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JP7728660B2 - Co-Mn-Ga系合金の粉体、導電成形体、それらの製造方法、および熱電変換素子 - Google Patents
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JP7728660B2 - Co-Mn-Ga系合金の粉体、導電成形体、それらの製造方法、および熱電変換素子 - Google Patents

Co-Mn-Ga系合金の粉体、導電成形体、それらの製造方法、および熱電変換素子

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Description

本発明は、熱電変換素子の素材として有用なCo-Mn-Ga系合金粉体、およびその製造方法に関する。また本発明は、Co-Mn-Ga系合金粉体の導電成形体、その製造方法、および上記導電成形体を用いた熱電変換素子に関する。
近年、異常ネルンスト効果を利用した熱電変換素子の研究が進められている。異常ネルンスト効果は、自発的に磁化している磁性体に磁化と直交する向きの熱流を付与したとき、磁化と熱流の双方に垂直な方向の起電力が生じる現象である。異常ネルンスト効果を利用すると熱流と直角方向に電流が取り出せるため、ゼーベック効果を利用する場合とは異なり、薄くシート化した熱電変換デバイスが構築できるといったメリットが得られる。
常温で大きい異常ネルンスト効果を示す物質として、強磁性金属間化合物CoMnGaが知られている。
特許文献1には、チョクラルスキー法によってCoMnGa単結晶を作製し、異常ネルンスト係数を測定した実験例が記載されている。CoMnGa単結晶の室温(300K)でのネルンスト係数は、磁場の付与方向が結晶の[100]、[110]、[111]方向のいずれに平行な場合も、6μV/K程度の高い値に達している(段落0021、図4)。
特許文献2には、熱流センサと温度センサを有する複合センサにおいて、その熱流センサに異常ネルンスト材料膜を使用することが記載されている。異常ネルンスト材料としていくつかの物質が列挙されており、その1つとしてCoMnGaの記載がある(段落0026)。異常ネルンスト材料膜の成膜方法としてスパッタ法が示されている(段落0030)。
国際公開第2019/009308号 特開2020-153668号公報
熱電変換素子の主な用途として、熱電発電デバイスおよび熱流センサが挙げられる。
熱電発電デバイスを実現するための熱電変換素子は、厚さ数ミリメートル程度のバルク体であることが望ましい。チョクラルスキー法による単結晶体を用いると、上記のようなサイズのバルク体を作製することは可能である。しかし、チョクラルスキー法などの単結晶製造技術はコストが高く生産性が低いので、熱電発電デバイス用素材の工業的生産においては実用的ではない。一方、スパッタ法などの成膜技術を、熱電発電デバイス用のバルク素材の工業的生産に適用することは困難である。
熱流センサを実現するための熱電変換素子は、微小な回路パターンの一部に組み込んで使用することを考慮すると、小サイズの素子であることが望まれる。小サイズの素子を、チョクラルスキー法などで得られる単結晶体から多数切り出すことは、コスト面で工業的に実用化することが難しい。また、所定形状の小サイズ素子をチョクラルスキー法で直接形成させることも困難である。一方、スパッタ法などの成膜技術によれば、所定の回路パターンに応じた小サイズの素子を絶縁基板上に直接形成させることは可能である。しかし、そのような成膜方法は生産性が低く、熱流センサの製造コストは高くなる。
本発明は、異常ネルンスト効果を利用した、高いネルンスト係数が得られる熱電変換素子を、生産性良く製造するために適した技術であって、特に種々の形状、サイズの素子の製造に幅広く対応できる技術の提供を目的とする。また、その技術を用いて得られるネルンスト係数の高い熱電変換素子の提供を目的とする。
上記目的を達成するために、本明細書では以下の発明を開示する。
[1]金属間化合物CoMnGaを主成分とする粉体であって、レーザー回折・散乱法による体積基準の粒度分布において、累積50%粒子径D50が1~150μm、累積90%粒子径D90が250μm以下であるCo-Mn-Ga系合金粉体。
[2]Co、MnおよびGaからなる溶融金属を凝固させ、金属間化合物CoMnGaを主成分とするCo-Mn-Ga系合金塊を得る合金塊作製工程、
前記Co-Mn-Ga系合金塊を粉砕することにより粉体を得る粉砕工程、
を有する上記[1]に記載のCo-Mn-Ga系合金粉体の製造方法。
[3]前記粉砕工程で得られた粉体を篩により分級する分級工程、
を更に有する上記[2]に記載のCo-Mn-Ga系合金粉体の製造方法。
[4]金属間化合物CoMnGaを主成分とする粉体の導電成形体。
[5]前記金属間化合物CoMnGaを主成分とする粉体は、レーザー回折・散乱法による体積基準の粒度分布において、累積50%粒子径D50が1~150μm、累積90%粒子径D90が250μm以下のものである、上記[4]に記載の導電成形体。
[6]金属間化合物CoMnGaを主成分とする粉体の焼結体である、上記[4]または[5]に記載の導電成形体。
[7]温度300Kにおいて6.0μV/K以上のネルンスト係数を呈する上記[4]~[6]のいずれかに記載の導電成形体。
[8]金属間化合物CoMnGaを主成分とする粉体を、焼結させることにより、導電成形体を得る焼結工程、を有する導電成形体の製造方法。
[9]前記金属間化合物CoMnGaを主成分とする粉体は、レーザー回折・散乱法による体積基準の粒度分布において、累積50%粒子径D50が1~150μm、累積90%粒子径D90が250μm以下のものである、上記[8]に記載の導電成形体の製造方法。
[10]上記[4]~[7]のいずれかに記載の導電成形体を用いた熱電変換素子。
本発明によれば、ネルンスト係数の高い熱電変換素子を得ることができる。その熱電変換素子に用いる磁性材料は粉体であるため、本発明の技術は、種々の形状、サイズの素子に幅広く対応することができる。また、本発明の技術は、単結晶やスパッタ法による薄膜を用いた従来の技術と比べ、コストおよび生産性の面で優れる。
第1分級工程後の粉体についてのX線回折パターン。 第1分級工程後の粉体についてのSEM写真。 第2分級工程後の粉体についてのSEM写真。 実施例で用いたネルンスト効果測定用試料について、電力測定用の端子、温度測定用のプローブ取り付け位置と、熱流、磁場の付与方向を模式的に示した図。 第2分級工程後の粉体の導電成形体についての、ネルンスト係数の測定結果を示すグラフ。
[Co-Mn-Ga系合金粉体]
本発明では熱電変換素子に適した材料として金属間化合物CoMnGaを主成分とするCo-Mn-Ga系合金粉体を適用する。CoMnGaはL2結晶構造を持つホイスラー合金の1種である。この金属間化合物はワイル強磁性体であり、常温付近でのネルンスト係数が6μV/K程度に達し、大きい異常ネルンスト効果を発現する物質であることが知られている。
Co、Mn、Gaの組成比がCoMnGaの化学量論組成に近い一定の組成域において、CoMnGa型の結晶構造を持つ金属間化合物が単相として安定に存在し得る。その組成域の周辺ではCoMnGa型の結晶構造を持つ金属間化合物相と異相とが混在したCo-Mn-Ga系合金が得られると考えられる。本明細書では、Co-Mn-Ga系3元合金において、CoMnGa型(すなわちL2)結晶構造を持つ金属間化合物相を「金属間化合物CoMnGa」、あるいは単に「CoMnGa相」と呼んでいる。したがって、CoMnGaの化学量論組成から少しずれた組成比の金属間化合物であっても、CoMnGa型結晶構造を持つものは、本明細書でいう「金属間化合物CoMnGa」に含まれる。
「金属間化合物CoMnGaを主成分とする」とは、粉体に含まれる金属相のうち、質量割合が最も多い金属相がCoMnGa相であることを意味する。Co-Mn-Ga系合金粉体を用いた熱電変換素子において、CoMnGa相以外の異相が含まれていても、CoMnGa相の異常ネルンスト効果による熱電変換作用は生じる。しかし、効率の良い熱電変換特性を実現するためには、異常ネルンスト効果を示さない異相の存在量は少ないことが望ましい。例えば、粉体に占めるCoMnGa相の割合は50質量%以上であることが好ましく、90質量%以上であることがより好ましい。また、金属間化合物CoMnGaからなる粉体、すなわち、金属間化合物CoMnGa以外は不可避的不純物である粉体が特に好ましい。
Co-Mn-Ga系合金粉体を構成する粒子の粒度分布は、レーザー回折・散乱法による体積基準の粒度分布において、累積50%粒子径D50が1~150μm、累積90%粒子径D90が250μm以下の範囲とする。累積50%粒子径D50大きすぎる場合は、平均粒子径が大きくなるため、保磁力の低下につながる。累積90%粒子径D90が大きすぎる場合は、粗大粒子の存在割合が大きくなるため、この場合も保磁力の低下につながる。保磁力を確保する観点からは、累積50%粒子径D50が100μm以下であることが好ましく、60μm以下であることがより好ましい。
Co-Mn-Ga系合金粉体の製造方法としては、例えば、
Co、MnおよびGaからなる溶融金属を凝固させ、金属間化合物CoMnGaを主成分とするCo-Mn-Ga系合金塊を得る合金塊作製工程、
前記Co-Mn-Ga系合金塊を粉砕することにより粉体を得る粉砕工程、
必要に応じて、前記粉砕工程で得られた粉体を篩により分級する分級工程、
を有するプロセスが適用できる。
Co、MnおよびGaからなる溶融金属は、所定組成に秤量したCo、Mn、Gaの各原料金属をるつぼに入れ、非酸化性雰囲気中で加熱し溶融させる手法で得ることができる。その後、溶融金属を凝固させ、Co-Mn-Ga系合金塊を得る。溶融金属の凝固は、るつぼ中で冷却する方法で行ってもよいし、鋳型に鋳造する方法で行ってもよい。
次に、Co-Mn-Ga系合金塊を粉砕することにより粉体を得る。粉砕手段としては、例えばスタンプミル、ハンマーミル、サンプルミルなど、公知の機械的粉砕装置が適用できる。複数の粉砕手段を組み合わせて段階的に粒子径を減じていくことが効率的である。粉砕工程を段階的に行う場合、各粉砕段階の間で篩などによる分級を実施しても構わない。また、最終的な粒度分布の調整のために、最後の粉砕手段を終了して得られた粉体に対して、篩による分級を行うことが好ましい。
[導電成形体]
本明細書では、粉体を材料に用いて所定形状に成形され、使用環境においてその形状を維持できる定形性を備えた物体を、「粉体の成形体」と呼ぶ。特に、導電性を有する粉体の成形体を「粉体の導電成形体」と呼ぶ。上記のCo-Mn-Ga系合金粉体を材料に用いた、金属間化合物CoMnGaを主成分とする粉体の導電成形体は、熱電変換素子として有用である。
粉体の導電成形体の代表的な形態として、圧粉体、焼結体が挙げられる。圧粉体であっても、使用環境で定形性を維持できるようにしてデバイスに組み込むことにより、熱電変換素子として使用可能である。安定した定形性を確保するためには、焼結体が好ましい。
粉体の導電成形体の、圧粉体、焼結体以外の形態としては、例えば樹脂等のバインダー成分により粉体を所定形状に固形化した成形体を挙げることができる。導電性のないバインダー成分を使用する場合は、粉体粒子同士が接触する状態で固形化させる必要がある。導電性を有するバインダー成分を使用する場合は、粉体粒子同士の接触は必須ではない。
金属間化合物CoMnGaを主成分とする粉体の導電成形体として、焼結体を適用する場合は、公知の焼結手法を利用して金属間化合物CoMnGaを主成分とする粉体の焼結体を作製することができる。絶縁基板上に形成された回路パターンの一部または全部を、金属間化合物CoMnGaを主成分とする粉体の導電成形体として使用する場合は、当該粉体をフィラーとする塗料により絶縁基板上に回路パターンの塗膜を形成したのち、その塗膜を加熱して焼結させる方法が適用できる。
上述した粒度分布に調整されたCo-Mn-Ga系合金粉体を材料に用いることによって、温度300Kにおいて6.0μV/K以上のネルンスト係数を呈する粉体の導電成形体を構築することが可能である。
[実施例1]
(Co-Mn-Ga系合金塊の作製)
原料である金属Co(株式会社レアメタリック製、純度3N)、金属Mn(株式会社レアメタリック製、純度3N)および金属Ga(株式会社レアメタリック製、純度6N)を、モル比においてCo:Mn:Ga=2:1:1となるように秤量してアルミナるつぼに入れた。このるつぼを縦型電気炉に装入し、Arガス雰囲気下において、常温から1000℃まで4時間かけて昇温、1000℃から1250℃まで2時間かけて昇温、1250℃で12時間保持、その後、炉内で5時間放冷、というヒートパターンにより、Co-Mn-Ga系合金の溶融金属をるつぼ中で凝固させ、Co-Mn-Ga系合金塊を得た。
(粉体の作製)
得られたCo-Mn-Ga系合金塊553.47gを用いて、以下の3段階の粉砕工程および2段階の分級工程により粉体を作製した。
(第1粉砕工程)
上記のCo-Mn-Ga系合金塊をスタンプミル(日陶科学株式会社製、ANS-143PS)により大気雰囲気下で約5mm以下の粒子に粉砕した。
(第2粉砕工程)
第1粉砕工程で得られた粉砕物を、ハンマーミル(三庄インダストリー株式会社製、ハンマークラッシャーNH-34S、スクリーンメッシュ:0.3mm)により、グローブボックス中、窒素ガス雰囲気下で粉砕した。粉砕中の雰囲気における酸素濃度は0.0体積%未満であった。粉砕終了後、徐々に大気開放し、粉砕物を回収した。
(第3粉砕工程)
第2粉砕工程で得られた粉砕物を、サンプルミル(協立理工株式会社製、SK-M10型)により、グローブボックス中、窒素ガス雰囲気下で粉砕した。粉砕手順は、「30秒粉砕処理→放冷」を4サイクル繰り返す方法とした。粉砕、放冷サイクル中の雰囲気における酸素濃度は0.0体積%未満であった。最後の放冷終了後、徐々に大気開放し、粉砕物である粉体を回収した。
(第1分級工程)
第3粉砕工程で得られた粉体を目開き100μmの篩で分級し、篩を通過した粉体を得た。
(第2分級工程)
第1分級工程で得られた粉体を目開き45μmの篩で更に分級し、篩を通過した粉体を得た。
(粒度分布の測定)
上記の第2粉砕工程後の粉砕物、第3粉砕工程後の粉体、第1分級工程後の粉体、および第2分級工程後の粉体について、乾式レーザー回折式粒度分布測定装置(株式会社日本レーザー製、HELOS & RODOS)により、焦点距離1000mmのレンズを用いてレーザー回折・散乱法による体積基準の粒度分布を測定した。得られた粒度分布に基づき算出された累積10%粒子径D10、累積50%粒子径D50、および累積90%粒子径D90を表1に示す。
(X線回折パターンの測定)
上記の第1分級工程後の粉体について、X線回折装置(株式会社島津製作所製、XRD-6100 LabX)により、Cu-Kα線でのX線回折パターンを測定した。図1に、そのX線回折パターンを例示する。図1中には格子定数a=0.578nmのCoMnGa結晶で現れる計算上の回折ピーク位置を併せて掲載してある。当該粉体試料のX線回折パターンはCoMnGa結晶の計算上の回折パターンと良く一致している。
(粉体磁気特性の測定)
上記の第3粉砕工程後の粉体、第1分級工程後の粉体、および第2分級工程後の粉体について、SQUID(Super Quantum Interference Device)磁束計により、以下の方法で300Kにおける磁気特性を測定した。すなわち、粉体試料の温度を300Kとし、SQUID磁束計に付属の超伝導マグネットにより最大磁場3T(30000Oe)を印可した後、3Tから-3T、-3Tから3Tの磁場掃引過程において、各測定点で磁場を固定し、磁化(μ/f.u.)を測定した。その磁化曲線に基づき、飽和磁化および保磁力を求めた。その結果を表1に示す。
(粉体のSEM写真)
上記の第1分級工程後の粉体および第2分級工程後の粉体についてのSEM(走査型電子顕微鏡)写真を、それぞれ、図2および図3に例示する。写真の下部に表示される白いスケールバーの長さが10μmに相当する。使用したSEMは、日本電子株式会社製、FE-SEM JSM-7200Fである。
(EDXによる粉体の組成分析)
上記の第1分級工程後の粉体について、SEMに付属のEDX(エネルギー分散型X線分析)装置(Oxford Instruments製、X-Max20)により組成分析を行ったところ、原子比でCo:Mn:Mg=51.0:29.1:19.9であった。
(導電成形体の作製)
ここでは粉体の導電成形体として上記の第2分級工程後の粉体を用いた焼結体を以下のように作製した。第2分級工程後の粉体約5.9gを、内径10mmの円筒形グラファイトセルのシリンダー中で上下のピストンにより90MPa(7.065kN)の圧力を付与した状態として、約1Paの真空雰囲気下で放電プラズマ焼結装置により加熱することによって、直径10mm、高さ約8mmの円柱形状の焼結体を得た。ヒートパターンは、650℃まで昇温、650℃で10分間保持、750℃まで昇温、750℃で10分間保持、放冷とした。
(異常ネルンスト効果の測定)
上記の導電成形体(焼結体)から、長さ(L)8.269mm、幅(W)1.460mm、厚さ(H)0.624mmの直方体試料を切り出した。図4に、起電力測定用の端子、温度測定用のプローブ取り付け位置と、熱流、磁場の付与方向を模式的に示す。ネルンスト効果測定用試料1の対向する側面中央位置に、起電力測定用の端子2a、2bを導電性エポキシ接着剤で取り付け、電圧計で両端子間に生じる電圧(V)を測定できるようにした。この電圧は異常ネルンスト効果によって生じるものであるので、VANEと表示する。試料1の上面2箇所(符号31、32で示す位置)に5.0mmの間隔(L)をあけて温度測定用プローブを導電性エポキシ接着剤で取り付けてその間の温度差ΔTをモニターできるようにし、Quantum Design社製、物理特性測定システムPPMS装置内で試料長手方向に熱流を生じさせながら、試料の厚さ方向に磁場を付与し、試料の幅方向両端の間に生じる起電力を室温(300K)において測定した。図4中の黒塗り矢印(符号4)が試料中の熱流方向を表す。温度TおよびTが安定した後、試料に磁場を付与し、電圧VANE(V)を測定した。図4中の白抜き矢印(符号5)が磁場の方向を表す。磁場は3Tから-3T、-3Tから3Tの間で掃引した。
下記(1)式によりネルンスト係数SANE(μV/K)を求めた。
ANE(μV/K)=VANE(V)/W/ΔT(K)/L …(1)
ここで、
ANE:試料幅方向両端に生じる起電力(V)、
W:試料の幅方向長さ(mm)、
ΔT:温度プローブ取り付け位置2箇所の温度差(K)、
:2箇所の温度プローブ取り付け位置の試料長手方向距離(mm)、
である。
図5に、ネルンスト係数の測定結果を示す。温度300Kにおけるネルンスト係数は6.68μV/Kに達した。本発明に従う金属間化合物CoMnGaを主成分とする粉体の導電成形体は、単結晶CoMnGaと同等以上のネルンスト係数を呈することが確認された。
1 ネルンスト効果測定用試料
2a、2b 起電力測定端子
31、32 測温位置
4 試料中の熱流方向
5 磁場の方向

Claims (20)

  1. 金属間化合物CoMnGaを主成分とする粉体であって、当該粉体に占めるCo MnGa相の割合が90質量%以上であり、レーザー回折・散乱法による体積基準の粒度分布において、累積50%粒子径D50が1~150μm、累積90%粒子径D90が250μm以下であるCo-Mn-Ga系合金粉体。
  2. Co、MnおよびGaからなる溶融金属を凝固させ、金属間化合物CoMnGaを主成分とし、Co MnGa相の割合が90質量%以上であるCo-Mn-Ga系合金塊を得る合金塊作製工程、
    前記Co-Mn-Ga系合金塊を粉砕することにより粉体を得る粉砕工程、
    を有する請求項1に記載のCo-Mn-Ga系合金粉体の製造方法。
  3. 前記粉砕工程で得られた粉体を篩により分級する分級工程、
    を更に有する請求項2に記載のCo-Mn-Ga系合金粉体の製造方法。
  4. 金属間化合物CoMnGaを主成分とし、Co MnGa相の割合が90質量%以上である粉体の導電成形体。
  5. 前記金属間化合物CoMnGaを主成分とし、Co MnGa相の割合が90質量%以上である粉体は、レーザー回折・散乱法による体積基準の粒度分布において、累積50%粒子径D50が1~150μm、累積90%粒子径D90が250μm以下のものである、請求項4に記載の導電成形体。
  6. 金属間化合物CoMnGaを主成分とし、Co MnGa相の割合が90質量%以上である粉体の焼結体である、請求項4または5に記載の導電成形体。
  7. 温度300Kにおいて6.0μV/K以上のネルンスト係数を呈する請求項4~6のいずれか1項に記載の導電成形体。
  8. 金属間化合物CoMnGaを主成分とし、Co MnGa相の割合が90質量%以上である粉体を、焼結させることにより、導電成形体を得る焼結工程、を有する導電成形体の製造方法。
  9. 前記金属間化合物CoMnGaを主成分とし、Co MnGa相の割合が90質量%以上である粉体は、レーザー回折・散乱法による体積基準の粒度分布において、累積50%粒子径D50が1~150μm、累積90%粒子径D90が250μm以下のものである、請求項8に記載の導電成形体の製造方法。
  10. 請求項4~7のいずれか1項に記載の導電成形体を用いた熱電変換素子。
  11. 金属間化合物CoMnGaからなる粉体であって、レーザー回折・散乱法による体積基準の粒度分布において、累積50%粒子径D50が1~150μm、累積90%粒子径D90が250μm以下であるCo-Mn-Ga系合金粉体。
  12. Co、MnおよびGaからなる溶融金属を凝固させ、金属間化合物CoMnGaからなるCo-Mn-Ga系合金塊を得る合金塊作製工程、
    前記Co-Mn-Ga系合金塊を粉砕することにより粉体を得る粉砕工程、
    を有する請求項11に記載のCo-Mn-Ga系合金粉体の製造方法。
  13. 前記粉砕工程で得られた粉体を篩により分級する分級工程、
    を更に有する請求項12に記載のCo-Mn-Ga系合金粉体の製造方法。
  14. 金属間化合物CoMnGaからなる粉体の導電成形体。
  15. 前記金属間化合物CoMnGaからなる粉体は、レーザー回折・散乱法による体積基準の粒度分布において、累積50%粒子径D50が1~150μm、累積90%粒子径D90が250μm以下のものである、請求項14に記載の導電成形体。
  16. 金属間化合物CoMnGaからなる粉体の焼結体である、請求項14または15に記載の導電成形体。
  17. 温度300Kにおいて6.0μV/K以上のネルンスト係数を呈する請求項1416のいずれか1項に記載の導電成形体。
  18. 金属間化合物CoMnGaからなる粉体を、焼結させることにより、導電成形体を得る焼結工程、を有する導電成形体の製造方法。
  19. 前記金属間化合物CoMnGaからなる粉体は、レーザー回折・散乱法による体積基準の粒度分布において、累積50%粒子径D50が1~150μm、累積90%粒子径D90が250μm以下のものである、請求項18に記載の導電成形体の製造方法。
  20. 請求項1417のいずれか1項に記載の導電成形体を用いた熱電変換素子。
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WO2020218613A1 (ja) 2019-04-26 2020-10-29 国立大学法人東京大学 熱電変換素子及び熱電変換装置

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