以下、本実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
図1は、本発明の実施形態に係る手乾燥装置を備えた洗面ユニットを示す斜視図である。
図2は、洗面台の前扉を開放させて洗面ユニットを正面からみた正面図である。
図1に示すように、洗面ユニット200は、手乾燥装置100と、吐水装置130と、水石鹸吐出装置150と、を有する。手乾燥装置100、吐水装置130、および水石鹸吐出装置150は、例えば洗面台160に設置されている。
手乾燥装置100は、乾燥機能部10と、送風管路20と、乾燥スパウト30と、を有する。吐水装置130は、吐水スパウト132と、水機能部134と、を有する。水石鹸吐出装置150は、水石鹸スパウト152と、水石鹸機能部154と、を有する。
乾燥スパウト30、吐水スパウト132、水石鹸スパウト152は、取付構造体90に取り付けられている。この例では、取付構造体90は、洗面器165である。洗面器165は、例えば陶器製の壁掛け式であり、壁W1に取り付けられている。あるいは、洗面器165は、洗面台160のカウンタ162上に設けられたものでもよい。
洗面器165は、ボウル部166(洗面ボウル)と、壁部168と、を有する。ボウル部166は、前端166aと後端166bとの間で、下方に湾曲した凹状のボウル面166cを有する。ボウル面166cは、吐水スパウト132から吐出される水を受ける。ボウル面166cの底部には、排水孔166dが設けられており、ボウル面166c上に吐出された水は、排水孔166dを通って排水される。
本実施形態では、壁部168は、ボウル部166の後端166bから上方に延びている。壁部168は、ボウル部166の方向に面した壁面168a(表面)を有する。なお、壁部168とボウル部166の後端166bとの間にカウンタ162の一部が設けられていてもよい。
乾燥スパウト30、吐水スパウト132、および水石鹸スパウト152は、それぞれボウル部166の上方に位置する壁部168に取り付けられている。乾燥スパウト30、吐水スパウト132、および水石鹸スパウト152は、ボウル面166cの上方に位置して、左右方向において互いに離れて並んでいる。
各スパウト(乾燥スパウト30、吐水スパウト132、水石鹸スパウト152)は、筒状体または箱状体の外観を呈し、液体または気体を吐出する吐出口と、供給された液体または気体を吐出口へ導く内部流路と、が設けられたものである。各スパウト30、132、152は、壁面168aから前方に向けて延びている。
なお、本実施形態の説明においては、壁部168に取り付けられた乾燥スパウト30が壁面168aから突出する方向を「前方」とする。言い換えれば、「前方」は、乾燥スパウト30が取り付けられる壁面が向く方向である。「後方」、「左側方」、および「右側方」は、「前方」を向いた使用者から見た方向である。また、「上方」「下方」は、乾燥スパウト30の前に立った使用者から見た方向である。
なお、本実施形態に係る手乾燥装置100の乾燥スパウト30が取り付けられる取付構造体90は、必ずしも洗面器165でなくてもよい。取付構造体90は、例えば適宜設けられたパネルやキャビネットでもよい。すなわち、乾燥スパウト30が取り付けられる部分は、ボウル部166の上方に位置するパネルやキャビネットの壁部でもよい。なお、本実施形態では、洗面ユニット200において、壁W1の前方側、かつ、カウンタ162の上方側のスペースが、手洗いスペースである。
また、乾燥スパウト30が取り付けられる壁部は、例えば壁面が鉛直方向に延びる。ただし、この壁面は、鉛直方向に延びる面に限らず、傾斜していてもよい。例えば、壁面の延びる方向と、鉛直方向と、の間のなす角は、±50°以下である。換言すると、壁面は、鉛直方向に対して±50°の範囲で傾いていてもよい。
乾燥機能部10、水機能部134、および水石鹸機能部154は、それぞれ洗面器165のボウル部166よりも下方に配置されている。すなわち、乾燥機能部10、水機能部134、および水石鹸機能部154は、洗面台160の内部に収納されている。乾燥機能部10、水機能部134、および水石鹸機能部154は、洗面台160の前扉164を開けてメンテナンスなどを行うことができる。なお、乾燥機能部10、水機能部134、および水石鹸機能部154は、例えば壁W1の裏側に配置されていてもよい。
水機能部134は、例えば電気温水器であり、給水管路136により吐水スパウト132に接続されている。水石鹸機能部154は、例えば石鹸水タンクやポンプを有し、エア供給管路156および水石鹸供給管路158により水石鹸スパウト152に接続されている。
図3は、手乾燥装置の電気系と風の流路系とを示すブロック図である。
図3に示すように、手乾燥装置100は、乾燥機能部10と、送風管路20と、乾燥スパウト30と、を有する。
乾燥機能部10は、送風管路20を介して乾燥スパウト30に接続されている。乾燥機能部10は、送風機12、ヒータ14、および制御部16を有している。送風機12は、乾燥スパウト30に設けられた人体検知センサ60の検知により作動する。送風機12は、例えばファンモータを有しており、ファンモータの作動により外部から空気を取り込んで、送風管路20に風を供給する。送風機12は、制御部16に接続されており、制御部16により作動が制御されている。
ヒータ14は、乾燥スパウト30に向けて供給する風(気体)の温度を上げる。すなわち、ヒータ14は、送風機12から供給された風(気体)を昇温させる。ヒータ14は、乾燥スパウト30に設けられた人体検知センサ60の検知により作動する。ヒータ14は、必要に応じて設けられ、省略可能である。手乾燥装置100は、送風機12から供給される非加熱の風を乾燥スパウト30から吹き出してもよい。ヒータ14には、例えばフィンヒータが用いられる。ヒータ14は、送風機12から乾燥スパウト30に向かう気体を加熱可能な任意のヒータなどでよい。ヒータ14は、制御部16に接続され、制御部16により作動が制御される。
制御部16は、手乾燥装置100の作動を制御する。制御部16は、信号線18により、乾燥スパウト30に設けられた人体検知センサ60に接続され、人体検知センサ60からの検知信号を受信している。制御部16は、人体検知センサ60の検知に基づき、送風機12およびヒータ14を作動させる。
送風管路20は、乾燥機能部10と、乾燥スパウト30とを接続する。送風管路20は、例えば樹脂製の可撓性管路となっている。図1、図2に示すように、送風管路20は、ボウル部166の下方で上下方向に延びている。換言すると、送風管路20は、洗面台160の内部で上下方向に延びている。送風管路20は、下端側が乾燥機能部10に接続され、上端側が壁W1と壁部168との間を挿通して乾燥スパウト30に接続されている(図11参照)。
図4は、図1中のボウル部、吐水スパウト、水石鹸スパウト、乾燥スパウトを上方からみた平面図である。
図5は、ボウル部、吐水スパウト、水石鹸スパウト、乾燥スパウトを斜め上方からみた斜視図である。
図6は、乾燥スパウトを斜め下方からみた斜視図である。
図7は、乾燥スパウトを上方からみた平面図である。
図8は、乾燥スパウトを正面からみた正面図である。
図9は、乾燥スパウトを下方からみた底面図である。
図10は、乾燥スパウトを左側方からみた側面図である。
図11は、図4中の乾燥スパウトを矢示A-A方向からみた断面図である。
図12は、乾燥スパウトを図11中の矢示B-B方向からみた断面図である。
図13は、乾燥スパウトのノズルからカバー、シール部材、ノズルカバーを取り外した状態を示す分解斜視図である。
図14は、乾燥スパウトのノズルからカバーとスペーサとを取り外した状態を示す分解斜視図である。
図15は、乾燥スパウトを組み付けた状態を示す斜視図である。
図6~図10、図13では、壁部168を省略して表している。
乾燥スパウト30は、ボウル部166に向けて左右方向に幅広形状の風を吹き出す吐風口52を有している。幅広形状の風は、乾燥スパウト30の下方に挿入された手を乾燥させるものに対応するものである。幅広形状の風を吹き出す吐風口52については、後で説明する。
乾燥スパウト30は、ボウル部166の上方に位置する壁部168に取り付けられている。具体的には、乾燥スパウト30は、壁部168に挿通された台座70および台座70に取り付けられたナット72を介して壁部168に取り付けられている。
乾燥スパウト30は、外郭を形成するカバー32を有している。カバー32は、ボウル部166の壁部168から前方に向けて突出している。すなわち、カバー32は、前後方向の長さが寸法L1となっている。図4に示すように、乾燥スパウト30は、カバー32の前端32aがボウル部166の前後方向における中央よりも後方に位置している。すなわち、ボウル部166の後端166bからカバー32の前端32aまでの寸法L1は、ボウル部166の後端166bから前端166aまでの寸法L2の半分よりも短くなっている(L1<L2/2)。これにより、乾燥スパウト30が壁部168から突出していても、使用者に圧迫感を与えるのを低減できる。
また、本実施形態では、乾燥スパウト30の前端32aは、吐水スパウト132の前端および水石鹸スパウト152の前端と同じ位置となっている。これにより、洗面ユニット200は、乾燥スパウト30、吐水スパウト132、および水石鹸スパウト152が左右方向で一直線に並ぶので、見栄えを向上できる。
また、乾燥スパウト30の前端32a、吐水スパウト132の前端、および水石鹸スパウト152の前端は、ボウル部166の前後方向の中央よりも後方(壁部168側)に位置している。これにより、例えば手を振り払って水をボウル部166に落とすときに、乾燥スパウト30、吐水スパウト132、および水石鹸スパウト152に手が接触してしまうのを抑制できる。従って、コンパクトですっきりとした印象を使用者に与えることができるとともに、使い勝手のよい手乾燥装置100とすることができる。
カバー32は、上面部33と、上面部33の前端から下方に向けて延びる前面部34と、上面部33の左端から下方に向けて延びる左側面部35と、上面部33の右端から下方に向けて延びる右側面部36と、前面部34の下端から後方に向けて延びる下面部37と、前面部34と前後方向で対向する後方に設けられた開口部38と、を有する箱体となっている。
図2に示すように、カバー32は、上面部33の高さが吐水スパウト132と水石鹸スパウト152との高さとほぼ同じ位置となっている。これにより、洗面ユニット200は、すっきりとした印象を与えることができるので、見栄えを向上できる。
左側面部35および右側面部36は、凸状に湾曲した湾曲面となっている。下面部37は、第1延出部37a、第1傾斜部37b、第2延出部37c、第2傾斜部37d、および第3傾斜部37eを有している。
第1延出部37aは、前面部34の下端から後方に向けて延びている。第1傾斜部37bは、第1延出部37aの後端から下斜め後方に向けて傾斜している。第2延出部37cは、第1傾斜部37bの後端から後方に向けて延びている。
第2傾斜部37dは、第1傾斜部37bの後方に位置して左側面部35の下端から第2延出部37cに向けて傾斜している。第2傾斜部37dは、左側面部35の下端から下斜め右方に向けて傾斜している。第3傾斜部37eは、第1傾斜部37bの後方に位置して右側面部36の下端から第2延出部37cに向けて傾斜している。第3傾斜部37eは、右側面部36の下端から下斜め左方に向けて傾斜している。すなわち、第2傾斜部37dと第3傾斜部37eとは、上端から下端に向けて左右方向で互いに近づくように傾斜している。貫通孔37fは、第1延出部37aと第1傾斜部37bとにわたって形成されている。貫通孔37fは、カバー32の内部と外部とを貫通している。
図8に示すように、カバー32は、上面部33から第2延出部37cまでの上下方向の寸法L3よりも、左側面部35から右側面部36までの左右方向の寸法L4の方が長い(L3<L4)箱型扁平形状となっている。これにより、乾燥スパウト30は、厚み(上下方向の寸法)が薄くコンパクトな印象を与えることができるので、見栄えを向上できる。
図9、図11、図13に示すように、第2延出部37cには、上下方向に貫通するめねじ部37c1が形成されている。このめねじ部37c1には、乾燥スパウト30をナット72および台座70に固定するための止めねじ74が螺合する。
図14に示すように、第2傾斜部37dは、内面側に前後方向に延びるめねじ部37d1が設けられている。一方、第3傾斜部37eは、内面側に前後方向に延びるめねじ部37e1が設けられている。めねじ部37d1とめねじ部37e1とは、左右方向で対称位置に設けられている。めねじ部37d1とめねじ部37e1には、後述のスペーサ66を固定するためのねじ68がそれぞれ螺合する。
図6~図11に示すように、カバー32の下面部37は、前方から後方に向けて下方に傾斜する第1傾斜部37bを有している。また、第1傾斜部37bの前後方向の長さは、第1延出部37aの前後方向の長さおよび第2延出部37cの前後方向の長さよりも大きくなっている。従って、カバー32は、上下方向の高さが前側よりも後側の方が大きくなっている。換言すると、カバー32は、風の流れ方向の上流側の高さが下流側の高さよりも大きくなっている。
これにより、カバー32は、後方の上下方向の高さ(厚さ)を大きくすることができるので、後述する拡散室45の空間を十分に確保することができる。また、カバー32は、第1傾斜部37bにより、使用者に対向する前面部34の高さ(厚さ)が小さくなっている。そして、第1傾斜部37bは、前方から後方に向けて下方に傾斜しているので、使用者から見えにくくなっている。これにより、手乾燥装置100は、使用者に圧迫感を与えるのを抑制できるとともに、コンパクトな印象を与えることができる。
図10に示すように、第1傾斜部37bは、水平とのなす角αが0度よりも大きく、75度以下の範囲で傾斜している(0<α≦75度)。これにより、図5に示すように、洗面器165の前方に位置する使用者から第1傾斜部37bを見えにくくすることができる。その結果、スリムでコンパクトな乾燥スパウト30であるという印象を使用者に与えることができる。第1傾斜部37bの水平とのなす角αは、例えばデザイン性、吐風性能、突出寸法(L1)などを考慮して、実験、シミュレーションにより設定することができる。本実施形態では、第1傾斜部37bの水平とのなす角αが20度となっている。
カバー32の下面部37は、前面部34の下端から第1傾斜部37bに向けて延びる第1延出部37aを有する。第1延出部37aは、前面部34と第1傾斜部37bとを接続している。第1延出部37aは、第1傾斜部37bのなす角αよりも小さい角度で前面部34の下端から第1傾斜部37bに向けて延びている。本実施形態では、第1延出部37aは、前面部34の下端から第1傾斜部37bに向けて水平方向に延びている。第1延出部37aには、貫通孔37fに左右方向に延びる吐風口52が設けられている。
第1延出部37aは、第1傾斜部37bよりも傾斜角度が小さいので、例えば洗面器165の前方に位置する使用者の身長が低くても、使用者から第1傾斜部37bをより見えにくくすることができる。これにより、スリムでコンパクトな乾燥スパウト30であるという印象をより多くの使用者に与えることができる。また、乾燥スパウト30を側方から見てもスリムでコンパクトな印象を与えることができる。
カバー32の下面部37は、第1傾斜部37bから後方に向けて延びる第2延出部37cを有する。第2延出部37cは、第1傾斜部37bのなす角αよりも小さい角度で第1傾斜部37bの下端から後方に向けて延びている。本実施形態では、第2延出部37cは、第1傾斜部37bの下端から後方に向けて水平方向に延びている。
第2延出部37cは、第1傾斜部37bよりも傾斜角度が小さいので、例えば乾燥スパウト30の後側での上下方向の厚みが必要以上に大きくなるのを抑制できる。すなわち、第2延出部37cは、乾燥スパウト30の後側での上下方向の厚みを大きくするために第1傾斜部37bのなす角αを大きくしても、乾燥スパウト30の後端(壁部168側)で上下方向の厚みが必要以上に大きくなってしまうのを抑制できる。
これにより、洗面器165の前方に位置する使用者から第1傾斜部37bの後端側を見えにくくすることができる。これにより、スリムでコンパクトな乾燥スパウト30であるという印象をより多くの使用者に与えることができる。
また、第2延出部37cには、上下方向に貫通するめねじ部37c1が形成されている。このめねじ部37c1には、乾燥スパウト30を壁部168に取り付けるための止めねじ74が螺合する。第2延出部37cは、第1傾斜部37bよりも傾斜角度が小さいので、洗面器165の前方に位置する使用者から止めねじ74を見えにくくすることができる。これにより、乾燥スパウト30の見栄えを向上することができる。
カバー32の下面部37は、第1傾斜部37bの後方に第2傾斜部37dと第3傾斜部37eとを有する。図8、図15に示すように、第2傾斜部37dと第3傾斜部37eとは、上方から下方に向けて乾燥スパウト30の中央に向けて傾斜している。これにより、乾燥スパウト30は、カバー32の全体形状が逆三角形状となっている。その結果、乾燥スパウト30は、よりスリムなデザインとすることができるので、見栄えを向上できる。
乾燥スパウト30は、カバー32と、カバー32の内部に設けられるノズル40と、乾燥スパウト30の下方に挿入された手を検知する人体検知センサ60と、カバー32の開口部38を閉塞するスペーサ66と、を有している。
ノズル40は、カバー32の内部に収納される。ノズル40は、接続部42と、本体部44と、を有している。接続部42は、ノズル40の後方側で左右方向の中央に位置している。換言すると、接続部42は、ノズル40のうち、ノズル40を流れる風の上流側に設けられている。
接続部42は、前後方向に延びる円筒状に形成されている。接続部42は、外径が送風管路20の内径に対応している。接続部42は、カバー32の内部で送風管路20に接続される。図11、図13に示すように、送風管路20は、接続部42に嵌め込まれて、クランプ43により固定される。接続部42の内部は、送風管路20から供給された風を拡散室45に向けて流通させる。
本体部44は、接続部42の前方に位置している。本体部44は、上方が開口したボックス状に形成されている。そして、本体部44は、拡散室45と、障壁部47と、吐風口52と、溝部55と、を有している。
拡散室45は、接続部42に連通している。拡散室45は、左右方向の寸法が接続部42の内径よりも大きくなっている。これにより、接続部42から拡散室45に供給された風は、拡散室45で拡散される。すなわち、拡散室45は、接続部42と吐風口52との間に設けられ、接続部42から供給された風を拡散させる。
本体部44の底板44aは、カバー32の第1傾斜部37bに対応して、接続部42から斜め上方に向けて延びている。すなわち、底板44aは、拡散室45の底板となっている。底板44aには、拡散室45の内部に向けて上方に窪む凹部46が形成されている。
図11~図13に示すように、凹部46は、拡散室45の前後方向および左右方向の中央部に形成されている。換言すると、拡散室45は、底板44aの前後方向および左右方向の中央部が上方に向けて突出している。凹部46には、後述の人体検知センサ60が収納されている。
凹部46は、前面部46a、後面部(障壁部47)、左側面部46b、右側面部46c、および上面部46dを有している。前面部46aは、後述の吐風口52よりも後方に位置している。左側面部46bは、拡散室45の左壁部45aと対面している。右側面部46cは、拡散室45の右壁部45bと対面している。上面部46dは、ノズルカバー58と対面している。
拡散室45は、接続部42の前方に障壁部47が設けられている。この障壁部47は、凹部46の後面部となっている。障壁部47は、凹部46のうち接続部42と前後方向で対面する面部となっている。障壁部47は、接続部42から拡散室45へ供給された風が衝突する位置に設けられている。
図12、図13に示すように、障壁部47は、後方に向けて突出する突出部47aを右端側に有している。すなわち、障壁部47は、左右方向で段付き状に形成されている。突出部47aは、凹部46に収納された人体検知センサ60から延びる信号線18を通すために形成されたものである。障壁部47は、突出部47aを有していなくてもよい。すなわち、障壁部47は、平坦面となっていてもよい。
障壁部47は、拡散室45の前後方向の中央よりも後方(接続部42側)に位置している。すなわち、図11に示すように、接続部42から障壁部47までの前後方向の寸法L5は、接続部42から拡散室45の前端までの寸法L6の半分よりも短くなっている(L5<L6/2)。
このように、障壁部47は、拡散室45内を流れる風の方向の上流側に設けられている。これにより、接続部42から供給された風は、障壁部47に早期に衝突することにより拡散室45内に効率よく拡散される。その結果、拡散室45に風(気体)を満遍なく充満させることができるので、吐風口52から吹き出される風を均一な風量に近づけることができる。
また、図12に示すように、障壁部47は、左右方向の寸法L7が接続部42の内径L8よりも大きくなっている(L7>L8)。また、障壁部47の上端は、接続部42の内径の上端よりも上方に位置している。これにより、接続部42から拡散室45に供給された風の全てを障壁部47に衝突させることができる。その結果、拡散室45に風(気体)を効率よく充満させることができる。
拡散室45は、障壁部47の左側に設けられ吐風口52に連通する第1送風通路48と、障壁部47の右側に設けられ吐風口52に連通する第2送風通路49と、を有している。第1送風通路48は、凹部46左側面部46bと拡散室45の左壁部45aとの間に位置して前後方向に延びている。一方、第2送風通路49は、凹部46右側面部46cと拡散室45の右壁部45bとの間に位置して前後方向に延びている。
また、拡散室45は、障壁部47の上下方向の一方側に吐風口52に連通する第3送風通路50を有している。本実施形態では、第3送風通路50は、障壁部47の上方に設けられている。第3送風通路50は、凹部46の上面部46dとノズルカバー58との間に位置して前後方向に延びている。
接続部42から拡散室45に供給された風は、障壁部47に衝突した後に、第1送風通路48、第2送風通路49、および第3送風通路50に流れる。すなわち、接続部42から拡散室45に供給された風は、左右両側および中央上側の3方向から前方(吐風口52)に向けて流れる。これにより、吐風口52から吹き出される風を均一な風量に近づけることができる。
図12に示すように、障壁部47の位置における第1送風通路48と第2送風通路49との合計断面積(二点鎖線で囲んだ領域S1、S2の合計)は、障壁部47の位置における第3送風通路50の合計断面積(一点鎖線で囲んだ領域S3)よりも大きくなっている。これにより、接続部42から離れた位置にある左右の第1送風通路48と第2送風通路49とにも風を効率よく流すことができるので、吐風口52から吹き出される風をより均一な風量に近づけることができる。
吐風口52は、本体部44の前端側に位置して、カバー32の第1延出部37aに対応する位置に設けられている。吐風口52は、拡散室45に連通している。図11に示すように、吐風口52は、拡散室45から下斜め前方に向けて傾斜している。これにより、図3、図11に示すように、吐風口52は、下斜め前方に向けて風Fを吹き出させる。これにより、使用者は、手を奥側(壁部168側)まで挿入させることなく、ボウル部166の前後方向の中央位置で手を乾燥させることができる。
図9、図13に示すように、吐風口52は、左右方向に延びる横長形状となっている。吐風口52の左右方向の長さ寸法L9は、接続部42の内径L8よりも大きくなっている(L9>L8)。ここで、仮に拡散室45に障壁部47がなければ、接続部42から拡散室45に供給された風は、前方に向けて直進する風の風量が多くなるので、吐風口52の中央部から吹き出す風が左右両側よりも強くなってしまうおそれがある。
このような場合に、拡散室45の前後方向の長さを大きくすることにより、吐風口52から吹き出す風を均一にさせることが考えられる。しかし、このような場合には、吐風口52から吹き出される風の勢いが弱くなってしまうおそれがある。また、乾燥スパウト30を壁部168(取付構造体90)から前方に向けて大きく突出させなければならないので、見栄えが悪くなるおそれがある。
そこで、拡散室45には、障壁部47を設けている。これにより、拡散室45の前後方向の長さを小さくしても、障壁部47に風を接触させて拡散室45に風を効果的に拡散させることができる。その結果、吐風口52は、ボウル部166に向けて均一な風量に近い幅広形状の風を吹き出す。乾燥スパウト30は、幅広形状の風を吹き出すことで、例えば両手を効率よく乾燥させることができる。
吐風口52は、複数枚の仕切板53により区画されている。これら仕切板53は、吐風口52を流れる風を整流させる。例えば、仕切板53が設けられていなければ、吐風口52の周囲で発生する乱流により、異音が発生するおそれがある。一方、仕切板53を多くすると、吐風口52から吹き出す風の勢いや風量が弱くなってしまうおそれがある。仕切板53の枚数は、異音の発生および風の勢いや風量などを考慮して、実験、シミュレーションにより設定されている。
本体部44の上端には、拡散室45の周囲を囲むように溝部55が形成されている。この溝部55には、シール部材57が嵌め込まれる。シール部材57は、拡散室45から風(気体)が外部に流出するのを抑制する。そして、本体部44は、ノズルカバー58がねじ止めされることで上方が閉塞されている。
人体検知センサ60は、乾燥スパウト30の下方に挿入された人体(手)を検知する。この人体検知センサ60は、検知範囲Dが下斜め前方に向くように第1傾斜部37bに配置されている。具体的には、人体検知センサ60は、第1傾斜部37bの上方に位置して、ノズル40の凹部46に収納されている。換言すると、人体検知センサ60は、第1傾斜部37bとノズル40の底板44aとの間に配置されている。
人体検知センサ60には、例えば反射型の光センサが用いられる。人体検知センサ60は、これに限ることなく、使用者の手を検知可能な任意のセンサでよい。人体検知センサ60は、例えば測距センサ、焦電センサ、静電容量センサ、超音波センサ、およびマイクロ波センサなどでもよい。
図11に示すように、人体検知センサ60の検知範囲Dは、例えば最大指向方向D1が下斜め前方に向いている。最大指向方向D1は、検知範囲Dの感度が最も大きい部分となっており、例えば検知範囲Dの中心線となっている。人体検知センサ60は、検知範囲Dに人体(手)が挿入されたときに、その検知信号を制御部16に送信する。
図11に示すように、人体検知センサ60は、例えば第1傾斜部37bの傾斜面に沿って下面が下斜め前方に向くように配置されている。このように、人体検知センサ60を第1傾斜部37bの傾斜面を利用して配置することで、検知範囲Dを下斜め前方に向けることができる。これにより、デザイン性を向上した乾燥スパウト30とすることができるとともに、乾燥スパウト30の下方に挿入された手を効率よく検知できる。
人体検知センサ60は、吐風口52よりも壁部168側(後方側)に配置されている。これにより、吐風口52よりも奥側に手を挿入させることができるので、吐風口52から吹き出す風を効率よく手に当てることができる。これにより、手の全体を効率よく乾燥させることができる。
また、人体検知センサ60は、乾燥スパウト30(カバー32)の前後方向の中央(図11中の一点鎖線O-O)よりも前方に配置されている。すなわち、人体検知センサ60は、乾燥スパウト30の前後方向の中央よりも前側で吐風口52よりも後方に配設されている。
これにより、人体検知センサ60は、検知範囲Dを壁部168から適度に離すことができる。その結果、乾燥スパウト30の下方に手を挿入したときに、手が壁部168に触れてしまい使用者に不快感を与えてしまうことを抑制できる。また、手を乾燥スパウト30の下方に挿入したときに、吐風口52から風を早期に吹き出させることができるので、使い勝手のよい手乾燥装置100とすることができる。
第1センサカバー62は、人体検知センサ60の下方に位置して、凹部46に係合している。第1センサカバー62は、例えば人体検知センサ60の電波を透過可能な材料により形成され、凹部46の下方を閉塞している。
第2センサカバー64は、第1センサカバー62の下方に位置して、ノズル40にねじ止めされている。第2センサカバー64は、第1センサカバー62の下面を外部に露出させた状態で、第1傾斜部37bの貫通孔37fを閉塞している。第2センサカバー64の前方には、吐風口52が設けられている。なお、第1センサカバー62と第2センサカバー64とは、一体に設けられていてもよい。
スペーサ66は、カバー32の開口部38を閉塞している。図14に示すように、スペーサ66は、外形がカバー32の開口部38に対応する形状となっており、中央部に送風管路20が挿通する挿通孔66aが形成されている。
スペーサ66は、ねじ68をめねじ部37d1とめねじ部37e1とにそれぞれ螺合させることにより、カバー32に取り付けられている。これにより、スペーサ66は、ノズル40が開口部38から抜け落ちるのを抑制している。また、スペーサ66は、例えばカバー32に外力が加えられたときに、カバー32に接触することでカバー32の変形を抑制している。
かくして、本実施形態による手乾燥装置100は、ボウル部166の上方に位置する壁部168に取り付けられ、ボウル部166に向けて幅広形状の風を吹き出す吐風口52を有する乾燥スパウト30と、乾燥スパウト30に向けて風を供給する送風機12を有する乾燥機能部10と、乾燥機能部10と乾燥スパウト30とを接続する送風管路20と、を備え、乾燥スパウト30は、外郭を形成する箱型扁平形状のカバー32を有し、カバー32は、上面部33と、上面部33の前端から下方に向けて延びる前面部34と、前面部34の下端から後方に向けて延びる下面部37と、を有し、下面部37は、前方から後方に向けて下方に傾斜する第1傾斜部37bを有する。
これにより、カバー32は、第1傾斜部37bにより、使用者に対向する前面部34の高さ(厚さ)が小さくなっている。そして、第1傾斜部37bは、前方から後方に向けて下方に傾斜しているので、使用者から見えにくくなっている。これにより、乾燥スパウト30は、使用者に圧迫感を与えるのを抑制できるとともに、コンパクトな印象を与えることができる。
また、人体を検知する人体検知センサ60をさらに備え、人体検知センサ60は、検知範囲Dが下斜め前方に向くように第1傾斜部37bに配置されている。これにより、人体検知センサ60を第1傾斜部37bの傾斜面を利用して配置することで、検知範囲Dを下斜め前方に向けることができる。その結果、デザイン性を向上した乾燥スパウト30とすることができるとともに、乾燥スパウト30の下方に挿入された手を効率よく検知できる。
また、人体検知センサ60は、吐風口52よりも壁部168側に配置されている。これにより、吐風口52よりも奥側に手を挿入させることができるので、吐風口52から吹き出す風を効率よく手に当てることができる。従って、手の全体を効率よく乾燥させることができる。
また、人体検知センサ60は、乾燥スパウト30の前後方向の中央(図11中の一点鎖線O-O)よりも前方に配置されている。これにより、人体検知センサ60は、検知範囲Dを壁部168から適度に離すことができる。その結果、乾燥スパウト30の下方に手を挿入したときに、手が壁部168に触れてしまい使用者に不快感を与えてしまうことを抑制できる。また、手を乾燥スパウト30の下方に挿入したときに、吐風口52から風を早期に吹き出させることができるので、使い勝手のよい手乾燥装置100とすることができる。
また、カバー32の下面部37は、前面部34の下端から第1傾斜部37bに向けて延びる第1延出部37aを有する。これにより、例えば洗面器165の前方に位置する使用者の身長が低くても、使用者から第1傾斜部37bをより見えにくくすることができる。これにより、スリムでコンパクトな乾燥スパウト30であるという印象をより多くの使用者に与えることができる。また、乾燥スパウト30を側方から見てもスリムでコンパクトな印象を与えることができる。
また、カバー32の下面部37は、第1傾斜部37bから後方に向けて延びる第2延出部37cを有する。これにより、乾燥スパウト30の後側での上下方向の厚みが必要以上に大きくなるのを抑制できる。すなわち、第2延出部37cは、乾燥スパウト30の後側での上下方向の厚みを大きくするために第1傾斜部37bの傾斜角度を大きくしても、乾燥スパウト30の後端(壁部168側)での上下方向の厚みが必要以上に大きくなってしまうのを抑制できる。そして、第2延出部37cは、ボウル部166の前方に位置する使用者から第1傾斜部37bの後端側を見えにくくすることができる。これにより、スリムでコンパクトな乾燥スパウト30であるという印象をより多くの使用者に与えることができる。
また、カバー32は、上面部33の左端から下方に向けて延びる左側面部35と、上面部33の右端から下方に向けて延びる右側面部36と、を有し、カバー32の下面部37は、第1傾斜部37bの後方に位置して左側面部35の下端から右斜め下方に向けて延びる第2傾斜部37dと、第1傾斜部37bの後方に位置して右側面部36の下端から左斜め下方に向けて延びる第3傾斜部37eと、を有する。
これにより、乾燥スパウト30は、カバー32の全体形状が逆三角形状となっている。その結果、乾燥スパウト30は、よりスリムなデザインとすることができるので、見栄えを向上できる。
また、第1傾斜部37bは、水平とのなす角が0度よりも大きく75度以下の範囲で傾斜している。これにより、ボウル部166の前方に位置する使用者から第1傾斜部37bを見えにくくすることができる。その結果、スリムでコンパクトな乾燥スパウト30であるという印象を使用者に与えることができる。
図16は、本発明の変形例に係る乾燥スパウトを示す図11と同様の断面図である。
上述した実施形態では、拡散室45に凹部46を設け、この凹部46内に人体検知センサ60を収納した場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明の態様はこれに限らず、例えば図16に示す変形例のように、拡散室80に凹部を設けることなく、拡散室80の底板81とカバー32の第1傾斜部82との間に人体検知センサ83を配置してもよい。図16に示す変形例では、拡散室80にノズルカバー84をねじ止めするためのねじ座85が底板81から拡散室80内に向けて突出している。そして、このねじ座85の後面部85aが障壁部となっている。
また、上述した実施形態では、第1傾斜部37bに人体検知センサ60を配置した場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明の態様はこれに限らず、例えば人体検知センサ60は、例えば吐風口52の前方や壁部168に配置されていてもよい。すなわち、人体検知センサは、乾燥スパウト30の下方に挿入された手を検知できれば任意の位置に設けることができる。
また、上述した実施形態では、カバー32の下面部37は、第1延出部37a、第1傾斜部37b、および第2延出部37cを有している場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明の態様はこれに限らず、例えばカバー32の下面部37は、少なくとも第1傾斜部を有していればよい。すなわち、カバー32の前面部34の下端からカバー32の後端まで第1傾斜部が延びていてもよいし、第1延出部37aの後端からカバー32の後端まで第1傾斜部が延びていてもよいし、カバー32の前面部34の下端から第2延出部まで第1傾斜部が延びていてもよい。
以上、本発明の実施形態について説明した。しかし、本発明はこれらの記述に限定されるものではない。前述の実施形態に関して、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、手乾燥装置などが備える各要素の形状、寸法、材質、配置などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。