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JP7740499B2 - 物資供給支援装置、方法およびプログラム - Google Patents
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JP7740499B2 - 物資供給支援装置、方法およびプログラム - Google Patents

物資供給支援装置、方法およびプログラム

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Description

この発明の一態様は、例えば災害発生時に複数の地点に物資を供給する業務を支援するために使用される物資供給支援装置、方法およびプログラムに関する。
車両により複数の地点に資源や物品等の物資を配送し供給する業務は、現代社会にとって必要不可欠な業務である。特に、大規模災害が発生した場合等において、車両により電源設備や水、食料等の必要物資を需要地点へ搬送し供給する業務は、各地点において物資が枯渇するまでの時間を延長する上で極めて重要である。
ところで、例えば1台の車両が複数の地点に物資を供給する場合、各地点で物資が枯渇する前に物資を供給する必要がある。そのための技術として、例えば特許文献1には各地点で指定された物資の枯渇時間内に車両が各地点に到着するような経路を求める技術が記載されている。
また、非特許文献1には、例えば配送計画問題(VRP)で厳密解を求める際に一般的に用いられる分枝限定法を使用して、各地点の物資が枯渇する時間の最大値が最小となるように経路を探索する技術が記載されている。
日本国特開2004-333377号公報
M.Ogawa外3名,"A route searching method using two-dimension coordinates",IEICE, DOI:10.34385/proc.63.E4-3,2020.
ところが、特許文献1に記載された技術は、物資を供給する前の段階で、各地点における物資の枯渇時間の範囲内で移動コストを最小化する経路を求めるものとなっている。このため、特許文献1に記載された技術では、物資供給により枯渇時間が延長された後を考慮して経路探索を行うことはできない。
また、非特許文献1に記載された技術は、車両が到着する前にその地点の物資が枯渇する場合を前提としている。このため、物資が供給された時点で各地点の枯渇時刻は全て0になり、これにより経路ごとの評価値が全て同一になってしまうことから、物資供給後も考慮した経路探索は困難である。
この発明は上記事情に着目してなされたもので、物資供給後まで考慮して延長後の枯渇時刻を最大化する経路を設定可能とする技術を提供しようとするものである。
上記課題を解決するためにこの発明に係る物資供給支援装置又は方法の一態様は、複数の地点に順次物資を供給する業務を支援する処理を行う際に、前記複数の地点における前記物資の供給および枯渇に関係するパラメータ情報を取得する第1の処理部または過程と、前記パラメータ情報に基づいて、前記複数の地点に対し設定可能な複数の物資供給経路の各々について前記複数の地点において前記物資が枯渇している時間である枯渇時間を算出し、前記枯渇時間の最大値が最小となる前記物資供給経路を最適経路として選択する第2の処理部または過程と、選択された前記最適経路における前記枯渇時間の最大値と当該最適経路における地点数とから前記枯渇時間の地点平均値を求め、前記枯渇時間の地点平均値をもとに前記最適経路における前記複数の地点に対し与える、前記物資が枯渇する時刻を延長するための延長時刻を更新する第3の処理部または過程とを備える。そして、前記複数の地点の各々について、前記延長時刻まで延長された前記物資が枯渇する時刻と、当該地点への前記物資の到着時刻とをもとに、前記延長時刻まで延長された前記物資が枯渇する時刻から始まる前記枯渇時間をそれぞれ算出し、算出された前記枯渇時間の最大値が所定の条件を満たすまで、前記最適経路の選択処理および前記延長時刻の更新処理を繰り返し行わせ前記延長時刻が反映された前記物資が枯渇する時間の最大値が前記条件を満たしたときの前記最適経路と、前記延長時刻と延長前の前記物資が枯渇する時刻との差として算出される前記複数の地点における滞在時間を、支援情報に含めて出力するようにしたものである。
この発明の一態様によれば、物資供給後まで考慮して延長後の枯渇時刻を最大化する経路を設定可能とした技術を提供することができる。
図1は、この発明の一実施形態に係る物資供給支援装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。 図2は、この発明の一実施形態に係る物資供給支援装置のソフトウェア構成の一例を示すブロック図である。 図3は、図2に示した物資供給支援装置の制御部が実行する全体の処理手順と処理内容の一例を示すフローチャートである。 図4は、図3に示した処理手順のうち枯渇時間最適値算出処理の処理手順と処理内容の一例を示すフローチャートである。 図5は、図3に示した処理手順のうち延長時刻更新処理の処理手順と処理内容の一例を示すフローチャートである。 図6は、最適経路・滞在時間設定制御の処理手順と処理内容の一例を示すフローチャートである。 図7は、地点間の移動時間の一例を示す図である。 図8は、求められた最適経路の一例を示す図である。
以下、図面を参照してこの発明に係わる実施形態を説明する。
[一実施形態]
(構成例)
この発明の一実施形態に係る物資供給支援装置SVは、例えばサーバコンピュータからなり、ウェブ上またはクラウド上に配置される。なお、物資供給支援装置SVは、例えば自治体または配送事業者が専用に使用するパーソナルコンピュータであってもよい。
図2および図3は、それぞれ上記物資供給支援装置SVのハードウェア構成およびソフトウェア構成の一例を示すブロック図である。
物資供給支援装置SVは、例えば中央処理ユニット(Central Processing Unit:CPU)等のハードウェアプロセッサを使用した制御部1を備える。そして、この制御部1に対し、バス5を介して、プログラム記憶部2およびデータ記憶部3を有する記憶ユニットと、通信インタフェース部(以後通信I/F部と記載する)4を接続したものとなっている。
通信I/F部4は、制御部1の制御の下、例えばインターネットを含む図示しないネットワークにより定義される通信プロトコルを使用して、例えば自治体または配送事業者が使用する管理端末との間、或いは輸送媒体としての車両に搭載された車載端末との間で、それぞれ情報データの送受信を行う。
プログラム記憶部2は、例えば、記憶媒体としてHDD(Hard Disk Drive)またはSSD(Solid State Drive)等の随時書込みおよび読出しが可能な不揮発性メモリと、ROM(Read Only Memory)等の不揮発性メモリとを組み合わせて構成したもので、OS(Operating System)等のミドルウェアに加えて、この発明の一実施形態に係る各種制御処理を実行するために必要なアプリケーション・プログラムを格納する。
データ記憶部3は、例えば、記憶媒体としてHDDまたはSSD等の随時書込みおよび読出しが可能な不揮発性メモリとRAM(Random Access Memory)等の揮発性メモリと組み合わせたもので、一実施形態に係る記憶領域として、パラメータ情報記憶部31と、最適経路・滞在時間記憶部32とを備える。
パラメータ情報記憶部31は、自治体または配送事業者の管理端末から入力されたパラメータ情報を保存するために使用される。パラメータ情報は、物資の供給対象となる複数の地点における物資枯渇までの残り時間と物資の供給に必要な滞在時間、および複数の地点間の移動時間を含む。
最適経路・滞在時間記憶部32は、制御部1により得られる、延長後の枯渇時刻を最大化する物資配送経路(以後単に経路と呼ぶ)と、当該経路上の各地点における滞在時間を表す情報を保存するために使用される。
制御部1は、この発明の一実施形態に係る処理機能として、パラメータ情報取得処理部11と、枯渇時間最適値算出処理部12と、延長時刻更新処理部13と、最適経路・滞在時間設定制御部14と、支援情報出力処理部15とを備える。これらの処理部および制御部11~14は、何れもプログラム記憶部2に格納されたアプリケーション・プログラムを制御部1のハードウェアプロセッサに実行させることにより実現される。
なお、上記処理部11~14の一部または全部は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)等のハードウェアを用いて実現されてもよい。
パラメータ情報取得処理部11は、物資の配送に先立ち、例えば自治体または配送事業者の管理端末からネットワークを介して送信されるパラメータ情報を通信I/F部4により受信し、受信された上記パラメータ情報をパラメータ情報記憶部31に保存する処理を行う。
枯渇時間最適値算出処理部12は、上記パラメータ情報記憶部31に保存されたパラメータ情報に基づいて、1台の車両が移動しながら複数の地点に物資を順次配送する際に選択可能なすべての経路について、それぞれ地点ごとに物資の枯渇時間を算出してその最大値を求める。そして、上記枯渇時間の最大値が最小となる経路を最適経路として選択する処理を行う。枯渇時間は、上記パラメータ情報に含まれる、各地点における物資が枯渇するまでの残り時間と、各地点への車両の到着時刻とから算出可能である。到着時刻は、地点間の移動時間と各地点の滞在時間とから算出できる。
延長時刻更新処理部13は、上記枯渇時間最適値算出処理部12により選択された上記最適経路の枯渇時間最大値と当該最適経路上の地点数とから枯渇時間の地点平均を求め、この枯渇時間の地点平均の値をもとに物資の枯渇を延長するための延長時刻を更新する処理を行う。
最適経路・滞在時間設定制御部14は、更新された上記延長時刻が反映された最大枯渇時間を求め、この最大枯渇時間が所定の条件を満たすまで、上記枯渇時間最適値算出処理部12による最適経路の選択処理と、延長時刻更新処理部13による延長時刻の更新処理を繰り返し実行させる。そして、最適経路・滞在時間設定制御部14は、上記更新後の延長時刻が反映された上記最大枯渇時間が上記条件を満たしたときの最適経路と、その各地点における延長時刻から算出される滞在時間を、最適経路・滞在時間記憶部32に保存させる処理を行う。
支援情報出力処理部15は、上記最適経路・滞在時間記憶部32に記憶された最適経路およびその各地点の滞在時間を含む、物資の供給を支援するための支援情報を生成する。そして、生成された上記支援情報を、通信I/F部4から例えば自治体または配送事業者の管理端末、或いは配送車両に搭載された車載端末へ送信する処理を行う。
(動作例)
次に、以上のように構成された物資供給支援装置SVの動作例を説明する。
図3は、物資供給支援装置SVの制御部1が実行する物資供給支援動作の一例を示すフローチャートである。
(1)パラメータ情報の取得
例えば、災害が発生した場合に自治体または配送事業者は、物資の供給が必要となる全地点を選択し、各地点間の移動時間と、各地点における物資枯渇までの残り時間および物資供給に要する滞在時間を含むパラメータ情報を管理端末に入力する。そして、上記パラメータ情報を管理端末から図示しないネットワークを介して物資供給支援装置SVへ送信する。
これに対し、物資供給支援装置SVの制御部1は、ステップS10において、パラメータ情報取得処理部11の制御の下で、上記管理端末から送信されたパラメータ情報を通信I/F部4を介して受信し、受信された上記パラメータ情報をパラメータ情報記憶部31に保存する。
例えば、いま災害発生エリアを示す2次元平面上に物資配送対象の地点がn+1個あり、これらの地点をvi ,i∈{0,1,…,n},n∈Zと表記したとする。この場合、各地点vi 間の移動時間t(vi ,vj )∈R>0、出発時点である時刻t=0を基点としたときの各地点vi における物資枯渇までの残り時間di ∈R>0、各地点vi における滞在時間pi ∈R>0が管理端末において入力され、これらがパラメータ情報として管理端末から物資供給支援装置SVへ送られてパラメータ情報記憶部31に保存される。
(2)枯渇時間の最適値の算出
上記パラメータ情報が取得されると物資供給支援装置SVの制御部1は、先ずステップS20において、枯渇時間最適値算出処理部12の制御の下、経路ごとに各地点の枯渇時間を算出し、かつ当該枯渇時間の最大値が最小となる経路を選択する処理を、以下のように実行する。
図4は、枯渇時間最適値算出処理部12が実行する枯渇時間最適値算出処理の処理手順と処理内容の一例を示すフローチャートである。
枯渇時間最適値算出処理部12は、先ずステップS21により、選択可能なすべての経路の中から1つの経路rを選択し、続いてステップS22において上記経路r上の各地点vi における物資の枯渇時間Ti (r) をそれぞれ算出する。
この枯渇時間Ti (r) は、各地点における上記残り時間di (r) と、当該地点に車両が到着する時刻ai (r) とから、
により算出される。なお、各地点vi への車両の到着時刻ai (r) は、車両の移動時間と滞在時間pi とから算出できる。
そして、枯渇時間最適値算出処理部12は、ステップS23において、算出された上記各地点vi の枯渇時間Ti (r) の最大値を
として求める。この枯渇時間Ti (r) の最大値(以後最大枯渇時間とも云う)Tmax (r) は、経路rが与える枯渇時刻と車両の到着時刻との差の最大値に相当する。
枯渇時間最適値算出処理部12は、選択された上記1つの経路rについて枯渇時間の最大値Tmax (r) が求まると、ステップS24によりすべての経路rの選択が終了したか否かを判定する。この判定の結果、未選択の経路rがあればステップS21に戻って次の経路を選択し、ステップS22~S24により上記枯渇時間の最大値Tmax (r) を算出する処理を行う。以後同様に、すべての経路rについて枯渇時間の最大値Tmax (r) を算出する処理を繰り返す。
そして、すべての経路rについて枯渇時間の最大値Tmax (r) の算出が終了すると、枯渇時間最適値算出処理部12は、ステップS25において、上記枯渇時間の最大値Tmax (r) を最小にする経路r* を
により求める。
この枯渇時間の最大値Tmax (r) を最小にする経路r* が最も枯渇時間の少ない最適経路であり、最小値が枯渇時間最大値Tmax (r) の最適値である。なお、上記最適経路r* の算出には、経路rについて総数え上げを行って最適となるものを求める手法や分枝限定法等の周知の手法を用いることができる。
(3)延長時刻の更新
物資供給支援装置SVの制御部1は、次にステップS30において、延長時刻更新処理部13の制御の下、上記最適経路r* 上の各地点vi に与える延長時刻を更新する処理を以下のように実行する。
ところで、各地点vi における延長後の枯渇時刻を最大化するには、理想的には各地点の延長後の枯渇時刻がすべて同一になるような経路と延長時刻を求めればよい。そこで、この例では、各地点vi における延長後の枯渇時刻を平均化する経路と延長時刻を求める。
図5は、延長時刻更新処理部13が実行する延長時刻更新処理の処理手順と処理内容の一例を示すフローチャートである。
延長時刻更新処理部13は、先ずステップS31により、上記枯渇時間最適値算出処理部12から、選択された上記最適経路r* の枯渇時間の最大値Tmax (r*) を受け取る。延長時刻更新処理部13は、次にステップS32において、選択された上記最適経路r* 上の各地点vi における延長時刻Xを、
により更新する。
ここで、延長時刻Xとは、車両の出発時刻t=0を基点とする延長後の時刻であり、nは地点数を、kは延長時刻に対する延長後の枯渇時間の割合をそれぞれ示す。このうちkの値は、各地点vi に(i=1,…,n)おいて一定の値であり、かつ残り時間di に依存しない値であるとする。
すなわち、延長時刻更新処理部13は、上記(1) 式において、枯渇時間最大値Tmax (r*) の地点平均値を更新前の延長時刻Xから引き算することで、延長時刻Xを更新する。延長時刻更新処理部13は、上記計算により得られた上記更新後の延長時刻Xを、ステップS33により最適経路・滞在時間設定制御部14へ出力する。
(4)最適経路および滞在時間の設定
上記延長時刻更新処理部13により更新後の延長時刻が得られると、物資供給支援装置SVの制御部1は、次にステップS40において、最適経路・滞在時間設定制御部14により、上記延長時刻が反映されたときの最適経路とその各地点における滞在時間を求める制御を、以下のように実行する。
図6は、最適経路・滞在時間設定制御部14が実行する制御の手順と処理内容の一例を示すフローチャートである。
最適経路・滞在時間設定制御部14は、先ずステップS41により上記延長時刻更新処理部13から更新後の延長時刻Xを受け取り、続いてステップS42において、上記延長時刻Xが反映された最大枯渇時間Tmax (r*) を算出する。この延長時刻Xが反映された最大枯渇時間Tmax (r*) は、例えば次のように算出することができる。
すなわち、先ず各地点vi における上記延長時刻Xと枯渇時刻との差から当該各地点vi における滞在時間pi が算出され、算出された上記滞在時間pi と各地点vi までの移動時間とから各地点vi への到着時刻ai が算出される。そして、算出された上記到着時刻ai と枯渇時刻とから各地点vi における枯渇時間Ti (r*) が算出され、その各算出結果から経路r* における最大枯渇時間Tmax (r*) を求めることができる。
最適経路・滞在時間設定制御部14は、次にステップS43において、算出された上記延長時刻Xが反映された最大枯渇時間Tmax (r*) の絶対値を、更新条件として予め設定されたしきい値と比較し、上記最大枯渇時間Tmax (r*) の絶対値はしきい値未満であるか否かを判定する。そして、上記最大枯渇時間Tmax (r*) の絶対値がしきい値未満になっていなければ、枯渇時間最適値算出処理部12に対し、上記更新後の延長時刻Xが反映された最大枯渇時間Tmax (r*) の再計算と最適経路r* の再選択を指示する。
上記指示を受け取ると枯渇時間最適値算出処理部12は、ステップS21~S25により、すべての経路rの各々について、各地点vi の上記更新後の延長時刻Xが反映された枯渇時間を再計算する。そして、この再計算の結果をもとに枯渇時間の最大値Tmax (r) を求め、この枯渇時間の最大値Tmax (r) が最小となる経路r* を再選択する。そして、枯渇時間最適値算出処理部12は、上記再選択した経路r* と枯渇時間の最大値Tmax (r) を延長時刻更新処理部13に渡す。
上記延長時刻更新処理部13は、図5に示したステップS31~S33により、上記枯渇時間の最大値Tmax (r) を受け取って、この枯渇時間の最大値Tmax (r) をもとに延長時刻Xを更新する。そして、更新後の延長時刻Xを最適経路・滞在時間設定制御部14に通知する。
最適経路・滞在時間設定制御部14は、図6に示したステップS41~S43により、上記延長時刻更新処理部13から通知された上記更新後の延長時刻をもとに、この延長時刻Xが反映された最大枯渇時間Tmax (r*) を算出し、算出された最大枯渇時間Tmax (r*) がしきい値未満であるか否かを再度判定する。そして、この判定の結果、最大枯渇時間Tmax (r*) が依然としてしきい値未満まで低下していなければ、枯渇時間最適値算出処理部12による最適経路の再選択処理に戻る。
以後同様に、物資供給支援装置SVの制御部1は、最適経路・滞在時間設定制御部14の制御の下、最大枯渇時間Tmax (r*) がしきい値未満になるまで、上記枯渇時間最適値算出処理部12による最適経路の再選択処理と、延長時刻更新処理部13による延長時刻の更新処理を、繰り返し実行する。
一方、上記更新後の延長時刻Xが反映された最大枯渇時間Tmax (r*) がしきい値未満に低下したとする。この場合、最適経路・滞在時間設定制御部14は、選択された上記最適経路r* 上の地点間における延長後の枯渇時間差が0に近くなったと判断する。つまり、最適経路上の地点間における延長後の枯渇時刻が平均化されたと判断し、ステップS44に移行する。
最適経路・滞在時間設定制御部14は、ステップS44において、上記枯渇時間最適値算出処理部12および延長時刻更新処理部13により最終的に得られた最適経路r* の各地点vi における延長時刻Xをもとに、各地点vi の滞在時間Pi を算出する。滞在時間Pi は、上記延長時刻Xと枯渇時刻との差として求められる。そして、最適経路・滞在時間設定制御部14は、ステップS45において、上記最終的な最適経路r* および上記滞在時間Pi を表す情報を、延長後の枯渇時刻を最大化する最適経路とその各地点の滞在時間を表す情報として、最適経路・滞在時間記憶部32に保存する。
(5)支援情報の生成および出力
物資供給支援装置SVの制御部1は、最後にステップS50において、支援情報出力処理部15の制御の下で、上記最適経路・滞在時間記憶部32から最適経路r* とその各地点vi の滞在時間Pi を表す情報を読み出し、読み出された上記最適経路r* とその各地点vi の滞在時間Pi を表す情報を含む支援情報を生成する。支援情報には、上記最適経路および滞在時間Pi を表す情報に加え、例えば、上記滞在時間Pi に対応する物資供給量、上記最適経路に対応する道路情報や気象情報等を含めてもよい。なお、上記道路情報および気象情報等は、例えばWeb上のサイトから取得することができる。
(動作の具体例)
次に、以上述べた一例の処理動作の具体例を説明する。
いま、仮に被災エリアに点在する地点をv0 ,v1 ,v2 ,v3 ,v4 ,v5 ,v6 とする。そして、これらの地点v1 ,v2 ,v3 ,v4 ,v5 ,v6の物資が枯渇するまでの残り時間をそれぞれd1 =17,d2 =19,d3 =18,d4 =18,d5 =18,d6 =19とし、各地点v1 ,v2 ,v3 ,v4 ,v5 ,v6 に与えられた延長時刻Xの初期値をX=25、各地点v1 ,v2 ,v3 ,v4 ,v5 ,v6 における物資供給のために必要な滞在時間をそれぞれp1 =8 ,p2 =6 ,p3 =7 ,p4 =7 ,p5 =7 ,p6 =6 としたとする。
図7は、この場合の各地点v1 ,v2 ,v3 ,v4 ,v5 ,v6 間における移動時間の一例を示したもので、単位は時間[h]である。
いま、出発時刻t=0時とし、1台の車両により各地点v1 ,v2 ,v3 ,v4 ,v5 ,v6 に順次物資を供給する場合を想定する。この条件の下で、枯渇時間最適値算出処理部12により最大枯渇時間Tmax (r) を算出し、Tmax (r) =23.45時間を得る。
次に、延長時刻更新処理部13により、上記最大枯渇時間Tmax (r) を前記(1) 式に適用して延長時刻Xを再計算すると、
が得られる。
そして、最適経路・滞在時間設定制御部14により、上記再計算された延長時刻X=21.1が反映された最大枯渇時間Tmax (r) を計算すると、Tmax (r) =3.9時間が得られる。最適経路・滞在時間設定制御部14は、続いて上記延長時刻X=21.1が反映された最大枯渇時間Tmax (r) をしきい値と比較し、上記最大枯渇時間Tmax (r) がしきい値未満であるか否かを判定する。
いま、例えばしきい値が0.1に設定されていたとする。そうすると、上記延長時刻Xが反映された最大枯渇時間Tmax (r) =3.9時間はしきい値0.1未満になっていない。このため、最適経路・滞在時間設定制御部14は、枯渇時間最適値算出処理部12に対し、全経路を対象に最大枯渇時間が最小となる経路の再選択を行わせる。そして、延長時刻更新処理部13に対し、上記再選択された経路の各地点の延長時刻Xを更新する処理を行わせる。これにより延長時刻更新処理部13では、上記再計算された延長時刻X=21.1が(1) 式に代入されて、延長時刻Xが再計算される。
最適経路・滞在時間設定制御部14は、再計算された上記延長時刻Xが反映された最大枯渇時間Tmax (r) を算出し、算出された上記最大枯渇時間Tmax (r) がしきい値0.1未満になったか否かを再び判定する。そして、上記最大枯渇時間Tmax (r) がしきい値未満になっていなければ、上記枯渇時間最適値算出処理部12による経路の再選択処理と、延長時刻更新処理部13による各地点の延長時刻Xを更新する処理を再度実行させる。以後同様に、最適経路・滞在時間設定制御部14は、最大枯渇時間Tmax (r) がしきい値0.1未満になるまで、上記経路の再選択処理と延長時刻の更新処理を繰り返し実行させる。
以上の繰り返し制御により、例えば最大枯渇時間Tmax (r) が
3.9 → 0.65 → 0.11 → 0.02
のように変化したとする。最適経路・滞在時間設定制御部14は、最大枯渇時間Tmax (r) が0.02になった時点で、この値がしきい値0.1未満であるため、最適経路r* の選択処理と延長時刻Xの更新処理を終了する。
そして最適経路・滞在時間設定制御部14は、上記最大枯渇時間Tmax (r) がしきい値未満である0.02になったときの最終的の延長時刻X=20.3をもとに、各地点v1 ,v2 ,v3 ,v4 ,v5 ,v6 における滞在時間pi を、例えば
1 =5.3,p2 =1.3,p3 =2.3,p4 =2.3 ,p5 =2.3,p6 =1.3
のように算出する。
また最適経路・滞在時間設定制御部14は、最適経路r* を
0 → v4 → v1 → v3 → v5 → v2 → v6
と決定する。図8に、決定された上記最適経路r* を2次元平面上に示した場合の一例を示す。
(作用・効果)
以上述べたように一実施形態では、物資供給に係るパラメータ情報に基づいて、先ず枯渇時間最適値算出処理部12により、想定されるすべての経路についてそれぞれその各地点vi における物資の枯渇時間Ti (r) を算出してその最大値Tmax (r) を求め、この枯渇時間の最大値Tmax (r) が最小となる経路を最適経路r* として選択する。次に、延長時刻更新処理部13により、上記最適経路r* における最大枯渇時間Tmax (r) と地点数とをもとに延長時刻Xを更新する。そして、最適経路・滞在時間設定制御部14により、更新後の延長時刻を反映した最大枯渇時間Tmax (r) の絶対値がしきい値未満になるまで、上記最適経路の選択処理および上記延長時刻Xの更新処理を繰り返し実行させ、上記延長時刻Xを反映した最大枯渇時間Tmax (r) の絶対値がしきい値未満になったとき、このときの最終的な経路r* と、延長時刻Xから算出される各地点vi の滞在時間点せpi を、最適経路および各地点の最適な滞在時間とするようにしている。
従って、物資供給後まで考慮して、延長後の枯渇時刻を最大化する経路とその各地点における滞在時間を求めることが可能となる。
[その他の実施形態]
(1)前記一実施形態では、物資の供給対象となるすべての地点について、延長後の枯渇時刻を最大化する経路とその各地点における滞在時間を求める場合について述べた。しかし、この発明はそれに限定されるものではない。例えば、上記すべての地点のうち物資の供給を行わない地点を指定し、この指定地点を除いた残りの地点集合について延長後の枯渇時間を最大化する経路と各地点の滞在時間を求めるようにしてもよい。
このようにすると、例えば枯渇時刻までの残り時間がなく物資の供給が間に合わないことが明らかな地点や、枯渇時刻までに十分な時間があり実質的に物資の供給が当面不要な地点を除外して、残りのできる限り多くの地点に対し、枯渇前に効率的に物資を供給することが可能となる。
(2)前記一実施形態では、パラメータ取得処理から支援情報出力処理までの一連の処理のすべてを、1台のサーバコンピュータからなる物資供給支援装置SVで実行する場合を例にとって説明した。しかし、上記パラメータ取得処理から支援情報出力処理までの一連の処理のうちのすべてまたは一部を、複数のサーバコンピュータまたはパーソナルコンピュータで分散処理するようにしてもよい。またこの場合、処理を行う情報処理装置は、サーバコンピュータまたはパーソナルコンピュータに限定されるものではなく、スマートフォンやタブレット型端末等の携帯情報端末であってもよい。
(3)前記一実施形態では、災害発生時に複数の地点に物資を供給する場合を例にとって説明した。しかし、この発明はそれに限らず、平常時において例えば複数の店舗へ商品を配送するときの支援システムとしても適用可能である。
(4)また、輸送媒体としては、トラック等の道路を走行する車両以外に、鉄道や船舶、ドローン等の飛翔体を選択的に用いることが可能である。その他、物資供給支援装置の機能、処理手順と処理内容、物資の種類、支援情報の内容等についても、この発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。
以上、この発明の実施形態を詳細に説明してきたが、前述までの説明はあらゆる点においてこの発明の例示に過ぎない。この発明の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形を行うことができることは言うまでもない。つまり、この発明の実施にあたって、実施形態に応じた具体的構成が適宜採用されてもよい。
要するにこの発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
SV…物資供給支援装置
1…制御部
2…プログラム記憶部
3…データ記憶部
4…通信I/F部
5…バス
11…パラメータ情報取得処理部
12…枯渇時間最適値算出処理部
13…延長時刻更新処理部
14…最適経路・滞在時間設定制御部
15…支援情報出力処理部
31…パラメータ情報記憶部
32…最適経路・滞在時間記憶部

Claims (4)

  1. 複数の地点に対し物資を順次供給する業務を支援する物資供給支援装置であって、
    前記複数の地点における前記物資の供給および枯渇に関係するパラメータ情報を取得する第1の処理部と、
    前記パラメータ情報に基づいて、前記複数の地点に対し設定可能な複数の物資供給経路の各々について、前記複数の地点において前記物資が枯渇している時間である枯渇時間を算出し、算出された前記枯渇時間の最大値が最小となる前記物資供給経路を最適経路として選択する第2の処理部と、
    選択された前記最適経路における前記枯渇時間の最大値と当該最適経路における地点数とから前記枯渇時間の地点平均値を求め、前記枯渇時間の地点平均値をもとに前記最適経路における前記複数の地点に対し与える、前記物資が枯渇する時刻を延長するための延長時刻を更新する第3の処理部と、
    前記複数の地点の各々について、前記延長時刻まで延長された前記物資が枯渇する時刻と、当該地点への前記物資の到着時刻とをもとに、前記延長時刻まで延長された前記物資が枯渇する時刻から始まる前記枯渇時間をそれぞれ算出し、算出された前記枯渇時間の最大値が所定の条件を満たすまで、前記第2の処理部による前記最適経路の選択処理および前記第3の処理部による前記延長時刻の更新処理を繰り返し行わせ、前記延長時刻まで延長された前記物資が枯渇する時刻から始まる前記枯渇時間の最大値が前記条件を満たしたときの前記最適経路と、前記延長時刻と延長前の前記物資が枯渇する時刻との差として算出される前記複数の地点における滞在時間とを出力する第4の処理部と、
    出力された前記最適経路および前記滞在時間を表す情報を含む支援情報を生成し出力する第5の処理部と
    を具備する物資供給支援装置。
  2. 前記第2の処理部は、前記パラメータ情報により定義される前記複数の地点間の移動時間と前記滞在時間とから前記複数の地点への到着時刻を算出し、算出された前記到着時刻と、前記パラメータ情報により定義される枯渇までの残り時間とから、前記複数の地点における前記物資の前記枯渇時間を算出する、請求項1に記載の物資供給支援装置。
  3. 複数の地点に対し物資を順次供給する業務を支援する処理を、情報処理装置が実行する物資供給支援方法であって、
    前記複数の地点における前記物資の供給および枯渇に関係するパラメータ情報を取得する過程と、
    前記パラメータ情報に基づいて、前記複数の地点に対し設定可能な複数の物資供給経路の各々について、前記複数の地点において前記物資が枯渇している時間である枯渇時間を算出し、算出された前記枯渇時間の最大値が最小となる前記物資供給経路を最適経路として選択する過程と、
    選択された前記最適経路における前記枯渇時間の最大値と当該最適経路における地点数とから前記枯渇時間の地点平均値を求め、前記枯渇時間の地点平均値をもとに前記最適経路における前記複数の地点に対し与える、前記物資が枯渇する時刻を延長するための延長時刻を更新する過程と、
    前記複数の地点の各々について、前記延長時刻まで延長された前記物資が枯渇する時刻と、当該地点への前記物資の到着時刻とをもとに、前記延長時刻まで延長された前記物資が枯渇する時刻から始まる前記枯渇時間をそれぞれ算出し、算出された前記枯渇時間の最大値が所定の条件を満たすまで、前記最適経路の選択処理および前記延長時刻の更新処理を繰り返し行わせ、前記延長時刻まで延長された前記物資が枯渇する時刻から始まる前記枯渇時間の最大値が前記条件を満たしたときの前記最適経路と、前記延長時刻と延長前の前記物資が枯渇する時刻との差として算出される前記複数の地点における滞在時間とを出力する過程と、
    出力された前記最適経路および前記滞在時間を表す情報を含む支援情報を生成し出力する過程と
    を具備する物資供給支援方法。
  4. 請求項1または請求項2に記載の物資供給支援装置が具備する前記第1乃至第5の処理部が実行する処理のすべてを、前記物資供給支援装置が備えるプロセッサに実行させるプログラム。
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