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JP7760331B2 - レール固定構造 - Google Patents
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JP7760331B2 - レール固定構造 - Google Patents

レール固定構造

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Description

本発明は、レール固定構造に関する。
床に敷設されたレールに、サーバラック等のラックを固定する固定構造が知られている(例えば、特許文献1~5参照)。特許文献1に開示された固定構造では、レールの内部に配置されるナット部材と、ナット部材に締め込まれ、レールにラックを固定する固定ボルトとを有している。
ナット部材は、長方形状に形成されており、レールの上面に形成された開口からレールの内部に落とし込まれる。このナット部材の長手方向の中央に形成されたネジ孔には、レールの開口を介してラック側の固定ボルトが締め込まれる。この際、ナット部材が固定ボルトと共回りする。この結果、ナット部材がレールに対して90度回転し、ナット部材の長手方向の両端部がレールの内壁面に接触する。これにより、レールに対するナット部材の回転が制限される。この状態で、ナット部材のネジ孔に固定ボルトをさらに締め込むと、ナット部材の長手方向の両端部が、レールにおける開口の両側のリップ部の下面にそれぞれ係合され、レールにラックが固定される。
特開2017-172239号公報 国際公開第2017/022137号 特開2017-066692号公報 特開2017-089353号公報 特開2007-198026号公報
しかしながら、特許文献1に開示された固定構造では、レールの内部にナット部材を落とし込むと、手でナット部材を押さえることができず、ナット部材のネジ孔に固定ボルトを締め込む際に、ナット部材が移動し易くなる。そのため、ナット部材のネジ孔に固定ボルトを締め込む際に、手間がかかる。
本発明は、上記の事実を考慮し、レールに固定対象物を容易に固定することができるレール工程構造を提供することを目的とする。
請求項1に記載のレール固定構造は、上面を形成する一対のリップ部と、前記一対のリップ部の先端部間に形成された開口と、を有し、床に敷設されるレールと、前記レール上に配置される固定対象物と、前記レールの内部に回転不能に配置されるとともに、両側の端部が前記一対のリップ部の下面にそれぞれ係合されるベース部と、前記レールを長手方向から見て、前記ベース部における中心から前記レールの幅方向の一方側にずれた部位から、前記開口を介して前記レールの上方へ突出する雄ネジ部と、を有する固定部材と、前記雄ネジ部に締め込まれ、該雄ネジ部に前記固定対象物を固定するナット部材と、を備える。
請求項1に係るレール固定構造によれば、レールは、上面を形成する一対のリップ部と、一対のリップ部の先端部間に形成された開口と、を有する。また、レール上には、固定対象物が配置される。この固定対象物は、固定部材及びナット部材によってレールに固定される。
固定部材は、ベース部及び雄ネジ部を有する。この固定部材のベース部は、レールの内部に回転不能に配置されるとともに、両側の端部が一対のリップ部の下面にそれぞれ係合される。また、固定部材の雄ネジ部は、レールを長手方向から見て、ベース部における中心からレールの幅方向の一方側にずれた部位から、開口を介してレールの上方へ突出する。この雄ネジ部にナット部材を締め込むことにより、雄ネジ部に固定対象物が固定される。
ここで、本発明は、固定部材は、ベース部及び雄ネジ部を有するため、レールの内部に配置されたベース部に、レールの開口を介して雄ネジ部を取り付ける必要がない。
また、雄ネジ部は、前述したように、レールを長手方向から見て、ベース部における中心からレールの幅方向の一方側にずれた部位から突出される。そのため、本発明では、レールの開口にベース部を落とし込む際に、ベース部をレールの幅方向の他方側の端部側から開口に挿入することにより、レールの幅方向の一方のリップ部に雄ネジ部が干渉し難くなる。したがって、レールの内部にベース部を容易に配置することができる。
また、ベース部は、レールの内部に回転不能に配置される。つまり、ベース部は、開口からレールの内部に落とし込まれた状態で回転不能とされる。これにより、レールの開口から上方へ突出する雄ネジ部にナット部材を締め込む際に、ナット部材及びベース部の共回りが抑制される。したがって、雄ネジ部にナット部材を容易に締め込むことができる。
請求項2に記載のレール固定構造は、請求項1に記載のレール固定構造において、前記雄ネジ部は、前記ベース部に固定される。
請求項2に係るレール固定構造によれば、雄ネジ部は、ベース部に固定される。これにより、レールの開口から上方へ突出する雄ネジ部にナット部材を締め込む際に、雄ネジ部を押さえずに、当該雄ネジ部にナット部材を片手で締め込むことができる。したがって、雄ネジ部にナット部材をさらに容易に締め込むことができる。
請求項3に記載のレール固定構造は、請求項1又は請求項2に記載のレール固定構造において、前記レールは、前記床の上面から前記一対のリップ部を露出させた状態で、該床に埋め込まれる。
請求項3に係るレール固定構造によれば、レールは、床の上面から一対のリップ部を露出させた状態で、床に埋め込まれる。このような埋め込み型のレールに本発明は、特に有効である。埋め込み型のレールでは、レールの長手方向の端部からレールの内部にベース部を挿入することができない、又は挿入し難いためである。
請求項4に記載のレール固定構造は、請求項1~請求項3の何れか1項に記載のレール固定構造において、前記レールの長手方向から見て、前記一対のリップ部は、前記開口に向かうに従って下方へ位置するように傾斜される。
請求項4に係るレール固定構造によれば、レールの長手方向から見て、一対のリップ部は、開口に向かうに従って下方へ位置するように傾斜される。このように一対のリップ部が傾斜する場合、一対のリップ部が傾斜しない場合と比較して、一対のリップ部間の開口の幅が広くなる。したがって、レールの内部にベース部をさらに容易に配置することができる。
請求項5に記載のレール固定構造は、請求項1~請求項4の何れか1項に記載のレール固定構造において、前記固定部材は、前記レールを長手方向から見て、中心から前記レールの幅方向の一方側にずれた部位に貫通孔を有し、両側の端部が前記一対のリップ部にそれぞれ係合される前記ベース部としてのベース部材と、前記貫通孔を貫通する前記雄ネジ部と、前記雄ネジ部の端部に設けられ、前記ベース部材の下面に係合される頭部と、を有するボルト部材と、を有する。
請求項5に係るレール固定構造によれば、固定部材は、ベース部としてのベース部材と、ボルト部材とを有する。ベース部材は、レールを長手方向から見て、中心からレールの幅方向の一方側にずれた部位に貫通孔を有し、両側の端部が一対のリップ部にそれぞれ係合される。ボルト部材は、貫通孔を貫通する雄ネジ部と、雄ネジ部の端部に設けられ、ベース部材の下面に係合される頭部とを有する。
このように本発明では、簡単な構成で、固定部材を形成ことができる。
以上説明したように、本発明によれば、レールに固定対象物を容易に固定することができる。
一実施形態に係るレール固定構造が適用された一対のレール及びラックを示す立面図である。 図1に示されるラックの平面図である。 図1に示されるレール、固定部材、及びナット部材を示す横断面図である。 図3に示されるレール、固定部材、及びナット部材の平面図である。 (A)及び(B)は、レールの内部に固定部材を落とし込む過程を示す図3に対応する断面図である。 (A)及び(B)は、レールの内部に固定部材を落とし込む過程を示す図3に対応する断面図である。 図3に示されるレールの変形例を示す図3に対応する断面図である。
以下、図面を参照しながら、一実施形態について説明する。
(レール固定構造)
図1には、本実施形態に係るレール固定構造が適用された一対のレール40、及びラック10が示されている。一対のレール40は、サーバルーム等の床30に、略平行に敷設されている。この一対のレール40に、固定部材50及びナット部材70を介して、ラック10用のブラケット20が固定されている。
(ラック)
ラック10は、例えば、床30に設置されるサーバラックとされており、一対のレール40上に設置されている。このラック10は、筐体12と、複数(本実施形態では4つ)のキャスタ14と、一対のブラケット20とを備えている。
筐体12は、箱状に形成されており、一対のレール40上に配置されている。この筐体12の下面12Lには、複数のキャスタ14、及び一対のブラケット20が取り付けられている。
複数のキャスタ14は、筐体12の下面12Lにおける四隅に取り付けられている。これらのキャスタ14によって、筐体12の下面12Lが床30から浮いた状態で支持されている。また、図2に示されるように、複数のキャスタ14は、平面視にて、一対のレール40と重ならない位置に配置されている。なお、キャスタ14は、適宜省略可能である。
一対のブラケット20は、筐体12の下面12Lに取り付けられている。また、一対のブラケット20は、一対のレール40に沿って配置されている。図1に示されるように、ブラケット20は、例えば、L形鋼によって形成されている。
ブラケット20は、筐体12の下面12Lから下方へ延出する縦壁部22と、縦壁部22の下端部から横方向へ延出し、レール40の上に載置されるフランジ部24とを有している。なお、ブラケット20は、固定対象物の一例である。
(レール)
図3に示されるように、各レール40は、床30に埋め込まれる埋め込み型のレール(埋込レール)とされている。具体的には、床30は、鉄筋コンクリート造のスラブとされている。この床30の上面には、断面矩形状の溝部32が形成されている。この溝部32の底面32Lには、一対の固定金物34が取り付けられている。
一対の固定金物34は、例えば、L形鋼によって形成されており、溝部32の幅方向に互いに対向して配置されている。また、一対の固定金物34は、床30に埋設されたアンカーボルト36及びナット37によって、溝部32の底面32Lに固定されている。このアンカーボルト36及びナット37によって、一対の固定金物34のレベルが調整可能とされている。
一対の固定金物34の上部の間には、レール40の下部が配置されている。この一対の固定金物34の上部に、溶接等によってレール40の下部が固定されている。レール40は、例えば、リップ溝形鋼によって形成されている。
レール40は、上面に開口48が形成された断面C字形状の長尺部材とされている。換言すると、レール40は、上面に開口48が形成された断面C字形状の開断面状部を有する長尺部材とされている。このレール40は、底壁部42と、一対の側壁部44と、一対のリップ部46とを有している。
底壁部42は、略水平に配置されており、レール40の下面を形成している。この底壁部42におけるレール40の幅方向(矢印W方向、以下、「レール幅方向」という)の両側の端部には、一対の側壁部44が設けられている。
一対の側壁部44は、レール幅方向(矢印W方向)に互いに対向しており、レール40(開断面状部)の側面を形成している。この一対の側壁部44の上端部には、一対のリップ部46が設けられている。
一対のリップ部46は、一対の側壁部44の上端部から内側へ延出しており、レール40(開断面状部)の上面を形成している。また、一対のリップ部46の先端部46T間には、レール40の長手方向に延びる開口48が形成されている。この一対のリップ部46は、レール40を長手方向から見て、開口48に向かうに従って下方へ位置するように傾斜されている。
レール40は、床30の上面から一対のリップ部46及び開口48を露出させた状態で、溝部33に充填されたグラウトやモルタル等のセメント系充填材38に埋設されている。
なお、一対のリップ部46は、レール40を長手方向から見て、左右対称に形成されており、開口48は、レール幅方向の中央部に配置されている。
(固定部材)
固定部材50は、ベース部材52と、ボルト部材60とを有している。なお、以下では、特に断りがない限り、レール40に固定部材50が固定された姿勢を基準として、固定部材50及びナット部材70の構成を説明する。
図4に示されるように、ベース部材(ベースプレート)52は、平面視にて、矩形状に金属板等によって形成されている。このベース部材52は、レール40の内部に回転不能に配置されている。
より具体的には、レール40の内部にベース部材52が略水平に配置された状態で、ベース部材52の鉛直軸回りの回転が制限されるように、ベース部材52の対角線の長さFが、一対の側壁部44の内壁面の間隔Pよりも長くされている(F>P)。これにより、後述するボルト部材60の雄ネジ部62にナット部材70を締め込む際に、ベース部材52の供周りが抑制されている。
なお、ベース部材52の平面形状及び大きさは、上記したものに限らない。ベース部材52の平面形状及び大きさは、レール40の内部にベース部材52が水平に配置された状態で、一対の側壁部44によってベース部材52の鉛直軸回りの回転が制限可能であれば良く、適宜変更可能である。
図3に示されるように、レール40の長手方向から見て、ベース部材52におけるレール幅方向(矢印W方向)の両側の端部52E1,52E2は、一対のリップ部46の下面に係合される。これにより、レール40の開口48からベース部材52が抜けないようになっている。
ベース部材52には、貫通孔54が形成されている。貫通孔54は、ベース部材52を上下方向(厚み方向)に貫通する円形状の孔とされている。この貫通孔54は、レール40を長手方向から見て、ベース部材52の中心Cから、レール幅方向(矢印W方向)の一方側にずれた位置に配置されている。この貫通孔54には、ボルト部材60の雄ネジ部62が挿入されている。
(ボルト部材)
ボルト部材60は、雄ネジ部62と、雄ネジ部62の端部に設けられた頭部64とを有している。雄ネジ部62は、ベース部材52の貫通孔54に下側から挿入されている。この雄ネジ部62は、レール40を長手方向から見て、ベース部材52の中心Cからレール幅方向の一方側にずれた位置に配置されている。
ボルト部材60の頭部64は、ベース部材52の下面に係合された状態で、溶接等によってベース部材52の下面に固定されている。これにより、ボルト部材60の雄ネジ部62が、頭部64を介してベース部材52に固定されている。
ボルト部材60の雄ネジ部62は、開口48を介してレール40の上方へ突出し、ブラケット20のフランジ部24を上下方向に貫通している。具体的には、フランジ部24は、レール40の一対のリップ部46の上に載置されている。
フランジ部24には、取付孔26が形成されている。取付孔26は、フランジ部24を上下方向(厚み方向)に貫通する円形状の貫通孔とされている。この取付孔26に下側から雄ネジ部62が挿入されている。
フランジ部24から上方へ突出する雄ネジ部62には、座金72を介してナット部材70が締め込まれている。ナット部材70は、座金72を介してフランジ部24の上面に係合されている。このナット部材70とボルト部材60の頭部64との間で、ベース部材52、一対のリップ部46、及びフランジ部24を上下方向の両側から挟持することにより、レール40にフランジ部24が固定されている。
図5(A)に示されるように、レール40を長手方向から見て、ベース部材52の幅(以下、「横幅V」という)は、次の式(1)及び式(2)を満たすように設定されている。
B<V<P (1)
V<K (2)
ただし、
B:開口48の開口幅
P:レール40における一対の側壁部44の内壁面の間隔
K:レール幅方向の一方側のリップ部46の先端部46Tと、レール40におけるレール幅方向の他方側の下側隅部43との間隔
これにより、図5(A)、図5(B)、図6(A)、及び図6(B)に示されるように、レール40を長手方向から見て、レール40の開口48に、ベース部材52を他端部52E2側から挿入し、レール40の内部にベース部材52を落とし込み可能とされている。
また、図3に示されるように、レール40の内部でベース部材52を水平にした状態で、ベース部材52の両側の端部52E1,52E2が、一対のリップ部46の下面に係合可能とされている。
また、前述したように、ボルト部材60の雄ネジ部62は、レール40を長手方向から見て、ベース部材52の中心Cからレール幅方向の一方側にずれた位置に配置されている。これにより、図5(B)に示されるように、レール幅方向の他方側におけるリップ部46の先端部46Tに雄ネジ部62を接触させた状態で、レール40の開口48にベース部材52の一端部52E1を挿入することができる。
換言すると、レール40を長手方向から見て、レール幅方向の他方側におけるリップ部46の先端部46Tに雄ネジ部62を接触させた状態で、レール40の開口48にベース部材52の一端部52E1を挿入可能なように、ベース部材52の中心Cからレール幅方向の一方側にずれた位置に雄ネジ部62が配置されている。
なお、図5(B)に示されるように、レール40を長手方向から見て、ベース部材52の中心Cから雄ネジ部62の中心までの距離d(偏心量)は、例えば、次の式(3)を満たすように設定される。
V/2+R-Bsinθ<d<V/2-R (3)
ただし、
R:雄ネジ部62の半径
θ:レール40を長手方向から見て、レール幅方向の一方側のリップ部46の先端部46Tと、レール40におけるレール幅方向の他方側の下側隅部43とを結ぶ直線の底壁部42に対する傾斜角度
(レール固定構造の施工方法)
次に、本実施形態に係るレール固定構造の施工方法の一例について説明する。
(落とし込み工程)
先ず、落とし込み工程について説明する。落とし込み工程では、図5(A)に示されるように、レール40の開口48に、ベース部材52を他端部52E2側から挿入する。
次に、図5(B)に示されるように、ベース部材52の一端部52E1が、レール幅方向の一方側のリップ部46の先端部46Tに干渉しないように、ベース部材52の他端部52E2を、レール40におけるレール幅方向の他方側の下側隅部43側に移動させる。
次に、図6(A)に示されるように、ベース部材52の他端部52E2を中心とし、一端部52E1が下がるようにベース部材52を回転させる。これにより、図6(B)に示されるように、ベース部材52の一端部52E1が開口48を通過し、レール40の内部にベース部材52が落とし込まれる。
この結果、ボルト部材60の頭部64の頂面がレール40の底壁部42の上面に載置され、ベース部材52が略水平姿勢となる。この状態では、ボルト部材60の雄ネジ部62が、開口48からレール40の上方へ突出する。つまり、ボルト部材60の全長Lは、レール40の側壁部44の高さHよりも高い(L>H)。
(締め込み工程)
次に、締め込み工程について説明する。締め込み工程では、先ず、図6(B)に示されるように、レール40の一対のリップ部46の上にブラケット20のフランジ部24を載置する。この際、フランジ部24の取付孔26に、ボルト部材60の雄ネジ部62を挿入する。次に、雄ネジ部62にナット部材70を締め込む。
ここで、ボルト部材60の頭部64は、溶接等によってベース部材52の下面に固定されている。また、ベース部材52がボルト部材60を中心として回転しようとすると、ベース部材52の両側の端部52E1,52E2が、レール40の一対の側壁部44の内壁面に干渉する。この結果、ナット部材70及びベース部材52の供周りが抑制される。
この状態で、ボルト部材60の雄ネジ部62にナット部材70をさらに締め込むと、レール40に対してボルト部材60及びベース部材52が上昇する。そして、図3に示されるように、ベース部材52の一端部52E1及び他端部52E2が、一対のリップ部46の下面にそれぞれ係合され、レール40にフランジ部24が固定される。
(作用)
次に、本実施形態の作用について説明する。
図3に示されるように、本実施形態によれば、レール40は、上面を形成する一対のリップ部46と、一対のリップ部46の先端部46T間に形成された開口48とを有している。また、レール40上には、ブラケット20のフランジ部24が配置されている。このフランジ部24は、固定部材50及びナット部材70によってレール40に固定されている。
固定部材50は、ベース部材52と、ボルト部材60とを有している。ベース部材52は、レール40の内部に回転不能に配置されるとともに、その両側の端部52E1,52E2が一対のリップ部46の下面にそれぞれ係合されている。これにより、レール40の開口48からベース部材52が抜けることが抑制される。
また、ボルト部材60の雄ネジ部62は、レール40を長手方向から見て、ベース部材52における中心Cからレール幅方向の一方側にずれた部位から、開口48を介してレール40の上方へ突出する。この雄ネジ部62にナット部材70を締め込むことにより、雄ネジ部62にブラケット20のフランジ部24が固定されている。
ここで、固定部材50は、ベース部材52及びボルト部材60を有し、ベース部材52にボルト部材60が予め取り付けられた状態で、ベース部材52がレール40の内部に配置される。したがって、本実施形態では、レール40の内部に配置されたベース部材52にボルト部材60を取り付ける必要がない。
また、ボルト部材60の雄ネジ部62は、前述したように、レール40を長手方向から見て、ベース部材52における中心Cからレール幅方向の一方側にずれた部位から突出されている。そのため、本実施形態では、開口48からレール40の内部にベース部材52を落とし込む際に、ベース部材52を他端部52E2側から開口48に挿入することにより、レール幅方向の他方側のリップ部46の先端部46Tに雄ネジ部62が干渉し難くなる。したがって、レール40の内部にベース部材52を容易に配置することができる。
さらに、本実施形態では、レール40の長手方向から見て、一対のリップ部46は、開口48に向かうに従って下方へ位置するように傾斜されている。これにより、本実施形態では、一対のリップ部46が傾斜しない場合と比較して、一対のリップ部46間の開口48の幅が広くなる。したがって、レール40の内部にベース部材52をさらに容易に配置することができる。
また、本実施形態では、ベース部材52は、レール40の内部に回転不能に配置される。つまり、ベース部材52は、開口48からレール40の内部に落とし込まれた状態で回転不能とされる。これにより、レール40の開口48から上方へ突出するボルト部材60の雄ネジ部62にナット部材70を締め込む際に、ベース部材52の共回りが抑制される。したがって、雄ネジ部62にナット部材70を容易に締め込むことができる。
さらに、ボルト部材60の雄ネジ部62は、頭部64を介してベース部材52に固定されている。これにより、レール40の開口48から上方へ突出する雄ネジ部62にナット部材70を締め込む際に、例えば、雄ネジ部62を手で押さえずに、雄ネジ部62にナット部材70を片手で締め込むことができる。したがって、雄ネジ部62にナット部材70をさらに容易に締め込むことができる。
また、レール40は、床30の上面から開口48を露出させた状態で、床30に埋め込まれている。このような埋め込み型のレール40に本実施形態は、特に有効である。埋め込み型のレール40では、レール40の長手方向の端部からレール40の内部にベース部材52を挿入することができない、又は挿入し難いためである。
また、本実施形態では、固定部材50は、ベース部材52と、ボルト部材60とを有している。ベース部材52は、レール40を長手方向から見て、中心からレール幅方向の一方側にずれた部位に貫通孔54を有し、両側の端部52E1,52E2が一対のリップ部46の下面にそれぞれ係合されている。ボルト部材60は、貫通孔54を貫通する雄ネジ部62と、雄ネジ部62の端部に設けられ、ベース部材52の下面に係合される頭部64とを有している。
このように本実施形態では、簡単な構成で、固定部材50を形成ことができる。
(変形例)
次に、上記実施形態の変形例について説明する。
上記実施形態では、レール40の一対のリップ部46が傾斜している。しかし、例えば、図7に示される変形例のように、一対のリップ部46は、傾斜せず、略水平であっても良い。また、レール40を長手方向から見て、ベース部材52の横幅V、及びベース部材52の他端部52E2から雄ネジ部62の中心までの距離Sは、次の式(4)及び式(5)から求められる。なお、便宜上、下記計算式では、レール40及びベース部材52の板厚は無視している。

ただし、
S’:ベース部材のレール幅方向の他端部から雄ネジ部の外周面までの距離
X :レールの幅
Y :レールの高さ
Z :レールのリップ部の幅
W :雄ネジ部の直径
である。
また、上記実施形態では、ボルト部材60が、ベース部材52に固定されている。しかし、ボルト部材60は、必ずしもベース部材52に固定する必要はなく、例えば、ベース部材52の貫通孔54に雄ネジ部62が回転可能に挿入されても良い。この場合、例えば、ボルト部材60の雄ネジ部62を手で押さえながら、雄ネジ部62にナット部材70を締め込めば良い。
また、上記実施形態では、ベース部材52の貫通孔54にボルト部材60の雄ネジ部62が貫通されている。しかし、例えば、ベース部としてのベース部材52の上面に、雄ネジ部としてのスタッドボルトを溶接等によって固定しても良い。
また、上記実施形態では、レール40が、断面C字形状に形成される。しかし、レール40は、断面C字形状の閉断面上部を有していれば良く、例えば、レール40の一対の側壁部44の上端部に、外側へ延出するフランジ部が設けられても良い。
また、上記実施形態では、レール40が床30に埋め込まれる埋め込み型のレールとされる。しかし、レール40は、埋め込み型に限らず、床30の上面に敷設されるレールであっても良い。
また、上記実施形態では、固定対象物が、ラック10用のブラケット20とされる。しかし、固定対象物は、ラック10用のブラケット20に限らず、レール40に固定されるラック10のフレームや他の部材等であって良い。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に限定されるものでなく、一実施形態及び各種の変形例を適宜組み合わせて用いても良いし、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
20 ブラケット(固定対象物)
30 床
40 レール
46 リップ部
46T 先端部
48 開口
50 固定部材
52 ベース部材(ベース部)
52E1 ベース部材の一端部(ベースの端部)
52E2 ベース部材の他端部(ベースの端部)
54 貫通孔
60 ボルト部材
62 雄ネジ部
64 頭部
70 ナット部材
C 中心(ベース部材の中心)

Claims (5)

  1. 上面を形成する一対のリップ部と、前記一対のリップ部の先端部間に形成された開口と、を有し、床に敷設されるレールと、
    前記レール上に配置される固定対象物と、
    前記レールの内部に回転不能に配置されるとともに、両側の端部が前記一対のリップ部の下面にそれぞれ係合されるベース部と、前記レールを長手方向から見て、前記ベース部における中心から前記レールの幅方向の一方側にずれた部位から、前記開口を介して前記レールの上方へ突出する雄ネジ部と、を有する固定部材と、
    前記雄ネジ部に締め込まれ、該雄ネジ部に前記固定対象物を固定するナット部材と、
    を備えるレール固定構造。
  2. 前記雄ネジ部は、前記ベース部に固定される、
    請求項1に記載のレール固定構造。
  3. 前記レールは、前記床の上面から前記一対のリップ部を露出させた状態で、該床に埋め込まれる、
    請求項1又は請求項2に記載のレール固定構造。
  4. 前記レールの長手方向から見て、前記一対のリップ部は、前記開口に向かうに従って下方へ位置するように傾斜される、
    請求項1~請求項3の何れか1項に記載のレール固定構造。
  5. 前記固定部材は、
    前記レールを長手方向から見て、中心から前記レールの幅方向の一方側にずれた部位に貫通孔を有し、両側の端部が前記一対のリップ部にそれぞれ係合される前記ベース部としてのベース部材と、
    前記貫通孔を貫通する前記雄ネジ部と、前記雄ネジ部の端部に設けられ、前記ベース部材の下面に係合される頭部と、を有するボルト部材と、
    を有する、
    請求項1~請求項4の何れか1項に記載のレール固定構造。

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