以下、複数の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、各実施形態において対応する構成要素には同一の符号を付すことにより、重複する説明を省略する場合がある。各実施形態において構成の一部分のみを説明している場合、当該構成の他の部分については、先行して説明した他の実施形態の構成を適用することができる。また、各実施形態の説明において明示している構成の組み合わせばかりではなく、特に組み合わせに支障が生じなければ、明示していなくても複数の実施形態の構成同士を部分的に組み合せることができる。
(第一実施形態)
図1及び図2に示す本開示の第一実施形態による表示装置100は、移動体としての車両(以下、自車両A)に搭載されている。第一実施形態の自車両Aは、幅方向WDにおいて、進行方向に対し左側にステアリングホイールが配置された左ハンドル車両である。自車両Aでは、進行方向に対して幅方向WDの中央よりも左側にドライバDvの着座する運転席が配置されている。一方、ドライバDvとは別の乗員(以下、同乗者Pg)の着座する助手席は、進行方向に対して幅方向WDの中央よりも右側に配置されている。
尚、以下の説明における前後、左右、及び上下の各方向は、水平面上に静止させた自車両Aを基準として規定される。具体的に、前後方向(前方Ze及び後方Go)は、自車両Aの長手方向(進行方向)に沿って規定される。また、左右方向(幅方向WD)は、水平面に沿い、かつ、前後方向に対し垂直な方向に規定される。さらに、上下方向(上方Ue及び下方Si)は、水平面に対し鉛直な方向に沿って規定される。
表示装置100は、ドライバDv及び同乗者Pgの前方Zeに、インスツルメントパネル10と一体化された状態で設置されている。表示装置100は、ドライバDv及び同乗者Pgを含む複数の乗員へ向けて情報を表示する横長の表示エリアDAを有している。表示装置100は、例えば左側のAピラーの根本から、右側のAピラーの根本へ向けて、幅方向WDに沿って延伸するピラートゥピラーの表示エリアDAを形成している。表示エリアDAは、幅方向WDにおいて連続していてもよく、又は複数に分断されていてもよい。
表示エリアDAは、ドライバDv及び同乗者Pgから視認可能な虚像Viを表示する。虚像Viは、実際には、ドライバDv及び同乗者Pgから見て表示エリアDAよりも奥側に結像される。表示エリアDAよりも奥側に虚像Viを表示させることで、前方から表示エリアDAへの視点移動に伴う焦点距離の調節負荷の低減、及び外光による表示の視認性低下の抑制が可能となる。
表示装置100は、複数のディスプレイ20、反射鏡30、フード40及び遮蔽部50を備えている。
ディスプレイ20は、例えば有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等の自発光式の表示器である。ディスプレイ20は、表示面21に沿って二次元状に配列された多数の画素の発光により、表示面21に種々の画像(以下、表示像Di)を表示する。表示面21は、平面状であってもよく、又は僅かに湾曲していてもよい。ディスプレイ20は、虚像Viとして結像される表示像Diの光を表示面21から射出し、反射鏡30に入射させる。
複数のディスプレイ20は、横長の矩形状を呈している。各ディスプレイ20は、表示面21を水平面に対して僅かに(例えば10度前後)傾斜した姿勢で、自車両Aの幅方向WDに並べられている。各表示面21は、後方Goへ向かうに従って上方Ueに傾斜している。各表示面21の水平面に対する傾斜角度は、一定でなくてもよく、幅方向WDにおいて連続的に又は段階的に変化していてもよい。一例として、表示面21の水平面に対する傾斜角度は、幅方向WDの中央に位置するディスプレイ20が最も大きく、幅方向WDの両端へ向かうに従って小さくなる。
反射鏡30は、例えば横長の矩形板状に成形されたガラス等の基材の表面に、アルミニウム等の蒸着によって反射面31を形成してなる反射光学素子である。表示装置100には、複数のディスプレイ20と向かい合うように配置された一枚の反射鏡30が設けられている。反射鏡30は、横長形状であり、自車両Aの幅方向WDに長手方向を沿わせた姿勢で配置される。反射鏡30は、表示装置100の表示エリアDAを反射面31によって形成しており、横長の反射面31からなる表示エリアDAを擬似的な大型ディスプレイとして見せることが可能である。
反射鏡30は、上方Ueへ向かうに従って前方Zeに傾斜しており、反射面31を各表示面21と対向させている。反射面31及び表示面21の間の距離は、後方Goへ向かうに従って大きくなる。反射面31は、上方Ueの表示面21から入射する表示像Diの光を、ドライバDv及び同乗者Pgへ向けて反射する。ドライバDv及び同乗者Pgは、各反射面31の前方Ze(奥側)に、表示面21に表示された表示像Diの虚像Viを視認する。
複数のうちで最も左側に配置されるディスプレイ20は、自車両Aの左後側方を撮影した映像を反射鏡30に映すことで、左側のサイドミラーを代替する電子ミラーとして、表示エリアDAの左端領域を機能させる。同様に、最も右側に配置されるディスプレイ20は、自車両Aの右後側方を撮影した映像を反射鏡30に映すことで、右側のサイドミラーを代替する電子ミラーとして表示エリアDAの右端領域を機能させる。
左側から2つ目のディスプレイ20は、自車両Aの走行状態を示す情報、例えば、走行速度、走行モード、走行距離及び瞬間燃費(又は瞬間電費)等を反射鏡30に映すことで、表示エリアDAのドライバ正面領域をコンビネーションメータとして機能させる。また、左側から3つ目(車両中央)のディスプレイ20は、例えばナビゲーションに関連する画像を、表示エリアDAの車両中央領域反0に表示させる。左側から4つ目のディスプレイ20は、同乗者Pgへ向けた動画コンテンツ等を、表示エリアDAの同乗者正面領域に表示させる。尚、上記の各表示コンテンツの表示位置は、ユーザ操作等に基づき適宜変更されてよい。さらに、上記とは異なる表示コンテンツが、表示エリアDAの各領域に表示可能であってよい。
フード40は、遮光性の樹脂材料等によって横長の板状に形成されている。フード40は、水平面に対して僅かに傾斜した姿勢で、複数のディスプレイ20及び超横長の反射鏡30の上方Ueに位置している。フード40は、反射面31を上方Ueから覆う形状により、表示エリアDAへの外光(例えば、太陽光等)の直接的な入射を遮蔽する。フード40の上面(おもて面)のうち、前方Zeに位置する少なくとも一部の範囲は、インスツルメントパネル10によって覆われている。こうした配置により、フード40は、インスツルメントパネル10と一体化されている。
フード40は、後方Goへ向かうに従って上方Ueに傾斜している。フード40の傾斜角度は、フード40の厚みを薄く見せるため、ドライバDvのアイポイント(以下、アイポイントEP1)からフード40へ向かう視線と概ね平行となるように規定されている。フード40の両面のうち、下方Siを向く裏面41には、保持部42が設けられている。保持部42は、複数のディスプレイ20を個別に保持している。各ディスプレイ20は、裏面41のうちで、フード40の後方Goの縁部分(以下、庇部分43)よりも僅かに前方Zeに保持されている。各ディスプレイ20は、接着剤又は両面テープ等によって保持部42に保持されていてもよく、又は取付部材等を介して保持部42に保持されていてもよい。
遮蔽部50は、フード40と同様に、遮光性の樹脂材料等によって形成されている。遮蔽部50は、フード40に取り付けられる部材であってもよく、又はフード40と一体的に成形されたフード40の一部分であってもよい。遮蔽部50は、裏面41のうちで、各ディスプレイ20よりも乗員側(後方Go)に位置する庇部分43から下方Siへ向けて突出している。遮蔽部50の突出方向の先端縁(以下、頂縁54)は、ディスプレイ20よりも下方Siに位置している。遮蔽部50は、ディスプレイ20の後方Goに配置されることで、フード40の裏面41に保持されたディスプレイ20を、ドライバDvから隠し、見えないようにしている。
ここで、表示装置100がピラートゥピラーの表示エリアDAを形成しているため、ドライバDvだけでなく、同乗者Pgも、ドライバDvの正面に位置する表示エリアDAを視認するようになる。同様に、ドライバDvも、同乗者Pgの正面に位置する表示エリアDAを視認する場合がある。以上のことから、遮蔽部50には、ドライバDv及び同乗者Pgの両方に対して、全てのディスプレイ20の表示面21を見えなくする形状であることが要求される。以下、全ての表示面21をドライバDv及び同乗者Pgから隠す遮蔽部50の形状の詳細を、図3~図8に基づき、図1及び図2を参照しつつ、さらに説明する。
自車両Aの車室内には、ドライバDv及び同乗者Pgそれぞれのアイリプスが設定されている。アイリプスは、車種ごとに規定される仮想的な空間領域であり、アイポイントの空間分布を統計的に表したアイレンジに基づいて、仮想の楕円体状に設定されている。具体的には、ドライバアイポイントEP1が位置すると想定された空間領域として、ドライバアイリプスEL1(図4参照)が設定されている。同様に、同乗者Pgのアイポイント(以下、同乗者アイポイントEP2)が位置すると想定される空間領域として、同乗者アイリプスEL2(図5参照)が設定されている。各アイリプスEL1,EL2は、運転席及び助手席の各ヘッドレスト近傍に位置している。各アイリプスEL1,EL2には、一般的に90パーセンタイル以上99パーセンタイル以下のアイリプスが採用される。本開示では、90パーセンタイルアイリプスが各アイリプスEL1,EL2に採用されている。
各アイリプスEL1,EL2に基づき、第1仮想線VL1(図4参照)及び第2仮想線VL2(図5参照)が規定される。第1仮想線VL1は、ドライバアイリプスEL1の最下点LEP1と、表示面21のうちで遮蔽部50から最も離れた奥側縁BEdとを結ぶ仮想線である。第2仮想線VL2は、同乗者アイリプスEL2の最下点LEP2と、表示面21の奥側縁BEdとを結ぶ仮想線である。奥側縁BEdは、矩形状の表示面21を区画する四辺のうちで、幅方向WDに沿い、かつ、反射面31に最も近接する一辺である。
第1仮想線VL1及び第2仮想線VL2と遮蔽部50とが交差する点は、それぞれドライバ見え防止点VP1及び同乗者見え防止点VP2となる。ここで、各最下点LEP1,LEP2と、奥側縁BEd上の任意の点とを結ぶ第1仮想線VL1及び第2仮想線VL2は、それぞれ無数に規定可能である。故に、無数の第1仮想線VL1と遮蔽部50との交差点であるドライバ見え防止点VP1の集合として、庇部分43の下方Siの空間中には、ドライバ見え防止ラインSL1(図7参照)が定義される。同様に、無数の第2仮想線VL2と遮蔽部50との交差点である同乗者見え防止点VP2の集合として、庇部分43の下方Siの空間中には、同乗者見え防止ラインSL2(図7参照)が定義される。ドライバ見え防止ラインSL1は、ドライバDvの概ね正面で最もフード40の裏面41に近接し、同乗者Pgの正面へ向かうほど裏面41から遠ざかる。同乗者見え防止ラインSL2は、同乗者Pgの概ね正面で最もフード40の裏面41に近接し、ドライバDvの正面へ向かうほど裏面41から遠ざかる。
ここで仮に、遮蔽部50の庇部分43からの突出高さhを一定とした場合(図7 破線参照)、幅方向WDに沿って帯状に延伸する遮蔽部50により、フード40の全体が厚い部材として認識される。その結果、表示装置100のデザイン性が悪化し得る。加えて、各アイポイントEP1,EP2が各アイリプスEL1,EL2内の上方に位置した場合、遮蔽部50に遮られることで、表示エリアDA(虚像Vi)の視認性が悪化し得る。
このようなデザイン性及び視認性の悪化を回避するため、遮蔽部50の突出高さhは、幅方向WDにおいて連続的に変化している。詳記すると、突出高さhは、第1仮想線VL1及び第2仮想線VL2のうちで下方に位置する一方を基準とし、第1仮想線VL1及び第2仮想線VL2の両方が遮蔽部50と交差するように増減している。突出高さhは、幅方向WDの中央にて最も低くなっており、幅方向WDの外側へ向かうに従って徐々に高くなっていく。ドライバDvの前方Zeに位置する左側の範囲において、突出高さhは、第2仮想線VL2を基準とし、同乗者見え防止ラインSL2に頂縁54が沿うように規定される。一方、同乗者Pgの前方Zeに位置する右側の範囲において、突出高さhは、第1仮想線VL1を基準とし、ドライバ見え防止ラインSL1に頂縁54が沿うように規定される。
突出高さhは、ディスプレイ20の傾斜姿勢が水平に近いほど低くでき、水平面に対する傾斜姿勢が大きくなるに従って高くなる。加えて、幅方向WDにおける遮蔽部50の左右の端領域56h,56mにおいて、突出高さhは、幅方向WDの外側へ向かうに従って徐々に低くなっている(図8参照)。各端領域56h,56mは、ドライバDv及び同乗者Pgよりも幅方向WDの外側に位置しており、各アイリプスEL1,EL2から表示面21が見えなくなる領域である。各端領域56h,56mのうちで、フード40の左右の端部47h,47mに望む範囲は、ドライバDv及び同乗者Pgからディスプレイ20そのものが見えない不可視領域56aとなる。各不可視領域56aの内側の範囲は、ドライバDv及び同乗者Pgからディスプレイ20の側面しか見えなくなる見切れ領域56bとなる。各端領域56h,56mにおいて、頂縁54は、見切れ領域56bから不可視領域56aへ向かうに従ってフード40の裏面41に接近し、フード40の各端部47h,47mに接続されている。
フード40及び遮蔽部50の横断面において、庇部分43の奥行き(以下、フード余白とも記載)の長さ、言い替えれば、前後方向に沿った遮蔽部50の断面幅(以下、壁幅w)は、幅方向WDにおいて連続的に変化している(図3参照)。遮蔽部50の壁幅wは、フード40において最も乗員側(後方Go)に突き出した先端縁44(図4~図6参照)から、遮蔽部50の背面52とフード40の裏面41とが交差する位置までの寸法である。壁幅wは、幅方向WDの中央にて最も大きくなり(図6参照)、各端領域56h,56mへ向かうに従って、徐々に小さくなっている。このように、壁幅wは、水平面に対するディスプレイ20の傾斜が大きい位置(中央部分)ほど、大きくされている。
遮蔽部50の横断面(図4参照)は、三角形状となっている。具体的に、遮蔽部50の横断面は、ディスプレイ20と対向する背面52がフード40の裏面41に対し垂直な直角三角形となっている。遮蔽部50において最も下方Siに突き出した頂縁54は、前後方向において、先端縁44よりも表示面21の手前側縁FEdに近接している。手前側縁FEdは、矩形状の表示面21を区画する四辺のうちで、幅方向WDに沿い、かつ、反射面31から最も離れた一辺である。先端縁44及び頂縁54の間には、下方Siへ向かうに従って前方Zeへ傾斜する視認面53が形成されている。ドライバDv及び同乗者Pgは、奥側へ向かって傾斜する姿勢の視認面53を視認する。
以上のように、遮蔽部50の横断面形状が直角三角形であれば、限られたフード余白の中で、裏面41に対する視認面53の傾斜を最大限に穏やかにすることができる。加えて、フード40の傾斜が大きい位置ほど、壁幅wは広く確保されているので、視認面53の傾斜は、フード40の傾斜が幅方向WDにおいて増減していても、全体として概ね一定か、又はフード40の傾斜が大きい位置ほど水平に近くなる。その結果、遮蔽部50が視覚的に目立たち難くなる。加えて、遮蔽部50の横断面形状が直角三角形であれば、反射面31に対向する背面52の面積が最小化される。故に、反射面31にて反射された外光やディスプレイ20の漏光が背面52によって再反射され、表示エリアDAに映り込む現象(白浮き)は、発生し難くなる。
ここまで説明した第一実施形態では、各アイリプスEL1,L2の最下点LEP1,LEP2と表示面21の奥側縁BEdとを結ぶ第1仮想線VL1及び第2仮想線VL2の両方が遮蔽部50と交差している。故に、ドライバDv及び同乗者Pgは、それぞれのアイポイントEP1,EP2を低くしても表示面21の奥側を視認し難くなる。加えて、第1仮想線VL1及び第2仮想線VL2のうちで下方Siに位置する一方が基準とされることにより、遮蔽部50の突出高さhが適切に抑制され得る。以上によれば、複数の乗員に対して虚像Viの視認を妨げないようにしつつ、ディスプレイ20を見えないようにすることが可能になる。
加えて第一実施形態では、ディスプレイ20の水平面に対する傾斜が、幅方向WDにおいて変化している。そして、ディスプレイ20の傾斜が大きく、遮蔽部50に突出高さhが必要となり易い位置ほど、前後方向に沿った遮蔽部50の壁幅wが大きくされる。このような壁幅wの確保によれば、遮蔽部50は、突出高さhの目立ち難い形状になり易い。その結果、ディスプレイ20が見えることを回避しつつ、表示装置100のデザイン性の悪化が抑制され得る。
また第一実施形態では、遮蔽部50において最も下方Siに突き出した頂縁54は、フード40において最も乗員側に突き出した先端縁44よりも、ディスプレイ20に近接している。故に、遮蔽部50は、下方Siへ向かうに従って前方Zeに傾斜する視認面53をドライバDv及び同乗者Pgに視認させ得る。こうした視認面53の傾斜姿勢によれば、フード40の裏面41に対し視認面53が垂直に立設される形態よりも、遮蔽部50の突出高さhが意識され難くなる。故に、表示装置100のデザイン性の悪化がいっそう抑制され得る。
さらに第一実施形態では、遮蔽部50の端領域56h,56mにおいて、突出高さhは、幅方向WDの外側へ向かうに従って低くなる。このように、端領域56h,56mにて突出高さhが漸減する形状の遮蔽部50は、端領域56h,56mにて突出高さhが維持される形態よりも、フード40の厚さが目立ち難くなる。故に、ディスプレイ20が見えることを回避しつつ、表示装置100のデザイン性が確保され易くなる。
加えて第一実施形態では、遮蔽部50がフード40とは別の部材であるため、遮蔽部50は、フード40から取り外し可能となる。故に、ドライバDv等の乗員の体型に応じて、適切な突出高さhを有する遮蔽部50を後付けすることが可能になる。
尚、上記第一実施形態では、自車両Aが「移動体」に相当し、反射鏡30が「反射光学素子」に相当し、庇部分43が「先端部分」に相当する。また、ドライバアイリプスEL1及び同乗者アイリプスEL2がそれぞれ「アイリプス」に相当し、ドライバアイポイントEP1及び同乗者アイポイントEP2がそれぞれ「アイポイント」に相当する。
(第二実施形態)
図9及び図10に示す本開示の第二実施形態は、第一実施形態の変形例である。第二実施形態による表示装置100は、ドライバモニタ27及び同乗者モニタ28と電気的に接続されている。ドライバモニタ27及び同乗者モニタ28は、近赤外光源及び近赤外カメラと、これらを制御する制御ユニットとを含む構成である。ドライバモニタ27は、運転席のヘッドレスト部分に近赤外カメラを向けた姿勢にて、ステアリングコラム部の上面等に設置されている(図1及び図2参照)。ドライバモニタ27は、近赤外光源によって近赤外光を照射されたドライバDvの頭部を、近赤外カメラによって撮影する。同乗者モニタ28は、同乗者Pgの前方Zeとなるインスツルメントパネル10の上面等に設置されている。同乗者モニタ28は、近赤外光源によって近赤外光を照射された同乗者Pgの頭部を、近赤外カメラによって撮影する。
ドライバモニタ27及び同乗者モニタ28において、近赤外カメラによる撮像画像は、制御ユニットによって画像解析される。制御ユニットは、ドライバDv及び同乗者Pgの各アイポイントEP1,EP2の位置及び視線方向、並びに開眼度等の乗員ステータス情報を撮像画像から抽出し、表示装置100に逐次提供する。ドライバモニタ27及び同乗者モニタ28は、表示装置100と一体的に設けられ、反射鏡30又は遮蔽部50等によって隠されていてもよい。
表示装置100は、プロセッサ、RAM、記憶部、入出力インターフェース及びこれらを接続するバス等を備えた表示ECU60を備えている。プロセッサは、RAMと結合された演算処理のためのハードウェアである。プロセッサは、例えばCPU(Central Processing Unit)及びGPU(Graphics Processing Unit)等の演算コアを少なくとも一つ含んでなる。表示ECU60は、記憶部に格納された表示制御プログラムをプロセッサによって実行することで、アイポイント把握部61及び表示制御部63等の機能部を有する。
アイポイント把握部61は、ドライバモニタ27及び同乗者モニタ28から乗員ステータス情報を取得する。アイポイント把握部61は、ドライバモニタ27から取得する乗員ステータス情報に基づき、ドライバアイポイントEP1の位置を把握する。アイポイント把握部61は、同乗者モニタ28から取得する乗員ステータス情報に基づき、同乗者アイポイントEP2の位置を把握する。
表示制御部63は、各ディスプレイ20による表示像Diの表示を制御する。表示制御部63は、各ディスプレイ20による表示像Diの輝度を調整する。表示制御部63は、アイポイント把握部61にて把握される各アイポイントEP1,EP2の位置が、各アイリプスEL1,EL2の下方Siに外れた場合、表示面21における表示像Diの表示輝度を低下させる。
ここまで説明した第二実施形態でも、第一実施形態と同様の効果を奏し、遮蔽部50は、複数の乗員に対して虚像Vi(図1参照)の視認を妨げないようにしつつ、表示面21の表示像Diの見切れを防止し得る。
加えて第二実施形態では、アイポイント把握部61にて把握される各アイポイントEP1,EP2の位置が各アイリプスEL1,EL2の下方Siに外れた場合、表示制御部63は、表示像Diの表示輝度を低下させる。故に、ドライバDv又は同乗者Pgに姿勢崩れが生じ、乗員視線LSが頂縁54の下方Siを通過するシーンであっても、表示面21に表示される表示像Diを目立たなくすることが可能になる。以上によれば、姿勢崩れを考慮して遮蔽部50を過度に大きくしなくてもよいため、虚像Viの視認を妨げないようにしつつ、表示装置100のデザイン性が確保され得る。
尚、反射光学素子の反射率が表示ECU60によって制御可能である場合、表示像Diの表示輝度の低下に合わせて、輝度の低下分を補完するように、反射光学素子の反射率を上げる制御が実施されてもよい。
(第三実施形態)
図9,図11及び図12に示す本開示の第三実施形態は、第二実施形態の変形例である。第三実施形態による表示装置100において、表示制御部63は、アイポイント把握部61にて把握される各アイポイントEP1,EP2の位置に応じて、各ディスプレイ20にコンテンツとして表示する表示像Diの位置を表示面21に沿って移動させる。
表示制御部63は、各アイポイントEP1,EP2の位置が各アイリプスEL1,EL2の下方Siに外れた場合(図11参照)、表示面21における表示像Diの表示位置を、遮蔽部50に近づく方向(後方Go)へ移動させる。表示像Diは、奥側縁BEdから離れる方向へ移動する。表示制御部63は、例えばドライバDvが大きく姿勢崩れを起こした場合、ドライバアイポイントEP1から表示面21へ向かう乗員視線LSが遮蔽部50によって遮られる範囲(図11 遮蔽範囲BA参照)を特定する。表示制御部63は、遮蔽範囲BA内に表示像Diを移動させる。表示制御部63は、表示面21に表示されている一部の表示像Diのみを移動させてもよく、又は表示面21に表示されている全ての表示像Diを相互の位置関係を維持したまま移動させてもよい。
表示制御部63は、各アイポイントEP1,EP2の位置の上方Ueへの移動に応じて、表示面21における表示像Diの表示位置を遮蔽部50に近づく方向(後方Go)へ移動させる。例えば、ドライバDvの頭部が上方Ueへ移動し、ドライバアイリプスEL1のうちの最上部にドライバアイポイントEP1が位置している場合、遮蔽部50によって遮蔽される表示エリアDAが広くなる。表示制御部63は、ドライバアイポイントEP1が上方Ueに移動したことで、反射面31によって結像される表示像Diの虚像Vi(図1参照)が視認できなくなる範囲(図12 隠れエリアHA参照)を特定する。表示制御部63は、隠れエリアHAから外れるように、表示像Diを乗員側に移動させる。
表示制御部63は、各ディスプレイ20の表示面21に予め余白を設けておき、ドライバアイポイントEP1及び同乗者アイポイントEP2の移動に合わせて、表示像Diの全体を隠れエリアHAの範囲外にシフトする。表示制御部63は、複数の表示像Di(コンテンツ)を表示面21に表示している場合、各表示像Diに優先度を定義する。表示制御部63は、例えば法規系表示及びテルテール警告灯等の表示像Diを優先度の高いコンテンツに設定する。表示制御部63は、表示像Diの全体をシフトできない場合、法規系表示及びテルテール警告灯等を優先的に隠れエリアHAの範囲外に移動させて、ドライバDvからの虚像Viの視認を可能にする。
ここまで説明した第三実施形態でも、第一実施形態等と同様の効果を奏し、虚像Viの視認を妨げないようにしつつ、表示像Diの見切れが防止され得る。具体的に、第三実施形態では、各アイポイントEP1,EP2の位置が各アイリプスEL1,EL2の下方Siに外れた場合、表示制御部63は、表示面21における表示像Diの表示位置を遮蔽部50に近づく方向へ移動させる。故に、ドライバDv又は同乗者Pgに姿勢崩れが生じ、乗員視線LSが頂縁54の下方Siを通過するシーンであっても、遮蔽部50によって表示像Diを隠すことが可能になる。以上によれば、姿勢崩れを考慮して遮蔽部50を過度に大きくしなくてもよいため、表示装置100のデザイン性が損なわれ難くなる。
加えて第三実施形態では、各アイポイントEP1,EP2の位置の上方Ueへの移動に応じて、表示制御部63は、表示面21における表示像Diの表示位置を遮蔽部50に近づく方向へ移動させる。これにより、遮蔽部50によって表示像Diの虚像Viが見えなくなる事態は、回避される。
(第四実施形態)
図13及び図14に示す本開示の第四実施形態は、第一実施形態の別の変形例である。第四実施形態による表示装置100では、例えばシリコーン等の柔軟に変形可能な材料によって遮蔽部50が形成されている。遮蔽部50には、複数の押出機構480が設けられている。各押出機構480は、幅方向WDにおいて互いに間隔を開けて配置されている。押出機構480は、遮蔽部50の複数箇所にて、頂縁54を下方Siに押し出す動作を行う。押出機構480は、遮蔽部50の突出高さhを複数箇所にて個別に増減させる(図14 破線参照)。押出機構480は、遮蔽部50を機械的に押し出してもよく、又は空気圧等を用いて遮蔽部50を押し出してもよい。
表示ECU60は、アイポイント把握部61及び表示制御部63に加えて、遮蔽制御部65をさらに有する。遮蔽制御部65は、アイポイント把握部61にて把握される各アイポイントEP1,EP2(図4及び図5参照)の位置に応じて各押出機構480の動作を制御する。遮蔽制御部65は、第1仮想線VL1及び第2仮想線VL2(図4及び図5参照)の両方と遮蔽部50との交差状態が維持されるように、各箇所の突出高さhを調整する。
ここまで説明した第四実施形態では、ドライバアイポイントEP1及び同乗者アイポイントEP2の各位置に応じて、遮蔽部50の形状が変更される。故に、第一実施形態等と同様の効果を奏し、虚像Vi(図1参照)の視認を妨げないようにしつつ、ディスプレイ20を見えないようにすることが可能になる。尚、上記第四実施形態では、押出機構480が「調整機構」に相当する。
(第五実施形態)
図15~図17に示す本開示の第五実施形態は、第一実施形態のさらに別の変形例である。第五実施形態による表示装置100では、表示エリアDAの全体が板状に形成されたオーナメント550によって覆われている。オーナメント550は、表示装置100の開口を塞ぐことにより、ディスプレイ20及び反射鏡30を保護している。オーナメント550には、多数の調光フィルム580がマトリックス状に配列されている(図16参照)。
調光フィルム580は、光の透過率の変更により、光を透過する透過状態と、光を遮蔽する遮光状態(図16及び図17のドット範囲を参照)とを切り替える。フード40に望む上方Ueの調光フィルム580が遮光状態となることにより、ディスプレイ20の見えを防止する遮蔽部50が形成される。
遮蔽制御部65は、各調光フィルム580への電圧の印加を制御することにより、各調光フィルム580の透過率を制御する。遮蔽制御部65は、各調光フィルム580の透過状態及び遮蔽状態を個別に切り替え可能である。遮蔽制御部65は、アイポイント把握部61にて把握される各アイポイントEP1,EP2(図4及び図5参照)の位置に応じて、各調光フィルム580の透過率を変更する。遮蔽制御部65は、第1仮想線VL1及び第2仮想線VL2(図4及び図5参照)の両方と遮蔽部50との交差状態が維持されるように、遮光状態にある調光フィルム580を増減させ、遮蔽部50を形成する不透明範囲を拡縮する。こうした遮蔽制御部65の制御に基づき、各調光フィルム580は、頂縁54を上方Ue又は下方Siに段階的に移動させ、遮蔽部50の突出高さhの調整を可能にする。
加えて遮蔽制御部65は、表示エリアDAに表示させるコンテンツの内容に応じて、遮蔽部50の形状を変更する。遮蔽制御部65は、ドライバDv又は同乗者Pgのプライベートビューを可能にする。同乗者Pgの正面範囲に動画コンテンツを表示させる場合、遮蔽制御部65は、プライベートビューモード(図17参照)として、幅方向中央の調光フィルム580を全て遮光状態にする。以上により、運転中のドライバDvは、動画コンテンツを視認できなくなる。こうした視聴制限により、ドライバDvの運転を妨げることなく、動画コンテンツが同乗者Pgに提供され得る。
ここまで説明した第五実施形態では、ドライバアイポイントEP1及び同乗者アイポイントEP2の各位置に応じて、遮蔽部50を形成する不透明範囲が拡縮される。故に、第一実施形態等と同様の効果を奏し、虚像Vi(図1参照)の視認を妨げないようにしつつ、ディスプレイ20を見えないようにすることが可能になる。
(第六実施形態)
図18に示す本開示の第六実施形態は、第一実施形態のさらに別の変形例である。第六実施形態による表示装置600では、上記実施形態の遮蔽部50(図1参照)に相当する構成が省略されている。表示装置600において、各ディスプレイ20は、第1仮想線VL1(図4参照)及び第2仮想線VL2のうちで下方Siに位置する一方に表示面21を沿わせた姿勢で、フード40に保持されている。
具体的に、ドライバDvの正面範囲では、第2仮想線VL2が第1仮想線VL1よりも下方Siに位置している(図7参照)。故に、ドライバDvの正面範囲に配置されるディスプレイ20は、第2仮想線VL2に表示面21を沿わせた姿勢で、フード40の保持部42に保持されている。保持部42を形成する裏面41も、表示面21と同様に、前後方向において第2仮想線VL2に沿った(平行な)傾斜姿勢とされている。表示面21の奥側縁BEd及び手前側縁FEdは、共に第2仮想線VL2上に位置している。第六実施形態では、奥側縁BEd上の任意の一点(例えば、幅方向WDの中点)と最下点LEP2とを結ぶ第2仮想線VL2が手前側縁FEdと交差していれば、ディスプレイ20は、表示面21が第2仮想線VL2に沿っているものとする。
以上のディスプレイ20の配置によれば、最下点LEP1にドライバアイポイントEP1が位置している場合(図4参照)、庇部分43に遮られることで、ドライバDvは、自らの正面範囲に配置されたディスプレイ20の表示面21を視認できなくなる。
一方、同乗者Pgの正面範囲では、第1仮想線VL1が第2仮想線VL2よりも下方Siに位置している(図7参照)。故に、同乗者Pgの正面範囲に配置されるディスプレイ20は、第1仮想線VL1に表示面21を沿わせた姿勢で、フード40の保持部42に保持されている。表示面21の奥側縁BEd及び手前側縁FEdは、共に第1仮想線VL1上に位置している。この場合でも、奥側縁BEd上の任意の一点と最下点LEP1(図4参照)とを結ぶ第1仮想線VL1が手前側縁FEdと交差していれば、ディスプレイ20は、表示面21が第1仮想線VL1に沿っているものとする。
以上のディスプレイ20の配置によれば、最下点LEP2に同乗者アイポイントEP2が位置している場合、庇部分43に遮られることで、同乗者Pgは、自らの正面範囲に配置されたディスプレイ20の表示面21を視認できなくなる。
ここまで説明した第六実施形態では、第1仮想線VL1及び第2仮想線VL2のうちで下方Siに位置する一方に表示面21を沿わせた姿勢で、ディスプレイ20がフード40に保持されている。故に、ドライバDv及び同乗者Pgは、それぞれのアイポイントEP1,EP2を低くしても、表示面21の奥側を視認し難くなる。また、遮蔽部50が不要となるため、虚像Viの視認が容易となる。その結果、複数の乗員に対して虚像Viの視認を妨げないようにしつつ、ディスプレイ20を見えないようにすることが可能になる。
(他の実施形態)
以上、本開示の複数の実施形態について説明したが、本開示は、上記実施形態に限定して解釈されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲内において種々の実施形態及び組み合わせに適用することができる。
上記第一実施形態の変形例1による表示装置100では、図19に示すように、遮蔽部50の端領域56h,56mの形状が、第一実施形態とは異なっている。遮蔽部50の左右の端部57h,57mは、幅方向WDにおいて、フード40の左右の端部47h,47mよりも内側に位置している。詳記すると、各端領域56hの不可視領域56aには、遮蔽部50が設けられていない。遮蔽部50の各端部57h,57mは、各見切れ領域56bに位置している。遮蔽部50は、各見切れ領域56bにおいて、幅方向の外側へ向かうに従って突出高さhを徐々に小さくしつつ、各端部57h,57mをフード40の裏面41に接続している。このように、ディスプレイ20が見えない不可視領域56aに遮蔽部50を設定しないことで、遮蔽部50の全体の厚さを薄く見せることが可能になる。加えて変形例1では、ドライバDv及び同乗者Pgの各正面範囲にて、フード40の水平面に対する傾斜が最も大きくなっている。遮蔽部50の突出高さhは、各正面範囲にて、最も大きくなっている。以上の変形例1のように、遮蔽部50の突出高さhは、ディスプレイ20の傾斜が大きい位置ほど、大きくされてよい。こうした遮蔽部50の突出高さhの設定によれば、ディスプレイ20の見えが確実に防止され得る。
上記第一実施形態の変形例2による表示装置100では、図20に示すように、フード余白の長さよりも、遮蔽部50の壁幅wが小さい。先端縁44と遮蔽部50との間には、フード40の裏面41と連続する余白部分47が形成されている。こうした変形例2のように、庇部分43の前後方向の長さが十分に確保できる場合は、遮蔽部50の壁幅wをフード40の余白長さよりも短くし、遮蔽部50を設定しない余白部分47が形成可能となる。こうした余白部分47は、庇部分43を薄く見せて、表示装置100の見栄えを向上させる効果を発揮する。
尚、壁幅wは、突出高さhよりも大きくされるのがよい。但し、壁幅wが確保できない領域では、突出高さhは、壁幅wより大きくてもよい。これにより、ディスプレイ20の見え対策効果が維持される。一方で、遮蔽部50の全体を通して、壁幅wと突出高さhの関係(比率)が維持されてもよい。
上記第一実施形態の変形例3による表示装置100では、図21に示すように、フード40の庇部分43が後方Goへ向かうに従って下方Siに湾曲している。庇部分43の湾曲形状により、遮蔽部50が形成されている。庇部分43の先端縁44は、遮蔽部50の頂縁54に相当する。頂縁54は、第1仮想線VL1及び第2仮想線VL2を遮ることができるように、ドライバ見え防止ラインSL1及び同乗者見え防止ラインSL2よりも下方に位置している。こうした変形例3でも、遮蔽部50の全体の厚さを薄く見せることができる。加えて、庇部分43と一体化された遮蔽部50でも、各最下点LEP1,LEP2からのディスプレイ20の見えを回避することができる。
上記第一実施形態の変形例4による表示装置100では、図22に示すように、フード40と遮蔽部50とが一体成型されている。変形例4でも、遮蔽部50は、第1仮想線VL1及び第2仮想線VL2の両方と交差するように、これら仮想線VL1,VL2の下方Siまで頂縁54を突出させている。こうした構成では、フード40と遮蔽部50との境界が目立たなくなるため、表示装置100の見栄えが向上し得る。
上記第一実施形態の変形例5による表示装置100では、図23に示すように、遮蔽部50の横断面形状が二等辺三角形状に形成されている。即ち、視認面53の面幅と、背面52の面幅とが、概ね同一となっている。変形例5でも、遮蔽部50は、第1仮想線VL1及び第2仮想線VL2の両方と交差するように頂縁54をこれら仮想線VL1,VL2よりも下方Siに位置させており、各最下点LEP1,LEP2からのディスプレイ20の見えを防止する。尚、反射面31と向かい合う配置となる背面52には、反射面31にて反射された外光やディスプレイ20の漏光の反射を抑制するコーティング又はシボ等が形成されるのがよい。
上記第一実施形態の変形例6による表示装置100では、図24に示すように、遮蔽部50は、中空構造とされており、傾斜板部50aと、支持壁50bとを有している。中空部で光が吸収されるため、望ましい。傾斜板部50aは、先端縁44から下方Siへ向かうに従い前方Zeへ傾斜している。支持壁50bは、庇部分43の背面52に傾斜板部50aを固定している。こうした変形例6でも、遮蔽部50は、第1仮想線VL1及び第2仮想線VL2の両方と交差するように頂縁54をこれら仮想線VL1,VL2よりも下方Siに位置させており、各最下点LEP1,LEP2からのディスプレイ20の見えを防止する。加えて変形例6では、反射面31にて反射された外光やディスプレイ20の漏光が、庇部分43と傾斜板部50aとの間の空間に入り込む。故に、反射面31へ向けた再反射が抑制され、虚像の白浮きが生じ難くなる。
上記第一実施形態の変形例7による表示装置100では、図25に示すように、遮蔽部50は、平板状に形成されている。遮蔽部50は、先端縁44に望む裏面41から、下方Siへ向けて立設されている。変形例7でも、遮蔽部50は、第1仮想線VL1及び第2仮想線VL2の両方と交差するように頂縁54をこれら仮想線VL1,VL2よりも下方Siに位置させており、各最下点LEP1,LEP2からのディスプレイ20の見えを防止する。
上記第二,第三実施形態の変形例8による表示装置において、アイポイント把握部は、ドライバモニタと接続されており、同乗者モニタとは接続されていない。表示装置は、ドライバアイポイントの位置に応じて、表示像の輝度低下又は移動等の制御を実施する。こうした変形例8のように、ドライバ及び同乗者のうち一方のみを対象として、表示像の輝度低下又は移動等の制御が実施されてもよい。
フードの裏面に保持されるディスプレイは、上記実施形態のような有機ELディスプレイに限定されない。例えば、バックライトを備える液晶ディスプレイ、及び多数の発光ダイオードよりなるディスプレイ等が、表示装置に採用可能である。さらに、ディスプレイは、表示像をフルカラー表示可能な構成であってもよく、特定色の表示像のみ表示可能な構成であってもよい。
上記第一実施形態の変形例9による表示装置では、ディスプレイ20と同じ数(例えば、五つ)の反射鏡30が設けられている。複数の反射鏡30は、複数のディスプレイ20と同様に、自車両Aの幅方向WDに沿って並べられている。一つのディスプレイ20の下方Siには、当該ディスプレイ20よりも僅かに大きいサイズの反射鏡30が配置されている。複数の反射鏡30は、表示エリアDAの左端領域、ドライバ正面領域、車両中央領域、同乗者正面領域、及び右端領域を、各反射面31によって形成している。複数の反射鏡30を並べることで、各反射面31の間の継ぎ目を目立ち難くし、複数の反射面31からなる表示エリアDAを擬似的な大型ディスプレイとして見せることが可能になる。
表示装置に設けられる表示エリアは、複数の乗員から視認可能であれば、ピラートゥピラーの形態でなくてもよい。例えば、ドライバの正面範囲と、幅方向の中央範囲とに、それぞれ独立した表示エリアが設けられていてもよい。また、ドライバの正面範囲と、幅方向の中央範囲と、同乗者の正面範囲とに、それぞれ独立した表示エリアが設けられていてもよい。これらの表示エリアは、縦長形状であってもよい。加えて、ドライバの正面範囲と、幅方向の中央範囲とに跨って配置される一つのディスプレイと一つの反射鏡とが、連続した表示エリアを形成してもよい。さらに、遮蔽部がディスプレイの見え防止を図る対象は、助手席に着座する同乗者に限定されない。後部座席に着座する同乗者のアイポイント及びアイリプスを考慮して、遮蔽部の突出高さが規定されてもよい。
本開示による表示装置は、右ハンドル車両にも搭載可能である。さらに、本開示による表示装置は、車両とは異なる移動体にも搭載可能である。例えば、作業現場で運用される重機、鉄道車両、トラム、及び航空機等の移動体、さらに、アミューズメント施設等に配列された運転遊具及び運転シミュレータ等の擬似的な移動体にも、本開示による表示装置は搭載されてよい。
本開示に記載の制御部及びその手法は、コンピュータプログラムにより具体化された一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサを構成する専用コンピュータにより、実現されてもよい。あるいは、本開示に記載の装置及びその手法は、専用ハードウェア論理回路により、実現されてもよい。もしくは、本開示に記載の装置及びその手法は、コンピュータプログラムを実行するプロセッサと一つ以上のハードウェア論理回路との組み合わせにより構成された一つ以上の専用コンピュータにより、実現されてもよい。また、コンピュータプログラムは、コンピュータにより実行されるインストラクションとして、コンピュータ読み取り可能な非遷移有形記録媒体に記憶されていてもよい。