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JP7738800B2 - 送電装置および非接触給電システム - Google Patents
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JP7738800B2 - 送電装置および非接触給電システム - Google Patents

送電装置および非接触給電システム

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Description

本願は、送電装置および非接触給電システムに関するものである。
空間を隔てて配置されたコイル間での磁気結合により、非接触で電力を伝送する非接触給電技術がある。コイル間の磁気結合が弱い場合においては、共振現象を活用することで力率改善して高効率な非接触給電が可能となるが、共振状態からずれた条件においては電力伝送効率が大きく低下してしまうおそれがある。非接触給電は移動体への適用が期待される技術でもあることから、共振コイル間の電気特性が変動しやすく、共振条件から外れやすい環境下にあり、共振条件を満たすための共振調整は非常に重要である。
これに対し、送電側に設けたコンデンサとスイッチング素子で構成される共振回路を制御することで容量性リアクタンス成分を制御し、所望の回路動作を実現する非接触給電装置(例えば、特許文献1参照。)が提案されている。また、受電装置のコイルのうち、送電コイルと磁気的に結合する第二のコイルに接続されたリアクタンス調整回路で共振条件を調整する技術が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
特開2020―156302号公報(段落0013~0015、0030~0034、図1) 特表2018-511293号公報(段落0045~0052、図1~図2)
しかしながら、共振回路の容量性リアクタンス成分を制御する場合、大電流となりやすい経路上に制御用のスイッチング素子を配置する必要がある。そのため、回路構成によってはスイッチング素子の導通損失により効率が低下してしまうことが課題となる。それに対して、受電装置の第二のコイルに接続されたリアクタンス調整回路で共振条件を調整すれば、共振電流が流れる経路に半導体スイッチが配置されていないため、オン損失の増加は抑制できる。しかしながら、受電装置に対して調整回路が接続されることを前提とした構成であるため、複数の受電装置を有するシステムに適用する場合に高コスト化してしまうことが課題となる。
本願は、上記のような課題を解決するための技術を開示するものであり、損失増加の抑制と、コスト増の抑制を両立させた共振調整手法を提供することを目的とする。
本願に開示される送電装置は、受電装置の受電コイルと磁気結合させるための送電コイルを有し、電源から供給された電力を磁気エネルギーに変換し、前記送電コイルを介して前記受電装置に送電する送電共振回路、前記送電コイルと磁気結合し、前記送電コイルが前記受電コイルと磁気結合した際にも前記受電コイルとは磁気結合しないように配置された回路接続用コイルと、前記回路接続用コイルと直列接続された可変容量回路を有し、前記回路接続用コイルを介して前記送電共振回路の容量リアクタンス成分を調整する共振調整回路、および前記受電コイルと前記送電コイルとの共振状態に応じて、前記共振調整回路の動作を制御する制御装置、を備えたことを特徴とする。
本願に開示される送電装置によれば、受電コイルとは独立して送電コイルと磁気結合するコイルを介して容量リアクタンス成分を調整するようにしたので、損失増加の抑制と、コスト増の抑制を両立させた送電装置および非接触給電装置を得ることができる。
実施の形態1にかかる非接触給電システムの構成を説明するためのブロック図である。 実施の形態1にかかる非接触給電システムにおける送電共振回路と受電共振回路の構成を説明するための回路図である。 実施の形態1にかかる非接触給電システムを構成する受電装置の構成を説明するための回路図である。 実施の形態1にかかる非接触給電システムを構成する送電装置のコイルと受電装置のコイルの関係を説明するためのブロック図である。 実施の形態1にかかる非接触給電システムを構成する送電装置の共振調整回路の構成例を示す回路図である。 図6Aと図6Bは、共振調整回路が動作する際に変化するそれぞれ異なる電流経路を示す模式的な回路図である。 実施の形態1にかかる非接触給電システムを構成する送電装置の共振調整回路内での部位ごとの動作波形を示す図である。 実施の形態2にかかる非接触給電システムを構成する送電装置の共振調整回路の構成例を示す回路図である。 本願の各実施の形態にかかる非接触給電システムを構成する送電装置の制御装置のハードウエア構成例を示すブロック図である。
実施の形態1.
図1~図7は、実施の形態1にかかる非接触給電システムと非接触給電システムを構成する送電装置と受電装置の構成と動作について説明するためのものであり、図1は送電装置と受電装置を組み合わせて非接触給電システムを構成している状態を示すブロック図、図2は磁気結合を行う送電共振回路と受電共振回路の構成を説明するための回路図、図3は受電装置の構成を説明するための回路図である。
また、図4は送電装置側の送電コイルと回路接続用コイル、および受電装置側の受電コイルとの磁気接続関係を説明するためのブロック図、図5は送電装置の共振調整回路の構成例を示す回路図である。そして、図6Aと図6Bは、共振調整回路が動作する際に変化するそれぞれ異なる電流経路を示す模式的な回路図、図7は送電装置の共振調整回路を構成する送電コイルの電流、2つの半導体スイッチそれぞれに対する駆動信号、および調整用コンデンサ電圧それぞれの動作波形図を同期して縦方向に並べた図である。
非接触給電システム3は、図1に示すように、交流電源4から供給された電力を磁気エネルギーに変換して出力する送電装置1と、変換された磁気エネルギーを磁気結合によって受電し、負荷5等へ所望の電力を供給する受電装置2とで構成している。そして特徴的な構成として、送電装置1の主電力が送られる経路以外の部分に、共振調整を行うための共振調整回路14を設けたことを特徴とする。ここで、特徴的な構成の説明の前に、非接触給電システムとしての基本構成について説明する。
送電装置1は、図2に示すように、送電コイル110と、少なくとも一つの送電側共振コンデンサ111により構成され、受電装置2の受電共振回路20(受電コイル200)と磁気結合する送電共振回路11を備えている。送電共振回路11は、図示するように送電コイル110とは別の共振リアクトル112を含んだ構成でもよく、別の共振コンデンサを含んだ構成でも良い。送電コイル110と送電側共振コンデンサ111は交流電源4の出力周波数において共振条件となるように設計される。
交流電源4の出力波形が矩形波形状などの高調波成分を含んだ波形である場合、一般的には出力波形の基本波成分において送電共振回路11が共振条件を満足するように設計するが、高調波成分に対して共振となるように設計してもよい。なお、図2に示される送電共振回路11は、種々ある共振回路構成の一つを示すものであり、送電共振回路11の構成を限定するものではない。
受電装置2は、上述した送電共振回路11(送電コイル110)と磁気結合し、磁気エネルギーを電気エネルギーに変換する受電共振回路20と、受電共振回路20が変換した電気エネルギーを負荷5に応じた電力に変換して出力する受電回路21とを備えている。
受電共振回路20は、受電コイル200と、少なくとも一つの受電側共振コンデンサ201により構成されるもので、受電コイル200とは別の共振リアクトル、あるいは共振コンデンサを含んだ構成でもよい。受電コイル200と受電側共振コンデンサ201は送電コイル110を介した交流電源4の出力周波数において共振条件となるように設計される。交流電源4の出力波形が矩形波形状などの高調波成分を含んだ波形である場合、一般的には出力波形の基本波成分において受電共振回路20が共振条件を満足するように設計するが、高調波成分に対して共振となるように設計してもよい。
なお、図2に示される受電共振回路20は受電コイル200に一つの受電側共振コンデンサ201が直列に接続された構成となっているが、これは種々ある共振回路構成の一つを示すものであり、共振回路の構成を限定するものではない。
受電回路21は、例えば図3に示すように、整流回路210およびフィルタ211により構成され、受電回路21の出力端には負荷5が接続される。整流回路210は、例えば4つのダイオード素子をフルブリッジ接続した構成であり、受電共振回路20から出力される交流電力を受けて直流電力を出力する。
フィルタ211は、例えばコンデンサにより構成されたCフィルタであって、整流回路210から出力される電圧および電流に含まれる高周波成分を減衰させる。システム構成に応じて、コンデンサとリアクトルにより構成されるLCフィルタなどの異なるフィルタ構成を適用してもよい。負荷5は、例えば電力消費を行うモータ、あるいは蓄電用のバッテリなどである。また、負荷の電圧、あるいは電流を調整するための電力変換器を含んだ負荷構成であってもよい。
交流電源4は、高周波電流または電圧を出力する電源である。インバータ、DC/DCコンバータなどの電力変換器を含んだ構成でもよく、出力波形は矩形波形状などの複数の周波数成分を含んだ波形でも良い。
上述した非接触給電システムとしての基本構成を前提として、本願の非接触給電システム3の送電装置1について、図1に戻り詳細について説明する。
送電装置1は、上述した送電共振回路11と、受電コイル200とは独立して送電共振回路11と磁気的に接続され、送電共振回路11の共振調整を行う共振調整回路14と、共振調整回路14の動作を制御する制御装置13を備えている。また、送電側回路の電流を検出する電流検出手段12を備え、制御装置13は、電流検出手段12から出力された検出電流に応じて共振調整回路14の動作を制御する。
送電共振回路11の送電コイル110は、図4に示すように、受電コイル200と磁気結合する主コイル部分110mと受電コイル200とは磁気結合せず、共振調整回路14の回路接続用コイル140と磁気結合する副コイル部分110sとで構成している。つまり、本願の非接触給電システム3においては一つの受電装置2(受電コイル200)と一つの共振調整回路14(回路接続用コイル140)が、一つの送電コイル110のそれぞれ異なる部分に対して磁気的に接続されるように構成している。
一方、電流検出手段12は送電コイル110に流れる電流を検出するように回路に配置され、得られた電流情報は制御装置13に入力される。制御装置13は、得られた電流情報に基づいて共振調整回路14を制御する制御信号を生成する。受電装置2と共振調整回路14は互いに磁気的に結合していない状態、または極めて微弱(例えば、送電コイル110と受電コイル200との結合係数が0.01以下)な結合状態とする。
そうすることで、共振調整回路14は受電コイル200に対して独立し、実質的に送電コイル110のみと磁気結合した状態となり、システムの複雑化を防ぐことができる。また、受電装置2と共振調整回路14の数を独立に設定することができるようになる。その結果、例えば、単一の受電装置2に給電するシステムから複数の受電装置2に給電するシステムに変えるなどのシステム変更に対して容易に対応可能となる。
共振調整回路14は、副コイル部分110sと磁気結合する回路接続用コイル140と、回路接続用コイル140からの信号を制御装置13に出力し、制御装置13からの制御信号に基づきコンデンサ容量を変化させる可変容量回路145と、で構成している。さらに、図5に示すように回路接続用コイル140の電気的動作を検出する動作検出手段144を備えている。
可変容量回路145は、双方向の電流遮断が可能な双方向スイッチ141と、双方向スイッチ141の動作によって等価的な容量が変化する調整用コンデンサ142とで構成している。回路接続用コイル140に対して双方向スイッチ141、および調整用コンデンサ142は直列接続され、双方向スイッチ141と調整用コンデンサ142は互いに並列接続される。
双方向スイッチ141は、例えば二つの半導体スイッチ141a、141bにより構成され、二つの半導体スイッチ141a、141bを互いに逆向きに直列接続することで、双方向の電流遮断が可能な構成となる。双方向スイッチとしての機能を有するならば、半導体スイッチ141a、141bは異なる構成、あるいは異なる回路部品に置き換えてもよい。
動作検出手段144は、回路接続用コイル140にかかる電圧を検出する電圧検出手段144a、または回路接続用コイル140に流れる電流を検出する電流検出手段144bによって構成される。電圧検出手段144aおよび電流検出手段144bは、それぞれ回路接続用コイル140にかかる電圧および回路接続用コイル140を流れる電流を検出できるように設置され、検出した電圧および電流の情報は制御装置13に入力される。
半導体スイッチ141a、141bの駆動信号は、送電コイル110の電流情報、回路接続用コイル140の電圧および電流情報に基づいて制御装置13によって生成される。なお、図5においては回路接続用コイル140の電圧と電流の双方を検出して制御装置13に入力しているが、いずれか一方の検出手段を除去して電圧または電流のいずれか一つの情報に基づいて半導体スイッチ141a、141bの駆動信号を生成してもよい。
つぎに、共振調整回路14の動作時における可変容量回路145での電流経路の変化について説明する。調整用コンデンサ142は、回路接続用コイル140の両端に発生する電圧および電流と半導体スイッチ141a、141bのオンオフ状態に応じて回路接続状態と遮断状態に制御される。そして、回路接続状態と遮断状態による二つの状態の切り替えを制御することで等価的なコンデンサ容量を制御することが可能である。
図6Aは調整用コンデンサ142を回路接続状態にしたときの電流経路を示している。回路接続状態においては、双方向スイッチ141で電流が遮断され、回路接続用コイル140を介して送電共振回路11に調整用コンデンサ142が接続された状態となりリアクタンス要素として影響する。図6Bは調整用コンデンサ142が遮断状態における電流経路を示している。遮断状態においては、双方向スイッチ141を介して回路接続用コイル140の両端が短絡された状態となり、送電共振回路11に調整用コンデンサ142は接続されていない状態となるためリアクタンス要素として機能しない。このように双方向スイッチ141の動作の制御によって調整用コンデンサ142の接続状態を切り替えることで、送電コイル110と磁気結合するリアクタンス成分の大きさを変化させることが可能となる。
上述した回路接続状態と遮断状態による二つの状態の切り替えを制御した際の共振調整回路14における動作波形例を図7に示す。図7では、最上段が送電コイル110の副コイル部分110sと磁気結合する回路接続用コイル140の電流波形(コイル電流I0)の概形を示している。そして下方に向かって順に、半導体スイッチ141aの駆動信号Sdaの波形、半導体スイッチ141bの駆動信号Sdbの波形、および調整用コンデンサ142の電圧波形(コンデンサ電圧V2)の概形を示している。
回路接続用コイル140の電流波形と調整用コンデンサ142の電圧波形は図6A、図6Bの矢印に示す向きを正としている。図7の波形例は送電コイル110の電流が正弦波となる共振方式のシステムを想定したものであり、コイル電流I0は正弦波形状に描かれている。半導体スイッチ141aの駆動信号Sda、および半導体スイッチ141bの駆動信号Sdbは1がオン状態、0がオフ状態を表している。
駆動信号Sda、Sdbは回路接続用コイル140の電流波形に同期しており、送電コイル110の電流波形と同じ周波数となるように制御位相αcを調整して出力される。調整用コンデンサ142の電圧波形は、電圧が0になる期間が含まれた波形となり、電圧が0になる期間の長さは送電コイル110の電流波形と半導体スイッチ141a、141bの駆動信号Sda、Sdbの位相関係を制御することで調整可能である。
調整用コンデンサ142の電圧波形の破線は基本波成分Wfの概形である。基本波成分Wfはコンデンサ電圧V2がゼロとなっている期間の長さによって決まるため、ゼロの期間の長さを制御することでコンデンサ電圧V2を制御することができる。すなわち、調整用コンデンサ142のインピーダンス成分である静電容量の実効的な値を調整することができる。
理想的な状態(共振状態)における送電コイル110の電流は設計により定まる。例えば、送電共振回路11の回路定数に基づいて、理想的な送電コイル110の電流値が定められる。理想的な送電コイル110の電流値に対して電流検出手段12から得られた送電コイル110の電流値を比較することで半導体スイッチ141a、141bの駆動信号Sda、Sdbを求める。
具体的には、理想的な送電コイル110の電流値(設計値)に対して電流検出手段12から得られた送電コイル110の電流値が大きい場合、コンデンサ電圧V2が0となっている期間を減少させることで送電コイル110の電流値を小さくする。一方で、設計値に対して電流検出手段12から得られた送電コイル110の電流値が小さい場合、コンデンサ電圧V2が0となっている期間を増加させることで送電コイル110の電流値を大きくする。このように制御することで、送電コイル110の電流を一定に保ち安定した動作が可能となる。
つまり、送電装置1内の情報によって共振状態を把握し、かつ、送電装置1内の情報を用いて送電コイル110と受電コイル200との磁気結合の共振状態が最適化され、非接触給電の効率を向上させることができる。
なお、図7の例では半導体スイッチ141a、141bの駆動信号Sda、Sdbが相補的な信号で描かれているが、ともにオンとなる期間、およびともにオフとなる期間を設けても良く、必ずしもオンとオフの時間比率を1:1にしなくとも良い。
以上のように実施の形態1にかかる送電装置1によれば、共振調整回路14を受電コイル200とは独立して送電コイル110と磁気結合するように配置した。そして、送電コイル110に流れる電流情報に基づいて共振調整を行うようにしたので、送電共振回路11の動作に応じて共振状態を調整することが可能である。また、共振調整回路14が送電コイル110に対して間接的に接続される構成であるため、送電コイル110に流れる共振電流が共振調整回路14に流れることを防止でき、共振電流に伴う導通損失の増加を抑制できる。さらに、受電側にある装置の情報を不要とした構成であるため、受電装置2の数、あるいは配置の増減に対して容易に対応可能である。
実施の形態2.
本実施の形態2においては、実施の形態1で説明した可変容量回路に、分圧補償コンデンサを加えたものである。図8は実施の形態2にかかる非接触給電システムを構成する送電装置の構成と動作について説明するためのものであり、共振調整回路の構成例を示す、実施の形態1の図5に対応する回路図である。なお、分圧補償コンデンサの追加とそれに伴う動作以外については、実施の形態1と同様であり、同様部分についての説明を省略するとともに、実施の形態1の説明に用いた図1~図4を援用する。
実施の形態2では、図8に示すように、回路接続用コイル140に対して直列に分圧補償コンデンサ143が接続される。従って、回路接続用コイル140の両端に発生する電圧は、調整用コンデンサ142と双方向スイッチ141との並列回路と、分圧補償コンデンサ143とに分圧される。実施の形態1と同様、双方向スイッチ141の動作を制御することで、調整用コンデンサ142の回路接続状態と遮断状態を切り替えて等価的な静電容量を変化させ共振調整を行う。
この場合、実施の形態1と異なる点は、双方向スイッチ141がオフの際に、双方向スイッチ141に印加される電圧である。共振調整回路14に流れる電流経路には必ず分圧補償コンデンサ143が存在するため、双方向スイッチ141に印加される電圧は回路接続用コイル140の両端に発生する電圧から分圧補償コンデンサ143に分圧された電圧を差し引いた値となる。
従って、実施の形態1の構成と比較すると、双方向スイッチ141を構成する半導体スイッチ141a、141bにかかる印加電圧が低くなるので、半導体スイッチとして必要とする電圧定格も低くすることができる。一般に使用される半導体スイッチであるMOS-FET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)は、電圧定格とオン抵抗がトレードオフとの特性を有しており、低い電圧定格の半導体スイッチに置き換えることで、オン抵抗を小さくして損失低減を図ることができる。
以上のように、実施の形態2にかかる送電装置1によれば、共振調整回路14が分圧補償コンデンサ143を備えているため、回路接続用コイル140同じ電圧がかかる場合とよりも半導体スイッチ141a、141bを低耐圧の素子に置き換えることができる。その結果、オン抵抗が小さな半導体スイッチを使用することで導通損失を低減することが可能となり効率改善効果が得られる。
なお、上記各実施の形態において、制御装置13は、ハードウエアの一例を図9に示すように、プロセッサ130と記憶装置131から構成することができる。記憶装置は図示していないが、ランダムアクセスメモリ等の揮発性記憶装置と、フラッシュメモリ等の不揮発性の補助記憶装置とを具備する。また、フラッシュメモリの代わりにハードディスクの補助記憶装置を具備してもよい。プロセッサ130は、記憶装置131から入力されたプログラムを実行する。この場合、補助記憶装置から揮発性記憶装置を介してプロセッサ130にプログラムが入力される。また、プロセッサ130は、演算結果等のデータを記憶装置131の揮発性記憶装置に出力してもよいし、揮発性記憶装置を介して補助記憶装置にデータを保存してもよい。通信機能をプロセッサ130が有するようにしてもよいが、図示しない通信部を具備するようにしてもよい。
本願は、様々な例示的な実施の形態および実施例が記載されているが、1つ、または複数の実施の形態に記載された様々な特徴、態様、および機能は特定の実施の形態の適用に限られるのではなく、単独で、または様々な組み合わせで実施の形態に適用可能である。従って、例示されていない無数の変形例が、本願明細書に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合、さらには、少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施の形態の構成要素と組み合わせる場合が含まれるものとする。
例えば、図1においては、交流電源4は、送電装置1とは別の系統電源と解釈できるような描画としたが、これに限ることはない。送電共振回路11に所望の交流電力を供給するため、交流の系統電源または直流電源から所定の交流電力に変換する電力変換装置を交流電源4として用いてもよい。つまり、送電装置1を構成する機器として交流電源4を用いる構成であってもよい。また、受電装置2も負荷5に対して直流出力する例を記載したがこれに限ることはなく、交流出力するものであってもよい。
以上のように、本願の送電装置1によれば、受電装置2の受電コイル200と磁気結合させるための送電コイル110を有し、電源(交流電源4)から供給された電力を磁気エネルギーに変換し、送電コイル110を介して受電装置2に送電する送電共振回路11、送電コイル110と磁気結合し、送電コイル110が受電コイル200と磁気結合した際にも受電コイル200とは磁気結合しないように配置された回路接続用コイル140と、回路接続用コイル140と直列接続された可変容量回路145を有し、回路接続用コイル140を介して送電共振回路11の容量リアクタンス成分を調整する共振調整回路14、および受電コイル200と送電コイル110との共振状態に応じて、共振調整回路14の動作を制御する制御装置13を備えるように構成した。これにより、共振電流が流れる経路とは別の送電装置1側の回路で容量リアクタンス成分を調整できるので、損失増加の抑制と、コスト増の抑制を両立させることができる。
制御装置13は、回路接続用コイル140にかかる電圧と回路接続用コイル140を流れる電流の少なくとも一方の値と送電コイル110を流れる電流に基づいて共振調整回路14の動作を制御するようにしたので、送電装置1内の情報のみで共振状態の維持ができるため、受電装置2を有するシステムに適用してもコスト増を抑えることができる。
制御装置13は、送電コイル110の電流が所定の値となるように共振調整回路14のリアクタンス成分を増減するので、送電装置1内の情報のみで確実に共振状態の維持ができる。
その際、制御装置13は、送電コイル110の電流が所定の設計値よりも大きいときは、共振調整回路14のリアクタンス成分を大きくすることで送電コイル110の電流を小さくし、送電コイル110の電流が所定の設計値よりも小さいときは、共振調整回路14のリアクタンス成分を小さくすることで送電コイル110の電流を大きくするようにすれば、より確実に共振状態の維持ができる。
可変容量回路145には、調整用コンデンサ142と開閉スイッチ(双方向スイッチ141)との並列回路が設けられ、制御装置13は、開閉スイッチ(双方向スイッチ141)の開閉動作の制御により、(送電共振回路11の)容量リアクタンス成分を変化させるように構成すれば、単純な動作で容量リアクタンス成分を調整できる。
開閉スイッチは、互いに逆向きに直列接続された2つの半導体スイッチで構成した双方向スイッチ141であれば、駆動制御が簡単で、定格電流が低く、損失の少ない開閉スイッチを形成できる。
可変容量回路145には、(調整用コンデンサ142と双方向スイッチ141との)並列回路に対して直列接続された分圧補償コンデンサ143が設けられているようにすれば、開閉スイッチ(双方向スイッチ141)にかかる電圧をさらに低減できるので、さらに定格電流が低く、損失の少ない開閉スイッチを用いることができる。
制御装置13は、回路接続用コイル140の電流に同期して開閉スイッチ(双方向スイッチ141)を動作させるようにしたので、スイッチング損失を低減しながら確実に調整用コンデンサ142の静電容量を変化させることができる。
あるいは制御装置13は、送電コイル110を流れる電流と周波数が一致するように開閉スイッチ(双方向スイッチ141)を動作させるようにしても、確実に調整用コンデンサ142の静電容量を変化させることができる。
また、本願の非接触給電システム3によれば、上述した送電装置1、および非接触で送電装置1からの電力供給を受ける、ひとつ以上の受電装置2、を備えるように構成したので、受電装置2の入れ替え、増減を行っても共振電流が流れる経路とは別の送電装置1側の回路で容量リアクタンス成分を調整できるので、損失増加の抑制と、コスト増の抑制を両立させることができる。
1:送電装置、 11:送電共振回路、 110:送電コイル、 110m:主コイル部分、 110s:副コイル部分、 12:電流検出手段、 13:制御装置、 14:共振調整回路、 140:回路接続用コイル、 141:双方向スイッチ(開閉スイッチ)、 142:調整用コンデンサ、 143:分圧補償コンデンサ、 145:可変容量回路、 2:受電装置、 20:受電共振回路、 200:受電コイル、 21:受電回路、 3:非接触給電システム、 4:交流電源(電源)、 5:負荷。

Claims (10)

  1. 受電装置の受電コイルと磁気結合させるための送電コイルを有し、電源から供給された電力を磁気エネルギーに変換し、前記送電コイルを介して前記受電装置に送電する送電共振回路、
    前記送電コイルと磁気結合し、前記送電コイルが前記受電コイルと磁気結合した際にも前記受電コイルとは磁気結合しないように配置された回路接続用コイルと、前記回路接続用コイルと直列接続された可変容量回路を有し、前記回路接続用コイルを介して前記送電共振回路の容量リアクタンス成分を調整する共振調整回路、および
    前記受電コイルと前記送電コイルとの共振状態に応じて、前記共振調整回路の動作を制御する制御装置、
    を備えたことを特徴とする送電装置。
  2. 前記制御装置は、前記回路接続用コイルにかかる電圧と前記回路接続用コイルを流れる電流の少なくとも一方の値と前記送電コイルを流れる電流に基づいて前記共振調整回路の動作を制御することを特徴とする請求項1に記載の送電装置。
  3. 前記制御装置は、前記送電コイルの電流が所定の値となるように前記共振調整回路の動作を制御することを特徴とする請求項1または2に記載の送電装置。
  4. 前記制御装置は、前記送電コイルの電流が所定の設計値よりも大きいときは、前記共振調整回路のリアクタンス成分を大きくすることで前記送電コイルの電流を小さくし、前記送電コイルの電流が前記所定の設計値よりも小さいときは、前記リアクタンス成分を小さくすることで前記送電コイルの電流を大きくすることを特徴とする請求項3に記載の送電装置。
  5. 前記可変容量回路には、調整用コンデンサと開閉スイッチとの並列回路が設けられ、
    前記制御装置は、前記開閉スイッチの開閉動作の制御により、前記容量リアクタンス成分を変化させることを特徴とする請求項1または2に記載の送電装置。
  6. 前記開閉スイッチは、互いに逆向きに直列接続された2つの半導体スイッチで構成した双方向スイッチであることを特徴とする請求項5に記載の送電装置。
  7. 前記可変容量回路には、前記並列回路に対して直列接続された分圧補償用コンデンサが設けられていることを特徴とする請求項5に記載の送電装置。
  8. 前記制御装置は、前記回路接続用コイルの電流に同期して前記開閉スイッチを動作させることを特徴とする請求項5に記載の送電装置。
  9. 前記制御装置は、前記送電コイルを流れる電流と周波数が一致するように前記開閉スイッチを動作させることを特徴とする請求項5に記載の送電装置。
  10. 請求項1または2に記載の送電装置、および
    非接触で前記送電装置からの電力供給を受ける、ひとつ以上の前記受電装置、
    を備えた非接触給電システム。
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