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JP7745766B2 - ステータ、電動機、圧縮機、冷凍サイクル装置及びステータの製造方法 - Google Patents
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JP7745766B2 - ステータ、電動機、圧縮機、冷凍サイクル装置及びステータの製造方法 - Google Patents

ステータ、電動機、圧縮機、冷凍サイクル装置及びステータの製造方法

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JP7745766B2 JP2024531759A JP2024531759A JP7745766B2 JP 7745766 B2 JP7745766 B2 JP 7745766B2 JP 2024531759 A JP2024531759 A JP 2024531759A JP 2024531759 A JP2024531759 A JP 2024531759A JP 7745766 B2 JP7745766 B2 JP 7745766B2
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Description

本開示は、ステータ、電動機、圧縮機、冷凍サイクル装置及びステータの製造方法に関わる。
一般に、電動機において、円筒形状のステータコアの周方向に沿って設けられた複数のティース部に被覆線材が巻回されコイルが形成されている。例えば、被覆線材は、銅導線及び銅導線の周囲を覆う絶縁被膜で構成される銅線、アルミニウム導線及びアルミニウム導線の周囲を覆う絶縁被膜で構成されるアルミニウム線等がある。
例えば、特許文献1は、銅線及びアルミニウム線を各ティース部に集中巻きでそれぞれ巻回することでコイルが形成されている。このような場合、巻線機の把持部で銅線及びアルミニウム線を2本同時に把持する必要はない。
WO2014/188466公報
しかし、銅線とアルミニウム線の両方を混在させて各ティース部に巻回することでコイルが形成される場合、巻線機の把持部で銅線及びアルミニウム線を2本同時に把持するが、一般に、銅導線及びアルミニウム導線の線径、並びに各線の周囲を覆う絶縁被膜の厚さを同一とすることで、各線と把持部との間で銅線及びアルミニウム線の線径の違いによる隙間が生じないようする。
しかし、各導線の硬さが異なるため、把持部の把持力による各導線の変形量に差が発生し、各線と把持部との接触にも差が発生する。このような理由により、各線が把持部から抜けやすくなり巻き乱れが発生してしまう恐れがあった。
そこで、巻き乱れを防止するために把持部の把持力を上げると、把持部の把持力により銅導線よりも軟らかいアルミニウム導線に圧痕が生じ、圧痕が生じたアルミニウム導線の断面には、圧痕が生じていないアルミニウム導線の断面よりも大きな応力が発生するので、圧痕が生じない場合と比較してアルミニウム導線が断線しやすいという課題がある。
上述のように、アルミニウム導線が断線しやすいという課題に加えて、把持部の把持力を増大させた場合、把持部と各線の絶縁被膜とが接触する面積が、銅導線の周囲を覆う絶縁被膜の表面よりアルミニウム導線の周囲を覆う絶縁被膜の表面で大きくなるため、銅導線の周囲を覆う絶縁被膜よりアルミニウム導線の周囲を覆う絶縁被膜は、把持部の把持力の影響を広範囲で受ける。そのため、絶縁被膜の表面において把持部が接触し、把持部の把持力の影響を受けることで、当該表面に変形や傷などが生じ、圧痕や亀裂を誘発する要因となり、アルミニウム導線の周囲を覆う絶縁被膜の絶縁耐力が担保されにくいという課題がある。
このように、アルミニウム導線が断線しやすく、アルミニウム導線の周囲を覆う絶縁被膜の絶縁耐力が担保されにくくなると、コイルにおいて短絡や焼損が生じやすくなるという課題がある。
本開示は、上述した課題を解決するためになされたものであり、短絡や焼損の発生を抑制することができるコイルを提供することを目的とする。
本開示に係るステータは、円筒形状のステータコアと、硬さの異なる第1の導線及び第2の導線のうち第2の導線よりも硬い第1の導線及び第1の導線の周囲を覆う絶縁被膜を有する第1の被覆線材と、第2の導線及び第1の導線の周囲を覆う絶縁被膜の厚さよりも厚い、第2の導線の周囲を覆う絶縁被膜を有する第2の被覆線材と、を備え、第1の被覆線材及び第2の被覆線材は、ステータコアの周方向に沿って設けられた複数のティース部に混在して巻回されている。
本開示に係る電動機は、筒形状のステータコアと、硬さの異なる第1の導線及び第2の導線のうち第2の導線よりも硬い第1の導線及び第1の導線の周囲を覆う絶縁被膜を有する第1の被覆線材と、第2の導線及び第1の導線の周囲を覆う絶縁被膜の厚さよりも厚い、第2の導線の周囲を覆う絶縁被膜を有する第2の被覆線材と、を備え、第1の被覆線材及び第2の被覆線材は、ステータコアの周方向に沿って設けられた複数のティース部に混在して巻回されているステータと、ステータにより生じる磁界を用いて回転するロータと、を備える。
本開示に係る圧縮機は、筒形状のステータコアと、硬さの異なる第1の導線及び第2の導線のうち第2の導線よりも硬い第1の導線及び第1の導線の周囲を覆う絶縁被膜を有する第1の被覆線材と、第2の導線及び第1の導線の周囲を覆う絶縁被膜の厚さよりも厚い、第2の導線の周囲を覆う絶縁被膜を有する第2の被覆線材と、を備え、第1の被覆線材及び第2の被覆線材は、ステータコアの周方向に沿って設けられた複数のティース部に混在して巻回されているステータと、ステータにより生じる磁界を用いて回転するロータと、を備えた電動機と、流体を吸入するための吸入管と、流体を吐出するための吐出管とを備える密閉容器と、電動機により駆動し、吸入管を介して吸入した流体を圧縮し、圧縮した流体を吐出管を介して吐出する圧縮要素と、を備える。
本開示に係る冷凍サイクル装置は、筒形状のステータコアと、硬さの異なる第1の導線及び第2の導線のうち第2の導線よりも硬い第1の導線及び第1の導線の周囲を覆う絶縁被膜を有する第1の被覆線材と、第2の導線及び第1の導線の周囲を覆う絶縁被膜の厚さよりも厚い、第2の導線の周囲を覆う絶縁被膜を有する第2の被覆線材と、を備え、第1の被覆線材及び第2の被覆線材は、ステータコアの周方向に沿って設けられた複数のティース部に混在して巻回されているステータと、ステータにより生じる磁界を用いて回転するロータと、を備えた電動機と、流体を吸入するための吸入管と、流体を吐出するための吐出管とを備える密閉容器と、電動機により駆動し、吸入管を介して吸入した流体を圧縮し、圧縮した流体を吐出管を介して吐出する圧縮要素と、を備える圧縮機と、流体を液化させる凝縮器と、圧縮した流体の圧力を下げる減圧装置と、流体を気化させる蒸発器と、を備える。
本開示に係るステータの製造方法は、硬さの異なる第1の導線及び第2の導線のうち第2の導線よりも硬い第1の導線及び第1の導線の周囲を覆う絶縁被膜を有する第1の被覆線材と、第2の導線及び第1の導線の周囲を覆う絶縁被膜の厚さよりも厚い、第2の導線の周囲を覆う絶縁被膜を有する第2の被覆線材と、を生成するステップと、第1の被覆線材及び第2の被覆線材を、円筒形状のステータコアの周方向に沿って設けられた複数のティース部に混在して巻回するステップと、を備える。
本開示によれば、コイルにおける短絡や焼損の発生を抑制することができる。
実施の形態1に係る冷凍サイクル装置を示す図である。 実施の形態1に係る冷凍サイクル装置を示す図である。 実施の形態1に係る圧縮機の縦断面図である。 実施の形態1に係るステータを示す模式図である。 実施の形態1に係るステータを示す断面図である。 実施の形態1に係るステータにおけるコイルの結線図である。 実施の形態1に係る巻線の断面構造を示す断面図である。 実施の形態1に係るステータの製造方法を示すフローチャートである。 実施の形態1に係る把持部を示す模式図である。 従来例に係る巻線の断面構造を示す断面図である。 実施の形態2に係る巻線の断面構造を示す断面図である。 実施の形態3に係る巻線の断面構造を示す断面図である。
以下、本開示の実施の形態について、添付の図面を参照しながら説明する。なお、図面は模式的に示されたものであり、異なる図面にそれぞれ示されているサイズ及び位置の相互関係は、必ずしも正確に記載されたものではなく、適宜変更され得る。また、以下の説明では、同様の構成要素には同じ符号を付して図示し、それらの名称及び機能も同一又は同様のものとする。よって、それらについての詳細な説明を省略する場合がある。
実施の形態1.
本実施の形態における冷凍サイクル装置1について説明する。冷凍サイクル装置1は、圧縮機2と、凝縮器3と、減圧装置4と、蒸発器5と、四方弁6と、冷媒回路7と、制御部8とを備える。
図1及び図2を用いて、冷凍サイクル装置1が空気調和機である場合における、冷凍サイクル装置1の構成及び動作について説明する。
圧縮機2、凝縮器3、減圧装置4、蒸発器5及び四方弁6は、冷媒配管によって連結され冷凍サイクルを構成し、圧縮機2、四方弁6、凝縮器3、減圧装置4、及び蒸発器5の順に、冷媒が循環する。
圧縮機2は、冷媒回路7から吸入した冷媒を高温高圧に圧縮し、圧縮した冷媒を四方弁6へ吐出する。
四方弁6は、暖房運転と冷房運転とにおいて冷媒の流れを切り替える。
凝縮器3は、圧縮機2により圧縮された冷媒との間で熱交換を行うことにより、圧縮された冷媒を放熱させることで、当該冷媒を液化させる。
減圧装置4は、凝縮器3で放熱した冷媒を膨張させる。
蒸発器5は、減圧装置4で膨張した冷媒との間で熱交換を行うことにより、膨張した冷媒を加熱することで、当該冷媒を気化させる。
制御部8は、リモコン等の入力装置からの指示に基づいて、冷凍サイクル装置1の全体の制御することにより冷媒の流れを制御する。制御部8は、例えば、圧縮機2の周波数制御、四方弁6の制御を行う。制御部8は、例えば、アナログ回路、デジタル回路、CPU(Central Processing Unit)及びメモリ、又はこれらのうちの2つ以上の組み合わせにより構成され、冷凍サイクル装置1内に設けてもよく、別の筐体内に設けてもよい。
冷媒は、例えば、R32、R125、R134a、R407C、R410A等のHFC(HydroFluoroCarbon)系冷媒、R1123、R1132(E)、R1132(Z)、R1132a、R1141、R1234yf、R1234ze(E)、R1234ze(Z)等のHFO(HydroFluoroOlefin)系冷媒、R290(プロパン)、R600a(イソブタン)、R744(二酸化炭素)、R717(アンモニア)等の自然冷媒等のうち少なくとも1種類以上の冷媒が使用される。
冷凍サイクル装置1の動作について説明する。図1に示す矢印は冷房運転時の冷媒流れ方向、図2に示す矢印は暖房運転時の冷媒の流れ方向を示す。また、図1及び図2に、四方弁6における冷房運転時の冷媒の流れ及び暖房運転の冷媒流れを実線で示している。
冷房運転時の冷凍サイクル装置1の動作について説明する。
圧縮機2を駆動させることによって、圧縮機2から圧縮された冷媒が吐出する。圧縮機2から吐出された冷媒は、四方弁6を介して凝縮器3として機能する第1熱交換器9に流れ込む。第1熱交換器9では、流れ込んだ冷媒との間で熱交換が行われて、冷媒を放熱する。第1熱交換器9から送り出された冷媒は、減圧装置4によって膨張する。減圧装置4によって膨張した冷媒は、蒸発器5として機能する第2熱交換器10に流れ込む。第2熱交換器10では、流れ込んだ冷媒との間で熱交換が行われて、冷媒を加熱する。第2熱交換器10から送り出された冷媒は、四方弁6を介して圧縮機2に流れ込み、圧縮された冷媒となって、再び圧縮機2から吐出し、このサイクルが繰り返される。
暖房運転時の冷凍サイクル装置1の動作について説明する。
圧縮機2を駆動させることによって、圧縮機2から圧縮された冷媒が吐出する。圧縮機2から吐出された冷媒は、四方弁6を介して凝縮器3として機能する第2熱交換器10に流れ込む。第2熱交換器10では、流れ込んだ冷媒との間で熱交換が行われて、冷媒を放熱する。第2熱交換器10から送り出された冷媒は、減圧装置4によって膨張する。減圧装置4によって膨張した冷媒は、蒸発器5として機能する第1熱交換器9に流れ込む。第1熱交換器9では、流れ込んだ冷媒との間で熱交換が行われて、冷媒を加熱する。第1熱交換器9から送り出された冷媒は、四方弁6を介して圧縮機2に流れ込み、圧縮された冷媒となって、再び圧縮機2から吐出し、このサイクルが繰り返される。
なお、本実施の形態では、冷凍サイクル装置1が空気調和機である例を示したが、冷凍サイクル装置1は、空気調和機以外の冷凍サイクル装置でもよい。冷凍サイクル装置1は、例えば、ヒートポンプサイクル装置等である。
本実施の形態における圧縮機2について説明する。圧縮機2は、密閉容器11と、電動機12と、クランク軸13と、吸入マフラ14と、圧縮要素15とを備える。図3を用いて、圧縮機2が1気筒ロータリ圧縮機である場合における、圧縮機2の構成について説明する。以下の説明では、図3及び図4において、A1で示すステータ30及びロータ31の軸線の方向を「軸方向」、矢印C1で示す軸線を中心とする円周方向を「周方向」、矢印R1で示す軸線を中心とする半径方向を「径方向」として説明する。
密閉容器11は、冷媒を吸入するための吸入管16と、冷媒を吐出するための吐出管17とを備える。密閉容器11の上部は、外部電源とリード線18とを接続する端子19を備える。密閉容器11の底部は、圧縮要素15の摺動部を潤滑するための冷凍機油20を貯留する。冷凍機油20は、例えば、POE(ポリオールエステル)、PVE(ポリビニルエーテル)、AB(アルキルベンゼン)等である。
電動機12は、密閉容器11の内側、圧縮要素15の上部に設置され、クランク軸13を介して圧縮要素15を駆動する。圧縮要素15により圧縮された冷媒は、電動機12を介して、密閉容器11の外側に吐出される。
吸入マフラ14は、密閉容器11の外側に配置され、吸入管16に接続される。吸入マフラ14は、冷凍サイクルの冷媒回路7から吸入管16を介してシリンダ21に冷媒を供給する。
圧縮要素15は、シリンダ21と、ローリングピストン22と、図示しないベーンと、主軸受23と、副軸受24とを備える。圧縮要素15は、密閉容器11の内側に設置され、ローリングピストン22は後述するシリンダ室に、ベーンはシリンダ21に配置され、副軸受24、シリンダ21、主軸受23の順に下から積層される。さらに、圧縮要素15は、吸入マフラ14から吸入管16を介して吸入された冷媒を圧縮し、圧縮した冷媒を後述する吐出弁から後述する吐出マフラ25、並びに電動機12を介して吐出管17から吐出する。
シリンダ21は、中空の円筒形状であり、円筒の中空部分にはシリンダ室を備える。さらに、シリンダ21は、冷媒を吸入できるようシリンダ21の外周面からシリンダ室に貫通した吸入ポート26と、冷媒を吐出できるようシリンダ21の上端部を切り欠いて形成された図示しない吐出ポートとを備える。
ローリングピストン22は、中空の円筒形状であり、クランク軸13の偏心軸部27に摺動自在に装着され、シリンダ室で、電動機12によって回転駆動されるクランク軸13の回転により偏心回転運動を行う。これにより、冷媒を吸入し、さらに、吸入された冷媒を圧縮して吐出する。
ベーンは、直方体であり、図示しないベーン溝に摺動自在に配置され、図示しないベーン背圧室に設けられた図示しないベーンスプリングによってローリングピストン22に押し付けられる。
ここで、ベーン溝は、シリンダ室に連通するように半径方向に延びるようにシリンダ21に設けられ、さらに、シリンダ21を軸方向に貫通する。ベーン背圧室は、円形の空間であり、ベーン溝とシリンダ21の外周面との間に設けられる。
圧縮機2の起動時は、密閉容器11の内部とシリンダ室の圧力に差がないため、ベーンは、ベーンスプリングによってローリングピストン22に押し付けられる。圧縮機2の運転中は、密閉容器11の内側の圧力はシリンダ室の圧力と比較して高いため、ベーンをローリングピストン22に押し付ける力が働く。
主軸受23は、クランク軸13の偏心軸部27よりも上側の部分である主軸部28を回転自在に軸支し、シリンダ室、ベーン溝及びベーン背圧室の上側を閉鎖する。主軸受23は、図示しない吐出弁を備える。
副軸受24は、クランク軸13の偏心軸部27よりも下側の部分である副軸部29を回転自在に軸支し、シリンダ室及びベーン溝及びベーン背圧室の下側を閉鎖する。
吐出マフラ25は、主軸受23の外側に配置され、シリンダ室から吐出弁を介して密閉容器11の内部に冷媒を放出する。
シリンダ21、主軸受23及び副軸受24の材質は、例えば、ねずみ鋳鉄、焼結鋼、炭素鋼等、ローリングピストン22の材質は、例えば、クロム等を含有する合金鋼等、ベーンの材質は、例えば、高速度工具鋼等である。
なお、本実施の形態では、吐出弁及び吐出マフラ25が主軸受23及び主軸受23の外側に配置される例を示したが、主軸受23及び副軸受24の少なくともいずれか一方に備えられてもよい。
圧縮機2の動作について説明する。
まず、端子19からリード線18を介して電動機12に電力を供給することにより、クランク軸13が回転し、ローリングピストン22がシリンダ21の内部で偏心回転する。シリンダ室の内部は、ローリングピストン22及びベーンにより2つの空間に分割される。クランク軸13が回転することにより、これら2つの空間の容積が変化する。一方の空間では、徐々に容積が拡大することにより、吸入マフラ14から吸入管16及び吸入ポート26を介して冷媒が吸入される。他方の空間では、徐々に容積が縮小することにより、空間内の冷媒が圧縮され、吐出マフラ25から吐出弁及び吐出マフラ25を介して密閉容器11の内側に吐出される。密閉容器11の内側に吐出された冷媒は、電動機12を介して吐出管17から密閉容器11の外側へ吐出される。
なお、本実施の形態では、圧縮機2が1気筒ロータリ圧縮機である例を示したが、圧縮機2は、1気筒ロータリ圧縮機以外の圧縮機2でもよい。圧縮機2は、例えば、多気筒のロータリ圧縮機、スクロール圧縮機等である。
本実施の形態における電動機12について説明する。電動機12は、ステータ30と、ステータ30と一定の空隙を有し且つ同一軸線上に位置するロータ31とを備える。電動機12は、ステータ30のコイル35に交流電源を供給することで、回転磁界を発生させ、交流電流と回転する磁場との相互作用によりロータ31が回転する。図3~図6を用いて、電動機12がかご型誘導電動機である場合における、電動機12の構成について説明する。
本実施の形態では、ロータ31がかご型誘導電動機を構成するロータ31である場合の説明をする。
図3に示すように、ロータ31は、ロータコア32と、図示しないロータバーと、エンドリング33とを備える。
ロータコア32は、円柱形状であり、周方向に沿って図示しないスロット部が等間隔に設けられている。ロータコア32は、予め定められた形状に打ち抜かれた厚さが0.1~1.5mmの複数の電磁鋼鈑を軸方向に積層し、カシメ、溶接等により固定して製造される。ロータコア32には、軸方向に図示しない貫通孔が形成され、吐出マフラ25から密閉容器11の内側へ吐出されるガス冷媒の通路となる。
ロータバーは、電気誘導体であり、軸方向に長さ、周方向に幅、径方向に厚さを有し、スロット部に充填又は挿入される。ロータバーは、例えば、アルミニウム等で形成される。
エンドリング33は、ロータバーの両端を短絡する。
なお、本実施の形態では、ロータ31がかご型誘導電動機を構成するロータ31である例を示したが、ロータ31は、かご型誘導電動機以外の電動機12を構成するロータ31でもよい。ロータ31は、例えば、直流電動機、ブラシレス直流電動機、交流電動機等を構成するロータ31である。
図4~図6に示すようにステータ30は、ステータコア34と、コイル35とを備える。
ステータコア34は、中空の円筒形状であり、周方向に沿ってティース部36が等間隔に設けられている。ステータコア34は、予め定められた形状に打ち抜かれた厚さが0.1~1.5mmの複数の電磁鋼鈑を軸方向に積層し、カシメ、溶接等により固定して製造される。ステータコア34の外周には、周方向に図示しない切欠が等間隔に形成され、吐出マフラ25から密閉容器11の内側へ吐出されるガス冷媒の通路及び電動機12から密閉容器11の底部に戻る冷凍機油20の通路となる。
コイル35は、それぞれ独立したU相コイル部41、V相コイル部42及びW相コイル部43を有する。さらに、コイルには、電源から電動機12へと電力を供給するリード線18が接続されている。
図6に示すようにU相コイル部41は、U相銅線コイル部44及びU相アルミニウム線コイル部45、V相コイル部42は、V相銅線コイル部46及びV相アルミニウム線コイル部47、W相コイル部43は、W相銅線コイル部48及びW相アルミニウム線コイル部49により構成されている。
U相銅線コイル部44は4つのU相銅線コイル44a、44b、44c、44d、U相アルミニウム線コイル部45は4つのU相アルミニウム線コイル45a、45b、45c、45d、V相銅線コイル部46は4つのV相銅線コイル46a、46b、46c、46d、V相アルミニウム線コイル部47は4つのV相アルミニウム線コイル47a、47b、47c、47d、W相銅線コイル部48は4つのW相銅線コイル48a、48b、48c、48d、W相アルミニウム線コイル部49は4つのW相アルミニウム線コイル49a、49b、49c、49dから構成される。
U相銅線コイル44a、44b、44c、44dの端末の一方であるU相銅線端末線44e、U相アルミニウム線コイル45a、45b、45c、45dの端末の一方であるU相アルミニウム線端末線45eは中性点50に接続される。同様に、V相銅線コイル46a、46b、46c、46dの端末の一方であるV相銅線端末線46e、V相アルミニウム線コイル47a、47b、47c、47dの端末の一方であるV相アルミニウム線端末線47eは中性点50に接続される。W相銅線コイル48a、48b、48c、48dの端末の一方であるW相銅線端末線48e、W相アルミニウム線コイル49a、49b、49c、49dの端末の一方であるW相アルミニウム線端末線49eは中性点50に接続される。
以上の構成により、U相銅線コイル部44、V相銅線コイル部46、W相銅線コイル部48、U相アルミニウム線コイル部45、V相アルミニウム線コイル部47及びW相アルミニウム線コイル部49が一箇所に集められ、中性点50が構成されている。
本実施の形態における巻線60について説明する。巻線60は後述する2本の被覆線材を総称したものであり、ステータ30のティース部36に巻回され、コイル35を形成する。
図7に本実施の形態における巻線60の断面構造を示す。巻線60は、2本の被覆線材を備え、被覆線材は、硬さの異なる導線と、硬さの異なる導線の周囲を覆う絶縁被膜を備える。硬さの異なる導線のうち、軟らかい導線と硬い導線との線径は同一であり、軟らかい導線の周囲を覆う絶縁被膜の厚さは硬い導線の周囲を覆う絶縁被膜の厚さよりも厚い。以下に詳細を説明する。
被覆線材及び導線の断面形状は、いずれも円形であり、被覆線材及び導線のそれぞれの線径は、円形の直径で定義される。
導線は、銅かアルミニウムで構成されている。銅及びアルミニウムの硬さは、それぞれ異なり、硬さをビッカース硬さとした場合、銅はおおよそ50~60HV、アルミニウムはおおよそ20~30HVである。つまり、硬さの異なる導線のうち硬い導線は銅導線、硬さの異なる導線のうち軟らかい導線はアルミニウム導線である。
本実施の形態における巻線の説明では、銅導線を導線61C、アルミニウム導線を導線61Aとし、導線61Cの周囲を覆う絶縁被膜を絶縁被膜62C、導線61Aの周囲を覆う絶縁被膜を絶縁被膜62A、導線61Cと絶縁被膜62Cとを有する被覆線材を被覆線材63C、導線61Aと絶縁被膜62Aとを有する被覆線材を被覆線材63Aとして説明する。
導線61Cの線径64C及び導線61Aの線径64Aは、例えば、1.0mmである。絶縁被膜62Cの厚さ65Cは、例えば、0.04mm、絶縁被膜62Aの厚さ65Aは、例えば、0.052mmである。絶縁被膜62C及び絶縁被膜62Aは、電気絶縁性を有する材料で構成され、例えば、ポリアミドイミド、ポリエステルイミド、ポリエステル、ポリウレタン、ホルマール等である。この場合、被覆線材63Cの線径66Cは、導線61Cの線径64Cと絶縁被膜62Cの厚さ65Cの2倍との総和となるので、1.08mm、被覆線材63Aの線径66Aも同様に、1.104mmとなる。
なお、本実施の形態では、被覆線材63C及び被覆線材63Aが、0.04mm及び0.52mmである例を示したが、JIS(Japanese Industrial Standards)規格に定められた各線の寸法から、導線61Cの線径64Cと導線61Aの線径64Aが同一、及び絶縁被膜62Aの厚さ65Aが絶縁被膜62Cの厚さ65Cよりも厚くなるよう、被覆線材63C及び被覆線材63Aが選択されてもよい。
また、本実施の形態では、被覆線材63C及び被覆線材63Aが、丸線である例を示したが、平角線でもよい。
本実施の形態におけるステータ30の製造方法について図8を用いて説明する。
ステップS1にて、導線61C、導線61A及び電気絶縁性を有する材料を用意する。以下の説明では、電気絶縁性を有する材料をポリアミドイミドとして説明する。
そして、ステップS2にて、導線61C及び導線61Aを焼き鈍しする。
そして、ステップS3にて、ステップS2で焼き鈍しした導線61C及び導線61Aを軟化させる。
そして、ステップS4にて、ステップS3で軟化させた導線61C及び導線61Aにポリアミドイミドを塗布する。
そして、ステップS5にて、ステップS4でポリアミドイミドを塗布した導線61C及び導線61Aを焼付することで絶縁被膜62C及び絶縁被膜62Aを生成し、被覆線材63C及び被覆線材63Aとする。
ここで、導線61Aの線径64Aと導線61Cの線径64Cは同一であり、絶縁被膜62Aの厚さ65Aは絶縁被膜62Cの厚さ65Cよりも厚くなるように絶縁被膜62C及び絶縁被膜62Aは生成される。
そしてステップS6にて、ステップS5で製造された被覆線材63C及び被覆線材63Aを後述する把持部51を用いて同時に把持する。
そして、ステップS7にて、把持部51を駆動させることにより、ティース部36に予め定められた巻線方式で被覆線材63C及び被覆線材63Aを巻回する。巻線方式は、例えば、集中巻、同心巻、重ね巻、波巻等である。
ステップS1からステップS7により、本実施の形態におけるコイル35を完成させる。図4に示すコイル35は、ティース部36に同心巻で被覆線材63C及び被覆線材63Aを巻回している。
ここで、把持部51の説明をする。図9に示すように、把持部51は、固定部52と、可動部53とを備える。把持部51は、巻線60からコイル35を製造する機械である巻線機の構成要素の一つである。巻線機は、固定部52及び可動部53で被覆線材63C及び被覆線材63Aを挟んだ把持部51を駆動させることにより、ティース部36に被覆線材63C及び被覆線材63Aを巻回し、被覆線材63C及び被覆線材63Aからコイル35を製造する。
なお、本実施の形態では、電動機12が圧縮機2の密閉容器11の内側に設置され、圧縮機2に内蔵された圧縮要素15を駆動する例を示したが、電動機12は、圧縮機2に内蔵された圧縮要素15以外の機械を駆動してもよい。
本実施の形態との比較のために、図10に従来例における巻線70の断面構造を示す。巻線70は、2本の被覆線材を備え、被覆線材は、硬さの異なる導線と、硬さの異なる導線の周囲を覆う絶縁被膜を備える。硬さの異なる導線のうち、軟らかい導線と硬い導線との線径は同一であり、軟らかい導線の周囲を覆う絶縁被膜と硬い導線の周囲を覆う絶縁被膜との厚さも同一である。つまり、従来例における巻線70は、実施の形態1における巻線60と比較して軟らかい導線の周囲を覆う絶縁被膜と硬い導線の周囲を覆う絶縁被膜の厚さが同一である点が異なる。以下に詳細を説明する。
従来例における巻線70の説明では、銅導線を導線71C、アルミニウム導線を導線71Aとし、導線71Cの周囲を覆う絶縁被膜を絶縁被膜72C、導線71Aの周囲を覆う絶縁被膜を絶縁被膜72A、導線71Cと絶縁被膜72Cとを有する被覆線材を被覆線材73C、導線71Aと絶縁被膜72Aとを有する被覆線材を被覆線材73Aとして説明する。加えて、被覆線材及び導線の断面形状は、いずれも円形であり、被覆線材及び導線のそれぞれの線径は、円形の直径で定義される。
導線71Cの線径74C及び導線71Aの線径74Aは、例えば、1.0mmである。絶縁被膜72Cの厚さ75C及び絶縁被膜72Aの厚さ75Aは、例えば、0.04mmである。この場合、被覆線材73Cの線径76Cは、導線71Cの線径74Cと絶縁被膜72Cの厚さ75Cの2倍との総和となるので、1.08mm、被覆線材73Aの線径76Aも同様に、1.08mmとなる。
従来のコイルは、各ティース部36に被覆線材73C及び被覆線材73Aを混在させて巻回することで形成される場合、把持部51で被覆線材73C及び被覆線材73Aを2本同時に把持するが、一般に、導線71Cの線径74C及び導線71Aの線径74A、並びに各線の周囲を覆う絶縁被膜の厚さは同一とすることで、各線と把持部51との間で被覆線材73Cの線径76C及び被覆線材73Aの線径76Aの違いによる隙間が生じないようする。
しかし、各導線の硬さが異なるため、把持部51の把持力による各導線の変形量に差が発生し、各線と把持部51との接触にも差が発生する。このような理由により、各線が把持部51から抜けやすくなり巻き乱れが発生してしまう恐れがあった。
そこで、巻き乱れを防止するために把持部51の把持力を上げると、把持部51の把持力により導線71Cよりも軟らかい導線71Aに圧痕が生じ、圧痕が生じた導線71Aの断面には、圧痕が生じていない導線71Aの断面よりも大きな応力が発生するので、圧痕が生じない場合と比較して導線71Aが断線しやすい。
上述のように、導線71Aが断線しやすいという課題に加えて、把持部51の把持力を増大させた場合、把持部51の把持部51と各線の絶縁被膜とが接触する面積が、絶縁被膜72Cの表面より絶縁被膜72Aの表面で大きくなるため、絶縁被膜72Cより絶縁被膜72Aは、把持部51の把持力の影響を広範囲で受ける。そのため、絶縁被膜の表面において把持部51の把持部51が接触し、把持部51の把持力の影響を受けることで、当該表面に変形や傷などが生じ、圧痕や亀裂を誘発する要因となり、絶縁被膜72Aの絶縁耐力が担保されにくい。
実施の形態1のステータ30は、絶縁被膜62Aの厚さ65Aが絶縁被膜62Cの厚さ65Cよりも厚いため、絶縁被膜62Aの厚さ65Aと絶縁被膜62Cとの厚さ65Cの差分が生じる。一方、導線61Cより導線61Aのほうが軟らかいため、被覆線材63C及び被覆線材63Aを同時に把持した場合に、導線61Cの変形量より導線61Aの変形量のほうが大きくなり、導線61Cと導線61Aとの変形量の差分が生じる。ここで、当該変形量の差分は当該厚さの差分により埋め合わされるため、従来例と比較して、各線と把持部51との接触において差が生じにくくなる、その結果、各線が把持部51から抜けにくくなり、巻き乱れの発生を抑制できる。また、各線が把持部51から抜けにくくなるので、把持部51の把持力の増大が不要となり、把持部51の把持力の増大に伴う導線61Aにおける圧痕の発生を抑制することができる、その結果、導線61Aが断線しにくくなる。加えて、把持部51の把持力の増大に伴う各導線の周囲を覆う絶縁被膜の圧痕や亀裂の発生が抑制され、その結果、絶縁耐力の低下を抑制できる。
実施の形態1のステータ30は、さらに巻き乱れを防止するために、把持部51の把持力を増大させた場合においても効果を奏する。把持部51の把持力を増大させた場合、把持部51の把持部51に接触する面積が、絶縁被膜62Cの表面より絶縁被膜62Aの表面で大きくなるため、絶縁被膜62Cより絶縁被膜62Aは、把持部51の把持力の影響を広範囲で受ける。そのため、絶縁被膜の表面において把持部51の把持部51が接触し、把持部51の把持力の影響を受けることで、当該表面に変形や傷などが生じ、圧痕や亀裂を誘発する要因となる、その結果、絶縁被膜62Aの絶縁耐力が低下する恐れがある。
ここで、当該厚さの差分だけ絶縁被膜62Aが厚いため、従来例と比較して、絶縁被膜62Aの表面に変形や傷などが生じ、圧痕や亀裂が誘発された場合においても、絶縁被膜62Aの絶縁耐力が担保される。このように、コイル35は、導線61Aが断線しにくく、絶縁被膜62Aの絶縁耐力が担保されるため、コイル35における短絡や焼損の発生を抑制することができる。
実施の形態1のステータ30は、円筒形状のステータコア34と、硬さの異なる第1の導線及び第2の導線のうち第2の導線よりも硬い第1の導線及び第1の導線の周囲を覆う絶縁被膜を有する第1の被覆線材と、第2の導線及び第1の導線の周囲を覆う絶縁被膜の厚さよりも厚い、第2の導線の周囲を覆う絶縁被膜を有する第2の被覆線材と、を備え、第1の被覆線材及び第2の被覆線材は、ステータコア34の周方向に沿って設けられた複数のティース部36に混在して巻回されている、そのため、コイル35における短絡や焼損の発生を抑制することができる。
実施の形態1の電動機12は、筒形状のステータコア34と、硬さの異なる第1の導線及び第2の導線のうち第2の導線よりも硬い第1の導線及び第1の導線の周囲を覆う絶縁被膜を有する第1の被覆線材と、第2の導線及び第1の導線の周囲を覆う絶縁被膜の厚さよりも厚い、第2の導線の周囲を覆う絶縁被膜を有する第2の被覆線材と、を備え、第1の被覆線材及び第2の被覆線材は、ステータコア34の周方向に沿って設けられた複数のティース部36に混在して巻回されているステータ30と、ステータ30により生じる磁界を用いて回転するロータ31と、を備える、そのため、コイル35における短絡や焼損の発生を抑制することができる。
実施の形態1の圧縮機2は、筒形状のステータコア34と、硬さの異なる第1の導線及び第2の導線のうち第2の導線よりも硬い第1の導線及び第1の導線の周囲を覆う絶縁被膜を有する第1の被覆線材と、第2の導線及び第1の導線の周囲を覆う絶縁被膜の厚さよりも厚い、第2の導線の周囲を覆う絶縁被膜を有する第2の被覆線材と、を備え、第1の被覆線材及び第2の被覆線材は、ステータコア34の周方向に沿って設けられた複数のティース部36に混在して巻回されているステータ30と、ステータ30により生じる磁界を用いて回転するロータ31と、を備えた電動機12と、流体を吸入するための吸入管16と、流体を吐出するための吐出管17とを備える密閉容器11と、電動機12により駆動し、吸入管16を介して吸入した流体を圧縮し、圧縮した流体を吐出管17を介して吐出する圧縮要素15と、を備える、そのため、コイル35における短絡や焼損の発生を抑制することができる。
実施の形態1の冷凍サイクル装置1は、筒形状のステータコア34と、硬さの異なる第1の導線及び第2の導線のうち第2の導線よりも硬い第1の導線及び第1の導線の周囲を覆う絶縁被膜を有する第1の被覆線材と、第2の導線及び第1の導線の周囲を覆う絶縁被膜の厚さよりも厚い、第2の導線の周囲を覆う絶縁被膜を有する第2の被覆線材と、を備え、第1の被覆線材及び第2の被覆線材は、ステータコア34の周方向に沿って設けられた複数のティース部36に混在して巻回されているステータ30と、ステータ30により生じる磁界を用いて回転するロータ31と、を備えた電動機12と、流体を吸入するための吸入管16と、流体を吐出するための吐出管17とを備える密閉容器11と、電動機12により駆動し、吸入管16を介して吸入した流体を圧縮し、圧縮した流体を吐出管17を介して吐出する圧縮要素15と、を備える圧縮機2と、流体を液化させる凝縮器3と、圧縮した流体の圧力を下げる減圧装置4と、流体を気化させる蒸発器5と、を備える、そのため、コイル35における短絡や焼損の発生を抑制することができる。
実施の形態1のステータ30の製造方法は、硬さの異なる第1の導線及び第2の導線のうち第2の導線よりも硬い第1の導線及び第1の導線の周囲を覆う絶縁被膜を有する第1の被覆線材と、第2の導線及び第1の導線の周囲を覆う絶縁被膜の厚さよりも厚い、第2の導線の周囲を覆う絶縁被膜を有する第2の被覆線材と、を生成するステップと、第1の被覆線材及び第2の被覆線材を、円筒形状のステータコア34の周方向に沿って設けられた複数のティース部36に混在して巻回するステップと、を備える、そのため、コイル35における短絡や焼損の発生を抑制することができる。
実施の形態2.
図11に示すように、巻線80は、2本の被覆線材を備え、被覆線材は、硬さの異なる導線と、硬さの異なる導線の周囲を覆う絶縁被膜を備える。硬さの異なる導線のうち、軟らかい導線の線径は硬い導線の線径より大きく、軟らかい導線の周囲を覆う絶縁被膜の厚さは、硬い導線の周囲を覆う絶縁被膜の厚さよりも厚い。つまり、実施の形態2における巻線80は、実施の形態1における巻線60と比較して硬さの異なる導線のうち、軟らかい導線の線径は硬い導線の線径より大きい点が異なる。
本実施の形態における巻線80の説明では、銅導線を導線81C、アルミニウム導線を導線81Aとし、導線81Cの周囲を覆う絶縁被膜を絶縁被膜82C、導線81Aの周囲を覆う絶縁被膜を絶縁被膜82A、導線81Cと絶縁被膜82Cとを有する被覆線材を被覆線材83C、導線81Aと絶縁被膜82Aとを有する被覆線材を被覆線材83Aとして説明する。加えて、被覆線材及び導線の断面形状は、いずれも円形であり、被覆線材及び導線のそれぞれの線径は、円形の直径で定義される。
導線81Cの線径84Cは、例えば、1.0mm、導線81Aの線径84Aは、例えば、1.05mmである。絶縁被膜82Cの厚さ85Cは、例えば、0.04mm、絶縁被膜82Aの厚さ85Aは、例えば、0.052mmである。この場合、被覆線材83Cの線径88Cは、1.08mm、被覆線材83Aの線径88Aも同様に、1.154mmとなる。
実施の形態2の図示しないステータは、実施の形態1の効果に加えて、巻き乱れを防止するために、把持部51の把持力を増大させた場合にも、導線81Aが断線しにくくなる。
巻き乱れを防止するために、把持部51の把持力を増大させた場合、把持部51の把持力により導線81Cよりも軟らかい導線81Aに圧痕が生じ、圧痕が生じた導線81Aの断面には、圧痕が生じていない導線81Aの断面よりも大きな応力が発生する。ここで、実施の形態1における導線61Aの線径64Aと比較して、本実施の形態における導線81Aの線径84Aが大きいため、圧痕が生じる導線81Aの断面積が大きくなる。つまり、実施の形態1と比較して、導線81Aの断面に発生する応力が小さくなる、その結果、導線81Aが断線しにくくなる。このように、本実施の形態のコイルは、導線81Aが断線しにくく、絶縁被膜82Aの絶縁耐力が担保されるため、本実施の形態コイルにおける短絡や焼損の発生を抑制することができる。
実施の形態3.
図12に示すように、巻線90は、2本の被覆線材を備え、被覆線材は、硬さの異なる導線と、硬さの異なる導線の周囲を覆う絶縁被膜を備える。硬さの異なる導線のうち、軟らかい導線の線径は硬い導線の線径より小さく、軟らかい導線の周囲を覆う絶縁被膜の厚さは、硬い導線の周囲を覆う絶縁被膜の厚さよりも厚い、さらに、2本の被覆線材の線径は同一である。つまり、実施の形態3における巻線90は、実施の形態1における巻線60と比較して2本の被覆線材の線径は同一である点が異なる。
本実施の形態における巻線90の説明では、銅導線を導線91C、アルミニウム導線を導線91Aとし、導線91Cの周囲を覆う絶縁被膜を絶縁被膜92C、導線91Aの周囲を覆う絶縁被膜を絶縁被膜92A、導線91Cと絶縁被膜92Cとを有する被覆線材を被覆線材93C、導線91Aと絶縁被膜92Aとを有する被覆線材を被覆線材93Aとして説明する。加えて、被覆線材及び導線の断面形状は、いずれも円形であり、被覆線材及び導線のそれぞれの線径は、円形の直径で定義される。
導線91Cの線径94Cは、例えば、1.0mm、導線91Aの線径94Aは、例えば、0.976mmである。絶縁被膜92Cの厚さ95Cは、例えば、0.04mm、絶縁被膜92Aの厚さ95Aは、例えば、0.052mmである。この場合、被覆線材93Cの線径99Cは、1.08mm、被覆線材93Aの線径99Aも同様に、1.08mmとなる。
実施の形態3の図示しないステータは、絶縁被膜92Aの厚さ95Aが絶縁被膜92Cの厚さ95Cよりも厚いため、絶縁被膜92Aの厚さ95Aと絶縁被膜92Cの厚さ95Cの差分が生じる。巻き乱れを防止するために、把持部51の把持力を増大させた場合、把持部51の把持部51に接触する面積が、絶縁被膜92Cの表面より絶縁被膜92Aの表面で大きくなるため、絶縁被膜92Cより絶縁被膜92Aは、把持部51の把持力の影響を広範囲で受ける。そのため、絶縁被膜の表面において把持部51の把持部51が接触し、把持部51の把持力の影響を受けることで、当該表面に変形や傷などが生じ、圧痕や亀裂を誘発する要因となる、その結果、絶縁被膜の絶縁耐力が低下する恐れがある。
ここで、当該厚さの差分だけ絶縁被膜92Aが厚いため、従来例と比較して、絶縁被膜92Aの表面に変形や傷などが生じ、圧痕や亀裂が誘発された場合においても、絶縁被膜92Aの絶縁耐力が担保される。このように、本実施の形態のコイルは、絶縁被膜92Aの絶縁耐力が担保されるため、本実施の形態コイルにおける短絡や焼損の発生を抑制することができる。
なお、本明細書で説明した上記の各実施の形態では、各構成要素の材質、材料、寸法、形状、相対的配置関係又は実施の条件等について記載している場合があるが、これらは全ての局面において例示であって、各実施の形態が記載されたものに限られることはない。よって、例示されていない無数の変形例が、各実施の形態の範囲内において想定される。例えば、任意の構成要素を変形する場合、追加する場合又は省略する場合、さらには、少なくとも1つの実施形態における少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施形態の構成要素と組み合わせる場合が含まれる。
1 冷凍サイクル装置、2 圧縮機、12 電動機、30 ステータ、35 コイル、60 巻線

Claims (10)

  1. 円筒形状のステータコアと、
    硬さの異なる第1の導線及び第2の導線のうち前記第2の導線よりも硬い前記第1の導線及び前記第1の導線の周囲を覆う絶縁被膜を有する第1の被覆線材と、
    前記第2の導線及び前記第1の導線の周囲を覆う絶縁被膜の厚さよりも厚い、前記第2の導線の周囲を覆う絶縁被膜を有する第2の被覆線材と、
    を備え、
    前記第1の被覆線材及び前記第2の被覆線材は、前記ステータコアの周方向に沿って設けられた複数のティース部に混在して巻回されている、
    ステータ。
  2. 前記第2の導線の断面積は、前記第1の導線の断面積よりも大きい、
    請求項1に記載のステータ。
  3. 前記第1の被覆線材及び前記第2の被覆線材の断面積は等しい、
    請求項1に記載のステータ。
  4. 前記第1の導線は銅、前記第2の導線はアルミニウム、並びに、前記第1の導線の周囲を覆う絶縁被膜及び前記第2の導線の周囲を覆う絶縁被膜は、ポリアミドイミド、ポリエステルイミド、ポリエステル、ポリウレタン及びホルマールのいずれかにより構成される、
    請求項1~3のいずれか1項に記載のステータ。
  5. 前記第1の被覆線材及び前記第2の被覆線材の断面形状は、円形及び四角形のいずれかである、
    請求項1~3のいずれか1項に記載のステータ。
  6. 請求項1~3のいずれか1項に記載のステータと、
    前記ステータにより生じる磁界を用いて回転するロータと、
    を備える、
    電動機。
  7. 請求項6に記載の電動機と、
    流体を吸入するための吸入管と、流体を吐出するための吐出管とを備える密閉容器と、
    前記電動機により駆動し、前記吸入管を介して吸入した流体を圧縮し、圧縮した流体を前記吐出管を介して吐出する圧縮要素と、
    を備える、
    圧縮機。
  8. 前記流体は冷媒であり、
    前記冷媒は、R32、R125、R134a、R407C、R410A等のHFC(HydroFluoroCarbon)系冷媒、R1123、R1132(E)、R1132(Z)、R1132a、R1141、R1234yf、R1234ze(E)、R1234ze(Z)等のHFO(HydroFluoroOlefin)系冷媒、R290(プロパン)、R600a(イソブタン)、R744(二酸化炭素)、R717(アンモニア)等の自然冷媒のうち少なくとも1種類以上の冷媒である、
    請求項7に記載の圧縮機。
  9. 請求項8に記載の圧縮機と、
    流体を液化させる凝縮器と、
    圧縮した流体の圧力を下げる減圧装置と、
    流体を気化させる蒸発器と、
    を備える、
    冷凍サイクル装置。
  10. 硬さの異なる第1の導線及び第2の導線のうち前記第2の導線よりも硬い前記第1の導線及び前記第1の導線の周囲を覆う絶縁被膜を有する第1の被覆線材と、前記第2の導線及び前記第1の導線の周囲を覆う絶縁被膜の厚さよりも厚い、前記第2の導線の周囲を覆う絶縁被膜を有する第2の被覆線材と、を生成するステップと、
    前記第1の被覆線材及び前記第2の被覆線材を、円筒形状のステータコアの周方向に沿って設けられた複数のティース部に混在して巻回するステップと、
    を備える、ステータの製造方法。
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