JP7742770B2 - 硬化性樹脂組成物 - Google Patents
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Description
本発明で使用するエポキシ基含有化合物は、分子内に一つ以上のエポキシ基を有するものであれば特に制限されない。例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型の水素添加エポキシ樹脂、ポリプロピレングリコール型エポキシ樹脂、ポリテトラメチレングリコール型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、フェニルメタン型エポキシ樹脂、テトラキスフェノールメタン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、トリアジン核を骨格に有するエポキシ樹脂、およびビスフェノールAアルキレンオキサイド付加物型のエポキシ樹脂等が挙げられる。これらエポキシ樹脂の1種を単独で、あるいは、2種以上を混合して使用してもよい。
本発明で使用するベンゾオキサジン環構造含有化合物は、分子内に1個以上のベンゾオキサジン環構造を有していれば特に制限はないが、分子中に2個以上のベンゾオキサジン環構造を含むものが、硬化後に架橋構造を形成し、化学的安定性に優れた樹脂組成物を得ることができるため好ましい。
本発明の六方晶窒化ホウ素粉末は放熱フィラーとして使用する。本発明において、六方晶窒化ホウ素粉末は、粒度分布から求めた粒径D50が3μm~30μm、BET比表面積から求めた粒径dと前記D50の比(D50/d)が19以下である。
本発明で使用する六方晶窒化ホウ素粉末は、粒度分布から求めた粒径D50が3μm~30μmである。D50を30μm以下とすることで、混合の際に高い分散性を有し、六方晶窒化ホウ素粉末を樹脂組成物に均一に存在させることができ、ピール強度が高い樹脂組成物を得ることが出来る。D50は22μm以下が好ましい。また、D50を3μm以上とすることで、粒子同士の熱伝導距離が適したものとなり、樹脂組成物の熱導電性が向上しやすい傾向にある。平均粒径は10μm以上が好ましく、15μm以上が好ましい。なお、D50は、粒度分布測定により得られた体積頻度分布において、体積頻度の累積値が50%となるところの粒径の値である。六方晶窒化ホウ素粉末の粒度分布は、実施例に記載の方法で測定することが出来る。
本発明の六方晶窒化ホウ素粉末は、BET比表面積から求めた平均粒径dと、D50の比(D50/d)が19以下である。D50は凝集粒子も含めた粒径として測定される。一方で、BET比表面積から求めた平均粒径dは、凝集粒子の影響は受けず、六方晶窒化ホウ素一次粒子の粒径に依存するものである。そのため、D50/dが小さいことは、凝集粒子が少なく、六方晶窒化ホウ素が単粒子として粉末中に存在しており、単粒子に近い性状を示すことを意味している。
なお、ρは六方晶窒化ホウ素の密度を表しており、本発明では2.27g/m3とする。SAは六方晶窒化ホウ素粉末のBET比表面積(m2/g)であり、実施例に記載の方法で測定することが出来る。
本発明の六方晶窒化ホウ素粉末のBET比表面積は、好ましくは1.0m2/g~2.5m2/gであり、より好ましくは1.3m2/g~2.0m2/gである。BET比表面積を前記範囲とすることにより、D50を3μm~30μmに制御しやすくなる。また、BET比表面積を1.0m2/g以上とすることにより、高いピール強度が得られやすい。BET比表面積を2.5m2/g未満とすることにより、高い熱伝導率が得られやすい。
本発明の六方晶窒化ホウ素粉末は、平均アスペクト比が1~10の範囲であることが好ましい。六方晶窒化ホウ素はab軸方向とc軸方向の熱伝導率が大きく異なるため脂組成物中で配向して樹脂組成物の熱伝導異方性が大きくなってしまうことがあるが、平均アスペクト比が前記範囲であれば、樹脂組成物の熱伝導異方性を小さくすることが容易となる。
本発明の硬化性樹脂組成物において、前記六方晶窒化ホウ素粉末の含有量は、硬化性樹脂組成全体の55容量%~75容量%であることが好ましく、60容量%~70容量%であることがより好ましい。六方晶窒化ホウ素粉末の含有量を55容量%以上とすることで、硬化後の樹脂組成物の熱伝導率を高くすることが容易となる。また、六方晶窒化ホウ素粉末の含有量を75容量%以下とすることでシート成形時に気泡が生じにくく、よりピール強度が高い樹脂組成物を得ることが容易となる。
本発明の樹脂組成物に配合される六方晶窒化ホウ素粉末の製造方法は特に限定されない。六方晶窒化ホウ素は一般に、含酸素ホウ素化合物と窒素を高温化で反応させる還元窒化法、ホウ酸メラミンを熱分解させるメラミン法などで製造される。
本発明の硬化性樹脂組成物は、本発明の効果に影響を与えない範囲で、その他の成分を含んでいてもよい。その他の成分としては、無機フィラー、硬化剤、変色防止剤、界面活性剤、分散剤、カップリング剤、着色剤、可塑剤、粘度調整剤、抗菌剤などが挙げられる。
本発明の硬化性樹脂組成物の製造方法は特に限定されず、公知の方法で調整することが出来る。例えば、硬化性樹脂組成物に配合する各成分を計量し、混合機を使用して混合することで、硬化性樹脂組成物を得ることが可能である。
硬化性樹脂組成物は、所望の形状に成形後に硬化させることで、樹脂組成物を得ることが出来る。硬化性樹脂組成物の硬化は、加熱してエポキシ基含有化合物を重合させることで行うことが出来る。加熱の条件は樹脂組成物の組成によって調整すれば良く、例えば、160~240℃で2~5時間加熱する方法が挙げられる。
HORIBA社製LA-950V2を用いてレーザー回折散乱法により求めた。具体的には、六方晶窒化ホウ素粉末0.3gをエタノール50ccに分散させ測定し、体積基準の平均粒径(D50)を算出した。
Micromeritics社製フローソーブIII2310を用いて、窒素ガスを吸着種としたガス吸着試験を行い、窒素吸着等温線を測定した。具体的には、前処理として200℃で10分間、真空乾燥脱気を行った六方晶窒化ホウ素粉末に対して、ガス流量15cm3/minの条件で連続流動法を用いて窒素ガスの吸着脱離等温線を測定し、BET法により比表面積を算出した。
六方晶窒化ホウ素粉末を日立ハイテクノロジー社製、走査型電子顕微鏡(SEM)SU3500を用いて、1万倍に拡大した粒子の形状を撮影した。得られた画像について、各六方晶窒化ホウ素粒子の長さと厚みを読み取り、長さ/厚みの比をアスペクト比として算出した。本実施例におけるアスペクト比は50個の粒子の観察結果の相加平均値として算出したものである。
硬化性樹組成物を、熱プレスを使用して、温度220℃、圧力20MPa、保持時間4時間の条件で硬化させた。硬化させた樹脂組成物の片面に銅箔を重ね、真空減圧下、200℃、プレス圧力20MPaで10分間加熱・加圧して貼り付けた。その後、反対側の面に対しても同様の操作を行い、金属箔と樹脂組成物とを積層したシートを作製した。得られた金属箔と樹脂組成物とを積層したシートに対して、島津社製、オートグラフAG-Xpusを用い、JIS C6481:1996に準じた方法でピール強度測定を行い評価した。
酸化ホウ素1950g、カーボンブラック830g、炭酸カルシウム552gを混合撹拌機にて混合した。この混合物を、黒鉛製タンマン炉を用いて、窒素雰囲気下、10℃/分で1500℃まで昇温し、6時間保持後、5℃/分で1800℃まで昇温し、2時間還元窒化し、粗六方晶窒化ホウ素粉末を得た。次いで、得られた粗六方晶窒化ホウ素粉末を石臼式磨砕機にて解砕した後、粗六方晶窒化ホウ素粉末に対して等量の35wt%塩酸を加えて、15時間攪拌することで酸洗浄を行った。塩酸を濾過した後に純水を用いて洗浄を行った後、吸引濾過により粉末中水分率が50重量%以下になるまで脱水を行った。上記方法で洗浄した粗六方晶窒化ホウ素粉末を200℃で12時間、減圧乾燥し、冷却後、目的とする六方晶窒化ホウ素粉末BN-Aを得た。得られた六方晶窒化ホウ素粉末の物性を表1に示す。
硬化性樹脂組成物の組成を表2に示すとおりに変更した以外は、実施例1と同様にして硬化性樹脂組成物及び試験体を得て、ピール強度の評価を行った。硬化性樹脂組成物の組成と評価結果を表2に示す。
エポキシ基含有化合物(三菱化学株式会社製、JER828(商品名))と、上記式(4)に示すベンゾオキサジン環構造含有化合物(四国化成社製、P-d型ベンゾオキサジン)を前記エポキシ基含有化合物のエポキシ基1molに対して2.2molと、アミン系硬化剤をエポキシ含有化合物100質量部に対して0.1質量部と、前記BN-Aを硬化性樹脂組成物全体に対して60容量%となるように量り取り、これにさらに溶剤としてシクロヘキサノンを硬化性樹脂組成物100質量部に対して55質量部を加え、自転公転ミキサー(倉敷紡績製マゼルスターKK-250S)を用いて混合し、混合物を作製した。前記混合物を、用いて実施例1と同様に、試験体を作製し、ピール強度を測定した。硬化性樹脂組成物の組成と評価結果を表2に示す。
酸化ホウ素1950g、カーボンブラック830g、炭酸カルシウム276gを混合撹拌機にて混合した。この混合物を、黒鉛製タンマン炉を用いて、窒素雰囲気下、10℃/分で1500℃まで昇温し、6時間保持後、5℃/分で1800℃まで昇温し、2時間還元窒化し、粗六方晶窒化ホウ素粉末を得た。次いで、得られた粗六方晶窒化ホウ素粉末を石臼式磨砕機にて解砕した後の粗六方晶窒化ホウ素粉末に対して等量の35wt%塩酸を加えて、15時間攪拌することで酸洗浄を行った。塩酸を濾過した後に純水を用いて洗浄を行った後、吸引濾過により粉末中水分率が50重量%以下になるまで脱水を行った。上記方法で洗浄した粗六方晶窒化ホウ素粉末を200℃で12時間、減圧乾燥し、冷却後、目的とする六方晶窒化ホウ素粉末(BN-B)を得た。得られた六方晶窒化ホウ素粉末の物性を表1に示す。
酸化ホウ素1950g、カーボンブラック830g、炭酸カルシウム552g、炭化ホウ素180gを混合撹拌機にて混合した。この混合物を、黒鉛製タンマン炉を用いて、窒素雰囲気下、10℃/分で1500℃まで昇温し、6時間保持後、5℃/分で1900℃まで昇温し、2時間還元窒化し、粗六方晶窒化ホウ素粉末を得た。次いで、得られた粗六方晶窒化ホウ素粉末を石臼式磨砕機にて解砕した後の粗六方晶窒化ホウ素粉末に対して等量の35wt%塩酸を加えて、15時間攪拌することで酸洗浄を行った。塩酸を濾過した後に純水を用いて洗浄を行った後、吸引濾過により粉末中水分率が50重量%以下になるまで脱水を行った。上記方法で洗浄した粗六方晶窒化ホウ素粉末を200℃で12時間、減圧乾燥した後に、黒鉛製タンマン炉を用いて、窒素ガス雰囲気下、5℃/分で1750℃まで昇温し、6時間保持後、目的とする六方晶窒化ホウ素粉末(BN-C)を得た。得られた六方晶窒化ホウ素粉末の物性を表1に示す。
Claims (1)
- エポキシ基含有化合物と、ベンゾオキサジン環構造含有化合物と、六方晶窒化ホウ素粉末を含む硬化性樹脂組成物であって、前記ベンゾオキサジン環構造含有化合物の含有量が、硬化性樹脂組成物中のエポキシ基1molに対して1.0mol~5.0molであり、前記六方晶窒化ホウ素粉末の配合量が硬化性樹脂組成物全体の55~75容量%であり、前記六方晶窒化ホウ素粉末は、粒度分布により求めた平均粒径D50が3μm~30μm、BET比表面積から求めた平均粒径dと前記D50の比(D50/d)が19以下であることを特徴とする、硬化性樹脂組成物。
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