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JP7733052B2 - 活性線硬化型インクジェット印刷用インク組成物 - Google Patents
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JP7733052B2 - 活性線硬化型インクジェット印刷用インク組成物 - Google Patents

活性線硬化型インクジェット印刷用インク組成物

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Description

本発明は、活性線硬化型インクジェット印刷用インク組成物に関する。より詳細には、本発明は、低印字率部と高印字率部との光沢差を低減させることができ、硬化性が優れるだけでなく、得られる塗膜にニス組成物を塗布する際のリコート性が優れる活性線硬化型インクジェット印刷用インク組成物に関する。
従来、紫外線硬化型インクジェットインクの印刷物は、低印字率部と高印字率部との光沢差が大きく、特にシングルパス用途では光沢差が大きい。そこで、光沢差を低減させる技術として、1μm以上の体質顔料(シリカ、アルミナ)を用いる方法や、脂肪酸アミドなどのゲル化剤を用いて低光沢な印刷物を作成する方法がある(たとえば特許文献1)。
特開2012-40760号公報
しかしながら、体質顔料を用いる方法は、高精細なインクジェットプリンターにおいて比較的大きな粒径の体質顔料を使用すると吐出安定性が悪くなりやすい。また、特許文献1に記載の方法は、ゲル化剤が印刷表面に浮いてしまい、後加工でニスを塗布する際にピンホールやハジキを発生しやすい。
本発明は、このような従来の課題に鑑みてなされたものであり、低印字率部と高印字率部との光沢差を低減させることができ、硬化性が優れるだけでなく、得られる塗膜にニス組成物を塗布する際のリコート性が優れる活性線硬化型インクジェット印刷用インク組成物を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明は、以下の構成を主に備える。
(1)重合性化合物と、重合開始剤と、ゲル化剤とを含み、インクジェット印刷により形成される硬化塗膜の濡れ指数は、40mN/m以上である、活性線硬化型インクジェット印刷用インク組成物。
このような構成によれば、活性線硬化型インクジェット印刷用インク組成物は、硬化性が優れる。また、得られる塗膜は、低印字率部と高印字率部との光沢差が低減され、かつ、ニス組成物を塗布する際のリコート性も優れる。
(2)前記ゲル化剤は、C12~C18である炭化水素鎖を含む脂肪酸エステル、または、C12~C18である炭化水素鎖を含む脂肪酸アミドのうち、少なくともいずれか一方を含み、前記C12~C18である炭化水素鎖は、分子中に2つ含まれる、(1)記載の活性線硬化型インクジェット印刷用インク組成物。
このような構成によれば、得られる塗膜は、低印字率部と高印字率部との光沢差が、より低減されやすい。
(3)前記ゲル化剤の含有量は、2質量%以上である、(1)または(2)記載の活性線硬化型インクジェット印刷用インク組成物。
このような構成によれば、得られる塗膜は、低印字率部と高印字率部との光沢差が、より低減されやすい。
本発明によれば、低印字率部と高印字率部との光沢差を低減させることができ、硬化性が優れるだけでなく、得られる塗膜にニス組成物を塗布する際のリコート性が優れる活性線硬化型インクジェット印刷用インク組成物を提供することができる。
<活性線硬化型インクジェット印刷用インク組成物>
本発明の一実施形態の活性線硬化型インクジェット印刷用インク組成物(以下、インク組成物ともいう)は、重合性化合物と、重合開始剤と、ゲル化剤とを含む。インクジェット印刷により形成される硬化塗膜の濡れ指数は、40mN/m以上である。以下、それぞれについて説明する。
(色材)
本実施形態のインク組成物は、色材(顔料)を含んでもよい。顔料は特に限定されない。一例を挙げると、顔料は、各種有機顔料、無機顔料である。
有機顔料は、染料レーキ顔料、アゾ系、ベンゾイミダゾロン系、フタロシアニン系、キナクリドン系、アントラキノン系、ジオキサジン系、インジゴ系、チオインジコ系、ペリレン系、ペリノン系、ジケトピロロピロール系、イソインドリノン系、ニトロ系、ニトロソ系、フラバンスロン系、キノフタロン系、ピランスロン系、インダンスロン系の顔料等である。
無機顔料は、酸化チタン、ベンガラ、アンチモンレッド、カドミウムイエロー、コバルトブルー、群青、紺青、鉄黒、酸化クロムグリーン、カーボンブラック、黒鉛等の有色顔料(白色、黒色等の無彩色の着色顔料も含める)、および、炭酸カルシウム、カオリン、クレー、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、タルク等の体質顔料等である。
本実施形態のインク組成物の代表的な色相ごとの顔料の具体例は、以下のとおりである。イエロー顔料は、C.I.Pigment Yellow 1、2、3、12、13、14、16、17、42、73、74、75、81、83、87、93、95、97、98、108、109、114、120、128、129、138、139、150、151、155、166、180、184、185、213等であり、C.I.Pigment Yellow 150、155、180、213等であることが好ましい。
マゼンタ顔料は、C.I.Pigment Red 5、7、12、19、22、38、48:1、48:2、48:4、49:1、53:1、57、57:1、63:1、101、102、112、122、123、144、146、149、168、177、178、179、180、184、185、190、202、209、224、242、254、255、270、C.I.Pigment Violet 19等であり、C.I.Pigment Red 122、202、Pigment Violet 19等であることが好ましい。
シアン顔料は、C.I.Pigment Blue 1、2、3、15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、16、18、22、27、29、60等であり、C.I.Pigment Blue 15:4等であることが好ましい。
ブラック顔料は、カーボンブラック(C.I.Pigment Black 7)等である。
顔料の含有量は特に限定されない。一例を挙げると、顔料の含有量は、インク組成物中、0.5質量%以上であることが好ましく、2質量%以上であることがより好ましい。また、顔料の含有量は、インク組成物中、20質量%以下であることが好ましく、10質量%以下であることがより好ましい。顔料の含有量が上記範囲内であることにより、インク組成物は、色再現性が優れる。
本実施形態のインク組成物は、顔料分散剤を含んでもよい。顔料分散剤は特に限定されない。一例を挙げると、顔料分散剤は、カルボジイミド系分散剤、ポリエステルアミン系分散剤、脂肪酸アミン系分散剤、変性ポリアクリレート系分散剤、変性ポリウレタン系分散剤、多鎖型高分子非イオン系分散剤、高分子イオン活性剤等である。
顔料分散剤が配合される場合、顔料分散剤の含有量は、顔料の分散性およびインク組成物の貯蔵安定性を高め得る点から、顔料に対して、1.0~100質量%であることが好ましく、5.0~60.0質量%であることがより好ましい。
なお、本実施形態のインク組成物は、体質顔料を含んでいない場合であっても、得られる印刷物における低印字率部と高印字率部との光沢差を小さくすることができる。そのため、体質顔料は必須ではなく、含まれなくてもよい。
体質顔料が含まれる場合、体質顔料は特に限定されない。一例を挙げると、体質顔料は、クレー、タルク、マイカ、カオリナイト(カオリン)、硫酸バリウム、硫酸マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、ベントナイト、重質炭酸カルシウム、炭酸バリウム、ジルコニア、アルミナ等である。
体質顔料は、粒径が大きいと、得られる印刷物の光沢差が大きくなるおそれがある。そのため、体質顔料の平均粒子径は、0.001~0.2μmであることが好ましく、0.01~0.1μmであることがより好ましい。
体質顔料が含まれる場合において、体質顔料の含有量は特に限定されない。一例を挙げると、体質顔料の含有量は、インク組成物中、0質量%を超えることが好ましく、1質量%以上であることがより好ましい。また、体質顔料は、インク吐出性能を損なわない程度で含めることができる。
(重合性化合物)
重合性化合物は、活性線硬化型インクジェットインク組成物において使用される公知の重合性化合物を使用することができる。一例を挙げると、重合性化合物は、光重合性不飽和結合を有するモノマー、オリゴマー等である。
光重合性不飽和結合を1個有するモノマーは、メチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、2-エチルヘキシルメタクリレート、メチルアクリレート、ブチルアクリレート、2-エチルヘキシルアクリレート等のアルキルメタクリレートまたはアクリレート;ベンジルメタクリレート、ベンジルアクリレート等のアラルキルメタクリレートまたはアクリレート;ブトキシエチルメタクリレート、ブトキシエチルアクリレート等のアルコキシアルキルメタクリレートまたはアクリレート;N,N-ジメチルアミノエチルメタクリレート、N,N-ジメチルアミノエチルアクリレート等のアミノアルキルメタクリレートまたはアクリレート;ジエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル等のポリアルキレングリコールモノアルキルエーテルのメタクリル酸エステルまたはアクリル酸エステル;ヘキサエチレングリコールモノフェニルエーテル等のポリアルキレングリコールモノアリールエーテルのメタクリル酸エステルまたはアクリル酸エステル;イソボニルメタクリレートまたはアクリレート;グリセロールメタクリレートまたはアクリレート;2-ヒドロキシエチルメタクリレートまたはアクリレート等である。
光重合性不飽和結合を2個以上有するモノマーは、ビスフェノールAジメタクリレート、1,4-ブタンジオールジメタクリレート、1,3-ブチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、グリセロールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート、ジペンタエリスリトールペンタメタクリレート、ビスフェノールAジアクリレート、1,4-ブタンジオールジアクリレート、1,3-ブチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、グリセロールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート等である。
光重合性不飽和結合を有するオリゴマーは、上記したモノマーを適宜重合させて得られたオリゴマー等である。
光重合性化合物の含有量は特に限定されない。一例を挙げると、光重合性化合物の含有量は、硬化塗膜物性を考量して、適宜決定され得る。
(重合開始剤)
重合開始剤は特に限定されない。一例を挙げると、重合開始剤は、ベンゾインエーテル系光重合開始剤、アセトフェノン系光重合開始剤、α-ケトール系光重合開始剤、芳香族スルホニルクロリド系光重合開始剤、光活性オキシム系光重合開始剤、ベンゾイン系光重合開始剤、ベンジル系光重合開始剤、ベンゾフェノン系光重合開始剤、ケタール系光重合開始剤、トリアジン系光重合開始剤、アシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤等である。
重合開始剤の含有量は特に限定されない。一例を挙げると、重合開始剤の含有量は、インク組成物中、3質量%以上であることが好ましく、4質量%以上であることがより好ましい。また、重合開始剤の含有量は、インク組成物中、15質量%以下であることが好ましく、10質量%以下であることがより好ましい。重合開始剤の含有量が上記範囲内であることにより、インク組成物は、充分な外部硬化性および内部硬化性を有しやすい。
(ゲル化剤)
ゲル化剤は特に限定されない。一例を挙げると、ゲル化剤は、C12~C18である炭化水素鎖を含む脂肪酸エステル、または、C12~C18である炭化水素鎖を含む脂肪酸アミドのうち、少なくともいずれか一方を含むことが好ましい。
C12~C18である炭化水素鎖を含む脂肪酸エステルは特に限定されない。一例を挙げると、C12~C18である炭化水素鎖を含む脂肪酸エステルは、ジステアリン酸グリコール、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸オクチル、パルミチン酸イソオクチル、ステアリン酸オクチル、ステアリン酸イソオクチル、ステアリン酸ブチル、ミリスチン酸ミリスチル、ステアリン酸ステアリル、イソステアリン酸イソプロピル、イソステアリン酸2-ヘキシルデシル、イソステアリン酸プロピレングリコール、イソパルミチン酸オクチル、モノイソステアリン酸ポリグリセリル、等のエステル系炭化水素;ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノイソステアレート、ソルビタントリステアレート等のソルビタン脂肪酸エステル類等である。
C12~C18である炭化水素鎖を含む脂肪酸アミドは特に限定されない。一例を挙げると、脂肪酸アミドは、n-ステアリルオレイン酸アミド、ステアリン酸アミド、リシノール酸アミド等である。
上記の中でも、ゲル化剤は、C12~C18である炭化水素鎖が2つ以上含まれていることが好ましい。これにより、得られる塗膜は、低印字率部と高印字率部との光沢差が、より低減されやすい。
ゲル化剤の融点は、36℃以上であることが好ましい。また、ゲル化剤の融点は、67℃以下であることがより好ましい。融点が上記範囲内であることにより、インク組成物は、たとえば、35~60℃に調整された印字ヘッドを有するインクジェット印刷装置を用いて印刷物を作製する際に、吐出安定性が優れる。
ゲル化剤の含有量は、2質量%以上であることが好ましく、5質量%以上であることがより好ましい。また、ゲル化剤の含有量は、15質量%以下であることが好ましく、12質量%以下であることがより好ましい。ゲル化剤の含有量が上記範囲内であることにより、インク組成物は、得られる印刷物における低印字率部と高印字率部との光沢差が抑えられやすい。
(任意成分)
本実施形態のインク組成物は、上記成分のほか、適宜、以下の成分を含んでもよい。
・増感剤
増感剤は特に限定されない。一例を挙げると、増感剤は、アントラセン系増感剤、チオキサントン系増感剤等であることが好ましく、チオキサントン系増感剤であることがより好ましい。具体的には、増感剤は、9,10-ジブトキシアントラセン、9,10-ジエトキシアントラセン、9,10-ジプロポキシアントラセン、9,10-ビス(2-エチルヘキシルオキシ)アントラセン等のアントラセン系増感剤、2,4-ジエチルチオキサントン、2-イソプロピルチオキサントン、4-イソプロピルチオキサントン等のチオキサントン系増感剤等である。市販品の代表例は、アントラセン系増感剤としては、DBA、DEA(川崎化成工業(株)製)、チオキサントン系増感剤としては、DETX、ITX(Lambson社製)等である。
増感剤が含まれる場合において、増感剤の含有量は特に限定されない。一例を挙げると、増感剤の含有量は、インク組成物中、0.5質量%以上であることが好ましく、0.8質量%以上であることがより好ましい。また、増感剤の含有量は、インク組成物中、3質量%以下であることが好ましく、2質量%以下であることがより好ましい。増感剤の含有量が上記範囲内であることにより、インク組成物の硬化塗膜の経時での色変化を抑制できるという利点がある。
・重合禁止剤
重合禁止剤は特に限定されない。一例を挙げると、重合禁止剤は、ブチルヒドロキシトルエン等のフェノール化合物や、酢酸トコフェロール、ニトロソアミン、ベンゾトリアゾール、ヒンダードアミン等である。
重合禁止剤が含まれる場合において、重合禁止剤の含有量は特に限定されない。一例を挙げると、重合禁止剤の含有量は、重合性成分100質量部に対し、0.5質量部以上であることが好ましく、0.8質量部以上であることがより好ましい。また、重合禁止剤の含有量は、重合性成分100質量部に対し、2.0質量部以下であることが好ましく、1.2質量部以下であることがより好ましい。重合禁止剤の含有量が上記範囲内であることにより、インク組成物は、保存時に重合反応が進行してインク組成物が増粘するのを抑制できる。
・紫外線吸収剤
紫外線吸収剤は、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、サリチレート系紫外線吸収剤、ヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤、ニッケル錯塩系紫外線吸収剤等である。
紫外線吸収剤が含まれる場合において、紫外線吸収剤の含有量は、適宜調整され得る。
・酸化防止剤
酸化防止剤は、フェノール系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤、リン系酸化防止剤等である。
酸化防止剤が含まれる場合において、酸化防止剤の含有量は、適宜調整され得る。
・レベリング剤
レベリング剤は、ノニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、ベタイン界面活性剤等である。
レベリング剤が含まれる場合において、レベリング剤の含有量は特に限定されない。一例を挙げると、レベリング剤の含有量は、インクジェットヘッドからのインク組成物の吐出安定性を向上させる点から、インク組成物中、0.005質量%以上であることが好ましく、0.01質量%以上であることがより好ましい。また、レベリング剤の含有量は、インク組成物中、1.5質量%以下であることが好ましく、1質量%以下であることがより好ましい。
本実施形態のインク組成物は、インクジェット印刷により形成される硬化塗膜の濡れ指数が、40mN/m以上である。濡れ指数が40mN/m未満である場合、得られる塗膜は、ニス組成物を塗布する際のリコート性が劣り、ピンホールやハジキを生じやすい。なお、濡れ指数は、JIS K 6768に準じて、和光純薬製濡れ性標準指示薬22.7dyn/cm~70dyn/cmのものを各種揃え、指示薬を綿棒にて硬化塗膜表面に塗り、はじきが出る指数のひとつ前の水準を求めることにより測定し得る。
本実施形態のインク組成物の粘度は、インク組成物の吐出安定性の高める観点から、45℃において、100mPa・s以下であることが好ましく、50mPa・s以下であることがより好ましく、20mPa・s以下であることがさら好ましい。また、インク組成物の粘度は、45℃において、1mPa・s以上であることが好ましく、5mPa・s以上であることがより好ましい。インク組成物の粘度は、各インクジェット装置に適応できるように設計され得る。なお、本実施形態において、粘度は、E型粘度計(RE100L型粘度計、東機産業(製)製)を用いて、45℃、20rpmの条件で測定し得る。
本実施形態のインク組成物は、得られる塗膜の低印字率部と高印字率部との光沢差を低減させることができる。光沢差は、25℃の環境下において、コート紙(OKトップコート)に印刷した各インク組成物の印字率100%部の硬化塗膜の光沢値を、光沢計(グロスメーター、BYK社製)を用いて測定することにより評価し得る。本実施形態において、光沢値は、60以下であることが好ましい。
以上、本実施形態によれば、インク組成物は、硬化性が優れる。また、得られる塗膜は、低印字率部と高印字率部との光沢差が低減される。
ニス組成物は特に限定されない。一例を挙げると、ニス組成物は、サカタインクス(株)製 水性ニス ACコートV-181等である。
また、上記硬化性および光沢差の低減効果に加え、本実施形態のインク組成物の塗膜は、濡れ指数が40mN/m以上であるため、上記ニス組成物が塗布された場合であっても、ピンホールやハジキを生じにくく、リコート性が優れる。
<インク組成物の調製方法>
本実施形態のインク組成物を調製する方法は特に限定されない。一例を挙げると、インク組成物は、湿式サーキュレーションミル、ビーズミル、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、DCPミル、アジテータ、ヘンシェルミキサー、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、高圧ホモジナイザー(マイクロフルイダイザー、ナノマイザー、アルティマイザー、ジーナスPY、DeBEE2000等)、パールミル等の分散機を使用して分散混合して調製し得る。
<印刷物の製造方法および印刷物>
本発明の一実施形態の印刷物の製造方法は、基材に対して、インクジェット印刷装置から、上記インク組成物を吐出する工程を含む。
基材は特に限定されない。一例を挙げると、基材は、プラスチック基材、紙、金属箔、ガラス、木材、布等である。プラスチック基材は、ポリエステル系ポリマー(たとえば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート等)、セルロース系ポリマー(たとえば、ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロース(TAC)等)、ポリカーボネート系ポリマー、ポリアクリル系ポリマー(たとえば、ポリメチルメタクリレート等)、塩化ビニル系ポリマー、ポリオレフィン系ポリマー(たとえば、ポリエチレン、ポリプロピレン、環状またはノルボルネン構造を有するポリオレフィンポリマー、エチレン・プロピレン共重合体ポリマー等)、ポリアミド系ポリマー(たとえば、ナイロン、芳香族ポリアミドポリマー等)、ポリスチレン系ポリマー(たとえば、ポリスチレン、アクリロニトリル・スチレン共重合体ポリマー等)、ポリイミド系ポリマー、ポリスルホン系ポリマー、ポリエーテルスルホン系ポリマー、ポリエーテルケトン系ポリマー、ポリフェニルスルフィド系ポリマー、ポリビニルアルコール系ポリマー、ポリ塩化ビニリデン系ポリマー、ポリビニルブチラール系ポリマー、ポリアリレート系ポリマー、ポリオキシメチレン系ポリマー、およびポリエポキシ系ポリマー、これらのポリマーのブレンド物等からなる群より選ばれる1種以上からなる基材である。
インクジェット印刷装置は、インク組成物を印字ヘッドに供給し、この印字ヘッドからインク組成物を、塗膜が適宜の厚みとなるように印刷対象の基材に吐出した後、基材に着弾したインク組成物を活性線で露光し硬化させるための装置である。活性線は、発光ダイオード(LED)や各種ランプや電極から照射される紫外線、電子線、可視光線等である。
以上により得られる塗膜は、低印字率部と高印字率部との光沢差が低減され、かつ、ニス組成物を塗布する際のリコート性も優れる。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明する。本発明は、これら実施例に何ら限定されない。なお、特に制限のない限り、「%」は「質量%」を意味し、「部」は「質量部」を意味する。
使用した原料および調製方法を以下に示す。
(色材(顔料))
P.Y.155 ピグメントイエロー155
P.R.122 ピグメントレッド122
PB15:4 ピグメントブルー15:4
P.Bk.7 ピグメントブラック7
(顔料分散剤)
SS32000(塩基性官能基含有共重合物(アミン価:31.2mgKOH/g)、日本ルーブリゾール(株)製)
SS56000(塩基性官能基含有共重合物(アミン価:39.0mgKOH/g)、日本ルーブリゾール(株)製)
(重合性化合物)
CN371NS(アミン変性オリゴマー、多官能モノマー、Sartomer社製)
ACMO(アクリロイルモルフォリン、アクリルアミド骨格含有モノマー(単官能)、KJケミカルズ(株)製)
DMAA(N,N-ジメチルアクリルアミド、アクリルアミド骨格含有モノマー(単官能)、KJケミカルズ(株)製)
4HBA(4-ヒドロキシブチルアクリレート、単官能モノマー、大阪有機化学工業(株)製)
V190(エチルカルビトールアクリレート、単官能モノマー、大阪有機化学工業(株)製)
HDDA(1,6-ヘキサンジオールジアクリレート、多官能モノマー、大阪有機化学工業(株)製)
アロニックスM-933(高水酸基価ペンタエリスリトールアクリレート、多官能モノマー、東亞合成(株)製)
(ゲル化剤)
エキセパールMY-M(ミリスチン酸ミリスチル、融点36~46℃、花王ケミカル社製)
エキセパールSS(ステアリン酸ステアリル、融点56~66℃、花王ケミカル社製)
エマノーン3201M-V(ジステアリン酸グリコール、融点60~65℃、花王ケミカル社製)
ニッカアマイドSO(n-ステアリルオレイン酸アミド、融点67℃、三菱ケミカル(株)製)
エキセルP-40(グリセリン脂肪酸エステル、融点56~60℃、花王ケミカル社製)
エキセルS-95(グリセロールモノステアレート、融点65~70℃、花王ケミカル社製)
脂肪酸アマイドT(ステアリン酸アミド、融点97~102℃、花王ケミカル社製)
ダイヤミッドL200(エルカ酸アミド、融点80℃、三菱ケミカル(株)製)
ダイヤミッドO-200T(オレイン酸アミド、融点70~75℃、三菱ケミカル(株)製)
ダイヤミッドY(ラウリン酸アミド、融点99℃、三菱ケミカル(株)製)
(重合開始剤)
TPO(2,4,6-トリメチルベンゾイル-ジフェニル-フォスフィンオキサイド、Lambson社製)
TPOL(エトキシ(2,4,6-トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイド)
BAPO(ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-ジフェニルホスフィンオキサイド)
(増感剤)
DETX(ジエチルチオキサントン、Lambson社製)
(重合禁止剤)
UV22(キノン類重合禁止剤、クロマケム社製)
(表面調整剤(レベリング剤))
BYK-377(ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤、ビックケミー社製)
<実施例1~13および比較例1~7>
表1~表2の配合(各材料の配合比率は質量%である)に従い、各材料を攪拌混合し、実施例1~13および比較例1~7の活性線硬化型インクジェット印刷用インク組成物を得た。得られたインク組成物を用いて、以下の評価を行った。結果を表1~表2に示す。
<LED硬化性>
40℃の環境下において、インク組成物を、コート紙(OKトップコート)に#4のバーコーターで塗布した。フォセオン・テクノロジー社製UV-LED光ランプにて、ランプとインクの塗布面との距離2cm、1回当たりの照射時間1秒の照射条件(1秒間当たりのUV積算光量60mJ/cm2)下で、表面のタックがなくなるまで照射し、以下の評価基準にしたがって照射回数を評価した。
(評価基準)
○:照射回数は、1回であった。
×:照射回数は、2回以上であった。
<光沢値>
インク組成物を、リコー社製GEN6ヘッド搭載のUVインクジェット印刷評価装置(600dpi、液滴量(5~50pL))にて印字ヘッド温度を45℃で印刷し、上記と同様の方法でLED硬化させて塗膜を作製した。光沢計(BYK社製グロスメーター)を用いて、硬化塗膜の光沢値を測定し、以下の評価基準にしたがって評価した。
(評価基準)
〇:光沢値は、60以下であった。
×:光沢値は、60を超えた。
<リコート性>
インク組成物を、リコー社製GEN6ヘッド搭載のUVインクジェット印刷評価装置(600dpi、液滴量(5~50pL))にて印字ヘッド温度を45℃で印刷し、上記と同様の方法でLED硬化させて塗膜を作製した。得られた塗膜の濡れ指数を、JIS-K6768に準じて測定し、以下の評価基準にしたがって評価した。なお、濡れ指数が40mN/m以上である場合、サカタインクス(株)製ニス(水性ニス ACコートV-181)をバーコーターで塗布すると、はじきがなく、リコート性が良好であると判断され得る。
(評価基準)
○:濡れ指数は、40mN/m以上であった。
×:濡れ指数は、40mN/m未満であった。
表1~表2に示されるように、本発明の実施例1~13のインク組成物は、硬化性が優れた。また、得られた塗膜は、光沢差が小さく、リコート性が優れた。

Claims (2)

  1. 重合性化合物と、重合開始剤と、ゲル化剤とを含み、
    前記重合性化合物は、4-ヒドロキシブチルアクリレートを含み、
    前記4-ヒドロキシブチルアクリレートの含有量は、インク組成物中、1.00~14.00質量%であり、
    インクジェット印刷により形成される硬化塗膜の濡れ指数は、40mN/m以上であり、かつ、
    インクジェット印刷により形成される硬化塗膜の光沢値は、60以下であり、
    前記ゲル化剤は、C12~C18である炭化水素鎖を含む脂肪酸エステル、または、C12~C18である炭化水素鎖を含む脂肪酸アミドのうち、少なくともいずれか一方を含み、
    前記C12~C18である炭化水素鎖は、分子中に2つ含まれる、活性線硬化型インクジェット印刷用インク組成物。
  2. 前記ゲル化剤の含有量は、2質量%以上である、請求項1記載の活性線硬化型インクジェット印刷用インク組成物。
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