一例として図1及び図2に示すように、乳房撮影装置10は、被検者Hの乳房Mを被写体として放射線撮影を行う。乳房撮影装置10は、乳房MにX線、γ線といった放射線Rを照射して、乳房Mの放射線画像RIを生成する。乳房撮影装置10は、本開示の技術に係る「放射線診断装置」の一例である。
乳房撮影装置10は、装置本体11と制御装置12とを備える。装置本体11は、例えば医療施設の放射線撮影室に設置される。制御装置12は、例えば放射線撮影室の隣室の制御室に設置される。制御装置12は、例えばデスクトップ型のパーソナルコンピュータである。制御装置12は、LAN(Local Area Network)等のネットワーク13を介して、画像データベース(以下、画像DB(Data Base)と略す。)サーバ14と通信可能に接続されている。画像DBサーバ14は、例えば、PACS(Picture Archiving and Communication System)サーバであり、乳房撮影装置10から放射線画像RIを受信し、受信した放射線画像RIを蓄積管理する。
ネットワーク13には、端末装置15が接続されている。端末装置15は、例えば、放射線画像RIを用いて診察を行う医師が使用するパーソナルコンピュータである。端末装置15は、画像DBサーバ14から放射線画像RIを受信し、受信した放射線画像RIをディスプレイに表示する。
装置本体11は、スタンド20とアーム21とを有する。スタンド20は、放射線撮影室の床面に設置される台座20Aと、台座20Aから高さ方向に延びる支柱20Bとで構成される。アーム21は、横から見た形状が略C字状であり、接続部21Aを介して支柱20Bに接続されている。この接続部21Aにより、アーム21は支柱20Bに対して高さ方向に移動可能である。また、アーム21は、接続部21Aを貫く、支柱20Bに垂直な回転軸回りに回転可能である。
アーム21は、線源収容部22、撮影台23、及び本体部24で構成される。線源収容部22には放射線源25が収容されている。撮影台23には乳房Mが載せられる。撮影台23には放射線検出器26が収容されている。本体部24は、線源収容部22と撮影台23とを一体的に接続する。本体部24は、線源収容部22と撮影台23とを対向する位置に保持する。本体部24の両サイドには、被検者Hの手が掴まれる手すり27が設けられている。
放射線源25は、放射線管29と、放射線管29を収容するハウジング30とで構成される。ハウジング30内は絶縁油で満たされている。放射線管29は、撮影台23に載せられた乳房Mに向けて放射線Rを射出する。放射線検出器26は、乳房Mを透過した放射線Rを検出して放射線画像RIを出力する。
線源収容部22と撮影台23との間には、照射野限定器31が設けられている。照射野限定器31はコリメータとも呼ばれ、撮影台23への放射線Rの照射野を規定する。
線源収容部22には、フェイスガード32が取り付けられている。フェイスガード32は、放射線Rを透過しない材料で形成又はコーティングされており、被検者Hの顔を放射線Rから防護する。
撮影台23と照射野限定器31との間には、圧迫板33が取り付けられている。圧迫板33は、放射線Rを透過する材料で形成されている。圧迫板33は、撮影台23と対向する位置に配置されている。圧迫板33は、図示省略した昇降スイッチの操作に応じて、撮影台23に向かう方向と撮影台23から離間する方向とに移動可能である。圧迫板33は、撮影台23に向かって移動して、撮影台23との間で乳房Mを挟み込んで圧迫する。
照射野限定器31の圧迫板33と対向する外面には、紫外線源34が設けられている。より詳しくは、紫外線源34は、フェイスガード32の裏側の照射野限定器31の外面に設けられている。なお、紫外線源34は、照射野限定器31の内部に設けられていてもよい。
一例として図3に示すように、紫外線源34は、放射線検出器26に向けて紫外線UVを発する。紫外線源34から発せられた紫外線UVは、フェイスガード32及び圧迫板33等に照射される。紫外線UVは、例えば、200nm以上かつ280nm以下の範囲に中心波長を有する深紫外線である。
紫外線源34として、石英管を用いた紫外線ランプの他、LED(Light Emitting Diode)、又はLD(Laser Diode)等を用いることができる。本例においては、紫外線源34として、紫外線ランプの一種であるエキシマランプを用いる。
フェイスガード32及び圧迫板33は、紫外線UVを透過する材料で形成されている。紫外線UVを透過する材料としては、例えばAGC株式会社製の製品名「サイトップ(登録商標)」が挙げられる。このため、紫外線UVは、フェイスガード32の裏面からフェイスガード32内に入射し、被検者Hの顔と対面するフェイスガード32の表面を照射する。また、紫外線UVは、圧迫板33の裏面から圧迫板33内に入射し、乳房Mが接する圧迫板33の表面を照射する。さらに、圧迫板33を透過した紫外線UVは、乳房Mが載せられる撮影台23を照射する。すなわち、本例においては、主として撮影台23、フェイスガード32、及び圧迫板33に紫外線UVが照射される。
撮影台23、フェイスガード32、及び圧迫板33は、紫外線UVが照射されることにより殺菌される。ここで、紫外線UVによる「殺菌」とは、照射対象物に付着した細菌、微生物類、又はウイルスを、光エネルギーにより不活性な状態にすることを意味する。殺菌に必要な紫外線UVの照射時間は、紫外線UVの照射エネルギー、紫外線源34から紫外線UVを照射する箇所までの距離、及び殺菌対象の細菌又はウイルスの種類等により異なるが、数分~数十分程度である。例えば新型コロナウイルスは、数分の紫外線UVの照射で不活性化するとの報告がある。
支柱20B内には、装置本体11内の各部に電力を供給する電力供給装置40が設けられている。支柱20B内には、電力供給装置40から延びる電圧ケーブル(図示省略)が配設されている。電圧ケーブルは、さらに接続部21Aからアーム21を通って線源収容部22内に導入され、放射線管29、放射線検出器26、紫外線源34等に接続されている。電力供給装置40は、電圧ケーブルを介して、放射線管29、放射線検出器26、及び紫外線源34にそれぞれ電力を供給する。
電力供給装置40には、電源ケーブル40Aが接続されている。電源ケーブル40Aは、一端が電力供給装置40に接続され、他端が装置本体11の外部に延在している。電源ケーブル40Aの他端は、外部電源70(図5参照)に接続される。電力供給装置40には、電源ケーブル40Aを介して外部電源70から交流の電力が供給される。電力供給装置40は、交流を直流に変換するコンバータ回路、電圧の値を安定化させる電圧安定化回路等を有している外部電源70は、単相二線式、単相三線式、三相式等の交流電源である。
放射線管29は、電力供給装置40から供給された電力に基づいて、放射線を発生する。放射線検出器26は、電力供給装置40から供給された電力に基づいて、放射線検出動作を行う。紫外線源34は、電力供給装置40から供給された電力に基づいて、紫外線を発生する。
一例として図4に示すように、制御装置12を構成するコンピュータは、ストレージ50、メモリ51、CPU(Central Processing Unit)52、ディスプレイ53、及び入力デバイス54を有する。
ストレージ50は、制御装置12を構成するコンピュータに内蔵、又はケーブル若しくはネットワークを通じて接続されたハードディスクドライブ等の記憶装置である。ストレージ50には、オペレーティングシステム等の制御プログラム、各種アプリケーションプログラム、及びこれらのプログラムに付随する各種データ等が記憶されている。
メモリ51は、CPU52が処理を実行するためのワークメモリである。CPU52は、ストレージ50に記憶されたプログラムをメモリ51へロードして、プログラムにしたがった処理を実行することにより、コンピュータの各部を統括的に制御する。
ディスプレイ53は、各種画面を表示する。各種画面には、GUI(Graphical User Interface)による操作機能が実現される。制御装置12を構成するコンピュータは、各種画面を通じて、入力デバイス54からの操作指示の入力を受け付ける。入力デバイス54は、キーボード、マウス、タッチパネル等である。
ストレージ50には作動プログラム55が記憶されている。作動プログラム55は、コンピュータを制御装置12として機能させるためのアプリケーションプログラムである。ストレージ50には、作動プログラム55の他に、照射条件テーブル56及びオーダー別照射条件情報57等が記憶されている。
制御装置12のCPU57は、作動プログラム55に基づき、メモリ51等と協働して処理を行うことにより、受付部60、リードライト(RW:Read Write)制御部61、主制御部62、画像処理部63、及び表示制御部64として機能する。
受付部60は、入力デバイス54を介してオペレータにより入力される様々な操作指示を受け付ける。例えば、受付部60は、撮影メニュー65を受け付ける。受付部60は、撮影メニュー65をRW制御部61に出力する。
RW制御部61は、受付部60から撮影メニュー65を受け取る。RW制御部61は、受け取った撮影メニュー65に対応する照射条件66を、照射条件テーブル56から読み出す。RW制御部61は、照射条件テーブル56から読み出した照射条件66を、オーダー別照射条件情報57に書き込む。
主制御部62は、電力供給装置40及び放射線検出器26を制御する。放射線源25及び紫外線源34は、主制御部62により電力供給装置40を介して制御される。主制御部62は、オーダー別照射条件情報57から照射条件66を読み出す。主制御部62は、照射条件66にしたがって電力供給装置40を制御することにより放射線管29を動作させ、放射線管29から放射線検出器26に向けて放射線Rを射出させる。主制御部62は、放射線Rの照射により放射線検出器26で検出された放射線画像RIを、放射線検出器26から画像処理部63に出力させる。
画像処理部63は、放射線検出器26から放射線画像RIを受け取る。画像処理部63は、放射線画像RIに対して各種画像処理を施す。画像処理部63は、画像処理後の放射線画像RIを表示制御部64に出力する。表示制御部64は、画像処理部63から放射線画像RIを受け取る。表示制御部64は、放射線画像RIをディスプレイ53に表示する。
また、制御装置12は、自動キャリブレーション動作を実行する。自動キャリブレーション動作では、放射線Rが放射線検出器26に照射されていない状態で、制御装置12が放射線検出器26から信号を読み出すことによりオフセット画像を取得し、取得したオフセット画像をメモリ51に格納する。画像処理部63は、放射線撮影時に、メモリ51からオフセット画像を読み出し、放射線検出器26で検出された放射線画像RIからオフセット画像を減算するオフセット補正を行う。
自動キャリブレーション動作は、装置本体11の起動時、又は、一定時間が経過するたびに定期的に行われる。なお、紫外線源34から撮影台23への紫外線UVの照射は、自動キャリブレーション動作中に行われることがある。
一例として図5に示すように、電力供給装置40は、第1電力供給部41、第2電力供給部42、第3電力供給部43、及び絶縁トランス44により構成されている。第1電力供給部41は、外部電源70から絶縁トランス44を介して供給される交流電圧を、直流電圧に変換して放射線検出器26に供給する。第2電力供給部42は、外部電源70から絶縁トランス44を介して供給される交流電圧を、直流電圧に変換して紫外線源34に供給する。第3電力供給部43は、外部電源70から絶縁トランス44を介して供給される交流電圧を、直流電圧に変換して放射線源25に含まれる放射線管29に供給する。
絶縁トランス44は、外部電源70から電力供給装置40への異常電流等の流入を防止する作用を有する変圧器である。絶縁トランス44は、外部電源70に接続される1次側コイル45と、1次側コイル45に対して個別に設けられた3つの2次側コイル46A,46B,46Cとで構成されている。1次側コイル45と3つの2次側コイル46A,46B,46Cとは、電気的に分離している。また、3つの2次側コイル46A,46B,46Cは、それぞれ電気的に分離している。なお、「電気的に分離している」とは、互いに電気的に絶縁されていることを意味する。絶縁トランス44は、本開示の技術に係る「トランス」の一例である。
第1電力供給部41は、2次側コイル46Aに接続されている。第2電力供給部42は、2次側コイル46Bに接続されている。第3電力供給部43は、2次側コイル46Cに接続されている。第1電力供給部41、第2電力供給部42、及び第3電力供給部43には、それぞれ基準電位を付与するための基準電極41A,42A,43Aが設けられている。
第1電力供給部41の基準電極41Aと、第3電力供給部43の基準電極43Aとは、例えば、装置本体11の筐体を構成する金属(以下、筐体金属という。)に接続されることにより、グランド電位が付与されている。筐体金属は、装置本体11内の基準電位を決定するための金属である。
一方、第2電力供給部42の基準電極42Aは、筐体金属には接続されていない。本実施形態では、第2電力供給部42の基準電極42Aは、いずれの金属にも接続されず、フローティング状態とされている。なお、基準電極42Aは、基準電極41A,43Aが接続された筐体金属とは電気的に分離された別の金属に接続されていてもよい。
このように、第2電力供給部42は、第1電力供給部41と電気的に分離されている。また、第2電力供給部42は、第3電力供給部43と電気的に分離されている。したがって、第1電力供給部41又は第3電力供給部43で発生した電気的なノイズが第2電力供給部42に伝達されることが防止される。これにより、第2電力供給部42は、安定した電力を放射線検出器26に供給することができる。
第1電力供給部41は、例えば、コンバータ回路71を含む電源回路である。コンバータ回路71は、外部電源70から1次側コイル45及び2次側コイル46Aを介して供給される交流電圧に基づき、各種の電圧値を有する直流電圧を生成して放射線検出器26に入力する。
第2電力供給部42は、例えば、コンバータ回路72及びインバータ回路73を含む電源回路である。コンバータ回路72は、外部電源70から1次側コイル45及び2次側コイル46Bを介して供給される交流電圧に基づき直流電圧を生成し、生成した直流電圧をインバータ回路73に供給する。インバータ回路73は、供給された直流電圧に基づき、パルス幅変調されたパルス状の駆動電圧を生成し、生成した駆動電圧を紫外線源34に入力する。
第3電力供給部43は、例えば、コンバータ回路74及び高電圧発生回路75を有する。コンバータ回路74は、外部電源70から1次側コイル45及び2次側コイル46Cを介して供給される交流電圧に基づき直流電圧を生成し、生成した直流電圧を高電圧発生回路75に供給する。高電圧発生回路75は、供給された直流電圧に基づいて高電圧パルスを生成し、生成した高電圧パルスを放射線管29に印加する。
インバータ回路73及び高電圧発生回路75は、主制御部62により動作が制御される。主制御部62は、インバータ回路73が発生するパルス状の駆動電圧のデューティ比を制御することにより、紫外線源34が発生する紫外線UVの照射エネルギーを制御する。また、主制御部62は、インバータ回路73の動作を制御することにより、紫外線UVの照射時間を制御する。
また、主制御部62は、高電圧発生回路75が高電圧パルスを発生するタイミングを制御する。また、主制御部62は、放射線検出器26による放射線の検出動作を制御する。
一例として図6に示すように、放射線検出器26は、センサ基板80、駆動部81、信号処理部82、及びセンサ制御部83を有する。本実施形態の放射線検出器26は、放射線を光に変換した後、光を電荷に変換する間接変換型の放射線検出器である。
センサ基板80には、変換層としてのシンチレータ84が積層されている。シンチレータ84は、例えば、GOS(Gd2O2:Tb)又はCsI(CsI:TI)により形成されている。シンチレータ84は、放射線源25から射出され、乳房M(図2参照)を透過した放射線Rを光に変換する。
センサ基板80には、光電変換素子としてのフォトダイオード85が二次元マトリクス状に配列されている。フォトダイオード85は、シンチレータ84によって変換された光に応じて電荷を発生し、発生した電荷を蓄積する。
フォトダイオード85のカソード側には、スイッチ素子としてのTFT(Thin Film Transistor)86が接続されている。フォトダイオード85は、TFT85のソース電極に接続されている。TFT86のドレイン電極は、信号線87に接続されている。TFT86のゲート電極は、走査線88に接続されている。
フォトダイオード85のアノード側は、バイアス線89に接続されている。バイアス線89には、第1電力供給部41から逆バイアス電圧が印加される。
駆動部81には、複数の走査線88が接続されている。駆動部81は、例えばゲートドライバである。駆動部81には、第1電力供給部41からオン電圧及びオフ電圧が供給される。駆動部81は、センサ制御部83から供給されるタイミング信号に基づいて、走査線88に印加する電圧をオン電圧とオフ電圧との間で切り替える。すなわち、駆動部81は、センサ基板80に、複数の画素の各々から電荷を出力させるための駆動信号を入力する。画素は、フォトダイオード85とTFT86とから構成される。
TFT86は、走査線88を介してオン電圧が印加されるとオン状態となり、フォトダイオード85と信号線87とを導通させる。フォトダイオード85と信号線87とが導通すると、フォトダイオード85に蓄積された電荷に応じた電気信号が信号線87に出力される。信号線87に出力された電気信号は、信号処理部82に入力される。
信号処理部82は、信号線87の各々から入力された電気信号に応じた画像データを生成し、放射線画像RIとして出力する。信号処理部82は、増幅回路、相関二重サンプリング回路、マルチプレクサ、及びA/D変換器等を含む信号処理回路である。増幅回路及び相関二重サンプリング回路は、信号線87ごとに設けられている。
センサ制御部83は、駆動部81及び信号処理部82の動作を制御する。センサ制御部83は、例えば、CPU、FPGA(Field Programmable Gate Array)等で構成されている。センサ制御部83及び信号処理部82には、第1電力供給部41から電力が供給される。センサ制御部83は、本開示の技術に係る「制御部」の一例である。
駆動部81は駆動基板に形成されており、信号処理部82は信号処理基板に形成されている。第1電力供給部41は、駆動基板及び信号処理基板に電力を供給する。なお、駆動基板には、駆動部81を構成する回路の一部が形成されていてもよい。また、信号処理基板には、信号処理部82を構成する回路の一部が構成されていてもよい。
本実施形態では、放射線検出器26を間接変換型としているが、直接変換型としてもよい。直接変換型の放射線検出器では、放射線を直接電荷に変換するアモルファスセレン(a-Se)等の変換層が用いられる。また、直接変換型の放射線検出器では、フォトダイオード85に代えて、変換層により生成された電荷を蓄積するためのコンデンサが設けられる。直接変換型の放射線検出器では、電力供給装置40内の第1電力供給部41から変換層にバイアス電圧が印加される。すなわち、直接変換型において、変換層にバイアス電圧を供給する第1電力供給部41は、紫外線源に電圧を供給する第2電力供給部42とは、電気的に分離されている。その他の構成は、間接変換型の放射線検出器26と同様である。すなわち、放射線検出器26は、放射線Rの入射量に応じた電荷を発生して蓄積する複数の画素を有するものであればよい。
一例として図7に示すように、紫外線源34は、放電容器90、外部電極91、及び内部電極92により構成されたエキシマランプである。放電容器90は、内部に放電空間93が形成された二重石英管である。放電空間93には、放電用ガスとして、例えばキセノン及び塩素が充填されている。外部電極91は、例えば、光を透過させる金属網で形成されている。
外部電極91と内部電極92との間には、第2電力供給部42からパルス状の駆動電圧が印加される。外部電極91と内部電極92との間に駆動電圧が印加されることにより、放電空間93内の放電用ガスが励起され、その後エキシマ状態となり基底状態へ戻る際に紫外線UVを発生する。
なお、紫外線源34は、深紫外線を発するLEDであってもよい。紫外線源34がLEDである場合には、第2電力供給部42は、パルス状の駆動電流を紫外線源34に供給することにより、紫外線UVを発生させる。すなわち、LEDは、パルス幅変調方式で駆動される。
一例として図8に示すように、放射線管29は、略円筒形状の真空のガラス管100に収容された陰極101と陽極102とを有している。陰極101は、電子を放出する。陽極102は、電子が衝突することで放射線Rを発する。陰極101は、冷陰極である。より詳しくは、陰極101は、電界放出現象を利用して、陽極102に向けて電子線EBを放出する。陽極102は、回転機構により回転する回転陽極である。なお、陽極102として、固定された固定陽極を用いてもよい。
陰極101と陽極102との間には、第3電力供給部43から管電圧としての高電圧パルスが印加される。高電圧パルスの印加に応じて、陰極101から陽極102に向けて電子線EBが放出される。そして、陽極102において、電子線EBが衝突した箇所である焦点Fから、放射線Rが発生する。放射線Rは、ガラス管100に設けられた照射窓103から外部に射出される。
以上のように構成された乳房撮影装置10において、放射線源25による放射線Rの射出、及び放射線検出器26による放射線検出は、例えば、オペレータが入力デバイス54を操作することにより生成される操作信号に連動して実行される。紫外線源34による紫外線UVの射出は、オペレータが入力デバイス54を操作することにより生成される操作信号に連動して実行されてもよいし、当該操作信号とは無関係に定期的に実行されてもよい。したがって、放射線検出器26の動作期間と紫外線源34の動作期間とが重複する場合がある。
紫外線源34に電力を供給する第2電力供給部42で発生したノイズが、放射線検出器26に電力を供給する第1電力供給部41に伝達されると仮定する。この場合、ノイズがたとえ微小であっても、放射線検出器26により検出される放射線画像RIに影響が生じる可能性がある。これは、放射線検出器26は、検出感度が非常に高いためである。しかしながら、本開示の技術では、第2電力供給部42は、第1電力供給部41と電気的に分離されているので、第1電力供給部41から放射線検出器26へのノイズの影響を低減することができる。同様に、第2電力供給部42は、第3電力供給部43と電気的に分離されているので、第1電力供給部41から放射線検出器26へのノイズの影響を低減することができる。
また、放射線検出器26がキャリブレーション動作を実行している間に紫外線源34が動作することがある。この場合、仮に、第1電力供給部41から第2電力供給部42へノイズが伝達されるとすると、放射線検出器26から得られるオフセット画像にノイズの影響が生じる。この結果、オフセット補正後の放射線画像RIにノイズの影響が生じることになる。本開示の技術では、第2電力供給部42は、第1電力供給部41と電気的に分離されているので、紫外線源34の動作によるオフセット画像へのノイズの影響を低減することができる。
なお、上記実施形態では、紫外線源34が発する紫外線UVを、200nm以上かつ280nm以下の範囲に中心波長を有する深紫外線としている。紫外線UVは、特に、222nmに中心波長を有する深紫外線であることが好ましい。中心波長222nmの深紫外線は、人体への影響が小さい。このことは、例えば特許第6306097号により知られている。中心波長222nmの深紫外線は、人体への影響が小さいので、被検体の放射線撮影中に、被検体に対して紫外線UVを照射することができる。本開示の技術は、放射線撮影中に紫外線照射が行われるように構成された放射線診断装置において有用である。
上記実施形態では、放射線診断装置として乳房撮影装置を例に挙げて本開示の技術を説明した。本開示の技術は、乳房撮影装置以外に、立位撮影台又は臥位撮影台を有する放射線撮影装置、移動型放射線装置、放射線透視撮影装置、移動型放射線透視撮影装置、又は放射線断層撮影装置にも適用可能である。
図9は、撮影台を有する放射線撮影装置の一例を示す。図9に示す放射線撮影装置10Aは、放射線源25、照射野限定器31、放射線検出器26、紫外線源34、電力供給装置40、臥位撮影台110、及び立位撮影台120を含む。本例では、放射線検出器26は、可搬型のいわゆる電子カセッテである。
臥位撮影台110は、被検者Hを臥位姿勢で撮影する場合に用いられる。立位撮影台120は、被検者Hを立位姿勢で撮影する場合に用いられる。放射線検出器26は、臥位撮影台110のフォルダ111、又は立位撮影台120のフォルダ121には、放射線検出器26が着脱自在にセットされる。
放射線源25は、移動自在であり、放射線検出器26に対向する位置に配置される。図9は、放射線源25が、臥位撮影台110のフォルダ111にセットされた放射線検出器26に対向する位置に配置された状態を示している。
紫外線源34は、被検者Hが配置される臥位撮影台110又は立位撮影台120に紫外線UVを照射するように、例えば、照射野限定器31の外面に取り付けられている。
電力供給装置40は、第1実施形態と同様に、放射線源25、紫外線源34、及び放射線検出器26にそれぞれ電力を供給する。
なお、放射線撮影装置10Aは、臥位撮影台110と立位撮影台120とのうち、少なくともいずれか一方を備えていればよい。
図10は、移動型放射線装置の一例を示す。図10に示す移動型放射線装置10Bは、移動可能に構成されたいわゆるX線回診車である。移動型放射線装置10Bは、台車130、放射線源25、照射野限定器31、放射線検出器26、紫外線源34、及び電力供給装置40を含む。
台車130には、台車130を移動させるための複数の車輪131が設けられている。また、台車130には、オペレータが台車130を押したり引いたりして台車130を移動させるためのハンドル132が設けられている。また、台車130には、オペレータが各種の操作を行うための操作パネル133が設けられている。
また、台車130には、電力供給装置40が内蔵されている。台車130は、外部電源に接続され、外部電源(図示省略)から電力供給装置40に電力が供給される。また、台車130は、バッテリ(図示省略)を内蔵しており、必要に応じてバッテリから電力供給装置40に電力が供給される。
また、台車130の前部には、支柱134が立設されている。支柱134は、垂直方向を軸として回転可能である。支柱134には、上下方向に移動可能にアーム135が取り付けられている。放射線源25は、アーム135の端部に取り付けられている。
本例では、放射線検出器26は、可搬型のいわゆる電子カセッテである。例えば、放射線検出器26は、ベッド136上に配置される。被検者Hは、放射線検出器26が撮影部位に位置するように、ベッド136上に臥位の状態で配置される。放射線源25は、支柱134の回転、及び/又はアーム135の上下動させることにより移動自在であり、放射線検出器26に対向する位置に配置される。
紫外線源34は、被検者Hが配置されるベッド136に紫外線UVを照射するように、例えば、照射野限定器31の外面に取り付けられている。
電力供給装置40は、第1実施形態と同様に、放射線源25、紫外線源34、及び放射線検出器26にそれぞれ電力を供給する。
また、台車130には、放射線検出器26を非使用時に収納しておくためのフォルダ137が設けられている。放射線検出器26は、例えば、フォルダ137内で充電が行われる。紫外線源34は、フォルダ137内に収納された放射線検出器26に紫外線UVを照射するように、フォルダ137内に設けられていてもよい。また、紫外線源34は、支柱134、アーム135、又は台車130などに設けられていてもよい。
図11は、放射線透視撮影装置の一例を示す。図11に示す放射線透視撮影装置10Cは、移動可能に構成された移動型放射線透視撮影装置である。また、図11には、放射線透視撮影装置10Cは、放射線透視撮影装置の一例として、Cアーム型デジタル透視撮影装置を示している。放射線透視撮影装置10Cは、台車140、放射線源25、照射野限定器31、放射線検出器26、紫外線源34、及び電力供給装置40を含む。
台車140には、台車140を移動させるための複数の車輪141が設けられている。また、台車140には、支持部142を介してCアーム143が接続されている。支持部142は、Cアーム143を回転自在に支持している。Cアーム143の一端には放射線源25が設けられており、他端には放射線検出器26が設けられている。放射線検出器26は、放射線源25に対向する位置に配置されている。
また、台車140には、電力供給装置40が内蔵されている。台車140は、外部電源に接続され、外部電源(図示省略)から電力供給装置40に電力が供給される。また、台車140は、バッテリ(図示省略)を内蔵しており、必要に応じてバッテリから電力供給装置40に電力が供給される。
図11に示す例では、紫外線源34は、照射野限定器31の外面に取り付けられており、放射線検出器26に向けて紫外線UVを射出する。これにより、放射線検出器26が殺菌される。また、本例では、放射線源25を、被検者(図示省略)の上方に配置した状態で放射線透視撮影(いわゆるオーバーチューブ方式の放射線透視撮影)を行う場合に、被検者及び被検体が載置されるベッド(図示省略)を殺菌することができる。
電力供給装置40は、第1実施形態と同様に、放射線源25、紫外線源34、及び放射線検出器26にそれぞれ電力を供給する。
図12は、放射線透視撮影装置10Cにより、アンダーチューブ方式で被検者Hを放射線透視撮影する様子を例示している。被検者Hは、ベッド144の上に載置される。アンダーチューブ方式では、Cアーム143は、ベッド144の下方に放射線源25が位置し、かつベッド144の上方に放射線検出器26が位置するように位置調整が行われる。放射線検出器26が、ベッド144及び被検者Hを透過した放射線を画像化する。
図12に示す例では、紫外線源34は、Cアーム143に取り付けられており、放射線源25と放射線検出器26との間に配置されたベッド144に向けて、被検者Hの上方側から紫外線UVを射出する。これにより、ベッド144及び被検者Hが殺菌される。
なお、紫外線源34は、照射野限定器31又はCアーム143に限られず、放射線検出器26又は台車140などに取り付けられていてもよい。
図11及び図12に示す放射線透視撮影装置は移動型であるが、放射線透視撮影装置は据え置き型であってもよい。
図13は、放射線断層撮影装置の一例を示す。図13に示す放射線断層撮影装置10Dは、いわゆるCT(Computed Tomography)装置である。放射線断層撮影装置10Dは、ガントリ150、撮影テーブル151、放射線源25、照射野限定器31、放射線検出器26、紫外線源34、及び電力供給装置40を含む。
ガントリ150は、ガントリ回転部152を有する。ガントリ回転部152は、空洞部153を有し、ガントリ150に回転可能に支持されている。空洞部153には、撮影テーブル151上に載置された被検者(図示省略)が搬送される。
ガントリ回転部152には、放射線源25、照射野限定器31、及び放射線検出器26が内蔵されている。放射線源25と放射線検出器26とは、空洞部153を挟んで対向する位置に配置されている。放射線源25、照射野限定器31、及び放射線検出器26は、ガントリ回転部152の回転と共に回転する。放射線検出器26から出力される複数の画像を再構成することにより断層画像が生成される。
紫外線源34は、ガントリ回転部152に設けられており、空洞部153に紫外線UVを照射する。したがって、空洞部153に挿入される撮影テーブル151の一部及び被検者Hの一部に紫外線UVが照射される。本例では、紫外線源34は、ガントリ回転部152の回転と共に回転する。紫外線源34は、ガントリ150のガントリ回転部152以外の個所、又は撮影テーブル151などに設けられていてもよい。
なお、上記実施形態で説明した乳房撮影装置10は、断層画像を取得可能とするトモシンセシス機能を有するものであってもよい。トモシンセシス機能を有する乳房撮影装置10では、トモシンセシス撮影での放射線の照射条件を決定するために、低線量でのプレ撮影が行われる。このプレ撮影時に、紫外線源34による紫外線UVの照射を行ってもよい。本開示の技術によれば、第1電力供給部41と第2電力供給部42とが電気的に分離されているので、紫外線UVの照射時に第2電力供給部42で発生するノイズが、第1電力供給部41に伝達されることが防止される。これによりプレ撮影により得られるプレ撮影画像へのノイズの影響が低減される。
本開示の技術は、上述の種々の実施形態及び/又は種々の変形例を適宜組み合わせることも可能である。また、上記各実施形態に限らず、要旨を逸脱しない限り種々の構成を採用し得ることはもちろんである。
以上に示した記載内容及び図示内容は、本開示の技術に係る部分についての詳細な説明であり、本開示の技術の一例に過ぎない。例えば、上記の構成、機能、作用、及び効果に関する説明は、本開示の技術に係る部分の構成、機能、作用、及び効果の一例に関する説明である。よって、本開示の技術の主旨を逸脱しない範囲内において、以上に示した記載内容及び図示内容に対して、不要な部分を削除したり、新たな要素を追加したり、置き換えたりしてもよいことはいうまでもない。また、錯綜を回避し、本開示の技術に係る部分の理解を容易にするために、以上に示した記載内容及び図示内容では、本開示の技術の実施を可能にする上で特に説明を要しない技術常識等に関する説明は省略されている。
本明細書において、「A及び/又はB」は、「A及びBのうちの少なくとも1つ」と同義である。つまり、「A及び/又はB」は、Aだけであってもよいし、Bだけであってもよいし、A及びBの組み合わせであってもよい、という意味である。また、本明細書において、3つ以上の事柄を「及び/又は」で結び付けて表現する場合も、「A及び/又はB」と同様の考え方が適用される。
本明細書に記載された全ての文献、特許出願及び技術規格は、個々の文献、特許出願及び技術規格が参照により取り込まれることが具体的かつ個々に記された場合と同程度に、本明細書中に参照により取り込まれる。