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JP7756263B2 - セラミックヒータ - Google Patents
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JP7756263B2 - セラミックヒータ - Google Patents

セラミックヒータ

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JP7756263B2 JP2024544809A JP2024544809A JP7756263B2 JP 7756263 B2 JP7756263 B2 JP 7756263B2 JP 2024544809 A JP2024544809 A JP 2024544809A JP 2024544809 A JP2024544809 A JP 2024544809A JP 7756263 B2 JP7756263 B2 JP 7756263B2
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Description

本開示は、セラミックヒータに関するものである。
半導体製造プロセス用の成膜装置において、ウェハの温度を均一に制御するための支持ステージとして、セラミックヒータが用いられている。そのようなセラミックヒータとして、ウェハが載置されるためのセラミックプレートと、このセラミックプレートに取り付けられた円筒状のセラミックシャフトとを備えたものが広く用いられている。また、セラミックヒータとして複数の加熱ゾーンを有するマルチゾーンセラミックヒータも知られている。
特許文献1(特開平11-339939号公報)には、略同心円状又は略渦巻き状をした発熱パターンを有する抵抗発熱体を埋設したセラミック体と、セラミック体の下面に接合されたセラミックス製の筒状支持体とを備えたセラミックヒータが開示されている。このセラミックヒータは、発熱パターンのうち筒状支持体より内側に位置する領域の面積をS1、筒状支持体より内側に位置する領域における抵抗発熱体の抵抗値をR1とし、発熱パターンのうち筒状支持体より外側に位置する領域の面積をS2、筒状支持体より外側に位置する領域における抵抗発熱体の抵抗値をR2としたとき、R1/S1の比をR2/S2の比に対して3~60%の範囲で大きいものとされている。
特許文献2(特開平8-274147号公報)には、ウェハ保持面を成すセラミックス基体中に、順次通電する第1~第n発熱抵抗体(n≧2)を埋設し、第m発熱抵抗体(m=2~n)に対する第m-1発熱抵抗体の抵抗値の比を1.5~4としたウェハ保持装置が開示されている。
特許文献3(特開2019-194939号公報)には、円板状のセラミックス基材と、セラミック基材に埋設される静電吸着用電極又は高周波発生用電極と、当該電極よりも下方においてセラミックス基材に埋設される第1発熱抵抗体と、 第1発熱抵抗体よりも下方においてセラミックス基材に埋設される第2発熱抵抗体とを備えたセラミックヒータが開示されている。第1発熱抵抗体は、当該電極の最外周の輪郭線により画定される仮想円の内側領域に設けられた平面状の第1抵抗部と、当該内側領域内であって、第1抵抗部よりもセラミックス基材の径方向の外側に設けられセラミックス基材の円周方向に沿って延在する線状又は帯状の第2抵抗部と、第1抵抗部及び第2抵抗部を接続する接続部とを有する。また、第2発熱抵抗体は、第2抵抗部の最内周の輪郭線により画定される仮想円よりも内側に配置される。
特許文献4(WO2020/153218)には、円形の内周側ゾーンと環状の外周側ゾーンとを備えたセラミックプレートと、内周側ゾーンに設けられた高融点金属製の内周側抵抗発熱体と、外周側ゾーンに設けられ、少なくとも表面が金属炭化物製の外周側抵抗発熱体とを備えた、セラミックヒータが開示されている。
特開平11-339939号公報 特開平8-274147号公報 特開2019-194939号公報 WO2020/153218
半導体高集積化のための微細化や高積層化が加速的に進行しており、それに伴い半導体製造プロセスの高温化やプロセスの長時間化が進行している。その結果、製造装置の消費電力が増加してきている。一方で、SDGs(持続可能な開発目標)への対応も不可避となってきており、半導体製造工場全体の電力損失の削減を可能とするための電源の高電圧化が望まれている。電源の高電圧化により電流量を減らすことができるため、電力損失を低減できるためである。そして、この電源の高電圧化に伴い、製造装置を構成する各部品にも高電圧化対応が求められている。また、セラミックヒータの温度均一性(均熱性)への要求も益々強くなってきている。このため、セラミックヒータにおける高電圧対応と温度均一性の両立は喫緊の課題である。
実際、半導体製造工場の電源における高電圧化はこれまで208Vであったが、今後440V以上になるものと予想されている。かかる高電圧化への対応策として、セラミックヒータに埋設される抵抗発熱体の抵抗値を高め、セラミックヒータに流れる電流値を低減する手法が考えられる。これは、半導体製造工場全体で考えた場合、工場トータルで電流値を削減できれば、その分電力損失も低減できるためである。従来のセラミックヒータにおいては、3次元コイル型の抵抗発熱体にあっては細線化や巻き直径の拡大により、線状ジグザグ構造のような2次元型の抵抗発熱体にあっては細線化や振幅拡大により、印刷パターン型の抵抗発熱体にあっては薄膜化や印刷幅縮小により、それぞれ抵抗発熱体の高抵抗化が行われてきた。しかしながら、従来の抵抗値を高める手法では、高抵抗化は実現できるものの、抵抗発熱体の変形や変質でセラミックヒータの温度均一性が得られなかった。
本発明者らは、今般、セラミックプレートの中心から半径方向に規定される中央部、中間部及び外周部に埋設される抵抗発熱体を備えたセラミックヒータにおいて、抵抗発熱体の体積抵抗率がセラミックプレートの中心から遠ざかるにつれて徐々に高くなるようにし、かつ、中央部の外縁における抵抗発熱体の体積抵抗率に対する、中間部及び外周部における抵抗発熱体の体積抵抗率の比をそれぞれ所定の範囲内に調整することで、高抵抗化による消費電力削減と、セラミックプレートの面内における温度均一性とを両立できることを見出した。
したがって、本発明の目的は、高抵抗化による消費電力削減と、セラミックプレートの面内温度均一性とを両立できるセラミックヒータを提供することにある。
本開示によれば、以下の態様が提供される。
[態様1]
ウェハが載置されるための第一面と、前記第一面と対向する第二面とを有する円板状のセラミックプレートであって、前記セラミックプレートを平面視した場合に、前記セラミックプレートの中心から半径60mm以内の円形領域として規定される中央部と、前記中心から半径80~120mmの円環状領域として規定される中間部と、前記中心から半径130mm以上の円環状領域として規定される外周部とを含む、セラミックプレートと、
前記セラミックプレート内の前記中央部、前記中間部及び前記外周部に埋設される抵抗発熱体と、
を備えた、セラミックヒータであって、
前記抵抗発熱体は、前記抵抗発熱体の体積抵抗率が、前記セラミックプレートの中心から遠ざかるにつれて徐々に高くなるように構成されており、
前記中央部の外縁における前記抵抗発熱体の体積抵抗率を100%としたとき、前記中間部における前記抵抗発熱体の体積抵抗率の比が102~120%の範囲内であり、かつ、前記外周部における前記抵抗発熱体の体積抵抗率の比が108~139%の範囲内である、セラミックヒータ。
[態様2]
前記抵抗発熱体が、コイル、線状ジグザグ構造、印刷パターン、箔、及びメッシュからなる群から選択される少なくとも1種の形態である、態様1に記載のセラミックヒータ。
[態様3]
前記中央部に埋設される前記抵抗発熱体、前記中間部に埋設される前記抵抗発熱体、及び前記外周部に埋設される前記抵抗発熱体の各々が、平面視した場合に一筆書きの形態で配設されており、かつ、
前記中央部に埋設される前記抵抗発熱体、前記中間部に埋設される前記抵抗発熱体、及び前記外周部に埋設される前記抵抗発熱体が、同じ材料で構成される、態様1又は2に記載のセラミックヒータ。
[態様4]
前記セラミックヒータが少なくとも2つの前記抵抗発熱体を含み、
前記中央部、前記中間部及び前記外周部に埋設される前記抵抗発熱体の一方が、連続した1つの抵抗発熱体として、外側ゾーン制御ヒータ回路を成し、
前記中央部、前記中間部及び前記外周部の前記外側ゾーン制御ヒータ回路とは異なる深さ位置に埋設される前記抵抗発熱体の他方が、連続した1つの抵抗発熱体として、外側ゾーン制御ヒータ回路から独立した、内側ゾーン制御ヒータ回路を成している、態様3に記載のセラミックヒータ。
[態様5]
前記セラミックヒータが少なくとも2つの前記抵抗発熱体を含み、
前記外周部又は前記外周部及び前記中間部に埋設される前記抵抗発熱体が、連続した1つの抵抗発熱体として外側ゾーン制御ヒータ回路を成し、
前記中央部又は前記中央部及び前記中間部に埋設される前記抵抗発熱体が、連続した1つの抵抗発熱体として、外側ゾーン制御ヒータ回路から独立した、内側ゾーン制御ヒータ回路を成している、態様3に記載のセラミックヒータ。
[態様6]
前記セラミックプレートが、窒化アルミニウム又は酸化アルミニウムを含む、態様1~5のいずれか一つに記載のセラミックヒータ。
[態様7]
前記セラミックプレートが窒化アルミニウムを含み、かつ、前記セラミックプレートが、前記第一面を与える上側セラミックプレートと前記第二面を与える下側セラミックプレートを有しており、前記上側セラミックプレートを構成する窒化アルミニウムが、550℃で1.0×10Ω・cmを超える体積抵抗率を有する、態様6に記載のセラミックヒータ。
[態様8]
前記セラミックプレート内に、RF電極及び/又はESC電極である内部電極をさらに備えた、態様1~7のいずれか一つに記載のセラミックヒータ。
[態様9]
前記セラミックプレートの前記第二面に同心円状に取り付けられ、かつ、内部空間を備えた円筒状のセラミックシャフトをさらに備えた、態様1~8のいずれか一つに記載のセラミックヒータ。
本発明によるセラミックヒータの一例を模式的に示す上面図である。 図1に示されるセラミックヒータの断面構造を模式的に示す透視断面図である。 本発明によるセラミックヒータの他の一例を模式的に示す上面図である。 図3に示されるセラミックヒータの断面構造を模式的に透視断面図である。なお、説明の都合上、本来同じ高さに位置している内側ゾーン制御ヒータ回路14a及びジャンパ22の各々の構成を分かりやすく示すために、ジャンパ22が本来の位置よりも僅かに低い位置として描かれている。 例1~5で採用した内側ゾーン制御ヒータ回路のパターン及び発熱密度を概念的に示す模式図である。この図において線の太さが発熱密度を表している。 例1~5で採用した外側ゾーン制御ヒータ回路のパターン及び発熱密度を概念的に示す模式図である。この図において線の太さが発熱密度を表している。 例1~5で測定された発熱抵抗体の半径方向位置に関する体積抵抗率比の分布を示すグラフである。
本発明によるセラミックヒータは、半導体製造装置内においてウェハを支持するためのセラミック製の台である。典型的には、本発明によるセラミックヒータは、半導体成膜装置用のセラミックヒータでありうる。成膜装置の典型的な例としては、CVD(化学気相成長)装置(例えば、熱CVD装置、プラズマCVD装置、光CVD装置、及びMOCVD装置)並びにPVD(物理気相成長)装置が挙げられる。
図1及び2にセラミックヒータの一態様として2ゾーンセラミックヒータの一例を示す。図1及び2に示されるセラミックヒータ10は、セラミックプレート12と、抵抗発熱体14とを備える。セラミックプレート12は、円板状であり、ウェハWが載置されるための第一面12aと、第一面12aと対向する第二面12bとを有する。セラミックプレート12を平面視した場合に、セラミックプレート12は、中央部12cと、中間部12dと、外周部12eとを含む。中央部12cは、セラミックプレート12の中心から半径60mm以内の円形領域として規定される。中間部12dは、セラミックプレート12の中心から半径80~120mmの円環状領域として規定される。外周部12eは、セラミックプレート12の中心から半径130mm以上の円環状領域として規定される。抵抗発熱体14は、セラミックプレート12内の中央部12c、中間部12d及び外周部12eに埋設される。抵抗発熱体14は、抵抗発熱体14の体積抵抗率が、セラミックプレート12の中心から遠ざかるにつれて徐々に高くなるように構成されている。中央部12cの外縁における抵抗発熱体14の体積抵抗率を100%としたとき、中間部12dにおける抵抗発熱体14の体積抵抗率の比が102~120%の範囲内であり、かつ、外周部12eにおける抵抗発熱体14の体積抵抗率の比が108~139%の範囲内である。このように、セラミックプレート12の中心から半径方向に規定される中央部12c、中間部12d及び外周部12eに埋設される抵抗発熱体14を備えたセラミックヒータ10において、抵抗発熱体14の体積抵抗率がセラミックプレート12の中心から遠ざかるにつれて徐々に高くなるようにし、かつ、中央部12cの外縁における抵抗発熱体14の体積抵抗率に対する、中間部12d及び外周部12eにおける抵抗発熱体14の体積抵抗率の比をそれぞれ所定の範囲内に調整することで、高抵抗化による消費電力削減と、セラミックプレート12の面内における温度均一性とを両立することができる。
前述のとおり、セラミックヒータにおける高電圧対応と温度均一性の両立は喫緊の課題である。例えば、半導体製造工場の電源における高電圧化はこれまで208Vであったが、今後440V以上になるものと予想されている。かかる高電圧化への対応策として、セラミックヒータに埋設される抵抗発熱体の抵抗値を高め、セラミックヒータに流れる電流値を低減する手法が考えられる。従来のセラミックヒータにおいては、3次元コイル型の抵抗発熱体にあっては細線化や巻き直径の拡大により、線状ジグザグ構造のような2次元型の抵抗発熱体にあっては細線化や振幅拡大により、印刷パターン型の抵抗発熱体にあっては薄膜化や印刷幅縮小により、それぞれ抵抗発熱体の高抵抗化が行われてきた。しかしながら、3次元コイル型の抵抗発熱体にあっては、細線化や巻き直径の拡大を行うと抵抗値は倍増するが、製造時にコイル形状やパターン変形し易くなるため温度均一性達成難易度が高くなる。線状ジグザグ構造のような2次元型の抵抗発熱体にあっては、細線化や振幅を拡大すると抵抗値は倍増するが、上記同様に製造時変形で温度均一性が悪化する。印刷パターン型の抵抗発熱体にあっては、薄膜化や印刷幅縮小で抵抗値は倍増するが、製造時の抵抗発熱体変質が起きやすくなる他、上記同様に温度均一性を達成する難易度が高くなる。このように、従来の抵抗値を高める手法では、高抵抗化は実現できるものの、抵抗発熱体の変形や変質でセラミックヒータの温度均一性が得られなかった。
そこで、セラミックプレート12を製造する際の焼成方法を見直し、昇温から最高温度を経て降温に至る一連の焼成プロセスを大幅に変更することにより、抵抗発熱体14の変形を抑制し、抵抗発熱体14全体の体積抵抗率を望ましいプロファイルで高めることに成功した。これらの試みにより温度均一性も改善した。これにより、抵抗発熱体14の体積抵抗率が、セラミックプレート12の中心から遠ざかるにつれて(すなわち外周に近づくにつれて)徐々に高くなるよう相対的に大きくすることが可能となった。それにより、抵抗発熱体14の抵抗値を従来よりも大幅に高くすることができ、外周に近い領域に配置される抵抗発熱体14の抵抗値がセラミックプレート12の中心に近い領域に配置される抵抗発熱体14の抵抗値よりも相対的に高くなった。その結果、装置構成上及びプロセス条件上、セラミックプレート12の外周に近い領域で多く流れることが多い電流値の削減も達成した。こうして、高抵抗化による電流値の削減(これは消費電力の削減につながる)と、セラミックプレート12の面内温度均一性との両方を改善できた。なお、抵抗発熱体14全体の体積抵抗率を高くすれば電流値削減により効果的であるいえる。しかし、これを実現しようとすると、焼成時間が倍増して焼成時の消費電力も倍増するという問題があり、本末転倒となる。また、焼成時間の倍増に伴い抵抗発熱体の変形も増大しうる。そこで、外周に近い領域に配置される抵抗発熱体14の体積抵抗率をセラミックプレート12の中心に近い領域に配置される抵抗発熱体14の体積抵抗率よりも高める手法が、消費電力削減と温度均一性との両立に最適であるとの結論に至り、本発明を完成するに至ったものである。
セラミックプレート12は、抵抗発熱体14等の埋設部材以外の主要部分(すなわちセラミック基体)が、優れた熱伝導性、高い電気絶縁性、及びシリコンに近い熱膨張特性等の観点から、窒化アルミニウム又は酸化アルミニウムを含むのが好ましく、より好ましくは窒化アルミニウムを含む。好ましい態様において、セラミックプレート12は窒化アルミニウムを含み、かつ、セラミックプレート12が、第一面12aを与える上側セラミックプレートと第二面12bを与える下側セラミックプレートを有する。この態様において、上側セラミックプレートを構成する窒化アルミニウムが、550℃で1.0×10Ω・cmを超える体積抵抗率を有するのが好ましく、より好ましくは1.0×10~1.0×1011Ω・cmである。
セラミックプレート12は円板状である。もっとも、円板状のセラミックプレート12の平面視形状は、完全な円形である必要はなく、例えば、オリフラ(orientation flat)のように一部を欠いた不完全な円形であってもよい。セラミックプレート12の直径は、300mmシリコンウェハ用において、典型的には320~380mmであり、例えば340mm程度である。また、セラミックプレート12の厚さは、典型的には10~25mmであり、例えば20mm程度である。
抵抗発熱体14は、セラミックプレート12内の中央部12c、中間部12d及び外周部12eに埋設される。前述のとおり、中央部12cは、セラミックプレート12の中心から半径60mm以内の円形領域として規定される。中間部12dは、セラミックプレート12の中心から半径80~120mmの円環状領域として規定される。外周部12eは、セラミックプレート12の中心から半径130mm以上の円環状領域として規定される。したがって、中央部12cと中間部12dとの間には幅20mmの円環状領域が存在する一方、中間部12dと外周部12eとの間には幅10mmの円環状領域が存在する。これらの中央部12c、中間部12d及び外周部12eのいずれにも属さない円環状領域は、単に抵抗発熱体14の体積抵抗率の比を算出する上では考慮されないことを意味にするにすぎず、当該円環状領域にも抵抗発熱体14は存在するものであってよい。すなわち、抵抗発熱体14は、図1及び2に示されるように、セラミックプレート12内の中央部12c、中間部12d及び外周部12eにわたって(それらの間の円環状領域を含めて)連続的に埋設されてもよい。あるいは、図3及び4に示されるように、抵抗発熱体14は、セラミックプレート12内の中央部12c及び中間部12dにわたって(それらの間の円環状領域を含めて)連続的に埋設される抵抗発熱体14(内側ゾーン制御ヒータ回路14a)と、セラミックプレート12内の外周部12eに埋設される別の抵抗発熱体14(外側ゾーン制御ヒータ回路14b)との組合せであってもよい。
抵抗発熱体14は、抵抗発熱体14の体積抵抗率が、セラミックプレート12の中心から遠ざかるにつれて徐々に高くなるように構成されている。具体的には、抵抗発熱体14は、中央部12cの外縁における抵抗発熱体14の体積抵抗率を100%としたとき、中間部12dにおける抵抗発熱体14の体積抵抗率の比が102~120%の範囲内であり、好ましくは103~118%、より好ましくは105~115%である。また、外周部12eにおける抵抗発熱体14の体積抵抗率の比が108~139%の範囲内であり、好ましくは112~135%、より好ましくは116~130%である。これらの範囲内であると、高抵抗化による消費電力削減と、セラミックプレート12の面内温度均一性とをより効果的に両立できる。
抵抗発熱体14は、コイル、線状ジグザグ構造、印刷パターン、箔、及びメッシュからなる群から選択される少なくとも1種の形態であるのが好ましい。
中央部12cに埋設される抵抗発熱体14、中間部12dに埋設される抵抗発熱体14、及び外周部12eに埋設される抵抗発熱体14の各々は、平面視した場合に一筆書きの形態で配設されているのが好ましい。一筆書きの形態は、渦巻状等の公知の種々の形態でありうる。中央部12cに埋設される抵抗発熱体14、中間部12dに埋設される抵抗発熱体14、及び/又は外周部12eに埋設される抵抗発熱体14は互いに連続していてもよいし、分離していてもよい。したがって、抵抗発熱体14は、中央部12c、中間部12d及び外周部12eにわたって連続的に配設される1ゾーンヒータ回路であってもよいし、2以上のゾーンに分割されたマルチゾーンヒータ回路であってもよい。例えば、図1及び2に示されるように、中央部12c、中間部12d及び外周部12eにわたって一筆書きの形態で連続的に配設されてもよいし、図3及び4に示されるように、内側ゾーンZ1において一筆書きの形態で配設されて内側ゾーン制御ヒータ回路14aを成すともに、外側ゾーンZ2において一筆書きの形態で配設されて外側ゾーン制御ヒータ回路14bを成していてもよい。いずれにしても、セラミックヒータ10においては、中央部12cに埋設される抵抗発熱体14、中間部12dに埋設される抵抗発熱体14、及び外周部12eに埋設される抵抗発熱体14が、同じ材料で構成されるのが好ましい。これは、セラミックプレート12を製造する際の焼成方法を見直したことで、同じ材料で構成される抵抗発熱体14であっても抵抗及び体積抵抗率を望ましく制御できるためである。その意味で、焼成を経ることで同じ材料であっても(例えば炭化の度合いにより)体積抵抗率が中央部12c、中間部12d及び外周部12e等の位置に応じて異なってくるため、本明細書における「同じ材料」とは焼成による変質(例えば炭化)ないし体積抵抗率の変化を考慮せずに焼成前の元々の材料が同じものであることを意味するものとする(その意味で「本質的に同じ材料」と称することもできる)。
上述のとおり、セラミックプレート12は、平面視した場合に、内側ゾーンZ1と外側ゾーンZ2とを含みうる。内側ゾーンZ1は、セラミックプレート12の中心から所定距離以内の円形領域として規定され、典型的には中央部12c及び所望により中間部12dの一部又は全部を含む。外側ゾーンZ2は、内側ゾーンZ1の外側の円環状領域として規定され、典型的には外周部12e及び所望により中間部12dの一部又は全部を含む。したがって、内側ゾーンZ1と中央部12c(又は中央部12c及び中間部12dを組み合わせた領域)は必ずしも一致する訳ではなく、外側ゾーンZ2は外周部12e(又は外周部12e及び中間部12dを組み合わせた領域)と必ずしも一致する訳ではない。外側ゾーンZ2は、円弧状に区画された複数の外側サブゾーンで構成されていてもよい。外側ゾーンZ2は互いに重ならない異なるサイズの2つ又はそれ以上の円環状領域を同心円状に有していてもよい。この場合、外側ゾーンZ2は、内側ゾーンZ1に近接する第一の外側ゾーンと、第一の外側ゾーンの外側に位置する第二の外側ゾーンとを少なくとも有することになる。必要に応じて、第二の外側ゾーンの外側に第三又はそれ以上の外側ゾーンが存在してもよい。
本発明の好ましい態様においては、図1及び2に示されるように、セラミックヒータ10が少なくとも2つの抵抗発熱体14を重複する領域で含むものでありうる。この態様においては、中央部12c、中間部12d及び外周部12eに埋設される抵抗発熱体14の一方が、連続した1つの抵抗発熱体として、外側ゾーンZ2を選択的又は優先的に加熱するための外側ゾーン制御ヒータ回路14bを成し、中央部12c、中間部12d及び外周部12eの外側ゾーン制御ヒータ回路14bとは異なる深さ位置に埋設される抵抗発熱体14の他方が、連続した1つの抵抗発熱体として、外側ゾーン制御ヒータ回路14bから独立した、内側ゾーンZ1を選択的又は優先的に加熱するための内側ゾーン制御ヒータ回路14aを成すのが好ましい。この態様では、内側ゾーン制御ヒータ回路14a及び外側ゾーン制御ヒータ回路14bがいずれも中央部12c、中間部12d及び外周部12eを含む重複する領域を異なる深さで配設されることになるが、内側ゾーン制御ヒータ回路14aは内側ゾーンZ1において抵抗が高くなり、かつ、外側ゾーンZ2において抵抗が低くなるように配設される(例えばコイルの場合にはコイルピッチを変える)ことにより、内側ゾーンZ1において選択的に加熱が行われるように構成すればよい。同様に、外側ゾーン制御ヒータ回路14bは内側ゾーンZ1において抵抗が低くなり、かつ、外側ゾーンZ2において抵抗が高くなるように配設される(例えばコイルの場合にはコイルピッチを変える)ことにより、外側ゾーンZ2において選択的に加熱が行われるように構成すればよい。
本発明の別の好ましい態様においては、図3及び4に示されるように、セラミックヒータ10が少なくとも2つの抵抗発熱体14を異なる領域で含むものでありうる。この態様においては、外側ゾーンZ2(典型的には外周部12e又は外周部12e及び中間部12d)に埋設される抵抗発熱体14が、連続した1つの抵抗発熱体14として、外側ゾーンZ2を選択的又は優先的に加熱するための外側ゾーン制御ヒータ回路14bを成し、内側ゾーンZ1(典型的には中央部12c又は中央部12c及び中間部12d)に埋設される抵抗発熱体が、連続した1つの抵抗発熱体14として、外側ゾーン制御ヒータ回路14bから独立した、内側ゾーンZ1を選択的又は優先的に加熱するための内側ゾーン制御ヒータ回路14aを成すのが好ましい。
図1~4のいずれの態様においても、内側ゾーン制御ヒータ回路14aは、セラミックプレート12の内側ゾーンZ1(及び存在する場合には外側ゾーンZ2)に、第一面12aと平行に埋設される。セラミックプレート12の内側ゾーンZ1の中央部には内側ゾーン制御ヒータ回路14aに給電するための1対の第一給電端子18が設けられる。好ましくは、内側ゾーン制御ヒータ回路14aの両端に第一給電端子18がそれぞれ接続される。第一給電端子18は2対以上存在していてもよい。第一給電端子18はロッド状であり、内側ゾーン制御ヒータ回路14aはロッド状の第一給電端子18を経てヒータ電源(図示せず)に接続されている。
図1~4のいずれの態様においても、外側ゾーン制御ヒータ回路14bは、セラミックプレート12の外側ゾーンZ2(及び存在する場合には内側ゾーンZ1)に第一面12aと平行に埋設される。セラミックプレート12の内側ゾーンZ1の中央部(ただし第一給電端子18とは異なる位置)には、外側ゾーン制御ヒータ回路14bに給電するための1対の第二給電端子20が設けられる。1対の第二給電端子20は、図2に示されるように外側ゾーン制御ヒータ回路14bに直接接続されてもよいし、図4に示されるように1対のジャンパ22を介して外側ゾーン制御ヒータ回路14bと電気的に接続されてもよい。第二給電端子20は2対以上存在していてもよい。第二給電端子20はロッド状であり、外側ゾーン制御ヒータ回路14bは(必要に応じてジャンパ22を介して)ロッド状の第二給電端子20を経てヒータ電源(図示せず)に接続されている。
セラミックプレート12はRF電極30及び/又はESC電極を内部電極としてさらに備えていてもよい。この場合、RF電極30及び/又はESC電極は、セラミックプレート12の、抵抗発熱体14及び(存在する場合にはジャンパ22)よりも第一面12aに近い深さ位置に埋設されるのが好ましい。RF電極は高周波が印加されることで、プラズマCVDプロセスによる成膜を可能とする。ESC電極は、静電チャック(ESC)電極の略称であり、静電電極とも称される。ESC電極は、外部電源によって電圧が印加されるとセラミックプレート12の表面に載置されたウェハをジョンソン・ラーベック力によりチャッキングする。ESC電極は、セラミックプレート12よりもやや小径の円形の薄層電極であるのが好ましく、例えば、細い金属線を網状に編み込んでシート状にしたメッシュ状の電極でありうる。ESC電極はプラズマ電極として利用してもよい。すなわち、ESC電極に高周波を印加することにより、ESC電極をRF電極としても使用することができ、プラズマCVDプロセスによる成膜を行うこともできる。RF電極30又はESC電極には、給電のためのRF端子32又はESC端子が接続されている。RF端子32又はESC端子はロッド状であり、RF電極30又はESC電極はロッド状のRF端子32又はESC端子を経て外部電源(図示せず)に接続されている。
所望により、セラミックシャフト28が、セラミックプレート12の第二面12bに同心円状に取り付けられていてもよい。セラミックシャフト28は、内部空間Sを備えた円筒状の部材であり、公知のセラミックサセプタ又はセラミックヒータで採用されるセラミックシャフトと同様の構成でありうる。内部空間Sはその中を第一給電端子18、第二給電端子20、RF端子32等の端子ロッドが通過するように構成される。セラミックシャフト28は、セラミックプレート12と同様のセラミック材料で構成されるのが好ましい。したがって、セラミックシャフト28は窒化アルミニウム又は酸化アルミニウムを含むのが好ましく、より好ましくは窒化アルミニウムを含む。セラミックシャフト28の上端面は、セラミックプレート12の第二面12bに固相接合又は拡散接合により接合されているのが好ましい。セラミックシャフト28の外径は、好ましくは40~60mmであり、例えば55mm程度である。セラミックシャフト28の内径(内部空間Sの径)は、好ましくは33~55mmであり、例えば50mm程度である。
セラミックプレート12は、熱電対挿入穴34を備えていてもよい。熱電対挿入穴34は、第二面12bから第一面12aに向かって形成された縦穴でありうる。この熱電対挿入穴34に熱電対36が挿入されることで、セラミックプレート12ないしRF電極30等の内部電極の温度を測定することができる。この場合、熱電対挿入穴34は、RF電極30等の内部電極又はその近傍まで到達しているのが好ましい。
本発明による特有の体積抵抗率比プロファイルを有するセラミックプレート12は、例えば、以下のようにして好ましく製造することができる。まず、窒化アルミニウム粉体をプレス成型して第一の窒化アルミニウム圧粉体を得る。得られた第一の窒化アルミニウム圧粉体上に窒化アルミニウム粉体及び内側ゾーン制御ヒータ回路14aを配置してプレス成型することで、内部に内側ゾーン制御ヒータ回路14aが埋設された第二の窒化アルミニウム圧粉体を得る。得られた第二の窒化アルミニウム圧粉体上に窒化アルミニウム粉体及び外側ゾーン制御ヒータ回路14bを配置してプレス成型することで、内部に外側ゾーン制御ヒータ回路14bが更に埋設された第三の窒化アルミニウム圧粉体を得る。得られた第三の窒化アルミニウム圧粉体上に窒化アルミニウム粉体及びRF電極30を配置してプレス成型することで、内部にRF電極30が更に埋設された第四の窒化アルミニウム圧粉体を得る。こうして図2に示されるように内側ゾーン制御ヒータ回路14a、外側ゾーン制御ヒータ回路14b及びRF電極30が埋設された窒化アルミニウム圧粉体からなるプレス成型体を得る。ここまでのプロセスは従来同様であり公知の製法に従って行うことができる。そして、本発明のセラミックプレート12を得るために、得られたプレス成型体(積層体)を窒素雰囲気下にて以下の特有の焼成条件で焼成するのが好ましい。
・最高温度:1760~1870℃
・最高温度での保持時間:5~13時間
・最高温度までの昇温速度の変更回数:2~7回
・昇温速度:40~60℃/分の範囲内で変更
・焼成圧力:60~120kg/cm
このような焼成を経ることで抵抗発熱体14の炭化の度合いを半径方向の位置に応じて変化させることができ、それにより中央部12c、中間部12d及び外周部12e等の半径方向の位置に応じた望ましいプロファイルの体積抵抗率を実現することができる。
本発明を以下の例によってさらに具体的に説明する。ただし、本発明は以下の例に限定されるものではない。
例1~5
(1)2ゾーンセラミックヒータの作製
以下に示される構成部材を用いて、図1及び2に示されるような構造を有する2ゾーンセラミックヒータ10を焼成条件以外は公知の手順で作製した。
<構成部材及びその仕様>
・セラミックプレート12:円板状の窒化アルミニウム焼結体(直径:330mm、厚さ:20mm、550℃での体積抵抗率:1.0×1010Ω・cm(クーポン(試験片)を切り出して550℃で測定))(内側ゾーン制御ヒータ回路14a、外側ゾーン制御ヒータ回路14b、及びRF電極30が内部に埋設されたもの)
・セラミックシャフト28:円筒状の窒化アルミニウム焼結体(高さ:170mm、外径:45mm、内径:36mm)
・内側ゾーン制御ヒータ回路14a:セラミックプレート12における内側ゾーンZ1及び外側ゾーンZ2(直径320mmの領域)の第一面12aからの深さが11.5mmの位置に図5に示される回路パターンに従って埋設されたコイル(材質:モリブデン、線径:500μm、外径:3.5mm、図5の回路パターンにおいて線の太さによって概念的に表されるようにセラミックプレート12の中心に近づくほどコイルピッチが短くなる(コイルが密になる)ように配設)、
・外側ゾーン制御ヒータ回路14b:セラミックプレート12における内側ゾーンZ1及び外側ゾーンZ2(直径320mmの領域)の第一面12aからの深さが6.5mmの位置に図6に示される回路パターンに従って埋設されたコイル(材質:モリブデン、線径:500μm、外径:3.5mm、図6の回路パターンにおいて線の太さによって概念的に表されるようにセラミックプレート12の外周に近づくほどコイルピッチが短くなる(コイルが密になる)ように配設)
・RF電極30:セラミックプレート12の第一面12aからの深さが1.0mmの位置に埋設された、モリブデン製の電極層
・第一給電端子18:ニッケル製の2本の端子ロッド
・第二給電端子20:ニッケル製の2本の端子ロッド
・RF端子32:ニッケル製の1本の端子ロッド
上述した内側ゾーン制御ヒータ回路14a、外側ゾーン制御ヒータ回路14b、及びRF電極30が内部に埋設されたセラミックプレート12は、以下の手順で作製したものである。まず、窒化アルミニウム粉体をプレス成型して第一の窒化アルミニウム圧粉体を得た。得られた第一の窒化アルミニウム圧粉体上に窒化アルミニウム粉体及び内側ゾーン制御ヒータ回路14aを配置してプレス成型することで、内部に図5に示されるようなパターンの内側ゾーン制御ヒータ回路14aが埋設された第二の窒化アルミニウム圧粉体を得た。得られた第二の窒化アルミニウム圧粉体上に窒化アルミニウム粉体及び外側ゾーン制御ヒータ回路14bを配置してプレス成型することで、内部に図6に示されるようなパターンの外側ゾーン制御ヒータ回路14bが更に埋設された第三の窒化アルミニウム圧粉体を得た。得られた第三の窒化アルミニウム圧粉体上に窒化アルミニウム粉体及びRF電極30を配置してプレス成型することで、内部にRF電極30が更に埋設された第四の窒化アルミニウム圧粉体を得た。こうして図2に示されるように内側ゾーン制御ヒータ回路14a、外側ゾーン制御ヒータ回路14b及びRF電極30が埋設された窒化アルミニウム圧粉体からなるプレス成型体を得た。得られたプレス成型体(積層体)を窒素雰囲気下、表1に示される焼成条件で焼成することにより、内側ゾーン制御ヒータ回路14a、外側ゾーン制御ヒータ回路14b及びRF電極30が内部に埋設されたセラミックプレート12を得た。
(2)評価
得られた2ゾーンセラミックヒータに対して各種評価を行った。
<体積抵抗率比の分布>
2ゾーンセラミックヒータに埋設された内側ゾーン制御ヒータ回路14a及び外側ゾーン制御ヒータ回路14bを構成する抵抗発熱体について、セラミックプレート12の中心から半径方向における各種位置における体積抵抗率を以下のようにして測定した。セラミックプレート12の中心から60mmの位置(中央部の外縁)における体積抵抗率(これを100%とする)に対する各位置における体積抵抗率の相対値(%)を求めることで、体積抵抗率比の分布を調べた。結果は図7に示されるとおりであった。
(体積抵抗率の測定)
上記(1)と同様にして、抵抗発熱体の体積抵抗率測定用のセラミックヒータを作製して6等分に分割切断して、扇形の平面形状を有する6個の試験片を得た。各試験片の切断面に露出した各抵抗発熱体の断面に直径2mmの端子をそれぞれ取り付け、各抵抗発熱体の抵抗値を室温にて4端子法のテスターで測定した。各測定位置における半径から円弧状の各抵抗発熱体の長さを求め、各抵抗発熱体の体積抵抗率を、測定された抵抗値、抵抗発熱体の長さ、及び抵抗発熱体の断面積(線径0.5mmから算出)から計算した。本例のセラミックヒータは、内側ゾーン制御ヒータ回路14a及び外側ゾーン制御ヒータ回路14bが同じ半径方向位置において2層で併存するため、各半径方向位置で2つの体積抵抗率が得られた。こうして各半径方向位置について6個の試験片に基づく12個(=6個×2層)の体積抵抗率が得られ、それらの平均値を算出することで当該セラミックヒータの各半径方向位置における体積抵抗率とした。
<抵抗値>
室温及び650℃の各評価温度において、内側ゾーン制御ヒータ回路14aの抵抗値と、外側ゾーン制御ヒータ回路14bの抵抗値を測定した。室温における内側ゾーン制御ヒータ回路14aの抵抗値は、1対の第一給電端子18に4端子法のテスターを接続することにより測定した。同様に、室温における外側ゾーン制御ヒータ回路14bの抵抗値は、1対の第二給電端子20に4端子法のテスターを接続することにより測定した。650℃における内側ゾーン制御ヒータ回路14aの抵抗値は、内側ゾーン制御ヒータ回路14aに印加した電流値及び電圧値より計算して求めた。同様に、650℃における外側ゾーン制御ヒータ回路14bの抵抗値は、外側ゾーン制御ヒータ回路14bに印加した電流値及び電圧値より計算して求めた。結果は表1に示されるとおりであった。
<均熱性>
2ゾーンセラミックヒータ10を成膜装置のチャンバ内に設置した。チャンバを真空引きしてNガスを導入し、チャンバ内のNガス圧を5Torrとした。第一給電端子18及び第二給電端子20を介して内側ゾーン制御ヒータ回路14a及び外側ゾーン制御ヒータ回路14bに給電することにより、2ゾーンセラミックヒータ10を650℃の設定温度に加熱した。この設定温度において、赤外線カメラでセラミックプレート12の第一面12aにおける温度分布を測定した。得られた温度分布マップに基づき、面内における最高温度と最低温度との差(すなわち面内最大温度差)を均熱性の指標として求め、以下の基準:
- 評価A:面内最大温度差が5.0℃未満
- 評価B:面内最大温度差が5.0℃以上7.0℃未満
- 評価C:面内最大温度差が7.0℃以上
で格付け評価した。結果は表1に示されるとおりであった。
<合計電流値及び電流値削減効果>
上記均熱性と同様にして第一給電端子18及び第二給電端子20を介して内側ゾーン制御ヒータ回路14a及び外側ゾーン制御ヒータ回路14bに電源(電源電圧:208V)より給電することにより、2ゾーンセラミックヒータ10を650℃の設定温度に加熱した。このときに内側ゾーン制御ヒータ回路14a及び外側ゾーン制御ヒータ回路14bの各々を流れる電流の値を測定し、測定された電流値を合算して合計電流値を算出した。結果は表1に示されるとおりであった。また、例1(比較例)における合計電流値を基準値とし、この基準値に対する例2~5の合計電流の減少量を合計電流値の削減効果として表1に示した。
図7に示されるセラミックプレート12の半径方向における体積抵抗率比の分布から各例について以下のことが分かる。
例1(比較)は、従来技術に相当する例であり、抵抗発熱体内における体積抵抗率比が一定であった。これは、抵抗値をより高くするには限界があることを意味する。例2(比較)は、焼成方法の改善により体積抵抗率比が外周に近づくほど高くなった。しかし、外周近傍だけ体積抵抗率比が急激に増加するため、体積抵抗率比のプロファイルとしては望ましいものではなかった。結果として、均熱性が評価Cと劣るものであった。
これに対して、例3は、最適な焼成条件を採用した例であり、体積抵抗率比が外周に近づくほど高くなる直線的な勾配を有する望ましい体積抵抗率プロファイルを達成した。しかも、外側ゾーン制御ヒータ回路14bではセラミックプレート12の中心から60mmの位置(中央部の外縁)の体積抵抗率に対して22%の体積抵抗率の増加を実現できた。例4は、体積抵抗率比が外周に近づくほど高くなるプロファイルを示したが、体積抵抗率比が例3よりは小さい例である。この例では、1A程度の電流値削減効果と、良好な均熱性(評価A)を示した。例5は、体積抵抗率比が外周に近づくほど高くなる直線的な勾配を有するプロファイルを示した例の中で最も体積抵抗率が高いものである。この例では、許容可能な均熱性(評価B)を示し、電力削減効果が約3Aと高いものであった。
例1~5の体積抵抗率プロファイルは、専ら表1に示される焼成条件の相違によってもたらされたものである。つまり、従来は、抵抗値を高くする発熱体線径を細くしたり、発熱密度を高くしたりする(すなわち同じ面積により多くの抵抗発熱体を詰め込む)といった、均熱性を阻害する手法を採用する必要があったが、そのような均熱性を阻害する要因を本開示の手法によれば回避することができる。その結果、抵抗発熱体の体積抵抗率が外周に向かって直線状に増加する望ましいプロファイルを実現でき、面内温度差を最小で約3℃(例)まで低減できた(すなわち均熱性を改善できた)。また、合計電流値も最大で約3A(例)削減できた。これは6倍のヒータを備えたシステムに換算すると18Aに相当する。

Claims (9)

  1. ウェハが載置されるための第一面と、前記第一面と対向する第二面とを有する円板状のセラミックプレートであって、前記セラミックプレートを平面視した場合に、前記セラミックプレートの中心から半径60mm以内の円形領域として規定される中央部と、前記中心から半径80~120mmの円環状領域として規定される中間部と、前記中心から半径130mm以上の円環状領域として規定される外周部とを含む、セラミックプレートと、
    前記セラミックプレート内の前記中央部、前記中間部及び前記外周部に埋設される抵抗発熱体と、
    を備えた、セラミックヒータであって、
    前記抵抗発熱体は、前記抵抗発熱体の体積抵抗率が、前記セラミックプレートの中心から遠ざかるにつれて徐々に高くなるように構成されており、
    前記中央部の外縁における前記抵抗発熱体の体積抵抗率を100%としたとき、前記中間部における前記抵抗発熱体の体積抵抗率の比が102~120%の範囲内であり、かつ、前記外周部における前記抵抗発熱体の体積抵抗率の比が108~139%の範囲内である、セラミックヒータ。
  2. 前記抵抗発熱体が、コイル、線状ジグザグ構造、印刷パターン、箔、及びメッシュからなる群から選択される少なくとも1種の形態である、請求項1に記載のセラミックヒータ。
  3. 前記中央部に埋設される前記抵抗発熱体、前記中間部に埋設される前記抵抗発熱体、及び前記外周部に埋設される前記抵抗発熱体の各々が、平面視した場合に一筆書きの形態で配設されており、かつ、
    前記中央部に埋設される前記抵抗発熱体、前記中間部に埋設される前記抵抗発熱体、及び前記外周部に埋設される前記抵抗発熱体が、同じ材料で構成される、請求項1又は2に記載のセラミックヒータ。
  4. 前記セラミックヒータが少なくとも2つの前記抵抗発熱体を含み、
    前記中央部、前記中間部及び前記外周部に埋設される前記抵抗発熱体の一方が、連続した1つの抵抗発熱体として、外側ゾーン制御ヒータ回路を成し、
    前記中央部、前記中間部及び前記外周部の前記外側ゾーン制御ヒータ回路とは異なる深さ位置に埋設される前記抵抗発熱体の他方が、連続した1つの抵抗発熱体として、外側ゾーン制御ヒータ回路から独立した、内側ゾーン制御ヒータ回路を成している、請求項3に記載のセラミックヒータ。
  5. 前記セラミックヒータが少なくとも2つの前記抵抗発熱体を含み、
    前記外周部又は前記外周部及び前記中間部に埋設される前記抵抗発熱体が、連続した1つの抵抗発熱体として外側ゾーン制御ヒータ回路を成し、
    前記中央部又は前記中央部及び前記中間部に埋設される前記抵抗発熱体が、連続した1つの抵抗発熱体として、外側ゾーン制御ヒータ回路から独立した、内側ゾーン制御ヒータ回路を成している、請求項3に記載のセラミックヒータ。
  6. 前記セラミックプレートが、窒化アルミニウム又は酸化アルミニウムを含む、請求項1又は2に記載のセラミックヒータ。
  7. 前記セラミックプレートが窒化アルミニウムを含み、かつ、前記セラミックプレートが、前記第一面を与える上側セラミックプレートと前記第二面を与える下側セラミックプレートを有しており、前記上側セラミックプレートを構成する窒化アルミニウムが、550℃で1.0×10Ω・cmを超える体積抵抗率を有する、請求項6に記載のセラミックヒータ。
  8. 前記セラミックプレート内に、RF電極及び/又はESC電極である内部電極をさらに備えた、請求項1又は2に記載のセラミックヒータ。
  9. 前記セラミックプレートの前記第二面に同心円状に取り付けられ、かつ、内部空間を備えた円筒状のセラミックシャフトをさらに備えた、請求項1又は2に記載のセラミックヒータ。
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