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JP7759656B2 - 不死化したウシ卵管上皮細胞およびその利用 - Google Patents
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JP7759656B2 - 不死化したウシ卵管上皮細胞およびその利用 - Google Patents

不死化したウシ卵管上皮細胞およびその利用

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Description

本発明は不死化したウシ卵管上皮細胞およびその利用に関する。
畜産分野において、ウシ等の哺乳動物の効率的な増頭のために体外胚生産および胚移植が行われている。近年、畜産物の需要増加に伴い、体外胚生産の効率化および受胎性の向上が不可欠となっており、生殖補助医療または絶滅危惧動物の保全等の観点からも高受胎率が見込まれる胚をより効率的に生産する技術が求められている。
受精および初期の胚発生の期間、胚は卵管内に存在するため、ウシ胚の体外培養では卵管内の環境を模倣した培養方法が有効である。そのため、まず初めに体外受精させたウシ胚を卵管上皮細胞と共培養させる手法が開発された(非特許文献1)。
次に、卵管上皮細胞を利用して作成した馴化培地を使ってウシやブタの胚を発生させる方法が開発された(特許文献1、非特許文献2および3)。
その後、ウシ胚を低酸素濃度(5%)下で培養すれば前二者と同等程度の効率で胚盤胞まで発生させられることが見いだされた。低酸素法は、現在では体外胚生産の主流となっている。また、卵管上皮細胞に関し、ヒトテロメア逆転写酵素(hTERT)遺伝子またはSV40 T抗原遺伝子を導入して不死化したウシ卵管上皮細胞が報告されている(非特許文献4~7)。
特開2003-93054号公報
W. H. Eyestone et. al., J. Reprod. Fert. 85, 715-720.(1989) P. Mermillod et. al., Biol. Reprod. 49, 582-587.(1993) A. Van Langendonckt et. al., An overview. Reprod. Nutr. Dev. 36, 493- 502. (1996) K. Murata et. al., Tiss. Cult. Res. Commun. 25: 119-127 (2006) 村田健ら、ウシ卵管上皮細胞を用いた細胞老化機構の基礎的解析 日本畜産学会大会講演要旨 Vol.103rd Page.81 (2004.03.20) 村田健ら、ウシ卵管上皮細胞に於けるRobertsonian型染色体融合の解析 日本組織培養学会 第79回大会 K. Murata et. al., In Vitro Cellular & Developmental Biology-Animal 43 7): 235-244 (2007)
共培養法において、ウシの卵管から卵管上皮細胞を分離するには2時間程度の無菌操作が必要である。そして共培養法を行うのに必要な細胞数を揃えるには1週間程度の時間がかかる。また、得られる細胞数に限度があるため、細胞をたびたび卵管から分離しなければならない。卵管上皮細胞は4種類の細胞から構成されており、細胞を分離するたびにその構成割合が変わって細胞集団の性質が異なる可能性がある。また、共培養法の場合、実際にこの技術を使う獣医師等であるユーザーに細胞培養の手技が必要になるうえ、ユーザーへの細胞の配布もドライアイス等で-80℃以下の冷凍輸送をしなければならない。
卵管上皮細胞を利用して作成した馴化培地を使う方法では、馴化培地を作るためには上記したとおり卵管から卵管上皮細胞を分離する手間がかかるうえ、得られる細胞数には限度があるため馴化培地の量も限られる。そのため、共培養法と同様に細胞をたびたび分離する必要があり、分離のたびに細胞集団の性質が異なることによって、馴化培地の組成が変わってしまう可能性がある。
低酸素法では、胚発生率は改善されるものの、受胎性の高い胚盤胞だけでなく、受胎性の低い胚盤胞も生産されてしまうため、胚移植の効率の向上のためにはさらなる技術改良が求められている。
また、遺伝子組換え法に基づく不死化細胞は、高い増殖能を示す反面、分化能に欠けることが多いことが指摘されている。
上記の課題を解決するために、本願発明は以下の何れかの一態様を包含する。
<1> 非遺伝子組み換え細胞である不死化したウシ卵管上皮細胞を培養してなる、馴化培地。
<2> 上記不死化したウシ卵管上皮細胞は集団倍加レベルが200を超える、<1>に記載の馴化培地。
<3> 上記不死化したウシ卵管上皮細胞の培養物を超遠心分離したときに沈降する物質を含んでなる、<1>または<2>に記載の馴化培地。
<4> 非遺伝子組み換え細胞である不死化したウシ卵管上皮細胞を、細胞培養用培地で培養する工程、および細胞培養および胚の発生培養のいずれにも使用可能な培地で当該細胞をインキュベートする工程を包含する、馴化培地の作製方法。
<5> <1>~<3>のいずれかに記載の馴化培地を用いて哺乳動物の胚を培養する工程を包含する、哺乳動物の胚の培養方法。
<6> 上記哺乳動物の胚はウシ胚であり、媒精の27時間後に卵割している胚を選抜し、31時間後に2細胞期かつ割球が均等な胚を選抜し、55時間後に8細胞期以上に生育している胚を選抜する工程を包含する、<5>に記載の哺乳動物の胚の培養方法。
<7> 非遺伝子組み換え細胞である、不死化したウシ卵管上皮細胞。
<8> 集団倍加レベルが200を超える、<7>に記載の不死化したウシ卵管上皮細胞。
<9> 非遺伝子組み換え細胞である、不死化したウシ卵管上皮細胞の作製方法であって、ウシの卵管から採取したウシ卵管上皮細胞を継代培養する工程を包含する、不死化したウシ卵管上皮細胞の作製方法。
本発明の不死化したウシ卵管上皮細胞によれば、大量かつ均質の卵管上皮細胞を生産することができるとともに、その不死化したウシ卵管上皮細胞を含んでなる均一な性質の馴化培地を大量に生産することができる。また、本発明の哺乳動物の胚の培養方法によれば、受胎性が高い胚盤胞を効率よく生産することが可能となる。
本発明の実施例1に係る、不死化したウシ卵管上皮細胞の増殖曲線を示す。 本発明の実施例3に係る、各馴化培地濃度試験区における培養9日目の胚盤胞発生率を示す。 本発明の実施例4に係る、各馴化培地濃度試験区における各媒精後の時点での選別条件を満たす胚の割合を示す。 本発明の実施例4に係る、各馴化培地濃度試験区における選別外(胚発生の4条件を満たさない)胚盤胞の割合を示す。 本発明の実施例4に係る、各馴化培地濃度試験区における、胚発生の4条件を満たす胚盤胞の発生率および胚発生の4条件を満たさない胚盤胞の発生率を示す。 本発明の実施例6に係る、各培地における、各媒精後の時点での選別条件を満たす胚の割合を示す。 本発明の実施例6に係る、各培地における選別外(胚発生の4条件を満たさない)胚盤胞の割合を示す。 本発明の実施例6に係る、各培地における、胚発生の4条件を満たす胚盤胞の発生率および胚発生の4条件を満たさない胚盤胞の発生率を示す。
〔用語などの定義〕
本明細書において、「不死化細胞」は、集団倍加レベルが200を超えてもなお旺盛な増殖能を持つ細胞株を指す。「集団倍加レベル」とは、培養環境下での細胞分裂可能な回数のことである。集団倍加レベルが200を超えるとは、培養環境下で細胞分裂可能な回数が200回を超えることである。なお、普通の卵管上皮細胞は25~50回程度しか分裂できない。
本明細書において、「体外生産胚」は、体外成熟と体外受精とをさせた胚を指す。
本明細書において、「馴化培地」は、細胞または組織が培地で培養され、それにより培養液中に生理活性物質等の細胞因子が分泌され、当該細胞因子が含有されてなる培地を指す。馴化培地に含まれる細胞因子によって、当該培地を用いて細胞または胚を培養した際、細胞の分化、増殖、および胚の発生が補助される。
本明細書において、「媒精」は、精子と卵子とを一つの受精用培養液内に入れる操作を指す。
〔1.不死化したウシ卵管上皮細胞〕
本発明は、非遺伝子組み換え細胞である、不死化したウシ卵管上皮細胞を提供する。
不死化したウシ卵管上皮細胞は、ウシの卵管から分離したウシ卵管上皮細胞由来である。
用いられるウシの種類としては、ウシ(Bos taurus)、コブウシ(Bos indicus)およびスイギュウ(Bubalus bubalis)等が挙げられる。乳用種、肉用種、乳肉兼用種、役用種、役肉兼用種のいずれであってもよい。牛種としては特に限定されないが、例えば、黒
毛和種、褐毛和種、日本短角種等の和牛、ホルスタイン、ジャージーおよび各国の在来品種等が挙げられる。
本実施形態の不死化したウシ卵管上皮細胞は、継代培養を長期間繰り返した末に単離されたものであり得る。不死化したウシ卵管上皮細胞は集団倍加レベルが200以上、好ましくは210以上、さらに好ましくは220以上になるまでの間、繰り返し継代培養して得た細胞であり得る。また、不死化したウシ卵管上皮細胞は、このような集団倍加レベルを達成するために必要な期間、例えば10か月以上の間、12カ月以上の間または24カ月以上の間、継代培養を行った末得られた細胞である。
遺伝子組換え法に基づく不死化細胞は、高い増殖能を示す反面、分化能に欠けることが多いことが指摘されている。これに対し、本発明の不死化したウシ卵管上皮細胞は、高い増殖能と高い分化能とを有する。
また、本発明の不死化したウシ卵管上皮細胞は、胚発生のための生理活性物質を生産する能力を有している。
胚発生のための生理活性物質としては、例えばエクソソームが挙げられる。エクソソームとは、細胞外小胞の1つであり、100nm程度の粒子径を有し、その内容物として膜タンパク質、接着分子、各種酵素、miRNA、mRNAなどを含んでいる。エクソソームは細胞から分泌され、別の細胞に取り込まれることで、細胞間コミュニケーションに関与している。
細胞の増殖能の高さは、例えば、集団倍加レベルを指標として評価することができる。一実施形態の不死化したウシ卵管上皮細胞は集団倍加レベルが200を超える、より好ましくは210を超える、さらに好ましくは220を超えるものである。
また、細胞の増殖能の高さは、例えば、テロメラーゼ活性を指標として評価することができる。
不死化したウシ卵管上皮細胞は冷凍保存しておけば、半永久的に保存可能である。冷凍保存の場合は液体窒素等を用いた保存が望ましい。
〔2.不死化したウシ卵管上皮細胞の作製方法〕
本発明はウシの卵管から分離したウシ卵管上皮細胞を継代培養する工程(継代培養工程)を包含する、不死化したウシ卵管上皮細胞の作製方法も提供する。
継代培養前のウシ卵管上皮細胞は、例えば屠畜したウシの卵管から分離採取する。ウシの種類は上述した通りである。
一実施形態において、卵管上皮細胞の培養は、例えば10か月以上の間、12カ月以上の間または24カ月以上の間、継代培養する。
不死化したウシ卵管上皮細胞を得るまでの卵管上皮細胞の継代回数は、70回が好ましく、75回がより好ましく、80回がさらにより好ましい。
培養は、例えば、10%ウシ胎仔血清添加D-MEM液等の細胞培養培地を用いて行われる。また、継代培養中の培養温度は38.0℃を保つことが好ましい。
本発明の不死化したウシ卵管上皮細胞は、高い増殖能と高い分化能とを備えているため、ウシ卵管から上皮細胞を改めて取り直さずとも大量の卵管上皮細胞を生産および供給することが可能である。
したがって、ウシの卵管から何度も新たに分離する煩雑さを伴わずに、不死化したウシ卵管上皮細胞を効率的に得ることが可能である。
非遺伝子組み換えの不死化したウシ卵管上皮細胞は、哺乳動物の胚の発生培養に供する馴化培地の成分として好適に用いることができる。また、非遺伝子組み換えの不死化したウシ卵管上皮細胞を用いることにより、後述するとおり、均一な性質を備えた馴化培地を、大量に生産することができる。また、得られた不死化したウシ卵管上皮細胞は体外胚生産における胚培養の馴化培地に用いたときに胚盤発生率の向上作用を有する。
〔3.馴化培地〕
本発明は、非遺伝子組み換え細胞である不死化したウシ卵管上皮細胞を培養してなる、馴化培地を提供する。
不死化したウシ卵管上皮細胞は〔1.不死化したウシ卵管上皮細胞〕に記載したものが包含され、馴化培地の活性成分を供給する。
また、「非遺伝子組み換え細胞である不死化したウシ卵管上皮細胞を培養してなる、馴化培地」の範疇には、馴化培地中に当該不死化細胞が含まれている場合だけでなく、培養したウシ卵管上皮細胞中に含有される1つまたは複数の成分のみが含まれている場合も包含する。例えば、本発明の馴化培地の範疇には、不死化細胞が含まれている馴化培地中に含まれる物質のうち、当該馴化培地を超遠心分離したとき沈降する物質(沈降物)を含む馴化培地も包含する。また、一例では不死化したウシ卵管上皮細胞中に含有される成分の1つとして、エクソソームが含有される馴化培地も包含している。
馴化培地には、公知の細胞培養用培地に含まれる成分のうちの全成分または一部の成分が含まれていてもよい。また、馴化培地には、細胞培養にも胚の発生培養にも使用可能な培地の成分がさらに含まれる。細胞培養にも胚の発生培養にも使用可能な培地としてはKSOM培地、WM培地、CZB培地等が挙げられる。
その他の成分として、各種アミノ酸、ビタミン、無機塩等、抗生物質、ウシ胎仔血清等の成分をさらに含んでいてもよい。
〔4.馴化培地の作製方法〕
本発明は、不死化したウシ卵管上皮細胞を細胞培養用培地で培養する工程(細胞培養工程)、および細胞培養および胚の発生培養のいずれにも使用可能な培地で当該細胞をインキュベートする工程(インキュベーション工程)を包含する、馴化培地の作製方法を提供する。
細胞培養工程で用いる細胞培養用培地としては、10%ウシ胎仔血清添加D-MEM液等が挙げられる。培養は培養皿等の所望の培養容器内で行われる。
細胞培養温度は、細胞培養の適切な温度であればよく、例えば38.0℃である。
細胞培養期間は、細胞がコンフルエントになるまでの期間が好ましく、例えば3日以上~4日以内である。
また、一実施形態では細胞培養工程の後、インキュベーション工程の前に培養上清を除去する工程をさらに包含する。培養上清は、アスピレーター、遠心分離、フィルター分離等で除去される。
インキュベーション工程で用いる細胞培養にも胚の発生培養にも使用可能な培地としては、KSOM培地、WM培地、CZB培地等が挙げられる。
インキュベーション温度は、例えば38.0℃であり、インキュベーション期間は、例えば1日間以上2日間以内である。
さらに、ある実施形態ではインキュベーション工程の後に、当該インキュベーションした細胞培養物を、軽い遠心分離、フィルターろ過等を行うことによって、混入している細胞またはその死骸等の除去、および滅菌する工程をさらに包含する。
馴化培地の作製方法の一例では、不死化したウシ卵管上皮細胞を、細胞培養用培地として10%ウシ胎仔血清添加D-MEM液を用いて培養皿にコンフルエントになるまで培養し、培養上清を除去した後、細胞培養にも胚の発生培養にも使用可能な培地としてKSOM培地で当該細胞を2日間インキュベートする。これにより得られた調製物を馴化培地とする。
馴化培地の作製方法の別の一例では、上述の方法でインキュベート後に得られた細胞培養物を超遠心分離し、得られた沈降物を、KSOM培地等の胚の発生培養にも使用可能な培地に懸濁する。これにより得られた調製物を馴化培地とすることも可能である。当該馴化培地の超遠心分離の手法としては、例えば、超遠心機を用いたペレットダウン法が行われる。また、遠心力としては、一例ではエクソソームの分離に好適な遠心力であればよい。例えば、100,000g以上で行われることが好ましい。実施例では24,700rpmで2時間遠心分離している。
上述の細胞培養物を超遠心分離したとき沈降する物質を馴化培地の成分とすることによって、当初細胞培養に用いていた培地(例えばKSOM培地)以外の胚の発生培地(例えば、ブタなどの、ウシ以外の種の胚発生用培地などを含む)も、沈降する物質の懸濁の際に培地として使用できる。
また、上述の細胞培養物の超遠心分離により得られる沈降物であれば、不死化細胞が含まれている馴化培地そのものの状態よりも、体積が小さいため、保存や輸送の際にかさばらない。例えば、数十倍~数百倍の濃縮率で濃縮して持ち運びすることもできる。そのため、培地調製のための添加物として好適である。
卵管上皮からは細胞の増殖に関与する種々の因子が分泌されているため、不死化した卵管上皮細胞を利用して作成された馴化培地も卵管上皮細胞から分泌された因子によって、卵管内環境を模倣したものとなっている。そのため、初期発生を支持することができると考えられる。
以上により、本発明の馴化培地は、馴化培地作製にあたり、卵管上皮細胞の分離が不要のため、細胞培養の手間が省け、調製が非常に容易である。さらに、馴化培地は冷蔵でも保存可能であり、ユーザーへの容易な配布も可能である。また、本発明の馴化培地の作製方法であれば、不死化細胞から作成しているため、均質な馴化培地を大量に作製することが可能である。
〔5.哺乳動物の胚の培養方法〕
本発明はまた、上述の馴化培地を用いて哺乳動物(哺乳類)の胚を培養する工程(胚培養工程)を包含する、哺乳動物の胚の培養方法を提供する。
哺乳動物の胚について、由来する動物の種および品種は限定されない。ウシ胚の場合、馴化培地を作製した際に用いた不死化したウシ卵管上皮細胞の由来するウシと同種あるいは同品種であっても異なっていてもよい。胚は、例えば体外生産胚であり、より具体的には体外成熟および体外受精させた胚、顕微授精等の手法で作製された胚、核移植胚等が挙げられる。
胚培養工程に供される胚として、例えば、体外受精胚を用いる場合、体外受精は、公知の体外受精技術を用いて行われ得る。例えば、未成熟卵子を、M199液等の公知の体外成熟培養液で培養後、BO液等公知の体外受精用培地と凍結融解後の精子とを用いて体外受精を行うことで得られた体外受精胚を用いることができる。好ましくは媒精直後の胚である。
また哺乳動物の胚の種類としては、ヒト胚、家畜類(ブタ、ウマ、ヤギ、ヒツジ、ウシ等)の胚、愛玩動物(ネコ、イヌ、ハムスター、ウサギ、モルモット等)の胚および実験動物(マウス、ラット等のげっ歯類、サル等)の胚等が挙げられるが、特にウシ胚が好ましい。またある一例では、胚はヒト胚を除く哺乳動物の胚である。また、別の一例では胚は絶滅危惧動物の胚である。
胚培養工程における胚培養温度は、胚培養に適切な温度であればよく、例えば38.5℃である。
また、その他の条件についても、胚を生体外で培養するのに適した培養条件下となるように、培養液、培養時間、二酸化炭素濃度、酸素濃度等の条件を適宜選択することができる。
一例の胚培養工程における発生培養は、5%の低酸素下で行われる。より具体的に、胚培養は例えば5%酸素、5%二酸化炭素、90%窒素の条件下で行われる。5%の低酸素下で発生培養することにより、胚盤胞の発生効率をより高めることができる。
胚培養工程における胚培養は、培地容量当たり80%以上の濃度で馴化培地を含む培地で行われることが好ましく、培地容量当たり90%以上の濃度で馴化培地を含む培地で行われることがより好ましく、培地容量当たり100%の馴化培地で行われることが最も好ましい。
馴化培地を用いた胚培養期間は、例えば媒精後0日目~3日目までの4日間である。
その後、媒精後3日目に、媒精後0~3日の間に用いた培地の半量を捨て、同量のKSOM培地等の胚の発生培養培地を補填してさらに同一の温度、環境条件下で培養する。媒精後7日目まで培養を継続することが好ましく、媒精後8日目まで培養を継続することがより好ましく、媒精後9日目まで培養を継続することがさらに好ましい。
本発明の哺乳動物の胚の培養方法を、上述の家畜類の胚に用いる場合、畜産分野、生殖工学分野等での幅広い胚生産に利用することができる。また、ヒト胚を用いる場合はヒトの生殖補助医療に好適に用いることができる。
また、ウシ胚の場合、ウシ胚の発生培養の結果得られる胚盤胞の品質にはいくつかの判断基準があるが、その中でも発生初期の卵割の速度が適切でないと胚移植後の受胎率が低くなることが知られている。つまり、ウシ胚の発生培養の結果得られる胚盤胞について、その卵割の速度が速すぎても遅すぎても胚移植後の受胎率が低くなる。
卵割速度について以下の(1)~(4)の4条件を満たして発生した胚は、子宮に移植されると高率で受胎すると見込まれており、胚の選別の指標の1つになっている。一方、4条件を満たさずに発生した胚盤胞、つまり卵割の速度が速すぎたり遅すぎたりする不適切な卵割速度で育った胚盤胞は、ウシの子宮内に移植しても受胎する率が低いことが見込まれる。
(1)媒精後27時間で卵割している胚
(2)媒精後31時間で2細胞期、かつ
(3)媒精後31時間で割球が均等な胚
(4)媒精後55時間で8細胞期以上の胚
具体的には、媒精後27時間、31時間および55時間に胚の卵割の様子を観察し、発生の速度が適切な胚だけを選別することが好ましい。
したがって、ウシ胚の培養方法の一実施形態では、媒精の27時間後に卵割している胚を選抜し、31時間後に2細胞期かつ割球が均等な胚を選抜し、55時間後に8細胞期以上に生育している胚を選抜する工程(胚選抜工程)をさらに包含する。
媒精後の各時点での胚の状態は、培養中の胚を顕微鏡等で観察することにより確認すことができる。また、各時点での選抜作業は、顕微鏡で観察しながら条件を満たした胚の選別をし、回収することによって行う。
この胚選抜工程により、受胎性が高いと見込まれる胚盤胞を得ることができる。
上述の胚選抜工程を包含するウシ胚の培養方法によれば、卵割速度の4条件を満たした胚盤胞の発生率が有意に高くなり、かつ4条件を満たさずに発生した胚盤胞の発生率は有意に低くなる。すなわち、上述の胚選抜工程を包含するウシ胚の培養方法で胚を培養することにより、卵割速度の4条件を満たした胚盤胞、つまり受胎率が高いことが見込まれる胚盤胞を高効率で得ることができる。
上述の胚選抜工程を包含するウシ胚の培養方法によれば、得られた胚盤胞のうち、上記の4条件を満たさないで発生した(選別外の)胚盤胞の割合が、好ましくは40%以下であり、より好ましくは20%以下であり、さらにより好ましくは10%以下である。
このようにウシ胚培養方法において、本発明の馴化培地を用いてウシ胚を培養しつつ、上述した選別工程を適用することにより、受胎性が高いことが見込まれる胚盤胞をきわめて効率よく生産できる。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明の実施例について以下に説明する。
〔実施例1:不死化したウシ卵管上皮細胞の作製〕
本発明者らは、不死化したウシ卵管上皮細胞を取得することを目指した。
胚発生のための生理活性物質を生産する能力を持ちつつ不死化したウシ卵管上皮細胞を取得するために、まず、屠畜したウシの卵管から卵管上皮細胞を分離し、細胞培養培地(10%ウシ胎仔血清添加D-MEM液)で培養を行った。
ウシ卵管上皮細胞のテロメア長およびテロメラーゼ活性を測定しつつ長期間(約10ヶ月以上)継代培養を繰り返すことで集団倍加レベルが220を超える細胞株を樹立した。図1は、不死化したウシ卵管上皮細胞の増殖曲線を示す。
なお、多くの腫瘍細胞や一部の不死化細胞を除き、哺乳類の培養細胞は継代とともにテロメラーゼ活性を失う性質があるが、本発明者らが得たウシ卵管上皮細胞株は一貫して高いテロメラーゼ活性を示していた。また、ウシ卵管上皮細胞株のテロメアは、集団倍加レベルが120になるまでは短小化したものの、その後は伸長してテロメア長を回復した。
以上のように、本発明者らが樹立した卵管上皮細胞株は、集団倍加レベルにおいても、テロメラーゼ活性およびテロメア長の特徴からも、不死化細胞であることを示していた。
〔実施例2:馴化培地の作製〕
実施例1で作製した不死化したウシ卵管上皮細胞を用い、ウシ胚培養に用いる馴化培地を調製した。
不死化したウシ卵管上皮細胞を、細胞培養用培地(10%ウシ胎仔血清加D-MEM液)を用いて培養皿にコンフルエントになるまで培養し、培養上清を除去した後、細胞培養にも胚の発生培養にも使用可能なKSOM培地で当該細胞を2日間38.0℃でインキュベートすることで、馴化培地を得た。馴化培地は、2000×gで10分間遠心分離することにより混入している細胞やその死骸等を取り除き、さらに0.22μmフィルターでろ過滅菌することにより、不純物の除去と滅菌とともに、0.22μmより大きい細胞外小胞を除去してから、後の実験に用いた。
卵管上皮からは細胞の増殖に関与する種々の因子が分泌されており、不死化した卵管上皮細胞を用いて作製した馴化培地も、卵管内環境を模倣し、初期発生を支持することができると考えられた。
〔実施例3:馴化培地がウシ体外生産胚の発生に及ぼす効果の分析〕
実施例2で作製した馴化培地(100%)、対照区として、馴化培地を作成する基礎となったKSOM培地(0%)、または馴化培地を等量のKSOM培地で希釈した培地(50%)の何れかを用いて、ウシ体外生産胚を発生培養し、その発生効率を比較した。
ウシ未成熟卵子を、公知の体外成熟培養液(10%ウシ胎仔血清添加M199液)で20時間培養後、公知の体外受精用培地(BO液)と凍結融解後の精子とを用いて体外受精を行った。媒精後0~3日の間は、培養液として、馴化培地(100%)、KSOM培地(0%)または馴化培地(50%)の何れかを用いて培養した。媒精後3日目に、媒精後0~3日の間に用いた培地の半量を捨て、同量のKSOM培地を補填して媒精後9日目まで培養を継続した。培養は、38.5℃、5%酸素、5%二酸化炭素、90%窒素の条件で行った。媒精後3日間までに用いた馴化培地の濃度および培養9日目の胚盤胞発生率を表1よび図2に示す。図2は各馴化培地濃度試験区における培養9日目の胚盤胞発生率を示す。
なお、胚盤胞発生率は、対照区(KSOM培地)の胚盤胞発生率を100%としたときの、馴化培地の各濃度での相対的な発生率を示した。発生率(%)は平均±標準誤差で示した。
表1から、媒精後0~3日の胚を、馴化培地(100%)を用いて培養した場合は、0%または50%の場合と比較して、胚盤胞発生率が顕著に高いことが明らかである。このことから、本発明の馴化培地を用いると、胚盤胞が高効率で得られることが分かった。
〔実施例4:馴化培地が適切な卵割速度を有する胚の生産に及ぼす効果の分析〕
実施例3で用いたものと同じ馴化培地(100%)、馴化培地を作製する基礎となったKSOM培地(0%)、または馴化培地を等量のKSOM培地で希釈した培地(50%)の何れかを用いて、ウシ体外受精胚を体外培養した。媒精の27時間後に卵割している胚を選別した。続いて、31時間後に2細胞期かつ割球が均等な胚を選別した。さらに続いて、55時間後に8細胞期以上に発生している胚を選別した。媒精後3日目に、媒精後0~3日の間に用いた培地の半量を捨て、同量のKSOM培地を補填して媒精後9日目まで培養を継続した。培養は、38.5℃、5%酸素、5%二酸化炭素、90%窒素の条件で行った。そして、それぞれの濃度の馴化培地における、媒精後27時間と31時間、55時間の選別に適った胚の発生率および9日目にそのような卵割速度を経て得られた胚盤胞の発生率を調べた。結果を表2および図3に示す。発生率(%)は平均±標準誤差で示す。図3は各馴化培地濃度試験区における、各媒精後の時点での選別条件を満たす胚の割合を示す。
表2および図3から、当該馴化培地を用いることにより、媒精後27時間、31時間および55時間において適切な卵割速度で発生した胚の割合が高くなることおよび9日後にそのような卵割速度を経て得られた胚盤胞の割合が有意に高いことが分かる。このことから、本発明の馴化培地を使用しつつ、卵割速度の4条件を満たす胚を選別すると、受胎率が高いと見込まれる胚盤胞を高効率で得られることが分かる。
また、それぞれの濃度の馴化培地から生産された胚盤胞のうち、4条件を満たさないで発生した(選別外の)胚盤胞の割合を表3および図4に示す。発生率(%)は平均±標準誤差で示す。図4は、各馴化培地濃度試験区における選別外(上述の胚発生の4条件を満たさない)胚盤胞の割合を示す。
表3から、当該馴化培地を用いた場合、発生培養を行って得られた胚盤胞のうち適切な卵割速度を経ずに(すなわち、卵割の速度が速すぎたり遅すぎたりしながら)胚盤胞に育ったものの割合が低くなることが分かる。
さらに、それぞれの濃度の馴化培地が、4条件を満たす胚盤胞と、4条件を満たさない胚盤胞とを発生させる効果を比較した結果を表4および図5に示す。発生率(%)は平均±標準誤差で示す。図5は、各馴化培地濃度試験区における、胚発生の4条件を満たす胚盤胞の発生率および胚発生の4条件を満たさない胚盤胞の発生率を示す。
表4から、馴化培地を用いることにより、卵割速度の4条件を満たした胚盤胞の発生率が有意に高いことが分かるとともに、4条件を満たさずに発生した胚盤胞の発生率が低くなることが分かる。表2~4および図2~5の結果から、ウシ胚の培養において、本発明の馴化培地を使用しつつ、卵割速度の4条件を満たす胚を選別すると、受胎率が高いことが見込まれる胚盤胞を高効率で得られることが分かる。
〔実施例5:馴化培地の超遠心による沈降物の分離〕
実施例2~4で用いたものと同じ馴化培地30mLを遠沈管に入れ、ペレットダウン法に則って4℃の中で24700rpmの速さで2時間超遠心分離を行った。超遠心分離後はエクソソームを含む細胞外小胞と夾雑物がチューブの底に沈降し、上清はエクソソームが大幅に減少しているはずである。この上清の一部を保存し、大部分はデカント法で取り除いた。その後、遠沈管に5mLのリン酸緩衝液(PBS)を入れてボルテックスすることで沈降物を再懸濁して夾雑物をエクソソームから分離させ、PBSをさらに25mL加えて2度目の超遠心分離を行った。上清を再びデカント法で除去して、沈降物を得た。沈降物は1.5mLのKSOM培地に再懸濁した。これにより、馴化培地の沈降物成分が20倍濃縮された。
〔実施例6:馴化培地の超遠心分離による沈降物が、適切な卵割速度を有する胚の生産に及ぼす効果の分析〕
(1)実施例4で用いたものと同じ馴化培地、(2)その馴化培地を作製する基礎となったKSOM培地を48時間COインキュベータで加温したコントロール培地、(3)馴化培地を超遠心にかけてエクソソーム等が大幅に減少した上清、および(4)KSOM培地に沈降物を20倍希釈するよう加えた培地、の4種類の培地の何れかを用いて、ウシ体外受精胚を体外培養した。実施例4と同じく、媒精の27時間後に卵割している胚を選別した。続いて、31時間後に2細胞期かつ割球が均等な胚を選別した。さらに続いて、55時間後に8細胞期以上に発生している胚を選別した。媒精後3日目に、媒精後0~3日の間に用いた培地の半量を捨て、同量のKSOM培地を補填して媒精後8日目まで培養を継続した。培養は、38.5℃、5%酸素、5%二酸化炭素、90%窒素の条件で行った。そして、上記の4種類の培地における、媒精後27時間と31時間、55時間の選別に適った胚の発生率および8日目にそのような卵割速度を経て得られた胚盤胞の発生率を調べた。結果を表5および図6に示す。発生率(%)は平均±標準誤差で示す。図6は各培地における、各媒精後の時点での選別条件を満たす胚の割合を示す。
表5および図6から、当該馴化培地を用いることにより、コントロールおよび超遠心でエクソソーム等を除かれた上清と比べて、媒精後27時間、31時間および55時間において、適切な卵割速度で発生した胚の割合が高くなること、および、8日後にそのような卵割速度を経て得られた胚盤胞の割合が有意に高いことが分かる。また、KSOM+沈降物においても、有意差こそつかなかったが馴化培地に準ずるような結果が得られた。このことから、本発明の馴化培地から抽出された沈降物を使用しつつ、卵割速度の4条件を満たす胚を選別すると、受胎率が高いと見込まれる胚盤胞を高効率で得られることが分かる。
また、コントロールや馴化培地、馴化培地の超遠心後の上清、KSOM+沈降物から生産された胚盤胞のうち、4条件を満たさないで発生した(選別外の)胚盤胞の割合を表6および図7に示す。発生率(%)は平均±標準誤差で示す。図7は、各培地における選別外(上述の胚発生の4条件を満たさない)胚盤胞の割合を示す。
表6から、当該馴化培地を用いた場合とKSOM+沈降物を用いた場合とにおいて、発生培養を行って得られた胚盤胞のうち、適切な卵割速度を経ずに(すなわち、卵割の速度が速すぎたり遅すぎたりしながら)胚盤胞に育ったものの割合が低くなることが分かる。一方、馴化培地の超遠心後の上清を用いた場合、得られた胚盤胞のうち適切な卵割速度を経ずに胚盤胞に育ったものの割合がもっとも高くなることが分かる。これは、超遠心によりエクソソームが大きく減少した効果、および馴化培地に不可避的に含まれているアンモニアなどのネガティブな成分の効果によるものと考えられる。
さらに、それぞれの培地が、4条件を満たす胚盤胞と、4条件を満たさない胚盤胞とを発生させる効果を比較した結果を表7および図8に示す。発生率(%)は平均±標準誤差で示す。図8は、各培地における、胚発生の4条件を満たす胚盤胞の発生率および胚発生の4条件を満たさない胚盤胞の発生率を示す。
表7から、馴化培地またはKSOM+沈降物を用いることにより、卵割速度の4条件を満たした胚盤胞の発生率が高くなることが分かった。
表5~7および図6~8の結果から、ウシ胚の培養において、馴化培地およびKSOM+沈降物を使用しつつ、卵割速度の4条件を満たす胚を選別すると、受胎率が高いことが見込まれる胚盤胞を高効率で得られることが分かる。以上のことにより、不死化したウシ卵管上皮細胞を含有する馴化培地中に含まれる物質のうち、当該馴化培地を超遠心分離したときに沈降する物質が、受胎性の高い胚を作出するうえで重要な役割を持つことが判明した。
本発明は、ウシ等の哺乳動物生産やウシ等の哺乳動物の改良増殖等を含む、畜産分野、生殖工学分野、生殖補助医療等に広く利用することができる。

Claims (8)

  1. 非遺伝子組み換え細胞である不死化したウシ卵管上皮細胞の培養物を含有しており、当該培養物はエクソソームを活性成分として含んでいる、馴化培地。
  2. 非遺伝子組み換え細胞である不死化したウシ卵管上皮細胞の培養物を超遠心分離したときに沈降する物質を含んでおり、当該物質はエクソソームを活性成分として含んでいる、馴化培地。
  3. 上記不死化したウシ卵管上皮細胞は集団倍加レベルが200を超える、請求項1又は2に記載の馴化培地。
  4. 非遺伝子組み換え細胞であり、集団倍加レベルが200を超える不死化したウシ卵管上皮細胞を、細胞培養用培地で培養する工程、および
    細胞培養および胚の発生培養のいずれにも使用可能な培地で当該細胞をインキュベートする工程を包含する、馴化培地の作製方法。
  5. 請求項1~3のいずれか一項に記載の馴化培地を用いて哺乳動物の胚を培養する工程を包含する、哺乳動物の胚の培養方法。
  6. 上記哺乳動物の胚はウシ胚であり、
    媒精の27時間後に卵割している胚を選抜し、31時間後に2細胞期かつ割球が均等な胚を選抜し、55時間後に8細胞期以上に生育している胚を選抜する工程を包含する、請求項5に記載の哺乳動物の胚の培養方法。
  7. 非遺伝子組み換え細胞であり、集団倍加レベルが200を超える、不死化したウシ卵管上皮細胞。
  8. 非遺伝子組み換え細胞である、不死化したウシ卵管上皮細胞の作製方法であって、
    ウシの卵管から採取したウシ卵管上皮細胞を10か月以上の間、継代培養する工程を包含し、
    前記継代培養する工程の培養期間中、テロメア長およびテロメラーゼ活性を測定し、集団倍加レベルが200を超える細胞を単離する、不死化したウシ卵管上皮細胞の作製方法。
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