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JP7750786B2 - 既設管更生方法 - Google Patents
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JP7750786B2 - 既設管更生方法 - Google Patents

既設管更生方法

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JP7750786B2 JP2022054263A JP2022054263A JP7750786B2 JP 7750786 B2 JP7750786 B2 JP 7750786B2 JP 2022054263 A JP2022054263 A JP 2022054263A JP 2022054263 A JP2022054263 A JP 2022054263A JP 7750786 B2 JP7750786 B2 JP 7750786B2
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Description

本発明は、既設管の内周に沿って螺旋管状の更生管を設けることによって既設管を更生する方法及び該方法に用いられる突っ張り治具に関し、特に屈曲部や段差部などの非直管部を有する既設管に適した既設管更生方法及び突っ張り治具に関する。
下水管などの老朽化した既設管を更生する工法として、自走式の製管機を用いて、既設管の内周に沿って帯状部材を螺旋状に巻回して製管することで、螺旋管状の更生管を構築することは公知である(特許文献1、2等参照)。一般に、この種の製管機は、更生管を張り付かせて内周側から更生管の形状を規制するリンクローラ等の内周規制体を有している(特許文献1等参照)。一方、内周規制体無しで製管する内周規制体レス製管機も知られている(特許文献2等参照)。内周規制体レス製管機においては、駆動部と、螺旋状に巻回した帯状部材の一周違いの対向する縁どうしを凹凸嵌合させる嵌合部とが離れている。
既設管は、真っ直ぐとは限らず、屈曲部や段差部がある場合もある。その場合の対策として、例えば特許文献1においては、製管機の側方に円錐ローラを設けて、該円錐ローラが屈曲部や段差部と接触するようにすることで、製管機が屈曲部や段差部と直接当たるのを防止している。特許文献2においては、製管機に先導ローラを設けることで、製管機の向きや高さを、既設管の曲がりや段差に合わせて調整している。
特開2019-188679号公報 国際公開WO2018/043619(図22)
一般的な内周規制体を有する製管機によって更生管を製管する場合、既設管の屈曲部や段差部に合わせて内周規制体を調整するのが煩雑である。
一方、内周規制体レス製管機においては、そのような調整は不要である。また、駆動部と嵌合部とが離れているため既設管の断面に合わせやすい。しかし、発明者の知見によれば、屈曲部においては製管した更生管が時間の経過に伴い外まわり側に偏る傾向があり、断面が歪むこともある。このような偏りや歪みは、屈曲部から直管部へも伝わる。管軸方向に延びる腹起しを更生管の内周面に押し当てて、偏りや歪みを矯正しようとすると、最少で2つの腹起し用支保工によって腹起しの両端を支持する必要がある。このため、更生管内を通って製管機へ導入される帯状部材が、腹起し用支保工と引っ掛かり易く、歩掛りが低下する。1つの短小な端太を更生管の内周面に局所的に押し当てると、その押し当てた部分だけがへこむおそれがある。
また、前掲特許文献1,2の円錐ローラや先導ローラでは、大きな段差部に対応しにくい。
本発明は、かかる事情に鑑み、既設管に屈曲部や段差部等の非直管部が有る場合に、好ましくは内周規制体レス製管機によって、その非直管部に適応した更生管の製管を行なうことができるようにすることを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明方法は、屈曲部又は段差部を含む非直管部を有する既設管の内周に沿って帯状部材を螺旋状に巻回してなる螺旋管状の更生管を構築する、既設管更生方法であって、
前記非直管部又はその近辺の更生管の内部に、突っ張り治具の突っ張り部材を管径方向へ架け渡し、かつ前記突っ張り部材の幅方向を管周方向へ向け、
前記突っ張り部材の基端部を、前記更生管に突き当てるか、前記更生管を貫通させて前記既設管に突き当て、
前記突っ張り部材の先端部に前記幅方向へ延在するように設けられた押え部材によって、前記更生管を管径方向外側へ押すことを特徴とする。
好ましくは、更生管の製管は、内周規制体レス製管機によって行われる。
突っ張り治具によって、更生管を非直管部の状況に合わせた管径方向へ突っ張ることによって、屈曲部における更生管の偏りや断面の歪みを矯正又は防止したり、段差部においては断面変形させたりできる。これによって、非直管部に適応した更生管の製管を行なうことができる。
押え部材が前記幅方向へ延在されているため、押圧力が局所的になるのを回避でき、更生管が局所的に凹むのを防止できる。
1つの非直線部あたりの前記突っ張り治具の数は、好ましくは1つ(単数)である。これによって、更生管内を通って製管機へ導入される帯状部材と突っ張り治具との引っ掛かりを抑制でき、引っ掛かったとしても簡単に解除でき、歩掛かりの低下を防止できる。
前記非直管部が屈曲部であり、
前記突っ張り部材の先端部を、前記屈曲部又はその近辺の内まわり側の上側四半部分へ向け、
前記突っ張り部材の基端部を、前記屈曲部又はその近辺の外まわり側の下側四半部分へ向け、
前記押え部材によって前記更生管における屈曲部又はその近辺の内まわり側の上側四半部分を管径方向外側へ押すことが好ましい。
屈曲部においては、製管した更生管が外まわり側に偏ったり断面が歪んだりする傾向がある。これに対し、突っ張り治具によって、更生管の内まわり側の上側四半部分を管径方向外側へ押すことによって、偏りや歪みを矯正又は防止できる。これによって、更生管の出来形を向上できる。
前記非直管部が段差部であり、
前記突っ張り部材を前記段差部の高さ方向へ架け渡し、かつ前記基端部を、前記更生管を貫通させて前記既設管に突き当て、
前記更生管の断面形状が、前記高さ方向を短径方向とする楕円形となるよう、前記押え部材によって前記更生管を前記突っ張り部材の先端側かつ前記幅方向の両側へ斜めに押すことが好ましい。
更生管を前記楕円断面に変形させることによって、更生管が段差部を確実に乗り越えるように製管できる。
前記既設管の管頂部には、前記更生管との間に介在されるスペーサを設けることが好ましい。
屈曲部においては、スペーサによって画成された外まわり側のスペースに、製管した更生管が入り込んでくる傾向があるところ、突っ張り治具による突っ張りによって、その入り込みを防止することができる。
製管後の更生管と既設管との間の管間スペースに裏込め材を充填する際は、スペーサによって更生管の浮き上がりを防止できる。
前記既設管更生方法に用いられる突っ張り治具は、前記突っ張り部材が、主突っ張り棒と、前記主突っ張り棒から分岐された複数の分岐突っ張り棒とを含み、
これら分岐突っ張り棒の先端部、又は前記主突っ張り棒及び分岐突っ張り棒の先端部にそれぞれ前記押え部材が設けられていることが好ましい。
これによって、互いに離れた複数の押え部材によって、更生管を広範囲に押圧できる。したがって、更生管を局所的に強く押圧することで更生管が局所的に凹むのを防止できる。
各押え部材における前記更生管の管軸方向に沿う長さが、隣接する押え部材どうしの間隔より短いことが好ましい。
各押え部材の長さを短くすることによって、1つの押え部材を支持する突っ張り部材が1つだけで済む。したがって、更生管内を通って製管機へ導入される帯状部材と突っ張り部材との引っ掛かりを抑制でき、引っ掛かったとしても簡単に解除でき、歩掛かりの低下を防止できる。
前記既設管更生方法に用いられる突っ張り治具は、前記押え部材が、前記突っ張り部材の幅方向へ延び、かつ前記押え部材における管径方向外側を向く面が、円弧状に形成されていてもよい。
これによって、更生管の被押圧範囲の全体を一様に押圧して、所望の曲率に保持できる。当該突っ張り治具の押え部材は、管径方向外側を向く面が外側へ凸の円弧状であればよく、管径方向内側を向く面は平坦面等でもよい。
本発明によれば、既設管に屈曲部や段差部等の非直管部が有る場合に、その非直管部に適応した更生管の製管を良好に行なうことができる。
図1は、本発明の第1実施形態に係る突っ張り治具を用いて更生施工中の、屈曲部を有する既設管の平面断面図である。 図2は、図1のII-II線に沿う、前記更生施工中の既設管の管頂部の側面断面図である。 図3は、図1のIII-III線に沿う、前記更生施工中の既設管の正面断面図である。 図4は、図2に現れた押え部材の斜視図である。 図5(a)~図5(c)は、突っ張り治具の設置場所の変形例を示す、既設管の屈曲部周辺の平面断面図である。 図6は、本発明の第2実施形態に係る突っ張り治具を用いて更生施工中の既設管の正面断面図である。 図7は、本発明の第3実施形態に係る突っ張り治具を用いて更生施工中の既設管の正面断面図である。 図8は、本発明の第4実施形態に係る突っ張り治具を用いて更生施工中の既設管の正面断面図である。 図9は、本発明の第5実施形態を示し、突っ張り治具を用いて更生施工中の、段差部を有する既設管の側面断面図である。 図10は、図9のX-X線に沿う、前記更生施工中の既設管の正面断面図である。 図11は、本発明の第6実施形態を示し、突っ張り治具を用いて更生施工中の、段差部を有する既設管の正面断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面にしたがって説明する。
<第1実施形態(図1~図4)>
図1及び図2は、老朽化した既設管1を更生する様子を示したものである。本実施形態の更生対象の既設管1は、老朽化した下水道管である。図1に示すように、既設管1には、管軸が屈曲ないしはカーブする屈曲部10(非直線部)が設けられている。なお、更生対象の既設管は、下水道管に限らず、上水道管、農業用水管、水力発電導水管、ガス管、トンネル等であってもよい。
既設管1の内周に沿って更生管9が構築されている。更生管9は、既設管1に倣って屈曲部10において屈曲されている。ここで、屈曲部10は、特に区別しない限り、既設管1と更生管9の両方の屈曲部を含むものとする。
更生管9は、帯状部材8(プロファイル)からなる螺旋管である。帯状部材8の主材は、ポリ塩化ビニル等の合成樹脂である。帯状部材8が、既設管1の内周に沿って螺旋状に巻回されるとともに一周ずれて隣接する縁どうしが接合されることによって、螺旋管状の更生管9に製管されている(特許文献1等参照)。
図1及び図3に示すように、帯状部材8から更生管9への製管は、内周規制体レス製管機20によって行われる(特許文献2,3等参照)。製管機20は、駆動部21と嵌合部22を有して、製管中の更生管9の延伸方向の前端部に配置されている。駆動部21と嵌合部22とは、互いに離れて設けられている。
図1及び図3に示すように、帯状部材8における未製管の後続帯部8bが、巻き癖を付けられた状態で、更生管9の延伸方向の後端部(製管開始端部、図1において紙面左端)から更生管9の内部を通って、製管機20の駆動部21の一対の駆動ローラ21a,21bどうしの間へ導入される。後続帯部8bは、駆動部21から送り出され、嵌合ローラ22a及び受け部材22bを含む嵌合部22において、更生管9の延伸方向の前端部と後続帯部8bとの一周違いに対向する縁どうしが凹凸嵌合される。これによって、後続帯部8bが更生管9に組み込まれ、更生管9の製管が進む。製管に伴って、製管機20が、既設管1の内周を螺旋巻回方向に推進(自走)される。
製管中の更生管9の延伸方向の前端部の外周には、外周ワイヤ23が掛け回されている。外周ワイヤ23の両端部23a,23bは、製管機20に係着されている。外周ワイヤ23によって、更生管9の周長ひいては管径を調整できる。
図2に示すように、既設管1の管頂部にはスペーサ60が設けられている。スペーサ60は、既設管1の管軸に沿って延びる四角形断面の長尺棒状に形成されている。スペーサ60には、打ち込みビス61と、突き当てボルト62とが設けられている。打ち込みビス61が既設管1に打ち込まれ、突き当てボルト62が既設管1に突き当てられることによって、スペーサ60が既設管1に対して高さ調節可能に固定されている。
更生管9の管頂部がスペーサ60の下面に当たることによって、既設管1と更生管9の管頂部どうしの間隔が保持されるとともに、更生管9の管底部が既設管1の管底部に着地された状態が保持される。
製管機20によって屈曲部10における更生管9の製管を行なうと、図3の二点鎖線9’にて示すように、屈曲部10及びその近辺の外まわり側12の上側四半部12aでは、更生管9が、時間の経過により、径方向外側へ膨らんで、スペーサ60等によって画成されたスペース12sへ入り込もうとする。これに伴い、図3の二点鎖線9”にて示すように、屈曲部10及びその近辺の内まわり側11の上側四半部11aでは更生管9が径方向内側へ凹もうとする。このため、更生管9が外まわり側12へ偏ろうとし、断面形状が歪もうとする。更生管9は、嵌合部22の伸縮性などによりわずかな屈曲性を備えているが、既設管の屈曲部に十分追従できない場合は、直線状に戻ろうとするからである。
なお、図1に示すように、「内まわり側11」は、屈曲部10だけでなく、それに連なる直管部の屈曲部近辺部分の内まわり側をも含む。同じく、「外まわり側11」は、屈曲部10だけでなく、それに連なる直管部の屈曲部近辺部分の外まわり側をも含む。
図1に示すように、上記の偏りや歪みを矯正又は防止するために、屈曲部10での製管時には突っ張り治具30を用意する。
図3に示すように、突っ張り治具30は、屈曲部10又はその近辺の更生管9の内部に配置される。突っ張り治具30の必要本数は1本(単数)である。突っ張り治具30は、突っ張り部材31と、押え部材40を備えている。突っ張り部材31は、主突っ張り棒32と、2つ(複数)の分岐突っ張り棒33を含む。主突っ張り棒32は、直線状に延びている。
主突っ張り棒32の延び方向の中間部に、概略Y字状の分岐継手34(分岐部)が設けられている。分岐継手34から2つの分岐突っ張り棒33が、主突っ張り棒32に対して斜めに、かつ主突っ張り棒32を挟んで互いに反対側へ延びている。主突っ張り棒32及び2つ(複数)の分岐突っ張り棒33は、互いに同一平面上に配置されている。
ここで、主突っ張り棒32における分岐継手34より先端側の部分32aは、第3の分岐突っ張り棒と見ることもできる。したがって、3つの分岐突っ張り棒32a,33,33が、分岐継手34から三方向へ分岐して延びている。
各分岐突っ張り棒32a,33の先端部には、それぞれジャッキ41を介して、押え部材40が設けられている。ジャッキ41は、レバー付きナット42と、該ナット42に螺合された雄ネジ付きシャフト43と、押え支持部44を含む。ナット42を回すことでシャフト43が、対応する分岐突っ張り棒32a,33の軸方向へ進退される。シャフト43の先端部にコ字状の押え支持部44が設けられている。押え支持部44に押え部材40が嵌め込まれて支持されている。ひいては、突っ張り部材31の先端に押え部材40が支持されている。
図4に示すように、押え部材40は、例えば直方体形状の端太によって構成されている。図3に示すように、分岐突っ張り棒32a,33,33の3つの押え部材40どうしが、突っ張り部材31の長手方向と直交する幅方向へ互いに間隔を置いて配置されている。言い換えると、押え部材40が、突っ張り部材31の幅方向へ延在されている。好ましくは、3つの押え部材40は、更生管9の管周と同じ曲率の仮想円弧上に配置されている。
突っ張り部材31の長手方向及び幅方向の何れとも交差する方向(更生管9の管軸方向)に沿う、各押え部材40の長さL40(図4)は、隣接する押え部材40どうしの間隔D40(図3)よりも十分に短い(L40<D40)。押え部材40の長さL40は、好ましくはL40=数百ミリメートル以下であり、より好ましくはL40=200mm程度である。
突っ張り治具30は、次のように使用される。
図1に示すように、屈曲部10又はその近辺の更生管9内に突っ張り治具30を設置する。好ましくは、屈曲部10よりも更生管9の延伸方向の数十センチメートル~数メートル前方、より好ましくは1メートル程度前方に突っ張り治具30を設置する。
詳しくは、図3に示すように、突っ張り治具30の突っ張り部材31を斜めにして設置位置P30における更生管9の管径方向へ架け渡す。突っ張り部材31の先端部31aは、屈曲部近辺の設置位置P30における内まわり側11の上側四半部分11aへ向ける。突っ張り部材31の基端部31bは、設置位置P30における外まわり側12の下側四半部分12bへ向ける。更生管9の前記下側四半部分12bには貫通穴9fを形成し、突っ張り部材31の基端部31bを貫通穴9fに通して既設管1の内周面に突き当てる。
突っ張り部材31の長手方向(架渡方向)と直交する幅方向は、更生管9の管周方向に沿わせる。厳密に管周方向へ向けられている必要は無く、更生管9の螺旋巻回方向へ向けられていてもよい。
そして、前記幅方向に延在する押え部材40を、更生管9の内周面の管周方向の被押圧範囲Rに突き当てる。被押圧範囲Rは、主として、設置位置P30(屈曲部近辺)における内まわり側11の上側四半部分11aを含む。被押圧範囲Rの下端部は、内まわり側11の下側四半部分11bに及んでいてもよい。複数の押え部材40の過半が更生管9の上側四半部分11aの内周面に突き当てられていればよく、一部の押え部材40’は更生管9の下側四半部分11bの内周面に突き当てられていてもよい。
更に、ジャッキ41の伸長操作によって、突っ張り部材31を突っ張ることで、各押え部材40を更生管9の内周面に強く押し当てる。したがって、更生管9の被押圧範囲Rが、突っ張り治具30によって管径方向外側へ押圧される。突っ張り部材31の基端部31b(反力受け部)が、被押圧範囲Rとは管径方向の反対側の既設管1に突き当てられることによって、前記押圧の反力が得られる。
これによって、更生管9の外まわり側12への偏りを矯正又は防止でき、更生管9を内まわり側11と外まわり側12とのちょうど中間の正規の位置に配置できる。さらには、更生管9の断面の歪みを矯正して、真円形の断面形状を保持できる。したがって、更生管9の出来形を向上できる。
複数の押え部材40によって、更生管9の被押圧範囲Rの複数箇所を押すことによって、更生管9の一箇所だけに押圧力が集中しないようにでき、更生管9の一箇所が局所的に凹むのを防止できる。
突っ張り治具30の数は1つ(単数)で済む。したがって、巻き癖の付いた後続帯部8bが、突っ張り治具30に引っ掛かったり絡まったりしにくい。たとえ、引っ掛かったり絡まったりしても簡単に解くことができる。したがって、歩掛りが低下するのを防止できる。
この結果、屈曲部10(非直管部)があっても、歩掛りの低下を招くことなく、更生管9の偏りを矯正又は防止しながら、内周規制体レス製管機20によって良好な製管を行なうことができる。
このようにして更生管9を製管した後、又は製管完了前に、突っ張り治具30を撤去する。
製管後の更生管9と既設管1との間の管間スペース1sには、モルタル等の裏込め材(図示せず)を充填する。このとき、スペーサ60によって更生管9の浮きを防止できる。これによって、更生管9が既設管1の管底部に着地された状態に保たれ、更生管9の流下勾配を保持できる。
更生管9は、外まわり側への偏りを矯正されて、正規の位置に配置されているから、裏込め材を内まわり側と外まわり側とに均等に充填できる。
その後、裏込め材が硬化されることによって、既設管1と更生管9とが裏込め材を介して構造的に一体化される。
なお、突っ張り治具30の撤去工程は、裏込め材の養生中ないしは硬化後に行ってもよい。
次に、本発明の他の実施形態を説明する。以下の実施形態において、既述の形態と重複する構成に関しては、図面に同一符号を付して説明を簡略化する。
<突っ張り治具の設置位置の変形例(図5)>
突っ張り治具の設置位置P30は、更生管9の延伸方向における屈曲部10よりも前方(図1)に限らない。
図5(a)に示すように、突っ張り治具30を屈曲部10に設置してもよい。
図5(b)に示すように、突っ張り治具30を更生管9の延伸方向における屈曲部10よりも後方の直管部9bの屈曲部近辺部に配置してもよい。
図5(c)に示すように、2つの突っ張り治具30を更生管9の延伸方向における屈曲部10の前後の直管部9a,9bの屈曲部近辺部にそれぞれ配置してもよい。
<第2実施形態(図6)>
図6に示すように、本発明の第2実施形態に係る突っ張り治具30Bにおいては、突っ張り部材31に分岐突っ張り棒33及び分岐継手34(図2)が設けられておらず、それに代えて、突っ張り部材31の主突っ張り棒32の先端部にジャッキ41を介して押え部材70が設けられている。押え部材70は、円弧状(アーチ状)に形成されており、主突っ張り棒32の先端部から突っ張り部材31の幅方向の両側へ延びている。円弧状押え部材70の長さは、被押圧範囲Rの長さに合わせられている。押え部材70における管径方向外側を向く外周面71は、更生管9の内周面に合わせた曲率の円弧状に形成されている。
円弧状押え部材70には、3つ(複数)のピース支持部72が、円弧状の延び方向に互いに離れて設けられている。ピース支持部72は、コ字状ないしはL字状に形成され、押え部材70の外周側へ開く収容凹部72aを有している。各ピース支持部72の収容凹部72aに直方体形状の押えピース73が収容されて支持されている。押えピース73における管径方向の外側を向く外面73aは、円弧状押え部材70の外周面71と面一になっている。
なお、押えピース73の外面73aが、円弧状押え部材70の外周面71より少し突出されていてもよい。押えピース73が、実質的に押え部材としての機能を担っていてもよい。
管軸方向(図6の紙面直交方向)に沿う押えピース73の両端部は、円弧状押え部材70から突出されていてもよい。
突っ張り部材31の先端部と円弧状押え部材70の中央部との間には、ジャッキ41が設けられている。ジャッキ41を操作することによって、押えピース73を含む円弧状押え部材70が、突っ張り部材31の長手方向へ進退される。
突っ張り部材31の基端部31bには、先端のジャッキ41と同様の構造の基端ジャッキ41Bを介して、直方体の端太などからなる基端押え部材40Bが設けられている。基端ジャッキ41Bのコ字状の押え支持部44Bに基端押え部材40Bが嵌め込まれて支持されている。
第2実施形態においては、第1実施形態及びその変形例(図1~図5)と同様に、屈曲部10又はその近辺の更生管9の内部に、突っ張り治具30Bを斜めにして架け渡す。円弧状押え部材70の延び方向を更生管9の管周方向に沿わせて、該押え部材70の外周面71及び押えピース73の外面73aを、更生管9の内周面における内まわり側の上側四半部分を含む被押圧範囲Rに突き当てる。
突っ張り部材31の基端押え部材40Bは、被押圧範囲Rとは管径方向の反対側の更生管9の内周面に突き当てる。更生管9に貫通穴9fを形成する必要はない。
続いて、先端ジャッキ41又は基端ジャッキ41Bを操作することにより、押え部材70によって更生管9の被押圧範囲Rを管径方向の外側へ押圧する。これによって、更生管9の外まわり側12への偏りを矯正又は防止できる。
<第3実施形態(図7)>
図7に示すように、本発明の第3実施形態に係る突っ張り治具30Cにおいては、突っ張り部材31の基端側部分に基端分岐継手35及び2つの基端分岐突っ張り棒36が設けられている。基端分岐継手35は、先端の分岐継手34を180度反転させた構造になっている。基端分岐継手35から2つの基端分岐突っ張り棒36が、主突っ張り棒32の基端部に対して斜めに、かつ主突っ張り棒32を挟んで互いに反対側へ延びている。主突っ張り棒32の基端部及び2つの基端分岐突っ張り棒36が、それぞれ更生管9を貫通して、既設管1の外まわり側12の下側四半部分に突き当てられている。これによって、更生管9の被押圧範囲Rを押圧する際の反力を3点で得ることができる。
なお、主突っ張り棒32の基端部及び2つの基端分岐突っ張り棒36にそれぞれ基端押え部材40B(図6参照)を設け、これら基端押え部材40Bを更生管9の内周面に押し当てることにしてもよい。
<第4実施形態(図8)>
図8に示すように、本発明の第4実施形態に係る突っ張り治具30Dにおいては、突っ張り部材31の主突っ張り棒32から、y字状の分岐継手34Dを介して、1つ(単数)の分岐突っ張り棒33が斜めに分岐して延び出ている。主突っ張り棒32及び分岐突っ張り棒33の先端部にそれぞれ押え部材40が設けられている。したがって、突っ張り治具30Dには、2つの押え部材40が設けられている。これら2つの押え部材40が、更生管9の内周面における内まわり側11の上側四半部分11aに押し当てられている。主突っ張り棒32の角度は、第1実施形態(図3)よりも鉛直側へ起こされている。
<第5実施形態(図9~図10)>
図9に示すように、本発明の第5実施形態においては、既設管1に段差部1d(非直線部)が形成されている。既設管1における段差部1dを挟んで管軸方向の両側の管部分1e,1fが上下にずれている。高所側管部分1fの管軸は、低所側管部分1eの管軸より上方にずれている。
図9及び図10に示すように、第5実施形態においては、第1実施形態と同様の突っ張り治具30が用いられている。突っ張り治具30が、段差部1d又はその近辺における更生管9の内部に設置されている。好ましくは、突っ張り治具30は、段差部1dよりも更生管9の延伸方向の数十センチメートル~数メートル程度後方、より好ましくは1メートル程度後方の低所側管部分1eに設置される。
図10に示すように、突っ張り治具30の突っ張り部材31が、上下方向すなわち段差部1dの高さ方向へ架け渡されている。突っ張り部材31の上方を向く先端部の3つ(複数)の押え部材40が、更生管9の管頂部を中心とする管周方向の被押圧範囲R’に押し当てられている。突っ張り部材31の下方を向く基端部は、更生管9の管底部を貫通して既設管1の管底部に突き当てられている。
さらに、3つ(複数)のジャッキ41の伸縮量が互いに調節され、ひいては、3つ(複数)の押え部材40の突出高さが互いに調節されている。特に、両側の押え部材40が、中央の押え部材40よりも大きく突出されている。これら押え部材40によって、更生管9が、上方すなわち突っ張り部材31の先端側、かつ突っ張り部材31の幅方向の両側へ斜めに押されている。これによって、更生管9の断面形状が、上下方向(段差部1dの高さ方向)を短径方向とする楕円形に変形されている。
この断面変形によって、更生管9の管底部が、浮き上がって高所側管部分1fの管底部より上方に位置されるようにできる。これによって、更生管9を、低所側管部分1eから段差部1dを乗り越えるように容易に製管することができる。段差部1dの高さが多少大きくても確実に乗り越えることができる。
<第6実施形態(図11)>
図11に示すように、本発明の第6実施形態は、第5実施形態(図9~図10)の変形例であり、既設管1の管軸が、段差部1dにおいて斜めにずれている。段差部1dを挟んで管軸方向の両側の管部分1e,1fが、上下にずれているだけでなく、管軸方向と直交する水平方向(図11において左右)へもずれている。この場合、突っ張り治具30の突っ張り部材31が、段差部1dの斜めをなす高さ方向に沿うように、斜めに架け渡される。これによって、更生管9の断面形状が、斜め方向(段差部1dの高さ方向)を短径方向とする楕円形に変形され、段差部1dを乗り越えるように製管することができる。
なお、両側部分1e,1fが水平方向にずれている場合は、突っ張り部材31が、水平(段差部1dの高さ方向)に架け渡される。
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の改変をなすことができる。
例えば、押え部材40の数は、3つ(図3)又は2つ(図8)に限らず、4つ以上でもよい。4つ以上の押え部材40が、突っ張り部材31の幅方向に間隔を置いて設けられていてもよい。
第1実施形態(図3)等において、主突っ張り棒32における分岐継手34より先端側の部分32aを省略してもよい。すなわち、主突っ張り棒32の先端部が、突っ張り部材31の架渡方向の中間部に配置され、該主突っ張り棒32の先端部から複数の分岐突っ張り部材33が分岐され、これら分岐突っ張り部材33の先端部に押え部材40がそれぞれ設けられていてもよい。
第1実施形態(図3)等において、突っ張り部材31の基端部31bが、第2実施形態(図6)と同様の基端押え部材40Bを有し、該基端押え部材40Bが、更生管9の内周面に突き当てられていてもよい。
第2実施形態(図6)において、基端押え部材40Bを省略し、突っ張り部材31の基端部31bが、第1実施形態(図3)等と同様に更生管9を貫通して、既設管1に突き当てられていてもよい。第2実施形態(図6)における押え部材70は、管径方向外側を向く面71が外側へ凸の円弧状であればよく、押え部材70の管径方向内側を向く面は、必ずしも円弧状である必要はなく平坦面等でもよい。
突っ張り部材31は、直線状が好ましいが、押え部材40の反力を取れるなら、直線状でなくてもよく、例えば折れ曲がった形状であってもよい。
スペーサー60は、管頂部に一つ設けられているが、管頂部に複数設けられてもよい。
本発明は、例えば、老朽化した下水道管の更生技術に適用できる。
1 既設管
1d 段差部(非直線部)
1e 低所側管部分
1f 高所側管部分
8 帯状部材
9 更生管
10 屈曲部
20 内周規制体レス製管機
30 突っ張り治具
30B,30C,30D 突っ張り治具
30C 突っ張り治具
31 突っ張り部材
32 主突っ張り棒
33 分岐突っ張り棒
34,34D 分岐継手(分岐部)
35 基端分岐継手
36 基端分岐突っ張り棒
40 押え部材
40B 基端押え部材
41 ジャッキ
41B 基端ジャッキ
11 内まわり側
11a 上側四半部
11b 下側四半部分
12 外まわり側
12a 上側四半部
12b 下側四半部分
70 押え部材
73 押えピース
R 被押圧範囲
R’ 被押圧範囲

Claims (6)

  1. 屈曲部を含む非直管部を有する既設管の内周に沿って帯状部材を螺旋状に巻回してなる螺旋管状の更生管を構築する、既設管更生方法であって、
    前記非直管部又はその近辺の更生管の内部に、突っ張り治具の突っ張り部材を管径方向へ架け渡し、かつ前記突っ張り部材の幅方向を管周方向へ向け、
    前記突っ張り部材の先端部を、前記屈曲部又はその近辺の内まわり側の上側四半部分へ向け、
    前記突っ張り部材の基端部を、前記屈曲部又はその近辺の外まわり側の下側四半部分へ向けて前記更生管に突き当てるか、前記更生管を貫通させて前記既設管に突き当て、
    前記突っ張り部材の先端部に前記幅方向へ延在するように設けられた押え部材によって、前記更生管における前記屈曲部又はその近辺の内まわり側の上側四半部分を管径方向外側へ押すことを特徴とする既設管更生方法。
  2. 段差部を含む非直管部を有する既設管の内周に沿って帯状部材を螺旋状に巻回してなる螺旋管状の更生管を構築する、既設管更生方法であって、
    前記非直管部又はその近辺の更生管の内部に、突っ張り治具の突っ張り部材を管径方向ひいては前記段差部の高さ方向へ架け渡し、かつ前記突っ張り部材の幅方向を管周方向へ向け、
    前記突っ張り部材の基端部を、前記更生管を貫通させて前記既設管に突き当て、
    前記突っ張り部材の先端部に前記幅方向へ延在するように設けられた押え部材によって、前記更生管の断面形状が、前記高さ方向を短径方向とする楕円形となるよう、前記更生管を管径方向外側へ、しかも前記突っ張り部材の先端側かつ前記幅方向の両側へ斜めに押すことを特徴とする既設管更生方法。
  3. 屈曲部又は段差部を含む非直管部を有する既設管の内周に沿って帯状部材を螺旋状に巻回してなる螺旋管状の更生管を構築する、既設管更生方法であって、
    前記非直管部又はその近辺の更生管の内部に、突っ張り治具の突っ張り部材を管径方向へ架け渡し、かつ前記突っ張り部材の幅方向を管周方向へ向け、
    前記突っ張り部材の基端部を、前記更生管に突き当てるか、前記更生管を貫通させて前記既設管に突き当て、
    前記突っ張り部材の先端部に前記幅方向へ延在するように設けられた押え部材によって、前記更生管を管径方向外側へ押し、
    前記既設管の管頂部には、前記更生管との間に介在されるスペーサを設けることを特徴とする既設管更生方法。
  4. 前記突っ張り部材が、主突っ張り棒と、前記主突っ張り棒から分岐された複数の分岐突っ張り棒とを含み、
    これら分岐突っ張り棒の先端部、又は前記主突っ張り棒及び分岐突っ張り棒の先端部にそれぞれ前記押え部材が設けられていることを特徴とする請求項1~3の何れか1項に記載の既設管更生方法
  5. 各押え部材における前記更生管の管軸方向に沿う長さが、隣接する押え部材どうしの間隔より短いことを特徴とする請求項に記載の既設管更生方法
  6. 前記押え部材が、前記突っ張り部材の幅方向へ延び、かつ前記押え部材における管径方向外側を向く面が、円弧状に形成されていることを特徴とする請求項1~3の何れか1項に記載の既設管更生方法
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