以下、実施の形態について図面を参照しながら説明する。但し、実施の形態は多くの異なる態様で実施することが可能であり、趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本発明は、以下の実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
なお本明細書等において、「第1」、「第2」、「第3」という序数詞は、構成要素の混同を避けるために付したものである。従って、構成要素の数を限定するものではない。また、構成要素の順序を限定するものではない。また例えば、本明細書等の実施の形態の一において「第1」に言及された構成要素が、他の実施の形態、あるいは特許請求の範囲において「第2」に言及された構成要素とすることもありうる。また例えば、本明細書等の実施の形態の一において「第1」に言及された構成要素を、他の実施の形態、あるいは特許請求の範囲において省略することもありうる。
なお図面において、同一の要素または同様な機能を有する要素、同一の材質の要素、あるいは同時に形成される要素等には同一の符号を付す場合があり、その繰り返しの説明は省略する場合がある。
また、図面等において示す各構成の、位置、大きさ、範囲などは、発明の理解を容易とするため、実際の位置、大きさ、範囲などを表していない場合がある。このため、開示する発明は、必ずしも、図面等に開示された位置、大きさ、範囲などに限定されない。例えば、実際の製造工程において、エッチングなどの処理によりレジストマスクなどが意図せずに目減りすることがあるが、理解を容易とするために図に反映しないことがある。
また、上面図(「平面図」ともいう)および斜視図などにおいて、図面をわかりやすくするために、一部の構成要素の記載を省略する場合がある。
また、本明細書等において「電極」および「配線」の用語は、これらの構成要素を機能的に限定するものではない。例えば、「電極」および「配線」の一部として用いられることがあり、その逆もまた同様である。さらに、「電極」および「配線」の用語は、複数の「電極」および複数の「配線」が一体となって形成されている場合なども含む。
また、本明細書等において「端子」は例えば、配線、あるいは配線に接続される電極を指す場合がある。また、本明細書等において「配線」の一部を「端子」と呼ぶ場合がある。
なお、本明細書等において「上」および「下」の用語は、構成要素の位置関係が直上または直下で、かつ、直接接していることを限定するものではない。例えば、「絶縁層A上の電極B」の表現であれば、絶縁層Aの上に電極Bが直接接して形成されている必要はなく、絶縁層Aと電極Bとの間に他の構成要素を含むものを除外しない。
また、ソースおよびドレインの機能は、異なる極性のトランジスタを採用する場合、または回路動作において電流の方向が変化する場合など、動作条件などによって互いに入れ替わるため、いずれがソースまたはドレインであるかを限定することが困難である。このため、本明細書においては、ソースおよびドレインの用語は、入れ替えて用いることができるものとする。
また、本明細書等において、「電気的に接続」には、直接接続している場合と、「何らかの電気的作用を有するもの」を介して接続されている場合が含まれる。ここで、「何らかの電気的作用を有するもの」は、接続対象間での電気信号の授受を可能とするものであれば、特に制限を受けない。よって、「電気的に接続する」と表現される場合であっても、現実の回路においては、物理的な接続部分がなく、配線が延在しているだけの場合もある。
また、本明細書などにおいて、「平行」とは、例えば、二つの直線が-10°以上10°以下の角度で配置されている状態をいう。従って、-5°以上5°以下の場合も含まれる。また、「垂直」および「直交」とは、例えば、二つの直線が80°以上100°以下の角度で配置されている状態をいう。従って、85°以上95°以下の場合も含まれる。
なお、本明細書などにおいて、計数値および計量値に関して「同一」、「同じ」、「等しい」または「均一」などと言う場合は、明示されている場合を除き、プラスマイナス20%の誤差を含むものとする。
また、本明細書において、レジストマスクを形成した後にエッチング処理を行う場合は、特段の説明がない限り、レジストマスクは、エッチング処理終了後に除去するものとする。
また、電圧は、ある電位と、基準の電位(例えば接地電位またはソース電位)との電位差のことを示す場合が多い。よって、電圧と電位は互いに言い換えることが可能な場合が多い。
なお、「半導体」と表記した場合でも、例えば、導電性が十分低い場合は「絶縁体」としての特性を有する。よって、「半導体」を「絶縁体」に置き換えて用いることも可能である。この場合、「半導体」と「絶縁体」の境界は曖昧であり、両者の厳密な区別は難しい。したがって、本明細書に記載の「半導体」と「絶縁体」は、互いに読み換えることができる場合がある。
また、「半導体」と表記した場合でも、例えば、導電性が十分高い場合は「導電体」としての特性を有する。よって、「半導体」を「導電体」に置き換えて用いることも可能である。この場合、「半導体」と「導電体」の境界は曖昧であり、両者の厳密な区別は難しい。したがって、本明細書に記載の「半導体」と「導電体」は、互いに読み換えることができる場合がある。
なお、本明細書等において、トランジスタの「オン状態」とは、トランジスタのソースとドレインが電気的に短絡しているとみなせる状態(「導通状態」ともいう。)をいう。また、トランジスタの「オフ状態」とは、トランジスタのソースとドレインが電気的に遮断しているとみなせる状態(「非導通状態」ともいう。)をいう。
また、本明細書等において、「オン電流」とは、トランジスタがオン状態の時にソースとドレイン間に流れる電流をいう場合がある。また、「オフ電流」とは、トランジスタがオフ状態である時にソースとドレイン間に流れる電流をいう場合がある。
また、本明細書等において、高電源電位VDD(以下、単に「VDD」または「H電位」ともいう)とは、低電源電位VSSよりも高い電位の電源電位を示す。また、低電源電位VSS(以下、単に「VSS」または「L電位」ともいう)とは、高電源電位VDDよりも低い電位の電源電位を示す。また、接地電位をVDDまたはVSSとして用いることもできる。例えばVDDが接地電位の場合には、VSSは接地電位より低い電位であり、VSSが接地電位の場合には、VDDは接地電位より高い電位である。
また、本明細書等において、ゲートとは、ゲート電極およびゲート配線の一部または全部のことをいう。ゲート配線とは、少なくとも一つのトランジスタのゲート電極と、別の電極または別の配線とを電気的に接続させるための配線のことをいう。
また、本明細書等において、ソースとは、ソース領域、ソース電極、およびソース配線の一部または全部のことをいう。ソース領域とは、半導体層のうち、抵抗率が一定値以下の領域のことをいう。ソース電極とは、ソース領域に接続される部分の導電層のことをいう。ソース配線とは、少なくとも一つのトランジスタのソース電極と、別の電極または別の配線とを電気的に接続させるための配線のことをいう。
また、本明細書等において、ドレインとは、ドレイン領域、ドレイン電極、及びドレイン配線の一部または全部のことをいう。ドレイン領域とは、半導体層のうち、抵抗率が一定値以下の領域のことをいう。ドレイン電極とは、ドレイン領域に接続される部分の導電層のことをいう。ドレイン配線とは、少なくとも一つのトランジスタのドレイン電極と、別の電極または別の配線とを電気的に接続させるための配線のことをいう。
(実施の形態1)
本実施の形態では、本発明の一態様の計測回路、制御システムおよび蓄電システムについて説明する。
図1Aには、本発明の一態様の計測回路を用いた蓄電システムの一例を示す。
図1Aに示す蓄電システム100は、計測回路750と、計測回路750に電気的に接続される二次電池120と、を有する。また図1Aにおいて、計測回路750は端子771および端子772に電気的に接続される。また図1Aにおいて、二次電池120は電圧計782と電気的に接続される。電圧計782は、二次電池120と並列に接続され、二次電池120の電圧を測定する機能を有する。
二次電池120として様々な蓄電デバイスを用いることができる。例えば、二次電池120としてリチウムイオン二次電池を用いることができる。
また、二次電池120として、図1Eに示すように、複数の電池セル121を直列に接続した組電池を用いることができる。直列に接続された複数の電池セルをひとつの組電池として、組電池の両端に計測回路750を接続して、計測回路750により計測することができる。なお、直列に接続された複数の電池セル121のそれぞれの両端に計測回路750を接続して計測を行ってもよい。電池セル121として様々な蓄電デバイスを用いることができる。例えば、電池セル121としてリチウムイオン二次電池を用いることができる。
計測回路750は、二次電池120の状態を推定するためのパラメータを計測することができる。例えば計測回路750は、二次電池120の周波数特性を取得することができる。また例えば計測回路750は、二次電池120のインピーダンス測定を行うことができる。
計測回路750は、交流信号を二次電池120に与えて、交流信号の周波数と、二次電池120に流れる電流と、の関係を取得することが好ましい。また、計測回路750は、二次電池120に流れる電流において、特定の周波数範囲の成分を抽出して取得できることが好ましい。
計測回路750は、交流信号源、容量素子(キャパシタ)、抵抗素子、等を有する。図1Aに示す計測回路750は、交流信号源751と、容量素子752と、抵抗素子753と、インダクタ754と、電圧計781と、を有する。図1Aにおいて、二次電池120の負極は、端子772と、交流信号源751の一方の端子と、に電気的に接続される。交流信号源751の他方の端子は、容量素子752の一方の端子に電気的に接続される。容量素子752の他方の端子は、抵抗素子753の一方の端子に電気的に接続される。抵抗素子753の他方の端子は、二次電池120の正極と、インダクタ754の一方の端子と、に電気的に接続される。インダクタ754の他方の端子は、端子771に電気的に接続される。
計測回路750は、交流信号源751から出力される交流信号の周波数を変化させ、抵抗素子753に流れる電流の該周波数依存性を解析する機能を有する。抵抗素子753に流れる電流は例えば、抵抗素子753と並列に接続された電圧計781の電圧から求めることができる。
計測回路750は二次電池120に、交流成分を有する信号を与える機能を有する。例えば、計測回路750は、二次電池の電圧に微小振幅の交流電圧信号を重畳させる機能を有する。計測回路750は、交流信号源751から第1の交流電圧信号を出力することができる。計測回路750は、第1の交流電圧信号の周波数を変化させることにより、周波数の変化する微小振幅の交流電圧信号である第2の交流電圧信号を、二次電池の電圧に重畳させることができる。第2の交流電圧信号の周波数は例えば、第1の交流電圧信号の周波数に対応する。二次電池に重畳させる第2の交流信号は、0.01Hz以上1MHz以下の周波数を有することが好ましい。例えば、0.01Hz以上1MHz以下の範囲から2以上の周波数を選択し、選択されたそれぞれの周波数を有する交流信号を二次電池の電圧にそれぞれ重畳させた場合の抵抗素子753の電流を求めればよい。また、重畳させる交流信号の周波数のうち、少なくとも一は、0.01Hz以上0.5Hz以下から選ばれることが好ましい。
抵抗素子753に流れる電流は、二次電池120の内部インピーダンスに対応して変化する。計測回路750は、抵抗素子753に流れる電流を測定することにより、二次電池120の内部インピーダンスを評価する機能を有する。
計測回路750が二次電池の電圧に重畳させる微小振幅の交流電圧信号の振幅は例えば、二次電池120の両端の電圧の0.00025倍以上0.0125倍以下であることが好ましい。また、二次電池120が一つのリチウムイオン二次電池である場合には、交流信号の振幅は例えば、1mV以上50mV以下であることが好ましい。電池の種類および構造に依存するが、例えば10mVの交流電圧信号を入力すると、約10μAの交流電流が得られる。この電流値は測定可能であるため、好ましい。
端子771は、インダクタ754を介して二次電池120の正極に電気的に接続される。二次電池120がn個の電池セル121にて構成され、第1の電池セル121から順に直列に接続され、第1の電池セル121の負極が第2の電池セル121の正極に接続される場合は、端子771は、インダクタ754を介して、第1の電池セル121の正極に電気的に接続される。インダクタは、コイル、リアクタル、等と呼ばれる場合がある。
端子771は、二次電池からの出力が与えられる回路、電子機器、移動体、等に電気的に接続される。二次電池120の放電電流は、インダクタ754を介して端子771から出力される。二次電池の出力が与えられる対象物と、端子771との間に、後述する放電保護回路703、選択回路704、出力制御回路705および出力保護回路706の少なくとも一を設けることが好ましい。
また、二次電池への充電電流は、端子771からインダクタ754を介して二次電池に与えられる。
端子772は二次電池の負極に電気的に接続される。二次電池120がn個の電池セル121にて構成され、第1の電池セル121から順に直列に接続され、第1の電池セル121の負極が第2の電池セル121の正極に接続される場合は、端子772は、第nの電池セル121の負極に電気的に接続される。
図1Aにおいてインダクタ754の一方の電極は端子771に、他方の電極は二次電池120の正極にそれぞれ電気的に接続されている。また端子772は二次電池120の負極に電気的に接続されている。インダクタ754の他方の電極と、端子772と、はそれぞれ、二次電池の正極と負極との間の電位が抵抗分割された電位に接続されてもよい。
容量素子752は、二次電池120から端子771へ供給される直流電流、および端子771から二次電池に与えられる直流電流が抵抗素子753に流れないように遮断する機能を有する。また、容量素子752は、交流電流を通過させる機能を有する。
計測回路750において、インダクタ754は周波数の高い信号を遮断し、周波数の低い信号を通過するローパスフィルターとして機能することができる。計測回路750がインダクタ754等を有することにより例えば、交流信号源751から出力される交流信号が端子771から出力されることを抑制することができる。
本発明の一態様の計測回路は、二次電池120から端子771へ供給される放電電流を妨げることなく、あるいは、放電電流への影響が極めて小さい状態として、二次電池120の状態の推定を行うためのパラメータを取得することができる。本発明の一態様の計測回路を用いることにより、二次電池120から端子771へ放電電流を供給しながら、二次電池120の状態の推定を行うためのパラメータを取得することができる。また本発明の一態様の計測回路は、端子771から二次電池120へ充電電流を供給しながら、二次電池120の状態の推定を行うためのパラメータを取得することができる。
二次電池120の状態の推定を行うためのパラメータとして、温度、電池電圧または充電状態(SOC)、充電電流、放電電流、等が挙げられる。また、これらのパラメータを時刻と紐づけて取得することが好ましい。時刻と紐付けてこれらのパラメータを取得することにより、一定時刻前の値との比較を行い、二次電池120の状態の推定を行うことができる。推定の演算方法としては、例えば機械学習の各手法を使うことができる。機械学習には例えば、ニューラルネットワークを用いることができる。
本発明の一態様の計測回路は特に、交流信号に対する電流特性を取得することにより、二次電池の内部インピーダンスに対応する値を得ることができる。
電圧計781は、抵抗素子753の両端と電気的に接続され、抵抗素子753の電圧を測定する機能を有する。抵抗素子753の電圧を測定することにより、抵抗素子753に流れる電流を検知することができる。
二次電池120の両端には、交流信号源751から出力される交流信号と、容量素子752の両端の電位差に相当する電圧と、抵抗素子753の両端の電位差に相当する電圧と、で決定される電圧が印加される。また、二次電池120に流れる電流量は、抵抗素子753に流れる電流量と、インダクタ754に流れる電流量に対応する。
信号が有する交流成分をインダクタ754により制限することができる。例えば、交流信号源751から出力される交流信号等を、インダクタ754により制限することができる。よってインダクタ754を設けることにより、端子771に接続される回路等に交流信号、あるいは信号が有する交流成分が流れることを抑制することができる。端子771に接続される回路等として例えば、充電回路、負荷などが挙げられる。ここで負荷として例えば、本発明の一態様の蓄電システムの電力により駆動される電子機器、移動体、等が挙げられる。よって、本発明の一態様の計測器は、蓄電システムからの電力の駆動、および蓄電システムへの充電を行いながら、二次電池の診断を行うことができる。
容量素子752を抵抗素子753と直列に接続することにより、抵抗素子753に流れる電流のうち直流成分を制限することができる。よって、容量素子752を設けることにより、本発明の一態様の計測器は、二次電池120から出力される直流電流、および充電回路から入力される直流電流の影響を小さくすることができる。よって、本発明の一態様の計測器は、蓄電システムからの電力の駆動、および蓄電システムへの充電を行いながら、二次電池の診断を行うことができる。
すなわち本発明の一態様の計測器は、蓄電システムが動作した状態で、リアルタイムで計測を行うことができる、と表現することもできる。
図1Bに示す蓄電システム100は、二つの二次電池120(以下、二次電池120(1)および二次電池120(2)と呼ぶ)と、2つの計測回路750と、2つの電圧計782と、を有する。二次電池120(1)と二次電池120(2)の間に設けられる計測回路750を計測回路750(1)と呼び、他方を計測回路750(2)と呼ぶ。
計測回路750(1)が有するインダクタ754の一方の端子は二次電池120(1)の正極に電気的に接続され、他方の端子は二次電池120(2)の正極に電気的に接続される。計測回路750(1)が有するインダクタ754により、計測回路750(1)が有する交流信号源751から出力される交流信号が、二次電池120(2)に流れることを抑制することができる。よって、計測回路750(1)は、二次電池120(2)からの影響を小さくした状態で、二次電池120(1)の診断を行うことができる。また、計測回路750(2)は、二次電池120(1)からの影響を小さくした状態で、二次電池120(2)の診断を行うことができる。
図1Bに示す蓄電システム100において、計測回路750のインダクタを介して並列に接続された2つの二次電池120のそれぞれについて、計測回路750を用いて診断を行うことができる。
並列に接続される二次電池120の個数は2つに限定されず、図1Cに示すように、n個の二次電池120を計測回路750を介して並列に接続し、それぞれの診断を行ってもよい。
また図1Dに示すように、二次電池120の電圧を測定する機能を有する電圧計782の個数を一とし、二次電池120の個数分、電圧計782を設けない構成としてもよい。
図2Aに示すように、計測回路750において、電圧計782により測定される二次電池120の電圧は、容量素子786を介して測定されてもよい。図2Aに示す構成においては、二次電池120の正極と負極との間に、容量素子786と、電圧計782と、が直列に接続されている。容量素子786の一方の端子は二次電池120の正極と電気的に接続され、他方は電圧計782と電気的に接続される。
また図2Bに示すように、交流信号源751と容量素子752との間に抵抗素子753を設けて交流信号源と容量素子の間の電流を検知してもよい。
なお、図2Aにおいては、抵抗素子753は二次電池120の正極と、容量素子752との間に設けられる例を示したが、図3Aに示すように、抵抗素子753の一方の端子を二次電池120の正極と電気的に接続させ、他方の端子をインダクタ754の一方の端子と電気的に接続させる構成としてもよい。このような構成とすることにより、抵抗素子753を用いて二次電池120の充電電流、および放電電流の測定を行うこともできる。一方、図1A、図2Aおよび図2Bに示す構成はそれぞれ、図3Aに示す構成と比較して、二次電池の状態の診断の精度が、より向上する。
図3Bに示すように、インダクタ754に替えてスイッチ755を設ける構成としてもよい。図3Bではスイッチの一例としてトランジスタを設ける例を示す。図3Bに示す計測回路750において、交流信号源751、容量素子752、抵抗素子753および電圧計781により構成される部分を回路750aとする。図3Bに示す計測回路750は、回路750aと、スイッチ755と、を有する。
図3Cに示す蓄電システム100は、図3Bに示す計測回路750をn個有し、n個の二次電池120にそれぞれを接続する構成を有する。全ての計測回路750において、スイッチ755を同時にオフ状態とすると、蓄電システム100からの電力の供給が停止してしまう。よって、少なくとも一の計測回路750において、スイッチ755をオン状態とすることが好ましい。また、図3Cに示すように、バイパスとなる配線を設けることにより、スイッチ755をオフ状態とする計測回路750に接続する二次電池120からでなく、バイパスを経由して他の計測回路750に接続する二次電池120から電力を供給することで、端子771と二次電池120の正極との間の電流経路の遮断を回避することができる。
なお、蓄電システム100において、交流信号源751を設けない構成としてもよい。交流信号源751を設けない構成とする場合には、交流信号源に替えてスイッチ、あるいはスイッチを含む回路を用い、スイッチのオンとオフにより矩形波などのステップ関数を生成し、電流の時間変化を取得することにより、ステップ応答特性を評価することができる。交流信号源に替えてスイッチ、あるいはスイッチを含む回路を用いる場合には、二次電池の充電時には、スイッチをオフ状態とすることにより、二次電池の内部抵抗に起因する電圧降下が生じる。この電圧降下をステップ関数信号として用いた解析を行うことができる。また、信号源を用いてステップ関数信号を生成してもよい。ステップ関数として三角波、ノコギリ波、等を用いることができる。入力される電圧の波形と、出力される電流の波形を用いて、伝達関数を求めることができる。伝達関数は、複素数sの関数として求められる。複素数sとして、jωを代入することにより、交流の周波数特性が得られる。
二次電池の充電に用いる信号は、連続的な信号ではなく、間欠信号でもよい。例えば、充電にパルス信号を用いてもよい。また、連続な一定電流にパルス信号を合わせてもよい。充電にパルス信号を用いる場合には、インダクタ754を設けない構成とすればよい。
充電において、パルス信号を用い、二次電池に流れる電流を解析することにより、二次電池の内部インピーダンスを測定することができる。
図4Aには、本発明の一態様の蓄電システムを示す。
図4Aに示す蓄電システム100は、制御システム700と、二次電池120と、を有する。制御システム700は、計測回路750を有する。制御システム700は、二次電池120に電気的に接続される。なお、制御システム700は複数の計測回路750を有してもよい。制御システム700が有する複数の計測回路750のそれぞれは例えば、複数の二次電池120のそれぞれの状態を推定する機能を有する。図4Bには、蓄電システム100において、複数の計測回路750のそれぞれが、複数の二次電池120のそれぞれに電気的に接続される例を示す。
制御システム700は、入力端子731、出力端子732、入力保護回路701、充電保護回路702、放電保護回路703、選択回路704、出力制御回路705、出力保護回路706、電位調整回路711、電源生成回路712および制御回路713を有する。また制御システム700は、充電制御回路721を有することが好ましい。
また、蓄電システム100は温度センサを有することが好ましい。
図4Aにおいて、計測回路750が有する端子771は、充電保護回路702、放電保護回路703、及び電源生成回路712と接続される。また図4Bにおいて、複数の計測回路750のそれぞれの端子771は、充電保護回路702、放電保護回路703、及び電源生成回路712と接続される。
入力端子731には、入力信号が与えられる。制御システム700は入力端子を複数有してもよい。
入力端子731には例えば、直流信号および交流信号が与えられる。入力端子731に交流信号を与える場合には、与えられる交流信号を直流信号に変換する機能を有する回路を制御システム700に設けることが好ましい。
入力保護回路701は、入力端子731に静電気、過電圧、または過電流等が与えられる場合に、制御システム700の内部の回路が破壊されることを抑制する機能を有する。
出力保護回路706は、出力端子732から過電圧、または過電流等が制御システム700の外部の回路または機器に出力されることを抑制する機能を有する。
入力保護回路701および出力保護回路706は、非線形素子を用いて構成されることが好ましい。
充電保護回路702は、二次電池120の過充電を検知する機能を有する。また充電保護回路702は二次電池120の充電過電流を検知する機能を有する。
放電保護回路703は、二次電池120の過放電を検知する機能を有する。また放電保護回路703は、二次電池120の放電過電流を検知する機能を有する。
過充電、過放電、充電過電流、および放電過電流の検知は、コンパレータを用いて行うことができる。またコンパレータとして、ヒステリシスコンパレータを用いてもよい。コンパレータの比較結果は例えば、制御回路713に与えられる。制御回路713は例えば、コンパレータの比較結果に基づき、二次電池120への充電電流の遮断、二次電池120からの放電電流の遮断、または二次電池120の充電条件の変更、等を行うための信号を生成する。制御回路713は例えば、コンパレータの比較結果に基づき、充電条件の変更を行うための信号を充電制御回路721に与えることができる。
充電制御回路721は、本発明の一態様の計測回路において計測された値に基づき、充電条件の変更を行う機能を有する。また、充電制御回路721は、充電の停止を行う機能を有してもよい。
充電制御回路721は例えば、計測回路750において診断される二次電池120の内部抵抗に応じて、充電終止電圧を変更する機能を有する。
内部インピーダンスを用いた診断の結果、二次電池120の劣化が小さいと判断される場合には例えば、充電制御回路721は充電終止電圧を高くする。充電終止電圧を高くすることにより、蓄電システム100が供給する電力を高めることができる。充電終止電圧を高くするのに伴い、必要に応じて過充電検知電圧の変更を行う。
また、内部インピーダンスを用いた診断の結果に応じて例えば、放電終止電圧を低くすることができる。放電終止電圧を低くするのに伴い、必要に応じて過放電検知電圧の変更を行う。
また、内部抵抗を用いた診断の結果、内部抵抗が高く、二次電池120の劣化が示唆される場合には例えば、充電制御回路721は充電終止電圧を低くする。充電終止電圧を低くすることにより、蓄電システム100の寿命を長くすることができる。あるいは、安全性を高めることができる。充電終止電圧を低くするのに伴い、過充電検知電圧を低くすることが好ましい。
本発明の一態様の計測回路は、簡単な回路構成により実現することができるため、簡便に二次電池の状態を取得することができる。また、本発明の一態様の計測回路は、二次電池を使用しながら、例えば充電または放電を行いながら二次電池の状態を取得することができる。本発明の一態様の計測回路を用いることにより、二次電池の監視を行いながら二次電池を使用することができるため、二次電池の劣化、あるいは異常の兆候をいち早く検出することができる。本発明の一態様の蓄電システムは、二次電池の劣化、あるいは異常の兆候を検出すると、二次電池の充電条件、または放電条件を変更することにより、二次電池の劣化を抑制し、二次電池の安全性を高めることができる。
制御システム700は、電流遮断素子を有することが好ましい。電流遮断素子としてトランジスタを用いることができ、特に、パワーMOSFETを好適に用いることができる。制御システム700は電流遮断素子を用いて、二次電池120への充電電流の遮断、及び二次電池120からの放電電流の遮断を行うことが好ましい。
図5Cには、制御システム700がスイッチ部714を有する構成の一例を示す。スイッチ部714としては、電流遮断素子を用いることができる。また、スイッチ部714は複数の電流遮断素子を組み合わせて構成することができる。電流遮断素子として、トランジスタを用いることができる。トランジスタとして、nチャネル型のトランジスタ及びpチャネル型のトランジスタをそれぞれ、用いることができる。また、スイッチ部714は例えば、複数のトランジスタを組み合わせて構成してもよい。例えば、複数のnチャネル型のトランジスタを組み合わせて構成することができる。また、複数のpチャネル型のトランジスタを組み合わせて構成することができる。また、nチャネル型のトランジスタと、pチャネル型のトランジスタと、を組み合わせて構成することができる。
電流遮断素子として、単結晶シリコンを用いるSiトランジスタを用いることができる。また、電流遮断素子として、Ge(ゲルマニウム)、SiGe(シリコンゲルマニウム)、GaAs(ガリウムヒ素)、GaAlAs(ガリウムアルミニウムヒ素)、InP(リン化インジウム)、SiC(シリコンカーバイド)、ZnSe(セレン化亜鉛)、GaN(窒化ガリウム)、GaOx(酸化ガリウム;xは0より大きい実数)などを有するパワートランジスタを用いることができる。
スイッチ部714の構成例を図5Dに示す。図5Dに示すスイッチ部714はトランジスタ140およびトランジスタ150を有する。トランジスタ140とトランジスタ150は直列に接続されている。トランジスタ140およびトランジスタ150としてそれぞれ、パワートランジスタを用いることができる。また、トランジスタ140およびトランジスタ150はそれぞれ、寄生ダイオードを有する。トランジスタ140のゲートおよびトランジスタ150のゲートにはそれぞれ、制御回路713からの信号が与えられる。トランジスタ140およびトランジスタ150において、寄生ダイオードの向きは互いに異なる。
電位調整回路711は、信号の電圧、増幅、および周波数等を変換する機能を有する。例えば、入力端子731から与えられる電源電位の降圧、あるいは昇圧を行うことができる。電位調整回路711には例えば、入力端子731から入力保護回路701を介して信号が与えられる。
例えば、電位調整回路711は、蓄電システム100の外部からの電源が入力端子731に供給される場合には、与えられた電源の電圧を、放電保護回路703から選択回路704に与えられる電圧よりも高い電圧となるように調整する。選択回路704は、電位調整回路711からの信号と放電保護回路703からの信号のうち、電圧が高い方の信号を選択し、出力する。
入力端子731に電源が供給されない場合には、電位調整回路711から出力される信号は、放電保護回路703からの信号より低くなるように調整される。
選択回路704は、入力端子731から電位調整回路711を経由した信号と、二次電池120から放電保護回路703を経由した信号と、のいずれかを選択する機能を有する。
出力制御回路705は、選択回路704から出力制御回路705に与えられる信号を監視し、制御システム700からの出力の遮断を行うことができる。例えば、信号の上限電圧、下限電圧、上限電流、下限電流、等を設け、信号の監視を行うことができる。また出力制御回路705は例えば、信号の電圧、増幅、および周波数等を変換する機能を有してもよい。
出力端子732から、蓄電システム100の外部の回路、および外部の電子機器等へ、電力が与えられる。蓄電システム100は、出力端子を複数有してもよい。
制御回路713は、蓄電システム100が有する各回路に信号を与える機能を有する。また制御回路713は、計測回路750の計測データを受信する機能と、受信したデータの解析を行う機能と、受信したデータに基づき蓄電システム100が有する各回路に信号を与える機能と、を有することが好ましい。
また制御回路713は、二次電池120が有する電池セルの電圧、電流、等の計測データを受信する機能と、受信したデータの解析を行う機能と、受信したデータに基づき蓄電システム100が有する各回路に信号を与える機能と、を有することが好ましい。
制御回路713は、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro-processing Unit)、等を有することが好ましい。また、制御回路713は、FPGA(Field Programmable Gate Array)等のPLD(Programmable Logic Device)を有してもよい。
電源生成回路712は、制御回路713に与える高電位信号、定電位信号、接地信号等を生成する機能を有する。また電源生成回路712は、クロック信号を生成する機能を有する。また電源生成回路712は、交流信号を生成する機能を有する。
電源生成回路712は、生成した交流信号を計測回路750に与える機能を有する。
あるいは、計測回路750に与える交流信号は、制御システム700の外部の回路から入力端子731を介して計測回路750に与えてもよい。
また、制御システム700は、記憶部を有することが好ましい。記憶部は、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、等を有することができる。記憶部は不揮発性メモリを有することが好ましい。
制御システム700の記憶部は、酸化物半導体を用いたトランジスタ(OSトランジスタ)を含むメモリ回路を有してもよい。
酸化物半導体として機能する金属酸化物を用いることが好ましい。例えば、金属酸化物として、In-M-Zn酸化物(元素Mは、アルミニウム、ガリウム、イットリウム、銅、バナジウム、ベリリウム、ホウ素、チタン、鉄、ニッケル、ゲルマニウム、ジルコニウム、モリブデン、ランタン、セリウム、ネオジム、ハフニウム、タンタル、タングステン、又はマグネシウム等から選ばれた一種、又は複数種)等の金属酸化物を用いるとよい。特に、金属酸化物として適用できるIn-M-Zn酸化物は、CAAC-OS(C-Axis Aligned Crystal Oxide Semiconductor)、CAC-OS(Cloud-Aligned Composite Oxide Semiconductor)であることが好ましい。また、金属酸化物として、In-Ga酸化物、In-Zn酸化物を用いてもよい。CAAC-OSは、複数の結晶領域を有し、当該複数の結晶領域はc軸が特定の方向に配向している酸化物半導体である。なお、特定の方向とは、CAAC-OS膜の厚さ方向、CAAC-OS膜の被形成面の法線方向、またはCAAC-OS膜の表面の法線方向である。また、結晶領域とは、原子配列に周期性を有する領域である。なお、原子配列を格子配列とみなすと、結晶領域とは、格子配列の揃った領域でもある。
なお、「CAC-OS」は、第1の領域と、第2の領域と、に材料が分離することでモザイク状となり、当該第1の領域が、膜中に分布した構成(以下、クラウド状ともいう。)である。つまり、CAC-OSは、当該第1の領域と、当該第2の領域とが、混合している構成を有する複合金属酸化物である。ただし、第1の領域と第2の領域は、明確な境界が観察困難な場合がある。
例えば、In-Ga-Zn酸化物におけるCAC-OSでは、エネルギー分散型X線分光法(EDX:Energy Dispersive X-ray spectroscopy)を用いて取得したEDXマッピングにより、Inを主成分とする領域(第1の領域)と、Gaを主成分とする領域(第2の領域)とが、偏在し、混合している構造を有することが確認できる。
CAC-OSをトランジスタに用いる場合、第1の領域に起因する導電性と、第2の領域に起因する絶縁性とが、相補的に作用することにより、スイッチングさせる機能(On/Offさせる機能)をCAC-OSに付与することができる。つまり、CAC-OSとは、材料の一部では導電性の機能と、材料の一部では絶縁性の機能とを有し、材料の全体では半導体としての機能を有する。導電性の機能と絶縁性の機能とを分離させることで、双方の機能を最大限に高めることができる。よって、CAC-OSをトランジスタに用いることで、高いオン電流(Ion)、高い電界効果移動度(μ)、及び良好なスイッチング動作を実現することができる。
酸化物半導体は、多様な構造をとり、それぞれが異なる特性を有する。本発明の一態様の酸化物半導体は、非晶質酸化物半導体、多結晶酸化物半導体、a-like OS、CAC-OS、nc-OS、CAAC-OSのうち、二種以上を有していてもよい。
また、高温環境下で使用可能であるため、制御システム700は酸化物半導体を用いるトランジスタを用いることが好ましい。プロセスを簡略なものとするため、制御システム700は単極性のトランジスタを用いて形成してもよい。半導体層に酸化物半導体を用いるトランジスタは、動作周囲温度が単結晶Siよりも広く-40℃以上150℃以下であり、二次電池が加熱しても特性変化が単結晶に比べて小さい。酸化物半導体を用いるトランジスタのオフ電流は、150℃であっても温度によらず測定下限以下であるが、単結晶Siトランジスタのオフ電流特性は、温度依存性が大きい。例えば、150℃では、単結晶Siトランジスタはオフ電流が上昇し、電流オン/オフ比が十分に大きくならない。制御システム700は、安全性を向上することができる。
また、OSトランジスタを用いた記憶素子は、Siトランジスタを用いた回路上などに積層することで自由に配置可能であるため、集積化を容易に行うことができる。またOSトランジスタは、Siトランジスタと同様の製造装置を用いて作製することが可能であるため、低コストで作製可能である。即ち、制御システム700において例えば、制御回路713等がSiトランジスタを用いた回路を有する場合には、該回路上にOSトランジスタを用いた記憶部を積層することができる。また、スイッチ部714上にOSトランジスタを用いた記憶部を積層し、集積化することで1チップとすることもできる。制御システム700の占有体積を小さくすることができるため、小型化が可能となる。
記憶部は、二次電池の推定を行うためのパラメータを格納する機能を有する。蓄電システム100は、記憶部に格納されたパラメータを用いて二次電池120の状態の推定を行う機能を有する。
蓄電システム100は、記憶部に格納されたパラメータと、計測回路750において計測されたデータと、を比較し、二次電池の充電条件または放電条件を決定する機能を有する。
記憶部に格納されるパラメータとして、二次電池の環境温度、二次電池の充電電圧、二次電池の放電電圧、二次電池の電流の周波数依存性、等が挙げられる。
また、制御システム700はニューラルネットワークを有してもよい。ニューラルネットワークは、記憶部に格納されるパラメータを用いて、二次電池の状態の推定を行うことができる。また、記憶部には、ニューラルネットワークの重み係数が格納されてもよい。
図5Aには、本発明の一態様のニューラルネットワークの一例を示す。図5Aに示すニューラルネットワークNNは、入力層IL、出力層OL、及び隠れ層(中間層)HLを有する。ニューラルネットワークNNは、隠れ層HLを複数有するニューラルネットワーク、すなわち、ディープニューラルネットワークによって構成することができる。なお、ディープニューラルネットワークにおける学習を、ディープラーニングと呼ぶことがある。出力層OL、入力層IL、隠れ層HLはそれぞれ複数のニューロン回路を有し、異なる層に設けられたニューロン回路同士は、シナプス回路を介して接続されている。
ニューラルネットワークNNには、蓄電池の動作を解析する機能が、学習によって付加されている。そして、ニューラルネットワークNNに測定された蓄電池のパラメータが入力されると、各層において演算処理が行われる。各層における演算処理は、前層が有するニューロン回路の出力と重み係数との積和演算などにより実行される。
なお、層と層との結合は、全てのニューロン回路同士が結合する全結合としてもよいし、一部のニューロン回路同士が結合する部分結合としてもよい。例えば、隣接層間において、特定のユニットのみが結合を持ち、畳み込み層とプーリング層を有する、畳み込みニューラルネットワーク(CNN)を用いてもよい。CNNは例えば、画像処理に用いられる。畳み込み層では例えば、画像データとフィルタとの積和演算が行われる。プーリング層は畳み込み層の直後に配置することが好ましい。
図5Bに、ニューロンによる演算の例を示す。ここでは、ニューロンNと、ニューロンNに信号を出力する前層の2つのニューロンを示している。ニューロンNには、前層のニューロンの出力x1と、前層のニューロンの出力x2が入力される。そして、ニューロンNにおいて、出力x1と重みw1の乗算結果(x1w1)と出力x2と重みw2の乗算結果(x2w2)の総和x1w1+x2w2が計算された後、必要に応じてバイアスbが加算され、値a=x1w1+x2w2+bが得られる。そして、値aは活性化関数hによって変換され、ニューロンNから出力信号y=h(a)が出力される。
このように、ニューロンによる演算には、前層のニューロンの出力と重みの積を足し合わせる演算、すなわち積和演算が含まれる(上記のx1w1+x2w2)。この積和演算は、プログラムを用いてソフトウェア上で行ってもよいし、ハードウェアによって行われてもよい。積和演算をハードウェアによって行う場合は、積和演算回路を用いることができる。この積和演算回路としては、デジタル回路を用いてもよいし、アナログ回路を用いてもよい。積和演算回路にアナログ回路を用いる場合、積和演算回路の回路規模の縮小、又は、メモリへのアクセス回数の減少による処理速度の向上及び消費電力の低減を図ることができる。
積和演算回路は、チャネル形成領域にシリコン(単結晶シリコンなど)を含むトランジスタ(以下、Siトランジスタともいう)によって構成してもよいし、チャネル形成領域に酸化物半導体を含むトランジスタ(以下、OSトランジスタともいう)によって構成してもよい。特に、OSトランジスタはオフ電流が極めて小さいため、積和演算回路のメモリを構成するトランジスタとして好適である。なお、SiトランジスタとOSトランジスタの両方を用いて積和演算回路を構成してもよい。
ニューラルネットワークの入力層には例えば、計測回路750において計測される抵抗素子753の電流値と、二次電池の電圧と、が与えられる。また、入力層には、温度センサにより取得される温度が与えられてもよい。また、入力層には例えば、交流信号源の周波数が入力される。
また、ニューラルネットワークの入力層には、充電状態(SOC)、充電電流、放電電流、等が与えられてもよい。あるいは、ニューラルネットワークは、入力層に与えられるデータを用いて、充電状態(SOC)を推定し、出力層からSOCに対応するデータを出力してもよい。
ニューラルネットワークは例えばあらかじめ、二次電池の劣化に関するデータを学習する。ニューラルネットワークは、二次電池の推定を行い、例えば二次電池の劣化に関する情報を出力層から出力する。ニューラルネットワークの出力層から例えば、二次電池のSOH(State Of Health:健全度とも呼ぶ)が出力されてもよい。
ニューラルネットワークの入力層に、本発明の一態様の蓄電システムにより取得された、二次電池に関する一定時刻前のパラメータと、現在のパラメータと、を入力してもよい。
ニューラルネットワークはあらかじめ、時間の経過に伴う二次電池のパラメータを学習していてもよい。このようなパラメータを学習することにより、時間の経過に伴う煩雑なデータを入力することなく、ある一つの時刻、あるいは、ある時刻及びその近傍辺のデータをニューラルネットワークに与えるのみで、その先の時刻における、蓄電池のパラメータの時間の経過に伴う変化を推測することができる場合がある。
また、ニューラルネットワークを用いて、二次電池の充電条件または放電条件を決定してもよい。例えば、ニューラルネットワークの入力層に、本発明の一態様の蓄電システムにより取得された二次電池に関するパラメータ、例えば、抵抗素子753の抵抗値と、温度センサの温度と、を与えることにより、ニューラルネットワークが二次電池の状態および環境に基づき、二次電池のエネルギー密度を高め、かつ、二次電池の安全性を確保する、好適な充電条件または放電条件を出力することができる。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせて用いることができる。
(実施の形態2)
本実施の形態では、図8Aを用いて本発明の一態様の二次電池に適用可能な構成の一例として、リチウムイオン二次電池について説明する。二次電池は、外装体(図示せず)、正極503、負極506、セパレータ507、および、リチウム塩などを溶解させた電解質508を有する。セパレータ507は、正極503と負極506との間に設けられる。
正極503は、正極活物質を有する。また、正極503は正極集電体501上に設けられる正極活物質層502を有する。正極活物質層502は例えば、正極活物質と、導電剤と、バインダと、を有する。
負極506は、負極活物質を有する。また、負極506は負極集電体504上に設けられる負極活物質層505を有する。負極活物質層505は例えば、負極活物質と、導電剤と、バインダと、を有する。
正極集電体501または負極集電体504として、ステンレス、金、白金、亜鉛、鉄、銅、アルミニウム、チタン等の金属、及びこれらの合金など、導電性の高く、リチウム等のキャリアイオンと合金化しない材料を用いることができる。また、シリコン、チタン、ネオジム、スカンジウム、モリブデンなどの耐熱性を向上させる元素が添加されたアルミニウム合金を用いることができる。また、シリコンと反応してシリサイドを形成する金属元素で形成してもよい。シリコンと反応してシリサイドを形成する金属元素としては、ジルコニウム、チタン、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、クロム、モリブデン、タングステン、コバルト、ニッケル等がある。正極集電体501または負極集電体504には、シート状、網状、パンチングメタル状、エキスパンドメタル状等の形状を適宜用いることができる。正極集電体501または負極集電体504には、厚みが10μm以上30μm以下のものを用いるとよい。
なお、負極集電体504には、リチウム等のキャリアイオンと合金化しない材料を用いることが好ましい。
導電剤として、グラフェン、カーボンブラック、黒鉛、炭素繊維、フラーレン、等の炭素系材料を用いることができる。カーボンブラックとして例えばアセチレンブラック(AB)等を用いることができる。黒鉛として例えば天然黒鉛、メソカーボンマイクロビーズ等の人造黒鉛、等を用いることができる。これらの炭素系材料は導電性が高く、活物質層において、導電剤として機能することができる。なお、これらの炭素系材料は、活物質として機能してもよい。
本明細書等においてグラフェンとは例えば、グラフェン、多層グラフェン、マルチグラフェン、酸化グラフェン、多層酸化グラフェン、マルチ酸化グラフェン、還元された酸化グラフェン、還元された多層酸化グラフェン、還元されたマルチ酸化グラフェン、グラフェン量子ドット等を含む場合がある。グラフェンとは、炭素を有し、平板状、シート状等の形状を有し、炭素6員環で形成された二次元的構造を有するものをいう。該炭素6員環で形成された二次元的構造は炭素シートといってもよい。グラフェンは官能基を有してもよい。またグラフェンは屈曲した形状を有することが好ましい。またグラフェンは丸まってカーボンナノファイバーのようになっていてもよい。
炭素繊維としては、例えばメソフェーズピッチ系炭素繊維、等方性ピッチ系炭素繊維等の炭素繊維を用いることができる。また炭素繊維として、カーボンナノファイバー、カーボンナノチューブ、等を用いることができる。カーボンナノチューブは、例えば気相成長法などで作製することができる。
また活物質層は導電剤として銅、ニッケル、アルミニウム、銀、および金などの金属粉末、金属繊維、ならびに導電性セラミックス材料等から選ばれる一以上を有してもよい。
バインダとして、ポリスチレン、ポリアクリル酸メチル、ポリメタクリル酸メチル(ポリメチルメタクリレート、PMMA)、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリプロピレンオキシド、ポリイミド、ポリ塩化ビニル、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイソブチレン、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリアクリロニトリル(PAN)、エチレンプロピレンジエンポリマー、ポリ酢酸ビニル、ニトロセルロース等の材料を用いることが好ましい。
ポリイミドは熱的、機械的、化学的に非常に優れた安定な性質を有する。また、バインダとしてポリイミドを用いる場合には、脱水反応および環化(イミド化)反応を行う。これらの反応は例えば、加熱処理により行うことができる。本発明の一態様の電極において、グラフェンとして酸素を含む官能基を有するグラフェン、バインダとしてポリイミドを用いる場合には、該加熱処理により、グラフェンの還元も行うことができ、工程の簡略化が可能となる。また耐熱性に優れることから、例えば200℃以上の加熱温度にて加熱処理を行うことができる。200℃以上の加熱温度にて加熱処理を行うことにより、グラフェンの還元反応を充分に行うことができ、電極の導電性を、より高めることができる。
フッ素を有する高分子材料であるフッ素ポリマー、具体的にはポリフッ化ビニリデン(PVDF)などを用いることができる。PVDFは融点を134℃以上169℃以下の範囲に有する樹脂であり、熱安定性に優れた材料である。
またバインダとして、スチレン-ブタジエンゴム(SBR)、スチレン-イソプレン-スチレンゴム、アクリロニトリル-ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、エチレン-プロピレン-ジエン共重合体などのゴム材料を用いることが好ましい。またバインダとして、フッ素ゴムを用いることができる。
また、バインダとしては、例えば水溶性の高分子を用いることが好ましい。水溶性の高分子としては、例えば多糖類などを用いることができる。多糖類としては、カルボキシメチルセルロース(CMC)、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ジアセチルセルロース、および再生セルロースなどのセルロース誘導体、ならびに澱粉などから選ばれる一以上を用いることができる。また、これらの水溶性の高分子を、前述のゴム材料と併用して用いると、さらに好ましい。
バインダは上記のうち複数を組み合わせて使用してもよい。
<負極活物質>
負極活物質として、二次電池のキャリアイオンとの反応が可能な材料、キャリアイオンの挿入および脱離が可能な材料、キャリアイオンとなる金属との合金化反応が可能な材料、キャリアイオンとなる金属の溶解および析出が可能な材料、等を用いることが好ましい。
負極活物質として、シリコンを用いることができる。
また、負極活物質として、スズ、ガリウム、アルミニウム、ゲルマニウム、鉛、アンチモン、ビスマス、銀、亜鉛、カドミウム、インジウムから選ばれる一以上の元素を有する金属、または化合物を用いることができる。このような元素を用いた合金系化合物としては、例えば、Mg2Si、Mg2Ge、Mg2Sn、SnS2、V2Sn3、FeSn2、CoSn2、Ni3Sn2、Cu6Sn5、Ag3Sn、Ag3Sb、Ni2MnSb、CeSb3、LaSn3、La3Co2Sn7、CoSb3、InSb、SbSn等が挙げられる。
また、シリコンに不純物元素としてリン、ヒ素、ホウ素、アルミニウム、ガリウム等を添加し、低抵抗化した材料を用いてもよい。また、リチウムをプリドープしたシリコン材料を用いても良い。プリドープの方法としてはフッ化リチウム、炭酸リチウム等とシリコンを混合してアニールする、リチウム金属とシリコンとのメカニカルアロイ、等の方法がある。また、電極として形成した後にリチウム金属等の電極と組み合わせて充放電反応によりリチウムをドープし、その後、ドープされた電極を用いて対極となる電極(例えば、プリドープされた負極に対して、正極)を組み合わせて二次電池を作製してもよい。
負極活物質として例えば、シリコンナノ粒子を用いることができる。シリコンナノ粒子の平均径は例えば、好ましくは5nm以上1μm未満、より好ましくは10nm以上300nm以下、さらに好ましくは10nm以上100nm以下である。
シリコンナノ粒子は結晶性を有してもよい。また、シリコンナノ粒子が、結晶性を有する領域と、非晶質の領域と、を有してもよい。
シリコンを有する材料として例えば、SiOx(xは好ましくは2より小さく、より好ましくは0.5以上1.6以下)で表される材料を用いることができる。
シリコンを有する材料として例えば、一つの粒子内に複数の結晶粒を有する形態を用いることができる。例えば、一つの粒子内に、シリコンの結晶粒を一または複数有する形態を用いることができる。また、該一つの粒子は、シリコンの結晶粒の周囲に酸化シリコンを有してもよい。また、該酸化シリコンは非晶質であってもよい。シリコンの2次粒子にグラフェンをまとわりつかせた粒子であってもよい。
また、シリコンを有する化合物として例えば、Li2SiO3およびLi4SiO4を用いることができる。Li2SiO3およびLi4SiO4はそれぞれ結晶性を有してもよく、非晶質であってもよい。
シリコンを有する化合物の分析は、NMR、XRD、ラマン分光、SEM、TEM、EDX等を用いて行うことができる。
また負極活物質として例えば、黒鉛、易黒鉛化性炭素、難黒鉛化性炭素、カーボンナノチューブ、カーボンブラックおよびグラフェンなどの炭素系材料を用いることができる。
また、負極活物質として例えば、チタン、ニオブ、タングステンおよびモリブデンから選ばれる一以上の元素を有する酸化物を用いることができる。
負極活物質として上記に示す金属、材料、化合物、等を複数組み合わせて用いることができる。
負極活物質として例えば、SnO、SnO2、二酸化チタン(TiO2)、リチウムチタン酸化物(Li4Ti5O12)、リチウム-黒鉛層間化合物(LixC6)、五酸化ニオブ(Nb2O5)、酸化タングステン(WO2)、酸化モリブデン(MoO2)等の酸化物を用いることができる。
また、負極活物質として、リチウムと遷移金属の複窒化物である、Li3N型構造をもつLi3-xMxN(M=Co、Ni、Cu)を用いることができる。例えば、Li2.6Co0.4N3は大きな充放電容量(900mAh/g)を示し好ましい。
リチウムと遷移金属の複窒化物を負極材料として用いると、正極材料としてリチウムイオンを含まないV2O5、Cr3O8等の材料と組み合わせることができ好ましい。なお、正極材料にリチウムイオンを含む材料を用いる場合でも、あらかじめ正極材料に含まれるリチウムイオンを脱離させることで、負極材料としてリチウムと遷移金属の複窒化物を用いることができる。
また、コンバージョン反応が生じる材料を負極活物質として用いることもできる。例えば、酸化コバルト(CoO)、酸化ニッケル(NiO)、酸化鉄(FeO)等の、リチウムと合金化反応を行わない遷移金属酸化物を負極活物質に用いてもよい。コンバージョン反応が生じる材料としては、さらに、Fe2O3、CuO、Cu2O、RuO2、Cr2O3等の酸化物、CoS0.89、NiS、CuS等の硫化物、Zn3N2、Cu3N、Ge3N4等の窒化物、NiP2、FeP2、CoP3等のリン化物、FeF3、BiF3等のフッ化物でも起こる。なお、上記フッ化物の電位は高いため、正極材料として用いてもよい。
また、活物質粒子は、充放電で体積変化が生じる場合があるが、電極内において、複数の活物質粒子の間にフッ素を有する電解質を配置させることで充放電時に体積変化が生じても滑りやすく、クラックを抑制するため、サイクル特性が飛躍的に向上するという効果がある。電極を構成する複数の活物質の間にはフッ素を有する有機化合物が存在していることが重要である。
<正極活物質>
正極活物質として例えばオリビン型の結晶構造、層状岩塩型の結晶構造、またはスピネル型の結晶構造を有する複合酸化物等がある。例えば、LiFePO4、LiFeO2、LiNiO2、LiMn2O4、V2O5、Cr2O5、MnO2等の化合物があげられる。
また、正極活物質としてLiMn2O4等のマンガンを含むスピネル型の結晶構造を有するリチウム含有材料に、ニッケル酸リチウム(LiNiO2またはLiNi1-xMxO2(0<x<1)(M=Co、Al等))を混合すると好ましい。該構成とすることによって、二次電池の特性を向上させることができる。
また、正極活物質として、組成式LiaMnbMcOdで表すことができるリチウムマンガン複合酸化物を用いることができる。ここで、元素Mは、リチウム、マンガン以外から選ばれた金属元素、またはシリコン、リンを用いることが好ましく、ニッケルであることがさらに好ましい。また、リチウムマンガン複合酸化物の粒子全体を測定する場合、放電時に0<a/(b+c)<2、かつc>0、かつ0.26≦(b+c)/d<0.5を満たすことが好ましい。なお、リチウムマンガン複合酸化物の粒子全体の金属、シリコン、リン等の組成は、例えばICP-MS(誘導結合プラズマ質量分析計)を用いて測定することができる。またリチウムマンガン複合酸化物の粒子全体の酸素の組成は、例えばEDX(エネルギー分散型X線分析法)を用いて測定することが可能である。また、ICPMS分析と併用して、融解ガス分析、XAFS(X線吸収微細構造)分析の価数評価を用いることで求めることができる。なお、リチウムマンガン複合酸化物とは、少なくともリチウムとマンガンとを含む酸化物をいい、クロム、コバルト、アルミニウム、ニッケル、鉄、マグネシウム、モリブデン、亜鉛、インジウム、ガリウム、銅、チタン、ニオブ、シリコン、およびリンなどからなる群から選ばれる少なくとも一種の元素を含んでいてもよい。
また、正極活物質として、上記に挙げた正極活物質を複数有する粒子を用いてもよい。例えば、第1の材料として上記に挙げた正極活物質の一を用い、第2の材料として上記に挙げた正極活物質の他の一を用い、第1の材料の少なくとも一部を、第2の材料が覆う構造を有する粒子、としてもよい。このような、第1の材料の少なくとも一部を第2の材料が覆う構造を有する粒子を、正極活物質複合体と呼ぶ場合がある。複合化処理としては、例えば、メカノケミカル法、メカノフュージョン法、及びボールミル法などの機械的エネルギーによる複合化処理、共沈法、水熱法、及びゾル-ゲル法などの液相反応による複合化処理、ならびに、バレルスパッタ法、ALD(Atomic Layer Deposition)法、蒸着法、及びCVD(Chemical Vapor Deposition)法などの気相反応による複合化処理、のいずれか一以上の複合化処理をおこなうことができる。また、複合化処理の後に、加熱処理を行うことが好ましい。なお、複合化処理とは、表面コーティング処理、又はコーティング処理、と呼ばれる場合もある。
<正極活物質の構造>
コバルト酸リチウム(LiCoO2)などの層状岩塩型の結晶構造を有する材料は、放電容量が高く、二次電池の正極活物質として優れることが知られている。層状岩塩型の結晶構造を有する材料として例えば、LiMO2で表される複合酸化物が挙げられる。金属Mは金属Me1を含む。金属Me1は、コバルトを含む1種以上の金属である。また、金属Mは金属Me1に加えてさらに、金属Xを含むことができる。金属Xは、マグネシウム、カルシウム、ジルコニウム、ランタン、バリウム、銅、カリウム、ナトリウム、亜鉛から選ばれる一以上の金属である。
遷移金属化合物におけるヤーン・テラー効果は、遷移金属のd軌道の電子の数により、その効果の強さが異なることが知られている。
ニッケルを有する化合物においては、ヤーン・テラー効果により歪みが生じやすい場合がある。よって、LiNiO2において高電圧における充放電を行った場合、歪みに起因する結晶構造の崩れが生じる懸念がある。LiCoO2においてはヤーン・テラー効果の影響が小さいことが示唆され、高電圧における充放電の耐性がより優れる場合があり好ましい。
ここで、LiMO2で表されるリチウム複合酸化物の組成はLi:M:O=1:1:2には限定されない。またLiMO2で表されるリチウム複合酸化物として、コバルト酸リチウム、ニッケル-コバルト-マンガン酸リチウム、ニッケル-コバルト-アルミニウム酸リチウム、およびニッケル-コバルト-マンガン-アルミニウム酸リチウム、等が挙げられる。
元素Mとしてコバルトを75原子%以上、好ましくは90原子%以上、さらに好ましくは95原子%以上用いると、合成が比較的容易で取り扱いやすく、優れたサイクル特性を有するなど利点が多い。
一方、元素Mとしてニッケルを33原子%以上、好ましくは60原子%以上、さらに好ましくは80原子%以上用いると、コバルトが多い場合と比較して原料が安価になる場合があり、また重量あたりの充放電容量が増加する場合があり好ましい。
また、元素Mとしてニッケルを33原子%以上、好ましくは60原子%以上、さらに好ましくは80原子%以上用いると、粒子径が小さくなる場合がある。よって例えば、上述の第3の粒子は、元素Mとしてニッケルを33原子%以上、好ましくは60原子%以上、さらに好ましくは80原子%以上有することが好ましい。
さらに元素Mとしてコバルトと共に一部ニッケルを有すると、コバルトと酸素の八面体からなる層状構造のずれを抑制する場合がある。そのため特に高温での充電状態において結晶構造がより安定になる場合があり好ましい。これは、ニッケルがコバルト酸リチウム中の内部まで拡散しやすく、また放電時はコバルトサイトに存在しつつも充電時はカチオンミキシングしてリチウムサイトに位置しうる考えられるためである。充電時にリチウムサイトに存在するニッケルは、コバルトと酸素の八面体からなる層状構造を支える柱として機能し、結晶構造の安定化に寄与すると考えられる。
なお元素Mとして、必ずしもマンガンを含まなくてもよい。また必ずしもニッケルを含まなくてもよい。また必ずしもコバルトを含まなくてもよい。
充電時には粒子の表面からリチウムが抜けていくので、粒子の表層部は内部よりもリチウム濃度が低くなりやすく、結晶構造が崩れやすい。
本発明の一態様の粒子は、リチウムと、元素Mと、酸素と、を有する。また、本発明の一態様の粒子は、LiMO2で表されるリチウム複合酸化物(Mはコバルトを含む一以上の金属)を含む。また、本発明の一態様の粒子は、表層部にマグネシウム、フッ素、アルミニウム、ニッケルから選ばれる一以上を有する。本発明の一態様の粒子が表層部にこれらの元素の一以上を有することにより、粒子の表層部において、充放電に伴う構造変化を小さくし、クラックの生成を抑制することができる。また、粒子の表層部における不可逆的な構造変化を抑制することができ、充放電の繰り返しに伴う容量低下を抑制することができる。また、表層部におけるこれらの元素の濃度は、粒子全体におけるこれらの元素の濃度よりも高いことが好ましい。また、本発明の一態様の粒子は、表層部において例えば、該リチウム複合酸化物において、原子の一部がマグネシウム、フッ素、アルミニウム、ニッケルから選ばれる一以上に置換された構造を有する場合がある。
図6および図7を用いて、正極活物質について説明する。
図6に示す正極活物質は、高電圧の充放電の繰り返しにおいて、CoO2層のずれを小さくすることができる。さらに、体積の変化を小さくすることができる。よって、図6に示す正極活物質は、優れたサイクル特性を実現することができる。また、高電圧の充電状態において安定な結晶構造を取り得る。よって、高電圧の充電状態を保持した場合において、ショートが生じづらい場合がある。そのような場合には安全性がより向上するため、好ましい。
図6に示す正極活物質では、十分に放電された状態と、高電圧で充電された状態における、結晶構造の変化および同数の遷移金属原子あたりで比較した場合の体積の差が小さい。
図6に示す正極活物質は、層状岩塩型構造で表すことができる。図6には、正極活物質の一態様の充放電前後の結晶構造の一例を示す。また、正極活物質の一態様において、その表層部は、以下の図6等に説明する層状岩塩型構造で表される領域に加えて、あるいは替えて、チタン、マグネシウムおよび酸素を有し、層状岩塩型構造と異なる構造で表される結晶を有してもよい。例えば、チタン、マグネシウムおよび酸素を有し、スピネル構造で表される結晶を有してもよい。
図6の充電深度0(放電状態)の結晶構造は、図7と同じR-3m(O3)である。一方、図6に示す正極活物質は、十分に充電された充電深度の場合、H1-3型結晶構造とは異なる構造の結晶を有する。本構造は、空間群R-3mに帰属される結晶構造を有し、CoO2層の対称性がO3型と同じである。よって、本構造を本明細書等ではO3’型結晶構造と呼ぶ。なお、図6に示されているO3’型結晶構造の図では、いずれのリチウムサイトにも約20%の確率でリチウムが存在しうるとしているが、これに限らない。特定の一部のリチウムサイトにのみ存在していてもよい。また、O3型結晶構造およびO3’型結晶構造のいずれの場合も、CoO2層の間、つまりリチウムサイトに、希薄にマグネシウムが存在することが好ましい。また、酸素サイトに、ランダムかつ希薄に、フッ素等のハロゲンが存在してもよい。
なお、O3’型結晶構造は、コバルト、マグネシウム等のイオンが6配位位置を占める。なおリチウムなどの軽元素は酸素4配位位置を占める場合がありうる。
またO3’型結晶構造は、層間にランダムにLiを有するもののCdCl2型の結晶構造に類似する結晶構造であるということもできる。このCdCl2型に類似した結晶構造は、ニッケル酸リチウムを充電深度0.94まで充電したとき(Li0.06NiO2)の結晶構造と近いが、純粋なコバルト酸リチウム、またはコバルトを多く含む層状岩塩型の正極活物質では通常CdCl2型の結晶構造を取らないことが知られている。
層状岩塩型結晶、および岩塩型結晶の陰イオンは立方最密充填構造(面心立方格子構造)をとる。O3’型結晶も、陰イオンは立方最密充填構造をとると推定される。これらが接するとき、陰イオンにより構成される立方最密充填構造の向きが揃う結晶面が存在する。ただし、層状岩塩型結晶およびO3’型結晶の空間群はR-3mであり、岩塩型結晶の空間群Fm-3m(一般的な岩塩型結晶の空間群)とは異なるため、上記の条件を満たす結晶面のミラー指数は層状岩塩型結晶およびO3’型結晶と、岩塩型結晶では異なる。本明細書では、層状岩塩型結晶、O3’型結晶、および岩塩型結晶において、陰イオンにより構成される立方最密充填構造の向きが揃うとき、結晶の配向が概略一致する、と言う場合がある。
図6に示す正極活物質では、放電状態のR-3m(O3)と、O3’型結晶構造とでは、結晶構造の変化が、図7に示す正極活物質と比較して、より抑制されている。例えば、図6中に点線で示すように、放電状態のR-3m(O3)と、O3’型結晶構造とではCoO2層のずれがほとんどない。
より詳細に説明すれば、図6に示す正極活物質は、充電電圧が高い場合にも構造の安定性が高い。例えば、図7に示す正極活物質おいてはH1-3型結晶構造となる充電電圧、例えばリチウム金属の電位を基準として4.6V程度の電圧においても、図6に示す正極活物質は、R-3m(O3)の結晶構造を保持できる。さらに高い充電電圧、例えばリチウム金属の電位を基準として4.65V乃至4.7V程度の電圧においてもO3’型結晶構造を取り得る領域が存在する。さらに充電電圧を4.7Vより高めるとようやく、H1-3型結晶が観測される場合がある。また、充電電圧がより低い場合(例えば充電電圧がリチウム金属の電位を規準として4.5V以上4.6V未満)でも、図6に示す正極活物質はO3’型結晶構造を取り得る場合がある。なお、二次電池において例えば負極活物質として黒鉛を用いる場合には、上記よりも黒鉛の電位の分だけ二次電池の電圧が低下する。黒鉛の電位はリチウム金属の電位を規準として0.05V乃至0.2V程度である。そのため例えば負極活物質に黒鉛を用いた二次電池の電圧が4.3V以上4.5V以下においても図6に示す正極活物質はR-3m(O3)の結晶構造を保持でき、さらに充電電圧を高めた領域、例えば二次電池の電圧が4.5Vを超えて4.6V以下においてもO3’型結晶構造を取り得る領域が存在する。さらには、充電電圧がより低い場合、例えば二次電池の電圧が4.2V以上4.3V未満でも、本発明の一態様の正極活物質はO3’型結晶構造を取り得る場合がある。
そのため、図6に示す正極活物質においては、高電圧で充放電を繰り返しても結晶構造が崩れにくい。
また図6に示す正極活物質では、放電状態のR-3m(O3)と、O3’型結晶構造の同数のコバルト原子あたりの体積の差は2.5%以下、より詳細には2.2%以下、代表的には1.8%である。
なおO3’型結晶構造は、ユニットセルにおけるコバルトと酸素の座標を、Co(0,0,0.5)、O(0,0,x)、0.20≦x≦0.25の範囲内で示すことができる。またユニットセルの格子定数は、a軸は0.2797≦a≦0.2837(nm)が好ましく、0.2807≦a≦0.2827(nm)がより好ましく、代表的にはa=0.2817(nm)である。c軸は1.3681≦c≦1.3881(nm)が好ましく、1.3751≦c≦1.3811(nm)がより好ましく、代表的にはc=1.3781(nm)である。
CoO2層間、つまりリチウムサイトにランダムかつ希薄に存在するマグネシウムは、高電圧で充電した時に、CoO2層のずれを抑制する効果がある。そのためCoO2層間にマグネシウムが存在すると、O3’型結晶構造になりやすい。
しかしながら、加熱処理の温度が高すぎると、カチオンミキシングが生じてマグネシウムがコバルトサイトに入る可能性が高まる。コバルトサイトに存在するマグネシウムは、LixCoO2中のxが小さいときR-3mの構造を保つ効果が小さい場合がある。さらに、加熱処理の温度が高すぎると、コバルトが還元されて2価になってしまう、リチウムが蒸散するなどの悪影響も懸念される。
そこで、マグネシウムを粒子全体に分布させるための加熱処理よりも前に、コバルト酸リチウムにフッ素化合物等のハロゲン化合物を加えておくことが好ましい。ハロゲン化合物を加えることでコバルト酸リチウムの融点降下が起こる。融点降下させることで、カチオンミキシングが生じにくい温度で、マグネシウムを粒子全体に分布させることが容易となる。さらにフッ素化合物が存在すれば、電解質が分解して生じたフッ酸に対する耐食性が向上することが期待できる。
なお、マグネシウム濃度を所望の値以上に高くすると、結晶構造の安定化への効果が小さくなってしまう場合がある。マグネシウムが、リチウムサイトに加えて、コバルトサイトにも入るようになるためと考えられる。本発明の一態様によって作製された正極活物質が有するマグネシウムの原子数は、コバルトの原子数の0.001倍以上0.1倍以下が好ましく、0.01倍より大きく0.04倍未満がより好ましく、0.02倍程度がさらに好ましい。ここで示すマグネシウムの濃度は例えば、ICP-MS等を用いて正極活物質の粒子全体の元素分析を行った値であってもよいし、正極活物質の作製の過程における原料の配合の値に基づいてもよい。
正極活物質が有するニッケルの原子数は、コバルトの原子数の7.5%以下が好ましく、0.05%以上4%以下が好ましく、0.1%以上2%以下がより好ましい。ここで示すニッケルの濃度は例えば、ICP-MS等を用いて正極活物質の粒子全体の元素分析を行った値であってもよいし、正極活物質の作製の過程における原料の配合の値に基づいてもよい。
図6に示す正極活物質は、極めて高い充電電圧においても、結晶構造の崩れを抑制することができるため、極めて高い充電終止電圧において繰り返して充電を行うことができる。充電終止電圧を高めることにより、二次電池のエネルギー密度を高めることができ、二次電池が有するエネルギーを有効に引き出すことができる。このように高い充電終止電圧で二次電池を用いる場合においても、本発明の一態様の蓄電システムでは、簡便に二次電池の状態の推定を行うことができ、推定された状態に合わせて二次電池の制御を行うことができるため、蓄電システムを安全に動作させることができる。本発明の一態様の正極活物質を、本発明の一態様の蓄電システムに搭載することにより、広い充放電電圧の範囲で二次電池を安定に動作させることができる。
<粒径>
正極活物質の粒径は、大きすぎるとリチウムの拡散が難しくなる、集電体に塗工したときに活物質層の表面が粗くなりすぎる、等の問題がある。一方、小さすぎると、集電体への塗工時に活物質層を担持しにくくなる、電解質との反応が過剰に進む等の問題点も生じる。そのため、平均粒子径(D50:メディアン径ともいう。)が、1μm以上100μm以下が好ましく、2μm以上40μm以下であることがより好ましく、5μm以上30μm以下がさらに好ましい。
<分析方法>
ある正極活物質が、高電圧で充電されたときO3’型結晶構造を示す否かは、高電圧で充電された正極を、XRD、電子線回折、中性子線回折、電子スピン共鳴(ESR)、核磁気共鳴(NMR)等を用いて解析することで判断できる。特にXRDは、正極活物質が有するコバルト等の遷移金属の対称性を高分解能で解析できる、結晶性の高さおよび結晶の配向性を比較できる、格子の周期性歪みおよび結晶子サイズの解析ができる、二次電池を解体して得た正極をそのまま測定しても十分な精度を得られる、等の点で好ましい。
正極活物質は、これまで述べたように高電圧で充電した状態と放電状態とで結晶構造の変化が少ないことが特徴である。高電圧で充電した状態で、放電状態との変化が大きな結晶構造が50wt%以上を占める材料は、高電圧の充放電に耐えられないため好ましくない。そして不純物元素を添加するだけでは目的の結晶構造をとらない場合があることに注意が必要である。例えばマグネシウムおよびフッ素を有するコバルト酸リチウム、という点で共通していても、高電圧で充電した状態でO3’型結晶構造が60wt%以上になる場合と、H1-3型結晶構造が50wt%以上を占める場合と、がある。また、所定の電圧では、O3’型結晶構造がほぼ100wt%になり、さらに当該所定の電圧をあげるとH1-3型結晶構造が生じる場合もある。そのため、正極活物質はXRD等により結晶構造が分析されると好ましい。XRD等の測定と組み合わせて用いることにより、さらに詳細に分析を行うことができる。
ただし、高電圧で充電した状態または放電状態の正極活物質は、大気に触れると結晶構造の変化を起こす場合がある。例えばO3’型結晶構造からH1-3型結晶構造に変化する場合がある。そのため、サンプルはすべてアルゴンを含む雰囲気等の不活性雰囲気でハンドリングすることが好ましい。
図7に示す正極活物質は、金属Xが添加されないコバルト酸リチウム(LiCoO2)である。図7に示すコバルト酸リチウムは、充電深度によって結晶構造が変化する。
図7に示すように、充電深度0(放電状態)であるコバルト酸リチウムは、空間群R-3mの結晶構造を有する領域を有し、ユニットセル中にCoO2層が3層存在する。そのためこの結晶構造を、O3型結晶構造と呼ぶ場合がある。なお、CoO2層とはコバルトに酸素が6配位した8面体構造が、稜共有の状態で平面に連続した構造をいうこととする。
また充電深度1のときは、空間群P-3m1の結晶構造を有し、ユニットセル中にCoO2層が1層存在する。そのためこの結晶構造を、O1型結晶構造と呼ぶ場合がある。
また充電深度が0.8程度のときのコバルト酸リチウムは、空間群R-3mの結晶構造を有する。この構造は、P-3m1(O1)のようなCoO2の構造と、R-3m(O3)のようなLiCoO2の構造と、が交互に積層された構造ともいえる。そのためこの結晶構造を、H1-3型結晶構造と呼ぶ場合がある。なお、実際にはH1-3型結晶構造は、ユニットセルあたりのコバルト原子の数が他の構造の2倍となっている。しかし図7をはじめ本明細書では、他の構造と比較しやすくするためH1-3型結晶構造のc軸をユニットセルの1/2にした図で示すこととする。
H1-3型結晶構造は一例として、ユニットセルにおけるコバルトと酸素の座標を、Co(0、0、0.42150±0.00016)、O1(0、0、0.27671±0.00045)、O2(0、0、0.11535±0.00045)と表すことができる。O1およびO2はそれぞれ酸素原子である。このようにH1-3型結晶構造は、1つのコバルトおよび2つの酸素を用いたユニットセルにより表される。一方、本発明の一態様のO3’型結晶構造は好ましくは、1つのコバルトおよび1つの酸素を用いたユニットセルにより表される。これは、O3’型結晶構造の場合とH1-3型構造の場合では、コバルトと酸素との対称性が異なり、O3’型結晶構造の方が、H1-3型構造に比べてO3の構造からの変化が小さいことを示す。正極活物質が有する結晶構造をいずれのユニットセルを用いて表すのがより好ましいか、の選択は例えば、XRDのリートベルト解析において、GOF(good of fitness)の値がより小さくなるように選択すればよい。
充電電圧がリチウム金属の酸化還元電位を基準に4.6V以上になるような高電圧の充電、あるいは充電深度が0.8以上になるような深い深度の充電と、放電とを繰り返すと、コバルト酸リチウムはH1-3型結晶構造と、放電状態のR-3m(O3)の構造と、の間で結晶構造の変化(つまり、非平衡な相変化)を繰り返すことになる。
しかしながら、これらの2つの結晶構造は、CoO2層のずれが大きい。図7に点線および矢印で示すように、H1-3型結晶構造では、CoO2層がR-3m(O3)から大きくずれている。このようなダイナミックな構造変化は、結晶構造の安定性に悪影響を与えうる。
さらに体積の差も大きい。同数のコバルト原子あたりで比較した場合、H1-3型結晶構造と放電状態のO3型結晶構造の体積の差は3.0%以上である。
加えて、H1-3型結晶構造が有する、P-3m1(O1)のようなCoO2層が連続した構造は不安定である可能性が高い。
そのため、高電圧の充放電を繰り返すとコバルト酸リチウムの結晶構造は崩れていく。結晶構造の崩れが、サイクル特性の悪化を引き起こす。これは、結晶構造が崩れることで、リチウムが安定して存在できるサイトが減少し、またリチウムの挿入脱離が難しくなるためだと考えられる。
<電解質>
電解質は、溶媒と、キャリアイオンとなる金属の塩と、を有することが好ましい。電解質の溶媒としては、非プロトン性有機溶媒が好ましく、例えば、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ブチレンカーボネート、クロロエチレンカーボネート、ビニレンカーボネート、γ-ブチロラクトン、γ-バレロラクトン、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、ギ酸メチル、酢酸メチル、酢酸エチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸プロピル、酪酸メチル、1,3-ジオキサン、1,4-ジオキサン、ジメトキシエタン(DME)、ジメチルスルホキシド、ジエチルエーテル、メチルジグライム、アセトニトリル、ベンゾニトリル、テトラヒドロフラン、スルホラン、スルトン等の1種、またはこれらのうちの2種以上を任意の組み合わせおよび比率で用いることができる。
また、電解質の溶媒として、難燃性および難揮発性であるイオン液体(常温溶融塩)を一つまたは複数用いることで、二次電池の内部短絡または過充電等によって内部温度が上昇しても、二次電池の破裂および発火などを防ぐことができる。イオン液体は、カチオンとアニオンからなり、有機カチオンとアニオンとを含む。電解質に用いる有機カチオンとして、四級アンモニウムカチオン、三級スルホニウムカチオン、および四級ホスホニウムカチオン等の脂肪族オニウムカチオン、イミダゾリウムカチオン、ならびにピリジニウムカチオン等の芳香族カチオンが挙げられる。また、電解質に用いるアニオンとして、1価のアミド系アニオン、1価のメチド系アニオン、フルオロスルホン酸アニオン、パーフルオロアルキルスルホン酸アニオン、テトラフルオロボレートアニオン、パーフルオロアルキルボレートアニオン、ヘキサフルオロホスフェートアニオン、またはパーフルオロアルキルホスフェートアニオン等が挙げられる。
また、上記の溶媒に溶解させる塩としては、例えばLiPF6、LiClO4、LiAsF6、LiBF4、LiAlCl4、LiSCN、LiBr、LiI、Li2SO4、Li2B10Cl10、Li2B12Cl12、LiCF3SO3、LiC4F9SO3、LiC(CF3SO2)3、LiC(C2F5SO2)3、LiN(CF3SO2)2、LiN(C4F9SO2)(CF3SO2)、LiN(C2F5SO2)2等のリチウム塩を一種、またはこれらのうちの二種以上を任意の組み合わせおよび比率で用いることができる。
二次電池に用いる電解質は、粒状のごみ、あるいは電解質の構成元素以外の元素(以下、単に「不純物」ともいう。)の含有量が少ない高純度化された電解液を用いることが好ましい。具体的には、電解質に対する不純物の重量比を1%以下、好ましくは0.1%以下、より好ましくは0.01%以下とすることが好ましい。
また、電解質にビニレンカーボネート、プロパンスルトン(PS)、tert-ブチルベンゼン(TBB)、フルオロエチレンカーボネート(FEC)、リチウムビス(オキサレート)ボレート(LiBOB)、またスクシノニトリル、アジポニトリル等のジニトリル化合物などの添加剤を添加してもよい。添加する材料の濃度は、例えば溶媒全体に対して0.1wt%以上5wt%以下とすればよい。VCまたはLiBOBは良好な被膜を形成しやすく、特に好ましい。
溶媒と、キャリアイオンとなる塩と、を有する溶液を電解液と呼ぶ場合がある。
ポリマーを電解液で膨潤させたポリマーゲル電解質を用いてもよい。
ポリマーゲル電解質を用いることで、漏液性等に対する安全性が高まる。また、二次電池の薄型化および軽量化が可能である。
ゲル化されるポリマーとして、シリコーンゲル、アクリルゲル、アクリロニトリルゲル、ポリエチレンオキサイド系ゲル、ポリプロピレンオキサイド系ゲル、フッ素系ポリマーのゲル等を用いることができる。
ポリマーとしては、例えばポリエチレンオキシド(PEO)などのポリアルキレンオキシド構造を有するポリマー、PVDF、およびポリアクリロニトリル等、ならびにそれらを含む共重合体等を用いることができる。例えばPVDFとヘキサフルオロプロピレン(HFP)の共重合体であるPVDF-HFPを用いることができる。また、形成されるポリマーは、多孔質形状を有してもよい。
また、電解質として、硫化物系または酸化物系等の無機物材料を有する固体電解質、ならびにPEO(ポリエチレンオキシド)系等の高分子材料を有する固体電解質を用いることができる。固体電解質を用いる場合には、セパレータおよびスペーサの少なくとも一の設置が不要となる。また、電池全体を固体化できるため、漏液のおそれがなくなり安全性が飛躍的に向上する。
<セパレータ>
セパレータ507には、例えば、紙、不織布、ガラス繊維、セラミックス等で形成されたものを用いることができる。或いはナイロン(ポリアミド)、ビニロン(ポリビニルアルコール系繊維)、ポリエステル、アクリル、ポリオレフィン、ポリウレタン、ポリプロピレン、ポリエチレン等で形成されたものを用いることができる。セパレータはエンベロープ状に加工し、正極または負極のいずれか一方を包むように配置することが好ましい。
また、セパレータ507に、例えばポリプロピレン、ポリエチレン、ポリイミド等を有するポリマー膜を用いることが出来る。ポリイミドはイオン液体の濡れ性がよく、セパレータ507の材料として、より好ましい場合がある。
ポリプロピレン、ポリエチレン等を有するポリマー膜は、乾式法または湿式法で作製することができる。乾式法とはポリプロピレン、ポリエチレン、ポリイミド等を有するポリマー膜を加熱しながら延伸することで結晶と結晶の間に隙間を生じさせ、微細な孔を空ける製法である。湿式法は、あらかじめ樹脂に溶剤を混ぜ込みフィルム状に成形した後、溶剤を抽出して孔を空ける製法である。
図8B左図は、セパレータ507の一例(湿式法により作製した場合)として、領域507aの拡大図を示す。この例では、ポリマー膜581に複数の孔582が空いた構造が示されている。また、図8B右図は、セパレータ507の別の一例(乾式法により作製した場合)として、領域507bの拡大図を示す。この例では、ポリマー膜584に複数の孔585が空いた構造が示されている。
セパレータの孔の径は、充放電後に正極に向かい合う面の表層部と、負極に向かい合う面の表層部とで異なることがある。本明細書等において、セパレータの表層部とは例えば、表面から5μm以内、より好ましくは3μm以内の領域であることが好ましい。
セパレータは多層構造であってもよい。例えば、二種類のポリマー材料を積層した構造を用いてもよい。
また、例えばポリプロピレン、ポリエチレン、ポリイミド等を有するポリマー膜上に、セラミック系材料、フッ素系材料、ポリアミド系材料、またはこれらを混合したもの等をコートした構造を用いることができる。また例えば不織布上に、セラミック系材料、フッ素系材料、ポリアミド系材料、またはこれらを混合したもの等をコートした構造を用いることができる。ポリイミドはイオン液体の濡れ性がよく、コートを行う材料として、より好ましい場合がある。
フッ素系材料としては、例えばPVdF、ポリテトラフルオロエチレン等を用いることができる。
ポリアミド系材料としては、例えばナイロン、アラミド(メタ系アラミド、パラ系アラミド)等を用いることができる。
<外装体>
二次電池が有する外装体としては、例えばアルミニウムなどの金属材料、および樹脂材料から選ばれる一以上を用いることができる。また、フィルム状の外装体を用いることもできる。フィルムとしては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、アイオノマー、ポリアミド等の材料からなる膜上に、アルミニウム、ステンレス、銅、ニッケル等の可撓性に優れた金属薄膜を設け、さらに該金属薄膜上に外装体の外面としてポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂等の絶縁性合成樹脂膜を設けた三層構造のフィルムを用いることができる。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせて用いることができる。
(実施の形態3)
本実施の形態では、二次電池の作製方法を説明する。
<ラミネート型の二次電池の作製方法1>
ここで、図9A、図9B及び図9Cに外観図を示すラミネート型の二次電池の作製方法の一例について、図10A及び図10Bならびに図11A及び図11Bを用いて説明する。図9A及び図9Bに示す二次電池500は、正極503、負極506、セパレータ507、外装体509、正極リード電極510及び負極リード電極511を有する。なお、図9A等に示すラミネート型の二次電池の断面図として例えば、後述する図19に示すように、正極、セパレータおよび負極を積層し、外装体で囲んだ構造を用いることができる。
まず、正極503、負極506及びセパレータ507を準備する。図10Aは正極503及び負極506の一例を示す。正極503は、正極集電体501上に正極活物質層502を有する。また、正極503は、正極集電体501が露出したタブ領域を有することが好ましい。負極506は、負極集電体504上に負極活物質層505を有する。また、負極506は、負極集電体504が露出したタブ領域を有することが好ましい。
次に、負極506、セパレータ507及び正極503を積層する。図10Bに積層された負極506、セパレータ507及び正極503を示す。ここでは負極を5組、正極を4組使用する例を示す。負極とセパレータと正極からなる積層体とも呼べる。
次に、正極503のタブ領域同士の接合と、最表面の正極のタブ領域への正極リード電極510の接合を行う。接合には、例えば超音波溶接等を用いればよい。同様に、負極506のタブ領域同士の接合と、最表面の負極のタブ領域への負極リード電極511の接合を行う。
次に外装体509上に、負極506、セパレータ507及び正極503を配置する。
次に、図11Aに示すように、外装体509を破線で示した部分で折り曲げる。その後、外装体509の外周部を接合する。接合には例えば熱圧着等を用いればよい。この時、後に電解質508を入れることができるように、外装体509の一部(または一辺)に接合されない領域(以下、導入口516という)を設ける。
次に、図11Bに示すように、外装体509に設けられた導入口516から、電解質508を外装体509の内側へ導入する。電解質508の導入は、減圧雰囲気下、或いは不活性雰囲気下で行うことが好ましい。そして最後に、導入口516を接合する。このようにして、ラミネート型の二次電池500を作製することができる。
上記では、正極リード電極510と負極リード電極511を同じ辺から外装体の外に導出し、図9Aに示す二次電池500を作製した。正極リード電極510と負極リード電極511を向かい合う辺からそれぞれ外装体の外に導出することにより図9Bに示す二次電池500を作製することもできる。
<円筒型二次電池>
円筒型の二次電池の例について図12Aを参照して説明する。円筒型の二次電池400は、図12Aに示すように、上面に正極キャップ(電池蓋)401を有し、側面及び底面に電池缶(外装缶)402を有している。これら正極キャップ401と電池缶(外装缶)402とは、ガスケット(絶縁パッキン)410によって絶縁されている。
図12Bは、円筒型の二次電池の断面を模式的に示した図である。図12Bに示す円筒型の二次電池は、上面に正極キャップ(電池蓋)601を有し、側面および底面に電池缶(外装缶)602を有している。これら正極キャップと電池缶(外装缶)602とは、ガスケット(絶縁パッキン)610によって絶縁されている。
中空円柱状の電池缶602の内側には、帯状の正極604と負極606とがセパレータ605を間に挟んで捲回された電池素子が設けられている。図示しないが、電池素子はセンターピンを中心に捲回されている。電池缶602は、一端が閉じられ、他端が開いている。電池缶602には、電解液に対して耐腐食性のあるニッケル、アルミニウム、チタン等の金属、これらの合金、又はこれらと他の金属との合金(例えば、ステンレス鋼等)を用いることができる。また、電解液による腐食を防ぐため、ニッケル又はアルミニウム等を電池缶602に被覆することが好ましい。電池缶602の内側において、正極、負極およびセパレータが捲回された電池素子は、対向する一対の絶縁板608、絶縁板609により挟まれている。また、電池素子が設けられた電池缶602の内部は、非水電解液(図示せず)が注入されている。非水電解液は、コイン型の二次電池と同様のものを用いることができる。
円筒型の蓄電池に用いる正極および負極は捲回するため、集電体の両面に活物質を形成することが好ましい。正極604には正極端子(正極集電リード)603が接続され、負極606には負極端子(負極集電リード)607が接続される。正極端子603および負極端子607は、ともにアルミニウムなどの金属材料を用いることができる。正極端子603は安全弁機構613に、負極端子607は電池缶602の底にそれぞれ抵抗溶接される。安全弁機構613は、PTC素子(Positive Temperature Coefficient)611を介して正極キャップ601と電気的に接続されている。安全弁機構613は電池の内圧の上昇が所定の閾値を超えた場合に、正極キャップ601と正極604との電気的な接続を切断するものである。また、PTC素子611は温度が上昇した場合に抵抗が増大する熱感抵抗素子であり、抵抗の増大により電流量を制限して異常発熱を防止するものである。PTC素子には、チタン酸バリウム(BaTiO3)系半導体セラミックス等を用いることができる。
図12Cは蓄電システム415の一例を示す。蓄電システム415は複数の二次電池400を有する。それぞれの二次電池の正極は、絶縁体425で分離された導電体424に接触し、電気的に接続されている。導電体424は配線423を介して、制御システム420に電気的に接続されている。また、それぞれの二次電池の負極は、配線426を介して制御システム420に電気的に接続されている。制御システム420として、先の実施の形態にて述べた制御システムを用いることができる。制御システム420は、先の実施の形態にて述べた計測回路を有する。蓄電システム415では、本発明の一態様の計測回路を用いて二次電池400の状態を推定することができる。また、蓄電システム415は、本発明の一態様の計測回路において推定された状態を基に、二次電池400の充電条件または放電条件を決定する機能を有する。
また、図12Dに示すように、蓄電システム415が有する制御システム420のうち、一部の構成を回路420aとしてそれぞれの二次電池400ごとのチップとして設け、残りの構成を一つのチップとして、回路420bとして設けてもよい。例えば、制御システム420のうち、本発明の一態様の計測回路を回路420aに搭載すればよい。
複数の二次電池400の間に温度制御装置を有していてもよい。二次電池400が過熱されたときは、温度制御装置により冷却し、二次電池400が冷えすぎているときは温度制御装置により加熱することができる。そのため蓄電システム415の性能が外気温に影響されにくくなる。
なお、図12A等には円筒型の缶の形状に合わせて捲回された、正極、負極およびセパレータで構成された捲回体を有する例を示すが、例えば捲回体を角型の缶の形状に合わせることにより、角型の二次電池とすることもできる。
<二次電池パック>
次に本発明の一態様の蓄電システムの例について、図13A乃至図13Cを用いて説明する。
図13Aは、二次電池パック531の外観を示す図である。図13Bは二次電池パック531の構成を説明する図である。二次電池パック531は、回路基板521と、二次電池513と、を有する。二次電池513は、正極リード及び負極リードの一方551と、正極リード及び負極リードの他方552とを有し、ラベル514で覆われている。回路基板521は、シール515により固定されている。また、二次電池パック531は、アンテナ517を有する。
回路基板521は制御システム590を有する。制御システム590は、先の実施の形態に示す蓄電システムが有する制御システムを用いることができ、制御システム590は、先の実施の形態に示す計測回路を有する。二次電池パック531では、本発明の一態様の計測回路を用いて二次電池513の状態を推定することができる。また、二次電池パック531は、本発明の一態様の計測回路において推定された状態を基に、二次電池513の充電条件または放電条件を決定する機能を有する。例えば、図13Bに示すように、回路基板521上に、制御システム590を有する。また、回路基板521は、端子522と電気的に接続されている。また回路基板521は、アンテナ517、二次電池513の正極リード及び負極リードの一方551、正極リード及び負極リードの他方552と電気的に接続される。
あるいは、図13Cに示すように、回路基板521上に設けられる回路システム590aと、端子522を介して回路基板521に電気的に接続される回路システム590bと、を有してもよい。例えば、本発明の一態様の制御システムの一部分が回路システム590aに、他の一部分が回路システム590bに、それぞれ設けられる。例えば回路システム590aは、本発明の一態様の計測回路を有することが好ましい。
なお、アンテナ517はコイル状に限定されず、例えば線状、板状であってもよい。また、平面アンテナ、開口面アンテナ、進行波アンテナ、EHアンテナ、磁界アンテナ、誘電体アンテナ等のアンテナを用いてもよい。又は、アンテナ517は、平板状の導体でもよい。この平板状の導体は、電界結合用の導体の一つとして機能することができる。つまり、コンデンサの有する2つの導体のうちの一つの導体として、アンテナ517を機能させてもよい。これにより、電磁界、磁界だけでなく、電界で電力のやり取りを行うこともできる。
二次電池パック531は、アンテナ517と、二次電池513との間に層519を有する。層519は、例えば二次電池513による電磁界を遮蔽することができる機能を有する。層519としては、例えば磁性体を用いることができる。
二次電池513は、例えば、セパレータを挟んで負極と、正極とが重なり合って積層され、該積層シートを捲回したものである。
以下には、様々な形態の二次電池の一例を示す。
<その他の二次電池とその作製方法1>
本発明の一態様の積層体の断面図の一例を図14に示す。図14に示す積層体550は、1枚のセパレータを折り曲げながら正極と負極との間に配置することで作製される。
積層体550では、1枚のセパレータ507が正極活物質層502と負極活物質層505の間に挟まれるように複数回折り返されている。図14では、正極503及び負極506を6層ずつ積層しているため、セパレータ507を少なくとも5回折り返す。セパレータ507は、正極活物質層502と負極活物質層505の間に挟まれるように設けるだけでなく、延在部をさらに折り曲げることで、複数の正極503と負極506をひとまとめにテープなどで結束するようにしてもよい。
本発明の一態様の二次電池の作製方法では、正極503を配置した後に、正極503に対して電解質を滴下することができる。同様に、負極506を配置した後に、負極506に対して電解質を滴下することができる。また、本発明の一態様の二次電池の作製方法では、セパレータを折り曲げる前、または、セパレータ507を折り曲げて負極506または正極503と重ねた後に、セパレータ507に対して電解質を滴下することができる。負極506、セパレータ507、及び、正極503の少なくとも一つに、電解質を滴下することで、負極506、セパレータ507、または、正極503に電解質を含浸させることができる。
図15Aに示す二次電池970は、筐体971の内部に積層体972を有する。積層体972には端子973b及び端子974bが電気的に接続される。端子973bの少なくとも一部と、端子974bの少なくとも一部と、は筐体971の外部に露出する。
積層体972として、正極、負極、及び、セパレータが積層された構造を適用することができる。また、積層体972として、正極、負極、及び、セパレータが捲回された構造、等を適用することができる。
例えば、積層体972として、図14に示す、セパレータを折り返した構造を有する積層体を用いることができる。
図15B及び図15Cを用いて、積層体972の作製方法の一例を説明する。
まず、図15Bに示すように、正極975a上に帯状のセパレータ976を重ね、セパレータ976を間に挟んで正極975aに負極977aを重ねる。その後、セパレータ976を折り返して負極977a上に重ねる。次に、図15Cに示すように、セパレータ976を間に挟んで負極977a上に正極975bを重ねる。このように、セパレータを折り返して順に正極、負極を配置していくことにより、積層体972を作製することができる。このように作製された積層体を含む構造を「つづら折り構造」と呼ぶ場合がある。
次に、図16A乃至図16Cを用いて、二次電池970の作製方法の一例を説明する。
まず、図16Aに示すように、積層体972が有する正極に正極リード電極973aを電気的に接続する。具体的には、例えば、積層体972が有する正極のそれぞれにタブ領域を設け、それぞれのタブ領域と、正極リード電極973aと、を溶接等により電気的に接続することができる。また、積層体972が有する負極に負極リード電極974aを電気的に接続する。
筐体971の内部に一の積層体972が配置されてもよいし、複数の積層体972が配置されてもよい。図16Bには積層体972を2組準備する例を示す。
次に、図16Cに示すように、準備した積層体972を筐体971内に収納し、端子973b及び端子974bを装着し、筐体971を封止する。複数の積層体972が有するそれぞれの正極リード電極973aには、導電体973cを電気的に接続することが好ましい。また、複数の積層体972が有するそれぞれの負極リード電極974aには、導電体974cを電気的に接続することが好ましい。端子973bは導電体973cに、端子974bは導電体974cに、それぞれ電気的に接続される。なお、導電体973cは、導電性を有する領域と、絶縁性を有する領域と、を有してもよい。また、導電体974cは、導電性を有する領域と、絶縁性を有する領域と、を有してもよい。
筐体971として、金属材料(例えばアルミニウムなど)を用いることができる。また、筐体971として金属材料を用いる場合には、表面を樹脂等で被覆することが好ましい。また、筐体971として樹脂材料を用いることができる。
筐体971には安全弁または過電流保護素子等を設けることが好ましい。安全弁は、電池破裂を防止するため、筐体971の内部が所定の圧力となった場合にガスを開放する弁である。
<その他の二次電池とその作製方法2>
本発明の別の一態様の二次電池の断面図の一例を図17Cに示す。図17Cに示す二次電池560は、図17Aに示す積層体130と、図17Bに示す積層体131と、を用いて作製される。なお、図17Cでは図を明瞭にするため、積層体130、積層体131、及び、セパレータ507を抜粋して示す。
図17Aに示すように、積層体130は、正極集電体の両面に正極活物質層を有する正極503、セパレータ507、負極集電体の両面に負極活物質層を有する負極506、セパレータ507、正極集電体の両面に正極活物質層を有する正極503がこの順に積層されている。
図17Bに示すように、積層体131は、負極集電体の両面に負極活物質層を有する負極506、セパレータ507、正極集電体の両面に正極活物質層を有する正極503、セパレータ507、負極集電体の両面に負極活物質層を有する負極506がこの順に積層されている。
本発明の一態様の二次電池の作製方法は、積層体の作製時に応用することができる。具体的には、積層体を作製するために、負極506、セパレータ507、及び、正極503を積層する際に、負極506、セパレータ507、及び、正極503の少なくとも一つに、電解質を滴下する。電解質を複数滴、滴下することで、負極506、セパレータ507、または、正極503に電解質を含浸させることができる。
図17Cに示すように、複数の積層体130と、複数の積層体131と、は、捲回したセパレータ507によって覆われている。
また、本発明の一態様の二次電池の作製方法では、積層体130を配置した後に、積層体130に対して電解質を滴下することができる。同様に、積層体131を配置した後に、積層体131に対して電解質を滴下することができる。また、セパレータ507を折り曲げる前、または、セパレータ507を折り曲げて積層体と重ねた後に、セパレータ507に対して電解質を滴下することができる。電解質を複数滴、滴下することで、積層体130、積層体131、または、セパレータ507に電解質を含浸させることができる。
<その他の二次電池とその作製方法3>
本発明の別の一態様の二次電池について、図18A乃至図19Cを用いて説明する。ここで示す二次電池は、捲回型の二次電池などと呼ぶことができる。
図18Aに示す二次電池913は、筐体930の内部に端子951と端子952が設けられた捲回体950を有する。捲回体950は、筐体930の内部で電解質中に浸される。端子952は、筐体930に接し、端子951は、絶縁材などを用いることにより筐体930に接していない。なお、図18Aでは、便宜のため、筐体930を分離して図示しているが、実際は、捲回体950が筐体930に覆われ、端子951及び端子952が筐体930の外に延在している。筐体930としては、金属材料(例えばアルミニウムなど)又は樹脂材料を用いることができる。
なお、図18Bに示すように、図18Aに示す筐体930を複数の材料によって形成してもよい。例えば、図18Bに示す二次電池913は、筐体930aと筐体930bが貼り合わされており、筐体930a及び筐体930bで囲まれた領域に捲回体950が設けられている。
筐体930aとしては、有機樹脂など、絶縁材料を用いることができる。特に、アンテナが形成される面に有機樹脂などの材料を用いることにより、二次電池913による電界の遮蔽を抑制できる。なお、筐体930aによる電界の遮蔽が小さければ、筐体930aの内部にアンテナを設けてもよい。筐体930bとしては、例えば金属材料を用いることができる。
さらに、捲回体950の構造について図18Cに示す。捲回体950は、負極931と、正極932と、セパレータ933と、を有する。捲回体950は、セパレータ933を挟んで負極931と、正極932が重なり合って積層され、該積層シートを捲回させた捲回体である。なお、負極931と、正極932と、セパレータ933と、の積層を、さらに複数重ねてもよい。
本発明の一態様の二次電池の作製方法では、負極931、セパレータ933、及び、正極932を積層する際に、負極931、セパレータ933、及び、正極932の少なくとも一つに、電解質を滴下する。つまり、上記積層シートを捲回させる前に、電解質を滴下することが好ましい。電解質を複数滴、滴下することで、負極931、セパレータ933、または、正極932に電解質を含浸させることができる。
また、図19に示すような捲回体950aを有する二次電池913としてもよい。図19Aに示す捲回体950aは、負極931と、正極932と、セパレータ933と、を有する。負極931は負極活物質層931aを有する。正極932は正極活物質層932aを有する。
セパレータ933は、負極活物質層931a及び正極活物質層932aよりも広い幅を有し、負極活物質層931a及び正極活物質層932aと重畳するように捲回されている。また、正極活物質層932aよりも負極活物質層931aの幅が広いことが安全性の点で好ましい。また、このような形状の捲回体950aは安全性及び生産性がよく好ましい。
図19Bに示すように、負極931は端子951と電気的に接続される。端子951は端子911aと電気的に接続される。正極932は端子952と電気的に接続される。端子952は端子911bと電気的に接続される。
図19Cに示すように、筐体930により捲回体950a及び電解質が覆われ、二次電池913となる。筐体930には安全弁、過電流保護素子等を設けることが好ましい。安全弁は、電池破裂を防止するため、筐体930の内部が所定の内圧を超えた時のみ一時的に開放する。
図19Bに示すように二次電池913は複数の捲回体950aを有していてもよい。複数の捲回体950aを用いることで、より充放電容量の大きい二次電池913とすることができる。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
(実施の形態4)
本実施の形態では、本発明の一態様の蓄電システムを適用可能な構成例について図20A乃至図29Cを用いて説明する。
<車両>
まず、本発明の一態様の蓄電システムを電気自動車(EV)に適用する例を示す。
図20Cに、モータを有する車両のブロック図を示す。電気自動車には、メインの駆動用の二次電池として第1のバッテリ1301a、第1のバッテリ1301bと、モータ1304を始動させるインバータ1312に電力を供給する第2のバッテリ1311が設置されている。第2のバッテリ1311はクランキングバッテリまたはスターターバッテリとも呼ばれる。第2のバッテリ1311は高出力であればよく、大容量はそれほど必要とされず、第2のバッテリ1311の容量は第1のバッテリ1301a、第1のバッテリ1301bと比較して小さい。
例えば、第1のバッテリ1301a、第1のバッテリ1301bの一方または双方に、本発明の一態様に係る二次電池を用いることができる。
本実施の形態では、第1のバッテリ1301a、第1のバッテリ1301bを2つ並列に接続させている例を示しているが3つ以上並列に接続させてもよい。また、第1のバッテリ1301aで十分な電力を貯蔵できるのであれば、第1のバッテリ1301bはなくてもよい。複数の二次電池を有する電池パックを構成することで、大きな電力を取り出すことができる。複数の二次電池は、並列接続されていてもよいし、直列接続されていてもよいし、並列に接続された後、さらに直列に接続されていてもよい。複数の二次電池を組電池とも呼ぶ。
また、車載用の二次電池において、複数の二次電池からの電力を遮断するため、工具を使わずに高電圧を遮断できるサービスプラグまたはサーキットブレーカを有しており、第1のバッテリ1301aに設けられる。
また、第1のバッテリ1301a、第1のバッテリ1301bの電力は、主にモータ1304を回転させることに使用されるが、DCDC回路1306を介して42V系(高電圧系)の車載部品(電動パワステ1307、ヒーター1308、デフォッガ1309など)に電力を供給する。後輪にリアモータ1317を有している場合にも、第1のバッテリ1301aがリアモータ1317を回転させることに使用される。
また、第2のバッテリ1311は、DCDC回路1310を介して14V系(低電圧系)の車載部品(オーディオ1313、パワーウィンドウ1314、ランプ類1315など)に電力を供給する。
また、第1のバッテリ1301aについて、図20Aを用いて説明する。
図20Aに大型の電池パック1415の一例を示す。電池パック1415の一方の電極は配線1421によって制御システム1320に電気的に接続されている。またもう一方の電極は配線1422によって制御システム1320に電気的に接続されている。なお、電池パックは、複数の二次電池を直列接続した構成であってもよい。
制御システム1320として、先の実施の形態にて述べた制御システムを用いることができる。制御システム1320は、先の実施の形態にて述べた計測回路を有する。図20Aに示す電池パック1415では、本発明の一態様の計測回路を用いて第1のバッテリ1301aの状態を推定することができる。また、電池パック1415は、本発明の一態様の計測回路において推定された状態を基に、第1のバッテリ1301aの充電条件または放電条件を決定する機能を有する。また、第2のバッテリ1311についても同様に、本発明の一態様の計測回路において推定された状態を基に制御を行うことができる。
第1のバッテリ1301a、1301bは、主に42V系(高電圧系)の車載機器に電力を供給し、第2のバッテリ1311は14V系(低電圧系)の車載機器に電力を供給する。第2のバッテリ1311は鉛蓄電池がコスト上有利のため採用されることが多い。鉛蓄電池はリチウムイオン電池と比べて自己放電が大きく、サルフェーションとよばれる現象により劣化しやすい欠点がある。第2のバッテリ1311をリチウムイオン電池とすることでメンテナンスフリーとするメリットがあるが、長期間の使用、例えば3年以上となると、製造時には判別困難な異常発生が生じる恐れがある。特にインバータを起動する第2のバッテリ1311が動作不能となると、第1のバッテリ1301a、1301bに残容量があってもモータを起動させることができなくなることを防ぐため、第2のバッテリ1311が鉛蓄電池の場合は、第1のバッテリから第2のバッテリに電力を供給し、常に満充電状態を維持するように充電されている。
本実施の形態では、第1のバッテリ1301aと第2のバッテリ1311の両方にリチウムイオン電池を用いる一例を示す。第2のバッテリ1311は、鉛蓄電池、全固体電池、または電気二重層キャパシタを用いてもよい。第2のバッテリ1311に全固体電池を用いることで高容量とすることができ、小型化、軽量化することができる。
また、タイヤ1316の回転による回生エネルギーは、ギア1305を介してモータ1304に送られ、モータコントローラ1303、またはバッテリーコントローラ1302から制御回路部1321を介して第2のバッテリ1311に充電される。またはバッテリーコントローラ1302から制御システム1320を介して第1のバッテリ1301aに充電される。またはバッテリーコントローラ1302から制御システム1320を介して第1のバッテリ1301bに充電される。回生エネルギーを効率よく充電するためには、第1のバッテリ1301a、1301bが急速充電可能であることが望ましい。
バッテリーコントローラ1302は第1のバッテリ1301a、1301bの充電電圧及び充電電流などを設定することができる。バッテリーコントローラ1302は、用いる二次電池の充電特性に合わせて充電条件を設定し、急速充電することができる。
また、図示していないが、外部の充電器と接続させる場合、充電器のコンセントまたは充電器の接続ケーブルは、バッテリーコントローラ1302に電気的に接続される。外部の充電器から供給された電力はバッテリーコントローラ1302を介して第1のバッテリ1301a、1301bに充電する。また、充電器によっては、制御回路が設けられており、バッテリーコントローラ1302の機能を用いない場合もあるが、過充電を防ぐため制御システム1320を介して第1のバッテリ1301a、1301bを充電することが好ましい。また、接続ケーブルまたは充電器の接続ケーブルに制御回路を備えている場合もある。制御システム1320は、ECU(Electronic Control Unit)と呼ばれることもある。ECUは、電動車両に設けられたCAN(Controller Area Network)に接続される。CANは、車内LANとして用いられるシリアル通信規格の一つである。また、ECUは、マイクロコンピュータを含む。また、ECUは、CPUまたはGPUを用いる。
充電スタンドなどに設置されている外部の充電器は、100Vコンセント-200Vコンセント、または3相200V且つ50kWなどがある。また、非接触給電方式等により外部の充電設備から電力供給を受けて、充電することもできる。
図20Bには、制御システム1320の一例を示す。図20Bに示す制御システム1320は、少なくとも過充電を防止するスイッチと、過放電を防止するスイッチを含むスイッチ部1324と、スイッチ部1324を制御する制御回路1322と、第1のバッテリ1301aの電圧測定部と、を有する。制御システム1320は、使用する二次電池の上限電圧と下限電圧が設定されており、外部からの電流上限、または外部への出力電流の上限などを制限している。二次電池の下限電圧以上上限電圧以下の範囲内は、使用が推奨されている電圧範囲内であり、その範囲外となるとスイッチ部1324が作動し、保護回路として機能する。また、制御システム1320は、スイッチ部1324を制御して過放電および/または過充電を防止するため、保護回路とも呼べる。例えば、過充電となりそうな電圧を制御回路1322で検知した場合にスイッチ部1324のスイッチをオフ状態とすることで電流を遮断する。さらに充放電経路中にPTC素子を設けて温度の上昇に応じて電流を遮断する機能を設けてもよい。また、制御システム1320は、外部端子1325(+IN)と、外部端子1326(-IN)とを有している。
次に、本発明の一態様の二次電池を、車両、代表的には輸送用車両に実装する例について説明する。
本発明の一態様の二次電池を車両に搭載すると、ハイブリッド車(HV)、電気自動車(EV)、またはプラグインハイブリッド車(PHV)等の次世代クリーンエネルギー自動車を実現できる。また、電動トラクタなどの農業機械、電動アシスト自転車を含む原動機付自転車、自動二輪車、電動車椅子、電動カート、小型または大型船舶、潜水艦、固定翼機または回転翼機等の航空機、ロケット、人工衛星、宇宙探査機または惑星探査機、宇宙船などの輸送用車両に二次電池を搭載することもできる。本発明の一態様に係る二次電池を用いることで、大型の二次電池とすることができる。そのため、本発明の一態様の二次電池は、輸送用車両に好適に用いることができる。
図21A乃至図21Eに、本発明の一態様の二次電池を用いた輸送用車両を示す。図21Aに示す自動車2001は、走行のための動力源として電気モータを用いる電気自動車である。または、走行のための動力源として電気モータとエンジンを適宜選択して用いることが可能なハイブリッド自動車である。二次電池を車両に搭載する場合、二次電池は一箇所または複数箇所に設置する。図21Aに示す自動車2001は、図20Aに示した電池パック1415を有する。電池パック1415は、二次電池モジュールを有する。電池パック1415は、さらに二次電池モジュールに電気的に接続する制御システムを有する。該制御システムとして、先の実施の形態に示す計測回路を有する制御システムを用いることができる。二次電池モジュールは単数または複数の二次電池を有する。
また、自動車2001は、自動車2001が有する二次電池にプラグイン方式または非接触給電方式等により外部の充電設備から電力供給を受けて、充電することができる。充電に際しては、充電方法またはコネクタの規格等はCHAdeMO(登録商標)またはコンボ等の所定の方式で適宜行えばよい。充電装置は、商用施設に設けられた充電ステーションでもよく、また家庭の電源であってもよい。例えば、プラグイン技術によって、外部からの電力供給により自動車2001に搭載された二次電池を充電することができる。充電は、ACDCコンバータ等の変換装置を介して、交流電力を直流電力に変換して行うことができる。
また、図示しないが、受電装置を車両に搭載し、地上の送電装置から電力を非接触で供給して充電することもできる。この非接触給電方式の場合には、道路または外壁に送電装置を組み込むことで、停車中に限らず走行中に充電を行うこともできる。また、この非接触給電の方式を利用して、2台の車両どうしで電力の送受信を行ってもよい。さらに、車両の外装部に太陽電池を設け、停車時または走行時に二次電池の充電を行ってもよい。このような非接触での電力の供給には、電磁誘導方式または磁界共鳴方式を用いることができる。
図21Bは、輸送用車両の一例として電気により制御するモータを有した大型の輸送車2002を示している。輸送車2002の二次電池モジュールは、例えば3.5V以上4.7V以下の二次電池を4個セルユニットとし、48セルを直列に接続した170Vの最大電圧とする。電池パック2201の二次電池モジュールを構成する二次電池の数などが違う以外は、図21Aと同様な機能を備えているため説明は省略する。
図21Cは、一例として電気により制御するモータを有した大型の輸送車両2003を示している。輸送車両2003の二次電池モジュールは、例えば3.5V以上4.7V以下の二次電池を百個以上直列に接続した600Vの最大電圧とする。従って、特性バラツキの小さい二次電池が求められる。本発明の一態様に係る二次電池の作製方法を用いることで、安定した電池特性を有する二次電池を製造することができ、歩留まりの観点から低コストで大量生産が可能である。また、電池パック2202の二次電池モジュールを構成する二次電池の数などが違う以外は、図21Aと同様な機能を備えているため説明は省略する。
図21Dは、一例として燃料を燃焼するエンジンを有した航空機2004を示している。図21Dに示す航空機2004は、離着陸用の車輪を有しているため、輸送車両の一部とも言え、複数の二次電池を接続させて二次電池モジュールを構成し、二次電池モジュールと充電制御装置とを含む電池パック2203を有している。
航空機2004の二次電池モジュールは、例えば4Vの二次電池を8個直列に接続した32Vの最大電圧とする。電池パック2203の二次電池モジュールを構成する二次電池の数などが違う以外は、図21Aと同様な機能を備えているため説明は省略する。
図21Eは、一例として貨物を輸送する輸送車両2005を示している。電気により制御するモータを有し、電池パック2204の二次電池モジュールを構成する二次電池から電力を供給することで、様々な作業を実行する。また、輸送車両2005は人間が運転者として乗り、操作することに限定されず、CAN通信などにより無人での操作も可能である。図21Eではフォークリフトを図示しているが特に限定されず、CAN通信などにより操作可能である産業用機械、例えば、自動輸送機、作業用ロボット、または小型建機などに本発明の一態様に係る二次電池を有する電池パックを搭載することができる。
また、図22Aは、本発明の一態様の二次電池を用いた電動自転車の一例である。図22Aに示す電動自転車2100に、本発明の一態様の二次電池を適用することができる。図22Bに示す蓄電装置2102は例えば、複数の二次電池と、制御システムと、を有する。該制御システムには、本発明の一態様の制御システムを用いることができる。
電動自転車2100は、蓄電装置2102を備える。蓄電装置2102は、運転者をアシストするモータに電気を供給することができる。また、蓄電装置2102は、持ち運びができ、図22Bに自転車から取り外した状態を示している。また、蓄電装置2102は、本発明の一態様の二次電池2101が複数内蔵されており、そのバッテリ残量などを表示部2103で表示できるようにしている。また蓄電装置2102は、本発明の一態様に一例を示した二次電池の状態の推定および制御が可能な制御システム2104を有する。制御システム2104は、先の実施の形態に示す計測回路を有することが好ましい。制御システム2104は、二次電池2101の正極及び負極と電気的に接続されている。また、制御システム2104に小型の固体二次電池を設けてもよい。小型の固体二次電池を制御システム2104に設けることで制御システム2104の有する記憶回路のデータを長時間保持することに電力を供給することもできる。また、本発明の一態様に係る正極活物質を正極に用いた二次電池と組み合わせることで安全性についての相乗効果が得られる。本発明の一態様に係る正極活物質を正極に用いた二次電池及び制御システム2104は、二次電池による火災等の事故撲滅に大きく寄与することができる。
また、図22Cは、本発明の一態様の二次電池を用いた二輪車の一例である。図22Cに示すスクータ2300は、蓄電装置2302、サイドミラー2301、方向指示灯2303を備える。蓄電装置2302は、方向指示灯2303に電気を供給することができる。また、本発明の一態様に係る正極活物質を正極に用いた二次電池を複数収納された蓄電装置2302は高容量とすることができ、小型化に寄与することができる。安全性を高めるため、本発明の一態様の制御システムが二次電池に電気的に接続されることが好ましい。
また、図22Cに示すスクータ2300は、座席下収納2304に、蓄電装置2302を収納することができる。蓄電装置2302は、座席下収納2304が小型であっても、座席下収納2304に収納することができる。
<建築物>
次に、本発明の一態様の二次電池を建築物に実装する例について図23を用いて説明する。
図23Aに示す住宅は、二次電池を有する蓄電装置2612と、ソーラーパネル2610を有する。蓄電装置2612は、ソーラーパネル2610と配線2611等を介して電気的に接続されている。また蓄電装置2612と地上設置型の充電装置2604が電気的に接続されていてもよい。ソーラーパネル2610で得た電力は、蓄電装置2612に充電することができる。また蓄電装置2612に蓄えられた電力は、充電装置2604を介して車両2603が有する二次電池に充電することができる。蓄電装置2612は、床下空間部に設置されることが好ましい。床下空間部に設置することにより、床上の空間を有効的に利用することができる。あるいは、蓄電装置2612は床上に設置されてもよい。
蓄電装置2612に蓄えられた電力は、住宅内の他の電子機器にも供給することができる。よって、停電などにより商用電源から電力の供給が受けられない時でも、蓄電装置2612を無停電電源として用いることで、電子機器の利用が可能となる。
図23Bに、本発明の一態様に係る蓄電装置1700の一例を示す。図23Bに示すように、建物1799の床下空間部1796には、本発明の一態様に係る二次電池を適用した大型の蓄電池1791が設置されている。蓄電池1791には、先の実施の形態にて述べた計測回路が電気的に接続されることが好ましい。蓄電装置1700は、本発明の一態様の計測回路において推定された蓄電池1791の状態を基に、蓄電池1791の充電条件または放電条件を決定する機能を有する。
蓄電池1791には、制御装置1790が設置されており、制御装置1790は、配線によって、分電盤1703と、蓄電コントローラ1705(制御装置ともいう)と、表示器1706と、ルータ1709と、に電気的に接続されている。
商業用電源1701から、引込線取付部1710を介して、電力が分電盤1703に送られる。また、分電盤1703には、蓄電池1791と、商業用電源1701と、から電力が送られ、分電盤1703は、送られた電力を、コンセント(図示せず)を介して、一般負荷1707及び蓄電系負荷1708に供給する。
一般負荷1707は、例えば、テレビまたはパーソナルコンピュータなどの電気機器であり、蓄電系負荷1708は、例えば、電子レンジ、冷蔵庫、空調機などの電気機器である。
蓄電コントローラ1705は、計測部1711と、予測部1712と、計画部1713と、を有する。計測部1711は、一日(例えば、0時から24時)の間に、一般負荷1707、蓄電系負荷1708で消費された電力量を計測する機能を有する。また、計測部1711は、蓄電池1791の電力量と、商業用電源1701から供給された電力量と、を計測する機能を有していてもよい。また、予測部1712は、一日の間に一般負荷1707及び蓄電系負荷1708で消費された電力量に基づいて、次の一日の間に一般負荷1707及び蓄電系負荷1708で消費される需要電力量を予測する機能を有する。また、計画部1713は、予測部1712が予測した需要電力量に基づいて、蓄電池1791の充放電の計画を立てる機能を有する。
計測部1711によって計測された一般負荷1707及び蓄電系負荷1708で消費された電力量は、表示器1706によって確認することができる。また、ルータ1709を介して、テレビまたはパーソナルコンピュータなどの電気機器において、確認することもできる。さらに、ルータ1709を介して、スマートフォンまたはタブレットなどの携帯電子端末によっても確認することができる。また、表示器1706、電気機器、携帯電子端末によって、予測部1712が予測した時間帯ごと(または一時間ごと)の需要電力量なども確認することができる。
<電子機器>
本発明の一態様の二次電池は、例えば、電子機器及び照明装置の一方または双方に用いることができる。電子機器としては、例えば、携帯電話、スマートフォン、もしくはノート型コンピュータ等の携帯情報端末、携帯型ゲーム機、携帯音楽プレーヤ、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラなどが挙げられる。
図24Aに示すパーソナルコンピュータ2800は、筐体2801、筐体2802、表示部2803、キーボード2804、及びポインティングデバイス2805等を有する。筐体2801の内側に二次電池2807を備え、筐体2802の内側に二次電池2806を備える。安全性を高めるため、本発明の一態様の制御システムを二次電池2807に電気的に接続することが好ましい。また、本発明の一態様の制御システムを用いることにより、二次電池2807において、使用することのできるエネルギー密度を高めることができる。また、本発明の一態様の制御システムを用いることにより、二次電池の寿命を長くすることができる。該制御システムは、先の実施の形態に示す計測回路を有する。また表示部2803には、タッチパネルが適用されている。パーソナルコンピュータ2800は、図24Bに示すように筐体2801と筐体2802を取り外し、筐体2802のみでタブレット端末として使用することができる。
本発明の一態様に係る二次電池を適用可能な大型の二次電池を、二次電池2806及び二次電池2807の一方または双方に適用することができる。本発明の一態様に係る二次電池は、外装体の形状を変えることにより形状を自由に変更することができる。二次電池2806、二次電池2807を例えば、筐体2801、筐体2802の形状に合わせた形状とすることにより、二次電池の容量を高め、パーソナルコンピュータ2800の使用時間を長くすることができる。また、パーソナルコンピュータ2800を軽量化することができる。
また筐体2802の表示部2803にはフレキシブルディスプレイが適用されている。二次電池2806には、本発明の一態様に係る二次電池を適用可能な大型の二次電池が適用されている。本発明の一態様に係る二次電池を適用可能な大型の二次電池において、外装体に可撓性を有するフィルムを用いることにより、曲げることが可能な二次電池とすることができる。これにより、図24Cに示すように、筐体2802を折り曲げて使用することができる。このとき、図24Cに示すように、表示部2803の一部をキーボードとして使用することもできる。
また、図24Dに示すように表示部2803が内側になるように筐体2802を折り畳むこと、または、図24Eに示すように表示部2803が外側になるように筐体2802を折り畳むこともできる。
本発明の一態様の二次電池を、曲げることのできる二次電池に適用し、電子機器に実装することが可能である。また家屋、ビルの内壁または外壁、あるいは自動車の内装または外装の曲面に沿って組み込むことも可能である。
図25Aは、携帯電話機の一例を示している。携帯電話機7400は、筐体7401に組み込まれた表示部7402の他、操作ボタン7403、外部接続ポート7404、スピーカ7405、マイク7406などを備えている。なお、携帯電話機7400は、二次電池7407を有している。上記の二次電池7407に本発明の一態様の二次電池を用いることで、軽量で長寿命な携帯電話機を提供できる。安全性を高めるため、本発明の一態様の制御システムを二次電池7407に電気的に接続することが好ましい。また、本発明の一態様の制御システムを用いることにより、二次電池7407において、使用することのできるエネルギー密度を高めることができる。また、本発明の一態様の制御システムを用いることにより、二次電池の寿命を長くすることができる。該制御システムは、先の実施の形態に示す計測回路を有する。
図25Bは、携帯電話機7400を湾曲させた状態を示している。携帯電話機7400を外部の力により変形させて全体を湾曲させると、その内部に設けられている二次電池7407も湾曲される。また、その時、曲げられた二次電池7407の状態を図25Cに示す。二次電池7407は薄型の蓄電池である。二次電池7407は曲げられた状態で固定されている。なお、二次電池7407は集電体と電気的に接続されたリード電極を有している。例えば、集電体は銅箔であり、一部ガリウムと合金化させて、集電体と接する活物質層との密着性を向上し、二次電池7407が曲げられた状態での信頼性が高い構成となっている。
図25Dは、バングル型の表示装置の一例を示している。携帯表示装置7100は、筐体7101、表示部7102、操作ボタン7103、及び二次電池7104を備える。安全性を高めるため、本発明の一態様の制御システムを二次電池7407に電気的に接続することが好ましい。また、図25Eに曲げられた二次電池7104の状態を示す。二次電池7104は曲げられた状態で使用者の腕への装着時に、筐体が変形して二次電池7104の一部または全部の曲率が変化する。なお、曲線の任意の点における曲がり具合を相当する円の半径の値で表したものを曲率半径と呼び、曲率半径の逆数を曲率と呼ぶ。具体的には、曲率半径が40mm以上150mm以下の範囲内で筐体または二次電池7104の主表面の一部または全部が変化する。二次電池7104の主表面における曲率半径が40mm以上150mm以下の範囲であれば、高い信頼性を維持できる。上記の二次電池7104に本発明の一態様の二次電池を用いることで、軽量で長寿命な携帯表示装置を提供できる。
図25Fは、腕時計型の携帯情報端末の一例を示している。携帯情報端末7200は、筐体7201、表示部7202、バンド7203、バックル7204、操作ボタン7205、入出力端子7206などを備える。
携帯情報端末7200は、移動電話、電子メール、文章閲覧及び作成、音楽再生、インターネット通信、コンピュータゲームなどの種々のアプリケーションを実行することができる。
表示部7202はその表示面が湾曲して設けられ、湾曲した表示面に沿って表示を行うことができる。また、表示部7202はタッチセンサを備え、指、またはスタイラスなどで画面に触れることで操作することができる。例えば、表示部7202に表示されたアイコン7207に触れることで、アプリケーションを起動することができる。
操作ボタン7205は、時刻設定のほか、電源のオン、オフ動作、無線通信のオン、オフ動作、マナーモードの実行及び解除、省電力モードの実行及び解除など、様々な機能を持たせることができる。例えば、携帯情報端末7200に組み込まれたオペレーティングシステムにより、操作ボタン7205の機能を自由に設定することもできる。
また、携帯情報端末7200は、通信規格された近距離無線通信を実行することが可能である。例えば無線通信可能なヘッドセットと相互通信することによって、ハンズフリーで通話することもできる。
また、携帯情報端末7200は入出力端子7206を備え、他の情報端末とコネクタを介して直接データのやりとりを行うことができる。また入出力端子7206を介して充電を行うこともできる。なお、充電動作は入出力端子7206を介さずに無線給電により行ってもよい。
携帯情報端末7200の表示部7202には、本発明の一態様の二次電池を有している。本発明の一態様の二次電池を用いることで、軽量で長寿命な携帯情報端末を提供できる。安全性を高めるため、二次電池の過充電、及び/又は過放電を防ぐ保護回路を二次電池に電気的に接続してもよい。例えば、図25Eに示した二次電池7104を、筐体7201の内部に湾曲した状態で、またはバンド7203の内部に湾曲可能な状態で組み込むことができる。
携帯情報端末7200はセンサを有することが好ましい。センサとして例えば、指紋センサ、脈拍センサ、体温センサ等の人体センサ、タッチセンサ、加圧センサ、または加速度センサ、等が搭載されることが好ましい。
図25Gは、腕章型の表示装置の一例を示している。表示装置7300は、表示部7304を有し、本発明の一態様の二次電池を有している。本発明の一態様の制御システムを二次電池に電気的に接続することが好ましい。また、表示装置7300は、表示部7304にタッチセンサを備えることもでき、また、携帯情報端末として機能させることもできる。
表示部7304はその表示面が湾曲しており、湾曲した表示面に沿って表示を行うことができる。また、表示装置7300は、通信規格された近距離無線通信などにより、表示状況を変更することができる。
また、表示装置7300は入出力端子を備え、他の情報端末とコネクタを介して直接データのやりとりを行うことができる。また入出力端子を介して充電を行うこともできる。なお、充電動作は入出力端子を介さずに無線給電により行ってもよい。
表示装置7300が有する二次電池として本発明の一態様の二次電池を用いることで、軽量で長寿命な表示装置を提供できる。
また、本発明の一態様に係る、サイクル特性のよい二次電池を電子機器に実装する例を図25H、図26および図27を用いて説明する。
電子機器に二次電池として本発明の一態様の二次電池を用いることで、軽量で長寿命な製品を提供できる。例えば、日用電子機器として、電動歯ブラシ、電気シェーバー、電動美容機器などが挙げられ、それらの製品の二次電池としては、使用者の持ちやすさを考え、形状をスティック状とし、小型、軽量、且つ、大容量の二次電池が望まれている。
図25Hはタバコ収容喫煙装置(電子タバコ)とも呼ばれる装置の斜視図である。図25Hにおいて電子タバコ7500は、加熱素子を含むアトマイザ7501と、アトマイザに電力を供給する二次電池7504と、液体供給ボトル、またはセンサなどを含むカートリッジ7502で構成されている。安全性を高めるため、二次電池7504の過充電、及び/又は過放電を防ぐ保護回路を二次電池7504に電気的に接続してもよい。図25Hに示した二次電池7504は、充電機器と接続できるように外部端子を有している。二次電池7504は持った場合に先端部分となるため、トータルの長さが短く、且つ、重量が軽いことが望ましい。本発明の一態様の二次電池は高容量、良好なサイクル特性を有するため、長期間に渡って長時間の使用ができる小型であり、且つ、軽量の電子タバコ7500を提供できる。本発明の一態様の制御システムを二次電池に電気的に接続することが好ましい。
次に、図26Aおよび図26Bに、2つ折り可能なタブレット型端末の一例を示す。図26Aおよび図26Bに示すタブレット型端末7600は、筐体7630a、筐体7630b、筐体7630aと筐体7630bを接続する可動部7640、表示部7631aと表示部7631bを有する表示部7631、スイッチ7625乃至スイッチ7627、留め具7629、操作スイッチ7628、を有する。表示部7631には、可撓性を有するパネルを用いることで、より広い表示部を有するタブレット端末とすることができる。図26Aは、タブレット型端末7600を開いた状態を示し、図26Bは、タブレット型端末7600を閉じた状態を示している。
また、タブレット型端末7600は、筐体7630aおよび筐体7630bの内部に蓄電体7635を有する。蓄電体7635は、可動部7640を通り、筐体7630aと筐体7630bに渡って設けられている。
表示部7631は、全て又は一部の領域をタッチパネルの領域とすることができ、また当該領域に表示されたアイコンを含む画像、文字、入力フォームなどに触れることでデータ入力をすることができる。例えば、筐体7630a側の表示部7631aの全面にキーボードボタンを表示させて、筐体7630b側の表示部7631bに文字、画像などの情報を表示させて用いてもよい。
また、筐体7630b側の表示部7631bにキーボードを表示させて、筐体7630a側の表示部7631aに文字、画像などの情報を表示させて用いてもよい。また、表示部7631にタッチパネルのキーボード表示切り替えボタンを表示するようにして、当該ボタンに指、またはスタイラスなどで触れることで表示部7631にキーボードを表示するようにしてもよい。
また、筐体7630a側の表示部7631aのタッチパネルの領域と筐体7630b側の表示部7631bのタッチパネルの領域に対して同時にタッチ入力することもできる。
また、スイッチ7625乃至スイッチ7627は、タブレット型端末7600を操作するためのインターフェースだけでなく、様々な機能の切り替えを行うことができるインターフェースとしてもよい。例えば、スイッチ7625乃至スイッチ7627の少なくとも一は、タブレット型端末7600の電源のオン・オフを切り替えるスイッチとして機能してもよい。また、例えば、スイッチ7625乃至スイッチ7627の少なくとも一は、縦表示又は横表示などの表示の向きを切り替える機能、又は白黒表示、またはカラー表示の切り替える機能を有してもよい。また、例えば、スイッチ7625乃至スイッチ7627の少なくとも一は、表示部7631の輝度を調整する機能を有してもよい。また、表示部7631の輝度は、タブレット型端末7600に内蔵している光センサで検出される使用時の外光の光量に応じて最適なものとすることができる。なお、タブレット型端末は光センサだけでなく、ジャイロ、加速度センサ等の傾きを検出するセンサなどの他の検出装置を内蔵させてもよい。
また、図26Aでは筐体7630a側の表示部7631aと筐体7630b側の表示部7631bの表示面積とがほぼ同じ例を示しているが、表示部7631a及び表示部7631bのそれぞれの表示面積は特に限定されず、一方のサイズと他方のサイズが異なっていてもよく、表示の品質も異なっていてもよい。例えば一方が他方よりも高精細な表示を行える表示パネルとしてもよい。
図26Bは、タブレット型端末7600を2つ折りに閉じた状態であり、タブレット型端末7600は、筐体7630、太陽電池7633、DCDCコンバータ7636を含む充放電制御回路7634を有する。また、蓄電体7635として、本発明の一態様に係る二次電池を用いる。
なお、上述の通り、タブレット型端末7600は2つ折りが可能であるため、非使用時に筐体7630aおよび筐体7630bを重ね合せるように折りたたむことができる。折りたたむことにより、表示部7631を保護できるため、タブレット型端末7600の耐久性を高めることができる。また、本発明の一態様の二次電池を用いた蓄電体7635は高容量、良好なサイクル特性を有するため、長期間に渡って長時間の使用ができるタブレット型端末7600を提供できる。安全性を高めるため、蓄電体7635が有する二次電池に本発明の一態様の制御システムを電気的に接続することが好ましい。また、該制御システムには、充放電制御回路7634が含まれてもよい。また、本発明の一態様の制御システムを用いることにより、二次電池において、使用することのできるエネルギー密度を高めることができる。また、本発明の一態様の制御システムを用いることにより、二次電池の寿命を長くすることができる。該制御システムは、先の実施の形態に示す計測回路を有する。
また、この他にも図26Aおよび図26Bに示したタブレット型端末7600は、様々な情報(静止画、動画、テキスト画像など)を表示する機能、カレンダー、日付および時刻などを表示部に表示する機能、表示部に表示した情報をタッチ入力操作又は編集するタッチ入力機能、様々なソフトウェア(プログラム)によって処理を制御する機能、等を有することができる。
タブレット型端末7600の表面に装着された太陽電池7633によって、電力をタッチパネル、表示部、又は映像信号処理部等に供給することができる。なお、太陽電池7633は、筐体7630の片面又は両面に設けることができ、蓄電体7635の充電を効率的に行う構成とすることができる。なお蓄電体7635としては、リチウムイオン電池を用いると、小型化を図れる等の利点がある。
また、図26Bに示す充放電制御回路7634の構成、および動作の一例について図26Cにブロック図を示し説明する。図26Cには、太陽電池7633、蓄電体7635、DCDCコンバータ7636、コンバータ7637、スイッチSW1乃至スイッチSW3、表示部7631について示しており、蓄電体7635、DCDCコンバータ7636、コンバータ7637、スイッチSW1乃至スイッチSW3が、図26Bに示す充放電制御回路7634に対応する箇所となる。
まず外光により太陽電池7633により発電がされる場合の動作の例について説明する。太陽電池で発電した電力は、蓄電体7635を充電するための電圧となるようDCDCコンバータ7636で昇圧又は降圧がなされる。そして、表示部7631の動作に太陽電池7633からの電力が用いられる際にはスイッチSW1をオンにし、コンバータ7637で表示部7631に必要な電圧に昇圧又は降圧をすることとなる。また、表示部7631での表示を行わない際には、スイッチSW1をオフにし、スイッチSW2をオンにして蓄電体7635の充電を行う構成とすればよい。
なお太陽電池7633については、発電手段の一例として示したが、特に限定されず、圧電素子(ピエゾ素子)、または熱電変換素子(ペルティエ素子)などの他の発電手段による蓄電体7635の充電を行う構成であってもよい。例えば、無線(非接触)で電力を送受信して充電する無接点電力伝送モジュール、または他の充電手段を組み合わせて行う構成としてもよい。
図27に、他の電子機器の例を示す。図27に示す電子機器が有する二次電池には、本発明の一態様の制御回路を電気的に接続されることが好ましい。図27において、表示装置8000は、本発明の一態様に係る二次電池8004を用いた電子機器の一例である。具体的に、表示装置8000は、TV放送受信用の表示装置に相当し、筐体8001、表示部8002、スピーカ部8003、二次電池8004等を有する。安全性を高めるため、二次電池8004の過充電、及び/又は過放電を防ぐ保護回路を二次電池8004に電気的に接続してもよい。本発明の一態様に係る二次電池8004は、筐体8001の内部に設けられている。表示装置8000は、商用電源から電力の供給を受けることもできるし、二次電池8004に蓄積された電力を用いることもできる。よって、停電などにより商用電源から電力の供給が受けられない時でも、本発明の一態様に係る二次電池8004を無停電電源として用いることで、表示装置8000の利用が可能となる。
表示部8002には、液晶表示装置、有機EL素子などの発光素子を各画素に備えた発光装置、電気泳動表示装置、DMD(Digital Micromirror Device)、PDP(Plasma Display Panel)、FED(Field Emission Display)などの、半導体表示装置を用いることができる。
なお、表示装置には、TV放送受信用の他、パーソナルコンピュータ用、広告表示用など、全ての情報表示用表示装置が含まれる。
図27において、据え付け型の照明装置8100は、本発明の一態様に係る二次電池8103を用いた電子機器の一例である。具体的に、照明装置8100は、筐体8101、光源8102、二次電池8103等を有する。安全性を高めるため、二次電池8103の過充電、及び/又は過放電を防ぐ保護回路を二次電池8103に電気的に接続してもよい。図27では、二次電池8103が、筐体8101及び光源8102が据え付けられた天井8104の内部に設けられている場合を例示しているが、二次電池8103は、筐体8101の内部に設けられていても良い。照明装置8100は、商用電源から電力の供給を受けることもできるし、二次電池8103に蓄積された電力を用いることもできる。よって、停電などにより商用電源から電力の供給が受けられない時でも、本発明の一態様に係る二次電池8103を無停電電源として用いることで、照明装置8100の利用が可能となる。
なお、図27では天井8104に設けられた据え付け型の照明装置8100を例示しているが、本発明の一態様に係る二次電池は、天井8104以外、例えば側壁8105、床8106、窓8107等に設けられた据え付け型の照明装置に用いることもできるし、卓上型の照明装置などに用いることもできる。
また、光源8102には、電力を利用して人工的に光を得る人工光源を用いることができる。具体的には、白熱電球、蛍光灯などの放電ランプ、LED、及び/又は有機EL素子などの発光素子が、上記人工光源の一例として挙げられる。
図27において、室内機8200及び室外機8204を有するエアコンディショナーは、本発明の一態様に係る二次電池8203を用いた電子機器の一例である。具体的に、室内機8200は、筐体8201、送風口8202、二次電池8203等を有する。安全性を高めるため、二次電池8203の過充電、及び/又は過放電を防ぐ保護回路を二次電池8203に電気的に接続してもよい。図27では、二次電池8203が、室内機8200に設けられている場合を例示しているが、二次電池8203は室外機8204に設けられていても良い。或いは、室内機8200と室外機8204の両方に、二次電池8203が設けられていても良い。エアコンディショナーは、商用電源から電力の供給を受けることもできるし、二次電池8203に蓄積された電力を用いることもできる。特に、室内機8200と室外機8204の両方に二次電池8203が設けられている場合、停電などにより商用電源から電力の供給が受けられない時でも、本発明の一態様に係る二次電池8203を無停電電源として用いることで、エアコンディショナーの利用が可能となる。
なお、図27では、室内機と室外機で構成されるセパレート型のエアコンディショナーを例示しているが、室内機の機能と室外機の機能とを1つの筐体に有する一体型のエアコンディショナーに、本発明の一態様に係る二次電池を用いることもできる。
図27において、電気冷凍冷蔵庫8300は、本発明の一態様に係る二次電池8304を用いた電子機器の一例である。具体的に、電気冷凍冷蔵庫8300は、筐体8301、冷蔵室用扉8302、冷凍室用扉8303、二次電池8304等を有する。安全性を高めるため、二次電池8304の過充電、及び/又は過放電を防ぐ保護回路を二次電池8304に電気的に接続してもよい。図27では、二次電池8304が、筐体8301の内部に設けられている。電気冷凍冷蔵庫8300は、商用電源から電力の供給を受けることもできるし、二次電池8304に蓄積された電力を用いることもできる。よって、停電などにより商用電源から電力の供給が受けられない時でも、本発明の一態様に係る二次電池8304を無停電電源として用いることで、電気冷凍冷蔵庫8300の利用が可能となる。
なお、上述した電子機器のうち、電子レンジ等の高周波加熱装置、電気炊飯器などの電子機器は、短時間で高い電力を必要とする。よって、商用電源では賄いきれない電力を補助するための補助電源として、本発明の一態様に係る二次電池を用いることで、電子機器の使用時に商用電源のブレーカーが落ちるのを防ぐことができる。
また、電子機器が使用されない時間帯、特に、商用電源の供給元が供給可能な総電力量のうち、実際に使用される電力量の割合(電力使用率と呼ぶ)が低い時間帯において、二次電池に電力を蓄えておくことで、上記時間帯以外において電力使用率が高まるのを抑えることができる。例えば、電気冷凍冷蔵庫8300の場合、気温が低く、冷蔵室用扉8302、冷凍室用扉8303の開閉が行われない夜間において、二次電池8304に電力を蓄える。そして、気温が高くなり、冷蔵室用扉8302、冷凍室用扉8303の開閉が行われる昼間において、二次電池8304を補助電源として用いることで、昼間の電力使用率を低く抑えることができる。
本発明の一態様により、二次電池のサイクル特性が良好となり、信頼性を向上させることができる。また、本発明の一態様によれば、高容量の二次電池とすることができ、よって、二次電池の特性を向上することができ、よって、二次電池自体を小型軽量化することができる。そのため本発明の一態様である二次電池を、本実施の形態で説明した電子機器に搭載することで、より長寿命で、より軽量な電子機器とすることができる。
図28Aは、ウェアラブルデバイスの例を示している。ウェアラブルデバイスは、電源として二次電池を用いる。また、使用者が生活または屋外で使用する場合において、防沫性能、耐水性能、または防塵性能を高めるため、接続するコネクタ部分が露出している有線による充電だけでなく、無線充電も行えるウェアラブルデバイスが望まれている。
例えば、図28Aに示すような眼鏡型デバイス9000に本発明の一態様である二次電池を搭載することができる。眼鏡型デバイス9000は、フレーム9000aと、表示部9000bを有する。湾曲を有するフレーム9000aのテンプル部に二次電池を搭載することで、軽量であり、且つ、重量バランスがよく継続使用時間の長い眼鏡型デバイス9000とすることができる。二次電池には、本発明の一態様の制御回路を電気的に接続することが好ましい。本発明の一態様である二次電池を備えることで、筐体の小型化に伴う省スペース化に対応できる構成を実現することができる。
また、ヘッドセット型デバイス9001に本発明の一態様である二次電池を搭載することができる。ヘッドセット型デバイス9001は、少なくともマイク部9001aと、フレキシブルパイプ9001bと、イヤフォン部9001cを有する。フレキシブルパイプ9001b内、またはイヤフォン部9001c内に二次電池を設けることができる。安全性を高めるため、二次電池の過充電、及び/又は過放電を防ぐ保護回路を二次電池に電気的に接続してもよい。本発明の一態様である二次電池を備えることで、筐体の小型化に伴う省スペース化に対応できる構成を実現することができる。
また、身体に直接取り付け可能なデバイス9002に本発明の一態様である二次電池を搭載することができる。デバイス9002の薄型の筐体9002aの中に、二次電池9002bを設けることができる。安全性を高めるため、二次電池9002bの過充電、及び/又は過放電を防ぐ保護回路を二次電池9002bに電気的に接続してもよい。本発明の一態様である二次電池を備えることで、筐体の小型化に伴う省スペース化に対応できる構成を実現することができる。
また、衣服に取り付け可能なデバイス9003に本発明の一態様である二次電池を搭載することができる。デバイス9003の薄型の筐体9003aの中に、二次電池9003bを設けることができる。安全性を高めるため、二次電池9003bの過充電、及び/又は過放電を防ぐ保護回路を二次電池9003bに電気的に接続してもよい。本発明の一態様である二次電池を備えることで、筐体の小型化に伴う省スペース化に対応できる構成を実現することができる。
また、ベルト型デバイス9006に本発明の一態様である二次電池を搭載することができる。ベルト型デバイス9006は、ベルト部9006aおよびワイヤレス給電受電部9006bを有し、ベルト部9006aの内部に、二次電池を搭載することができる。安全性を高めるため、二次電池の過充電、及び/又は過放電を防ぐ保護回路を二次電池に電気的に接続してもよい。本発明の一態様である二次電池を備えることで、筐体の小型化に伴う省スペース化に対応できる構成を実現することができる。
また、腕時計型デバイス9005に本発明の一態様である二次電池を搭載することができる。腕時計型デバイス9005は表示部9005aおよびベルト部9005bを有し、表示部9005aまたはベルト部9005bに、二次電池を設けることができる。安全性を高めるため、二次電池の過充電、及び/又は過放電を防ぐ保護回路を二次電池に電気的に接続してもよい。本発明の一態様である二次電池を備えることで、筐体の小型化に伴う省スペース化に対応できる構成を実現することができる。
表示部9005aには、時刻だけでなく、メール、及び/又は電話の着信等、様々な情報を表示することができる。
また、腕時計型デバイス9005は、腕に直接巻きつけるタイプのウェアラブルデバイスであるため、使用者の脈拍、血圧等を測定するセンサを搭載してもよい。使用者の運動量および健康に関するデータを蓄積し、健康を管理することができる。
図28Bに腕から取り外した腕時計型デバイス9005の斜視図を示す。
また、腕時計型デバイス9005の側面図を図28Cに示す。図28Cには、内部に本発明の一態様に係る二次電池913を内蔵している様子を示している。二次電池913は表示部9005aと重なる位置に設けられており、小型、且つ、軽量である。二次電池には、本発明の一態様の制御回路を電気的に接続することが好ましい。
図29Aは、掃除ロボットの一例を示している。掃除ロボット9300は、筐体9301上面に配置された表示部9302、側面に配置された複数のカメラ9303、ブラシ9304、操作ボタン9305、二次電池9306、各種センサなどを有する。二次電池9306には、本発明の一態様の制御回路を電気的に接続することが好ましい。図示されていないが、掃除ロボット9300には、タイヤ、吸い込み口等が備えられている。掃除ロボット9300は自走し、ゴミ9310を検知し、下面に設けられた吸い込み口からゴミを吸引することができる。
例えば、掃除ロボット9300は、カメラ9303が撮影した画像を解析し、壁、家具または段差などの障害物の有無を判断することができる。また、画像解析により、配線などブラシ9304に絡まりそうな物体を検知した場合は、ブラシ9304の回転を止めることができる。掃除ロボット9300は、その内部に本発明の一態様に係る二次電池9306と、半導体装置または電子部品を備える。本発明の一態様に係る二次電池9306を掃除ロボット9300に用いることで、掃除ロボット9300を稼働時間が長く信頼性の高い電子機器とすることができる。
図29Bは、ロボットの一例を示している。図29Bに示すロボット9400は、二次電池9409、照度センサ9401、マイクロフォン9402、上部カメラ9403、スピーカ9404、表示部9405、下部カメラ9406および障害物センサ9407、移動機構9408、演算装置等を備える。二次電池9409には、本発明の一態様の制御回路を電気的に接続することが好ましい。
マイクロフォン9402は、使用者の話し声及び環境音等を検知する機能を有する。また、スピーカ9404は、音声を発する機能を有する。ロボット9400は、マイクロフォン9402およびスピーカ9404を用いて、使用者とコミュニケーションをとることが可能である。
表示部9405は、種々の情報の表示を行う機能を有する。ロボット9400は、使用者の望みの情報を表示部9405に表示することが可能である。表示部9405は、タッチパネルを搭載していてもよい。また、表示部9405は取り外しのできる情報端末であっても良く、ロボット9400の定位置に設置することで、充電およびデータの受け渡しを可能とする。
上部カメラ9403および下部カメラ9406は、ロボット9400の周囲を撮像する機能を有する。また、障害物センサ9407は、移動機構9408を用いてロボット9400が前進する際の進行方向における障害物の有無を察知することができる。ロボット9400は、上部カメラ9403、下部カメラ9406および障害物センサ9407を用いて、周囲の環境を認識し、安全に移動することが可能である。
ロボット9400は、その内部に本発明の一態様に係る二次電池9409と、半導体装置または電子部品を備える。本発明の一態様に係る二次電池をロボット9400に用いることで、ロボット9400を稼働時間が長く信頼性の高い電子機器とすることができる。
図29Cは、飛行体の一例を示している。図29Cに示す飛行体9500は、プロペラ9501、カメラ9502、および二次電池9503などを有し、自律して飛行する機能を有する。二次電池9503には、本発明の一態様の制御回路を電気的に接続することが好ましい。
例えば、カメラ9502で撮影した画像データは、電子部品9504に記憶される。電子部品9504は、画像データを解析し、移動する際の障害物の有無などを察知することができる。また、電子部品9504によって二次電池9503の蓄電容量の変化から、バッテリ残量を推定することができる。飛行体9500は、その内部に本発明の一態様に係る二次電池9503を備える。本発明の一態様に係る二次電池を飛行体9500に用いることで、飛行体9500を稼働時間が長く信頼性の高い電子機器とすることができる。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することが可能である。