JP7753082B2 - 眼科撮像装置、眼科撮像装置の制御方法、及びプログラム - Google Patents
眼科撮像装置、眼科撮像装置の制御方法、及びプログラムInfo
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Description
測定光を放射する測定光源と、被検眼の眼内を所定の走査情報に従って該測定光で走査する走査光学系と、前記測定光の前記被検眼からの戻り光を受光して受光信号を発生する受光光学系と、を有する撮像ヘッドと、
前記走査情報と、前記受光信号とを用いて画像を生成する画像生成手段と、
前記生成された画像であって、所定の動きの下の同じ被検眼に関する同種の複数の画像を記憶する記憶手段と、
前記記憶された画像に基づいて前記所定の動きを検出する手段と、
前記被検眼の硝子体内に存在する混濁部位であって、前記所定の動きに誘発されて前記検出された所定の動きとは異なる動きをする前記混濁部位の存在する領域を、前記記憶された複数の画像の少なくとも2つを用いて識別し、前記混濁部位の動きに関する情報を、前記記憶された画像の少なくとも2つを用いて算出する算出手段と、
を備える。
以下、添付の図面を参照して本発明の好適な第1の実施例に係る眼科撮像装置及びその制御方法の一例について説明する。本実施例に係る眼科撮像装置は、取得した画像を用い、該画像から硝子体混濁部位等の被検眼内で被検眼の動きに誘発されて該被検眼とは異なる動きを行う移動体を抽出する眼科撮像装置の一態様として示される。
まず撮像ヘッド110の構成について説明する。図2は撮像ヘッド110の光学構成の一例の概略を模式的に示したものである。
次に制御装置120について説明する。図1(b)は、制御装置120の制御構成を示すブロック図である。本実施例に係る制御装置120は、画像生成部121、記憶部122、制御部123、解析部124、取得部125、及び指示発生部128を備える。
検者は、検査に先立って、撮像ヘッド110の起動準備が完了後、図4に例示するアプリケーションウィンドウ400を表示部130に表示させる。そして、患者/検査選択画面のタブ450を用いて、患者/検査選択画面を選択し、該画面から検査対象である患者の入力或いは選択を行う。例えば初診であれば、検者は患者入力ボックス451に患者名等の必要情報を全て入力する。再診であれば、一部入力に対応して患者一覧452に検索・表示される患者候補から患者を選択する。入力或いは選択が終了すると、検者はOKボタン455を押下げる。この押下げに応じて、フローはステップS302に移行される。
本実施例に用いる眼科撮像装置では、通常のOCT断層画像を撮像するOCT撮像モードと、VTM撮像モードとが設けられている。VTM撮像モードでは、被検眼内、即ち硝子体中を浮遊して被検眼網膜に対して相対的に移動する硝子体混濁部位等の移動体を撮像する。検者は、ステップS302において、図4に示すアプリケーションウィンドウ400のOCT検査画面のタブ410とVTM検査画面のタブ430のいずれかを選択することにより、これから行う検査モードを選択する。検者がOCT検査画面のタブ410を選択すると、アプリケーションウィンドウ400には、図5に例示するように、取得したOCT断層画像411と共に、SLO動画像412及び、前眼部動画像413を表示可能なOCT検査画面が表示される。
次に検者は、プレビュー状態を達成しつつ装置の各種調整を行う。ここでは、OCT撮像モードが選択されている場合に実行される処理について述べる。以下、図5に例示されるアプリケーションウィンドウ400を用いて、通常のOCT撮像モードにおいて断層画像撮像時に行われる処理の詳細について、図3(b)に示すフローチャートを参照して説明する。
前眼部動画像413のウィンドウに設けられたスライドバー等のGUIを用いて、検者は、前眼部観察系で瞳孔の一部が撮像されるようにマニュアルで撮像ヘッド110のXY位置を調整する。この調整は別途操作ボタンを画面に設けても良いし、ウィンドウ中心に位置させたい画面上の点をマウス等で指定する方法を取ってもよい。更に撮像ヘッド110と被検眼Eの光軸(Z)方向の調整を例えばマウスのホイール操作で行うようにすることもできる。瞳孔の一部が撮像される位置になったら、検者はスタートボタン414を押下げてオートアライメントを開始する。
検者がスタートボタン414を押下げると、制御装置120における画像生成部121、制御部123、解析部124、及び取得部125は、連携して自動アライメントを開始する。まず、解析部124は、取得部125により取得された前眼部動画像413を解析し、被検眼Eの瞳孔中心を求める。この瞳孔中心を、撮像ヘッド110の光軸に一致している前眼部動画像の中心に近づけるようステージが駆動されて、撮像ヘッド110のXY方向の位置調整が行われる。そして、例えば不図示の複数の前眼部照明光源の角膜反射像の間隔等に基づいて、撮像ヘッド110と被検眼Eとの光軸(Z)方向の位置調整が行われる。両者の調整は交互に連続して行っても、並行して行ってもよい。撮像ヘッド110の位置が所定の許容範囲内に収まると、制御部123は、フローをステップS313に移行させる。
ステップS313において、制御部123は、SLO測定光源221から赤外光だけを放射するよう指示を行い、SLO走査手段214を駆動してSLO動画像の撮影(プレビュー)を開始する。ラフオートアライメント調整が行われると、前眼部画像における被検眼瞳のエッジはシャープになる。また、前述の如く前眼部観察光路L3上に設けられたスプリットプリズム223によってスプリットされた瞳が明瞭に観察されるようになる。制御部123は、ステージを駆動して撮像ヘッド110のXY方向の位置を更に前眼部動画像の中心に近づけるよう調整すると共に、スプリットされた瞳のスプリット量がゼロとなるように撮像ヘッド110のZ方向の位置を調整する。ファインオートアライメントの結果、位置ずれが所定量の範囲内に入ったことが確認されると、制御部123は、フローをステップS314に移行させる。
ステップS314において、制御部123は、SLO動画像の取得を開始すると同時にOCT測定光による眼底の走査を開始する。その後、適切なSLO動画像の取得が確認されると、オートフォーカス調整が開始される。本実施例では、眼底に正しくフォーカスが合うとSLOフォトダイオード220の出力、すなわち受光信号が最大になるコンフォーカルSLOの特性を利用する。そして、フォーカスレンズ215を駆動しつつ受光信号をモニターすることにより、フォーカス位置を決定するいわゆる山登りAF方式のオートフォーカスを行う。もちろんこの調整には受光信号の大小ではなく、映像としてのシャープさを利用してもよい。
この状態で、制御装置120は、選択されたOCT検査画面上の参照光路長調整部416に対する検者の操作を受け付ける。そして、受けた操作に応じて参照ミラー237を駆動してOCTの参照光路長調整が実行される。以上で、S303におけるプレビュー状態での装置調整が完了し、制御部123は、フローを図3(a)のステップS304に移行させる。
プレビュー状態での装置調整が完了し、検者がキャプチャボタン417を押下げると、上述した例えばBスキャンが実行されて、OCT断層画像が撮像される。撮像終了後、撮像された断層画像を表示して該断層画像を確認するために、不図示の確認画面を表示し、例えば、そこにOKボタン、再撮影ボタンを設けてもよい。そのような確認画面において、撮像結果が、OKならOKボタン押下げて断層画像を保存し、NGなら再撮影ボタンを押下げて撮像した断層画像を破棄し、ステップS303からの処理を繰り返すことになる。
OCT断層画像の撮像後、タブ490により解析画面を選択すると、撮像されたOCT断層画像に対する例えば網膜層における層厚等の解析結果を表示するための画面が表示される。なお、OCT断層画像の解析及び表示される内容等については、一般のOCT装置と同様であるため、ここでの説明は割愛する。
次に、本実施例における特徴であるVTM撮像モードの時に行われる処理の詳細について説明する。なお、VTM撮像モードで実行される処理の大部分は、上述したOCT撮像モードと同様であり、図3(a)で述べたフローに従う。VTM撮像モードの場合、ステップS302のモード選択において、検者がVTM撮像モードを選択するために、VTM検査画面のタブ430により表示画面を選択する。これにより、図6に例示されるアプリケーションウィンドウ400において、VTM検査画面が開く。VTM検査画面では、図5に例示したOCT検査画面に対して、例えば、硝子体混濁部位等の硝子体中の移動体を探索するための、動画表示に関するスイッチ、眼球運動に対応した撮像スイッチ、レーザ光の選択用スイッチ等が付加されている。その後、フローは、ステップS303のプレビューと装置調整の処理へと移行される。VTM撮像モード時にステップS303で行われる処理の詳細については、例えば図3(c)に示される。なお、図3(c)において、S311のマニュアルアライメントからS314のオートフォーカスまでに行われる処理はOCT撮像モードの場合と同じであるため、ここでの説明は割愛する。
ステップS314にて眼底部位に対するオートフォーカスが完了した後、フローはステップS316に移行される。ステップS316において、検者はSLO動画像412上に表示される固視灯マーク431をマウス等のポインティングデバイスでドラッグしながら硝子体における混濁部位432を探す。
<S317 マニュアルフォーカス>
混濁部位432を発見した場合、検者は、必要に応じてフォーカス調整スイッチ433を操作して混濁部位432にフォーカスが合うようフォーカスレンズ等の位置調整を行う。フォーカス調整スイッチ433の下に設けられているLaser調整スイッチ434は、SLO測定光源221におけるLaserパワーの調整を行うスイッチで、検者はこれを調整してSLO測定光の光量を混濁部位432が見えやすい光量に設定する。また、光源の選択は、通常は無散瞳状態で観察することが望ましいので、IRラジオボタンを選択してIRレーザを選択することもできる。もちろん散瞳剤を用いて被検眼瞳孔を散大した上で、可視光レーザを用いてしてカラーで記録することも可能であり、その際はColorラジオボタンを選択すればよい。これにより、測定光として、青、緑、及び赤の各波長領域の光が排他的に順次出力し、各色の画像データが取得できる。このようにして得られた各色のフレームの画素値を合成してカラーの静止画像を生成してもよい。以上の操作を行うことで、ステップS303のプレビューと装置調整の処理が終了し、その後所定の時間が経過する、或いは不図示の調整終了ボタンの操作等により、フローはステップS304に移行される。
検者により、録画開始(REC)ボタン435が押されると、制御部123は、指示発生部128により、被検者に所定の指示を行う。指示発生部128は、撮像ヘッド110に内蔵されたスピーカを介して、被検者に対し、「チャイムが鳴ったら瞬きをしてください」等の予告アナウンスを行うよう指示をする。そして、指示発生部128は、例えばアナウンスの終了2秒後、所定の指示として引き続きチャイムを鳴らすよう、該スピーカに指令して瞬きを促させると共に、制御部123が取得部125に対して、例えば8秒間の動画記録を開始させる。その後オートアライメントは一時停止し、解析部124による前眼部観察用の画像の映像信号から瞬きの終了、すなわち瞼が開いた(前眼部像の輝度が下がり、瞳孔が観察された)ことの検知に応じ、制御部123は、オートアライメントの再開を指示する。この時の画像フレームにマーキング等を行い、そのタイミングを画像に関連付けて記憶部122に記憶する。録画はこの時点から開始してもよい。上述の瞬きの検知は、もちろん瞬きの開始の検知であっても良く、SLO受光信号を監視して行ってもよい。
動画像の再生に際しては原画像のまま再生する原画像再生の他、検者が混濁部位の観察をより容易に行えるように原画像に対して画像処理を行って表示することもできる。本実施例では、例えば混濁部位を表示した際にその背景である網膜パターンの動きをキャンセルして見せる網膜移動キャンセル処理、原画像に硝子体混濁を強調して表示する混濁強調処理、背景である網膜パターンのコントラストを減ずる処理等が考えられる。これら処理の実行或いはその選択は、例えば図7に示したアプリケーションウィンドウ400におけるVTM settings画面のタブ470で表示画面を選択し、その表示画面を介して行える。より詳細には、VTM settings画面に示される領域471にある3つのチェックボックスによる選択に従って行われる。
SLO動画像の録画が終了すると、ステップS801において、制御装置120は記憶部122から解析対象となる動画像を読み出す。硝子体に混濁がある場合を例にとると、解析対象の動画像には図6に示すように被検眼眼内を網膜パターンに対して相対的に移動する移動体として混濁部位432がやや暗い影として撮像されている。動画像が読み出されると、フローはステップS802に移行される。なお、以下では、硝子体混濁部位は、網膜パターンに対応して移動体として説明を続ける。
次のステップS802では、背景である網膜パターンの移動をキャンセルする処理が実行される。具体的には、まず、解析部124は、時間的に隣接したフレームの1枚の画像をリファレンスフレームとして、眼球運動に起因する一連のフレーム間における網膜パターンの位置ずれ量を算出する。位置ずれ量は、例えば、対象となるフレームの中央部分50%程度の部分(70%x70%部分位)とリファレンスフレームとの位置をずらしながら画像比較を行い、画像相関が最大になる位置ずれを求めればよい。そして、求めたずれ量を用いて各フレームの位置を調整して網膜パターンの移動をキャンセルした動画像を生成する。このような処理を行うことにより、網膜パターン移動の影響を低減した状態で、網膜パターンの動きに対する移動体の相対移動が抽出された動画像を生成することができる。
次のステップS803では、ステップS802で位置合わせされた各フレーム画像の加算平均を行い、移動体の影響の少なくして、背景となり得る網膜パターンの画像を生成する。例えば本実施例においては、移動体の相対移動量が比較的大きい場合を想定し、各フレームの加算平均を行うことにより、移動体の部分のコントラストが十分低減された背景となり得る網膜パターンの生成している。網膜パターンの画像が生成されると、フローはステップS804に移行される。
次のステップS804では、解析部124は、ステップS802で生成された動画像の各フレームとステップS803で生成した網膜パターン画像からこれらの差分画像を生成する。そして、更に差分画像に2値化処理を施すことでこと移動体の存在する領域と背景である網膜パターンとを識別したラベル画像を生成する。もちろん2値化処理に於いて、適切な閾値決定や、微小領域除去、消失領域除去、穴埋め処理等のノイズ処理を行ってもよいことは言うまでもない。ラベル画像の生成後、フローはステップS805に移行される。
次のステップS805では、行う移動体の強調処理としては、例えばこのラベル画像のエッジを検出する。そして、ステップS802で生成された網膜パターンのずれ量がキャンセルされた動画像のエッジ部に相当する画素の輝度値を変更して、例えば青色や緑色のような網膜パターンに多く含まれる赤色と識別しやすい色の輪郭をつけて移動体のエッジ部を強調する。なお、移動体の強調方法はこれに限られず、例えば移動体としてラベリングされた領域に色相を付加してもよい。また、ステップS806では、背景領域のコントラストを低減する、背景領域の輝度を低減する等、背景領域の表示状態を抑制する処理を施す。このような抑制処理を行うことにより、移動体が網膜パターンに重畳された画像において、検者は移動体をより明瞭に認識することができる。なお、これらステップS805の処理とステップS806の処理は両方行われることが好ましいが、移動外の把握が容易であれば何れか一方のみを実行することとしてもよい。
ステップS807では、このように録画された動画像の確認を行い、その結果がOKなら、OKボタン438を押して動画像を検査結果として保存する。期待通りの画像が録画できていなければ、再度、録画開始(REC)ボタンを押す。その場合現在の録画データ及びその画像処理結果は破棄され再撮像が行なわれる。この確認の際に、アライメントやフォーカスの再調整をする、又は混濁を探し直す必要がある場合は再度Startボタンを押し、検査手順をステップS312へ戻した後、再調整・再撮影が行われる。OKを選択すれば原画像は保存され、次の検査が可能となる。この時保存する対象は原画像のみならず、上述の画像処理後の動画像、即ち被検眼眼底の動きをキャンセルした動画像、及びラベル画像を保存してもよい。以上の処理を経ることにより、VTM撮像モードの図3(a)におけるステップS304の撮像&確認処理が終了する。
上述した第1の実施例では、ステップS304において、録画開始(REC)ボタン435を押した際に実行される処理として、指示発生部128による音声出力で被検者への瞬きの指示を行う例を示した。しかし、被検者への指示の態様はこれに限られず、例えば固視灯パネル219における点滅や点灯様式の変形で行ってもよく、両者を合わせて行ってもよい。更に、このような場合には、被検者に対し、「固視灯が点滅(もしくは変形)したら、瞬きを1回してください。」等の音声指示を併せて行ってもよい。
上述した第1の実施例及び変形例1では、ステップS304において、録画開始(REC)ボタン435を押したときの動作指示として、音声出力等による被検者への瞬き指示を行い、瞬きによって眼球運動を生じさせる例を示した。しかし、眼球運動を生じさせる指示内容は瞬きに限られず、固視灯位置の移動による視線の誘導による指示であってもよい。ここで例示する変形例2に係る眼科撮像装置では、この固視灯の移動を用いるモードも用意される。そして、この場合の変形例2における音声指示のモードは、例えば録画開始(REC)ボタンの上方に用意されたラジオボタンBlink/Fixationを切り替えることで指定できるようにすることができる。
ステップS807において動画像の録画が完了すると、フローはステップS305に移行され、移動体(混濁部位)に関する解析処理が実行される。その際、図10に示すように、記憶された動画像の解析処理を行ったうえで、解析結果と共に確認しやすくするために強調表示した移動体の様子を表示する解析画面が、表示部130においてアクティベートされる。ここで行われる解析処理について図11のフローチャートを用いて以下に説明する。
最終フレームで、被検眼眼内を移動する移動体が複数ある場合には、各々にID番号をつけてこれらを識別する。そして、各々の移動体パラメータ(面積、形状、色調等)に基づき隣接するフレームにおいて各移動体に付与されたIDを継承する。このIDは動画が再生される際、図10に例示される移動体ID番号491に例示されるように、移動体に付随したナンバーの様式で表示されてもよい。ID付与後、フローはステップS812に移行される。なお、ここで示す実施例では、ID付与後にエッジ強調処理を行うこととしているが、ID付与前に行ってもよく、IDが付与された移動体にのみ行うこととしてもよい。また、この処理を行わないこととしてもよい。
まず、各移動体の特徴量の一つである相対速度の算出のために、各フレームにおける各移動体の面積重心座標を算出し、軌跡を決定する。次に、各フレーム間の移動体の相対移動量としての移動距離とフレームレートから各移動体の速度を算出する。複数の移動体が存在する場合は、代表点としてその重心位置、中心位置等を求め群軌跡と群速度を算出して利用することも有用である。
本実施例では、上述した移動体の速度等を算出した後、更に移動体のその他の特徴量についても得ることとしている。その他の特徴量としては、例えば各移動体の録画時間にわたる平均観測面積・平均観測濃度が含まれ、更には色相や各変動量を含めることができる。これらのパラメータから移動体の状態を理解することができ、移動体が硝子体の混濁部位の場合、それが視覚に与える影響を好適に判断することに利用できる。
(1) フローティングピリオド(Floating period): 眼球運動が開始され移動体の移動が開始した後、ほぼ一定の速度で移動が継続する期間である。本実施例では、例えば、観測速度が最大速度の90%まで立ち上がった時点から、その後80%まで低下する期間として定義する。
(2) テイルピリオド(Tail period): フローティングピリオド終了後、移動体の速度が徐々に減少していく期間である。本実施例では、例えば、速度が最大速度の10%以下となるまでの期間として定義する。
(3) 移動遅延時間(Dlay): ベルマーク(固視灯移動開始時刻)からフローティングピリオドの開始時刻までの遅れ時間として定義される。
(4) 移動体速度パラメータ: 解析対象として選択した移動体のフローティングピリオド中の平均速度VAve.、最大速度VMax、テイルピリオドにおける減速比RDecel.等として定義される。
(5) 移動体特徴パラメータ: 平均観測面積SAve.、平均観測濃度DAve.等として定義される。
また、計測条件として、例えば、固視灯移動パラメータ480を表示してもよい。移動パラメータとしては、例えば、VTM settings画面内のFixation movementの領域471と同じ項目が表示されることができる。
以上の様に用意されたGUIを用いて、検者は解析対象を切り替え、解析結果を確認することができる。また、加えて、録画された動画を自由に再生することにより、移動体の動きを詳細に観察することができる。上述したように、ここでは、VTM撮像モードで撮像した録画を保存した後、直ちに保存した画像における移動体の解析とその結果を表示する処理の一例について説明した。しかし、本実施例において、この解析と解析結果の表示は、過去の検査において録画され、記憶されている動画像に対して実施することもできる。そのような場合では、検査及び動画像の選択を、例えば図4に示したタブ450により行い、患者/検査選択画面において患者の指定がなされた後に現れる画面の左側に設けられた検査・動画像リスト453から対象としたい検査・動画像454を選べばよい。なお、このような処理は一般の眼科検査装置において一般に行われる処理であるために、ここでの詳細な説明は割愛する。
変形例3では、オプティカルフローを求める方法の一つであるブロックマッチング法(別名領域ベース法とも呼ばれる)を採用し、テンプレートマッチングを用いて移動体を検出する。具体的には、時間的に隣接する2画像の一方を対象画像、もう一方を参照画像とし、参照画像の所定位置にある画素が対象画像のどの位置に移動したかを求める。より詳細には、例えば、参照画像の所定の画素を中心とした正方形の小領域、即ち部分画像をテンプレートブロックとし、参照画像の所定の画素位置を中心に、例えば部分画像の縦横2倍の即ち面積で4倍の範囲で画像の一致度が最も高くなる位置を探索する。そして参照画像の所定の画素位置を始点、対象画像で一致度が最も高くなる位置を終点としたベクトル量を各画素のオプティカルフローとして採用する。
変形例3でオプティカルフローを算出して移動体を検出する例を示したが、変形例4のとして以下に述べるように、近接する3枚の画像を用いたフレーム間差分法を用いることも有用である。本変形例で行われる処理も、図8もしくは図11に示した処理と基本的には同様である。即ち、ステップS801にて動画像を読みだし、ステップS802にて網膜パターンの移動をキャンセルした動画像を生成した後、次のステップ804のラベル画像の生成のステップにおいて、以下の処理を実行する。
第1の実施例において、VTM撮像モードで対象とする動画像は、図2のSLO光学系により撮像されたSLO動画像とした。ここで、第1の実施例で用いた眼科撮像装置はOCT光学系も有している。従って、VTM撮像モードにおいてもOCT動画像を並行して撮像することもできる。本実施例では、VTM撮像モードで移動体の抽出を行う対象をOCT動画像としている。なお、本実施例において用いる眼科撮像装置は、第1の実施例で説明した眼科撮像装置と同様のため、ここでの説明は割愛する。
VTM撮像モードでのOCT動画像の撮像及びその解析で行われる処理は、第1の実施例で述べたSLO動画像の撮影及びその解析で行われる処理と多くが一致する。従って、ここでは、図3(a)のフローチャートで実行される処理において、第1の実施例と異なる処理が行われるステップS303及びステップS304について、以下に更に図12及び図13を参照して説明する。なお、図12は、第2の実施例で実行されるプレビューと装置調整に関して実行される処理のフローチャートであるが、ステップS317までで実行される処理は、第1の実施例の図3(c)において実行されるステップS317までの処理と同じである。このため、ステップS317までの処理についてのここでの説明は割愛する。ステップS317でのマニュアルフォーカスの実行後、検者は、図13(a)に示す本実施例に係るVTM検査画面を用いて更に、OCT撮像のための準備を進める。
本実施例に係るVTM検査画面では、図6で例示した第1の実施例に係るVTM検査画面(SLO動画像対象)での各表示に加え、OCT動画像に対応するためのスイッチ等が付加されている。図13(a)は、そのようなスイッチが付加された例として、タブ430により選択されるVTM検査画面を示している。なお、フォーカス調整スイッチ433、その下のLaser調整スイッチ434等は、第1の実施例と同様にVTM検査画面上に用意される。検者は、フォーカス調整スイッチ433を操作して混濁部位432に対してフォーカス調整する。
図13(b)は、表示切替えラジオボタン443の切り替えにより、前眼部動画像413の表示からOCT断層動画像444の表示に切り替わったVTM検査画面を示す。OCT断層動画像444に表示される断層画像は、表示切替えラジオボタン443の下方に設けられたスピンボックスで番号指定された走査線における断層動画像である。また、SLO画像上に表示されている硝子体の混濁部位432は、OCT断層動画像444上では、硝子体混濁部位の断層画像445の様に表示される。
録画開始(REC)ボタン435が押された際に実行される処理は、上述した第1の実施例で実行される処理と類似する。検者により、録画開始(REC)ボタン435が押されると、指示発生部128により、被検者に対して眼球運動を誘発する指示がなされる。指示の例として、例えば「チャイムが鳴ったら瞬きをしてください」の予告アナウンスが出力され、瞬きを促すチャイムの後、例えば8秒間の動画記録が開始される。この際、OCT測定光は走査ラインマーク442として表示される走査線を順次繰り返し走査され、SLO層画像と並行して断層画像も動画像として記録される。
第1の実施例では、動画像の再生に際しては原画像のまま再生する原画像再生の他、検者が混濁部位の観察をより容易に行えるように原画像に対して画像処理を行って表示できることとしている。本実施例におけるOCT動画像の再生に際しても、このことは同様である。具体的には、原画像のまま再生する原画像再生の他、上述した網膜移動キャンセル処理、混濁強調処理、コントラストの漸減処理等を行って再生することができる。網膜移動キャンセル処理は、背景である網膜パターンの動きをキャンセルして見せる処理であり、混濁強調処理は、原画像に硝子体混濁を強調して表示する処理となる。また、コントラストの漸減処理は、背景である網膜パターンのコントラストを減ずる処理となる。
以上の機能を使いながら、録画された動画像の確認を行い、その結果がOKなら、OKボタン438を押して動画像を検査結果として保存する。期待通りの画像が録画できていなければ、再度、録画開始(REC)ボタンを押すことも第1の実施例と同様である。ただし、OCT撮像を動画的に行うために、本実施例では走査線の数を制限している。このため、この制限された走査線数で対象となる移動体をうまく記録するためのOCT撮像条件の調整はやや難しく、特に測定範囲の調整には少し時間がかかることは否めない。
上述した説明では、前眼部動画像413の表示からOCT断層動画像444への表示切り替えには、表示切替えラジオボタン443を用いている。しかし、表示切替えラジオボタン443でAnteriorが選択され前眼部動画像413が表示されている時であっても、OCT断層画像を見ながら行った方が良い操作の時にはOCT断層動画像444へ自動的に表示切り替わるよう構成してもよい。そのような操作には、例えば走査ラインマーク442や、参照光路長調整部416への操作時、もしくは動画再生時が相当する。また、オートアライメントにより位置合わせが適切に行われ、位置ずれ量が許容範囲内にある時には自動的にOCT断層動画像444に表示が切り替わるよう構成してもよい。更に、再生時において、SLO動画像とOCT動画像の表示位置を切り替え可能にしておくことも有用である。
本実施例に用いる眼科撮像装置は、録画し、確認した動画に記録された硝子体混濁部位等の、背景として観察される被検眼の断層画像とは異なる動きをする移動体の移動解析を行う解析機能を有する。しかし、硝子体混濁部位等について、このような解析は行わず、簡易的な硝子体中の移動体を観測できれば、眼の診察において有用と考えられる。以下に述べる変形例2では、そのような移動体の観察主体の実施例について説明する。
ここで、第2の実施例における移動体の解析と解析結果表示の処理とについて説明する。記憶された動画像の解析処理の結果は、第1の実施例の場合と同様に解析画面に表示されるが、解析処理は、各OCT走査線におけるBスキャン動画それぞれを対象として実行される。図14(a)、図14(b)、及び図14(c)は、任意の間隔で並ぶ異なる走査線を測定光で走査することで得られた3つの断層画像を示す。また、各断層画像に示される移動体445a、445b、及び445cは、それぞれの断層動画像内で識別された移動体を示している。
第2の実施例においても、第1の実施例と同様に、検者は解析対象となる移動体を切り替え、それぞれの移動体に対する解析結果を確認することができる。また、合わせて、録画された動画を自由に再生することにより、移動体の動きを詳細に観察することも、第1の実施例と同様に可能である。
本発明は、上述の実施例及び変形例の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。コンピュータは、1つ又は複数のプロセッサー若しくは回路を有し、コンピュータ実行可能命令を読み出し実行するために、分離した複数のコンピュータ又は分離した複数のプロセッサー若しくは回路のネットワークを含みうる。
Claims (18)
- 測定光を放射する測定光源と、被検眼の眼内を所定の走査情報に従って該測定光で走査する走査光学系と、前記測定光の前記被検眼からの戻り光を受光して受光信号を発生する受光光学系と、を有する撮像ヘッドと、
前記走査情報と、前記受光信号とを用いて画像を生成する画像生成手段と、
前記生成された画像であって、所定の動きの下の同じ被検眼に関する同種の複数の画像を記憶する記憶手段と、
前記記憶された画像に基づいて前記所定の動きを検出する手段と、
前記被検眼の硝子体内に存在する混濁部位であって、前記所定の動きに誘発されて前記検出された所定の動きとは異なる動きをする前記混濁部位の存在する領域を、前記記憶された複数の画像の少なくとも2つを用いて識別し、前記識別された混濁部位の動きに関する情報を、前記記憶された複数の画像の少なくとも2つを用いて算出する解析手段と、
を備える、眼科撮像装置。 - 前記所定の動きを前記被検眼に誘発させる指示を被検者に対して発する指示発生手段を更に備える請求項1に記載の眼科撮像装置。
- 測定光を放射する測定光源と、被検眼の眼内を所定の走査情報に従って該測定光で走査する走査光学系と、前記測定光の前記被検眼からの戻り光を受光して受光信号を発生する受光光学系と、を有する撮像ヘッドと、
前記走査情報と、前記受光信号とを用いて画像を生成する画像生成手段と、
前記生成された画像であって、前記被検眼に所定の動きを誘発させる指示を指示発生手段が被検者に対して発した後の前記被検眼に関する同種の複数の画像を記憶する記憶手段と、
前記被検眼の硝子体内に存在する混濁部位であって、前記所定の動きに誘発されて前記所定の動きとは異なる動きをする前記混濁部位の存在する領域を、前記記憶された複数の画像の少なくとも2つを用いて識別し、前記識別された混濁部位の動きに関する情報を、前記記憶された複数の画像の少なくとも2つを用いて算出する算出手段と、
を備える、眼科撮像装置。 - 前記指示発生手段は、前記被検眼の瞬きを誘発させるための音声指示を前記被検者に対して発生する音声出力手段を有する、請求項2又は3に記載の眼科撮像装置。
- 前記撮像ヘッドは、前記被検眼の固視を誘導するための固視灯を所定の位置に提示する固視灯提示手段を更に有し、
前記指示発生手段は、前記被検眼の動きを誘発するために前記固視灯の提示位置を移動させる指示を前記固視灯提示手段に対して発生する、請求項2又は3に記載の眼科撮像装置。 - 前記指示発生手段は、前記指示を所定回数繰り返す、請求項2乃至5のいずれか1項に記載の眼科撮像装置。
- 前記被検眼の瞬きを検出する瞬き検出手段を更に備える、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の眼科撮像装置。
- 前記撮像ヘッドは、前記被検眼の前眼部を撮像する手段を更に有し、
前記瞬き検出手段は、前記撮像する手段を含む、請求項7に記載の眼科撮像装置。 - 前記撮像ヘッドは、前記被検眼の前眼部を撮像する手段を更に有し、
前記被検眼の動きの開始は、前記撮像する手段が取得した画像に基づいて検出される、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の眼科撮像装置。 - 前記記憶手段は、前記生成された画像と、前記検出された被検眼の動きとを関連付けて記憶する、請求項1乃至9のいずれか1項に記載の眼科撮像装置。
- 時間的に連続して取得された受光信号に基づく複数の画像を用いて生成される動画像を繰り返して表示するように表示手段を制御する表示制御手段を更に備える、請求項1乃至10のいずれか1項に記載の眼科撮像装置。
- 前記同種の画像は、前記被検眼の眼底の正面画像、又は眼底の断層画像である、請求項1乃至11のいずれか1項に記載の眼科撮像装置。
- 前記受光光学系は、前記測定光に対応する参照光と前記戻り光との干渉光を生成し、
前記画像生成手段は、前記干渉光を用いて前記被検眼の断層画像を生成する、請求項1乃至11のいずれか1項に記載の眼科撮像装置。 - 前記走査光学系は、前記被検眼の動きの方向に基づいて決定される方向に、前記測定光を走査する、請求項13に記載の眼科撮像装置。
- 前記表示制御手段は、前記記憶された複数の画像の少なくとも2つを用いて得られる、前記被検眼の網膜パターンの移動の影響が低減された前記動画像を、繰り返して表示するように前記表示手段を制御する請求項11に記載の眼科撮像装置。
- 測定光を放射する測定光源と、被検眼の眼内を所定の走査情報に従って該測定光で走査する走査光学系と、前記測定光の前記被検眼からの戻り光を受光して受光信号を発生する受光光学系と、を有する撮像ヘッドを備える眼科撮像装置の制御方法であって、
前記走査情報と、前記受光信号とを用いて画像を生成するステップと、
前記生成された画像であって、所定の動きの下の同じ被検眼に関する同種の複数の画像を記憶するステップと、
前記記憶された画像に基づいて前記所定の動きを検出するステップと、
前記被検眼の硝子体内に存在する混濁部位であって、前記所定の動きに誘発されて前記検出された所定の動きとは異なる動きをする前記混濁部位の存在する領域を、前記記憶された複数の画像の少なくとも2つを用いて識別し、前記識別された混濁部位の動きに関する情報を、前記記憶された複数の画像の少なくとも2つを用いて算出するステップと、
を含む、眼科撮像装置の制御方法。 - 測定光を放射する測定光源と、被検眼の眼内を所定の走査情報に従って該測定光で走査する走査光学系と、前記測定光の前記被検眼からの戻り光を受光して受光信号を発生する受光光学系と、を有する撮像ヘッドを備える眼科撮像装置の制御方法であって、
前記走査情報と、前記受光信号とを用いて画像を生成するステップと、
前記生成された画像であって、前記被検眼に所定の動きを誘発させる指示を指示発生手段が被検者に対して発した後の前記被検眼に関する同種の複数の画像を記憶するステップと、
前記被検眼の硝子体内に存在する混濁部位であって、前記所定の動きに誘発されて前記所定の動きとは異なる動きをする前記混濁部位の存在する領域を、前記記憶された複数の画像の少なくとも2つを用いて識別し、前記混濁部位の動きに関する情報を、前記記憶された複数の画像の少なくとも2つを用いて算出するステップと、
を含む、眼科撮像装置の制御方法。 - コンピュータによって実行されると、該コンピュータに請求項16又は17に記載の眼科撮像装置の制御方法の各ステップを実行させる、プログラム。
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Applications Claiming Priority (1)
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