材料は、22℃の脱イオン水中では1g/L未満、又は100g/L未満、又は1g/L未満、又は0.1g/L未満、又は約0.01g/L未満の溶解度を特徴とし得る。理論に束縛されることを望むものではないが、本開示の植物ロジン材料の比較的不溶性の性質は、関連する有益剤の堆積効率及び性能に寄与すると考えられている。
植物ロジン材料は、密度を特徴とし得る。典型的には、植物ロジン材料は、25℃で、1.0kg/dm3よりも大きく、好ましくは少なくとも1.1kg/dm3である密度を特徴とする。
植物ロジン材料は、典型的には可燃性である。本開示の組成物及びプロセスについては、より容易で安全な加工を促進させるために、例えば190℃よりも高いような、比較的高温の引火点を有する植物ロジン材料を使用することが好ましい場合がある。植物ロジン材料の引火点は、以下の試験方法の節に提供された方法に従って決定される。
本開示の処理組成物は、植物ロジン材料及び1種以上の有益剤を含む粒子を含んでもよい。かかる粒子は、1種以上の有益剤を送達する上で特に効果的であり得る。粒子は、約10ミクロン~約400ミクロン、又は約15ミクロン~約300ミクロン、又は約20ミクロン~約250ミクロン、又は約25ミクロン~約200ミクロン、又は約30ミクロン~約150ミクロン、又は約35~約125ミクロン、好ましくは約40~約100ミクロン、より好ましくは約50~約90ミクロンの粒子の体積加重中央粒子径を特徴とし得る。植物ロジン材料及び1種以上の有益剤を含むプレミックスは、処理組成物に粒子を提供する上で特に効果的な手段であり得る。体積加重平均径は、以下の試験方法の節に提供された方法に従って決定される。
植物ロジン及び植物ロジン誘導体(例えばロジンエステルなど)並びにかかる物質を含むプレミックスを、以下により詳細に説明する。
A.植物ロジン
本開示の植物ロジン材料は植物ロジンを含んでもよい。植物ロジンは、典型的には植物のオレオ樹脂から取得可能であるが、これはマツの木からしみ出るか、それ以外の場合にはマツの木から誘導され得る。オレオ樹脂は揮発性テルペンを取り除くために蒸留されてもよく、残留している固体材料が植物ロジンである。
植物ロジンは室温で固体であり得る。固体ロジンは比較的半透明及び/又はガラス様であってもよい。植物ロジン材料は、例えば淡黄色から暗い茶色、又は黒色までの範囲の色を有してもよい。
植物ロジンは、典型的には化合物の混合物であり、主に樹脂酸から構成される(ロジン酸とも呼ばれる)。植物ロジンは、植物ロジンの少なくとも約75重量%、又は少なくとも約80重量%、又は少なくとも約85重量%、又は少なくとも約90重量%、又は少なくとも約95重量%の樹脂酸を含んでもよい。植物ロジンは、植物ロジンの約75重量%~約97重量%、又は約80重量%~約96重量%、又は約85重量%~約95重量%、又は約90重量%~約95重量%の樹脂酸を含んでもよい。残りの材料は非酸性材料であってもよい。
樹脂酸は、典型的には3つの縮合環を有するモノカルボン酸である。樹脂酸は、例えばC19H29COOHといった分子式を有する三環式ジテルペンモノカルボン酸であってもよい。樹脂酸としては、アビエチン型の酸、ピマール型の酸、プリカト酸又はそれらの混合物が挙げられてもよい。アビエチン型の酸の二重結合は、典型的には共役しているが、一方でピマール型の酸の二重結合は、典型的には共役していない。
アビエチン型の酸としては、アビエチン酸、ネオアビエチン酸、デヒドロアビエチン酸、パルストリン酸、レボピマル酸又はそれらの混合物が挙げられてもよい。ピマール型の酸としては、ピマール酸、イソピマール酸、サンダラコピマール酸(sandaracopimiaric acid)又はそれらの混合物が挙げられてもよい。これらの例示的な樹脂酸の構造を、以下の表Aに提供する。
植物ロジンは、アビエチン型の酸、好ましくはアビエチン酸を含んでもよい。アビエチン酸は、実験式C19H29COOHを有し、アビエチニン酸(abietinic acid)又はシルビン酸としても知られている。アビエチン型の酸は典型的には、植物ロジンの主成分である。植物ロジンは、植物ロジンの少なくとも50重量%、又は少なくとも60重量%、又は少なくとも70重量%、又は少なくとも80重量%、又は少なくとも85重量%のアビエチン型の酸、好ましくはアビエチン酸を含んでもよい。
植物ロジンは、取得した供給源に応じて分類されてもよい。例えば、本開示の植物ロジンは、ガムロジン、ウッドロジン、トール油ロジン又はそれらの混合物として分類されて(及びこれらを含んで)もよい。ガムロジンは、木又は他の植物の樹脂押出物に由来しており、木から樹液を取る、又は木に傷をつけ、押出物を収集及び加工することで収集されてもよい。ウッドロジンは、例えば溶媒抽出及び/又は蒸留によってマツの木の切株から収集される材料に由来し得る。トール油ロジンは、マツの木をパルプ化する際の木材のパルプ製造のクラフトプロセス中に、粗トール油を蒸留した際の副生成物である。
好適な植物ロジンは、例えばピヌス・マッソニアナ(Pinus massoniana、バビショウ)、ピヌス・エリオッティ(P. elliotti、スラッシュマツ)、ピヌス・パラストリス(P. palustris、ダイオウマツ)、ピヌス・タエダ(P. taeda、テーダマツ)、ピヌス・オーカルパ(P. oocarpa、メキシカンイエローパイン)、ピヌス・レイオフィラ(P. leiophylla、チワワマツ)、ピヌス・デボニアナ(P. devoniana、ピノ・ラシオ又はミチョアカンマツ)、ピヌス・モンテスマエ(P. montezumae、モンテスマエマツ)、ピエス・ピナステル(P. pinaster、フランスカイガンショウ)、ピエス・シルベストリス(P. sylvestris、スコッチパイン)、ピエス・ハレペンシス(P. halepensis、アレッポマツ)、ピエス・インサラリス(P. insularis、ベンゲソトマツ)、ピエス・ケシヤ(P. kesiya、ケシヤマツ)、ピエス・ストロバス(Eastern white pine、ストローブマツ)又はそれらの混合物といった種々のマツ種から得られてもよい。
B.植物ロジンエステル
本開示の植物ロジン材料は、植物ロジンエステル材料(又は本明細書で使用される場合には単純に「植物ロジンエステル」)を含んでもよい。かかる材料はアビエチン酸のようなロジン酸といった植物ロジン材料を、エステル化プロセスにより化学的に修飾することで作製されてもよい。
植物ロジンのエステルは、植物ロジン(例えば、ロジン酸)とアルコールの反応生成物であってもよい。3個のアビエチン酸分子と1個のグリセロール分子との間のサンプルの縮合反応が以下に示されているが、これによってロジンエステルが生じる。
植物ロジンエステル材料は、植物ロジン及びアルコールに由来していてもよく、アルコールは(a)2~6個の炭素原子及び/又は(b)2~6個のヒドロキシル基を含む。
好ましくは、かかるアルコールから形成されたロジンエステルは、1個のエステル基及び/又は1個の炭素(例えば、メチルエステル)を含むものよりも良好に機能すると考えられていることから、アルコールは2個以上のヒドロキシル基及び2個以上の炭素原子を含む。アルコールは、(a)2~6個の炭素原子及び(b)2~6個のヒドロキシル基を含んでもよい。植物ロジンエステル材料が由来するアルコールは、好ましくは2~5個のヒドロキシル基、より好ましくは3個~5個のヒドロキシル基、より好ましくは3~4個のヒドロキシル基を含んでもよい。植物ロジンエステル材料が由来するアルコールは、2~5個の炭素原子、より好ましくは3~5個の炭素原子を含んでもよい。植物ロジンエステル材料が由来するアルコールは、グリセロール、ペンタエリスリトール及びそれらの混合物からなる群から選択されてもよく、好ましくはグリセロールである。
エステル化反応で使用されるアルコールは、比較的低い分子量を有する場合がある。例えば、アルコールは約32ダルトン~約300ダルトン、好ましくは約32ダルトン~約200ダルトン、より好ましくは約32ダルトン~約150ダルトン、更により好ましくは約90ダルトン~約150ダルトンの分子量を有してもよい。理論に束縛されることを望むものではないが、低分子量のアルコールから形成されたロジンエステルは、比較的高い分子量のアルコールから形成されたロジンエステルと比較すると、比較的低い軟化点及び/又は低い酸価を特徴とする可能性があり、これによってより良好な加工性及び/又は性能が生じると考えられている。
植物ロジンエステル材料は、植物ロジンエステル材料1モルあたり、平均で約2~約6モルのエステル基を含んでもよい。
エステル化反応に使用されるアルコールは、グリセロール又はペンタエリスリトールであってもよい。したがって、植物ロジンエステル材料は、グリセリルロジンエステル、ペンタエリスリチルロジンエステル又はそれらの混合物であってもよい。
植物ロジンエステル材料は、以下:(a)約50℃~約120℃、好ましくは約60℃~約100℃の軟化点、及び/又は(b)約0~約100、好ましくは約0~約80、より好ましくは約0~約60の酸価、及び/又は(c)ガードナー色標準数で等級付けされたときに、約1~約10、若しくは好ましくは約1~約8、より好ましくは約1~約6の色等級、といった特性のうちの1つ以上、好ましくは2つ以上、より好ましくは3つ全てを特徴とし得る。
植物ロジンエステル材料は、ガムロジン、ウッドロジン及び/又はトール油ロジンに由来していてもよく、好ましくはガムロジンに由来していてもよい。植物ロジンエステル材料はガムロジンエステルを含んでもよい。
植物ロジンエステル材料は、少なくとも部分的に水素添加されていてもよい。
C.他の植物ロジン誘導体
植物ロジン材料は、植物ロジンエステルに加えて、又はその代替物として他の植物ロジン誘導体を含んでもよい。場合によっては、植物ロジンエステルは更に誘導体化されてもよい。かかる誘導体は、水素添加、二量体化、重合、鹸化又はそれらの混合などのプロセスにより製造されてもよい。
植物ロジン材料は水素添加ロジンを含んでもよい。多くの植物ロジン化合物(例えば、ロジン酸)が不飽和であることを考慮した場合、これらは酸化的には不安定である傾向があり、貯蔵時に色変化する場合がある。水素添加によってロジンが安定化する一助となり、望ましくない色変化を減少させることができる。更には、水素添加ロジンは親ロジンよりも明るい色を有する傾向があり、これによって更に多くの配合及び審美的な柔軟性がもたらされる。
植物ロジン及び/又はロジン酸は、部分的に、又は完全に水素添加されていてもよい。以下は、アビエチン酸を部分的に、及び完全に水素添加するためのサンプル反応である。
処理組成物は、少なくとも部分的に水素添加された、好ましくは完全に水素添加された植物ロジン材料を含んでもよい。
植物ロジンの誘導体は、水素添加されていてもよく、エステル化されていてもよい。例えば、植物ロジン誘導体は水素添加グリセリルエステルであってもよい。
植物ロジン材料は二量体化植物ロジンを含んでもよい。二量体化は、ロジン酸の軟化点及び/又は安定性を高めるためには有用であり得る。アビエチン酸のサンプル二量体化反応を以下に示す。
ロジンのサンプルを完全に二量体化することは困難又は不可能でさえあることから、ロジン二量体は多くの場合、非二量体化ロジン酸と共に存在する。二量体化ロジン酸は更にエステル化されてもよい。
植物ロジンの誘導体は、Zi2+又はCa2+などのイオンによって二量体化してもよい。例えば、樹脂酸亜鉛は、2個のアビエチン酸化合物が亜鉛イオンに結合されている植物ロジンの誘導体である。
植物ロジン材料はロジン系ポリマーを含んでもよい。本明細書で使用される場合、ロジン系ポリマーは、ロジン酸由来の3個以上の単量体単位を含む、ロジン系オリゴマーを含む化合物を含むことが意図されている。ポリマーは主鎖ポリマー又は側鎖ポリマーであってもよい。
植物ロジン材料は、ロジン酸がアルカリ金属水酸化物(例えば、NaOH若しくはKOH)又はアルカリ土類金属水酸化物(例えば、Ca(OH)2)と反応するロジン石鹸を含んでもよい。より広義では、植物ロジンの誘導体はロジン酸の塩であってもよい。
植物ロジン材料は官能化植物ロジンを含んでもよい。言い換えれば、植物ロジンは官能化されてもよく、1個以上の官能基が植物ロジンに付加されている。
植物ロジン材料は、ロジン酸と無水マレイン酸との反応生成物などのディールス・アルダー反応の生成物が挙げられてもよく、かかる反応生成物は重合していてもよい。
植物ロジン材料としては、ロジンがフェノールと反応したロジン変性フェノール樹脂が挙げられ得る。植物ロジンの誘導体は、ロジン酸のカルボキシル基のうちの1個以上がヒドロキシル基に転換したロジンアルコールを含んでもよい。
有益剤
植物ロジン材料に加えて、本開示の処理組成物は1種以上の有益剤を含む。特に選択された上記の植物ロジン材料は、布地又は硬質表面などの標的とする表面上での有益剤の安定性、送達及び/又は性能の改善につながり得ると考えられている。
本開示の組成物は、意図されたように組成物が使用されるときに、有益剤が意図される効果を提供するレベルで有益剤を含んでもよい。例えば、有益剤は、組成物の約0.05重量%~約10重量%、又は約0.05重量%~約5重量%、又は約0.1重量%~約4重量%のレベルで存在してもよい。
有益剤は、芳香材料、シリコーン油、ワックス、炭化水素、高級脂肪酸、精油、脂質、皮膚冷却剤、ビタミン、日焼け止め剤、抗酸化剤、グリセリン、悪臭低減剤、臭気制御物質、帯電防止剤、柔軟剤、昆虫及び蛾忌避剤、着色剤、蛍光増白剤、白色向上剤、消泡剤(defoamer)、泡立ち防止剤、布地及び皮膚用UV保護剤、日光退色阻害剤、抗アレルギー剤、防水剤、スキンケア剤、グリセリン、天然活性剤、アロエベラ、ビタミンE、シアバター、カカオバター、増白剤、制汗剤活性剤、皮膚軟化剤、皮膚感覚剤、及びそれらの混合物からなる群から選択されてもよい。特に好ましい有益剤としては、芳香材料が挙げられる。
有益剤の送達効率は、有益剤が比較的疎水性である場合に最も有効であり得る。
粒子の有益剤は、1つ以上の香料原料(又は本明細書では「香料」)を含み得る芳香材料を含んでもよい。「香料原料」という用語(又はperfume raw material、「PRM」)は、本明細書で使用するとき、少なくとも約100g/モルの分子量を有し、かつ匂い、芳香、エッセンス、又は香りを、単独で又はその他の香料原料と共に付与するのに有用な化合物を意味する。典型的なPRMは、特に、アルコール、ケトン、アルデヒド、エステル、エーテル、ナイトライト、及びテルペンなどのアルケンを含む。一般的なPRMのリストは、例えば、「Perfume and Flavor Chemicals」第I巻及び第II巻;Steffen Arctander Allured Pub.Co.(1994)及び「Perfumes:Art,Science and Technology」、Miller,P.M.and Lamparsky,D.,Blackie Academic and Professional(1994)のような様々な参照元に見出され得る。
好適な香料原料としては、ゲラニオール、リナロール、酢酸リナリル、ピラノール、酢酸ゲラニル、アニスアルデヒド、シトラール、シトロネラール、リスメラール、シトロネロール、ローズオキシド、テトラヒドロリナロール、ヒドロキシシトロネラール、β-イオノン、メントール、シンナムアルデヒド、アネトール、バニリン、エチルバニリン、オイゲノール、ケイヒ油、カルボン、ピペロナール、及びそれらの混合物などの材料が挙げられ得る。香料原料は、精油などの天然由来の材料を含んでもよい。
PRMは、常圧(760mmHg)で測定されるそれらの沸点(boiling point、B.P.)と、以下の試験方法に従って決定されるlogPに関して記載され得るオクタノール/水分配係数(P)を特徴とし得る。下記でより詳細に記載されるように、これらの特徴に基づいて、PRMを、第1象限、第2象限、第3象限、又は第4象限の香料として分類してもよい。異なる象限から種々のPRMを有する香料は、例えば、通常の使用中に異なるタッチポイントで芳香効果を提供することが望ましい場合がある。
香料原料は、沸点(B.P.)が約250℃より低く、logPが約3より低い香料原料、B.P.が約250℃より高く、logPが約3より高い香料原料、B.P.が約250℃より高く、logPが約3より低い香料原料、B.P.が約250℃より低く、logPが約3より高い香料原料、及びそれらの混合物からなる群から選択される香料原料を含んでもよい。沸点(B.P.)が約250℃より低く、logPが約3より低い香料原料は、第1象限の香料原料として知られている。第1象限の香料原料は、好ましくは、香料組成物の30%未満に限定される。B.P.が約250℃より高く、logPが約3より高い香料原料は、第4象限の香料原料として知られ、B.P.が約250℃より高く、logPが約3より低い香料原料は、第2象限の香料原料として知られ、B.P.が約250℃より低く、logPが約3より高い香料原料は、第3象限の香料原料として知られる。好適な第1象限、第2象限、第3象限及び第4象限の香料原料は、米国特許第6,869,923(B1)号に開示されている。
処理組成物は、芳香材料であって、芳香材料の約1重量%~約40重量%の第1象限の香料原料、及び/又は芳香材料の約60重量%~約99重量%の非第1象限の香料原料を含む芳香材料を含んでもよい。
疎水性香料原料は、例えばlogPが約3.0よりも高いような比較的高いlogP値を特徴としてもよく、第3象限のPRM、第4象限のPRM又はそれらの混合物といった上に説明されたものを含んでもよい。有益剤は、有益剤の少なくとも約50重量%、又は少なくとも約60重量%、又は少なくとも約70重量%、又は少なくとも約80重量%、又は少なくとも約90重量%、又は約100重量%の第3象限のPRM、第4象限のPRM又はそれらの混合物を含んでもよい。粒子の有益剤としてかかるレベルの第3象限及び/又は第4象限のPRMを含む組成物は水性であってもよく、組成物の少なくとも60重量%、若しくは少なくとも70重量%、若しくは少なくとも80重量%、若しくは少なくとも90重量%、若しくは少なくとも95重量%、若しくは少なくとも97重量%の水及び/又は10重量%未満、若しくは5重量%未満、若しくは3重量%未満の界面活性剤を含んでもよい。
第3象限のPRMの非限定的な例としては、イソ酢酸イソボルニル(iso-bomyl acetate)、カルバクロール、α-シトロネロール、パラシメン、ジヒドロミルセノール、酢酸ゲラニル、d-リモネン、酢酸リナリル、バーテネックス(vertenex)及びそれらの混合物が挙げられる。
第4象限の(又は持続性)PRMの非限定的な例としては、アリルシクロヘキサンプロピオナート、アンブレットリド、安息香酸アミル、アミルシンナメート、アミルシンナメートアルデヒド、アミルシンナメートアルデヒドジメチルアセタール、サリチル酸イソアミル、ヒドロキシシトロネラール-メチルアントラニレート(オーランチオール(登録商標)として知られる)、ベンゾフェノン、サリチル酸ベンジル、p-tert-ブチルシクロヘキシルアセタート、イソブチルキノリン、β-カリオフィレン、カジネン、セドロール、酢酸セドリル、ギ酸セドリル、シンナミルシンナメート、サリチル酸シクロヘキシル、シクラメンアルデヒド、ジヒドロイソジャスモネート、ジフェニルメタン、ジフェニルオキシド、ドデカラクトン、1-(1,2,3,4,5,6,7,8-オクタヒドロ-2,3,8,8-テトラメチル-2-ナフタレニル)-エタノン(イソEスーパー(iso E super)(登録商標)として知られる)、ブラシル酸エチレン、グリシド酸メチルフェニル、ウンデシレン酸エチル、15-ヒドロキシペンタデカン酸ラクトン(エクサルトリド(exaltolide)(登録商標)として知られる)、1,3,4,6,7,8-ヘキサヒドロ-4,6,6,7,8,8-ヘキサメチル-シクロペンタ-γ-2-ベンゾピラン(ガラキソリド(galaxolide)(登録商標)として知られる)、アントラニル酸ゲラニル、フェニル酢酸ゲラニル、ヘキサデカノリド、サリチル酸ヘキセニル、ヘキシルケイ皮アルデヒド、サリチル酸ヘキシル、α-イロン、γ-イオノン、γ-n-メチルイオノン、p-tert-ブチル-α-メチルヒドロシンナムアルデヒド(リリアル(lilial)(登録商標)として知られる)、リリアル(p-t-ブシナール)(登録商標)、安息香酸リナリル、2-メトキシナフタレン、ジヒドロジャスモン酸メチル、ジャコウインダノン、ジャコウケトン、ジャコウチベチン(musk tibetine)、ミリスチシン、オキサヘキサデカノリド-10、オキサヘキサデカノリド-11、パチョリアルコール、5-アセチル-1,1,2,3,3,6-ヘキサメチルインダン(ファントリド(phantolide)(登録商標)として知られる)、安息香酸フェニルエチル、酢酸フェニルエチルフェニル、フェニルヘプタノール、フェニルヘキサノール、α-サンタロール、δ-ウンデカラクトン、γ-ウンデカラクトン、酢酸ベチベリル(vetiveryl acetate)、ヤラヤラ(yara-yara)、イランゲン(ylangene)及びそれらの混合物が挙げられる。
1種以上の有益剤は、プレミックス中の植物ロジン材料と組み合わせられてもよく、これは本開示の処理組成物を作製するためにベース組成物に添加されてもよい。ベース組成物は、以下により詳細に説明されるように補助成分を含んでもよい。したがって、本開示の処理組成物は、植物ロジン材料及び1種以上の有益剤を含むプレミックスを含んでもよい。処理組成物は、プレミックスをベース組成物に添加することを含む方法により形成されてもよく、プレミックスは植物ロジン材料及び1種以上の有益剤を含み、ベース組成物は補助成分を含む。
プレミックスは、プレミックスの約1重量%~約99重量%の植物ロジン材料を含んでもよい。プレミックスは、プレミックスの約1重量%~約99重量%の有益剤を含んでもよい。プレミックスは、約1:99~約99:1、好ましくは約5:95~約95:5、より好ましくは約10:90~約90:10、より好ましくは約20:80~約80:20、より好ましくは約30:70~約80:20、より好ましくは約40:60~約80:20の重量比で、植物ロジン材料と有益剤を含んでもよい。性能上の利点は、植物ロジンの有益剤に対する重量比が高くなることで増大すると考えられている。
プレミックスは、乳化剤を含んでもよい。プレミックスは、プレミックスの約1重量%~約95重量%、又は約5重量%~約95重量%、好ましくは約5重量%~約40重量%の乳化剤を含んでもよい。プレミックスは、植物ロジン材料と乳化剤が約5:95~約95:5の重量比である、植物ロジン材料及び乳化剤を含んでもよい。プレミックスは、約5;95~約95:5の重量比で有益剤と乳化剤を含んでもよい。好適な乳化剤としては、界面活性剤、両親媒性ポリマー又はそれらの混合物が挙げられ得る。
好適な界面活性剤としては、非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤又はそれらの混合物を含んでもよく、好ましくは非イオン性界面活性剤を含んでもよい。好適な非イオン性界面活性剤としては、アルコキシル化界面活性剤、ピロリドン系界面活性剤(アルキルピロリドンを含み、好ましくはC12アルキルピロリドンを含む)、アルキルポリグリコシド及びそれらの混合物が挙げられてもよい。非イオン性界面活性剤の好ましいHLB値は3~12.5である。好適な市販の非イオン性界面活性剤としては、Lutensol(商標)XP 40(例えばBASF)、Lutensol(商標)XP 70(例えばBASF)、Plurafac(商標)LF 224(BASF)、Plurafac(商標)LF 401(BASF)、Ecosurf(商標)EH 9(DOW)、Neodol(商標)界面活性剤(SHELL)、Dobanol(商標)界面活性剤(SHELL)、Surfadone(商標)LP-300(ASHLAND)、Planteren(商標)APG 600又はそれらの混合物が挙げられ得る。
好適な両親媒性ポリマーとしては、ポリ(エチレングリコール)-ポリ(酢酸ビニル)グラフトコポリマー、ポリビニルカプロラクタム-ポリ酢酸ビニル-ポリエチレングリコールグラフトコポリマー又はそれらの混合物などのグラフトコポリマーが挙げられ得る。市販のグラフトコポリマーとしては、Sokalon(登録商標)HP 22又はSoluplus(登録商標)が挙げられ得る(両方ともBASFから入手可能)。
プレミックスは、植物ロジン材料を加熱することで作製することができる。植物ロジン材料は、植物ロジン材料の軟化点以上の温度に加熱され得る。プレミックスは、加熱された植物ロジン材料と有益剤とを組み合わせ、混合することで作製されてもよい。
プレミックスの均質性にとって有利であるように、混合は植物ロジン材料の軟化点と同じ温度に設定された加熱油浴で実施されてもよい。サンプルが均質状態になるにつれて、温度は次第に低下させることができる。これによって揮発性材料(例えば、揮発性PRMの蒸発)が損失するリスクの低下が促進される。
加工助剤(例えば上記の乳化剤)は、任意の好適な時点で添加することができる。好ましくは、乳化剤は、存在する場合には有益剤(例えば、香料)に添加する前に植物ロジン材料と組み合わせられる。添加の順序は、混合物の均質化の容易さを改善すると考えられている。
加熱の追加工程又は代替工程として、植物ロジン材料を粉砕して小粒子とし、これを有益剤と混合してもよい。
作製されると、プレミックスは周囲温度で貯蔵されてもよい。とは言え、最終製品組成物を作製するためにプレミックスを使用するときには、最終製品中に注入され、それ以外の場合にはベース組成物と組み合わせられる前にプレミックスは加熱されてもよく、例えば約60℃に加熱されてもよい。この加熱工程は、プレミックスが比較的高い、ロジンの有益剤(例えば、香料)に対する重量比(例えば、50:50を超える)を特徴とするときには役に立つ可能性が最も高い。プレミックスが、例えば乳化剤として非イオン性界面活性剤を含む場合、加熱工程は必要とされなくてもよい。プレミックスが例えば乳化剤として非イオン性界面活性剤を含むときには、加熱工程は必要とされなくともよい。
補助成分
本開示の処理組成物は、上記植物ロジン材料及び1種以上の有益剤に加えて補助成分を更に含んでもよい。ベース組成物は補助成分を含んでもよく、補助成分はプレミックス(上記のもの)がベース組成物と組み合わせられる前、その間及び/又はその後にベース組成物に添加されてもよい。補助成分は、布地又は他の織物といった標的とする表面に処理効果を送達する上で好適であり得る。本明細書で使用される場合、補助成分は、緩衝剤、構造化剤/増粘剤、及び/又は担体など、処理組成物における化学安定性又は物理安定性を促進させる作用物質もまた含んでもよい。
補助成分は、組成物の意図された使用に好適なレベルで組成物中に存在してもよい。典型的な使用レベルは、光学増白剤などの補助剤についての組成物の0.001重量%という低い濃度から、ビルダーについての組成物の50重量%までの範囲である。
補助成分としては、アミン、界面活性剤系、水結合剤(water-binding agent)、亜硫酸塩、脂肪酸及び/又はその塩、酵素、封入された有益剤、汚れ放出ポリマー、色調剤、ビルダー、キレート剤、移染阻害剤、分散剤、酵素安定剤、触媒物質、漂白剤、漂白触媒、漂白活性化剤、ポリマー分散剤、汚れ除去/再付着防止剤、ポリマー脂洗浄剤、増白剤、抑泡剤、染料、色調剤、遊離香料(free perfume)、香料送達系、構造弾性化剤、布地柔軟剤、担体、充填剤、ヒドロトロープ、有機溶媒、抗菌剤及び/又は防腐剤、中和剤及び/又はpH調整剤、加工助剤、充填剤、レオロジー調整剤又は構造化剤、乳白剤、パールエッセンス剤、顔料、防食及び/又は耐変色剤、並びにそれらの混合物が挙げられ得る。本開示の組成物は、とりわけ、アミン、界面活性剤系、コンディショニング剤、水結合剤、亜硫酸塩剤、構造化剤、有機溶媒、遊離香料、香料送達系又はそれらの混合物が挙げられ得る。これらの補助剤のいくつかは、以下により詳細に説明される。
補助成分は、界面活性剤系、コンディショニング活性物質又はそれらの組合せを含んでもよい。好ましくは、界面活性剤系は、アニオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、及び/又は双性イオン性界面活性剤を含む。好ましくは、布地柔軟剤は、第四級アンモニウム化合物、シリコーン化合物又はその両方を含む。
本開示による液体消費者製品組成物は、界面活性剤系を含んでもよい。界面活性剤系は、1種の界面活性剤からなっていてよい。界面活性剤系は、複数の界面活性剤を含んでもよい。
本開示の組成物は、組成物の約20重量%~約75重量%、又は約25重量%~約70重量%、又は約30重量%~約50重量%の界面活性剤系を含んでもよい。本開示の組成物は、組成物の20重量%未満、又は10重量%未満、又は5重量%未満、又は3重量%未満の界面活性剤系を含んでもよい。
界面活性剤系は、アニオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、双性イオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、又はこれらの組合せを含んでもよい。界面活性剤系は、直鎖アルキルベンゼンスルホネート、アルキルエトキシル化サルフェート、アルキルサルフェート、エトキシル化アルコール等の非イオン性界面活性剤、アミンオキシド、又はこれらの混合物を含んでもよい。界面活性剤は、少なくとも部分的に、天然供給原料アルコール等の天然の資源に由来してもよい。
好適なアニオン性界面活性剤は、任意の従来のアニオン性界面活性剤を含んでもよい。これは、例えばアルコキシル化及び/又は非アルコキシル化アルキルサルフェート材料用のサルフェート洗浄性界面活性剤、及び/又はスルホン酸系洗浄性界面活性剤、例えばアルキルベンゼンスルホネートを含んでもよい。アニオン性界面活性剤は、直鎖状、分岐鎖状、又はこれらの組合せのものであってもよい。好ましい界面活性剤としては、直鎖アルキルベンゼンスルホナート(LAS)、ラウレス硫酸ナトリウム(SLES)を含むアルキルエトキシ化サルフェート(AES)、ラウリル硫酸ナトリウム(SLS)を含むアルキルサルフェート(AS)又はそれらの混合物が挙げられる。その他の好適なアニオン性界面活性剤としては、分枝鎖状変性アルキルベンゼンスルホネート(modified alkyl benzene sulfonate、MLAS)、メチルエステルスルホネート(methyl ester sulfonate、MES)、及び/又はアルキルエトキシル化カルボキシレート(alkyl ethoxylated carboxylate、AEC)が挙げられる。アニオン性界面活性剤は、酸形態、塩形態、又はこれらの混合物で存在してもよい。アニオン性界面活性剤は、部分的に又は全体的に、例えば、アルカリ金属(例えば、ナトリウム)又はアミン(例えば、モノエタノールアミン)によって中和されてもよい。特定の処理組成物、例えば、布地コンディショニング剤などのカチオン性材料を含むものでは、存在するアニオン性界面活性剤の量を制限することが望ましい場合がある。例えば処理組成物は、処理組成物の5重量%未満、又は3重量%未満、又は1重量%未満、又は0.1重量%未満、又は更には0重量%のアニオン性界面活性剤を含んでもよい。
界面活性剤系は、非イオン性界面活性剤を含んでいてよい。好適な非イオン性界面活性剤としては、エトキシル化脂肪族アルコール等のアルコキシル化脂肪族アルコールが挙げられる。その他の好適な非イオン性界面活性剤としては、アルコキシル化アルキルフェノール、アルキルフェノール縮合体、中鎖分枝鎖状アルコール、中鎖分枝鎖状アルキルアルコキシレート、アルキル多糖類(例えば、アルキルポリグリコシド)、ポリヒドロキシ脂肪酸アミド、エーテルキャップされたポリ(オキシアルキル化)アルコール界面活性剤、及びこれらの混合物が挙げられる。アルコキシレート単位は、エチレンオキシ単位、プロピレンオキシ単位、又はこれらの混合物であってもよい。非イオン性界面活性剤は、直鎖状、分岐鎖状(例えば、中鎖分岐状)、又はこれらの組合せであってもよい。特定の非イオン性界面活性剤は、平均約12~約16個の炭素を有し、かつ平均約3~約9個のエトキシ基を有するアルコール、例えばC12~C14のEO7非イオン性界面活性剤を含んでもよい。
好適な双性イオン性界面活性剤としては、アルキルジメチルベタイン及びココジメチルアミドプロピルベタインをはじめとするベタイン、C8~C18(例えば、C12~C18)アミンオキシド(例えば、C12~14ジメチルアミンオキシド)、並びに/又は、N-アルキル-N,N-ジメチルアミノ-1-プロパンスルホネート(ここで、アルキル基は、C8~C18又はC10~C14であってもよい)等のスルホ及びヒドロキシベタイン等の、任意の従来の双性イオン性界面活性剤を挙げることができる。双性イオン性界面活性剤は、アミンオキシドを含んでもよい。
本開示の組成物は、コンディショニング活性物質を含んでもよい。コンディショニング活性物質を含有する組成物は、柔軟性、しわ防止、静電防止、コンディショニング、抗伸張、色、及び/又は外観に関する利益を提供し得る。本開示の組成物に好適なコンディショニング活性物質としては、第四級アンモニウムエステル化合物、シリコーン、非エステル第四級アンモニウム化合物、アミン、脂肪酸エステル、ショ糖エステル、シリコーン、分散性ポリオレフィン、多糖類、脂肪酸、柔軟化若しくはコンディショニング油、ポリマーラテックス、又はこれらの組合せを挙げることができる。好ましくは、処理組成物は、第四級アンモニウムエステル化合物、より好ましくはシリコーンと組み合わせた第四級アンモニウムエステル化合物を含むコンディショニング活性物質を含む。
コンディショニング活性物質は、組成物の約1重量%~約99重量%のレベルで存在してもよい。組成物は、組成物の約1重量%から、又は約2重量%から、又は約3重量%から、約99重量%まで、又は約75重量%まで、又は約50重量%まで、又は約40重量%まで、又は約35重量%まで、又は約30重量%まで、又は約25重量%まで、又は約20重量%まで、又は約15重量%まで、又は約10重量%までのコンディショニング活性物質を含んでもよい。組成物は、組成物の約5重量%~約30重量%のコンディショニング活性物質を含んでよい。
本開示による液体処理組成物は、外部構造化剤を含んでもよい。外部構造化剤は、例えば、粒子を懸濁させる一助となることによって、本開示に記載の液体組成物に物理安定性を提供することができる。構造化剤は、存在する場合、処理組成物中に粒子を懸濁可能な有効量で存在することが好ましい。外部構造化剤は、非ポリマー結晶性ヒドロキシル官能性構造化剤及び/又はポリマー構造化剤を含んでもよい。
非ポリマー結晶性ヒドロキシル官能性構造化剤は、最終洗剤組成物への分散を補助するために予め乳化することができる、結晶化可能なグリセリドを含んでもよい。好適な結晶化可能なグリセリドとしては、液体洗剤組成物内で結晶化させることができるという条件で、水素添加ヒマシ油すなわち「HCO」又はこれらの誘導体が挙げられる。
ポリマー構造化剤は、天然由来の構造化剤及び/又は合成構造化剤を含んでもよい。天然由来のポリマー構造化剤としては、ヒドロキシエチルセルロース、疎水変性ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、多糖誘導体、及びこれらの混合物が挙げられる。好適な多糖類誘導体としては、ペクチン、アルギネート、アラビノガラクタン(アラビアガム)、カラギーナン、ジェランガム、キサンタンガム、グアーガム、及びこれらの混合物が挙げられる。構造化剤は、例えばミクロフィブリル化セルロースの形態のセルロース繊維を含んでよい。セルロースは、細菌、木材、又は果物若しくは甜菜など他の植物由来であってよい。
合成ポリマー構造化剤としては、ポリカルボキシレート、ポリアクリレート、疎水変性エトキシル化ウレタン、疎水変性非イオン性ポリオール、及びこれらの混合物が挙げられる。ポリカルボキシレートポリマーは、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、又はこれらの混合物であってよい。ポリアクリレートは、不飽和モノ-又はジ-炭酸と、(メタ)アクリル酸のC1~C30アルキルエステルとのコポリマーであってもよい。かかるコポリマーは、Lubrizol Corp.から商標名Carbopol(登録商標)Aqua 30として入手可能である。
本開示の組成物は、溶媒、好ましくは非アミノ官能性有機溶媒などの有機溶媒を含んでいてよい。好適な有機溶媒としては、グリセロール、エチレングリコール、1,3プロパンジオール、1,2プロパンジオール、テトラメチレングリコール、ペンタメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、2,3-ブタンジオール、1,3ブタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセロールホルマルジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ジプロピレングリコールn-ブチルエーテル、及びこれらの混合物を挙げることができる。有機溶媒は、特に比較的低い水量を有するコンパクトな配合物において、物理的安定性効果を提供することができる。本開示の組成物は、組成物の約5重量%~約80重量%、又は約10重量%~約50重量%の有機溶媒を含んでもよい。
本開示に記載の処理組成物は、香料送達系を含んでもよい。好適な香料送達系としては、コアシェルカプセル剤、プロ香料(アミン系及び/又はシリコーン系プロ香料)及びそれらの混合物が挙げられ得る。コアシェルカプセル剤は、コアとコアを取り囲むシェルとを含み得る。コアは、香料などの有益剤、及び必要に応じてミリスチン酸イソプロピルなどの分配調整剤を含んでもよい。シェルは、ポリマー、例えば、メラミンホルムアルデヒド、ポリ尿素、ポリビニルアルコール、ポリアクリレート、多糖類を含んでもよい。カプセル剤は、カチオン性ポリマーを含むコーティングなど、堆積の一助となり得るコーティングを含んでもよい。好適なカプセル剤は、約10ミクロン~約100ミクロン、又は約10ミクロン~約50ミクロン、又は約15ミクロン~約40ミクロンの体積加重中央粒子径を特徴とし得る。香料送達系は、改善した香料安定性、堆積、及び/又は寿命などの効果を提供することができ、本開示の植物ロジン材料と良好に結合しない香料原料に特に有用であり得る。
本開示の組成物は、染料、乳白剤、パールエッセンス剤又はそれらの混合物から選択されるものなどの追加の審美剤を含んでもよい。
製造プロセス
本開示はまた、処理組成物、好ましくは液体処理組成物を作製するためのプロセスにも関する。消費者製品組成物であり得る処理組成物を作製するプロセスは、本明細書に説明される成分(例えば、植物ロジン材料、1種以上の有益剤及び必要に応じて補助成分)を組み合わせる工程を含んでもよい。
本開示に記載の、液体であり得る処理組成物を作製するプロセスは、(例えば、植物ロジン材料及び1種以上の有益剤をプレミックスせずに)植物ロジン材料及び個別成分としての1種以上の有益剤と液体ベース組成物とを組み合わせる工程を含んでもよく、この場合、液体ベース組成物は補助成分を含む。
本開示による液体処理組成物を作製するプロセスは、プレミックスを提供する工程を含んでもよい。プレミックスは、植物ロジン材料及び1種以上の有益剤を含んでもよい。プレミックスは、ベース組成物、好ましくは液体ベース組成物と組み合わせられてもよい。液体ベース組成物は、補助成分を含んでもよい。
本開示の液体処理組成物は、任意の好適な形態に配合することができ、配合物者によって選択される任意のプロセスによって調製することができる。材料は、バッチプロセス、循環ループプロセス、及び/又はインライン混合プロセスにて組み合わせられてもよい。本明細書で開示されたプロセスで使用するのに好適な装置としては、連続撹拌槽型反応器、ホモジナイザー、タービン撹拌機、再循環ポンプ、パドルミキサー、プラウ剪断ミキサー、リボンブレンダー、垂直軸造粒機及びドラムミキサー(両方ともバッチ式であり、利用可能な場合は連続プロセスの構成のもの)、噴霧乾燥機、並びに押出成形機を挙げてもよい。
液体処理組成物は、単位用量物品を形成するために、公知の方法による水溶性フィルム中に封入されてもよい。
液体処理組成物は、公知の方法によるエアロゾル又はその他のスプレー容器に入れられてもよい。
表面を処理するプロセス
本開示はまた、布地、硬質表面、毛髪及び/又は皮膚などの表面を処理するプロセスにも関する。プロセスは、表面と本開示に記載の処理組成物とを接触させる工程を含んでもよい。
接触工程は、水の存在下にて生じてもよい。本開示のプロセスは、水でコンパクト液体洗濯用組成物を希釈して、処理される表面と接触し得る処理溶剤を形成することを含んでもよい。コンパクト液体洗剤用組成物は、水によって100倍~1000倍、又は200倍~900倍、又は300倍~800倍に希釈されてもよい。
接触工程は、自動洗濯機のドラム内で行ってよい。接触工程は前処理工程として起こってもよい。
組合せ
本開示の具体的に企図される組合せを、本明細書において以下のアルファベット付きの項に記載する。これらの組合せは、本質的に例示を目的としたものであり、限定することを意図したものではない。
A.植物ロジン材料を含む処理組成物であって、植物ロジン材料は植物ロジンエステル材料であり、植物ロジンエステル材料は植物ロジン及びアルコールに由来し、アルコールは(a)2~6個の炭素原子及び/又は(b)2~6個のヒドロキシル基を含む、植物ロジン材料を含み、処理組成物は1種以上の有益剤を更に含む、処理組成物。
B.植物ロジン材料及び1種以上の有益剤を含む処理組成物であって、植物ロジン材料は植物ロジンエステル材料であり、植物ロジンエステル材料は、植物ロジンエステル材料1モルあたり、平均で約2~約6モルのエステル基を含む、処理組成物。
C.植物ロジンエステル材料は植物ロジン及びアルコールに由来し、アルコールが2~6個の炭素原子を含む、段落Bに記載の処理組成物。
D.植物ロジンエステル材料が由来するアルコールは、2~5個の炭素原子、より好ましくは3~5個の炭素原子を含む、段落A~Cのいずれか1つに記載の処理組成物。
E.植物ロジンエステル材料が由来するアルコールは、2~5個のヒドロキシル基、より好ましくは3個~5個のヒドロキシル基、より好ましくは3~4個のヒドロキシル基を含む、段落A~Dのいずれか1つに記載の処理組成物。
F.植物ロジンエステル材料が由来するアルコールは、グリセロール、ペンタエリスリトール及びそれらの混合物からなる群から選択され、好ましくはグリセロールである、段落A~Eのいずれか1つに記載の処理組成物。
G.植物ロジンエステル材料は、以下:a)約50℃~約120℃、好ましくは約60℃~約100℃の軟化点、及び/又はb)約0~約100、好ましくは約0~約80、より好ましくは約0~約60、より好ましくは約0~約40、更により好ましくは約0~約20の酸価、及び/又はc)ガードナー色標準数で等級付けされたときに、約1~約10、好ましくは約1~約8、より好ましくは約1~約6の色等級、のうちの1つ以上を特徴とする、段落A~Fのいずれか1つに記載の処理組成物。
H.植物ロジン材料を含む処理組成物であって、植物ロジン材料は、以下の特性:a)約50℃~約120℃、好ましくは約60℃~約100℃の軟化点、(b)約0~約100、好ましくは約0~約80、より好ましくは約0~約60、より好ましくは約0~約40、更により好ましくは約0~約20の酸価、及び/又は(c)ガードナー色標準数スケールで等級付けされたときに、約1~約10、好ましくは約1~約8、より好ましくは約1~約6の色等級、のうちの少なくとも1つ、好ましくは少なくとも2つ、好ましくは3つ全てを特徴とし、処理組成物は1種以上の有益剤を更に含む、処理組成物。
I.植物ロジン材料は植物ロジンエステル材料を含む、段落Hに記載の処理組成物。
J.植物ロジン材料は、約60℃~約100℃の軟化点、約0~約80の酸価、より好ましくは約0~約60の酸価を特徴とする、段落A~Iのいずれか1つに記載の処理組成物。
K.植物ロジン材料は、少なくとも部分的に水素添加されている、段落A~Jのいずれか1つに記載の処理組成物。
L.植物ロジン材料は、ガムロジン、ウッドロジン、トール油ロジン、それらの誘導体及びそれらの混合物からなる群から選択される材料、好ましくはガムロジン、その誘導体及びそれらの混合物、より好ましくはガムロジンエステルを含む、段落A~Kのいずれか1つに記載の処理組成物。
M.植物ロジン材料と1種以上の有益剤とが、約5:95~約95:5、好ましくは約20:80~約80:20、より好ましくは約30:70~約70:30、より好ましくは約40:60~約60:40の重量比で存在する、段落A~Lのいずれか1つに記載の処理組成物。
N.1種以上の有益剤は、芳香材料、シリコーン油、ワックス、炭化水素、高級脂肪酸、精油、脂質、皮膚冷却剤、ビタミン、日焼け止め剤、抗酸化剤、グリセリン、悪臭低減剤、臭気制御物質、帯電防止剤、柔軟剤、昆虫及び蛾忌避剤、着色剤、蛍光増白剤、白色向上剤、消泡剤、泡立ち防止剤、布地及び皮膚用UV保護剤、日光退色阻害剤、抗アレルギー剤、防水剤、スキンケア剤、グリセリン、天然活性物質、アロエベラ、ビタミンE、シアバター、カカオバター、増白剤、制汗剤活性物質、皮膚軟化剤、皮膚感覚剤、及びそれらの混合物からなる群から選択され、好ましくは芳香材料から選択される、段落A~Mのいずれか1つに記載の処理組成物。
O.処理組成物は粒子を含み、粒子は植物ロジン材料及び1種以上の有益剤を含む、段落A~Nのいずれか1つに記載の処理組成物。
P.処理組成物は補助成分を更に含み、補助成分は、アミン、界面活性剤系、水結合剤、亜硫酸塩、脂肪酸及び/又はその塩、酵素、封入された有益剤、汚れ放出ポリマー、色調剤、ビルダー、キレート剤、移染阻害剤、分散剤、酵素安定剤、触媒物質、漂白剤、漂白触媒、漂白活性化剤、ポリマー分散剤、汚れ除去/再付着防止剤、ポリマー脂洗浄剤、増白剤、抑泡剤、染料、色調剤、遊離香料、香料送達系、構造弾性化剤、布地柔軟剤、担体、充填剤、ヒドロトロープ、有機溶媒、抗菌剤及び/又は防腐剤、中和剤及び/又はpH調整剤、加工助剤、充填剤、レオロジー調整剤又は構造化剤、乳白剤、パールエッセンス剤、顔料、防食及び/又は耐変色剤、並びにそれらの混合物から選択される、段落A~Oのいずれか1つに記載の処理組成物。
Q.補助成分は、界面活性剤系、布地柔軟剤若しくはそれらの組合せを含み、好ましくは界面活性剤系はアニオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤及び/若しくは双性イオン性界面活性剤を含み、並びに/又は好ましくは布地柔軟剤は第四級アンモニウム化合物、シリコーン化合物若しくはその両方を含む、段落A~Pのいずれか1つに記載の処理組成物。
R.処理組成物は、両親媒性ポリマー、好ましくは両親媒性グラフトコポリマー、より好ましくはグラフトベースとしてのポリアルキレングリコールと、酢酸ビニル部分及び必要に応じてN-ビニルカプロラクタム部分を含む1つ以上の側鎖とを含む両親媒性グラフトコポリマーを更に含む、段落A~Qのいずれか1つに記載の処理組成物。
S.処理組成物は液体である、段落A~Rのいずれか1つに記載の処理組成物。
T.処理組成物は消費者製品組成物、好ましくは布地ケア組成物、硬質表面洗浄組成物、食器ケア組成物、ヘアケア組成物、ボディクレンジング組成物又はそれらの混合物であり、好ましくは布地ケア組成物は、布地洗剤組成物、布地コンディショニング組成物又はそれらの混合物である、段落A~Sのいずれか1つに記載の処理組成物。
U.表面、好ましくは布地を処理する方法であって、方法は、必要に応じて水の存在下にて、表面を段落A~Tのいずれか1つに記載の処理組成物と接触させる工程を含む、方法。
試験方法
本出願の試験方法の章に開示される試験方法を用いて、本明細書において特許請求され、かつ説明される本発明の主題のパラメータのそれぞれの値が決定されるべきであるという点が理解されよう。
オクタノール/水分配係数の対数(logP)を決定するための試験方法
試験する香料混合物中の各PRMについて、オクタノール/水の分配係数のlog値(logP)を計算する。個々のPRMのlogP値は、Advanced Chemistry Development Inc.(ACD/Lab)(Toronto,Canada)から入手可能なConsensus logP Computational Model、バージョン14.02(Linux(登録商標))を用いて計算され、無単位のlogP値が得られる。ACD/LabsのConsensus logP Computational Modelは、ACD/Labsモデルスイートの一部である。
軟化点試験方法
入手可能な場合、メーカー/供給業者により提供される植物ロジン材料の軟化点が使用されなければならない。
メーカー/供給業者から入手可能ではない場合、軟化点は、2018年7月1日に承認され、2018年7月に公開された版を使用したASTM E28-18「Standard Test Methods for Softening Point of Resins Derived from Pine Chemicals」に従って測定される。より具体的には、上述の版に提供された参照方法(「自動化環球式軟化点方法」)に従わなければならない。方法をここに要約する。
本明細書で使用される場合(及びASTM E28-18に説明される場合)、軟化点は、水、グリセリン、シリコーン油、エチレングリコール/水又はグリセリン/水浴中で5℃/分にサンプルを加熱するにつれて、水平なリング(真鍮製ショルダーリング;ASTM法に指示されるように19.8mmのリング内径、23.0mm外径)で保持されるサンプルのディスクを、鋼球(9.53mm径;質量が3.45~3.55g)の重量下に、下向きに25.4mm(1インチ)の距離を押し込む温度であると定義される。
試料調製:試験されるロジン材料の代表サンプルを選択する。サンプルは、フレーク又は芳香錠、又は酸化表面を含まない新たに破壊された塊を含み、細かく分割された材料又はダストの含有を回避しなければならない。清浄な容器中でサンプルを融解し、過熱を回避し、サンプルへの気泡の導入を回避する。加熱開始からサンプルの注入までの時間は15分を超えてはならない。リングを底に下にして金属表面上に置く。リングを予熱してもよい。冷却時に過剰分が残るように、融解したロジンサンプルをリングに注ぎ入れる。少なくとも30分間冷却した後、リングの周囲及び頂部から過剰な物質を取り除く。
浴液:浴液の選択は、ロジン材料の軟化点(「SP」)に依存する。35℃~80℃にSPについては、水(蒸留又は脱イオン化され、新たに煮沸したもの)を使用する。80℃~150℃のSPについては、USPグリセリンを使用する。80℃を超えるSPについては、シリコーン油(ポリジメチルシロキサン-200 fluid、50cSt、Dow Corning製(Midland,MI))を使用する。最大35℃までのSPについては、エチレングリコールと蒸留水との50/50(v/v)混合物を使用する。予冷した冷凍庫又はイソプロピルドライアイス浴中で、浴を-25℃に冷却しなければならない。
試験:制御ユニットを備えた、好適な自動化環球式軟化点機器を使用し、メーカーの指示書に従ってこれを較正する。撹拌子を600mLビーカーに入れ、ロジン材料の軟化点に応じて上記の浴液でこれを満たす。メーカーの指示書に推奨されているように装置、リング、ボール、試験インサート、支持ピンをセットアップする。制御ユニットが正確な浴液用に設定されていることを確認する。
浴液の温度が5℃/分の速度で均一に上昇するように浴を加熱する。光線が落下するボール及び材料によって遮断されるときに試験が完了する。試験完了後にユニットに表示されている温度で軟化点を記録する。
酸価試験方法
入手可能な場合、メーカー/供給業者により提供される植物ロジン材料の酸価が使用されなければならない。
メーカー/供給業者から入手可能ではない場合、酸価は、2020年6月1日に承認され、2020年6月に公開されたASTM D465-15(2020年に再度承認)「Standard Test Methods for Acid Number of Pine Chemical Products Including Tall Oil and Other Related Products」に従って測定される。より具体的には、上述した文献に提供された参照方法(「電位差滴定法」)に従わなければならない。方法をここに要約する。
新たに細断したロジン材料のサンプルを準備し、計量及び溶解を促進させるために更にこれを粉砕してもよいが、酸化表面を含む小片及び既存のロジンダスト又は粉末は使用してはならない。不均質な液体の場合には、極小の通気孔かその同等物を備えた密閉容器にこれを入れ、温水浴で加熱する。加熱中にサンプルを撹拌してもよく、これを十分撹拌して均質にした後に使用してもよい。
以下の表に基づき、規定量のサンプルを400mLのトールビーカーに移す。適切な量の溶媒Iを添加し回旋させながら溶解させ、必要に応じて穏やかにこれを加熱する。適切な量の溶媒IIを添加し、必要な場合には室温近くまで冷却する。ガラス電極pH計(メーカーの指示書に従って較正/標準化されている)の各電極を溶液中に浸漬する。撹拌子で撹拌する。
標準アルカリ水溶液(0.5N又は0.1N KOH溶液)で滴定し、ビュレット及びpH計の読み取り値を記録する。溶液のpHを約8にするため、十分な量のアルカリを添加してもよい。添加した量の増分あたりのpHの変化が約0.3pH単位になるまで、1.0mLずつアルカリを添加する。添加された0.1mLあたりのpH単位の大幅な減少によって示されるように、エンドポイントを通過するまでアルカリの添加を0.1mL以下に低下させる。変曲点が十分に規定されたことが明らかになるまで、1.0mLずつ滴定を継続する。
使用されたアルカリのミリリットルに対してpH読み取り値をプロットすることで、変曲点(アルカリ溶液1mLごとのpHの最大変化点)を最も近い0.05mLに決定する。(精度を高めるため、1mLごとのpHの見込みをpHに対してプロットしてもよく、ピークは変曲点に対応する。)変曲点は滴定のエンドポイントであるとみなされる。
サンプル1グラムごとのKOHのミリグラムとして表されるサンプルの酸価を以下:
酸価=(A×N×56.1)/B
式中、A=試料滴定に必要とされるアルカリ溶液(mL);N=アルカリ溶液の規定度、及びB=試料重量(グラム)、のように計算し、最も近い整数を報告してもよい。
色等級試験方法(ガードナー色)
入手可能な場合、メーカー/供給業者により提供される植物ロジンの色等級(ガードナー色)が使用されなければならない。
メーカー/供給業者から入手可能ではない場合、色等級(ガードナー色)は、2016年12月1日に承認され、2016年12月に公開されたASTM D6166-12(2016年に再度承認)「Standard Test Method for Color of Pine Chemicals and Related Products(Instrumental Determination of Gardner Color)」に従って測定される。方法をここに要約する。
透過色を測定し、かつガードナー色で(又は、あまり好ましくはないが、ASTM D6166-12に開示されるものなど、公知の方法によりガードナー色に転換可能であるカラーシステムで)報告可能であるGardner Color Comparator L、115V(例えば、BYK)などの機器を使用して、液体サンプルの色を測定する。メーカーの指示書に従って機器を較正する。
色分析用のロジンサンプルを調製するために、ロジン材料の溶融サンプルをガラスキュベット(機器のメーカーにより異なる経路が規定されない限り、10mmの経路)に導入する。サンプルが固体の場合には、新たに破壊された塊を含むが、ダストや細かく分割された材料を含んではならない。過熱及び気泡の導入を回避するように気を付けながら、固体を融解(例えば、15分未満、オーブン、砂浴又は油浴中で)しなければならない。溶融サンプルをガラスキュベットに導入した後、依然として溶融している間に測定を行わなければならない。材料に濁りが見られる場合、これを濾過しなければならない。
ガラスキュベットを機器に挿入し、メーカーの指示書に従って色を測定する。
引火点試験方法
入手可能な場合、メーカー/供給業者により提供される植物ロジンの引火点が使用されなければならない。
メーカー/供給業者から入手可能ではない場合、引火点は、2018年7月1日に承認され、2018年7月に公開されたASTM D92-18「Standard Test Methods for Flash and Fire Points by Cleveland Open Cup Tester」に従って測定される。
主なロジン酸異性体の量を決定するための試験方法
入手可能な場合、メーカー/供給業者により提供される植物ロジンの主なロジン酸異性体の量が使用されなければならない。
メーカー/供給業者から入手可能ではない場合、主なロジン酸異性体の量は、2015年7月1日に承認され、2015年8月に公開されたASTM D5974-15「Standard Test Method for Fatty and Rosin Acids in Tall Oil Fractionation Products by Capillary Gas Chromatography」に従って測定される。方法をここに要約する。
この方法は、例えばロジンサンプル中に存在するロジン酸のレベルを測定するためにガスクロマトグラフィーを使用する。クロマトグラフィー分離前に、ある特定の遊離酸をより揮発性が高く、より安定したメチルエステルに転換しなければならない。ロジン酸については、この転換は、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(tetramethylammonium hydroxide、TMAH)により行われてもよい。
メチルエステルを調製するために、0.5~3.0mLの50:50のエーテル/メタノール混合物(及び必要に応じて2~3滴のトルエン)中にロジンサンプル(固体の場合には、酸化を回避するために新たに破壊する)を溶解し、2~3滴のフェノールフタレイン指示薬溶液を添加する。TMAHの6%溶液を用いてpH7.9~8.1まで、又は1番最初の不変のピンク色になるまで混合物を滴定する。過剰滴定される場合、混合物を5%の酢酸メタノール溶液(v/v)で逆滴定してもよい。溶液をクロマトグラフの加熱注入ポートに注入する場合、テトラメチルアンモニウム塩を熱分解してメチルエステルにする。
水素炎イオン化型検出器(flame ionization detector、FID)を備えたガスクロマトグラフ(gas chromatograph、GC)を使用し、以下の条件:カラム温度(オーブン温度)-初期150℃;保持5分間;ランプ5℃/分;最終250℃;保持10分間;注入ポート温度300℃;注入ポートライナー、ガラススプリット;検出器温度325℃;キャリアガス、ヘリウム;ガス線速度、19.5~20.5cm/s;スプリット比、最大で100:1;検出器(FID);水素、30mL/分;空気、400mL/分;メイクアップガス、30mL/分、の下で操作する。好ましくは長さ30mであり、内径が0.32mm、0.20μmのフィルム厚さのビシアノプロピルシロキサン型の液体を用いた高分解能カラムを使用する。
ミリスチン酸の較正標準及び存在すると予想されるロジン酸の高純度標準を調製し、重量を記録して上記のようにメチルエステルに転換する。試験サンプルを調製するため、約50mgのサンプル及び約15mgのミリスチン酸を好適なバイアル中に正確に秤量し、重量を記録し、上記のようにメチルエステルを転換する。
較正標準(0.5~1.0μLで注入)を使用してGCを較正し、保持時間を記録し、個々の相対的な応答係数を計算する。試験サンプルを分析するため、0.5~1.0μLを注入し(必要に応じて追加の溶媒でサンプルを希釈)、クロマトグラムから必要とされるピーク全てのピーク領域を取得して目的とする各ピークの絶対値を計算する。測定されているロジン酸メチルエステルのピーク領域を、全てのロジン酸メチルエステルのピーク領域の合計で割ることで、存在する各ロジン酸メチルエステルの相対パーセントを測定してもよい。
布地の処理方法
以下の実験にて本開示に記載の組成物で布地を処理するときには、別途指示がない限り、以下の方法に従う。各処理のために、洗濯機(例えばMiele)に約3kgの布地荷重を装填する。布地荷重には、約1065gの綿メリヤス布地及び約1065gのポリエステル-綿布地(50/50)が含まれる。追加的には、布地荷重は約870gを共に秤量する20個のテリータオルトレーサを含む。続いて洗浄サイクルを95℃で1回行う。
試験処理の前に、79gの芳香のないIEC A系洗剤(ex WFK,Testgewebe GmbH)で、毎回95℃の短い綿サイクルを使用して、荷重を2回前調整し、続いて、洗剤なしで2回、追加の95℃洗浄を行う。
試験処理では、40℃の短い綿サイクル、79gのIEC A系洗剤を用いた1200rpmのスピン速度を使用して荷重を洗浄するが、これは、洗浄サイクルの開始時に適切なディスペンサ中に添加される。試験用の布地処理組成物の40mLの用量を、適切なディスペンサに添加する。
処理された布地の上方のヘッドスペース濃度を求める方法
少なくとも2点の特定のタッチポイント:
-WFO(湿潤布地臭気又はWET):布地処理方法が終了した後に湿った布地を分析する。
-DFO(乾燥布地臭気又はDRY):布地をおよそ24時間にわたって密閉した部屋でライン乾燥した後に乾燥布地を分析する、でのヘッドスペース分析により、上述の布地処理方法による布地トレーサを分析した。
SPMEヘッドスペースGC/MS(ガスクロマトグラフィー質量分析)手法を使用し、テリーコットントレーサ上のヘッドスペースを分析する。コットントレーサの4cm×4cmのアリコートを、25mLのヘッドスペースバイアルに移す。布地サンプルを65℃で10分間、平衡化する。布地の上方のヘッドスペースをSPME(50/30μmDVB/Carboxen/PDMS)により5分間サンプリングする。続いて、SPME繊維をGC内にオンライン熱脱離する。フルスキャンモードのGC/MSにより、被検物質を分析する。総香料のHS応答及び試験レッグ上部の香料ヘッドスペース組成物を測定することができる。
粘度法
Brookfield製のDV-E粘度計を使用し、液体組成物の粘度を測定する。センチポアズ(cP)で安定値を得るまで、60rpmの速度でスピンドルを自動的に回転させる。
植物ロジン、送達剤及び潜在的乳化剤を含むプレミックスの粘度を、60mm、1度のコーン及び52マイクロメートルのギャップサイズを使用するThermo Scientific製のHAAKE MARSを使用して測定する。20s-1の剪断粘度は、21℃で0.01s-1~1200s-1の対数剪断速度掃引から得ることができる。粘度をセンチポアズ(cP)として表してもよい。
粒子径測定
粒子の相対的直径に応じて、2つの方法のうちの1つ:集団の体積加重中央粒子径がおよそ10μm以上である場合には画像分析、又は集団の体積加重中央粒子径が10μm未満の場合には顕微鏡法による分析を使用する。これらの方法を以下により詳細に説明する。
A.画像分析
種々のサイズのフローセルを通って流れるサンプルから取得された画像から、体積加重中央粒子径を計算する。この機器は、液体用途の画像分析デバイスに特に設計されている(Occhio FC200S)。非常に低速でフローセルを通るシリンジポンプを介してサンプルをポンプ輸送し、サンプルがフローセルを通過する間に設定時点で画像を取得する。速度はカメラのフレーム速度を一致しており、サンプルとサンプルが含有する粒子の挙動に依存している。使用したフローセルサイズは250μm及び500μmであり、カプセルのサイズに依存していた。カプセルの検出は、グレースケール閾値を介して行われる。Callistoバージョン2013.13ソフトウェアを使用してピクセルを読み出し、サイズ及び形状パラメータを計算する。使用したサイズ記述子は、ISO領域直径である。
照明は赤色LED光源であり、粒子の適切なグレースケール検出が可能になるまで照明の調節を手動で行った。ハードウェア倍率は、粒子のサイズに依存しており、6倍又は9倍である。
B.顕微鏡法
無作為にサンプリングしたアリコートで得られた約900個のカプセルの直径を顕微鏡で観察し、測定することで得られた値から、粒子の体積加重中央粒子径を計算する。使用した顕微鏡はLeica DM6000Bである。顕微鏡の倍率を200倍に設定する。顕微鏡法による分析後に得られた出力は、(1)検出された直径の一覧及び(2)検出されたそれぞれの直径サイズごとのカウント、である。
したがって、各粒子の体積(V)を、以下の式:
式中、rは検出された各粒子の半径である、式で計算する。最後に、各粒子が球体であると仮定した上で、体積加重中央粒子径を計算(例えば、Microsoft Excel(商標)で作成されたものなどのスプレッドシートによる)する。
以下に提供される実施例は、事実上例示を意図するものであり、限定することを意図するものではない。
実施例1.例示的な植物ロジン材料
表1は、市販されている種々の植物ロジン材料を示す。利用可能な場合には追加の情報を提供する。本開示に記載の処理組成物について、番号2、4、7及び9によるロジン材料が特に好ましい場合がある。
*Mfr.=以下の記号に記載のメーカー:
A-Eastman
B-DRT
C-Luresa Resinas S.L.
実施例2.爽やかさ効果
以下、表2Aによる液体布地柔軟剤(LFE)ベース組成物を提供する。
1ジエステル第四級アンモニウム化合物(Ci-DEEDMAC=ジタローオイルエトキシエステルジメチルアンモニウムクロリド[MDEA系、メチルジエタノールアミン系第四級アンモニウム塩、Evonikから入手可能])。
2FLOSOFT(商標)FS 222(例えば、SNF Floerger(登録商標))
以下の表に示すように、以下のロジン/香料プレミックスを調製する。重量パーセントは、プレミックス組成物の重量に基づく。
表2Bのプレミックス(「香料+植物ロジン」)を用いて種々の液体布地柔軟剤(「LFE」)製品を作製する。各レッグについては、香料のみを添加した類似製品(プレミックスなし、植物ロジン材料なし)を作製し、これを参照製品として使用する。植物ロジン材料なし;「香料のみ」)。
製品を使用し、上に提供された方法に従って布地を処理し、それぞれについての乾燥布地臭気(DFO)を測定する。結果を表2Cに提供する。追加的には、表2Cは「デルタDFO」を示す。これは、表2Bのプレミックスを含む製品と、香料のみを含む製品とのDFOスコア間の差異を示している。更には、「DFO比」はそのレッグの2つのDFOスコアの比である。
2分散性は、最終製品配合物中でのロジン材料の分散を容易にすることに関するものであり、10=非常に分散しにくい、5=平均的な分散性及び1=良好な分散性といったものである。
比較的高いデルタDFOスコアとDFO比は、香料のみの配合物と比較すると、プレミックスを含む配合物が爽やかさ効果をもたらすことを示している。
レッグA、B及びCの結果で確認されるように、植物ロジン材料を含むLFE配合物は、それぞれの香料のみの配合物と比較すると全てがDFO爽やかさ効果(デルタDFO及びDFO比によって示される)を提供する。とは言え、植物ロジングリセロールエステル及びペンタエリスリトールエステルは、植物ロジンメチルエステルと比較するとそれよりも比較的高いDFOスコアを生じることが確認可能である。ペンタエリスリトールエステルは良好なDFOスコアを提供したが、かかる材料は、分散性スコアによって示されているように加工が比較的困難である可能性がある。したがって、配合者は所望の性能と加工性パラメータとが最良に調整された植物ロジン材料を選択することができ、グリセロールエステルは性能と分散性といった点の好ましい組合せを提供する。
実施例3.酸価及び軟化点
種々の植物ロジン材料を液体布地柔軟剤ベースに添加し、最終製品を作製する。LFE組成物の配合を表3Aに報告する:
1ジエステル第四級アンモニウム化合物(Ci-DEEDMAC=ジタローオイルエトキシエステルジメチルアンモニウムクロリド[MDEA系、メチルジエタノールアミン系第四級アンモニウム塩、Evonikから入手可能])。
表3Bは、特定の植物ロジン材料の一覧を示しているが、そのそれぞれが140よりも高い酸価を有している(mg KOH/gで測定)。LFE組成物中のロジン材料の分散性を評価し、以下に報告する。
比較的高い分散性評価により示されるように、表3Bに列挙された植物ロジン材料を最終製品配合物中に分散させるのは比較的困難である。このことは、軟化点が比較的低い場合であっても当てはまると考えられる(例えばレッグ3B-6及び3B-7を参照されたい)。
2分散性は、最終製品配合物中でのロジン材料の分散を容易にすることに関するものであり、10=非常に分散しにくい、5=平均的な分散性及び1=良好な分散性といったものである。
植物ロジン材料が比較的高い酸価を有するときであっても、処理組成物においては依然として有用な材料であり得る。例えば、Foralyn Eなどの材料(上のレッグ3B-7を参照されたい)が比較的高い酸価を有し、かつ軟化点が比較的低いときには、これは依然として良好な爽やかさといった結果をもたらす可能性がある。Foralyn Eに関しては、材料が少なくとも部分的に水素添加されていることが理由であると考えられている。したがって、酸価が高く、軟化点が低く、少なくとも部分的に水素添加されている植物ロジン材料を選択することで有用な処理組成物を提供することができると考えられている。
表3Cは、特定の植物ロジン材料の一覧を示しているが、そのそれぞれが15よりも低い酸価を有している(mg KOH/gで測定)。
2分散性は、最終製品配合物中でのロジン材料の分散を容易にすることに関するものであり、10=非常に分散しにくい、5=平均的な分散性及び1=良好な分散性といったものである。
酸価が比較的低いときには、分散性評価の差は軟化点の差によって説明され得る。まとめると、植物ロジン材料の軟化点が比較的低いときには分散性は改善する。
酸価が15(mg KOH/g)よりも低いロジン材料の分散性に対する軟化点の統計的影響の確認は、図1で行われる。図1では、分散性評価は軟化点に対してプロットされている。分散性に対する軟化点の相関関係は、R^2(0.967)及びp値(<0.001)によって確認されるように統計的には有意である。相関関係は、酸価が比較的低いときには、最終製品内でのロジン材料の分散にとって低い軟化点がいかに好ましい可能性があるかを示す。
実施例4.エステル基の数
表4は、類似のガムロジンのエステルを比較している。材料をロジン/香料プレミックス(重量比は50:50)に作製し、プレミックスの粘度について評価する。続いてプレミックスをベース液体布地柔軟剤のベース組成物に導入し、分散性について評価する。結果を表4に示す。
2分散性は、最終製品配合物中でのプレミックスロジン/香料の分散を容易にすることに関するものであり、10=非常に分散しにくい、5=平均的な分散性及び1=良好な分散性といったものである。
320℃、11.71s
-1の剪断速度での粘度
表4に示すように、植物ロジンエステル材料1モルあたりのエステル基の数の増加は、ロジン材料の軟化点の上昇と相関する。並行して、1モルあたりのエステル基の増加は、香料と共に混合されたときのロジンの粘度増加と相関する。更には、1モルあたりエステル基が3~4モルに増加することで、最終製品における分散性の低下が生じる。
実施例5.色等級付け
表5は、異なる色等級を有する植物ロジン材料の一覧を示す。植物ロジン材料の色等級は、上の試験方法の節に説明されるガードナー色スケールに従って決定される。
1色等級は上の試験方法の節に説明されるガードナー色スケールに従って評価され、1=明るい色、18=非常に暗い色である。
*Mfr.=以下の記号に記載のメーカー:A=Eastman;B=DRT;C=Luresa Resinas S.L.
典型的には、処理組成物の最終的な色への影響を最小にするためには低い値の色等級が好ましい。例として、表5に提供されている植物樹脂材料を含む液体布地柔軟剤(LFE)製品のカラー写真を示す図1に注目する。LFE製品は、とりわけ香料と7重量%のエステルクワット布地柔軟剤とで配合されており、これを25℃で2日間貯蔵する。貯蔵期間後、経時的に生じる色の変化を示すため、得られた組成物の写真を撮影する。
図1の表で確認され得るように、比較的低い色等級を有する植物ロジン材料は貯蔵時のLFE製品の変色が少ない傾向がある。例えば、樹脂1~4(明るいもの)を配合したLFE製品と樹脂8~11(暗いもの)とを配合したLFE製品の相対的な色を比較する。こうした比較的低い色等級を有する植物ロジン材料の選択は、未着色、未染色又は明るい色で着色された製品組成物を配合/製造するときには特に重要であり得る。かかる選択は、色の変化が製品の審美性に悪影響を及ぼす可能性があるため、染色又は着色された製品を配合又は製造するときであっても好ましい場合がある。例えば、青色の製品を配合するときには、ロジンの黄色がかった色はあまり望ましくないが、時間経過時にはこれによって製品の色が緑色に変化する場合がある。
本明細書に開示される寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳密に限定されるものとして理解されるべきではない。その代わりに、特に指示されない限り、そのような寸法は各々、列挙された値とその値を囲む機能的に同等な範囲との両方を意味することが意図される。例えば、「40mm」と開示された寸法は、「約40mm」を意味することが意図される。
相互参照される又は関連するあらゆる特許又は特許出願、及び本願が優先権又はその利益を主張する任意の特許出願又は特許を含む、本明細書に引用される全ての文書は、除外又は限定することが明言されない限りにおいて、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。いずれの文献の引用も、本明細書中で開示又は特許請求されるいずれの発明に対する先行技術であるともみなされず、あるいはそれを単独で又は他の任意の参考文献(単数又は複数)と組み合わせたときに、そのようないずれの発明も教示、示唆又は開示するとはみなされない。更に、本文書における用語のいずれの意味又は定義も、参照により組み込まれた文書内の同じ用語の任意の意味又は定義と矛盾する場合、本文書においてその用語に与えられた意味又は定義が適用されるものとする。
本発明の特定の実施形態を例示及び説明してきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく様々な他の変更及び修正を行うことができる点は当業者には明白であろう。したがって、本発明の範囲内にある全てのそのような変更及び修正を添付の特許請求の範囲に網羅することが意図される。