JP7738480B2 - 試料中のポリペプチドの検出または捕捉において使用するための抗体、および組成物、ならびに試料中のポリペプチドの検出または捕捉のための方法 - Google Patents
試料中のポリペプチドの検出または捕捉において使用するための抗体、および組成物、ならびに試料中のポリペプチドの検出または捕捉のための方法Info
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Description
[1] 天然に存在するヒトIgGの定常領域のうちのいずれか1つに由来する改変IgG重鎖定常領域または天然に存在するヒトIgGの定常領域より選択された少なくとも2つから得られたキメラ定常領域に由来する改変IgG重鎖定常領域と特異的に結合する、単離された抗体であって、改変IgG重鎖定常領域が、235位におけるArg、236位におけるArg、239位におけるLys、327位におけるGly、330位におけるSer、331位におけるSer、428位におけるLeu、434位におけるAla、438位におけるArg、および440位におけるGluからなる群より選択される少なくとも1つのアミノ酸(全てEUナンバリングシステムによる位置)を含む、単離された抗体。
[2] 天然に存在するヒトIgGの定常領域のうちのいずれか1つ、および天然に存在するヒトIgGの定常領域より選択された少なくとも2つから得られたキメラ定常領域に、実質的に結合しない、[1]の抗体。
[3] 天然に存在するヒトIgGの定常領域が、配列番号:106のアミノ酸配列からなるIgG1定常領域、配列番号:107のアミノ酸配列からなるIgG2定常領域、配列番号:108のアミノ酸配列からなるIgG3定常領域、および配列番号:109のアミノ酸配列からなるIgG4定常領域である、[1]または[2]の抗体。
[4] 前記改変重鎖定常領域が、天然に存在するヒトIgG1およびヒトIgG4の定常領域から得られたキメラ定常領域に由来する、[1]~[3]のいずれか1つの抗体。
[5] 改変IgG重鎖定常領域が、235位におけるArg、236位におけるArg、239位におけるLys、428位におけるLeu、434位におけるAla、438位におけるArg、および440位におけるGluからなる群より選択される少なくとも1つのアミノ酸(全てEUナンバリングシステムによる位置)を含む、[1]~[4]のいずれか1つの抗体。
[6] 改変IgG重鎖定常領域が、235位におけるArg、236位におけるArg、および239位におけるLysからなる群より選択される少なくとも1つのアミノ酸(全てEUナンバリングシステムによる位置)を含む、[1]~[5]のいずれか1つの抗体。
[7] 改変IgG重鎖定常領域が、235位におけるArg、ならびに236位におけるArgおよび239位におけるLysのうちの一方または両方(全てEUナンバリングシステムによる位置)を含む、[1]~[6]のいずれか1つの抗体。
[8] 改変IgG重鎖定常領域のアミノ酸配列RRGPK(配列番号:104)またはRRGPS(配列番号:117)からなる部分に結合する、[1]~[7]のいずれか1つの抗体。
[9] 以下の(a)~(f)のうちのいずれか1つを含む、[1]~[8]のいずれか1つの抗体:
(a)配列番号:33のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:45のアミノ酸配列を含むHVR-H2、配列番号:57のアミノ酸配列を含むHVR-H3、配列番号:69のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:81のアミノ酸配列を含むHVR-L2、および配列番号:93のアミノ酸配列を含むHVR-L3を含む、可変領域;
(b)配列番号:34のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:46のアミノ酸配列を含むHVR-H2、配列番号:58のアミノ酸配列を含むHVR-H3、配列番号:70のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:82のアミノ酸配列を含むHVR-L2、および配列番号:94のアミノ酸配列を含むHVR-L3を含む、可変領域;
(c)配列番号:37のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:49のアミノ酸配列を含むHVR-H2、配列番号:61のアミノ酸配列を含むHVR-H3、配列番号:73のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:85のアミノ酸配列を含むHVR-L2、および配列番号:97のアミノ酸配列を含むHVR-L3を含む、可変領域;
(d)配列番号:38のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:50のアミノ酸配列を含むHVR-H2、配列番号:62のアミノ酸配列を含むHVR-H3、配列番号:74のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:86のアミノ酸配列を含むHVR-L2、および配列番号:98のアミノ酸配列を含むHVR-L3を含む、可変領域;
(e)配列番号:39のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:51のアミノ酸配列を含むHVR-H2、配列番号:63のアミノ酸配列を含むHVR-H3、配列番号:75のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:87のアミノ酸配列を含むHVR-L2、および配列番号:99のアミノ酸配列を含むHVR-L3を含む、可変領域;ならびに
(f)配列番号:41のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:53のアミノ酸配列を含むHVR-H2、配列番号:65のアミノ酸配列を含むHVR-H3、配列番号:77のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:89のアミノ酸配列を含むHVR-L2 、および配列番号:101のアミノ酸配列を含むHVR-L3を含む、可変領域。
[10] 改変IgG重鎖定常領域が、428位におけるLeu、434位におけるAla、438位におけるArg、および440位におけるGluからなる群より選択される少なくとも1つ(全てEUナンバリングシステムによる位置)を含む、[1]~[5]のいずれか1つの抗体。
[11] 改変IgG重鎖定常領域が、428位におけるLeu、434位におけるAla、438位におけるArg、および440位におけるGluを含み、436位におけるトレオニンを場合により含む(全てEUナンバリングシステムによる位置)、[1]~[5]および[10]のいずれか1つの抗体。
[12] 改変IgG重鎖定常領域のアミノ酸配列LHEALHAHYTRKE(配列番号:105)またはLHEALHAHTTRKE(配列番号:118)からなる部分に結合する、[1]~[5]、[10]、および[11]のいずれか1つの抗体。
[13] 以下の(g)~(l)のうちのいずれか1つを含む、[1]~[5]および[10]~[12]のいずれか1つの抗体:
(g)配列番号:32のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:44のアミノ酸配列を含むHVR-H2、配列番号:56のアミノ酸配列を含むHVR-H3、配列番号:68のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:80のアミノ酸配列を含むHVR-L2、および配列番号:92のアミノ酸配列を含むHVR-L3を含む、可変領域;
(h)配列番号:35のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:47のアミノ酸配列を含むHVR-H2、配列番号:59のアミノ酸配列を含むHVR-H3、配列番号:71のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:83のアミノ酸配列を含むHVR-L2、および配列番号:95のアミノ酸配列を含むHVR-L3を含む、可変領域;
(i)配列番号:36のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:48のアミノ酸配列を含むHVR-H2、配列番号:60のアミノ酸配列を含むHVR-H3、配列番号:72のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:84のアミノ酸配列を含むHVR-L2、および配列番号:96のアミノ酸配列を含むHVR-L3を含む、可変領域;
(j)配列番号:40のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:52のアミノ酸配列を含むHVR-H2、配列番号:64のアミノ酸配列を含むHVR-H3、配列番号:76のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:88のアミノ酸配列を含むHVR-L2、および配列番号:100のアミノ酸配列を含むHVR-L3を含む、可変領域;
(k)配列番号:42のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:54のアミノ酸配列を含むHVR-H2、配列番号:66のアミノ酸配列を含むHVR-H3、配列番号:78のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:90のアミノ酸配列を含むHVR-L2、および配列番号:102のアミノ酸配列を含むHVR-L3を含む、可変領域;ならびに
(l)配列番号:43のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:55のアミノ酸配列を含むHVR-H2、配列番号:67のアミノ酸配列を含むHVR-H3、配列番号:79のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:91のアミノ酸配列を含むHVR-L2、および配列番号:103のアミノ酸配列を含むHVR-L3を含む、可変領域。
[14] [1]~[13]のいずれか1つの抗体と同一のエピトープに結合する、単離された抗体。
[15] 改変IgG重鎖定常領域と特異的に結合する単離された抗体であって、該抗体の改変IgG重鎖定常領域との結合が、[1]~[14]のいずれか1つの抗体と競合し、改変IgG重鎖定常領域が、天然に存在するヒトIgGの定常領域のうちのいずれか1つに由来するか、または天然に存在するヒトIgGの定常領域より選択された少なくとも2つから得られたキメラ定常領域に由来し、235位におけるArg、236位におけるArg、239位におけるLys、327位におけるGly、330位におけるSer、331位におけるSer、428位におけるLeu、434位におけるAla、438位におけるArg、および440位におけるGluからなる群より選択される少なくとも1つのアミノ酸(全てEUナンバリングシステムによる位置)を含む、単離された抗体。
[16] 試料中のポリペプチドの検出または捕捉において使用するための組成物であって、[1]~[15]のいずれか1つの抗体を含む、組成物。
[17] ポリペプチドが、天然に存在するヒトIgGの定常領域のうちのいずれか1つに由来する改変IgG重鎖定常領域または天然に存在するヒトIgGの定常領域より選択された少なくとも2つから得られたキメラ定常領域に由来する改変IgG重鎖定常領域を含み、改変IgG重鎖定常領域が、235位におけるArg、236位におけるArg、239位におけるLys、327位におけるGly、330位におけるSer、331位におけるSer、428位におけるLeu、434位におけるAla、438位におけるArg、および440位におけるGluからなる群より選択される少なくとも1つのアミノ酸(全てEUナンバリングシステムによる位置)を含む、[16]の組成物。
[18] ポリペプチドが、RRGPK(配列番号:104)からなるアミノ酸配列、RRGPS(配列番号:117)からなるアミノ酸配列、LHEALHAHYTRKE(配列番号:105)からなるアミノ酸配列、およびLHEALHAHTTRKE(配列番号:118)からなるアミノ酸配列のうちのいずれか1つを含む、[16]の組成物。
[19] ポリペプチドが、RRGPK(配列番号:104)からなるアミノ酸配列、RRGPS(配列番号:117)からなるアミノ酸配列、LHEALHAHYTRKE(配列番号:105)からなるアミノ酸配列、およびLHEALHAHTTRKE(配列番号:118)からなるアミノ酸配列のうちのいずれか1つを含む改変IgG重鎖定常領域を含む、[18]の組成物。
[20] 試料中のポリペプチドの検出または捕捉のための方法であって、試料を[1]~[15]のいずれか1つの抗体または[16]~[19]のいずれか1つの組成物と接触させる工程を含む、方法。
[21] ポリペプチドが、天然に存在するヒトIgGの定常領域のうちのいずれか1つに由来する改変IgG重鎖定常領域または天然に存在するヒトIgGの定常領域より選択された少なくとも2つから得られたキメラ定常領域に由来する改変IgG重鎖定常領域を含み、改変IgG重鎖定常領域が、235位におけるArg、236位におけるArg、239位におけるLys、327位におけるGly、330位におけるSer、331位におけるSer、428位におけるLeu、434位におけるAla、438位におけるArg、および440位におけるGluからなる群より選択される少なくとも1つのアミノ酸(全てEUナンバリングシステムによる位置)を含む、[20]の方法。
[22] ポリペプチドが、RRGPK(配列番号:104)からなるアミノ酸配列、RRGPS(配列番号:117)からなるアミノ酸配列、LHEALHAHYTRKE(配列番号:105)からなるアミノ酸配列、およびLHEALHAHTTRKE(配列番号:118)からなるアミノ酸配列のうちのいずれか1つを含む、[20]の方法。
[23] ポリペプチドが、RRGPK(配列番号:104)からなるアミノ酸配列、RRGPS(配列番号:117)からなるアミノ酸配列、LHEALHAHYTRKE(配列番号:105)からなるアミノ酸配列、およびLHEALHAHTTRKE(配列番号:118)からなるアミノ酸配列のうちのいずれか1つを含む改変IgG重鎖定常領域を含む、[22]の方法。
[24] 試料中の第1の抗体の濃度を測定するための方法であって、第1の抗体が抗原の第1のエピトープに結合することができ、試料が第1の抗体および抗原を含み、当該方法が、
(A)試料を、第2の抗体が固定化されているプレートまたはビーズと接触させる工程、
(B)(A)の後に、抗原を含みかつ第1の抗体および第2の抗体を含まない溶液を、プレートまたはビーズと接触させる工程、ならびに
(C)(B)の後に、第2の抗体および第1の抗体を介してプレートまたはビーズ上に捕捉された抗原を、第3の抗体を使用することによって検出する工程
を含み、
第1の抗体が、天然に存在するヒトIgGの定常領域のうちのいずれか1つに由来する改変IgG重鎖定常領域または天然に存在するヒトIgGの定常領域より選択された少なくとも2つから得られたキメラ定常領域に由来する改変IgG重鎖定常領域を含み、
改変IgG重鎖定常領域が、235位におけるArg、236位におけるArg、239位におけるLys、327位におけるGly、330位におけるSer、331位におけるSer、428位におけるLeu、434位におけるAla、438位におけるArg、および440位におけるGluからなる群より選択される少なくとも1つのアミノ酸(全てEUナンバリングシステムによる位置)を含み、
第2の抗体が[1]~[15]のいずれか1つの抗体であり、
第3の抗体が、第1のエピトープと異なる抗原の第2のエピトープに結合することができ、かつ第1の抗体および第2の抗体のものとアミノ酸配列が異なるIgG重鎖定常領域を有する、方法。
[25] 試料中の抗原の濃度を測定するための方法であって、試料が、抗原と、該抗原の第1のエピトープに結合することができる第1の抗体とを含み、当該方法が、
(D)試料を、第3の抗体が固定化されているプレートまたはビーズと接触させる工程、
(E)(D)の後に、第1の抗体を含みかつ抗原および第3の抗体を含まない溶液を、プレートまたはビーズと接触させる工程、ならびに
(F)第3の抗体および抗原を介してプレートまたはビーズ上に捕捉された第1の抗体を、第2の抗体を使用することによって検出する工程
を含み、
第1の抗体が、天然に存在するヒトIgGの定常領域のうちのいずれか1つに由来する改変IgG重鎖定常領域または天然に存在するヒトIgGの定常領域より選択された少なくとも2つから得られたキメラ定常領域に由来する改変IgG重鎖定常領域を含み、
改変IgG重鎖定常領域が、235位におけるArg、236位におけるArg、239位におけるLys、327位におけるGly、330位におけるSer、331位におけるSer、428位におけるLeu、434位におけるAla、438位におけるArg、および440位におけるGluからなる群より選択される少なくとも1つのアミノ酸(全てEUナンバリングシステムによる位置)を含み、
第2の抗体が、[1]~[15]のいずれか1つの抗体であり、第1の抗体および第3の抗体のものとアミノ酸配列が異なるIgG重鎖定常領域を有し、
第3の抗体が、第1のエピトープと異なる抗原の第2のエピトープに結合することができる、方法。
I.定義
「アフィニティ」は、分子(例えば、抗体)の結合部位1個と、分子の結合パートナー(例えば、抗原)との間の、非共有結合的な相互作用の合計の強度のことをいう。別段示さない限り、本明細書で用いられる「結合アフィニティ」または「結合活性」は、ある結合対のメンバー(例えば、抗体と抗原)の間の1:1相互作用を反映する、固有の結合アフィニティのことをいう。分子XのそのパートナーYに対するアフィニティは、一般的に、解離定数 (Kd) により表すことができる。アフィニティは、本明細書に記載のものを含む、当該技術分野において知られた通常の方法によって測定され得る。結合アフィニティを測定するための具体的な実例となるおよび例示的な態様については、以下で述べる。
(a) アミノ酸残基26-32 (L1)、50-52 (L2)、91-96 (L3)、26-32 (H1)、53-55 (H2)、および96-101 (H3)のところで生じる超可変ループ (Chothia and Lesk, J. Mol. Biol. 196:901-917 (1987));
(b) アミノ酸残基24-34 (L1)、50-56 (L2)、89-97 (L3)、31-35b (H1)、50-65 (H2)、 および95-102 (H3)のところで生じるCDR (Kabat et al., Sequences of Proteins of Immunological Interest, 5th Ed. Public Health Service, National Institutes of Health, Bethesda, MD (1991));
(c) アミノ酸残基27c-36 (L1)、46-55 (L2)、89-96 (L3)、30-35b (H1)、47-58 (H2)、および93-101 (H3) のところで生じる抗原接触 (MacCallum et al. J. Mol. Biol. 262: 732-745 (1996));ならびに、
(d) HVRアミノ酸残基46-56 (L2)、47-56 (L2)、48-56 (L2)、49-56 (L2)、26-35 (H1)、26-35b (H1)、49-65 (H2)、93-102 (H3)、および94-102 (H3)を含む、(a)、(b)、および/または(c)の組合せ。
本発明の抗体は、改変IgG重鎖定常領域と特異的に結合する、単離された抗体である。
1つの態様において、改変IgG重鎖定常領域は、天然に存在するヒトIgGの定常領域のうちのいずれか1つに由来するか、または天然に存在するヒトIgGの定常領域より選択された少なくとも2つから得られたキメラ定常領域に由来する。天然に存在するヒトIgGの定常領域は、配列番号:106のアミノ酸配列からなるIgG1定常領域、配列番号:107のアミノ酸配列からなるIgG2定常領域、配列番号:108のアミノ酸配列からなるIgG3定常領域、および配列番号:109のアミノ酸配列からなるIgG4定常領域である。
235位におけるArg、236位におけるArg、および239位におけるLys(全てEUナンバリングシステムによる位置)は、実施例において使用されたSG115およびSG115v1のCH2領域に特異的に存在するものである。従って、ここでの例示的な抗体の改変IgG重鎖定常領域は、好ましくは、天然に存在するヒトIgGの定常領域のうちのいずれか1つ、または天然に存在するヒトIgGの定常領域より選択された少なくとも2つから得られたキメラ定常領域のCH2領域に相当する領域を少なくとも含む。
(a)配列番号:33のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:45のアミノ酸配列を含むHVR-H2、配列番号:57のアミノ酸配列を含むHVR-H3、配列番号:69のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:81のアミノ酸配列を含むHVR-L2、および配列番号:93のアミノ酸配列を含むHVR-L3を含む、可変領域;
(b)配列番号:34のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:46のアミノ酸配列を含むHVR-H2、配列番号:58のアミノ酸配列を含むHVR-H3、配列番号:70のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:82のアミノ酸配列を含むHVR-L2、および配列番号:94のアミノ酸配列を含むHVR-L3を含む、可変領域;
(c)配列番号:37のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:49のアミノ酸配列を含むHVR-H2、配列番号:61のアミノ酸配列を含むHVR-H3、配列番号:73のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:85のアミノ酸配列を含むHVR-L2、および配列番号:97のアミノ酸配列を含むHVR-L3を含む、可変領域;
(d)配列番号:38のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:50のアミノ酸配列を含むHVR-H2、配列番号:62のアミノ酸配列を含むHVR-H3、配列番号:74のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:86のアミノ酸配列を含むHVR-L2、および配列番号:98のアミノ酸配列を含むHVR-L3を含む、可変領域;
(e)配列番号:39のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:51のアミノ酸配列を含むHVR-H2、配列番号:63のアミノ酸配列を含むHVR-H3、配列番号:75のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:87のアミノ酸配列を含むHVR-L2、および配列番号:99のアミノ酸配列を含むHVR-L3を含む、可変領域;ならびに
(f)配列番号:41のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:53のアミノ酸配列を含むHVR-H2、配列番号:65のアミノ酸配列を含むHVR-H3、配列番号:77のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:89のアミノ酸配列を含むHVR-L2 、および配列番号:101のアミノ酸配列を含むHVR-L3を含む、可変領域。
428位におけるLeu、434位におけるAla、438位におけるArg、および440位におけるGlu(全てEUナンバリングシステムによる位置)は、実施例において使用されたSG115およびSG115v2のCH3領域に特異的に存在するものである。従って、ここでの例示的な抗体の改変IgG重鎖定常領域は、好ましくは、天然に存在するヒトIgGの定常領域のうちのいずれか1つ、または天然に存在するヒトIgGの定常領域より選択された少なくとも2つから得られたキメラ定常領域のCH3領域に相当する領域を少なくとも含む。
(g)配列番号:32のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:44のアミノ酸配列を含むHVR-H2、配列番号:56のアミノ酸配列を含むHVR-H3、配列番号:68のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:80のアミノ酸配列を含むHVR-L2、および配列番号:92のアミノ酸配列を含むHVR-L3を含む、可変領域;
(h)配列番号:35のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:47のアミノ酸配列を含むHVR-H2、配列番号:59のアミノ酸配列を含むHVR-H3、配列番号:71のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:83のアミノ酸配列を含むHVR-L2、および配列番号:95のアミノ酸配列を含むHVR-L3を含む、可変領域;
(i)配列番号:36のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:48のアミノ酸配列を含むHVR-H2、配列番号:60のアミノ酸配列を含むHVR-H3、配列番号:72のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:84のアミノ酸配列を含むHVR-L2、および配列番号:96のアミノ酸配列を含むHVR-L3を含む、可変領域;
(j)配列番号:40のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:52のアミノ酸配列を含むHVR-H2、配列番号:64のアミノ酸配列を含むHVR-H3、配列番号:76のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:88のアミノ酸配列を含むHVR-L2、および配列番号:100のアミノ酸配列を含むHVR-L3を含む、可変領域;
(k)配列番号:42のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:54のアミノ酸配列を含むHVR-H2、配列番号:66のアミノ酸配列を含むHVR-H3、配列番号:78のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:90のアミノ酸配列を含むHVR-L2、および配列番号:102のアミノ酸配列を含むHVR-L3を含む、可変領域;ならびに
(l)配列番号:43のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:55のアミノ酸配列を含むHVR-H2、配列番号:67のアミノ酸配列を含むHVR-H3、配列番号:79のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:91のアミノ酸配列を含むHVR-L2、および配列番号:103のアミノ酸配列を含むHVR-L3を含む、可変領域。
1つの態様において、本発明の抗体には、前記のセクション「A.改変IgG重鎖定常領域」~「C.改変IgG重鎖定常領域のCH3領域に特有の修飾を特異的に認識する例示的な抗体」において言及された抗体のうちのいずれか1つと同一のエピトープに結合する抗体が包含される。
例えば、米国特許第4,816,567号に記載されるとおり、抗体は組換えの方法や構成を用いて製造することができる。一態様において、本明細書に記載の抗体をコードする、単離された核酸が提供される。そのような核酸は、抗体のVLを含むアミノ酸配列および/またはVHを含むアミノ酸配列(例えば、抗体の軽鎖および/または重鎖)をコードしてもよい。さらなる態様において、このような核酸を含む1つまたは複数のベクター(例えば、発現ベクター)が提供される。さらなる態様において、このような核酸を含む宿主細胞が提供される。このような態様の1つでは、宿主細胞は、(1)抗体のVLを含むアミノ酸配列および抗体のVHを含むアミノ酸配列をコードする核酸を含むベクター、または、(2)抗体のVLを含むアミノ酸配列をコードする核酸を含む第一のベクターと抗体のVHを含むアミノ酸配列をコードする核酸を含む第二のベクターを含む(例えば、形質転換されている)。一態様において、宿主細胞は、真核性である(例えば、チャイニーズハムスター卵巣 (CHO) 細胞)またはリンパ系の細胞(例えば、Y0、NS0、Sp2/0細胞))。一態様において、本明細書に記載の抗体の発現に好適な条件下で、上述のとおり当該抗体をコードする核酸を含む宿主細胞を培養すること、および場合により、当該抗体を宿主細胞(または宿主細胞培養培地)から回収することを含む、本明細書に記載の抗体を作製する方法が提供される。
本明細書で提供される抗体は、当該技術分野において知られている種々の測定法によって、同定され、スクリーニングされ、または物理的/化学的特性および/または生物学的活性について明らかにされてもよい。
一局面において、本発明の抗体は、例えばELISA、ウエスタンブロット等の公知の方法によって、その抗原結合活性に関して試験される。
1つの局面において、本発明の組成物は、試料中のポリペプチドの検出または捕捉において使用するための組成物である。組成物は、「II.抗体」に記載された抗体のうちのいずれか1つを含む。
1つの局面において、本発明の方法は、試料中のポリペプチドの検出または捕捉のための方法である。方法は、試料を、「II.抗体」に記載された抗体のうちのいずれか1つ、または「III.組成物」に記載された組成物のうちのいずれか1つと接触させる工程を含む。
Fc領域に複数の変異を含む定常領域を含む抗体の調製
Fc領域に複数の変異を含む定常領域を含む抗体を、FreeStyle293発現系によって発現させた。使用された定常領域(配列番号:1)は、WO2016098356A1においてSG115と呼ばれる。採集された細胞培養液(HCCF)を、rProtein A樹脂(MabSelect SuRe、GE)およびサイズ排除クロマトグラフィ(SEC、Superdex200pg、GE)によって精製した。SECの過程において、本発明者らは、緩衝液を、20 mmol/L ヒスチジン、150 mmol/L アルギニン-アスパラギン酸、pH6.0に交換した。最後に、UF(限外ろ過)を使用して、抗体を143 mg/mLに濃縮した。
パパイン消化のために、本発明者らは、Pierce Fab Preparation Kit(Pierce、カタログ番号 44985)を使用した。パパイン消化過程は、下記の通りであった。
- 消化緩衝液で抗体濃度を8.0 mg/mLに調整した。
- 平衡化されたパパイン樹脂を含有するスピンカラムチューブに、0.5 mLの抗体溶液を添加した。トップキャップおよびボトムプラグをスピンカラムに取り付けた。
- 消化反応溶液を37℃で15時間ローテータ上でインキュベートした。
- インキュベーションの後、ボトムキャップを取り除き、スピンカラムを微量遠心チューブに入れた。カラムを5000×gで1分間遠心分離した。
- 樹脂を0.5mLのダルベッコPBS(-)で洗浄した。スピンカラムを微量遠心チューブに入れた。カラムを5000×gで1分間遠心分離した。
- 工程4および5の溶液を、消化された画分として混合した。1つのカラムからの全体積は1.0 mLであった。
パパイン消化された試料を、rProtein A樹脂(MabSelect SuRe、GE)およびサイズ排除クロマトグラフィ(SEC、Superdex200pg、GE)によって精製した。SECの過程において、本発明者らは、完全IgG(未消化分子)を除去し、緩衝液をダルベッコPBS(-)に交換した。
SG115内の変異を認識する抗体の生成
「抗SG115抗体」と呼ばれる、SG115内の変異を認識する抗体を、下記のように、調製し、選択し、アッセイした。
抗SG115抗体による、試料中のSG115の検出
生体試料中の、(以後、「Fc変異抗体」または「複数のFc変異抗体」とも呼ばれる)SG115のFc領域の変異のうちの全部または一部を含むFc領域を含む抗体の検出のために、(以後、「抗Fc変異抗体」または「複数の抗Fc変異抗体」とも呼ばれる)前記の12モノクローナル抗体の有効性を評価した。以後、「抗hC5抗体」と呼ばれる、SG115を含む特異的な抗ヒトC5抗体を、実施例3~5において、Fc変異抗体のモデルとして使用した。
96穴イムノプレートの各ウェルを、ウサギ抗Fc変異抗体によってコーティングし、ブロッキング緩衝液によってブロッキングした。希釈された血清試料を、プレートの各ウェルに添加した。組換えヒトC5を、プレートの各ウェルに添加した。マウス抗hC5抗体を添加し、続いて、抗マウス-POD(Jackson ImmunoResearch Inc.)を添加した。最後に、POD基質をプレートの各ウェルに添加し、ODを測定した。工程間にはプレートを洗浄した。
抗Fc変異抗体のうちの12種を試験した。SG115を含む抗hC5抗体を、プールされたヒト血清によって希釈し、12種のウサギ抗Fc変異抗体候補を使用して測定した。シグナルノイズ比を計算した。測定されたODは、表2に示される。各エピトープ型から3種の候補(全部で6種の候補)を、選択性試験のために選択した(表2)。即ち、SKA0009、SKA0052、およびSKA0127を、SG115v1に特異的に結合する抗体として選択し、SKA0117、SKA0141、およびSKA0171を、SG115v2に特異的に結合する抗体として選択した。
10種の個々の血清に抗hC5抗体を添加したもの、または添加していないもの、および検量線試料を、捕捉試薬として6種の候補抗体を使用して、測定した。抗hC5抗体を添加しない場合、個々の試料の測定された濃度は全て、いかなるウサギ抗Fc変異抗体においても、定量下限未満(BLQ)であった。抗hC5抗体を添加した場合、個々の試料の測定された濃度の相対誤差(RE)は全て、いかなるウサギ抗Fc変異抗体においても、+/-20%以内であった(表3)。
反応性試験および選択性試験からの結果に従って、最も高いシグナルノイズ比を有していたSKA0141を選択した。
ヒト血清中の抗hC5抗体を測定する方法(Fc変異抗体検出アッセイ)の評価
アッセイ手順
96穴イムノプレートをウサギ抗Fc変異抗体(SKA0141)によってコーティングし、ブロッキング緩衝液によってブロッキングした。抗hC5抗体を含む希釈された血清試料を、プレートの各ウェルに添加した。組換えヒトC5をプレートの各ウェルに添加した。マウス抗hC5モノクローナル抗体を添加し、続いて、抗マウス-POD(Jackson ImmunoResearch Inc.)を添加した。最後に、POD基質をプレートの各ウェルに添加し、ODを測定した。工程間にはプレートを洗浄した。
再現性を試験した。バッチ内の真度(RE)および精度(CV)は、それぞれ、-16.3%~-5.1%および1.6%~4.4%であった(表4)。バッチ間の真度(RE)および精度(CV)は、それぞれ、-10.1%~-4.0%および2.7%~6.9%であった(表5)。
本発明者らは、生体試料中のFc変異抗体によって認識される抗原を検出するためのアッセイを確立することも試みた。この評価においても、抗hC5抗体を、Fc変異抗体のモデルとして使用した。
アッセイ手順
96穴イムノプレートをウサギ抗hC5モノクローナル抗体によってコーティングし、ブロッキング緩衝液によってブロッキングした。希釈された血清試料を、プレートの各ウェルに添加した。抗hC5抗体をプレートの各ウェルに添加した。SKA0141のFc領域をマウスFc領域に置換することによって得られたマウス抗Fc変異抗体を、プレートの各ウェルに添加し、続いて、抗マウス-POD(Jackson ImmunoResearch Inc.)を添加した。最後に、POD基質をプレートの各ウェルに添加し、ODを測定した。工程間にはプレートを洗浄した。
再現性を試験した。バッチ内の真度(RE)および精度(CV)は、それぞれ、-8.2%~4.2%および2.3%~6.2%であった(表9)。バッチ間の真度(RE)および精度(CV)は、それぞれ、-6.8%~1.3%および3.5%~6.2%であった(表10)。
ヒト血漿中の抗IL-8抗体を測定する方法(Fc変異抗体検出アッセイ)の評価
アッセイ手順
以後、「抗IL-8抗体」と呼ばれる、SG115(配列番号:110)のFc領域の変異の一部を含む改変IgG重鎖定常領域を含む特異的な抗ヒトIL-8抗体を、実施例6~8において、Fc変異抗体のモデルとして使用した。
再現性を試験した。既知濃度(50.0ng/mL(REP-LL)、100ng/mL(REP-L)、400ng/mL(REP-M)、2400ng/mL(REP-H)、および3200ng/mL(REP-UL))の抗IL-8抗体を測定した。バッチ内の真度(RE)および精度(CV)は、それぞれ、-14.2%~-9.7%および4.9%~7.3%であった(表14)。
ELISAを使用してヒト血漿中のIL-8を測定する方法(抗原検出アッセイ)の評価
アッセイ手順
96穴ストレプトアビジンイムノプレートを、ブロッキング緩衝液によってブロッキングした後、ビオチン化マウス抗IL-8モノクローナル抗体によってコーティングした。96穴ポリプロピレンプレートにおいて、抗IL-8抗体を、希釈された血漿試料に添加した(反応溶液)。インキュベーションの後、反応溶液をストレプトアビジンプレートの各ウェルに移した。ウサギ抗Fc変異抗体のうちの1つ(SKA0001)を添加し、続いて、抗ウサギ-HRP(Southern Biotechnology Associates Inc.)を添加した。最後に、POD基質をプレートの各ウェルに添加し、ODを測定した。工程間にはストレプトアビジンプレートを洗浄した。
再現性を試験した。バッチ内の真度(RE)および精度(CV)は、それぞれ、-6.4%~-1.9%および1.5%~2.9%であった(表19)。
Simoa(登録商標)を使用してヒト血漿中のIL-8を測定する方法(Simoa(登録商標)アッセイ)の評価
アッセイ手順
アッセイは、Simoa(登録商標)系(Quanterix Corporation)を使用することによって自動的に実施された。希釈された試料、抗IL-8抗体、およびビーズ上にコーティングされたマウス抗IL-8モノクローナル抗体が混合された。ビーズがアレイディスクのマイクロウェルに装填(load)された。ビオチン化抗Fc変異抗体(SKA0028)がディスクに添加され、続いて、ストレプトアビジン-β-ガラクトシダーゼであるSBG(Quanterix Corporation)が添加された。最後に、βガラクトシダーゼの基質であるRGBが添加され、蛍光強度が測定された。
再現性を試験した。バッチ内の精度(CV)は、1.3%~14.3%であった(表23)。
SG115v1との選択的な結合を示す抗Fc変異抗体の抗hC5抗体に対する親和性の評価
SG115v1との選択的な結合を示す抗Fc変異抗体(SKA0009、SKA0016、SKA0046、SKA0052、SKA0054、およびSKA0127)の抗hC5抗体に対するpH7.4におけるKD値を、Biacore T200機(GE Healthcare)を使用して、25℃で決定した。
SG115v1との選択的な結合を示す抗Fc変異抗体の抗IL-8抗体に対する親和性の評価
SG115v1との選択的な結合を示す抗Fc変異抗体の結合能を確認するため、pH7.4における抗IL-8抗体に対する抗Fc変異抗体のKD値を、Biacore T200機(GE Healthcare)を使用して、25℃で決定した。抗IL-8抗体のFc領域の配列は、抗hC5抗体の配列との高い類似性を有する。
SG115v2との選択的な結合を示す抗Fc変異抗体の抗DENV Eタンパク質抗体に対する親和性の評価
SG115v2との選択的な結合を示す抗Fc変異抗体(SKA0001、SKA0027、SKA0028、SKA0117、SKA0141、およびSKA0171)の、Fc変異抗体としての改変IgG重鎖定常領域(配列番号:116)を含む抗DENV Eタンパク質抗体に対するpH7.4におけるKD値を、Biacore T200機(GE Healthcare)を使用して、25℃で決定した。抗ウサギIgGを、アミンカップリングキット(GE Healthcare)を使用して、CM5センサーチップのFC 3および4に固定化した。抗ウサギIgGの固定化のために、HBS-EP+、pH7.4(GE Healthcare)緩衝液をランニング緩衝液として使用した。固定化の後、ランニング緩衝液をリン酸pH7.4緩衝液に交換した。各抗体を、抗ウサギIgGによってセンサーチップのFC4に捕捉した。レゾナンスユニット(RU)の数が100となるよう、捕捉される抗Fc変異抗体の量を調整した。抗DENV Eタンパク質抗体を、10μL/分で、0nM、12.5nM、50nM、および400nMで注入した。各サイクルで、30μL/分の流速で注入された10mMグリシンHCl、pH2.0によって、センサー表面を再生させた。Biacore T200 Evaluation software、バージョン2.0(GE Healthcare)を使用して、KD値を得た。ka、kd、およびKDは、表30に示される。
SKA0016およびSKA0117を捕捉分子として使用した、抗hC5抗体のヒトC5に対する親和性の評価
抗hC5抗体のヒトC5に対するpH7.4におけるKD値を、Biacore T200機(GE Healthcare)を使用して、37℃で決定した。アミンカップリングキット(GE Healthcare)を使用して、SKA0016をCM5センサーチップのFC1および2に固定化し、SKA0117をFC3および4に固定化した。SKA0016およびSKA0117の固定化のために、HBS-EP+、pH7.4(GE Healthcare)緩衝液をランニング緩衝液として使用した。固定化の後、ランニング緩衝液をリン酸pH7.4緩衝液に交換した。抗hC5抗体を、SKA0016およびSKA0117によって、センサーチップのFC2およびFC4に捕捉した。レゾナンスユニット(RU)の数が35となるよう、捕捉される抗hC5抗体の量を調整した。ヒトC5を、10μL/分で、0nM、2nM、4nM、8nM、16nM、および32nMで注入した。各サイクルにおいて、両方とも30μL/分の流速で注入された、100mMグリシンHCl、pH2.0およびその後の25mM NaOHによって、センサー表面を再生させた。Biacore T200 Evaluation software、バージョン2.0(GE Healthcare)を使用して、KD値を得た。ka、kd、およびKDは、表31にリストされる。
SKA0016およびSKA0117を固定化分子として使用した、抗hC5抗体のヒトC5に対するpH依存的相互作用の定性分析
pH7.4およびpH6.0における抗hC5抗体とヒトC5との間のpH依存的相互作用を、Biacore T200機(GE Healthcare)を使用して、37℃で評価した。抗hC5抗体を、実施例12において調製されたCM5チップのFC2およびFC4に捕捉した。レゾナンスユニット(RU)の数が35となるよう、捕捉される抗hC5抗体の量を調整した。pH7.4における抗hC5抗体とヒトC5との間の会合を確認するため、リン酸pH7.4緩衝液中の32nMヒトC5を、全てのFCに注入した。次いで、ランニング緩衝液としてのリン酸pH7.4緩衝液またはリン酸pH6.0緩衝液(150mM NaClおよび0.05w/v% P-20を含有する50mMリン酸緩衝液、pH6.0)において、解離相をモニタリングした。解離相をモニタリングした後、両方とも30μL/分の流速で注入された100mM Gly-HCl、pH2.0およびその後の25mM NaOHの注入によって、センサーチップを再生させた。Biacore T200 Evaluation software、バージョン2.0を使用して、pH7.4およびpH6.0におけるセンサーグラムの解離相を比較することによって、抗hC5抗体のヒトC5とのpH依存的相互作用を分析した。FC2におけるセンサーグラムからFC1を差し引き、FC4のセンサーグラムからFC3を差し引き、ヒトC5注入完了の5秒前のヒトC5結合応答を、値「100」に調整することによって、各センサーグラムを正規化した。
ヒトFc受容体(hFcRn)とSKA0016によって捕捉された抗hC5抗体との間の結合の評価
pH6.0において、ヒトFcRnが、SKA0016によって捕捉された抗hC5抗体と結合することができるか否かを、Biacore T200機(GE Healthcare)を使用して評価した。実施例9と同一の手順によって、CM5チップに固定化されたSKA0016によって、抗hC5抗体をFC2に捕捉した。リン酸pH6.0緩衝液をランニング緩衝液として使用した。レゾナンスユニット(RU)の数が400となるよう、捕捉される抗hC5抗体の量を調整した。hFcRnを、シングルサイクルカイネティクス法で、10μL/分で、0nM、26.3nM、52.5nM、105nM、210nM、および420nMで注入した。両方とも30μL/分の流速で注入された100mMグリシンHCl、pH2.0およびその後の25mM NaOHによって、センサー表面を再生させた。Biacore T200 Evaluation software、バージョン2.0(GE Healthcare)を使用して、hFcRnの結合応答の増大を確認した。
Claims (6)
- 天然に存在するヒトIgGの定常領域のうちのいずれか1つに由来する改変IgG重鎖定常領域または天然に存在するヒトIgGの定常領域より選択された少なくとも2つから得られたキメラ定常領域に由来する改変IgG重鎖定常領域と特異的に結合する、単離された抗体であって、
該天然に存在するヒトIgGの定常領域が、配列番号:106のアミノ酸配列からなるIgG1定常領域、配列番号:107のアミノ酸配列からなるIgG2定常領域、配列番号:108のアミノ酸配列からなるIgG3定常領域、および配列番号:109のアミノ酸配列からなるIgG4定常領域のいずれかであり、
該改変IgG重鎖定常領域が、428位におけるLeu、434位におけるAla、438位におけるArg、および440位におけるGlu(全てEUナンバリングシステムによる位置)を含み、
該改変IgG重鎖定常領域のアミノ酸配列LHEALHAHYTRKE(配列番号:105)からなる部分に結合し、
該天然に存在するヒトIgGの定常領域のうちのいずれか1つ、および該天然に存在するヒトIgGの定常領域より選択された少なくとも2つから得られたキメラ定常領域に、実質的に結合しない、単離された抗体。 - 改変IgG重鎖定常領域が、天然に存在するヒトIgG1およびヒトIgG4の定常領域から得られたキメラ定常領域に由来する、請求項1記載の抗体。
- 改変IgG重鎖定常領域が、235位におけるArg、236位におけるArg、および239位におけるLysからなる群より選択される少なくとも1つのアミノ酸(全てEUナンバリングシステムによる位置)をさらに含む、請求項1または2記載の抗体。
- 改変IgG重鎖定常領域が、235位におけるArg、ならびに236位におけるArgおよび239位におけるLysのうちの一方または両方(全てEUナンバリングシステムによる位置)をさらに含む、請求項1~3のいずれか一項記載の抗体。
- 以下の(a)~(f)のうちのいずれか1つを含む、請求項1~4のいずれか一項記載の抗体:
(a)配列番号:32のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:44のアミノ酸配列を含むHVR-H2、配列番号:56のアミノ酸配列を含むHVR-H3、配列番号:68のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:80のアミノ酸配列を含むHVR-L2、および配列番号:92のアミノ酸配列を含むHVR-L3を含む、可変領域;
(b)配列番号:35のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:47のアミノ酸配列を含むHVR-H2、配列番号:59のアミノ酸配列を含むHVR-H3、配列番号:71のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:83のアミノ酸配列を含むHVR-L2、および配列番号:95のアミノ酸配列を含むHVR-L3を含む、可変領域;
(c)配列番号:36のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:48のアミノ酸配列を含むHVR-H2、配列番号:60のアミノ酸配列を含むHVR-H3、配列番号:72のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:84のアミノ酸配列を含むHVR-L2、および配列番号:96のアミノ酸配列を含むHVR-L3を含む、可変領域;
(d)配列番号:40のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:52のアミノ酸配列を含むHVR-H2、配列番号:64のアミノ酸配列を含むHVR-H3、配列番号:76のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:88のアミノ酸配列を含むHVR-L2、および配列番号:100のアミノ酸配列を含むHVR-L3を含む、可変領域;
(e)配列番号:42のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:54のアミノ酸配列を含むHVR-H2、配列番号:66のアミノ酸配列を含むHVR-H3、配列番号:78のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:90のアミノ酸配列を含むHVR-L2、および配列番号:102のアミノ酸配列を含むHVR-L3を含む、可変領域;ならびに
(f)配列番号:43のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:55のアミノ酸配列を含むHVR-H2、配列番号:67のアミノ酸配列を含むHVR-H3、配列番号:79のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:91のアミノ酸配列を含むHVR-L2、および配列番号:103のアミノ酸配列を含むHVR-L3を含む、可変領域。 - 改変IgG重鎖定常領域と特異的に結合する単離された抗体であって、該抗体の改変IgG重鎖定常領域との結合が、請求項1~5のいずれか一項記載の抗体と競合し、改変IgG重鎖定常領域が、天然に存在するヒトIgGの定常領域のうちのいずれか1つに由来するか、または天然に存在するヒトIgGの定常領域より選択された少なくとも2つから得られたキメラ定常領域に由来し、
該天然に存在するヒトIgGの定常領域が、配列番号:106のアミノ酸配列からなるIgG1定常領域、配列番号:107のアミノ酸配列からなるIgG2定常領域、配列番号:108のアミノ酸配列からなるIgG3定常領域、および配列番号:109のアミノ酸配列からなるIgG4定常領域のいずれかであり、
該改変IgG重鎖定常領域が、428位におけるLeu、434位におけるAla、438位におけるArg、および440位におけるGlu(全てEUナンバリングシステムによる位置)を含み、
該天然に存在するヒトIgGの定常領域のうちのいずれか1つ、および該天然に存在するヒトIgGの定常領域より選択された少なくとも2つから得られたキメラ定常領域に、実質的に結合しない、単離された抗体。
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