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JP7759540B2 - 回転子及び電動機 - Google Patents
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JP7759540B2 - 回転子及び電動機 - Google Patents

回転子及び電動機

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Description

本開示は、回転子及び回転子を備える電動機に関する。本開示は、特に、鉄心に永久磁石が配置された永久磁石埋め込み型の回転子及びこの回転子を備える電動機に関する。
電動機は、家庭用機器又は産業用機器等の様々な電気機器に用いられている。電動機として、鉄心に永久磁石が埋め込まれた回転子を有するIPM(Interior Permanent Magnet)モータが知られている。IPMモータでは、鉄心に埋め込まれた永久磁石によるマグネットトルクに加えて、鉄心に生じる磁気抵抗の大きさの凹凸によるリラクタンストルクを得ることができる。このため、小型で高効率のモータを実現することができる。
従来、IPMモータの回転子として、第1磁石配置穴と第2磁石配置穴とが周方向に交互に複数ずつ設けられた鉄心と、第1磁石配置穴に配置され、磁極の方向が鉄心の周方向である第1永久磁石と、第2磁石配置穴に配置され、磁極の方向が鉄心の径方向である第2永久磁石とを有するIPMロータが知られている(例えば特許文献1)。
しかしながら、従来のIPM型のロータでは、隣り合う第1永久磁石と第2永久磁石とにおいて、第1永久磁石の磁束が通ることができる鉄心の領域が少ないため、第2磁石配置穴が第1永久磁石の磁束に干渉し、固定子に鎖交する鎖交磁束が減少するという問題がある。
特開平8-275419号公報
本開示は、このような問題を解決するためになされたものであり、鎖交磁束を増加させることができる回転子及び電動機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本開示に係る回転子の一態様は、複数の第1穴及び複数の第2穴を有する鉄心と、それぞれ前記複数の第1穴に配置された複数の第1永久磁石と、前記鉄心に固定された回転軸とを備え、前記複数の第1穴及び前記複数の第2穴は、前記回転軸を中心として放射状に設けられており、前記複数の第1穴の各々は、前記鉄心の径方向に延在し、前記複数の第2穴の各々における前記鉄心の径方向の長さは、前記複数の第1穴の各々における前記鉄心の径方向の長さよりも小さく、前記複数の第2穴の各々は、前記複数の第1穴のうち前記第2穴と前記鉄心の周方向に隣り合う第1穴に対して前記鉄心の径方向の内側寄りに位置し、且つ、当該第2穴と前記鉄心の周方向に隣り合う前記第1穴に向かって突出する突出部を有する。
また、本開示に係る電動機の一態様は、上記の回転子の一態様と、エアギャップを介して前記回転子に対向して配置され、前記回転子に作用する磁力を発生させる固定子とを備える。
本開示によれば、鎖交磁束を増加させることができる。
実施の形態に係る電動機の斜視図である。 実施の形態に係る電動機の断面図である。 実施の形態に係る回転子の断面図である。 実施の形態に係る回転子の一部を拡大して示す拡大平面図と、同拡大平面図のA-A線における断面図とを示す図である。 比較例1の回転子の一部を拡大して示す拡大平面図である。 比較例2の回転子の一部を拡大して示す拡大平面図である。 実施の形態に係る回転子の一部を拡大して示す拡大平面図である。 変形例1に係る回転子の一部を拡大して示す拡大平面図である。 変形例2に係る回転子の一部を拡大して示す拡大平面図である。 変形例3に係る回転子の一部を拡大して示す拡大平面図である。 変形例4に係る回転子の一部を拡大して示す拡大平面図である。 変形例5に係る回転子の一部を拡大して示す拡大平面図である。 変形例6に係る回転子の一部を拡大して示す拡大平面図である。 変形例7に係る回転子の部分断面図である。 変形例8に係る回転子の部分断面図である。 変形例9に係る回転子の部分断面図である。 変形例10に係る回転子の一部を拡大して示す拡大平面図である。 変形例11に係る回転子の一部を拡大して示す拡大平面図である。 変形例12に係る回転子の一部を拡大して示す拡大平面図である。 変形例13に係る回転子の一部を拡大して示す拡大平面図である。 変形例14に係る電動機における固定子の部分断面図である。 変形例15に係る回転子の断面図である。
以下、本開示の実施の形態について説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、いずれも本開示の一具体例を示すものである。したがって、以下の実施の形態で示される、数値、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、並びに、工程及び工程の順序等は、一例であって本開示を限定する主旨ではない。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本開示の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
また、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。なお、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付しており、重複する説明は省略又は簡略化する。
(実施の形態)
まず、実施の形態に係る電動機1の概略構成について、図1及び図2を用いて説明する。図1は、実施の形態に係る電動機1の斜視図である。図2は、同電動機1の断面図である。なお、図2は、回転軸10と直交する平面で切断したときの断面を示している。
図1及び図2に示すように、電動機1は、回転子2と固定子3とを備える。電動機1は、回転子2が固定子3の内側に配置されたインナーロータ型のモータである。つまり、固定子3は、回転子2を囲むように構成されている。
回転子2(ロータ)は、固定子3に生じる磁力によって回転する。具体的には、回転子2は、回転軸10を有しており、回転軸10の軸心Cを回転中心として回転する。
回転子2は、固定子3に作用する磁力を発生する。回転子2は、周方向に亘って主磁束となるN極とS極とが複数繰り返して存在する構成になっている。回転子2が発生する主磁束の向きは、回転軸10の軸心Cの方向(回転軸方向)と直交する方向である。
回転子2は、固定子3とエアギャップを介して配置されている。具体的には、回転子2の表面と固定子3の表面との間には微小なエアギャップが存在する。詳細は後述するが、回転子2は、鉄心に永久磁石が埋め込まれた永久磁石埋め込み型のロータ(IPMロータ)である。したがって、本実施の形態における電動機1は、IPMモータである。
固定子3(ステータ)は、エアギャップを介して回転子2に対向して配置され、回転子2に作用する磁力を発生させる。具体的には、固定子3は、回転子2の回転子鉄心20を囲むように配置されている。固定子3は、回転子2とともに磁気回路を構成している。
固定子3は、エアギャップ面に主磁束としてN極とS極とが周方向に交互に生成されるように構成されている。固定子3は、固定子鉄心3a(ステータコア)と巻線コイル3b(ステータコイル)とを有する。
固定子鉄心3aには、回転子2の回転子鉄心20に向かって突出する複数のティース3a1が設けられている。具体的には、複数のティース3a1は、回転軸10の軸心Cに向かって突出するように設けられている。また、複数のティース3a1は、周方向に等間隔に設けられている。したがって、複数のティース3a1は、回転軸10の軸心Cと直交する方向(ラジアル方向)に放射状に延在している。
固定子鉄心3aは、例えば、回転軸10の軸心Cの方向に積層された複数の鋼板によって構成されている。複数の鋼板の各々は、例えば所定形状に打ち抜き加工された電磁鋼板である。なお、固定子鉄心3aは、複数の鋼板の積層体に限るものではなく、磁性材料によって構成されたバルク体であってもよい。
巻線コイル3bは、固定子鉄心3aの複数のティース3a1の各々に巻き回されている。具体的には、巻線コイル3bは、インシュレータを介して各ティース3a1に巻き回されている。各巻線コイル3bは、互いに電気的に120度位相が異なる、U相、V相及びW相の3相それぞれの単位コイルによって構成されている。つまり、各ティース3a1に巻き回された巻線コイル3bは、U相、V相及びW相の相単位でそれぞれに通電される3相の交流によって通電駆動される。これにより、各ティース3a1に固定子3の主磁束が生成される。
このように構成された電動機1では、固定子3の巻線コイル3bに通電すると、界磁電流が巻線コイル3bに流れて固定子3に磁束が生成される。この固定子3の磁束と回転子2の磁束との相互作用によって生じた磁気力が回転子2を回転させるトルクとなり、回転子2が回転する。
次に、本実施の形態に係る回転子2の詳細な構成について、図1及び図2を参照しつつ、図3及び図4を用いて説明する。図3は、実施の形態に係る回転子2の断面図である。図4は、同回転子2の一部を拡大して示す拡大平面図と、同拡大平面図のA-A線における断面図である。なお、図3は、回転軸10と直交する平面で切断したときの断面を示している。
図1~図3に示すように、回転子2は、回転軸10と、回転子鉄心20と、複数の第1永久磁石30と、複数の第2永久磁石40とを備える。
回転軸10は、回転子2が回転する際の中心となる長尺状のシャフトである。回転軸10は、例えば金属棒であり、回転子2の中心に固定されている。具体的には、回転軸10は、回転子2の両側に突出するように、回転子2の回転子鉄心20の中心を貫いた状態で回転子鉄心20に固定されている。回転軸10は、回転子鉄心20の中心に形成された貫通孔20aに圧入したり、焼き嵌めしたりすることで回転子鉄心20に固定されている。
なお、図示しないが、回転子2の一方側に突出する回転軸10の第1部位は、第1軸受けに支持され、回転子2の他方側に突出する回転軸10の第2部位は、第2軸受けに支持されている。なお、回転軸10の第1部位又は第2部位に、電動機1によって駆動される負荷が取り付けられる。
回転子鉄心20(ロータコア)は、複数の第1穴21及び複数の第2穴22を有する鉄心である。図4に示すように、回転子鉄心20は、回転軸10の軸心Cの方向に積層された複数の鋼板20bによって構成されている。具体的には、回転子鉄心20は、複数の鋼板20bが回転軸10の軸心Cの方向に積層された実質的に円柱状の積層体である。複数の鋼板20bの各々は、例えば所定形状に打ち抜き加工された電磁鋼板であり、かしめ等によって互いに固定されている。
図3に示すように、複数の第1穴21及び複数の第2穴22は、回転軸10を中心として放射状に設けられている。ここで、「放射状」とは実質的な放射状を包含する概念であり、例えば、製造誤差によりズレた形態のものも含んでいる。複数の第1穴21は、回転子鉄心20の周方向(回転軸10の回転方向)に沿って等間隔で設けられている。複数の第2穴22も同様に、回転子鉄心20の周方向に沿って等間隔で設けられている。第1穴21と第2穴22とは、周方向に沿って交互に設けられている。図4に示すように、第1穴21及び第2穴22の各々は、回転軸10の軸心Cの方向に沿って回転子鉄心20を貫通する貫通孔である。また、回転軸10に直交する平面で切断したときの任意の断面において、第1穴21の各々の断面形状は、回転軸10の軸心Cの方向において同じになっており、第2穴22の各々の断面形状は、回転軸10の軸心Cの方向において同じになっている。したがって、回転子鉄心20を構成する全ての鋼板20bには、いずれも同じ形状の第1穴21及び同じ形状の第2穴22が形成されている。
図3に示すように、平面視において、複数の第1穴21の各々は、回転子鉄心20の径方向(回転軸10の軸心Cの方向に直交する方向)に延在している。したがって、長尺状の複数の第1穴21は、回転軸10を中心にスポーク状に形成されている。各第1穴21の平面視形状は、回転子鉄心20の径方向を長手方向とする長方形である。複数の第1穴21の各々の平面視形状は、他と互いに同じである。
一方、平面視において、複数の第2穴22の各々は、回転子鉄心20の径方向の長さが第1穴21の長さよりも小さい。つまり、複数の第2穴22の各々における回転子鉄心20の径方向の長さは、複数の第1穴21の各々における回転子鉄心20の径方向の長さよりも短くなっている。本実施の形態において、第2穴22における回転子鉄心20の径方向の長さは、第1穴21における回転子鉄心20の径方向の長さの半分以下である。複数の第2穴22の各々の平面視形状は、他と互いに同じ形状である。なお、第2穴22の具体的な平面視形状については、後述する。
複数の第1穴21には、複数の第1永久磁石30がそれぞれ配置されている。つまり、第1穴21は、第1永久磁石30が配置される第1磁石配置穴である。第1永久磁石30は、焼結マグネットである。したがって、第1穴21は、磁石挿入孔であり、第1穴21には、焼結マグネットである第1永久磁石30が挿入される。1つの第1穴21には、1つの第1永久磁石30が挿入されている。
第1永久磁石30は、回転子2における主磁石である。具体的には、第1永久磁石30は、磁極の方向が回転子鉄心20の周方向(回転軸10の回転方向)となるように配置されている。つまり、第1永久磁石30は、磁極の方向が回転子鉄心20の周方向となるように着磁されている。なお、隣り合う2つの第1永久磁石30は、S極及びN極の磁極の向きが逆向きになっている。
第1永久磁石30の平面視形状及び大きさは、第1穴21の平面視形状及び大きさとほぼ同じである。第1永久磁石30は、第1穴21に嵌合されている。したがって、第1永久磁石30の平面視形状は、長尺状の長方形である。一例として、第1永久磁石30は、板状の直方体である。
なお、各第1穴21において、第1永久磁石30と第1穴21の内面との間には僅かな隙間(クリアランス)が存在していてもよい。この隙間には、第1永久磁石30を第1穴21に接着固定するための接着材が設けられていてもよい。一方、この隙間に接着材が設けられていなくてもよい。第1永久磁石30と第1穴21の内面との間の隙間は、製造上、最低限必要となる寸法公差が確保されていればよい。
また、複数の第2穴22には、複数の第2永久磁石40がそれぞれ配置されている。つまり、第2穴22は、第2永久磁石40が配置される第2磁石配置穴である。第2永久磁石40は、焼結マグネットである。したがって、第2穴22は、磁石挿入孔であり、第2穴22には、焼結マグネットである第2永久磁石40が挿入される。1つの第2穴22には、1つの第2永久磁石40が挿入されている。
第2永久磁石40は、回転子2における補助磁石である。具体的には、第2永久磁石40は、磁極の方向が回転子鉄心20の径方向(回転軸10と直交する方向)となるように配置されている。つまり、第2永久磁石40は、磁極の方向が回転子鉄心20の径方向となるように着磁されている。なお、隣り合う2つの第2永久磁石40は、S極及びN極の磁極の向きが逆向きになっている。
第2永久磁石40の平面視形状は、第2穴22の平面視形状と異なっている。第2永久磁石40の平面視形状は、縦横比が小さい矩形である。一例として、第2永久磁石40は、棒状の直方体である。
複数の第2穴22の各々は、突出部22aを有する。各第2穴22において、突出部22aは、複数の第1穴21のうち当該第2穴22と回転子鉄心20の周方向に隣り合う第1穴21に対して回転子鉄心20の径方向の内側寄りに位置し、且つ、当該第2穴22と回転子鉄心20の周方向に隣り合う第1穴21に向かって突出している。
各第2穴22の平面視形状は、第2永久磁石40の平面視形状と同等の形状に、突出部22aが付加された形状になっている。つまり、各第2穴22の平面視形状は、縦横比が小さい矩形の辺に突出部22aが付加された形状になっている。
複数の第2穴22の各々において、突出部22aは、回転子鉄心20の径方向の内側寄りに位置している。つまり、突出部22aは、第2穴22の矩形部分の一辺の全体から突出しているのではなく、第2穴22の矩形部分の一辺の内側寄りの一部から突出している。
各第2穴22において、突出部22aの平面視形状は、頂点を有し且つ頂点に向かって幅が狭くなる形状である。また、各第2穴22において、突出部22aは、当該第2穴22に隣り合う第1穴21の一辺に対向する対向辺を有する。対向辺と隣接第1穴21の一辺とのなす角は、-5°以上5°以下であることが好ましい。本実施形態では、突出部22aにおける対向辺は、この突出部22aに隣り合う第1穴21の一辺と平行になっている。具体的には、突出部22aの平面視形状は、三角形であり、この三角形の一辺が第1穴21の一辺と平行になっている。これにより、図4に示すように、突出部22aと第1穴21との間の部分であるブリッジ部20brの幅は、一定になっている。
複数の第2穴22の各々において、突出部22aは、当該第2穴22における回転子鉄心20の径方向に延在する中心線を挟んだ両側に設けられている。つまり、突出部22aは、第2穴22の矩形部分の対向する二つの辺の各々から突出している。したがって、第2穴22の平面視形状は、第2永久磁石40の平面視形状である縦横比が小さい矩形と、この矩形の対向する二つの辺の各々の内側寄りの一部から張り出した三角形とを足し合わせた形状になっている。
なお、複数の第2穴22の各々において、2つの突出部22aは、当該第2穴22における回転子鉄心20の径方向に延在する中心線に対して線対称に設けられている。
第2穴22に配置される第2永久磁石40は、第2穴22の矩形部分に位置している。したがって、各第2穴22において、突出部22aは、第2永久磁石40に占有されておらず、空隙のままになっている。つまり、突出部22aには第2永久磁石40が存在しておらず、突出部22aは空隙部(空間領域)になっている。
なお、各第2穴22の矩形部分において、第2永久磁石40と第2穴22の内面との間には僅かな隙間(クリアランス)が存在していてもよい。この隙間には、第2永久磁石40を第2穴22に接着固定するための接着材が設けられていてもよい。この場合、突出部22aの少なくとも一部に、第2穴22と第2永久磁石40とを固定するための接着材が存在していてもよい。各第2穴22の矩形部分において、第2永久磁石40と第2穴22の内面との間の隙間には、接着材が設けられていなくてもよい。つまり、各第2穴22の矩形部分において、第2永久磁石40と第2穴22の内面との間の隙間は、製造上、最低限必要となる寸法公差が確保されていればよい。
このように構成される回転子2は、磁極数が8である8極ロータであり、主磁束としてS極とN極との磁極が周方向に交互に位置するように周方向に8個の第1永久磁石30と8個の第2永久磁石40とが配置されている。つまり、回転子鉄心20には、8個の第1穴21と8個の第2穴22とが交互に設けられている。
次に、本実施の形態に係る回転子2及び電動機1の作用効果について、本開示に至った経緯も含めて、図5~図7を用いて説明する。図5は、比較例1の回転子2Xの一部を拡大して示す拡大平面図である。図6は、比較例2の回転子2Yの一部を拡大して示す拡大平面図である。図7は、実施の形態に係る回転子2の一部を拡大して示す拡大平面図である。なお、図5~図7において、矢印は、磁束の流れを示している。
図5に示すように、比較例1の回転子2Xでは、上記実施の形態における回転子2と同様に、回転子鉄心20Xに第1穴21及び第2穴22Xが設けられている。回転子2Xでは、第1穴21に第1永久磁石30が配置されているとともに第2穴22Xに第2永久磁石40Xが配置されている。
しかしながら、比較例1の回転子2Xは、上記実施の形態における回転子2と異なり、第2穴22X及び第2永久磁石40Xの平面視形状が台形になっていて、第2穴22Xの側面(第1穴21に対向する対向辺)の全体が第1穴21の側面に平行になっている。このため、図5に示される比較例1の回転子2Xの構造では、第2穴22Xの台形の底辺の角部分(図5の破線丸で示す部分)で、磁束の流れが阻害されてしまう。
図6に示すように、比較例2の回転子2Yでは、上記実施の形態における回転子2と同様に、回転子鉄心20Yに第1穴21及び第2穴22Yが設けられている。第1穴21に第1永久磁石30が配置されているとともに第2穴22Yに第2永久磁石40Yが配置されている。
しかしながら、比較例2の回転子2Yは、上記実施の形態における回転子2と異なり、第2穴22Y及び第2永久磁石40Yの平面視形状が矩形になっている。このため、図6に示される比較例2の回転子2Yでは、第2穴22Yの側面(第1穴21に対向する対向辺)のうち径方向外側部分と第1穴22の側面とが大きく離れている。この結果、比較例2の回転子2Yの構造では、漏れ磁束(図6の破線の矢印)が増加してしまう。したがって、隣り合う第1永久磁石30と第2永久磁石40Yとにおいて、第1永久磁石30の磁束と第2永久磁石40Yの磁束とが干渉する。具体的には、第2永久磁石40Yの磁束が当該第2永久磁石40Yに隣り合う第1永久磁石30の磁束に干渉する。これにより、固定子に鎖交する鎖交磁束が減少してしまう。
これに対して、本実施の形態における回転子2では、図7に示すように、複数の第2穴22の各々は、複数の第1穴21のうち当該第2穴22と回転子鉄心20の周方向に隣り合う第1穴21に対して回転子鉄心20の径方向の内側寄りに位置し、且つ、当該第2穴22と回転子鉄心20の周方向に隣り合う第1穴21に向かって突出する突出部22aを有する。
この構成により、第2穴22における回転子鉄心20の径方向の外側寄りにおいては、第2穴22と第1穴21との幅を大きくしつつ、第2穴22における回転子鉄心20の径方向の内側寄りにおいては、第2穴22と第1穴21との幅を狭めることができる。つまり、第2穴22における回転子鉄心20の径方向の内側寄りにおいてのみ、第2穴22(突出部22a)と第1穴21との間の部分であるブリッジ部20brの幅を狭めることができる。これにより、図5の比較例1の回転子2Xのように第2穴22Xの形状で磁束の流れを阻害してしまうことを抑制することができるとともに、図6の比較例2の回転子2Yのように第1永久磁石30の磁束と第2永久磁石40Yの磁束とが干渉して固定子に鎖交する磁束が減少してしまうことを抑制することができる。
以上より、本実施の形態における回転子2によれば、漏れ磁束を減少させて固定子3に鎖交する鎖交磁束を増加させることができる。
また、本実施の形態における回転子2において、第2穴22の突出部22aにおける第1穴21に対向する対向辺は、第1永久磁石30及び第1穴21の側面に対して平行であるとよい。つまり、ブリッジ部20brの幅は、一定であるとよい。
この構成により、漏れ磁束をさらに減少させることができる。したがって、固定子3に鎖交する磁束を一層増加させることができる。
この場合、突出部22aの平面視形状は、頂点を有し且つ頂点に向かって幅が狭くなる形状であるとよい。
この構成により、第2穴22の突出部22aにおける第1穴21に対向する対向辺を、第1永久磁石30及び第1穴21の側面に対して容易に平行にすることができる。つまり、ブリッジ部20brの幅を容易に一定にすることができる。
ここで、第2穴22(突出部22a)と第1穴21との間の部分であるブリッジ部20brのうちの突出部22aと第1永久磁石30とが対向する部分の長さlについて検討した。その検討結果について、図7を用いて説明する。
図7に示すように、ブリッジ部20brのうちの突出部22aと第1永久磁石30とが対向する部分の長さをlとすると、lは、第1永久磁石30の内周側端面と点Pとの距離となる。ここで、点Pは、第1穴21の第2穴22に対向する対向辺に対して垂直な方向から突出部22aを対向辺に投影したときの投影像の外側の端部である。
第1永久磁石30のうち短絡磁束を発生させる領域(図7のドットハッチングで示す領域)を領域Sとする。領域Sにおける回転子鉄心20の径方向の長さをlmgとする。第1永久磁石30の表面磁束密度をB’とすると、領域Sの発生磁束量φ1は、φ1=B’×lmgとして表される。
また、ブリッジ部20brの磁気飽和領域MSの磁束密度をB’とし、ブリッジ部20brの、第1永久磁石30の内周側端面上での幅をwとすると、磁気飽和領域MSを通る磁束量φ2は、φ2=B’×wとして表される。
このとき、磁気飽和領域MS以外を通って短絡する磁束量をA(A>0)とすると、φ1=φ2+Aとして表すことができ、以下の(式1)となる。
ここで、ブリッジ部20brの突出部22aと第1永久磁石30の対向する部分の長さlは、第1永久磁石30のうち短絡磁束を発生させる領域Sにおける回転子鉄心20の径方向の長さlmgと同じであることが最適である。したがって、上記の(式1)において、l=lmgを代入すると、ブリッジ部20brの突出部22aと第1永久磁石30の対向する部分の長さlは、以下の(式2)で表すことができる。
また、第1永久磁石30の残留磁束密度をBとし、回転子鉄心20の飽和磁化をJとすると、B’<B、B’>Jである。したがって、A>0であることから、上記の(式2)は、以下の(式3)で表すことができる。
以上より、ブリッジ部20brの突出部と第1永久磁石の対向する部分の長さlは、上記の(式3)の関係式を満たすとよい。この(式3)の関係式を満たすことで、漏れ磁束を減少させて固定子に鎖交する鎖交磁束を効果的に増加させることができる。
以上のように、本実施の形態の回転子2は、複数の第1穴21及び複数の第2穴22を有する回転子鉄心20と、それぞれ複数の第1穴21に配置された複数の第1永久磁石30と、回転子鉄心20に固定された回転軸10とを備え、複数の第1穴21及び複数の第2穴22は、回転軸10を中心として放射状に設けられており、複数の第1穴21の各々は、回転子鉄心20の径方向に延在し、複数の第2穴22の各々における回転子鉄心20の径方向の長さは、複数の第1穴21の各々における回転子鉄心20の径方向の長さよりも小さく、複数の第2穴22の各々は、複数の第1穴21のうち第2穴22と回転子鉄心20の周方向に隣り合う第1穴21に対して回転子鉄心20の径方向の内側寄りに位置し、且つ、当該第2穴22と回転子鉄心20の周方向に隣り合う第1穴21に向かって突出する突出部22aを有する。
これにより、鎖交磁束を増加させることができる。
回転子2では、複数の第2穴22の各々において、突出部22aは、回転子鉄心20の径方向の内側寄りに位置している。
この構成により、第1永久磁石30の磁束と第2永久磁石40の磁束とで構成される鎖交磁束を増加させることができる。
回転子2では、複数の第2穴22の各々において、突出部22aは、当該第2穴22における回転子鉄心20の径方向に延在する中心線を挟んだ両側に設けられている2つの突出部22aを含む。この場合、突出部22aは、当該第2穴22における回転子鉄心20の径方向に延在する中心線に対して線対称に設けられているとよい。
この構成により、回転子2が左回転及び右回転の両方に回転する場合であっても、漏れ磁束を減少させて鎖交磁束を増加させることができる。なお、突出部22aは両側ではなく片側のみに設けられていてもよい。また、一方端のみに突出部22aを有する第2穴22と他方端のみに突出部22aを有する第2穴22とが周方向に交互に設けられていてもよい。
(変形例)
以上、本開示に係る回転子2及び電動機1について、実施の形態に基づいて説明したが、本開示は、上記実施の形態に限定されるものではない。
例えば、上記実施の形態では、第2穴22に第2永久磁石40が配置されていたが、これに限らない。図8は、変形例1に係る回転子の一部を拡大して示す拡大平面図である。具体的には、図8に示される回転子2Aのように、第2穴22に第2永久磁石40を配置せずに、第1穴21及び第2穴22のうち第1穴21のみに第1永久磁石30を配置してもよい。つまり、図8では、複数の第2穴22の各々は、第2永久磁石40が存在せずに全体が空隙(空間領域)になっている。この場合、第2永久磁石40が存在しない分、回転子2Aとしての主磁束は減少するものの、図8において第2穴22に突出部22aを設けなかった場合と比べて、漏れ磁束を減少させることができ鎖交磁束を増加させることができる。
上記実施の形態において、ブリッジ部20brは、回転子鉄心20の他の部分と面一であったが、これに限らない。図9は、変形例2に係る回転子の一部を拡大して示す拡大平面図である。具体的には、図9に示される回転子2Bのように、回転子鉄心20Bにおけるブリッジ部20brの表面は、回転軸10の軸心Cの方向に凹んでいてもよい。例えば、回転子鉄心20Bにプレス加工を施してブリッジ部20brに凹部23(図9の平面図のドットハッチングで示される領域)を形成することで、ブリッジ部20brの表面を他の表面よりも窪ませることができる。これにより、ブリッジ部20brの厚さtpressは、ブリッジ部20br以外の部分の厚さtよりも薄くすることができる。このように、ブリッジ部20brを凹ませて厚さを薄くすることで、漏れ磁束をさらに減少させることができ、鎖交磁束を一層増加させることができる。なお、ブリッジ部20brの表面の全てを凹ませることに限定されず、ブリッジ部20brの少なくとも一部を凹ませる形態にしてもよい。
上記実施の形態では、図7に示すように、突出部22aのうち最も回転子鉄心20の径方向の内側に位置する部分は、第1永久磁石30の内周側側面上の面の付近であったが、これに限らない。図10は、変形例3に係る回転子の一部を拡大して示す拡大平面図である。具体的には、図10に示される回転子2Cの回転子鉄心20Cのように、突出部22aの一部が、第1永久磁石30の内周側側面よりも回転子鉄心20の径方向の内側に存在していてもよい。
上記実施の形態では、第2穴22の突出部22aの平面視形状は、直線状の辺のみからなる多角形であり、突出部22aの側面は平面のみによって構成されていたが、これに限らない。図11は、変形例4に係る回転子の一部を拡大して示す拡大平面図である。例えば、図11に示される回転子2Dの回転子鉄心20Dのように、突出部22aの側面の一つに曲面が含まれていてもよい。この場合、上記実施の形態のように、突出部22aにおける第1穴21と対向する側面を平面とし、突出部22aにおける第1穴21と対向する側面と第1穴21の側面とが平行になっているとよい。つまり、平面視において、突出部22aにおける第1穴21と対向する対向辺と第1穴21の一辺とは平行であるとよい。
上記実施の形態において、突出部22aにおける第1穴21と対向する対向辺と、第1穴21の一辺とは平行であったが、これに限らない。図12は、変形例5に係る回転子の一部を拡大して示す拡大平面図である。例えば、図12に示される回転子2Eの回転子鉄心20Eのように、突出部22aにおける第1穴21と対向する対向辺と第1穴21の一辺とは平行でなくてもよい。図13は、変形例6に係る回転子の一部を拡大して示す拡大平面図である。同様に、図13に示される回転子2Fの回転子鉄心20Fのように、突出部22aにおける第1穴21と対向する対向辺と回転子鉄心20Fの第1穴21の一辺とは平行でなくてもよい。例えば、図12に示すように、突出部22aの対向辺が第1穴21の一辺から遠ざかるように突出部22aが設けられていてもよいし、図13に示すように、突出部22aの対向辺が第1穴21の一辺に近づくように突出部22aが設けられていてもよい。また、図示はしないが、突出部22aの対向辺が複数の直線によって構成されていてもよい。また、図示はしないが、突出部22aの対向辺は、複数の曲線によって構成されてもよいし、1つ以上の直線と1つ以上の曲線の組み合わせによって構成されていてもよい。
また、上記実施の形態において、第2穴22の各々の断面形状は、回転軸10に直交する平面で切断したときの任意の断面において回転軸10の軸心Cの方向において同じ形状となっていたが、これに限らない。
図14は、変形例7に係る回転子の部分断面図である。例えば、図14に示される回転子2Hの回転子鉄心20Hのように、複数の鋼板20bのうちの少なくとも2つは、第2穴22が設けられておらず、複数の鋼板20bのうちの第2穴22が設けられていない2つの鋼板20bの間に位置する鋼板20bには、第2穴22が設けられていて、第2永久磁石40が、第2穴22が設けられていない2つの鋼板20bに挟まれていてもよい。具体的には、図14における回転子鉄心20Hでは、複数の鋼板20bのうち両端の鋼板20bには第2穴22が設けられておらず、第2永久磁石40は、一方端の鋼板20bと他方端の鋼板20bとに挟持されている。これにより、接着材を用いることなく第2永久磁石40を第2穴22に保持させることができる。
図15は、変形例8に係る回転子の部分断面図である。図15に示される回転子2Iの回転子鉄心20Iのように、複数の鋼板20bのうちの少なくとも1つは、第2穴22が設けられておらず、第2永久磁石40は、第2穴22が設けられていない鋼板20bを介して2つ配置されていてもよい。具体的には、図15における回転子鉄心20Iでは、1つの第2穴22に2つの第2永久磁石40が配置されている。この構成により、1つの第2穴22に複数の第2永久磁石40を容易に挿入することができる。なお、1つの第2穴22には、3つ以上の第2永久磁石40が配置されていてもよい。
図16は、変形例9に係る回転子の部分断面図である。図16に示される回転子2Jの回転子鉄心20Jのように、複数の鋼板20bのうちの少なくとも1つは、第2穴22の辺の一部から当該第2穴22の内方に向かって突出する突起24を有していてもよい。具体的には、図16における回転子鉄心20Jでは、複数の鋼板20bのうち両端に位置する鋼板20bの一方における第2穴22に突起24が設けられている。この構成により、第2永久磁石40を第2穴22に挿入したときに突起24がストッパとして機能するので、第2穴22に第2永久磁石40を容易に保持させることができる。突起24は、1つの回転子鉄心20Jに形成されている第2穴22の全てに形成することに限定されず、一部の第2穴22のみに形成してもよい。
また、上記実施の形態において、第2穴22及び第2永久磁石40の内周側(回転軸10側)の辺は、第1穴21及び第1永久磁石30の内周側の辺と同じ位置になっていたが、これに限らない。図17は、変形例10に係る回転子の一部を拡大して示す拡大平面図である。例えば、図17に示される回転子2Kの回転子鉄心20Kのように、第2穴22及び第2永久磁石40の内周側の辺は、第1穴21及び第1永久磁石30の内周側の辺よりも内周側(回転軸10側)に位置していてもよい。つまり、第2穴22及び第2永久磁石40は、第1穴21及び第1永久磁石30よりも内周側に位置していてもよい。あるいは、図示しないが、第2穴22及び第2永久磁石40の内周側の辺は、第1穴21及び第1永久磁石30の内周側の辺よりも外周側に位置していてもよい。
上記実施の形態において、第1永久磁石30が挿入された第1穴21には空隙部が形成されていなかったが、これに限らない。図18は、変形例11に係る回転子の一部を拡大して示す拡大平面図である。例えば、図18に示される回転子2Lの回転子鉄心20Lのように、第1穴21の外周側の辺の両端部にフラックスバリアとして空隙部21aを形成してもよい。この構成により、第1永久磁石30及び第2永久磁石40を用いるとともに第2穴22に突出部22aを設けることで漏れ磁束を低減させた結果としてトルクリップルが増加したとしても、第1穴21に空隙部21aを形成することでトルクリップルを低減することができる。
上記実施の形態における回転子2では、平面視の外周形状が円である回転子鉄心20を用いたが、これに限らない。図19は、変形例12に係る回転子の一部を拡大して示す拡大平面図である。具体的には、図19に示される回転子2Mのように、平面視の外周形状の一部に直線を有するように外周部分に平坦面25が形成された回転子鉄心20Mを用いてもよい。例えば、図19に示される回転子鉄心20Mでは、第1穴21に対向する部分に平坦面25が形成されている。この構成により、第1永久磁石30及び第2永久磁石40を用いるとともに第2穴22に突出部22aを設けることで漏れ磁束を低減させた結果としてトルクリップルが増加したとしても、回転子鉄心20Mの外周部に平坦面25を形成することでトルクリップルを低減することができる。
図20は、変形例13に係る回転子の一部を拡大して示す拡大平面図である。図20に示される回転子2Nの回転子鉄心20Nのように、外周部に平坦面25だけではなく膨出面26を形成することで、さらにトルクリップルを低減することができる。膨出面26は、外側に膨らむように湾曲した湾曲面であり、図20では、第2穴22に対向する部分に形成されている。
上記実施の形態における固定子3は、固定子鉄心3aにおける隣り合う2つのティース3a1の先端同士の間に開口部が設けられたオープンスロットステータであったが、これに限らない。図21は、変形例14に係る電動機における固定子の部分断面図である。例えば、図21に示される固定子3Oのように、固定子鉄心3aにおける隣り合う2つのティース3a1の先端同士が繋がったクローズドスロットステータであってもよい。この構成により、第1永久磁石30及び第2永久磁石40を用いるとともに第2穴22に突出部22aを設けることで漏れ磁束を低減させた結果としてトルクリップルが増加したとしても、固定子3Oとしてクローズドスロットステータを用いることで、トルクリップルを低減することができる。
上記実施の形態における回転子2では、磁極数が8であったが、これに限らない。図22は、変形例15に係る回転子の断面図である。例えば、図22に示される回転子2Pのように、磁極数は10であってもよい。この場合、主磁束としてS極とN極との磁極が周方向に交互に位置するように周方向に10個の第1永久磁石30と10個の第2永久磁石40とが配置されている。つまり、図22に示される回転子2Pの回転子鉄心20Pには、10個の第1穴21と10個の第2穴22とが交互に設けられている。なお、回転子の磁極数は、8、10以外であってもよく、回転子の磁極数は、2n(nは自然数)であれば、任意の数が適用される。
上記実施の形態では、回転子鉄心20に設けられた第2穴22の全てが突出部22aを有していたが、これに限らない。例えば、複数の第2穴22の中に、突出部22aを有していない第2穴22が含まれていてもよい。
上記実施の形態では、第2穴22の突出部22aは空隙部になっていたが、これに限らない。例えば、突出部22aを含めて各第2穴22の全部に第2永久磁石40が埋め込まれていてもよい。つまり、第2永久磁石40の平面視形状及び大きさは、第2穴22の平面視形状及び大きさとほぼ同じであってもよい。この場合、第2永久磁石40は、焼結マグネットであってもよいが、直方体以外の形状を有する焼結マグネットは、加工が難しく、コスト高になる。したがって、突出部22aを含めて各第2穴22の全部に第2永久磁石40を埋め込む場合、第2永久磁石40は、ボンド磁石であるとよい。なお、第1永久磁石30も焼結マグネットに限らず、ボンド磁石であってもよい。
また、上記実施の形態では、第1永久磁石30を主磁石とし、第2永久磁石40を補助磁石としたが、これに限らない。例えば、第2永久磁石40を主磁石とし、第1永久磁石30を補助磁石としてもよい。
また、上記各実施の形態における回転子を備える電動機は、種々の電気機器に用いることができる。例えば、電気掃除機、エアコン、冷蔵庫等の家庭用電気機器、又は、自動車用機器、ロボット等の産業用電気機器に利用することができる。
本開示の技術は、例えばIPMロータ等の回転子に利用することができる。本開示の技術は、回転子だけではなく、回転子を備える電動機及び電動機を備える電気機器等の種々の製品に広く利用することができる。
1 電動機
2、2A、2B、2C、2D、2E、2F、2H、2I、2J、2K、2L、2M、2N、2P 回転子
3、3O 固定子
3a 固定子鉄心
3a1 ティース
3b 巻線コイル
10 回転軸
20、20B、20C、20D、20E、20F、20H、20I、20J、20K、20L、20M、20N、20P 回転子鉄心
20a 貫通孔
20b 鋼板
20br ブリッジ部
21 第1穴
21a 空隙部
22 第2穴
22a 突出部
23 凹部
24 突起
25 平坦面
26 膨出面
30 第1永久磁石
40 第2永久磁石

Claims (13)

  1. 複数の第1穴及び複数の第2穴を有する鉄心と、それぞれ前記複数の第1穴に配置された複数の第1永久磁石と、前記鉄心に固定された回転軸とを備え、前記複数の第1穴及び前記複数の第2穴は、前記回転軸を中心として放射状に設けられており、前記複数の第1穴の各々は、前記鉄心の径方向に延在し、前記複数の第2穴の各々における前記鉄心の径方向の長さは、前記複数の第1穴の各々における前記鉄心の径方向の長さよりも小さく、前記複数の第2穴の各々は、前記複数の第1穴のうち前記第2穴と前記鉄心の周方向に隣り合う第1穴に対して前記鉄心の径方向の内側寄りに位置し、且つ、当該第2穴と前記鉄心の周方向に隣り合う前記第1穴に向かって突出する突出部を有し、前記突出部は、前記第1穴の一辺に対向する対向辺を有し、前記複数の第2穴の各々において、前記鉄心の径方向の内側寄りに位置し、かつ第2穴の径方向の内側寄りの対向辺の一部から突出し、径方向の内側において頂点を有し且つ前記頂点に向かって幅が狭くなる形状で、前記対向辺と前記一辺とのなす角は、-5°以上5°以下であり、それぞれ前記複数の第2穴に配置された複数の第2永久磁石を備える、回転子。
  2. 前記複数の第2穴の各々において、前記突出部は、前記第2穴における前記鉄心の径方向に延在する中心線を挟んだ両側に設けられている2つの突出部を含む、請求項1に記載の回転子。
  3. 前記2つの突出部は、前記中心線に対して線対称に設けられている、請求項2に記載の回転子。
  4. 前記鉄心は、前記突出部と前記第1穴との間の部分であるブリッジ部を有し、前記ブリッジ部における隣り合う前記第1磁石と前記突出部とが対向する部分の前記鉄心の径方向の長さをlとし、隣り合う前記第1磁石と前記突出部とが対向する部分のうち最も前記鉄心の径方向の内側に位置する部分における前記ブリッジ部の幅をwとし、前記第1永久磁石の残留磁束密度をBrとし、前記鉄心の飽和磁化をJsとすると、以下の関係式を満たす、
    請求項1~3のいずれか1項に記載の回転子。
  5. 前記対向辺と前記一辺とは、平行である、請求項1に記載の回転子。
  6. 前記突出部には、前記第2永久磁石が存在しない、請求項1に記載の回転子。
  7. 前記突出部の少なくとも一部に、前記第2穴と前記第2永久磁石とを固定するための接着材が存在する、請求項1に記載の回転子。
  8. 前記第2穴は、前記鉄心を貫通する貫通孔である、請求項1に記載の回転子。
  9. 前記鉄心は、前記回転軸の軸心方向に積層された複数の鋼板によって構成されており、前記複数の鋼板のうちの少なくとも2つは、前記第2穴が設けられておらず、前記複数の鋼板のうちの前記第2穴が設けられていない2つの前記鋼板の間に位置する鋼板には、前記第2穴が設けられており、前記第2永久磁石は、前記第2穴が設けられていない2つの前記鋼板に挟まれている、請求項1に記載の回転子。
  10. 前記鉄心は、前記回転軸の軸心方向に積層された複数の鋼板によって構成されており、前記複数の鋼板のうちの少なくとも1つは、前記第2穴が設けられておらず、前記第2永久磁石は、前記第2穴が設けられていない前記鋼板を介して2つ配置されている、請求項1に記載の回転子。
  11. 前記鉄心は、前記回転軸の軸心方向に積層された複数の鋼板によって構成されており、前記複数の鋼板のうちの少なくとも1つは、前記第2穴の辺の一部から前記第2穴の内方に向かって突出する突起を有する、請求項1に記載の回転子。
  12. 前記鉄心は、前記突出部と前記第1穴との間の部分であるブリッジ部を有し、前記ブリッジ部の表面の少なくとも一部は、前記回転軸の軸心方向に凹んでいる、請求項1~11のいずれか1項に記載の回転子。
  13. 請求項1~12のいずれか1項に記載の回転子と、エアギャップを介して前記回転子に対向して配置され、前記回転子に作用する磁力を発生させる固定子とを備える、電動機。
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