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JP7766404B2 - 画像処理装置、画像形成システム、画像処理方法及びプログラム - Google Patents
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JP7766404B2 - 画像処理装置、画像形成システム、画像処理方法及びプログラム - Google Patents

画像処理装置、画像形成システム、画像処理方法及びプログラム

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Description

本発明は、画像処理装置、画像形成システム、画像処理方法及びプログラムに関する。
デジタルカメラ等の撮像装置に利用される撮像素子は、その各画素上に例えば、RGB三原色のカラーフィルタをそれぞれ装着している。これにより各画素は、特定の波長光の光成分を受光することができる。各画素上に配置されるRGBカラーフィルタの配列として、例えばベイヤ配列がある。ベイヤ配列による撮像画像は、RGBの色情報をそれぞれ有する画素で構成された、いわゆるモザイク画像となる。撮像装置の現像処理部は、撮像素子で得られたモザイク画像からカラー画像を得るために、デモザイク処理を行う。デモザイク処理は、モザイク画像上に点在する各RGB画素に対して、線形フィルタを適用することをいう。これにより、各RGB画素で不足しているRGBの色情報は、各RGB画素の周辺のRGB画素に基づいて、補間される。色情報を補間するための線形補間法は、補間精度が低いため、これまでに数多くの非線形補間法が提案されてきた。しかしながら、様々な非線形補間法は、色情報を完全に補間できない画像領域を有する。そのため、デモザイク処理は、例えば偽色及びアーティファクトが発生する課題を有していた。
そこで、デモザイク処理で深層学習技術を応用したデータ駆動型の補間法が提案されている。非特許文献1は、ノイズの少ない教師画像を用いて、CNN(Convolutional Neural Network)ベースのデモザイクネットワーク(以下CNN)を訓練する方法を開示している。非特許文献1の方法は、教師画像の画素値を最小値0から最大値1までの区間に収まるように、画素値を正規化する。この区間は、画素値レンジと呼ばれる。画像処理装置は、画素値レンジに収まるように正規化された画素値を含む教師画像を用いて、CNNに教師画像の特徴を学習させる。画像処理装置は、教師画像を学習済みのCNNに対し、モザイク画像(入力画像)を入力し、CNNはモザイク画像をRGB画像に変換するための推論(出力)を行う。ここで、推論は推定ともいう。
Michael Gharbi、外3名、"Deep Joint Demosaicking and Denoising"、[online]、平成28年、Siggraph Asia 2016、[令和3年2月25日検索]、インターネット<URL:https://groups.csail.mit.edu/graphics/demosaicnet/>
しかしながら、モザイク画像の特定の画素及び特定のチャネル(RGB)の画素値が0又は1付近である場合、CNNが推論した画像においてアーティファクトが発生するという課題がある。
本発明は、画像のデモザイク処理で発生する色の劣化を抑制し、画像の色の品質を向上させることを目的とする。
本発明の目的を達成するために、本発明の一実施形態に係る画像処理装置は、以下の構成を備える。すなわち、画像処理装置は、所定のカラーフィルタ配列のモザイク画像に対するデモザイク処理を行うモデルを保持する保持手段と、師画像を取得する取得手段と、モザイク画像を前記モデルに入力して得られる出力画像の画素値が前記教師画像の画素値レンジに含まれるように、前記教師画像の画素値レンジを伸長する伸長手段と、前記教師画像に対応するモザイク画像であり、前記伸長手段により伸長された画素値レンジと略一致する画素値レンジを有する生徒画像を生成する生成手段と、前記生徒画像を前記モデルに入力して得られる出力画像と前記画素値レンジが伸長された教師画像との残差に基づいて前記モデルのパラメータを補正する補正手段と、を備え
本発明によれば、画像のデモザイク処理で発生する色の劣化を抑制し、画像の色の品質を向上させることができる。
本実施形態に係る画像形成システムの構成図。 本実施形態に係るCNNによる推論画像の生成を説明する図。 先行技術におけるアーティファクトの発生原理を説明する図。 第1実施形態、第2実施形態に係る画像処理装置のブロック図。 第1実施形態、第2実施形態に係る画像変換処理のフローチャート。 第3実施形態に係る画像処理装置のブロック図。 第3実施形態に係る画像変換処理のフローチャート。 本実施形態に係る教師画像の生成処理を説明する図。 本実施形態に係る画素値レンジを説明する図。 本実施形態に係る入力画像の生成処理を説明する図。 本実施形態に係るCNNの処理を説明する図。 第2実施形態に係るCNNの学習の流れを説明する図。
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。実施形態には複数の特徴が記載されているが、これらの複数の特徴の全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられてもよい。さらに、添付図面においては、同一若しくは同様の構成に同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
(第1実施形態)
以下では、本実施形態に係る画像形成システム10について説明する。
図1は、第1実施形態の画像形成システム10の構成の一例を示す図である。画像形成システム10は、画像処理装置100、操作部110、外部記憶装置108及び表示装置109を含む。画像処理装置100は、CPU101、RAM102、ROM103、記憶部104、入力インターフェース105、出力インターフェース106、撮像部111、GPU112を含む。画像処理装置100の各構成要素は、バス107によって相互に接続されている。また、画像処理装置100は、入力インターフェース105を介して外部記憶装置108及び操作部110に接続されている。また、画像処理装置100は、出力インターフェース106を介して外部記憶装置108及び表示装置109に接続されている。
CPU101は、中央処理演算装置を示すプロセッサであり、後述するRAM102及びROM103に格納されたコンピュータプログラムを実行して、画像形成システム10全体の動作を制御する。なお、CPU101が画像形成システム10全体を制御する場合を一例として説明しているが、複数のハードウェア(不図示)が、制御に係る処理を分担することにより、画像形成システム10全体を制御してもよい。
RAM102は、作業用のメインメモリであり、記憶部104から読み込んだコンピュータプログラム及びデータ並びに入力インターフェース105を介して外部から受信したデータを一時的に記憶する記憶領域を有する。また、RAM102は、CPU101が各種の処理を実行する際に使用する記憶領域及びGPU112が画像処理を実行する際に使用する記憶領域として使用される。ROM103は、読み出し可能メモリのことであり、画像形成システム10における各部の設定パラメータ及びブートプログラム等を記憶する記憶領域を有する。
記憶部104は、例えばHDD(ハードディスクドライブ)のような大容量情報記憶装置である。記憶部104は、例えば光ディスクドライブ及びフラッシュメモリ等の記憶デバイスであってよい。記憶部104は、OS(オペレーティングシステム)、CPU101に各種処理を実行させるためのコンピュータプログラム及びデータ等を保存する。また、記憶部104は、画像形成システム10の各構成要素の処理によって生成される一時的なデータ(例えば、入力又は出力の画像データ及びGPU112による画像変換情報等)を保持する。記憶部104に記憶されたコンピュータプログラム及びデータは、CPU101による制御に従って適宜読み取られ、RAM102に記憶される。
入力インターフェース105は、例えばUSB及びIEEE1394等のシリアルバスインターフェースである。CPU101は、入力インターフェース105を介して、外部装置(不図示)からデータ及び命令等を受信する。本実施形態において、CPU101は、入力インターフェース105を介して、外部記憶装置108からデータを取得する。
出力インターフェース106は、入力インターフェース105と同様の構成を有し、例えばUSB、IEEE1394等のシリアルバスインターフェースである。なお、出力インターフェース106は、例えばDVI、HDMI(登録商標)等の映像出力端子であってもよい。画像処理装置100は、出力インターフェース106を介して、外部装置(不図示)にデータ等を出力する。CPU101は、処理した画像データ等を出力インターフェース106経由で表示装置109に出力する。
バス107は、画像形成システム10における各構成要素間でデータをやり取りするためのデータ伝送路である。画像形成システム10の各構要素は、全てバス107で接続されており、例えばCPU101は、バス107を介してROM103に対してデータのやり取りを行うことができる。
外部記憶装置108は、例えば、HDD、メモリカード、CFカード、SDカード、USBメモリ等の記憶媒体である。外部記憶装置108は、記憶部104が記憶する各種データを記憶することもできる。表示装置109は、CPU101による各種の処理結果を画像及び文字等で表示するための、例えばCRTディスプレイ及びLCD(液晶)ディスプレイ等である。なお、表示装置109は、画像処理装置100と一体となっていてもよく、ユーザによるタッチ操作が可能なタッチパネルを備えていてもよい。また、表示装置109が操作部110の一部として機能してもよい。
操作部110は、例えばマウス及びキーボード等の入力装置であり、ユーザの指示を受け付ける。また、CPU101は、操作部110に入力されたユーザの指示を、入力インターフェース105を介して取得する。撮像部111は、画像処理装置100で処理を行うための入力画像を撮像する。撮像部111は、例えば記録媒体上に形成された記録画像を撮像するためのイメージセンサ(例えば、CCD、CMOS等)を備える。GPU112は、撮像部111で取得した画像の画像処理を行うためのプロセッサである。GPU112は、CPU101から処理をするよう命じられたデータに対して演算を行い、その結果をCPU101に出力する。CPU101は、バス107を介して記憶部104へデータを書き込むことと、記憶部104に記憶されたデータの読出しを行う。
以下では、本実施形態における、深層学習技術を応用した画像処理技術全般で用いられる畳み込みニューラルネットワーク(CNN:Convolutional Neural Network)について説明する。CNNとは、学習により生成したフィルタを画像に対して畳み込んだ後、非線形演算を繰り返し行う学習型の画像処理技術である。CNNは、モデルともいう。フィルタは、画像の特徴を抽出するための検出器であり、局所受容野とも呼ばれる。画像に対してフィルタを畳み込む非線形演算により得られる画像は、特徴マップと呼ばれる。また、CNNの学習は、入力画像と出力画像のペアを含む学習データに基づいて行われる。CNNの学習は、具体的には、入力画像から出力画像を得るための高精度に変換可能なフィルタの値(パラメータ)を生成することと、パラメータを補正することを含む。
画像の色情報として、例えばRGBカラーチャネルを有する場合及び特徴マップが複数枚の画像から構成されている場合、畳み込み演算に用いるフィルタは、チャネル数又は画像枚数に応じた複数のチャネルを有する。すなわち、畳み込みフィルタは、縦横サイズ、枚数及びチャネル数を含む4次元配列で表現される。画像(又は特徴マップ)に対してフィルタを畳み込んだ後の非線形演算処理は、層という単位で表現される。例えば、n層目の特徴マップ又はn層目のフィルタ等と呼ばれる。また、例えばフィルタの畳み込みと非線形演算を3回繰り返すCNNは、3層のネットワーク構造を有する。この処理は、以下の数1のように表される。
数1において、Wnはn層目のフィルタ、bnはn層目のバイアス、Gは非線形演算子、Xnはn層目の特徴マップ、*は畳み込み演算子である。なお、各パラメータの右肩の(l)は、l番目のフィルタ又は特徴マップであることを表す。フィルタ及びバイアスは、後述する学習により生成され、これらはネットワークパラメータとも呼ばれる。非線形演算の方法として、例えばシグモイド関数及びReLU(Rectified Linear Unit)が用いられる。RELUは、入力値が0以下の場合に出力値を常に0とし、入力値が0より大きい場合に出力値を入力値と同じ値となるようにする関数である。ReLUは、以下の数2で表される。
数2において、Xが入力値であり、G(X)が出力値である。次に、CNNの学習について説明する。CNNの学習は、学習用の入力画像とそれに対応する出力画像のペアを含む学習データを用いて、以下の数3で表される目的関数を最小化することを含む。
数3は、入力値と出力値との間の誤差を測るための損失関数である。数3において、Xiはi番目に入力した学習画像データであり、Yiはi番目に出力した学習画像データである。Fは、CNNの各層で行う数1による演算を統合して表した関数である。θは、ネットワークパラメータ(フィルタ及びバイアスを含む)である。||F(Xi;θ)―Yi||2は、L2ノルムであり、FとYiのそれぞれのベクトル要素の2乗和の平方根である。nは、学習に用いる学習データの全画像枚数である。一般的に、学習データの全画像枚数は多いため、確率的勾配降下法は、CNNの学習のために、学習用の画像からランダムに選んだ一部の画像を使用する。これにより、多くの学習データをCNNに学習させる場合の計算負荷が低減される。また、目的関数の最小化(最適化)法として、例えばモーメンタム法、AdaGrad法、AdaDelta法、Adam法の方法が知られている。また、各方法は異なる収束性を有するため、CNNの学習時間の差異が生じることが知られている。なお、CNNの学習における最適化法は、上記のいずれかの方法が使用されてよい。Adam法は、以下の数4で表される。
数4において、θitは反復t回目におけるi番目のネットワークパラメータであり、gはθitに関する損失関数Lの勾配である。また、m及びvはモーメントベクトルであり、αは基本学習率であり、β1及びβ2はハイパーパラメータであり、εは小さい定数である。CNNを用いたネットワークとして、例えば画像認識分野のResNet及び超解像分野におけるRED-Netが知られている。両者のネットワークは、CNNに畳み込み層及びプーリング層等を多層設けて、フィルタによる畳み込み演算を何回も行う。これにより、双方のネットワークは、CNNの学習を高精度化する。例えば、ResNetは畳み込み層をショートカットする経路を設けたネットワーク構造を有し、これにより152層の多層ネットワークを実現することができ、人間の認識率に迫る高精度な認識を実現している。なお、CNNに多層を設けることにより、CNNの学習が高精度化する理由は、非線形演算を何回も繰り返すことで、入力と出力の間の非線形な関係を正確に表現できるためである。
以下では、先行技術においてアーティファクトが発生する原理を図2及び図3を参照しながら説明する。アーティファクトとは、デモザイク処理で発生するデータの誤り及び信号の歪みのことをいう。デモザイク処理とは、RGBカラーフィルタで得られた画素値を用いて、色情報を補間する処理である。アーティファクトの発生原理の説明のために、CNNのデモザイク処理における推論(入力画像から出力画像を算出するプロセス)について説明する。図2(a)及び図2(b)は、CNNが入力画像に基づいて出力画像を推論する様子を示す図である。図2(a)で、画像201はCNNが推論した出力画像であり、出力画像は画像の中央部に円を有する。画像202及び画像203は、CNNに入力するための入力画像である。画像202は、右半円部と矩形を組み合わせた形状を有し、画像203は、左半円部と矩形を組み合わせた形状を有する。画像201は、画像202及び画像203を組み合わせることにより得られる。図2(b)の画像204は、画像205及び画像206を組み合わせることにより得られる。図2(b)の細部の説明は、図2(a)と同様であるので省略する。
まず、画像処理装置100は、大量の画像を含む学習データを用いて、デモザイク処理用のCNN(不図示)を学習させる。このとき、CNNは学習済みの学習データを、例えば記憶部104に格納する。これにより、学習済みのCNNは、学習データに基づいて、未学習の入力画像から出力画像を得るための推論を行うことができる。CNNが、入力画像(例えば、画像202と画像203)に基づいて、出力画像を推論する一例を説明する。ここで、期待される出力画像は、入力画像をデモザイク処理することにより得られる画像201である。CNNは、画像201を生成するために、記憶部104に格納した学習データの中から、画像201に特徴が類似する画像を呼び出す。
CNNが、画像201に完全に一致する画像を学習している場合、CNNは学習済みの画像を直接出力すればよい。しかし、CNNが画像201に完全に一致する画像を学習していない場合、CNNは画像201と類似する2つ以上の画像(例えば、画像202と画像203)を呼び出す。CNNは、2つ以上の画像を、例えばアルファブレンディング等の方法で組み合わせることにより、画像201を得る。アルファブレンディング(以下ブレンド)とは、画像に係数(α値)を掛け合わせることで、画像に透明な表現を与える方法である。CNNは、画像202と画像203のそれぞれの前景の色をブレンドすることにより、画像201に示す円の色を表現することができる。なお、図2(b)の画像204を出力するためのCNNによる推論プロセスは、画像201と同様であるので、説明を省略する。
図3は、画像の画素値レンジを説明するための図である。図3は、画素値レンジ301、画素値レンジ302及び画素値レンジ303を示す。画像201の円の色を表現するためのブレンド方法について、画素値レンジ301を用いて説明する。CNNは、画像201の円の色が有する画素値pを表現するために、画像202の前景の色が有する画素値(p-ζ)と、画像203の前景の色が有する画素値(p+η)を、割合(α:β)でそれぞれブレンドする。ここで、割合αは画像202の前景色をブレンドする割合であり、割合βは画像203の前景色をブレンドする割合である。画像202の前景色と画像203の前景色をそれぞれブレンドする割合と、画素値pと画像202の画素値の差分ηと、画素値pと画像203の画素値の差分ζは、α:β=η:ζで表される。ここで、条件は、ζが正(ζ>0)、ηが正(η>0)である。
図2の説明に戻って、画像204の円の色のように画素値が飽和している場合のCNNの推論プロセスについて説明する。画素値の飽和とは、画素値が画素値レンジの上側境界である1と略一致する、いわゆる輝度が高い状態を示す。CNNは、画像204の画素値pを出力するために、画像204に類似する画像として、前景が暗い画素値(p-ζ)を有する画像205と、前景の画素値が1と略一致する画素値(p+η)を有する画像206を呼び出す。次に、図3における画素値レンジ302は、画像204、画像205及び画像206の画素値の関係を示す。画素値レンジ302で、画像204の画素値pと画像206の前景色の画素値(p+η)が1であるため、画素値pと画素値(p+η)との差分は0である。このとき、画像206の前景色をブレンドする割合αは0となる。しかし、CNNは、画像204の円の色が有する画素値pを表現するために、画像206の前景色の画素値(p+η)をブレンドしなければならない。ここで、画像205の前景色の割合αは、正(α>0)でなければならない。その結果、CNNは、画像205の前景色の割合βの値を決定できず、画像204の画素値pの出力に失敗する。具体的には、CNNは、画像204の画素値pを、割合αが0である場合の画素値として出力するか、又は、割合αが正(α>0)である場合の画素値として出力する。つまり、CNNによる画素値pの出力結果に応じて、画像204の円の色を表現している領域の画素値は変化し、画素値のばらつきが生じる。この領域は、アーティファクトとして、人間の目に知覚される。
アーティファクトの発生要因を以下で説明する。画素値レンジ302で画素値pと画像206の画素値(p+η)が1である場合、画素値(p+η)よりも大きい画素値を有する画像が存在しない(画素値レンジ302の破線部)。すなわち、画像204の画素値pを推論するための画像206の画素値(p+η)が、学習時の画素値レンジ302の上側境界より大きい領域にないことを意味する。そこで、本実施形態は、CNNが出力画像の画素値を精度よく推論できるように、出力画像の画素値を考慮した画素値レンジを使用する。本実施形態は、CNNに学習させる入力画像に対しゲインを適用することにより、画素値レンジが1を超える入力画像を取得する。本実施形態は、出力画像の画素値が学習時の画像の画素値レンジに含まれるように、画素値レンジが伸長された画像を用いて、CNNを学習させる。これにより、図3の画素値レンジ303で、学習時の入力画像の画素値レンジが、出力画像の画素値pを中央部に含むことができ、出力画像のアーティファクトは低減され得る。なお、アーティファクトの発生を抑制するために、学習時の入力画像の画素値レンジを伸長する方法を説明したが、推論前にCNNに入力する入力画像の画素値レンジを縮小してもよい。本実施形態は、CNNの推論による出力画像の画素値pが、学習時の画素値レンジの上側境界上にある場合を一例として説明した。なお、CNNの推論による出力画像の画素値pが、学習時の画素値レンジの下側境界上にある場合に対しても上記と同様の方法が適用されてもよい。
図4は、画像処理装置100の構成を示す図である。画像処理装置100は、教師画像取得部401、画素値レンジ伸長部402、データセット生成部403、ネットワークパラメータ取得部404を含む。画像処理装置100は、デモザイク学習部405、入力画像取得部406、デモザイク推論部をさらに含む。画像処理装置100の構成で、例えば、1つの機能部を複数の機能部に分割して保有してもよく、2つ以上の機能部を1つの機能部に統合してもよい。また、図4の構成は、2以上の画像処理装置100によって実現されてもよい。その場合、複数の画像処理装置100は、電気回路及び有線若しくは無線のネットワークを介して接続される。複数の画像処理装置100は、相互にデータ通信を行って協調動作を行うことにより、各処理を実行することができる。図4に示す各構成部を処理の主体として説明する場合があるが、CPU101が画像処理装置100の各機能部に対応するコンピュータプログラムを実行することにより、各機能部の機能が実現される。なお、各機能部は他のハードウェアで実現されてもよい。
教師画像取得部401は、RGB形式の教師画像を記憶部104又は外部記憶装置108から取得する。画素値レンジ伸長部402は、教師画像取得部401が取得した教師画像の画素値レンジを伸長することができる。データセット生成部403は、画素値レンジが伸長された教師画像に対し、RGBカラーフィルタ配列パターンに基づいて、サブサンプリングを行う。サブサンプリングとは、一定のルールに基づいて画素の色情報を間引くことで、画質を大幅に劣化させることなく画像のデータ量を削減することをいう。
ネットワークパラメータ取得部404は、デモザイク処理の学習時に使用するCNNのネットワークパラメータを取得する。ネットワークパラメータとは、CNNを構成する各フィルタの係数のことである。デモザイク学習部405は、受信したネットワークパラメータに基づいて、CNNの重み係数を初期化し、教師画像と生徒画像のペアを用いてCNNを学習させる。入力画像取得部406は、デモザイク処理を行うための入力画像801を記憶部104から取得する。デモザイク推論部407は、デモザイク学習部405によって、学習データを学習済みのCNNを使用する。
図5は、画像処理装置100の機能による画像処理の一連の流れを説明する図である。以下、図5を参照しつつ、画像処理装置100の機能による処理の概要を説明する。S501で、教師画像取得部401は、RGB形式の教師画像803を取得する。教師画像は、非特許文献1の方法に従って生成される。ここで、図8は教師画像取得部401の画像取得要領を示す。図8に示すように、撮像部111は、RGBを含む入力画像801を取得し、これに対して簡易デモザイク処理を行うことでRGB画像802を生成する。撮像部111は、RGB画像802の画像を縮小することにより、教師画像803を生成する。簡易デモザイク処理は、例えばbilinear補間であるが、他のデモザイク処理であってもよい。また、本実施形態のカラーフィルタ配列は、ベイヤ配列を示すが、例えばX-Trans等のカラーフィルタ配列であってもよい。
また、非特許文献1の方法以外の方法により、RGB形式の教師画像803を取得しても構わない。教師画像取得部401は、例えば、事前に撮像部111によって撮像された教師画像803を記憶部104から読み出してもよい。また、教師画像取得部401は、撮像部111の撮像素子の位置をずらしながら撮像することで得られるRGB形式の教師画像803を取得してもよい。次に、教師画像取得部401は、以下の数5に示す方法で、取得した教師画像803の画素値が、0から1までの区間を有する画素値レンジに収まるように正規化する。
ここで、Xinputは取得した教師画像803の画素値であり、nmaxはXinputの画素値における最大値であり、Xnormは正規化された教師画像803の画素値である。例えば、Xinputが8bit画像の場合、nmaxは255であり、Xinputが14bit画像の場合、nmaxは16383となる。教師画像取得部401は、正規化した教師画像803を、画素値レンジ伸長部402に送信する。S502で、画素値レンジ伸長部402は、受信した教師画像803の画素値レンジを、以下の数6に従って伸長する。
ここで、Xrangeは画素値レンジ伸長後の教師画像803の画素値レンジであり、ρinfは画素値レンジの下方向伸長幅であり、ρsupは画素値レンジの上方向伸長幅である。伸長した画素値レンジを得るための変換式は、f(Xnorm)で表される。ここで、図9は、教師画像803の画素値レンジの伸長及び縮小の関係を示す図である。図9は、画素値レンジ901、画素値レンジ902、画素値レンジ903、画素値レンジ904及び画素値レンジ905を示す。図9において、教師画像803の画素値レンジ901は、最小値0から最大値1までの画素値を有する。一方、画素値レンジ901を伸長することにより得られる画素値レンジ902は、最小値-ρinfから最大値1+ρsupまでの画素値を有する。
下方向伸長幅ρinf及び上方向伸長幅ρsupは、予め規定した所定の値に基づいて、決定されてもよい。また、画素値レンジの伸長幅は、教師画像803ごとに異なる伸長幅であってもよく、それらの伸長幅は乱数に基づいて決定されてもよい。画素値レンジ伸長部402は、教師画像803の特徴に基づいて、画素値レンジの伸長幅を決定してもよい。画素値レンジ伸長部402は、例えば、所定の伸長幅で教師画像803の画素値レンジを伸長する際、教師画像803の画素値が0から1までの区間を逸脱する画素の割合を計算する。画素値レンジ伸長部402は、画素値レンジを逸脱する画素の割合が、例えば予め規定した閾値を超えるか否かに基づいて、伸長幅を決定してもよい。
図9で画素値レンジ904は、最小値0から最大値1までの画素値レンジ内にゼロ点Z(黒点)を有する。画素値レンジ904を伸長した画素値レンジ905は、最小値-ρinfから最大値1+ρsupまでの画素値レンジ内にゼロ点f(z)(黒点)を有する。ここで、画素値レンジ伸長部402は、画素値レンジを伸長する際、画素値レンジ904のゼロ点zと画素値レンジ905のゼロ点f(z)を一致させつつ、画素値レンジ904の画素値レンジを伸長する。ゼロ点とは、撮像部111の撮像素子が受光した光量が0である場合の画素値である。加法性ノイズによって画素値が負になることを防ぐために、ゼロ点は例えばz=1/32などの値に設定される。画素値レンジ伸長部402は、画素値レンジ伸長後のゼロ点f(z)の値が伸長前のゼロ点zと同一となるように、伸長幅を決定する。画素値レンジ伸長部402は、上方向伸長幅ρsupを、数7に従って決定する。
これにより、図9で画素値レンジを伸長する前の画素値レンジ904と、画素値レンジを伸長した後の画素値レンジ905のゼロ点が一致する。その結果、本実施形態は、CNNによる推論時に教師画像803の画素値レンジの境界(最小値0又は最大値1)に存在する画素値に対する推論精度を向上させることができる。画素値レンジ伸長部402は、画素値レンジを伸長した教師画像803を、データセット生成部403に送信する。
S503で、データセット生成部403は、受信した教師画像803に対しカラーフィルタ配列パターンに基づいて、サブサンプリングを行うことにより、入力画像801を生成する。図10は、撮像部111の撮像素子のカラーフィルタ配列に基づいて、入力画像を生成する流れを示す。図10で、データセット生成部403は、教師画像803のR成分1001、G成分1002、B成分1003に対し、カラーフィルタ配列1005に基づくサブサンプリングを行うことにより、生徒画像1004を得る。データセット生成部403は、生成された生徒画像1004と教師画像803を含む画像セットを、デモザイク学習部405に送信する。
図5の説明に戻って、S504で、ネットワークパラメータ取得部404は、デモザイク処理でCNNを学習させるためのネットワークパラメータを取得する。ネットワークパラメータは、Heの正規分布に従う乱数として設定される。Heの正規分布とは、以下の数8に示されるように、平均が0であり、かつ、分散がσhである正規分布である。
ここで、mNはCNNを構成する層間のニューロン数である。なお、数8以外の方法でネットワークパラメータを決定してもよい。ネットワークパラメータ取得部404は、取得したネットワークパラメータを、デモザイク学習部405に送信する。S505で、デモザイク学習部405は、受信したネットワークパラメータでCNNの重み係数を初期化した後、受信した画像セットを用いてCNNを学習させる。デモザイク学習部405は、教師画像803を用いてCNN学習させる。図11は、本実施形態のCNNの構造と学習の一連の流れを示す。図11でCNNは、生徒画像1004、欠損画像1101aから欠損画像1101c、フィルタ1102、連結層1103、出力画像1104aから出力画像1104cを含む。CNNは、数1に基づく演算を行うために、複数のフィルタ1102を備える。CNNに生徒画像1004が入力されると、CNNは、生徒画像1004を3チャネル(RGB)の欠損画像1101a、欠損画像1101b、欠損画像1101cに変換する。Rチャネルの欠損画像1101aは、生徒画像1004のR成分の画素(着色部)のみを含み、他の画素成分(GB)の画素値は0(白色部)として設定されている。
Gチャネルの欠損画像1101bは、生徒画像1004のG成分の画素(着色部)のみを含み、他の画素成分(RB)の画素値は0(白色部)として設定されている。Bチャネルの欠損画像1101cは、生徒画像1004のB成分の画素(着色部)のみを含み、他の画素成分(RG)の画素値は0(白色部)として設定されている。なお、欠損画像1101aから欠損画像1101cにおいて、各欠損画像における欠損部(画素値が0の部分)は、バイリニア補間等の手法により、画素値の補間が行われてもよい。次に、CNNは、欠損画像1101aから欠損画像1101cに対して、フィルタ1102を順次適用することにより、特徴マップを算出する。
図11で連結層1103は、算出された特徴マップと欠損画像1101aから欠損画像1101cとをチャネル方向に連結する。特徴マップと欠損画像のチャネル数がそれぞれn1とn2である場合、連結結果のチャネル数はn1+n2となる。CNNは、この連結結果に対してフィルタ1102を介して、3チャネルの出力を行うことにより、出力画像1104a、出力画像1104b、出力画像1104cを得る。CNNは、各出力画像と教師画像803の間の各残差を計算し、画像全体についてその平均を取ることにより、損失関数の値を算出する。CNNは、算出された損失関数の値に基づいて、例えば誤差逆伝播法などによってネットワークパラメータの更新を行う。
ネットワークパラメータの更新後、図5のS506でCPU101は、CNNの学習が完了したか否かの判定を行う。CPU101は、CNNの学習完了を判定する判定基準として、例えば学習(ネットワークパラメータの更新)の反復回数が閾値を超えるか否かにより判定する。なお、CNNの学習完了の判定基準は、上記に限定されない。例えば、ネットワークパラメータの更新前後における残差(教師画像803と各出力画像との差分)が、規定値より小さいか否かを判定する判定基準であってもよい。また、各出力画像と教師画像803の間の各残差が規定値より小さいか否かを判定する判定基準であってもよい。CNNの学習が完了していない場合、処理はS501に戻り、データセット生成部403は、次の画像セットを生成して、デモザイク学習部405は画像セットに基づいて、学習を再開する(S506でNo)。CNNの学習が完了した場合、デモザイク学習部405は、更新したネットワークパラメータを、デモザイク推論部407に送信する(S506でYes)。
S507で、入力画像取得部406は、デモザイク処理を行うための入力画像801を撮像部111で撮像する。なお、入力画像801は、事前に撮像部111により撮像された画像であってよく、それは記憶部104に記憶されてもよい。入力画像取得部406は、取得した入力画像801を、デモザイク推論部407に送信する。S508でデモザイク推論部407は、デモザイク学習部405が使用したCNNを使用する。デモザイク推論部407は、CNNのネットワークパラメータを、デモザイク学習部405から受信したネットワークパラメータで初期化する。デモザイク推論部407は、ネットワークパラメータが更新されたCNNを用いて、デモザイク学習部405が学習時に行った方法と同様に、入力画像801の推論を行う。これにより、デモザイク推論部407は、デモザイク画像として出力画像1104aから出力画像1104cを得る。
本実施形態では、入力画像801の画素値を正確に推論するために、推論時の入力画像801の画素値が、学習時の画素値レンジに含まれるように、学習時の画素値レンジを伸長した後にCNNを学習させる方法を説明した。なお、学習時の画素値レンジは、推論時の画素値を包含できる範囲で、画素値レンジの上側又は下側境界のいずれかを伸長した画素値レンジであってもよい。
以上で説明したように、第1実施形態によれば、画像の輝度に基づいて画像を学習するモデルの学習に用いる第1画像を取得する。第1画像の第1輝度が閾値を超える場合、第1輝度とは異なる輝度を有する画像として、第2画像を生成することができる。第1実施形態によれば、第1輝度と第2画像の第2輝度とに基づいて、モデルが有する画像を学習するためのパラメータを補正することができる。これにより、画像のデモザイク処理で発生する色の劣化を抑制し、画像の色の品質を向上させることができる。
(第2実施形態)
以下、第2実施形態は、第1実施形態と異なる差分について説明する。
第1実施形態は、推論時の入力画像801の画素値レンジよりも伸長した教師画像803を、CNNに学習させる一例について説明した。第2実施形態は、画素値レンジを伸長しない教師画像803を用いてCNNに学習させた後、画素値レンジを伸長した教師画像803を用いてCNNに学習させる。第2実施形態は、画素値レンジを伸長しない事前学習と画素値レンジを伸長する本学習を含む。これにより、第2実施形態は、画素値レンジの上側及び下側境界ならびに中央に存在し得る画素値の推論に対応するCNNの学習を行うことができる。第2実施形態は、入力画像801の画素値の推論に対するロバスト性を高めることができる。
図12は、本実施形態における学習の流れを説明する図である。以下、図12を参照しつつ、学習の流れを説明する。図12のS1201で、CNNに対する事前学習として、画素値レンジ伸長部402は、教師画像803の下側伸長幅ρinfと上側伸長幅ρsupを伸長しない。なお、画素値レンジ伸長部402は、第1実施形態よりも小さい伸長幅で教師画像803の画素値レンジを伸長してもよい。以降、本実施形態は、第1実施形態と同様の要領で教師画像803を用いてCNNを学習させる。これにより、本実施形態は、画素値レンジの中央部に対応する画素値の学習をCNNに対して行うことができる。CNNの学習が完了した後、デモザイク学習部405は、事前学習により得られたネットワークパラメータを出力する。
次に、CNNに対する本学習として、画素値レンジ伸長部402は、第1実施形態と同程度に画素値レンジを伸長した教師画像803を生成し、デモザイク学習部405は、この教師画像803を用いてCNNの学習を行う。この際、ネットワークパラメータ取得部404は、事前学習で出力したネットワークパラメータを取得する。デモザイク学習部405は、このネットワークパラメータを初期値としてCNNの学習を行う。これにより、デモザイク学習部405は、学習済みの画素値レンジの上側又は下側境界において、入力画像801の画素値の推論精度を向上させることができる。なお、デモザイク学習部405は、学習済みのネットワークパラメータを記憶部104、記憶媒体(不図示)又はweb(不図示)から取得してもよい。学習済みのネットワークパラメータを取得することが、事前学習であってもよい。つまり、本学習でネットワークパラメータ取得部404は、事前学習を行うことなく取得した学習済みのネットワークパラメータを使用してもよい。
以上で説明したように、第2実施形態によれば、CNNの2段階学習により、画素値レンジの上側又は下側境界及び中央部の全領域を含む画像の画素値の学習を行うことができる。これにより、推論時に発生するアーティファクトがより低減され得る。また、事前学習は、CNNにとって学習が容易な画素値レンジを伸長しない教師画像803を使用した学習である。本学習は、CNNにとって学習が困難な画素値レンジを伸長した教師画像803を使用した学習である。第2実施形態によれば、例えば2段階学習のようなカリキュラム学習に基づいて、少ない計算コストで、かつ、高いアーティファクト抑制効果を実現することができる。なお、学習の段階数は、上記の2段階に限定されることはなく、複数の画素値レンジの伸長幅に対応する段階数であってもよい。また、1段階学習の中で、画素値レンジの伸長幅を動的に増やす複数の段階が、設定されてもよい。
以上で説明したように、第2実施形態によれば、第1画像は、モデルが既に学習した画像であり、生成手段は、第3輝度が、第1輝度を超える場合、第3輝度とは異なる輝度を有する第4画像を生成する。第2実施形態によれば、補正手段は、第1輝度と第4画像の第4輝度とに基づいて、モデルが有する画像を学習するためのパラメータを補正することができる。これにより、画像のデモザイク処理で発生する色の劣化を抑制し、画像の色の品質を向上させることができる。
(第3実施形態)
以下、第3実施形態は、第1実施形態と第2実施形態と異なる差分について説明する。
第1実施形態及び第2実施形態は、CNNの学習時における教師画像803の画素値レンジを推論時の入力画像801の画素値レンジよりも伸長することを説明した。第3実施形態は、学習時の画素値レンジを伸長させることなしに、学習時の画素値レンジに推論時の画素値レンジが含まれるように、推論時の画素値レンジを縮小する例を説明する。図6は、第3実施形態の画像処理装置100の構成を示すブロック図である。図6で画像処理装置100は、画素値レンジ縮小部601、画素値レンジ復元部602を含む。画素値レンジ縮小部601は、入力画像取得部406によって取得された入力画像801の画素値レンジを縮小する。画素値レンジ復元部602は、デモザイク推論部407によって推論された各出力画像を画素値レンジ縮小部601によって縮小される前の画素値レンジと同一となるよう復元する。図7は、画像処理装置100の機能による画像処理の一連の流れを説明する図である。以下、本実施形態に係る画像処理装置100の構成について、図6と図7を参照しつつ説明する。
本実施形態は、学習時に教師画像803の画素値レンジを全く伸長しない点で、第1実施形態及び第2実施形態とは異なる。本実施形態の学習時の画素値レンジは、図9に示す画素値レンジ901のように、最小値0から最大値1までの区間を有する。図7のS701で、画素値レンジ縮小部601は、入力画像取得部406から受信した入力画像の画素値レンジを、数6に基づいて縮小する。ここで、下側縮小幅ρinfと上側縮小幅ρsupは予め規定した所定の値であってよい。このときの条件は、ρinf<0及びρsup<0である。画素値レンジ縮小部601が、入力画像に対し縮小処理を行うことにより、以下の結果を得る。
図9に示すように、最小値0から最大値1までの画素値レンジ901は、縮小処理されることにより、最小値-ρinfから最大値1+ρsupまでの範囲を含む画素値レンジ903となる。画素値レンジ縮小部601は、画素値レンジ903を有する画像を、デモザイク推論部407に送信する。S508で、デモザイク推論部407は、画素値レンジ903を有する画像をCNNに入力することにより、出力画像(デモザイク画像)を得る。デモザイク推論部407は、出力画像を画素値レンジ復元部602に送信する。S702で画素値レンジ復元部602は、デモザイク推論部407から受信した出力画像の画素値レンジを、以下の数9に基づいて復元する。
ここで、Xdemosaickedは、出力画像(デモザイク画像)の画素値レンジである。Xrecoverは、画素値レンジが縮小される前の状態となるように復元された出力画像の画素値レンジである。数9は、数6の逆変換である。数9は、デモザイク画像の画素値レンジを、入力画像取得部406が取得した入力画像が有する画素値レンジと略一致するように復元する。本実施形態において、下側縮小幅ρinfと上側縮小幅ρsupは、画素値レンジの縮小率を種々変化させることで得られる複数の縮小幅からの選択により決定されてよい。下側縮小幅ρinfと上側縮小幅ρsupを決定するための具体的な方法を以下に示す。
例えば、教師画像取得部401は、RGB形式の教師画像803と、教師画像803をサブサンプリングすることにより生成した入力画像801を取得する。次に、デモザイク推論部407は、下側縮小幅ρinfと上側縮小幅ρsupの縮小幅が小さく設定された入力画像801に対するデモザイク処理を行う。デモザイク推論部407は、デモザイク処理で得られた出力画像のアーティファクトの発生度に基づいて、各縮小幅の縮小率を判定する。アーティファクトの発生度は、画素値レンジの上側又は下側境界における、出力画像の画素値と教師画像803の画素値の間の誤差平均で評価される。デモザイク推論部407が、アーティファクトの発生度(頻度)が規定値を超えると判定した場合、画素値レンジ縮小部601は、下側縮小幅ρinfと上側縮小幅ρsupの各縮小幅を10%増加させることにより、画素値レンジを縮小する。
デモザイク推論部407は、縮小した画素値レンジを有する入力画像801に対して再度デモザイク処理を行う。これらの縮小処理及びデモザイク処理等は、複数回繰り返される。デモザイク推論部407が、アーティファクト発生度が規定値を超えないと判定した場合、画素値レンジ縮小部601は画素値レンジの縮小を終了する。このとき、取得された画像が、最終的な出力画像となる。なお、下側縮小幅ρinfと上側縮小幅ρsupの縮小幅の増加率は、10%でなくてもよい。アーティファクト発生度の評価方法は、上記に限定されることはなく、例えばユーザが直接目視で確認するなどの方法であってもよい。本実施形態は、学習時に教師画像803の画素値レンジの伸長を行わず、推論時の入力画像801に対する画素値レンジを縮小する一例を説明した。なお、学習時に教師画像803の画素値レンジの伸長を行い、推論時の入力画像801に対する画素値レンジの縮小をさらに行ってもよい。
以上で説明したように、第3実施形態によれば、画像の輝度に基づいて画像を学習するモデルの既に学習した第5画像と、モデルが学習していない第6画像を取得し、第6画像の第6輝度が、第5画像の第5輝度を超えるか否かを判定することができる。第3実施形態によれば、第5輝度とは異なる輝度を有する画像として、判定結果に応じて第6画像を第7画像として生成することができる。第3実施形態によれば、第5画像の学習結果を有するモデルによって、第7画像の第7輝度を推定することができる。これにより、第3実施形態によれば、画像のデモザイク処理で発生する色の劣化を抑制し、画像の色の品質を向上させることができる。
(その他の実施例)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
発明は上記実施形態に制限されるものではなく、発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、発明の範囲を公にするために請求項を添付する。
10:画像形成システム、100:CPU、101:RAM、102:ROM、103:操作部、104:表示部、105:記憶部

Claims (8)

  1. 所定のカラーフィルタ配列のモザイク画像に対するデモザイク処理を行うモデルを保持する保持手段と、
    師画像を取得する取得手段と、
    モザイク画像を前記モデルに入力して得られる出力画像の画素値が前記教師画像の画素値レンジに含まれるように、前記教師画像の画素値レンジを伸長する伸長手段と、
    前記教師画像に対応するモザイク画像であり、前記伸長手段により伸長された画素値レンジと略一致する画素値レンジを有する生徒画像を生成する生成手段と、
    前記生徒画像を前記モデルに入力して得られる出力画像と前記画素値レンジが伸長された教師画像との残差に基づいて前記モデルのパラメータを補正する補正手段と、
    を備える、画像処理装置。
  2. 前記伸長手段は、前記画素値レンジを逸脱する画素の割合が閾値を超えるか否かに基づいて、前記画素値レンジを伸長する幅を決定する、
    請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 記補正手段が補正したパラメータを有する前記モデルによって、モザイク画像をデモザイク処理した出力画像を推論する推論手段をさらに備える、
    請求項1又は2に記載の画像処理装置。
  4. 前記補正手段が補正したパラメータを含む、前記モデルパラメータを記憶する記憶手段をさらに備える、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  5. 前記伸長手段、前記画素値レンジの上限側の画素値と下限側の画素値の少なくともいずれかを伸長する
    請求項1から4のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  6. 撮像装置と、
    複数の請求項1から5のいずれか1項に記載の画像処理装置と、
    備える、画像処理システム。
  7. 画像処理装置が実行する画像処理方法であって、
    所定のカラーフィルタ配列のモザイク画像に対するデモザイク処理を行うモデルを保持する保持工程と、
    師画像を取得する取得工程と、
    モザイク画像を前記モデルに入力して得られる出力画像の画素値が前記教師画像の画素値レンジに含まれるように、前記教師画像の画素値レンジを伸長する伸長工程と、
    前記教師画像に対応するモザイク画像であり、前記伸長工程により伸長された画素値レンジと略一致する画素値レンジを有する生徒画像を生成する生成工程と、
    前記生徒画像を前記モデルに入力して得られる出力画像と前記画素値レンジが伸長された教師画像との残差に基づいて前記モデルのパラメータを補正する補正工程と、
    を含む、画像処理方法。
  8. コンピュータを、請求項1から5のいずれか1項に記載の画像処理装置の各手段として機能させるためのプログラム。
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