以下、図面を参照しながら、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。説明および図面において同一または同等の構成要素、部材、処理には同一の符号を付し、重複する説明は適宜省略する。図示される各部の縮尺や形状は、説明を容易にするために便宜的に設定されており、特に言及がない限り限定的に解釈されるものではない。実施形態は例示であり、本発明の範囲を何ら限定するものではない。実施形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは、必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
図1は、本発明の実施形態に係る荷下ろし装置としての荷揚げ装置1の全体的な構成を示す。荷揚げ装置1は船200に積まれた貨物または船荷としてのばら荷Mを陸に荷揚げする連続アンローダまたは船舶用連続アンローダである。以下、荷揚げ装置1をCSU1とも表記する。CSU1は港湾等の埠頭102の岸壁101に接岸された船200の貨物室としての船庫201内に格納されたばら荷Mを連続的に陸上へ搬出する。ばら荷Mとしては、石炭、コークス、鉱石等が例示される。CSU1は、その本体部に設けられる主操作室16内の操作者によって操作される。CSU1を操作する操作室は、CSU1の他の場所に設けてもよいし、CSU1外の陸地上の任意の場所に設けてもよい。
船200が接岸する埠頭102は、ばら荷Mが荷揚げされる陸地を構成し、鉄筋コンクリート等の高強度の材料で構成される。図2の斜視図にも示されるように、埠頭102には、岸壁101に接岸して停泊中の船200の長手方向(図1の紙面に垂直な方向)に沿った線路としての一対の平行なレール3が設けられる。レール3はCSU1の移動部としての走行部2が移動可能または走行可能な軌道を構成する。このレール3によってCSU1は停泊中の船200に対して移動可能である。図2に示されるようにレール3の設置方向は停泊中の船200または岸壁101の長手方向と一致させるのが好ましいが、その他の任意の方向としてもよい。また、レール3は曲線部や屈曲部を含んでもよい。船200からの荷揚げの際は、CSU1がレール3上を移動して荷揚げ対象の船庫201の開口部21に接近した位置で停止する。その後、後述する旋回フレーム5(旋回部)および荷揚げ部9(搬出部)を駆動して、船庫201からばら荷Mを荷揚げする。
埠頭102には、荷揚げされたばら荷Mを一定方向に運搬するコンベアとしてのベルトコンベア45が一対のレール3の間に設けられる。図2に示されるようにベルトコンベア45の設置方向すなわち運搬方向はレール3の設置方向と一致させるのが好ましいが、その他の任意の方向としてもよい。また、ベルトコンベア45は曲線部や屈曲部を含んでもよい。ベルトコンベア45は、CSU1から荷揚げされたばら荷Mを受け取る場所では一対のレール3の間に設けられる必要があるが、それ以外の場所では一対のレール3の外側に設けられてもよい。
CSU1は、船200に対して移動可能な移動部としての走行部2と、走行部2に対して旋回可能な旋回部を構成する旋回フレーム5と、旋回フレーム5の先端側に設けられ、ばら荷Mを搬出する搬出部としての荷揚げ部9を備える。旋回フレーム5は走行部2上に鉛直方向(図1の上下方向)の旋回軸の周りに旋回可能に支持される。旋回フレーム5には旋回軸に交差する横方向に延びるブーム7が設けられ、その先端部に荷揚げ部9の主要部を構成するバケットエレベータが支持される。
荷揚げ部9は、旋回フレーム5、ブーム7、平行リンク8との間で構成される平行リンク機構によって、ブーム7の起伏角度(図1の紙面に垂直な起伏軸の周りの回転角度)によらず鉛直姿勢を保つ。また、旋回フレーム5におけるブーム7の先端部とは反対側の後端部にはカウンタウエイト13が設けられる。カウンタウエイト13はバランシングレバー12を介してブーム7の先端部と接続される。このカウンタウエイト13の作用によって荷揚げ部9は実質的に無負荷の状態となり、安定した荷重バランスが実現される。なお、旋回フレーム5、ブーム7、バランシングレバー12、カウンタウエイト13等、旋回部を構成する主要な構成を以下では本体部と総称することがある。
ブーム7の起伏角度を調整するためにシリンダ15が設けられる。シリンダ15が基準長の時は起伏角度が0°、すなわちブーム7は地面に平行または水平(図1の左右方向)である。シリンダ15を基準長より伸ばすとブーム7の先端部が上昇し、正の起伏角度が生じる。シリンダ15を基準長より縮めるとブーム7の先端部が下降し、負の起伏角度が生じる。ブーム7の先端部に支持された荷揚げ部9は、ブーム7の起伏角度が大きくなると鉛直姿勢を保ったまま上昇し、ブーム7の起伏角度が小さくなると鉛直姿勢を保ったまま下降する。
CSU1を操作する主操作室16は本体部に設けられる。具体的には、旋回フレーム5の荷揚げ部9側に主操作室16が設けられる。主操作室16内の操作者は荷揚げ部9を視認しながら安全にCSU1を操作できる。主操作室16の操作に応じて、走行部2の位置、旋回フレーム5の旋回角度、ブーム7の起伏角度等のCSU1の位置や姿勢に関するパラメータが制御される。また、荷揚げ部9によるばら荷Mの搬出動作も主操作室16によって操作可能である。
荷揚げ部9は、ばら荷Mを掻き取る掻き取り部11と、掻き取られたばら荷Mを上方に運搬するエレベータ部としてのバケットエレベータを備える。掻き取り部11は荷揚げ部9の下部に設けられ、その外周に沿って移動可能に設けられた多数のバケット27(図3参照)によって船庫201内のばら荷Mを連続的に掘削して掻き取る。掻き取られたばら荷Mは、バケットエレベータによってバケット27と共に上方に運搬される。
図3は、荷揚げ部9の詳細な構成を示す。バケットエレベータは、鉛直方向に延伸する筒状のエレベータ本体14と、エレベータ本体14に対して周回運動するチェーンバケット29を備える。チェーンバケット29は、それぞれが無端チェーンで構成される一対のローラチェーン25と、当該一対のローラチェーン25によって両側が支持される複数のバケット27を備える。具体的には、一対のローラチェーン25は図3(B)の紙面に垂直な方向に並設され、各バケット27は一対のローラチェーン25の間に吊り下げられるように取り付けられる。
バケットエレベータは、架け渡されたローラチェーン25をガイドする駆動ローラ31aと、従動ローラ31b、31cと、転向ローラ33を備える。駆動ローラ31aは、バケットエレベータの最上部9aに設けられ、図示しないモータ等によって回転駆動されることでチェーンバケット29を周回運動させる。従動ローラ31bは掻き取り部11の前方(図3(B)の左方)に設けられ、従動ローラ31cは掻き取り部11の後方(図3(B)の右方)に設けられ、それぞれ周回運動するチェーンバケット29をガイドする。転向ローラ33は駆動ローラ31aの下方に設けられる従動ローラであり、周回運動するチェーンバケット29をガイドすると共に、その運動方向を転換する。従動ローラ31bと従動ローラ31cの間には伸縮可能なシリンダ35が設けられる。このシリンダ35が伸縮すると、両従動ローラ31b、31cの軸間距離が変わり、チェーンバケット29の周回運動の軌道が変わる。シリンダ35の伸縮制御は、主操作室16の操作で行ってもよいし、CSU1に組み込まれたコンピュータがプログラムに従って自動的に行ってもよい。なお、ローラチェーン25が2本設けられることに対応して、駆動ローラ31a、従動ローラ31b、31c、転向ローラ33も、それぞれ2個設けられ、図3(B)の紙面に垂直な方向に並設される。
駆動ローラ31aの回転駆動によって、チェーンバケット29はエレベータ本体14に対して周回運動する。例えば、チェーンバケット29は図3(B)に示される矢印Wに沿って反時計回りに周回運動する。このとき、チェーンバケット29は、バケットエレベータの最下部に設けられる掻き取り部11と、バケットエレベータの最上部9aに設けられる駆動ローラ31aの間で往復する。
チェーンバケット29の各バケット27は、その開口部を上方に向けた姿勢を保ってエレベータ本体14内を上昇する。バケットエレベータの最上部9aにおいて各バケット27が駆動ローラ31aを通過する際、その運動方向が上向きから下向きに変化するのに伴って、各バケット27の開口部も上向きから下向きに転回する。このように下向きに転回した各バケット27の開口部の下方には図示しない排出シュートが設けられ、各バケット27が掻き取ったばら荷Mが排出される。排出シュートは、荷揚げ部9の上部の外周に設けられる回転フィーダ37(図1)上にばら荷Mを排出する。
回転フィーダ37は、エレベータ本体14の延伸方向すなわち鉛直方向の回転軸の周りに回転し、排出シュートから排出されたばら荷Mをブーム7のブームコンベア39に移送する。ブームコンベア39はブーム7内でばら荷Mを旋回フレーム5の旋回軸の近傍まで搬送し、そこに設けられる図示しないホッパに供給する。ホッパの吐き出し口の下方の走行部2内にはばら荷Mを受ける機内コンベア43が設けられる。機内コンベア43は、陸地としての埠頭102に設けられる前述のベルトコンベア45にばら荷Mを移送する。
続いて、以上の構成を備えるCSU1の基本的な荷揚げ動作を説明する。
CSU1の操作者は主操作室16でCSU1を操作する。初めにレール3上で走行部2を走行させ、荷揚げ対象の船庫201の開口部21に接近した位置に停止させる。続いて、上面視(図1の上方から見た場合)で走行部2と重なる位置に設けられる鉛直方向の旋回軸を中心に旋回フレーム5を旋回させ、ブーム7の先端部に設けられる荷揚げ部9を荷揚げ対象の船庫201の開口部21の上方に移動させる。ここで、荷揚げ部9が埠頭102や船200に衝突しないように、ブーム7を正方向(図1の時計回り方向)に起伏させ、荷揚げ部9が上昇した状態で走行動作および旋回動作を行うのが好ましい。続いて、ブーム7を負方向(図1の反時計回り方向)に起伏させ、荷揚げ部9の先端に設けられる掻き取り部11を開口部21から船庫201内に挿入する。なお、走行部2の移動、旋回フレーム5の旋回、ブーム7の起伏は同時に行ってもよい。
掻き取り部11が船庫201内に挿入された後、ローラチェーン25を矢印Wに沿って周回運動させる。ローラチェーン25に取り付けられた複数のバケット27は、ローラチェーン25と一体的に周回運動をする際に、船庫201内に格納されたばら荷Mを掘削して掻き取る。各バケット27で掻き取られたばら荷Mは、ローラチェーン25の周回運動に伴ってエレベータ本体14内で上方に運搬される。
掻き取り部11は、船庫201内の各所のばら荷Mを効率的に掻き取るために船庫201内の三次元位置を適宜変更する。例えば、荷揚げ作業の進捗に応じてばら荷Mの表面位置が低くなった場合、ブーム7を負方向に起伏させて掻き取り部11を下降させる。また、船庫201の壁付近のばら荷Mを掻き取るために、走行部2および/または旋回フレーム5を操作して、掻き取り部11の水平面内の位置を変更してもよい。掻き取り部11は三次元位置だけでなく姿勢や形状も変更できる。例えば、掻き取り部11はエレベータ本体14の延伸方向すなわち鉛直方向の回転軸の周りに回転可能であり、その向きを任意に変更可能である。また、図3(B)に一点鎖線で示されるように、掻き取り部11は垂直方向に収縮し水平方向に伸長した傾斜形状または横長形状を取ることができる。これにより、開口部21から壁までの水平距離が大きい船庫201であっても、掻き取り部11を壁に近づけて効率的にばら荷Mを掻き取れる。
以上のような船庫201内での掻き取り部11の位置、姿勢、形状の変更は、後述する測距センサやカメラを利用してCSU1が自律的に行ってもよいし、船庫201内にいる作業員と連絡を取りながら主操作室16にいる操作者がマニュアルで行ってもよい。
船庫201内のばら荷Mを掻き取ったバケット27はエレベータ本体14内を上昇し、その最上部9aで駆動ローラ31aを通過する際に上向きから下向きに転回する。バケット27の転回によって落下したばら荷Mは排出シュートに入り、回転フィーダ37上に排出される。以降、ばら荷Mは、ブームコンベア39および機内コンベア43を経て、陸地としての埠頭102に設けられるベルトコンベア45に移送される。以上のような搬出動作が複数のバケット27によって繰り返し行われることで、船庫201内のばら荷Mが連続的に陸揚げされる。
続いて、荷揚げの安全性と効率性を向上させるためにCSU1に設けられる測距センサについて説明する。測距センサは、船庫201の一部、例えば、開口部21の縁、当該縁に面した上面/側面、船庫201の天井/壁/底、船庫201内の構造物等の位置を測定する位置測定部を構成する。
図1に示されるように、荷揚げ部9の上部には下方および側方にある測定対象物との距離を測定する複数の測距センサ19が設けられる。図示の荷揚げ時では、開口部21の縁、船庫201の天井/壁/底、ばら荷Mその他の物、船庫201内の人/構造物、掻き取り部11、船200、ブーム7/旋回フレーム5/走行部2/主操作室16等のCSU1の他の部分、岸壁101、埠頭102、レール3、ベルトコンベア45等が測距センサ19の測定対象物となる。複数の測距センサ19は、例えば、筒状のエレベータ本体14の上部に、当該エレベータ本体14の外周を囲むように配置されてもよい。あるいは、複数の測距センサ19は、エレベータ本体14の上部を旋回可能に支持するフランジ部91に、エレベータ本体14の外周を囲むように設けてもよい。複数の測距センサ19の下方および側方の測定範囲にブーム7が入らないように、複数の測距センサ19は荷揚げ部9とブーム7の接続部分より下方に設けられるのが好ましい。一方、複数の測距センサ19が荷揚げ部9とブーム7の接続部分より上方に設けられる場合、上面視(図1の上方から見た場合)で各測距センサ19をブーム7と重ならない位置に設ければよい。複数の測距センサ19の上面視での配置については後述する。なお、測距センサ19の数は任意である。例えば、荷揚げ部9の下方を中心に測距する測距センサ19と、荷揚げ部9の側方を中心に測距する測距センサ19を、それぞれ任意の数設けてもよい。
荷揚げ部9の下部の掻き取り部11には上方、側方、下方にある測定対象物との距離を測定する複数の測距センサ18が設けられる。図示の荷揚げ時では、開口部21の縁、船庫201の天井/壁/底、ばら荷Mその他の物、船庫201内の人/構造物、ブーム7等のCSU1の他の部分等が測距センサ18の測定対象物となる。測距センサ18は、掻き取り部11の前部(図1の左側部分)と後部(図1の右側部分)にそれぞれ設けられる。掻き取り部11のバケット27が掻き取ったばら荷Mの粉塵等による測定精度の悪化を避けるため、複数の測距センサ18はバケット27がばら荷Mを掘削する箇所(掻き取り部11の下部)から離れた位置(掻き取り部11の上部)に設けられるのが好ましい。なお、測距センサ18の数は任意である。例えば、掻き取り部11の側方を中心に測距する測距センサ18と、掻き取り部11の下方を中心に測距する測距センサ18を、それぞれ任意の数設けてもよい。
図4は、測距センサ18、19の外観を示す。測距センサ18、19は測距可能なレーザセンサであり、船庫201を含む測定対象物にレーザ光を送る送波部としてのレーザ発光部(図示せず)と、当該測定対象物で反射したレーザ光を受ける受波部としてのレーザ受光部(図示せず)を備え、測定対象物との距離を測定する測距部を構成する。測距センサ18、19の円柱状の筐体17の側面の全周に亘ってレーザ光が透過可能な透光部171が無端帯状に形成される。
筐体17内の透光部171に対向する位置に複数のレーザ発光部が設けられ、透光部171を介して筐体17外に直線状のレーザ光を発射する。各レーザ発光部は筐体17の軸Aの方向(図4の上下方向)に沿って所定間隔を置いて配置されるが、図4では簡易的に一点からレーザ光が発射されるように示す。また、模式的に図示されるように、各レーザ発光部の発射角度には互いに0.1°~3°程度の差異が設けられる。このような構成によって、測距センサ18、19は、筐体17の軸Aに垂直な面を基準面Sとして、基準面Sの上下の所定角度範囲内(図ではθ-~θ+の範囲内)にレーザ光を照射できる。θ-およびθ+は任意に設計可能だが、以下では-θ-=θ+=15°とする。このとき測距センサ18、19は基準面Sを中心とする±15°の範囲内にレーザ光を照射する。また、これらの複数のレーザ発光部は筐体17の軸Aの周りに360°回転可能に一体的に設けられる。このような構成によって、測距センサ18、19は、筐体17の周囲(側方)にある全ての測定対象物にレーザ光を照射できる。なお、CSU1や船200の内部や周囲にいる人を妨害しないように、近赤外線等の非可視波長のレーザ光を用いるのが好ましい。
測距センサ18、19は、複数のレーザ発光部を一体的に回転させながら、所定の回転角度毎にパルス状のレーザ光を発射させる。各レーザ発光部が発射したパルス状のレーザ光は、測定対象物で反射または散乱して測距センサ18、19に戻り、筐体17内に各レーザ発光部と共に設けられるレーザ受光部で受けられる。測距センサ18、19の演算部(図示せず)は、レーザ発光部がレーザ光のパルスを発射してからレーザ受光部が反射したレーザ光のパルスを受けるまでの時間に基づき、測定対象物との距離を演算する。この技術はLIDAR(Light Detection and RangingまたはLaser Imaging Detection and Ranging)とも呼ばれる。
以上では測距センサ18、19の例としてレーザセンサを挙げたが、測距センサ18、19はその他の電磁波を用いるセンサでもよい。例えば、波長が1mm~10mm程度のいわゆるミリ波を用いたミリ波センサを測距センサ18、19として用いてもよい。ミリ波は、周波数が30GHz~300GHz程度と高いため、直進性が高くレーザと同様に扱える。ミリ波センサは図4のレーザセンサと同様に構成でき、レーザ発光部の代わりに測定対象物にミリ波を送るミリ波送信部を、レーザ受光部の代わりに測定対象物で反射したミリ波を受けるミリ波受信部を設ければよい。また、Time of Flight(ToF)方式のイメージセンサのように、レーザ光に限らない光を用いた光学センサを測距センサ18、19として用いてもよい。また、測距センサ18、19は、測定対象物に電磁波を送る送波部を備えないものでもよい。例えば、測定対象物を異なる方向から同時に撮影することで測距可能なステレオカメラ等を測距センサ18、19として用いてもよい。
また、測距センサ18、19に代えて/加えて、撮影対象物を撮影する撮影部としての一個または複数個のカメラを荷揚げ部9の任意の位置に任意の姿勢で設けてもよい。撮影した画像に基づいて船庫201を含む撮影対象物の位置を測定できるカメラは測距センサ18、19と同様に位置測定部を構成し、荷揚げ中の荷揚げ部9が他の物と衝突するのを防止でき、ばら荷Mを効率的に荷揚げできる。
図4の測距センサ18、19は測定目的に応じた任意の姿勢で図1のCSU1に取り付けられる。例えば、掻き取り部11の測距センサ18は、図4の軸Aが鉛直方向で基準面Sが水平面となるように取り付けられる。このとき、測距センサ18は掻き取り部11の側方を中心に船庫201内を測距できる。また、測距センサ18は、図4の軸Aが水平方向で基準面Sが鉛直面となるように取り付けられてもよい。このとき、測距センサ18は掻き取り部11の上方の開口部21や掻き取り部11の下方のばら荷Mを測距できる。なお、測距センサ18の軸Aの向きは鉛直方向または水平方向に限らず任意の向きでよい。
荷揚げ部9の上部の測距センサ19は、図4の軸Aが水平方向で基準面Sが鉛直面となるように取り付けられる。このとき、測距センサ19は下方にある船庫201の開口部21の縁や船庫201内のばら荷M等を測距できる。なお、この測距センサ19は上方にもレーザ光を発射できるが、上方には測定対象物が存在しないため、測距センサ19の上側を遮光性のカバーで覆う等によって上方の測距が無効化される。また、測距センサ19は、図4の軸Aが鉛直方向で基準面Sが水平面と平行になるように取り付けられてもよい。このとき、測距センサ19は側方にある船庫201外の測定対象物を効率的に測距できる。測距センサ19の軸Aの向きは水平方向または鉛直方向に限らず任意の向きでよいが、以下では水平方向の場合を詳細に説明する。
以上のような測距センサ18、19を荷揚げ部9に設けることで、開口部21の縁、船庫201の天井/壁/底、ばら荷Mその他の物、船庫201内の人/構造物、掻き取り部11等の各種の測定対象物の位置を正確に把握できる。したがって、荷揚げ中の荷揚げ部9が他の物と衝突するのを防止でき、ばら荷Mを効率的に荷揚げできる。
図5は、測距センサ19の配置例を上面視で示す。測距センサ19として三つの測距センサ191、192、193が、フランジ部91またはエレベータ本体14の外周を囲むように配置される。測距センサ191は、図4の軸Aが図5の左右方向で、図4の基準面Sに対応する基準面S1が図5の上下方向になるように配置される。測距センサ191は基準面S1を中心とする±15°の範囲内にレーザ光を照射して測距する。測距センサ192、193は、図4の軸Aが図5の上下方向で、図4の基準面Sに対応する基準面S2、S3が図5の左右方向になるように配置される。測距センサ192、193は基準面S2、S3を中心とする±15°の範囲内にレーザ光を照射して測距する。測距センサ192、193の基準面S2、S3は互いに平行な異なる平面であり、測距センサ191の基準面S1と直交する。
CSU1は図5に示される姿勢を荷揚げ時の基本姿勢として船庫201からばら荷Mを搬出する。この基本姿勢において、走行部2は船庫201の正面位置からずれた位置にあり、旋回フレーム5およびブーム7は走行部2の軌道を構成するレール3に対して鋭角をなす旋回位置にある。このとき、荷揚げ部9は船200の船庫201の上方にあり、その下部の掻き取り部11が開口部21から船庫201内に挿入される。
船庫201の開口部21は、船200の進行方向(図5の左右方向)に長尺の矩形状であることが多い。この場合、開口部21の短辺(図5の上下方向の辺)に平行にレーザ光を照射する測距センサ191によって、開口部21の上辺の縁E11および下辺の縁E12を検出できる。なお、縁E11、E12の中心に示す点は測距センサ191の基準面S1上のレーザ光が開口部21の縁に当たる位置を表し、それを囲む矩形は基準面S1を中心とする±15°の範囲内に照射されたレーザ光が開口部21の縁に当たる範囲を模式的に表す。以下、測距センサ192、193についても同様の表記を用いる。
同様に、開口部21の長辺(図5の左右方向の辺)に平行にレーザ光を照射する測距センサ192、193によれば、開口部21の左辺の縁E21、E31および右辺の縁E22、E32を検出できる。二つの測距センサ192、193を用いることで、短尺方向に比べて測距難易度が高い長尺方向でも高精度に測距できる。このように図5の測距センサ191、192、193の配置は、長方形などの一方向に長尺な形状の開口部21の縁の検出に好適である。
なお、CSU1が図5に示される基本姿勢にない場合でも、荷揚げ部9が上面視で開口部21内にあれば、三つの測距センサ191、192、193によって、E11、E12、E21、E22、E31、E32に相当する開口部21の縁上の六つの測距点群を取得でき、開口部21の位置を正確に把握できる。
また、CSU1の荷揚げ時の基本姿勢は図5に示すものに限らず、例えば、走行部2が船庫201の正面にあり、旋回フレーム5およびブーム7がレール3に対して直角をなす姿勢を基本姿勢としてもよい。この場合、ブーム7の延伸方向が開口部21の短辺方向に一致するため、測距センサ191の基準面S1はブーム7の延伸方向と平行になり、測距センサ192、193の基準面S2、S3はブーム7の延伸方向と垂直になる。ここで、測距センサ191、192、193を筒状のエレベータ本体14の軸の周りに一体的に回転可能とすれば、CSU1の荷揚げ時の基本姿勢の変更に応じて、上記の長尺形状の開口部21に好適な測距センサ191、192、193の配置を容易に実現できる。
上記の測距センサ19の数および配置は一例に過ぎず、任意の数および配置を採用できる。測距センサ19の数は、上面視で荷揚げ部9を囲む船庫201の位置および形状を効率的に測定するために、少なくとも2個とするのが好ましい。より好ましくは3個以上とする。複数の測距センサ19は、フランジ部91またはエレベータ本体14の外周に沿って等間隔で配置してもよい。この場合の各測距センサ19の設置姿勢は任意であるが、例えば、各測距センサ19の基準面Sがフランジ部91またはエレベータ本体14の外周と接するように設置する。このように対称的な配置とすれば、CSU1の荷揚げ時の姿勢によらず安定的に船庫201の位置および形状を測定できる。
図6は、船庫201の位置を検出する貨物室検出装置としての船庫検出装置300の機能ブロック図である。船庫検出装置300は、ユーザ操作受付部301と、運動モデル登録部302と、運動モデル保持部303と、参考情報取得部304と、運動モデル選択部305と、位置推定部306と、位置測定部307と、位置比較部308と、位置更新部309を備える。これらの機能ブロックは、CSU1内外のコンピュータの中央演算処理装置、メモリ、入力装置、出力装置、コンピュータに接続される周辺機器等のハードウェア資源と、それらを用いて実行されるソフトウェアの協働により実現される。コンピュータの種類や設置場所は問わず、上記の各機能ブロックは、単一のコンピュータのハードウェア資源で実現してもよいし、複数のコンピュータに分散したハードウェア資源を組み合わせて実現してもよい。
ユーザ操作受付部301は、ユーザの操作を受け付ける。ユーザとしては、主操作室16内でCSU1を操作するオペレータや、CSU1のセットアップやCSU1稼働前の設定を行うシステム担当者が例示される。運動モデル登録部302は、ユーザ操作受付部301で受け付けたユーザの操作に応じて、船庫201の運動モデルを運動モデル保持部303に登録する。
ここで、船庫201の運動モデルとは、埠頭102に停泊中の船200における船庫201の想定される運動を模倣するモデルである。例えば、船庫201は船200に対する波の影響で揺動する。また、荷揚げ部9によるばら荷Mの搬出に伴う船200の重量の減少によって船庫201が上昇する。このような船庫201の運動モデルは、以下の運動ベクトルxの離散的な時刻k-1からkへの時間発展を記述する式によって与えられる。
船庫201の運動ベクトルxに含まれるパラメータは以下の通りである。なお、図5に示されるように、xyz座標系(後述する地上座標系uに相当する)の原点は一対のレール3のうち岸壁101側のレール3上の任意の位置に設けられ、x軸はレール3に沿った軸で停泊中の船200の長尺方向(図5の左右方向)に一致し、y軸は水平面内でx軸と直交する軸で停泊中の船200の短尺方向(図5の上下方向)に一致し、z軸はx軸およびy軸と直交する鉛直軸である。
px:船庫201の中心のx座標
py:船庫201の中心のy座標
pz:船庫201の中心のz座標
θx:船庫201の中心のx軸周りの回転角
θy:船庫201の中心のy軸周りの回転角
θz:船庫201の中心のz軸周りの回転角
vy:船庫201の中心のy方向の速度
vz:船庫201の中心のz方向の速度
ay:船庫201の中心のy方向の加速度
ωx:船庫201の中心のx軸周りの角速度
φx:船庫201の中心のx軸周りの角加速度
(px,py,pz)の組は船庫201の位置を表す。(θx,θy,θz)の組は船庫201の回転すなわち姿勢を表す。(vy,vz)の組は船庫201の速度を表す。y方向の速度vyは、船200に対するy方向の波(岸壁101に打ち寄せる波)等による船庫201のy方向の揺動を記述するために運動モデルに組み込まれる。z方向の速度vzは、波による船庫201の上下動や、ばら荷Mの搬出に伴う重量の減少による船庫201の上昇等を記述するために運動モデルに組み込まれる。x方向の速度vxも運動モデルに組み込んでもよいが、岸壁101に平行なx方向には波の影響による船庫201の揺動が生じにくいため本実施形態では省略される。
船庫201の加速度は、波による船庫201のy方向の揺動を記述するためにy方向の加速度ayのみが運動モデルに組み込まれる。z方向の加速度azも運動モデルに組み込んでもよいが、ばら荷Mの搬出に伴う重量の減少による船庫201の上昇は略一定速度であることが想定され、z方向の加速度azは略ゼロであると考えられるため、本実施形態では省略される。但し、波による船庫201の上下動を記述するためには、z方向の加速度azも運動モデルに組み込むのが好ましい。船庫201の角速度および角加速度は、岸壁101に打ち寄せる波による船庫201のx軸周りのローリングを記述するためにx方向の角速度ωx、角加速度φxのみが運動モデルに組み込まれる。y軸周りの角速度ωy、角加速度φy、z軸周りの角速度ωz、角加速度φzを運動モデルに組み込んでもよいが、x軸方向の岸壁101に接岸された船200ではy軸周りのピッチングおよびz軸周りのヨーイングは生じにくいため、本実施形態では省略される。
以上のパラメータを含む船庫201の運動ベクトルxの時間発展を記述する運動モデルは次の式によって与えられる。
第1の式で表されるように、時刻kの運動ベクトルxkは、時刻k-1の運動ベクトルxk-1の任意の関数f(xk-1)と時刻kにおける予測誤差εkの和で与えられる。関数fは線形でも非線形でもよいが、第2の式で表されるように、線形の運動モデルでは、関数fが時刻k-1の運動ベクトルxk-1に乗算される正方行列Aで表される。本実施形態では説明を簡素化するため、船庫201の運動モデルは線形であり、正方行列Aで表されるものとする。
なお、予測誤差εkは次の式で表されるように共分散行列Qを持つ正規分布に従う。
本実施形態では説明を簡素化するため、予測誤差εkは常にゼロであるものとする。
正方行列Aは、船庫201の運動モデルの主要部であり、時刻k-1の船庫201の運動ベクトルxk-1を時刻kの船庫201の運動ベクトルxkに変換する。以下に正方行列Aの具体例をいくつか示す。
以下の例では、正方行列Aが単位行列である。この運動モデルでは、船庫201の位置(px,py,pz)および船庫201の姿勢(θx,θy,θz)が全く変化しない。この運動モデルは、船200に対する波の影響が少ない場合や、ばら荷Mが軽い等の理由で搬出に伴う重量の減少が無視できる場合の船庫201の運動をよく表す。
以下の例では、正方行列Aが、z位置pz
kについて速度要素Tを含む。Tは離散的な時刻k-1と時刻kの間の時間を表し、一つ前の時刻k-1におけるz速度vz
k-1に乗算される。これによって得られるpz
k=pz
k-1+vz
k-1Tは、船庫201がz方向に等速度運動(vz
k=vz
k-1)することを表す。この運動モデルは、船200に対する波の影響が少なく、一定速度でのばら荷Mの搬出に伴う重量の減少によって船200が一定速度で上昇する場合の船庫201の運動をよく表す。
以下の例では、正方行列Aが、y位置py
kについて速度要素Tおよび加速度要素T2/2を含み、z位置pz
kについて速度要素Tを含み、x角度θx
kについて速度要素Tおよび加速度要素T2/2を含み、y速度vy
kについて加速度要素Tを含み、x角速度ωx
kについて加速度要素Tを含む。
これらを具体的に書き出すと次の通りである。
式1:py
k=py
k-1+vy
k-1T+ay
k-1T2/2
式2:pz
k=pz
k-1+vz
k-1T
式3:θx
k=θx
k-1+ωx
k-1T+φx
k-1T2/2
式4:vy
k=vy
k-1+ay
k-1T
式5:ωx
k=ωx
k-1+φx
k-1T
式1はy位置py
kが速度vy
k-1、加速度ay
k-1によって変化することを示す。これと関連して、式4は速度vy
kが加速度ay
k-1によって変化することを示す。このようなy方向の速度vyおよび加速度ayは、岸壁101に打ち寄せる波等による船庫201のy方向の揺動を表す。式2は上記の第2の例と同様、一定速度でのばら荷Mの搬出に伴う重量の減少による船庫201の一定速度での上昇を表す。式3はx角度θx
kが角速度ωx
k-1、角加速度φx
k-1によって変化することを示す。これと関連して、式5は角速度ωx
kが角加速度φx
k-1によって変化することを示す。このようなx軸周りの角速度ωxおよび角加速度φxは、岸壁101に打ち寄せる波等による船庫201のx軸周りのローリングを表す。したがって、この運動モデルは、船200に対するy方向の波によってy方向の揺動(式1、4)とx軸周りのローリング(式3、5)が発生している状況で、一定速度でのばら荷Mの搬出に伴う重量の減少によって船200が一定速度で上昇(式2)する場合の船庫201の運動をよく表す。
以上のように、本実施形態における船庫201の運動モデルは、船庫201の速度vy、vz、ωxに関する速度パラメータを含み、船庫201の加速度ay、φxに関する加速度パラメータを含む。また、本実施形態における船庫201の運動モデルは、船200に対する波の影響に関するパラメータを含み、ばら荷Mの搬出に伴う重量の減少による船200の上昇に関するパラメータを含む。運動モデル保持部303は、以上のような船庫201の異なる複数の運動モデルを保持する。
参考情報取得部304は、後段の運動モデル選択部305が運動モデルを選択する際に参照可能な各種の参考情報を取得する。例えば、船200の上下動、揺動、ローリング等の原因となる風や波の強さを示す参考情報として、埠頭102周辺の気象、天気、波浪等の情報をインターネット等の情報通信ネットワークから取得する。また、ばら荷Mの搬出に伴う船200の上昇速度を示す参考情報として、寄港予定の船200に積載されたばら荷Mの種類、質量、容積等の情報や、CSU1に設定されているばら荷Mの搬出速度の情報を船200またはCSU1の管理システムから取得する。
運動モデル選択部305は、運動モデル保持部303に保持された複数の運動モデルから少なくとも一つの運動モデルを選択する。運動モデル選択部305は、ユーザ操作受付部301で受け付けられたユーザの操作に応じて運動モデルを選択してもよいし、参考情報取得部304で取得された参考情報を参照して自律的に運動モデルを選択してもよい。また、運動モデル選択部305での選択を省略して、運動モデル保持部303に保持された複数の運動モデルのそれぞれについて後段の処理を並行して行ってもよい。
位置推定部306は、運動モデル選択部305で選択された少なくとも一つの運動モデルに基づいて船庫201の位置を推定する。具体的には、前時刻k-1の船庫201の運動ベクトルxk-1に基づいて、運動モデルで与えられる関数f(平方行列A)および予測誤差εkから、現時刻kの船庫201の運動ベクトルxkを推定する。運動ベクトルxkは、船庫201の位置(px,py,pz)、船庫201の姿勢(θx,θy,θz)、船庫201の速度(vy,vz)、船庫201の加速度(ay)、船庫201の角速度(ωx)、船庫201の角加速度(φx)を含むため、時刻kにおける船庫201の位置、姿勢、運動状態を精緻に推測できる。
図7は、位置推定部306で運動ベクトルxkが推定される船庫201のモデルを模式的に示す。この図では簡易的に船庫201を直方体状の空洞として示す。x方向は船庫201の長尺方向であり、y方向は船庫201の短尺方向であり、z方向は船庫201の高さ方向である。Oは船庫201(空洞)の中心であり、その座標が(px,py,pz)である。運動ベクトルxkに含まれる各パラメータは船庫201の中心Oに関するものであるが、船庫201の大きさや形状が既知であるため、位置推定部306は図7に示すような船庫201の三次元モデルを推定できる。
位置推定部306は、後段の位置比較部308の位置比較処理で用いられる船庫201の形状的特徴を三次元モデルから抽出する。船庫201の形状的特徴としては、船庫201の上面における線分状の縁E1~E4、縁E1~E4に面した上面U1~U4、縁E1~E4に面した側壁面W1~W4(W1、W4は図7では隠れている)が例示される。縁E1~E4は、それぞれの上にある少なくとも二つの任意の点の座標として抽出されてもよく、上面U1~U4、側壁面W1~W4は、その法線ベクトルとして抽出されてもよい。なお、船庫201の形状的特徴は上記に限らず、船庫201の天井面、側壁面、底面、船庫201内のはしご等の構造物の形状でもよい。
位置測定部307は、測距センサ18、19によって、船庫201の一部の位置を測定する。具体的には、図7に示されるような船庫201の形状的特徴の位置を測定する。図5に関して説明したように、測距センサ191~193が発射するレーザ光は、船庫201の縁の一部E11~E32およびそれらに面する上面および側面に照射されるため、図7に示される形状的特徴である縁E1~E4、上面U1~U4、側壁面W1~W4の位置を測定できる。
位置比較部308は、位置推定部306で推定された船庫201の位置と、位置測定部307で測定された船庫201の位置を比較する。ここで、前者の推定位置は図5に示される陸地または走行部2を基準とするCSU1のシステム座標系で得られるのに対し、後者の測定位置は荷揚げ部9に取り付けられた測距センサ18、19を基準とする測距部座標系で得られる。このため、両者の位置を比較するためには、同一の座標系に変換する必要がある。同一の座標系は任意であるが、以下では測距センサ18、19で得られた測定位置を測距部座標系からシステム座標系に変換して推定位置と比較する例を説明する。
まず、座標変換の前提となる座標系を説明する。図8は、CSU1に関して設定される各座標系を模式的に示す。図8(A)は走行部2、旋回フレーム5、ブーム7、荷揚げ部9を含む鉛直面内のCSU1の模式図であり、図8(B)は上面視のCSU1の模式図である。図8(A)は、図8(B)において斜め左下に延伸するブーム7を含む面による断面図である。
座標系uは、走行部2が走行する地上を基準とする地上座標系(または走行部2を基準とする移動部座標系)であり、xyz直交座標系におけるx軸としてのux軸と、y軸としてのuy軸と、z軸としてのuz軸によって定められる。座標系uの原点はレール3が構成する走行部2の軌道上に設けられ、ux軸の方向は走行部2の移動方向であるレール3の敷設方向と一致し、uy軸の方向は水平面内でux軸と直交する方向であり、uz軸の方向は鉛直方向である。地上座標系uは、図5や図7に示されるCSU1のシステム座標系である。
ここで「座標系uが地上を基準とする地上座標系である」とは、座標系uが、地上の任意の点、または、地上における位置が既知の物体を原点とすることを意味する。例えば、地上座標系uは、走行部2が設置される陸地としての埠頭102上の任意の位置を原点とする座標系としてもよいし、地上における位置が既知の走行部2を原点とする座標系としてもよい。なお、地上座標系uは走行部2を基準とする移動部座標系でもある。ここで「座標系uが走行部2を基準とする移動部座標系である」とは、座標系uにおいてその基準である走行部2の位置および姿勢が正確に追跡可能であることを意味する。図示の例では、座標系uにおいて走行部2は一定姿勢でux軸方向のみに移動するため、そのuy座標およびuz座標は変化しない(以下では説明を簡素化するため走行部2のuy座標およびuz座標を0とする)。走行部2のux座標は、走行部2のレール3上の位置xtlを測定する位置センサ等によって正確に追跡できる。このように、座標系uにおける走行部2の三次元座標(ux,uy,uz)=(xtl,0,0)および姿勢が正確に追跡可能であるため、座標系uは走行部2を基準とする移動部座標系である。なお、図示の例では説明の簡素化のためにux軸の方向をレール3の敷設方向と一致させたが、地上座標系uの各軸の方向は任意に設定できる。
座標系rは、旋回フレーム5を基準とする旋回部座標系であり、xyz直交座標系におけるx軸としてのrx軸と、y軸としてのry軸と、z軸としてのrz軸によって定められる。座標系rの原点は、図8(B)の上面視で旋回フレーム5の旋回中心Orと一致し、図8(A)の断面視で旋回中心Or直下の陸地上の点と一致する。rx軸の方向はux軸の方向に対して旋回角θ2だけ旋回しており、ry軸の方向は水平面内でrx軸と直交する方向(上面視の図8(B)におけるブーム7の延伸方向)であり、rz軸の方向は鉛直方向である。
ここで「座標系rが旋回フレーム5を基準とする旋回部座標系である」とは、座標系rにおいてその基準である旋回フレーム5の旋回中心Orの位置および姿勢が正確に追跡可能であることを意味する。図示の例では、上面視で旋回中心Orが座標系rの原点と一致するため、そのrx座標およびry座標は0である。また、旋回中心Orのrz座標は陸地からの高さhrで一定である。また、旋回フレーム5の姿勢を表す旋回角θ2は角度センサ等によって測定可能である。このように、座標系rにおける旋回フレーム5の旋回中心Orの三次元座標(rx,ry,rz)=(0,0,hr)および姿勢が正確に追跡可能であるため、座標系rは旋回フレーム5を基準とする旋回部座標系である。なお、旋回部座標系rは、旋回部を構成する旋回フレーム5、ブーム7、カウンタウエイト13や、旋回部と一体的に旋回可能な主操作室16上の任意の位置を原点とする座標系としてもよい。また、図示の例では説明の簡素化のためにry軸の方向を上面視でブーム7の延伸方向と一致させたが、旋回部座標系rの各軸の方向は任意に設定できる。
座標系bは、ブーム7および荷揚げ部9を基準とする起伏部座標系であり、xyz直交座標系におけるx軸としてのbx軸と、y軸としてのby軸と、z軸としてのbz軸によって定められる。座標系bの原点は、ブーム7と荷揚げ部9の連結部分に設けられる。by軸の方向は水平方向かつ図8(B)の上面視でブーム7の延伸方向と一致する方向であり、bx軸の方向は水平面内でby軸と直交する方向であり、bz軸の方向は鉛直方向である。
ここで「座標系bがブーム7および荷揚げ部9を基準とする起伏部座標系である」とは、座標系bにおいてその基準である起伏中心Obの位置および姿勢が正確に追跡可能であることを意味する。図示の例では、ブーム7が基端側の起伏中心Obの周りに起伏角θ1だけ起伏している。図8(A)に示されるように座標系bの原点と起伏中心のObの距離をLb1とすれば、座標系bにおける起伏中心Obの座標(bx,by,bz)は(0,-Lb1cosθ1,-Lb1sinθ1)である。また、起伏部の姿勢を表す起伏角θ1は角度センサ等によって測定可能である。このように、座標系bにおける起伏中心Obの位置および姿勢が正確に追跡可能であるため、座標系bはブーム7および掻き取り部9を基準とする起伏部座標系である。なお、起伏部座標系bの原点は、起伏部を構成するブーム7上の任意の点でよく、例えば起伏中心Obを起伏部座標系bの原点としてもよい。この場合、各軸の方向は図示のままとして、ブーム7と掻き取り部9の連結部分の座標(bx,by,bz)は(0,Lb1cosθ1,Lb1sinθ1)となる。また、図示の例では説明の簡素化のためにby軸の方向を上面視でブーム7の延伸方向と一致させたが、起伏部座標系bの各軸の方向は任意に設定できる。
座標系lは、測距センサ19を基準とする測距部座標系であり、xyz直交座標系におけるx軸としてのlx軸と、y軸としてのly軸と、z軸としてのlz軸によって定められる。座標系lの原点は、測距センサ19の取り付け位置に設けられる。ly軸の方向は水平方向かつ図8(B)の上面視でブーム7の延伸方向と一致する方向であり、lx軸の方向は水平面内でly軸と直交する方向であり、lz軸の方向は鉛直方向である。図5の測距センサ191~193のように測距センサが複数設けられる場合、座標系lは複数の測距センサに共通としてもよいし、測距センサごとに座標系lを設定してもよい。
ここで「座標系lが測距センサ19を基準とする測距部座標系である」とは、座標系lにおいてその基準である測距センサ19の位置および姿勢が正確に追跡可能であることを意味する。上記の例では、座標系lの原点と一致する測距センサ19の三次元座標(lx,ly,lz)は常に(0,0,0)であり姿勢も一定である。なお、測距部座標系lは、測距センサ19が取り付けられる荷揚げ部9の上部における任意の位置を原点としてもよい。この場合、荷揚げ部9の上部における各測距センサ19の取り付け位置および姿勢を記録しておけば、測距部座標系lの原点に対する各測距センサ19の位置および姿勢を算出できる。また、図示の例では説明の簡素化のためにly軸の方向を上面視でブーム7の延伸方向と一致させたが、測距部座標系lの各軸の方向は任意に設定できる。
座標系dは、測距センサ18を基準とする測距部座標系であり、xyz直交座標系におけるx軸としてのdx軸と、y軸としてのdy軸と、z軸としてのdz軸によって定められる。座標系dの原点は、エレベータ本体14と掻き取り部11の連結部分に設けられる。dy軸の方向は水平方向かつ図8(B)の上面視で掻き取り部11(図示せず)の延伸方向と一致する方向であり、dx軸の方向は水平面内でdy軸と直交する方向であり、dz軸の方向は鉛直方向である。図8(B)に示されるように、dy軸の方向は、by軸およびry軸の方向すなわち上面視のブーム7の延伸方向に対して回転角θ4だけずれている。これは、掻き取り部11がエレベータ本体14の軸の周りにθ4だけ回転していることを示す。
ここで「座標系dが測距センサ18を基準とする測距部座標系である」とは、座標系dにおいてその基準である測距センサ18の位置および姿勢が正確に追跡可能であることを意味する。図1において掻き取り部11上の複数の測距センサ18の取り付け位置および姿勢は既知であるため、エレベータ本体14と掻き取り部11の連結部分にある測距部座標系dの原点に対する各測距センサ18の三次元座標および姿勢を算出できる。なお、測距部座標系dの原点は掻き取り部11上の任意の位置でよく、例えば、測距センサ18の取り付け位置を測距部座標系dの原点としてもよい。ここで、図1のように測距センサ18が複数設けられる場合、座標系dは複数の測距センサに共通としてもよいし、測距センサごとに座標系dを設定してもよい。また、図示の例では説明の簡素化のためにdz軸の方向を鉛直方向としたが、測距部座標系dの各軸の方向は任意に設定できる。
なお、図8(A)では、エレベータ本体14の軸方向と直交する方向に延伸する矩形として掻き取り部11を示したが、図8(C)に模式的に示すように、ばら荷Mを掻き取る主要部11Aと、エレベータ本体14に対して屈曲可能な屈曲部11Bによって掻き取り部11を構成してもよい。この場合も測距部座標系dの原点は、掻き取り部11上すなわち主要部11Aおよび屈曲部11B上の任意の位置に設定できる。後述する座標変換においては、屈曲部11Bの屈曲角θ5も考慮される。
続いて、測距センサ18、19(位置測定部307)で得られた測距部座標系d、lにおける船庫201の測定位置を、システム座標系としての地上座標系uに変換する方法を説明する。まず、測距センサ19による測定位置を測距部座標系lから地上座標系uに変換する例を説明する。
測距センサ19が測距した船庫201の測距点の測距部座標系lにおける測距点座標をpl=(lx,ly,lz)という三次元ベクトルで表す。この測距点座標plを測距部座標系lから地上座標系uに変換するために、位置比較部308は、測距部座標系lの座標plから起伏部座標系bの座標pb=(bx,by,bz)への変換、起伏部座標系bの座標pbから旋回部座標系rの座標pr=(rx,ry,rz)への変換、旋回部座標系rの座標prから地上座標系uの座標pu=(ux,uy,uz)への変換、という三段階の座標変換を行う。各座標変換は以下の式で表される。
第1の式は、測距部座標系lの座標plを起伏部座標系bの座標pbに変換する式である。tlbは測距部座標系lの原点と起伏部座標系bの原点の間を結ぶ三次元並進ベクトルであり、Rlbは測距部座標系lと起伏部座標系bの姿勢の相違すなわち回転を表す3×3行列である。tlbおよびRlbは、測距センサ19が荷揚げ部9に設けられる位置や姿勢に応じて定まる。なお、図8の例では、各軸の方向が一致している測距部座標系lと起伏部座標系bの間に回転がないため、Rlbは3×3の単位行列である。
第2の式は、起伏部座標系bの座標pbを旋回部座標系rの座標prに変換する式である。Rx(±θ1)は起伏部座標系bの原点を通るbx軸の周りに起伏角θ1だけ正方向または負方向に三次元座標を回転させる3×3の回転行列である。最初にRx(-θ1)をpbに適用することで、そのy座標を起伏角θ1で起伏中のブーム7の延伸方向に沿った値に変換する。その上で、この方向に沿った起伏中心Obまでの距離Lb1が加算される。続いてRx(+θ1)を適用することで、元々の起伏部座標系bの姿勢(変換目標の旋回部座標系rと同じ姿勢でもある)に沿った座標に戻される。その上で、起伏中心Obと旋回部座標系rの原点のy方向の距離Lb3が減算され、z方向の距離Lpが加算される。このように第2の式は、起伏中心Obを介した起伏部座標系bから旋回部座標系rへの座標変換を与える。また、この式のパラメータθ1、Lb1、Lb3、Lpは、荷揚げ部9に対する旋回フレーム5の相対的な位置や姿勢に応じて定まる。
第3の式は、旋回部座標系rの座標prを地上座標系uの座標puに変換する式である。Rz(θ2)は旋回部座標系rの原点を通るrz軸の周りに旋回角θ2だけ三次元座標を回転させる3×3の回転行列であり、旋回部座標系rを地上座標系uの姿勢に合わせる作用をする。また、x座標としてxtlを持つx方向のベクトルは旋回部座標系rの原点と地上座標系uの原点の間を結ぶ並進ベクトルである。このように第3の式は、回転成分を変換する第1項と並進成分を変換する第2項によって、旋回部座標系rから地上座標系uへの座標変換を与える。また、この式のパラメータθ2は旋回フレーム5に対する走行部2の相対的な姿勢に基づいて定まり、xtlは走行部2のレール3上の位置を測定する位置センサ等によって測定される。
以上の第1~3の式によって、測距センサ19が測距した船庫201の測距点の測距部座標系lにおける測距点座標pl=(lx,ly,lz)が、起伏部座標系bおよび旋回部座標系rを経て、地上座標系uにおける測距点座標pu=(ux,uy,uz)に変換される。同様に、測距センサ18が測距した船庫201の測距点の測距部座標系dにおける測距点座標pd=(dx,dy,dz)も、起伏部座標系bおよび旋回部座標系rを経て、地上座標系uにおける測距点座標pu=(ux,uy,uz)に変換できる。この場合、上記の第1の式は測距部座標系dの座標pdを起伏部座標系bの座標pbに変換する式に置き換えられる。測距センサ18の位置や姿勢は、図8(B)(C)に示される掻き取り部11の回転角θ4および屈曲角θ5によっても変わるため、これらのパラメータが変換式に盛り込まれる。
位置比較部308は、以上のようにしてCSU1のシステム座標系としての地上座標系uに変換された船庫201の測定位置を、位置推定部306で得られた船庫201の推定位置と比較する。この位置比較処理は、船庫201の形状的特徴ごとに実行される。例えば、図5で測定された縁E12の測距点群が構成する線分が、図7で対応する縁E2が構成する線分と比較される。具体的には、二つの線分の傾きの違いや、各線分上の点の間の距離に基づいて、両線分の乖離が検出される。同様に、図5で測定された縁E12に面する上面または側壁面の測距点群が構成する平面が、図7で対応する上面U2または側壁面W2が構成する平面と比較される。具体的には、二つの平面の法線ベクトルの向きの違いや、各平面上の点の間の距離に基づいて、両平面の乖離が検出される。
ここで、運動モデル選択部305が複数の運動モデルを選択した場合や、運動モデル選択部305での選択が省略された場合は、位置推定部306および位置比較部308の処理が複数の運動モデルについて並行して行われる。この場合、位置比較部308は、位置測定部307で得られた船庫201の測定位置を、各運動モデルに基づく船庫201の各推定位置とそれぞれ比較することで、各運動モデルを評価する。そして、位置比較部308は、測定位置との乖離が最も小さい推定位置を与える運動モデルを最も信頼できるものとして選択する。このように、本実施形態の船庫検出装置300によれば、複数の運動モデルで並行して船庫201の位置を推定し、測定された船庫201の位置との乖離が小さい適切な運動モデルをリアルタイムで選択できる。
位置更新部309は、位置推定部306で推定された位置と位置測定部307で測定された位置を位置比較部308が比較した結果に基づいて船庫201の位置を更新する。具体的には、位置比較部308で検出された推定位置と測定位置の乖離が小さくなるように、船庫201の運動ベクトルxkが更新される。これによって図7に示される船庫201の三次元モデルが現実の船庫201の位置、姿勢、運動状態を正確に表すものとなるため、この三次元モデルによって以降の船庫201の運動を正確に推測できる。また、位置測定部307が測距センサ18、19による船庫201の測定を継続することで、三次元モデルが現実の船庫201から乖離したことを検出して迅速に是正できる。
図9は、船庫検出装置300による船庫検出処理例を示すフローチャートである。フローチャートにおける「S」はステップを意味する。
S1では、位置測定部307が、測距センサ18、19によって、船庫201の一部の位置を測定する。S2では、位置比較部308が、S1で得られた測定位置を測距部座標系d、lからシステム座標系としての地上座標系uに変換する。S3では、船庫検出装置300が、運動モデル選択部305によって運動モデルが選択済か否かを判定する。初回の処理では運動モデルが選択済ではないためS4に進み、位置測定部307がS1で得られた測距点群から船庫201の形状的特徴を抽出する。前述したように、船庫201の形状的特徴としては、図5のE12等の線分状の縁や、縁に面した平面状の上面や側壁面が例示される。なお、船庫検出装置300による船庫201の検出精度を上げるためには可能な限り多くの形状的特徴を処理するのが好ましいが、演算量が制約される状況では一部の形状的特徴のみを処理してもよい。
S5では、位置推定部306が、運動モデル保持部303に保持された少なくとも一つの運動モデルに基づいて船庫201の位置を推定する。具体的には、前述したように、船庫201の運動ベクトルxkと、それに基づく船庫201の三次元モデル(図7)が推定される。S4と同様に、位置推定部306は、船庫201の三次元モデルから船庫201の形状的特徴を抽出する。なお、初回の処理では前時刻の運動ベクトルxk-1が利用できないため、RANSAC(Random Sample Consensus)等の公知の推定アルゴリズムを併用して船庫201の位置を推定する。S6では、位置比較部308が、S4で抽出された測定位置に基づく形状的特徴と、S5で抽出された推定位置に基づく形状的特徴を比較し、両位置の乖離を検出する。S7では、位置更新部309が、S6で検出された測定位置と推定位置の乖離が小さくなるように、船庫201の運動ベクトルxkと三次元モデルを更新する。なお、S7で測定位置と推定位置の乖離を十分に小さくできない場合はS5に戻り、他の運動モデルに基づいて船庫201の位置を推定し直す。S8では、運動モデル選択部305が、S7の処理が行われた運動モデルを次回の処理のために選択する。
S8で運動モデルが選択済の場合はS3からS9に進み、S5と同様に位置推定部306が、選択済の運動モデルに基づいて船庫201の運動ベクトルxkと三次元モデルを推定するとともに、船庫201の形状的特徴を抽出する。S10では、S4と同様に位置測定部307がS1で得られた測距点群から船庫201の形状的特徴を抽出する。ここで、S9の処理によって図7のような船庫201の三次元モデルが推定され、その形状的特徴E1~E4、U1~U4、W1~W4が抽出されているため、S10における測距点群からの形状的特徴の抽出は、推定済の形状的特徴E1~E4、U1~U4、W1~W4から所定距離内にある測距点のみを対象に行えばよい。このように処理すべき測距点の数を大きく削減できるため、S10ではS4より高速に測距点群から船庫201の形状的特徴を抽出できる。
S11では、位置比較部308が、S10で抽出された測定位置に基づく形状的特徴と、S9で抽出された推定位置に基づく形状的特徴を比較し、両位置の乖離を検出する。S12では、位置更新部309が、S11で検出された測定位置と推定位置の乖離が小さくなるように、船庫201の運動ベクトルxkと三次元モデルを更新する。S12で測定位置と推定位置の乖離を十分に小さくできない場合は、続くS13においてより良い推定結果を与える他の運動モデルに更新される。S14では、S7またはS12で更新された船庫201の運動ベクトルxkと三次元モデルが船庫201の位置の推定結果として出力される。この推定結果に基づいて、船庫201の位置、姿勢、運動状態を正確に把握できるため、CSU1による荷揚げの安全性と効率性を向上させることができる。なお、図9に示される一連の処理はCSU1が荷揚げを行っている間に数秒等の所定の間隔で繰り返し行われるため、常に船庫201の状態を正確に把握できる。
以上、本発明を実施形態に基づいて説明した。実施形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
本発明は、実施形態で説明したバケットエレベータ式の連続アンローダに限らず、スパイラル型の連続アンローダや、エアー搬送機構を備える連続アンローダにも適用できる。
なお、実施形態で説明した各装置の機能構成はハードウェア資源またはソフトウェア資源により、あるいはハードウェア資源とソフトウェア資源の協働により実現できる。ハードウェア資源としてプロセッサ、ROM、RAM、その他のLSIを利用できる。ソフトウェア資源としてオペレーティングシステム、アプリケーション等のプログラムを利用できる。