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JP7725709B2 - 鞍乗型車両 - Google Patents
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JP7725709B2 - 鞍乗型車両 - Google Patents

鞍乗型車両

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Description

本発明は鞍乗型車両に関する。
アイドルストップ機能を備えた鞍乗型車両が提案されている。こうした鞍乗型車両は、鞍乗型車両が信号待ちで一時停止した場合にエンジンが自動停止されるため、燃費の向上の点で有利である。特許文献1及び2にはアイドルストップ後、再始動し易い位置にクランク軸の位置を制御して再始動性を向上する技術が提案されている。具体的には特許文献1にはエンジンの自動停止直後に、クランク軸を所定位置まで逆転駆動する巻き戻し制御を実行する制御装置が開示されている。また、特許文献2には再始動時にクランク軸を所定位置まで逆転駆動するスイングバック制御を実行する制御装置が開示されている。
特許第3824132号公報 特開2020-165343号公報
特許文献1の技術のようにエンジンの自動停止においてクランク軸を所定位置に制御するものでは、制御が完了しなかった場合もあり得る。クランク軸が所定位置に位置していなくてもエンジンの再始動は行うことができ、その際、例えば、特許文献2のようにスイングバック制御を行ってもよい。しかし、スイングバック制御等を行った場合には、通常の再始動時と比べて再始動時間が僅かに長くなる場合があり、再始動時間の変化がライダに違和感を与える場合がある。
本発明の目的は、エンジンの再始動時間の変化に対するライダの違和感を低減することのできる鞍乗型車両を提供することにある。
本発明によれば、
エンジン(40)と、
アイドルストップ条件が成立した場合に、前記エンジンの自動停止制御と前記エンジンのクランク軸を所定位置に位置させる停止位置制御とを行う停止制御手段(100)と、
前記エンジンの自動停止後、再始動条件が成立した場合に、前記エンジンを再始動する始動制御手段(100)と、
前記エンジンの自動停止後、ライダに対して、前記クランク軸が前記所定位置に停止された場合には第一の報知を行い、前記クランク軸が前記所定位置に停止されていない場合には第二の報知を行う報知手段(35a)と、を備える、
ことを特徴とする鞍乗型車両が提供される。
本発明によれば、エンジンの再始動時間の変化に対するライダの違和感を低減することのできる鞍乗型車両を提供することができる。
本発明の実施形態に係る鞍乗型車両の左側面図。 図1の鞍乗型車両の上面図。 図1の鞍乗型車両の制御装置のブロック図。 制御ユニットが実行する処理例を示すフローチャート。 制御ユニットが実行する処理例を示すフローチャート。 制御ユニットが実行する処理例を示すフローチャート。 制御ユニットが実行する処理例を示すフローチャート。 制御ユニットが実行する処理例を示すフローチャート。 制御ユニットが実行する処理例を示すフローチャート。 制御ユニットが実行する処理例を示すフローチャート。 制御ユニットが実行する処理例を示すフローチャート。 報知例の説明図。 制御ユニットが実行する処理例を示すフローチャート。
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。尚、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明に必須のものとは限らない。実施形態で説明されている複数の特徴のうち二つ以上の特徴が任意に組み合わされてもよい。また、同一若しくは同様の構成には同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
<鞍乗型車両の概要>
図1は、本発明の一実施形態に係る鞍乗型車両10の左側面図、図2は、鞍乗型車両10の上面図である。図3は鞍乗型車両10の制御装置のブロック図である。図1及び図2に示す矢印で示すように、車両の全長方向を前後方向と、幅方向を左右方向と、高さ方向を上下方向ともいう。鞍乗型車両10を単に車両10と呼ぶ場合がある。車両10は、ネイキッドタイプの自動二輪車であるが、本発明は他の形式の自動二輪車を含む各種の鞍乗型車両にも適用可能である。
車両10は、ダブルクレードル型の車体フレーム12を有する。この車体フレーム12は、ヘッドパイプ14と、左右一対のメインフレーム16と、ダウンフレーム18とを有する。左右一対のメインフレーム16は、ヘッドパイプ14から左右に分岐して緩やかに後ろ下がりで後方に延びた後、湾曲部16aを介して下方に延びている。ダウンフレーム18は、ヘッドパイプ14から左右に分岐してメインフレーム16の下方を、後ろ斜め下方に延びた後、湾曲部18aを介して略水平に後方に延び、メインフレーム16の後端部に接続される。
車体フレーム12は、更に、左右一対のシートフレーム20と、左右一対のピボットプレート22と、左右一対の補強ステー24とを有する。左右一対のシートフレーム20は、左右一対のメインフレーム16の湾曲部16a近傍から後方やや後ろ上がりに延びている。左右一対のピボットプレート22は、メインフレーム16の前記後端部付近に配置される。左右一対の補強ステー24は、メインフレーム16のピボットプレート22が設けられている付近から斜め後ろ上がりに延びてシートフレーム20に接続される。左右一対のピボットプレート22には、ピボット26が設けられている。
左右一対のフロントフォーク28は、ヘッドパイプ14によって回転自在に軸支され、左右一対のフロントフォーク28の上端には、トップブリッジ30aを介して、操舵用のハンドルバー32が取り付けられている。
トップブリッジ30aには、スピードメータ等を有するメータ部34が取り付けられている。ヘッドパイプ14の前方には、車両10の前方を照射するヘッドライト36と、左右一対のフロントウインカ37が設けられている。前輪WFは、左右一対のフロントフォーク28によって回転自在に軸支され、前輪WFの上部には、フロントフェンダ38が設けられている。
メインフレーム16とダウンフレーム18との間には、エンジン40及びマニュアル式変速機42が設けられている。エンジン40は、例えば、単気筒の4ストローク・DOHC・エンジンであり、吸気量を調整するスロットル52、燃料を噴射する燃料噴射装置(インジェクタ)40b、及び、燃焼室内の混合気に着火する点火装置40cを備える。エンジン40の上方であって、メインフレーム16の前側上方には、エンジン40に供給される燃料を収容した燃料タンク44が取り付けられている。エンジン40には、排気管46が取り付けられ、排気管46にはマフラー48が接続されている。オイルクーラ50は、エンジン40の前方であってダウンフレーム18の前側に設けられ、エンジン40のスロットル52や、スロットル52を通過してエンジン40に供給される空気を浄化するエアクリーナ54は、エンジン40の後方に設けられている。
電動機41はエンジン40のクランク軸に連結されている。電動機41は、エンジン40を始動するスタータとして機能すると共に、エンジン40で駆動されて電力を発生するオルタネータとしても機能する。
マニュアル式変速機42はクラッチ43を介してエンジン40と連結され、後輪WRに伝達されるエンジン40の回転を変速して出力する。マニュアル式変速機42は、ギアチェンジペダル88に対するライダのシフト操作に応じて例えば、一速~六速のギア比と、ニュートラルのいずれかの状態に切り替えられる常時噛み合い式の変速機である。一速~六速のギア比のいずれかが選択されている状態をインギアともいう。ギアチェンジペダル88は、ライダが操作可能に左側のステップ64の前方に設けられたシフト操作子である。ライダが左側のステップ64に左足を置いて、ギアチェンジペダル88を左足で操作することで、マニュアル式変速機42の状態が切り替わる。クラッチ43は、例えば、湿式多板コイルスプリング式の手動クラッチであり、エンジン40とマニュアル式変速機42との間の駆動力の伝達(言い換えるとエンジン40と後輪WRとの駆動力の伝達)を接続又は遮断する。
左右一対のピボットプレート22には、ピボット26を介してスイングアーム56が略上下方向に揺動自在に軸支され、スイングアーム56の後端部上側とシートフレーム20との間には、リアクッション58が介装されている。スイングアーム56の後端には、駆動輪である後輪WRが回転可能に軸支されている。エンジン40の駆動力は、マニュアル式変速機42及びチェーン60を介して後輪WRに伝達される。左右一対のピボットプレート22には、後方に延びる左右一対のステップホルダ62が固定されており、左右一対のステップホルダ62の前部と後部には、ライダ用、同乗者用のステップ64、66が左右に取り付けられている。
燃料タンク44の後方且つシートフレーム20の上部には、ライダ及び同乗者が着座する(跨る)ためのシート68が取り付けられており、シート68は、ライダが乗車するライダ用シート68aと、同乗者が乗車する同乗者用シート68bからなるタンデムシートである。シートフレーム20の後部には、同乗者が把持する左右一対のグラブバー70、及び、リアウインカ72が取り付けられている。シートフレーム20の後方にはリアフェンダ74が設けられており、リアフェンダ74には、テールランプ76が取り付けられている。
図2に示すように、ハンドルバー32の右端側には、ハンドルバー32に対して回動可能に設けられたスロットルグリップ80が設けられている。スロットルグリップ80は、ライダが操作可能に設けられ、スロットル52の開度をライダが調整可能なスロットル操作子である。本実施形態の場合、スロットルグリップ80とスロットル52はメカニカルワイヤで物理的に連結されている。しかし、スロットルグリップ80とスロットル52とが物理的に連結されず、ライダのスロットル操作(アクセル操作)を電気信号に変換してスロットルを制御するスロットル・バイ・ワイヤ方式を採用してもよい。
ハンドルバー32には、スロットルグリップ80の前方にブレーキレバー82が設けられている。ブレーキレバー82は、ライダが操作可能に設けられ、車両10の前輪WFに制動力を与える前輪ブレーキ81の作動を操作可能なブレーキ操作子である。ライダがブレーキレバー82を右手で操作することで、前輪WFに設けられた前輪ブレーキ81が作動し、前輪WFに制動力が与えられる。前輪ブレーキ81は例えばディスクブレーキである。
右側のステップ64の前方には、フットブレーキペダル84が設けられている。フットブレーキペダル84は、ライダが操作可能に設けられ、車両10の後輪WRに制動力を与える後輪ブレーキ83の作動を操作可能なブレーキ操作子である。ライダが右側のステップ64に右足を置いて、フットブレーキペダル84を右足で操作することで、後輪WRに設けられた後輪ブレーキ83が作動し、後輪WRに制動力が与えられる。後輪ブレーキ83は例えばディスクブレーキである。
また、ハンドルバー32には、ハンドルバー32の左端側の前方にクラッチレバー86が設けられている。クラッチレバー86は、ライダが操作可能に設けられ、クラッチ43の断続を操作可能なクラッチ操作子である。ライダがクラッチレバー86を引くと、クラッチ43は遮断状態となり、離すと接続状態となる。
<制御装置>
主に図3を参照して車両10の制御装置について説明する。車両10は制御ユニット(ECU)100を含む。制御ユニット100は、CPUに代表されるプロセッサ、半導体メモリ等の記憶デバイス、外部デバイスとの入出力インタフェース、センサ信号の処理回路、アクチュエータの駆動回路を含む。記憶デバイスにはプロセッサが実行するプログラムやプロセッサが処理に使用するデータ等が格納される。プロセッサや記憶デバイスは複数設けてもよい。
制御ユニット100は、各種のセンサ110~116の検知結果を取得してエンジン40、電動機41、報知ユニット35を制御する。報知ユニット35はライダに対して情報を報知するユニットであり、本実施形態では、表示器35a及び35bを備えた表示ユニットである。ライダに対する情報の報知は、表示に代えて又は表示と共に音声で行ってもよい。
表示器35a、35bは例えばLED等の発光素子である。表示器35bはエンジン40がアイドルストップ中か否かを表示する表示器であり、表示器35bのことをISランプ35bと称する場合がある。表示器35aはアイドルストップ中に、エンジン40のクランク軸が、エンジン40の再始動をより円滑に行える所定位置に位置しているか否かを表示する表示器であり、表示器35aのことをCSランプ35aと称する場合がある。
スロットル操作センサ110は、スロットルグリップ80に対するライダの操作を検知するセンサである。スロットル操作センサ110は、スロットルグリップ80に設けられ、スロットルグリップ80の回動量を検知するセンサであってもよいし、スロットル52に設けられ、スロットル開度を検知するセンサであってもよい。クラッチ操作センサ111はクラッチレバー86に対するライダの操作を検知するセンサである。クラッチ操作センサ111は、クラッチレバー86に設けられ、レバーが引かれたこと(遮断操作)を検知するセンサであってもよいし、クラッチ43に設けられ、クラッチ43のアームの回動を検知するセンサであってもよい。
ブレーキ操作センサ112は、フットブレーキペダル84に対するライダの操作を検知するセンサである。クランク角センサ113はエンジン40のクランク軸の回転量を検知するセンサである。クランク角センサ113の検知結果によりクランク軸の位置(回転位置)や、エンジン40の回転数を特定することができる。シフトポジションセンサ114は、マニュアル式変速機42の状態(一速~六速のいずれか、又は、ニュートラル)を検知するセンサである。車速センサ115は車両10の車速を検知するセンサであり、例えば、前輪WFの回転量を検知するセンサである。勾配センサ116は車両10の走行路の勾配を検知するセンサである。
<処理例>
制御ユニット100は、エンジン40のアイドルストップ制御を行う。アイドルストップ制御では、車両10が信号待ちにより一時停止した場合等にエンジン40を自動停止し、また、自動停止後、車両10が発進すると推定される場合にエンジン40を再始動する。図4~図11はアイドルストップ制御に関して制御ユニット100のプロセッサが周期的に実行する処理例を示すフローチャートである。
なお、以下の説明においてISフラグ及び位置セットフラグは制御ユニット100の記憶デバイスの所定の記憶領域を用いて、ONとOFFの情報が格納されるフラグである。ISフラグとはアイドルストップ中か否かを示すフラグであり、アイドルストップ中はONに、アイドルストップ以外ではOFFに切り替えられる。位置セットフラグとは、エンジン40のクランク軸が、エンジン40の再始動をより円滑に行える所定位置に停止しているか否かを示すフラグであり、クランク軸が所定位置に位置している場合はONに、位置していない場合はOFFに切り替えられる。
ここで、エンジン40の再始動をより円滑に行える、クランク軸の所定位置について説明する。エンジン40の始動においては、クランク軸の正転時にピストンが圧縮上死点を乗り越えるときに最も回転負荷が大きくなる。そこで、エンジン40の停止の際には、クランク軸を所定位置(例えば圧縮上死点後30度の位置)に位置させる。この位置を始動準備位置と呼ぶ。その後、エンジン40を始動すれば、ピストンが圧縮上死点に到達するまでの助走期間を長くとることができ、ピストンが圧縮上死点に達する際のクランク軸の回転速度を速めることができる。その結果、エンジン40の始動性を向上することができる。
こうした技術の一例は、従来技術として説明した巻き戻し制御やスイングバック制御である。巻き戻し制御やスイングバック制御では、クランク軸を一旦逆転して始動準備位置に位置させる。そして、クランク軸を正転させてエンジン40を始動する。エンジン40の再始動をより円滑に行える。
図4はエンジン40の自動停止に関する処理例を示している。S1ではISフラグがOFFか否かを判定する。OFFの場合はS2へ進み、ONの場合は現在アイドルストップ中なので処理を終了する。S2では各センサの検知結果を取得し、取得した検知結果から予め定めたアイドルストップ条件が成立したか否かを判定する。アイドルストップ条件が成立したと判定した場合はS3へ進む。
アイドルストップ条件としては、例えば、車速が規定車速(例えば3km/h)以下であり、かつ、規定時間(例えば3秒)の間、ライダによるスロットル52の開操作が検知されなかったことを少なくとも挙げることができる。加えて、マニュアル式変速機42がインギアの場合は、規定時間(例えば3秒)の間、ライダによるクラッチ43の遮断操作が検知されたことを、マニュアル式変速機42がニュートラルの場合は、規定時間(例えば3秒)の間、ライダによるクラッチ43の遮断操作が検知されなかったことを挙げることができる。また、ヘッドライト36が消灯していることや、ライダが予めアイドルストップ制御の実行を許可していること(アイドルストップ用スイッチを設け、これをライダがONにしていること)等も条件としてもよい。
S3ではエンジン40を自動停止する自動停止制御を実行する。例えば、燃料噴射装置40bによる燃料の供給を遮断することで、或いは、点火装置40cによる点火を停止することで、エンジン40を停止することができる。S4ではエンジン40のクランク軸を始動準備位置に位置させる停止位置制御を実行する。
図5はS4の停止位置制御の例を示すフローチャートである。本実施形態では上述した巻き戻し制御を実行する。
S11ではクラッチ操作センサ111の検知結果を取得し、クラッチ43の遮断操作が行われているか否かを判定する。遮断操作が行われていればS12へ進み、行われてなければ処理を終了する。本実施形態では、クラッチ43が遮断状態であり、クランク軸に後輪WRや変速機42からの負荷が作用していない状態においてクランク軸を始動準備位置まで回転する。これによりクランク軸を始動準備位置に短時間でより確実に位置させることができ、また、電動機41の負荷も低減できる。しかし、クラッチ43の遮断操作が行われていなくても、変速機42がニュートラルの場合はS12に進んでクランク軸を始動準備位置まで回転させてもよい。
S12では、電動機41の駆動を開始する。このとき電動機41はエンジン40のクランク軸が逆転する方向に回転する。S13ではクランク角センサ113の検知結果に基づいてクランク軸が始動準備位置に到達したか否かを判定する。到達したならばS14へ進み、到達していないならばS17へ進む。
S17では中止条件が成立したか否かを判定する。中止条件としては、停止位置制御を開始してから所定時間経過した場合(タイムアップ)や、クラッチ43の遮断操作が検知されない場合を挙げることができる。中止条件が成立した場合はS18へ進み、成立していない場合はS13へ戻って電動機41の駆動を継続する。
S14では電動機41を停止し、クランク軸を始動準備位置に位置させることができたのでS15で位置セットフラグをONにする。S18では電動機41を停止し、クランク軸を始動準備位置に位置させることができなかったので位置セットフラグをOFFにする。S16ではISフラグをONにする。以上により処理が終了する。
図6は自動停止後、エンジン40を再始動する場合の処理例を示している。S21でISフラグがONか否かを判定し、ONであればアイドルストップ中なのでS22へ進み、OFFであれば処理を終了する。S22では各センサの検知結果を取得し、取得した検知結果から再始動条件が成立したか否かの判定処理が行われる詳細は後述する。S23ではS22で再始動条件が成立したと判定されたか否かを判定し、再始動条件が成立したならばS24へ進む。再始動条件が成立していないならば処理を終了する。S24~S26ではエンジン40の再始動に関連する設定を行う。
S24ではISフラグをOFFにする。S25では、勾配センサ116の検知結果に基づき、車両10の走行路の勾配が閾値以上の上り勾配か否かを判定する。閾値以上の上り勾配であった場合は、S26へ進み、閾値未満の上り勾配であった場合はS27へ進む。S26では、再始動時のエンジン40の目標回転数を、通常よりも高めに設定する。例えば、アイドリング回転数を1.2倍としたり、ライダのスロットル操作に対してエンジン40の回転数が通常よりも高くなるように設定する。本実施形態の車両10はマニュアル式クラッチ43を備えるところ、登坂路において車両10の発進時にエンジン40がストールすることや、車両10が後退することを防止できる。S27ではエンジン40を再始動する。詳細は後述する。
<再始動判定処理>
S22の再始動判定処理の例について図7を参照して説明する。S31では、クラッチ操作センサ111の検知結果に基づき、ライダによるクラッチ43の遮断操作を検知したか否かを判定し、検知した場合はS32へ進み、検知していない場合はS37へ進んで停止維持(再始動条件不成立)と判定する。
S32では、シフトポジションセンサ114の検知結果に基づき、マニュアル式変速機42の状態がインギアかニュートラルか否かを判定し、インギアの場合はS33へ進み、ニュートラルの場合はS36へ進んで再始動条件成立と判定する。本実施形態では、マニュアル式変速機42がニュートラルの場合、クラッチ43の遮断操作があればライダがエンジン40の再始動の意図があるとみなし、その検知のみを条件としてエンジン40を再始動する。しかし、他の条件を再始動条件に加えてもよい。
S33では、スロットル操作センサ110の検知結果に基づき、ライダによるスロットル52の開操作(スロットルグリップ80の回動操作)を検知したか否かを判定し、検知した場合はS34へ進み、検知していない場合はS37へ進んで停止維持(再始動条件不成立)と判定する。マニュアル式変速機42がインギアの状態にある場合、クラッチ43の遮断操作があってもアイドルストップを継続する。アイドルストップ中、ライダはクラッチレバー86の把持を行う必要がなくライダの利便性を向上できる。一方、スロットル52の開操作を再始動条件に含めることで、ライダが直ぐに発進を意図している場合に、再始動時のエンジン40の出力の立ち上がりがよくなり、エンジン40がストールすることを防止できる。
S34では勾配センサ116の検知結果に基づき、車両10の走行路の勾配が閾値以上の上り勾配か否かを判定する。閾値以上の上り勾配であった場合は、S35へ進み、閾値未満の上り勾配であった場合はS36へ進んで再始動条件成立と判定する。ここでの閾値はS25の閾値と同じであってもよいし、異なっていてもよい。S35ではブレーキ操作センサ112の検知結果に基づき、ライダにより後輪ブレーキ83の作動操作を検知したか否かを判定する。作動操作を検知した場合はS36へ進んで再始動条件成立と判定し、作動操作を検知しない場合はS37へ停止維持(再始動条件不成立)と判定する。後輪ブレーキ83の作動操作を再始動条件に含めることで、発進時に車両10が登坂路で後退することを防止できる。
なお、マニュアル式変速機42がニュートラルの場合、再始動条件に後輪ブレーキ83の作動操作の検知を含めていない。マニュアル式変速機42がニュートラルの場合、その後に左足によりマニュアル式変速機42のシフト操作があるためである。マニュアル式変速機42がニュートラルの場合、再始動条件に前輪ブレーキ81の作動操作の検知を含めてもよく、この場合、ブレーキレバー82に対するライダの操作を検知するセンサを設けてもよい。
本実施形態では、マニュアル式変速機42がインギアの場合、クラッチ43の遮断操作、スロットル52の開操作、走行路が登坂路の場合は更に後輪ブレーキ83の作動操作を再始動条件としたが、後輪ブレーキ83の再始動条件から外してもよく、また、他の条件を再始動条件に加えてもよい。
<再始動処理>
S27の再始動処理について図8を参照して説明する。S41では、クランク角センサ113の検知結果に基づきエンジン40のクランク軸が始動準備位置に位置しているか否かを判定する。クランク軸が始動準備位置に位置している場合はS43へ進み、位置していない場合はS42へ進む。S42ではスイングバック制御を行ってクランク軸を始動準備位置に位置させてからS43へ進む。スイングバック制御の内容については後述する。
S41ではエンジン40の再始動を開始する。電動機41をスタータとして駆動し、クランク軸を正転させる一方、燃料噴射装置40bによる燃料の供給及び点火装置40cによる着火を行ってエンジン40を駆動する。また、S26で再始動時のエンジン40の目標回転数を通常よりも高めに設定している場合は、これを反映した駆動制御を行う。
S44では、シフトポジションセンサ114の検知結果に基づきマニュアル式変速機42がインギアの状態での再始動か、ニュートラルの状態での再始動かを判定し、インギアの状態での再始動であればS45へ進み、ニュートラルの状態での再始動であればS46へ進む。S46ではエンジン40をアイドリング回転数(例えば1000rpm程度)を維持するように制御する。
S45~S48では、再始動開始から所定の期間の間におけるエンジン40の回転数制御に関する処理である。マニュアル式変速機42がインギアの状態での再始動の場合、本実施形態では再始動条件としてスロットル52の開操作を要求している(S33)。ここで、ライダとしては、車両10を直ちに発進させたい場合と、とり合えずエンジン40を再始動させておき、発進に待機したい場合とがあり得る。ライダの意図がとり合えずエンジン40を再始動させることにある場合、単にスロットルグリップ80に対するライダの操作量に比例してエンジン40の回転数を上げてしまうと、ライダの意図に反してエンジン40が高回転まで吹き上がってしまい、その騒音でライダがびっくりする等、ライダに違和感を与える場合がある。
そこで本実施形態では、再始動開始から所定の期間の間、スロットル52の閉操作が検知された場合は、エンジン40の回転数をアイドリング回転数に抑えて駆動し、とり合えずエンジン40を再始動させたいライダの意図を反映する。一方、閉操作が検知されない場合は、操作量(開度)に応じてエンジン40の回転数を上げることで、直ぐに発進したいライダの意図を反映する。これにより、ライダの意図に即したエンジン40の再始動制御が可能となる。
S45ではスロットル操作センサ110の検知結果に基づき、スロットル52の閉操作が検知されたか否かを判定する。閉操作が検知された場合はS46へ進み、閉操作が検知されない場合はS47へ進む。
S46ではアイドリング回転数でエンジン40を駆動する。マニュアル式変速機42がインギアの状態での再始動の場合、スロットル52の開操作が検知されてエンジン40の再始動が開始された後、閉操作(スロットルグリップ80を戻す側の操作)が検知されれば、その時点でスロットル52が開いていても燃料供給量を減少する等によりアイドリング回転数にエンジン40の駆動を規制する。これにより、とり合えずエンジン40を再始動させたいライダの意図を反映する。S46の後は、エンジン40の通常の制御を開始し、スロットル52の開操作が行われれば、その操作量に比例してエンジン40の出力を上げる。
S47ではスロットル操作センサ110の検知結果に基づき、スロットル52の開操作量(開度)に応じた回転数でエンジン40を駆動する。車両10を直ちに発進させたいライダの意図を反映することができる。S48はS43の再始動開始から規定時間(例えば3秒)経過したか否かを判定する。経過していない場合はS45へ戻ってスロットル52の閉操作を監視する。経過している場合はエンジン40の通常の制御を開始する。以上によりエンジン40の再始動が完了する。
<スイングバック制御>
S42のスイングバック制御の例について図9を参照して説明する。S51では、電動機41の駆動を開始する。このとき電動機41はエンジン40のクランク軸が逆転する方向に回転する。S52ではクランク角センサ113の検知結果に基づいてクランク軸が始動準備位置に到達したか否かを判定する。到達したならばS53へ進み、到達していないならばS54へ進む。
S54では中止条件が成立したか否かを判定する。中止条件としては、スイングバック位置制御を開始してから所定時間経過した場合(タイムアップ)を挙げることができる。中止条件が成立した場合はS53へ進み、成立していない場合はS52へ戻って電動機41の駆動を継続する。
S53では電動機41を停止する。この場合、クランク軸を始動準備位置に位置させることができたことになる。S43でクランク軸を正転させてエンジン40を円滑に再始動することができる。S55でも電動機41を停止する。この場合、クランク軸を始動準備位置に位置させることができなかったことになり、電動機41の負荷が大きくなるが、このままS43でクランク軸を正転させてエンジン40を再始動することになる。
<アイドルストップ中のクランク軸の位置監視>
本実施形態の場合、マニュアル式変速機42がインギアで、かつ、クラッチ43が接続状態(クラッチレバー86が把持されていない)でアイドルストップ中である場合がある。車両10が登坂路に停車している場合や、何らかの事情で後輪WRが回転した場合、エンジン40のクランク軸が回転してその位置が変動し得る。アイドルストップ中、エンジン40のクランク軸の位置を監視し、位置セットフラグを更新する。図10はクランク軸の位置監視処理の例を示すフローチャートである。
S61ではISフラグがONか否かを判定する。ONの場合はS62へ進む。OFFの場合はアイドルストップ中ではないため、処理を終了する。S62はクランク角センサ113の検知結果に基づいてクランク軸が始動準備位置に位置しているか否かを判定している。クランク軸が始動準備位置に位置している場合はS63へ進み、始動準備位置とは別の位置に位置している場合はS64へ進む。S63では位置セットフラグをONにし、S64では位置セットフラグをOFFにする。
<ライダへの報知>
エンジン40の再始動の際、エンジン40のクランク軸が始動準備位置に位置している場合は円滑な再始動が可能である。一方、エンジン40のクランク軸が始動準備位置に位置していない場合、スイングバック制御(S42)により円滑に始動されるものの、クランク軸が元々始動準備位置に位置している場合に比べて時間を要する。エンジン40の再始動の前にクランク軸が始動準備位置に位置しているか否かにより、エンジン40の再始動時間が多少変化するため、ライダに違和感を与える場合がある。
そこで、本実施形態ではライダに対して、アイドルストップ中、再始動が早いか(クランク軸が始動準備位置に位置しているか)、若干時間を要するか(クランク軸が始動準備位置に位置しておらずスイングバック制御が行われるか)を報知する。報知により、エンジン40の再始動に時間を要するか否かをライダが予測することができる。したがって、エンジン40の再始動時間の変化に対するライダの違和感を低減することができる。
本実施形態の場合、報知にはCSランプ35aを用いる。図11はアイドルストップ中の報知ユニット35の制御例を示すフローチャートである。図12は報知ユニット35の動作例を示す説明図である。
図11のS71ではISフラグがONか否かを判定する。ONの場合はS72へ進む。OFFの場合はアイドルストップ中ではないため、S76へ進む。S76ではISランプ35b及びCSランプ35aのいずれも消灯する。ライダはこの表示によって、アイドルストップ中でないことを認識する。S73では図12の状態ST1はISランプ35b及びCSランプ35aのいずれも消灯している態様を例示している。
11のS72ではISランプ35bを点灯する。ライダはこの表示によって、アイドルストップ中であることを認識する。S73では位置セットフラグがONか否かを判定する。ONの場合はS74へ進み、OFFの場合はS75へ進む。S74ではCSランプ35aを点灯し、S75ではCSランプ35aを消灯する。
図12の状態ST2はISランプ35b及びCSランプ35aの双方が点灯している態様を例示している。ライダは、この表示によって、アイドルストップ中であり、かつ、再始動時に相対的に短時間でエンジン40が再始動すること(スイングバック制御が行われないこと)を認識することができる。状態ST3はISランプ35bが点灯し、CSランプ35aが消灯している態様を例示している。ライダは、この表示によって、アイドルストップ中であり、かつ、再始動時に相対的に長時間でエンジン40が再始動すること(スイングバック制御が行われること)を認識することができる。
図10を参照して説明した通り、アイドルストップ中にエンジン40のクランク軸の位置は変わる場合があり、図10の処理により位置セットフラグのONとOFFとはアイドルストップ中、切り替わり得る。この場合、CSランプ35aの表示も切り替わる。例えば、図12の状態ST2から状態ST3へ、或いは、状態ST3から状態ST2へ変わる場合がある。ライダはリアルタイムで再始動性の変化を予測できる。
このように、クランク軸が始動準備位置に位置しているか否かでライダに対して異なる報知態様で報知を行うことにより、再始動に時間を要するか否かをライダに予測させることができる。
なお、S75ではCSランプ35bを点滅させてもよい。CSランプ35bを点滅することで、S76の消灯と区別し、ライダに対して再始動時にスイングバック制御が行われることを強く印象付けることができる。また、報知は発光素子ではなく、画像表示装置(例えば液晶表示装置)であってもよい。報知態様の相違は、消灯、点灯、点滅に限られない。例えば、報知態様の相違は、発光色を変える、異なる文字・記号を表示する、といった相違であってもよい。
<第二実施形態>
図10を参照して説明した通り、アイドルストップ中にエンジン40のクランク軸の位置は変わる場合があり、エンジン40の自動停止の際にはクランク軸が始動準備位置に位置していたにも関わらず、その後、別の位置に回転してしまう場合がある。この場合、始動準備位置に戻すことができれば、スイングバック制御(S42)が不要となり、再始動性を向上できる。図13はアイドルストップ中に、巻き戻し制御或いはスイングバック制御を行う処理例を示しており、周期的に実行される。
S81ではISフラグがONか否かを判定する。ONの場合はS82へ進む。OFFの場合はアイドルストップ中ではないため、処理を終了する。S82では位置セットフラグがONか否かを判定する。OFFの場合はクランク軸が始動準備位置に位置していないのでS83へ進み、ONの場合はクランク軸が始動準備位置に位置しているので処理を終了する。
S83ではクラッチ操作センサ111の検知結果を取得し、クラッチ43の遮断操作が行われているか否かを判定する。遮断操作が行われていれば84へ進み、行われてなければ処理を終了する。S84では、電動機41の駆動を開始する。このとき電動機41はエンジン40のクランク軸が始動準備位置に近づく方向に回転する。通常はクランク軸が逆転する方向に回転することになる。S85ではクランク角センサ113の検知結果に基づいてクランク軸が始動準備位置に到達したか否かを判定する。到達したならばS86へ進み、到達していないならばS88へ進む。
S88では中止条件が成立したか否かを判定する。中止条件としては、S84で電動機41の駆動を開始してから所定時間経過した場合(タイムアップ)や、クラッチ43の遮断操作が検知されない場合を挙げることができる。中止条件が成立した場合はS89へ進み、成立していない場合はS85へ戻って電動機41の駆動を継続する。
S86では電動機41を停止し、クランク軸を始動準備位置に位置させることができたのでS87で位置セットフラグをONにする。S89では電動機41を停止し、クランク軸を始動準備位置に位置させることができなかったので位置セットフラグを更新しない。以上により処理が終了する。
本実施形態では、ライダの遮断操作をトリガとすることで(S83)、CSランプ35aの表示を確認してクランク軸を始動準備位置に移動させようとするライダの意思を反映することができる。また、クラッチ43が遮断状態であり、クランク軸に後輪WRや変速機42からの負荷が作用していない状態においてクランク軸を始動準備位置まで回転する。これによりクランク軸を始動準備位置に短時間でより確実に位置させることができ、また、電動機41の負荷も低減できる。
<他の実施形態>
上記実施形態では、マニュアル式クラッチ43を備えた鞍乗型車両10に報知ユニット35を適用したが、報知ユニット35及びその報知は遠心クラッチを備えた鞍乗型車両や自動クラッチを備えた鞍乗型車両にも適用可能である。また、上記実施形態ではマニュアル式変速機42を備えた鞍乗型車両10に本発明を適用したが、報知ユニット35及びその報知は自動変速機42を備えた鞍乗型車両にも適用可能である。
上記実施形態では停止位置制御(S4)においてクランク軸を逆転させて所定位置に位置させる制御を例示したが、クランク軸を所定位置に位置させる制御はこれに限られない。例えば、自動停止制御(S3)と停止位置制御(S4)を並行して実行し、エンジン40を停止させる際、クランク軸が所定位置に停止するようにエンジン40を停止させてもよい。この制御は、エンジン40に対する燃料カットや点火停止のタイミングを調整することにより、或いは、電動機41をクランク軸の回転に抵抗するブレーキとして利用することにより、クランク軸を所定位置に停止するようにしてもよい。
<実施形態のまとめ>
上記実施形態は、少なくとも以下の鞍乗型車両を開示している。
1.上記実施形態の鞍乗型車両(10)は、
エンジン(40)と、
アイドルストップ条件が成立した場合に、前記エンジンの自動停止制御と前記エンジンのクランク軸を所定位置に位置させる停止位置制御とを行う停止制御手段(100,S1-S4)と、
前記エンジンの自動停止後、再始動条件が成立した場合に、前記エンジンを再始動する始動制御手段(100,S21-S27)と、
前記エンジンの自動停止後、ライダに対して、前記クランク軸が前記所定位置に停止された場合には第一の報知(ST2)を行い(ST2)、前記クランク軸が前記所定位置に停止されていない場合には第二の報知(ST3)を行う報知手段(35a)と、を備える。
この実施形態によれば、前記報知手段の報知により、前記エンジンの再始動に時間を要するか否かをライダが予測することができる。したがって、エンジンの再始動時間の変化に対するライダの違和感を低減することができる。
2.上記実施形態の鞍乗型車両(10)は、
前記エンジン(40)の前記クランク軸の位置を検知する検知手段(113)を備え、
前記報知手段(35a)は、
前記エンジンの停止中、前記クランク軸が前記所定位置から別の位置に回転したことが前記検知手段により検知された場合、ライダに対する報知を前記第一の報知から前記第二の報知に切り替える(S73-S75,ST2,ST3)。
この実施形態によれば、一旦は前記クランク軸が前記所定の位置に位置したものの、前記鞍乗型車両が移動したこと等に起因して、前記クランク軸の位置が前記所定位置からずれてしまった場合には、これに対応して前記報知手段の報知も切り替えられ、前記エンジンの再始動に時間を要するか否かをライダが予測することができる。したがって、エンジンの再始動時間の変化に対するライダの違和感を低減することができる。
3.上記実施形態の鞍乗型車両(10)は、
前記クランク軸を回転可能な電動機(41)を備え、
前記停止制御手段(100)は、前記停止位置制御において、前記電動機(41)によって前記クランク軸を前記所定位置まで逆転させる(S12-S14)。
この実施形態によれば、前記電動機の駆動力を用いて、前記クランク軸を前記所定位置により確実に位置させることができる。
4.上記実施形態では、
前記始動制御手段(100)は、
前記エンジンの停止後、前記クランク軸が前記所定位置に位置していない状態で前記再始動条件が成立した場合、前記電動機によって前記クランク軸を前記所定位置まで逆転させてから前記クランク軸を正転させることにより前記エンジンを再始動する(S42)。
この実施形態によれば、より確実に前記エンジンを再始動することができる。
5.上記実施形態の鞍乗型車両(10)は、
クラッチ(43)を介して前記エンジン(40)と連結され、前記エンジン(40)の回転を変速して出力するマニュアル式変速機(42)と、
前記エンジン(40)のスロットル開度を調整可能なスロットル操作子(80)と、
前記クラッチ(43)の断続を操作可能なクラッチ操作子(86)と、
前記スロットル操作子(80)に対するライダの操作を検知するスロットル操作検知手段(110)と、
前記クラッチ操作子(86)に対するライダの操作を検知するクラッチ操作検知手段(111)と、を備え、
前記アイドルストップ条件は、前記マニュアル式変速機(42)がインギアの状態で前記クラッチ操作検知手段(111)により前記クラッチの遮断操作が検知されたことを少なくとも条件とする第一のアイドルストップ条件を含み、
前記停止制御手段(100)は、
前記第一のアイドルストップ条件が成立した場合、前記クラッチ操作検知手段(111)により前記クラッチの遮断操作が検知されている間に前記停止位置制御を実行する(S11)。
この実施形態によれば、前記エンジンと駆動輪との駆動伝達が遮断されている状態で前記停止位置制御を実行することで、前記停止位置制御をより確実に行うことができる。
6.上記実施形態では、
前記第一のアイドルストップ条件が成立したことにより、前記エンジン(40)が自動停止した場合、前記クラッチ操作検知手段(111)により前記クラッチの遮断操作が検知されなくなっても前記エンジンの停止状態が継続される。
この実施形態によれば、アイドルストップ中、ライダは前記クラッチの遮断操作を継続する必要がなく、ライダの利便性を向上することができる。
7.上記実施形態の鞍乗型車両(10)は、
前記エンジン(40)の停止中に、前記クランク軸が前記所定位置に位置していない状態で前記クラッチ操作検知手段(111)により前記クラッチの遮断操作が検知された場合、前記電動機(41)によって前記クランク軸を前記所定位置まで逆転させる再制御手段(100,S81-S86)を備える。
この実施形態によれば、アイドルストップ中に、前記第二の報知に気づいたライダが、前記クランク軸を前記所定位置に位置する制御の実行を指示することができる。これにより前記エンジンの再始動に長時間を要しなくなり、ライダの利便性を向上できる。
以上、発明の実施形態について説明したが、発明は上記の実施形態に制限されるものではなく、発明の要旨の範囲内で、種々の変形・変更が可能である。

Claims (7)

  1. エンジン(40)と、
    アイドルストップ条件が成立した場合に、前記エンジンの自動停止制御と前記エンジンのクランク軸を所定位置に位置させる停止位置制御とを行う停止制御手段(100)と、
    前記エンジンの自動停止後、再始動条件が成立した場合に、前記エンジンを再始動する始動制御手段(100)と、
    前記エンジンの自動停止後、ライダに対して、前記クランク軸が前記所定位置に停止された場合には第一の報知を行い、前記クランク軸が前記所定位置に停止されていない場合には第二の報知を行う報知手段(35a)と、を備える、
    ことを特徴とする鞍乗型車両。
  2. 請求項1に記載の鞍乗型車両であって、
    前記エンジン(40)の前記クランク軸の位置を検知する検知手段(113)を備え、
    前記報知手段(35a)は、
    前記エンジンの停止中、前記クランク軸が前記所定位置から別の位置に回転したことが前記検知手段により検知された場合、ライダに対する報知を前記第一の報知から前記第二の報知に切り替える、
    ことを特徴とする鞍乗型車両。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の鞍乗型車両であって、
    前記クランク軸を回転可能な電動機(41)を備え、
    前記停止制御手段(100)は、前記停止位置制御において、前記電動機(41)によって前記クランク軸を前記所定位置まで逆転させる、
    ことを特徴とする鞍乗型車両。
  4. 請求項3に記載の鞍乗型車両であって、
    前記始動制御手段(100)は、
    前記エンジンの停止後、前記クランク軸が前記所定位置に位置していない状態で前記再始動条件が成立した場合、前記電動機によって前記クランク軸を前記所定位置まで逆転させてから前記クランク軸を正転させることにより前記エンジンを再始動する、
    ことを特徴とする鞍乗型車両。
  5. 請求項3又は請求項4に記載の鞍乗型車両であって、
    クラッチ(43)を介して前記エンジン(40)と連結され、前記エンジン(40)の回転を変速して出力するマニュアル式変速機(42)と、
    前記エンジン(40)のスロットル開度を調整可能なスロットル操作子(80)と、
    前記クラッチ(43)の断続を操作可能なクラッチ操作子(86)と、
    前記スロットル操作子(80)に対するライダの操作を検知するスロットル操作検知手段(110)と、
    前記クラッチ操作子(86)に対するライダの操作を検知するクラッチ操作検知手段(111)と、を備え、
    前記アイドルストップ条件は、前記マニュアル式変速機(42)がインギアの状態で前記クラッチ操作検知手段(111)により前記クラッチの遮断操作が検知されたことを少なくとも条件とする第一のアイドルストップ条件を含み、
    前記停止制御手段(100)は、
    前記第一のアイドルストップ条件が成立した場合、前記クラッチ操作検知手段(111)により前記クラッチの遮断操作が検知されている間に前記停止位置制御を実行する、
    ことを特徴とする鞍乗型車両。
  6. 請求項5に記載の鞍乗型車両であって、
    前記第一のアイドルストップ条件が成立したことにより、前記エンジン(40)が自動停止した場合、前記クラッチ操作検知手段(111)により前記クラッチの遮断操作が検知されなくなっても前記エンジンの停止状態が継続される、
    ことを特徴とする鞍乗型車両。
  7. 請求項6に記載の鞍乗型車両であって、
    前記エンジン(40)の停止中に、前記クランク軸が前記所定位置に位置していない状態で前記クラッチ操作検知手段(111)により前記クラッチの遮断操作が検知された場合、前記電動機(41)によって前記クランク軸を前記所定位置まで逆転させる再制御手段(100)を備える、
    ことを特徴とする鞍乗型車両。
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