JP7730744B2 - 電力変換器の制御器および制御方法 - Google Patents
電力変換器の制御器および制御方法Info
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Description
図1は、本開示の一実施の形態における電力変換器の制御器を含む電源系統の概略構成を示すブロック図である。図1に示すように、本実施の形態における電源系統1は、商用電源系統等の交流電源系統2と、蓄電設備3と、電力変換器4と、を備えている。交流電源系統2と電力変換器4とは、交流配線5により接続されている。蓄電設備3と電力変換器4とは、直流配線6により接続されている。本実施の形態において、交流電源系統2が、三相交流系統である場合を例示する。
電圧演算部71は、電圧検出器7で検出された各相の瞬時電圧va,vb,vcから次式により交流電圧Vacを算出する。
電流演算部72は、電流検出器8で検出された各相の瞬時電流ia,ib,icから次式により電力変換器4から交流配線5に出力される交流電流Iacを算出する。
電力演算部73は、電圧演算部71で算出された電圧Vd,Vqおよび電流演算部72で算出された電流Id,Iqから次式により対応する電力変換器有効電力Pacおよび電力変換器無効電力Qacを算出する。なお、以下では、電力変換器有効電力Pacおよび電力変換器無効電力Qacを単に有効電力Pacおよび無効電力Qacと称する場合がある。
図2は、図1に示す制御器における周波数目標値演算部の構成を示すブロック図である。図2に示すように、周波数目標値演算部80は、周波数目標値演算処理を行う。周波数目標値演算処理において、周波数目標値演算部80は、有効電力Pacに対する周波数facの関係が所定の第1の垂下特性を有するように周波数目標値fac_refを算出する。なお、第1の垂下特性は、有効電力Pacが大きくなると周波数facが小さくなり、有効電力Pacが小さくなると周波数facが大きくなるような特性を意味する。
図3は、図1に示す制御器における内部相差角演算部の構成を示すブロック図である。図3に示すように、内部相差角演算部82は、周波数目標値演算部80で算出された周波数目標値fac_refに対する交流配線5における周波数facの偏差である第2偏差D2=fac_ref-facを算出し、それを積分器88に入力して積算する。積分器88では、当該第2偏差D2に単位変換用の係数Kwを掛けた仮想発電機の回転速度を積分することにより、仮想発電機における内部相差角θを算出する。
図4は、図1に示す制御器における内部起電圧目標値演算部の構成を示すブロック図である。図4に示すように、内部起電圧目標値演算部83は、電力演算部73で算出された無効電力Qacに基づいて交流電圧目標値Vac_refを算出する。ここで、内部起電圧目標値演算部83は、無効電力Qacに対する交流電圧Vacの関係が所定の第2の垂下特性を有するように交流電圧目標値Vac_refを算出する。なお、第2の垂下特性は、無効電力Qacが大きくなると交流電圧Vacが小さくなり、無効電力Qacが小さくなると交流電圧Vacが大きくなるような特性を意味する。
図5は、図1に示す制御器における電流指令値演算部の構成を示すブロック図である。図5に示すように、電流指令値演算部84において、内部相差角演算部82で算出された内部相差角θと、内部起電圧目標値演算部83で算出された内部起電圧目標値Ef_refと、電圧演算部71で算出されたd軸電圧Vdおよびq軸電圧Vqとが関数演算部89に入力される。関数演算部89は、次式に示す演算を行い、電流目標値Id_ref,Iq_refを算出する。
図6は、図1に示す制御器における駆動信号生成部の構成を示すブロック図である。図6に示すように、駆動信号生成部85には、交流配線5における電流Id,Iq、位相φacおよび電流指令値Id_cmd,Iq_cmdが入力される。駆動信号生成部85は、系統電流Id,Iqが電流指令値Id_cmd,Iq_cmdになるような駆動信号Soを生成し、電力変換器4に出力する。
本実施の形態によれば、電力変換器4の代わりに交流配線5に仮想発電機が接続されたと仮定した場合に当該仮想発電機が交流配線5に出力する電力を模擬するために、仮想発電機の内部起電圧目標値Ef_refおよび内部相差角θが算出され、当該内部起電圧目標値Ef_ref、内部相差角θおよび交流配線5における電圧Vd,Vqから仮想発電機から出力される電流を推定している。電源系統1において系統事故等が発生し、瞬間的な電圧低下が発生すると、この電流の推定値が過大な値となる。そのため、当該電流の推定値をそのまま電流指令値として電力変換器4を駆動すると、電力変換器4が過電流によりトリップまたは破損する恐れがある。この結果、瞬間的な電圧低下時において運転継続し、かつ、交流電源系統2における電圧回復時に電圧低下状態から早急に復旧することができなくなる。
(1)瞬間的な電圧低下の発生に関するシミュレーション
以下に、第1シミュレーションとして、上記実施の形態の電源系統1において瞬間的な電圧低下を発生させた場合のシミュレーションの結果を以下に示す。第1シミュレーションでは、実施例として、図1に示される電源系統1について、交流電源系統2において残留電圧20%、継続時間0.3秒の瞬間的な電圧低下が発生した場合の挙動についてのシミュレーションを実施し、比較例と比較した。第1シミュレーションにおいては、シミュレーション開始から5秒後に瞬間的な電圧低下が発生し、さらに0.3秒後に交流電源系統2における電圧が回復している。
以下に、第2シミュレーションとして、上記実施の形態の電源系統1において連系運転から自立運転への切り替えを行った場合のシミュレーションの結果を以下に示す。第2シミュレーションでは、第1シミュレーションと同様の実施例と比較例(以下、比較例1)とを用いて、比較例1において実現されている連系運転から自立運転への切り替えが実施例においても遜色なく実現できるかどうかを検証した。さらに、上記実施の形態の電源系統1において、電流フィードバックループに追加する電圧加算項を制限しない場合を比較例2として、連系運転から自立運転への切り替えを行った場合のシミュレーションを併せて行った。何れの例においても、シミュレーション開始から5秒のタイミングで連系運転から自立運転に切り替えた場合がシミュレーションされている。
以上の2つのシミュレーションの結果から、上記実施の形態における電源系統1の制御態様によれば、制御方式を変更することなく自立運転と連系運転との切り替えが可能であり、かつ、連系運転時に瞬間的な電圧低下が生じた場合でも連系運転を継続し、交流電源系統2における電圧回復時に電圧低下状態から早急に復旧することができることが分かる。
以上、本開示の実施の形態について説明したが、本開示は上記実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変更、修正が可能である。
本開示の一態様に係る電力変換器の制御器は、蓄電設備と交流電源系統との間で電力変換を行う電力変換器の制御器であって、前記交流電源系統と前記電力変換器とを接続する交流配線における電圧、周波数および前記電力変換器から前記交流配線に出力される電流を取得し、前記交流配線に前記電力変換器が出力する電力変換器有効電力に対する周波数の関係が所定の第1の垂下特性を有するように、所定の有効電力指令値に対する前記電力変換器有効電力の偏差である第1偏差に基づく値に、前記第1の垂下特性を示す係数を掛ける演算を含む周波数目標値演算処理によって周波数目標値を算出し、前記周波数目標値に対する前記交流配線における周波数の偏差である第2偏差を積算して内部相差角を算出し、所定の無効電力指令値に対する前記交流配線に前記電力変換器が出力する電力変換器無効電力の偏差である第3偏差に基づく値に、所定の基準電圧を加算して内部起電圧目標値を算出し、前記内部相差角と、前記内部起電圧目標値と、前記交流配線における電圧とから、電流目標値を算出し、前記電流目標値を所定の第1範囲内に制限して電流指令値を生成し、前記電流目標値に対する前記電流指令値の偏差である第4偏差と、前記交流配線における電圧とから電力補正値を算出し、前記電力補正値により前記第1偏差を補正することにより、前記周波数目標値を補正し、前記交流配線における電圧を所定の制限範囲内に制限した制限電圧を生成し、前記電流指令値に対する前記交流配線に出力される電流の偏差である第5偏差に基づく値に前記制限電圧を加えて電圧指令値を生成することにより、前記電力変換器の駆動信号を生成する。
3 蓄電設備
4 電力変換器
10 制御器
71 電圧演算部
72 電流演算部
80 周波数目標値演算部
82 内部相差角演算部
83 内部起電圧目標値演算部
84 電流指令値演算部
85 駆動信号生成部
Claims (4)
- 蓄電設備と交流電源系統との間で電力変換を行う電力変換器の制御器であって、
前記交流電源系統と前記電力変換器とを接続する交流配線における電圧、周波数および前記電力変換器から前記交流配線に出力される電流を取得し、
前記交流配線に前記電力変換器が出力する電力変換器有効電力に対する周波数の関係が所定の第1の垂下特性を有するように、所定の有効電力指令値に対する前記電力変換器有効電力の偏差である第1偏差に基づく値に、前記第1の垂下特性を示す係数を掛ける演算を含む周波数目標値演算処理によって周波数目標値を算出し、
前記周波数目標値に対する前記交流配線における周波数の偏差である第2偏差を積算して内部相差角を算出し、
所定の無効電力指令値に対する前記交流配線に前記電力変換器が出力する電力変換器無効電力の偏差である第3偏差に基づく値に、所定の基準電圧を加算して内部起電圧目標値を算出し、
前記内部相差角と、前記内部起電圧目標値と、前記交流配線における電圧とから、電流目標値を算出し、
前記電流目標値を所定の第1範囲内に制限して電流指令値を生成し、
前記電流目標値に対する前記電流指令値の偏差である第4偏差と、前記交流配線における電圧とから電力補正値を算出し、
前記電力補正値により前記第1偏差を補正することにより、前記周波数目標値を補正し、
前記交流配線における電圧を所定の制限範囲内に制限した制限電圧を生成し、前記電流指令値に対する前記交流配線に出力される電流の偏差である第5偏差に基づく値に前記制限電圧を加えて電圧指令値を生成することにより、前記電力変換器の駆動信号を生成する、制御器。 - 前記電流指令値は、d軸電流指令値およびq軸電流指令値を含み、
前記制御器は、
前記交流配線における電圧の瞬時値からd軸電圧およびq軸電圧を算出し、
前記交流配線における電流の瞬時値からd軸電流およびq軸電流を算出し、
前記d軸電流指令値に対する前記d軸電流の偏差に基づく値に前記制限電圧として前記d軸電圧を所定の第2範囲内に制限したd軸制限電圧を加えてd軸電圧指令値を生成し、
前記q軸電流指令値に対する前記q軸電流の偏差に基づく値をq軸電圧指令値として生成する、請求項1に記載の制御器。 - 前記d軸制限電圧の大きさは、前記d軸電圧の定格電圧を1としたとき、0以上1以下である、請求項2に記載の制御器。
- 蓄電設備と交流電源系統との間で電力変換を行う電力変換器の制御方法であって、
前記交流電源系統と前記電力変換器とを接続する交流配線における電圧、周波数および前記電力変換器から前記交流配線に出力される電流を取得し、
前記交流配線に前記電力変換器が出力する電力変換器有効電力に対する周波数の関係が所定の第1の垂下特性を有するように、所定の有効電力指令値に対する前記電力変換器有効電力の偏差である第1偏差に基づく値に、前記第1の垂下特性を示す係数を掛ける演算を含む周波数目標値演算処理によって周波数目標値を算出し、
前記周波数目標値に対する前記交流配線における周波数の偏差である第2偏差を積算して内部相差角を算出し、
所定の無効電力指令値に対する前記交流配線に前記電力変換器が出力する電力変換器無効電力の偏差である第3偏差に基づく値に、所定の基準電圧を加算して内部起電圧目標値を算出し、
前記内部相差角と、前記内部起電圧目標値と、前記交流配線における電圧とから、電流目標値を算出し、
前記電流目標値を所定の第1範囲内に制限して電流指令値を生成し、
前記電流目標値に対する前記電流指令値の偏差である第4偏差と、前記交流配線における電圧とから電力補正値を算出し、
前記電力補正値により前記第1偏差を補正することにより、前記周波数目標値を補正し、
前記交流配線における電圧を所定の第2範囲内に制限した制限電圧を生成し、前記電流指令値に対する前記交流配線に出力される電流の偏差である第5偏差に基づく値に前記制限電圧を加えて電圧指令値を生成することにより、前記電力変換器の駆動信号を生成する、制御方法。
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