JP7735866B2 - 海島型複合繊維および海島型複合繊維を含む繊維製品 - Google Patents
海島型複合繊維および海島型複合繊維を含む繊維製品Info
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Description
(1)海部の主たる構成成分が芳香族ポリエステルである海島型複合繊維であり、吸放湿パラメーター△MRが2.0%以上、繊維横断面における最外周に配置された島部の重心を線分で結んで得られる図形が重心を頂点とする正多角形であり、繊維横断面における最外周に配置された島部の外周の繊維表面側の辺の曲率半径C(μm)と、繊維横断面における最外周に配置された島部を含む外接円の半径L(μm)との比C/Lが0.50~0.90であることを特徴とする繊維。
(2)繊維横断面における最外周に配置された島部の数が奇数であることを特徴とする(1)に記載の繊維。
(3)(1)または(2)に記載の海島型複合繊維を含む繊維製品。
C/Lは、繊維横断面における最外周に配置された島部の外周の繊維表面側の辺が繊維表面に対しての曲がりの鋭さを示している。C/Lが0.50以上であると、吸湿時の体積膨潤によって発生した応力が海部に均等にかかって分散され、繊維表面が割れにくくなる。より好ましくは0.55以上であり、さらに好ましくは0.60以上である。また、C/Lが0.90以下であると、繊維横断面における最外周に配置された島部の外周の繊維表面側の辺の部分の曲がりが大きくならず、また角もできないため、それらの部分に吸湿時の体積膨潤によって発生した応力が集中せず、繊維表面が割れにくくなる。より好ましくは0.85以下、さらに好ましくは0.80以下である。なお、C/Lが1.0であることは、外周に配置された島部の外周の繊維表面側の辺と繊維表面の曲がりが同等であることを示し、この場合の繊維横断面の具体例としては島部が1個の芯鞘複合繊維が挙げられる。
L/Rは、繊維横断面における繊維表面と最外周に配置された島部の間の海部の厚みを示している。L/Rが0.90以下であると、繊維径に対して海部の厚みが十分確保されるため、吸湿時の体積膨潤によって発生した応力による海部割れを抑制でき、海部割れに起因した繊維表面の割れによる染めムラや毛羽の発生を抑制でき、織編物とした際に優れた品位となる。この考えに基づけば、より好ましくは0.80以下、さらに好ましくは0.60以下である。また、L/Rが0.50以上であると、海部に配置された芳香族ポリエステルの厚みによる剛直性が低減でき、吸湿時の体積膨潤によって発生する応力を低減できる。
真空乾燥機によって水分率300ppm以下としたポリマー試料について、東洋精機製キャピログラフを用いて、紡糸温度と同様の温度に設定した加熱炉に試料を投入し、窒素雰囲気下で溶融させて、歪み速度を段階的に変更して加熱炉の先端のキャピラリーから試料を押し出して粘度を測定した。なお、加熱炉に試料を投入してから5分間滞留させた後に測定を開始し、せん断速度1216sec-1における値をポリマーの溶融粘度とした。
TA instruments社製示差走査熱量計(DSC)Q2000型を用いて、ポリマー試料20mgを、昇温速度20℃/分で20℃から300℃まで昇温し、300℃で5分間保持した後、降温速度20℃/分で300℃から20℃まで降温し、20℃の温度で1分間保持した後、さらに昇温速度20℃/分で20℃から280℃まで昇温したときに観測される吸熱ピークのピークトップ温度を融点とした。なお、吸熱ピークが複数観測された場合には、最も高温側の吸熱ピークトップを融点とした。
繊維試料を枠周1.125mの検尺機にて200回巻き取ってかせを作製し、熱風乾燥機にて乾燥後(105±2℃×60分)、天秤にてカセ重量を量り公定水分率を乗じた値から総繊度を算出した。測定は4回行い、平均値を総繊度とした。
繊維試料をオリエンテック(株)製“TENSILON”(登録商標)UCT-100を測定機器として用い、化学繊維フィラメント糸試験方法(JIS L1013(2010))に示される定速伸長条件で測定した。伸度は、引張強さ-伸び曲線における最大強力を示した点の伸びから求めた。また、引っ張り強度は、最大強力を総繊度で除した値を強度とした。測定は10回行い、平均値を引っ張り強度および伸度とした。
繊維試料を枠周1.125mの検尺機で20回巻き取ってかせを作製し、0.09cN/dtex荷重下で初長L0を求めた。次に無荷重下沸騰水中で30分間処理した後、風乾した。次いで0.09cN/dtex荷重下で処理後の長さL1を求め式(1)
沸騰水収縮率(%)=[(L0-L1)/L0]×100・・・(1)
で算出した。
繊維試料もしくは布帛試料を秤量瓶に1~2g程度量り取り、110℃で2時間乾燥させた後に質量を測定し、この質量をw0とした。次に乾燥後の繊維試料を温度20℃、相対湿度65%にて24時間保持させた後に質量を測定し、この質量をw65%とした。続いて、温度30℃、相対湿度90%に調整し、繊維試料を24時間保持させた後に質量を測定し、この質量をw90%とした。
MR1=[(w65%-w0)/w0]×100・・・(2)
MR2=[(w90%-w0)/w0]×100・・・(3)
ΔMR=MR2-MR1・・・(4)
このとき、式(2)~(4)にて算出したものをΔMRとした。
繊維試料を英光産業製丸編機NCR-BL(釜径3インチ半(8.9cm)、27ゲージ)を用いて、度目が50となるように調整して筒編地を作製した。繊維の正量繊度が80dtex未満の場合は、筒編機に給糸する繊維の総繊度が80~160dtexとなるように適宜合糸し、総繊度が80dtexを超える場合は、筒編機への給糸を1本で行い、前記同様度目が50となるように調整して作製した。次に、炭酸ナトリウム1g/L、日華化学製界面活性剤サンモールBK-80を含む水溶液に得られた筒編地を投入し、水溶液を80℃に昇温して20分間処理した後、60℃の熱風乾燥機内で60分間乾燥させた。さらに、乾燥後の筒編みを、浴比1:100、処理温度130℃、処理時間60分の条件で熱水処理した後、60℃の熱風乾燥機内で60分間乾燥して、熱水処理後の筒編地を得た。得られた熱水処理後の筒編地について、F項の記載に準じてΔMRを算出した。
繊維試料をエポキシ樹脂などの包埋剤にて包埋し、繊維軸に垂直方向の繊維横断面をHITACHI製走査型電子顕微鏡(SEM)で10本以上の単繊維が観察できる倍率として画像を撮影した。得られた画像をコンピューターソフトウェアの三谷商事製WinROOFを用いて解析することで、繊維横断面における最外周に配置された島部の外周の繊維表面側の辺の曲率半径Cを求めた。
H項と同様にSEMで繊維横断面の画像を撮影し、WinROOFを用いて撮影した画像を解析し、繊維横断面における最外周に配置されたすべての島部を含む外接円の半径を小数点第3位まで測定し、この動作を無作為に抽出した単繊維10本について行った結果の単純な数平均を求め、小数点第3位を四捨五入した値を外接円の半径L(μm)とした。
H項と同様にSEMで繊維横断面の画像を撮影し、撮影された各画像から同一画像内で無作為に抽出した単繊維の半径をμm単位で小数点第3位まで測定し、この動作を無作為に抽出した単繊維10本について行った結果の単純な数平均を求め、小数点第3位を四捨五入した値を繊維半径R(μm)とした。ここで繊維軸に垂直方向の繊維横断面が真円で無い場合はその面積を測定し、円換算で求められる値を採用した。
H項と同様にSEMで繊維横断面の画像を撮影し、WinROOFを用いて撮影した画像を解析することで、繊維横断面における島部と島部の間の最小距離Sを求めた。
H項に記載した線分BFの長さの求め方と同様に、図2(c)を参照して、島部の重心Gaから任意の繊維表面に向かって直線を引き、島部の外周と直線との交点Bと繊維表面と直線との交点Fのからなる線分BFの長さを小数点第2位まで測定し、線分BFの長さが最小値となる交点Bを求める。この測定を単繊維1本に含まれる全ての島部で行い、さらにこれを無作為に抽出した単繊維3本に対して行い、得られた線分BFの平均値を求め、小数点第2位で四捨五入した値を海部の最小厚み(μm)とした。
G項に記載の方法で作製し、熱水処理まで行った後の筒編地を、白金-パラジウム合金で蒸着し、日立製走査型電子顕微鏡(SEM)S-4000型を用いて1000倍で観察し、無作為に10視野の顕微鏡写真を撮影した。得られた10枚の写真において、筒編地を構成する繊維表面を観察し、海部が割れている箇所を数えた。海部の割れの数が10個以下であれば合格とした。
G項に記載の方法で筒編地を作製し、炭酸ナトリウム1g/L、日華化学製界面活性剤サンモールBK-80を含む水溶液に得られた筒編地を投入し、水溶液を80℃に昇温して20分間処理した後、60℃の熱風乾燥機内で60分間乾燥させた。次に、160℃で2分間乾熱セットし、乾熱セット後の筒編地を、分散染料として日本化薬製Kayalon Polyester Blue UT-YAを1.3重量%加えてpHを5.0に調整した染色液中、もしくはカチオン染料として日本化薬製Kayacryl Blue 2RL-EDを1.0重量%加えてpHを4.0に調整した染色液中に投入し、浴比1:100、染色温度130℃、染色時間60分の条件で染色した。
多点毛羽計数装置(東レエンジニアリング社製MFC-120)を用いて、繊維試料を600m/分で走行させて、1万m測定し、装置に表示される毛羽数をカウントした。なお、測定点の手前に整経オサ(ステンレス製、オサ間隔1mm)を設けて、そこに繊維を通した。この測定を10回繰り返し、1万mにおける平均値を毛羽数とし、毛羽数が10個/1万m以下であれば合格とした。
G項に記載の方法で作製し、熱水処理まで行った後の筒編地を、温度20℃、相対湿度65%にて24時間保持させた後に質量を測定し、この質量をwaとした。次に、試料の中央に水を0.3ml滴下して質量を測定し、この質量をw0分とした。試料に水を滴下した瞬間を0分とし、5分間隔で試料の質量を測定し、この質量をwn分とした。ここで、n分とは試料の質量を測定した任意の時間を表し、5分、10分、15分と5分間隔の時間を表す。任意の時間の水分残留率WRを式(5)にて算出した。
WR=[(w0分-wn分)/(w0分-wa)]×100・・・(5)
式(5)で算出された水分残留率WRが30%を下回る時間が60分以下の場合、吸水速乾性を有するとした。
G項で算出した熱水処理後のΔMRからF項で算出した熱水処理前のΔMRを引いたΔMRの差で熱水処理前後での繊維の吸湿性の変化を評価した。ΔMRの変化が2.0%以下であれば、熱水処理前後で繊維の吸湿性を維持しているとした。
ポリエチレンテレフタレート(溶融粘度120Pa・s、融点254℃)を海部、数平均分子量8300g/molのポリエチレングリコール(三洋化成工業製PEG6000S)を50重量%共重合したポリブチレンテレフタレート(溶融粘度50Pa・s、融点217℃)を島部とし、紡糸温度285℃において、海部と島部のポリマーを別々に溶融させた後、海島比率が重量比で80:20となるように計量し、図3に示した複合口金が組み込まれた紡糸パックに流入させ、最外周に配置された島部の数が3島であり、総島数が3島である海島複合形態となるように吐出孔(孔径0.30mm、孔数36ホール)から流入ポリマーを吐出させた。吐出された複合ポリマー流を冷却装置で冷却固化し、給油装置により含水油剤を給油した後、第1ロールである引き取りローラーの周速度を2000m/分、第2ロールである延伸ローラーの周速度を2000m/分、ワインダーの巻取速度を2000m/分として巻き取り、200dtex-36フィラメントの未延伸糸のポリエステル繊維を得た。続いて、第1ローラー温度90℃、第2ローラー温度130℃、第1ローラーと第2ローラーの周速度の比で表される延伸倍率を2.38倍として得られた未延伸糸を延伸し、84dtex-36フィラメントのポリエステル繊維の延伸糸を得た。得られたポリエステル繊維の繊維横断面において、最外周に配置された島部の重心を線分で結んで得られる三角形について、各線分の長さと各線分の長さの平均値に比は、0.97、1.03、0.99であり、最外周に配置された島部の重心を線分で結んで得られる図形は正三角形であることを確認した。得られたポリエステル繊維の評価結果を表1に示す。
海部を5-スルホイソフタル酸ナトリウム塩1.5mol%および数平均分子量1000g/molのポリエチレングリコール(三洋化成工業製PEG1000)1.0重量%を共重合したポリエチレンテレフタレート(溶融粘度170Pa・s、融点244℃)としたこと以外は実施例1と同様の条件で、84dtex-36フィラメントのポリエステル繊維の延伸糸を得た。得られたポリエステル繊維の繊維横断面において、最外周に配置された島部の重心を線分で結んで得られる三角形について、各線分の長さと各線分の長さの平均値に比は、0.99、1.02、0.99であり、最外周に配置された島部の重心を線分で結んで得られる図形は正三角形であることを確認した。得られたポリエステル繊維の評価結果を表1に示す。
吐出孔の孔数を72ホールとし、155dtex-72フィラメントの未延伸糸のポリエステル繊維を得たこと、延伸倍率を1.84倍として得られた未延伸糸を延伸したこと以外は実施例2と同様の条件で、84dtex-72フィラメントのポリエステル繊維の延伸糸を得た。得られたポリエステル繊維の繊維横断面において、最外周に配置された島部の重心を線分で結んで得られる三角形について、各線分の長さと各線分の長さの平均値に比は、0.99、0.99、1.02であり、最外周に配置された島部の重心を線分で結んで得られる図形は正三角形であることを確認した。得られたポリエステル繊維の評価結果を表1に示す。
吐出孔の孔数を14ホールとし、258dtex-14フィラメントの未延伸糸のポリエステル繊維を得たこと、延伸倍率を3.07倍として得られた未延伸糸を延伸したこと以外は実施例2と同様の条件で、84dtex-14フィラメントのポリエステル繊維の延伸糸を得た。得られたポリエステル繊維の繊維横断面において、最外周に配置された島部の重心を線分で結んで得られる三角形について、各線分の長さと各線分の長さの平均値に比は、0.97、1.00、1.03であり、最外周に配置された島部の重心を線分で結んで得られる図形は正三角形であることを確認した。得られたポリエステル繊維の評価結果を表1に示す。
海島比率を重量比で50:50としたこと以外は実施例3と同様の条件で、84dtex-72フィラメントのポリエステル繊維の延伸糸を得た。得られたポリエステル繊維の繊維横断面において、最外周に配置された島部の重心を線分で結んで得られる三角形について、各線分の長さと各線分の長さの平均値に比は、1.00、0.99、1.01であり、最外周に配置された島部の重心を線分で結んで得られる図形は正三角形であることを確認した。得られたポリエステル繊維の評価結果を表1に示す。
海部をポリエチレンテレフタレート(溶融粘度40Pa・s、融点254℃)としたこと以外は実施例1と同様の条件で、84dtex-36フィラメントのポリエステル繊維の延伸糸を得た。得られたポリエステル繊維の繊維横断面において、最外周に配置された島部の重心を線分で結んで得られる三角形について、各線分の長さと各線分の長さの平均値に比は、0.98、1.03、0.99であり、最外周に配置された島部の重心を線分で結んで得られる図形は正三角形であることを確認した。得られたポリエステル繊維の評価結果を表1に示す。
海部をポリエチレンテレフタレート(溶融粘度40Pa・s、融点254℃)とし、海島比率を重量比で50:50としたこと以外は実施例3と同様の条件で、84dtex-72フィラメントのポリエステル繊維の延伸糸を得た。得られたポリエステル繊維の繊維横断面において、最外周に配置された島部の重心を線分で結んで得られる三角形について、各線分の長さと各線分の長さの平均値に比は、1.03、1.01、0.97であり、最外周に配置された島部の重心を線分で結んで得られる図形は正三角形であることを確認した。得られたポリエステル繊維の評価結果を表1に示す。
吐出孔を孔径0.23mm、孔数96ホールとし、115dtex-96フィラメントの未延伸糸のポリエステル繊維を得たこと、延伸倍率を1.72倍として得られた未延伸糸を延伸したこと以外は実施例3と同様の条件で、66dtex-96フィラメントのポリエステル繊維の延伸糸を得た。得られたポリエステル繊維の繊維横断面において、最外周に配置された島部の重心を線分で結んで得られる三角形について、各線分の長さと各線分の長さの平均値に比は、0.99、1.01、0.99であり、最外周に配置された島部の重心を線分で結んで得られる図形は正三角形であることを確認した。得られたポリエステル繊維の評価結果を表1に示す。
吐出孔を孔径0.20mm、孔数144ホールとし、88dtex-144フィラメントの未延伸糸のポリエステル繊維を得たこと、延伸倍率を1.57倍として得られた未延伸糸を延伸したこと以外は実施例3と同様の条件で、56dtex-144フィラメントのポリエステル繊維の延伸糸を得た。得られたポリエステル繊維の繊維横断面において、最外周に配置された島部の重心を線分で結んで得られる三角形について、各線分の長さと各線分の長さの平均値に比は、0.98、1.03、0.99であり、最外周に配置された島部の重心を線分で結んで得られる図形は正三角形であることを確認した。得られたポリエステル繊維の評価結果を表2に示す。
数平均分子量8300g/molのポリエチレングリコール(三洋化成工業製PEG6000S)を16重量%共重合したポリエチレンテレフタレート(溶融粘度68Pa・s、融点251℃)を海部、ポリエチレンテレフタレート(溶融粘度120Pa・s、融点254℃)を島部とし、紡糸温度285℃において、海部と島部のポリマーを別々に溶融させた後、海島比率が重量比で90:10となるように計量し、図3に示した複合口金が組み込まれた紡糸パックに流入させ、最外周に配置された島部の数が3島であり、総島数が3島である海島複合形態となるように吐出孔(孔径0.30mm、孔数36ホール)から流入ポリマーを吐出させた。吐出された複合ポリマー流を冷却装置で冷却固化し、給油装置により含水油剤を給油した後、第1ロールである引き取りローラーの周速度を2000m/分、第2ロールである延伸ローラーの周速度を2000m/分、ワインダーの巻取速度を2000m/分として巻き取り、215dtex-36フィラメントの未延伸糸のポリエステル繊維を得た。続いて、第1ローラー温度90℃、第2ローラー温度130℃、第1ローラーと第2ローラーの周速度の比で表される延伸倍率を2.48倍として得られた未延伸糸を延伸し、84dtex-36フィラメントのポリエステル繊維の延伸糸を得た。得られたポリエステル繊維の繊維横断面において、最外周に配置された島部の重心を線分で結んで得られる三角形について、各線分の長さと各線分の長さの平均値に比は、0.98、1.02、0.99であり、最外周に配置された島部の重心を線分で結んで得られる図形は正三角形であることを確認した。得られたポリエステル繊維の評価結果を表2に示す。
海部を5-スルホイソフタル酸ナトリウム塩1.5mol%および数平均分子量1000g/molのポリエチレングリコール(三洋化成工業製PEG1000)1.0重量%を共重合したポリエチレンテレフタレート(溶融粘度170Pa・s、融点244℃)とした。次に、添加物を含まないポリカプロラクタムにポリビニルピロリドン(BASF社製“ルビスコール”K30SP,K値=30)を20重量%添加したポリカプロラクタムマスターチップを作製した。続けて、添加物を含まないポリカプロラクタム(硫酸相対粘度2.71、融点220℃)に前記マスターチップをチップブレンドし、ポリビニルピロリドン添加率5.0重量%のポリカプロラクタムブレンドポリマーを調整し、このブレンドポリマー(溶融粘度130Pa・s、融点220℃)を島部とした。海部と島部のポリマーを上記の組み合わせとし、海島比率を重量比で50:50としたこと以外は実施例1と同様の条件で、84dtex-36フィラメントのポリエステル繊維の延伸糸を得た。得られたポリエステル繊維の繊維横断面において、最外周に配置された島部の重心を線分で結んで得られる三角形について、各線分の長さと各線分の長さの平均値に比は、0.98、1.02、0.99であり、最外周に配置された島部の重心を線分で結んで得られる図形は正三角形であることを確認した。得られたポリエステル繊維の評価結果を表2に示す。
島部をアルケマ製“PEBAX MH1657”(溶融粘度45Pa・s、融点203℃)としたこと以外は実施例2と同様の条件で、84dtex-36フィラメントのポリエステル繊維の延伸糸を得た。得られたポリエステル繊維の繊維横断面において、最外周に配置された島部の重心を線分で結んで得られる三角形について、各線分の長さと各線分の長さの平均値に比は、1.01、1.01、0.98であり、最外周に配置された島部の重心を線分で結んで得られる図形は正三角形であることを確認した。得られたポリエステル繊維の評価結果を表2に示す。
図3に示した複合口金が組み込まれた紡糸パックに流入させ、最外周に配置された島部の数が5島であり、総島数が6島である海島複合形態となるように吐出孔(孔径0.30mm、孔数72ホール)から流入ポリマーを吐出させたこと以外は実施例3と同様の条件で、84dtex-72フィラメントのポリエステル繊維の延伸糸を得た。得られたポリエステル繊維の繊維横断面において、最外周に配置された島部の重心を線分で結んで得られる五角形について、各線分の長さと各線分の長さの平均値に比は、1.01、1.00、0.98、0.99、1.02であり、最外周に配置された島部の重心を線分で結んで得られる図形は正五角形であることを確認した。得られたポリエステル繊維の評価結果を表2に示す。
図3に示した複合口金が組み込まれた紡糸パックに流入させ、最外周に配置された島部の数が9島であり、総島数が12島である海島複合形態となるように吐出孔(孔径0.30mm、孔数36ホール)から流入ポリマーを吐出させたこと以外は実施例2と同様の条件で、84dtex-36フィラメントのポリエステル繊維の延伸糸を得た。得られたポリエステル繊維の繊維横断面において、最外周に配置された島部の重心を線分で結んで得られる九角形について、各線分の長さと各線分の長さの平均値に比は、1.03、1.01、0.98、0.99、1.00、1.00、0.98、0.99、1.02であり、最外周に配置された島部の重心を線分で結んで得られる図形は正九角形であることを確認した。得られたポリエステル繊維の評価結果を表2に示す。
海島比率を重量比で65:35としたこと以外は実施例2と同様の条件で、84dtex-36フィラメントのポリエステル繊維の延伸糸を得た。得られたポリエステル繊維の繊維横断面において、最外周に配置された島部の重心を線分で結んで得られる三角形について、各線分の長さと各線分の長さの平均値に比は、1.01、0.98、1.01であり、最外周に配置された島部の重心を線分で結んで得られる図形は正三角形であることを確認した。得られたポリエステル繊維の評価結果を表2に示す。
ポリエチレンテレフタレート(溶融粘度120Pa・s、融点254℃)を海部、数平均分子量8300g/molのポリエチレングリコール(三洋化成工業製PEG6000S)を50重量%共重合したポリブチレンテレフタレート(溶融粘度50Pa・s、融点217℃)を島部とし、紡糸温度285℃において、海部と島部のポリマーを別々に溶融させた後、海島比率が重量比で80:20となるように計量し、図3に示した複合口金が組み込まれた紡糸パックに流入させ、最外周に配置された島部の数が1島であり、総島数が1島である芯鞘複合形態となるように吐出孔(孔径0.30mm、孔数36ホール)から流入ポリマーを吐出させた。吐出された複合ポリマー流を冷却装置で冷却固化し、給油装置により含水油剤を給油した後、第1ロールである引き取りローラーの周速度を2000m/分、第2ロールである延伸ローラーの周速度を2000m/分、ワインダーの巻取速度を2000m/分として巻き取り、200dtex-36フィラメントの未延伸糸のポリエステル繊維を得た。続いて、第1ローラー温度90℃、第2ローラー温度130℃、第1ローラーと第2ローラーの周速度の比で表される延伸倍率を2.38倍として得られた未延伸糸を延伸し、84dtex-36フィラメントのポリエステル繊維の延伸糸を得た。得られたポリエステル繊維の繊維横断面において、島部の総数は1個であることから、最外周に配置された島部の重心を線分で結んだ図形は得られなかったため、得られたポリエステル繊維は吸湿時に海部割れが生じ、布帛とした際に染めムラや毛羽が発生した。また、海部の割れた箇所から島部のポリマーが溶出し、熱水処理後の吸放湿性にも劣った。得られたポリエステル繊維の評価結果を表3に示す。
海部をポリエチレンテレフタレート(溶融粘度500Pa・s、融点254℃)としたこと以外は実施例1と同様の条件で、84dtex-36フィラメントのポリエステル繊維の延伸糸を得た。得られたポリエステル繊維の繊維横断面において、最外周に配置された島部の重心を線分で結んで得られる三角形について、各線分の長さと各線分の長さの平均値に比は、1.10、1.04、0.86であり、最外周に配置された島部の重心を線分で結んで得られる図形は正三角形ではなかったため、得られたポリエステル繊維は吸湿時に海部割れが生じ、布帛とした際に染めムラや毛羽が発生した。また、海部の割れた箇所から島部のポリマーが溶出し、熱水処理後の吸放湿性にも劣った。得られたポリエステル繊維の評価結果を表3に示す。
海島比率を重量比で40:60としたこと以外は実施例1と同様の条件で、84dtex-36フィラメントのポリエステル繊維の延伸糸を得た。得られたポリエステル繊維の繊維横断面において、最外周に配置された島部の重心を線分で結んで得られる三角形について、各線分の長さと各線分の長さの平均値に比は、1.09、0.96、0.95であり、最外周に配置された島部の重心を線分で結んで得られる図形は正三角形ではなかったため、得られたポリエステル繊維は吸湿時に海部割れが生じ、布帛とした際に染めムラや毛羽が発生した。また、海部のポリエチレンテレフタレートの量が少ないため、吸水速乾性に劣った。得られたポリエステル繊維の評価結果を表3に示す。
吐出孔の孔数を10ホールとし、270dtex-10フィラメントの未延伸糸のポリエステル繊維を得たこと、延伸倍率を3.21倍として得られた未延伸糸を延伸したこと以外は実施例2と同様の条件で、84dtex-10フィラメントのポリエステル繊維の延伸糸を得た。得られたポリエステル繊維の繊維横断面において、最外周に配置された島部の重心を線分で結んで得られる三角形について、各線分の長さと各線分の長さの平均値に比は、0.98、1.02、1.00であり、最外周に配置された島部の重心を線分で結んで得られる図形は正三角形であることを確認したが、海部が厚いため吸放湿性に劣り、また単繊維繊度が太いため繊維の剛直性があり、得られた布帛の風合いも劣った。得られたポリエステル繊維の評価結果を表3に示す。
2a、2b、2c、2d、2e、2f: 島部
3a、3b、3c: 繊維横断面の最外周に配置された島部のうち隣接する島部において島部の面積を2等分するような任意の2本の直線の交点(重心)同士を結んだ線分
4: 繊維横断面において最外周に配置された全ての島部のうち2個以上に外接する真円(外接円)
5: 1つの島部に2点以上で外接する真円(外接円)
6: 海部の最小厚み
7: 島部と島部の間の最小距離
8: 計量プレート
9: 分配プレート
10: 吐出プレート
B: 島部の面積を2等分するような任意の2本の直線の交点(重心)から任意の繊維表面に向かって引いた直線と島部の外周との交点
Da、Db: 島部の面積を2等分するような任意の2本の直線の交点(重心)から任意の隣接する島部に向かって引いた直線と島部の外周との交点
F: 島部の面積を2等分するような任意の2本の直線の交点(重心)から任意の繊維表面に向かって引いた直線と繊維表面との交点
Ga、Gb、Gc、Gd、Ge: 島部の面積を2等分するような任意の2本の直線の交点(重心)
Claims (3)
- 海部の主たる構成成分が芳香族ポリエステルである海島型複合繊維であり、吸放湿パラメーター△MRが2.0%以上、繊維横断面における最外周に配置された島部の重心を線分で結んで得られる図形が重心を頂点とする正多角形であり、繊維横断面における最外周に配置された島部の外周の繊維表面側の辺の曲率半径C(μm)と、繊維横断面における最外周に配置された島部を含む外接円の半径L(μm)との比C/Lが0.50~0.90であることを特徴とする繊維。
- 繊維横断面における最外周に配置された島部の数が奇数であることを特徴とする請求項1に記載の繊維。
- 請求項1または2に記載の海島型複合繊維を含む繊維製品。
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