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JP7738480B2 - 試料中のポリペプチドの検出または捕捉において使用するための抗体、および組成物、ならびに試料中のポリペプチドの検出または捕捉のための方法 - Google Patents
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試料中のポリペプチドの検出または捕捉において使用するための抗体、および組成物、ならびに試料中のポリペプチドの検出または捕捉のための方法

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Description

本発明は、試料中のポリペプチドの検出または捕捉において使用するための抗体、および組成物、ならびに試料中のポリペプチドの検出または捕捉のための方法に関する。
ハイブリドーマテクノロジーは、モノクローナル抗体の作製を可能にし、このモノクローナル抗体テクノロジーは、多くの科学領域において広範囲に使用されている(非特許文献1)。このテクノロジーの達成の後、治療用抗体および診断用抗体の領域において、さらなる努力がなされた。モノクローナル抗体治療の米国における最初の承認以来、30年が経過した(非特許文献2)。30種を越える抗体がFDAによって承認され、相当数の候補が、臨床および前臨床の評価を受けている。現在までのところ、モノクローナル抗体は、標準的な治療用分子であり続けており、癌、自己免疫疾患、呼吸器疾患、感染性疾患、および神経疾患のような様々な疾患分野において使用されている(非特許文献3)。
治療用抗体の長所を増加させるため、機能を改善するための多くの異なる型の改変型Fc修飾、例えば、抗体依存性細胞媒介性細胞傷害を増強するためのもの、補体依存性細胞傷害を増強するためのもの、抗体半減期を延長するためのもの、抗原クリアランスをモジュレートするためのもの、および重鎖ヘテロ二量体化を容易にするためのものが同定された(非特許文献4)。
改変型Fc領域に特異的に結合し、野生型Fcには結合しない抗体が、報告されている(非特許文献5;特許文献1)。改変型Fc領域に対する抗体は、様々な目的のために非常に有用であることが立証された。
WO2017072210A1
Kohler, G. et al., Nature 256:495-497 (1975) Reichert, J. M. et al., Curr. Pharm. Biotechnol. 9:423-430 (2008) Lagasse HAD et al. F1000Research 2017, 6 (F1000 Faculty Rev):113 Mimoto et al., Curr. Pharm. Biotechnol. 17:1298-1314 (2016) Yu et al., Antimicrob Agents Chemother. 61 (2016)
本発明者らは、天然に存在するヒトIgGの定常領域のうちのいずれか1つに由来する改変IgG重鎖定常領域または天然に存在するヒトIgGの定常領域より選択された少なくとも2つから得られたキメラ定常領域に由来する改変IgG重鎖定常領域を含むいくつかの抗体を提供した。それらの抗体には、例えば、サトラリズマブ(satralizumab)、ネモリズマブ(nemolizumab)、エミシズマブ(emicizumab)、SKY59(クロバリマブ(Crovalimab))、AMY109、およびGYM329が含まれる。例えば、それらのうちの1つの改変IgG重鎖定常領域は、235位におけるArg、236位におけるArg、239位におけるLys、327位におけるGly、330位におけるSer、331位におけるSer、428位におけるLeu、434位におけるAla、438位におけるArg、および440位におけるGluからなる群より選択される少なくとも1つのアミノ酸(全てEUナンバリングシステムによる位置)を含む。本発明は、改変IgG重鎖定常領域もしくはそのエピトープを含むポリペプチドに特異的に結合し、それを検出し、かつ/またはそれを捕捉する抗体、抗体を含む組成物、および抗体を使用する方法を提供する。
具体的には、本発明は以下の[1]~[25]に関連する。
[1] 天然に存在するヒトIgGの定常領域のうちのいずれか1つに由来する改変IgG重鎖定常領域または天然に存在するヒトIgGの定常領域より選択された少なくとも2つから得られたキメラ定常領域に由来する改変IgG重鎖定常領域と特異的に結合する、単離された抗体であって、改変IgG重鎖定常領域が、235位におけるArg、236位におけるArg、239位におけるLys、327位におけるGly、330位におけるSer、331位におけるSer、428位におけるLeu、434位におけるAla、438位におけるArg、および440位におけるGluからなる群より選択される少なくとも1つのアミノ酸(全てEUナンバリングシステムによる位置)を含む、単離された抗体。
[2] 天然に存在するヒトIgGの定常領域のうちのいずれか1つ、および天然に存在するヒトIgGの定常領域より選択された少なくとも2つから得られたキメラ定常領域に、実質的に結合しない、[1]の抗体。
[3] 天然に存在するヒトIgGの定常領域が、配列番号:106のアミノ酸配列からなるIgG1定常領域、配列番号:107のアミノ酸配列からなるIgG2定常領域、配列番号:108のアミノ酸配列からなるIgG3定常領域、および配列番号:109のアミノ酸配列からなるIgG4定常領域である、[1]または[2]の抗体。
[4] 前記改変重鎖定常領域が、天然に存在するヒトIgG1およびヒトIgG4の定常領域から得られたキメラ定常領域に由来する、[1]~[3]のいずれか1つの抗体。
[5] 改変IgG重鎖定常領域が、235位におけるArg、236位におけるArg、239位におけるLys、428位におけるLeu、434位におけるAla、438位におけるArg、および440位におけるGluからなる群より選択される少なくとも1つのアミノ酸(全てEUナンバリングシステムによる位置)を含む、[1]~[4]のいずれか1つの抗体。
[6] 改変IgG重鎖定常領域が、235位におけるArg、236位におけるArg、および239位におけるLysからなる群より選択される少なくとも1つのアミノ酸(全てEUナンバリングシステムによる位置)を含む、[1]~[5]のいずれか1つの抗体。
[7] 改変IgG重鎖定常領域が、235位におけるArg、ならびに236位におけるArgおよび239位におけるLysのうちの一方または両方(全てEUナンバリングシステムによる位置)を含む、[1]~[6]のいずれか1つの抗体。
[8] 改変IgG重鎖定常領域のアミノ酸配列RRGPK(配列番号:104)またはRRGPS(配列番号:117)からなる部分に結合する、[1]~[7]のいずれか1つの抗体。
[9] 以下の(a)~(f)のうちのいずれか1つを含む、[1]~[8]のいずれか1つの抗体:
(a)配列番号:33のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:45のアミノ酸配列を含むHVR-H2、配列番号:57のアミノ酸配列を含むHVR-H3、配列番号:69のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:81のアミノ酸配列を含むHVR-L2、および配列番号:93のアミノ酸配列を含むHVR-L3を含む、可変領域;
(b)配列番号:34のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:46のアミノ酸配列を含むHVR-H2、配列番号:58のアミノ酸配列を含むHVR-H3、配列番号:70のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:82のアミノ酸配列を含むHVR-L2、および配列番号:94のアミノ酸配列を含むHVR-L3を含む、可変領域;
(c)配列番号:37のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:49のアミノ酸配列を含むHVR-H2、配列番号:61のアミノ酸配列を含むHVR-H3、配列番号:73のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:85のアミノ酸配列を含むHVR-L2、および配列番号:97のアミノ酸配列を含むHVR-L3を含む、可変領域;
(d)配列番号:38のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:50のアミノ酸配列を含むHVR-H2、配列番号:62のアミノ酸配列を含むHVR-H3、配列番号:74のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:86のアミノ酸配列を含むHVR-L2、および配列番号:98のアミノ酸配列を含むHVR-L3を含む、可変領域;
(e)配列番号:39のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:51のアミノ酸配列を含むHVR-H2、配列番号:63のアミノ酸配列を含むHVR-H3、配列番号:75のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:87のアミノ酸配列を含むHVR-L2、および配列番号:99のアミノ酸配列を含むHVR-L3を含む、可変領域;ならびに
(f)配列番号:41のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:53のアミノ酸配列を含むHVR-H2、配列番号:65のアミノ酸配列を含むHVR-H3、配列番号:77のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:89のアミノ酸配列を含むHVR-L2 、および配列番号:101のアミノ酸配列を含むHVR-L3を含む、可変領域。
[10] 改変IgG重鎖定常領域が、428位におけるLeu、434位におけるAla、438位におけるArg、および440位におけるGluからなる群より選択される少なくとも1つ(全てEUナンバリングシステムによる位置)を含む、[1]~[5]のいずれか1つの抗体。
[11] 改変IgG重鎖定常領域が、428位におけるLeu、434位におけるAla、438位におけるArg、および440位におけるGluを含み、436位におけるトレオニンを場合により含む(全てEUナンバリングシステムによる位置)、[1]~[5]および[10]のいずれか1つの抗体。
[12] 改変IgG重鎖定常領域のアミノ酸配列LHEALHAHYTRKE(配列番号:105)またはLHEALHAHTTRKE(配列番号:118)からなる部分に結合する、[1]~[5]、[10]、および[11]のいずれか1つの抗体。
[13] 以下の(g)~(l)のうちのいずれか1つを含む、[1]~[5]および[10]~[12]のいずれか1つの抗体:
(g)配列番号:32のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:44のアミノ酸配列を含むHVR-H2、配列番号:56のアミノ酸配列を含むHVR-H3、配列番号:68のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:80のアミノ酸配列を含むHVR-L2、および配列番号:92のアミノ酸配列を含むHVR-L3を含む、可変領域;
(h)配列番号:35のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:47のアミノ酸配列を含むHVR-H2、配列番号:59のアミノ酸配列を含むHVR-H3、配列番号:71のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:83のアミノ酸配列を含むHVR-L2、および配列番号:95のアミノ酸配列を含むHVR-L3を含む、可変領域;
(i)配列番号:36のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:48のアミノ酸配列を含むHVR-H2、配列番号:60のアミノ酸配列を含むHVR-H3、配列番号:72のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:84のアミノ酸配列を含むHVR-L2、および配列番号:96のアミノ酸配列を含むHVR-L3を含む、可変領域;
(j)配列番号:40のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:52のアミノ酸配列を含むHVR-H2、配列番号:64のアミノ酸配列を含むHVR-H3、配列番号:76のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:88のアミノ酸配列を含むHVR-L2、および配列番号:100のアミノ酸配列を含むHVR-L3を含む、可変領域;
(k)配列番号:42のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:54のアミノ酸配列を含むHVR-H2、配列番号:66のアミノ酸配列を含むHVR-H3、配列番号:78のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:90のアミノ酸配列を含むHVR-L2、および配列番号:102のアミノ酸配列を含むHVR-L3を含む、可変領域;ならびに
(l)配列番号:43のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:55のアミノ酸配列を含むHVR-H2、配列番号:67のアミノ酸配列を含むHVR-H3、配列番号:79のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:91のアミノ酸配列を含むHVR-L2、および配列番号:103のアミノ酸配列を含むHVR-L3を含む、可変領域。
[14] [1]~[13]のいずれか1つの抗体と同一のエピトープに結合する、単離された抗体。
[15] 改変IgG重鎖定常領域と特異的に結合する単離された抗体であって、該抗体の改変IgG重鎖定常領域との結合が、[1]~[14]のいずれか1つの抗体と競合し、改変IgG重鎖定常領域が、天然に存在するヒトIgGの定常領域のうちのいずれか1つに由来するか、または天然に存在するヒトIgGの定常領域より選択された少なくとも2つから得られたキメラ定常領域に由来し、235位におけるArg、236位におけるArg、239位におけるLys、327位におけるGly、330位におけるSer、331位におけるSer、428位におけるLeu、434位におけるAla、438位におけるArg、および440位におけるGluからなる群より選択される少なくとも1つのアミノ酸(全てEUナンバリングシステムによる位置)を含む、単離された抗体。
[16] 試料中のポリペプチドの検出または捕捉において使用するための組成物であって、[1]~[15]のいずれか1つの抗体を含む、組成物。
[17] ポリペプチドが、天然に存在するヒトIgGの定常領域のうちのいずれか1つに由来する改変IgG重鎖定常領域または天然に存在するヒトIgGの定常領域より選択された少なくとも2つから得られたキメラ定常領域に由来する改変IgG重鎖定常領域を含み、改変IgG重鎖定常領域が、235位におけるArg、236位におけるArg、239位におけるLys、327位におけるGly、330位におけるSer、331位におけるSer、428位におけるLeu、434位におけるAla、438位におけるArg、および440位におけるGluからなる群より選択される少なくとも1つのアミノ酸(全てEUナンバリングシステムによる位置)を含む、[16]の組成物。
[18] ポリペプチドが、RRGPK(配列番号:104)からなるアミノ酸配列、RRGPS(配列番号:117)からなるアミノ酸配列、LHEALHAHYTRKE(配列番号:105)からなるアミノ酸配列、およびLHEALHAHTTRKE(配列番号:118)からなるアミノ酸配列のうちのいずれか1つを含む、[16]の組成物。
[19] ポリペプチドが、RRGPK(配列番号:104)からなるアミノ酸配列、RRGPS(配列番号:117)からなるアミノ酸配列、LHEALHAHYTRKE(配列番号:105)からなるアミノ酸配列、およびLHEALHAHTTRKE(配列番号:118)からなるアミノ酸配列のうちのいずれか1つを含む改変IgG重鎖定常領域を含む、[18]の組成物。
[20] 試料中のポリペプチドの検出または捕捉のための方法であって、試料を[1]~[15]のいずれか1つの抗体または[16]~[19]のいずれか1つの組成物と接触させる工程を含む、方法。
[21] ポリペプチドが、天然に存在するヒトIgGの定常領域のうちのいずれか1つに由来する改変IgG重鎖定常領域または天然に存在するヒトIgGの定常領域より選択された少なくとも2つから得られたキメラ定常領域に由来する改変IgG重鎖定常領域を含み、改変IgG重鎖定常領域が、235位におけるArg、236位におけるArg、239位におけるLys、327位におけるGly、330位におけるSer、331位におけるSer、428位におけるLeu、434位におけるAla、438位におけるArg、および440位におけるGluからなる群より選択される少なくとも1つのアミノ酸(全てEUナンバリングシステムによる位置)を含む、[20]の方法。
[22] ポリペプチドが、RRGPK(配列番号:104)からなるアミノ酸配列、RRGPS(配列番号:117)からなるアミノ酸配列、LHEALHAHYTRKE(配列番号:105)からなるアミノ酸配列、およびLHEALHAHTTRKE(配列番号:118)からなるアミノ酸配列のうちのいずれか1つを含む、[20]の方法。
[23] ポリペプチドが、RRGPK(配列番号:104)からなるアミノ酸配列、RRGPS(配列番号:117)からなるアミノ酸配列、LHEALHAHYTRKE(配列番号:105)からなるアミノ酸配列、およびLHEALHAHTTRKE(配列番号:118)からなるアミノ酸配列のうちのいずれか1つを含む改変IgG重鎖定常領域を含む、[22]の方法。
[24] 試料中の第1の抗体の濃度を測定するための方法であって、第1の抗体が抗原の第1のエピトープに結合することができ、試料が第1の抗体および抗原を含み、当該方法が、
(A)試料を、第2の抗体が固定化されているプレートまたはビーズと接触させる工程、
(B)(A)の後に、抗原を含みかつ第1の抗体および第2の抗体を含まない溶液を、プレートまたはビーズと接触させる工程、ならびに
(C)(B)の後に、第2の抗体および第1の抗体を介してプレートまたはビーズ上に捕捉された抗原を、第3の抗体を使用することによって検出する工程
を含み、
第1の抗体が、天然に存在するヒトIgGの定常領域のうちのいずれか1つに由来する改変IgG重鎖定常領域または天然に存在するヒトIgGの定常領域より選択された少なくとも2つから得られたキメラ定常領域に由来する改変IgG重鎖定常領域を含み、
改変IgG重鎖定常領域が、235位におけるArg、236位におけるArg、239位におけるLys、327位におけるGly、330位におけるSer、331位におけるSer、428位におけるLeu、434位におけるAla、438位におけるArg、および440位におけるGluからなる群より選択される少なくとも1つのアミノ酸(全てEUナンバリングシステムによる位置)を含み、
第2の抗体が[1]~[15]のいずれか1つの抗体であり、
第3の抗体が、第1のエピトープと異なる抗原の第2のエピトープに結合することができ、かつ第1の抗体および第2の抗体のものとアミノ酸配列が異なるIgG重鎖定常領域を有する、方法。
[25] 試料中の抗原の濃度を測定するための方法であって、試料が、抗原と、該抗原の第1のエピトープに結合することができる第1の抗体とを含み、当該方法が、
(D)試料を、第3の抗体が固定化されているプレートまたはビーズと接触させる工程、
(E)(D)の後に、第1の抗体を含みかつ抗原および第3の抗体を含まない溶液を、プレートまたはビーズと接触させる工程、ならびに
(F)第3の抗体および抗原を介してプレートまたはビーズ上に捕捉された第1の抗体を、第2の抗体を使用することによって検出する工程
を含み、
第1の抗体が、天然に存在するヒトIgGの定常領域のうちのいずれか1つに由来する改変IgG重鎖定常領域または天然に存在するヒトIgGの定常領域より選択された少なくとも2つから得られたキメラ定常領域に由来する改変IgG重鎖定常領域を含み、
改変IgG重鎖定常領域が、235位におけるArg、236位におけるArg、239位におけるLys、327位におけるGly、330位におけるSer、331位におけるSer、428位におけるLeu、434位におけるAla、438位におけるArg、および440位におけるGluからなる群より選択される少なくとも1つのアミノ酸(全てEUナンバリングシステムによる位置)を含み、
第2の抗体が、[1]~[15]のいずれか1つの抗体であり、第1の抗体および第3の抗体のものとアミノ酸配列が異なるIgG重鎖定常領域を有し、
第3の抗体が、第1のエピトープと異なる抗原の第2のエピトープに結合することができる、方法。
図1は、実施例2に記載される5種類の改変IgG重鎖定常領域(SG115、SG115v1、SG115v2、G1m、およびG4d)の配列アライメントを図示する。ヒトIgG重鎖定常領域のgermline配列、即ち、IGHG1_01(J00228)およびIGHG4_01(K01316)も、比較のためにアライメントされている。ドットは、その位置におけるSG115と同一のアミノ酸を示す。 図2-1および図2-2は、ELISAにおける、12種類の抗SG115抗体の、5種類の改変IgG重鎖定常領域(SG115、SG115v1、SG115v2、G1m、およびG4d)との結合を図示する。実施例2に記載されるように、SKA0009、SKA0016、SKA0046、SKA0052、SKA0054、およびSKA0127は、SG115v1に対する選択的な結合を示し、SKA0001、SKA0027、SKA0028、SKA0117、SKA0141、およびSKA0171は、SG115v2に対する選択的な結合を示した。 図2-2は、図2-1の続きである。 図3は、Fc変異抗体検出アッセイのスキームを図示する。 図4は、抗原検出アッセイのスキームを図示する。 図5は、Simoa(登録商標)アッセイのスキームを図示する。 図6は、pH7.4およびpH6.0における、SKA0016およびSKA0117によって捕捉された抗hC5抗体からのヒトC5の解離のセンサーグラムを図示する。SKA0016およびSKA0117は、両方とも、抗hC5抗体とヒトC5との間のpH依存的な相互作用を妨害しなかった。 図7は、SKA0016によって捕捉された抗hC5抗体とのヒトFc受容体の結合の分析のセンサーグラムを図示する。SKA0016は、hFcRnと抗hC5抗体との間の結合を阻止しなかった。
態様の説明
I.定義
「アフィニティ」は、分子(例えば、抗体)の結合部位1個と、分子の結合パートナー(例えば、抗原)との間の、非共有結合的な相互作用の合計の強度のことをいう。別段示さない限り、本明細書で用いられる「結合アフィニティ」または「結合活性」は、ある結合対のメンバー(例えば、抗体と抗原)の間の1:1相互作用を反映する、固有の結合アフィニティのことをいう。分子XのそのパートナーYに対するアフィニティは、一般的に、解離定数 (Kd) により表すことができる。アフィニティは、本明細書に記載のものを含む、当該技術分野において知られた通常の方法によって測定され得る。結合アフィニティを測定するための具体的な実例となるおよび例示的な態様については、以下で述べる。
「天然に存在するヒトIgGの定常領域のうちのいずれか1つに由来する改変IgG重鎖定常領域または天然に存在するヒトIgGの定常領域より選択された少なくとも2つから得られたキメラ定常領域に由来する改変IgG重鎖定常領域に特異的に結合する、単離された抗体」という用語は、改変IgG重鎖定常領域を標的とする検出剤、捕捉剤、または診断剤として有用であるよう、十分な親和性で、特定の型の改変IgG重鎖定常領域に結合することができる抗体のことをいう。一つの態様において、改変IgG重鎖定常領域に特異的に結合する抗体について、非改変ヒトIgG重鎖定常領域に対する抗体の結合の程度は、例えば、ラジオイムノアッセイ(RIA)によって測定されるように、改変IgG重鎖定常領域の結合の約10%未満である。ある種の態様において、改変IgG重鎖定常領域に結合する抗体は、1μM以下、100nM以下、10nM以下、1nM以下、0.1nM以下、0.01nM以下、または0.001nM以下(例えば、10-8M以下、例えば、10-8M~10-13M、例えば、10-9M~10-13M)の解離定数(Kd)を有する。ある種の態様において、改変IgG重鎖定常領域に結合する抗体は、改変IgG重鎖定常領域内のエピトープに結合する。
本明細書で用語「抗体」は、最も広い意味で使用され、所望の抗原結合活性を示す限りは、これらに限定されるものではないが、モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、多重特異性抗体(例えば、二重特異性抗体)および抗体断片を含む、種々の抗体構造を包含する。
抗体の「クラス」は、抗体の重鎖に備わる定常ドメインまたは定常領域のタイプのことをいう。抗体には5つの主要なクラスがある:IgA、IgD、IgE、IgG、およびIgMである。そして、このうちいくつかはさらにサブクラス(アイソタイプ)に分けられてもよい。例えば、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA1、およびIgA2である。異なるクラスの免疫グロブリンに対応する重鎖定常ドメインを、それぞれ、α、δ、ε、γ、およびμと呼ぶ。
本明細書でいう用語「モノクローナル抗体」は、実質的に均一な抗体の集団から得られる抗体のことをいう。すなわち、その集団を構成する個々の抗体は、生じ得る変異抗体(例えば、自然に生じる変異を含む変異抗体、またはモノクローナル抗体調製物の製造中に発生する変異抗体。そのような変異体は通常若干量存在している。)を除いて、同一でありおよび/または同じエピトープに結合する。異なる決定基(エピトープ)に対する異なる抗体を典型的に含むポリクローナル抗体調製物とは対照的に、モノクローナル抗体調製物の各モノクローナル抗体は、抗原上の単一の決定基に対するものである。したがって、修飾語「モノクローナル」は、実質的に均一な抗体の集団から得られるものである、という抗体の特徴を示し、何らかの特定の方法による抗体の製造を求めるものと解釈されるべきではない。例えば、本発明にしたがって用いられるモノクローナル抗体は、これらに限定されるものではないが、ハイブリドーマ法、組換えDNA法、ファージディスプレイ法、ヒト免疫グロブリン遺伝子座の全部または一部を含んだトランスジェニック動物を利用する方法を含む、様々な手法によって作成されてよく、モノクローナル抗体を作製するためのそのような方法および他の例示的な方法は、本明細書に記載されている。
本明細書で用語「定常領域」は、本明細書において、配列番号:106のアミノ酸配列からなるIgG1定常領域、配列番号:107のアミノ酸配列からなるIgG2定常領域、配列番号:108のアミノ酸配列からなるIgG3定常領域、および配列番号:109のアミノ酸配列からなるIgG4定常領域のうちのいずれか1つに相当する抗体内の領域である。定常領域は、CH1領域(EUナンバリングシステムによる118~215位)、ヒンジ領域(EUナンバリングシステムによる216~230位)、CH2領域(EUナンバリングシステムによる231~340位)、およびCH3領域(EUナンバリングシステムによる341~446位)からなる。
本明細書で用語「Fc領域」は、少なくとも定常領域の一部分を含む免疫グロブリン重鎖のC末端領域を定義するために用いられる。この用語は、天然型配列のFc領域および変異体Fc領域を含む。一態様において、ヒトIgG重鎖Fc領域はCys226から、またはPro230から、重鎖のカルボキシル末端まで延びる。本明細書では別段特定しない限り、Fc領域または定常領域中のアミノ酸残基の番号付けは、Kabat et al., Sequences of Proteins of Immunological Interest, 5th Ed. Public Health Service, National Institutes of Health, Bethesda, MD 1991 に記載の、EUナンバリングシステム(EUインデックスとも呼ばれる)にしたがう。
用語「可変領域」または「可変ドメイン」は、抗体を抗原へと結合させることに関与する、抗体の重鎖または軽鎖のドメインのことをいう。天然型抗体の重鎖および軽鎖の可変ドメイン(それぞれVHおよびVL)は、通常、各ドメインが4つの保存されたフレームワーク領域 (FR) および3つの超可変領域 (HVR) を含む、類似の構造を有する。(例えば、Kindt et al. Kuby Immunology, 6th ed., W.H. Freeman and Co., page 91 (2007) 参照。)1つのVHまたはVLドメインで、抗原結合特異性を与えるに充分であろう。さらに、ある特定の抗原に結合する抗体は、当該抗原に結合する抗体からのVHまたはVLドメインを使ってそれぞれVLまたはVHドメインの相補的ライブラリをスクリーニングして、単離されてもよい。例えばPortolano et al., J. Immunol. 150:880-887 (1993); Clarkson et al., Nature 352:624-628 (1991) 参照。
「フレームワーク」または「FR」は、超可変領域 (HVR) 残基以外の、可変ドメイン残基のことをいう。可変ドメインのFRは、通常4つのFRドメイン:FR1、FR2、FR3、およびFR4からなる。それに応じて、HVRおよびFRの配列は、通常次の順序でVH(またはVL)に現れる:FR1-H1(L1)-FR2-H2(L2)-FR3-H3(L3)-FR4。
本明細書で用いられる用語「超可変領域」または「HVR」は、配列において超可変であり(「相補性決定領域」または「CDR」(complementarity determining region))、および/または構造的に定まったループ(「超可変ループ」)を形成し、および/または抗原接触残基(「抗原接触」)を含む、抗体の可変ドメインの各領域のことをいう。通常、抗体は6つのHVRを含む:VHに3つ(H1、H2、H3)、およびVLに3つ(L1、L2、L3)である。本明細書での例示的なHVRは、以下のものを含む:
(a) アミノ酸残基26-32 (L1)、50-52 (L2)、91-96 (L3)、26-32 (H1)、53-55 (H2)、および96-101 (H3)のところで生じる超可変ループ (Chothia and Lesk, J. Mol. Biol. 196:901-917 (1987));
(b) アミノ酸残基24-34 (L1)、50-56 (L2)、89-97 (L3)、31-35b (H1)、50-65 (H2)、 および95-102 (H3)のところで生じるCDR (Kabat et al., Sequences of Proteins of Immunological Interest, 5th Ed. Public Health Service, National Institutes of Health, Bethesda, MD (1991));
(c) アミノ酸残基27c-36 (L1)、46-55 (L2)、89-96 (L3)、30-35b (H1)、47-58 (H2)、および93-101 (H3) のところで生じる抗原接触 (MacCallum et al. J. Mol. Biol. 262: 732-745 (1996));ならびに、
(d) HVRアミノ酸残基46-56 (L2)、47-56 (L2)、48-56 (L2)、49-56 (L2)、26-35 (H1)、26-35b (H1)、49-65 (H2)、93-102 (H3)、および94-102 (H3)を含む、(a)、(b)、および/または(c)の組合せ。
参照ポリペプチド配列に対する「パーセント (%) アミノ酸配列同一性」は、最大のパーセント配列同一性を得るように配列をアラインメントさせてかつ必要ならギャップを導入した後の、かつ、いかなる保存的置換も配列同一性の一部と考えないとしたときの、参照ポリペプチド配列中のアミノ酸残基と同一である候補配列中のアミノ酸残基の、百分率比として定義される。パーセントアミノ酸配列同一性を決める目的のアラインメントは、当該技術分野における技術の範囲内にある種々の方法、例えば、BLAST、BLAST-2、ALIGN、Megalign (DNASTAR) ソフトウェア、またはGENETYX(登録商標)(株式会社ゼネティックス)などの、公に入手可能なコンピュータソフトウェアを使用することにより達成することができる。当業者は、比較される配列の全長にわたって最大のアラインメントを達成するために必要な任意のアルゴリズムを含む、配列のアラインメントをとるための適切なパラメーターを決定することができる。
ALIGN-2配列比較コンピュータプログラムは、ジェネンテック社の著作であり、そのソースコードは米国著作権庁 (U.S. Copyright Office, Wasington D.C., 20559) に使用者用書類とともに提出され、米国著作権登録番号TXU510087として登録されている。ALIGN-2プログラムは、ジェネンテック社 (Genentech, Inc., South San Francisco, California) から公に入手可能であるし、ソースコードからコンパイルしてもよい。ALIGN-2プログラムは、Digital UNIX V4.0Dを含むUNIXオペレーティングシステム上での使用のためにコンパイルされる。すべての配列比較パラメーターは、ALIGN-2プログラムによって設定され、変動しない。アミノ酸配列比較にALIGN-2が用いられる状況では、所与のアミノ酸配列Aの、所与のアミノ酸配列Bへの、またはそれとの、またはそれに対する%アミノ酸配列同一性(あるいは、所与のアミノ酸配列Bへの、またはそれとの、またはそれに対する、ある%アミノ酸配列同一性を有するまたは含む所与のアミノ酸配列A、ということもできる)は、次のように計算される:分率X/Yの100倍。ここで、Xは配列アラインメントプログラムALIGN-2によって、当該プログラムのAおよびBのアラインメントにおいて同一である一致としてスコアされたアミノ酸残基の数であり、YはB中のアミノ酸残基の全数である。アミノ酸配列Aの長さがアミノ酸配列Bの長さと等しくない場合、AのBへの%アミノ酸配列同一性は、BのAへの%アミノ酸配列同一性と等しくないことが、理解されるであろう。別段特に明示しない限り、本明細書で用いられるすべての%アミノ酸配列同一性値は、直前の段落で述べたとおりALIGN-2コンピュータプログラムを用いて得られるものである。
参照抗体と「同じエピトープに結合する抗体」は、競合アッセイにおいてその参照抗体が自身の抗原へする結合を50%以上阻止する抗体のことをいい、また逆にいえば、参照抗体は、競合アッセイにおいて前述の抗体が自身の抗原へする結合を50%以上阻止する。例示的な競合アッセイが、本明細書で提供される。
II.抗体
本発明の抗体は、改変IgG重鎖定常領域と特異的に結合する、単離された抗体である。
1つの態様において、抗体は、天然に存在するヒトIgGの定常領域、および天然に存在するヒトIgGの定常領域より選択された少なくとも2つから得られたキメラ定常領域と、実質的に結合しない。この態様において、天然に存在するヒトIgG、および天然に存在するヒトIgGより選択される少なくとも2つのIgGからなるキメラIgGの定常領域に対する抗体の結合活性は、酵素結合イムノアッセイにおける検出限界未満である。一方、改変IgG重鎖定常領域に対する抗体の結合活性は、酵素結合イムノアッセイにおいて検出可能である。
本発明のさらなる局面において、抗体は、キメラ、ヒト化、またはヒト抗体を含む、モノクローナル抗体である。一態様において、抗体は、例えば、Fv、Fab、Fab’、scFv、ダイアボディ、またはF(ab’)2断片などの、抗体断片である。別の態様において、抗体は、例えば、完全IgG1、IgG2、IgG3、およびIgG4抗体や、本明細書で定義された他の抗体クラスまたはアイソタイプの、全長抗体である。
A.改変IgG重鎖定常領域
1つの態様において、改変IgG重鎖定常領域は、天然に存在するヒトIgGの定常領域のうちのいずれか1つに由来するか、または天然に存在するヒトIgGの定常領域より選択された少なくとも2つから得られたキメラ定常領域に由来する。天然に存在するヒトIgGの定常領域は、配列番号:106のアミノ酸配列からなるIgG1定常領域、配列番号:107のアミノ酸配列からなるIgG2定常領域、配列番号:108のアミノ酸配列からなるIgG3定常領域、および配列番号:109のアミノ酸配列からなるIgG4定常領域である。
1つの態様において、改変IgG重鎖定常領域は、235位におけるArg、236位におけるArg、239位におけるLys、327位におけるGly、330位におけるSer、331位におけるSer、428位におけるLeu、434位におけるAla、438位におけるArg、および440位におけるGluからなる群より選択される少なくとも1つのアミノ酸(全てEUナンバリングシステムによる位置)を含む。
さらなる態様において、改変IgG重鎖定常領域は、天然に存在するヒトIgG1およびヒトIgG4の定常領域から得られたキメラ定常領域に由来してもよい。好ましい態様において、定常領域は、天然に存在するヒトIgG1およびヒトIgG4の定常領域から得られたキメラ定常領域に由来する。
好ましい態様において、改変IgG重鎖定常領域は、235位におけるArg、236位におけるArg、239位におけるLys、428位におけるLeu、434位におけるAla、438位におけるArg、および440位におけるGluからなる群より選択される少なくとも1つのアミノ酸(全てEUナンバリングシステムによる位置)を含む。
1つの態様において、改変IgG重鎖定常領域は、天然に存在するIgGの重鎖定常領域のような二量体を形成していてもよいし、またはIshino,T.et al.,J.Biol.Chem.288:16529-37(2013)において報告された単量体Fcの重鎖定常領域のようなハーフマー(halfmer)を形成していてもよい。
1つの態様において、改変IgG重鎖定常領域がヒト改変IgG重鎖に存在する場合、ヒト改変IgG重鎖は、IgG1、IgG2、IgG3、およびIgG4のヒト改変重鎖、ならびにそれらのキメラIgG重鎖からなる群より選択される。好ましい態様において、ヒトIgG重鎖は、ヒトIgG1重鎖、ヒトIgG4重鎖、またはそれらのキメラIgG重鎖である。
B.改変IgG重鎖定常領域のCH2領域に特有の修飾を特異的に認識する例示的な抗体
235位におけるArg、236位におけるArg、および239位におけるLys(全てEUナンバリングシステムによる位置)は、実施例において使用されたSG115およびSG115v1のCH2領域に特異的に存在するものである。従って、ここでの例示的な抗体の改変IgG重鎖定常領域は、好ましくは、天然に存在するヒトIgGの定常領域のうちのいずれか1つ、または天然に存在するヒトIgGの定常領域より選択された少なくとも2つから得られたキメラ定常領域のCH2領域に相当する領域を少なくとも含む。
1つの態様において、改変IgG重鎖定常領域は、235位におけるArg、236位におけるArg、および239位におけるLysからなる群より選択される少なくとも1つのアミノ酸(全てEUナンバリングシステムによる位置)を含む。この態様において、改変IgG重鎖定常領域は、235位におけるArg、ならびに236位におけるArgおよび239位におけるLysのうちの一方または両方(全てEUナンバリングシステムによる位置)を含む。
好ましい態様において、改変IgG重鎖定常領域は、これらの3つの変異の全て、または235位におけるArgおよび236位におけるArg(両方ともEUナンバリングシステムによる位置)を含む。そのケースにおいて、抗体は、改変IgG重鎖定常領域のアミノ酸配列RRGPK(配列番号:104)またはRRGPS(配列番号:117)からなる部分に結合する。
1つの局面において、抗体が、235位におけるArg、236位におけるArg、および239位におけるLysからなる群より選択される少なくとも1つのアミノ酸(全てEUナンバリングシステムによる位置)を含む改変IgG重鎖定常領域、235位におけるArg、ならびに236位におけるArgおよび239位におけるLysのうちの一方もしくは両方(全てEUナンバリングシステムによる位置)を含む改変IgG重鎖定常領域、または改変IgG重鎖定常領域のアミノ酸配列RRGPK(配列番号:104)もしくはRRGPS(配列番号:117)からなる部分に特異的に結合する場合、本発明は、(i)配列番号:33、34、37、38、39、または41のアミノ酸配列を含むHVR-H1;(ii)配列番号:45、46、49、50、51、または53のアミノ酸配列を含むHVR-H2;(iii)配列番号:57、58、61、62、63、または65のアミノ酸配列を含むHVR-H3;(iv)配列番号:69、70、73、74、75、または77のアミノ酸配列を含むHVR-L1;(v)配列番号:81、82、85、86、87、または89のアミノ酸配列を含むHVR-L2;および(vi)配列番号:93、94、97、98、99、または101のアミノ酸配列を含むHVR-L3より選択される少なくとも1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、または6つのHVRを含む抗体を提供する。
別の局面において、本発明は、(i)配列番号:33、34、37、38、39、または41のアミノ酸配列を含むHVR-H1;(ii)配列番号:45、46、49、50、51、または53のアミノ酸配列を含むHVR-H2;および(iii)配列番号:57、58、61、62、63、または65のアミノ酸配列を含むHVR-H3より選択される少なくとも1つ、少なくとも2つ、または3つ全てのVH HVR配列を含む抗体を提供する。1つの態様において、抗体は、配列番号:57、58、61、62、63、または65のアミノ酸配列を含むHVR-H3を含む。別の態様において、抗体は、配列番号:57、58、61、62、63、または65のアミノ酸配列を含むHVR-H3、および配列番号:93、94、97、98、99、または101のアミノ酸配列を含むHVR-L3を含む。さらなる態様において、抗体は、配列番号:57、58、61、62、63、または65のアミノ酸配列を含むHVR-H3、配列番号:93、94、97、98、99、または101のアミノ酸配列を含むHVR-L3、および配列番号:45、46、49、50、51、または53のアミノ酸配列を含むHVR-H2を含む。さらなる態様において、抗体は、(i)配列番号:33、34、37、38、39、または41のアミノ酸配列を含むHVR-H1;(ii)配列番号:45、46、49、50、51、または53のアミノ酸配列を含むHVR-H2;および(iii)配列番号:57、58、61、62、63、または65のアミノ酸配列を含むHVR-H3を含む。
別の局面において、本発明は、(iv)配列番号:69、70、73、74、75、または77のアミノ酸配列を含むHVR-L1;(v)配列番号:81、82、85、86、87、または89のアミノ酸配列を含むHVR-L2;および(vi)配列番号:93、94、97、98、99、または101のアミノ酸配列を含むHVR-L3より選択される少なくとも1つ、少なくとも2つ、または3つ全てのVL HVR配列を含む抗体を提供する。1つの態様において、抗体は、(iv)配列番号:69、70、73、74、75、または77のアミノ酸配列を含むHVR-L1;(v)配列番号:81、82、85、86、87、または89のアミノ酸配列を含むHVR-L2;および(vi)配列番号:93、94、97、98、99、または101のアミノ酸配列を含むHVR-L3を含む。
別の局面において、本発明の抗体は、(I)(i)配列番号:33、34、37、38、39、または41のアミノ酸配列を含むHVR-H1、(ii)配列番号:45、46、49、50、51、または53のアミノ酸配列を含むHVR-H2、および(iii)配列番号:57、58、61、62、63、または65のアミノ酸配列を含むHVR-H3より選択される少なくとも1つ、少なくとも2つ、または3つ全てのVH HVR配列を含むVHドメイン;ならびに(II)(iv)配列番号:69、70、73、74、75、または77のアミノ酸配列を含むHVR-L1;(v)配列番号:81、82、85、86、87、または89のアミノ酸配列を含むHVR-L2;および(vi)配列番号:93、94、97、98、99、または101のアミノ酸配列を含むHVR-L3より選択される少なくとも1つ、少なくとも2つ、または3つ全てのVL HVR配列を含むVLドメインを含む。
別の局面において、本発明は、(i)配列番号:33、34、37、38、39、または41のアミノ酸配列を含むHVR-H1;(ii)配列番号:45、46、49、50、51、または53のアミノ酸配列を含むHVR-H2;(iii)配列番号:57、58、61、62、63、または65のアミノ酸配列を含むHVR-H3;(iv)配列番号:69、70、73、74、75、または77のアミノ酸配列を含むHVR-L1;(v)配列番号:81、82、85、86、87、または89のアミノ酸配列を含むHVR-L2;および(vi)配列番号:93、94、97、98、99、または101より選択されるアミノ酸配列を含むHVR-L3を含む抗体を提供する。
別の局面において、本明細書に記載された抗体は、配列番号:9、10、13、14、15、または17のアミノ酸配列との少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の配列同一性を有する重鎖可変ドメイン(VH)配列を含む。ある種の態様において、少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有するVH配列は、参照配列と比べて、置換(例えば、保存的置換)、挿入、または欠失を含有するが、その配列を含む本明細書に記載された抗体は、第1の改変IgG重鎖定常領域に結合する能力を保持する。ある種の態様において、配列番号:9、10、13、14、15、または17において、全部で1~10個のアミノ酸が、置換され、挿入され、かつ/または欠失している。ある種の態様において、置換、挿入、または欠失は、HVR外の領域(即ち、FR)に存在する。場合により、抗体は、配列番号:9、10、13、14、15、または17のVH配列を含み、その配列の翻訳後修飾を含む。具体的な態様において、VHは、(i)配列番号:33、34、37、38、39、または41のアミノ酸配列を含むHVR-H1、(ii)配列番号:45、46、49、50、51、または53のアミノ酸配列を含むHVR-H2、および(iii)配列番号:57、58、61、62、63、または65のアミノ酸配列を含むHVR-H3より選択される1つ、2つ、または3つのHVRを含む。翻訳後修飾には、ピログルタミル化による重鎖または軽鎖のN末端のグルタミンまたはグルタミン酸のピログルタミン酸への修飾が含まれるが、これらに限定されるわけではない。
別の局面において、配列番号:21、22、25、26、27、または29のアミノ酸配列との少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の配列同一性を有する軽鎖可変ドメイン(VL)を含む抗体が提供される。ある種の態様において、少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有するVL配列は、参照配列と比べて、置換(例えば、保存的置換)、挿入、または欠失を含有するが、その配列を含む抗体は、第1の改変IgG重鎖定常領域に結合する能力を保持する。ある種の態様において、配列番号:21、22、25、26、27、または29において、全部で1~10個のアミノ酸が、置換され、挿入され、かつ/または欠失している。ある種の態様において、置換、挿入、または欠失は、HVR外の領域(即ち、FR)に存在する。場合により、抗体は、配列番号:21、22、25、26、27、または29のVL配列を含み、その配列の翻訳後修飾を含む。具体的な態様において、VLは、(iv)配列番号:69、70、73、74、75、または77のアミノ酸配列を含むHVR-L1;(v)配列番号:81、82、85、86、87、または89のアミノ酸配列を含むHVR-L2;および(vi)配列番号:93、94、97、98、99、または101のアミノ酸配列を含むHVR-L3より選択される1つ、2つ、または3つのHVRを含む。翻訳後修飾には、ピログルタミル化による重鎖または軽鎖のN末端のグルタミンまたはグルタミン酸のピログルタミン酸への修飾が含まれるが、これらに限定されるわけではない。
別の局面において、前記の提供された態様のうちのいずれかのVHおよび前記の提供された態様のうちのいずれかのVLを含む抗体が提供される。1つの態様において、抗体は、それぞれ、配列番号:9、10、13、14、15、または17、および配列番号:21、22、25、26、27、または29のVH配列およびVL配列を含み、それらの配列の翻訳後修飾を含む。翻訳後修飾には、ピログルタミル化による重鎖または軽鎖のN末端のグルタミンまたはグルタミン酸のピログルタミン酸への修飾が含まれるが、これらに限定されるわけではない。
1つの局面において、(i)配列番号:33、34、37、38、39、または41のアミノ酸配列を含むHVR-H1;(ii)配列番号:45、46、49、50、51、または53のアミノ酸配列を含むHVR-H2;(iii)配列番号:57、58、61、62、63、または65のアミノ酸配列を含むHVR-H3;(iv)配列番号:69、70、73、74、75、または77のアミノ酸配列を含むHVR-L1;(v)配列番号:81、82、85、86、87、または89のアミノ酸配列を含むHVR-L2;および(vi)配列番号:93、94、97、98、99、または101のアミノ酸配列を含むHVR-L3を含む抗体と、第1の改変IgG重鎖定常領域との結合について競合する抗体が提供される。
1つの局面において、(i)配列番号:33、34、37、38、39、または41のアミノ酸配列を含むHVR-H1;(ii)配列番号:45、46、49、50、51、または53のアミノ酸配列を含むHVR-H2;(iii)配列番号:57、58、61、62、63、または65のアミノ酸配列を含むHVR-H3;(iv)配列番号:69、70、73、74、75、または77のアミノ酸配列を含むHVR-L1;(v)配列番号:81、82、85、86、87、または89のアミノ酸配列を含むHVR-L2;および(vi)配列番号:93、94、97、98、99、または101のアミノ酸配列を含むHVR-L3を含む抗体と同一のエピトープに結合する抗体が提供される。
具体的な態様において、抗体が、235位におけるArg、236位におけるArg、および239位におけるLysからなる群より選択される少なくとも1つのアミノ酸(全てEUナンバリングシステムによる位置)を含む改変IgG重鎖定常領域、235位におけるArg、ならびに236位におけるArgおよび239位におけるLysのうちの一方もしくは両方(全てEUナンバリングシステムによる位置)を含む改変IgG重鎖定常領域、または改変IgG重鎖定常領域のアミノ酸配列RRGPK(配列番号:104)もしくはRRGPS(配列番号:117)からなる部分に特異的に結合する場合、抗体は、以下の(a)~(f)のうちのいずれか1つを含む:
(a)配列番号:33のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:45のアミノ酸配列を含むHVR-H2、配列番号:57のアミノ酸配列を含むHVR-H3、配列番号:69のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:81のアミノ酸配列を含むHVR-L2、および配列番号:93のアミノ酸配列を含むHVR-L3を含む、可変領域;
(b)配列番号:34のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:46のアミノ酸配列を含むHVR-H2、配列番号:58のアミノ酸配列を含むHVR-H3、配列番号:70のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:82のアミノ酸配列を含むHVR-L2、および配列番号:94のアミノ酸配列を含むHVR-L3を含む、可変領域;
(c)配列番号:37のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:49のアミノ酸配列を含むHVR-H2、配列番号:61のアミノ酸配列を含むHVR-H3、配列番号:73のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:85のアミノ酸配列を含むHVR-L2、および配列番号:97のアミノ酸配列を含むHVR-L3を含む、可変領域;
(d)配列番号:38のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:50のアミノ酸配列を含むHVR-H2、配列番号:62のアミノ酸配列を含むHVR-H3、配列番号:74のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:86のアミノ酸配列を含むHVR-L2、および配列番号:98のアミノ酸配列を含むHVR-L3を含む、可変領域;
(e)配列番号:39のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:51のアミノ酸配列を含むHVR-H2、配列番号:63のアミノ酸配列を含むHVR-H3、配列番号:75のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:87のアミノ酸配列を含むHVR-L2、および配列番号:99のアミノ酸配列を含むHVR-L3を含む、可変領域;ならびに
(f)配列番号:41のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:53のアミノ酸配列を含むHVR-H2、配列番号:65のアミノ酸配列を含むHVR-H3、配列番号:77のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:89のアミノ酸配列を含むHVR-L2 、および配列番号:101のアミノ酸配列を含むHVR-L3を含む、可変領域。
C.改変IgG重鎖定常領域のCH3領域に特有の修飾を特異的に認識する例示的な抗体
428位におけるLeu、434位におけるAla、438位におけるArg、および440位におけるGlu(全てEUナンバリングシステムによる位置)は、実施例において使用されたSG115およびSG115v2のCH3領域に特異的に存在するものである。従って、ここでの例示的な抗体の改変IgG重鎖定常領域は、好ましくは、天然に存在するヒトIgGの定常領域のうちのいずれか1つ、または天然に存在するヒトIgGの定常領域より選択された少なくとも2つから得られたキメラ定常領域のCH3領域に相当する領域を少なくとも含む。
1つの態様において、改変IgG重鎖定常領域は、428位におけるLeu、434位におけるAla、438位におけるArg、および440位におけるGluからなる群より選択される少なくとも1つ(全てEUナンバリングシステムによる位置)を含む。この態様において、改変IgG重鎖定常領域は、428位におけるLeu、434位におけるAla、438位におけるArg、および440位におけるGluを含み、436位におけるトレオニンを場合により含む(全てEUナンバリングシステムによる位置)。
好ましい態様において、改変IgG重鎖定常領域は、これらの変異の全てを含む。そのケースにおいて、抗体は、改変IgG重鎖定常領域のアミノ酸配列LHEALHAHYTRKE(配列番号:105)またはLHEALHAHTTRKE(配列番号:118)からなる部分に結合する。
1つの局面において、抗体が、428位におけるLeu、434位におけるAla、438位におけるArg、および440位におけるGluからなる群より選択される少なくとも1つ(全てEUナンバリングシステムによる位置)を含む改変IgG重鎖定常領域、428位におけるLeu、434位におけるAla、438位におけるArg、および440位におけるGlu(全てEUナンバリングシステムによる位置)を含む改変IgG重鎖定常領域、または改変IgG重鎖定常領域のアミノ酸配列LHEALHAHYTRKE(配列番号:105)もしくはLHEALHAHTTRKE(配列番号:118)からなる部分に特異的に結合する場合、本発明は、(i)配列番号:32、35、36、40、42、または43のアミノ酸配列を含むHVR-H1;(ii)配列番号:44、47、48、52、54、または55のアミノ酸配列を含むHVR-H2;(iii)配列番号:56、59、60、64、66、または67のアミノ酸配列を含むHVR-H3;(iv)配列番号:68、71、72、76、78、または79のアミノ酸配列を含むHVR-L1;(v)配列番号:80、83、84、88、90、または91のアミノ酸配列を含むHVR-L2;および(vi)配列番号:92、95、96、100、102、または103のアミノ酸配列を含むHVR-L3より選択される少なくとも1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、または6つのHVRを含む抗体を提供する。
1つの局面において、本発明は、(i)配列番号:32、35、36、40、42、または43のアミノ酸配列を含むHVR-H1;(ii)配列番号:44、47、48、52、54、または55のアミノ酸配列を含むHVR-H2;および(iii)配列番号:56、59、60、64、66、または67のアミノ酸配列を含むHVR-H3より選択される少なくとも1つ、少なくとも2つ、または3つ全てのVH HVR配列を含む抗体を提供する。1つの態様において、抗体は、配列番号:56、59、60、64、66、または67のアミノ酸配列を含むHVR-H3を含む。別の態様において、抗体は、配列番号:56、59、60、64、66、または67のアミノ酸配列を含むHVR-H3、および配列番号:92、95、96、100、102、または103のアミノ酸配列を含むHVR-L3を含む。さらなる態様において、抗体は、配列番号:56、59、60、64、66、または67のアミノ酸配列を含むHVR-H3、配列番号:92、95、96、100、102、または103のアミノ酸配列を含むHVR-L3、および配列番号:44、47、48、52、54、または55のアミノ酸配列を含むHVR-H2を含む。さらなる態様において、抗体は、(i)配列番号:32、35、36、40、42、または43のアミノ酸配列を含むHVR-H1;(ii)配列番号:44、47、48、52、54、または55のアミノ酸配列を含むHVR-H2;および(iii)配列番号:56、59、60、64、66、または67のアミノ酸配列を含むHVR-H3を含む。
別の局面において、本発明は、(iv)配列番号:68、71、72、76、78、または79のアミノ酸配列を含むHVR-L1;(v)配列番号:80、83、84、88、90、または91のアミノ酸配列を含むHVR-L2;および(vi)配列番号:92、95、96、100、102、または103のアミノ酸配列を含むHVR-L3より選択される少なくとも1つ、少なくとも2つ、または3つ全てのVL HVR配列を含む抗体を提供する。1つの態様において、抗体は、(iv)配列番号:68、71、72、76、78、または79のアミノ酸配列を含むHVR-L1;(v)配列番号:80、83、84、88、90、または91のアミノ酸配列を含むHVR-L2;および(vi)配列番号:92、95、96、100、102、または103のアミノ酸配列を含むHVR-L3を含む。
別の局面において、本発明の抗体は、(I)(i)配列番号:32、35、36、40、42、または43のアミノ酸配列を含むHVR-H1、(ii)配列番号:44、47、48、52、54、または55のアミノ酸配列を含むHVR-H2、および(iii)配列番号:56、59、60、64、66、または67のアミノ酸配列を含むHVR-H3より選択される少なくとも1つ、少なくとも2つ、または3つ全てのVH HVR配列を含むVHドメイン;ならびに(II)(iv)配列番号:68、71、72、76、78、または79のアミノ酸配列を含むHVR-L1、(v)配列番号:80、83、84、88、90、または91のアミノ酸配列を含むHVR-L2、および(vi)配列番号:92、95、96、100、102、または103のアミノ酸配列を含むHVR-L3より選択される少なくとも1つ、少なくとも2つ、または3つ全てのVL HVR配列を含むVLドメインを含む。
別の局面において、本発明は、(i)配列番号:32、35、36、40、42、または43のアミノ酸配列を含むHVR-H1;(ii)配列番号:44、47、48、52、54、または55のアミノ酸配列を含むHVR-H2;(iii)配列番号:56、59、60、64、66、または67のアミノ酸配列を含むHVR-H3;(iv)配列番号:68、71、72、76、78、または79のアミノ酸配列を含むHVR-L1;(v)配列番号:80、83、84、88、90、または91のアミノ酸配列を含むHVR-L2;および(vi)配列番号:92、95、96、100、102、または103より選択されるアミノ酸配列を含むHVR-L3を含む抗体を提供する。
別の局面において、本明細書に記載された抗体は、配列番号:8、11、12、16、18、または19のアミノ酸配列との少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の配列同一性を有する重鎖可変ドメイン(VH)配列を含む。ある種の態様において、少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有するVH配列は、参照配列と比べて、置換(例えば、保存的置換)、挿入、または欠失を含有するが、その配列を含む本明細書に記載された抗体は、第1の改変IgG重鎖定常領域に結合する能力を保持する。ある種の態様において、配列番号:8、11、12、16、18、または19において、全部で1~10個のアミノ酸が、置換され、挿入され、かつ/または欠失している。ある種の態様において、置換、挿入、または欠失は、HVR外の領域(即ち、FR)に存在する。場合により、抗体は、配列番号:8、11、12、16、18、または19のVH配列を含み、その配列の翻訳後修飾を含む。具体的な態様において、VHは、(i)配列番号:32、35、36、40、42、または43のアミノ酸配列を含むHVR-H1、(ii)配列番号:44、47、48、52、54、または55のアミノ酸配列を含むHVR-H2、および(iii)配列番号:56、59、60、64、66、または67のアミノ酸配列を含むHVR-H3より選択される1つ、2つ、または3つのHVRを含む。翻訳後修飾には、ピログルタミル化による重鎖または軽鎖のN末端のグルタミンまたはグルタミン酸のピログルタミン酸への修飾が含まれるが、これらに限定されるわけではない。
別の局面において、配列番号:20、23、24、28、30、または31のアミノ酸配列との少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の配列同一性を有する軽鎖可変ドメイン(VL)を含む抗体が提供される。ある種の態様において、少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有するVL配列は、参照配列と比べて、置換(例えば、保存的置換)、挿入、または欠失を含有するが、その配列を含む抗体は、第1の改変IgG重鎖定常領域に結合する能力を保持する。ある種の態様において、配列番号:20、23、24、28、30、または31において、全部で1~10個のアミノ酸が、置換され、挿入され、かつ/または欠失している。ある種の態様において、置換、挿入、または欠失は、HVR外の領域(即ち、FR)に存在する。場合により、抗体は、配列番号:20、23、24、28、30、または31のVL配列を含み、その配列の翻訳後修飾を含む。具体的な態様において、VLは、(iv)配列番号:68、71、72、76、78、または79のアミノ酸配列を含むHVR-L1;(v)配列番号:80、83、84、88、90、または91のアミノ酸配列を含むHVR-L2;および(vi)配列番号:92、95、96、100、102、または103のアミノ酸配列を含むHVR-L3より選択される1つ、2つ、または3つのHVRを含む。翻訳後修飾には、ピログルタミル化による重鎖または軽鎖のN末端のグルタミンまたはグルタミン酸のピログルタミン酸への修飾が含まれるが、これらに限定されるわけではない。
別の局面において、前記の提供された態様のうちのいずれかのVHおよび前記の提供された態様のうちのいずれかのVLを含む抗体が提供される。1つの態様において、抗体は、それぞれ、配列番号:8、11、12、16、18、または19、および配列番号:20、23、24、28、30、または31のVH配列およびVL配列を含み、それらの配列の翻訳後修飾を含む。翻訳後修飾には、ピログルタミル化による重鎖または軽鎖のN末端のグルタミンまたはグルタミン酸のピログルタミン酸への修飾が含まれるが、これらに限定されるわけではない。
1つの局面において、(i)配列番号:32、35、36、40、42、または43のアミノ酸配列を含むHVR-H1;(ii)配列番号:44、47、48、52、54、または55のアミノ酸配列を含むHVR-H2;(iii)配列番号:56、59、60、64、66、または67のアミノ酸配列を含むHVR-H3;(iv)配列番号:68、71、72、76、78、または79のアミノ酸配列を含むHVR-L1;(v)配列番号:80、83、84、88、90、または91のアミノ酸配列を含むHVR-L2;および(vi)配列番号:92、95、96、100、102、または103のアミノ酸配列を含むHVR-L3を含む抗体と、第1の改変IgG重鎖定常領域との結合について競合する抗体が提供される。
1つの局面において、(i)配列番号:32、35、36、40、42、または43のアミノ酸配列を含むHVR-H1;(ii)配列番号:44、47、48、52、54、または55のアミノ酸配列を含むHVR-H2;(iii)配列番号:56、59、60、64、66、または67のアミノ酸配列を含むHVR-H3;(iv)配列番号:68、71、72、76、78、または79のアミノ酸配列を含むHVR-L1;(v)配列番号:80、83、84、88、90、または91のアミノ酸配列を含むHVR-L2;および(vi)配列番号:92、95、96、100、102、または103のアミノ酸配列を含むHVR-L3を含む抗体と同一のエピトープに結合する抗体が提供される。
具体的な態様において、抗体が、428位におけるLeu、434位におけるAla、438位におけるArg、および440位におけるGluからなる群より選択される少なくとも1つ(全てEUナンバリングシステムによる位置)を含む改変IgG重鎖定常領域、428位におけるLeu、434位におけるAla、438位におけるArg、および440位におけるGlu(全てEUナンバリングシステムによる位置)を含む改変IgG重鎖定常領域、または改変IgG重鎖定常領域のアミノ酸配列LHEALHAHYTRKE(配列番号:105)もしくはLHEALHAHTTRKE(配列番号:118)からなる部分に特異的に結合する場合、抗体は、以下の(g)~(l)のうちのいずれか1つを含む:
(g)配列番号:32のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:44のアミノ酸配列を含むHVR-H2、配列番号:56のアミノ酸配列を含むHVR-H3、配列番号:68のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:80のアミノ酸配列を含むHVR-L2、および配列番号:92のアミノ酸配列を含むHVR-L3を含む、可変領域;
(h)配列番号:35のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:47のアミノ酸配列を含むHVR-H2、配列番号:59のアミノ酸配列を含むHVR-H3、配列番号:71のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:83のアミノ酸配列を含むHVR-L2、および配列番号:95のアミノ酸配列を含むHVR-L3を含む、可変領域;
(i)配列番号:36のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:48のアミノ酸配列を含むHVR-H2、配列番号:60のアミノ酸配列を含むHVR-H3、配列番号:72のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:84のアミノ酸配列を含むHVR-L2、および配列番号:96のアミノ酸配列を含むHVR-L3を含む、可変領域;
(j)配列番号:40のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:52のアミノ酸配列を含むHVR-H2、配列番号:64のアミノ酸配列を含むHVR-H3、配列番号:76のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:88のアミノ酸配列を含むHVR-L2、および配列番号:100のアミノ酸配列を含むHVR-L3を含む、可変領域;
(k)配列番号:42のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:54のアミノ酸配列を含むHVR-H2、配列番号:66のアミノ酸配列を含むHVR-H3、配列番号:78のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:90のアミノ酸配列を含むHVR-L2、および配列番号:102のアミノ酸配列を含むHVR-L3を含む、可変領域;ならびに
(l)配列番号:43のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:55のアミノ酸配列を含むHVR-H2、配列番号:67のアミノ酸配列を含むHVR-H3、配列番号:79のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:91のアミノ酸配列を含むHVR-L2、および配列番号:103のアミノ酸配列を含むHVR-L3を含む、可変領域。
D.他の態様
1つの態様において、本発明の抗体には、前記のセクション「A.改変IgG重鎖定常領域」~「C.改変IgG重鎖定常領域のCH3領域に特有の修飾を特異的に認識する例示的な抗体」において言及された抗体のうちのいずれか1つと同一のエピトープに結合する抗体が包含される。
1つの態様において、本発明の抗体には、抗体の改変IgG重鎖定常領域との結合が、前記のセクション「A.改変IgG重鎖定常領域」~「C.改変IgG重鎖定常領域のCH3領域に特有の修飾を特異的に認識する例示的な抗体」において言及された抗体と競合する、改変IgG重鎖定常領域と特異的に結合する抗体が包含される。その態様において、改変IgG重鎖定常領域は、天然に存在するヒトIgGの定常領域のうちのいずれか1つに由来するか、または天然に存在するヒトIgGの定常領域より選択された少なくとも2つから得られたキメラ定常領域に由来する。改変IgG重鎖定常領域は、235位におけるArg、236位におけるArg、239位におけるLys、327位におけるGly、330位におけるSer、331位におけるSer、428位におけるLeu、434位におけるAla、438位におけるArg、および440位におけるGluからなる群より選択される少なくとも1つのアミノ酸(全てEUナンバリングシステムによる位置)を含む。その態様において、本明細書において言及された具体的な抗体は、前記のセクションのものと同一である。
E.組換えの方法および構成
例えば、米国特許第4,816,567号に記載されるとおり、抗体は組換えの方法や構成を用いて製造することができる。一態様において、本明細書に記載の抗体をコードする、単離された核酸が提供される。そのような核酸は、抗体のVLを含むアミノ酸配列および/またはVHを含むアミノ酸配列(例えば、抗体の軽鎖および/または重鎖)をコードしてもよい。さらなる態様において、このような核酸を含む1つまたは複数のベクター(例えば、発現ベクター)が提供される。さらなる態様において、このような核酸を含む宿主細胞が提供される。このような態様の1つでは、宿主細胞は、(1)抗体のVLを含むアミノ酸配列および抗体のVHを含むアミノ酸配列をコードする核酸を含むベクター、または、(2)抗体のVLを含むアミノ酸配列をコードする核酸を含む第一のベクターと抗体のVHを含むアミノ酸配列をコードする核酸を含む第二のベクターを含む(例えば、形質転換されている)。一態様において、宿主細胞は、真核性である(例えば、チャイニーズハムスター卵巣 (CHO) 細胞)またはリンパ系の細胞(例えば、Y0、NS0、Sp2/0細胞))。一態様において、本明細書に記載の抗体の発現に好適な条件下で、上述のとおり当該抗体をコードする核酸を含む宿主細胞を培養すること、および場合により、当該抗体を宿主細胞(または宿主細胞培養培地)から回収することを含む、本明細書に記載の抗体を作製する方法が提供される。
本明細書に記載の抗体の組換え製造のために、(例えば、上述したものなどの)抗体をコードする核酸を単離し、さらなるクローニングおよび/または宿主細胞中での発現のために、1つまたは複数のベクターに挿入する。そのような核酸は、従来の手順を用いて容易に単離および配列決定されるだろう(例えば、抗体の重鎖および軽鎖をコードする遺伝子に特異的に結合することができるオリゴヌクレオチドプローブを用いることで)。
抗体をコードするベクターのクローニングまたは発現に好適な宿主細胞は、本明細書に記載の原核細胞または真核細胞を含む。例えば、抗体は、特にグリコシル化およびFcエフェクター機能が必要とされない場合は、細菌で製造してもよい。細菌での抗体断片およびポリペプチドの発現に関して、例えば、米国特許第5,648,237号、第5,789,199号、および第5,840,523号を参照のこと。(加えて、大腸菌における抗体断片の発現について記載したCharlton, Methods in Molecular Biology, Vol. 248 (B.K.C. Lo, ed., Humana Press, Totowa, NJ, 2003), pp.245-254も参照のこと。)発現後、抗体は細菌細胞ペーストから可溶性フラクション中に単離されてもよく、またさらに精製することができる。
原核生物に加え、部分的なまたは完全なヒトのグリコシル化パターンを伴う抗体の産生をもたらす、グリコシル化経路が「ヒト化」されている菌類および酵母の株を含む、糸状菌または酵母などの真核性の微生物は、抗体コードベクターの好適なクローニングまたは発現宿主である。Gerngross, Nat. Biotech. 22:1409-1414 (2004)および Li et al., Nat. Biotech. 24:210-215 (2006) を参照のこと。
多細胞生物(無脊椎生物および脊椎生物)に由来するものもまた、グリコシル化された抗体の発現のために好適な宿主細胞である。無脊椎生物細胞の例は、植物および昆虫細胞を含む。昆虫細胞との接合、特にSpodoptera frugiperda細胞の形質転換に用いられる、数多くのバキュロウイルス株が同定されている。
植物細胞培養物も、宿主として利用することができる。例えば、米国特許第5,959,177号、第6,040,498号、第6,420,548号、第7,125,978号、および第6,417,429号(トランスジェニック植物で抗体を産生するための、PLANTIBODIES(商標)技術を記載)を参照のこと。
脊椎動物細胞もまた宿主として使用できる。例えば、浮遊状態で増殖するように適応された哺乳動物細胞株は、有用であろう。有用な哺乳動物宿主細胞株の他の例は、SV40で形質転換されたサル腎CV1株 (COS-7);ヒト胎児性腎株(Graham et al., J. Gen Virol. 36:59 (1977) などに記載の293または293細胞);仔ハムスター腎細胞 (BHK);マウスセルトリ細胞(Mather, Biol. Reprod. 23:243-251 (1980) などに記載のTM4細胞);サル腎細胞 (CV1);アフリカミドリザル腎細胞 (VERO-76);ヒト子宮頸部癌細胞 (HELA);イヌ腎細胞 (MDCK);Buffalo系ラット肝細胞 (BRL 3A);ヒト肺細胞 (W138);ヒト肝細胞 (Hep G2);マウス乳癌 (MMT 060562);TRI細胞(例えば、Mather et al., Annals N.Y. Acad. Sci. 383:44-68 (1982) に記載);MRC5細胞;および、FS4細胞などである。他の有用な哺乳動物宿主細胞株は、DHFR- CHO細胞 (Urlaub et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 77:4216 (1980)) を含むチャイニーズハムスター卵巣 (CHO) 細胞;およびY0、NS0、およびSp2/0などの骨髄腫細胞株を含む。抗体産生に好適な特定の哺乳動物宿主細胞株の総説として、例えば、Yazaki and Wu, Methods in Molecular Biology, Vol. 248 (B.K.C. Lo, ed., Humana Press, Totowa, NJ), pp. 255-268 (2003) を参照のこと。
F.測定法(アッセイ)
本明細書で提供される抗体は、当該技術分野において知られている種々の測定法によって、同定され、スクリーニングされ、または物理的/化学的特性および/または生物学的活性について明らかにされてもよい。
G.結合測定法およびその他の測定法
一局面において、本発明の抗体は、例えばELISA、ウエスタンブロット等の公知の方法によって、その抗原結合活性に関して試験される。
別の局面において、天然に存在するヒトIgGの定常領域のうちのいずれか1つに由来するか、または天然に存在するヒトIgGの定常領域より選択された少なくとも2つから得られたキメラ定常領域に由来する改変IgG重鎖定常領域であって、235位におけるArg、236位におけるArg、239位におけるLys、327位におけるGly、330位におけるSer、331位におけるSer、428位におけるLeu、434位におけるAla、438位におけるArg、および440位におけるGluからなる群より選択される少なくとも1つのアミノ酸(全てEUナンバリングシステムによる位置)を含む改変IgG重鎖定常領域との結合について、実施例において使用された抗体(SKA0001、SKA0009、SKA0016、SKA0027、SKA0028、SKA0046、SKA0052、SKA0054、KA0117、SKA0127、SKA0141、およびSKA0171)のうちのいずれか1つと競合する抗体を同定するため、競合アッセイが使用されてもよい。ある種の態様において、そのような競合抗体は、実施例において使用された抗体(SKA0001、SKA0009、SKA0016、SKA0027、SKA0028、SKA0046、SKA0052、SKA0054、KA0117、SKA0127、SKA0141、およびSKA0171)のうちのいずれか1つが結合するエピトープと同一のエピトープ(例えば、リニアエピトープまたはコンフォメーショナルエピトープ)に結合することができる。抗体が結合するエピトープをマッピングする詳細な例示的な方法は、Morris(1996)"Epitope Mapping Protocols," in Methods in Molecular Biology vol.66(Humana Press,Totowa,NJ)において提供されている。
例示的な競合アッセイにおいて、固定化された改変IgG重鎖定常領域は、改変IgG重鎖定常領域に結合する標識された抗体および固定化された改変IgG重鎖定常領域への結合に関して標識された抗体と競合する能力に関して試験される未標識の抗体を含む溶液中でインキュベートされる。未標識の抗体は、B細胞またはハイブリドーマ上清に存在し得る。対照として、固定化された改変IgG重鎖定常領域が、標識された抗体を含むが未標識の抗体を含まない溶液中でインキュベートされる。標識された抗体の固定化された改変IgG重鎖定常領域に対する結合を許容する条件下でのインキュベーションの後、余分な未結合の抗体が除去され、固定化された改変IgG重鎖定常領域に結合した標識の量が測定される。固定化された改変IgG重鎖定常領域に結合した標識の量が対照サンプルと比較して試験サンプルにおいて実質的に減少している場合、それは未標識の抗体が固定化された改変IgG重鎖定常領域への結合に関して標識された抗体と競合していることを示す。Harlow and Lane (1988) Antibodies: A Laboratory Manual ch.14 (Cold Spring Harbor Laboratory, Cold Spring Harbor, NY) を参照のこと。
III.組成物
1つの局面において、本発明の組成物は、試料中のポリペプチドの検出または捕捉において使用するための組成物である。組成物は、「II.抗体」に記載された抗体のうちのいずれか1つを含む。
別の局面において、本発明の組成物は、疾患の処置または防止において使用するための組成物である。抗体が任意の疾患の処置または防止のために使用される場合、組成物は、改変IgG重鎖定常領域と特異的に結合する「II.抗体」に記載された抗体のうちのいずれか1つもしくはその断片を発現する細胞であるか、またはそれを含んでいてよい。
好ましい態様において、試料中のポリペプチドは、天然に存在するヒトIgGの定常領域のうちのいずれか1つに由来する改変IgG重鎖定常領域または天然に存在するヒトIgGの定常領域より選択された少なくとも2つのキメラ定常領域に由来する改変IgG重鎖定常領域を含む。改変IgG重鎖定常領域は、235位におけるArg、236位におけるArg、239位におけるLys、327位におけるGly、330位におけるSer、331位におけるSer、428位におけるLeu、434位におけるAla、438位におけるArg、および440位におけるGluからなる群より選択される少なくとも1つのアミノ酸(全てEUナンバリングシステムによる位置)を含む。本明細書において言及された具体的な抗体は、「II.抗体」に記載されたものと同一である。
別の好ましい態様において、ポリペプチドは、RRGPK(配列番号:104)からなるアミノ酸配列、RRGPS(配列番号:117)からなるアミノ酸配列、LHEALHAHYTRKE(配列番号:105)からなるアミノ酸配列、およびLHEALHAHTTRKE(配列番号:118)からなるアミノ酸配列のうちのいずれか1つを含む。ポリペプチドがこれらのアミノ酸配列のうちの1つまたは複数を含む限り、組成物によって検出されるかまたは捕捉されるポリペプチドは、その構造に関して特に限定されない。ポリペプチドは、好ましくは、これらのアミノ酸配列のうちの1つまたは複数を含む改変IgG重鎖定常領域を含む。
1つの態様において、組成物によって検出されるかまたは捕捉されるポリペプチドは、改変IgG重鎖定常領域またはそのエピトープを含む、ヒトIgG1分子、ヒトIgG2分子、ヒトIgG3分子、もしくはヒトIgG4分子などの抗体、抗体断片、融合タンパク質、またはその他の任意の型のポリペプチドであり得る。
ポリペプチドが改変IgG重鎖定常領域を含むケースにおいて、改変IgG重鎖定常領域は、235位におけるArg、236位におけるArg、239位におけるLys、327位におけるGly、330位におけるSer、331位におけるSer、428位におけるLeu、434位におけるAla、438位におけるArg、および440位におけるGluからなる群より選択される少なくとも1つのアミノ酸(全てEUナンバリングシステムによる位置)を含む限り、他のアミノ酸置換または修飾を含んでいてもよい。
IV.方法
1つの局面において、本発明の方法は、試料中のポリペプチドの検出または捕捉のための方法である。方法は、試料を、「II.抗体」に記載された抗体のうちのいずれか1つ、または「III.組成物」に記載された組成物のうちのいずれか1つと接触させる工程を含む。
好ましい態様において、ポリペプチドは、改変IgG重鎖定常領域を含む。改変IgG重鎖定常領域は、天然に存在するヒトIgGの定常領域のうちのいずれか1つに由来するか、または天然に存在するヒトIgGの定常領域より選択された少なくとも2つのキメラ定常領域に由来する。改変IgG重鎖定常領域は、235位におけるArg、236位におけるArg、239位におけるLys、327位におけるGly、330位におけるSer、331位におけるSer、428位におけるLeu、434位におけるAla、438位におけるArg、および440位におけるGluからなる群より選択される少なくとも1つのアミノ酸(全てEUナンバリングシステムによる位置)を含む。
別の好ましい態様において、ポリペプチドは、RRGPK(配列番号:104)からなるアミノ酸配列、RRGPS(配列番号:117)からなるアミノ酸配列、LHEALHAHYTRKE(配列番号:105)からなるアミノ酸配列、およびLHEALHAHTTRKE(配列番号:118)からなるアミノ酸配列のうちのいずれか1つを含む。方法によって検出されるかまたは捕捉されるポリペプチドは、ポリペプチドがこれらのアミノ酸配列のうちの1つまたは複数を含む限り、その構造に関して特に限定されない。ポリペプチドは、好ましくは、これらのアミノ酸配列のうちの1つまたは複数を含む改変IgG重鎖定常領域を含む。
1つの態様において、方法によって検出されるかまたは捕捉されるポリペプチドは、改変IgG重鎖定常領域またはそのエピトープを含む、ヒトIgG1分子、ヒトIgG2分子、ヒトIgG3分子、もしくはヒトIgG4分子などの抗体、抗体断片、融合タンパク質、またはその他の任意の型のポリペプチドであり得る。
ポリペプチドが改変IgG重鎖定常領域を含むケースにおいて、改変IgG重鎖定常領域は、235位におけるArg、236位におけるArg、239位におけるLys、327位におけるGly、330位におけるSer、331位におけるSer、428位におけるLeu、434位におけるAla、438位におけるArg、および440位におけるGluからなる群より選択される少なくとも1つのアミノ酸(全てEUナンバリングシステムによる位置)を含む限り、他のアミノ酸置換または修飾を含んでいてもよい。
ELISAによる方法は、方法の具体的な態様として、図3に図示される。「ウサギ抗Fc変異抗体」は、「II.抗体」に記載された抗体のうちの1つに相当し、図3Aの「抗hC5抗体」および図3Bの「抗IL-8抗体」は、改変IgG重鎖定常領域を含むポリペプチドに相当する。プレート上に固定化されたウサギ抗Fc変異抗体が、試料中の図3Aの抗hC5抗体および図3Bの抗IL-8抗体を捕捉する。次いで、図3Aにおいては、抗hC5抗体の抗原としてのhC5(ヒト補体5)、抗hC5抗体が結合するエピトープと異なるエピトープに結合する「マウス抗hC5」、および抗マウス-PODが、この順に反応させられる。図3Bにおいては、抗IL-8抗体の抗原としてのIL-8、抗IL-8抗体が結合するエピトープと異なるエピトープに結合する「マウス抗IL-8」、および抗マウス-PODが、この順に反応させられる。最後に、POD基質がプレートに添加され、その発光が測定される。この態様において、改変IgG重鎖定常領域を含むポリペプチドが、ある程度の量、試料中に存在する時、ルミノメーターによって発光が検出される。
別の態様において、「II.抗体」に記載された抗体は、図4に示されるように、hC5およびIL-8などの抗原の検出のために適用され得る。この態様において、「マウス抗Fc変異抗体」および「ウサギ抗Fc変異抗体」は、「II.抗体」に記載された抗体のうちの1つに相当し、図4Aの「抗hC5抗体」および図4Bの「抗IL-8抗体」は、改変IgG重鎖定常領域を含むポリペプチドに相当する。図4Aにおいては、プレート上に固定化されたウサギ抗hC5抗体が、試料中のhC5を捕捉する。図4Bにおいては、プレート上に固定化されたマウス抗IL-8抗体が、試料中のIL-8を捕捉する。次いで、図4Aにおいては、抗hC5抗体、マウス抗Fc変異抗体、および抗マウス-PODが、この順に反応させられる。図4Bにおいては、抗IL-8抗体、ウサギ抗Fc変異抗体、および抗ウサギ-HRPが、この順に反応させられる。最後に、POD(ペルオキシダーゼ)、例えば、HRP(西洋ワサビペルオキシダーゼ)の基質がプレートに添加され、その発光が測定される。この態様において、hC5またはIL-8が、ある程度の量、試料中に存在する時、ルミノメーターによって発光が検出される。
ELISA法に関連した前記の態様は、Simoa(登録商標)アッセイに交換されてもよい。アッセイの1つの態様において、「II.抗体」に記載された抗体は、図5に示されるように、IL-8などの抗原の検出のために適用され得る。この態様において、「ウサギ抗Fc変異抗体」は、「II.抗体」に記載された抗体のうちの1つに相当し、「抗IL-8抗体」は、改変IgG重鎖定常領域を含むポリペプチドに相当する。ビーズ上に固定化されたマウス抗IL-8抗体が、試料中のIL-8を捕捉する。次いで、抗IL-8抗体、ビオチン化抗Fc変異抗体、およびストレプトアビジン-β-ガラクトシダーゼ(SBG(Quanterix Corporation))が、この順に反応させられる。最後に、β-ガラクトシダーゼの基質(RGB)が反応物に添加され、その発光が測定される。
実施例1
Fc領域に複数の変異を含む定常領域を含む抗体の調製
抗体の発現および精製
Fc領域に複数の変異を含む定常領域を含む抗体を、FreeStyle293発現系によって発現させた。使用された定常領域(配列番号:1)は、WO2016098356A1においてSG115と呼ばれる。採集された細胞培養液(HCCF)を、rProtein A樹脂(MabSelect SuRe、GE)およびサイズ排除クロマトグラフィ(SEC、Superdex200pg、GE)によって精製した。SECの過程において、本発明者らは、緩衝液を、20 mmol/L ヒスチジン、150 mmol/L アルギニン-アスパラギン酸、pH6.0に交換した。最後に、UF(限外ろ過)を使用して、抗体を143 mg/mLに濃縮した。
パパイン消化
パパイン消化のために、本発明者らは、Pierce Fab Preparation Kit(Pierce、カタログ番号 44985)を使用した。パパイン消化過程は、下記の通りであった。
- 消化緩衝液で抗体濃度を8.0 mg/mLに調整した。
- 平衡化されたパパイン樹脂を含有するスピンカラムチューブに、0.5 mLの抗体溶液を添加した。トップキャップおよびボトムプラグをスピンカラムに取り付けた。
- 消化反応溶液を37℃で15時間ローテータ上でインキュベートした。
- インキュベーションの後、ボトムキャップを取り除き、スピンカラムを微量遠心チューブに入れた。カラムを5000×gで1分間遠心分離した。
- 樹脂を0.5mLのダルベッコPBS(-)で洗浄した。スピンカラムを微量遠心チューブに入れた。カラムを5000×gで1分間遠心分離した。
- 工程4および5の溶液を、消化された画分として混合した。1つのカラムからの全体積は1.0 mLであった。
Fc断片の精製
パパイン消化された試料を、rProtein A樹脂(MabSelect SuRe、GE)およびサイズ排除クロマトグラフィ(SEC、Superdex200pg、GE)によって精製した。SECの過程において、本発明者らは、完全IgG(未消化分子)を除去し、緩衝液をダルベッコPBS(-)に交換した。
実施例2
SG115内の変異を認識する抗体の生成
「抗SG115抗体」と呼ばれる、SG115内の変異を認識する抗体を、下記のように、調製し、選択し、アッセイした。
10週齢NZWウサギを、SG115のFc断片によって皮内免疫した(50~100マイクログラム/回/羽)。2ヶ月の間に5回、投与を繰り返し、次いで、免疫されたウサギから血液を収集した。WO2016098356A1に記載された手法に従って、抗原特異的なB細胞をセルソータによって選別し、次いで、播種し、培養した。培養の後、B細胞培養上清をさらなる分析のために収集し、ペレットを凍結保存した。
SG115に結合する能力を、B細胞培養上清を使用して、ELISAによって評価した。本発明者らは、結合特異性を評価するため、5種の改変IgG重鎖定常領域との結合を評価した:SG115(配列番号:1)、SG115v1(配列番号:2)、SG115v2(配列番号:3)、G1m(配列番号:4)、およびG4d(配列番号:5)。これらの5つの定常領域の配列アライメントは、図1に示される。
全部で10,560株のB細胞株を、5種の改変IgG重鎖定常領域との結合についてスクリーニングし、SG115に結合したが、G1mおよびG4dには結合せず、SG115v1および/またはSG115v2にも結合した186株を選択し、SKA0001~SKA0186と名付けた。選択された株のRNAを、ZR-96 Quick-RNAキット(ZYMO RESEARCH、カタログ番号 R1053)を使用して、凍結保存された細胞ペレットから精製した。選択された株の抗体重鎖可変領域をコードするDNAを、逆転写PCRによって増幅し、rbIgGv2重鎖定常領域をコードするDNA(配列番号:6)と組み換えた。抗体軽鎖可変領域をコードするDNAを、逆転写PCRによって増幅し、rbIgk軽鎖定常領域をコードするDNA(配列番号:7)と組み換えた。抗体をFreeStyleTM 293-F細胞(Invitrogen)において発現させ、培養上清から精製した。さらなる評価を通して、ELISAにおける結合能および特異性、ならびに重鎖CDR3の配列多様性に基づき、12クローンを選択した。これらのクローンのうち、6クローン(SKA0009、SKA0016、SKA0046、SKA0052、SKA0054、およびSKA0127)は、SG115v2には結合せずSG115v1に対する選択的な結合を示し、他の6クローン(SKA0001、SKA0027、SKA0028、SKA0117、SKA0141、およびSKA0171)は、SG115v1には結合せずSG115v2に対する選択的な結合を示した(図2-1および2-2)。これらの12抗体のVH配列およびVL配列は、表1にリストされる。
実施例3
抗SG115抗体による、試料中のSG115の検出
生体試料中の、(以後、「Fc変異抗体」または「複数のFc変異抗体」とも呼ばれる)SG115のFc領域の変異のうちの全部または一部を含むFc領域を含む抗体の検出のために、(以後、「抗Fc変異抗体」または「複数の抗Fc変異抗体」とも呼ばれる)前記の12モノクローナル抗体の有効性を評価した。以後、「抗hC5抗体」と呼ばれる、SG115を含む特異的な抗ヒトC5抗体を、実施例3~5において、Fc変異抗体のモデルとして使用した。
アッセイ手順
96穴イムノプレートの各ウェルを、ウサギ抗Fc変異抗体によってコーティングし、ブロッキング緩衝液によってブロッキングした。希釈された血清試料を、プレートの各ウェルに添加した。組換えヒトC5を、プレートの各ウェルに添加した。マウス抗hC5抗体を添加し、続いて、抗マウス-POD(Jackson ImmunoResearch Inc.)を添加した。最後に、POD基質をプレートの各ウェルに添加し、ODを測定した。工程間にはプレートを洗浄した。
抗体選択のための反応性試験
抗Fc変異抗体のうちの12種を試験した。SG115を含む抗hC5抗体を、プールされたヒト血清によって希釈し、12種のウサギ抗Fc変異抗体候補を使用して測定した。シグナルノイズ比を計算した。測定されたODは、表2に示される。各エピトープ型から3種の候補(全部で6種の候補)を、選択性試験のために選択した(表2)。即ち、SKA0009、SKA0052、およびSKA0127を、SG115v1に特異的に結合する抗体として選択し、SKA0117、SKA0141、およびSKA0171を、SG115v2に特異的に結合する抗体として選択した。
抗体選択のための選択性試験
10種の個々の血清に抗hC5抗体を添加したもの、または添加していないもの、および検量線試料を、捕捉試薬として6種の候補抗体を使用して、測定した。抗hC5抗体を添加しない場合、個々の試料の測定された濃度は全て、いかなるウサギ抗Fc変異抗体においても、定量下限未満(BLQ)であった。抗hC5抗体を添加した場合、個々の試料の測定された濃度の相対誤差(RE)は全て、いかなるウサギ抗Fc変異抗体においても、+/-20%以内であった(表3)。
BLQ:定量下限未満
選択された抗体
反応性試験および選択性試験からの結果に従って、最も高いシグナルノイズ比を有していたSKA0141を選択した。
実施例4
ヒト血清中の抗hC5抗体を測定する方法(Fc変異抗体検出アッセイ)の評価
アッセイ手順
96穴イムノプレートをウサギ抗Fc変異抗体(SKA0141)によってコーティングし、ブロッキング緩衝液によってブロッキングした。抗hC5抗体を含む希釈された血清試料を、プレートの各ウェルに添加した。組換えヒトC5をプレートの各ウェルに添加した。マウス抗hC5モノクローナル抗体を添加し、続いて、抗マウス-POD(Jackson ImmunoResearch Inc.)を添加した。最後に、POD基質をプレートの各ウェルに添加し、ODを測定した。工程間にはプレートを洗浄した。
方法の評価
再現性を試験した。バッチ内の真度(RE)および精度(CV)は、それぞれ、-16.3%~-5.1%および1.6%~4.4%であった(表4)。バッチ間の真度(RE)および精度(CV)は、それぞれ、-10.1%~-4.0%および2.7%~6.9%であった(表5)。
選択性を試験した。抗hC5抗体を添加しない場合、個体別の試料の測定された濃度は全て、BLQであった。抗hC5抗体を添加した場合、個々の試料の測定された濃度のREは全て、-15.2%~2.2%であった(表6)。
希釈直線性を試験した。1ml当たり1mgの抗hC5抗体を、50,000倍の希釈倍率で測定することができ、プロゾーン効果は観察されなかった(表7)。
ALQ:定量上限超過
C5からの干渉を試験した。C5からの干渉は観察されなかった(表8)。
抗Fc変異抗体を使用して、ヒト血清中のFc変異抗体を測定する方法が、確立された。このアッセイのスキームは、図3に図示される。
実施例5
本発明者らは、生体試料中のFc変異抗体によって認識される抗原を検出するためのアッセイを確立することも試みた。この評価においても、抗hC5抗体を、Fc変異抗体のモデルとして使用した。
ヒト血清中のC5を測定する方法(抗原検出アッセイ)の評価
アッセイ手順
96穴イムノプレートをウサギ抗hC5モノクローナル抗体によってコーティングし、ブロッキング緩衝液によってブロッキングした。希釈された血清試料を、プレートの各ウェルに添加した。抗hC5抗体をプレートの各ウェルに添加した。SKA0141のFc領域をマウスFc領域に置換することによって得られたマウス抗Fc変異抗体を、プレートの各ウェルに添加し、続いて、抗マウス-POD(Jackson ImmunoResearch Inc.)を添加した。最後に、POD基質をプレートの各ウェルに添加し、ODを測定した。工程間にはプレートを洗浄した。
方法の評価
再現性を試験した。バッチ内の真度(RE)および精度(CV)は、それぞれ、-8.2%~4.2%および2.3%~6.2%であった(表9)。バッチ間の真度(RE)および精度(CV)は、それぞれ、-6.8%~1.3%および3.5%~6.2%であった(表10)。
平行性を試験した。10個体の個体別血清を、325倍~2600倍に段階希釈し、測定した。いかなる希釈倍率においても、測定濃度が回収された(表11)。
希釈直線性を試験した。1ミリリットル当たり1130マイクログラムのC5を、26,000倍の希釈倍率で測定することができ、プロゾーン効果は観察されなかった(表12)。
ALQ:定量上限超過
抗hC5抗体からの干渉を試験した。抗hC5抗体からの干渉は観察されなかった(表13)。
抗Fc変異抗体を使用してヒト血清中の抗原を測定する方法が、確立された。このアッセイのスキームは、図4に図示される。
実施例6
ヒト血漿中の抗IL-8抗体を測定する方法(Fc変異抗体検出アッセイ)の評価
アッセイ手順
以後、「抗IL-8抗体」と呼ばれる、SG115(配列番号:110)のFc領域の変異の一部を含む改変IgG重鎖定常領域を含む特異的な抗ヒトIL-8抗体を、実施例6~8において、Fc変異抗体のモデルとして使用した。
96穴イムノプレートを、ウサギ抗Fc変異抗体のうちの1つ(SKA0117)によってコーティングし、ブロッキング緩衝液によってブロッキングした。希釈された血漿試料を、プレートの各ウェルに添加した。組換えヒトIL-8(配列番号:111)をプレートの各ウェルに添加した。マウス抗IL-8モノクローナル抗体(重鎖可変領域、配列番号:112;軽鎖可変領域、配列番号:113;重鎖定常領域、配列番号:114;軽鎖定常領域、配列番号:115)を添加し、続いて、抗マウス-POD(Jackson ImmunoResearch Inc.)を添加した。最後に、POD基質をプレートの各ウェルに添加し、ODを測定した。工程間にはプレートを洗浄した。
方法の評価
再現性を試験した。既知濃度(50.0ng/mL(REP-LL)、100ng/mL(REP-L)、400ng/mL(REP-M)、2400ng/mL(REP-H)、および3200ng/mL(REP-UL))の抗IL-8抗体を測定した。バッチ内の真度(RE)および精度(CV)は、それぞれ、-14.2%~-9.7%および4.9%~7.3%であった(表14)。
バッチ間の真度(RE)および精度(CV)は、それぞれ、-10.3%~-6.6%および7.0%~10.1%であった(表15)。
選択性を試験した。抗IL-8抗体を添加しない場合(SEL-OまたはSEL-EM-O)、個々の試料の測定された濃度は全て、BLQであった。抗IL-8抗体を添加した場合(50.0ng/mL(SEL-LLまたはSEL-EM-LL))、個々の試料の測定された濃度のREは全て、-23.2%~-4.3%であった(表16)。
希釈直線性を試験した。1ミリリットル当たり1.6ミリグラムの抗IL-8抗体を、10,000倍の希釈倍率で測定することができ、プロゾーン効果は観察されなかった(表17)。
IL-8からの干渉を試験した。2400ng/mLの抗IL-8抗体濃度では、50.0ng/mLまでのIL-8が、アッセイに干渉せず、50.0ng/mLの抗IL-8抗体濃度では、1.00ng/mLまでのIL-8が、アッセイに干渉しなかった(表18)。
血漿中の抗IL-8抗体を測定する方法の有効性が確認された。
実施例7
ELISAを使用してヒト血漿中のIL-8を測定する方法(抗原検出アッセイ)の評価
アッセイ手順
96穴ストレプトアビジンイムノプレートを、ブロッキング緩衝液によってブロッキングした後、ビオチン化マウス抗IL-8モノクローナル抗体によってコーティングした。96穴ポリプロピレンプレートにおいて、抗IL-8抗体を、希釈された血漿試料に添加した(反応溶液)。インキュベーションの後、反応溶液をストレプトアビジンプレートの各ウェルに移した。ウサギ抗Fc変異抗体のうちの1つ(SKA0001)を添加し、続いて、抗ウサギ-HRP(Southern Biotechnology Associates Inc.)を添加した。最後に、POD基質をプレートの各ウェルに添加し、ODを測定した。工程間にはストレプトアビジンプレートを洗浄した。
方法の評価
再現性を試験した。バッチ内の真度(RE)および精度(CV)は、それぞれ、-6.4%~-1.9%および1.5%~2.9%であった(表19)。
バッチ間の真度(RE)および精度(CV)は、それぞれ、-8.0%~2.1%および3.0%~5.2%であった(表20)。
希釈直線性を試験した。(添加された)1ミリリットル当たり1マイクログラムのIL-8を、20,000倍の希釈倍率で測定することができ、プロゾーン効果は観察されなかった(表21)。
抗IL-8抗体からの干渉を試験した。抗IL-8抗体(血漿中、100μg/mL)からの干渉は観察されなかった(表22)。
ELISAを使用してヒト血漿中のIL-8を測定する方法の有効性が確認された。
実施例8
Simoa(登録商標)を使用してヒト血漿中のIL-8を測定する方法(Simoa(登録商標)アッセイ)の評価
アッセイ手順
アッセイは、Simoa(登録商標)系(Quanterix Corporation)を使用することによって自動的に実施された。希釈された試料、抗IL-8抗体、およびビーズ上にコーティングされたマウス抗IL-8モノクローナル抗体が混合された。ビーズがアレイディスクのマイクロウェルに装填(load)された。ビオチン化抗Fc変異抗体(SKA0028)がディスクに添加され、続いて、ストレプトアビジン-β-ガラクトシダーゼであるSBG(Quanterix Corporation)が添加された。最後に、βガラクトシダーゼの基質であるRGBが添加され、蛍光強度が測定された。
方法の評価
再現性を試験した。バッチ内の精度(CV)は、1.3%~14.3%であった(表23)。
バッチ間の精度(CV)は、それぞれ、8.6%~24.7%であった(表24)。
平行性を試験した。3つの個体別血漿を、20倍~40倍に段階希釈し、測定した。いかなる希釈倍率においても、測定濃度が回収された(表25)。
希釈直線性を試験した。1ミリリットル当たり3.48マイクログラムのIL-8を、50,000倍の希釈倍率で測定することができ、プロゾーン効果は観察されなかった(表26)。
抗IL-8抗体からの干渉を試験した。抗IL-8抗体(血漿中、100μg/mL)からの干渉は観察されなかった(表27)。
Simoa(登録商標)アッセイを使用した、ヒト血漿中のIL-8を測定する方法の有効性が、確認された。
実施例9
SG115v1との選択的な結合を示す抗Fc変異抗体の抗hC5抗体に対する親和性の評価
SG115v1との選択的な結合を示す抗Fc変異抗体(SKA0009、SKA0016、SKA0046、SKA0052、SKA0054、およびSKA0127)の抗hC5抗体に対するpH7.4におけるKD値を、Biacore T200機(GE Healthcare)を使用して、25℃で決定した。
(以後、抗ウサギIgGと呼ばれる)マウス抗ウサギIgG(Fc)抗体(Abbexa)を、アミンカップリングキット(GE Healthcare)を使用して、CM5センサーチップのフローセル(FC)1および2に固定化した。抗ウサギIgGの固定化のために、HBS-EP+、pH7.4(GE Healthcare)緩衝液を、ランニング緩衝液として使用した。固定化の後、ランニング緩衝液をリン酸pH7.4緩衝液(150mM NaClおよび0.05w/v% P-20を含有する50mMリン酸緩衝液、pH7.4)に交換した。各抗Fc変異抗体を、抗ウサギIgGによって、センサーチップのFC2に捕捉した。レゾナンスユニット(RU)の数が100となるよう、捕捉される抗Fc変異抗体の量を調整した。抗hC5抗体を、10μL/分で、0nM、50nM、100nM、200nM、400nM、および800nMで注入した。各サイクルの後に、30μL/分の流速で注入された10mMグリシンHCl、pH2.0によって、センサー表面を再生させた。Biacore T200 Evaluation software、バージョン2.0(GE Healthcare)を使用して、KD値を得た。会合速度(ka)、解離速度(kd)、および解離定数(KD)が、表28に示される。
:遅い解離速度のため、データの信頼性は低い可能性がある。
実施例10
SG115v1との選択的な結合を示す抗Fc変異抗体の抗IL-8抗体に対する親和性の評価
SG115v1との選択的な結合を示す抗Fc変異抗体の結合能を確認するため、pH7.4における抗IL-8抗体に対する抗Fc変異抗体のKD値を、Biacore T200機(GE Healthcare)を使用して、25℃で決定した。抗IL-8抗体のFc領域の配列は、抗hC5抗体の配列との高い類似性を有する。
抗ウサギIgG(Abbexa)を、アミンカップリングキット(GE Healthcare)を使用して、CM5センサーチップのFC1および2に固定化した。抗ウサギIgGの固定化のために、HBS-EP+、pH7.4(GE Healthcare)緩衝液をランニング緩衝液として使用した。固定化の後、ランニング緩衝液をリン酸pH7.4緩衝液(150mM NaClおよび0.05w/v% P-20を含有する50mMリン酸緩衝液、pH7.4)に交換した。各抗Fc変異抗体を、抗ウサギIgGによって、センサーチップのFC2に捕捉した。レゾナンスユニット(RU)の数が100となるよう、捕捉される抗Fc変異抗体の量を調整した。抗IL-8抗体を、10μL/分で、0nM、100nM、400nM、および800nMで注射した。各サイクルの後に、30μL/分の流速で注入された10mMグリシン-HCl、pH2.0によって、センサー表面を再生させた。Biacore T200 Evaluationソフトウェア、バージョン2.0(GE Healthcare)を使用して、KD値を得た。
ka、kd、およびKDは、表29にリストされる。抗hC5抗体の、EUナンバリングシステムによる239位におけるアミノ酸は、SerからLysに変異していたが、抗IL-8抗体の対応する位置のアミノ酸は、変異していなかった。そのような状況において、抗Fc変異抗体は、抗IL-8抗体に結合することができた。それは、抗hC5抗体および抗IL-8抗体の両方が共通して有するSG115v1の2つの変異、即ち、L235RおよびG236R(両方ともEUナンバリングシステムによる位置)が、抗Fc変異抗体のSG115v1との選択的な結合のために必須であることを意味する。
:遅い解離速度のため、データの信頼性は低い可能性がある。
実施例11
SG115v2との選択的な結合を示す抗Fc変異抗体の抗DENV Eタンパク質抗体に対する親和性の評価
SG115v2との選択的な結合を示す抗Fc変異抗体(SKA0001、SKA0027、SKA0028、SKA0117、SKA0141、およびSKA0171)の、Fc変異抗体としての改変IgG重鎖定常領域(配列番号:116)を含む抗DENV Eタンパク質抗体に対するpH7.4におけるKD値を、Biacore T200機(GE Healthcare)を使用して、25℃で決定した。抗ウサギIgGを、アミンカップリングキット(GE Healthcare)を使用して、CM5センサーチップのFC 3および4に固定化した。抗ウサギIgGの固定化のために、HBS-EP+、pH7.4(GE Healthcare)緩衝液をランニング緩衝液として使用した。固定化の後、ランニング緩衝液をリン酸pH7.4緩衝液に交換した。各抗体を、抗ウサギIgGによってセンサーチップのFC4に捕捉した。レゾナンスユニット(RU)の数が100となるよう、捕捉される抗Fc変異抗体の量を調整した。抗DENV Eタンパク質抗体を、10μL/分で、0nM、12.5nM、50nM、および400nMで注入した。各サイクルで、30μL/分の流速で注入された10mMグリシンHCl、pH2.0によって、センサー表面を再生させた。Biacore T200 Evaluation software、バージョン2.0(GE Healthcare)を使用して、KD値を得た。ka、kd、およびKDは、表30に示される。
:遅い解離速度のため、データの信頼性は低い可能性がある。
実施例12
SKA0016およびSKA0117を捕捉分子として使用した、抗hC5抗体のヒトC5に対する親和性の評価
抗hC5抗体のヒトC5に対するpH7.4におけるKD値を、Biacore T200機(GE Healthcare)を使用して、37℃で決定した。アミンカップリングキット(GE Healthcare)を使用して、SKA0016をCM5センサーチップのFC1および2に固定化し、SKA0117をFC3および4に固定化した。SKA0016およびSKA0117の固定化のために、HBS-EP+、pH7.4(GE Healthcare)緩衝液をランニング緩衝液として使用した。固定化の後、ランニング緩衝液をリン酸pH7.4緩衝液に交換した。抗hC5抗体を、SKA0016およびSKA0117によって、センサーチップのFC2およびFC4に捕捉した。レゾナンスユニット(RU)の数が35となるよう、捕捉される抗hC5抗体の量を調整した。ヒトC5を、10μL/分で、0nM、2nM、4nM、8nM、16nM、および32nMで注入した。各サイクルにおいて、両方とも30μL/分の流速で注入された、100mMグリシンHCl、pH2.0およびその後の25mM NaOHによって、センサー表面を再生させた。Biacore T200 Evaluation software、バージョン2.0(GE Healthcare)を使用して、KD値を得た。ka、kd、およびKDは、表31にリストされる。
実施例13
SKA0016およびSKA0117を固定化分子として使用した、抗hC5抗体のヒトC5に対するpH依存的相互作用の定性分析
pH7.4およびpH6.0における抗hC5抗体とヒトC5との間のpH依存的相互作用を、Biacore T200機(GE Healthcare)を使用して、37℃で評価した。抗hC5抗体を、実施例12において調製されたCM5チップのFC2およびFC4に捕捉した。レゾナンスユニット(RU)の数が35となるよう、捕捉される抗hC5抗体の量を調整した。pH7.4における抗hC5抗体とヒトC5との間の会合を確認するため、リン酸pH7.4緩衝液中の32nMヒトC5を、全てのFCに注入した。次いで、ランニング緩衝液としてのリン酸pH7.4緩衝液またはリン酸pH6.0緩衝液(150mM NaClおよび0.05w/v% P-20を含有する50mMリン酸緩衝液、pH6.0)において、解離相をモニタリングした。解離相をモニタリングした後、両方とも30μL/分の流速で注入された100mM Gly-HCl、pH2.0およびその後の25mM NaOHの注入によって、センサーチップを再生させた。Biacore T200 Evaluation software、バージョン2.0を使用して、pH7.4およびpH6.0におけるセンサーグラムの解離相を比較することによって、抗hC5抗体のヒトC5とのpH依存的相互作用を分析した。FC2におけるセンサーグラムからFC1を差し引き、FC4のセンサーグラムからFC3を差し引き、ヒトC5注入完了の5秒前のヒトC5結合応答を、値「100」に調整することによって、各センサーグラムを正規化した。
捕捉分子に関わらず、抗hC5抗体からのヒトC5の解離は、pH6.0の条件で、pH7.4より迅速であった(図6;抗hC5抗体は(a)SKA0016および(b)SKA0117によって固定化された)。従って、SKA0016およびSKA0117の両方が、抗hC5抗体とヒトC5との間のpH依存的相互作用をモニタリングするために有効であると考えられる。
実施例14
ヒトFc受容体(hFcRn)とSKA0016によって捕捉された抗hC5抗体との間の結合の評価
pH6.0において、ヒトFcRnが、SKA0016によって捕捉された抗hC5抗体と結合することができるか否かを、Biacore T200機(GE Healthcare)を使用して評価した。実施例9と同一の手順によって、CM5チップに固定化されたSKA0016によって、抗hC5抗体をFC2に捕捉した。リン酸pH6.0緩衝液をランニング緩衝液として使用した。レゾナンスユニット(RU)の数が400となるよう、捕捉される抗hC5抗体の量を調整した。hFcRnを、シングルサイクルカイネティクス法で、10μL/分で、0nM、26.3nM、52.5nM、105nM、210nM、および420nMで注入した。両方とも30μL/分の流速で注入された100mMグリシンHCl、pH2.0およびその後の25mM NaOHによって、センサー表面を再生させた。Biacore T200 Evaluation software、バージョン2.0(GE Healthcare)を使用して、hFcRnの結合応答の増大を確認した。
図7は、FC1(破線)およびFC2(実線)のセンサーグラムを示す。FC2センサーグラム(実線)から、hFcRnの結合応答が濃度依存的に増加することが認識される。SKA0016は、hFcRnと抗hC5抗体との間の結合を阻止しなかった。しかしながら、FC1のセンサーグラムも結合応答の増大を示したため(破線)、hFcRnは、SKA0016のFc領域と結合するようである。この望ましくない、捕捉分子とのヒトFcRnの結合は、ヒトFcRnとの結合を消失させるアミノ酸置換を、SKA0016に導入することによって、解消され得る。

Claims (6)

  1. 天然に存在するヒトIgGの定常領域のうちのいずれか1つに由来する改変IgG重鎖定常領域または天然に存在するヒトIgGの定常領域より選択された少なくとも2つから得られたキメラ定常領域に由来する改変IgG重鎖定常領域と特異的に結合する、単離された抗体であって、
    該天然に存在するヒトIgGの定常領域が、配列番号:106のアミノ酸配列からなるIgG1定常領域、配列番号:107のアミノ酸配列からなるIgG2定常領域、配列番号:108のアミノ酸配列からなるIgG3定常領域、および配列番号:109のアミノ酸配列からなるIgG4定常領域のいずれかであり、
    該改変IgG重鎖定常領域が、428位におけるLeu、434位におけるAla、438位におけるArg、および440位におけるGlu(全てEUナンバリングシステムによる位置)を含み、
    該改変IgG重鎖定常領域のアミノ酸配列LHEALHAHYTRKE(配列番号:105)からなる部分に結合し、
    天然に存在するヒトIgGの定常領域のうちのいずれか1つ、および天然に存在するヒトIgGの定常領域より選択された少なくとも2つから得られたキメラ定常領域に、実質的に結合しない、単離された抗体。
  2. 改変IgG重鎖定常領域が、天然に存在するヒトIgG1およびヒトIgG4の定常領域から得られたキメラ定常領域に由来する、請求項1記載の抗体。
  3. 改変IgG重鎖定常領域が、235位におけるArg、236位におけるArg、および239位におけるLysからなる群より選択される少なくとも1つのアミノ酸(全てEUナンバリングシステムによる位置)をさらに含む、請求項1または2記載の抗体。
  4. 改変IgG重鎖定常領域が、235位におけるArg、ならびに236位におけるArgおよび239位におけるLysのうちの一方または両方(全てEUナンバリングシステムによる位置)をさらに含む、請求項1~3のいずれか一項記載の抗体。
  5. 以下の(a)~(f)のうちのいずれか1つを含む、請求項1~4のいずれか一項記載の抗体:
    (a)配列番号:32のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:44のアミノ酸配列を含むHVR-H2、配列番号:56のアミノ酸配列を含むHVR-H3、配列番号:68のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:80のアミノ酸配列を含むHVR-L2、および配列番号:92のアミノ酸配列を含むHVR-L3を含む、可変領域;
    (b)配列番号:35のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:47のアミノ酸配列を含むHVR-H2、配列番号:59のアミノ酸配列を含むHVR-H3、配列番号:71のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:83のアミノ酸配列を含むHVR-L2、および配列番号:95のアミノ酸配列を含むHVR-L3を含む、可変領域;
    (c)配列番号:36のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:48のアミノ酸配列を含むHVR-H2、配列番号:60のアミノ酸配列を含むHVR-H3、配列番号:72のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:84のアミノ酸配列を含むHVR-L2、および配列番号:96のアミノ酸配列を含むHVR-L3を含む、可変領域;
    (d)配列番号:40のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:52のアミノ酸配列を含むHVR-H2、配列番号:64のアミノ酸配列を含むHVR-H3、配列番号:76のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:88のアミノ酸配列を含むHVR-L2、および配列番号:100のアミノ酸配列を含むHVR-L3を含む、可変領域;
    (e)配列番号:42のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:54のアミノ酸配列を含むHVR-H2、配列番号:66のアミノ酸配列を含むHVR-H3、配列番号:78のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:90のアミノ酸配列を含むHVR-L2、および配列番号:102のアミノ酸配列を含むHVR-L3を含む、可変領域;ならびに
    (f)配列番号:43のアミノ酸配列を含むHVR-H1、配列番号:55のアミノ酸配列を含むHVR-H2、配列番号:67のアミノ酸配列を含むHVR-H3、配列番号:79のアミノ酸配列を含むHVR-L1、配列番号:91のアミノ酸配列を含むHVR-L2、および配列番号:103のアミノ酸配列を含むHVR-L3を含む、可変領域。
  6. 改変IgG重鎖定常領域と特異的に結合する単離された抗体であって、該抗体の改変IgG重鎖定常領域との結合が、請求項1~5のいずれか一項記載の抗体と競合し、改変IgG重鎖定常領域が、天然に存在するヒトIgGの定常領域のうちのいずれか1つに由来するか、または天然に存在するヒトIgGの定常領域より選択された少なくとも2つから得られたキメラ定常領域に由来し、
    該天然に存在するヒトIgGの定常領域が、配列番号:106のアミノ酸配列からなるIgG1定常領域、配列番号:107のアミノ酸配列からなるIgG2定常領域、配列番号:108のアミノ酸配列からなるIgG3定常領域、および配列番号:109のアミノ酸配列からなるIgG4定常領域のいずれかであり、
    該改変IgG重鎖定常領域が、428位におけるLeu、434位におけるAla、438位におけるArg、および440位におけるGlu(全てEUナンバリングシステムによる位置)を含み、
    天然に存在するヒトIgGの定常領域のうちのいずれか1つ、および天然に存在するヒトIgGの定常領域より選択された少なくとも2つから得られたキメラ定常領域に、実質的に結合しない、単離された抗体。
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