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JP7767701B2 - スタフィロコッカス・ホミニス(Staphylococcus hominis)の菌量促進のための菌量調整剤 - Google Patents
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JP7767701B2 - スタフィロコッカス・ホミニス(Staphylococcus hominis)の菌量促進のための菌量調整剤 - Google Patents

スタフィロコッカス・ホミニス(Staphylococcus hominis)の菌量促進のための菌量調整剤

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Description

本発明は、スタフィロコッカス・ホミニス(Staphylococcus hominis)の菌量促進のための菌量調整剤に関する。
近年、人体に有用な作用を有する菌体を有効成分として含む化粧料が提案されている(特許文献1)。
例えば、特許文献2には、スタフィロコッカス・ホミニス(Staphylococcus hominis)を有効成分とした、アトピー性皮膚炎の治療用途が開示されている。
そして、肌状態に良い効果を示す特定の菌体を、特異的にコントロールする技術も注目を集めている。
ところで、特許文献3には、キウイ抽出物の用途として、皮膚に存在するヘパラナーゼの働きを制御することによる、しわ改善用途が開示されている。
また、特許文献4には、キウイ抽出物のホットフラッシュ軽減作用が開示されている。
また、特許文献5には、ハーディキウィフルーツ調製物によるアトピー性皮膚炎の改善作用が開示されている。
また、特許文献6には、キウイ抽出物の美白作用が開示されている。
また、特許文献7には、ユズ抽出物の用途として、活性酸素消去能及び過酸化脂質生成抑制、メラニンの生成そのものを抑制する作用が開示されている。
また、特許文献8には、ユズ抽出物とトコフェロール化合物を組み合わせることによる、くま改善効果、肌荒れ防止効果、角質改善効果、老化防止効果及び美白効果が開示されている。
特開平09-020638号公報 特表2018-515488号公報 特開2016-169238号公報 再表2012/133825号公報 特表2008-531584号公報 特開2003-160463号公報 特開2002-068953号公報 特開平11-290024号公報
前述の先行技術のあるところ、本発明は、特定の菌体の量を特異的にコントロールする新規な技術を提供することを課題とする。
本発明者らは鋭意研究努力の結果、キウイ抽出物及び/又はユズ抽出物に、スタフィロコッカス・ホミニス(Staphylococcus hominis)の菌量促進作用があることを見出し、本発明を完成させた。
上記課題を解決する本発明は、キウイ抽出物及び/又はユズ抽出物からなる、スタフィロコッカス・ホミニス(Staphylococcus hominis)の菌量促進のための菌量調整剤である。
なお、本明細書において、「菌量促進」の概念は、菌量の増加、菌量の減少抑制の何れも含む。
本発明の好ましい形態では、前述の菌量調整剤は、皮膚外用組成物である。
また本発明は、キウイ抽出物及び/又はユズ抽出物を含むことを特徴とする、スタフィロコッカス・ホミニス(Staphylococcus hominis)のための菌量調整用皮膚外用組成物でもある。
本発明の好ましい形態では、前述の皮膚外用組成物は、アトピー性皮膚炎ではない肌荒れ、アトピー性皮膚炎ではない肌における皮脂量の増加の予防又は改善のためのものである。
また、本発明の好ましい形態では、前述の皮膚外用組成物は、シミ、くすみ、色素沈着、炎症後色素沈着、日光色素斑、又は、目立つ毛穴個数の増加に基づく肌状態の改善のために用いられる。
また、本発明の好ましい形態では、前述の皮膚外用組成物は、シワの改善のために用いられる。
また、本発明の好ましい形態では、前述の皮膚外用組成物は、化粧料である。
また、本発明の好ましい形態では、前述の皮膚外用組成物は、医薬品である。
また、本発明は、キウイ抽出物及び/又はユズ抽出物を皮膚に適用し、スタフィロコッカス・ホミニス(Staphylococcus hominis)の菌量促進することを特徴とする、皮膚上の菌量調整方法でもある。
本発明によれば、スタフィロコッカス・ホミニス(Staphylococcus hominis)の菌量促進作用に優れた剤を提供することができる。
実施例1-1と比較例の対比結果を示すグラフである。 実施例1-2と比較例の対比結果を示すグラフである。 実施例2と比較例の対比結果を示すグラフである。 <試験例2>塗布試験における、S.hominis量の結果を示すグラフである。 <試験例2>スタフィロコッカス・ホミニス(Staphylococcus hominis、S.hominis)による目立つ毛穴個数への影響に関する試験結果を示す図である。 <試験例2>スタフィロコッカス・ホミニス(Staphylococcus hominis、S.hominis)によるメラニン指数への影響に関する試験結果を示す図である。 <試験例2>スタフィロコッカス・ホミニス(Staphylococcus hominis、S.hominis)によるシワ本数への影響に関する試験結果を示す図である。
本発明のスタフィロコッカス・ホミニス(Staphylococcus hominis)の菌量促進のための菌量調整剤は、有効成分としてキウイ抽出物及び/又はユズ抽出物を含む。
キウイ抽出物は、植物原料を扱う会社より販売されている市販のキウイ抽出物を購入し、使用することもできる。
また、キウイ抽出物は、日本において自生又は生育されたキウイの果実を抽出することで、作製することができる。
キウイ抽出物の抽出に際し、キウイの果実は予め、粉砕或いは細切して抽出効率を向上させるように加工することが好ましい。
抽出物は、以下の方法で得ることができる。キウイの果実又はその乾燥物1質量部に対して、溶媒を1~30質量部加え、室温であれば数日間、沸点付近の温度であれば数時間浸漬する。浸漬後は、室温まで冷却し、所望により不溶物を除去した後、溶媒を減圧濃縮するなどにより除去する。しかる後、シリカゲルやイオン交換樹脂を充填したカラムクロマトグラフィ-などで分画精製し、所望の抽出物を得ることができる。
抽出溶媒としては、極性溶媒が好ましく、水、エタノ-ル、イソプロピルアルコ-ル、ブタノ-ルなどのアルコ-ル類、1,3-ブタンジオ-ル、ポリプロピレングリコ-ル、1,3-ブチレングリコールなどの多価アルコ-ル類、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類、ジエチルエ-テル、テトラヒドロフランなどのエ-テル類から選択される1種乃至は2種以上が好適に例示できる。
中でも、抽出溶媒として1,3-ブチレングリコールを好ましく挙げることができる。
ユズ抽出物は、植物原料を扱う会社より販売されている市販のユズ抽出物を購入し、使用することもできる。
また、ユズ抽出物は、日本において自生又は生育されたユズの果実又はその乾燥物を抽出することで、作製することができる。
また、ユズ抽出物の抽出に際し、ユズの果実又はその乾燥物は、予め、粉砕或いは細切して抽出効率を向上させるように加工することが好ましい。
抽出物は、以下の方法で得ることができる。ユズの果実又はその乾燥物又はその乾燥物1質量に対して、溶媒を1~30質量部加え、室温であれば数日間、沸点付近の温度であれば数時間浸漬する。浸漬後は、室温まで冷却し、所望により不溶物を除去した後、溶媒を減圧濃縮するなどにより除去する。しかる後、シリカゲルやイオン交換樹脂を充填したカラムクロマトグラフィ-などで分画精製し、所望の抽出物を得ることができる。
抽出溶媒としては、極性溶媒が好ましく、水、エタノ-ル、イソプロピルアルコ-ル、ブタノ-ルなどのアルコ-ル類、1,3-ブタンジオ-ル、ポリプロピレングリコ-ル、1,3-ブチレングリコールなどの多価アルコ-ル類、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類、ジエチルエ-テル、テトラヒドロフランなどのエ-テル類から選択される1種乃至は2種以上が好適に例示できる。
中でも、抽出溶媒として1,3-ブチレングリコールを好ましく挙げることができる。
本発明の菌量調整剤は、皮膚外用組成物又は経口用組成物の形態とすることができる。
中でも、本発明の菌量調整剤は、皮膚外用組成物の形態とすることが好ましい。
皮膚外用組成物としては化粧料、医薬品などが好適に例示できる。
中でも、継続的に使用できる化粧料の形態とすることが好ましく、例えば化粧水、乳液、美容液、クリーム、ジェル、サンケア品等の形態とすることができる。
皮膚外用組成物におけるキウイ抽出物及び/又はユズ抽出物の含有量は、0.05質量%以上、好ましくは0.08質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上である。
また、皮膚外用組成物におけるキウイ抽出物及び/又はユズ抽出物の含有量は、好ましくは2質量%以下、好ましくは1.5質量%以下、より好ましくは1.2質量%以下である。
後述する実施例では、スタフィロコッカス・ホミニス(Staphylococcus hominis)の菌量促進作用は、アトピー性皮膚炎ではない患者の皮膚において発揮されることが示されている。
そのため、本発明の有効成分は、アトピー性皮膚炎ではない患者に適用されるものであることが好ましい。
本発明のより好ましい実施の形態では、本発明の有効成分は、アトピー性皮膚炎ではない患者であって、かつ、肌の乾燥又は肌の乾燥により肌の不快感を自覚している患者を適用対象とする。
ここで、後述の実施例に示すように、スタフィロコッカス・ホミニス(Staphylococcus hominis)の菌量促進により、目立つ毛穴個数の増加に基づく肌状態を予防又は改善することができる。
ここで、目立つ毛穴個数の増加により引き起こされる皮膚の状態としては、肌荒れ、皮脂量の増加を挙げることができる。
前述の通り、スタフィロコッカス・ホミニス(Staphylococcus hominis)の菌量促進作用がアトピー性皮膚炎ではない患者の皮膚において発揮される。
そのため、本発明の有効成分は、アトピー性皮膚炎ではない肌荒れ、アトピー性皮膚炎ではない肌における皮脂量の増加の改善用途に用いることが好ましい。
また、後述の実施例に示すように、スタフィロコッカス・ホミニス(Staphylococcus hominis)の菌量促進により、メラニン量が減少する。
そのため、本発明の有効成分は、シミ、くすみ、色素沈着、炎症後色素沈着、日光色素斑の改善用途に用いることができる。
ここで、後述する実施例では、スタフィロコッカス・ホミニス(Staphylococcus hominis)の菌量促進により、既存のメラニンを減少させることが示されている。
すなわち、本発明の有効成分は、予め存在する、シミ、くすみ、色素沈着、炎症後色素沈着、日光色素斑の改善用途に用いることが特に好ましい。
ここで、後述の実施例に示すように、スタフィロコッカス・ホミニス(Staphylococcus hominis)の菌量促進により、シワ本数が減少する。
そのため、本発明の有効成分は、スタフィロコッカス・ホミニス(Staphylococcus hominis)の菌量促進による、シワの改善用途に用いることができる。
特に、本発明の有効成分は、予め存在する、シワの改善用途に用いることが特に好ましい。
また、キウイ抽出物及び/又はユズ抽出物と組み合わせて用いることで、上述の菌体の量を特異的にコントロールし、上記の肌状態改善作用を複合的に奏する皮膚外用組成物を提供することができる。
皮膚外用組成物の形態として提供する場合、その組成も特に限定されず、本発明の効果を損ねない限度において、通常使用される任意成分を含有することもできる。このような任意成分としては、例えば、マカデミアナッツ油、アボカド油、トウモロコシ油、オリーブ油、ナタネ油、ゴマ油、ヒマシ油、サフラワー油、綿実油、ホホバ油、ヤシ油、パーム油、液状ラノリン、硬化ヤシ油、硬化油、モクロウ、硬化ヒマシ油、ミツロウ、キャンデリラロウ、カルナウバロウ、イボタロウ、ラノリン、還元ラノリン、硬質ラノリン、ホホバロウ等のオイル、ワックス類;流動パラフィン、スクワラン、プリスタン、オゾケライト、パラフィン、セレシン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等の炭化水素類;オレイン酸、イソステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、ウンデシレン酸等の高級脂肪酸類;セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、オクチルドデカノール、ミリスチルアルコール、セトステアリルアルコール等の高級アルコール等;イソオクタン酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、イソステアリン酸ヘキシルデシル、アジピン酸ジイソプロピル、セバチン酸ジ-2-エチルヘキシル、乳酸セチル、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ-2-エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジ-2-ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ-2-エチルヘキサン酸グリセリン、トリ-2-エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ-2-エチルヘキサン酸ペンタンエリトリット等の合成エステル油類等の油剤類;脂肪酸セッケン(ラウリン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム等)、ラウリル硫酸カリウム、アルキル硫酸トリエタノールアミンエーテル等のアニオン界面活性剤類;塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム、ラウリルアミンオキサイド等のカチオン界面活性剤類;イミダゾリン系両性界面活性剤(2-ココイル-2-イミダゾリニウムヒドロキサイド-1-カルボキシエチロキシ2ナトリウム塩等)、ベタイン系界面活性剤(アルキルベタイン、アミドベタイン、スルホベタイン等)、アシルメチルタウリン等の両性界面活性剤類;ソルビタン脂肪酸エステル類(ソルビタンモノステアレート、セスキオレイン酸ソルビタン等)、グリセリン脂肪酸類(モノステアリン酸グリセリン等)、プロピレングリコール脂肪酸エステル類(モノステアリン酸プロピレングリコール等)、硬化ヒマシ油誘導体、グリセリンアルキルエーテル、POEソルビタン脂肪酸エステル類(POEソルビタンモノオレエート、モノステアリン酸ポリオキエチレンソルビタン等)、POEソルビット脂肪酸エステル類(POE-ソルビットモノラウレート等)、POEグリセリン脂肪酸エステル類(POE-グリセリンモノイソステアレート等)、POE脂肪酸エステル類(ポリエチレングリコールモノオレート、POEジステアレート等)、POEアルキルエーテル類(POE2-オクチルドデシルエーテル等)、POEアルキルフェニルエーテル類(POEノニルフェニルエーテル等)、プルロニック(登録商標)型類、POE・POPアルキルエーテル類(POE・POP2-デシルテトラデシルエーテル等)、テトロニック類、POEヒマシ油・硬化ヒマシ油誘導体(POEヒマシ油、POE硬化ヒマシ油等)、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルグルコシド等の非イオン界面活性剤類;ポリエチレングリコール、グリセリン、エリスリトール、ソルビトール、マルチトール、プロピレングリコール、2,4-ヘキサンジオール等の多価アルコール類;ピロリドンカルボン酸ナトリウム、乳酸、乳酸ナトリウム等の保湿成分類;パラアミノ安息香酸系紫外線吸収剤;アントラニル酸系紫外線吸収剤;サリチル酸系紫外線吸収剤;桂皮酸系紫外線吸収剤;ベンゾフェノン系紫外線吸収剤;糖系紫外線吸収剤;2-(2'-ヒドロキシ-5'-t-オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、4-メトキシ-4'-t-ブチルジベンゾイルメタン等の紫外線吸収剤類などが好ましく例示できる。
経口組成物とする場合、本発明の有効成分を含む食品用組成物とすることが好ましい。
具体的には、一般食品、錠剤、顆粒剤、ドリンク剤等の剤形を有するサプリメントの形態とすることができる。
ここで、経口組成物におけるキウイ抽出物及び/又はユズ抽出物の含有量、及び含有量比については、前述の皮膚外用組成物の好ましい実施の形態の記載を準用することができる。
また、経口組成物とする場合、本発明の効果を損なわない範囲において、任意成分を適宜配合してもよい。
また、本発明は、キウイ抽出物及び/又はユズ抽出物を皮膚に適用することを特徴とする、皮膚上の菌量調整方法とすることもできる。
ここで、本発明の皮膚上の菌量調整方法は非治療的方法であり、好ましくは美容方法、さらに好ましくは皮膚の美容方法である。
本発明の皮膚上の菌量調整方法によれば、特定の菌体の量を特異的にコントロールする。
なお、本発明の皮膚上の菌量調整方法における好ましい実施の形態には、前述した内容を適用することができる。
以下、キウイ抽出物及び/又はユズ抽出物の菌量調整能を調べた。
<試験例1> キウイ抽出物、ユズ抽出物によるによるスタフィロコッカス・ホミニス(Staphylococcus hominis)量の推移の検討
(1)細菌懸濁液の用意
まず、スタフィロコッカス・ホミニス(Staphylococcus hominis)GTC485株(以下、単にS.hominisとも表記する)を37℃の好気条件で、pH7.0の802培地(下表 参照)を用いて培養した。
ここで、スタフィロコッカス・ホミニス(Staphylococcus hominis)GTC485株は、日本細菌学会(郵便番号:170-0003、住所:東京都豊島区駒込1-43-9 駒込TSビル (一財)口腔保健協会内)を通じて購入した。
培養した細菌懸濁液のOD660を、濁度測定器(NovaspecII(amercham pharmacia biotech))を用いて測定し、細菌濃度を算出した。
(2)試験の方法及び結果
前述の方法で用意した細菌懸濁液を表1に示す実施例用培地(表1 実施例1-1)及び比較例用培地(表1 比較例)に、その全体量が5mLとなるよう、添加した。
細菌添加後の培地における、菌体の量は5×10cellsであった。
また、実施例1-1中のファルコレックス(登録商標)キウイB(キウイ1,3-ブチレングリコール抽出物、一丸ファルコス)の含有量を0.1%となるよう調整したものを、実施例1-2とした。
また、実施例1-1のファルコレックス(登録商標)キウイB(キウイ1,3-ブチレングリコール抽出物、一丸ファルコス)を、ユズセラミドB(ユズ1,3-ブチレングリコール抽出物、一丸ファルコス)に置き換えたものを、実施例2とした。
添加後、37℃の好気条件下、振とう培養を行った。
振とう培養開始から、1時間ごとに濁度測定器(NovaspecII(amercham pharmacia biotech))を用いてOD660を測定した。
計測した時間のOD660の測定値を、振とう培養開始時のOD660の測定値で引くことにより、OD660の測定値の変化量(OD660Δ初期値)を算出した。
結果を、図1~図3、表2に示す。
(3) 考察
実施例1の結果から、キウイ抽出物を用いることで、特定の菌体の量を特異的にコントロールすることができることがわかった。より具体的には、実施例1の結果から、キウイ抽出物には、S.hominisの菌量促進作用があることがわかった。
また、実施例2の結果から、ユズ抽出物を用いることで、特定の菌体の量を特異的にコントロールすることができることがわかった。
より具体的には、ユズ抽出物を用いることで、S.hominisの菌量促進ができることがわかった。
<試験例2> 肌状態に関するパラメータとS.hominisとの関連性
以下、本発明の好ましい実施の形態における、用途を裏付ける各種試験結果を示す。
以下の肌状態に関するパラメータとS.hominisとの関連性を調べた。
なお、以下に記載の菌量は、特に断りのない限り、リード数であり、S.hominisの存在量を表す。
<1>菌株の培養
本実施例では、スタフィロコッカス・ホミニス(Staphylococcus hominis)として、スタフィロコッカス・ホミニス(Staphylococcus hominis)GTC485株(以下、単にS.hominisとも表記する)を用いた。
取得したS.hominisを37℃の好気条件で、pH7.3のBBL-Tripticase Soybean Agar 培地(Becton Dicknson, ND, USA)で培養した。培養した菌体を採取し、10%スキムミルク溶液に懸濁したものをL-乾燥法により真空凍結乾燥処理をすることで、S.hominis凍結乾燥物(約1011CFU)を得た。製造したS.hominis凍結乾燥物を以下の試験に用いた。
<2>試験の方法、S.hominis量及び肌状態の測定
<2-1>試験の方法
(1)被験者
被験者となる女性は30代のアトピーなどの疾患を有しない健常日本人女性11名である。
(2)試験方法
(2-1)S.hominis含有化粧料(実施例)及びS.hominis非含有化粧料(比較例、プラセボ化粧料)の製造
前述のS.hominis凍結乾燥物を10mL蒸留水に懸濁させ懸濁液(S.hominis含有量:約1010CFU/mL)を調製した。
調製した懸濁液1mLと、化粧水(ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、水酸化カリウム、水を含む)1mLを混和し、S.hominis含有化粧料(実施例、S.hominis含有量:約5×10CFU/mL)を製造した。
併せて、S.hominis非含有スキムミルク凍結乾燥品をS.hominis凍結乾燥物の代わりに用い、S.hominis含有化粧料と同様の方法により、S.hominis非含有化粧料(比較例、プラセボ化粧料)を製造した。
(2-2)化粧料の塗布
被験者の左右頬部の一方にS.hominis含有化粧料(実施例)を、他方にS.hominis非含有化粧料(比較例、プラセボ化粧料)を、一回あたり0.2mL(一回あたりのS.hominis適用量:10CFU個)、週2回、1ヶ月間塗布した。
化粧料の塗布開始から1ヶ月後に、以下の方法により、頬部における肌状態及びS.hominis量の測定を行った。
<2-2> S.hominis量及び肌状態の測定
(1) 頬部におけるS.hominis量の測定及び評価
化粧料塗布開始前及び、化粧料塗布期間中、化粧料塗布試験終了時(化粧料の塗布開始から1ヶ月後)に、以下の方法により、各頬部におけるS.hominis量を測定した。
被験者の女性頬部から菌採取用のシール又は綿棒(Swab法)にて、細菌叢を採取した。次に、採取した細菌叢よりDNAの抽出を行い、S.hominisについて、OTU(Operational Taxonomic Unit)解析を行い、各OTUに属するリード数を計測することにより、S.hominis量の測定を行った。
そして、各被験者の、「各化粧料塗布試験時点のS.hominis量は、化粧料の塗布前のS.hominisのリード数を1とし、各塗布1週目、塗布2週目、塗布3週目、塗布1ヶ月後のリードの比率を算出した。
なお、結果は各被験者(N=11)の平均±標準誤差(s.e)で表した。また、統計処理は二元配置分散分析に基づいて行った(*P<0.05)。
(2) 目立つ毛穴個数の測定及び評価
化粧料塗布開始前及び、化粧料塗布試験終了時(化粧料の塗布開始から1ヶ月後)に、以下の方法により、頬部における目立つ毛穴個数の評価を行った。
まず、皮膚画像解析カウンセリングシステム(Canfield社製、VISIA-EVOLUTION)を用いて皮膚画像を採取し、画像解析することにより、被験者の目立つ毛穴個数を計測した。計測した化粧料塗布試験終了時の毛穴個数と化粧料塗布開始前の毛穴個数との差分を算出し、目立つ毛穴個数の変化量(Δ目立つ毛穴個数)とした。
ここで、目立つ毛穴個数の変化量(Δ目立つ毛穴個数)の値が大きいほど、目立つ毛穴個数が減少したことを示す。
また、結果は、ウィルコクソンの符号順位検定(Wilcoxon signed rank test)に基づき、各被験者(N=11)の目立つ毛穴個数の変化量の平均±標準誤差(s.e)で表した(*P<0.05)。
(3) メラニン指数の測定及び評価
化粧料塗布開始前及び、化粧料塗布試験終了時(化粧料の塗布開始から1ヶ月後)に、以下の方法により、頬部におけるメラニン指数の評価を行った。
まず、分光測色計(コニカミノルタセンシング(株)製、CM2600d)を用いて、吸光度(Absorbance:A)を測定し、その後、メラニン指数(MI)算出式(MI=A640-A670、Featherの公式)を用いてメラニン指数を算出することにより、被験者のメラニン指数を計測した。計測した化粧料塗布試験終了時のメラニン指数と化粧料塗布開始前のメラニン指数との差分を算出し、メラニン指数の変化量(Δメラニン指数)とした。
ここで、メラニン指数の変化量(Δメラニン指数)の値が大きいほど、メラニン指数が減少したことを示す。
また、結果は、ウィルコクソンの符号順位検定(Wilcoxon signed rank test)に基づき、各被験者(N=11)の平均±標準誤差(s.e)で表した(*P<0.05)。
(4) シワ本数の測定及び評価
化粧料塗布開始前及び、化粧料塗布試験終了時(化粧料の塗布開始から1ヶ月後)に、以下の方法により、頬部における目立つシワ本数の評価を行った。
まず、皮膚画像解析カウンセリングシステム(Canfield社製、VISIA-EVOLUTION)を用いて皮膚画像を採取し、画像解析することにより、被験者のシワ本数を計測した。計測した化粧料塗布試験終了時のシワ本数と化粧料塗布開始前のシワ本数との差分を算出し、シワ本数の変化量(Δシワ本数)とした。
ここで、シワ本数の変化量(Δシワ本数)の値が大きいほど、シワ本数が減少したことを示す。
また、結果は、ウィルコクソンの符号順位検定(Wilcoxon signed rank test)に基づき、各被験者(N=11)のシワ本数の変化量(Δシワ本数)の平均±標準誤差(s.e)で表した(*P<0.05)。
<2-3>結果
結果を、表3、表4及び図4~図7に示す。
表3及び図4に示す通り、S.hominis含有化粧料を継続使用した被験者には、S.hominis量が多くなることが分かった。
また、表4及び図5に示す通り、S.hominis含有化粧料を継続使用した被験者の頬は、S.hominis非含有化粧料を用いた被験者の頬に比して、目立つ毛穴個数の変化量(Δ目立つ毛穴個数)が大きい。すなわち、S.hominis含有化粧料を継続使用した被験者の頬は、S.hominis非含有化粧料を用いた被験者の頬に比して、目立つ毛穴個数が減少していることが分かった。
以上より、S.hominisには、目立つ毛穴個数の増加に基づく肌状態の予防又は改善作用があることがわかった。
また、表4及び図6に示す通り、S.hominis含有化粧料を継続使用した被験者は、S.hominis非含有化粧料を用いた被験者の頬に比して、メラニン指数の変化量(Δメラニン指数)が大きい。すなわち、S.hominis含有化粧料を継続使用した被験者の頬は、S.hominis非含有化粧料を用いた被験者の頬に比して、メラニン指数が減少していることが分かった。
以上より、S.hominisには、メラニンの減少作用があることがわかった。
表5及び図7に示す通り、S.hominis含有化粧料を継続使用した被験者の頬は、S.hominis非含有化粧料を用いた被験者の頬に比して、シワ本数の変化量(Δシワ本数)が大きい。すなわち、S.hominis含有化粧料を継続使用した被験者の頬は、S.hominis非含有化粧料を用いた被験者の頬に比して、シワ本数が減少していることが分かった。
以上より、S.hominisには、シワを改善する作用があることがわかった。
そして、前述の試験の通り、キウイ抽出物及び/又はユズ抽出物を用いることで、S.hominisの菌量促進作用が得られる。
すなわち、キウイ抽出物及び/又はユズ抽出物を用いることで、上述の肌状態改善作用を複合的に奏する組成物を提供することができる。
本発明は、化粧料に応用できる。

Claims (7)

  1. キウイ抽出物及び/又はユズ抽出物を有効成分とする、スタフィロコッカス・ホミニス
    (Staphylococcus hominis)の菌量促進のための菌量調整剤。
  2. 請求項1に記載の菌量調整剤を有効成分として含む、スタフィロコッカス・ホミニス(
    Staphylococcus hominis)の菌量促進のための菌量調整用皮膚外用組成物。
  3. アトピー性皮膚炎ではない肌荒れ及び/又はアトピー性皮膚炎ではない肌における皮脂
    量の増加の予防又は改善のための、請求項2に記載の菌量調整用皮膚外用組成物。
  4. シミ、くすみ、色素沈着、炎症後色素沈着、日光色素斑、又は、目立つ毛穴個数の増加に基づく肌状態の改善のための、請求項2又は3に記載の菌量調整用皮膚外用組成物。
  5. シワの改善のための、請求項2~4の何れか一項に記載の菌量調整用皮膚外用組成物。
  6. 化粧料である、請求項2~5の何れか1項に記載の菌量調整用皮膚外用組成物。
  7. 医薬品である、請求項2~5の何れか1項に記載の菌量調整用皮膚外用組成物。
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