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JP7768019B2 - シールドフラットケーブル - Google Patents
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JP7768019B2 - シールドフラットケーブル - Google Patents

シールドフラットケーブル

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Description

本開示は、シールドフラットケーブルに関する。
特許文献1には、平行に配列された1つまたは複数のグランド線と、
前記グランド線に平行に配列された1つまたは複数の信号線と、
前記グランド線および前記信号線を覆う絶縁層と、
前記絶縁層の外周側に設けたシールド層を有するシールドフラットケーブルであって、
前記グランド線の長手方向に垂直な断面において、前記絶縁層は1つの前記グランド線の上面と下面をそれぞれ底部とする複数の開口部を有し、前記開口部において、前記グランド線が前記シールド層と電気的に接続されており、前記信号線が前記グランド線と前記シールド層に囲まれているシールドフラットケーブルが開示されている。
国際公開第2019/208247号
フレキシブルフラットケーブルは、省スペース化や、簡便な接続を目的として、各種電子機器や情報機器の内部配線等で従来から用いられている。
フレキシブルフラットケーブルにおいては、各種信号の伝送方式に対応できるように、例えば1本の導体で信号をシングルエンド伝送する信号線と、2本で一対の導体を用いて信号を差動伝送する信号線とを含む形態等とすることが望まれている。
しかしながら、信号線の種類等により、信号線に要求されるインピーダンスが異なっている。このため、例えば上述のように伝送方式の異なる信号線を同時に含むフレキシブルフラットケーブルとするためには、インピーダンスの異なる信号線を含むように構成する必要がある。
そこで、本開示は、インピーダンスの異なる信号線を含むシールドフラットケーブルを提供することを目的とする。
本開示のシールドフラットケーブルは、並列に配列された複数本の導体と、
第一誘電体層と、第二誘電体層と、
第一シールド層と、第二シールド層と、を有し、
前記複数本の導体は、第一信号線と、第二信号線と、グランド線と、を有しており、
前記第二信号線は隣接して配置される2本で一対の前記導体を一対以上含み、
前記第一誘電体層が前記複数本の導体の上面から前記導体に貼られ、
前記第二誘電体層が前記複数本の導体の下面から前記導体に貼られ、
前記第一誘電体層と前記第二誘電体層とは、前記導体が配置されていないところでは貼り合わされ、
前記第一シールド層、および前記第二シールド層は、前記第一誘電体層および前記第二誘電体層の前記複数本の導体と接する面と反対の面上に、それぞれ設けられ、
前記複数本の導体、前記第一誘電体層、および前記第二誘電体層の積層方向に沿って見た場合に、
前記第一シールド層は、前記第一信号線を配置した領域を覆い、かつ前記第二信号線を配置した領域を覆わず、
前記第二シールド層は、前記第一信号線および前記第二信号線を配置した領域を覆っている。
本開示によれば、インピーダンスの異なる信号線を含むシールドフラットケーブルを提供できる。
図1Aは、本開示の一態様に係るシールドフラットケーブルの上面図である。 図1Bは、本開示の一態様に係るシールドフラットケーブルの下面図である。 図2は、本開示の一態様に係るシールドフラットケーブルの長手方向と垂直な面での断面図である。 図3は、本開示の他の態様に係るシールドフラットケーブルの長手方向と垂直な面での断面図である。 図4は、本開示の他の態様に係るシールドフラットケーブルの長手方向と垂直な面での断面図である。 図5は、本開示の一態様に係るシールドフラットケーブルが有するシールド層の説明図である。
実施するための形態について、以下に説明する。
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施態様を列記して説明する。以下の説明では、同一または対応する要素には同一の符号を付し、それらについて同じ説明は繰り返さない。
(1) 本開示の一態様に係るシールドフラットケーブルは、並列に配列された複数本の導体と、
第一誘電体層と、第二誘電体層と、
第一シールド層と、第二シールド層と、を有し、
前記複数本の導体は、第一信号線と、第二信号線と、グランド線と、を有しており、
前記第二信号線は隣接して配置される2本で一対の前記導体を一対以上含み、
前記第一誘電体層が前記複数本の導体の上面から前記導体に貼られ、
前記第二誘電体層が前記複数本の導体の下面から前記導体に貼られ、
前記第一誘電体層と前記第二誘電体層とは、前記導体が配置されていないところでは貼り合わされ、
前記第一シールド層、および前記第二シールド層は、前記第一誘電体層および前記第二誘電体層の前記複数本の導体と接する面と反対の面上に、それぞれ設けられ、
前記複数本の導体、前記第一誘電体層、および前記第二誘電体層の積層方向に沿って見た場合に、
前記第一シールド層は、前記第一信号線を配置した領域を覆い、かつ前記第二信号線を配置した領域を覆わず、
前記第二シールド層は、前記第一信号線および前記第二信号線を配置した領域を覆っている。
第一信号線については、第一誘電体層、第二誘電体層を介して第一シールド層と、第二シールド層とで挟まれたストリップラインとすることができる。これに対して第二信号線については、第一シールド層には覆われておらず、第二誘電体層を介して第二シールド層が配置されており、マイクロストリップラインとなっている。このため、第一信号線と、第二信号線とで、インピーダンスが異なる構成とすることができる。すなわち、インピーダンスの異なる信号線を含むシールドフラットケーブルとすることができる。
(2) 上記(1)において、前記複数本の導体の配列方向の端部、または前記第一信号線と前記第二信号線との間に、前記グランド線が配置されていてもよい。
グランド線を、複数本の導体の配列方向の端部、または第一信号線と、第二信号線との間に配置することで、第一信号線や、第二信号線について、グランド線と、シールド層とで囲まれた配置にできる。このため、第一信号線や、第二信号線について、外部ノイズやクロストークの影響を受けにくくできる。
(3) 上記(1)または(2)において、前記第一信号線が有する前記導体の幅が、前記第二信号線が有する前記導体の幅よりも狭くてもよい。
シールドフラットケーブルが有する導体において、隣接する導体の中心間距離は特に限定されないが、例えば一定にすることが好ましい。
この場合、第一信号線が有する導体の幅を、第二信号線が有する第一導体、第二導体の幅よりも狭くすることで、第一信号線間の幅が、第二信号線が有する導体間の幅よりも長くなる。このため、第一信号線について、第二信号線よりもインピーダンスを高め、第一信号線と、第二信号線とについてインピーダンスを異なるものとし、所望の値にできる。
(4) 上記(1)から(3)のいずれかにおいて、前記第一信号線が有する前記導体の厚さが、前記第二信号線が有する前記導体の厚さよりも薄くてもよい。
各信号線が有する導体の厚さを薄くすることで、該信号線のインピーダンスを高くできる。このため、例えば第一信号線が有する導体の厚さを、第二信号線が有する導体の厚さよりも薄くすることで、第一信号線について、第二信号線よりもインピーダンスを高め、第一信号線と、第二信号線とについてインピーダンスを異なるものとし、所望の値にできる。
(5) 上記(1)から(4)のいずれかにおいて、前記第一信号線が有する前記導体と、前記第一シールド層との間の距離が、
前記第一信号線が有する前記導体と、前記第二シールド層との間の距離よりも短くてもよい。
第一信号線が有する導体と、第一シールド層との間の距離(第一距離)を、第一信号線が有する導体と、第二シールド層との間の距離(第二距離)よりも短くすることで、第一信号線と、第一シールド層との静電結合が強くなる。そして、上記第一距離と、第二距離とが等しい場合と比較して、第一信号線のインピーダンスを低下させることができる。
上記第一距離は、例えば第一誘電体層の厚さを、第二誘電体層の厚さよりも薄くすることで、第二距離よりも短くできる。このため、第二信号線のインピーダンスにほとんど影響を与えることなく、第一信号線のインピーダンスのみを低下させることができる。
(6) 上記(1)から(5)のいずれかにおいて、前記複数本の導体は、電源線を含み、
前記第一信号線と、前記電源線との間に、前記グランド線が配置されていても良い。
シールドフラットケーブルが電源線を含むことで、接続する機器に電力を供給でき、電力の供給が求められる機器との接続にも適用できる。
[本開示の実施形態の詳細]
本開示の一実施形態(以下「本実施形態」と記す)に係るシールドフラットケーブルの具体例を、以下に図面を参照しながら説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
[シールドフラットケーブル]
図1Aに、本実施形態に係るシールドフラットケーブル10の上面図を、図1Bに、本実施形態に係るシールドフラットケーブル10の下面図を、それぞれ示す。また、図2に、図1A中のA-A´線での断面図に相当する、本実施形態に係るシールドフラットケーブル10の長手方向と垂直な面での断面図を示す。
図3、図4は、本実施形態に係るシールドフラットケーブルの変形例における長手方向と垂直な面での断面図に当たる。
図5は、シールド層の構成例の説明図である。
上述のように、図3、図4は変形例であることから、主に図1A、図1B、図2を用いて説明を行い、必要に応じて図3、図4を用いて説明を行う。
図1A~図4において、X軸がシールドフラットケーブルや、複数本の導体の長手方向に当たり、Y軸がシールドフラットケーブルの幅方向であり、複数本の導体の配列方向にも当たる。Z軸がシールドフラットケーブルの厚さ方向であり、複数本の導体と、誘電体層との積層方向にも当たる。
本明細書において、説明の便宜上、図1A~図4におけるZ軸方向に沿った上方に位置する面を上面、下方に位置する面を下面のように表記する場合がある。しかしながら、シールドフラットケーブルの使用態様においては、接続する機器等に応じて使用する向きが変化するものであり、上記表記は上面が下面よりも上方に位置するように使用する態様に限定する趣旨ではない。
また、図面は、本実施形態のシールドフラットケーブルが有する各部材の配置等を説明するために用いる模式図であり、各部材の大きさの比率等を正確に示すものではない。
図1A、図1Bでは、本実施形態のシールドフラットケーブル10の長手方向の端部である第一端部10A、第二端部10Bにおいて、シールドフラットケーブル10が有する導体20の端部が露出した状態を示している。なお、図1Bの第一端部10A、第二端部10Bにおける第二誘電体層12Bのうち、図1Aに示すように上面で導体20を露出している領域に対応する部分には、異なるハッチングを付与している。
上述のようにシールドフラットケーブル10の第一端部10Aや、第二端部10Bにおいて、機器等と接続するために、シールドフラットケーブル10が有する導体20が後述する誘電体層12等から露出することになる。図1A、図1Bでは、シールドフラットケーブル10の上面に導体20が露出した形態としているが、係る形態に限定されない。例えば、第一端部10Aにおいては上面に導体20を露出させ、第二端部10Bにおいては下面に導体20を露出させてもよい。また、第一端部10Aおよび第二端部10Bのいずれか一方または両方で導体20の周囲の誘電体層を完全に除去し、導体20を上面、下面の両方に露出させてもよい。露出した導体20にはコネクタ等を接続しておくこともできる。
図2に示すように、本実施形態のシールドフラットケーブル10は、複数本の導体20と、誘電体層12と、第一シールド層13Aおよび第二シールド層13Bと、を有する。
(1)シールドフラットケーブルが有する各部材について
以下、各部材について説明する。
(1-1)導体
図2に示すように、シールドフラットケーブル10は、複数本の導体20を有する。複数本の導体20は、図2におけるY軸に沿って並列に配列される。
複数本の導体20は、第一信号線22A、22Bと、第二信号線23と、グランド線21A、21B、21Cと、を有することができる。
(導体の構成について)
複数本の導体20は、平形導体(平角導体)、丸導体、扁平導体から選択された1種類以上とすることができる。上記平形導体とは、長手方向と垂直な断面が四角形形状を有する導体を意味する。平形導体は、例えば長手方向と垂直な断面において、厚さが幅よりも短い導体とすることができる。丸導体は、長手方向と垂直な断面が円形形状を有する導体を意味する。扁平導体は、長手方向と垂直な断面が円形をつぶした形状、例えば楕円形状を有する導体を意味する。扁平導体は、例えば長手方向と垂直な断面において、厚さが幅よりも短い導体とすることができる。
導体20の材料は特に限定されないが、例えば銅が挙げられる。銅としては、軟銅や、銅合金から選択された1種類以上を用いることができる。導体20は表面がめっきされていてもよく、例えば銅がニッケルや、錫、銀でめっきされていてもよい。
導体20のサイズは特に限定されないが、例えば平形導体の場合、厚さは10μm以上100μm以下、幅は0.2mm以上0.8mm以下であることが好ましい。丸導体の場合は外径25μm以上500μm以下とすることが好ましい。後述するように、例えば第一信号線22A、22Bと、第二信号線23とで、厚さや幅が異なっていてもよい。すなわち、シールドフラットケーブル10は、厚さや幅が異なる導体20を含むこともできる。また、シールドフラットケーブル10は、平形導体と、丸導体のように、長手方向と垂直な断面の形状が異なる導体20を含んでいてよい。
導体20間のピッチは例えば0.5mm以上1.0mm以下となるように配列できる。導体20間のピッチは、導体20の中心間距離、具体的には導体20の幅方向の中心間の距離を意味する。
(第一信号線)
第一信号線22A、22Bは、1本の導体20で信号を伝送するシングルエンド伝送を行うシングルエンド線である。図2ではシールドフラットケーブル10が、第一信号線22A、22Bを2本有する形態を示しているが、係る形態に限定されない。シールドフラットケーブル10は、第一信号線を1本のみ有することもでき、3本以上有することもできる。
(第二信号線)
第二信号線23は、差動伝送を行う差動伝送線である。このため、第二信号線23は、隣接して配置される2本の導体である第一導体23Aと、第二導体23Bと、を一対として含む構成とすることができる。従って、第二信号線23は、隣接して配置される2本で一対の導体を一対以上含むことができる。
図2ではシールドフラットケーブル10が、第二信号線23を一対有する例を示しているが、係る形態に限定されない。シールドフラットケーブル10は、第二信号線23を二対以上有することもできる。
(グランド線)
グランド線は、複数本の導体20の配列方向に沿った端部、または第一信号線22A、22Bと第二信号線23との間に配置できる。
図2では、グランド線21A、21Cを複数本の導体20の配列方向の端部に、グランド線21Bを第一信号線22A、22Bと、第二信号線23との間に配置した例を示している。しかし、グランド線の配置は図2に示した形態に限定されない。図2に示したシールドフラットケーブル10において、グランド線として、グランド線21A~21Cのうちいずれか1本のみ配置してもよく、2本以上配置することもできる。
グランド線21A、21B、21Cは、通常は、シールドフラットケーブル10を接続する機器の基板のグランド層に電気的に接続される。
グランド線を、複数本の導体20の配列方向の端部、または第一信号線22A、22Bと、第二信号線23との間に配置することで、第一信号線22A、22Bや、第二信号線23について、グランド線と、シールド層とで囲まれた配置にできる。このため、第一信号線22A、22Bや、第二信号線23について、外部ノイズやクロストークの影響を受けにくくできる。
(電源線)
図4に示すように、シールドフラットケーブル110において、複数本の導体20は、電源線41A、41Bを有することもできる。電源線41A、41Bは、図4に示したシールドフラットケーブル110が接続される電子・電気機器や電子部品に対して電力の供給を行うための導体である。電源線41A、41Bについても、第一信号線22A、22B等で説明したものと同じ導体の構成を有することができる。電源線41A、41Bは流す電流の大きさに対応した断面積となるように、厚さや幅を選択できる。なお、電源線を必要としない場合には、図2、図3に示したシールドフラットケーブル10、100の様に、電源線41A、41Bを設けなくてもよい。
シールドフラットケーブル110が電源線41A、41Bを含むことで、接続する機器に電力を供給でき、電力の供給が求められる機器との接続にも適用できる。
シールドフラットケーブル110が電源線41A、41Bを有する場合、第一信号線22A、22Bと、電源線41A、41Bとの間にグランド線21Bを配置できる。
グランド線21Bを配置することで、第一信号線22A、22Bはグランド線21Bと、シールド層13とで囲まれた配置にできる。このため、第一信号線22A、22Bについて、外部ノイズやクロストークの影響を受けにくくできる。
(1-2)誘電体層
シールドフラットケーブル10は、第一誘電体層12Aと、第二誘電体層12Bとを有することができる。第一誘電体層12Aは、複数本の導体20の上面から導体20に貼ることができる。第二誘電体層12Bは、複数本の導体20の下面から導体20に貼ることができる。第一誘電体層12Aと第二誘電体層12Bとは、導体20が配置されていないところでは直接接し、貼り合わせることができる。
導体20の上面、下面とは、例えば図2におけるグランド線21Cの場合であれば上面211、下面212となり、複数本の導体20と、誘電体層12との積層方向に沿った、すなわちZ軸に沿った上面、下面を意味する。
誘電体層12の構成は特に限定されず、例えばシールドフラットケーブルが有する信号線に要求されるインピーダンスの大きさ等に応じて、誘電体層12の厚さや、構成等を選択できる。誘電体層12は、例えば以下に説明する基材や、接着層、介在等から選択された1種類以上を含むことができる。
例えば図2に示すように、誘電体層12は、内面である接着面に接着層を有する基材を貼り合わせること構成できる。この場合、各誘電体層は、基材と、接着層とを含むことができる。具体的には、図2に示すように第一誘電体層12Aは、第一基材121Aと、第一接着層122Aとを含むことができる。第一接着層122Aは、導体20の上面と、第一基材121Aとを接着する。
第二誘電体層12Bは、第二基材121Bと、第二接着層122Bとを含むことができる。第二接着層122Bは、導体20の下面と、第二基材121Bとを接着する。第一誘電体層12A、第二誘電体層12Bは、例えば複数枚の導体20を挟んで、各誘電体層が有する接着層を向き合わせ、加熱ローラで熱を加えながら接合することにより貼り合わされて一体化できる。
(基材)
第一基材121A、第二基材121B(以下、まとめて「基材」とも記載する)には、柔軟性に優れた樹脂フィルムを用いることが好ましい。このため、基材の材料としては、例えばポリエステル樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリイミド樹脂等から選択された1種類以上を用いることができる。ポリエステル樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリブチレンナフタレート樹脂等の樹脂材料が挙げられる。各基材の厚さは、例えば9μm以上400μm以下とすることができる。第一基材121Aと、第二基材121Bとで厚さや材料が異なっていても良く、同じであってもよい。
(接着層)
第一接着層122A、第二接着層122B(以下、まとめて「接着層」とも記載する)の材料としては、例えばポリエステル系樹脂や、ポリオレフィン系樹脂などが挙げられる。ポリオレフィン系樹脂としては、ポリプロピレン等が挙げられる。接着層は、必要に応じて難燃剤等の添加剤を含有することもできる。各接着層の厚さは、例えば10μm以上200μm以下とすることができる。第一接着層122Aと、第二接着層122Bとで厚さや材料が異なっていても良く、同じであってもよい。
(介在)
誘電体層12の厚さを調整し、導体20のインピーダンスを調整するために、図3に示したシールドフラットケーブル100の様に、誘電体層12は介在123を有することもできる。図3ではシールドフラットケーブル100の幅方向、すなわちY軸方向全体に渡って介在123を設けているが、係る形態に限定されず、シールドフラットケーブル100の幅方向の一部にのみ介在123を設けることもできる。
介在123の材料としては、例えばポリエステル系樹脂や、ポリオレフィン系樹脂などが挙げられる。ポリオレフィン系樹脂としては、ポリプロピレン等が挙げられる。介在123は、必要に応じて難燃剤等の添加剤を含有することもできる。介在123の厚さは、導体に要求されるインピーダンス等に応じて選択できる。
図2~図4においては、誘電体層12が基材および接着層を有する形態を示したが、係る形態に限定されない。例えば、誘電体層12は導体20に接着していない形態とすることもでき、この場合、誘電体層12は、接着層を含まなくても良い。また、誘電体層12は基材を含まない構成とすることもできる。
(1-3)シールド層
(シールド層の構成について)
本実施形態のシールドフラットケーブル10は、誘電体層12の外に配置したシールド層13を有することができる。シールド層13は、第一シールド層13Aと第二シールド層13Bとを有することができる。
第一シールド層13A、および第二シールド層13Bは、第一誘電体層12Aおよび第二誘電体層12Bの複数本の導体20と接する面と反対の面上に、それぞれ設けられる。
具体的には、図2に示すように、第一シールド層13Aは、第一誘電体層12Aの外面1201に設けられる。また、第二シールド層13Bは、第二誘電体層12Bの外面1202に設けられる。
第一シールド層13Aと、第二シールド層13Bとは、図2、図4に示すように、接続されていない別のシールド層13とすることもできるが、例えば図3に示すように第三シールド層13Cにより接続された構成とすることもできる。図3に示したように、第一シールド層13Aと、第二シールド層13Bと、が第三シールド層13Cにより接続されている場合、1枚のシールド層13を折り曲げて、誘電体層12の外形に沿って配置することでシールド層13を形成することもできる。
各シールド層13は、金属層を有することができ、例えば図5に示すように、樹脂層501と、金属層502とを積層した構造を有することができる。なお、図5は、樹脂層501と、金属層502との積層方向に沿った面でのシールド層13の断面図に当たる。
樹脂層501が含有する樹脂としては、金属層502を支持できる材料であればよく、特に限定されないが、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)や、ポリエチレンナフタレート(PEN)等が挙げられる。
金属層502としては、例えば金属箔、あるいは樹脂層501上に形成した金属蒸着膜等を用いることができる。金属層502の材料としては、導電性を有するものであればよいが、例えば比較的安価で導電性に優れる銅またはアルミニウムを好適に用いることができる。
各シールド層13の厚さは特に限定されないが、例えば200pm以上200μm以下とすることができる。第一シールド層13Aと、第二シールド層13Bとで厚さや材料が異なっていても良く、同じであってもよい。
各シールド層13は、金属層502を配置した第一面51Aが内側、すなわち複数本の導体20と向かい合うように配置できる。このため、樹脂層501を配置した第二面51Bは、シールドフラットケーブル10の外側に位置することになり、外部に露出する面とすることができる。金属層502と、誘電体層12との間には、必要に応じて接着層を設けることもできる。
シールド層13は、複数本の導体20と電気的に接続されていない構成とすることができる。すなわち、シールド層13と、複数本の導体20との間には、いずれの場所でも、少なくとも誘電体層12が配置され、直接接触しない構成にできる。
通常、シールド層13を複数本の導体20と接続する場合、シールド層13を例えばグランド線21A、21B、21Cのいずれかと電気的に接続し、接続した機器を介してグランド電位に接続することになる。しかしながら、接続する機器等によっては、グランド線21A、21B、21Cがグランド電位と接続されない場合がある。そして、シールド層13がグランド電位に接続されているか否かにより、第一信号線22A、22Bや、第二信号線23のインピーダンスは大きく変化する。
これに対して、本実施形態のシールドフラットケーブル10は、シールド層13を複数本の導体20と電気的に接続されていなくても、第一信号線22A、22Bや、第二信号線23のインピーダンスを、接続する機器によらず安定した所望の値にできる。
(シールド層の配置について)
シールド層13は、複数本の導体20、第一誘電体層12A、および第二誘電体層12Bの積層方向に沿って見た場合に、すなわち、図1A~図4について、Z軸に沿って見た場合に、第一シールド層13A、第二シールド層13Bが所定の領域を覆うように配置できる。
具体的には、図1A、図2に示すように、第一シールド層13Aは、第一信号線22A、22Bを配置した領域を覆い、かつ第二信号線23を配置した領域を覆わない、すなわち開口部11を有する構成にできる。また、図1B、図2に示すように、第二シールド層13Bは、第一信号線22A、22Bおよび第二信号線23を配置した領域を覆うことができる。
第一信号線22A、22Bについては、誘電体層12を介して第一シールド層13Aと、第二シールド層13Bとで挟まれたストリップラインとすることができる。これに対して第二信号線23については、第一シールド層13Aには覆われておらず、第二誘電体層12Bを介して第二シールド層13Bが配置されており、マイクロストリップラインとなっている。このため、第一信号線22A、22Bと、第二信号線23とで、インピーダンスが異なる構成とすることができる。すなわち、インピーダンスの異なる信号線を含むシールドフラットケーブルとすることができる。
図1A、図1Bにおいて、シールドフラットケーブル10の長手方向におけるシールド層13の第一端部131、第二端部132の位置は特に限定されない。例えばシールド層13を形成する際に用いる金属フィルムの寸法の公差等に応じて、その位置を選択することもできる。
このため、シールドフラットケーブル10の長手方向におけるシールド層13の第一端部131、第二端部132は、例えば誘電体層12の第一端部120A、第二端部120Bと同じ位置であってもよい。また、図1A、図1Bに示すように、シールドフラットケーブル10の長手方向におけるシールド層13の第一端部131、第二端部132の位置が、誘電体層12の第一端部120A、第二端部120Bよりも内側に位置し、異なる位置となっていてもよい。上記誘電体層12の第一端部120A、第二端部120Bは、導体20を露出させた部分を除く、誘電体層12の端部を意味している。
(2)信号線のインピーダンスと、各信号線の構成について
第一信号線22A、22Bであるシングルエンド線は、第二信号線23である差動伝送線よりもインピーダンスを小さくすることを求められることが一般的である。
具体的には、第一信号線22A、22Bであるシングルエンド線は、例えばインピーダンスを50Ω、または75Ωとすることが求められる。また、第二信号線23である差動伝送線は、例えばインピーダンスを80Ω以上125Ω以下とすることが求められる。
そこで、第一信号線22A、22B、第二信号線23のインピーダンスを上記所望の値とするため、第一信号線22A、22B、第二信号線23の配置や、導体20のサイズを選択することもできる。
(第一シールド層と第一信号線が有する導体との間の距離)
例えば、第一信号線22A、22Bが有する導体20と、第一シールド層13Aとの間の第一距離L22Aを、第一信号線22A、22Bが有する導体20と、第二シールド層13Bとの間の第二距離L22Bよりも短くできる(図2を参照)。
上記第一距離L22Aを、上記第二距離L22Bよりも短くすることで、第一信号線22A、22Bと、第一シールド層13Aとの静電結合が強くなる。そして、第一距離L22Aと、第二距離L22Bとが等しい場合と比較して、第一信号線22A、22Bのインピーダンスを低下させることができる。
上記第一距離L22Aは、例えば第一誘電体層12Aの厚さを、第二誘電体層12Bの厚さよりも薄くすることで、第二距離L22Bよりも短くできる。このため、第二信号線23のインピーダンスにほとんど影響を与えることなく、第一信号線22A、22Bのインピーダンスのみを低下させることができる。
(導体の幅、厚さ)
第一信号線22A、22Bが有する導体20の幅W22と、第二信号線23が有する導体20の幅W23とは異なっていてもよい。例えば、第一信号線22A、22Bが有する導体20の幅W22を、第二信号線23が有する導体20の幅W23よりも狭くすることもできる。
本実施形態のシールドフラットケーブルが有する導体20において、隣接する導体20の中心間距離は特に限定されないが、例えば一定にすることが好ましい。このため、例えば第一信号線22A、22Bの導体20の中心間距離P1と、第二信号線23を構成する第一導体23A、第二導体23Bの中心間距離P2はP1=P2であることが好ましい。
この場合、第一信号線22A、22Bが有する導体20の幅W22を、第二信号線23が有する第一導体23A、第二導体23Bの幅W23よりも狭くすることで、第一信号線22A、22B間の幅W1が、第二信号線23が有する導体20間の幅W2よりも長くなる。このため、第一信号線22A、22Bについて、第二信号線23よりもインピーダンスを高め、第一信号線22A、22Bと、第二信号線23と、についてインピーダンスを異なるものとし、所望の値にできる。
また、第一信号線22A、22Bが有する導体20の厚さT22と、第二信号線23が有する導体20の厚さT23とは異なっていてもよい。例えば、第一信号線22A、22Bが有する導体20の厚さT22を、第二信号線23が有する導体20の厚さT23よりも薄くすることもできる。
各信号線が有する導体20の厚さを薄くすることで、該信号線のインピーダンスを高めることができる。このため、例えば第一信号線22A、22Bが有する導体20の厚さT22を、第二信号線23が有する導体20の厚さT23よりも薄くすることで、第一信号線22A、22Bについて、第二信号線23よりもインピーダンスを高められる。そして、第一信号線22A、22Bと、第二信号線23と、についてインピーダンスを異なるものとし、所望の値にできる。
以下に具体的な実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(1)評価方法
以下の実験例のシールドフラットケーブルが有する、第一信号線、第二信号線について、インピーダンスを計算で求めた。
(2)シールドフラットケーブルの作製条件
以下、各実験例の条件、結果の説明を行う。以下の実験例1は実施例になる。
[実験例1]
長手方向と垂直な断面が図4に示した構造を有するシールドフラットケーブル110を作製した。作製したシールドフラットケーブルは、上面、および下面がそれぞれ図1A、図1Bに示した構造を有する。
すなわち、作製したシールドフラットケーブル110は、並列に配列された複数本の導体20と、第一誘電体層12Aおよび第二誘電体層12Bを含む誘電体層12と、誘電体層12の外に配置した第一シールド層13Aおよび第二シールド層13Bと、を有する。
(導体)
導体20は、銅製の平形導体とした。そして、導体20は、隣接する導体20の中心間距離が等しくなるように配置し、隣接する導体20の中心間距離を0.5mmとした。このため、例えば第一信号線22A、22Bの導体20の中心間距離P1(図2を参照)と、第二信号線23を構成する第一導体23A、第二導体23Bの中心間距離P2はP1=P2=0.5mmである。
複数本の導体20は、第一信号線22A、22Bと、隣接して配置される2本で一対の導体20を含む第二信号線23と、グランド線21A、21B、21Cと、電源線41A、41Bと、を有している。
複数本の導体20は、図4に示すように配置した。
各導体20の幅、および厚さは表1に示した通りとした。表1中、グランド線21Aを第一グランド線、グランド線21Bを第二グランド線、グランド線21Cを第三グランド線と表記している。2本の第一信号線22A、22Bは同じ構成としているため、第一信号線の欄にまとめて示す。第二信号線23が有する第一導体23A、第二導体23Bについても同じ構成としているため、第二信号線の欄にまとめて示している。
(誘電体層)
複数本の導体20の上面および下面から第一誘電体層12A、第二誘電体層12Bを貼り合わせ、誘電体層12とした。第一誘電体層12Aと、第二誘電体層12Bとは、導体20を配置していないところでは直接接し、貼り合わされている。
第一誘電体層12A、第二誘電体層12Bは、それぞれ第一基材121A、第二基材121Bと、第一接着層122A、第二接着層122Bとを有している。第一基材121A、第二基材121Bとしては厚さが12μmのポリエチレンテレフタレート製の基材を用いた。第一接着層122A、第二接着層122Bはポリプロピレン製とし、第一接着層122Aの厚さを40μm、第二接着層122Bの厚さを140μmとした。
このため、第一信号線22A、22Bが有する導体20と、第一シールド層13Aとの間の距離L22Aが、上記導体20と、第二シールド層13Bとの間の距離L22Bよりも短くなっている。
(シールド層)
誘電体層12の外に、シールド層13である第一シールド層13Aと、第二シールド層13Bとを配置した。
具体的には、図2に示すように、第一シールド層13Aは、第一誘電体層12Aの外面1201に設けた。また、第二シールド層13Bは、第二誘電体層12Bの外面1202に設けた。
複数本の導体20、および誘電体層12の積層方向に沿って見た場合に、すなわちZ軸に沿って見た場合に、図1A、図4に示すように、第一シールド層13Aは、第一信号線22A、22Bを配置した領域を覆い、かつ第二信号線23を配置した領域を覆わず、開口部11を有する構成とした。第二シールド層13Bは、第一信号線22A、22Bおよび第二信号線23を配置した領域を覆う構成、すなわち幅方向全体に渡って覆う構成とした。
シールド層13は、図5に示すように、樹脂層501と、金属層502とを積層した構造を有し、樹脂層501にはポリエチレンテレフタレート(PET)を、金属層502としてはアルミニウム箔を用いた。各シールド層13は、金属層502を配置した第一面51Aが内側、すなわち複数本の導体20と向かい合うように配置した。
得られたシールドフラットケーブル110の第一信号線22A、22Bのインピーダンスは48.9Ω、49.5Ωであり、第二信号線23のインピーダンスは90Ωであった。すなわち、インピーダンスの異なる信号線を含むシールドフラットケーブルが得られる。また、第一信号線22A、22Bのインピーダンスの目標値が50Ω、第二信号線23のインピーダンスの目標値が90Ωであったことから、目標値にあったインピーダンスを備えた導体を有するシールドフラットケーブルを得られる。
10、100、110 シールドフラットケーブル
10A 第一端部
10B 第二端部
12 誘電体層
1201、1202 外面
12A 第一誘電体層
121A 第一基材
122A 第一接着層
12B 第二誘電体層
121B 第二基材
122B 第二接着層
123 介在
120A 第一端部
120B 第二端部
13 シールド層
13A 第一シールド層
13B 第二シールド層
13C 第三シールド層
131 第一端部
132 第二端部
11 開口部
501 樹脂層
502 金属層
51A 第一面
51B 第二面
20 導体
21A、21B、21C グランド線
211 上面
212 下面
22A、22B 第一信号線
23 第二信号線
23A 第一導体
23B 第二導体
P1、P2 中心間距離
T22、T23 厚さ
L22A 第一距離
L22B 第二距離
W1、W2 幅
W22、W23 幅
41A、41B 電源線

Claims (6)

  1. 並列に配列された複数本の導体と、
    第一誘電体層と、第二誘電体層と、
    第一シールド層と、第二シールド層と、を有し、
    前記複数本の導体は、第一信号線と、第二信号線と、グランド線と、を有しており、
    前記第二信号線は隣接して配置される2本で一対の前記導体を一対以上含み、
    前記第一誘電体層が前記複数本の導体の上面から前記導体に貼られ、
    前記第二誘電体層が前記複数本の導体の下面から前記導体に貼られ、
    前記第一誘電体層と前記第二誘電体層とは、前記導体が配置されていないところでは貼り合わされ、
    前記第一シールド層、および前記第二シールド層は、前記第一誘電体層および前記第二誘電体層の前記複数本の導体と接する面と反対の面上に、それぞれ設けられ、
    前記複数本の導体、前記第一誘電体層、および前記第二誘電体層の積層方向に沿って見た場合に、
    前記第一シールド層は、前記第一信号線を配置した領域を覆い、かつ前記第二信号線を配置した領域を覆わず、
    前記第二シールド層は、前記第一信号線および前記第二信号線を配置した領域を覆っているシールドフラットケーブル。
  2. 前記複数本の導体の配列方向の端部、または前記第一信号線と前記第二信号線との間に、前記グランド線が配置される請求項1に記載のシールドフラットケーブル。
  3. 前記第一信号線が有する前記導体の幅が、前記第二信号線が有する前記導体の幅よりも狭い請求項1または請求項2に記載のシールドフラットケーブル。
  4. 前記第一信号線が有する前記導体の厚さが、前記第二信号線が有する前記導体の厚さよりも薄い請求項1または請求項2に記載のシールドフラットケーブル。
  5. 前記第一信号線が有する前記導体と、前記第一シールド層との間の距離が、
    前記第一信号線が有する前記導体と、前記第二シールド層との間の距離よりも短い請求項1または請求項2に記載のシールドフラットケーブル。
  6. 前記複数本の導体は、電源線を含み、
    前記第一信号線と、前記電源線との間に、前記グランド線が配置されている請求項1または請求項2に記載のシールドフラットケーブル。
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