以下、本発明の実施形態の例について図面を参照して説明する。なお、以下で説明する各実施形態の例における各種構成要素は、矛盾等が生じない範囲で適宜組み合わせ可能である。また、ある実施形態の例として説明した内容については、他の実施形態においてその説明を省略している場合がある。また、各実施形態の特徴部分に関係しない動作や処理については、その内容を省略している場合がある。
[第1の実施の形態]
以下、図面を参照しながら、本発明の第1の実施の形態に係る充電装置10の例について説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る充電装置10の構成例を説明する説明図である。以下、充電装置10と充電対象物20とについて説明する。なお、図1に示すように、充電対象物20は機器本体21と充電関連ユニット22を備えるが、これらについては、充電装置10の説明の後であらためて言及する。
充電装置10は、自装置の筐体上面に載置される充電対象物20が備える蓄電池22Cを充電するための装置である。本例における充電装置10は、筐体11を備え、充電対象物20の底面と筐体11上面に形成された溝部12とで構成される冷却流路によって蓄電池22Cを冷却することを特徴とするものである。以下、充電装置10の筐体上面を「載置面」と称する。この載置面は、充電対象物20と接触する接触面の一例である。なお、蓄電池22Cを充電するための構成は特に限定されず、無接点充電でも接点式充電(装置それぞれに対応する専用の端子部を設けて端子部の接続によって充電するもの)でも有線接続充電(例えばUSBケーブルのようなもので有線接続して充電するもの)でもよい。以下、蓄電池22Cへの充電を無接点充電により行う場合を例に説明する。
図1に示すように、充電装置10は、筐体11と、溝部12と、送電コイル16とを少なくとも備える。以下、充電装置10が、格納部13と、吸気口14と、排気口15と、ファン17とをさらに備える場合を例に説明する。
筐体11は、内部に各種部品を格納するための容器であり、送電コイル16とファン17とを自身の内部に格納する。なお、筐体11は、送電コイル16に電力を供給する部品(図示せず)も備える。なお、筐体11の形状は、図1に示すような充電対象物20を自身の上面に載置可能な形状に限定されず、充電対象物20、特に蓄電池22Cの近傍に接触面を持つ形状であればよい。
溝部12は、載置面に設けられ、筐体11の側面まで連続して切り欠かれた形状に形成されている。ここで、筐体11の側面まで連続して切り欠かれた形状とは、載置面の一部から筐体11の側面まで延びる空間を構成する形状を意味する。また、筐体11を側面から観察した場合の溝部12の形状は特に限定されず、溝の途中で形状が変化してもよい。溝部12の断面形状の例には、矩形や台形だけでなく、曲線を含む形状も含まれる。以下、溝部12が矩形の場合を例に説明する。なお、筐体11の側面側から見た溝部12の切り欠きの大きさは特に限定されないが、蓄電池22Cに対する冷却効率が考慮された大きさであることが好ましい。一方、筐体11を上面から観察した場合の溝部12の形状は特に限定されず、載置面の一部又は筐体11の側面から、筐体11の側面まで連続して切り欠かれた形状であればよい。このような構成の例には、載置面の一部から筐体11の側面の一箇所まで連続して切り欠かれた形状や、筐体11の側面の複数箇所まで連続して切り欠かれた形状がある。なお、筐体11が複数の側面を有する場合、溝部12は、ある側面の一箇所から当該側面とは異なる側面の一箇所まで連続して切り欠かれた形状であってもよい。また、溝部12の一部又は全体が湾曲した形状でもよい。以下、溝部12が、載置面における側面の一箇所から他の側面の一箇所まで直線状に延びた形状を例に説明する。
格納部13は、筐体11の内部に設けられた空間であって、後述する送電コイル16とファン17とを格納するための空間である。なお、格納部13に送電コイルなどとは異なる部材が格納されていてもよい。
吸気口14は、溝部12の空気を格納部13に流入させるために溝部12に形成される。本例では、吸気口14は溝部12の側面に形成されており、吸気口14によって格納部13と充電装置10外の空間とが連通している。
排気口15は、格納部13の空気を格納部13の外部に流すために筐体11に形成される。本例では、排気口15は筐体11の側面に形成されており、排気口15によって格納部13と充電装置10外の空間とが連通している。なお、排気口15の形成位置は特に限定されないが、後述するファン17によって吸気口14から吸気された空気を適切に排気可能な位置に形成されることが好ましい。すなわち、例えば、ファン17の構造及び設置位置に合せて排気口15が異なる位置に形成されてもよい。
なお、上述した例では、吸気口14は溝部12に形成され、排気口15は筐体11に形成された場合について説明したが、格納部13におけるファン17の位置や向きによって、吸気口14及び排気口15の関係は逆になってもよい。
送電コイル16は、充電関連ユニット22が備える受電コイル22Bに無接点で送電可能なコイルである。本発明に係る充電装置10は、蓄電池22Cを充電するための電力を充電対象物20に対して送電するための構成である送電部の少なくとも一部として、送電コイル16を備える。本例では、送電コイル16は、格納部13内の上方部分に配置されている。ここで、送電コイル16に電流を生じさせると磁界(磁束)が発生する。発生した磁界(磁束)によって受電コイル22Bで電流が生じることになる。例えば、充電装置10はACアダプタ(図示せず)を備え、送電コイル16に対して、ACアダプタによって交流から直流に変換された電力が供給される。なお、送電部は、充電対象物20に対して送電するためのものであれば特に限定されない。充電対象物20に対して送電するための構成例には、充電装置10及び充電対象物20それぞれに対応する専用の端子部を設けて充電装置10と充電対象物20とを当該端子部によって接続することで充電対象物20に対して送電する構成や、ACアダプタで変換した直流電源を有線にて充電対象物20に対して送電する構成がある。
ファン17は、吸気口14から空気を吸気して、排気口15から空気を排気するための装置である。
ここで、ファン17の種類は特に限定されず、吸込方向と送風方向とが略垂直関係にある送風装置である遠心ファンでもよいし、吸込方向と送風方向とが略平行関係にある送風装置である軸流ファンでもよい。なお、遠心ファンには、例えばシロッコファンやターボファンがある。
また、ファン17は、格納部13に配置されているが、格納部13における配置位置は特に限定されない。但し、効率的な送風を考えた場合、ファン17は排気口15に隣接する位置に配置されることが好ましい。本例のファン17は、格納部13において、筐体11の側面に設けられた排気口15と隣り合った関係で配置される。
ここで本例の場合、ファン17の長手方向が筐体11の上面(接触面あるいは載置面)と略平行関係に配置されているが、これによって、充電装置10の厚み(あるいは高さ)を抑えることができる。なお、本例の他、例えば充電対象物20との接触面が筐体11の側面にある場合、ファン17の長手方向が筐体11の側面と略平行関係に配置されることで、充電装置10の幅を抑えることができる。同様に、例えば充電対象物20との接触面が筐体11の底面にある場合、ファン17の長手方向が筐体11の底面と略平行関係に配置されることで、充電装置10の高さを抑えることができる。更に、本例のように接触面が筐体11の上面にある場合、ファン17として遠心ファンを用いる方が充電装置10の高さをより抑えることができる。仮に、ファン17として軸流ファンを用いた場合、上面側から吸い込んだ空気を底面側に吐き出すため、ファン17の底面側に空間を設ける必要がある。これには、筐体11自体の高さを十分に高くした上でファン17を筐体11の上面側に置く、あるいは、筐体11の下側に更に脚部を設ける、等の方法が考えられるが、いずれにしても充電装置10全体としてある程度の高さが必要になる。その点、ファン17として遠心ファンを用いた場合、空気を側面側に吐き出せば良く、ファン17の底面側に空間を設ける必要がないためである。
なお、図1では示していないが、充電装置10は、充電状態に基づいてファン17の動作を制御する制御部を備えてもよい。
ここで、充電状態とは、充電装置10から蓄電池22Cへの充電の状態を意味する。充電状態を特定するための構成は特に限定されず、充電装置10に設けられた温度センサが検知した温度の状態から特定する構成としてもよいし、蓄電池22Cの充電量あるいは充電の完了から特定する構成としてもよい。ここで、温度の状態から充電状態を特定する構成とする場合、温度センサが設けられる位置の例には、制御部の基板上や充電装置10の内部上方がある。また、蓄電池22Cの充電量あるいは充電の完了から特定する構成とする場合、蓄電池22Cの充電量あるいは充電の完了を通知する信号を、充電関連ユニット22から受信する受信手段を充電装置10に設ける構成がある。
また、充電状態に基づいてファン17の動作を制御するための構成は特に限定されないが、ファン17の動作を開始させる条件(開始条件)と、ファン17の動作を停止させる条件(停止条件)とが、充電装置10の使用者にとって明確であることが好ましい。このような構成の例には、充電装置10から蓄電池22Cへの充電が開始されたことを開始条件とし、該充電が停止又は完了したことを停止条件とする構成がある。また、充電装置10の温度から充電状態を特定する構成の場合、充電装置10に設けられた温度センサが検知した温度が所定値以上となったことを開始条件とし、該温度が特定値以下になったことを停止条件とする構成としてもよい。
また、制御部は、蓄電池22Cの充電が完了してから所定条件が満たされるまでファン17を動作させる構成としてもよい。すなわち、制御部は、蓄電池22Cへの充電が完了したときにファン17が動作している状態である場合、所定条件が満たされるまでファン17の動作を継続させる構成としてもよい。所定条件は特に限定されず、充電装置10に設けられた温度センサが検知する温度が所定値以下まで下がることを条件としてもよいし、蓄電池22Cの充電が完了した時点から所定時間が経過することを条件としてもよい。
また、図1では示していないが、充電対象物20を充電装置10に載置したときに蓄電池22Cの下方に溝部12が位置することが好ましいため、そのような位置関係を定めるために、充電装置10の載置面に対して充電対象物20の載置位置を特定する載置位置特定部が設けられてもよい。
ここで、充電対象物20の載置位置を特定するための構成は特に限定されず、充電対象物20の一部を所定箇所に嵌合させることで位置決めする構成でもよいし、目視で確認可能なように充電対象物20の載置位置を載置面に表示する構成でもよい。充電対象物20の一部を嵌合する構成とする場合、充電対象物20の下方部分の形状に沿った凸部及び/又は凹部を充電装置10の載置面に形成する構成がある。また、充電対象物20の載置位置を載置面に表示する構成とする場合、充電対象物20の載置位置を表示するマーカが載置面に備えられた構成がある。このような構成とすることで、使用者が充電対象物20を充電装置10に載置する際の位置ずれの防止が可能となる。
充電対象物20は、上述の通り、機器本体21と充電関連ユニット22を備える。このうち機器本体21は、蓄電池22Cから電力の供給を受けて動作するものであれば特に限定されない。機器本体21には、充電対象物20を機能させるための各種部品(図示せず)が格納される。
充電関連ユニット22は、少なくともハウジング22Aと、受電コイル22Bと、蓄電池22Cとから構成される。充電関連ユニット22を充電対象物20に設けるための構成は特に限定されず、機器本体21に対して着脱可能に設けられてもよいし着脱不能に設けられてもよい。
ハウジング22Aは、受電コイル22B及び蓄電池22Cを格納するための容器である。ハウジング22Aの形状は、機器本体21の下方に蓄電池22Cが設けられることが可能な形状である。例えば、ハウジング22Aは、機器本体21と電気的に接続するための電池側端子部が設けられる。
受電コイル22Bは、送電コイル16から受電可能なコイルである。受電コイル22Bでは、送電コイル16に電流が流れることで発生した磁界(磁束)によって電流が発生する。受電コイル22Bで発生した電流は、充電制御IC(図示せず)の制御に基づいて蓄電池22Cに送られ、蓄電池22Cは充電される。
蓄電池22Cは、機器本体21に電力を供給する。本例では、充電装置10から蓄電池22Cへの無接点充電が可能である。蓄電池22Cは、例えばリチウムイオン電池やニッケル水素電池である。
なお、図示していないが、充電関連ユニット22から機器本体21に電力を供給するために、機器本体21は充電関連ユニット22との間の通電を担う本体側端子部を備え、充電関連ユニット22は充電対象物20との間の通電を担う電池側端子部を備える。
また、本例では、ハウジング22A、受電コイル22B及び蓄電池22Cを備える充電関連ユニット22が充電関連ユニット22に設けられるものとして説明したが、蓄電池22Cは機器本体21内に直接設けられるようにしてもよい。
以上、本発明の第1の実施の形態に係る充電装置10及び充電対象物20の構成例について説明した。
次に、充電装置10の作用について説明する。
図2は、本発明の第1の実施の形態に係る充電装置10の作用を説明する説明図である。すなわち、図2は、充電装置10の載置面に充電対象物20が載置された状態においてファン17を動作させたときの様子を説明するための、充電装置10及び充電対象物20を上方から観察した上面図である。図2において、溝部12は破線で示されている。また、図2において、ファン17、充電関連ユニット22、受電コイル22B及び蓄電池22Cの位置は、一点鎖線で示されている。また、図2では、充電装置10に対して充電対象物20が適切に載置されており、蓄電池22Cの下方に溝部12が位置した状態となっているものとする。以下、充電装置10の作用について、充電状態に基づいてファン17の動作を制御する制御部を充電装置10が備える場合を例に説明する。
まず、使用者は、充電対象物20が備える蓄電池22Cの充電を目的として、充電装置10の載置面に充電対象物20を載置する。充電装置10の載置面に充電対象物20が載置されると、蓄電池22Cへの充電が開始される。蓄電池22Cへの充電においては、送電コイル16、受電コイル22B、蓄電池22C等が発熱する。その熱によって蓄電池22Cの温度が上昇する。
次に、制御部は、所定の動作開始タイミングでファン17の動作を開始する。ここで、制御部がファン17の動作を開始するタイミングは特に限定されず、蓄電池22Cの充電が開始されたタイミングでもよいし、充電装置10が備える温度センサが検知した温度が所定値以上となったタイミングでもよい。
ファン17は、動作を開始すると、吸込方向から空気を吸い込み、送風方向へ空気を吐き出し始める。ファン17による空気の吸い込み及び吐き出しによって、溝部12の端部から、筐体11の溝部12と充電対象物20の底面によって形成される冷却流路に対して空気が流入し始め、当該空気は冷却流路内を吸気口14に向かって流れていく。吸気口14の真上に蓄電池22Cが配置されているため、冷却流路を通過する空気は、充電対象物20の下方に設けられている蓄電池22Cが持っている熱を奪いつつ、吸気口14から筐体11の内部に流入する。筐体11の内部に流入した空気は、ファン17の吸気箇所に向かって格納部13を通過し、ファン17の吸気箇所から吸気された空気はファン17の排気箇所から排気され、筐体11の排気口15から筐体11の外部へと排気される。ここで、格納部13を通過する空気は、送電コイル16の熱を奪っていく。図2の矢印に示されるように、ファン17の動作によって筐体11外から空気が流入して冷却流路及び格納部13を通過して当該空気が排気口15から排気される。そのため、熱を奪った空気が冷却流路及び格納部13に残らないため、ファン17を動作させない場合と比較してより効率的な冷却が可能である。
また、図2に示されるように、ファン17の動作によって筐体11の外部から流入する空気は吸気口14に向かって冷却流路を通過する経路を流れ、当該空気が、蓄電池33の空冷に寄与しない経路に逃げていかない。よって、ファン17の動作によって筐体11の外部から流入する空気を無駄なく空冷に利用することができるため、より効率的な冷却が可能である。
また、制御部は、ファン17が動作しており、かつ充電装置10に設けられた温度センサによって検知された温度が所定値以下になった場合に、ファン17の動作を停止させてもよい。そして、制御部は、当該温度センサによって検知された温度が所定値以上になった場合はファン17の動作を再開してもよい。なお、ファン17の動作を開始させる際の温度の閾値と、ファン17の動作を終了させる際の温度の閾値は、異なる値に設定してもよい。例えば、動作終了時の温度の閾値を動作開始時の温度の閾値よりも低い温度に設定してやれば、閾値を挟んで動作終了と動作開始が繰り返され、結果としてファン17が回り続けるという状況を回避することが可能となる。
また、制御部は、蓄電池22Cへの充電が完了したときにファン17が動作している場合、蓄電池22Cへの充電が完了したことをトリガとしてファン17の動作を停止させてもよい。
また、制御部は、蓄電池22Cへの充電が完了したことを検知した際にファン17が動作している場合には、蓄電池22Cへの充電が完了したことを検知してから所定条件が満たされるまでファン17の動作を継続させてもよい。ここで、所定条件は特に限定されないが、蓄電池22Cへの充電が完了した時点から所定時間が経過するという条件でもよいし、温度センサが検知した温度が所定値以下になるという条件でもよい。所定時間は特に限定されず、蓄電池22Cの充電完了時点において温度センサが検知した温度に基づいて定まる時間でもよいし、予め設定されて変化しない時間でもよい。また、ここでの所定値は、例えば蓄電池22Cへの充電中にファン17を動作させるか否かの決定に用いられる値と略同一の値としてもよい。このように所定条件が満たされるまでファン17の動作を継続させると、冷却流路や格納部13を通過する空気が充電完了時に残っている充電装置10や蓄電池22Cの熱を奪うことになる。そのため、充電完了後においても充電装置10や充電対象物20の温度を継続して下げることが可能となる。これにより、充電装置10や充電対象物20の安全性がより担保される。また、充電完了後も継続して充電装置10の温度を下げておくことで、充電が完了した充電対象物20とは異なる他の充電対象物20の蓄電池22Cを充電する必要が生じた場合等において、充電装置10側の温度が十分に冷却された状態から次の充電を開始することが可能となる。また、充電が完了した後も継続して充電装置10に載置されている充電対象物20を継続して冷却することで、充電対象物20の使用に悪影響がない程度まで十分に冷却することが可能になる。
以上のように、本発明に係る充電装置10によれば、筐体11に接触した充電対象物20が備える蓄電池22Cを充電するための充電装置10であって、筐体11内部に、充電対象物20に対して送電する送電部を備え、筐体11の外面のうち載置面、すなわち充電対象物20が接触する接触面に溝部12が形成され、充電対象物20が筐体に接触した状態において、充電対象物20と溝部12とによって空気が通過可能な冷却流路が形成されるようにしたので、充電対象物20からの発熱による充電効率の低下を防止することが可能となる。
すなわち、充電装置10に溝部12が形成されることで、充電装置10と充電対象物20との間に冷却流路ができ、空気が冷却流路内を通過して充電対象物20の熱を奪うようになる。そのため、溝部12が形成されていない場合と比較して、充電対象物20のより効率的な冷却が可能となる。
なお、充電装置10と充電対象物20との位置関係は、充電装置10の上面に充電対象物が載置される関係に限定されない。すなわち、充電装置10は、筐体11に接触した充電対象物20が備える蓄電池22Cを充電するための充電装置であって、筐体11内部に、充電対象物20に対して送電する送電部を備え、筐体11の外面のうち、充電対象物20が接触する接触面に溝部12が形成され、充電対象物20が筐体11に接触した状態において、充電対象物20と溝部12とによって空気が通過可能な冷却流路が形成される構成であればよい。充電装置10と充電対象物20との位置関係の他の例には、筐体11の側面を接触面として当該側面に充電対象物20が接触した状態や、筐体11の底面を接触面として充電対象物20の上面に充電装置10が載置された状態がある。
また、蓄電池22Cが、充電対象物20が筐体11に接触する面側に設けられる場合、充電装置10が、蓄電池22Cから接触面に向かう方向に溝部12が位置するように充電対象物20の接触位置を特定する接触位置特定部を備える構成としてもよい。例えば、充電装置10の筐体11の上面に充電対象物20が載置されることで蓄電池22Cが充電される場合、充電対象物20が筐体11に接触する面側は、充電対象物20の内側下方であり、蓄電池22Cから接触面に向かう方向は、蓄電池22Cの下方向である。
[第2の実施の形態]
次に、充電対象物20が医療機器である場合について説明する。本発明の第2の実施の形態に係る医療機器は、バッテリからの電力供給を必要とするものであればどのような医療機器であっても対象となり得る。医療機器の一例として、所謂スリットランプと呼ばれる、被検体の眼(以下、「被検眼」と称する。)にスリット光を照射して、被検眼での散乱により生成した散乱光を観察することで被検眼の角膜や水晶体等を検査するための装置がある。医療機器の他の例には、眼圧計や眼底カメラ、オートレフケラトメータ等の眼科装置や、体温計などが考えられる。以下、本発明の実施の形態に係る医療機器の一例であるスリットランプを用いた検査装置の構成について説明する。
図3は、本発明の第2の実施の形態に係る医療機器100の構成の外観例を表した斜視図である。医療機器100は、片手で把持した状態で操作することにより被検眼を検査するための装置であり、充電対象物の一例である。図3に示すように、医療機器100は、照射部110と、観察部120と、グリップ部130と、指掛部140と、人差し指側操作部150と、親指側操作部160と、ベース部170と、照射角度調整部180と、目盛部190とを備える。
照射部110は、被検眼に対して照射光を照射する機能を有する。本例では、照射部110は、照射光としてスリット光やスポット光を被検眼に照射する機能を有する。照射部110は、照射筒111と、照射口112と、円盤操作部113と、スイング部114と、別光源設置部115とからなる。照射筒111は、スリット光を照射するための構成が内部に配置される。本例では、照射筒111は、光源、コンデンサレンズ、スポット円盤、スリット円盤及び投光レンズを内部に備える。光源の例にはLEDがある。照射筒111では、光源から発された光がコンデンサレンズで集光後にスリット円盤を通過しスリット光やスポット光が生成される。当該スリット光やスポット光は、照射口112に入射する。照射口112は、内部に配置される投光プリズムからなる。投光プリズムに入射したスリット光やスポット光は、方向を変え装置外部の被検眼方向へ照射される。円盤操作部113は、操作者がスポット円盤及びスリット円盤を回転させ、照射するスリット光の長さや幅、スポット光の直径を選択するダイヤルである。スイング部114は、一端部分と照射筒111の下部に設けられ、当該照射筒111と所定の距離を開けて位置する他端部分が後述する照射角度調整部180に接続される板状の部材からなる。なお、スイング部114における照射角度調整部180の外周に接する部分には、照射部110の回転角度を示すためのマーカが設けられる。
別光源設置部115は、蛍光観察照明や背景照明のための光を被検眼に照射する機能を有し、照射口112とは別に設けられる。別光源設置部115は、蛍光観察照明用光源設置部と背景照明用光源設置部とからなる。例えば、蛍光観察照明用光源設置部には光源として青色LEDが設置され、背景照明用光源設置部には光源として白色LEDが設置される。なお、別光源設置部115は、蛍光観察照明用光源設置部及び背景照明用光源設置部のうち何れか一方のみを備えてもよい。また、別光源設置部115は、照射口112から照射される光及び別光源設置部115から照射される光が常に概略同一方向を向くように設けられる。例えば、別光源設置部115は、照射口112の回転に合わせて同様に回転する。
観察部120は、照射部110から照射された照射光で被検眼を観察するための機能を有する。本例では、観察部120は、観察用筐体121と、右眼用接眼部122と、左眼用接眼部123と、変倍レバー124とを備える。観察用筐体121、右眼用接眼部122及び左眼用接眼部123は、観察用光学系が内部で構成される。観察用光学系は、右眼での観察用と左眼での観察用とに分かれる。右眼での観察用光学系は、観察用筐体121及び右眼用接眼部122の内部で構成される。また、左眼での観察用光学系は、観察用筐体121及び左眼用接眼部123の内部で構成される。例えば、観察用光学系は、少なくとも対物レンズと、接眼プリズムと、レチクルレンズと、接眼レンズとからなる。照射部110からのスリット光が被検眼で散乱され散乱光として対物レンズに入射する。入射した散乱光は接眼プリズムと、レチクルレンズと、接眼レンズを通過し操作者が観察可能な光となる。変倍レバー124は、左右方向に動かすことにより対物レンズを前後方向に移動させ、被検眼の観察倍率を変更可能なレバーである。
グリップ部130は、片手の親指と人差し指側の4本の指の少なくとも何れか1本との間で挟むように操作者が把持可能に設けられる。グリップ部130の形状は操作者が把持可能であれば特に限定されないが、略円筒形状が好ましい。本例では、グリップ部130は、図3に示すように、観察用筐体121の下部に取り付けられ、円筒が反ったような形状である。
指掛部140は、グリップ部130を操作者が片手で把持したときに人差し指側に位置する指のうち何れかに引っ掛かるように、当該グリップ部130に設けられている。ここで、人差し指側とは、グリップ部130の側面のうち、当該グリップ部130を把持したときに人差し指が接触し得る側をいう。人差し指側に位置する指は、人差し指、中指、薬指及び小指のうち少なくとも何れかである。また、指掛部140が指に引っ掛かるとは、指が指掛部140の荷重を受ける状態になることをいう。指掛部140の形状は、人差し指側に位置する指のうち何れかに引っ掛かることが可能であれば特に限定されない。図3に示す例では、指掛部140の形状は、グリップ部130の側面から鍔状に突出した形状である。
人差し指側操作部150は、検査の操作に用いられ、グリップ部130を操作者が片手で把持する際に指掛部140によって位置が定まる人差し指側の指のうち、予め操作に用いる指と想定した指が届く範囲内の位置に設けられる。予め操作に用いる指と想定した指は人差し指側の指のうち何れかであれば特に限定されないが、指掛部140が引っ掛かる指以外の指が好ましい。本例では、人差し指を操作に用いる指として想定している。また、指が届く範囲内の位置とは、指を動かして届く位置をいう。人差し指側操作部150は、例えばボタンやスイッチ等である。本例では、人差し指側操作部150は、押下している最中に照射部110の照射筒111内に配置された光源が発光し照射口112から光が照射されるスイッチである。
親指側操作部160は、被検眼の検査の操作に用いられ、グリップ部130を操作者が片手で把持する際に指掛部140によって位置が定まる親指が届く範囲内の位置に設けられる。親指側操作部160には、複数の操作箇所が設けられてもよい。操作箇所には、被検眼の検査に関する操作入力を行うためのボタンや種々のスイッチ、ダイヤル等の操作部材が設けられる。本例では、親指側操作部160の操作箇所に、操作部材として操作用ボタン161~163(図示せず)と、操作用ダイヤル164とが設けられている。操作用ボタン161~163は、例えば蛍光観察照明や背景照明のオンオフ等、検査に関する種々の機能が割り当てられる。また、操作用ダイヤル164は、例えば照射部110の照射口112から照射されるスリット光の光量を調整する機能が割り当てられる。
ベース部170は、グリップ部130の下部に一端部分が取り付けられた板状の部材である。ベース部170の他端部分には、後述する照射角度調整部180が設けられる。
照射角度調整部180は、回転軸を基準として照射部110を回転させることにより照射光の照射角度を調整する部材である。本例では、照射角度調整部180は、ベース部170の他端部分に固定的に取り付けられる。また本例では、照射角度調整部180は、スイング部114において照射筒111から所定の距離を開けた箇所に形成された孔に回動自在に取り付けられて、上面が露出した状態である。すなわち、ベース部170とスイング部114とが照射角度調整部180を介して接続され、スイング部114がベース部170に対して照射角度調整部180を基準に回動自在になっている。なお、照射角度調整部180は、例えば軸受により構成される。
目盛部190は、回転軸の上面に回転角度を示す目盛を設ける。具体的には、目盛部190は、照射部110により照射される照射光の照射角度に対応する目盛を回転軸の上面において円弧状に設ける。本例では、目盛部190は、スイング部114の照射角度調整部180を基準とした回転角度を、スイング部114に嵌った照射角度調整部180の上面において円弧状に示す目印として設けられる。
また、医療機器100の内部下方には電池パック200が設けられる。ここで、電池パック200は、無接点充電によって充電可能であり、医療機器100本体に対して着脱可能に設けられている。
図4は、本発明の第2の実施の形態に係る医療機器100に適用される無接点充電方式の一例を表したブロック図である。図4に示すように、充電台400は、無接点充電の送電を行うための送電コイル416と、ACアダプタ420とを備える充電装置の一例である。電池パック200は、送電コイル416が発生させた磁界(磁束)を受電して電流に変換する受電コイル250と、受電コイル250で変換した電流に基づいて充電を制御する充電制御IC260と、充電対象である蓄電池270と、本体と電気的に接続するための電池側端子部210とを備える。医療機器100は、電池側端子部210と電気的に接続される本体側端子部171を介して電池パック200からの電力を必要な個所に対して給電する。なお、充電台400に対して医療機器100若しくは電池パック200単体が正しく位置決めされて載置されたときに、最も充電効率が高くなるように送電コイル416と受電コイル250とが相対するように設けられることが好ましい。
図5は、本発明の第2の実施の形態に係る充電台400の外観例を表した斜視図である。図5には、筐体411と、溝部412と、吸気口414と、排気口415と、載置位置特定部418とが示されている。筐体411は、概略円筒形状に構成されている。筐体411の上面は、医療機器100を載置するための載置面である。溝部412は、筐体411の上面に側面まで連続して切り欠かれた形状に形成されている。吸気口414は、溝部412における排気口415に向かう側の側面に複数形成されている。排気口415は、筐体411の略円筒形状の軸を中心として溝部412に対向する筐体411側面に形成されている。
載置位置特定部418は、載置面に形成されている凸状部材である。載置位置特定部418は、載置面での形状によって医療機器100の載置位置を特定する。載置位置特定部418に医療機器100の一部を嵌合することで、医療機器100は充電台400における特定の位置に載置された状態になる。ここでの特定の位置は、医療機器100が載置面に載置された状態において蓄電池270の下方に溝部412が位置することになる医療機器100の載置位置である。
図6は、本発明の第2の実施の形態に係る充電台400の筐体上面に医療機器100を載置した場合の一例を表した側面図である。図6には、載置位置特定部418により特定される載置位置に載置された医療機器100が示されている。図6に示された状態において、充電台400から蓄電池270の無接点充電が行われる。ここで、載置位置特定部418によって載置位置が特定され、蓄電池270の下方に溝部412が位置する状態になっている。医療機器100の底面と溝部412とによって冷却流路が形成されている。ファン417の動作を開始すると、冷却流路に対して空気が流入し始め、当該空気は吸気口414から格納部413に流入する。格納部413に流入した空気は、ファン417の吸気箇所に向かって格納部413を通過し、ファン417の吸気箇所から吸気された空気はファン417の排気個所から排気され、排気口415から格納部413の外部へと排気される。このようにして、蓄電池270及び送電コイル416が空冷される。
以上のように、本発明に係る第2の実施の形態に係る充電台400は、筐体411と、溝部412と、吸気口414と、排気口415と、ファン417とを備えるようにしたので、吸気口414に向かって冷却流路を空気が通過することで蓄電池270が空冷されるため、蓄電池270の充電効率の低下を防止でき、結果として、医療機器の充電を確実に行って医療機器を使用可能な状態を速やかに確保したいという医療現場の要請に対応した充電台400を提供することが可能となる。
なお、上述した例においては、医療機器100がスリットランプである場合について説明したが、本発明に係る充電対象物である医療機器は勿論スリットランプに限定されない。
[第3の実施の形態]
次に、図7を参照しながら、本発明の第3の実施の形態に係る充電装置40の例について説明する。第1の実施の形態に係る充電装置10では、吸気口14が溝部12に形成され、排気口15が筐体11の側面に形成されていた。そのため、ファン17の動作が開始された後、筐体11の側面の切り欠き部分から冷却流路に外気が流入して吸気口14から格納部13に空気が流れることで充電対象物20の下方部分が空冷されていた。しかし、本発明に係る充電装置について、吸気口及び排気口の形成位置はこれに限定されない。第3の実施の形態においては、溝部の底面に排気口が形成され、充電装置の筐体の側面又は底面に吸気口が形成される。すなわち、第3の実施の形態では、第1の実施の形態と比較して空気の流れの方向が逆になる。
図7は、本発明の第3の実施の形態に係る充電装置40の構成例を説明する説明図である。第3の実施の形態に係る充電装置40では、吸気口44(図示せず)が充電装置40の筐体41の側面又は底面に形成され、排気口45は溝部42の底面に形成される。また、充電装置40におけるファン47は、軸流ファンであり、格納部43においてファン47からの送風の軸が排気口45の少なくとも一部と重なるように配置される。ここで、ファン47からの送風の軸とは、ファン47の回転軸と同軸であり、ファン47の回転軸を送風方向に延長させた軸を意味する。
図7に示される例では、ファン47は軸流ファンであり、ファン47の回転軸が排気口45の中心を通るようにファン47が配置されている。このような構成とすることで、ファン47が送り出した風がそのまま直接充電対象物20の底面に当たることになる。すなわち、ファン47が送り出した風の圧力を弱めることなく、充電対象物20の底面に当たることになる。そのため、このような構成を備えない場合と比較して、ファン47が送り出した空気によってより多くの熱を充電対象物20の底面から奪っていくことになり、より効率的な蓄電池22Cの冷却が可能となる。
以上のように、本発明の第3の実施の形態に係る充電装置40によれば、吸気口44は、筐体の側面又は底面に形成され、排気口45は、溝部42の底面に形成され、ファン47は、軸流ファンであり、送風の軸が排気口45の少なくとも一部と重なるように配置されるようにしたので、ファン47からの風が充電対象物20の底面に直接当たるようになり、遠心ファンよりも汎用性の高い軸流ファンを用いて効率的な空冷が可能となる。
なお、上述した例では、ファン47は、格納部43においてファン47からの送風の軸が排気口45の少なくとも一部と重なるように配置されていた。しかし、ファン47が動作するときに排気口45から空気が上方に通過可能であれば、ファン47の送風の軸は、排気口45と重なっていない構成としてもよい。このような構成とすることで、ファン47の送風の軸が排気口45と重なるようにファン47を配置することが充電装置10の設計上の都合で困難な場合等においても、ファン47からの風が充電対象物20の底面に直接当たることによる効率的な空冷は可能になる。