JP7743791B2 - 食肉又は食肉様加工食品の製造方法 - Google Patents
食肉又は食肉様加工食品の製造方法Info
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Description
[2] 植物油脂にリパーゼを添加して5分間以上経過した後に、混合物を、食肉又は食肉様加工食品の原料に配合する、[1]に記載の方法。
[3] 食肉又は食肉様加工食品の原料の合計を100重量部としたとき、植物油脂にリパーゼを添加して得た混合物を10重量部以上配合する、[1]又は[2]に記載の方法。
[4] 植物油脂が、菜種油、オリーブ油、コーン油、大豆油、ごま油、コメ油、グレープシード油、パーム油、ココナッツ油からなる群より選択される1種以上である、[1]~[3]の何れかに記載の方法。
[5] 植物油脂中の構成脂肪酸の合計を100重量%としたとき、一価不飽和脂肪酸が30重量%以上である、[1]~[4]の何れかに記載の方法。
[6] 食肉又は食肉様加工食品が、ハンバーグ若しくはハンバーグ様加工食品、ミートボール若しくはミートボール様加工食品、パテ若しくはパテ様加工食品、ハム若しくはハム様加工食品、ソーセージ若しくはソーセージ様加工食品、ギョーザ若しくはギョーザ様加工食品、又は、シューマイ若しくはシューマイ様加工食品である、[1]~[5]の何れかに記載の方法。
[7] 植物油脂にリパーゼを添加して得た混合物を、食肉又は食肉様加工食品の原料に配合する、植物油脂を含有する食肉又は食肉様加工食品の歩留まりを向上させる方法。
[8] 植物油脂にリパーゼを添加して5分間以上経過した後に、混合物を、食肉又は食肉様加工食品の原料に配合する、[7]に記載の方法。
[9] 植物油脂が、菜種油、オリーブ油、コーン油、大豆油、ごま油、コメ油、グレープシード油、パーム油、ココナッツ油からなる群より選択される1種以上である、[7]又は[8]に記載の方法。
[10] 植物油脂中の構成脂肪酸の合計を100重量%としたとき、一価不飽和脂肪酸が30重量%以上である、[7]~[9]の何れかに記載の方法。
[11] 食肉又は食肉様加工食品が、ハンバーグ若しくはハンバーグ様加工食品、ミートボール若しくはミートボール様加工食品、パテ若しくはパテ様加工食品、ハム若しくはハム様加工食品、ソーセージ若しくはソーセージ様加工食品、ギョーザ若しくはギョーザ様加工食品、又は、シューマイ若しくはシューマイ様加工食品である、[7]~[10]の何れかに記載の方法。
[12] 植物油脂にリパーゼを添加して得た混合物を配合してなる、食肉又は食肉様加工食品。
本明細書において、「食肉又は食肉様加工食品」とは、食肉加工食品と食肉様加工食品の双方を意味する。
本発明の食肉又は食肉様加工食品の製造方法(以下、単に「本発明の製造方法」ともいう。)は、植物油脂にリパーゼを添加して得た混合物を、食肉又は食肉様加工食品の原料に配合することを特徴とする。
各種植物油脂の構成脂肪酸組成は、例えば、米国農務省(USDA)が公開している食品成分データベース(USDA Food Composition Databases)を参照することができる。
なお、リパーゼの酵素活性は、例えば、基質とするオリーブ油の乳化液にリパーゼを一定時間作用させ、遊離した脂肪酸の量をアルカリで定量することにより、酵素活性を算出することができる。本明細書では、37℃にて、1分間に1μmolの脂肪酸を遊離する酵素量を、1Uと定義した。
(A)植物油脂にリパーゼを添加する工程、及び
(B)工程(A)で得た混合物を、食肉又は食肉様加工食品の原料に添加する工程
を含む。工程(A)におけるpHや温度等の条件、工程(A)と工程(B)の時間的な間隔については先述のとおりである。
なお、トランスグルタミナーゼの酵素活性については、例えば、ベンジルオキシカルボニル-L-グルタミニルグリシンとヒドロキシルアミンを基質として反応を行わせ、生成したヒドロキサム酸の鉄錯体を、トリクロロ酢酸存在下で形成させた後、525nmの吸光度を測定して、ヒドロキサム酸の生成量を検量線より求めることにより、算出することができる。本明細書では、37℃、pH6.0で1分間に1μmolのヒドロキサム酸を生成する酵素量を、1Uと定義した(特開昭64-27471号公報参照)。
植物由来のタンパク質原料に、パテの具体的仕様に応じて、動物油脂、他タンパク質原料、デンプン質素材、増粘剤、結着剤、保存料、酸化防止剤、pH調整剤、乳化剤、調味料、香味料、着色料、栄養強化剤等の他の食品素材を添加してミキサーにて混合する。他の食品素材は、植物由来のタンパク質原料に一度に添加し混合してよく、又は、増粘剤や結着剤を含むつなぎ区分、調味料や香味料を含む調味料区分、他タンパク質原料を含む他タンパク区分などのように各区分に分けた上で、区分毎に添加し混合してもよい。そこに、予め調製しておいた、植物油脂にリパーゼを添加して得た混合物を添加してミキサーにて混合する。なお、他の食品素材を区分毎に添加し混合する場合、植物油脂にリパーゼを添加して得た混合物は、全ての区分を混合した後に添加してもよく、一部の区分を混合した後に添加してもよい。一部の区分を混合した後に添加する場合、植物油脂にリパーゼを添加して得た混合物の添加後、さらに残りの区分を添加し混合すればよい。次いで、得られた混合物を成形し、蒸し煮、焼成等の加熱処理を行い、冷却する。
なお、植物由来のタンパク質原料に代えて/加えて食肉を配合してもよい。
本発明は、植物油脂を含有する食肉又は食肉様加工食品の歩留まりを向上させる方法も提供する。
本発明は、食肉又は食肉様加工食品も提供する。
(1)植物油脂にリパーゼを添加した混合物の調製
植物油脂として、菜種油、オリーブ油、コーン油、大豆油、ごま油、コメ油、グレープシード油を準備した。ステンレスビーカーに各植物油脂を入れ、そこにリパーゼを添加した。リパーゼの添加量は、植物油脂1gあたり0.6Uとした。4℃で1分間混合し、混合物を得た。該混合物は、4℃で1時間静置した後、下記(2)の工程に供した。
(a)水にカラメル色素を溶解し、そこに粒状エンドウ豆タンパク質と粉状エンドウ豆タンパク質を添加して、ホバートミキサーで3分間混合した(各成分の配合量は表1中「A」の植物由来タンパク区分に示す)。別途、熱湯にメチルセルロースを分散させ、氷水と混合し溶解させた(各成分の配合量は表1中「B」のつなぎ区分に示す。)。上記で得た植物由来タンパク区分とつなぎ区分を、ホバートミキサーで2分間混合し、そこに表1中「C」の調味料区分と「D」の他タンパク区分を添加し、ホバートミキサーで5分間混合した。
(b)上記(a)で得た食肉様加工食品の原料に、上記(1)で得た混合物を加え、ホバートミキサーで2分間混合した。表1に示すとおり、食肉様加工食品の原料「a」乃至「d」の合計75重量部に対し、上記(1)で得た混合物25重量部を配合した。
(c)上記(b)で得た混合物を約50g/個に成形した。得られた成形物の重量M1(g)を測定した。
(d)上記(c)で得た成形物を真空包装し、蒸し器で85℃30分間加熱した。包装から取り出し、蒸し後の成形物の重量M2(g)を測定した。
(e)蒸し後の成形物を、油を引いたホットプレートで180℃にて片面1分ずつ焼成した。焼成後の成形物の重量M3(g)を測定した。
(f)焼成後の成形物を、-30℃で急速凍結し、真空包装して、食肉様加工食品を製造した。
(g)電子レンジ600Wで2分間加熱した後、包装から取り出し、食肉様加工食品の重量M4(g)を測定した。
歩留まりは、測定した重量M1、M2及びM3を用いて、以下のとおり算出した。なお、各実施例につき3個の食肉様加工食品を製造し、歩留まりの算出にあたっては、それらの平均値を求めた。
・蒸し後歩留まり(%)=100×M2/M1
・焼成後歩留まり(%)=100×M3/M2
・製品歩留まり(%)=100×M3/M1
上記で得た食肉様加工食品を電子レンジ600Wで2分間加熱した後、包装から取り出し、4名のパネラーにより品質(食感および風味)を評価した。下記評価基準に基づきスコア付けし、平均値を求めた。なお、下記評価基準において、「対照」とは、リパーゼ無添加の植物油脂を配合した態様であり、実施例1、2、3、4、5、6及び7の対照はそれぞれ比較例1、2、3、4、5、6及び7である。
<評価基準>
・食感(ジューシー感)
対照に比べて非常にある;5点
対照に比べてある;4点
対照と同等;3点
対照と比べてない;2点
対照と比べて非常にない;1点
・風味
対照に比べて非常によい;5点
対照に比べてよい;4点
対照と同等;3点
対照と比べて異風味がある;2点
対照と比べて非常に異風味がある;1点
各植物油脂をそのまま使用した(リパーゼを添加せずに使用した)以外は、実施例1~7と同様にして、食肉様加工食品を製造し、歩留まりと品質の評価に供した。
・各植物油脂は、一般的な食品用の製品を用いた。
・リパーゼは、市販の、微生物由来のトリアシルグリセリド リパーゼを用いた。
・粒状エンドウ豆タンパク質はRoquette社製NUTRALYS T65Mを、粉状エンドウ豆タンパク質はRoquette社製NUTRALYS S85Fを用いた。
・カラメル色素、食塩、乾燥卵白、グルテン粉及びカゼインナトリウムは、一般的な食品用の製品を用いた。
・香味料は、食品添加物として市販されている、ビーフフレーバー、オニオンパウダー、ガーリックパウダー、ブラックペッパーを混合して用いた。
とりわけ、実施例1、3、5及び6に関しては、製品歩留まりが1.5%超も向上することが確認されている。
(1)植物油脂にリパーゼを添加した混合物の調製
植物油脂として、菜種油を準備した。ステンレスビーカーに菜種油を入れ、そこにリパーゼを添加した。リパーゼの添加量は、植物油脂1gあたり1.2U(実施例8)、2.4U(実施例9)、7.2U(実施例10)とした。4℃で1分間混合し、混合物を得た。該混合物は、4℃で1時間静置した後、下記(2)の工程に供した。
各成分の配合量を表3に示す値に変更した以外は、実施例1~7と同様の手順で食肉様加工食品を製造し、実施例1~7と同様に歩留まりと品質を評価した。
菜種油をそのまま使用した(リパーゼを添加せずに使用した)以外は、実施例8~10と同様にして、食肉様加工食品を製造し、歩留まりと品質の評価に供した。
加えて、実施例8、9及び10の食肉様加工食品は、比較例8の食肉様加工食品に比しジューシー感に富む食感をもたらすと共に、比較例8とほぼ同等かより優れる風味をもたらすことも確認された。
(1)植物油脂にリパーゼを添加した混合物の調製
植物油脂として、菜種油を準備した。ステンレスビーカーに菜種油を入れ、そこにリパーゼを添加した。リパーゼの添加量は、植物油脂1gあたり1.2Uとした。実施例11~13では、5℃で1分間混合して混合物を得、次いで5℃で5分間(実施例11)、30分間(実施例12)又は60分間(実施例13)静置した後、下記(2)の工程に供した。実施例14~16では、25℃で1分間混合して混合物を得た後、25℃で5分間(実施例14)、30分間(実施例15)又は60分間(実施例16)静置した後、下記(2)の工程に供した。
各成分の配合量を表3に示す値に変更した以外は、実施例1~7と同様の手順で食肉様加工食品を製造し、実施例1~7と同様に歩留まりと品質を評価した。
5℃の菜種油(比較例9)又は25℃の菜種油(比較例10)をそのまま使用した(リパーゼを添加せずに使用した)以外は、実施例11~13、14~16と同様にして、食肉様加工食品を製造し、歩留まりと品質の評価に供した。
5℃の菜種油(参考例1)又は25℃の菜種油(参考例2)と、該菜種油1gあたり1.2Uのリパーゼとを、予め混合することなく同時に食肉様加工食品の原料に添加した以外は、実施例11~13、14~16と同様にして、食肉様加工食品を製造し、歩留まりと品質の評価に供した。
加えて、実施例11~16の食肉様加工食品は、比較例9、10の食肉様加工食品に比しジューシー感に富む食感をもたらすと共に、より優れる風味をもたらすことも確認された。
(1)植物油脂にリパーゼを添加した混合物の調製
植物油脂として、菜種油を準備した。ステンレスビーカーに菜種油を入れ、そこにリパーゼを添加した。リパーゼの添加量は、植物油脂1gあたり0.1U(実施例17)、0.2U(実施例18)、0.4U(実施例19)、0.6U(実施例20)、1.2U(実施例21)、3.6U(実施例22)とした。5℃で1分間混合して混合物を得、次いで5℃で60分間静置した後、下記(2)の工程に供した。
各成分の配合量を表3に示す値に変更した以外は、実施例1~7と同様の手順で食肉様加工食品を製造し、実施例1~7と同様に歩留まりと品質を評価した。
菜種油を5℃で60分間静置した後そのまま使用した(リパーゼを添加せずに使用した)以外は、実施例17~22と同様にして、食肉様加工食品を製造し、歩留まりと品質の評価に供した。
(1)植物油脂にリパーゼを添加した混合物の調製
植物油脂として、菜種油を準備した。ステンレスビーカーに菜種油を入れ、そこにリパーゼを添加した。リパーゼの添加量は、植物油脂1gあたり1.2Uとした。5℃で1分間混合して混合物を得、次いで5℃で60分間静置した後、下記(2)の工程に供した。
各成分の配合量を表3に示す値に変更した以外は、実施例1~7と同様の手順で食肉様加工食品を製造し、実施例1~7と同様に歩留まりと品質を評価した。
比較例12では、菜種油を5℃で60分間静置した後そのまま使用した(リパーゼや乳化剤を添加せずに使用した)。比較例13及び14では、乳化剤を植物油脂(菜種油)1gあたり28mg添加した。詳細には、比較例13ではレシチン(太陽化学社製 サンレシチン)、比較例14ではグリセリン脂肪エステル(太陽化学社製 サンソフト)を用い、5℃で1分間混合して混合物を得、次いで5℃で60分間静置した後に使用した。それ以外は、実施例23と同様にして、食肉様加工食品を製造し、歩留まりと品質の評価に供した。
Claims (10)
- 植物油脂にリパーゼを添加して得た混合物を、食肉又は食肉様加工食品の原料に配合する、食肉又は食肉様加工食品の製造方法であって、
食肉又は食肉様加工食品の原料の合計を100重量部としたとき、植物油脂にリパーゼを添加して得た混合物を10重量部以上配合する、食肉又は食肉様加工食品の製造方法。 - 植物油脂にリパーゼを添加して5分間以上経過した後に、混合物を、食肉又は食肉様加工食品の原料に配合する、請求項1に記載の方法。
- 植物油脂が、菜種油、オリーブ油、コーン油、大豆油、ごま油、コメ油、グレープシード油、パーム油、ココナッツ油からなる群より選択される1種以上である、請求項1又は2に記載の方法。
- 植物油脂中の構成脂肪酸の合計を100重量%としたとき、一価不飽和脂肪酸が30重量%以上である、請求項1~3の何れか1項に記載の方法。
- 食肉又は食肉様加工食品が、ハンバーグ若しくはハンバーグ様加工食品、ミートボール若しくはミートボール様加工食品、パテ若しくはパテ様加工食品、ハム若しくはハム様加工食品、ソーセージ若しくはソーセージ様加工食品、ギョーザ若しくはギョーザ様加工食品、又は、シューマイ若しくはシューマイ様加工食品である、請求項1~4の何れか1項に記載の方法。
- 植物油脂にリパーゼを添加して得た混合物を、食肉又は食肉様加工食品の原料に配合する、植物油脂を含有する食肉又は食肉様加工食品の歩留まりを向上させる方法であって、
食肉又は食肉様加工食品の原料の合計を100重量部としたとき、植物油脂にリパーゼを添加して得た混合物を10重量部以上配合する、方法。 - 植物油脂にリパーゼを添加して5分間以上経過した後に、混合物を、食肉又は食肉様加工食品の原料に配合する、請求項6に記載の方法。
- 植物油脂が、菜種油、オリーブ油、コーン油、大豆油、ごま油、コメ油、グレープシード油、パーム油、ココナッツ油からなる群より選択される1種以上である、請求項6又は7に記載の方法。
- 植物油脂中の構成脂肪酸の合計を100重量%としたとき、一価不飽和脂肪酸が30重量%以上である、請求項6~8の何れか1項に記載の方法。
- 食肉又は食肉様加工食品が、ハンバーグ若しくはハンバーグ様加工食品、ミートボール若しくはミートボール様加工食品、パテ若しくはパテ様加工食品、ハム若しくはハム様加工食品、ソーセージ若しくはソーセージ様加工食品、ギョーザ若しくはギョーザ様加工食品、又は、シューマイ若しくはシューマイ様加工食品である、請求項6~9の何れか1項に記載の方法。
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