以下、図面に基づいて本発明の実施形態を詳述する。
(第1実施形態)
図1に示すように、第1実施形態のコネクタ付き電線1は、組付け型コネクタハウジング2と、2本の被覆電線3と、2つの接続端子4とを備えている。これらのうち、組付け型コネクタハウジング2と、その内部に保持された接続端子4とによって、コネクタ5を構成している。
なお、以下の説明において、組付け型コネクタハウジング2の長手方向、短手方向、厚み方向をそれぞれ前後方向、幅方向、上下方向とし、図1中、矢印Fは前方向、矢印Uは上方向、矢印Rは右方向、矢印Lは左方向をそれぞれ示すものとする。
図1に示すように、被覆電線3は、導電性材料から成る導体31と、導体31の外周全体を被覆する、絶縁材料から成る絶縁被覆部32とを有している。
導体31は、銅又はその合金から成る複数の素線を束ねて銅芯線として形成されたものを採用しているが、導体31は、一本の素線から形成されたものを採用してもよい。なお、導体31の材料は、目的等に応じ、銅又はその合金以外とすることができ、導体31は、表面のみ導電率の高い導体とすることができる。
被覆電線3の長さ方向における、接続端子4と接続する側の末端部33(以下、「電線末端部33」と称する。)には、絶縁被覆部32を剥がす等によって導体31を露出させた導体露出部31aが形成されている。さらに、電線末端部33における導体露出部31aよりも基部側(末端側と反対側)には、被覆末端部32aが形成されている。
また、コネクタ付き電線1は、上述した被覆電線3を2本備え、これら2本の被覆電線3は、互に撚り合されて形成されるツイストペア電線35を構成している。
そして、2本の被覆電線3のコネクタ5への接続側の各末端側には、撚りを戻して(解いて)、撚り戻し部35aが形成されている。この撚りを戻した撚り戻し部35aに、導体露出部31aが形成された電線末端部33を有している。
接続端子4は、雌型の端子金具であって、導電性を有する金属板を所定の端子展開形状に打ち抜いた後に曲げ加工等により形成される。
接続端子4は、ボックス部41、トランジション部42及び電線接続部43が備えられている。前方から後方へこの順に直列に配置されたボックス部41、トランジション部42及び電線接続部43が一体に形成され、接続端子4は細長い形状に形成されている。
ボックス部41は角筒状に形成されている。ボックス部41の底面の前端から前方へ延出する延出部分を後方へ折り返された弾性接触片41a(図7(c)参照)を内部に配置している。
そのため、不図示の相手側接続端子(雄型接続端子)に備えたタブがボックス部41の前方から挿入されると、ボックス部41の内部においてタブに対して弾性接触片41aが付勢された状態で接触することで、相手側接続端子と接続端子4とが電気的に接続される。なお、上述の相手側接続端子(雄型接続端子)に備えたタブは図18に図示する接続相手側コネクタユニット60に備えた雄型端子65と同様の形状である。
トランジション部42は、ボックス部41と電線接続部43との間に介在され、これら各底面を一体に繋ぐ部位である。
電線接続部43は、被覆電線3の電線末端部33を接続する部分である。電線接続部43は前側にワイヤバレル部44を備えるとともに、後側にインシュレーションバレル部45とを備えている。
図3及び図4(a),(b)に示すように、ワイヤバレル部44とインシュレーションバレル部45は共に、バレル底面44a,45a(図4(a),(b)参照)と、左右一対のバレル片44b,45bとで一体構成されている。
左右一対のバレル片44b,45bは、バレル底面44a,45aに対して幅方向外側程上方へ延出するように形成されている。
このように、バレル底面44a,45aと、バレル片44b,45bとで構成されたワイヤバレル部44とインシュレーションバレル部45はオープンバレル形状に形成されている。
ワイヤバレル部44は、後述する電線接続工程において電線末端部33における導体露出部31aを圧着する(図5(a),(b)参照)。インシュレーションバレル部45は、電線接続工程において電線末端部33側における被覆末端部32aを圧着する(図5(a)参照)。インシュレーションバレル部45は、被覆末端部32aを保持可能にワイヤバレル部44よりも一回り大きく形成されている。
また、図1に示すように、第1実施形態のコネクタ付き電線1は、2本の被覆電線3のそれぞれに対応して合計2つの接続端子4を備えている。
組付け型コネクタハウジング2は、ハウジング本体2dと、ハウジング本体2dを上方から覆うカバー2uとで構成され、全体として直方体形状に形成されている。組付け型コネクタハウジング2を構成するハウジング本体2dと、カバー2uは何れも誘電性(絶縁性)を有する合成樹脂材料で構成されている。
組付け型コネクタハウジング2の内部には、少なくとも1つの端子収容室6が設けられている。1つの端子収容室6につき、1つの接続端子4が収容される。図1及び図2(a),(b)に示すように、第1実施形態では組付け型コネクタハウジング2の内部には、2つの接続端子4が収容できるように2つの端子収容室6が幅方向に並設されている。
図7(b),(c)に示すように、端子収容室6は、上側端子収容凹部6uと、下側端子収容凹部6dとで構成される。
上側端子収容凹部6uは、接続端子4の上側(厚み方向の一方側)を収容可能にカバー2u側に形成されている。下側端子収容凹部6dは、接続端子4の下側(厚み方向の他方側)を収容可能にハウジング本体2d側に形成されている。
上側端子収容凹部6uは、カバー2uに対して下側から接続端子4を嵌め込み可能にカバー2uの下面が下方に向けて開口する凹状に形成されている。また、下側端子収容凹部6dは、ハウジング本体2dに対して上側から接続端子4を嵌め込み可能にハウジング本体2dの上面が上方に向けて開口する凹状に形成されている。
なお、端子収容室6は、接続端子4を収容可能であれば、例えば、カバー2uについては下面を凹状に形成せずに平坦状に形成するとともに、ハウジング本体2dの上面のみを凹状に形成した構成を採用してもよい。
この場合には、下側端子収容凹部6dは、接続端子4をその上下方向の全体が嵌め込まれる深さで形成され、カバー2uとハウジング本体2dとを組み付ける際に、下側端子収容凹部6dの開口をカバー2uによって上方から塞ぐように構成される。
また、図1及び図2(a),(b),(c)に示すように、ハウジング本体2dは、ベース部21、前壁部22、後壁部23、左右各側の側壁部24,24及び隔壁部25で構成され、一体形成されている。
ベース部21は、ハウジング本体2dの底板を形成し、ベース部21における、平面視で下側端子収容凹部6dに対応する部位の上面によって、下側端子収容凹部6dの底面が形成される。
また、後壁部23、隔壁部25及び左右各側の側壁部24,24は、何れも、組付け型コネクタハウジング2の高さよりも若干低い高さの縦壁状に形成されている。一方、前壁部22は、組付け型コネクタハウジング2と略同じ高さとの縦壁状に形成されている。
これにより、前壁部22の上部は、左右一対の側壁部24,24及び隔壁部25の各上面に対して上方へ段状に突き出して形成される(図1参照)。また、側壁部24,24は、ハウジング本体2dの幅方向の両端において前後方向に延びている。そのため、側壁部24,24は、前壁部22及び後壁部23におけるそれぞれの幅方向の両端同士を連結する。隔壁部25は、左右各側の後述するボックス部配置領域61を幅方向に仕切るように前後方向に延びている。
以下、上述したように端子収容室6を構成する上側端子収容凹部6uと下側端子収容凹部6dとのうち、ハウジング本体2d側に形成された下側端子収容凹部6dの構成を中心に説明する。
図2(a),(b),(c)、図6及び図7(a),(b),(c)に示すように、下側端子収容凹部6dは、ボックス部配置領域61と、電線接続部配置領域62とを備えている。
ボックス部配置領域61は、下側端子収容凹部6dに上方から嵌め込むように配置した接続端子4におけるボックス部41が配置される。
電線接続部配置領域62は、下側端子収容凹部6dに上方から嵌め込むように配置した接続端子4における電線接続部43及びトランジション部42が配置される。
ハウジング本体2dにおいて、縦壁状の前壁部22、後壁部23、側壁部24,24及び隔壁部25によって、下側端子収容凹部6dの内壁が下側端子収容凹部6dの内部空間を臨むように形成されている。
左右各側の下側端子収容凹部6dにおけるボックス部配置領域61は、上述したように隔壁部25によって幅方向に仕切られている。また、ボックス部配置領域61は、隔壁部25と左右それぞれに対応する側壁部24,24とによって、ボックス部41を嵌め込み可能にボックス部41の幅よりも若干幅広に形成されている(図6及び図7(c)参照)。
これにより、2つの接続端子4のボックス部41は、ハウジング本体2dの上面の左右各側に凹状に設けられたボックス部配置領域61にそれぞれ嵌め込まれるように配置される。そして、この状態においてボックス部41は、左右それぞれに対応する側壁部24,24及び隔壁部25によって形成されるボックス部配置領域61の内壁によって幅方向に嵌合保持される。
このように、ボックス部配置領域61においてボックス部41が幅方向に保持されることによって、ハウジング本体2dは、接続端子4自体を、下側端子収容凹部6dに嵌め込まれるように配置された状態で幅方向に保持することができる。
なお、ハウジング本体2dによる接続端子4の保持形態は、下側端子収容凹部6dにおけるボックス部配置領域61にボックス部41を嵌合することにより接続端子4を保持する上述の構成に限定しない。
例えば、図示省略するが、ハウジング本体2dに、下側端子収容凹部6dに嵌め込むように配置した接続端子4に係合する係合部等を、下側端子収容凹部6dの内壁に形成し、係合部等によって接続端子4を保持する構成を採用してもよい。なお、係合部等は公知な構造を採用してもよく、例えば、図1に図示するような係合突起29dのような形状であってもよい。
図1及び図2(a),(b),(c)に示すように、第1実施形態のハウジング本体2dにおける、左右各側のボックス部配置領域61よりも後部には、ハウジング本体2dの上面に対して凹状の幅広凹部7が形成されている。
幅広凹部7は、左右各側の電線接続部配置領域62を一部に備え、これら電線接続部配置領域62と同じ深さになるように底面がベース部21の上面によって形成される。さらに、幅広凹部7の内壁は、左右各側の側壁部24,24、後壁部23及び、隔壁部25の後端によって囲まれるように、これらによって形成される。
図1及び図2(a)に示すように、幅広凹部7は、左右各側の幅方向外端の内壁が、左右それぞれに対応するボックス部配置領域61の幅方向外端の内壁よりも幅方向外側へ位置するように幅広に形成されている。さらに、幅広凹部7は、ハウジング本体2dの幅方向に離間して有する左右各側の電線接続部配置領域62の間も含めて、これら電線接続部配置領域62を幅方向に跨ぐように形成されている。すなわち、幅広凹部7は、隔壁部25によって幅方向に仕切られることがなく幅方向に互いに連通して形成されている。
なお、左右各側のボックス部配置領域61の後端は幅広凹部7に向けて開口し、これら左右各側のボックス部配置領域61と幅広凹部7は前後方向に連通している。換言すると、左右各側の電線接続部配置領域62を幅方向の一部に有する幅広凹部7をハウジング本体2dに形成している。
このように、幅広凹部7をハウジング本体2dに形成することで、後述する電線接続工程において、被覆電線3と接続端子4とを圧着する一対の工具81,82(ここでは加圧工具である上側工具81,下側工具82)のうち、特に上側工具81とハウジング本体2dとの干渉を回避している(図5(a)(b)参照)。
具体的には、被覆電線3と接続端子4とを接続するため、ハウジング本体2dに配置された電線接続部43に対して上方から上側工具81が降下する。降下した上側工具81は幅広凹部7の凹状空間へ進入するため、上側工具81とハウジング本体2dとが干渉することを回避することができる。
また、図1及び図2(a)に示すように、ハウジング本体2dの前壁部22には、接続端子4と接続される相手側接続端子(雄型接続端子)のタブを挿入する挿入孔22aが形成されている。
具体的には、前壁部22における、正面視(前方から後方視)で下側端子収容凹部6dに対応する左右各側の部位に、相手側接続端子のタブが前方から挿入される挿入孔22aが、前後方向に貫通形成されている。
図1及び図2(a),(b),(c)に示すように、ハウジング本体2dの後壁部23には、被覆電線3が配置される電線配置凹部23aが形成されている。
詳しくは、後壁部23における、後面視(後方から前方視)で下側端子収容凹部6dに対応する左右各側の部位に、被覆電線3が配置される電線配置凹部23aが後壁部23の上面に対して凹状に形成されている。
電線配置凹部23aは、後述する電線配置工程において、下側端子収容凹部6dに配置した接続端子4の電線接続部43に電線末端部33を配置した状態で、被覆電線3と後壁部23との干渉を回避するものである(図3及び図4(a)参照)。
このように構成されることで、下側端子収容凹部6dに収容された接続端子4は前後方向に位置ズレしないように保持される。具体的には、下側端子収容凹部6dに収容された接続端子4の前端は前壁部22の後面に当接する。また、下側端子収容凹部6dに収容された接続端子4の後端は後壁部23の前面に当接する。このように、下側端子収容凹部6dに収容された接続端子4の前後端が前壁部22及び後壁部23に当接することで、下側端子収容凹部6dに対する接続端子4の前後方向の位置が規制される。
図1及び図2(a),(b),(c)に示すように、ハウジング本体2dの電線接続部配置領域62には、ハウジング本体2dを上下方向に貫通する貫通孔10が形成されている。貫通孔10は、ハウジング本体2dにおいて幅方向に離間する左右各側の電線接続部配置領域62を跨いで形成されている。
換言すると、貫通孔10は、図2(a)に示すように、幅広凹部7の底面における周縁を除く中央部に平面視矩形状に形成されている。
貫通孔10は、後述する電線接続工程において一対の工具81,82のうち、下側工具82(固定工具:電線接続工程において固定される側の工具)に対してハウジング本体2dを配置した際に少なくとも下側工具82が挿通できる大きさ及び形状に形成されている(図4(a),(b)及び図5(a),(b)参照)。
詳しくは、貫通孔10は、下側工具82が、左右各側の電線接続部配置領域62に配置された電線接続部43を下側から支持した状態においてハウジング本体2dに干渉しない大きさ及び形状に形成されている(図5(a)(b)参照)。
さらに、第1実施形態における貫通孔10は、一対の工具81,82のうち、ハウジング本体2dに対して上側に配置された上側工具81(可動工具:電線接続工程において移動する側の工具)が降下した状態においてハウジング本体2dに干渉しない大きさ及び形状で形成されている(図5(b)参照)。
加えて、貫通孔10は、被覆電線3の組付け型コネクタハウジング2への接続部分3C(図7(a)参照)の特性インピーダンスが所定の範囲内となるように整合する大きさ及び形状で形成されている。
また、貫通孔10の反対側、すなわち、接続端子4が取付けられた状態において、電線接続部配置領域62の電線接続部43を挟んだ反対側(上方)は開口している。
また、図1及び図7(a),(b)に示すように、上述したカバー2uは、平板状の天板部27と、天板部27の幅方向両側から下方へ延びるカバー側壁部28,28とで一体形成されている。
天板部27は、前壁部22を含めてハウジング本体2dを上方から覆うよう構成されている。
カバー側壁部28,28は、側壁部24,24を幅方向外側から覆うよう構成されている。
図1に示すように、ハウジング本体2dの側壁部24,24の外面には、係合突起29dが形成されている。
また、カバー側壁部28,28における、係合突起29dと対応する部位には、ハウジング本体2dとカバー2uとを組み付けた状態において、係合突起29dと係合する係合孔29uが形成されている。なお、係合突起29dおよび係合孔29uは、図1のみ図示するものとする。
図7(a),(b),(c)に示すように、コネクタ付き電線1は、ハウジング本体2dとカバー2uとを組み立てて一体化した組付け型コネクタハウジング2の内部に、接続端子4と電線末端部33とが圧着接続された状態で収容される。
これにより、コネクタ付き電線1では、組付け型コネクタハウジング2の内部において、電線末端部33の導体露出部31aと接続端子4とが電気的に接続される。
次に、上述のコネクタ付き電線1の製造方法について説明する。
コネクタ付き電線1の製造方法は、端子配置工程、電線配置工程、電線接続工程及びカバー組み付け工程を行う。
端子配置工程は、接続端子4をハウジング本体2dに配置する工程である。
電線配置工程は、電線接続部43に電線末端部33を配置する工程である。
電線接続工程は、一対の工具81,82により、電線接続部43と被覆電線3とを圧着接続する工程である。
カバー組み付け工程は、ハウジング本体2dに対してカバー2uを組み付けてコネクタ付き電線1を完成させる工程である。
以下において、各工程について詳しく説明する。
まず、接続端子4をハウジング本体2dに配置する端子配置工程を行う。
この端子配置工程では、2つの接続端子4を、ハウジング本体2dに設けた、左右の下側端子収容凹部6dに嵌め込むように、ハウジング本体2dの上方から配置する(図3参照)。
これにより、ボックス部41は、下側端子収容凹部6dにおけるボックス部配置領域61において、ボックス部配置領域61の内壁によって保持される。
一方、トランジション部42及び電線接続部43は、電線接続部配置領域62、すなわち幅広凹部7に嵌め込まれた状態で配置される。
このとき、電線接続部43は、ワイヤバレル部44とインシュレーションバレル部45とが共に上方を臨む姿勢で電線接続部配置領域62に配置される(図3及び図4(a),(b)参照)。
続いて行う電線配置工程では、図3及び図4(a),(b)に示すように、下側端子収容凹部6dに配置した接続端子4の電線接続部43に対して電線末端部33を上方から配置する。
その際、電線末端部33の導体露出部31aをワイヤバレル部44のバレル底面44aに配置し、電線末端部33の被覆末端部32aをインシュレーションバレル部45のバレル底面45aに配置する。
電線接続工程では、電線末端部33を配置した電線接続部43を一対の工具81,82で上下方向の両側から挟み込んで互いに圧着接続する。一対の工具81,82は、上側工具81と下側工具82から成る。
電線接続工程では、図4(a),(b)に示すように、一対の工具81,82のうち、被覆電線3を配置した電線接続部43の下方に下側工具82が配置され、上方に上側工具81が配置されるようにセットする。
このとき、下側工具82は、下方から貫通孔10に挿入し、下側工具82の上面(加圧面82a)を電線接続部43の下面に直接当接させる。これにより、下側工具82は、電線末端部33が配置された電線接続部43を下方から支持する状態となる。
そして、図5(a),(b)に示すように、電線末端部33よりも上方に配置した上側工具81を降下させる。これにより、上側工具81と下側工具82とで、電線接続部43と電線末端部33とを上下両側から挟み込むように互いに圧着接続することができる。
具体的には、図5(a),(b)に示すように、ワイヤバレル部44において電線末端部33の導体露出部31aの外周にバレル片44bが巻き付くようにワイヤバレル部44を塑性変形させる。これにより、導体露出部31aはワイヤバレル部44によって加締められ、電線末端部33と接続端子4とは、導体露出部31aとワイヤバレル部44とが互いに接触し、電気的に接続される。
インシュレーションバレル部45においては、被覆末端部32aの外周にバレル片45bが巻き付くようにインシュレーションバレル部45が塑性変形する。これにより、図5(b)に示すように、被覆末端部32aはインシュレーションバレル部45によって加締められる。そのため、接続端子4が電線末端部33を保持する保持力を、導体露出部31aとワイヤバレル部44のみを圧着する場合と比して高めることができる。
上述した電線接続工程では、図5(a),(b)に示すように、貫通孔10を挿通する下側工具82によって電線接続部43を、ハウジング本体2dを介さず、直接支持している。さらには、降下して電線接続部43を加圧する上側工具81を、幅広凹部7及び貫通孔10に上方から進入させる(図5(b)参照)。
これらにより、上側工具81と下側工具82とは、共にハウジング本体2dに干渉することなく、電線接続部43と電線末端部33とを圧着接続することができる。
すなわち、電線接続部43と電線末端部33とは共に、ハウジング本体2dに配置された状態のまま互いに圧着接続することができる。
上述の電線接続工程後カバー組み付け工程を行い、ハウジング本体2dに対してカバー2uを上方から組み付ける。
図7に示すように、電線末端部33と電線接続部43が接続された端子付き電線の接続端子4は、ハウジング本体2dにおける下側端子収容凹部6dに嵌め込まれた状態となる。
この状態において、端子付き電線の接続端子4が配置されたハウジング本体2dの上方からカバー2uで覆う。このとき、ハウジング本体2d側の係合突起29dとカバー2u側の係合孔29uとを係合させて固定する。
これにより、図7(a),(b),(c)に示すように、ハウジング本体2dとカバー2uとは、端子付き電線の接続端子4を端子収容室6に収容した状態で互いに組み付けることができ、コネクタ付き電線1を作成することができる。
図1に示すように、コネクタ付き電線1は、内部に導体31を有する被覆電線3と、被覆電線3と電気的に接続される電線接続部43を有する金属製の接続端子4と、接続端子4を保持する、誘電性を有するハウジング本体2dとが備えられている。
図1及び図2(a),(b),(c)に示すように、ハウジング本体2dに、電線接続部43が配置される下側端子収容凹部6d(接続部配置部)が設けられている。図3に示すように、電線接続部配置領域62に配置された電線接続部43と、電線接続部43に配置される電線末端部33とは、図4(a),(b)及び図5(a),(b)に示すように、これらの両側から一対の工具81,82により挟み込んで互いに接続される。
また、同図に示すように、ハウジング本体2dに対して下側(電線接続部43が配置された側と反対側)に配置された下側工具82(一方の加圧工具)が下側(反対側)から挿入される貫通孔10が、ハウジング本体2dにおいて、上下方向(一対の加圧工具の挟み込み方向)に貫通形成されている(図2(a),(b),(c)参照)。
前記構成によれば、被覆電線3と接続される電線接続部43を備えた導電性を有する接続端子4と、接続端子4を保持する、誘電性を有するハウジング本体2dとが備えられた組付け型コネクタハウジング2において、ハウジング本体2dに、電線接続部43が配置される電線接続部配置領域62が設けられ、ハウジング本体2dは、接続端子4がハウジング本体2dに取り付けられた状態で、電線接続部配置領域62の接続端子4を挟んだ上方Uが開口しているため、ハウジング本体2dに保持された接続端子4に被覆電線3を接続する際に、被覆電線3を座屈させることなく接続端子4と適切に接続することができる。
詳述すると、接続端子4がハウジング本体2dに取り付けられた状態で、ハウジング本体2dにおける電線接続部配置領域62に配置された電線接続部43に、電線接続部43と被覆電線3とを接続する工具を開口部から直接作用させて電線接続部43と被覆電線3とを確実に接続することができる。
上述のように、ハウジング本体2dに接続端子4を装着してから被覆電線3を電線接続部43に接続できるため、被覆電線3が電線接続部43に接続された接続端子4をハウジング本体2dに装着する際に被覆電線3が座屈したりするような不具合の発生を防止し、組付け型コネクタハウジング2に接続される被覆電線3の座屈による被覆電線3の伝送特性や耐久性の低下を抑制することができる。
また、ハウジング本体2dに、接続端子4を固定する固定構造を有するため、ハウジング本体2dに固定された接続端子4の電線接続部43は、電線接続部配置領域62に固定することができる。よって、開口部を通って直接作用する工具が確実に電線接続部43に作用でき、接続状態で電線接続部43と被覆電線3とをよりしっかりと接続することができる。
また、電線接続部配置領域62に対応する反対側以外の部分がハウジング本体2dで覆われているため、電線接続部配置領域62に配置された電線接続部43に工具が作用する開口部以外の箇所がハウジング本体2dで覆われているため、接続端子4をハウジング本体2dで防護できるととともに、ハウジング本体2dに対して接続端子4を安定して固定することができる。
被覆電線3を、ハウジング本体2dに保持された接続端子4に接続する際に、被覆電線3が座屈することなく被覆電線3と接続端子4とを適切に接続することができる。したがって、ハウジング本体2dに接続される被覆電線3の耐久性を確保するとともに伝送損失を抑制することができる。
詳しくは、ハウジング本体2dに被覆電線3と接続端子4を接続する際には、被覆電線3と接続端子4とが互に接続されていない別々の状態でこれら被覆電線3と接続端子4とを、コネクタ5を構成するハウジング本体2dに配置し、その状態でこれら被覆電線3と接続端子4とを接続する。
具体的には、下側端子収容凹部6dの電線接続部配置領域62に配置された電線接続部43と、電線接続部43に配置された電線末端部33とを、これらの両側から一対の工具81,82により挟み込んで被覆電線3と接続端子4とを互いに接続する。
その際に、ハウジング本体2dにおける電線接続部配置領域62において上下方向に貫通形成された貫通孔10を下側工具82が挿通し、電線接続部配置領域62に配置された電線接続部43を下側工具82によって下側から直接支持する。
そして、電線末端部33が配置された電線接続部43を、上側工具81(他方の加圧工具)と下側工具82とによって上下方向に挟み込むようにして互いに接続する。
このように、ハウジング本体2dに配置した接続端子4と被覆電線3とを接続する際に、被覆電線3と接続端子4とをそれぞれ別々にハウジング本体2dに対して配置し、一対の工具81,82により加圧接続するため、従来のように、接続端子4を被覆電線3に予め接続した端子付き電線の接続端子4をコネクタハウジングに挿入せずとも、ハウジング本体2dに配置した接続端子4と被覆電線3とを接続することができる。
また、被覆電線3と接続端子4とを一対の工具81,82により加圧接続するため、下側工具82の加圧面82aに接続端子4を配置する作業と、ハウジング本体2dに接続端子4を保持するために、ハウジング本体2dに接続端子4を配置する作業の2つの端子配置作業を、接続端子4をハウジング本体2dに配置するという1つの端子配置作業にまとめることができ、端子配置作業の手間を簡略化することができる。
詳述すると、被覆電線3と接続端子4とを接続し、接続端子4をハウジング本体2dに配置した状態にするにあたり、例えば、予め接続端子4を接続した端子付き電線を作成しておき、この端子付き電線における接続端子4を、コネクタハウジングの上面に設けた下側端子収容凹部6dに嵌め込むようにして配置することで互いに接続する方法が考えられる。
この接続方法によれば、従来のように、予め接続端子4を接続した端子付き電線における接続端子4をコネクタハウジングに挿入する必要がなくなる。そのため、コネクタハウジングに被覆電線3を接続する際に被覆電線3の座屈のおそれを解消できる利点がある。
しかし、予め接続端子4と被覆電線3とを接続した端子付き電線における接続端子4をハウジング本体2dに配置することにより、コネクタ付き電線を製造する場合には、その製造過程で行う接続端子4の配置作業に手間を要するという課題を有する。
なぜなら、従来のコネクタ付き電線の作成方法の場合、電線接続工程においては、一対の工具81,82による加圧の前段階として、一対の工具81,82のうち、クリンパ(固定工具)の加圧面に端子を配置する作業と、コネクタハウジングへの端子取付け工程において、端子付き電線の接続端子4を、コネクタハウジングに配置する作業との双方を行う必要があるからである。
このため、このような従来のコネクタ付き電線の作成方法においては、工程ごとに端子の配置作業を行う必要があるため面倒であるという課題を有する。
これに対し、上述の本発明の製造方法では、接続端子4をハウジング本体2dに配置するだけで、一対の工具81,82により接続端子4を加圧接続するために接続端子4をハウジング本体2dに配置する端子配置作業と、ハウジング本体2dに接続端子4を保持(取付け固定)するために接続端子4をハウジング本体2dに嵌め込むように配置する端子配置作業とを1つにまとめることができ、端子配置作業の手間を簡略化することができる。
特に、コネクタ付き電線に複数の接続端子4を備えた場合には、端子配置作業において、接続端子4をその個数に応じて1つずつ配置する必要がある。このため、従来のコネクタ付き電線の作成方法のように端子配置作業を、工程ごとに行う必要がある場合には、接続端子4の数が増加するに伴って、全体として行う端子配置作業に要する労力が増大する。
これに対して、上述の本発明の製造方法では、例えば、細径化された複数の被覆電線3をハウジング本体2dに接続する場合においても、複数の被覆電線3の数に応じて存在する複数の接続端子4の配置作業を、各工程間で1つにまとめることができる。そのため、コネクタ5と被覆電線3との接続作業効率を大幅に向上させることができる。
さらにまた、上述の構成によれば、被覆電線3と接続端子4とを一対の工具81,82によって挟み込むようにして加圧接続のみを行う箇所と、ハウジング本体2dに接続端子4を保持した状態で配置したり、接続端子4に被覆電線3を配置したりする箇所とを1つにまとめることができる。そのため、コネクタ付き電線1の製造装置をコンパクトに構成することができる。
また、図1、図2(a),(b)、図6(a),(b)及び図7(a),(b)に示すように、貫通孔10は、被覆電線3のハウジング本体2dへの接続部分3Cの特性インピーダンスを所定の範囲内に満たされるように整合する大きさ及び形状で設けられたものである。
前記構成によれば、ハウジング本体2dに形成する貫通孔10の大きさ及び形状に応じて被覆電線3のハウジング本体2dへの接続部分3Cの特性インピーダンスが所定の範囲内となるように整合をとることができる。
なお、本実施形態では、貫通孔10の大きさ及び形状で、接続部分3Cの特性インピーダンスの整合性を図ったが、貫通孔10の大きさのみ、あるいは貫通孔10の形状のみで接続部分3Cの特性インピーダンスの整合をとるように構成してもよい。
以下、詳述すると、特性インピーダンスは一般に、CAN方式の通信系においては120Ωに設定され、イーサネット(登録商標)で汎用される100BASE-Tの通信系においては100Ωに設定されている。
そこで、例えば、コネクタ付き電線1をCAN方式の通信系に適用する場合には、被覆電線3のハウジング本体2dへの接続部分3Cの特性インピーダンスを、120Ω±10%の範囲内になるように整合する。また、コネクタ付き電線を100BASE-Tの通信系に適用する場合には、接続部分3Cの特性インピーダンスを、100Ω±10%の範囲内になるように整合する。
具体的には、誘電性を有するハウジング本体2dの厚みが厚いところほど、被覆電線3のハウジング本体2dへの接続部分3Cの特性インピーダンスは、低くなる傾向がある。
また、ハウジング本体2dに形成した貫通孔10に相当する部位は、ハウジング本体2dよりも誘電性が低い空気によって満たされるため、特性インピーダンスが高くなる傾向にある。
また、被覆電線3のハウジング本体2dへの接続部分3Cの特性インピーダンスは、被覆電線3の線間距離(一対の被覆電線3の間隔)や接続部分3C間の距離が大きくなると高くなる傾向にある。
このように、被覆電線3の前記接続部分3Cの特性インピーダンスは、線間距離や、ハウジング本体2dの誘電率等に起因して変動するが、接続部分3Cの特性インピーダンスが、所定の範囲として120Ω±10%の範囲内に整合されるようにハウジング本体2dに形成する貫通孔10の大きさ及び形状を設定している。
例えば、接続端子4における、相手側接続端子と接続されるボックス部41と電線接続部43とを連結するトランジション部42は、ボックス部41や電線接続部43と比して接続端子4の構成材料としての金属部分が占める割合が少ないため、特性インピーダンスが高くなる傾向にある。
そこで、ハウジング本体2dの平面視で、電線接続部配置領域62の中でも特にトランジション部42が配置される部位にも貫通孔10を設けることで、例えば電線接続部43が配置される部位のみに設ける場合と比して効果的に特性インピーダンスの整合をとることができる。
なお、第1実施形態のコネクタ付き電線1に備えた、一対の被覆電線3を撚り合わせて成るツイストペア電線35は、CAN方式の通信系で一般に用いられる。
また、図1に示すように、2本の被覆電線3を撚り合されたツイストペア電線35の各電線末端部33に、撚りを戻して電線接続部43に配置される撚り戻し部35aが形成されたものである。
ツイストペア電線35は、CAN方式の通信系で一般に用いられ、CAN方式の通信系においては特性インピーダンスが120Ωに設定されることが多いが、被覆電線3のハウジング本体2dへの接続部分3Cに、撚り戻し部35aが形成されることに起因して特性インピーダンスが所定値に対してズレている、すなわち120Ω±10%の範囲外となる場合がある。前記構成によれば、ハウジング本体2dに形成する貫通孔10の大きさ及び形状に応じて被覆電線3のハウジング本体2dへの接続部分3Cの特性インピーダンスが120Ω±10%の範囲になるように、整合をとることができる。
また、図2(a),(b),(c)に示すように、ハウジング本体2dにおいて、2つの下側端子収容凹部6dが互いに離間して並設されており、貫通孔10が、2つの下側端子収容凹部6dの電線接続部配置領域62の間に亘って設けられたものである。
前記構成によれば、被覆電線3のハウジング本体2dへの接続部分3Cにおける特性インピーダンスの下げ幅(低下の影響)を、例えば、下側端子収容凹部6dに対応する部位ごとに貫通孔10を互いに離間して設けた場合と比して大きく抑えることができる。その結果的に所定値に対して大きくズレた特性インピーダンスの整合をとることができる。
すなわち、被覆電線3の前記接続部分3Cにおける特性インピーダンスが、所定の値に対してのズレ幅が大きい場合であっても、上述したようにハウジング本体2dに貫通孔10を、電線接続部配置領域62の間に亘って形成することで、整合をとることができる。
また、図1及び図7(a),(b),(c)に示すように、上述したハウジング本体2dの内部に接続端子4を収容するように、カバー2u(コネクタハウジングカバー)をハウジング本体2dに組み付けて組付け型コネクタハウジング2を構成したものである。
前記構成によれば、ハウジング本体2dとカバー2uとの内部に被覆電線3と接続端子4とを接続した接続部分を収容することで、接続部分を外的要因から保護することができる。
また、図1、図3、図4(a),(b)、図5(a),(b)、図6及び図7(a),(b)に示すように、配置した電線末端部33を一対の工具81,82により加締めて圧着するバレル片44b,45bを電線接続部43に備えたものである。
このように、接続端子4に備えた電線接続部43にバレル片44b,45bを備えることで、導体露出部31aをバレル片44b,45bによって覆うように加締めて接続できる。そのため、ハウジング本体2dに配置された接続端子4と被覆電線3とを優れた接続強度で接続することができる。
続いて、上述した第1実施形態のコネクタ付き電線1と異なる他の実施形態について説明する。但し、上述した実施形態と同様の構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。
(第2実施形態)
図8及び図10に示すように、第2実施形態のコネクタ付き電線1Aは、電線末端部33Aに、導体露出部31aを有しておらず、被覆電線3Aの長さ方向における、導体露出部31aに相当する部位も含めた末端に至るまで導体31の外周全体が絶縁被覆部32によって覆われている。
また、接続端子4Aの電線接続部43Aは、後側にインシュレーションバレル部45Aを備えているが、前側にはワイヤバレル部44を備えずに、圧接部44Aを備えている。
図11(a),(b)に示すように、圧接部44Aは、底壁44Aaと、底壁44Aaの左右両端から上方へ延びる側壁44Abと、一対の圧接片44Acとを有している。これら一対の圧接片44Acは、前後方向に離間して互いに対峙するように配設されている。
図8及び図11(a),(b)に示すように、圧接片44Acは、被覆電線3Aの外径よりも幅広に形成されている。また、圧接片44Acの幅方向の中央部に、上端から下方に延びる凹部44dが形成されている。凹部44dは導体31の外径よりも若干幅広に形成されている。
図8及び図9(a),(b),(c)に示すように、組付け型コネクタハウジング2Adに貫通形成された貫通孔10Aは、左右各側の電線接続部配置領域62に対応する部位ごとに幅方向に互いに離間して形成されている。すなわち、1つの組付け型コネクタハウジング2Adにおいて、左右各側の電線接続部配置領域62に対応する2つの貫通孔10Aがそれぞれ独立して形成されている。
但し、組付け型コネクタハウジング2Adにおいて幅方向に互いに離間するように形成された貫通孔10Aは、電線接続工程において組付け型コネクタハウジング2Adの下側に配置された下側工具82(固定工具)が挿通できる(すなわち下側工具82が通過する、または一時的に存在(滞在)することを許容する)大きさ及び形状に形成されている。
さらに、第1実施形態の貫通孔10と同様に、貫通孔10Aは、被覆電線3Aの接続部分3C(図13(a)参照)の特性インピーダンスが所定の範囲内となるように整合する大きさ及び形状で形成されている。
続いて、コネクタ付き電線1Aを製造する方法について説明するが、上述した第1実施形態に係るコネクタ付き電線1を製造する方法と異なる構成を中心に説明する。
図10に示すように、端子配置工程において、接続端子4を組付け型コネクタハウジング2Adの左右それぞれに設けられた下側端子収容凹部6dに嵌め込まれるように配置する。その後、電線配置工程において、電線末端部33Aを電線接続部43Aに対して上方から配置する。
その際、図11(a)に示すように、電線末端部33Aは、圧接部44Aとインシュレーションバレル部45Aとのそれぞれに対して上方から配置されるが、このうち、圧接部44Aに対応する部位は、圧接部44Aに備えた一対の圧接片44Acを前後に跨ぐように配置される。
続いて、電線接続工程を行うにあたり、一対の工具81A,82Aのうち、被覆電線3Aが配置された電線接続部43Aの下側に下側工具82Aが配置され、上側工具81Aが上側に配置されるようにセットする(図11(a)参照)。
上側工具81Aは、圧接用上側工具81Aaと圧着用上側工具81Abとを備えている。下側工具82Aは、圧接用下側工具82Aaと圧着用下側工具82Abとを備えている。
電線接続工程において、圧接用上側工具81Aaと圧接用下側工具82Aaとによって圧接部44Aと電線末端部33Aを圧接する。また、圧着用上側工具81Abと圧着用下側工具82Abとによってインシュレーションバレル部45Aと電線末端部33Aを圧着する。
具体的には、圧接用下側工具82Aaと圧着用下側工具82Abとを、組付け型コネクタハウジング2Adの下側から貫通孔10Aに挿入し、圧接用下側工具82Aaの上面(加圧面)を電線接続部43Aの圧接部44Aの下面に直接当接させる。
同時に、圧着用下側工具82Abの上面(加圧面)を電線接続部43Aのインシュレーションバレル部45Aの下面に直接当接させる。これにより、圧接用下側工具82Aaと圧着用下側工具82Abとによって、電線末端部33Aが配置された電線接続部43Aを下方から支持することができる。
その状態から電線末端部33Aよりも上方に配置された上側工具81A(圧接用上側工具81Aa及び圧着用上側工具81Ab)を降下させる。これにより、圧接用上側工具81Aaと圧接用下側工具82Aaとによって圧接部44Aと電線末端部33Aとを上下両側から挟み込むように互いに圧接接続する。また、圧接用上側工具81Aaと圧着用下側工具82Abとによってインシュレーションバレル部45Aと電線末端部33Aとを上下両側から挟み込むように互いに圧着接続する。
特に、圧接接続においては、圧接片44Acの凹部44dに導体31が嵌め込まれるとともに、圧接片44Acによって絶縁被覆部32が切り裂かれ、凹部44dに嵌め込まれた導体31は、圧接片44Acの凹部44dの周縁と当接して、被覆電線3Aと接続端子4Aとが電気的に接続される。
このように、組付け型コネクタハウジング2Adに貫通孔10Aを設けたため、電線接続工程において、下側工具82Aが組付け型コネクタハウジング2Adに干渉することなく、貫通孔10Aに挿入した下側工具82Aによって電線接続部43Aを、組付け型コネクタハウジング2Adを介さずに直接支持することができる。
すなわち、被覆電線3Aと接続端子4Aとは、組付け型コネクタハウジング2Adに配置された状態のまま互いに圧接接続することができる。
このように、被覆電線3Aと接続端子4Aとを圧接接続する場合には、絶縁被覆部32を切り裂くように電線末端部33Aを圧接片44Acに差し込むだけでよく、第1実施形態のようにオープンバレル型のワイヤバレル部44を塑性変形させて被覆電線3Aと接続端子4Aとを圧着接続する場合と比して、貫通孔10Aの幅が小さくても下側工具82Aが組付け型コネクタハウジング2Adに干渉することなく圧接接続することができる。
したがって、電線接続部43Aをコンパクトに構成でき、ひいては、接続端子4Aを加圧する一対の工具81A,82Aもコンパクト化することができる。また、組付け型コネクタハウジング2Adにおいて、下側工具82Aが挿入される貫通孔10Aもコンパクト化することができる。
但し、本発明の貫通孔は、第2実施形態のように被覆電線3Aと接続端子4Aとを圧接により接続する場合においても、第1実施形態の貫通孔10のように、組付け型コネクタハウジング2Adにおける左右各側の電線接続部配置領域62に亘って幅広に形成した構成を採用してもよい。
また、本発明の貫通孔は、第1実施形態のように、被覆電線3Aと接続端子4とを圧着接続する場合においても、第2実施形態の貫通孔10Aのように、下側工具82がハウジング本体2dに干渉しない範囲で、ハウジング本体2dにおける左右各側の電線接続部配置領域62ごとに独立して形成した構成を採用してもよい。
第2実施形態のコネクタ付き電線1Aは、図8及び図9(a),(b),(c)に示すように、下側端子収容凹部6dは、組付け型コネクタハウジング2Adの上面における左右各側に互いに離間して並設されており、貫通孔10Aは、これら2つの下側端子収容凹部6dに対応する部位ごとに互いに離間して設けられたものである。
前記構成によれば、貫通孔10Aを、下側端子収容凹部6dに対応する部位ごとに、互いに離間して設けることで、極力最小限の大きさに留めて形成することができる。これにより、組付け型コネクタハウジング2Adは、電線接続工程において貫通孔10Aに挿入される下側工具82Aと組付け型コネクタハウジング2Adとの干渉を回避しながらも、貫通孔10Aを形成したことよる強度低下を抑制することができる。
さらに、貫通孔10Aを、このように極力最小限の大きさに留めて形成することで、誘電性を有する組付け型コネクタハウジング2Adに静電容量が蓄えられることに起因する、被覆電線3Aの組付け型コネクタハウジング2Adへの接続部分3Cにおける特性インピーダンスの下げ幅(低下の影響)を、例えば、第1実施形態の貫通孔10のように、左右各側の下側端子収容凹部6dに対応する部位に亘って幅広に設けた場合と比して小さく抑えて高精度に整合をとることができる。
すなわち、被覆電線3Aの前記接続部分3Cにおける特性インピーダンスに、所定の値に対して僅かなズレが生じている場合においても、所定値に対して高精度に整合をとることができる。
(第3実施形態)
図14に示すように、第3実施形態のコネクタ付き電線1B(コネクタ5B)に備えられた組付け型コネクタハウジング2B(以下、「組付け型コネクタハウジング2B」と略記する)は、ハウジング本体2dとカバー2Buとの両方に貫通孔10(10d,10u)が形成されている。
以下の説明において、ハウジング本体2d側とカバー2Bu側とのそれぞれに形成された貫通孔10を区別する場合などにおいては、ハウジング本体2d側に形成された貫通孔10を本体側貫通孔10dとも称するとともに、カバー2Bu側に形成された貫通孔10をカバー側貫通孔10uとも称する。
本体側貫通孔10dは、第1実施形態のコネクタ付き電線1において、ハウジング本体2dに形成された貫通孔10と同様に、左右各側の電線接続部配置領域62を跨ぐように幅広に形成されている。すなわち、本体側貫通孔10dは、第1実施形態の貫通孔10と同じ形成部位に、該貫通孔10と同一の形状および大きさに形成されている。
一方、カバー2Buにおけるカバー側貫通孔10uは、カバー2Buによってハウジング本体2dを上方から覆った状態において、該カバー2Buにおける、ハウジング本体2dの本体側貫通孔10dと上下方向に対向する部位に形成されている。
本実施形態においては、カバー側貫通孔10uの位置および形状は、組付け型コネクタハウジング2Bを平面視したとき、本体側貫通孔10dの位置および形状と完全に一致するように形成されている。
カバー側貫通孔10uは、後述する電線接続工程において、一対の工具81,82のうち、少なくとも上側工具81が通過する、または一時的に存在することを許容する(図15(b)参照)。
第3実施形態のコネクタ付き電線1Bを製造する方法においては、カバー組み付け工程を、電線接続工程後ではなく、電線配置工程と電線接続工程との間に行う。
具体的には、図14中の矢印s1に示すように、端子配置工程において、接続端子4の電線接続部43を、下側端子収容凹部6dに上方から配置するとともに、図14中の矢印s2に示すように、電線配置工程において、ハウジング本体2dにおける、下側端子収容凹部6dに配置した接続端子4の電線接続部43に対して電線末端部33を上方から配置する。
なお、第3実施形態のコネクタ付き電線1Bを製造する方法については、端子配置工程と電線配置工程とを同時に行ってもよい。すなわち、接続端子4の電線接続部43の上方に電線末端部33を配置した状態で、電線末端部33と共に電線接続部43を下側端子収容凹部6dに配置してもよい。
その後に行うカバー組み付け工程において、図14中の矢印s3に示すように、ハウジング本体2dに対してカバー2Buを上方から覆うようにして組み付ける。
これにより、組付け型コネクタハウジング2Bの内部に配置された電線接続部43および電線末端部33は、カバー側貫通孔10uおよび本体側貫通孔10dを通じて外部に露出した状態となる(図15(a)参照)。
続いて行う電線接続工程において、図15(a)に示すように、下側工具82は、下側端子収容凹部6dに配置した接続端子4の電線接続部43を、上述したように、本体側貫通孔10dを通じて下方から直接当接した状態で支持する。
さらに、電線接続工程において、電線接続部43に配置された電線末端部33に対して、カバー2Buよりも上方から上側工具81を降下させる。
ここで、ハウジング本体2dは、カバー2Buによって上方から覆われているが、カバー2Buにおける、下側端子収容凹部6dの直上部位には、カバー側貫通孔10uが形成されている。このため、図15(b)に示すように、電線接続部43に配置された電線末端部33に対して、カバー2Buよりも上方から上側工具81を降下させても該上側工具81は、カバー2Buに干渉することがなく、電線接続部43と電線末端部33とを直接加圧することができる。
これにより、上側工具81と下側工具82とで、電線接続部43と電線末端部33とを上下両側から挟み込むように互いに圧着接続することができ、図16(a)(b)に示すように、第3実施形態のコネクタ付き電線1B(コネクタ5B)を得ることができる。
上述した第3実施形態のコネクタ付き電線1Bにおいては、ハウジング本体2dに本体側貫通孔10dを形成することに加えて、カバー2Buにカバー側貫通孔10uを形成することで、カバー組み付け工程の後に電線接続工程を行うことが可能となる。換言すると、カバー2Buをハウジング本体2dに対して上方から覆うように組み付けた状態で接続端子4の電線接続部43と電線末端部33とを接続することが可能となる。
すなわち、下側端子収容凹部6dに配置した接続端子4や、接続端子4の電線接続部43に配置した電線末端部33が、電線接続工程の際に、下側端子収容凹部6dに対して位置ずれしたり、抜け出たりしないように、これら接続端子4や電線末端部33をカバー2Buによって上方から覆うように保持することができる。
したがって、例えば、現場において電線接続工程を行う場合においても、上側工具81と下側工具82とで、電線接続部43と電線末端部33とを、カバー2Buで抑えない場合と比して、容易に、かつ精度よく圧着接続することができる。
また、第3実施形態の組付け型コネクタハウジング2Bは、ハウジング本体2dに本体側貫通孔10dを、カバー2Buにカバー側貫通孔10uを、それぞれ形成することで、本体側貫通孔10dの大きさ及び形状のみならず、カバー側貫通孔10uの大きさ及び形状に基づいて、被覆電線3のハウジング本体2dへの接続部分3Cの特性インピーダンスが所定の範囲内となるように整合をとることができる。
すなわち、前記特性インピーダンスを、本体側貫通孔10dの大きさ及び形状のみに基づいて整合をとる場合と比して、よりきめ細かに整合をとることができる。
また、第3実施形態の組付け型コネクタハウジング2Bは、第1実施形態の組付け型コネクタハウジング2と同様に、カバー2Buをハウジング本体2dとを単一の部材により一体に形成せずに、カバー2Buとハウジング本体2dとを組み付け可能に互いに別部材で構成したものである。
このため、第3実施形態の組付け型コネクタハウジング2Bは、第1実施形態の組付け型コネクタハウジング2と同様に、端子配置工程において、ハウジング本体2dにカバー2Buを取り付けない状態として、接続端子4の電線接続部43を、下側端子収容凹部6dに上方から配置することができる(図14参照)。
さらに、第3実施形態の組付け型コネクタハウジング2Bは、電線配置工程において、ハウジング本体2dにカバー2Buを取り付けない状態として電線接続部43に対して電線末端部33を配置することができる。
すなわち、第3実施形態の組付け型コネクタハウジング2Bは、ハウジング本体2dとカバー2Buとが一体化されたコネクタハウジングのように、製造時において、電線接続部43と電線末端部33とを、該コネクタハウジングの内部に挿入する必要がない。このため、電線接続部43と電線末端部33とを、コネクタハウジングの内部に挿入する場合のように座屈するおそれがなく、ハウジング本体2dに対して上方から容易に配置することができる。
また、第3実施形態のコネクタ付き電線1Bを製造する方法においても、第1実施形態のコネクタ付き電線1を製造する方法と同様に、従来のコネクタ付き電線の製造方法の場合と比して端子配置作業の手間を簡略化することができる。
具体的には、従来のコネクタ付き電線の製造方法においては、接続端子4に備えた電線接続部43と電線末端部33とを圧着接続する際に、下側工具82の加圧面82aに接続端子4を配置する作業を要する。さらに、従来のコネクタ付き電線の製造方法においては、電線接続部43と電線末端部33との接続部位にコネクタを取り付けるため、電線末端部33に接続した接続端子4を、コネクタハウジングの内部に挿入する作業を行う必要がある。
これに対して、第3実施形態のコネクタ付き電線1Bを製造する方法においては、従来のコネクタ付き電線を製造する方法において行っていた、上述した2つの端子配置作業を、接続端子4および電線末端部33を組付け型コネクタハウジング2Cに配置するという1つの端子配置作業にまとめることができる。
(第4実施形態)
図17(a)(b)(c)に示すように、第4実施形態のコネクタ付き電線1C(コネクタ5C)に備えられた一体型組付け型コネクタハウジング2C(以下、「組付け型コネクタハウジング2C」と略記する)は、第1実施形態の組付け型コネクタハウジング2における、ハウジング本体2dとカバー2uとのそれぞれに相当する部位が一体に形成されている。
組付け型コネクタハウジング2Cは、第1実施形態の組付け型コネクタハウジング2と同様に内部に端子収容室6を有して形成されている。
具体的には、組付け型コネクタハウジング2Cは、2つの接続端子4が収容できるように少なくとも幅方向(左右方向)に並設された2つの端子収容室6を有して中空状に形成されている。また、図17(b)(c)に示すように、組付け型コネクタハウジング2Cは、カバー2u(上面)に相当する部位が上壁部27’として形成されている。さらに、後壁部23’、隔壁部25’及び左右各側の側壁部24’,24’は、何れも、前壁部22と略同じ高さを有する縦壁状に形成されている。端子収容室6は、上側端子収容凹部6uと、下側端子収容凹部6dとに区分けせずに構成されている。
そして、第4実施形態の組付け型コネクタハウジング2Cについても、第3実施形態の組付け型コネクタハウジング2Bと同様に、下壁部に相当するベース部21と、上壁部27’との双方に貫通孔10(10u’,10d’)が形成されている。
以下の説明において、ベース部21側に形成された貫通孔10を下面側貫通孔10d’とも称するとともに上壁部27’側に形成された貫通孔10を上面側貫通孔10u’とも称する。
下面側貫通孔10d’と上面側貫通孔10u’とは、幅広凹部7の内部空間を隔てて上下方向に互いに対向する部位に形成されている。下面側貫通孔10d’は、第3実施形態における本体側貫通孔10dに対応し、上面側貫通孔10u’は、第3実施形態におけるカバー側貫通孔10uに対応する。
第4実施形態のコネクタ付き電線1Cを製造する方法については、端子配置工程において、接続端子4を、後壁部23’に貫通形成された電線配置凹部23aを通じて、組付け型コネクタハウジング2Cの内部に有する端子収容室6に挿入する。
これにより、接続端子4のボックス部41は、端子収容室6におけるボックス部配置領域61(図17(a)(b)(c)参照)に配置されるとともに、接続端子4の電線接続部43は、端子収容室6における電線接続部配置領域62(同図参照)に配置される。
さらに、電線配置工程において、後壁部23’に貫通形成された電線配置凹部23aを通じて、組付け型コネクタハウジング2Cの内部に有する端子収容室6(電線接続部配置領域62)に電線末端部33を挿入する。これにより、電線末端部33は、接続端子4の電線接続部43の上方に配置される。この状態で、電線末端部33および電線接続部43は、互いに接続されていない状態で組付け型コネクタハウジング2Cの内部に収容(格納)される。
なお、第4実施形態のコネクタ付き電線1Cを製造する方法については、端子配置工程と電線配置工程とを同時に行ってもよい。すなわち、接続端子4の電線接続部43の上方に電線末端部33を配置した状態で、これら接続端子4と電線末端部33とを電線配置凹部23aを通じて端子収容室6に同時に挿入してもよい。
続いて行う電線接続工程において、下側工具82は、下面側貫通孔10d’を通じて電線接続部43と電線末端部33とに対して下側から直接当接させることができるとともに、上側工具81は、上面側貫通孔10u’を通じて電線接続部43と電線末端部33とに対して上側から直接当接させることができる。
これにより、上側工具81と下側工具82とで、それぞれが組付け型コネクタハウジング2Cに干渉することがなく、電線接続部43と電線末端部33とを上下両側から挟み込むように互いに圧着接続することができる。
なお、上述した端子配置工程において、接続端子4を端子収容室6に配置するに際して、電線配置凹部23aを通じて端子収容室6に挿入するに限らず、下面側貫通孔10d’又は上面側貫通孔10u’を通じて端子収容室6に挿入してもよい。
上述した第4実施形態のコネクタ付き電線1Cを製造する方法においては、端子配置工程においては電線接続部43を、電線配置工程においては電線末端部33を、それぞれ電線配置凹部23aを通じて端子収容室6に挿入する点で、第3実施形態のコネクタ付き電線1Bを製造する方法とは異なる。
しかしながら、第4実施形態のコネクタ付き電線1Cを製造する方法においても、従来のコネクタ付き電線を製造する方法の場合と比して端子配置作業の手間を簡略化することができる。
詳しくは、第4実施形態のコネクタ付き電線1Cを製造する方法においては、電線接続工程の前に、接続端子4を、電線配置凹部23aを通じて組付け型コネクタハウジング2Cの内部に挿入する。その後、電線末端部33を、電線配置凹部23aを通じて組付け型コネクタハウジング2Cの内部に挿入し、電線接続部43の上に配置する。
これにより、電線末端部33と電線接続部43とが予め接続された状態で挿入する場合と比して電線配置凹部23aを通じて端子収容室6にスムーズに挿入することができる。
より詳しくは、例えば、従来のコネクタ付き電線の製造方法のように、電線末端部33と電線接続部43とが予め接続された状態で組付け型コネクタハウジング2Cの内部に挿入した場合、挿入途中において端子収容室6や電線配置凹部23aの各内壁に引っ掛かり易くなり、座屈することが懸念される。
これに対して、第4実施形態のコネクタ付き電線1Cを製造する方法においては、電線末端部33と電線接続部43とを、電線配置凹部23aを通じて端子収容室6に互いに別々に挿入できるため、それぞれの挿入途中において電線末端部33や接続端子4が座屈することがなくスムーズに挿入することできる。
また、上述した第4実施形態のコネクタ付き電線1Cにおいては、カバー2uを備えずに、ハウジング本体2dとカバー2uとのそれぞれに相当する部位が一体に形成された一体型の構成を採用したため、組付け型の構成と比して部品点数を削減できるとともに、製造時にカバー組み付け工程を省略することができる。
さらにまた、第4実施形態のコネクタ付き電線1Cについても、第3実施形態の組付け型コネクタハウジング2Bと同様に、幅広凹部7を隔てて上下方向に下面側貫通孔10d’と上面側貫通孔10u’とが形成されている。このため、被覆電線3の組付け型コネクタハウジング2Cへの接続部分3Cの特性インピーダンスを、下面側貫通孔10d’と上面側貫通孔10u’とのそれぞれの大きさ及び形状に基づいて整合をとることができる。
したがって、前記特性インピーダンスを、下面側貫通孔10d’と上面側貫通孔10u’とのうち、何れか一方の貫通孔(10d’又は10u’)のみに基づいて整合する場合と比して、よりきめ細かに整合をとることができる。
(第5実施形態)
本発明の第5実施形態として、コネクタユニット50について図18、図19を用いて説明する。
図18、図19に示すように、本実施形態のコネクタユニット50は、上述した第3実施形態のコネクタ付き電線1Bを複数(当例では2つ)備えるとともに、複数のコネクタ付き電線1Bのそれぞれに備えたコネクタ5B(組付け型コネクタハウジング2B)を保持するユニットハウジング51とを有して構成されている。
なお、図18、図19中の矢印Yは、ユニットハウジング51の奥行方向を示し、矢印Y1は、奥行方向の一方側を示し、矢印Y2は、奥行方向の他方側を示す。また、図18において、コネクタ5Bの外側から組付け型コネクタハウジング2Bに設けられたカバー側貫通孔10uを通じて視認される内部構造(接続端子4と電線末端部33との接続部分)の詳細な図示は省略する。
ユニットハウジング51は、合成樹脂材料により形成されるとともに、複数(当例では2つ)のコネクタ5Bの略全体を嵌め込んで保持する内部空間としてのコネクタ嵌込み部55を備えている。
コネクタ嵌込み部55は、複数のコネクタ5Bに対応して幅方向において複数(当例では2つ)配設され、それぞれが同一形状に形成されるとともに区分けされている。
コネクタ嵌込み部55は、ユニットハウジング51の内部において奥行方向に貫通形成されている。
コネクタ嵌込み部55の奥行方向の一方側には、コネクタ5Bを該コネクタ嵌込み部55に差し込むコネクタ差込み口55aが形成されている。コネクタ嵌込み部55の奥行方向の他方側には、後述する接続相手側コネクタユニット60に備えた雄型端子65を差し込み可能な端子差込み口54(図19参照)が形成されている。
図19に示すように、端子差込み口54は、組付け型コネクタハウジング2Bの前壁部22に設けた2つの挿入孔22a(図1参照)に対応して1つのコネクタ嵌込み部55につき幅方向に2つが配設されている。
すなわち、端子差込み口54は、ユニットハウジング51の奥行方向の他方側の端面に、2つのコネクタ嵌込み部55に対応して幅方向に4つが配設されている(図19参照)。
これにより、本実施形態のコネクタユニット50は、コネクタ嵌込み部55にコネクタ5Bを嵌め込んだ状態において、組付け型コネクタハウジング2Bに設けた挿入孔22aとユニットハウジング51に設けた端子差込み口54とが奥行方向に連通する。
そして、本実施形態のコネクタユニット50は、2つの組付け型コネクタハウジング2Bに対応して多極(当例では4極、すなわち、4つの端子差込み口54)を有する雌型コネクタユニットとして構成される。
また、図18中の符号60は、接続相手側コネクタユニットを示している。接続相手側コネクタユニット60は、本実施形態のコネクタユニット50に奥行方向の他方側から接続可能に4極を有する雄型コネクタユニットとして構成されている。なお、本実施形態の接続相手側コネクタユニット60は、ケーブル63の先端部に接続されているが、基板上に搭載されたコネクタや端子に接続されてもよい。
上述したコネクタユニット50のコネクタ嵌込み部55に、コネクタ5Bを嵌め込んだ状態とし、さらに、該コネクタユニット50に、接続相手側コネクタユニット60を奥行方向の他方側から接続した状態において、接続相手側コネクタユニット60に備えた雄型端子65は、先端に有する突出片65a(タブ)が、端子差込み口54(図19参照)および挿入孔22a(図19参照)を通じてコネクタ5Bの内部に備えた接続端子4のボックス部41(図1,図6参照)に挿入され、接続端子4と電気的に接続される。
また、ユニットハウジング51には、一対のコネクタ嵌込み部55を、幅方向の両側および上方から取り囲むようにシールドシェル57が配設されている。なお、シールドシェル57は、ユニットハウジング51の奥行方向に延びる中心軸周りの全方向を取り囲むなど、全方向のうち少なくとも一方向に配設した構成を採用することができる。
本実施形態のシールドシェル57は、上壁部および左右の側壁部のそれぞれの略全面に対応する大きさを有するように曲げ加工された金属板で形成されており、ユニットハウジング51の上壁部および左右の側壁部のそれぞれの内部に埋設されるようにインサート成形されている。なお、シールドシェル57は、ユニットハウジング51に圧入されていてもよく、ユニットハウジング51の外周を覆うように形成されていてもよい。
コネクタユニット50は、ユニットハウジング51に金属製のシールドシェル57を備えることにより、組付け型コネクタハウジング2Bとコネクタ保持部54との接続部位、および接続相手側コネクタユニット60との接続部位を電磁シールドすることができる。
一方、ユニットハウジング51に保持される2つの組付け型コネクタハウジング2Bに対応する2組のツイストペア電線35は、それぞれのツイストペア電線35の外周側から編組線58によって長手方向に沿って覆われている。そして、シールドシェル57は、被覆電線3の外周を長手方向に沿って覆う編組線58の末端部と電気的に接続されている。
なお、シールドシェル57は、ユニットハウジング51の他、組付け型コネクタハウジング2Bに設けられていてもよく、組付け型コネクタハウジング2Bのみに設けられていてもよい。
また、シールドシェル57は、ユニットハウジング51のコネクタ嵌込み部55の内周と、組付け型コネクタハウジング2Bの外周との両方に設けられた構成を採用してもよい。
この構成においては、ユニットハウジング51のコネクタ嵌込み部55の内周のシールドシェル57と、組付け型コネクタハウジング2Bの外周のシールドシェル(図示せず)が電気的に接続されることとなる。さらに、この構成においては、編組線58は組付け型コネクタハウジング2Bの外周に設けられたシールドシェル(図示せず)と接続されることが好ましい。
また、上述した構成によれば、コネクタ5Bをユニットハウジング51のコネクタ嵌込み部55に嵌め込んだ状態において、組付け型コネクタハウジング2Bの上面および下面に形成された貫通孔10u,10dをコネクタ嵌込み部55の内壁によって覆うことができる。
よって、コネクタ5Bは、ユニットハウジング51のコネクタ嵌込み部55に嵌め込まれることで、嵌め込まずに単品で用いる場合と比して電線接続部43と電線末端部33との接続部分の防水性を高めることができる。
また、本実施形態のコネクタユニット50は、ユニットハウジング51のコネクタ保持部54において複数のコネクタを保持することで、多極(当例では4極)を有する構造を容易に構成することができる。
また、本発明のコネクタユニットは、上述したように、複数のコネクタ嵌込み部55を、ユニットハウジング51の幅方向に配設した構成に限定されず、ユニットハウジングの幅方向および上下方向のうち、少なくとも一方の方向に複数備えた構成とすることができる。
また、本発明のコネクタユニットは、上述したユニットハウジング51のように、コネクタ5Bを収容するコネクタ嵌込み部55のみが設けられた構成に限定されず、図示省略するが、コネクタ5Bを介さずに接続端子4を単独で嵌め込み可能な端子嵌め込み部が設けられた構成を採用してもよい。
この発明は、上述した第1~第5の実施形態の構成のみに限定されるものではなく様々な実施形態で形成することができる。
上述した実施形態の変形例として、本発明は、組付け型コネクタハウジング2Adの少なくとも下側端子収容凹部6dに貫通孔が形成された構成を採用する場合は、貫通孔が、幅広凹部7の底面に対応する部位に限らず、ボックス部配置領域61に至るまで延設された構成を採用してもよい。
具体的には、本発明の貫通孔は、図20(a)に示す貫通孔10’のように、左右の電線接続部配置領域62に亘って形成された第1実施形態の貫通孔10をボックス部配置領域61に至るまで延ばしたような形態で形成してもよい。また、図20(b)に示す貫通孔10A’のように、電線接続部配置領域62ごとに形成された第2実施形態の貫通孔10Aをボックス部配置領域61に至るまで延ばしたような形態で形成してもよい。
上述した実施形態の変形例として、本発明の貫通孔は、図21(a)に示す貫通孔10f,10rのように、左右の電線接続部配置領域62に亘って形成した第1実施形態の貫通孔10を、ワイヤバレル部44に相当する部位と、インシュレーションバレル部45に相当する部位とに独立して設けてもよい。
或いは、本発明の貫通孔は、図21(b)に示す貫通孔10Af,10Arのように、左右の電線接続部配置領域62ごとに離間して形成した第2実施形態の貫通孔10Aを、圧接部44Aに相当する部位と、インシュレーションバレル部45Aに相当する部位とに独立して設けてもよい。
このように、本発明の貫通孔は、第2実施形態の貫通孔10Aのように、組付け型コネクタハウジング2Adの幅方向に離間して形成するに限らず、前後方向に離間して形成してもよい。
また、図21(a)中に一点鎖線で示すように、上述した貫通孔10f,10rのうち、ワイヤバレル部44に相当する部位に形成した貫通孔10f(前側の貫通孔10f)をボックス部配置領域61に至るまで延設してもよい。また、図21(b)中に一点鎖線で示すように、上述した貫通孔10Af,10Arのうち、圧接部44Aに相当する部位に形成した貫通孔10Af(前側の貫通孔10Af)をボックス部配置領域61に至るまで延設してもよい。
さらにまた、言うまでもなく、貫通孔10Aは、組付け型コネクタハウジング2Adの幅方向及び前後方向に離間して形成するにあたり、図示省略するが、幅方向、又は前後方向に2つずつに限らず、3つ以上独立して設けた構成を採用してもよい。
また、本発明は、第3実施形態のコネクタ付き電線1Bに備えたカバー2Buのように、カバーに貫通孔を設けた構成を採用することができる。但し、本発明は、カバーに貫通孔を設ける場合は、電線接続工程において、一対の工具81,82のうち、少なくとも上側工具81が通過する、または一時的に存在することを許容する様々な態様(大きさ、形状、部位、数等)で設けることができる。
すなわち、カバー側貫通孔は、電線接続工程において、カバー2uによってハウジング本体2dを上方から覆った状態において被覆電線3と接続端子4とを圧着する際に、一対の工具81,82(特に、上側工具81)と干渉しない大きさおよび形状であれば、第3実施形態のカバー側貫通孔10uと異なる形状で形成されたものであってもよい。
また、上述した実施形態のコネクタ付き電線1,1A,1B,1Cに備えられた被覆電線3は、2本の前記電線を撚り合されて形成されるツイストペア電線を採用したが、ツイストペア電線に限らず、ツイストされていないペア電線を採用してもよい。
具体的には、電線は、互いの間隔が長手方向に沿って略一定になるように、すなわち略並列(平行)に配置された一対の導体31が備えられたペア電線を採用してもよい。
ペア電線は、ツイストされているか否かに関わらず、例えば、リボン電線のように、長手方向に沿って互いの間隔が略一定になるように略並列(平行)に配置された一対の導体31を絶縁被覆部32で一体に被覆したものであってもよい。
或いは、ペア電線は、例えば、電源ケーブルのように、一対の導体31のそれぞれが互いに独立して絶縁被覆部32で被覆されたものであってもよい。
さらに、ペア電線は、ツイストされているか否かに関わらず、編組線や金属箔等から成る電磁シールド部材で覆った構成が好ましいが、電磁シールド部材は必須ではなく、電磁シールド部材で覆われていない構成であってもよい。
また、本発明に備えられたコネクタハウジングは、上述した第1実施形態の組付け型コネクタハウジング2のように、ハウジング本体2dとカバー2uとのうち、主にハウジング本体2d(下側端子収容凹部6d)によって接続端子4を保持する構成を採用したが、この構成に限らず、主にカバー2u(上側端子収容凹部6u)によって接続端子4を保持する構成を採用してもよい。
すなわち、本発明に備えられたコネクタハウジングは、接続端子4が、実質的にハウジング本体2d側ではなく、カバー2u側に嵌め込まれた状態で保持される構成を採用してもよい。
また、第5実施形態のコネクタユニット50のユニットハウジング51に備えたシールドシェル57は、上述したように、組付け型コネクタハウジング2B、すなわち、第1実施形態の組付け型コネクタハウジング2Bの外周に備えてもよいが、本発明は、この構成に限定されず、第2実施形態の組付け型コネクタハウジング2Aの外周、第3実施形態の組付け型コネクタハウジング2Bの外周、或いは第4実施形態の組付け型コネクタハウジング2Cの外周に備えた構成を採用してもよい。
図41に示すように、上述の第1実施形態のコネクタ付き電線1の変形例として、天板部27と一対のカバー側壁部28で構成されたカバー2uが分割されていてもよい。
なお、図41は第1実施形態の変形例であるコネクタ付き電線1Dの分解斜視図を示している。以下の説明において、第1実施形態のコネクタ付き電線1と同じ構成については同じ符号を付してその説明を省略する。
第1実施形態のコネクタ付き電線1の変形例であるコネクタ付き電線1Dは、組付け型コネクタハウジング2Dにおける、天板部27と一対のカバー側壁部28とで矢印Fから視て逆向きの凹状であるカバー2uが前後方向において、前側カバー2uFと後側カバー2uBとに2分割されている。
前側カバー2uFは、ハウジング本体2dにおける端子収容室6を上側Uから覆い、後側カバー2uBはハウジング本体2dにおける電線接続部配置領域62を上側Uから覆うように構成している。
そのため、前側カバー2uFと後側カバー2uBのカバー側壁部28のそれぞれには、二個の係合孔29uが前後方向に所定間隔を隔てて設けられ、端子収容室6における側壁部24及び電線接続部配置領域62における側壁部24のそれぞれにも二個の係合突起29dが設けられている。
このように構成した組付け型コネクタハウジング2Dでは、ハウジング本体2dに接続端子4を装着し、下側端子収容凹部6dにボックス部41が配置された端子収容室6に前側カバー2uFを取付け、電線接続部配置領域62に配置された電線接続部43に電線末端部33を圧接工具で接続してから、電線接続部配置領域62に後側カバー2uBを取付けて覆うこととなる。
このように構成されたコネクタ付き電線1Dでは、上述の第1実施形態のコネクタ付き電線1によって奏する効果に加え、電線接続部配置領域62に配置された電線接続部43に電線末端部33を圧接工具で接続する際には、電線接続部配置領域62の矢印Fは開放されているものの、下側端子収容凹部6dにボックス部41が配置された端子収容室6に前側カバー2uFが取付けられて覆われているため、安定した状態で電線接続部43に電線末端部33を接続することができる。
これに対し、図42乃至図46に示すように後側カバー2uBを備えず、前側カバー2uFのみでカバーを構成してもよい。この場合、電線接続部43に電線末端部33が接続された電線接続部配置領域62の上側Uが開放されたままの状態となる。
なお、図42は第1実施形態の別の変形例のコネクタ付き電線1Eの分解斜視図を示し、図43は第1実施形態における別の変形例の組付け型コネクタハウジング2Eの平面図(a)、図43(a)のA-A線矢視断面図(b)及び図43(a)のB-B線矢視要部断面図(c)を示している。
図44は第1実施形態における別の変形例の端子配置工程及び電線配置工程の様子を示した平面図を示し、図45は第1実施形態における別の変形例のコネクタ付き電線1Eの組付け型コネクタハウジング2Eの内部構成を図43(a)に対応して示した平面図を示している。
図46は第1実施形態における別の変形例のコネクタ付き電線1Eの組付け型コネクタハウジング2Eの内部構成を、それぞれ図43(c)に対応して示した縦断面図(a)、図43(b)に対応して示した横断面図(b)及び図45のC-C線矢視断面図(c)を示している。
以下の説明において、第1実施形態のコネクタ付き電線1と同じ構成については同じ符号を付してその説明を省略する。
具体的には、上述の第1実施形態のコネクタ付き電線1の別の変形例であるコネクタ付き電線1Eは、上述の実施例のコネクタ付き電線1におけるカバー2uが前後方向に二分割された長さの前側カバー2uFのみでカバーが構成されている。
このように構成した組付け型コネクタハウジング2Eでは、ハウジング本体2dに接続端子4を装着し、下側端子収容凹部6dにボックス部41が配置された端子収容室6に前側カバー2uFを取付け、電線接続部配置領域62に配置された電線接続部43に電線末端部33を圧接工具で接続してから、電線接続部配置領域62に後側カバー2uBを取付けて覆うこととなる。
そのため、前側カバー2uFのカバー側壁部28には、二個の係合孔29uが前後方向に所定間隔を隔てて設けられ、端子収容室6における側壁部24にも二個の係合突起29dが設けられている。
なお、前側カバー2uFはハウジング本体2dにおける端子収容室6に取付けられて下側端子収容凹部6dの上側Uを覆う態様となる。換言すると、端子収容室6に前側カバー2uFが取付けられても電線接続部配置領域62の上側Uが開放されたままの状態となる。
そのため、電線接続部配置領域62における左右各側の側壁部24E,24Eは、上述のコネクタ付き電線1における電線接続部配置領域62の左右各側の側壁部24,24に比べて、前側カバー2uFのカバー側壁部28の厚み分厚く形成している。なお、側壁部24Eには係合突起29dは設けられていない。
これにより、図46及び図47に示すように、カバー2uEを取付けた組付け型コネクタハウジング2Eの側面は、カバー2uEのカバー側壁部28と側壁部24Eとが面一となる。
このように構成されたコネクタ付き電線1Eでは、上述の第1実施形態のコネクタ付き電線1によって奏する効果に加え、電線接続部配置領域62に配置された電線接続部43に電線末端部33を圧接工具で接続する際には、電線接続部配置領域62の矢印Fは開放されているものの、下側端子収容凹部6dにボックス部41が配置された端子収容室6に前側カバー2uFが取付けられて覆われているため、安定した状態で電線接続部43に電線末端部33を接続することができる。
続いて、さらに別の変形例であるコネクタ付き電線1Gについて、図47乃至図51とともに説明する。
なお、図47は第1実施形態のさらに別の変形例のコネクタ付き電線1Gの分解斜視図を示し、図48は第1実施形態におけるさらに別の変形例の組付け型コネクタハウジング2Gの平面図(a)、図48(a)のA-A線矢視断面図(b)及び図48(a)のB-B線矢視要部断面図(c)を示している。
図49は第1実施形態におけるさらに別の変形例の端子配置工程及び電線配置工程の様子を図48(a)に対応して示した平面図を示し、図50は第1実施形態におけるさらに別の変形例のコネクタ付き電線1Gの組付け型コネクタハウジング2Gの内部構成を図48(a)に対応して示した平面図を示している。
図51は第1実施形態におけるさらに別の変形例のコネクタ付き電線1Gの組付け型コネクタハウジング2Gの内部構成を、それぞれ図48(c)に対応して示した縦断面図(a)、図48(b)に対応して示した横断面図(b)及び図50のC-C線矢視断面図(c)を示している。
以下の説明において、第1実施形態のコネクタ付き電線1と同じ構成については同じ符号を付してその説明を省略する。
図47乃至図51に示すコネクタ付き電線1Gは、第1実施形態のコネクタ付き電線1においてカバー2uが取付けられる端子収容室6の部分が一体化されている。
具体的には、組付け型コネクタハウジング2Gは、前後方向の矢印Fの端子収容室6Gが箱状をなし、内部に下側端子収容凹部6dが形成されている。
そして、電線接続部配置領域62には、第1実施形態におけるカバー2uを前後方向に二分割した後側部分のみの後側カバー2uBが装着される。
そのため、後側カバー2uBのカバー側壁部28には、二個の係合孔29uが前後方向に所定間隔を隔てて設けられ、電線接続部配置領域62における側壁部24にも二個の係合突起29dが設けられている。
なお、端子収容室6Gにおける左右各側の側壁部24G,24Gは、第1実施形態における端子収容室6の左右各側の側壁部24,24に比べて、後側カバー2uBのカバー側壁部28の厚み分厚く形成されている。
これにより、図50及び図51に示すように、後側カバー2uBを取付けた組付け型コネクタハウジング2Gの側面は、カバー2uGのカバー側壁部28と端子収容室6の側壁部24Gとが面一となる。
このように構成した組付け型コネクタハウジング2Gでは、ハウジング本体2dに接続端子4を装着し、端子収容室6Gの内部の下側端子収容凹部6dにボックス部41を後方から挿入し、電線接続部配置領域62に配置された電線接続部43に電線末端部33を圧接工具で接続してから、電線接続部配置領域62に後側カバー2uBを取付けて覆うこととなる。
このように構成されたコネクタ付き電線1Gでは、上述の第1実施形態のコネクタ付き電線1によって奏する効果に加え、電線接続部配置領域62に配置された電線接続部43に電線末端部33を圧接工具で接続する際には、電線接続部配置領域62の矢印Fは開放されているものの、箱状の端子収容室6Gの内部の下側端子収容凹部6dにボックス部41が挿入されているため、安定した状態で電線接続部43に電線末端部33を接続することができる。
なお、カバー2uGを備えない態様であってもよい。
(第6実施形態)
図22に示すように、コネクタ付き電線101は、組付け型コネクタハウジング102と、2本の被覆電線103と、2つの接続端子104とを備えている。これらのうち、組付け型コネクタハウジング102と、その内部に保持された接続端子104とによって、コネクタ105を構成している。
なお、以下の説明において、組付け型コネクタハウジング102の長手方向、短手方向、厚み方向をそれぞれ前後方向、幅方向、上下方向とし、図22中、矢印Fは前方向、矢印Uは上方向、矢印Rは右方向、矢印Lは左方向をそれぞれ示すものとする。
図22に示すように、被覆電線103は、導電性材料から成る導体131と、導体131の外周全体を被覆する、絶縁材料から成る絶縁被覆部132とを有している。
導体131は、銅又はその合金から成る複数の素線を束ねて銅芯線として形成されたものを採用しているが、導体131は、一本の素線から形成されたものを採用してもよい。なお、導体131の材料は、目的等に応じ、銅又はその合金以外とすることができ、導体131は、表面のみ導電率の高い導体とすることができる。
図22及び図25に示すように、被覆電線103は、その長さ方向における、接続端子104と接続する側の末端部133(以下、「電線末端部133」と称する。)も含めて導体131の外周全体が絶縁被覆部132によって覆われている。
また、コネクタ付き電線101は、上述した被覆電線103を2本備え、これら2本の被覆電線103は、互に撚り合されて形成されるツイストペア電線135を構成している。
そして、2本の被覆電線103のコネクタ105への接続側の各末端側には、撚りを戻して(解いて)、撚り戻し部135aが形成されている。この撚りを戻した撚り戻し部135aに、導体露出部131aが形成された電線末端部133を有している。
接続端子104は、雌型の端子金具であって、導電性を有する金属板を所定の端子展開形状に打ち抜いた後に曲げ加工等により形成される。接続端子104は、ボックス部141、トランジション部142及び電線接続部143が備えられている。前方から後方へこの順に直列に配置されたボックス部141、トランジション部142及び電線接続部143が一体に形成され、接続端子104は細長い形状に形成されている。
ボックス部141は角筒状に形成されている。ボックス部141の底面の前端から前方へ延出する延出部分を後方へ折り返された弾性接触片(図示省略)を内部に配置している。
そのため、不図示の相手側接続端子(雄型接続端子)に備えたタブがボックス部141の前方から挿入されると、ボックス部141の内部においてタブに対して弾性接触片が付勢された状態で接触することで、相手側接続端子と接続端子104とが電気的に接続される。なお、上述の相手側接続端子(雄型接続端子)に備えたタブは図36に図示する接続相手側コネクタユニット160に備えた雄型端子165と同様の形状である。
トランジション部142はボックス部141と電線接続部143との間に介在され、これら各底面を一体に繋ぐ部位である。
電線接続部143は、前側に圧接部144を備え、後側にインシュレーションバレル部145とを備えている。
圧接部144は、底壁144aと、底壁144aの左右両端から上方へ延びる側壁144bと、一対の圧接片144cとを有している。これら一対の圧接片144cは、前後方向に離間して互いに対峙するように配設されている。
図22、図25及び図26(b)に示すように、圧接片144cは、被覆電線103の外径よりも幅広に形成されている。また、圧接片144cの幅方向の中央部に、上端から下方に延びる凹部144dが形成されている。凹部144dは導体131の外径よりも若干幅広に形成されている。
図24及び図25(a),(b)に示すように、インシュレーションバレル部145は、バレル底面145a(図25(a),(b)参照)と、左右一対のバレル片145bとで一体構成されている。
左右一対のバレル片145bは、バレル底面145aに対して幅方向外側程上方へ延出するように形成されている。
このように、バレル底面145aと、バレル片145bとで構成されたインシュレーションバレル部145はオープンバレル形状に形成されている。
インシュレーションバレル部145は、電線接続工程において電線末端部133側における被覆末端部132aを圧着する(図26(a)参照)。
また、図22及び図25に示すように、コネクタ付き電線101は、2本の被覆電線103のそれぞれに対応して合計2つの接続端子104を備えている。
図22及び図23に示すように、組付け型コネクタハウジング102は、ハウジング本体102dと、ハウジング本体102dを上方から覆うカバー102uとで構成され、全体として直方体形状に形成されている。組付け型コネクタハウジング102を構成するハウジング本体102dと、カバー102uは何れも誘電性(絶縁性)を有する合成樹脂材料で構成されている。
図22及び図29(c)に示すように、組付け型コネクタハウジング102の内部には、少なくとも1つの端子収容室106が設けられている。1つの端子収容室106につき、1つの接続端子104が収容される。そのため、組付け型コネクタハウジング102の内部には、2つの接続端子104が収容できるように2つの端子収容室106が幅方向に並設されている(図22及び図24参照)。
図29(c)に示すように、端子収容室106は、上側端子収容凹部106uと、下側端子収容凹部106dとで構成される。
上側端子収容凹部106uは、接続端子104の上側(厚み方向の一方側)を収容可能にカバー102u側に形成されている。下側端子収容凹部106dは、接続端子104の下側(厚み方向の他方側)を収容可能にハウジング本体102d側に形成されている。
上側端子収容凹部106uは、カバー102uに対して下側から接続端子104を嵌め込み可能にカバー102uの下面が下方に向けて開口する凹状に形成されている。また、下側端子収容凹部106dは、ハウジング本体102dに対して上側から接続端子104を嵌め込み可能にハウジング本体102dの上面が上方に向けて開口する凹状に形成されている。
なお、端子収容室106は、接続端子104を収容可能であれば、例えば、カバー102uについては下面を凹状に形成せずに平坦状に形成するとともにハウジング本体102dの上面のみを凹状に形成した構成を採用してもよい。
この場合には、図示省略するが、下側端子収容凹部106dは、接続端子104をその上下方向の全体が嵌め込まれる深さで形成され、カバー102uとハウジング本体102dとを組み付ける際に、下側端子収容凹部106dの開口をカバー102uによって上方から塞ぐように構成される。
また、図22、図23及び図24(a),(b),(c)に示すように、ハウジング本体102dは、ベース部121、前壁部122、後壁部123、左右各側の側壁部124,124及び隔壁部125で構成され、一体形成されている。
ベース部121は、ハウジング本体102dの底板を形成し、ベース部121における、平面視で下側端子収容凹部106dに対応する部位の上面によって、下側端子収容凹部106dの底面が形成される。
また、後壁部123、隔壁部125及び左右各側の側壁部124,124は、何れも、組付け型コネクタハウジング102の高さよりも若干低い高さの縦壁状に形成されている。一方、前壁部122は、組付け型コネクタハウジング102と略同じ高さとの縦壁状に形成されている。
これにより、前壁部122の上部は、左右一対の側壁部124,124及び隔壁部125の各上面に対して上方へ段状に突き出して形成される(図22参照)。また、側壁部124,124は、ハウジング本体102dの幅方向の両端において前後方向に延びている。そのため、側壁部124,124は、前壁部122及び後壁部123におけるそれぞれの幅方向の両端同士を連結する。隔壁部125は、左右各側の後述するボックス部配置領域161を幅方向に仕切るように前後方向に延びている。
以下、上述したように端子収容室106を構成する上側端子収容凹部106uと下側端子収容凹部106dとのうち、ハウジング本体102d側に形成された下側端子収容凹部106dの構成を中心に説明する。
図24(a),(b),(c)、図25、図28及び図29(a),(b),(c)に示すように、下側端子収容凹部106dは、ボックス部配置領域161と、電線接続部配置領域162とを備えている。
ボックス部配置領域161は、下側端子収容凹部106dに上方から嵌め込むように配置した接続端子104におけるボックス部141が配置される。
電線接続部配置領域162は、下側端子収容凹部106dに上方から嵌め込むように配置した接続端子104における電線接続部143及びトランジション部142が配置される。
ハウジング本体102dにおいて、縦壁状の前壁部122、後壁部123、側壁部124,124及び隔壁部125によって、下側端子収容凹部106dの内壁が下側端子収容凹部106dの内部空間を臨むように形成されている。
図22、図24(a)及び図29(c)に示すように、左右各側の下側端子収容凹部106dにおけるボックス部配置領域161は、上述したように隔壁部125によって幅方向に仕切られている。また、ボックス部配置領域161は、隔壁部125と左右それぞれに対応する側壁部124,124とによって、ボックス部141を嵌め込み可能にボックス部141の幅よりも若干幅広に形成されている(図25及び図29(c)参照)。
これにより、2つの接続端子104のボックス部141は、ハウジング本体102dの上面の左右各側に凹状に設けられたボックス部配置領域161にそれぞれ嵌め込まれるように配置される。そして、この状態においてボックス部141は、左右それぞれに対応する側壁部124,124及び隔壁部125によって形成されるボックス部配置領域161の内壁によって幅方向に嵌合保持される。
このように、ボックス部配置領域161においてボックス部141が幅方向に保持されることによって、ハウジング本体102dは、接続端子104自体を、下側端子収容凹部106dに嵌め込まれるように配置された状態で幅方向に保持することができる。
なお、ハウジング本体102dによる接続端子104の保持形態は、下側端子収容凹部106dにおけるボックス部配置領域161にボックス部141を嵌合することにより接続端子104を保持する上述した構成に限定しない。
例えば、図示省略するが、ハウジング本体102dに、下側端子収容凹部106dに嵌め込むように配置した接続端子104に係合する係合部等を、下側端子収容凹部106dの内壁に形成し、係合部等によって接続端子104を保持する構成を採用してもよい。
なお、係合部等は公知な構造を採用してもよく、例えば、図22に図示するような係合突起129dのような形状であってもよい
図22及び図24(a),(b),(c)に示すように、ハウジング本体102dにおける、左右各側のボックス部配置領域161よりも後部には、ハウジング本体102dの上面に対して凹状の幅広凹部107が形成されている。
幅広凹部107は、左右各側の電線接続部配置領域162を一部に備え、これら電線接続部配置領域162と同じ深さになるように底面がベース部121の上面によって形成される。さらに、幅広凹部107の内壁は、左右各側の側壁部124,124、後壁部123及び隔壁部125の後端によって囲まれるように、これらによって形成される。
図22及び図24(a)に示すように、幅広凹部107は、左右各側の幅方向外端の内壁が、左右それぞれに対応するボックス部配置領域161の幅方向外端の内壁よりも幅方向外側へ位置するように幅広に形成されている。さらに、幅広凹部107は、ハウジング本体102dの幅方向に離間して有する左右各側の電線接続部配置領域162の間も含めて、これら電線接続部配置領域162を幅方向に跨ぐように形成されている。すなわち、幅広凹部107は、隔壁部125によって幅方向に仕切られることがなく幅方向に互いに連通して形成されている。
なお、左右各側のボックス部配置領域161の後端は幅広凹部107に向けて開口し、これら左右各側のボックス部配置領域161と幅広凹部107は前後方向に連通している。換言すると、左右各側の電線接続部配置領域162を幅方向の一部に有する幅広凹部107をハウジング本体102dに形成している。
このように、左右各側の電線接続部配置領域162を幅方向の一部に有する幅広凹部107をハウジング本体102dに形成することで、被覆電線103と接続端子104とを一対の加圧手段としての工具181,182(ここでは加圧工具である上側工具181,下側工具182)を用いて接続する後述する電線接続工程において、ハウジング本体102dが一対の工具181,182のうち、特に上側工具181(可動工具)との干渉を回避している。
具体的には、被覆電線103と接続端子104とを接続するため、ハウジング本体102dに配置された電線接続部143に対して上方から上側工具181が降下する。降下した上側工具181は幅広凹部107の凹状空間へ進入するため、上側工具181とハウジング本体102dとが干渉することを回避することができる(図27(a),(b)参照)。
また、図22、図23及び図24(a)に示すように、ハウジング本体102dの前壁部122には、接続端子104と接続される相手側接続端子(雄型接続端子)のタブを挿入する挿入孔122aが形成されている。
具体的には、前壁部122における、正面視(前方から後方視)で下側端子収容凹部106dに対応する左右各側の部位に、相手側接続端子のタブが前方から挿入される挿入孔122aが、前後方向に貫通形成されている。
図22及び図24(a),(b),(c)に示すように、ハウジング本体102dの後壁部123には、被覆電線103が配置される電線配置凹部123aが形成されている。
詳しくは、後壁部123における、後面視(後方から前方視)で下側端子収容凹部106dに対応する左右各側の部位に、被覆電線103が配置される電線配置凹部123aが後壁部123の上面に対して凹状に形成されている。
電線配置凹部123aは、後述する電線配置工程において、下側端子収容凹部106dに配置した接続端子104の電線接続部143に電線末端部133を配置した状態で、被覆電線103と後壁部123との干渉を回避するものである(図25及び図27(a)参照)。
このように構成されることで、下側端子収容凹部106dに収容された接続端子104は前後方向に位置ズレしないように保持される。具体的には、下側端子収容凹部106dに収容された接続端子104の前端は前壁部122の後面に当接する。また、下側端子収容凹部106dに収容された接続端子104の後端は後壁部123の前面に当接する。このように、下側端子収容凹部106dに収容された接続端子104の前後端が前壁部122及び後壁部123に当接することで、下側端子収容凹部106dに対する接続端子104の前後方向の位置が規制される。
図26(a),(b)に示すように、ハウジング本体102dの平面視で少なくとも左右各側の電線接続部配置領域162に相当する部位は、後述する電線接続工程の際に、一対の工具181,182のうち、ハウジング本体102dに対して下側に配置された下側工具182(固定工具)と重複する部位に相当する。
すなわち図22、図23及び図24(a),(b),(c)に示すように、ハウジング本体102dの平面視で少なくとも左右各側の電線接続部配置領域162に相当する部位は、電線接続工程の際に、下側工具182によって、ハウジング本体102dの下側から加圧される箇所(以下、「被加圧箇所Zp」と称する。)に相当する(図26(a),(b)参照)。
ハウジング本体102dは、少なくとも左右各側の被加圧箇所Zpを、他の部位に対して強度の高い高強度部110として形成している。具体的には、高強度部110には、ハウジング本体102dの下面における、高強度部110に相当する部位の周辺に対して下方へ段状に隆起させた隆起部111が設けられている。
この隆起部111によって、ベース部121は高強度部110に相当する部位が、周辺に対して厚肉化され、これにより高強度部110は、挟み込み(厚み方向への加圧)に対して強度が高い形状に形成されている。
詳しくは、高強度部110は、ベース部121の高強度部110以外の部位、並びに、ハウジング本体102dにおける前壁部122、後壁部123、および左右各側の側壁部124のそれぞれの板厚と比して厚肉に形成されている。これにより、高強度部110は、後述する電線接続工程において、下側工具182によって、ハウジング本体102dの高強度部110を介して電線接続部143を下側から間接的に加圧した際に(図26(a),(b)参照)、ハウジング本体102dの破壊または変形が抑制されるように、周辺に対して高強度に形成されている。換言すると、隆起部111によってハウジング本体102dにおける少なくとも左右各側の被加圧箇所Zpを補強している。
隆起部111は、ハウジング本体102dの一部として、誘電性を有する合成樹脂材料により他の部位と一体形成されている。
隆起部111は、ハウジング本体102dの下面に少なくとも左右各側の被加圧箇所Zp(電線接続部配置領域162に相当する部位)を含めて、これらの間に亘って連続して形成されている。
なお、隆起部111は、隆起部111の下面が平坦状になるようにハウジング本体102dの底面視で隆起部111の全体に亘って同じ隆起量(下方への突出量)で形成されている(図23参照)。
また、高強度部110の反対側、すなわち、接続端子1044が取付けられた状態において、電線接続部配置領域162の電線接続部143を挟んだ反対側(上方)は開口している。
また、図22、図23、図28及び図29(a),(b),(c)に示すように、上述したカバー102uは、平板状の天板部127と、天板部127の幅方向両側から下方へ延びるカバー側壁部128,128とで一体形成されている。
天板部127は、前壁部122を含めてハウジング本体102dを上方から覆うよう構成されている。
カバー側壁部128,128は、側壁部124,124を幅方向外側から覆うよう構成されている。
図22及び図23に示すように、ハウジング本体102dの側壁部124,124の外面には、係合突起129dが形成されている。
また、カバー側壁部128,128における、係合突起129dと対応する部位には、ハウジング本体102dとカバー102uとを組み付けた状態において、係合突起129dと係合する係合孔129uが形成されている。なお、係合突起129dおよび係合孔129uは、図22、図23のみ図示するものとする。
図23、図28及び図29(a),(b),(c)に示すように、コネクタ付き電線101は、ハウジング本体102dとカバー102uとを組み立てて一体化した組付け型コネクタハウジング102の内部に、接続端子104と電線末端部133とが接続された状態で収容される。
これにより、コネクタ付き電線101では、組付け型コネクタハウジング102の内部において、電線末端部133の導体露出部131aと接続端子104とが電気的に接続される。
次に、上述したコネクタ付き電線101の製造方法について説明する。
コネクタ付き電線101の製造方法は、端子配置工程、電線配置工程、電線接続工程及びカバー組み付け工程を行う。
端子配置工程は、接続端子104をハウジング本体102dに配置する工程である。
電線配置工程は、電線接続部143に電線末端部133を配置する工程である。
電線接続工程は、一対の工具181,182により、電線接続部143と被覆電線103とを圧接する工程である。
カバー組み付け工程は、ハウジング本体102dに対してカバー102uを組み付けてコネクタ付き電線101を完成させる工程である。
以下において、各工程について詳しく説明する。
まず、接続端子104をハウジング本体102dに配置する端子配置工程を行う。
この端子配置工程において図25に示すように、2つの接続端子104を、ハウジング本体102dに設けた、左右それぞれに対応する下側端子収容凹部106dに嵌め込まれるようにハウジング本体102dに対して上方から配置する。
これにより、接続端子104におけるボックス部141は、下側端子収容凹部106dにおけるボックス部配置領域161において、ハウジング本体102dによって、すなわちボックス部配置領域161の内壁によって保持される。
一方、接続端子104におけるトランジション部142及び電線接続部143は、電線接続部配置領域162、すなわち幅広凹部107に嵌め込まれた状態で配置される。
このとき、電線接続部143は、圧接部144とインシュレーションバレル部145とが共に上方を臨む姿勢で電線接続部配置領域162に配置される(図25及び図26(a),(b)参照)。
続いて行う電線配置工程において図26(a),(b)に示すように、電線末端部133を電線接続部143に対して上方から配置する。
その際、図26(a)に示すように、電線末端部133は、圧接部144とインシュレーションバレル部145とのそれぞれに対して上方から配置されるが、このうち、圧接部144に対応する部位は、圧接部144に備えた一対の圧接片144cを前後に跨ぐように配置される。
続いて、電線接続工程を行うにあたり、一対の工具181,182のうち、電線接続部143及び被覆電線103の下方に下側工具182が配置され、上方に上側工具181が配置されるようにセットする(図26(a),(b)参照)。
上側工具181は、圧接用上側工具181aと圧着用上側工具181bとを備えている。下側工具182は、圧接用下側工具182aと圧着用下側工具182bとを備えている。
電線接続工程において図26(a),(b)に示すように、圧接用上側工具181aと圧接用下側工具182aとによって圧接部144と電線末端部133を圧接するとともに、圧着用上側工具181bと圧着用下側工具182bとによってインシュレーションバレル部145と電線末端部133を圧着する。
具体的には、同図に示すように、圧接用下側工具182aと圧着用下側工具182bとがハウジング本体102dの下側に配置されるようにセットする。圧接用下側工具182aの上面(加圧面182au)及び圧着用下側工具182bの上面(加圧面182bu)を、ハウジング本体102dの下面における、被加圧箇所Zpに対応する部位に当接させる。
その状態から電線末端部133よりも上方に配置された上側工具181(圧接用上側工具181a及び圧着用上側工具181b)を降下させる。これにより、圧接用上側工具181aと圧接用下側工具182aとによって圧接部144と電線末端部133とを上下両側(挟み込み方向の両側)から挟み込むように互いに圧接接続する。また、圧着用上側工具181bと圧着用下側工具182bとによってインシュレーションバレル部145と電線末端部133とを上下両側(挟み込み方向の両側)から挟み込むように互いに圧着接続する。
上述した電線接続工程において、圧接部144については、圧接片144cの凹部144dに導体131が嵌め込まれるとともに、圧接片144cによって絶縁被覆部132が切り裂かれ、凹部144dに嵌め込まれた導体131は、圧接片144cの凹部144dの周縁と接触することにより、被覆電線103と接続端子104とが電気的に接続される。
インシュレーションバレル部145においては、被覆末端部132aの外周にバレル片145bが巻き付くようにインシュレーションバレル部145が塑性変形する。これにより、図26(b)に示すように、被覆末端部132aはインシュレーションバレル部145によって加締められる。そのため、接続端子104が電線末端部133を保持する保持力を高めることができる。
さらに上述した電線接続工程において、下側工具182(圧接用下側工具182a及び圧着用下側工具182b)は、ハウジング本体102dの高強度部110を介して電線接続部143を下側から間接的に加圧する(図26(a),(b)参照)。
これにより、ハウジング本体102dには、下側工具182Aから加圧力が作用するが、加圧力が作用する高強度部110は隆起部111によって補強されているため、ハウジング本体102dが破損することがない。
すなわち、被覆電線103と接続端子104とは、ハウジング本体102dに配置された状態のまま互いに接続することができる。
上述したように、被覆電線103と接続される電線接続部143を備えた導電性を有する接続端子104と、接続端子104を保持する、誘電性を有するハウジング本体102dとが備えられた組付け型コネクタハウジング102において、ハウジング本体102dに、電線接続部143が配置される電線接続部配置領域162が設けられ、ハウジング本体102dは、接続端子104がハウジング本体102dに取り付けられた状態で、電線接続部配置領域162の接続端子104を挟んだ上方Uが開口しているため、ハウジング本体102dに保持された接続端子104に被覆電線103を接続する際に、被覆電線103を座屈させることなく接続端子104と適切に接続することができる。
詳述すると、接続端子104がハウジング本体102dに取り付けられた状態で、ハウジング本体102dにおける電線接続部配置領域162に配置された電線接続部143に、電線接続部143と被覆電線103とを接続する工具を開口部から直接作用させて電線接続部143と被覆電線103とを確実に接続することができる。
上述のように、ハウジング本体102dに接続端子104を装着してから被覆電線103を電線接続部143に接続できるため、被覆電線103が電線接続部143に接続された接続端子104をハウジング本体102dに装着する際に被覆電線103が座屈したりするような不具合の発生を防止し、組付け型コネクタハウジング102に接続される被覆電線103の座屈による被覆電線103の伝送特性や耐久性の低下を抑制することができる。
また、ハウジング本体102dに、接続端子104を固定する固定構造を有するため、ハウジング本体102dに固定された接続端子104の電線接続部143は、電線接続部配置領域162に固定することができる。よって、開口部を通って直接作用する工具が確実に電線接続部143に作用でき、接続状態で電線接続部143と被覆電線103とをよりしっかりと接続することができる。
また、電線接続部配置領域162に対応する反対側以外の部分がハウジング本体102dで覆われているため、電線接続部配置領域162に配置された電線接続部143に工具が作用する開口部以外の箇所がハウジング本体102dで覆われているため、接続端子104をハウジング本体102dで防護できるととともに、ハウジング本体102dに対して接続端子104を安定して固定することができる。
図22、図28及び図29(a),(b),(c)に示すように、コネクタ付き電線101は、内部に導体131を有する被覆電線103と電気的に接続される電線接続部143が設けられた導電性を有する接続端子104及び接続端子104を保持する、誘電性(絶縁性)を有するハウジング本体102dとが備えられたコネクタ付き電線である。
ハウジング本体102dに、電線接続部143が配置される電線接続部配置領域162(接続部配置部)が設けられ、電線接続部配置領域162に配置された電線接続部143と電線接続部143に配置した被覆電線103とは、これらの両側から一対の工具181,182により挟み込んで互いに接続された構成である(図27(a),(b)参照)。
具体的には、ハウジング本体102dにおいて、一対の工具181,182のうち、下側工具(一方の工具)は、ハウジング本体102dの下側(これら工具の挟み込み方向においてハウジング本体102dにおける電線接続部配置領域162を有する側と反対側)に配置され、ハウジング本体102dを介して電線接続部143を加圧する。
下側工具182によって加圧されるハウジング本体102dの被加圧箇所Zpを、他の部位に対して強度の高い高強度部110としたものである(図23及び図29(a),(b),(c)参照)。
前記構成によれば、被覆電線103を、ハウジング本体102dに保持された接続端子104に接続する際に、被覆電線103が座屈することなく被覆電線103と接続端子104とを適切に接続することができる。したがって、ハウジング本体102dに接続される被覆電線103の伝送特性や耐久性の低下を抑制することができる。
詳しくは、電線接続工程を行うにあたり、電線接続部配置領域162に配置された電線接続部143と電線接続部143に配置された被覆電線103とを、これらの両側から一対の工具181,182により挟み込んで互いに接続する。その際に、下側工具182は、ハウジング本体102dにおける被加圧箇所Zp(高強度部110)に対して下側から直接当接するように配置され、電線接続工程において、被加圧箇所Zpを介して電線接続部143を加圧する。
このように、ハウジング本体102dに対して接続端子104と被覆電線103とを別々に配置し、一対の工具181,182により加圧接続することで、従来のように、接続端子104を接続した端子付き電線の端子部分をコネクタハウジングに挿入せずとも、ハウジング本体102dにおいて接続端子104と被覆電線103とを接続することができる。
したがって、被覆電線103を、ハウジング本体102dに保持された接続端子104に接続する際に、被覆電線103が座屈することなく被覆電線103と接続端子104とを適切に接続することができる。
また、被覆電線103と接続端子104とを一対の工具181,182により加圧接続するために一対の工具181,182のうち、下側工具182の加圧面182auに接続端子104を配置する作業と、ハウジング本体102dに接続端子104を保持するために、ハウジング本体102dに接続端子104を配置する作業の2つの端子配置作業を、接続端子104をハウジング本体102dに配置するという1つの端子配置作業にまとめることができ、端子配置作業の手間を簡略化することができる。
詳述すると、ハウジング本体102dに被覆電線103と接続端子104とを接続するにあたり、例えば、予め接続端子104を接続した端子付き電線を作成しておき、この端子付き電線における端子部分を、コネクタハウジングの上面に設けた下側端子収容凹部106dに嵌め込むようにして配置することで互いに接続する方法が考えられる。
この接続方法によれば、従来のように、予め接続端子104を接続した端子付き電線における端子部分を、コネクタハウジングに挿入する必要がなくなる。そのため、コネクタハウジングに被覆電線103を接続する際に被覆電線103の座屈のおそれを解消できる利点がある。
しかし、予め接続端子104と被覆電線103とを接続した端子付き電線における端子部分を、コネクタハウジングに配置することにより、コネクタ付き電線を製造する場合には、その製造過程で行う接続端子104の配置作業に手間を要するという課題を有する。
その理由を、一対の工具によって端子と電線とを挟み込むように加圧して接続する電線接続工程によって電線と端子とを接続し、続くコネクタへの端子取付け工程において、電線と端子とを接続した端子付き電線の端子部分をコネクタハウジングに接続するような、従来のコネクタ付き電線の作成方法に基づき説明する。
このような従来のコネクタ付き電線の作成方法の場合、電線接続工程においては、一対の工具による加圧の前段階として、一対の工具181,182のうち、下側工具182(固定工具)の加圧面に接続端子104を配置する作業を行う必要がある。さらにコネクタハウジングへの端子取付け工程においても、端子付き電線の端子部分を、コネクタハウジングに配置する作業を行う必要がある。
このため、このような従来のコネクタ付き電線の作成方法においては、工程ごとに端子の配置作業を行う必要があるため面倒であるという課題を有する。
これに対して、上述の本発明の製造方法では、接続端子104をハウジング本体102dに配置するだけで、一対の工具181,182により接続端子104を加圧接続するために接続端子104をハウジング本体102dに配置する端子配置作業と、ハウジング本体102dに接続端子104を保持(取付け固定)するために接続端子104をハウジング本体102dに嵌め込むように配置する端子配置作業とを1つにまとめることができ、端子配置作業の手間を簡略化することができる。
特に、コネクタ付き電線に複数の接続端子104を備えた場合には、端子配置作業において、接続端子104をその個数に応じて1つずつ配置する必要がある。このため、従来のコネクタ付き電線の作成方法のように端子配置作業を、工程ごとに行う必要がある場合には、接続端子104の数が増加するに伴って、全体として行う端子配置作業に要する労力が増大する。
これに対して、上述の本発明の製造方法では、例えば、細径化された複数の被覆電線103をハウジング本体102dに接続する場合においても、複数の被覆電線103の数に応じて存在する複数の接続端子104の配置作業を、各工程間で1つにまとめることができ、コネクタ105と被覆電線103との接続作業効率を大幅に向上させることができる。
さらにまた、上述した構成によれば、被覆電線103と接続端子104とを一対の工具181,182によって挟み込むようにして加圧接続のみを行う箇所と、ハウジング本体102dに接続端子104を保持した状態で配置したり、接続端子104に被覆電線103を配置する箇所とを1つにまとめたりすることができ、コネクタ付き電線101の製造装置をコンパクトに構成することができる。
また、図23、図26(a),(b)、図28及び図29(a),(b),(c)に示すように、高強度部110には、ハウジング本体102dにおける、被加圧箇所Zpを被加圧箇所Zpの周辺に対して下側、すなわち下側工具182の側(一方の工具の側)へ隆起させた隆起部111が設けられたものである。
前記構成によれば、ハウジング本体102dにおける高強度部110に隆起部111を設けることで、ハウジング本体102dの被加圧箇所Zpを厚肉化して補強できる。
さらに、被加圧箇所Zpを補強するにあたり、被加圧箇所Zpのみを、その周辺に対して厚肉化することでハウジング本体102dを介した電線接続部の下側工具182による加圧に対してピンポイントでハウジング本体102dを補強しつつ、ハウジング本体102dの高重量化、大型化を抑制できる。
さらにまた、前記構成によれば、高強度部110に隆起部111を設けることで、隆起部111の誘電率が空気の誘電率より大きくなることに起因して被覆電線103のハウジング本体102dへの接続部分103Cにおける特性インピーダンスが低下する傾向がある。
したがって、被覆電線103の接続部分103Cにおける特性インピーダンスが所定の範囲よりも高い場合に、高強度部110に隆起部111を設けることで、所定の範囲内となるように特性インピーダンスを整合することができる。隆起部111をベース部121の一部まで延びることでインピーダンスを調整してもよい。
なお、第6実施形態のコネクタ付き電線101に備えた、一対の被覆電線103を撚り合わせて成るツイストペア電線135は、CAN方式の通信系で一般に用いられる。
また、図22に示すように、2本の被覆電線103を撚り合されたツイストペア電線135の各電線末端部133に、撚りを戻して電線接続部143に配置される撚り戻し部135aが形成されたものである。
ツイストペア電線135は、CAN方式の通信系で一般に用いられ、CAN方式の通信系においては特性インピーダンスが95~140Ωの範囲に設定されることが多いが、被覆電線103のハウジング本体102dへの接続部分103Cに、撚り戻し部135aが形成されることに起因して特性インピーダンスが所定値に対してズレている、すなわち95~140Ωの範囲外となる場合がある。
前記構成によれば、ハウジング本体102dに形成する隆起部111の大きさ及び形状に応じて被覆電線103のハウジング本体102dへの接続部分103Cの特性インピーダンスが95~140Ω、より好ましくは120Ω±10%の範囲になるように、整合をとることができる。
なお、通信プロトコルが例えば、いわゆるイーサネット(登録商標)の場合は、接続部分103Cの特性インピーダンスが90~110Ω、すなわち100Ω±10%の範囲になるように、整合をとることが好ましい。
また、図22、図25、図27(a),(b)、図28及び図29(a),(b),(c)に示すように、電線末端部133を導体131に当接するまで突き刺して電線末端部133と圧接する圧接片144cを、電線接続部143に備えたものである。
このように、電線末端部133を突き刺すことで電線末端部133と圧接する圧接片144cを電線接続部143に備えることで、電線末端部133と電線接続部143とを接続するにあたり、電線末端部133の絶縁被覆部132を剥がす必要がない。また、圧接片144cを、電線接続工程において加圧により塑性変形させる必要がない。
このため、電線接続部143をコンパクトに構成でき、接続端子104を加圧する一対の工具181,182もコンパクト化することができるとともに、ハウジング本体102dにおいて、下側工具182によって加圧される高強度部110もコンパクト化することができる。
また、図22、図23、図28及び図29(a),(b),(c)に示すように、上述したハウジング本体102dと、ハウジング本体102dと共に接続端子104を内部に収容するようにハウジング本体102dに組み付けられるカバー102u(コネクタハウジングカバー)とで組付け型コネクタハウジング102を構成したものである。
前記構成によれば、ハウジング本体102dとカバー102uとの内部に被覆電線103と接続端子104とを接続した接続部分を収容することで、接続部分を外的要因から保護することができる。
続いて、上述した第6実施形態のコネクタ付き電線101と異なる他の実施形態について説明する。但し、上述した実施形態と同様の構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。
(第7実施形態)
図30(a),(b),(c)に示すように、第7実施形態のコネクタ付き電線101Aは、高強度部110Aに、上述の高強度部110のように隆起部111を設けず、ハウジング本体102Adの主な形成材料である合成樹脂材料よりも強度の高い材料として例えば、金属板112を備えている。
金属板112は、ハウジング本体102Adのベース部121Aの板厚よりも薄肉に形成され、ハウジング本体102Adの内部に備えている。すなわち、ハウジング本体102Adは、ベース部121Aにおける被加圧箇所Zpに相当する部位に金属板112が埋設されるようにインサート成形されている(図30(b),(c)参照)。
これにより、ハウジング本体102Adは、金属板112によって被加圧箇所Zpを補強している。
金属板112は、ハウジング本体102Adにおける少なくとも被加圧箇所Zpに、換言すると、平面視で上述した隆起部111に一致する部位に配設されている。
また、ベース部121Aは、高強度部110Aに金属板112が埋設されている形態においても、高強度部110Aとその周辺とが同じ板厚になるように形成されている(図30(b),(c)参照)。すなわち、ハウジング本体102Adの下面は、高強度部110Aに相当する部位とその周辺とが面一になるように平坦状に形成されている。
上述したように、コネクタ付き電線101Aは、ハウジング本体102Adにおける他の部位が合成樹脂(非金属材料)のみで形成され、高強度部110Aに他の部位よりも強度の高い金属板112(金属製部材)を備えたものである。
前記構成によれば、高強度部110Aに金属板112を備えることで、被加圧箇所Zpが他の部位と比して厚肉化することなく、被加圧箇所Zpの強度を高めることができる。
したがって、ハウジング本体102Adが大型化することなく、被加圧箇所Zpの、下側工具182の加圧に対する強度を高めることができる。
さらに、ハウジング本体102Adにおける、被加圧箇所Zpに金属板112を備えることで、被加圧箇所Zpの剛性を高めることができる。
したがって、電線接続工程において下側工具182からハウジング本体102Adにおける被加圧箇所Zpを介して電線接続部に間接的に入力される加圧力を、電線接続部に効率よく伝えることができる。
さらに、金属板112を、ハウジング本体102Adから露出しないように内部に埋設した状態で備えることで、金属板112の防錆性を高めることができる。
さらにまた、ハウジング本体102Adにおける、被加圧箇所Zpに金属板112を介在させることで、高強度部110に隆起部111を設ける場合と同様、金属板112の配置箇所の特性インピーダンスが低下する傾向がある。この傾向を利用して、所定の範囲内となるように特性インピーダンスを整合することができる。
(第8実施形態)
図31に示すように、第8実施形態のコネクタ付き電線101B(コネクタ105B)に備えられた組付け型コネクタハウジング102B(以下、「組付け型コネクタハウジング102B」と略記する)のカバー102Buには、上下方向に貫通する貫通孔120が形成されている。
貫通孔120は、カバー102Buにおける、ハウジング本体102dの左右各側の電線接続部配置領域162と対向する部位に亘って幅方向(左右方向)に形成されている。
詳しくは、貫通孔120は、カバー102uによってハウジング本体102dを上方から覆った状態において後述する電線接続工程を行う際に、一対の工具181,182のうち、カバー102Buに対して上側に配置された上側工具181(可動工具)が降下しても、上側工具181がカバー102Buに干渉しない大きさ及び形状でカバー102Buに対して形成されている。
換言すると、貫通孔120は、カバー102Buにおける、電線接続工程の際に上側工具108が降下する際に、カバー102Buを上方から下方へ通過する、またはカバー102Buに相当する部位に一時的に存在することを許容する大きさ及び形状で形成されている。
加えて、貫通孔120は、被覆電線103の組付け型コネクタハウジング102への接続部分103Cの特性インピーダンスが所定の範囲内となるように整合する大きさ及び形状で形成されている。
第8実施形態のコネクタ付き電線101Bを製造する方法においては、カバー組み付け工程を、電線接続工程後ではなく、電線配置工程と電線接続工程との間に行う。
具体的には、図31中の矢印s1に示すように、端子配置工程において、接続端子104の電線接続部143を、下側端子収容凹部106dに上方から配置するとともに、図31中の矢印s2に示すように、電線配置工程において、ハウジング本体102dにおける、下側端子収容凹部106dに配置した接続端子104の電線接続部143に対して電線末端部133を上方から配置する。
なお、第8実施形態のコネクタ付き電線101Bを製造する方法については、端子配置工程と電線配置工程とを同時に行ってもよい。すなわち、接続端子104の電線接続部143の上方に電線末端部133を配置した状態で、電線末端部133と共に電線接続部143を下側端子収容凹部106dに配置してもよい。
その後に行うカバー組み付け工程において、図31中の矢印s3に示すように、ハウジング本体102dに対してカバー102Buを上方から覆うようにして組み付ける。
これにより、電線接続部143および電線末端部133は、互いに接続されない状態で組付け型コネクタハウジング102Bの内部に収容されるとともに、カバー102Buに形成された貫通孔120を通じて外部に露出した状態となる。
続いて行う電線接続工程において、下側工具182は、図32(a)に示すように、下側端子収容凹部106dに配置した接続端子104の電線接続部143を、上述したようにハウジング本体102dの被加圧箇所Zp、換言すると高強度部110を介して下側から間接的に当接するように支持する。
さらに、電線接続工程において、電線接続部143に配置された電線末端部133に対して、カバー102Buよりも上方から上側工具181を降下させる。
ここで、ハウジング本体102dは、カバー102Buによって上方から覆われているが、カバー102Buにおける、下側端子収容凹部106dの直上部位には、貫通孔120が形成されている。このため、図32(a)に示すように、電線接続部143に配置された電線末端部133に対して、カバー102Buよりも上方から上側工具181を降下させても図32(b)に示すように、該上側工具181は、カバー102Buに干渉することがなく、電線接続部143と電線末端部133とを直接加圧することができる。一方、下側工具182は、上述したように、ハウジング本体102dの高強度部110を介して電線接続部143を下側から間接的に加圧する(図32(b)参照)。
これにより、上側工具181と下側工具182とで、電線接続部143と電線末端部133とを上下両側から挟み込むように互いに圧着接続することができ、図33(a),(b)に示すように、第8実施形態のコネクタ付き電線101B(コネクタ105B)を得ることができる。
上述した第8実施形態のコネクタ付き電線101Bにおいては、カバー102Buに貫通孔120を形成することで、カバー組み付け工程の後に電線接続工程を行うことが可能となる。換言すると、カバー102Buをハウジング本体102dに対して上方から覆うように組み付けた状態で接続端子104の電線接続部143と電線末端部133とを接続することが可能となる。
これにより、下側端子収容凹部106dに配置した接続端子104や、接続端子104の電線接続部143に配置した電線末端部133が、電線接続工程の際に、下側端子収容凹部106dに対して位置ずれしたり、抜け出たりしないように、これら接続端子104や電線末端部133をカバー102Buによって上方から覆うように保持することができる。
したがって、例えば、現場において電線接続工程を行う場合においても、上側工具181と下側工具182とで、電線接続部143と電線末端部133とを、カバー102Buで抑えない場合と比して、容易に、かつ精度よく接続(圧接)することができる。
また、第8実施形態の組付け型コネクタハウジング102Bは、ハウジング本体102dにおける被加圧箇所Zpに高強度部110としての隆起部111を設けることに加えて、カバー102Buに貫通孔120を形成することで、隆起部111の大きさ及び形状のみならず、貫通孔120の大きさ及び形状に基づいて、被覆電線103のハウジング本体102dへの接続部分103Cの特性インピーダンスが所定の範囲内となるように整合をとることができる。
具体的には、カバー102Buに形成した高強度部110に相当する部位は、カバー102Buを形成する合成樹脂材料よりも誘電性が低い空気によって満たされるため、被覆電線103のハウジング本体102dへの接続部分103Cにおける特性インピーダンスが高くなる傾向にある。一方、ハウジング本体102dに高強度部110としての隆起部111を設けることで、隆起部111の誘電率が空気の誘電率より大きくなることに起因して前記特性インピーダンスが低下する傾向がある。
このように、前記特性インピーダンスに関して、カバー102Buとハウジング本体102dとで、相反する作用が期待できるため、前記特性インピーダンスを、高強度部110と隆起部111のそれぞれの大きさおよび形状に基づいて、きめ細かに整合をとることができる。
また、第8実施形態の組付け型コネクタハウジング102Bは、第6実施形態の組付け型コネクタハウジング102と同様に、カバー102Buをハウジング本体102dとを単一の部材により一体に形成せずに、カバー102Buとハウジング本体102dとを組み付け可能に互いに別部材で構成したものである。
このため、第8実施形態の組付け型コネクタハウジング102Bは、第6実施形態の組付け型コネクタハウジング102と同様に、端子配置工程において、ハウジング本体102dにカバー102Buを取り付けない状態として、接続端子104の電線接続部143を、下側端子収容凹部106dに上方から配置することができる(図31参照)。
さらに、第8実施形態の組付け型コネクタハウジング102Bは、電線配置工程において、ハウジング本体102dにカバー102Buを取り付けない状態として電線接続部143に対して電線末端部133を配置することができる(同図参照)。
すなわち、第8実施形態の組付け型コネクタハウジング102Bは、ハウジング本体102dとカバー102Buとが一体化されたコネクタハウジングのように、製造時において、電線接続部143と電線末端部133とを、該コネクタハウジングの内部に挿入する必要がない。このため、電線接続部143と電線末端部133とを、コネクタハウジングの内部に挿入する場合のように座屈するおそれがなく、ハウジング本体102dに対して上方から容易に配置することができる。
また、第8実施形態のコネクタ付き電線101Bを製造する方法においても、第6実施形態のコネクタ付き電線101を製造する方法と同様に、従来のコネクタ付き電線の製造方法の場合と比して端子配置作業の手間を簡略化することができる。
具体的には、従来のコネクタ付き電線の製造方法においては、接続端子104に備えた電線接続部143と電線末端部133とを接続(圧接)する際に、下側工具182の加圧面182au,182buに接続端子104を配置する作業を要する。さらに、従来のコネクタ付き電線の製造方法においては、電線接続部143と電線末端部133との接続部位にコネクタを取り付けるため、電線末端部133に接続した接続端子104を、コネクタハウジングの内部に挿入する作業を行う必要がある。
これに対して、第8実施形態のコネクタ付き電線101Bを製造する方法においては、従来のコネクタ付き電線の製造方法において行っていた、上述した2つの端子配置作業を、接続端子104および電線末端部133を組付け型コネクタハウジング102Cに配置するという1つの端子配置作業にまとめることができる。
(第9実施形態)
図34(a),(b),(c)に示すように、第9実施形態のコネクタ付き電線101C(コネクタ105C)に備えられた一体型組付け型コネクタハウジング102C(以下、「組付け型コネクタハウジング102C」と略記する)は、第6実施形態の組付け型コネクタハウジング102における、ハウジング本体102dとカバー102Buとのそれぞれに相当する部位が一体に形成されている。
組付け型コネクタハウジング102Cは、第6実施形態の組付け型コネクタハウジング102と同様に内部に端子収容室106を有して形成されている。
具体的には、組付け型コネクタハウジング102Cは、2つの接続端子104が収容できるように少なくとも幅方向(左右方向)に並設された2つの端子収容室106を有して中空状に形成されている。また、図34(b),(c)に示すように、組付け型コネクタハウジング102Cは、カバー102Bu(上面)に相当する部位が上壁部127’として形成されている。さらに、後壁部123’、隔壁部125’及び左右各側の側壁部124’,124’は、何れも、前壁部122と略同じ高さを有する縦壁状に形成されている。端子収容室106は、上側端子収容凹部106uと、下側端子収容凹部106dとに区分けせずに構成されている。
そして、第9実施形態の組付け型コネクタハウジング102Cについても、第8実施形態の組付け型コネクタハウジング102Bと同様に、下壁部に相当するベース部121には、高強度部110としての隆起部111が設けられるとともに、上壁部127’には貫通孔120が形成されている。
第9実施形態のコネクタ付き電線101Cを製造する方法については、端子配置工程において、接続端子104を、後壁部123’に貫通形成された電線配置凹部123aを通じて、組付け型コネクタハウジング102Cの内部に有する端子収容室106に挿入する。
これにより、接続端子104のボックス部141は、端子収容室106におけるボックス部配置領域161に配置されるとともに、接続端子104の電線接続部143は、端子収容室106における電線接続部配置領域162に配置される。
さらに、電線配置工程において、後壁部123’に貫通形成された電線配置凹部123aを通じて、組付け型コネクタハウジング102Cの内部に有する端子収容室106(電線接続部配置領域162)に電線末端部133を挿入する。これにより、電線末端部133は、接続端子104の電線接続部143の上方に配置される。この状態で、電線末端部133および電線接続部143は、互いに接続されていない状態で組付け型コネクタハウジング102Cの内部に収容(格納)される。
なお、第9実施形態のコネクタ付き電線101Cを製造する方法については、端子配置工程と電線配置工程とを同時に行ってもよい。すなわち、接続端子104の電線接続部143の上方に電線末端部133を配置した状態で、これら接続端子104と電線末端部133とを電線配置凹部123aを通じて端子収容室106に同時に挿入してもよい。
続いて行う電線接続工程において、上側工具181が組付け型コネクタハウジング102Cの上壁に干渉することがなく、貫通孔120を通じて、電線接続部143と電線末端部133とに対して直接的に上方から加圧するとともに、下側工具182が電線接続部143と電線末端部133とに対してハウジング本体102dの高強度部110を介して間接的に下方から加圧する。これにより、電線接続部143と電線末端部133とを上下両側から挟み込むように互いに圧着接続することができる。
なお、上述した端子配置工程において、接続端子104を端子収容室106に配置するに際して、電線配置凹部123aを通じて挿入するに限らず、貫通孔120を通じて端子収容室106に挿入してもよい。
上述した第9実施形態のコネクタ付き電線101Cを製造する方法においては、端子配置工程においては電線接続部143を、電線配置工程においては電線末端部133を、それぞれ電線配置凹部123aを通じて端子収容室106に挿入する点で、第8実施形態のコネクタ付き電線101Bを製造する方法とは異なる。
しかしながら、第9実施形態のコネクタ付き電線101Cを製造する方法においても、従来のコネクタ付き電線の製造方法の場合と比して端子配置作業の手間を簡略化することができる。
詳しくは、第9実施形態のコネクタ付き電線101Cを製造する方法においては、電線接続工程の前に、接続端子104を、電線配置凹部123aを通じて組付け型コネクタハウジング102Cの内部に挿入する。その後、電線末端部133を、電線配置凹部123aを通じて組付け型コネクタハウジング102Cの内部に挿入し、電線接続部143の上に配置する。
これにより、電線末端部133と電線接続部143とが予め接続された状態で挿入する場合と比して電線配置凹部123aを通じて端子収容室106にスムーズに挿入することができる。
より詳しくは、例えば、従来のコネクタ付き電線の製造方法のように、電線末端部133と電線接続部143とが予め接続された状態で組付け型コネクタハウジング102Cの内部にまとめて挿入した場合、挿入途中において端子収容室106や電線配置凹部123aの各内壁に引っ掛かり易くなり、座屈することが懸念される。
これに対して、第9実施形態のコネクタ付き電線101Cを製造する方法においては、電線末端部133と電線接続部143とを、電線配置凹部123aを通じて端子収容室106に互いに別々に挿入できるため、それぞれの挿入途中において電線末端部133や接続端子104が座屈することがなくスムーズに挿入することできる。
また、上述した第9実施形態のコネクタ付き電線101Cにおいては、カバー102Buを備えずに、ハウジング本体102dとカバー102Buとのそれぞれに相当する部位が一体に形成された一体型の構成を採用したため、組付け型の構成と比して部品点数を削減できるとともに、製造時にカバー組み付け工程を省略することができる。
さらにまた、第9実施形態のコネクタ付き電線101Cについても、第8実施形態の組付け型コネクタハウジング102Bと同様に、ハウジング本体102dのベース部121に高強度部110としての隆起部111を設けることに加えて、上壁部127’に貫通孔120を形成することで、隆起部111の大きさ及び形状のみならず、貫通孔120の大きさ及び形状に基づいて、被覆電線103のハウジング本体102dへの接続部分103Cの特性インピーダンスが所定の範囲内となるように整合をとることができる。
すなわち、前記特性インピーダンスを、隆起部111の大きさ及び形状のみに基づいて整合する場合と比して、よりきめ細かに整合をとることができる。
(第10実施形態)
本発明の第10実施形態として、コネクタユニット150について図35、図36を用いて説明する。
図35、図36に示すように、本実施形態のコネクタユニット150は、上述した第8実施形態のコネクタ付き電線101Bを複数(当例では2つ)備えるとともに、複数のコネクタ付き電線101Bのそれぞれに備えたコネクタ105B(組付け型コネクタハウジング102B)を保持するユニットハウジング151とを有して構成されている。
なお、図35、図36中の矢印Yは、ユニットハウジング151の奥行方向を示し、矢印Y1は、奥行方向の一方側を示し、矢印Y2は、奥行方向の他方側を示す。また、図35において、コネクタ105Bの外側から組付け型コネクタハウジング102Bに設けられたカバー側貫通孔110uを通じて視認される内部構造(接続端子104と電線末端部133との接続部分)の詳細な図示は省略する。
ユニットハウジング151は、合成樹脂材料により形成されるとともに、複数(当例では2つ)のコネクタ105Bの略全体を嵌め込んで保持する内部空間としてのコネクタ嵌込み部155を備えている。
コネクタ嵌込み部155は、複数のコネクタ105Bに対応して幅方向において複数(当例では2つ)配設され、それぞれが同一形状に形成されるとともに区分けされている。
コネクタ嵌込み部155は、ユニットハウジング151の内部において奥行方向に貫通形成されている。
コネクタ嵌込み部155の奥行方向の一方側には、コネクタ105Bを該コネクタ嵌込み部155に差し込むコネクタ差込み口155aが形成されている。コネクタ嵌込み部155の奥行方向の他方側には、後述する接続相手側コネクタユニット160に備えた雄型端子165を差し込み可能な端子差込み口154(図36参照)が形成されている。
図36に示すように、端子差込み口154は、組付け型コネクタハウジング102Bの前壁部122に設けた2つの挿入孔122a(図22参照)に対応して1つのコネクタ嵌込み部155につき幅方向に2つが配設されている。
すなわち、端子差込み口154は、ユニットハウジング151の奥行方向の他方側の端面に、2つのコネクタ嵌込み部155に対応して幅方向に4つが配設されている(図36参照)。
これにより、本実施形態のコネクタユニット150は、コネクタ嵌込み部155にコネクタ105Bを嵌め込んだ状態において、組付け型コネクタハウジング102Bに設けた挿入孔122aとユニットハウジング151に設けた端子差込み口154とが奥行方向に連通する。
そして、本実施形態のコネクタユニット150は、2つの組付け型コネクタハウジング102Bに対応して多極(当例では4極、すなわち、4つの端子差込み口154)を有する雌型コネクタユニットとして構成される。
また、図35中の符号60は、接続相手側コネクタユニットを示している。接続相手側コネクタユニット160は、本実施形態のコネクタユニット150に奥行方向の他方側から接続可能に4極を有する雄型コネクタユニットとして構成されている。なお、本実施形態の接続相手側コネクタユニット160は、ケーブル163の先端部に接続されているが、基板上に搭載されたコネクタや端子に接続されてもよい。
上述したコネクタユニット150のコネクタ嵌込み部155に、コネクタ105Bを嵌め込んだ状態とし、さらに、該コネクタユニット150に、接続相手側コネクタユニット160を奥行方向の他方側から接続した状態において、接続相手側コネクタユニット160に備えた雄型端子165は、先端に有する突出片165a(タブ)が、端子差込み口154(図36参照)および挿入孔122a(図36参照)を通じてコネクタ105Bの内部に備えた接続端子104のボックス部141(図22,図28参照)に挿入され、接続端子104と電気的に接続される。
また、ユニットハウジング151には、一対のコネクタ嵌込み部155を、幅方向の両側および上方から取り囲むようにシールドシェル157が配設されている。なお、シールドシェル157は、ユニットハウジング151の奥行方向に延びる中心軸周りの全方向を取り囲むなど、全方向のうち少なくとも一方向に配設した構成を採用することができる。
本実施形態のシールドシェル157は、上壁部および左右の側壁部のそれぞれの略全面に対応する大きさを有するように曲げ加工された金属板で形成されており、ユニットハウジング151の上壁部および左右の側壁部のそれぞれの内部に埋設されるようにインサート成形されている。なお、シールドシェル157は、ユニットハウジング151に圧入されていてもよく、ユニットハウジング151の外周を覆うように形成されていてもよい。
コネクタユニット150は、ユニットハウジング151に金属製のシールドシェル157を備えることにより、組付け型コネクタハウジング102Bとコネクタ保持部154との接続部位、および接続相手側コネクタユニット160との接続部位を電磁シールドすることができる。
一方、ユニットハウジング151に保持される2つの組付け型コネクタハウジング102Bに対応する2組のツイストペア電線135は、それぞれのツイストペア電線135の外周側から編組線158によって長手方向に沿って覆われている。そして、シールドシェル157は、被覆電線103の外周を長手方向に沿って覆う編組線158の末端部と電気的に接続されている。
なお、シールドシェル157は、ユニットハウジング151の他、組付け型コネクタハウジング102Bに設けられていてもよく、組付け型コネクタハウジング102Bのみに設けられていてもよい。
また、シールドシェル157は、ユニットハウジング151のコネクタ嵌込み部155の内周と、組付け型コネクタハウジング102Bの外周との両方に設けられた構成を採用してもよい。
この構成においては、ユニットハウジング151のコネクタ嵌込み部155の内周のシールドシェル157と、組付け型コネクタハウジング102Bの外周のシールドシェル(図示せず)が電気的に接続されることとなる。さらに、この構成においては、編組線158は組付け型コネクタハウジング102Bの外周に設けられたシールドシェル(図示せず)と接続されることが好ましい。
また、上述した構成によれば、コネクタ105Bをユニットハウジング151のコネクタ嵌込み部155に嵌め込んだ状態において、組付け型コネクタハウジング102Bの上壁部127’に形成された貫通孔120をコネクタ嵌込み部155の内壁によって覆うことができる。
よって、コネクタ105Bは、ユニットハウジング151のコネクタ嵌込み部155に嵌め込まれることで、嵌め込まずに単品で用いる場合と比して電線接続部143と電線末端部133との接続部分の防水性を高めることができる。
また、本実施形態のコネクタユニット150は、ユニットハウジング151のコネクタ保持部154において複数のコネクタを保持することで、多極(当例では4極)を有する構造を容易に構成することができる。
また、本発明のコネクタユニットは、上述したように、複数のコネクタ嵌込み部155を、ユニットハウジング151の幅方向に配設した構成に限定せず、ユニットハウジングの幅方向および上下方向のうち、少なくとも一方の方向に複数備えた構成とすることができる。
また、本発明のコネクタユニットは、上述したユニットハウジング151のように、コネクタ105Bを収容するコネクタ嵌込み部155のみが設けられた構成に限定せず、図示省略するが、コネクタ105Bを介さずに接続端子104を単独で嵌め込み可能な端子嵌め込み部が設けられた構成を採用してもよい。
この発明は、上述した第1~第5の実施形態の構成のみに限定されるものではなく様々な実施形態で形成することができる。
例えば、上述した実施形態のコネクタ付き電線101,101A,101B,101Cに備えられた被覆電線103は、2本の前記電線を撚り合されて形成されるツイストペア電線を採用したが、ツイストペア電線に限らず、ツイストされていないペア電線を採用してもよい。
具体的には、電線は、互いの間隔が長手方向に沿って略一定になるように、すなわち略並列(平行)に配置された一対の導体131が備えられたペア電線を採用してもよい。
ペア電線は、ツイストされているか否かに関わらず、例えば、リボン電線のように、長手方向に沿って互いの間隔が略一定になるように略並列(平行)に配置された一対の導体131を絶縁被覆部132で一体に被覆したものであってもよい。
或いは、ペア電線は、例えば、電源ケーブルのように、一対の導体131のそれぞれが互いに独立して絶縁被覆部132で被覆したものであってもよい。
さらに、ペア電線は、ツイストされているか否かに関わらず、編組線や金属箔等から成る電磁シールド部材で覆った構成が好ましいが、電磁シールド部材は必須ではなく、電磁シールド部材で覆われていない構成であってもよい。
また、本発明に備えられたコネクタハウジングは、上述した第6実施形態の組付け型コネクタハウジング102のように、ハウジング本体102dとカバー102uとのうち、主にハウジング本体102d(下側端子収容凹部106d)によって接続端子104を保持する構成を採用したが、この構成に限らず、主にカバー102u(上側端子収容凹部106u)によって接続端子104を保持する構成を採用してもよい。
すなわち、本発明に備えられたコネクタハウジングは、接続端子104が、実質的にハウジング本体102d側ではなく、カバー102u側に嵌め込まれた状態で保持される構成を採用してもよい。
また、例えば、被加圧箇所Zpに設けた第6実施形態の隆起部111や、被加圧箇所Zpに備えた第7実施形態の金属板112は、左右の電線接続部配置領域162に対応する被加圧箇所Zpごとに離間するようにそれぞれ独立して設けてもよい。
また、本発明の電線接続部は、上述した電線接続部143のように圧接片144cを備えた構成に限定せず、前述の図1に図示するワイヤバレル部44やインシュレーションバレル部45のように、電線の末端部を絶縁被覆部132で被覆されずに導体131を露出させた形態とし、被覆電線103の末端部を配置した状態で一対の工具により加締めて圧着する圧着片(バレル片)を備えた構成を採用してもよい。
このように、電線接続部に圧着片を備えることで、端子をコネクタハウジングに配置した状態において、電線の末端部において絶縁被覆部132に対して露出させた導体131を圧着片によって覆うように加締めることで、被覆電線103と接続端子104とをしっかりと接続することができる。
また、本発明は、第8実施形態のコネクタ付き電線101Bに備えたカバー102Buのように、カバーに貫通孔を設けた構成を採用することができる。但し、本発明は、カバーに貫通孔を設ける場合は、電線接続工程において、一対の工具181,182のうち、少なくとも上側工具181が通過する、または一時的に存在することを許容する様々な態様(大きさ、形状、部位、数等)で設けることができる。
すなわち、カバー側貫通孔は、電線接続工程において、カバーuによってハウジング本体102dを上方から覆った状態において被覆電線103と接続端子104とを圧接する際に、一対の工具181,182(特に、上側工具181)と干渉しない大きさおよび形状であれば、第8実施形態のカバー側貫通孔120uと異なる形状で形成されたものであってもよい。
また言うまでもなく、本発明は、カバーに貫通孔を設ける構成を、第7実施形態のコネクタ付き電線101Aに備えたカバー102uに適用してもよい。
また、第10実施形態のコネクタユニット150のユニットハウジング151に備えたシールドシェル157は、上述したように、組付け型コネクタハウジング102B、すなわち、第6実施形態の組付け型コネクタハウジング102Bの外周に備えてもよいが、本発明は、この構成に限定されず、第7実施形態の組付け型コネクタハウジング102Aの外周、第8実施形態の組付け型コネクタハウジング102Bの外周、或いは第9実施形態の組付け型コネクタハウジング102Cの外周に備えた構成を採用してもよい。
また、例えば、第6実施形態の組付け型コネクタハウジング102に備えた隔壁部125は、左右各側の後述するボックス部配置領域161を幅方向に仕切るように形成されたものであるが(図22参照)、本発明のコネクタハウジングは、隔壁部125が、端子収容室106(下側端子収容凹部106d)を仕切る構成であれば、電線接続部配置領域162を幅方向に仕切るように縦壁状に形成された構成を採用してもよい。
詳しくは、例えば、図37、図38(a),(b)、図39に示すように、第6実施形態の変形例に係るコネクタ付き電線10101’(組付け型コネクタハウジング102’)は、隔壁部125が、ボックス部隔壁部125aと電線接続部隔壁部125bとを備えて形成され、前壁部122と後壁部123とを前後方向に連結するように直線状に連続して延びている。
電線接続部隔壁部125bは、電線接続部配置領域162(接続部配置部)に配置された電線接続部143を幅方向の内側(中央側)からガイドする構成としている。但し、電線接続部隔壁部125bは、一対の工具181,182により圧接部144と電線末端部133とを上下両側から挟み込むように互いに圧接接続する際に、降下する上側工具181に干渉しないようにボックス部隔壁部125aよりも低背かつ幅小に形成されている。
上記構成によれば、電線接続部隔壁部125bによって、電線接続部配置領域162に配置された電線接続部143のガイド機能を高めることができるため、一対の工具181,182により圧接部144と電線末端部133とを上下両側から圧接接続する際に、接続端子104が位置ずれすることを抑制することができる。
従って、電線末端部133と電線接続部143との接続部分は、組付け型コネクタハウジング102’の内部に、幅方向に並んだ状態で収容されるが、これら一対の接続部分の相対位置は、接続前の相対位置に対して変動しないため、接続部分103Cの特性インピーダンスを、ねらい通りの値、又はその値に極力近似した値とすることができる。
本発明の隔壁部は、一対の工具181,182により圧接部144と電線末端部133とを上下両側から挟み込むように互いに圧接接続する際に、降下する上側工具181に干渉しない配置、形状(大きさ)であれば、上述した電線接続部隔壁部125bの形態に限定せず、他の形態で形成することができる。
例えば、図40(a),(b)に示すように、電線接続部隔壁部125bは、前後方向における、電線接続部143のインシュレーションバレル部145に相当する部位に形成せず、圧接部144に相当する部位のみに形成された構成を採用してもよい。
また、電線接続部に圧着片(バレル片)を備えた構成を採用した場合においても、電線接続部隔壁部125bは、一対の工具により圧接部144と電線末端部133とを上下両側から挟み込むように互いに圧着接続する際に、上側工具に干渉しない配置、形状(大きさ)で形成することができる。
また、高強度部110,110Aは、ベース部121に設けることに限定せず、コネクタハウジングにおける、カバー102u(上壁部)、前壁部122、後壁部123、左右各側の側壁部124,124のうち少なくとも一部に設けてもよい。
また、高強度部110,110Aは、少なくとも被加圧箇所Zpに設けた構成であれば、被加圧箇所Zpのみに設けることに限定しない。例えば、高強度部110は、ベース部121に被加圧箇所Zpから側壁部124,124に至るまで幅広凹部107を一体的に補強するように設けてもよい。
図52に示すように、上述の第6実施形態のコネクタ付き電線101の変形例として、天板部127と一対のカバー側壁部128で構成されたカバー102uが分割されていてもよい。
なお、図52は第6実施形態の変形例であるコネクタ付き電線101Dの分解斜視図を示している。以下の説明において、第6実施形態のコネクタ付き電線101と同じ構成については同じ符号を付してその説明を省略する。
第6実施形態のコネクタ付き電線101の変形例であるコネクタ付き電線101Dは、天板部127と一対のカバー側壁部128とで矢印Fから視て逆向きの凹状であるカバー102uが前後方向において、前側カバー2uFと後側カバー102uBとに2分割されている。
組付け型コネクタハウジング102uFは、ハウジング本体102dにおける端子収容室106を上側Uから覆い、後側カバー102uBはハウジング本体102dにおける電線接続部配置領域162を上側Uから覆うように構成している。
そのため、組付け型コネクタハウジング102uFと後側カバー102uBのカバー側壁部128のそれぞれには、二個の係合孔129uが前後方向に所定間隔を隔てて設けられ、端子収容室106における側壁部124及び電線接続部配置領域162における側壁部124のそれぞれにも二個の係合突起129dが設けられている。
このように構成したコネクタ付き電線101Eでは、ハウジング本体102dに接続端子104を装着し、下側端子収容凹部106dにボックス部141が配置された端子収容室106に組付け型コネクタハウジング102uFを取付け、電線接続部配置領域162に配置された電線接続部143に電線末端部133を圧接工具で接続してから、電線接続部配置領域162に後側カバー102uBを取付けて覆うこととなる。
このように構成されたコネクタ付き電線101Dでは、上述の第6実施形態のコネクタ付き電線101によって奏する効果に加え、電線接続部配置領域162に配置された電線接続部143に電線末端部133を圧接工具で接続する際には、電線接続部配置領域162の矢印Fは開放されているものの、下側端子収容凹部106dにボックス部141が配置された端子収容室106に組付け型コネクタハウジング102uFが取付けられて覆われているため、安定した状態で電線接続部143に電線末端部133を接続することができる。
なお、後側カバー102uBを備えず、組付け型コネクタハウジング102uFのみであってもよい。この場合、電線接続部143に電線末端部133が接続された電線接続部配置領域162の上側Uが開放されたままの状態となる。
これに対し、図53乃至図46に示すように後側カバー102uBを備えず、組付け型コネクタハウジング102uFのみでカバーを構成してもよい。この場合、電線接続部143に電線末端部133が接続された電線接続部配置領域162の上側Uが開放されたままの状態となる。
なお、図53は第6実施形態の別の変形例のコネクタ付き電線101Eの分解斜視図を示し、図54は第6実施形態の別の変形例のコネクタ付き電線101Eを下方から視た斜視図を示している。
図55は第6実施形態における別の変形例の端子配置工程、及び電線配置工程の様子を示した平面図を示し、図56は第6実施形態における別の変形例のコネクタ付き電線101Eの組付け型コネクタハウジング102Eの内部構成を示した平面図を示している。
図57は第6実施形態における別の変形例のコネクタ付き電線101Eの組付け型コネクタハウジング102Eの内部構成を、それぞれ示した横断面図(a),(b)、及び図56のC-C線矢視断面図(c)を示している。
以下の説明において、第6実施形態のコネクタ付き電線101と同じ構成については同じ符号を付してその説明を省略する。
具体的には、上述の第6実施形態のコネクタ付き電線101の別の変形例であるコネクタ付き電線101Eは、上述の実施例のコネクタ付き電線101におけるカバー102uが前後方向に二分割された長さの組付け型コネクタハウジング102uFのみでカバーが構成されている。
このように構成した組付け型コネクタハウジング102Eでは、ハウジング本体102dに接続端子104を装着し、下側端子収容凹部106dにボックス部141が配置された端子収容室106に前側カバー2uFを取付け、電線接続部配置領域162に配置された電線接続部143に電線末端部133を圧接工具で接続してから、電線接続部配置領域162に後側カバー102uBを取付けて覆うこととなる。
そのため、組付け型コネクタハウジング102uFのカバー側壁部128には、二個の係合孔129uが前後方向に所定間隔を隔てて設けられ、端子収容室106における側壁部124にも二個の係合突起129dが設けられている。
なお、組付け型コネクタハウジング102uFはハウジング本体102dにおける端子収容室106に取付けられて下側端子収容凹部106dの上側Uを覆う態様となる。換言すると、端子収容室106に組付け型コネクタハウジング102uFが取付けられても電線接続部配置領域162の上側Uが開放されたままの状態となる。
そのため、電線接続部配置領域162における左右各側の側壁部124E,124Eは、上述のコネクタ付き電線101における電線接続部配置領域162の左右各側の側壁部124,124に比べて、組付け型コネクタハウジング102uFのカバー側壁部128の厚み分厚く形成している。なお、側壁部124Eには係合突起129dは設けられていない。
これにより、図45に示すように、カバー102uEを取付けた組付け型コネクタハウジング102Eの側面は、カバー102uEのカバー側壁部128と側壁部124Eとが面一となる。
このように構成されたコネクタ付き電線101Eでは、上述の第6実施形態のコネクタ付き電線101によって奏する効果に加え、電線接続部配置領域162に配置された電線接続部143に電線末端部133を圧接工具で接続する際には、電線接続部配置領域162の矢印Fは開放されているものの、下側端子収容凹部106dにボックス部141が配置された端子収容室106に組付け型コネクタハウジング102uFが取付けられて覆われているため、安定した状態で電線接続部143に電線末端部133を接続することができる。
続いて、さらに別の変形例であるコネクタ付き電線1Gについて、図58乃至図62とともに説明する。
なお、図58は第6実施形態のさらに別の変形例のコネクタ付き電線101Gの分解斜視図を示している。
図59は第6実施形態のさらに別の変形例のコネクタ付き電線101Gを下方から視た斜視図を示し、図60は第6実施形態におけるさらに別の変形例の端子配置工程、及び電線配置工程の様子を示した平面図を示し、図61は第6実施形態におけるさらに別の変形例のコネクタ付き電線101Gの組付け型コネクタハウジング102gの内部構成を示した平面図を示している。
図62は第6実施形態におけるさらに別の変形例のコネクタ付き電線101Gの組付け型コネクタハウジング102gの内部構成を、それぞれ示した横断面図(a),(b)、及び図61のC-C線矢視断面図(c)を示している。
以下の説明において、第6実施形態のコネクタ付き電線101と同じ構成については同じ符号を付してその説明を省略する。
図58乃至図62に示すコネクタ付き電線101Gは、第6実施形態のコネクタ付き電線101においてカバー102uが取付けられる端子収容室106の部分が一体化されている。
具体的には、組付け型コネクタハウジング102Gは、前後方向の矢印Fの端子収容室106Gが箱状をなし、内部に下側端子収容凹部106dが形成されている。
そして、電線接続部配置領域162には、第6実施形態におけるカバー102uを前後方向に二分割した後側部分のみの後側カバー102uBが装着される。
そのため、後側カバー102uBのカバー側壁部128には、二個の係合孔129uが前後方向に所定間隔を隔てて設けられ、電線接続部配置領域162における側壁部124にも二個の係合突起129dが設けられている。
なお、端子収容室106Gにおける左右各側の側壁部124G,124Gは、第6実施形態における端子収容室6の左右各側の側壁部124,124に比べて、後側カバー102uBのカバー側壁部128の厚み分厚く形成されている。
これにより、図50及び図62に示すように、後側カバー102uBを取付けた組付け型コネクタハウジング102Gの側面は、カバー102uGのカバー側壁部128と端子収容室6の側壁部124Gとが面一となる。
このように構成した組付け型コネクタハウジング102Gでは、ハウジング本体102dに接続端子104を装着し、端子収容室106Gの内部の下側端子収容凹部106dにボックス部141を後方から挿入し、電線接続部配置領域162に配置された電線接続部143に電線末端部133を圧接工具で接続してから、電線接続部配置領域162に後側カバー102uBを取付けて覆うこととなる。
このように構成されたコネクタ付き電線1Gでは、上述の第6実施形態のコネクタ付き電線1によって奏する効果に加え、電線接続部配置領域162に配置された電線接続部143に電線末端部133を圧接工具で接続する際には、電線接続部配置領域162の矢印Fは開放されているものの、箱状の端子収容室106Gの内部の下側端子収容凹部106dにボックス部141が挿入されているため、安定した状態で電線接続部143に電線末端部133を接続することができる。
なお、カバー102uGを備えない態様であってもよい。
次に、上述の第5実施形態及び第10実施形態として説明したコネクタユニット50,150の変形例について図63、図64を用いて説明する。
以下の説明において、第5実施形態及び第10実施形態として説明したコネクタユニット50,150と同じ構成については同じ符号を付してその説明を省略する。
図63、図64に示すように、本実施形態のコネクタユニット50Xは、上述のコネクタユニット50,150と同様に、コネクタ付き電線1,101を複数(当例では2つ)備え、ユニットハウジング51Xに収容している。
上述のコネクタユニット50,150では、コネクタ付き電線1,101の組付け型コネクタハウジング2,102を幅方向に並べてユニットハウジング51,151に収容したが、コネクタユニット50Xは、の組付け型コネクタハウジング2,102を厚み方向に積層してユニットハウジング51Xに収容している。
この場合、接続対象となる接続相手側コネクタユニット60Xには、奥行方向の一方側Y1から視て雄型端子65が略正方形状に配置される。
このように構成されたコネクタユニット50Xは、上述のコネクタユニット50,150と同様の効果を奏するとともに、上述のコネクタユニット50,150に比べて、高さは高くなるものの、幅が狭くなるため、上述のコネクタユニット50,150が配置できないような、幅狭な配置箇所であっても配置することができる。
なお、上述のコネクタユニット50Xは、上下方向に2つの組付け型コネクタハウジング2,102を配置したが、3つ以上の組付け型コネクタハウジング2,102を配置してもよいし、上述のコネクタユニット50,150のように幅方向に複数配置した組付け型コネクタハウジング2,102をさらに上下方向に配置してもよい。
また、上述の説明では、電線接続部配置領域62,162に配置した被覆電線3,103と接続端子4,104とを一対の加圧手段としての上側工具81,181,下側工具82,182で上下方向から挟み込んで接続したが、電線接続部配置領域62,162の上側Uからレーザ溶接や超音波溶接のような溶接工具で溶接して接続してもよい。