以下にて、本発明を実施するための形態について、図面を参照して説明する。なお、以下に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
(画像形成装置)
まず、図1、図2および図3を用いて画像形成装置100の概略構成を説明する。図1は画像形成装置100の斜視図である。図2および図3は図1における画像形成装置の概略断面図である。図1~図3に示す画像形成装置100は読取装置を備える複写機であるが、実施の形態は読取装置を備えていないプリンタなど、他の画像形成装置であってもよい。また、実施の形態は、図2および図3に示すような複数の感光ドラム2を備えるカラー画像形成装置に限られず、1つの感光ドラム2を備えるカラー画像形成装置やモノクロ画像を形成する画像形成装置でも良い。
図2および図3に示す画像形成装置100は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナー像を形成する4つの画像形成部1Y、1M、1C、1K(以下、総称して単に「画像形成部1」とも称する)を備える。
また、画像形成部1Y、1M、1C、1Kは、それぞれ感光体の一例である感光ドラム2Y、2M、2C、2K(以下、総称して単に「感光ドラム2」とも称する)を備える。感光ドラム2は感光ベルトであっても構わない。
また、画像形成部1Y、1M、1C、1Kは、感光ドラム2Y、2M、2C、2Kをそれぞれ帯電させる帯電手段としての帯電ローラ3Y、3M、3C、3K(以下、総称して単に「帯電ローラ3」とも称する)を備える。
また、画像形成部1Y、1M、1C、1Kは、感光ドラム2Y、2M、2C、2Kを露光する露光手段としてのLED(Light Emitting Diode、以下LEDと記載)露光ヘッド4Y、4M、4C、4K(以下、総称して単に「露光ヘッド4」とも称する)を備える。
さらに、画像形成部1Y、1M、1C、1Kは、感光ドラム2上の静電潜像をトナーによって現像し、感光ドラム2上に各色のトナー像を現像する現像手段としての現像ユニット24Y、24M、24C、24K(以下、総称して単に「現像ユニット24」とも称する)を備える。なお、符号に付されたY、M、C、Kはトナーの色を示している。
図2および図3に示す画像形成装置100は、感光ドラム2を下方から露光する、即ち、感光ドラム2の下方に露光ヘッド4が配置される、いわゆる「下面露光方式」を採用する画像形成装置である。以下、下面露光方式を採用する画像形成装置を前提として説明を進める。なお、図示していないが、実施の形態としては感光ドラムを上方から露光する「上面露光方式」を採用する画像形成装置でも構わない。
画像形成装置100は、感光ドラム2に形成されたトナー像が転写される中間転写ベルト9と、感光ドラム2に形成されたトナー像を当該中間転写ベルト9に順次転写させる一次転写ローラ6(Y、M、C、K)を備える。中間転写ベルト9は、画像形成部1の上部に配置される。なお、中間転写ベルト9を用いた中間転写方式以外に、感光ドラム2から用紙に直接転写する直接転写方式を用いても構わない。
また、画像形成装置100は、中間転写ベルト9上のトナー像を給送部11から搬送されてきた記録紙Pに転写させる転写手段としての二次転写ローラ16と、二次転写された画像を記録紙Pに定着させる定着手段としての定着器19を備える。
また、各色の補充用トナーを収容するトナーボトル22Y、22M、22C、22K(以下、総称して単に「トナーボトル22」とも称する)は、画像形成装置100に対して着脱交換が可能なユニットである。トナーボトル22は、中間転写ベルト9の上部に配置される。トナーボトル22は、4つの画像形成部が備える各現像ユニットに対して、それぞれ対応するトナーボトルから不図示のトナー補給機構により適時適量のトナー補給がなされる。
また、画像形成装置100は、記録紙Pを給送する給送部11を備える。給送部11は、シートカセット12a,12bと、給送ローラ13a,13bと、レジストローラ15と、を有する。シートカセット12a,12bは、画像形成部1の下部に配置される。シートカセット12a,12bに収容された記録紙Pは、給送ローラ13a,13bによって一枚ずつ給送され、レジストローラ15によって所定のタイミングにて二次転写部T2に搬送される。
(画像形成プロセス)
次に上記画像形成装置100の画像形成プロセスについて簡単に説明する。帯電ローラ3Yは、感光ドラム2Yの表面を帯電する。露光ヘッド4Yは帯電ローラ3Yによって帯電された感光ドラム2Yの表面を露光する。これにより、感光ドラム2Yには静電潜像が形成される。次に、現像ユニット24Yは感光ドラム2Yに形成された静電潜像をイエローのトナーによって現像する。感光ドラム2Yの表面に現像されたイエローのトナー像は、一次転写ローラ6Yによって中間転写ベルト9上に転写される。マゼンタ、シアン、ブラックのトナー像も同様の画像形成プロセスで形成され、中間転写ベルト9に重ね合わせるように転写される。
中間転写ベルト9上に転写された各色のトナー像は、中間転写ベルト9によって二次転写部T2まで搬送される。二次転写部T2まで搬送されたトナー像は、二次転写ローラ16によって、給送部11から搬送されてきた記録紙Pに一括して転写される。トナー像が転写された記録紙Pは、定着器19に搬送される。定着器19は、熱と圧力によって記録紙Pにトナー像を定着させる。定着器19によって定着処理がなされた記録紙Pは、排出ローラ20によってトナーボトル22の上部に配置される排出トレイ21に排出される。
(ドラムユニットおよび現像ユニット)
本実施例の画像形成装置100における交換可能なドラムユニット23および現像ユニット24について例示して説明する。
前述した感光ドラム2と帯電ローラ3とは、不図示のクリーニング装置と共に、一体的にユニット化(ドラムユニット、ドラムカートリッジ)されている。その構成の一例を、図4、図5、図6および図7を用いて説明する。図4および図5は、画像形成装置100が備えるドラムユニット23(Y,M,C,K)周辺および現像ユニット24(Y,M,C,K)周辺の概略構造を示す斜視図である。また、図6はドラムユニット23が装置本体の外側から画像形成装置100に挿抜される様子を示す図である。図7は現像ユニット24が装置本体の外側から画像形成装置100に挿抜される様子を示す図である。
画像形成装置100には、感光ドラム2を備えるドラムユニット23Y、23M、23C、23K(以下、総称して単に「ドラムユニット23」とも称する)が取り付けられる。ドラムユニット23は、ユーザやメンテナンス者等の作業者によって交換されるカートリッジである。ドラムユニット23は感光ドラム2を回転可能に支持している。具体的には、感光ドラム2は、ドラムユニット23の枠体によって回転可能に支持されている。なお、ドラムユニット23は帯電ローラ3やクリーニング装置を備えていない構成でも構わない。
また、画像形成装置100には、感光体ユニットであるドラムユニット23とは別体の現像ユニット24Y、24M、24C、24K(以下、総称して単に「現像ユニット24」とも称する)が取り付けられている。現像ユニット24は、現像剤を担持する現像剤担持体としての現像スリーブ5Y、5M、5C、5K(以下、総称して単に「現像スリーブ5」とも称する)と、現像スリーブ5に現像剤を供給し現像剤を攪拌するスクリュー7Y、7M、7C、7K(以下、総称して単に「スクリュー7」とも称する)と、を備える。現像ユニット24は、現像スリーブ5とスクリュー7とが一体化されたカートリッジであり、図5および図7に示すように作業者によって画像形成装置100の装置本体から取り外して交換される。
ここで現像ユニット24の内部においては、スクリュー7によりトナーが高速で循環搬送されている。スクリュー7の回転速度は現像スリーブ5や感光ドラム2の回転速度に対し、相対的に非常に高速であり、現像スリーブ5へのコートがむらなく均一に行えるようになっている。
また、画像形成装置100は、各画像形成部ごとにカートリッジトレイ30(30Y、30M、30C、30K)を備える(図8および図9参照)。前記ドラムユニット23と現像ユニット24は、各画像形成部ごとのカートリッジトレイ30により支持され、感光ドラムの軸線方向に案内され、画像形成装置100の装置本体に対して挿抜される。
また、画像形成装置100は、板金で形成される前側板100Fと、同じく板金で形成される後側板100Bを備える(図34参照)。前側板100Fは画像形成装置100の手前側に設けられた側壁である。前側板100Fは画像形成装置100の装置本体の手前側において装置本体の筐体の一部を成す。後側板100Bは画像形成装置100の後側に設けられた側壁である。後側板100Bは画像形成装置100の装置本体の奥側において装置本体の筐体の一部を成す。前側板100Fと後側板100Bは、感光ドラムの軸線方向において、一方側と他方側で対面して配置され、両者の間には梁としての不図示の板金が橋架されている。前側板100Fと後側板100Bと不図示の梁とはそれぞれ画像形成装置の枠体(筐体)の一部を構成する。ここで、本実施例の画像形成装置もしくはその構成部材に関して、正面側若しくは手前側とは、ドラムユニット23および現像ユニット24を画像形成装置100の装置本体に対して出し入れ(挿抜)する側である。
なお、カートリッジトレイ30は、感光ドラムの軸線方向において、一方が前側板100F(図34参照)に取り付けられ、他方が後側板100B(図34参照)に取り付けられている。なお、カートリッジトレイ30については後述する。
ドラムユニット23および現像ユニット24は、画像形成プロセスの繰り返しにより劣化していくため、交換や着脱によるメンテナンスが可能なユニット(カートリッジ)の形態をとっている。
図3には、交換や着脱を行う際のドラムユニット23、現像ユニット24、露光ヘッド4の配置を示している。図3に示す画像形成装置では、図2に示す画像形成装置とは異なり、現像ユニット24および露光ヘッド4が感光ドラム2から退避し、離間していることが分かる。
これは感光ドラム2に対し、図2に示すように現像ユニット24や露光ヘッド4が近接配置された状態が維持されていると、ユニット着脱時の動的干渉により各ユニットに傷が付いたり、更にはユニットが取り出せなくなるおそれがある為である。
このため、ユニット着脱時には、後述する現像ステイ31、回動アーム65、昇降ダクト69などによる退避機構により、図3に示すように現像ユニット24と露光ヘッド4を感光ドラム2から退避させ、離間させている。
ドラムユニット23および現像ユニット24は、それぞれ画像形成装置100の手前側から挿抜され、画像形成装置100の装置本体の所定の位置(装着位置)に装着される。
画像形成装置100は、装着位置に装着されたドラムユニット23と現像ユニット24の双方の手前側を覆う内扉102Y、102M、102C、102K(以下、総称して単に「内扉102」とも称する)を備える。図8および図9に示すように、内扉102は、一端がヒンジによってカートリッジトレイ30の前側に固定されており、ヒンジによってカートリッジトレイ30に対して回動可能となっている。
内扉102は、各ユニットの保護や、感光ドラム2を画像形成プロセス以外で感光し難くさせる為に必要な部材であり、各色のユニットの着脱方向の正面に対向する位置に配置される。
さらに画像形成装置100の手前側には、装置の外装をなすフロントカバー101が設けられている。フロントカバー101は、一端がヒンジによって画像形成装置100の装置本体の前側に固定されており、ヒンジによって画像形成装置100の装置本体に対して回動可能となっている。フロントカバー101は、感光ドラムの軸線方向において、内扉102より前側に設けられている。フロントカバー101は、図1に示す閉じた状態では、左右方向に並ぶ複数の内扉102全体を覆って、装置前側の外装を成している。
したがって、ドラムユニット23および現像ユニット24の交換作業は、作業者によって以下の手順で行われる。作業者は、図4に示すようにフロントカバー101を開き、次に図5に示すように内扉102を開いて、装置本体内のドラムユニット23(図6)あるいは現像ユニット24(図7)を取り出す。そして、新しいドラムユニット23あるいは現像ユニット24を挿入して内扉102を閉じ、さらにフロントカバー101を閉じることによって交換作業が完了する。
なお、現像ユニット24と露光ヘッド4の退避機構は、この内扉102を開く動作に連動し、感光ドラム2から現像ユニット24と露光ヘッド4を退避させる。この退避機構(現像ステイ31、回動アーム65、昇降ダクト)については後述する。
ここで、以下の説明では装置本体に対して前側板側を前側(手前側若しくは正面側)、後側板側を後側(奥側若しくは背面側)と定義する。また、ブラックのトナー像に関する静電潜像が形成される感光ドラム2Kを基準としたとき、イエローのトナー像に関する静電潜像が形成される感光ドラム2Yが配置されている側を左側と定義する。イエローのトナー像に関する静電潜像が形成される感光ドラム2Yを基準としたとき、ブラックのトナー像に関する静電潜像が形成される感光ドラム2Kが配置されている側を右側と定義する。さらに、ここで定義した前後方向および左右方向に垂直な方向であって鉛直方向上向きを上方向、また、ここで定義した前後方向および左右方向に垂直な方向であって鉛直方向下向きを下方向と定義する。定義した前方向F、後方向B、右方向R、左方向L、上方向U、下方向Dを図1に示す。
また、以下の説明で記載する感光ドラム2の軸線方向とは、図1に示す前後方向(手前奥方向)と一致する方向である。また、露光ヘッド4の長手方向についても図1に示す前後方向と一致する方向である。すなわち、感光ドラム2の軸線方向と露光ヘッド4の長手方向とは一致する方向である。また、感光ドラム2の軸線方向における一端側はここで定義する前側を意味し、他端側はここで定義する後側を意味する。前後方向における一端側および他端側に関してもここで定義する前側および後側に対応する。左右方向における一端側はここで定義する左側を意味し、他端側はここで定義する右側を意味する。
(露光ヘッド)
次に図10~図19を用いて、露光ヘッド4について説明する。図10は、本実施例の画像形成装置が備える露光ヘッド4の概略断面図である。図11は露光ヘッド4を上面から見た斜視図である。図12は露光ヘッド4を下面から見た斜視図である。
露光ヘッド4は、感光ドラム2の軸線方向に延びる長尺の形状(長手形状)をなす。露光ヘッド4は、基板50と、基板50に実装された発光素子と、レンズアレイ52と、基板50とレンズアレイ52とを保持する保持部材と、を備える。保持部材は、後述する筐体54と、筐体54を支持する筐体支持部材55と、を有する。ここでは、露光ヘッド4は、光を出射する発光素子として、LED51(Light Emitting Diode)を備えている。
(基板およびレンズアレイ)
ここで、図13、図14および図15を用いて、露光ヘッド4の基板50とレンズアレイ52について説明する。まず、基板50について説明する。図13(a)は基板50の概略斜視図である。図13(b)は基板50に設けられた複数のLED51の配列を示し、図13(c)は図13(b)の拡大図を示している。図14はLEDを実装した面(基板表面)側から見た基板の斜視図である。図15はFFCコネクタを実装した面(基板裏面)側から見た基板の斜視図である。図中矢印の一方側が画像形成装置100の前側、他方側が画像形成装置100の後側を示している。
基板50にはLEDチップ53が実装されている。図13(a)、図14および図15に示すように、基板50の一方の面にはLEDチップ53が設けられ、他方の面には、長尺のFFCコネクタ57が設けられている。ここで言う基板50の一方の面は、LEDチップ53が設けられている側の面(上面、表面)である。基板の他方の面は、LEDチップ53が設けられている側とは反対側の面(下面、裏面)である。
FFCコネクタ57は、その長手方向が基板50の長手方向に沿うように基板50の他方の面(下面、裏面)に取り付けられている。長尺のFFCコネクタ57は、画像形成装置100の前側(基板50の長手方向の一方側)に設けられている。基板50には各LEDチップ53に信号を供給するための配線が設けられている。FFCコネクタ57には、ケーブルの一例としてのフレキシブルフラットケーブル58(図26参照、以下FFC)の一端が接続される。
なお、画像形成装置100の制御回路部には、制御部とコネクタとを備える基板(不図示)が設けられている。FFC58の他端は、当該コネクタに接続されている。すなわち、FFC58は装置本体の基板(制御回路部)と露光ヘッド4の基板50とを電気的に接続している。露光ヘッド4の基板50には、画像形成装置100の装置本体の制御回路部からFFC58およびFFCコネクタ57を介して制御信号(駆動信号)が入力される。制御信号は、各LEDチップ53に転送される。LEDチップ53は、基板50に入力された制御信号によって駆動(発光、消灯動作)される。
基板50に実装されたLEDチップ53についてさらに詳しく説明する。図13(b)および図13(c)に示すように、基板50の一方の面には複数のLED51(発光素子の一例)が配置されたLEDチップ53-1~53-29(29個)が配列されている。各LEDチップ53-1~53-29はそれぞれ、その長手方向に516個のLED51が配列されている。LEDチップ53の長手方向において、隣り合うLED51の中心間距離k2は画像形成装置100の記録解像度に対応している。本実施例の画像形成装置100の記録解像度は1200dpiであるので、LEDチップ53-1~53-29の長手方向において、LED51は隣接するLED51の中心間距離k2が21.16μmとなるように配列されている。そのため、本実施例の露光ヘッド4の露光範囲は約314mmとなる。感光ドラム2の軸線方向における感光層の長さは314mm以上で形成されている。A4サイズの記録紙の長辺の長さおよびA3サイズの記録紙の短辺の長さは297mmであるため、本実施例の露光ヘッド4は、A4サイズの記録紙およびA3サイズの記録紙に画像形成可能な露光範囲を有している。
LEDチップ53-1から53-29は、感光ドラム2の軸線方向に千鳥状に複数配列されている。具体的にはLEDチップ53-1から53-29は、感光ドラム2の軸線方向に沿って二列となるよう交互に配置されている。すなわち、図13(b)に示すように、左側から数えて、奇数番目のLEDチップ53-1、53-3、・・・53-29が基板50の長手方向に一列に実装されている。また左側から数えて、偶数番目のLEDチップ53-2、53-4、・・・53-28が基板50の長手方向に一列に実装されている。LEDチップ53をこのように配置する。これにより、図13(c)に示すように、LEDチップ53の長手方向において、隣り合う異なるLEDチップ53における一方のLEDチップ53の一端と他方のLEDチップ53の他端とに配置されたLED51の中心間距離k1を一つのLEDチップ53上における隣り合うLED51の中心間距離k2と等しくすることができる。
なお、本実施例において発光素子は発光ダイオードである半導体LEDであるが、例えばOLED(Organic Light Emitting Diode)でも構わない。このOLEDは、有機EL(Organic Electro-Luminescence)とも呼ばれており、電流駆動型の発光素子である。OLEDは例えばTFT(Thin Film Transistor)基板上で主走査方向(感光ドラム2の軸線方向)に沿ってライン上に配置され、同じく主走査方向に沿って設けられた電源配線によって電気的に並列に接続される。
次に、レンズ集合体であるレンズアレイ52について説明する。図13(d)はレンズアレイ52を感光ドラム2側から見た時の概略図である。また、図13(e)はレンズアレイ52の概略斜視図である。図13(d)に示すように、レンズアレイ52は、発光素子から出射された光を感光ドラム2に集光する。レンズアレイ52は、複数のレンズを有するレンズ集合体である。これら複数のレンズは複数のLED51の配列方向に沿って二列に並べられている。各レンズは、一方の列のレンズの配列方向において隣り合うレンズの両方に接するように他方の列のレンズの一つが配置されるよう交互に配置されている。各レンズは、円柱状の硝子製のロッドレンズであって、LED51から出射された光が入射する光入射面52bと、光入射面から入射した光が出射する光出射面52aとを有する(図10参照)。なお、レンズの材質は硝子製に限らず、プラスチック製でも構わない。レンズの形状についても円柱状に限らず、例えば六角柱等の多角柱でも構わない。
図13(e)に示す点線Zはレンズの光軸を示す。露光ヘッド4は後述する退避機構(図24および図25に回動アーム65や昇降ダクト69)によって当該点線Zで示すレンズの光軸に概ね沿った方向(以下、光軸方向とも称する)に移動される。ここで言うレンズの光軸とは、レンズの光出射面の中心と当該レンズの焦点とを結ぶ線を意味する。レンズアレイ52は複数のレンズを有するレンズ集合体であり、前述した「光軸」はこれら複数のレンズのうちの任意のレンズの光軸である。ここで、厳密にはレンズアレイ52が有する複数のレンズはそれぞれ互いに若干傾いていることがある。これは組み立て時の公差によるものである。しかしながら、ここで言う公差程度のずれは光軸の方向を定義する場合には考慮しないこととする。よって、複数のレンズそれぞれの光軸はいずれも同じ方向であると考える。レンズアレイ52はLED51から出射された光を感光ドラム2の表面に集光する役割をもつ。
レンズアレイ52は、LED51の発光面とレンズの光入射面との距離と、レンズの光出射面と感光ドラム2の表面との距離とが、略等しくなるように露光ヘッド4の組み立て時において、筐体54に対する取付位置が調整されている。
(筐体)
図10に示すように、筐体54は、レンズアレイ52と基板50とを保持する。本実施例において、筐体54は、亜鉛メッキ鋼板や冷間圧延鋼板にメッキ処理が施された板材を折り曲げて形成した金属製の部材である。
筐体54は、前述したように金属製である。例えば、筐体54は、鉄製の薄板などの板金を、プレス加工にてコの字形状に形成したものである。以下、筐体54の形状について説明する。
図10に示すように、筐体54は、レンズアレイ52が挿入される第1開口54aが形成された平面部(対向面)54Uを有する。平面部54Uはレンズアレイ52のレンズの光軸方向において感光ドラム2に対向している。なお、この平面部54Uは平面に限らず、若干湾曲した曲面でも構わない。また筐体54は、平面部54Uの短手方向の一方側から感光ドラム2から離れる方向へ向けて延出した延出部54Rを有する。また筐体54は、平面部54Uの短手方向の他方側から感光ドラム2から離れる方向へ向けて延出した延出部54Lを有する。
延出部54Rと延出部54Lは、筐体54において、第2開口54bから挿入された基板50を支持するための基板支持部をなす。平面部54Uと基板支持部(延出部54R、54L)とは一体物であり、レンズアレイ52と基板50とを保持する筐体54をなし、その断面はほぼコの字形状に形成されている。筐体54がほぼコの字形状に形成されることで、平面部54Uとは反対側には第2開口54bが形成される。第2開口54bは、平面部54Uから、感光ドラムから離れる側に延出している基板支持部(延出部54L、54R)の間に形成される。
基板50は第2開口54bから、すなわちコの字形状の筐体54の下側から挿入され、各基板支持部の内側(延出部54Lの内側と延出部54Rの内側)に接着剤にて接着される。なお、基板50のピント方向の位置は不図示の治具によって決められるため、露光ヘッド4は基板50のピント方向の位置決め手段を具備しない。
また、レンズアレイ52も平面部54Uに形成された第1開口54aに挿入された状態で平面部54Uに接着剤にて接着される。なお、レンズアレイ52は、基板50に実装された全てのLEDチップ53とレンズアレイ52のピント方向の距離が所定の値になるように治具によってピント方向の位置と傾き調整を行った後、平面部54U(筐体54)に固定される。またレンズアレイ52は、平面部54Uに対して、長手方向の複数個所で接着剤によって固定される。すなわち、本実施例の露光ヘッド4は、第1開口54aに挿入されたレンズアレイ52を平面部54Uに対して接着固定する接着箇所を、平面部54Uの長手方向で複数有する。
筐体54に対して基板50、レンズアレイ52の位置調整及び固定が行われた後、第2開口54bに挿入された基板50と筐体54(延出部54L、54R)との隙間は、図16および図17に示すように、封止剤59によって長手方向にわたって封止される。図16はLED51が実装された基板50が筐体54に組み付けられた状態を、露光ヘッド4の下側から見た斜視図である。図17は図16に示す露光ヘッドの前側の拡大図である。これにより、LED51が外部からのトナーや塵埃によって汚染されることを防いでいる。ここで封止剤59は基板50と筐体54の隙間(境界部)を封止しているだけであり、FFCコネクタ57、基板50の大部分は露出している。
同様に、第1開口54aに挿入されたレンズアレイ52と筐体54(平面部54U)との隙間に封止剤59が塗布され、隙間は図18に示すように封止剤59によって長手方向にわたって封止される。図18は筐体54にレンズアレイ52を組み付けた状態における露光ヘッド4の斜視図である。より具体的には、図10に示すように、封止剤59は、筐体54の長手方向に沿ったレンズアレイ52の側壁と第1開口54aの縁との隙間を封止する。これにより、レンズアレイ52の側壁と第1開口54aとの隙間からトナー等の粉塵が流入し、LED51から出射される光が粉塵によって遮られてしまう可能性を低減できる。なお、当然ながら、封止剤59によって封止される隙間は、レンズアレイ52の一方側の側壁と第1開口54aの縁との隙間のみならず、レンズアレイ52の他方側の側壁と第1開口54aの縁との隙間も封止する。レンズアレイ52の他方側の側壁とは、レンズアレイ52の一方側の側壁とは反対側の側壁のことを指す。ここでも筐体54とレンズアレイ52の隙間(境界部)は封止剤59によって封止されている。これにより、LED51が外部からのトナーや塵埃によって汚染されることを防いでいる。
上述したように基板50とレンズアレイ52とが筐体54によって保持されることで、LED51とレンズの入射面52bとが対向する。これにより、LED51から出射された光はレンズの入射面52bに入射し、レンズの出射面52aから感光ドラム2へ向けて出射される。ここで、本実施例では3つのLED51(複数のLED51)から出射された光は同じ1つのレンズを通過し得る。また、1つのLED51から出射された光であっても、その光は放射状に進行するため複数のレンズを通過し得る。すなわち、複数のLED51から出射された光がレンズアレイ52(レンズアレイ52が有する複数のレンズのうちのいくつか)を通過して感光ドラム2を露光する。
(筐体支持部材)
図11および図12に示すように、筐体支持部材55は、基板50とレンズアレイ52を保持した筐体54を長手方向にわたって支持しており、筐体54に一体に設けられている。筐体支持部材55は、感光ドラム2の軸線方向に延びる長手形状の部材である。筐体支持部材55は、図10に示すようにコの字形状に形成したものである。筐体支持部材55は、第1の側壁である左側壁55Lと、左側壁55Lに対向する第2の側壁である右側壁55Rと、左側壁55Lと右側壁55Rとの間で筐体54の平面部54Uに対向する底面部55Dと、を有する。筐体支持部材55の底面部55Dには、感光ドラム2の軸線方向である長手方向に、複数の開口55aが設けられている。
筐体支持部材55の開口55aは、基板50のLED51が実装された実装面(基板50の表面)とは反対側の面(基板50の裏面)に対向する位置に設けられている。開口55aは、長手方向と直交する短手方向において、左側壁55Lと右側壁55Rとの間に設けられている。
第1の側壁である左側壁55Lは、図22に示すように、感光ドラム2の軸線方向と直交する短手方向の一方側において、基板50を保持する筐体54と、現像手段である現像ユニット24との間に設けられている。左側壁55Lは、図11に示すように、筐体54と現像ユニット24とを隔てるように感光ドラム2の軸線方向にわたって設けられている。
第2の側壁である右側壁55Rは、図22に示すように、短手方向の他方側において、筐体54と、筐体54に隣接する隣接部であるドラムユニット23との間に設けられている。右側壁55Rも、左側壁と同様に、筐体54とドラムユニット23とを隔てるように感光ドラム2の軸線方向にわたって設けられている。
この筐体支持部材55を筐体54に一体に設けたことにより、後述するダクトユニット60から送られた気流は、筐体支持部材55の左側壁55Lと右側壁55Rとの間の開口55aを通して基板50の裏面に吹き付けられる。しかも、基板50の裏面に吹き付けられる気流は、基板50の裏面に直交する方向に吹き付けられる。
このように筐体支持部材55の開口55aから、基板50の裏面に吹き付けられた気流は、露光ヘッド4に隣接する現像ユニット24とは左側壁55Lによって隔てられ、ドラムユニット23とは右側壁55Rによって隔てられている。このため、基板50の裏面に導入される露光ヘッド4を冷却する気流が、露光ヘッド4に隣接する現像ユニット24の側に漏れることがなく、現像ユニット24のトナーが画像形成装置の内部で飛散することを抑制することができる。
(係合爪)
露光ヘッド4は、図11、図12に示すように、第1の係合部である係合爪55b、係合爪55cを有する。係合爪55b、係合爪55cは、露光ヘッド4の筐体支持部材55に設けられており、昇降ダクト69にスナップフィットによって係合する。
露光ヘッド4の筐体支持部材55において、長手方向一方端(前側)の開口55aと、これに隣接する開口55aとの間の底面部55Dを、第1の底面部55D1とする。同様に、長手方向他方端(後側)の開口55aと、これに隣接する開口55aとの間の底面部55Dを、第2の底面部55D2とする。第1の底面部55D1の下面には、昇降ダクト69と係合する係合爪55bが設けられている。第2の底面部55D2の下面には、昇降ダクト69と係合する係合爪55cが設けられている。第1の底面部55D1および第2の底面部55D2、すなわち底面部55Dは、昇降ダクト69の上面部69Uと対向する対向部である。
第1の係合部である係合爪55b、55cは、後述する昇降ダクト69の移動方向において、前記底面部55Dに、昇降ダクト69に向けて突出して形成され、さらに突出方向に直交する感光ドラム2の軸線方向に延伸して形成されている。
具体的には、露光ヘッド4の係合爪55b、55cは、昇降ダクト69に向けて突出して形成され、さらに突出方向に直交する感光ドラム2の軸線方向に延伸して形成された略L字の形状となっている。後述するが、露光ヘッド4は、スライド移動させることで、係合爪55b、55cの略L字の形状の爪先端がスナップフィットによって係合穴69b、69cの縁に係合し、昇降ダクト69と一体となる。
(遮蔽壁)
筐体支持部材55は、遮蔽壁76を備えている。図19を用いて、遮蔽壁76について説明する。図19は筐体54と筐体支持部材55とが一体に構成された露光ヘッド4を下面から見た斜視図である。
筐体支持部材55は、後述する理由により、基板50の裏面のFFCコネクタ57が配置されたコネクタ領域と、そのコネクタ領域より前後方向の後側の開口55aが存在するダクト領域とを仕切るための遮蔽壁76を備える。
前記コネクタ57は、基板50の長手方向中央よりも一方端側に偏った位置に配置されている。一方、開口55aは前記基板50の長手方向においてコネクタ57よりも他方端側に複数個形成されている。そして、遮蔽壁76は前記開口55aと前記コネクタ57との間を仕切るように設けられている。
遮蔽壁76は、筐体支持部材55の底面部55Dに設けられている。遮蔽壁76は、底面部55Dの基板50の裏面と対向する面側に、基板50の裏面の方向に突出するように設けられている。遮蔽壁76は、筐体支持部材55の左側壁55Lと右側壁55Rとの間に設けられている。遮蔽壁76は、左側壁55Lと右側壁55Rとの間において、筐体54に保持された基板50の裏面のダクト領域と、基板50に実装されたFFCコネクタ57のコネクタ領域との間を仕切っている。ここで、基板50の裏面のダクト領域は、筐体支持部材55の底面部55Dに設けた開口55aに対向する領域であり、後述する昇降ダクト69とカートリッジトレイ30とによって形成された閉空間を介してダクトユニット60の開口部61と連通された領域(図20に示す範囲La)である。基板50の裏面に実装したコネクタ領域は、基板裏面のFFCコネクタ57が実装された領域であり、感光ドラム2の軸線方向においてダクト領域(範囲La)の外側の領域であり、ダクト領域より前後方向の前側の領域であり、図20に範囲Lcで示す領域である。
このように図20に示す範囲La(ダクト領域)と範囲Lc(コネクタ領域)とを仕切る遮蔽壁76を筐体支持部材55に設けている。これにより、筐体支持部材55の開口55aから、筐体54に保持された基板50の裏面に吹き付けられた空気がFFCコネクタ57の方向へ漏れて、基板50に対する冷却能力が落ちる事を抑制している。
また、遮蔽壁76は、コネクタ領域が、ダクト領域の外側であって、感光ドラム2の軸線方向の一端側になるように、ダクト領域とコネクタ領域とを仕切っている。さらに遮蔽壁76は、コネクタ領域が、画像形成装置100の前後方向における前側になるように、ダクト領域とコネクタ領域とを仕切っている。そのため、FFCコネクタ57は、範囲Laを極力長くするために、可能な限り手前側に配置している。これにより、基板50の裏面に吹き付けられる空気が、FFCコネクタ57に接続されたFFC58によって遮られ、意図しない方向に流れてしまうのを防いでいる。言い換えれば、後述するダクトユニット60から露光ヘッド4に向けて吹き付けられた空気は、FFCコネクタ57に接続されたFFC58によって遮られることなく、基板50の裏面に空気を吹き付けられる。基板50の裏面に吹き付けられた空気は、筐体支持部材55の左側壁55Lと右側壁55Rとの間の空間を基板50の長手方向に沿って流れようとする。このとき、コネクタ領域へ向かう方向への空気の流れは遮蔽壁76によって遮られ、基板50の裏面に吹き付けられた気流は、ダクト領域を一方側(前側)から他方側(後側)へ向けて流れる。したがって、後述するダクトユニット60から基板50の裏面に吹き付けられた気流を、意図する方向に流すことができ、意図しない方向に流れる気流による画像形成装置内でのトナー飛散を抑制することができる。
図26において、範囲Liおよび範囲Loは、ダクト領域である範囲Laを吸気側と排気側に二等分に分けた際のそれぞれの範囲である。範囲Liは、範囲Laを吸気側と排気側に二等分に分けた際の吸気側の範囲である。範囲Loは、範囲Laを吸気側と排気側に二等分に分けた際の排気側の範囲である。また、範囲Lsは、ダクト領域である範囲Laのうち、吸気側の範囲Liにおいて、ダクト内気流の断面積が局所的に狭くなった範囲である。
以上のように、LEDを有する基板、複数のレンズからなるレンズアレイ、筐体54、および筐体支持部材55により、露光ヘッド4が一体のヘッドユニットとして構成されている。
(昇降ダクト)
画像形成装置100は、昇降ダクト69を備える。図22、図23、図27および図28を用いて昇降ダクト69について説明する。図22および図23は図20におけるX-X矢視による断面図である。図27および図28は露光ヘッド4、昇降ダクト69、回動アーム65の斜視図である。
昇降ダクト69は、露光ヘッド4を着脱自在に支持する露光支持部材であり、後述するカートリッジトレイ30とともに、画像形成装置100の装置本体に設けられている。
昇降ダクト69は、後述するカートリッジトレイ30の現像ユニット24を支持する現像支持部材301と、ドラムユニット23を支持するドラム支持部材302との間に設けられている。昇降ダクト69は、カートリッジトレイ30の現像支持部材301とドラム支持部材302との間にて、感光ドラム2を露光する露光位置(図22、図24参照)と、露光位置から退避した退避位置(図25、図23参照)とに移動可能に設けられている。昇降ダクト69は、後述する回動アーム65によって長手方向の両端部が下方から支持されている。昇降ダクト69は、回動アーム65によって、露光ヘッド4と一体となって感光ドラム2の軸線方向に直交する方向(第1の方向、移動方向)に移動される。昇降ダクト69は、回動アーム65の回動によって露光位置または退避位置に移動される。
昇降ダクト69は、露光ヘッド4の全体を支持できるよう、露光ヘッド4と同様に前後方向(感光ドラムの軸線方向)に延伸した長手形状となっており、その中央部は上下に開口を備えた形状となっている。昇降ダクト69は、一方の開口69aが露光ヘッド4の開口55aと連通し、他方の開口部64がダクトユニット60の開口部61と連通したダクトを形成している。昇降ダクト69は、露光ヘッド4を支持すると同時に、露光ヘッド4を冷却するダクトの一部を形成している。
昇降ダクト69は、筐体支持部材55の底面部55Dに対向する上面部69U(図26参照)を有する。昇降ダクト69の上面部69Uには、感光ドラム2の軸線方向である長手方向に、複数の開口69aが設けられている。昇降ダクト69は、ダクト左壁69Lと、ダクト左壁69Lに対向するダクト右壁69Rと、ダクト前壁69Fと、ダクト前壁69Fに対向するダクト後壁69Bと、を有する。ダクト左壁69L、ダクト右壁69R、ダクト前壁69F、およびダクト後壁69Bは、上面部69Uの周囲を囲うように、すなわち上面部69Uに設けた開口69aを囲うように、上面部69Uに一体に設けられている。これにより、昇降ダクト69は、上面部69U、ダクト左壁69L、ダクト右壁69R、ダクト前壁69F、およびダクト後壁69Bが一体に形成され、上下に開口を備えた形状となる。そして、昇降ダクト69は、後述するダクトユニット60による気流をダクト壁間および上面部69Uの開口69aを通して、露光ヘッド4に流通させるダクト(閉空間)を形成している。
複数の開口69aは、筐体支持部材55の底面部55Dに設けた複数の開口55aと対向する位置にそれぞれ設けられている。言い換えれば、昇降ダクト69の開口69aは、筐体支持部材55の開口55aと同様に、基板50の裏面に対向する位置に設けられている。言い換えれば、昇降ダクト69は、露光ヘッド4の開口55aに連通する開口69aを有する。
第1のダクト壁であるダクト左壁69Lは、開口69aを介して、感光ドラム2の軸線方向に直交する短手方向の一方側である左側に設けられている。すなわちダクト左壁69Lは、現像手段である現像ユニット24に対向する位置に、ダクト前壁69Fからダクト後壁69Bにわたって感光ドラム2の軸線方向に沿って設けられている。
ダクト左壁69Lは、露光位置から退避位置に向かう移動方向において、上流側から下流側に向けてダクト右壁69Rから遠ざかる方向に傾斜した第1の傾斜面69L1を有する。第1の傾斜面69L1は、ダクト前壁69Fからダクト後壁69Bにわたって同様に傾斜している。第1の傾斜面69L1は、ダクト左壁69Lの現像支持部材301と対向する位置に設けられ、前記移動方向(図22に示す矢印G方向)に対して、所定の角度θ2をなしている。
第2のダクト壁であるダクト右壁69Rは、開口69aを介して、短手方向の他方側である右側に設けられている。すなわちダクト右壁69Rは、昇降ダクト69に隣接する隣接部であるドラムユニット23に対向する位置に、ダクト前壁69Fからダクト後壁69Bにわたって感光ドラム2の軸線方向に沿って設けられている。
ダクト右壁69Rは、露光位置から退避位置に向かう移動方向において、上流側から下流側に向けてダクト左壁69Lから遠ざかる方向に傾斜した第2の傾斜面69R1を有する。第2の傾斜面69R1は、ダクト前壁69Fからダクト後壁69Bにわたって同様に傾斜している。第2の傾斜面69R1は、ダクト右壁69Rのドラム支持部材302と対向する位置に設けられ、前記移動方向(図22に示す矢印G方向)に対して、所定の角度θ1をなしている。
第3のダクト壁であるダクト前壁69Fは、感光ドラムの軸線方向において、上面部69Uに設けた複数の開口69aの外側に設けられている。
第4のダクト壁であるダクト後壁69Bは、感光ドラムの軸線方向において、上面部69Uに設けた複数の開口69aの外側に設けられている。
昇降ダクト69の上面部69Uに設けた複数の開口69aは、ダクト左壁69Lとダクト右壁69Rとの間であって、ダクト前壁69Fとダクト後壁69Bとの間に設けられている。
言い換えれば、昇降ダクト69は、これらのダクト壁によって、現像ユニット24およびドラムユニット23に対向する位置に開口がなく、上下に開口を備えた中空の形状に形成されている。
従って、昇降ダクト69は、後述するダクトユニット60による気流を、後述する開口部64と、ダクト左壁69Lとダクト右壁69Rとの間の開口69aとを通して露光ヘッド4の基板50の裏面に対して流通させる。そのため、昇降ダクト69は、ダクトユニット60による気流を、隣接する現像ユニット24やドラムユニット23の側に漏らすことなく、露光ヘッド4の基板50の裏面に対して流通させることができ、装置内部のトナーの飛散を低減することができる。
さらにダクト前壁69Fおよびダクト後壁69Bは、移動方向において、ダクト左壁69Lやダクト右壁69Rよりも下方に延伸した形状となっている。言い換えれば、ダクト前壁69Fおよびダクト後壁69Bは、露光ヘッド4と連通する開口69aより長手方向の両外側にて、後述するダクトユニット60の方向に突出したリブである。
昇降ダクト69は、露光ヘッド4を一体に支持し、後述するダクトユニット60と連通することにより、ダクトユニット60による気流を、開口69aを通して露光ヘッド4に流通させるダクト(第2の冷却ダクトの一部)を形成する。前記リブとしてのダクト壁69F、69Bは、前記露光位置において前記ダクトの一部をなす。
ダクト前壁69Fおよびダクト後壁69Bは、後述するカートリッジトレイ30とともに、後述するダクトユニット60の開口部61(図35参照)と連通される開口部64(図21参照)を形成する。
さらに昇降ダクト69は、長手方向の両端部に、回動アーム65と係合する第1の係合部69d、第2の係合部69eを有する。第1の係合部69dは、長手方向の一端側においてダクト前壁69Fの外側に設けられている。また第1の係合部69dは、長手方向の一端側においてダクト前壁69Fの外側に位置するFFCコネクタ57を設けた領域の外側に設けられている。第2の係合部69eは、長手方向の他端側においてダクト後壁69Bの外側に設けられている。
したがって、第1の係合部69dを設けた領域(図20の範囲Lm)と、第2の係合部69eを設けた領域(図20の範囲Lm)は、開口69aをダクト壁で囲んだダクト領域(図20の範囲La)の外側に設けられている。言い換えれば、開口69aをダクト壁で囲んだダクト領域(図20の範囲La)は、第1の係合部69dを設けた領域(図20の範囲Lm)と、第2の係合部69eを設けた領域(図20の範囲Lm)との間に設けられている。
なお、FFCコネクタ57を設けた領域(図20の範囲Lc)は、開口69aをダクト壁で囲んだダクトをなすダクト領域(図20の範囲La)の外側であって、ダクト領域と第1の係合部69dを設けた領域(図20の範囲Lm)との間に設けられている。
また、ダクトをなす範囲Laは、LED51を実装した基板50の大部分を含んでおり、この範囲Laに気流を吹き付けることで、十分に露光ヘッド4の冷却が可能となっている。なお、範囲Lcは、LED51を実装した基板50に駆動信号を伝達する信号線のFFCコネクタ57の実装部となっている。範囲Lcには、ダクトを形成する開口が設けられていないが、上述の通り、範囲Laで必要十分な冷却が可能なよう構成されている。
これにより、後述するダクトユニット60によって装置外部から取り込まれた空気は、昇降ダクト69を通して、露光ヘッド4の開口55aから基板50の裏面に対して吹き付けられる(図37参照)。また、露光ヘッド4の開口55aから基板50の裏面に吹き付けられた気流は、昇降ダクト69を通して、ダクトユニット60によって装置外部に排気される(図39参照)。
(係合穴)
昇降ダクト69は、図26に示すように、第2の係合部である係合穴69b、係合穴69cを有する。第2の係合部である係合穴69b、係合穴69cは、露光ヘッド4が有する第1の係合部である係合爪55b、係合爪55cとスナップフィットによって係合する。
昇降ダクト69において、長手方向一方端(前側)の開口69aと、これに隣接する開口69aとの間の上面部69Uを、第1の上面部69U1とする。同様に、長手方向他方端(後側)の開口69aと、これに隣接する開口69aとの間の上面部69Uを、第2の上面部69U2とする。第1の上面部69U1には、露光ヘッド4が有する係合爪55bと係合する係合穴69bが設けられている。第2の上面部69U2には、露光ヘッド4が有する係合爪55cと係合する係合穴69cが設けられている。第1の上面部69U1および第2の上面部69U2、すなわち上面部69Uは、露光ヘッド4(筐体支持部材55)の底面部55Dと対向し、露光ヘッド4を着脱自在に支持する支持部である。
前記第2の係合部である係合穴69b、69cは、露光ヘッド4に対向する上面部69Uに、前記係合爪55b、55cに対応する位置に形成されている。
これにより、露光ヘッド4は画像形成装置100に対して着脱自在に構成される。露光ヘッド4の係合爪55b、係合爪55cを、昇降ダクト69の係合穴69b、係合穴69cの内側にそれぞれ落とし込むように、露光ヘッド4を(図49に示す下方向D)に移動し、露光ヘッド4の底面部55Dを昇降ダクト69の上面部69Uに当接する。すなわち、露光ヘッド4を昇降ダクト69に対して前記軸線方向に直交する方向に移動させて係合爪55b、55cを係合穴69b、69cに対して突出方向に係合させる。
その後、露光ヘッド4を昇降ダクト69の上面部69Uに沿って(図52に示す後方向B)に移動することで、露光ヘッド4の係合爪55b、係合爪55cが、昇降ダクト69の係合穴69b、係合穴69cにそれぞれスナップフィットによって係合される。
すなわち、露光ヘッド4を昇降ダクト69に対して前記軸線方向に移動させて係合爪55b、55cを係合穴69b、69cに対して突出方向に直交する延伸方向に係合させる。このようにして、露光ヘッド4が画像形成装置100における昇降ダクト69に連結され、露光ヘッド4が昇降ダクト69に一体となる。露光ヘッド4を昇降ダクト69から取り外す手順は、前述した手順の逆の手順で行う。なお、露光ヘッドの交換・着脱構成について、後で詳しく説明する。
(カートリッジトレイ)
また画像形成装置100は、カートリッジトレイ30を備える。図8、図9、図20、図22、および図21を用いてカートリッジトレイ30について説明する。図8、図9、および図20はカートリッジトレイ30の斜視図である。図21はカートリッジトレイ30を下面から見た図である。
カートリッジトレイ30は、前述したドラムユニット23、および現像ユニット24を支持し、感光ドラム2の軸線方向に沿って着脱動作を案内し、支持する支持部材である。カートリッジトレイ30は、内扉102が所定の範囲で回動自在となるように、内扉102の回動軸102aを軸支している。
カートリッジトレイ30は、画像形成部ごとに設けられている。各カートリッジトレイ30は、現像ユニット24を感光ドラム2の軸線方向に沿って着脱動作を案内し、支持する現像支持部材301と、ドラムユニット23を感光ドラム2の軸線方向に沿って着脱動作を案内し、支持するドラム支持部材302と、を有する。カートリッジトレイ30は、現像支持部材301とドラム支持部材302とが一体に形成されている。なお、カートリッジトレイ30は、画像形成部ごとに設ける構成に限定されない。
昇降ダクト69は、カートリッジトレイ30の現像支持部材301とドラム支持部材302との間に移動可能に配置されている。昇降ダクト69は、現像支持部材301とドラム支持部材302との間において、長手方向両端の第1の係合部69dと第2の係合部69eが、下方から回動アーム65に支持されている。回動アーム65は、後述するが、カートリッジトレイ30の現像支持部材301に回動可能に設けられている。露光ヘッド4は、カートリッジトレイ30に移動可能に配置された昇降ダクト69に対して取り外し可能に装着される。言い換えれば、カートリッジトレイ30は、露光ヘッド4を支持し、感光ドラム2の軸線方向に沿って着脱動作を案内し、支持する支持部材である。
(現像支持部材)
現像支持部材301は、現像ユニット24を感光ドラムの軸線方向に沿って着脱動作を案内し、支持する現像支持部材であり、感光ドラム2の軸線方向に延びる長手形状の部材である。現像支持部材301は、第1の現像ガイド部301aと、第1の現像ガイド部301aに対向する第2の現像ガイド部301bと、第1の現像ガイド部301aと第2の現像ガイド部301bとの間に設けた現像底面部301cと、を有する。現像支持部材301は、第1の現像ガイド部301aと、第2の現像ガイド部301bと、現像底面部301cとが一体に形成されている。
現像底面部301cは、現像ユニット24の枠体の底面部24Dとの間に空間を隔てて対向し、感光ドラム2の軸線方向である長手方向にわたって設けられている。第1の現像ガイド部301aは、現像底面部301cの長手方向に直交する短手方向の一端側に設けられ、昇降ダクト69と現像ユニット24とを隔てるように昇降ダクト69と現像ユニット24と間に設けられている。第2の現像ガイド部301bは、現像底面部301cの短手方向の他端側に設けられ、第1の現像ガイド部301aに対向するように設けられている。第1の現像ガイド部301aおよび第2の現像ガイド部301bは、それぞれ現像ユニット24の枠体に当接し、長手方向に挿抜される現像ユニット24を長手方向にわたって案内する。
第1の現像ガイド部301aは、昇降ダクト69が有する第1の傾斜面69L1に対向する対向部301dを有する。対向部301dは、昇降ダクト69が有する第1の傾斜面69L1と同様に傾斜している第1のトレイ傾斜面を有する。
第1の現像ガイド部301aは、対向部301dよりも、昇降ダクト69の退避位置から露光位置に向かう移動方向の下流側に隔壁部301eを有する。隔壁部301eは、図22に示す露光位置に位置する露光ヘッド4と現像ユニット24とを隔てるように、露光ヘッド4と現像ユニット24との間に設けられている。隔壁部301eは、第1の現像ガイド部301aにおいて、現像スリーブ側の端部(上端部)である。
現像支持部材301(カートリッジトレイ30)は、図2、図8および図22に示すように、現像ユニット24の直下に配置されている。現像支持部材301(カートリッジトレイ30)は、その上面と現像ユニット24の底面とで、閉空間であるダクトを形成しており、現像ユニットの着脱動作のガイド以外にも、後述する現像冷却エアフローの中間経路としても機能している。
後述するが、カートリッジトレイ30(現像支持部材301)の上面と現像ユニット24の上面とで形成されたダクト(閉空間)は、その長手方向の一端側(正面側)の開口が、内扉102が有する開口102cを介して、装置外部から空気を取り込む正面ダクト41が有する開口41aに連通する。またダクトは、その長手方向の他端側(背面側)の開口が、装置外部に空気を排気する背面ダクト42が有する開口42aに連通する。現像ユニット24と現像支持部材301との間のダクトは、正面ダクト41と背面ダクト42とに連通した1つの閉空間を形成している(図34参照)。
(ドラム支持部材)
ドラム支持部材302は、ドラムユニット23を感光ドラムの軸線方向に沿って着脱動作をガイドし、支持する感光体支持部材であり、感光ドラム2の軸線方向に延びる長手形状の部材である。ドラム支持部材302は、第1のドラムガイド部302aと、第1のドラムガイド部302aに対向する第2のドラムガイド部302bと、第1のドラムガイド部302aと第2のドラムガイド部302bとの間に設けたドラム底面部302cと、を有する。ドラム支持部材302は、第1のドラムガイド部302aと、第2のドラムガイド部302bと、ドラム底面部302cとが一体に形成されている。
ドラム底面部302cは、ドラムユニット23の枠体の底面部23Dに対向し、感光ドラム2の軸線方向である長手方向にわたって設けられている。第1のドラムガイド部302aは、ドラム底面部302cの長手方向と直交する短手方向の一端側に設けられ、昇降ダクト69とドラムユニット23とを隔てるように昇降ダクト69とドラムユニット23との間に設けられている。第2のドラムガイド部302bは、ドラム底面部302cの短手方向の他端側に設けられ、第1のドラムガイド部302aに対向するように設けられている。第1のドラムガイド部302aおよび第2のドラムガイド部302bは、それぞれドラムユニット23の枠体に当接し、長手方向に挿抜されるドラムユニット23を長手方向にわたって案内する。
第1のドラムガイド部302aは、昇降ダクト69が有する第2の傾斜面69R1に対向する対向部302dを有する。対向部302dは、昇降ダクト69が有する第2の傾斜面69R1と同様に傾斜している第2のトレイ傾斜面を有する。
(カートリッジトレイと昇降ダクトの関係)
ここで、カートリッジトレイ30と昇降ダクト69との関係について説明する。
昇降ダクト69は、カートリッジトレイ30において第1の現像ガイド部301aと第1のドラムガイド部302aの間に移動可能に配置され、後述する回動アーム65の回動により図24に示す露光位置と図25に示す退避位置との間を移動される。すなわち、カートリッジトレイ30の第1の現像ガイド部301aと第1のドラムガイド部302aは、昇降ダクト69をその移動方向に案内するガイド部材として機能する。
また、昇降ダクト69は露光ヘッド4が着脱自在に装着されることで、露光ヘッド4の開口55aと昇降ダクト69の開口69aとが連通し、露光ヘッド4と一体になる。昇降ダクト69は、カートリッジトレイ30の第1の現像ガイド部301aにより現像ユニット24との間を隔てられ、カートリッジトレイ30の第1のドラムガイド部302aによりドラムユニット23との間を隔てられている。さらに昇降ダクト69は、図22に示す露光位置において、第1の現像ガイド部301aとの間の隙間が、後述する封止部材であるシール72により封止される。同様に昇降ダクト69は、図22に示す露光位置において、第1のドラムガイド部302aとの間の隙間が、後述する封止部材であるシール71により封止される。
このようにして、カートリッジトレイ30と、カートリッジトレイ30の第1の現像ガイド部301aと第1のドラムガイド部302aとの間に配置される昇降ダクト69とは、露光ヘッド4の開口55aに連通した閉空間であるダクトを形成する。
(カートリッジトレイおよび昇降ダクトとダクトユニットとの関係)
また、カートリッジトレイ30および昇降ダクト69は、後述するダクトユニット60と対向する側に、ダクトユニット60の開口部61と連通する開口部64を形成している。
図22および図21を用いて、カートリッジトレイ30と昇降ダクト69とにより形成される開口部64について説明する。
カートリッジトレイ30と昇降ダクト69とにより形成される開口部64は、図21に示すように、現像支持部材301と、ドラム支持部材302と、現像支持部材301とドラム支持部材302との間の昇降ダクト69と、によって形成される。更に詳しくは、前記開口部64は、現像支持部材301の現像ガイド部301aと、ドラム支持部材302のドラムガイド部302aと、現像ガイド部301aとドラムガイド部302aとの間の昇降ダクト69のダクト前壁69Fおよびダクト後壁69Bと、によって形成される。
このようにして、カートリッジトレイ30および昇降ダクト69は、後述するダクトユニット60と対向する側に、ダクトユニット60の開口部61と連通する開口部64を形成している。そして、後述するダクトユニット60を画像形成装置100に装着することで、ダクトユニット60の開口部61が、カートリッジトレイ30と昇降ダクト69とにより形成された開口部64に対して、下方から押圧される。これにより、カートリッジトレイ30と昇降ダクト69とにより形成される開口部64とダクトユニットの開口部61とが連通される。
なお、カートリッジトレイ30と昇降ダクト69とにより形成される開口部64と、ダクトユニットの開口部61との間は、後述する封止部材207によって封止される。
(昇降ダクトのリブとダクトユニットの関係)
さらに昇降ダクト69が有するリブであるダクト前壁69Fとダクト後壁69Bについて詳しく説明する。
後述するが、ダクトユニット60の開口部61に設けた封止部材207のうち、長手方向に設けられている封止部材207は、図37に示すように、ダクトユニット60と、これに対向するカートリッジトレイ30の第1の現像ガイド部301aおよび第1のドラムガイド部302aとの間に挟まれ、両者の間を封止する。このカートリッジトレイ30の第1の現像ガイド部301aおよび第1のドラムガイド部302aは、昇降ダクト69の左右方向の両側面に配置されている(図22参照)。
従って、昇降ダクト69の開口の左右端、即ち図20に示す範囲Laにおける長手方向のダクトユニット60との境界の封止は、ダクトユニット60とカートリッジトレイ30との間を封止部材207で封止することでなされる。その為、昇降ダクト69の移動動作の影響を受けることなく、常に封止した状態が保たれる。
一方、昇降ダクト69の開口の前端と後端、即ち図20に示す範囲Laと範囲Lcの境界部、および範囲Laと範囲Lmの境界部では、また別の封止構成が必要となる。これは、昇降ダクト69の開口の前端と後端のダクトユニット60との境界部を、カートリッジトレイ30とダクトユニット60との間のように封止できない為である。
本実施例では、図28に示すダクト前壁69Fおよびダクト後壁69Bにより、ダクトユニット60の開口部61(図35参照)との間の前後端の封止を行っている。
図29および図30に、露光ヘッド4と昇降ダクト69、ダクトユニット60の断面を示す。図29および図30に示す断面の位置は、図37に示されるE-E矢視の位置であり、カートリッジトレイ30は不図示としている。図29は、露光位置に移動された昇降ダクト69の配置を示す断面図である。図30には、退避位置に移動された昇降ダクト69の配置を示す断面図である。
昇降ダクト69が有するダクト前壁69Fおよびダクト後壁69Bは、感光ドラム2の軸線方向において、昇降ダクト69の開口69aを設けたダクト領域(図20の範囲La)より外側に配置されている。ダクト前壁69Fおよびダクト後壁69Bは、昇降ダクト69の移動方向において、後述するダクトユニット60側に突出し、ダクトユニット60の側面にオーバーラップするような長さを備える(図29および図30参照)。このダクト前壁69Fおよびダクト後壁69Bの長さは、露光ヘッド4が露光位置にある状態において、ダクト前壁69Fおよびダクト後壁69Bがダクトユニット60の開口部61に設けた封止部材207の側面にオーバーラップするような長さである。ダクト前壁69Fおよびダクト後壁69Bは、図29に示す露光位置においても、図30に示す退避位置においても、開口69a側の側面が、後述するダクトユニット60の開口部61に設けた封止部材207の長手方向外側の側面に接触する。言い換えれば、ダクト前壁69Fおよびダクト後壁69Bは、図22に示す露光位置において、開口69a側の側面が、後述するダクトユニット60の開口部61に設けた封止部材207の長手方向外側の側面に接触する前記長さを備える。
図29に示す露光位置では、昇降ダクト69は、ダクト前壁69Fの側面およびダクト後壁69Bの側面が範囲Laの前後端の壁を形成している。またダクト前壁69Fおよびダクト後壁69Bとダクトユニット60との間の封止は、ダクトユニット60の上面の封止部材207の側面と、ダクト前壁69Fおよびダクト後壁69Bの側面とが接触することでなされている。
なお、図30に示す退避位置では、昇降ダクト69は、ダクト前壁69Fの側面およびダクト後壁69Bの側面が、ダクトユニット60の側面の外側にオーバーラップするよう退避しており、ダクトユニット60と干渉することはない。
また、図28に示すように昇降ダクト69が有するダクト左壁69Lおよびダクト右壁69Rは、ダクト前壁69Fおよびダクト後壁69Bよりも前記移動方向(UD軸方向)における長さが短い。昇降ダクト69が有するダクト左壁69Lおよびダクト右壁69Rは、露光ヘッド4が退避位置にある状態においてカートリッジトレイ30よりも下方に突出しないような長さを備える(図23参照)。
言い換えれば、図20に示す範囲Laにおける昇降ダクト69のダクト左壁69Lおよびダクト右壁69Rの前記移動方向の高さは、範囲Laの外側となる両端部のダクト前壁69Fおよびダクト後壁69Bより低くなっている。図28に、露光ヘッド4と昇降ダクト69が係合し一体となった状態の斜視図を示す。図28に示すように、前後方向において、ダクト前壁69Fおよびダクト後壁69Bを境として、範囲Laのダクト左壁69L(およびダクト右壁69R)を低く構成している。
これは、昇降ダクト69の感光ドラム2からの退避動作によっても、昇降ダクト69の範囲Laにおけるダクト左壁69Lおよびダクト右壁69Rの下端を、カートリッジトレイ30から突出しないようにし、ダクトユニット60の内部に侵入させない為である。
仮に、昇降ダクト69の範囲Laにおけるダクト左壁69Lおよびダクト右壁69Rを低くせず、ダクトユニット60の内部に侵入させる構成であっても、封止は可能である。その場合、ダクトユニット60の上面の第3の開口部201と第4の開口部202は、退避する昇降ダクト69が侵入可能なサイズが必要となり、更にはダクトユニット60の内部に、退避した昇降ダクト69を収める空間が必要となる。これはダクトユニット60の形状の制約になってしまう。その他、ダクトユニット60の組付け順に関する制約にもなってしまう。その為、昇降ダクト69の範囲Laにおけるダクト左壁69Lおよびダクト右壁69Rをダクト前後壁に比べて低く抑え、露光ヘッド4の退避位置においてカートリッジトレイ30よりも下方に突出しないことが望ましい。
このように構成することにより、ダクト左壁69Lおよびダクト右壁69Rは、露光ヘッド4が退避位置に移動された際に、その下端がダクトユニット60の内部に侵入することがなく、その移動を妨げることがない。
このように構成することにより、露光ヘッド4と一体となって移動される昇降ダクト69が、ダクトユニット60から露光ヘッド4へ空気を案内するダクトを形成し、ダクトユニット60との間の封止性も備え、画像形成装置内部へのトナー飛散を低減させることができる。
なお、昇降ダクト69のダクト前壁69Fおよびダクト後壁69Bが、図30に示す退避位置において、ダクトユニット60の開口部61の外側となる側面にオーバーラップする構成を例示した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、ダクト左壁69L,ダクト右壁69R,ダクト前壁69F及びダクト後壁69Bのうちダクト前壁69Fおよびダクト後壁69Bのみがダクトユニット60の開口部201、202の内側に侵入する構成としてもよい。
(現像ステイ)
カートリッジトレイ30は、感光ドラム2の軸線方向に沿ってスライド可能な現像ステイ31を備える。図31および図32を用いて現像ステイ31について説明する。図31および図32は右方向から見た現像ステイ31の側面図である。
スライド部材である現像ステイ31は、カートリッジトレイ30の現像支持部材301に対して移動可能に設けられている。現像ステイ31は、現像支持部材301の現像底面部301cに、感光ドラム2の軸線方向に移動可能に設けられている。現像ステイ31は、感光ドラム2の軸線方向に延びる長尺の形状(長手形状)をなし、現像加圧コマ32と、現像加圧コマ33と、現像ステイリンク34と、アーム退避部材68Fと、アーム退避部材68Bと、を有する。
現像ステイリンク34は、現像ステイ31の前側端部に固定され、カートリッジトレイ30に軸支された内扉102に係合している。現像加圧コマ32は現像ステイ31の長手方向の一方側(前側)に固定され、現像加圧コマ33は現像ステイ31の長手方向の他方側(後側)に固定されている。現像加圧コマ32と現像加圧コマ33は、現像ユニット24に対向する位置に設けられている。
内扉102が開いている状態では、現像ステイリンク34と係合するリンク係合部102bが、回動軸102aよりも内扉102の後端(開いている状態では下端)に近い位置にある。そのため、内扉102の回転に応じて、回動軸102aとリンク係合部102bとの間の距離を半径とする円の軌跡で、内扉102のリンク係合部102bが回動方向に移動することになる。即ち、図32に示すように内扉102を開くことで、リンク係合部102bもまた回転し、装置後方へと移動することになる。
これにより、内扉102のリンク係合部102bに係合する現像ステイリンク34を装置後方である矢印B方向へとスライド移動させ、現像ステイ31を通じて一体に構成された二つの現像加圧コマ32、33も矢印B方向へとスライド移動する。これは図32に示すように、二つの現像加圧コマ32、33が現像ユニット24を保持する位置から外れることを意味する。現像ユニット24は、現像加圧コマ32、33が保持位置から外れると、その自重により感光ドラム2から退避する方向である矢印D方向へと移動する。
以上の説明より、内扉102を開く動作に連動して、現像ユニット24が感光ドラム2から退避することが分かる。なお、内扉102を閉める際は、開く動作と逆の手順を経ることにより、現像ユニット24が感光ドラム2の方向に移動され、押圧される。
このように現像ステイ31は、内扉102の開閉動作に連動して、リンク係合部102bと係合する現像ステイリンク34により前後方向にスライド移動される。現像ステイ31は、前後方向のスライド移動により、現像ユニット24を、現像時に現像スリーブ5が感光ドラム2に接近している現像位置(図22参照)と、非現像時に現像スリーブ5が感光ドラム2から離間している離間位置(図23参照)とに移動させる。
現像ステイ31は、図31に示すように、内扉102を閉じる動作に連動して、前方向Fにスライド移動される。このとき、現像ユニット24が現像ステイ31の現像加圧コマ32および現像加圧コマ33の斜面に沿って上方(矢印U)に移動される。これにより、現像ユニット24の現像スリーブ5がドラムユニット23の感光ドラム2に近づく方向に移動される。
また、現像ステイ31は、図32に示すように、内扉102を開く動作に連動して、後方向Bにスライド移動される。このとき、現像ユニット24が現像ステイ31の現像加圧コマ32および現像加圧コマ33の斜面に沿って下方(矢印D)に移動される。これにより、現像ユニット24の現像スリーブ5がドラムユニット23の感光ドラム2から離れる方向に移動され、現像時に比べて現像スリーブ5が感光ドラム2から離間される。
さらに、現像ステイ31は、後述する回動部材である回動アーム65を回動させるためのアーム退避部材68Fと、アーム退避部材68Bと、を有する。アーム退避部材68Fおよびアーム退避部材68Bは、現像ステイ31に一体に構成されている。アーム退避部材68Fは現像ステイ31の長手方向の一方側(装置前側)に固定され、現像加圧コマ32とは反対側の面に設けられている。アーム退避部材68Bは、現像ステイ31の長手方向の他方側(装置後側)に固定され、現像加圧コマ33とは反対側の面に設けられている。アーム退避部材68Fおよびアーム退避部材68Bは、内扉102の開閉動作に連動して、現像ステイ31が前後方向にスライド移動されることで同方向に移動され、回動アーム65を回動させる。
現像ステイ31は、軸線方向の一方への移動により回動アーム65との係合を解除する。これにより、回動アーム65を一方向へ回動して昇降ダクト69と一体に露光ヘッド4を露光位置に移動させる。一方、現像ステイ31は、軸線方向の他方への移動により回動アーム65に係合する。これにより、回動アーム65を他方向へ回動して昇降ダクト69と一体に露光ヘッド4を退避位置に移動させる。
(回動アーム)
図24および図25に示すように、回動部材である回動アーム65は、カートリッジトレイ30の現像支持部材301に回動可能に設けられている。回動アーム65は、感光ドラム2の軸線方向と直交する左右方向における一方の端部が、前記軸線方向と平行な軸線を中心に回動可能に支持されている。また回動アーム65は、前記左右方向における他方の端部である係合ボス66が前記軸線方向において昇降ダクト69の開口69aより外側の領域の両端部である係合部69d,69eを支持している。
具体的には、回動アーム65は、前記左右方向における一方の端部が、カートリッジトレイ30に一体に設けた回動軸30aを中心にして回動する。回動軸30aは、現像ステイ31の移動方向と平行な軸線を中心とし、現像支持部材301の現像底面部301cの現像ユニット24と対向する面とは反対側の裏面に一体に設けられている。現像ステイ31の移動方向は、即ち感光ドラム2の回転中心となる軸線方向であるとも、ドラムユニット23、現像ユニット24、露光ヘッド4の長手方向であるとも、言い換えて良い。これは、後述するアーム退避部材68F、68Bの動作を考慮した上で、図25に示すカートリッジトレイ30の幅寸法に対し最もコンパクトに回動アーム65を配置出来る条件である。ひいては、回動アーム65の周囲の部品の配置や動作への影響もまた最小と出来る条件となる。
回動アーム65は、前記左右方向における他方の端部である先端に係合ボス66を有する。係合ボス66は、回動アーム65において、回動軸30aとは反対側の端部に設けられている。回動アーム65は、露光ヘッド4の長手方向において開口55aより外側の領域の両端部を下方から支持している。すなわち回動アーム65は、露光ヘッド4のダクト領域(図20の範囲La)より外側の領域(図20の範囲Lm)にて、露光ヘッド4を長手方向にわたって支持する昇降ダクト69の長手方向の両端部を下方から支持している。具体的には、回動アーム65は、先端に設けた係合ボス66により、昇降ダクト69の長手方向両端の第1の係合部69dと第2の係合部69eの底面を下側からそれぞれ支持している。
回動アーム65は、付勢部材であるアーム加圧バネ67の力によって、昇降ダクト69の長手方向両端の第1の係合部69dと第2の係合部69eの底面を上方に押圧している。ここでは、アーム加圧バネ67として、ねじりコイルバネを用いている。図24では露光ヘッド4が感光ドラム2に対し近接配置された状態であるが、これは回動アーム65が昇降ダクト69の両端の第1の係合部69dと第2の係合部69eの底面を上方に押圧することで維持される。この押圧は、アーム加圧バネ67による所定のバネ圧で担保される。
このように回動アーム65は、露光ヘッド4を直接は押圧せず、露光ヘッド4を支持する昇降ダクト69を押圧している。
回動アーム65は、アーム加圧バネ67と、カートリッジトレイ30に設けた回動軸102aとともに、昇降ダクト69を昇降させる移動機構(退避機構)を構成している。すなわち、昇降ダクト69を移動(昇降)するための移動機構は、回動軸102aと、回動軸102aを中心に回動する回動部材である回動アーム65と、回動アーム65を付勢する付勢部材であるアーム加圧バネ67と、を備える。
回動アーム65は、現像ステイ31がスライド移動されることに応じて、回動軸30aを中心に回動して、露光ヘッド4を露光位置(図24参照)または退避位置(図25参照)に移動させる。すなわち、回動アーム65は、内扉102を開閉する動作に連動して、一方向への回動により露光ヘッド4を感光ドラム2を露光する露光位置に移動させ、他方向への回動により露光ヘッド4を露光位置から退避した退避位置に移動させる。
具体的には、図32に示すように、内扉102を開く動作に連動して、現像ステイ31が後方向Bにスライド移動される。このとき、後方向Bに移動されるアーム退避部材68Fおよびアーム退避部材68Bが回動アーム65に係合する。これによって、回動アーム65が回動され、回動アーム65がアーム加圧バネ67の力に抗して下方に押し下げられる(図25参照)。この回動アーム65の回動により、回動アーム65の先端に設けた係合ボス66が、昇降ダクト69の係合部69d、69eの下端に設けた係合リブ69d1、69e1を押し下げることで、昇降ダクト69と一体の露光ヘッド4を感光ドラム2から退避させる。すなわち、露光ヘッド4を露光位置から退避位置へ移動させる。
回動アーム65の退避は、回動軸30aに近接する位置で、回動アーム65の上面とカートリッジトレイ30の下面の間に、くさび状のアーム退避部材68Fおよびアーム退避部材68Bが挿入されることで行われる。
また、図31に示すように、内扉102を閉じる動作に連動して、現像ステイ31が前方向Fにスライド移動される。このとき、アーム退避部材68Fおよびアーム退避部材68Bが前方向Fに移動され、アーム退避部材68Fおよびアーム退避部材68Bと回動アーム65との係合が解除される。これによって、回動アーム65が回動され、回動アーム65がアーム加圧バネ67の力によって上方に押し上げられる(図24参照)。この回動アーム65の回動により、回動アーム65の先端に設けた係合ボス66が、昇降ダクト69の係合部69d、69eの底面を押し上げることで、昇降ダクト69と一体の露光ヘッド4を感光ドラム2に近接させる。すなわち、露光ヘッド4を退避位置から露光位置へ移動させる。
このように、回動アーム65は、感光ドラム2の軸線方向と直交する方向における一方の端部が、回動軸102aによって前記軸線方向と平行な軸線を中心に回動可能に支持されている。回動アーム65は、他方の端部である係合ボス66が、前記軸線方向において昇降ダクト69の開口69aより外側の領域の両端部である係合部69d、69eを支持している。以上より、図20に示した範囲Lm内であっても、露光ヘッド4の移動機構が成立している。
また、露光ヘッド4を露光位置と退避位置とに移動させる移動機構を構成する回動アーム65は、露光ヘッドのダクト領域(図20に示す範囲La)の外側に設けられている。そのため、露光ヘッド4の下側からダクト領域に空気を送るときの障害にはならず、露光ヘッド4の基板50の裏面に空気を直接吹き付けることができる。これにより、露光ヘッド4の発光素子を含む基板50をより効果的に冷却することができる。
さらに露光ヘッド4は、露光ヘッド4の筐体支持部材55により、隣接する現像ユニット24やドラムユニット23とは隔てられている。そのため、基板50の裏面に導入される露光ヘッド4を冷却する空気が、露光ヘッド4に隣接する現像ユニット24の側に漏れることがなく、装置内部のトナーの飛散を低減することができる。
なお、露光ヘッド4を露光位置または退避位置に移動させる回動アーム65の動作は、現像ユニット24を退避させる現像ステイ31のスライド移動からその動力を得ているが、内扉102と連動した別の部材を介して動力を得ても良い。
(露光ヘッドの封止性)
図33を用いて、露光ヘッド4の封止性について説明する。図33は、図22と同様に、図20におけるX-X矢視による断面図である。図33は、ドラムユニット23や現像ユニット24は図示せず、露光ヘッド4と昇降ダクト69、カートリッジトレイ30を正面から見た断面図である。
図33からも分かるように、露光ヘッド4は昇降ダクト69に装着された状態で、露光ヘッドの冷却ダクトを形成している。
前述したように、露光ヘッド4の筐体支持部材55には、昇降ダクト69と係合する為の係合爪55b1、55b2が設けられている。一方、昇降ダクト69には、露光ヘッド4に対向する上面部69Uに、係合爪55b1、55b2と係合する為の係合穴69b、69cが設けられている。この構成を元に、後述する露光ヘッド4の交換・着脱の手順にしたがって、露光ヘッド4を昇降ダクト69に係合させて一体にできる。
なお、露光ヘッド4の係合爪55b1、55b2と昇降ダクト69との間には、僅かではあるが隙間が存在する。
この隙間は図59における上下方向、即ち図49に示す矢印D方向の隙間として存在しており、組立性及び部品精度上の観点から、必要な隙間である。
まず組立性の観点からは、この隙間が無い場合、図52に示す矢印B方向へのスライド動作の抵抗となり、スライド動作途中での引っ掛かりが生じることで、図57に示す本来の位置まで達しない可能性がある。
次に部品精度上の観点からは、筐体支持部材55や昇降ダクト69は全体として移動方向(前後方向)に細長い形状であり、部品製作のプロセス上、所定量の反りが発生することが避けられない。
例えば、筐体支持部材55が、その長手方向の中央部がその両端部に対し、昇降ダクト69の方向に0.5mm分の凸となる反りを持っていた場合、前述の隙間が0.5mm以上なければ、そもそも係合爪55b1、55b2が係合穴69b、69cの縁にかからないことになる。
以上の説明より、部品の反りを吸収し、昇降ダクト69に対する露光ヘッド4の装着動作の抵抗を生じさせないためにも、所定量の隙間が必要であることが分かる。
しかし、露光ヘッド4を冷却する空気を送るダクトの観点からは、この隙間は望ましいものではなく、隙間からの吹き出しや吸引により、装置内部へトナー飛散するリスクが生じる可能性がある。従って、上述のリスクを低減する為にも、隙間量を最小限としなければならない。
対策案としては、発砲シール材などのシールを隙間に設けることが考えられる。具体的には、前記隙間をなす露光ヘッドまたは昇降ダクトに、シールを貼付する。しかし、図52に矢印Bで示す露光ヘッドのスライド動作により、シールのめくれや剥がれを生じる可能性がある。またシールの配置が感光ドラム2や現像スリーブ5の近傍であり、それらにシールの破片が付着する可能性を考慮すると、対策はシールの貼付とは異なる手段で行うことが望ましい。
そこで本実施例では、この隙間を低減する為、図28に示すように構成している。図28は、露光ヘッド4に係合した状態の昇降ダクト69と、昇降ダクト69に係合した状態の回動アーム65を示す斜視図である。
露光ヘッド4の移動機構として前述の通り、回動アーム65は、付勢部材であるアーム加圧バネ67の力によって、昇降ダクト69の長手方向両端の第1の係合部69dと第2の係合部69eの底面を上方に押圧している。ここで、昇降ダクト69の第1の係合部69dと第2の係合部69eの底面は、露光ヘッド4が装着される上面部69Uを第1の面とすると、昇降ダクト69の移動方向において、この第1の面に対向して配置された第2の面である。回動アーム65は、一方向への回動により他方の端部が昇降ダクト69の両端の第1の係合部69dと第2の係合部69eの底面を上方に押圧することで、昇降ダクト69と一体に露光ヘッド4を露光位置に移動させ、感光ドラム2に対する露光ヘッド4の露光位置を維持する。この押圧は、前述したように、アーム加圧バネ67による所定のバネ圧で担保される。
このように回動アーム65は、露光ヘッド4を直接は押圧せず、露光ヘッド4を支持する昇降ダクト69を押圧する構成となっている。
また、回動アーム65は、付勢部材であるアーム加圧バネ67による所定のバネ圧で昇降ダクト69を感光ドラム2の方向へ付勢している。言い換えれば、回動アーム65は、アーム加圧バネ67による所定のバネ圧で、昇降ダクト69を筐体支持部材55に向けて付勢している。
ここで、アーム加圧バネ67によるバネ圧は十分に強い値に設定されている。そのため、回動アーム65がアーム加圧バネ67の付勢力によって昇降ダクト69を付勢することで、露光ヘッド4の筐体支持部材55と昇降ダクト69との間の隙間を低減することができる。
また、露光ヘッド4の筐体支持部材55や、この筐体支持部材55と係合する昇降ダクト69の上面部69Uに、部品製作のプロセス上の所定量の反りがあっても、アーム加圧バネ67の付勢力により双方の姿勢を矯正し、反りに起因する部材間の隙間を低減することができる。
このように構成することにより、昇降ダクト69に対する露光ヘッド4の着脱操作を容易に行うことができ、露光ヘッド4と昇降ダクト69との間の組立上や部品精度上の隙間を低減することができ、画像形成装置内部へのトナー飛散を低減させることができる。
(ダクトユニット)
また画像形成装置100は、ダクトユニット60を着脱自在に備える。図35、図37、図39、図36を用いて、ダクトユニット60について説明する。図35はダクトユニットを上側から見た斜視図である。図36はダクトユニットを下側から見た斜視図である。図37は露光冷却エアフローの吸気側の断面図であり、図34に示すY3-Y3における断面図である。図39は露光冷却エアフローの排気側の断面図であり、図34に示すY4-Y4における断面図である。
ダクトユニット60は、カートリッジトレイ30と昇降ダクト69とにより形成された開口部64に連通し、昇降ダクト69を通して露光ヘッド4を気流により冷却するための露光冷却ユニットである。
ダクトユニット60は、吸気ファン62と、画像形成装置外部からの空気を各露光ヘッド4へ送るための吸気ダクト205と、を有する。ダクトユニット60は、排気ファン63と、各露光ヘッド4からの空気を画像形成装置外部に排気するための排気ダクト206と、を有する。ダクトユニット60は、吸気ファン62と、排気ファン63と、吸気ダクト205と、排気ダクト206とを一体に設け、画像形成装置100の装置本体に対してカートリッジトレイ30の直下に着脱自在に装着される。
なお、ダクトユニット60は、吸気ダクト205と、この吸気ダクト205とは別に設けた排気ダクト206と、を有する。言い換えれば、ダクトユニット60は、第1のダクトとしての吸気ダクト205と、第1のダクトとは別に設けた第2のダクトとしての排気ダクト206と、を有する。
ダクトユニット60は、画像形成装置100の同じ面(左面)側に吸気口203と排気口204を備え、吸気口203には吸気ファン62、排気口204には排気ファン63がそれぞれ配置されている。本実施例では、図34に示すように、画像形成装置100の前方寄りに配置された吸気ファン62は装置外部の空気を取り込む吸気ファンとして機能し、後方寄りに配置された排気ファン63は装置外部へ空気を排気する排気ファンとして機能する。
画像形成装置の左側面の外装をなす外装カバーには、それぞれのファン62,63と対向する位置に、開口(第1の開口、第2の開口)としてのルーバー(不図示)が形成されている。外装カバーに形成されたルーバーは、ファン62,63がそれぞれ配置された吸気口203、排気口204に連通している。吸気ファン62による吸気と、排気ファン63による排気は、画像形成装置の左側面の外装をなす外装カバーに形成されたルーバーを通して行われる。
図35および図37に示すようにダクトユニット60は、その上面で且つ画像形成装置100の前方寄りに第3の開口部201(Y、M、C,K)を、各露光ヘッドごとに有する。吸気口203と各露光ヘッドごとの開口部201(Y、M、C,K)は吸気ダクト205によって接続されている。ダクトユニット60は、吸気ファン62によって吸気口203から取り込んだ画像形成装置外部の空気(フレッシュエア)を各開口部201から排出するよう構成される。
図35および図39に示すようにダクトユニット60は、その上面で且つ画像形成装置100の後方寄りに第4の開口部202(Y、M、C、K)を、各露光ヘッドごとに有する。排気口204と各露光ヘッドごとの開口部202は排気ダクト206によって接続されている。ダクトユニット60は、排気ファン63によって各開口部202から取り込んだ空気を排気口204から画像形成装置外部に排出するよう構成される。
本実施例では部品成型の都合により、ダクトユニット60は、図35および図36に示すように、上下に分割した上枠体60aと下枠体60bの2部品によって構成される。ここで、ダクトユニット60は、上枠体60aと下枠体60bの前後方向の外縁部をスナップフィットで固定するとともに、吸気ダクト205と排気ダクト206とを跨いだ位置においてもスナップフィットで固定する形態をとっている。ここで、吸気ダクト205と排気ダクト206とを跨いだ位置で固定するとは、上枠体60aの吸気ダクト205と排気ダクト206との間の部位と、当該上枠体60aの部位と対向する下枠体60bの吸気ダクト205と排気ダクト206との間の部位とスナップフィットで固定することを意味する。このように上枠体60aと下枠体60bとをスナップフィットによって固定することにより、吸気ダクト205や排気ダクト206の分割面の隙間からの気流漏れを抑制している。
なお、ダクトユニット60は、図35に示すように、その上面に開口部61(Y,M,C,K)を有する。ダクトユニット60の開口部61は、装置前方寄りに設けた第3の開口部201と、装置後方寄りに設けた第4の開口部202と、を含む。ダクトユニット60の開口部61(Y,M,C,K)は、各色の露光ヘッド4のそれぞれに対応するように設けられている。
すなわち、ダクトユニット60の開口部60Yは、装置前方寄りに設けた開口部201Yと、装置後方寄りに設けた開口部202Yと、を含む。ダクトユニット60の開口部60Mは、装置前方寄りに設けた開口部201Mと、装置後方寄りに設けた開口部202Mと、を含む。ダクトユニット60の開口部60Cは、装置前方寄りに設けた開口部201Cと、装置後方寄りに設けた開口部202C、を含む。ダクトユニット60の開口部60Kは、装置前方寄りに設けた開口部201Kと、装置後方寄りに設けた開口部202Kと、を含む。
ダクトユニット60の開口部61は、昇降ダクト69とカートリッジトレイ30とによって形成された開口部64に対向する位置に設けられ、開口部64に押圧されることで連通され、閉空間を形成する。
(ダクトユニットの封止部材の構成)
先に説明した通り、図37に示すようにダクトユニット60の第3の開口部201から、これに連通している第1の開口部73へ、図39に示すように第4の開口部202から、これに連通している第2の開口部74へと露光冷却エアフローが流れていく。すなわち、第3の開口部201と第4の開口部202とを含む、ダクトユニット60の開口部61から、これに連通している第1の開口部73と第2の開口部74とを含む、カートリッジトレイ30と昇降ダクト69へと露光冷却エアフローが流れていく。そのため、気流漏れによるトナー飛散や、気流の圧損による冷却効率低下を防ぐためには、各開口部との間の隙間を封止することが望ましい。
図26及び図38に示すように、カートリッジトレイ30と昇降ダクト69とによって形成された開口部64と、これに連通されるダクトユニット60の開口部61との間の隙間が、封止されていることが望ましい。
そこで本実施例においては、図35に示すようにダクトユニット60の第3の開口部201と第4の開口部202を囲むように封止部材207を設けている。封止部材207はウレタンやシリコン等を材料としたスポンジやゴムといった弾性体を用いている。図21はカートリッジトレイ30および昇降ダクト69を下方から見た概略図である。図21において、カートリッジトレイ30と昇降ダクト69とによって形成された開口部64をハッチングで示している。
カートリッジトレイ30と昇降ダクト69とにより形成される開口部64は、図21に示すように、現像支持部材301と、ドラム支持部材302と、現像支持部材301とドラム支持部材302との間の昇降ダクト69と、によって形成される。更に詳しくは、前記開口部64は、現像支持部材301の現像ガイド部301aと、ドラム支持部材302のドラムガイド部302aと、現像ガイド部301aとドラムガイド部302aとの間の昇降ダクト69のダクト前壁69Fおよびダクト後壁69Bと、によって形成される。
ダクトユニット60の上面には、吸気ダクト205の開口部(排気口)201と、排気ダクト206の開口部(吸気口)202とを含む各開口部61の四辺を囲うように封止部材207が設けられている。
このうち、ダクトユニット60の開口部61の長手方向の一方の辺の上面に設けた封止部材207は、ダクトユニット60の押圧により、現像支持部材301の現像ガイド部301aとの間に挟まれる。ダクトユニット60の開口部61の長手方向の一方の辺の上面に設けた封止部材207は、前後方向の一方側(前側)の開口部201から他方側(後側)の開口部202にわたって設けられている。
ダクトユニット60の開口部61の長手方向の他方の辺の上面に設けた封止部材207は、ダクトユニット60の押圧により、ドラム支持部材302のドラムガイド部302aとの間に挟まれる。ダクトユニット60の開口部61の長手方向の他方の辺の上面に設けた封止部材207も、前後方向の一方側(前側)の開口部201から他方側(後側)の開口部202にわたって設けられている。
ダクトユニット60の開口部61の短手方向の一方の辺の上面に設けた封止部材207は、ダクトユニット60の押圧により、その側面が、昇降ダクト69のダクト前壁69Fの側面と接触する。この封止部材207が接触する、昇降ダクト69のダクト前壁69Fの側面は、前後方向においてダクト後壁69Bの側面と対向する面である。
ダクトユニット60の開口部61の短手方向の他方の辺の上面に設けた封止部材207は、ダクトユニット60の押圧により、その側面が、昇降ダクト69のダクト後壁69Bと接触する。この封止部材207が接触する、昇降ダクト69のダクト後壁69Bの側面は、前後方向においてダクト前壁69Fの側面と対向する面である。
ダクト前壁69Fおよびダクト後壁69Bの側面が、封止部材207の側面に接触する構成としたのは、以下の理由による。すなわち、昇降ダクト69は、回動アーム65の回動により図22に示す露光位置と図23に示す退避位置とに移動されるためであり、その移動がダクトユニット60によって妨げられないようにするためである。
このカートリッジトレイ30と昇降ダクト69により形成される開口部64は、昇降ダクト69に一体に支持された露光ヘッド4の開口55aに連通している。そして、ダクトユニット60が画像形成装置100に対して装着されることで、カートリッジトレイ30および昇降ダクト69により形成される開口部64に、ダクトユニットの開口部61が押圧され、開口部64と開口部61とが連通される。これにより、ダクトユニット60からカートリッジトレイ30および昇降ダクト69を介して露光ヘッド4に至るまで1つの閉空間であるダクトを形成している。
このように、封止部材207をダクトユニット60の開口部61と、現像ガイド部301aおよびドラムガイド部302aとの間で押圧し、封止部材207の側面と、ダクト前壁69Fの側面およびダクト後壁69Bの側面とを密着させて隙間を封止している。すなわち、ダクトユニット60の開口部61と、カートリッジトレイ30と昇降ダクト69により形成される開口部64との隙間を、封止部材207により封止している。これにより、気流漏れによるトナー飛散や、気流の圧損による冷却効率低下を防いでいる。
(ダクトユニットの組付けと取外し)
画像形成装置100へのダクトユニット60の組付け及び取外しの構成について、図2、図35、図37、図38、図21、図40、図41、図36を用いて説明する。図37が画像形成装置100にダクトユニット60が組付けられた状態を示す断面図である。図40は画像形成装置100にダクトユニット60が組付けられる直前、または取り外された直後の状態を示す断面図である。図41は、図37と図40における部分拡大図である。図36はダクトユニット60を右前下方向から見た斜視図である。
ダクトユニット60は、画像形成装置100の左右方向の一方側(ここでは左側)から他方側に向けて挿入され、位置決めされるタイミングで、装置内のガイド(案内部103、支持部104)によって下方から上方に移動される。このとき、ダクトユニット60の開口部61が、カートリッジトレイ30と昇降ダクト69とにより形成される開口部64に押圧(係合)され、開口部64と開口部61とが連通された風路が形成される。以下、図面を用いて説明する。
前述したように、ダクトユニット60がカートリッジトレイ30や昇降ダクト69との間において、封止部材207を押圧、密着して隙間を封止することで、気流漏れによるトナー飛散や、気流の圧損による冷却効率低下を防いでいる。そのため、ダクトユニット60はカートリッジトレイ30等の画像形成装置100に組付けられた部品に対して、略下方から上昇するように組付けられることが望ましい。
一方、図2に示すように、ダクトユニット60の下方にはシートカセット12が配置されており、単純に下方からダクトユニット60を画像形成装置100に組付けることは各ユニットの配置上難しい。そのため、本実施例では、ダクトユニット60の組付けを画像形成装置100の側面から行い、組付け位置の直前において側面からの挿入と同時にわずかに上昇する構成をとっている。
ここで、ダクトユニット60の組付けは、画像形成装置100の左側面から行うことが望ましい。これは、画像形成装置100内の右側は記録紙Pの搬送に関わるローラやガイドを配置しており、ダクトユニット60の組付けには前記搬送に関わるローラやガイドの取外しが必要になるため、右側面からの組付けを避けている。
図37、図41(a)、図41(b)に示すように、画像形成装置100に形成された支持部104によってダクトユニット60の下面の被支持部209が支持される。なお、ダクトユニット60の上面は封止部材207を介して下方に反力を受けることで、高さ方向が規制される。本実施例においては、支持部104は、画像形成装置の枠体(筐体)の一部を構成する前側板100Fと後側板100Bとの間に橋架された板金100Cの一部に設けられている。被支持部209はダクトユニット60の右端と左端のそれぞれに、前後方向2か所ずつ、計4か所設けられている。これにより、ダクトユニット60は画像形成装置100に対して傾きや歪み等が矯正されることから、画像形成装置側の各色の開口部に確実に連通し、空気を流通させることができる。
このとき、開口部64と開口部61とが対向し、かつ封止部材207によって前記開口部64と開口部61の隙間が封止される。
図37、図41(a)、図41(b)に示すように、ダクトユニット60は画像形成装置100に対して、ダクトユニット60の被締結部210が、板金100Cの締結部105に締結部材211によって固定される。図35に示すように、被締結部210はダクトユニット60の左端2か所に設けられており、その位置は吸気ファン62と排気ファン63の近傍に配置している。締結部105は、板金100Cの左端2か所に設けられており、ダクトユニット60の挿抜方向において被締結部210に対向する位置に設けられている。これにより、吸気ファン62と排気ファン63が画像形成装置100に対して強固に固定され、振動によるビビり音の発生や、ドラム2等へと振動が伝わることによるスジ等の画像不良の発生を抑制することができる。
図40、図41(c)、図41(d)に示すように、ダクトユニット60が画像形成装置100に組付けられる直前、または取り外された直後においては、封止部材207とカートリッジトレイ30や昇降ダクト69との間において、高さ方向に離間した状態となっている。このため、ダクトユニット60の封止部材207は画像形成装置100に摺接することなく、画像形成装置100に対して容易にダクトユニット60を組付け、取外しすることができる。このとき、ダクトユニット60の被案内部208は、画像形成装置100の案内部103と接触した状態にある。本実施例においては、案内部103は支持部104と連続した曲面で形成され、被案内部208は被支持部209と連続してダクトユニット60の組付け方向に対して斜面で形成されている。これにより、ダクトユニット60を画像形成装置100の左側面から右方向に組付けることで、自然と右上方へと軌跡を描き、図37、図41(a)、図41(b)に示す組付け状態に遷移させることができる。
そして、露光冷却ユニットであるダクトユニット60は、画像形成装置100に挿入されるときに、挿入方向に沿って傾斜した傾斜部を有する被案内部208に案内されて右上方へ移動する。これにより、封止部材207がカートリッジトレイ30や昇降ダクト69との間において圧縮、密着して開口部64と開口部61の隙間が封止される。
(ダクトユニットの吸気口と排気口)
次に、ダクトユニット60が有する吸気ファン62および排気ファン63について更に詳しく説明する。
露光冷却エアフローは、前述の図34で示す現像冷却エアフローの全体像と、図22及び図37から分かるように現像冷却エアフローの経路とは別個の経路として形成されている。そのため、現像ユニット24から漏出するトナーが露光冷却エアフローに混入することがなく、装置内部へトナー飛散させるリスクが低減できる。
そして、露光冷却エアフローの吸気口203と排気口204を画像形成装置本体の同一の側面に配置することでエアフローをコンパクトに形成している。更に、露光冷却エアフローの吸気口203及び排気口204を現像冷却エアフローの吸気口101aや排気口とも異なる面に配置することで、現像冷却エアフローとの相互影響を最小とすることができる。
例えば、本実施形態では現像冷却エアフローの排気口が装置本体の背面に配置されるのに対し、露光冷却エアフローの吸気口203は装置本体の左側面に配置されている。これにより、現像による作像の排熱を露光冷却のエアフローが取り込むことはほぼ無いといえ、その逆もまた同じと言える。
また、画像や通紙モードに起因して、現像ユニット24の昇温条件と露光ヘッド4の昇温条件が異なってしまう場合であっても、露光冷却手段と現像冷却手段とは冷却経路もファンも別個である。そのため、それぞれで最適な冷却を行うことが可能であり、エアフロー制御として自由度が高く効率的な制御を行える。
(ダクトユニットのファンの構成)
ここで、吸気ファン62と排気ファン63の配置の詳細につき、図42を参照して説明する。
図42は、図37および図39におけるF-F矢視で示される、ダクトユニットを画像形成装置上方から見た断面図である。図42では、図34では簡易的に示されていた吸気ファン62と排気ファン63の配置が、詳細に示されている。
図42で、吸気ファン62は画像形成装置100の左側面に垂直な方向、すなわち、吸気ダクト205及び排気ダクト206の長手方向に対し、角度θFをつけて配置されている。また排気ファン63は同様に吸気ダクト205及び排気ダクト206の長手方向に対し、角度θRをつけて配置されている。これにより、吸気ファン62による吸気方向は前記基板50の長手方向の一方端側から前記長手方向の中央側へ向かう方向となり、排気ファン63による排気方向は前記基板50の長手方向の中央側から前記長手方向の他方端側へ向かう方向となる。そして、前記角度θFとθRは、図42の矢印で示すように、吸気ファン62による吸気角度と、排気ファン63による排気角度とが水平に対して互いに反対の方向(上向き、下向き)となる角度になっている。このため、吸気ファン62によるフレッシュエアーの吸気が、排気ファン63の排気に含まれる熱を取り込み難くなり、露光冷却エアフローが循環することによる冷却効率の低下抑制に寄与するといえる。
なお、図42では、角度θFと角度θRは、斜め上向きと斜め下向きとなるように相対角度をつけているが、斜め左向きと斜め右向きとなるように相対角度をつけてもよい。また、これらを組み合わせた相対角度としてもよい。即ち、吸気の中心軸と排気の中心軸とが画像形成装置100の外部で交わらないように且つ画像形成装置100から離れるに従い吸気の中心軸と排気の中心軸とが離れるような相対角度にするのが好ましい。
上記のようにダクトユニット60へファンを取り付けることにより、画像形成装置の内部へのトナー飛散を低減させられ、高効率かつ自由度の高いLED露光装置の冷却手段を提供することが可能となることが分かる。
(現像ユニットの冷却構成)
次に図34を用いて現像ユニット24の冷却構成について説明する。図34は図2におけるA-A矢視による画像形成装置の断面図である。図34において、現像ユニット24を冷却するための空気の流れを一点鎖線で示す。図34に一点鎖線で示す空気の流れを、現像冷却エアフローとも称する。
現像ユニット24は、上述の通りに高速回転するスクリュー7および高速循環するトナーを内包しており、この動作に伴い、スクリュー7の軸受部やトナーに摩擦熱が生じ、その摩擦熱が現像ユニット24に蓄熱され、温度が上がっていく。現像ユニット24は、画像形成が終了すれば蓄熱が終了し、徐々に冷却されていくが、画像形成が継続する間は現像ユニット24の熱容量の許す限り蓄熱が行われ、温度が上がっていく。トナーは熱により溶けやすい性質がある為、ある一定温度以上に現像ユニット24が昇温した場合は、トナーが現像ユニット24の内部で融着し、現像スリーブ5のコート不良となってトナー像が乱され、画像不良に至る。
従って、現像ユニット24が一定温度以上に昇温することがないよう冷却する現像ユニット24の冷却構成が必要である。
画像形成装置100は、ファン40と、装置外部からの空気を各現像ユニット24へ送るための正面ダクト41と、を有する。画像形成装置100は、各現像ユニット24からの空気を装置外部に排気するための背面ダクト42と、トナーフィルター43と、を有する。画像形成装置100は、現像ユニット24とカートリッジトレイ30とにより形成されたダクトを有する。
現像ユニット24とカートリッジトレイ30との間に感光ドラムの軸線方向に形成されたダクトは、装置前側に配置された正面ダクト41と、装置後側に配置された背面ダクト42との間に配置されている。現像ユニット24とカートリッジトレイ30との間に感光ドラムの軸線方向に形成されたダクトは、装置前側である軸線方向の一端側が正面ダクト41に連通され、装置後側である軸線方向の他端側が背面ダクト42に連通され、1つの閉空間が形成されている。
ファン40は、画像形成装置100の装置本体の正面の右側に設けられており、フロントカバー101の画像形成装置100の右側面側に設けられた吸気口101aから、装置外部の空気を吸入する。正面ダクト41は、フロントカバー101の内側に配置され、現像ユニット24の並び方向である左右方向に延設されている。正面ダクト41は、各現像ユニット24に対応する位置に開口41aを有する。正面ダクト41が有する開口41aは、感光ドラムの軸線方向において、各カートリッジトレイ30の内扉102が有する開口102cに対向する位置に設けられ、フロントカバー101を閉じることで互いに連通する。各内扉102が有する開口102cは、現像ユニット24と現像支持部材301との間に形成された閉空間の長手方向の一端側の開口に対応する位置に設けられ、内扉102を閉じることで互いに連通する。
背面ダクト42は、各現像ユニット24に対応する位置に開口42aを有する。背面ダクト42が有する開口42aは、感光ドラムの軸線方向において、現像ユニット24と現像支持部材301との間に形成された閉空間の長手方向の他端側の開口に対応する位置に設けられ、互いに連通している。
このように、現像ユニット24とカートリッジトレイ30との間に形成された閉空間であるダクトは、正面ダクト41と背面ダクト42とに連通した1つの閉空間であるダクトの一部を形成している。現像ユニット24とカートリッジトレイ30との間に形成されたダクトと、これに連通する正面ダクト41および背面ダクト42とによって、現像冷却エアフローの流路となる前記1つの閉空間である第1の冷却ダクトを形成している。
なお、第1の冷却ダクトは、現像ユニット24を冷却する現像冷却エアフロー(気流)の流路となる閉空間を形成するものである。すなわち、第1の冷却ダクトは、現像手段である現像ユニットを冷却する現像冷却手段である。しかし、現像冷却手段である第1の冷却ダクトは、現像ユニット24とカートリッジトレイ30との間に形成された閉空間であるダクトがその一部を形成すればよく、その他の構成は前述した構成に限定されるものではない。
各現像ユニット24は、前述した1つの閉空間を流れる現像冷却エアフロー(図34に示す一点鎖線)によって冷却される。
図34に一点鎖線で示す現像冷却エアフローは、まず画像形成装置の右手前に配置されたファン40と前述した1つの閉空間である第1の冷却ダクトにより生成される。
ファン40が回転すると、画像形成装置100の右側面に設けられたフロントカバー101の吸気口101aより装置外部の空気が吸気され、フロントカバー101の内側に配置された正面ダクト41の開口41aと、内扉102の開口102cを経由し、冷却対象である現像ユニット24に送られる。
現像ユニット24に送られた空気は、現像ユニット24とカートリッジトレイ30との間に形成されたダクトの前後方向の前側の開口から取り込まれ、感光ドラムの軸線方向に沿って送られ、前後方向の後側の開口から排気される。
現像ユニット24とカートリッジトレイ30との間に形成されたダクトの前後方向の後側から排気された空気は、背面ダクト42の開口42aを通り、まとめてトナーフィルター43を通過した後に、装置後方から装置外部に排気される。
ここで、トナーフィルター43について説明する。トナーフィルター43は、背面ダクト42において、装置後方の排気口の直前に配置されている。現像冷却エアフローは、現像ユニット24の周囲を通るエアフローである以上、微量のトナーがエアフロー内に取り込まれることは避けられない。従って、僅かであってもトナーを装置外部に排出することのないよう、現像冷却エアフローの排気口の直前には、トナーフィルター43を配置することが望ましい。
なお、エアフローによる冷却は、一般に安価なファンを用いてエアフローを形成させることが主流となっており、現像冷却以外のエアフローもまた同様である。
(露光ヘッドの冷却構成)
次に図34を用いて露光ヘッド4の冷却構成について説明する。図34において、露光ヘッド4を冷却するための空気の流れを破線で示す。図34に破線で示す空気の流れを、露光冷却エアフローとも称する。
露光ヘッド4は、LED(発光素子)51の発光量に応じて熱を放散し、また熱に弱いトナーを用いる現像ユニット24と近接配置されることから、冷却手段が必要となる。特に、画像形成プロセスを高頻度で繰り返す、即ち生産性の高い装置で用いられる場合や、濃度の濃い画像を連続出力する場合等では、発光時間が長く発光量も大きい。その為、LED51やこれを実装した基板50上の回路からの発熱量もまた大きくなる。
これに対する対策として、例えば露光ヘッド4の筐体54を放熱板としても活用し、露光ヘッド4を放熱し易くかつ蓄熱し難くなる構成としている。しかし、このような場合においても、露光ヘッド4の冷却が間に合わず蓄熱が進み、周囲へ放散する熱も増大することが考えられる。その結果として、現像ユニット24が備える現像スリーブ5の周囲のトナーや、現像ユニット24内部の循環トナーの一部が融着し、現像スリーブ5の表面のトナーコート層に影響を与え、画像不良に至ることがあり得る。
現像ユニット24を冷却する構成を備えている場合であっても、現像ユニット24の露光ヘッド4が近接した部位では、LED51の発光に起因する蓄熱が勝ることが容易に想定される。従って現像ユニット24の冷却構成(現像冷却エアフロー)とは別に、露光ヘッド4を冷却し装置外部へと排熱するための露光ヘッド4の冷却構成(露光冷却エアフロー)を設けて、露光ヘッド4の周囲に放散する熱量を抑えることが望ましい。
また、図8に示すように、現像ユニット24とその現像ユニット24が有する現像スリーブ5は、露光ヘッド4に隣接して配置されている。現像スリーブ5はその表面にトナーがコートされ、その構造上、スリーブ両端の軸受部近傍にトナーが付着し、現像ユニット24の周囲にもトナーが付着する。これは、現像スリーブ5やスクリュー7が高速回転され、攪拌されたトナーが舞い上がる共に、現像スリーブ5やスクリュー7の表面から剥離するからである。また現像スリーブ5やスクリュー7の高速回転に起因する現像ユニット24内圧の増大により、現像ユニット24の隙間から外部へトナーが噴出されることがあるからである。
そのため、露光ヘッド4の冷却構成は、これらのトナーを巻き込まず、混入させない構成であることが望ましい。言い換えれば、現像冷却エアフローとは別に、露光冷却エアフローを構成するにあたっては、露光ヘッド4に隣接する現像ユニット24の周囲のトナーを巻き込まず、混入させない構成であることが望ましい。
画像形成装置100は、露光ヘッド4と、昇降ダクト69と、カートリッジトレイ30と、ダクトユニット60と、を有する。露光ヘッド4は、画像形成装置100に配置された昇降ダクト69に装着され、昇降ダクト69と一体になる。露光ヘッド4は、昇降ダクト69に装着されることで、露光ヘッド4の筐体支持部材55の開口55aが昇降ダクト69の開口69aと連通する。昇降ダクト69は、カートリッジトレイ30が有する第1の現像ガイド部301aと第1のドラムガイド部302aとの間に配置され、カートリッジトレイ30とともに、露光ヘッド4とダクトユニット60とを連通するダクトを形成する。ダクトユニット60は、画像形成装置100に装着される。ダクトユニット60は、画像形成装置100に装着されることで、ダクトユニット60の開口部61が昇降ダクト69とカートリッジトレイ30とにより形成された開口部64と連通する。
このように、露光ヘッド4の筐体支持部材55、昇降ダクト69、カートリッジトレイ30、およびダクトユニット60が連続した1つの閉空間である第2の冷却ダクトを形成している。各露光ヘッド4は、筐体支持部材55、これに連通する昇降ダクト69、昇降ダクトおよびカートリッジトレイ30に連通するダクトユニット60によって形成された前記1つの閉空間を流れる露光冷却エアフロー(図34に示す破線)によって冷却される。
図34に破線で示す露光冷却エアフローの流路となる1つの閉空間である第2の冷却ダクトは、図34に一点鎖線で示す現像冷却エアフローの流路となる1つの閉空間である第1の冷却ダクトとは別に、構成されている。
現像ユニット24を冷却する気流を流通させる第1の冷却ダクトと、露光ヘッド4を冷却する気流を流通させる第2の冷却ダクトとは、現像支持部材301の第1の現像ガイド部301aおよび昇降ダクト69によって隔てられている。言い換えれば、現像支持部材301の第1の現像ガイド部301aおよび昇降ダクト69は、露光ヘッド4と現像ユニット24との間において、現像ユニット24を冷却する気流を流通させる第1の冷却ダクトと、露光ヘッドを冷却する気流を流通させる第2の冷却ダクトと、を隔てている。
なお、第2の冷却ダクトは、露光ヘッド4を冷却する露光冷却エアフロー(気流)の流路となる閉空間を形成するものである。すなわち、第2の冷却ダクトは、露光手段である露光ヘッドを冷却する露光冷却手段である。しかし、露光冷却手段である第2の冷却ダクトは、露光支持部材である昇降ダクト69、支持部材であるカートリッジトレイ30、露光冷却ユニットであるダクトユニット60によって、第1の冷却ダクトとは別の閉空間が形成されていればよく、前述した構成に限定されるものではない。
上述したように、ダクトユニット60、カートリッジトレイ30、昇降ダクト69、及び筐体支持部材55が連続した閉空間を形成することで、露光冷却エアフローを構成している。図35に示すように、ダクトユニット60の吸気ファン62および排気ファン63は、装置の外装カバーのみを介して装置外部に面している。露光冷却エアフローの流路は、外装カバーのルーバーからダクトユニット60内へ直接吸気し、ダクトユニット60から直接排気することで形成される、最小経路で完結している。従って、その吸排気の流れが、装置内部の雰囲気エアーに対し影響を与え難い構成である。
なお、画像形成装置100の排紙側のオプションとしてフィニッシャがあり、その装着時は、前記吸気ファン62および排気ファン63が面している、画像形成装置100の左側面の略全域が、フィニッシャで塞がれることになる。その場合、吸気ファン62、排気ファン63による吸排気は、フィニッシャの内部へと行うことになるが、フィニッシャ内部は空洞が多く。そこで、前記外装カバーのルーバー(不図示)を、フィニッシャ内部の主要構造物の正面を避けた配置とする。これにより、露光冷却エアフローの性能低下を実使用上問題ない程度に抑えることが可能である。
(封止部材による封止構成)
次に図22および図23を用いて、現像冷却エアフローの流路となる1つの閉空間である第1の冷却ダクト、および前記第1の冷却ダクトとは別に設けた、露光冷却エアフローの流路となる第2の冷却ダクトの封止構成について説明する。
具体的には、カートリッジトレイ30と昇降ダクト69との間の隙間を封止部材であるシール71、72により封止する封止構成、および現像ユニット24とカートリッジトレイ30との間の隙間を封止部材であるシール70により封止する封止構成を説明する。
図37および図39に示すように、カートリッジトレイ30、昇降ダクト69、筐体支持部材55が第2の冷却ダクトを形成し、筐体支持部材55の開口55aを通じ、LED51を実装した基板50の裏面に対する露光冷却エアフローを構成している。
昇降ダクト69の下面はその全幅が開口となっており、直上に配置された基板50に対し、最大限の風量が確保されており、露光ヘッド4の冷却に有利な構成となっている。
またここで、基板50が感光ドラム2の軸線方向に長く延伸した形状である場合、露光冷却エアフローを基板50の長手方向と平行な流れとするよりも、長手方向に直交する流れとする方が、冷却効率が優れている。図37に示すダクト断面においても、冷却対象である基板50の長手方向に対し前記第2の冷却ダクトの内部を流れる気流が、基板50に対して略直交に当たる流れとなるように構成している。これより、露光冷却エアフローの角度においても、冷却に有利な構成である。
ここで、第2の冷却ダクトにおいて、カートリッジトレイ30と昇降ダクト69は、第2の冷却ダクトの一部のダクトを形成する。この一部のダクトを形成するカートリッジトレイ30と昇降ダクト69の隙間は、シール71、72により塞がれており、ダクトの外部にエアフローが漏れないように構成している。
すなわち画像形成装置100は、カートリッジトレイ30と昇降ダクト69との間の隙間を封止する封止部材であるシール71、72を備える。
図22に示す露光ヘッド4が露光位置にある状態において、露光ヘッド4を一体に支持する昇降ダクト69と、カートリッジトレイ30の現像支持部材301との間の隙間を、封止部材であるシール72により封止している。
また露光ヘッド4が露光位置にある状態において、露光ヘッド4を一体に支持する昇降ダクト69と、カートリッジトレイ30のドラム支持部材302との間の隙間を、封止部材であるシール71により封止している。
シール72は、昇降ダクト69の現像ユニット24側の側壁であるダクト左壁69Lの第1の傾斜面69L1に設けられている。シール72は、図27および図28に示すように、ダクト左壁69Lの第1の傾斜面69L1において、長手方向に、ダクト前壁69Fからダクト後壁69Bまでの範囲Laにわたって設けられている。シール72は、露光ヘッド4の露光位置において、昇降ダクト69のダクト左壁69Lの第1の傾斜面69L1と、これと対向する現像支持部材301の第1の現像ガイド部301aの対向部301dとの間の隙間を封止する。ここでは、シール72を昇降ダクト69側に設けた構成を例示しているが、現像支持部材301側に設けた構成としても良い。
シール71は、昇降ダクト69のドラムユニット23側の側壁であるダクト右壁69Rの第2の傾斜面69R1に設けられている。シール71は、ダクト右壁69Rの第2の傾斜面69R1において、長手方向に、ダクト前壁69Fからダクト後壁69Bまでの範囲Laにわたって設けられている。シール71は、露光ヘッド4の露光位置において、昇降ダクト69のダクト右壁69Rの第2の傾斜面69R1と、これと対向するドラム支持部材302の第1のドラムガイド部302aの対向部302dとの間の隙間を封止する。ここでは、シール71を昇降ダクト69側に設けた構成を例示しているが、ドラム支持部材302側に設けた構成としても良い。
図24は露光ヘッド4が感光ドラム2に対し近接配置された状態を示している。すなわち、露光ヘッド4が感光ドラム2に対し露光位置に配置された状態である。これは、前述したように、回動アーム65が昇降ダクト69の両端部の底面を上方に押圧することで維持される。この押圧は、ねじりコイルバネであるアーム加圧バネ67による所定のバネ圧で担保される。すなわち、シール71、72は、図22、図24に示す露光ヘッド4が露光位置にある状態おいて、現像支持部材301に対する昇降ダクト69の押圧、ドラム支持部材302に対する昇降ダクト69の押圧により潰され、前記隙間の封止を担保している。
一方、露光ヘッド4を感光ドラム2から退避させる場合は、図25に示すように、回動アーム65が感光ドラム2から退避する方向へと回動することが起点となる。これにより、回動アーム65の先端に設けられた係合ボス66が、昇降ダクト69の下端に配置された係合リブ69d1、69e1を押し下げ、昇降ダクト69と一体の露光ヘッド4を感光ドラム2より退避させる。
シール71、72は、図25、図23に示すように、露光ヘッド4が退避位置にある状態においては、それぞれが当接する現像支持部材301、ドラム支持部材302から離間され、前記隙間の封止が解除された状態となっている。
言い換えれば、昇降ダクト69は、露光ヘッド4が退避位置へ移動される際に、現像支持部材301およびドラム支持部材302との間の隙間を、露光位置での隙間に比べて広くする方向に移動される。すなわち、シール71、72は、露光ヘッド4が退避位置に移動される際に、現像支持部材301およびドラム支持部材302から露光ヘッド4を遠ざける方向へ移動することにより離間され、前記隙間の封止が解除された状態となっている。
このように、露光ヘッド4の露光位置においては、カートリッジトレイ30と昇降ダクト69との隙間を、長手方向に範囲Laにわたって、封止部材であるシール71、72により封止している。これにより、カートリッジトレイ30と昇降ダクト69との間を通って露光ヘッド4に流れる空気が前述の隙間から現像ユニット24および現像スリーブ5の周囲の空間に漏れることがない。またカートリッジトレイ30と昇降ダクト69との間を通って露光ヘッド4に流れる空気が前述の隙間から感光ドラム2や帯電ローラ3の周囲の空間に漏れることもない。その為、露光ヘッド4を冷却するための空気の流れである露光冷却エアフローにトナーが混入する可能性は小さく、画像形成装置内部へのトナー飛散が低減可能である。
また、現像冷却エアフローは、現像ユニット24とカートリッジトレイとの間に形成されたダクトにより前後方向に案内される。第1の冷却ダクトにおいて、カートリッジトレイ30と現像ユニット24との間に形成されたダクトは、第1の冷却ダクトの一部のダクトを形成する。この一部のダクトを形成するカートリッジトレイ30と現像ユニット24の隙間は、シール70により塞がれており、現像スリーブ5の方向に現像冷却エアフローが漏れないように構成している。
すなわち画像形成装置100は、カートリッジトレイ30と現像ユニット24との間の隙間を封止する封止部材であるシール70を備える。
現像ユニット24の図22に示す押圧位置において、現像ユニット24と、現像ユニット24と露光ヘッド4との間を隔てる現像支持部材301との間の隙間を、封止部材であるシール70により封止している。
シール70は、現像ユニット24と露光ヘッド4との間で、現像ユニット24と露光ヘッド4とを隔てている現像支持部材301の第1の現像ガイド部301aに設けられている。シール70は、現像ユニット24の枠体と、現像支持部材301の第1の現像ガイド部301aとの間において、現像ユニット24が現像位置へ向かう移動により狭くなる部位に設けられている。ここでは、シール70は、現像ユニット24が現像位置にある状態において、現像支持部材301の第1の現像ガイド部301aの現像ローラ側の端部(隔壁部301e)に設けられている。シール70は、現像支持部材301の隔壁部301eの、現像ユニット24の枠体に対向する面に設けられている。シール70は、現像支持部材301の第1の現像ガイド部301aにおいて、長手方向の一方側の端部から他方側の端部にわたって設けられている。シール70は、現像支持部材301の現像ローラ側の端部である隔壁部301eと、これと対向する現像ユニット24の枠体との間の隙間を封止する。ここでは、シール70を現像支持部材301側に設けた構成を例示しているが、現像ユニット24側に設けた構成としても良い。
現像ステイ31は、図31に示すように、内扉102を閉じる動作に連動して、前方向Fにスライド移動される。このとき、現像ユニット24が現像ステイ31の現像加圧コマ32および現像加圧コマ33の斜面に沿って上方(矢印U)に移動される。これにより、現像ユニット24の現像スリーブ5がドラムユニット23の感光ドラム2に近づく方向に移動され、現像スリーブ5が感光ドラム2に押圧される。
現像ユニット24は、図22、図24に示す現像位置へ移動される際に、露光ヘッド4との間を隔てる現像支持部材301の第1の現像ガイド部301aとの間の隙間を狭くする方向に移動される。すなわち、シール70は、図22、図24に示す現像ユニット24が現像位置に移動する際に、現像支持部材301に現像ユニット24を近づける方向へ移動することにより潰され、前記隙間を封止している。
また、現像ステイ31は、図32に示すように、内扉102を開く動作に連動して、後方向Bにスライド移動される。このとき、現像ユニット24が現像ステイ31の現像加圧コマ32および現像加圧コマ33の斜面に沿って下方(矢印D)に移動される。これにより、現像ユニット24の現像スリーブ5がドラムユニット23の感光ドラム2から現像時よりも離れた離間位置に移動される。
現像ユニット24は、図25、図23に示す退避位置へ移動される際に、露光ヘッド4との間を隔てる現像支持部材の第1の現像ガイド部301aとの間の隙間を、図22に示す隙間に比べて広くする方向に移動される。すなわち、シール70は、図25、図23に示す現像ユニット24の退避位置においては、現像支持部材301から現像ユニット24を遠ざける方向へ移動することにより離間され、前記隙間の封止が解除された状態となっている。
このように、現像ユニット24が現像位置にある状態おいては、シール70は、現像支持部材301の現像スリーブ側の端部(隔壁部301e)と、これと対向する現像ユニット24の枠体との間の隙間を封止している。これにより、現像ユニット24とカートリッジトレイ30との間を流れる空気が前述の隙間から現像スリーブ5の方向に漏れることがない。
現像冷却エアフローは、図34に一点鎖線で示すように現像ユニット24の周囲を流れるため微量のトナーを含むことがある。その為、このようにエアフロー間の経路を遮蔽することで、現像冷却エアフローからトナーが混入することもない。露光冷却エアフローは、ダクトが直接装置外部と吸排気を行う最小経路で構成されていることも考え併せれば、装置内部にトナー飛散させる可能性を低減できる。
なお、ここではシール71、72、70は、昇降ダクト69および現像ユニット24を、それぞれ対象となる部材から遠ざける方向に移動することにより離間される構成を例示したが、これに限定されるものではない。シール71、72、70は、昇降ダクト69および現像ユニット24を、それぞれの対象となる部材から遠ざける方向へ移動することにより、離間されなくとも、押圧を減じることで、前記隙間の封止を解除することも可能である。
また、ここでは封止部材であるシール71、72、70は、ゴムスポンジ素材からなる発泡シール材を用いている。シールの寸法としては、前述の隙間の幅に対し、シールの厚みを大きくして差分をシールの潰し量とし、内部の気泡を潰すことで、封止力を増す構成をとっている。
なお封止に用いる封止部材は発泡シール材に限らず、例えばウレタンシート等のゴムシート素材(シート材)であっても良い。この場合は、前述の隙間の幅よりも長いシートを用いて、当接する相手にシート端を沿わせることで封止する。封止力を増すには、発砲シール材とは異なり、シートの長さや当接角度を立てて相手への当接力を上げればよい。
シールの材質がゴムスポンジ素材またはゴムシート素材のどちらであっても、その配置には両面テープ等の接着手段により貼付する必要がある。その接着面積はシールの幅と同等かそれ以下であって小さい為、シールがその短手方向に撓んだり、ずらしたりといった負荷を受けた場合、接着部が剥離し、シールのめくれや剥がれ、脱落につながる可能性がある。従ってシールの接着・貼付にあたっては、その短手方向に受ける負荷が最低限となるように構成する。
更に一般的なシール材としては、蛇腹状のゴム素材等も考えられるが、蛇腹の伸縮に所定の空間が必要となり、また組立性も良好とは言い難い為、本実施の形態では採用を想定していない。
(封止部材の角度)
ここで、封止部材であるシール71、72について更に詳しく説明する。
封止部材であるシール71、72は、露光冷却エアフロ―の流路及び現像冷却エアフロ―の流路にトナーが混入するリスクを低減し、装置内部へのトナー飛散を低減する。その為、封止部材のめくれや剥がれ、脱落等のないよう、構成する必要がある。
ここで、図25に示す退避位置から図24に示す露光位置への露光ヘッド4の移動方向を、図23において矢印Gで示す。シール71、72は、露光ヘッド4の移動方向である矢印G方向に対し、それぞれ所定の角度θ1、θ2をなして昇降ダクト69に貼付されている。
具体的には、シール71は、昇降ダクト69のドラムユニット23側の側壁であるダクト右壁69Rの第2の傾斜面69R1に設けられている。ダクト右壁69Rの第2の傾斜面69R1は、矢印G方向に対し、所定の角度θ1で傾斜している。ここでは、昇降ダクト69に角度θ1で傾斜した傾斜面を設けた構成を例示したが、シール71の当接面を角度θ1で傾斜させた構成としても良い。
シール72は、昇降ダクト69の現像ユニット24側の側壁であるダクト左壁69Lの第1の傾斜面69L1に設けられている。ダクト左壁69Lの第1の傾斜面69L1は、矢印G方向に対し、所定の角度θ2で傾斜している。ここでは、昇降ダクト69に角度θ2で傾斜した傾斜面を設けた構成を例示したが、シール72の当接面を角度θ2で傾斜させた構成としても良い。
シール71、72による隙間の封止力は、ゴムスポンジ素材の場合、上述の通りにシールの潰し量によって決まる。従って、露光ヘッド4が感光ドラム2に近接した図24に示す露光位置で所定のシール潰し量が確保されていれば、シール71、72の貼付がどのような角度であっても、昇降ダクト69とカートリッジトレイ30との間の隙間の封止への影響は無い。また、図22において、シール71、72はその厚みを潰す方向の負荷を主として受けており、この負荷によってシールのめくれや剥がれ、脱落を生じることはない。
次に、露光ヘッド4の移動動作によるシール71、72への負荷について、図23を用いて説明する。
図23に示す断面の位置は、図22と同様、図20におけるX-X矢視の位置であり、図20に示す範囲Laの断面図である。但し、図22では露光ヘッド4が感光ドラム2に近接した露光位置であるのに対し、図23では露光ヘッド4が感光ドラム2から退避した退避位置まで移動している。これは、露光ヘッド4を露光位置から退避位置へ退避させた図25に対応した位置である。
図23においては、シール71、72は、シール70も含めて、それぞれが当接する部材から離間しており、隙間の封止が解除された状態となっている。すなわち、露光ヘッド4が露光位置から退避され、現像ユニット24が現像位置から退避された状態では、シール71、72、70による隙間の封止が解除された状態となっている。
これは、隙間の封止が、露光ヘッド4の移動動作の途中過程では必要がなく、露光ヘッド4が感光ドラム2に対して図22に示す露光位置で位置決めされ、画像形成プロセスが始まる際に行われていれば良いからである。
図23に示す状態(退避位置)においては、シール71、72へは一切の負荷がかかっていない。その為、シール71、72のめくれや剥がれ、脱落が生じることはない。
露光ヘッド4の移動動作途中におけるシール71、72への負荷については、図23に示す状態から、シール71、72を矢印G方向へと移動させることを考えればよい。
シール71においては、昇降ダクト69が図22に示す状態(露光位置)となるまでは、昇降ダクト69の第2の傾斜面69R1に設けたシール71が、これに対向する第1のドラムガイド部302aの対向部302dに当接することがなく、負荷を受けない配置となっている。
シール72においては、移動開始後にシール72の角部がカートリッジトレイ30と接触するが、シール72の貼付面に対し斜めの負荷を受けるのみであり、シール72のめくれや剥がれに至るリスクは小さいと言える。このシール72に対する斜めの負荷は、シール72の貼付角度θ2で決まるものであり、角度θ2が大きいほど、シール72のめくれや剥がれを誘起する分力は小さくなる。例えば角度θ2が90°の場合、すなわち露光ヘッド4の移動方向(矢印G方向)に対し、垂直に貼付されている場合は、露光ヘッド4の移動動作途中でシール72は負荷を受けることはない。そのため、図34に示す退避位置の状態と同様、シール72のめくれや剥がれが生じることはない。
但し、角度θ1や角度θ2を大きくするほど、露光ヘッド4の移動動作によるシール71、72の移動に必要な面積が大きくなる為、露光ヘッド4の移動機構をコンパクトに収めることが困難となる。従って、角度θ1、θ2は所定の範囲内に設定することが必要となる。本実施例においては、角度θ1、θ2は20°から90°の範囲を適正範囲としている(20°≦θ1≦90°、20°≦θ2≦90°)。
以上より、露光ヘッド4の移動動作によるシール71、72への負荷は最小限にできる。その為、露光ヘッド4の移動動作途中においてシール71、72のめくれや剥がれ、脱落が生じることはない。また、露光ヘッド4の移動動作自体に対してもシール71、72の摺擦が抵抗となることがない。その為、露光ヘッドの移動動作の安定に繋がっている。
このように構成することにより、露光ヘッド4の移動機構と両立し、装置内部へのトナー飛散を低減させる封止性を備えた露光ヘッド4の冷却手段を提供することができる。
(露光ヘッドの冷却制御と現像ユニットの冷却制御)
次に、露光ヘッド4の冷却制御と現像ユニット24の冷却制御について説明する。
露光ヘッド4の冷却制御は、各色の基板50に配置された温度検知センサ(不図示)の検知信号に基づいて、ダクトユニット60内の吸気ファン62、排気ファン63を制御することによってなされる。これにより、ダクトユニット60の吸気ファン62および排気ファン63は常に回転している訳ではなく、温度検知センサの検知温度が所定の閾値に到達することをトリガとして、回転を開始することになる。このように、吸気ファン62、排気ファン63による露光冷却エアフローの作動を最小限とし、また、その風量も必要最低限とすることで、制御の観点からも画像形成装置100内部へのトナー飛散を低減することができる。
一方、現像ユニット24の冷却制御は、前記温度検知センサとは別に、画像形成装置100内部に配置された機内温度センサ(不図示)の検知信号に基づいて、装置前面側に設けたファン40を制御することによってなされる。言い換えれば、現像ユニットの冷却制御は、ファン40を制御することによってなされ、ダクトユニット60内の吸気ファン62、排気ファン63とは異なる制御がなされている。これにより、現像ユニット24の昇温状態に対して最適かつ最小限の冷却を行う制御がなされる。
現像ユニット24と露光ヘッド4の昇温条件はそれぞれで異なる。従って、前述したように露光ヘッド4の冷却制御と現像ユニット24の冷却制御とを、それぞれ異なる制御としている。これにより、それぞれの冷却制御において、ファンの作動とファンの風量とをそれぞれに必要最低限とすることができ、画像形成装置100内部へのトナー飛散を更に低減することできる。
このように構成することにより、画像形成装置100の内部にトナーを飛散させることがなく、ひいては画像不良の発生やユーザへのトナー付着の可能性を低減できる、露光ヘッド4の冷却手段を提供することができる。
図26は図37における矢視E-Eにおける断面図である。なお、図26においては図37では不図示であったFFC58、ドラムユニット23、現像ユニット24を図示している。
ダクトユニット60において、画像形成装置100の前方寄りに配置された吸気ファン62は、装置外部から空気を取り込む吸気ファンとして機能する。そのため、吸気ファン62が回転すると、吸気口203を通して吸気ダクト205内に装置外部から空気が取り込まれる。装置外部から取り込まれた空気は、図37に点線(ダクト内気流310)で示すように、吸気ダクト205に沿って画像形成装置100の左方から右方に向かって流れる。吸気ダクト205内を装置左側から右側に向かって流れる空気は、図37に示すように、吸気ダクト205の上面に設けた各色ごとの第3の開口部201を、装置左側から、開口部201Y、201M、201C、201Kの順に分岐しながら流れる。
ダクトユニット60の第3の開口部201から送られた空気は、開口部201に連通している第1の開口部73から、カートリッジトレイ30と昇降ダクト69との間を通して上方に送られる。カートリッジトレイ30と昇降ダクト69との間を通して上方に送られた空気は、上下に連通している昇降ダクト69の開口69aと露光ヘッド4の開口55aを通して、露光ヘッド4の基板50の裏面に吹き付けられる。
ここで、第1の開口部73は、カートリッジトレイ30と昇降ダクト69とによって形成された開口部64のうち装置前方寄りにて、ダクトユニット60の第3の開口部201と連通している開口部である。
すなわち、前記第1の開口部73は、基板50の長手方向の中央よりも一方端側に配置され、ダクトユニット60を装着したときに第3の開口部201と対向する。
画像形成装置100の前方寄りにて、露光ヘッド4の基板50の裏面に吹き付けられた空気は、筐体支持部材55の左側壁55Lと右側壁55Rとの間の空間を基板50の長手方向に沿って流れようとする。このとき、露光ヘッド4において、コネクタ領域へ向かう方向への空気の流れは遮蔽壁76によって遮られる。そのため、基板50の裏面に吹き付けられた気流は、ダクト領域を一方側(前側)から他方側(後側)へ向けて流れる。
露光ヘッド4とダクトユニット60との間は、カートリッジトレイ30と昇降ダクト69とによって形成されたダクト(冷却ダクト75)によって連通されている。そのため、基板50の裏面に吹き付けられた気流は、このダクト内を(例えば基板の長手方向前側から後側に)案内され、その過程で基板50の冷却が行われる。
また前述の吸気と同時に、ダクトユニット60において、画像形成装置100の後方寄りに配置された排気ファン63は、ダクトユニット60の内部から装置外部へ空気を排気する排気ファンとして機能する。そのため、排気ファン63が回転すると、排気ダクト206の上面に設けた各色ごとの第4の開口部202(Y,M,C,K)から空気が取り込まれる。第4の開口部202は、第2の開口部74と連通している。そのため、排気ダクト206の上面に設けた各色ごとの第4の開口部202からは、上下に連通している第2の開口部74を通して、カートリッジトレイ30と昇降ダクト69とによって形成されたダクト(冷却ダクト75)内の空気が取り込まれる。
ここで、第2の開口部74は、カートリッジトレイ30と昇降ダクト69とによって形成された開口部64のうち装置後方寄りにて、ダクトユニット60の第4の開口部である開口部202と連通している開口部である。
すなわち、前記第2の開口部74は、基板50の長手方向の中央よりも他方端側に配置され、ダクトユニット60を装着したときに第4の開口部202と対向する。
ダクトユニット60の第4の開口部202から第2の開口部74を通して空気が取り込まれる。これにより、カートリッジトレイ30と昇降ダクト69とにより形成されたダクト、および昇降ダクト69に一体に支持された露光ヘッド4では、図26に点線(ダクト内気流311)で示す空気の流れである露光冷却エアフローが生じ、LED51を実装した基板50が冷却される。
ダクトユニット60において、排気ダクト206の第4の開口部202から取り込まれた空気は、図39に点線(ダクト内気流312)で示すように、排気ダクト206内部で、装置右側から、開口部202K、202C、202M、202Yの順に順次合流し、装置右側から左側に向かって流れる。最終的に排気ダクト206に取り込まれた装置内部の空気は、排気口204を通して装置外部へ排気される。
また、ダクトユニット60において、吸気ダクト205の断面積を排気ダクト206の断面積と比較して小さく構成している。これにより、吸気風量である吸気ダクト205内を流れる空気の風量に対して、排気風量である排気ダクト206内を流れる空気の風量が多くなる。これにより、カートリッジトレイ30と昇降ダクト69との間に形成された冷却ダクト75の外部に露光冷却エアフローを漏出させることなく、確実に排気口204から排気できる。また、前述の構成により、暖められたエアが現像ユニット24等を昇温させることを防いだり、トナー飛散を抑制することができる。
なお本実施例においては、吸排気の風量バランスを吸気ダクト205と排気ダクト206の断面積によって調整したが、吸気ファン62の風量を排気ファン63に対して少なくすることによって調整しても良い。
(露光ヘッドの位置決め)
次に露光ヘッド4の位置決めについて、図26、図43、図44~図49を参照して説明する。
(露光ヘッドの位置決めピン)
まず露光ヘッド4が有する位置決めピン45F,45Bについて説明する。
露光ヘッド4の筐体54には、位置決め軸である位置決めピン45Fと、位置決めピン45Bとが設けられている。位置決めピン45Fおよび位置決めピン45Bはいずれも金属製のピンの一例である。筐体54は導電性を有する導電部材であり、位置決めピンも導電性を有する部材である。そして位置決めピン45Fおよび位置決めピン45Bは、筐体54の長手方向の両端部にそれぞれ固定されている。位置決めピン45Fは感光ドラム2の軸線方向においてレンズアレイ52よりも一方側(前側)において筐体54に固定されており、レンズアレイ52の光軸方向において筐体54の両側から突き出している。位置決めピン45Bは感光ドラム2の軸線方向においてレンズアレイ52よりも他方側(後側)において筐体54に固定されており、レンズアレイ52の光軸方向において筐体54の両側から突き出している。
位置決めピン45F,45Bは、感光ドラム2の表面と露光ヘッド4のレンズアレイ52の光出射面との距離を高精度で保証する為、筐体54を基準として軸先端の位置決め面の位置を調整し、筐体54にカシメられている。なお、筐体54に対する位置決めピン45F,45Bの固定は、これに限定されず、例えば金属製の位置決めピン45Fおよび位置決めピン45Bを、金属製の筐体54に溶接によって固定してもよい。このように、本実施例において、位置決めピン45Fおよび位置決めピン45Bは筐体54と一体化している。
そして、露光ヘッド4の位置決めピン45Fおよび位置決めピン45Bが、ドラムユニット23のドラム軸受26に対して昇降ダクト69の移動方向に突き当たることで、レンズアレイ52と感光ドラム2との間に間隙が形成される。こうして、感光ドラム2の軸線方向に直交する方向において、露光ヘッド4と感光ドラム2と間の距離(隙間)が決まり、感光ドラム2に対する露光ヘッド4の位置が決まる。
また露光ヘッド4は、位置決めピン45F,45Bにより、感光ドラム2との距離だけでなく、角度も固定される。図2に示す画像形成装置100においては、露光ヘッド4は感光ドラム2の中心を指向して配置されている。これは露光ヘッド4が有するLED(発光素子)51の仕組み的に、感光ドラム2の表面での正反射による影響を考慮する必要が無い為、この配置としている。
図43は、感光ドラム2、位置決めピン45F、45Bの一部(位置決め側の先端)、回動アーム65の3つの部品の関係を示す断面図である。図43は、図24のY-Y断面図において、上記3つの部品の周囲部品のみを可視化して示したものである。なお断面位置は、位置決めピン45F、45Bの中心に移動させている。
図44は、位置決めピン45F、45Bの中心位置において、感光ドラム2の軸線方向と直交する方向に切断した前方面から見た斜視図である。図45は、位置決めピン45F、45Bの中心位置において、感光ドラム2の軸線方向と直交する方向に切断した後方面から見た斜視図である。
図43および図44において、露光ヘッド4の前側の位置決めピン45F(45B)と、感光ドラム2の前側のドラム軸受26とが、位置決めピン45F(45B)の端面において突き当たることで、露光ヘッド4の光軸方向が位置決めされている。
各ドラム軸受26には、位置決めピン45F,45Bの先端部と係合出来るよう、各位置決めピン45F,45Bと対向する位置に、凹形状の係合部26F,26Bが一体に形成されている。位置決めピン45の先端の直径寸法とドラム軸受26の凹形状の幅寸法を高精度に加工することで、露光ヘッド4の光軸方向と直交する方向かつ感光ドラム2の軸線方向と直交する方向の位置決めが高精度に行われる。また、位置決めピン45F,45Bがドラム軸受26の係合部26F,26Bに係合する際に、凹形状の縁に乗り上げることのないよう、その入口には斜面が形成されている。
図26に示すように、感光ドラム2の軸線方向においては位置決めピン45F,45Bとドラム軸受26は接触しておらず、後述する位置決め部材250によって位置決めされる。
ここで、ドラム軸受26とは、ドラムユニット23において、感光ドラム2の前後端(両端)を軸支する軸受部材である。このドラム軸受26の係合箇所において、寸法精度を上げることで、感光ドラム2がドラム軸受26に隙間無く軸支されている。即ち、ドラム軸受26に高精度に位置決めすることは、感光ドラム2へと高精度に位置決めすることであると看做せる。感光ドラム2は画像形成プロセスに伴い回転駆動される。そのため、露光ヘッド4の位置決めピン45は、ドラム軸受26に対して位置決めされる。
図43および図44においては画像形成装置の前側のドラム軸受26の断面を示しているが、後側のドラム軸受26も同様の形状となっている。図45に示すように、画像形成装置の後側のドラム軸受26に対しても露光ヘッド4の位置決めピン45Bが高精度に位置決めされる。そのため、感光ドラム2の軸線方向の両端部において、露光ヘッド4が高精度に位置決めされる。
また、図43に示すように、回動アーム65の係合ボス66が昇降ダクト69を押圧する押圧位置と、位置決めピン45F,45Bとドラム軸受26の係合部26F,26Bとの当接位置と、感光ドラム2の中心位置は、一点鎖線で示すように、ほぼ一直線上に配置されている。
この配置により、露光ヘッド4は感光ドラム2の中心に向けて押圧されるため、昇降ダクト69に余計な回転モーメントを与えることがない。これは押圧力において、感光ドラム2に対する露光ヘッド4の傾きを助長する成分が無いということであり、距離・角度の位置決め精度や、着脱の繰り返し動作の安定性に繋がっている。
さらには、図44および図45に示すように、位置決めピン45F,45Bはその下端周面において、カートリッジトレイ30の補助嵌合部30h,30iに対して、露光ヘッド4の光軸方向と直交する方向かつ感光ドラム2の軸線方向と直交する方向が補助的に嵌合されている。これにより、部品の自重や表面性、寸法誤差等によってわずかに回転モーメントが生じた場合においても、安定した距離・角度の位置決め精度と、着脱の繰り返し動作が実現できている。
(露光ヘッドの位置決め部材)
次に、位置決め部材250による感光ドラム2の軸線方向の露光ヘッド4の位置決めについて図46~図48を用いて詳細に説明する。
図46は位置決め部材250の取り付け後の斜視図、図47は位置決め部材の取り付け前の斜視図である。図48は位置決め部材250の形状を示す斜視図である。
図46に示すように、露光ヘッド4の前側には、位置決め部材250が取り付けられている。図47に示すように、カートリッジトレイ30の前側には、付勢部30d、丸穴部30e、角穴部30f、爪係合部30gが設けられている。
また図48に示すように、位置決め部材250の下面には、第3の係合部である規制部250a、付勢部250b、十字突起部250c、I字突起部250d、爪部250eが設けられている。
十字突起部250cの外径は、丸穴部30eの内径とほぼ等しく、I字突起部250dの左右方向の長さは、角穴部30fの左右方向の長さとほぼ同等である。各々の突起部250c、250dと穴部30e、30fが嵌合することにより、位置決め部材250の前後方向および左右方向の位置が決められている。
また、爪部250eは返し形状となっており、爪係合部30gに返し形状が引っかかることで、位置決め部材250の上下方向の位置が決められている。
第3の係合部である規制部250aは、位置決めピン45Fの前記軸線方向の一方側に当接する第1の当接面250a1と、位置決めピン45Fの前記軸線方向の他方側に当接する第2の当接面250a2と、を有する。第1の当接面250a1と第2の当接面250a2とは、前記軸線方向において対向する。規制部250aは、左右方向の右側が開口した凹形状となっており、凹形状の前後方向の切り欠き幅と位置決めピン45Fの外径はほぼ等しく構成されている。ここで、左右方向は、昇降ダクト69の移動方向(第1の方向)および感光ドラム2の軸線方向に直交する第2の方向である。第3の係合部である規制部250aと位置決めピン45Fが嵌合することにより、位置決め部材250に対して感光ドラム2の軸線方向の露光ヘッド4が位置決めされる。
このように、露光ヘッド4の装着後に取り付ける位置決め部材250によって、露光ヘッド4の感光ドラム2の軸線方向の位置を精密に位置決めすることができる。
ここで、位置決め部材250とカートリッジトレイ30、位置決めピン45Fを含む全ての部品は、製造上のバラつきによる部品同士のガタが生じる。ガタが大きい場合、露光ヘッド4の着脱の繰り返し動作等によって露光ヘッド4の位置にバラつきが生じる虞がある。
前記課題に対して、本実施例では、付勢部250bと付勢部30dによるガタ詰めを行っている。付勢部250bは、位置決め部材250から左右方向の右方へと延伸するとともに、感光ドラム2の軸線方向の厚みが薄肉形状となっており、感光ドラム2の軸線方向に弾性変形しやすい形状となっている。一方、付勢部30dは、カートリッジトレイ30の上面から突出した形状となっており、感光ドラム2の軸線方向に変形しないような剛性を有した形状で構成されている。そして、位置決め部材250がカートリッジトレイ30に装着されているとき、付勢部250bの先端が付勢部30dに干渉(接触)するような寸法関係で構成されている。付勢部250bの先端の前面と付勢部30dの背面とが接触し、付勢部250bが背面方向に弾性変形することで、その反力により位置決め部材250が背面方向、即ち感光ドラム2の軸線方向の一方側から他方側に向けて付勢される。
このように、位置決め部材250が感光ドラム2の軸線方向に付勢される構成をとることにより、露光ヘッド4の着脱の繰り返し動作等の影響を受けにくい、高精度な露光ヘッド4の位置決めを実現でき、さらに精密な位置決めを実現することができる。
(露光ヘッドの交換・着脱構成)
図33、図49~図65を用いて、露光ヘッド4の交換・着脱構成について詳しく説明する。図33は、図22と同様に、図20におけるX-X矢視による断面図である。図33は、ドラムユニット23や現像ユニット24は図示せず、露光ヘッド4と昇降ダクト69、カートリッジトレイ30を正面から見た断面図である。
既に説明した通り、露光ヘッド4は、画像形成装置100に対して着脱自在に構成されている。図49~図65を参照し、露光ヘッド4の装着の手順を詳しく説明する。
図49は、露光ヘッド4を昇降ダクト69に装着する直前の状態を示した右面斜視図であり、図50は正面断面図であり、図51は左面斜視図である。
図49および図51の状態において、ドラムユニット23および現像ユニット24、位置決め部材250は、画像形成装置より取り外されている。露光ヘッド4の交換・着脱はドラムユニット23および現像ユニット24、位置決め部材250が取り外された状態で行われる。また感光ドラム2が取り外された状態では、露光ヘッド4は手動により退避位置から露光位置へ移動させることが可能な構成となっている。従って、露光ヘッド4の交換・着脱の際は、露光ヘッド4が露光位置に手動で移動された状態で行われる。このとき、図50に示すように、装置本体側に接続されたFFC58を、露光ヘッド4のFFCコネクタ57に予め接続した状態にしておく。
前述したように、露光ヘッド4の筐体支持部材55には、昇降ダクト69と係合する為の係合爪55b、55cが設けられている。一方、昇降ダクト69には、露光ヘッド4に対向する上面部69Uに、係合爪55b、55cと係合する為の係合穴69b、69cが設けられている。この構成を元に、露光ヘッドの係合爪55b、55cと昇降ダクトの係合穴69b、69cとを係合させ一体とする手順は、以下のようになる。
まず図49、図51に示すように、昇降ダクト69に対して露光ヘッド4を矢印D方向に移動させることで、露光ヘッド4の係合爪55b、55cが、それぞれ昇降ダクト69の係合穴69b、69cの内側に落とし込まれる。すなわち、露光ヘッドの係合爪55b、55cが係合穴69b、69cに対して突出方向に係合される。ここで同時に、露光ヘッド4の位置決めピン45Fの下端がカートリッジトレイ30の補助嵌合部30hに隙間を有した状態で落とし込まれる。このとき、装置本体の基板と露光ヘッド4の基板とに接続されたFFC58の余長は後述するハーネス開口部252からはみ出た状態にある。この時の状態を図52~図56に示す。
図52は、露光ヘッド4を昇降ダクト69に置いた状態の右面斜視図、図53は正面断面図であり、図54は左面斜視図である。図55は、露光ヘッド4を昇降ダクト69に置いた状態の断面図である。図56は、露光ヘッド4を昇降ダクト69に置いた状態の導通部材近傍の斜視図である。
次に図52に示すように、昇降ダクト69に対して露光ヘッド4を矢印B方向にスライド移動させて、係合爪55b、55cを係合穴69b、69cに対して突出方向に直交する延伸方向に係合させる。この時の状態を図57~図61に示す。
図57は、露光ヘッド4を昇降ダクト69に装着した状態の右面斜視図、図58は左面斜視図である。図59は、図33におけるW-W矢視による断面図であり、露光ヘッド4を昇降ダクト69に装着した状態の断面図である。図60は、図59に示す係合部の拡大断面図である。図61は、露光ヘッド4を昇降ダクト69に装着した状態の導通部材近傍の斜視図である。図62は、ハーネス開口部を示す右面断面図である。図63は、FFCの余長処理を行った状態の右面斜視図である。図64は、FFCの余長処理を行った状態の正面断面図である。図65は、退避位置におけるFFCの状態を示す正面断面図である。
露光ヘッド4の係合爪55b、55cは、昇降ダクト69に向けて突出して形成され、露光ヘッド4のスライド移動方向である矢印B方向に延伸した形成された略L字の形状となっている。そのため、矢印B方向へのスライド移動によって、係合爪55b、55cは略L字の形状の爪先端が係合穴69b、69cの縁に係合する。この係合により、露光ヘッド4は、昇降ダクト69に装着され、図57~図59に示す位置で昇降ダクト69と一体となる。
このように、露光ヘッド4の係合爪55b、55cを昇降ダクト69の係合穴69b、69cに通過させた状態で姿勢を安定させた後、露光ヘッド4をスライド移動させることで装着が完了する。これにより、安価な構成で露光ヘッド4の容易な装着性を実現することができる。
(係合爪と係合穴の関係)
ここで、図60を参照して、露光ヘッド4の係合爪と昇降ダクト69の係合穴の関係について更に詳しく説明する。ここでは、露光ヘッド4の係合爪55bと昇降ダクト69の係合穴69bとの関係を説明するが、露光ヘッド4の係合爪55cと昇降ダクト69の係合穴69cとの関係も同様である。
図60に示すように、係合爪55bは、弾性を有し、係合爪55bの延伸した先端には凹部55fが設けられている。前記凹部55fに対応する係合穴69bの縁には、凹部55fに係合する凸部69fが設けられている。係合穴69bの縁に設けた凸部69fは、昇降ダクト69に対する露光ヘッド4のスライド動作完了位置、すなわち装着完了位置において、係合爪55bの先端に設けた凹部55fに対応する位置に配置されている。
露光ヘッド4の矢印K方向へのスライド動作完了の直前において、係合爪55bの先端が凸部69fに干渉して係合爪55bが弾性変形することで、露光ヘッド4のスライド操作力が干渉直前の操作力に比べて一度上昇する。その後、すぐに係合爪55bの凹部55fが凸部69fに到達し、凹部55fと凸部69fとが係合するため、露光ヘッド4のスライド操作力が減少する。すなわち、露光ヘッド4を昇降ダクト69に対して延伸方向に移動させた際に、凹部55fと凸部69fとが係合に至るまでの間に係合爪55bが弾性変形することで、露光ヘッド4を延伸方向に移動させる操作力を変化させる。この露光ヘッド4のスライド操作力の急激な増減によって、露光ヘッド4のスライド操作が完了したことがわかるクリック感を提供することができる。
このように、係合爪55bの凹部55fと係合穴69bの凸部69fとが係合に至るまでの係合爪55bの弾性変形により露光ヘッド4のスライド操作力が変化することで、露光ヘッド4の装着完了を明確に提示することができる。
また前述の通り、図44および図45に示すように、露光ヘッド4の位置決めピン45F、45Bはその下端周面において、カートリッジトレイ30の補助嵌合部30h、30iに対して補助的に嵌合している。この嵌合は図54と図58に示すように、露光ヘッド4の矢印B方向へのスライド操作によって同時に行われる。
さらには、本実施例では、露光ヘッド4の筐体54と画像形成装置100との間のアース接続も、前述の露光ヘッド4の矢印B方向へのスライド操作によって同時に行われる。露光ヘッド4の筐体54と位置決めピン45F、45Bとは加締め固定され、導通がとられている。画像形成装置100とのアース接続は、図56と図61に示すように、露光ヘッド4の位置決めピン45Fの周面が、装置側のカートリッジトレイ30に設けられた導通部材251と接触することで行われる。導通部材は、導電性を有する。具体的には、導通部材251は金属性の薄板で作られている。そのため、露光ヘッド4のスライド動作によって接触・変形することで、十分な接点圧が得られる構成になっている。導通部材251は、不図示のハーネスとノイズ除去のための抵抗素子、およびコンデンサを実装した回路基板を経由した後、画像形成装置100の枠体板金へと電気的に接続される。
このように、スライド操作により露光ヘッド4の位置決めピン45Fを導通部材251に電気的に接続し、露光ヘッド4をアースに接続することができる。これにより、容易な作業で露光ヘッド4をアース等に接続して電磁波等の放射ノイズ発生を抑制することができる。すなわち、露光ヘッド4の昇降ダクト69への装着のためのスライド動作のみで、安定したアース特性が得られる。
(FFCの余長処理)
ここでFFC58の余長処理について説明する。
図62は、ハーネス開口部を示す右面断面図である。ハーネス開口部252は、露光ヘッド4を構成する筐体支持部材55に形成された第1の開口形成部55gと、交換時に画像形成装置100の本体側に残されることとなる昇降ダクト69に形成された第2の開口形成部69gと、カートリッジトレイ30に形成された第2の開口形成部30cと、によって構成されている。
言い換えれば、ハーネス開口部252は、露光ヘッド4のコネクタ57の近傍に設けた第1の開口形成部55gと、第1の開口形成部55gの近傍に設け、装置本体に設けた第2の開口形成部69g、30cとで囲んで形成している。ここでは、ハーネス開口部253を構成する第2の開口形成部を、昇降ダクト69と、カートリッジトレイ30とにそれぞれ設けた構成を例示している。
本実施例においては、ハーネス開口部252は、感光体ユニットであるドラムユニット23側に形成されている。これは、現像ユニット24側には、現像ユニット24と現像支持部材301とによって、現像ユニット24を冷却するための気流(現像冷却エアフロー)の流路となるダクトの一部が設けられているからである。このことから、現像冷却エアフローに影響しないよう、ドラムユニット23側にハーネス開口部252を設けている。
このように、ハーネス開口部252を露光ヘッド4近傍に配置されたドラムユニット23側に設けることで、現像ユニット24に沿って流れる気流への影響を防止することができる。
図52、図53、および図57に示すように、露光ヘッド4を昇降ダクト69に落とし込んだ状態、および装着した状態においては、FFC58の余長がハーネス開口部252からドラム支持部材302側にはみ出し、ドラムユニット23の挿抜軌跡と干渉する状態にある。
このFFC58の余長は、露光ヘッド4を昇降ダクトに落とし込んだ状態、および装着した状態において、露光ヘッド4と昇降ダクト69との間に形成された、FFC58のたるみ(余長)である。
このように、第1の開口形成部55gと第2の開口形成部69g、30cからなるハーネス開口部252からFFC58の余長を引き出した状態で、露光ヘッド4を画像形成装置に装着することができる。
露光ヘッド4を昇降ダクト69に装着した後、FFC58の余長処理を実施する。FFC58は、予め1か所以上が折られた折り曲げ部58aを有している。FFC58は、折り曲げ部58aに沿って折り畳みながら、ハーネス開口部252から余長を格納していく。
FFC58の余長処理を行った状態を図63、図64に示す。図63は、FFC58の余長処理を行った状態の右面斜視図である。図64は、FFC58の余長処理を行った状態の正面断面図である。図64は、露光ヘッド4の移動機構により露光ヘッド4が感光ドラム2に近接した状態(以下、露光ヘッド近接状態)の、FFC58の位置における正面方向の断面図である。FFC58を光軸方向に複数回曲げ返して格納することにより、特にFFCコネクタ57に近い上方側において省スペースでFFC58の余長を格納することができる。
また、図64に示すように、FFCコネクタ57との接続側端部から前記端部から見て最初の折り曲げ部58aまでのFFC58の長さが、ハーネス開口部252からFFCコネクタ57までの距離よりも長くなっている。これにより、FFC58の折り曲げ部58aがハーネス開口部252にかからないようになっており、ハーネス開口部252からFFC58がはみ出てしまうことを防ぐことができる。
図65は、露光ヘッド4の移動機構により露光ヘッド4が感光ドラム2から退避した状態(以下、露光ヘッド退避状態)の、FFC58の位置における正面方向の断面図である。図65に示す露光ヘッド退避状態は、図64に示す露光ヘッド近接状態と比較し、ハーネス開口部252の開口面積が小さくなっていることがわかる。これにより、露光ヘッド4が移動機構により露光ヘッド近接状態と退避状態の間を複数回移動した場合においても、ハーネス開口部252からFFC58がはみ出てしまうことを防ぐことができる。
最後に、図47に示すように位置決め部材250をカートリッジトレイ30に組付けることで、図46に示すように露光ヘッド4の装着が完了する。
次に、露光ヘッド4の取外しの手順について、図49~図65を用いて説明する。
露光ヘッド4の取外しの場合においても、先に説明した装着の時と同様に露光ヘッド近接状態(図52、図54)にて行われ、基本的に装着の逆順にて行われる。
まず始めに、図46の状態から位置決め部材250の爪部250eを変形させ、カートリッジトレイ30の爪係合部30gから係合を解除して、図25に示すようにカートリッジトレイ30から位置決め部材250を取り外す。
ここで、露光ヘッド4の取外しの場合には装着の場合と異なり、FFC58の余長処理、例えばハーネス開口部252からFFC58を引き出すような作業は不要である。
次に、露光ヘッド4を図52に示す矢印B方向とは逆方向へスライド移動させ、係合爪55b、55cと係合穴69b、69cとの係合を解除し、昇降ダクト69から分離可能な状態にする。
最後に、露光ヘッド4を図49に示す矢印D方向とは逆方向に持ち上げて、係合穴69b、69cから係合爪55b、55cを引き抜く。露光ヘッド4を持ち上げると同時に、畳まれて格納されていたFFC58が伸びることで、露光ヘッド4を画像形成装置100の外部まで引き出すことが可能となる。その状態でFFCコネクタ57からFFC58を引き抜くことで、露光ヘッド4の取外しが完了する。
〔他の実施例〕
本発明にかかる構成は前述した実施例に限定されない。
前述した実施例では、タンデム方式-中間転写方式の4色フルカラープリンタを例示して説明したが、例えば中間転写ベルト9を用いず、感光ドラム2から記録紙Pにトナー像を転写させる直接転写方式を用いても良い。さらには、1色モノカラー、または特色トナーを用いた5色以上のフルカラープリンタであっても良い。その場合には色数に応じた露光ヘッド4をそれぞれ具備した構成を用いても良い。
前述した実施例では、封止部材207としてウレタンやシリコン等を材料としたスポンジやゴムといった弾性体を用いたが、PETや変性PPE、PEといった樹脂シートと用いて弾性変形させることで各開口部の隙間を塞いでも良い。
また、封止部材207をダクトユニット60に配置する構成としたが、例えばカートリッジトレイ30や昇降ダクト69に配置する構成であっても良く、複数部品に配置した構成を選択しても良い。
さらには、ダクトユニット60の第3の開口部201と第4の開口部202がカートリッジトレイ30と昇降ダクト69とにより形成された開口部64(第1の開口部73と第2の開口部74)に接続する構成としたが、これに限定されるものではない。例えば、前記開口部64を排し、昇降ダクト69に第1の開口部73と第2の開口部74をそれぞれ設けて、ダクトユニット60の第3の開口部201と第4の開口部202をそれぞれ第1の開口部73と第2の開口部74に直接接続する構成としても良い。
また前述した実施例では、ダクトユニット60に第3の開口部201と第4の開口部202の両方を含む1つの開口部を有する構成としたが、開口部はどちらか一方だけでも良い。その場合は画像形成装置側の第1の開口部73または第2の開口部74のいずれかを、封止部材207を介して第3の開口部201または第4の開口部202に密着させれば良い。このとき、画像形成装置側の第1の開口部73または第2の開口部74の一方を密着させ、他方の開口部をトナー飛散の虞のない空間まで延長する等の構成としても良い。
さらに前述した実施例では、冷却ダクト75(図26参照)をダクトユニット60とカートリッジトレイ30や昇降ダクト69との間で形成する構成を例示したが、必ずしもダクトユニット60で形成する必要はない。その場合は、カートリッジトレイ30や昇降ダクト69のみで冷却ダクト75を形成しても良い。
また前述した実施例では、吸気口203を画像形成装置100の外部から直接空気を吸気し、排気口204から装置外部へ直接空気を排気する構成としたが、必ずしもそのような構成をとる必要はない。例えば吸気口203はシートカセット12等の発熱源のない空間から、相対的に低温の空気を吸気する構成であっても良い。また、排気口204についても、画像形成装置100の内部における熱の影響が生じない空間に排気する構成であっても良い。
また、吸気ファン62と排気ファン63は必ずしも必要とせず、いずれか一方、もしくは両方とも配置せずに露光冷却エアフローと外気の圧力差によって気流を循環させる構成としても良い。
また、ユニットや部品の上下方向は、図2で示す画像形成装置100の断面図の各ユニットの配置に準じた説明を行った。しかし、感光ドラム2に対して略上方から露光する上面露光方式のように、中間転写ベルト9の上部に感光ドラム2が配置され、更にその上部に露光ヘッド4が配置されるユニット配置であっても良い。その場合は、実施例の説明における上下は全て逆となり、ダクトユニット60は組付け位置の直前において下降する構成となる。
また、案内部103を曲面、被案内部208を斜面としたが、その関係は逆であっても良いし、曲面同士や斜面同士等の組み合わせを選択しても良い。
また前述した実施例ではハーネス開口部252をドラムユニット23側に設けた構成を例示したが、これに限定されるものではなく、現像ユニット24側に設けた構成としても良い。このように、ハーネス開口部252を露光ヘッド近傍に配置された現像ユニット24側に設けることで、ドラムユニット23に沿って流れる気流への影響を防止することができる。
前述した実施例では、露光ヘッド4を構成する筐体支持部材55に係合爪55b、55cを設けた構成を例示したが、画像形成装置100側の部品に係合爪を設けても良い。その場合は、昇降ダクト69にL字形の係合爪を設け、筐体支持部材55に前記係合爪と係合する係合穴を設ければよい。
さら前述した実施例では、露光ヘッド4を構成する筐体支持部材55に凹部55fを設けた構成を例示したが、画像形成装置100側の部品に凹部を設けても良い。その場合は、昇降ダクト69に凹部を設け、筐体支持部材55に前記凹部に係合する凸部を設ければよい。
また前述した実施例においては、露光ヘッド4の装着のためのスライド動作は、画像形成装置100の前方から後方に向けて行われたが、後方から前方にスライドさせる構成であっても良い。その場合は、係合爪と係合穴の形状が前後方向において逆の形状とすれば良い。
また前述した実施例では、露光ヘッド4の感光ドラム2軸線方向の位置決め、及びアース接続を前側の位置決めピン45Fで行ったが、後側の位置決めピン45Bで行っても良い。さらには、アース接続においては、前後両方の位置決めピン45F、45Bで行っても良い。