JP7750786B2 - 既設管更生方法 - Google Patents
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Description
一方、内周規制体レス製管機においては、そのような調整は不要である。また、駆動部と嵌合部とが離れているため既設管の断面に合わせやすい。しかし、発明者の知見によれば、屈曲部においては製管した更生管が時間の経過に伴い外まわり側に偏る傾向があり、断面が歪むこともある。このような偏りや歪みは、屈曲部から直管部へも伝わる。管軸方向に延びる腹起しを更生管の内周面に押し当てて、偏りや歪みを矯正しようとすると、最少で2つの腹起し用支保工によって腹起しの両端を支持する必要がある。このため、更生管内を通って製管機へ導入される帯状部材が、腹起し用支保工と引っ掛かり易く、歩掛りが低下する。1つの短小な端太を更生管の内周面に局所的に押し当てると、その押し当てた部分だけがへこむおそれがある。
本発明は、かかる事情に鑑み、既設管に屈曲部や段差部等の非直管部が有る場合に、好ましくは内周規制体レス製管機によって、その非直管部に適応した更生管の製管を行なうことができるようにすることを目的とする。
前記非直管部又はその近辺の更生管の内部に、突っ張り治具の突っ張り部材を管径方向へ架け渡し、かつ前記突っ張り部材の幅方向を管周方向へ向け、
前記突っ張り部材の基端部を、前記更生管に突き当てるか、前記更生管を貫通させて前記既設管に突き当て、
前記突っ張り部材の先端部に前記幅方向へ延在するように設けられた押え部材によって、前記更生管を管径方向外側へ押すことを特徴とする。
好ましくは、更生管の製管は、内周規制体レス製管機によって行われる。
押え部材が前記幅方向へ延在されているため、押圧力が局所的になるのを回避でき、更生管が局所的に凹むのを防止できる。
1つの非直線部あたりの前記突っ張り治具の数は、好ましくは1つ(単数)である。これによって、更生管内を通って製管機へ導入される帯状部材と突っ張り治具との引っ掛かりを抑制でき、引っ掛かったとしても簡単に解除でき、歩掛かりの低下を防止できる。
前記突っ張り部材の先端部を、前記屈曲部又はその近辺の内まわり側の上側四半部分へ向け、
前記突っ張り部材の基端部を、前記屈曲部又はその近辺の外まわり側の下側四半部分へ向け、
前記押え部材によって前記更生管における屈曲部又はその近辺の内まわり側の上側四半部分を管径方向外側へ押すことが好ましい。
屈曲部においては、製管した更生管が外まわり側に偏ったり断面が歪んだりする傾向がある。これに対し、突っ張り治具によって、更生管の内まわり側の上側四半部分を管径方向外側へ押すことによって、偏りや歪みを矯正又は防止できる。これによって、更生管の出来形を向上できる。
前記突っ張り部材を前記段差部の高さ方向へ架け渡し、かつ前記基端部を、前記更生管を貫通させて前記既設管に突き当て、
前記更生管の断面形状が、前記高さ方向を短径方向とする楕円形となるよう、前記押え部材によって前記更生管を前記突っ張り部材の先端側かつ前記幅方向の両側へ斜めに押すことが好ましい。
更生管を前記楕円断面に変形させることによって、更生管が段差部を確実に乗り越えるように製管できる。
屈曲部においては、スペーサによって画成された外まわり側のスペースに、製管した更生管が入り込んでくる傾向があるところ、突っ張り治具による突っ張りによって、その入り込みを防止することができる。
製管後の更生管と既設管との間の管間スペースに裏込め材を充填する際は、スペーサによって更生管の浮き上がりを防止できる。
これら分岐突っ張り棒の先端部、又は前記主突っ張り棒及び分岐突っ張り棒の先端部にそれぞれ前記押え部材が設けられていることが好ましい。
これによって、互いに離れた複数の押え部材によって、更生管を広範囲に押圧できる。したがって、更生管を局所的に強く押圧することで更生管が局所的に凹むのを防止できる。
各押え部材の長さを短くすることによって、1つの押え部材を支持する突っ張り部材が1つだけで済む。したがって、更生管内を通って製管機へ導入される帯状部材と突っ張り部材との引っ掛かりを抑制でき、引っ掛かったとしても簡単に解除でき、歩掛かりの低下を防止できる。
これによって、更生管の被押圧範囲の全体を一様に押圧して、所望の曲率に保持できる。当該突っ張り治具の押え部材は、管径方向外側を向く面が外側へ凸の円弧状であればよく、管径方向内側を向く面は平坦面等でもよい。
<第1実施形態(図1~図4)>
図1及び図2は、老朽化した既設管1を更生する様子を示したものである。本実施形態の更生対象の既設管1は、老朽化した下水道管である。図1に示すように、既設管1には、管軸が屈曲ないしはカーブする屈曲部10(非直線部)が設けられている。なお、更生対象の既設管は、下水道管に限らず、上水道管、農業用水管、水力発電導水管、ガス管、トンネル等であってもよい。
更生管9の管頂部がスペーサ60の下面に当たることによって、既設管1と更生管9の管頂部どうしの間隔が保持されるとともに、更生管9の管底部が既設管1の管底部に着地された状態が保持される。
図3に示すように、突っ張り治具30は、屈曲部10又はその近辺の更生管9の内部に配置される。突っ張り治具30の必要本数は1本(単数)である。突っ張り治具30は、突っ張り部材31と、押え部材40を備えている。突っ張り部材31は、主突っ張り棒32と、2つ(複数)の分岐突っ張り棒33を含む。主突っ張り棒32は、直線状に延びている。
図1に示すように、屈曲部10又はその近辺の更生管9内に突っ張り治具30を設置する。好ましくは、屈曲部10よりも更生管9の延伸方向の数十センチメートル~数メートル前方、より好ましくは1メートル程度前方に突っ張り治具30を設置する。
突っ張り治具30の数は1つ(単数)で済む。したがって、巻き癖の付いた後続帯部8bが、突っ張り治具30に引っ掛かったり絡まったりしにくい。たとえ、引っ掛かったり絡まったりしても簡単に解くことができる。したがって、歩掛りが低下するのを防止できる。
この結果、屈曲部10(非直管部)があっても、歩掛りの低下を招くことなく、更生管9の偏りを矯正又は防止しながら、内周規制体レス製管機20によって良好な製管を行なうことができる。
製管後の更生管9と既設管1との間の管間スペース1sには、モルタル等の裏込め材(図示せず)を充填する。このとき、スペーサ60によって更生管9の浮きを防止できる。これによって、更生管9が既設管1の管底部に着地された状態に保たれ、更生管9の流下勾配を保持できる。
更生管9は、外まわり側への偏りを矯正されて、正規の位置に配置されているから、裏込め材を内まわり側と外まわり側とに均等に充填できる。
その後、裏込め材が硬化されることによって、既設管1と更生管9とが裏込め材を介して構造的に一体化される。
なお、突っ張り治具30の撤去工程は、裏込め材の養生中ないしは硬化後に行ってもよい。
<突っ張り治具の設置位置の変形例(図5)>
突っ張り治具の設置位置P30は、更生管9の延伸方向における屈曲部10よりも前方(図1)に限らない。
図5(a)に示すように、突っ張り治具30を屈曲部10に設置してもよい。
図5(b)に示すように、突っ張り治具30を更生管9の延伸方向における屈曲部10よりも後方の直管部9bの屈曲部近辺部に配置してもよい。
図5(c)に示すように、2つの突っ張り治具30を更生管9の延伸方向における屈曲部10の前後の直管部9a,9bの屈曲部近辺部にそれぞれ配置してもよい。
図6に示すように、本発明の第2実施形態に係る突っ張り治具30Bにおいては、突っ張り部材31に分岐突っ張り棒33及び分岐継手34(図2)が設けられておらず、それに代えて、突っ張り部材31の主突っ張り棒32の先端部にジャッキ41を介して押え部材70が設けられている。押え部材70は、円弧状(アーチ状)に形成されており、主突っ張り棒32の先端部から突っ張り部材31の幅方向の両側へ延びている。円弧状押え部材70の長さは、被押圧範囲Rの長さに合わせられている。押え部材70における管径方向外側を向く外周面71は、更生管9の内周面に合わせた曲率の円弧状に形成されている。
なお、押えピース73の外面73aが、円弧状押え部材70の外周面71より少し突出されていてもよい。押えピース73が、実質的に押え部材としての機能を担っていてもよい。
管軸方向(図6の紙面直交方向)に沿う押えピース73の両端部は、円弧状押え部材70から突出されていてもよい。
突っ張り部材31の基端押え部材40Bは、被押圧範囲Rとは管径方向の反対側の更生管9の内周面に突き当てる。更生管9に貫通穴9fを形成する必要はない。
続いて、先端ジャッキ41又は基端ジャッキ41Bを操作することにより、押え部材70によって更生管9の被押圧範囲Rを管径方向の外側へ押圧する。これによって、更生管9の外まわり側12への偏りを矯正又は防止できる。
図7に示すように、本発明の第3実施形態に係る突っ張り治具30Cにおいては、突っ張り部材31の基端側部分に基端分岐継手35及び2つの基端分岐突っ張り棒36が設けられている。基端分岐継手35は、先端の分岐継手34を180度反転させた構造になっている。基端分岐継手35から2つの基端分岐突っ張り棒36が、主突っ張り棒32の基端部に対して斜めに、かつ主突っ張り棒32を挟んで互いに反対側へ延びている。主突っ張り棒32の基端部及び2つの基端分岐突っ張り棒36が、それぞれ更生管9を貫通して、既設管1の外まわり側12の下側四半部分に突き当てられている。これによって、更生管9の被押圧範囲Rを押圧する際の反力を3点で得ることができる。
なお、主突っ張り棒32の基端部及び2つの基端分岐突っ張り棒36にそれぞれ基端押え部材40B(図6参照)を設け、これら基端押え部材40Bを更生管9の内周面に押し当てることにしてもよい。
図8に示すように、本発明の第4実施形態に係る突っ張り治具30Dにおいては、突っ張り部材31の主突っ張り棒32から、y字状の分岐継手34Dを介して、1つ(単数)の分岐突っ張り棒33が斜めに分岐して延び出ている。主突っ張り棒32及び分岐突っ張り棒33の先端部にそれぞれ押え部材40が設けられている。したがって、突っ張り治具30Dには、2つの押え部材40が設けられている。これら2つの押え部材40が、更生管9の内周面における内まわり側11の上側四半部分11aに押し当てられている。主突っ張り棒32の角度は、第1実施形態(図3)よりも鉛直側へ起こされている。
図9に示すように、本発明の第5実施形態においては、既設管1に段差部1d(非直線部)が形成されている。既設管1における段差部1dを挟んで管軸方向の両側の管部分1e,1fが上下にずれている。高所側管部分1fの管軸は、低所側管部分1eの管軸より上方にずれている。
図11に示すように、本発明の第6実施形態は、第5実施形態(図9~図10)の変形例であり、既設管1の管軸が、段差部1dにおいて斜めにずれている。段差部1dを挟んで管軸方向の両側の管部分1e,1fが、上下にずれているだけでなく、管軸方向と直交する水平方向(図11において左右)へもずれている。この場合、突っ張り治具30の突っ張り部材31が、段差部1dの斜めをなす高さ方向に沿うように、斜めに架け渡される。これによって、更生管9の断面形状が、斜め方向(段差部1dの高さ方向)を短径方向とする楕円形に変形され、段差部1dを乗り越えるように製管することができる。
なお、両側部分1e,1fが水平方向にずれている場合は、突っ張り部材31が、水平(段差部1dの高さ方向)に架け渡される。
例えば、押え部材40の数は、3つ(図3)又は2つ(図8)に限らず、4つ以上でもよい。4つ以上の押え部材40が、突っ張り部材31の幅方向に間隔を置いて設けられていてもよい。
第1実施形態(図3)等において、主突っ張り棒32における分岐継手34より先端側の部分32aを省略してもよい。すなわち、主突っ張り棒32の先端部が、突っ張り部材31の架渡方向の中間部に配置され、該主突っ張り棒32の先端部から複数の分岐突っ張り部材33が分岐され、これら分岐突っ張り部材33の先端部に押え部材40がそれぞれ設けられていてもよい。
第1実施形態(図3)等において、突っ張り部材31の基端部31bが、第2実施形態(図6)と同様の基端押え部材40Bを有し、該基端押え部材40Bが、更生管9の内周面に突き当てられていてもよい。
第2実施形態(図6)において、基端押え部材40Bを省略し、突っ張り部材31の基端部31bが、第1実施形態(図3)等と同様に更生管9を貫通して、既設管1に突き当てられていてもよい。第2実施形態(図6)における押え部材70は、管径方向外側を向く面71が外側へ凸の円弧状であればよく、押え部材70の管径方向内側を向く面は、必ずしも円弧状である必要はなく平坦面等でもよい。
突っ張り部材31は、直線状が好ましいが、押え部材40の反力を取れるなら、直線状でなくてもよく、例えば折れ曲がった形状であってもよい。
スペーサー60は、管頂部に一つ設けられているが、管頂部に複数設けられてもよい。
1d 段差部(非直線部)
1e 低所側管部分
1f 高所側管部分
8 帯状部材
9 更生管
10 屈曲部
20 内周規制体レス製管機
30 突っ張り治具
30B,30C,30D 突っ張り治具
30C 突っ張り治具
31 突っ張り部材
32 主突っ張り棒
33 分岐突っ張り棒
34,34D 分岐継手(分岐部)
35 基端分岐継手
36 基端分岐突っ張り棒
40 押え部材
40B 基端押え部材
41 ジャッキ
41B 基端ジャッキ
11 内まわり側
11a 上側四半部
11b 下側四半部分
12 外まわり側
12a 上側四半部
12b 下側四半部分
70 押え部材
73 押えピース
R 被押圧範囲
R’ 被押圧範囲
Claims (6)
- 屈曲部を含む非直管部を有する既設管の内周に沿って帯状部材を螺旋状に巻回してなる螺旋管状の更生管を構築する、既設管更生方法であって、
前記非直管部又はその近辺の更生管の内部に、突っ張り治具の突っ張り部材を管径方向へ架け渡し、かつ前記突っ張り部材の幅方向を管周方向へ向け、
前記突っ張り部材の先端部を、前記屈曲部又はその近辺の内まわり側の上側四半部分へ向け、
前記突っ張り部材の基端部を、前記屈曲部又はその近辺の外まわり側の下側四半部分へ向けて前記更生管に突き当てるか、前記更生管を貫通させて前記既設管に突き当て、
前記突っ張り部材の先端部に前記幅方向へ延在するように設けられた押え部材によって、前記更生管における前記屈曲部又はその近辺の内まわり側の上側四半部分を管径方向外側へ押すことを特徴とする既設管更生方法。 - 段差部を含む非直管部を有する既設管の内周に沿って帯状部材を螺旋状に巻回してなる螺旋管状の更生管を構築する、既設管更生方法であって、
前記非直管部又はその近辺の更生管の内部に、突っ張り治具の突っ張り部材を管径方向ひいては前記段差部の高さ方向へ架け渡し、かつ前記突っ張り部材の幅方向を管周方向へ向け、
前記突っ張り部材の基端部を、前記更生管を貫通させて前記既設管に突き当て、
前記突っ張り部材の先端部に前記幅方向へ延在するように設けられた押え部材によって、前記更生管の断面形状が、前記高さ方向を短径方向とする楕円形となるよう、前記更生管を管径方向外側へ、しかも前記突っ張り部材の先端側かつ前記幅方向の両側へ斜めに押すことを特徴とする既設管更生方法。 - 屈曲部又は段差部を含む非直管部を有する既設管の内周に沿って帯状部材を螺旋状に巻回してなる螺旋管状の更生管を構築する、既設管更生方法であって、
前記非直管部又はその近辺の更生管の内部に、突っ張り治具の突っ張り部材を管径方向へ架け渡し、かつ前記突っ張り部材の幅方向を管周方向へ向け、
前記突っ張り部材の基端部を、前記更生管に突き当てるか、前記更生管を貫通させて前記既設管に突き当て、
前記突っ張り部材の先端部に前記幅方向へ延在するように設けられた押え部材によって、前記更生管を管径方向外側へ押し、
前記既設管の管頂部には、前記更生管との間に介在されるスペーサを設けることを特徴とする既設管更生方法。 - 前記突っ張り部材が、主突っ張り棒と、前記主突っ張り棒から分岐された複数の分岐突っ張り棒とを含み、
これら分岐突っ張り棒の先端部、又は前記主突っ張り棒及び分岐突っ張り棒の先端部にそれぞれ前記押え部材が設けられていることを特徴とする請求項1~3の何れか1項に記載の既設管更生方法。 - 各押え部材における前記更生管の管軸方向に沿う長さが、隣接する押え部材どうしの間隔より短いことを特徴とする請求項4に記載の既設管更生方法。
- 前記押え部材が、前記突っ張り部材の幅方向へ延び、かつ前記押え部材における管径方向外側を向く面が、円弧状に形成されていることを特徴とする請求項1~3の何れか1項に記載の既設管更生方法。
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Citations (3)
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2022
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