JP7727486B2 - 樹脂ゴム複合体及びタイヤ - Google Patents
樹脂ゴム複合体及びタイヤInfo
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Description
一方で、樹脂層を含む部材をタイヤ部材の一部として用いる場合、前記樹脂層が、他の部材のゴム層と接する位置に配置されることがあるが、材料の違いから、樹脂層とゴム層との接着性を高めることは容易ではない。そこで、例えば、有機溶剤系の接着剤の層を樹脂層とゴム層との間に設けることにより、樹脂層とゴム層との界面における剥離の回避が図られている。
そのため、樹脂層とゴム層とが接するように配置された樹脂ゴム複合体において、接着剤を介さずに両者が直接接した状態であっても、両者間での優れた接着性を得ることが望まれている。特にタイヤ等の材料が繰り返し入力を受ける製品においては、使用時に高温になることがあり、高温下においても優れた接着性を保つことが望まれている。
<1> エポキシ化ジエン系ゴムを含有するゴムとカーボンブラックとを含むゴム層である第1の層と、
前記第1の層に直接接して設けられ、ポリエステル系熱可塑性エラストマーとフェノール樹脂とを含有する樹脂を含む樹脂層である第2の層と、
を有する樹脂ゴム複合体。
<2> 前記カーボンブラックの含有量は、前記ゴム100質量部に対し、25質量部~65質量部である、<1>に記載の樹脂ゴム複合体。
<3> 前記ポリエステル系熱可塑性エラストマーの含有率は、前記第2の層全体に対し、50質量%以上である、<1>又は<2>に記載の樹脂ゴム複合体。
<4> 前記フェノール樹脂の含有率は、前記第2の層全体に対し、3質量%以上である、<1>~<3>のいずれか1つに記載の樹脂ゴム複合体。
<5> 前記ゴムにおけるエポキシ化比率が30%~60%である、<1>~<4>のいずれか1つに記載の樹脂ゴム複合体。
<6> 前記有機リン化合物の含有量は、前記ゴム100質量部に対し、0.5質量部以上である、<1>~<5>のいずれか1つに記載の樹脂ゴム複合体。
<7> 前記第2の層がカルボジイミド化合物を含む、<1>~<6>のいずれか1つに記載の樹脂ゴム複合体。
<8> 前記第1の層に直接接し、前記第1の層における前記第2の層と反対側の面に設けられ、ジエン系ゴムを含むゴム層である第3の層をさらに有する、<1>~<7>のいずれか1つに記載の樹脂ゴム複合体。
<9> <1>~<8>のいずれか1つに記載の樹脂ゴム複合体を有するタイヤ。
<10> 環状のタイヤ骨格部材と、
前記タイヤ骨格部材のタイヤ径方向外側に設けられ、前記第2の層を含むベルト部材と、
前記ベルト部材のタイヤ径方向外側に設けられ、前記第1の層を含むゴム部材と、
を有する、<9>に記載のタイヤ。
<11> 前記第2の層を含む環状のタイヤ骨格部材と、
前記タイヤ骨格部材のタイヤ幅方向外側及びタイヤ幅方向内側の少なくとも一方に設けられ、前記第1の層を含むゴム部材と、
を有する、<9>に記載のタイヤ。
<12> 前記第1の層を含む環状のタイヤ骨格部材を有し、
前記タイヤ骨格部材におけるビード部が、前記第2の層を含むビードコア及び前記第2の層を含むビードフィラーの少なくとも一方を含む、<9>に記載のタイヤ。
本明細書において「~」を用いて表される数値範囲は、「~」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
本明細書において「工程」との語には、独立した工程だけではなく、他の工程と明確に区別できない場合であっても、その目的が達成されるものであれば、当該工程も本用語に含まれる。
本明細書において、組成物中の各成分の量は、各成分に該当する物質が組成物中に複数存在する場合には、特に断りがない限り、組成物中に存在する複数の物質の合計量を意味する。
本明細書において、「主成分」とは、特に断りがない限り、混合物中における質量基準の含有率が最も多い成分を意味する。
本明細書において「熱可塑性エラストマー」とは、ハードセグメント及びソフトセグメントを有する共重合体を意味する。熱可塑性エラストマーとして具体的には、例えば、結晶性で融点の高いハードセグメント又は高い凝集力のハードセグメントを構成するポリマーと、非晶性でガラス転移温度の低いソフトセグメントを構成するポリマーと、を有する共重合体が挙げられる。また、熱可塑性エラストマーとしては、例えば、温度上昇とともに材料が軟化、流動し、冷却すると比較的硬く強度のある状態になり、かつ、ゴム状弾性を有するものが挙げられる。
なお、上記ハードセグメントは、例えば、主骨格に芳香族基若しくは脂環式基等の剛直な基を有する構造、又は分子間水素結合若しくはπ-π相互作用による分子間パッキングを可能にする構造等のセグメントが挙げられる。また、ソフトセグメントは、例えば、主鎖に長鎖の基(例えば長鎖のアルキレン基等)を有し、分子回転の自由度が高く、伸縮性を有する構造のセグメントが挙げられる。
本実施形態に係る樹脂ゴム複合体(以下「複合体」ともいう)は、エポキシ化ジエン系ゴムを含有するゴムとカーボンブラックと有機リン化合物とを含むゴム層である第1の層と、第1の層に直接接して設けられ、ポリエステル系熱可塑性エラストマーとフェノール樹脂とを含有する樹脂を含む樹脂層である第2の層と、を有する。
以下、第1の層を「エポキシゴム層」、第2の層を「樹脂層」ともいう。また、第1の層を含むゴム部材を「エポキシゴム部材」ともいう。
そのため、樹脂層とゴム層とが接するように配置された複合体において、接着剤を介さずに両者が直接接した状態であっても、両者間での優れた接着性を得ることが望まれている。
また、例えば複合体をタイヤに適用する場合、走行時の繰り返しひずみによって自然に発熱し150℃前後にまで達することもあり、150℃においても優れた接着性が得られることが望まれる場合がある。
樹脂層とエポキシゴム層との界面において、エポキシゴム層に含まれるエポキシ化ジエン系ゴムのエポキシ基と、樹脂層に含まれるポリエステル系熱可塑性エラストマーのカルボキシ基と、が反応し共有結合が形成される。そして、樹脂層に含まれるフェノール樹脂の水酸基の一部がエポキシ化ジエン系ゴムのエポキシ基と反応し共有結合が形成されるとともに、フェノール樹脂の水酸基の他の一部がポリエステル系熱可塑性エラストマーのカルボキシ基と反応し共有結合が形成される。加えて、エポキシゴム層がカーボンブラックを含むことにより、エポキシ基の反応性を損なうことなく、エポキシ化ジエン系ゴムのカーボンブラックによる補強効果を発現できることとなるため、樹脂層とゴム層とがさらに強固に接着される。このとき、エポキシゴム層に含まれる有機リン化合物により、エポキシ化ジエン系ゴムのエポキシ基とフェノール樹脂の水酸基との反応を促進することで、樹脂層とゴム層とがさらに強固に接着され、150℃の高温においても接着性に優れると推測される。
以下、本実施形態に係る複合体を構成する各層について説明する。
本実施形態に係る複合体は、樹脂層に直接接するゴム層としてエポキシゴム層を有する。
エポキシゴム層は、少なくともエポキシ化ジエン系ゴムを含有するゴムとカーボンブラックと有機リン化合物とを含み、必要に応じてその他の成分を含んでもよい。
エポキシゴム層は、エポキシ化ジエン系ゴムを含有するゴムとカーボンブラックと有機リン化合物とを含むゴム組成物の加硫体である層であってもよい。つまり、エポキシゴム層は、エポキシ化ジエン系ゴムを含有するゴムとカーボンブラックと有機リン化合物とを含むゴム組成物である未加硫のエポキシゴム層が、樹脂層に直接接した状態で加硫された、加硫体の層であってもよい。また、ゴム組成物は、必要に応じてその他の成分を含んでもよい。
エポキシゴム層は、ゴムを主成分として含むことが好ましい。
エポキシゴム層の総量に対するゴムの含有率としては、例えば、50質量%以上が挙げられ、55質量%以上であってもよく、60質量%以上であってもよい。また、エポキシゴム層の総量に対するゴムの含有率は、80質量%以下であってもよい。
エポキシ化ジエン系ゴムの含有率は、樹脂層との接着性向上の観点から、ゴムの総量に対して、50質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましく、90質量%以上であることがさらに好ましく、100質量%であることが特に好ましい。
ジエン系ゴムとしては、例えば、天然ゴム(NR)の他、ポリブタジエンゴム(BR)、スチレン-ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、アクリロニトリル-ブタジエン共重合体ゴム(NBR)、イソプレンゴム(IR)、及びポリクロロプレンゴム(CR)等の合成ゴムなどが挙げられる。
エポキシ化ジエン系ゴムは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合物として用いてもよい。
エポキシ化ジエン系ゴムは、これらの中でも、天然ゴムをエポキシ化したエポキシ化天然ゴムを含むことが好ましい。
その他のゴムとしては、例えば、エポキシ化されていないジエン系ゴム、非ジエン系ゴム等が挙げられる。その他のゴムは、これらの中でも、樹脂層との接着性向上の観点から、エポキシ化されていないジエン系ゴムが好ましく、エポキシ化されていない天然ゴムがより好ましい。その他のゴムは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合物として用いてもよい。
エポキシ化ゴム層に含まれるゴムのエポキシ化比率は、30%~60%であることが好ましく、35%~55%であることがより好ましく、40%~50%であることがさらに好ましい。
式(1):エポキシ化比率(%)=(Ep/(Ep+En))×100
なお、エポキシゴム層に含まれるゴムがエポキシ化ジエン系ゴム以外のその他のゴムを含有する場合、上記二重結合の数Enはその他のゴムが有する二重結合の数も含んだ値である。
エポキシゴム層に含まれるカーボンブラックは、特に限定されるものではなく、例えば、ファーネス法により得られるファーネスブラック、チャンネル法により得られるチャンネルブラック、アセチレン法により得られるアセチレンブラック、サーマル法により得られるサーマルブラック等が挙げられる。カーボンブラックは、1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。
エポキシゴム層に含まれるカーボンブラックの含有量は、エポキシゴム層の補強性、及び樹脂層との接着性向上の観点から、エポキシゴム層に含まれるゴム100質量部に対し、25質量部~65質量部であることが好ましく、30質量部~60質量部であることがより好ましく、35質量部~55質量部であることがさらに好ましい。
なお、カーボンブラックの窒素吸着表面積は、BET法により、ASTM D3037-88に準拠してN2ガスを用いて測定することで求められる。
有機リン化合物は、炭素-リン結合を含む有機化合物であれば特に限定されるものではなく、ホスフィン類、ホスフィンオキサイド類、ホスホニウム塩類、ダイホスフィン類等が挙げられる。
ホスフィン類としては、例えば、トリメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリイソプロピルホスフィン、トリ-n-プロピルホスフィン、トリ-tert-ブチルホスフィン、トリイソブチルホスフィン、トリ-n-ブチルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、トリフェニルホスフィン、メチルジフェニルホスフィン、ジメチルフェニルホスフィン、トリ-o-トリルホスフィン、トリ-m-トリルホスフィン、トリ-p-トリルホスフィン、ジエチルフェニルホスフィン、ジクロロ(エチル)ホスフィン、ジクロロ(フェニル)ホスフィン、クロロジフェニルホスフィン等が挙げられる。
ホスホニウム塩類としては、例えば、テトラブチルホスホニウムブロマイド、テトラブチルホスホニウムヒドロキシド、テトラブチルホスホニウムアセテート、テトラフェニルホスホニウムブロマイド、メチルトリフェニルホスホニウムブロマイド、エチルトリフェニルホスホニウムブロマイド、n-プロピルトリフェニルホスホニウムブロマイド、i-プロピルトリフェニルホスホニウムヨウ化物、n-ブチルトリフェニルホスホニウムブロマイド、メトキシメチルトリフェニルホスホニウムクロライド、ベンジルトリフェニルホスホニウムクロライド、テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート、テトラフェニルホスホニウムテトラ-p-トリルボレート、トリ-tert-ブチルホスホニウムテトラフェニルボレート、トリフェニルホスフィントリフェニルボラン等が挙げられる。
ダイホスフィン類としては、例えば、1,2-ビス(ヂフェニルホスフィノ)エタン、1,3-ビス(ヂフェニルホスフィノ)プロパン、1,4-ビス(ヂフェニルホスフィノ)ブタン等が挙げられる。
有機リン化合物は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
有機リン化合物の含有量は、エポキシゴム層に含まれるゴム100質量部に対し、0.5質量部~10質量部であることが好ましく、0.7質量部~8質量部であることがより好ましく、0.9質量部~6質量部であることがさらに好ましい。
エポキシゴム層に含まれるその他の成分としては、例えば、カーボンブラック以外の補強材、充填剤、加硫剤、加硫促進剤、脂肪酸又はその塩、金属酸化物、プロセスオイル、プロセスオイル以外のオイル、老化防止剤、粘着付与剤、スコーチ防止剤等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
その他の成分としてシリカ等の補強材を用いる場合、カーボンブラック及びシリカを含む補強材全体の含有量は、ゴム層の補強性の観点及び繰り返し歪が生じた場合に発熱しにくくする観点から、エポキシゴム層に含まれるゴム100質量部に対し、25質量部~65質量部であることが好ましく、30質量部~60質量部であることがより好ましく、35質量部~55質量部であることがさらに好ましい。
加硫促進剤としては、公知の加硫促進剤、例えばアルデヒド類、アンモニア類、アミン類、グアニジン類、チオウレア類、チアゾール類、スルフェンアミド類、チウラム類、ジチオカーバメイト類、キサンテート類等が用いられる。
脂肪酸としては、ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、ラウリン酸などが挙げられ、また、これらはステアリン酸亜鉛のように塩の状態で配合されてもよい。これらの中でも、ステアリン酸が好ましい。
また、金属酸化物としては、亜鉛華(ZnO)、酸化鉄、酸化マグネシウム等が挙げられ、中でも亜鉛華が好ましい。
プロセスオイルは、アロマティック系、ナフテン系、パラフィン系のいずれを用いてもよい
老化防止剤としては、アミン-ケトン系、イミダゾール系、アミン系、フェノール系、硫黄系及び燐系などが挙げられる。
粘着付与剤としては、フェノール系樹脂、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂等が挙げられる。
スコーチ防止剤としては、例えば、N-シクロヘキシルチオフタルイミド等が挙げられる。
本実施形態に係る複合体は、エポキシゴム層に直接接する樹脂層を有する。
樹脂層は、少なくともポリエステル系熱可塑性エラストマーとフェノール樹脂とを含有する樹脂を含み、必要に応じてその他の成分を含んでもよい。なお、樹脂層は、ポリエステル系熱可塑性エラストマーとフェノール樹脂とを含有する樹脂を含む樹脂組成物の反応生成物である層であってもよい。樹脂組成物は、必要に応じてその他の成分を含んでもよい。
樹脂層は、樹脂を主成分として含むことが好ましい。具体的には、樹脂層の総量に対する樹脂の含有率が、50質量%以上であることが好ましく、60質量%以上であることがより好ましく、75質量%以上であることがさらに好ましい。
ポリエステル系熱可塑性エラストマーは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合物として用いてもよい。
また、フェノール樹脂の含有率は、40質量%以下であることが好ましく、35質量%以下であることがより好ましく、30質量%以下であることがさらに好ましい。フェノール樹脂の含有率が上記範囲であると、上記範囲よりも多い場合に比べて、低温(例えば-10℃)における樹脂層の耐久性が向上する。また、フェノール樹脂の含有率が上記範囲であると、例えば複合体の樹脂層をタイヤ骨格部材に適用した場合、上記範囲よりも多い場合に比べてタイヤの転がり抵抗が低くなる傾向にある。
フェノール樹脂の含有率は、3質量%~40質量%であることが好ましく、5質量%~35質量%であることがより好ましく、7質量%~30質量%であることがさらに好ましい。
ここで、フェノール樹脂の含有率は、ポリエステル系熱可塑性エラストマー等の他の成分と反応して共有結合した状態のものも含む値とする。
フェノール樹脂は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合物として用いてもよい。
ポリエステル系熱可塑性エラストマーとしては、例えば、少なくともポリエステルが結晶性で融点の高いハードセグメントを形成し、他のポリマー(例えば、ポリエステル又はポリエーテル等)が非晶性でガラス転移温度の低いソフトセグメントを形成している材料が挙げられる。
ハードセグメントを形成するポリエステルとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリメチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート等が挙げられ、ポリブチレンテレフタレートが好ましい。
脂肪族ポリエーテルとしては、ポリ(エチレンオキシド)グリコール、ポリ(プロピレンオキシド)グリコール、ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール、ポリ(ヘキサメチレンオキシド)グリコール、エチレンオキシドとプロピレンオキシドとの共重合体、ポリ(プロピレンオキシド)グリコールのエチレンオキシド付加重合体、エチレンオキシドとテトラヒドロフランとの共重合体等が挙げられる。
脂肪族ポリエステルとしては、ポリ(ε-カプロラクトン)、ポリエナントラクトン、ポリカプリロラクトン、ポリブチレンアジペート、ポリエチレンアジペート等が挙げられる。
これらの脂肪族ポリエーテル及び脂肪族ポリエステルの中でも、得られるポリエステルブロック共重合体の弾性特性の観点から、ソフトセグメントを形成するポリマーとしては、ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール、ポリ(プロピレンオキシド)グリコールのエチレンオキシド付加物、ポリ(ε-カプロラクトン)、ポリブチレンアジペート、ポリエチレンアジペート等が好ましい。
フェノール樹脂としては、例えば、フェノール、m-クレゾール、3,5-キシレノール、p-アルキルフェノール、レゾルシン等の各種フェノール類と、ホルムアルデヒド等のアルデヒド類と、の縮合物が挙げられる。フェノール樹脂として具体的には、上記各種フェノール類と上記アルデヒド類とを酸触媒で縮合反応させて得られるノボラック型フェノール樹脂、上記各種フェノール類と上記アルデヒド類とをアルカリ触媒で付加反応させたレゾール型フェノール樹脂等が挙げられる。
また、フェノール樹脂としては、例えば、未変性のストレートフェノール樹脂、テルペン変性フェノール樹脂、アラルキル変性フェノール樹脂、キシリレン変性フェノール樹脂、メラミン変性フェノール樹脂、オイル変性フェノール等が挙げられる。
フェノール樹脂の水酸基当量が上記範囲であることにより、上記範囲よりも大きい場合に比べて接着性に優れるという利点がある。また、水酸基当量が上記範囲であるフェノール樹脂は、上記範囲よりも小さいフェノール樹脂に比べて構造的に入手しやすいという利点がある。
なお、上記水酸基当量は、JIS K0070:1992に準拠して測定される。
樹脂がその他の樹脂を含む場合、その他の樹脂の種類は特に限定されるものではない。
その他の樹脂としては、例えば、ポリエステル系熱可塑性樹脂、ポリアミド系熱可塑性樹脂、ポリスチレン系熱可塑性樹脂、ポリウレタン系熱可塑性樹脂、ポリオレフィン系熱可塑性樹脂、塩化ビニル系熱可塑性樹脂等の熱可塑性樹脂;ポリエステル系熱可塑性エラストマー以外の熱可塑性エラストマー;熱硬化性樹脂;などが挙げられる。その他の樹脂は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合物として用いてもよい。
その他の樹脂は、これらの中でも、エポキシ化ゴム層との接着性向上の観点から、ポリエステル系熱可塑性樹脂が好ましい。また、その他の樹脂は、樹脂層に含まれるポリエステル系熱可塑性エラストマーのハードセグメントと同じ構造を有するポリエステル系熱可塑性樹脂であってもよい。
ポリエステル系熱可塑性樹脂としては、具体的には、ポリ乳酸、ポリヒドロキシ-3-ブチル酪酸、ポリヒドロキシ-3-ヘキシル酪酸、ポリ(ε-カプロラクトン)、ポリエナントラクトン、ポリカプリロラクトン、ポリブチレンアジペート、ポリエチレンアジペート等の脂肪族ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート等の芳香族ポリエステルなどを例示することができる。これらの中でも、耐熱性及び加工性の観点から、ポリエステル系熱可塑性樹脂としては、ポリブチレンテレフタレートが好ましい。
樹脂層は、その他の成分として、カルボジイミド化合物を含むことが好ましい。樹脂層がカルボジイミド化合物を含むことで、樹脂層の機械的耐久性が向上するとともに、エポキシゴム層との接着性も向上する。その理由は定かではないが、以下のように推測される。具体的には、カルボジイミド化合物は2官能性を示すカルボジイミド基(-N=C=N-)を有するため、ポリエステル系熱可塑性エラストマーが有する基(例えばカルボキシ基(-COOH))と反応して共有結合が形成される。そして、ポリエステル系熱可塑性エラストマーがカルボジイミド化合物に架橋される形で結合することで、樹脂層の機械的耐久性が向上するとともに、架橋したカルボジイミド化合物由来の新たなカルボキシ基が形成されることによりエポキシゴム層との接着性も向上するものと推測される。
カルボジイミド化合物としては、例えばN,N’-ジイソプロピルカルボジイミド、N,N’-ジ(o-トルイル)カルボジイミド、N,N’-ジシクロヘキシルカルボジイミド、N,N’-ビス(2,6-ジイソプロピルフェニル)カルボジイミド等の一官能カルボジイミド化合物;p-フェニレン-ビス(2,6-キシリルカルボジイミド)、p-フェニレン-ビス(t-ブチルカルボジイミド)、p-フェニレン-ビス(メシチルカルボジイミド)、テトラメチレン-ビス(t-ブチルカルボジイミド)、シクロヘキサン-1,4-ビス(メチレン-t-ブチルカルボジイミド)等の二官能カルボジイミド化合物;有機イソシアネートの縮合物等の多官能カルボジイミド化合物;などが挙げられる。
有機イソシアネートの具体例としては、4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4-ジフェニルジメチルメタンジイソシアネート、1,4-フェニレンジイソシアネート、2,4-トリレンジイソシアネート、2,6-トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、2,2,4-トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、4,4’-ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、1,3-フェニレンジイソシアネート等の有機ジイソシアネート;イソホロンイソシアネート、フェニルイソシアネート、シクロヘキシルイソシアネート、ブチルイソシアネート、ナフチルイソシアネート等の有機モノイソシアネート;などが挙げられる。
カルボジイミド化合物としては、これらの中でも多官能カルボジイミド化合物が好ましい。ここで、多官能カルボジイミド化合物とは、2個以上のカルボジイミド基を有する化合物をさす。
カルボジイミド化合物の官能基当量が上記範囲であることにより、上記範囲よりも大きい場合に比べて樹脂層の機械的耐久性が向上し、上記範囲よりも小さい場合に比べて貯蔵安定性が高いという利点がある。
カルボジイミド化合物の含有率は、0.1質量%~10質量%であることが好ましく、0.3質量%~5質量%であることがより好ましく、0.5質量%~3質量%であることがさらに好ましい。
ここで、カルボジイミド化合物の含有率は、ポリエステル系熱可塑性エラストマー等の他の成分と反応して共有結合した状態のものも含む値とする。
樹脂層は、その他の成分として、硬化剤を含んでもよい。硬化剤としては、加熱によりホルムアルデヒドを発生するホルムアルデヒド供与体が使用される。硬化剤としては、例えば、ヘキサメチレンテトラミン、パラホルムアルデヒド、ヘキサメトキシメチルメラミン、アセトアルデヒドアンモニア、α-ポリオキシメチレン、多価メチロールメラミン誘導体、オキサゾリジン誘導体、多価メチロール化アセチレン尿素等が挙げられ、好適にはヘキサメチレンテトラミン及びヘキサメトキシメチルメラミンが使用される。特に好ましくは、ヘキサメトキシメチルメラミンである。
また、硬化剤の含有率は、フェノール樹脂とポリエステル系熱可塑性エラストマー等との相溶性を上げ、混練後の樹脂の成形性を保つ観点から、フェノール樹脂の含有率の0.5倍以下であることが好ましく、0.4倍以下であることがより好ましく、0.3倍以下であることがさらに好ましい。樹脂層が硬化剤を含む場合、硬化剤の含有率は、フェノール樹脂の含有率の0.01倍以上であってもよい。
ここで、硬化剤の含有率は、ポリエステル系熱可塑性エラストマー等の他の成分と反応して共有結合した状態のものも含む値とする。
樹脂層は、効果を損なわない範囲で添加剤等の他の成分を含んでもよい。他の成分としては、例えば、各種充填剤(例えば、シリカ、炭酸カルシウム、クレイ等)、老化防止剤、オイル、可塑剤、発色剤、耐候剤等が挙げられる。
本実施形態に係る複合体は、必要に応じて、エポキシゴム層に直接接するジエンゴム層が、エポキシゴム層における樹脂層と反対側の面に設けられていてもよい。
ジエンゴム層は、少なくともジエン系ゴムを含み、必要に応じてその他の成分を含んでもよい。
ジエンゴム層は、ゴムを主成分として含むことが好ましい。ゴムは、少なくともジエン系ゴムを含有し、必要に応じてその他のゴムをさらに含有してもよい。ゴムの総量に対するジエン系ゴムの好ましい含有率は、エポキシゴム層におけるエポキシ化ジエン系ゴムの好ましい含有率と同様である。
また、ジエン系ゴムの具体例、その他のゴムの具体例、ゴム以外の成分の具体例は、エポキシゴム層において説明したものと同様である。
本実施形態の複合体を製造する方法としては、例えば、未加硫のエポキシゴム層と未加硫のエポキシゴム層に直接接して設けられた樹脂層とを有する積層体を形成する工程と、積層体を加熱することで未加硫のエポキシゴム層を加硫する工程と、を経る方法が挙げられる。
なお、本実施形態では、エポキシゴム層及び樹脂層が前記構成であるため、樹脂層における未加硫のエポキシゴム層に接する面及び未加硫のエポキシゴム層における樹脂層と接する面に対して、表面処理等の加工を施さずに接触させても、高い接着性が得られる。
未加硫のエポキシゴム層を加硫する工程における加硫温度は、エポキシゴム層の組成に応じて適宜設定され、例えば110℃~220℃の範囲が挙げられる。また、加硫時間としては、例えば、1分間~30時間が挙げられる。
本実施形態に係る複合体は、樹脂層を含む部材及びゴム層を含む部材が用いられる種々の分野に適用され、例えばタイヤ、防振ゴム、ゴムホース、ゴム樹脂複合型ホース、ベルト、ゴムクローラ、ゴルフボール、ベローズ、免震ゴム、シーリング材、コーキング材、自転車等の分野が挙げられる。
・樹脂層としてのベルト部材と、エポキシゴム層としてのトレッド、タイヤ骨格部材、及びベルト部材の表面に接着されたゴムシートからなる群より選択される少なくとも1種の部材と、の組合せ。
・樹脂層としてのビード部材と、エポキシゴム層としてのタイヤ骨格部材、及びビード部材の表面に接着されたゴムシートからなる群より選択される少なくとも1種の部材と、の組合せ。
・樹脂層としてのタイヤ骨格部材と、エポキシゴム層としてのトレッド、ベルト部材、ビード部材、及びタイヤ骨格部材の表面に接着されたゴムシートからなる群より選択される少なくとも1種の部材と、の組合せ。
・樹脂層としてのベルトコードと、エポキシゴム層としてのベルトコードを被覆するコード被覆層、及び前記ベルトコードの表面に接着されたゴムシートからなる群より選択される少なくとも1種の部材と、の組合せ(つまりベルト部材が複合体である)。
・樹脂層としてのプライコードと、エポキシゴム層としてのプライコードを被覆するコード被覆層、及び前記プライコードの表面に接着されたゴムシートからなる群より選択される少なくとも1種の部材と、の組合せ(つまりカーカスプライが複合体である)。
・樹脂層としてのビードワイヤーと、エポキシゴム層としてのビードワイヤーを被覆するワイヤー被覆層、及び前記ビードワイヤーの表面に接着されたゴムシートからなる群より選択される少なくとも1種の部材と、の組合せ(つまりビードコアが複合体である)。
・樹脂層としてのベルト部材と、エポキシゴム層としてのゴムシートと、ジエンゴム層としてのトレッド及びタイヤ骨格部材からなる群より選択される少なくとも1種の部材と、の組合せ。
・樹脂層としてのビード部材と、エポキシゴム層としてのゴムシートと、ジエンゴム層としてのタイヤ骨格部材と、の組合せ。
・樹脂層としてのタイヤ骨格部材と、エポキシゴム層としてのゴムシートと、ジエンゴム層としてのトレッド、ベルト部材及びビード部材からなる群より選択される少なくとも1種の部材と、の組合せ。
・樹脂層としてのベルトコードと、エポキシゴム層としてのゴムシートと、ジエンゴム層としてのコード被覆層と、の組合せ。
・樹脂層としてのプライコードと、エポキシゴム層としてのゴムシートと、ジエンゴム層としてのコード被覆層と、の組合せ。
・樹脂層としてのビードワイヤーと、エポキシゴム層としてのゴムシートと、ジエンゴム層としてのワイヤー被覆層と、の組合せ。
本発明のタイヤは、少なくとも前述の複合体を有する。
以下、前述の複合体を有するタイヤの実施形態について、図を参照して説明するが、本発明のタイヤはこれらの例に限定されるものではない。
第1実施形態のタイヤは、樹脂を含む環状のタイヤ骨格部材と、タイヤ骨格部材のタイヤ径方向外側に設けられ、複数の補強コードと補強コードを被覆する被覆樹脂とを含むベルト部材と、ベルト部材のタイヤ径方向外側の面にベルト部材の被覆樹脂と直接接して設けられたエポキシゴム部材であるゴムシートと、ゴムシートのタイヤ径方向外側の面にゴムシートと直接接して設けられたトレッドと、を有する。第1実施形態では、前記樹脂層に相当するベルト部材の被覆樹脂と、前記エポキシゴム層に相当するゴムシートと、前記ジエンゴム層に相当するトレッドと、を有する複合体を有する。トレッドは、複数のジエンゴム層の複層体となっていてもよい。
なお、ジエンゴム層に相当するトレッドの代わりに他のゴム層に相当するトレッドを用いてもよく、エポキシゴム層に相当するトレッドを、ゴムシートを介さずにベルト部材の被覆樹脂と直接接して設けられたエポキシゴム部材としてもよい。
図1及び図2に示すように、第1実施形態に係るタイヤ10は、樹脂を含む樹脂材料で構成された環状のタイヤ骨格部材であるタイヤケース17と、タイヤケース17のタイヤ径方向外側に設けられたベルト部材12と、タイヤケース17のタイヤ径方向外側の面のうちベルト部材12が設けられてない領域並びにベルト部材12のタイヤ径方向外側の面及びタイヤ幅方向外側の面に設けられたエポキシゴム部材の一例であるゴムシート11と、ゴムシート11のタイヤ径方向外側の面に設けられたトレッド30と、を備えている。また、ベルト部材12は、被覆樹脂26で被覆された複数の補強コード24を備えている。
タイヤケース17は、例えば、樹脂材料の一例である熱可塑性エラストマーを用いて構成され、タイヤ周方向に円環状に形成されている。
タイヤケース17は、タイヤ幅方向に間隔をあけて配置された一対のビード部14と、これら一対のビード部14からタイヤ径方向外側へそれぞれ延出する一対のサイド部16と、一対のサイド部16を連結するクラウン部18と、を含んで構成されている。ビード部14は、リム(図示せず)に接触する部位である。また、サイド部16は、タイヤ10の側部を形成し、ビード部14からクラウン部18に向かってタイヤ幅方向外側に凸となるように緩やかに湾曲している。
なお、被覆層21がゴムを含む場合、タイヤケース17がポリエステル系熱可塑性エラストマーとフェノール樹脂とを含む樹脂層に相当し、被覆層21がエポキシ化ジエン系ゴムとカーボンブラックと有機リン化合物とを含むエポキシゴム層に相当する複合体としてもよい。
次に、ベルト部材12について説明する。
ベルト部材12は、樹脂被覆コード28がタイヤケース17の外周にタイヤ周方向に螺旋状に巻かれてタイヤケース17に接合されると共に、樹脂被覆コード28におけるタイヤ幅方向に互いに隣接する部分同士が接合されることで構成されている。なお、樹脂被覆コード28は、補強コード24を被覆樹脂26で被覆して構成されている
補強コード24としては、例えば、一本の金属コードからなるモノフィラメント(単線)、複数本の金属コードを撚ったマルチフィラメント(撚り線)等が挙げられるが、タイヤの耐久性をより向上させる観点からは、マルチフィラメントが好ましい。複数本の金属コードの数としては、例えば2本~10本が挙げられ、5本~9本が好ましい。
タイヤの耐内圧性と軽量化とを両立する観点からは、補強コード24の太さは、0.2mm~2mmであることが好ましく、0.8mm~1.6mmであることがより好ましい。
次に、ゴムシート11(エポキシゴム部材の一例)及びトレッド30について説明する。
図1及び図2に示すように、ベルト部材12のタイヤ径方向外側にベルト部材12に直接接してゴムシート11が配置され、ゴムシート11のタイヤ径方向外側にゴムシート11に直接接してトレッド30が配置されている。
ゴムシート11はエポキシ化ジエン系ゴムを含有するゴムとカーボンブラックと有機リン化合物とを含むゴム材料で構成され、トレッド30はジエン系ゴムを含むゴム材料で構成されている。トレッド30は、ジエン系ゴムを含むゴム材料の層が複数積層した複層体であってもよい。
なお、ゴムシート11及びトレッド30は、例えば、タイヤケース17上のベルト部材12に、未加硫の状態で積層された後、加硫接着される。
なお、ゴムシート11の厚さは、特に限定されるものではなく、例えば0.1mm~100mmの範囲が挙げられる。
次に、本実施形態のタイヤ10の製造方法について説明する。まず、熱可塑性材料を用いた射出成形により、ビードコア20を含むタイヤ半体17Hを一組形成する。
次に、一対のタイヤ半体17Hを互いに向かい合わせ、クラウン部18となる部分の端部同士を突き合わせ、突き合わせ部分に溶融状態の溶接用樹脂材料17Aを付着させて一対のタイヤ半体17Hを接合する。このようにして、円環状のタイヤケース17が形成される。
このようにして、タイヤケース17の外周、具体的には、クラウン部18の外周に樹脂被覆コード28の層が形成され、ベルト部材12となる。
なお、必要に応じて、タイヤケース17とベルト部材12との間に接着層を設けてもよい。
具体的には、まず、ベルト部材12の外周面に、未加硫のゴムシートを巻き付ける。次に、未加硫のゴムシートの外周面に、未加硫のトレッドを巻き付ける。なお、未加硫のゴムシートの巻き付け及び未加硫のトレッドの巻き付けは、ベルト部材12が設けられたタイヤケース17を回転させながら行ってもよい。
そして、ベルト部材12、未加硫のゴムシート、及び未加硫のトレッドが積層されたタイヤケース17(すなわち、生タイヤ)を加硫する。具体的には、例えば、タイヤケース17を加硫缶やモールドに収容して加熱することで、未加硫のゴムシートが加硫されてゴムシート11が形成され、かつ、未加硫のトレッドが加硫されてトレッド30が形成される。加硫温度としては、例えば110℃~220℃が挙げられ、加硫時間としては、例えば1分間~30時間が挙げられる。
以上のようにして、第1実施形態のタイヤ10が得られる。
第2実施形態のタイヤは、ゴムを含む環状のタイヤ骨格部材と、タイヤ骨格部材のタイヤ径方向外側に設けられ、複数の補強コードと補強コードを被覆する被覆樹脂とを含むベルト部材と、ベルト部材のタイヤ径方向外側の面に設けられたトレッドと、タイヤ骨格部材とベルト部材との間及びベルト部材とトレッドとの間にタイヤ骨格部材及びトレッドと直接接して設けられたエポキシゴム部材であるゴムシートと、を有する。第2実施形態では、前記樹脂層に相当するベルト部材の被覆樹脂と、前記エポキシゴム層に相当するゴムシートと、前記ジエンゴム層に相当するゴム層を有するタイヤ骨格部材と、前記ジエンゴム層に相当するトレッドと、を有する複合体を有する。トレッドは、複数のジエンゴム層の複層体となっていてもよい。
なお、第2実施形態においても、ジエンゴム層に相当するトレッドの代わりに他のゴム層に相当するトレッドを用いてもよく、エポキシゴム層に相当するトレッドを、ゴムシートを介さずにベルト部材の被覆樹脂と直接接して設けられたエポキシゴム部材としてもよい。また、ジエンゴム層に相当するゴム層を有するタイヤ骨格部材の代わりに他のゴム層に相当するゴム層を有するタイヤ骨格部材を用いてもよく、エポキシゴム層に相当するゴム層を有するタイヤ骨格部材を、ゴム層がゴムシートを介さずにベルト部材の被覆樹脂と直接接して設けられたエポキシゴム部材としてもよい。
図3は、第2実施形態に係るタイヤの構成を示すタイヤ幅方向に沿った断面図である。図3において他の図と共通する部材については同様の符号を付して説明を省略する。
図3に示すように、第2実施形態に係るタイヤ80は、ゴムを含有するゴム材料を含んで構成された環状のタイヤ骨格部材の一例であるタイヤケース94と、ベルト部材12と、エポキシゴム部材の一例であるゴムシート11と、トレッド30と、を備えている。
ベルト部材12、ゴムシート11、及びトレッド30については、第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
なお、本実施形態では、ビードコア20、カーカス86、ビードフィラー88、インナーライナー90、及びサイドゴム層92によってタイヤケース94が構成されている。
また、図3においては、ベルト部材12のタイヤ径方向外側にゴムシート11を介してジエンゴム層に相当するトレッド30が配置されているが、これに限られず、例えば、エポキシ化ジエン系ゴムを含有するゴムとカーボンブラックと有機リン化合物とを含むトレッドがベルト部材12に直接接して設けられてもよい。
なお、トレッド30には、排水用の溝30Aが形成されている。トレッド30の溝30Aにおけるパターンは、従来一般公知のものが用いられる。
次に、本実施形態のタイヤ80の製造方法の一例を説明する。
まず、公知のタイヤ成形ドラム(不図示)の外周に、ゴム材料からなるインナーライナー90、ビードコア20、ゴム材料からなるビードフィラー88、コードをゴム材料で被覆したカーカスプライ82、及びサイドゴム層92からなる未加硫のタイヤケース94を形成する。
具体的には、ベルト成形ドラム(図示せず)の外周面に向かって樹脂被覆コード28を送り出す。樹脂被覆コード28は、熱風により加熱され溶融した状態でベルト成形ドラムの外周面に押し付けられ、その後冷却される。このようにして、樹脂被覆コード28をベルト成形ドラムの外周面に螺旋状に巻き付けると共に該外周面に押し付けていくことで、ベルト成形ドラムの外周面に樹脂被覆コード28の層が形成される。
最後に、ベルト部材12の外周面に、未加硫のゴムシート11を貼り付けた後、未加硫のゴムシート11上に未加硫のトレッド30を貼り付け、生タイヤが完成する。
このようにして製造された生タイヤは、加硫成形モールドで加硫成形され、タイヤ80が完成する。
第3実施形態のタイヤは、樹脂を含む環状のタイヤ骨格部材と、タイヤ骨格部材のタイヤ径方向外側に設けられ、複数の補強コードと補強コードを被覆する被覆樹脂とを含むベルト部材と、ベルト部材のタイヤ径方向外側の面にベルト部材の被覆樹脂と直接接して設けられたゴムシートと、ゴムシートのタイヤ径方向外側の面にゴムシートと直接接して設けられたトレッドと、タイヤ骨格部材のタイヤ幅方向外側に設けられたエポキシゴム部材であるサイドゴムと、を有する。第3実施形態では、前記樹脂層に相当するタイヤ骨格部材と、前記エポキシゴム層に相当するサイドゴムと、を有する複合体を有する。
なお、第3実施形態においては、エポキシゴム層に相当するサイドゴムがタイヤ骨格部材に直接接して設けられているが、これに限られず、エポキシゴム層に相当するゴムシートを介してジエンゴム層に相当するサイドゴムが設けられている構成でもよい。
また、第3実施形態においては、ベルト部材の被覆樹脂も前記樹脂層に相当し、ゴムシートが前記エポキシゴム層に相当し、トレッドが前記ジエンゴム層に相当するが、これに限られるものではない。また、トレッドは、複数のジエンゴム層の複層体となっていてもよい。
図4に示すように、第3実施形態に係るタイヤ110は、樹脂を含む樹脂材料で構成された環状のタイヤ骨格部材であるタイヤケース17と、タイヤケース17のタイヤ径方向外側に設けられたベルト部材12と、タイヤケース17のタイヤ径方向外側の面のうちベルト部材12が設けられてない領域並びにベルト部材12のタイヤ径方向外側の面及びタイヤ幅方向外側の面に設けられたゴムシート11と、ゴムシート11のタイヤ径方向外側の面に設けられたトレッド30と、タイヤケース17のタイヤ幅方向外側の面に設けられたエポキシゴム部材の一例であるサイドゴム13と、を備えている。
タイヤケース17、ベルト部材12、ゴムシート11、及びトレッド30については、第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。また、サイドゴム13は、エポキシ化ジエン系ゴムを含有するゴムとカーボンブラックと有機リン化合物とを含むゴム材料で構成されている。
第4実施形態では、ゴムを含む環状のタイヤ骨格部材のビード部に前記複合体を有する形態の一例である。具体的には、ビードワイヤーが被覆樹脂で被覆されたビードコアと、前記ビードコア間に位置する本体部と前記ビードコア周りに内側から外側へ折り返された折返し部とを有するカーカスと、ビードコアと前記本体部と前記折返し部との間に設けられた樹脂製のビードフィラーと、ビードコア及びビードフィラーの周囲に設けられたエポキシゴム部材であるゴムシートと、ゴムシートの周囲に設けられたゴム部材と、によりタイヤ骨格部材が構成されている。つまり、第4実施形態では、前記樹脂層に相当するビードコアの被覆樹脂及びビードフィラーと、前記エポキシゴム層に相当するゴムシートと、前記ジエンゴム層に相当するゴム部材と、を有する複合体を有する。
なお、第4実施形態においては、エポキシゴム層に相当するゴムシートを介して、ビードコア及びビードフィラーの周囲にゴム部材が設けられているが、これに限られず、エポキシゴム層に相当するゴム部材を、ゴムシートを介さずにビードコア及びビードフィラーに直接接して設けられたエポキシゴム部材としてもよい。
また、第4実施形態においては、ビードコア及びビードフィラーの両方が樹脂層を有しているが、ビードコア及びビードフィラーの少なくとも一方が樹脂層を有していればよい。例えば、ビードフィラーがゴム製である場合、前記樹脂層に相当するビードコアの被覆樹脂の周囲にエポキシゴム層に相当するゴムシートを介して、前記ジエンゴム層に相当するビードフィラーが設けられていてもよく、前記樹脂層に相当するビードコアの被覆樹脂に直接接してエポキシゴム層に相当するビードフィラーが設けられていてもよい。
図5に示すように、第4実施形態に係るタイヤのビード部14は、ゴム部材91と、樹脂製のビードフィラー89と、ビードコア20と、ビードフィラー89及びビードコア20の周囲を取り囲むゴムシート11と、カーカス86と、を備えている。
図5に示すビード部14では、ビードコア20とビードフィラー89とが、ゴム部材91内に埋設され、ビードコア20とビードフィラー89とが、一体に構成されたコア・フィラ部材50を構成し、その周囲にゴムシート11が設けられている。ただし、ビードコア20とビードフィラー89とは別体でもよい。
図5の例では、ビードフィラー89が、ビードコア20の被覆層65と一体に、被覆層65と同じ樹脂材料から構成されている。ただし、ビードフィラー89を構成する樹脂材料は、ビードコア20の被覆層65とは異なるものでもよい。また、ビードフィラー89を構成する樹脂材料は、ビードフィラー89の部分ごとに異なっていてもよい。
ビードワイヤーは、任意の既知の材料を用いることができ、例えばスチールコードを用いることができる。スチールコードは、例えば、スチールのモノフィラメント又は撚り線からなるものとすることができる。また、有機繊維やカーボン繊維等を用いることもできる。
本例では、タイヤ幅方向断面を観たときに、被覆層65のなす環形状の内側で、各ビードワイヤーが、樹脂材料からなる被覆樹脂63によって被覆されている。言いかえれば、被覆層65と各ビードワイヤーとの間の隙間領域が、被覆樹脂63によって埋められている。
本例では、被覆樹脂63を構成する樹脂材料は、被覆層65を構成する樹脂材料とは異なる。ただし、被覆樹脂63を構成する樹脂材料は、被覆層65を構成する樹脂材料と同じでもよい。
本例では、ビードコア20の被覆層65及びビードフィラー89の両方が樹脂材料で構成されているが、少なくとも一方が樹脂材料で構成されていればよい。つまり、ビードコア20の被覆層65が樹脂材料で構成されている場合はビードフィラー89がゴム製であってもよく、ビードフィラー89が樹脂製である場合は、被覆層65がゴム材料で構成されていてもよい。
本例に限られず、タイヤ幅方向断面を観たときに、被覆層65のなす環形状の内側で、各ビードワイヤーは、被覆樹脂63の代わりに、ゴムからなる被覆ゴムによって被覆されていてもよい。言いかえれば、被覆層65と各ビードワイヤーとの間の隙間領域が、被覆ゴムによって埋められていてもよい。
なお、本実施形態では、ビードフィラー89とビードコア20とを一体に成形することにより得られたコア・フィラ部材50を用いる。本実施形態では、コア・フィラ部材50の周囲に、未加硫のゴムシートを貼り付けた後、未加硫のゴム部材91を貼り付け、未加硫のタイヤケースを形成する。そして、必要に応じてベルト部材及び未加硫のトレッドを設けて得られた生タイヤを、加硫成形することにより、タイヤを得る。
コア・フィラ部材50の製造方法は、例えば、環状体形成工程と、射出成形工程と、冷却工程と、を含んでいる。
本例では、環状体形成工程において、溶融状態の被覆樹脂63をビードワイヤーの外周側に被覆し、冷却により固化させることによって、ストリップ部材を形成する。そして、環状体は、ストリップ部材を巻回して段積みすることにより形成することができ、段同士の接合は、例えば、熱板溶着等で被覆樹脂63を溶融させながらストリップ部材を巻回して、溶融した被覆樹脂63を固化することにより行うことができる。あるいは、段同士を接着剤等により接着することにより接合することもできる。
さらに、前記第1実施形態~第4実施形態は、適宜組み合わせることができる。
表1に示す成分のうち、加硫促進剤及び加硫剤以外の成分を、ラボプラストミル((株)東洋精機製作所製)で110℃3分間混合撹拌した後、加硫促進剤及び加硫剤を添加して90℃1.5分間撹拌した。その後、ロールにより圧延成形して厚さ2.5mmの未加硫のゴムシートであるゴム1~ゴム6をそれぞれ得た。
表2に示す成分のうち、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、及びカルボジイミド化合物を、下記表2に示す添加量(質量部)で二軸押出機(株式会社テクノベル製、品名:KZW31TW-45HG、スクリュー径30mm、L/D=45)により、230℃~250℃において軸回転数100rpm、押出量10kg/hの条件で混練した。その後、得られた混練樹脂に、下記表2に示すフェノール樹脂を、下記表2に示す添加量(質量部)で添加して上記二軸押出機に投入し、230℃~250℃において軸回転数100rpm、押出量10kg/hの条件でさらに混練し、射出成形により、厚さ2mmの樹脂シートである樹脂1~樹脂2をそれぞれ得た。
表1~表2に示す各成分の詳細は以下の通りである。
・ジエンゴム1:天然ゴム(TSR20)
・ジエンゴム2:ブタジエンゴム(JSR製、品名:BR01)
・エポキシゴム1:エポキシ化天然ゴム(Muang Mai Guthrie Company Limited製、品名:ENR25、エポキシ化比率:25%)
・エポキシゴム2:エポキシ化天然ゴム(Muang Mai Guthrie Company Limited製、品名:ENR50、エポキシ化比率:50%)
・プロセスオイル(ENEOS製、品名:プロセス油)
・脂肪酸:ステアリン酸
・粘着付与剤:ブチルフェノールアセチレン縮合物樹脂(BASF製、品名:Koresin)
・有機リン化合物1:トリ-p-トリルホスフィン(TPTP)
・有機リン化合物2:トリフェニルホスフィン(TPP)
・金属酸化物:亜鉛華
・加硫剤:硫黄
・スコーチ防止剤:N-シクロヘキシルチオフタルイミド(東レ株式会社製、品名:リターダーCTP)
なお、老化防止剤及び加硫促進剤は、上述した公知のものを適宜組み合わせて用いた。
・PBT:ポリブチレンテレフタレート(東レ株式会社製、品名:トレコン1401X06)
・カルボジイミド:カルボジイミド化合物(日清紡ケミカル株式会社製、品名:カルボジライトHMV-15CA)
・フェノール樹脂:未変性固形ストレートノボラック型フェノール樹脂(住友ベークライト株式会社製、品名:PR-50235)
<試験片の作製>
得られた樹脂シート及び未加硫のゴムシートを用い、樹脂シート、未加硫のゴムシート1(表中の「ゴムシート1」)、未加硫のゴムシート2(表中の「ゴムシート2」)、未加硫のゴムシート1(表中の「ゴムシート1」)、及び樹脂シートの順に互いに接するように貼り合せ、圧力2MPa、下記表3~表4に示す加硫温度及び加硫時間で加硫して、試験片を得た。
得られた試験片のゴムシートにおけるゴム100質量部に対するカーボンブラックの含有量(表中の「CB量(質量部)」)、ゴム100質量部に対する有機リン化合物の含有量(表中の「リン量(質量部)」)、及びゴムのエポキシ化比率、並びに樹脂シート全体に対するポリエステル系熱可塑性エラストマーの含有率(表中の「TPC量(質量%)」)、フェノール樹脂の含有率(表中の「PH量(質量%)」)、及びカルボジイミド化合物の含有率(表中の「CI量(質量%)」)を表3~表4に示す。
各例で得られた試験片を用いて、精密万能試験機(オートグラフAG-X 5kN、株式会社島津製作所製)により、150℃の環境下において、引張速度100mm/分で一方の樹脂シートと他方の樹脂シートを180度に引っ張る剥離試験を行い、剥離抗力が比較的安定する、ストローク20mm~70mmの範囲の平均値を剥離抗力(単位:N/25mm)として求めた。その結果及び破壊箇所を下記表3~表4に示す。なお、表中「母材/界面」は母材及び界面の両方で破壊が起こったことを示す。
11 ゴムシート
12 ベルト部材
13 サイドゴム
14 ビード部
16 サイド部
17 タイヤケース
17A 溶接用樹脂材料
17H タイヤ半体
18 クラウン部
18A クラウン部の外周面
20 ビードコア
24 補強コード
26 被覆樹脂
28 樹脂被覆コード
30 トレッド
30A トレッドの溝
50 コア・フィラ部材
62 ビードワイヤー束
63 被覆樹脂
65 被覆層
80 タイヤ
82 カーカスプライ
86 カーカス
88 ビードフィラー
89 ビードフィラー
90 インナーライナー
91 ゴム部材
92 サイドゴム層
94 タイヤケース
110 タイヤ
Claims (12)
- エポキシ化ジエン系ゴムを含有するゴムとカーボンブラックと有機リン化合物とを含むゴム層である第1の層と、
前記第1の層に直接接して設けられ、ポリエステル系熱可塑性エラストマーとフェノール樹脂とを含有する樹脂を含む樹脂層である第2の層と、
を有する樹脂ゴム複合体。 - 前記カーボンブラックの含有量は、前記ゴム100質量部に対し、25質量部~65質量部である、請求項1に記載の樹脂ゴム複合体。
- 前記ポリエステル系熱可塑性エラストマーの含有率は、前記第2の層全体に対し、50質量%以上である、請求項1又は請求項2に記載の樹脂ゴム複合体。
- 前記フェノール樹脂の含有率は、前記第2の層全体に対し、3質量%以上である、請求項1~請求項3のいずれか1項に記載の樹脂ゴム複合体。
- 前記ゴムにおけるエポキシ化比率が30%~60%である、請求項1~請求項4のいずれか1項に記載の樹脂ゴム複合体。
- 前記有機リン化合物の含有量は、前記ゴム100質量部に対し、0.5質量部以上である、請求項1~請求項5のいずれか1項に記載の樹脂ゴム複合体。
- 前記第2の層がカルボジイミド化合物を含む、請求項1~請求項6のいずれか1項に記載の樹脂ゴム複合体。
- 前記第1の層に直接接し、前記第1の層における前記第2の層と反対側の面に設けられ、ジエン系ゴムを含むゴム層である第3の層をさらに有する、請求項1~請求項7のいずれか1項に記載の樹脂ゴム複合体。
- 請求項1~請求項8のいずれか1項に記載の樹脂ゴム複合体を有するタイヤ。
- 環状のタイヤ骨格部材と、
前記タイヤ骨格部材のタイヤ径方向外側に設けられ、前記第2の層を含むベルト部材と、
前記ベルト部材のタイヤ径方向外側に設けられ、前記第1の層を含むゴム部材と、
を有する、請求項9に記載のタイヤ。 - 前記第2の層を含む環状のタイヤ骨格部材と、
前記タイヤ骨格部材のタイヤ幅方向外側及びタイヤ幅方向内側の少なくとも一方に設けられ、前記第1の層を含むゴム部材と、
を有する、請求項9に記載のタイヤ。 - 前記第1の層を含む環状のタイヤ骨格部材を有し、
前記タイヤ骨格部材におけるビード部が、前記第2の層を含むビードコア及び前記第2の層を含むビードフィラーの少なくとも一方を含む、請求項9に記載のタイヤ。
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- 2021-10-26 JP JP2021174785A patent/JP7727486B2/ja active Active
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